JP2004114933A - 電動補助自転車 - Google Patents

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    • B62M6/00Rider propulsion of wheeled vehicles with additional source of power, e.g. combustion engine or electric motor
    • B62M6/40Rider propelled cycles with auxiliary electric motor
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Abstract

【課題】一般に使用されている自転車フレームを使用可能とし、且つ、シートポスト後方の空間を有効利用する電動補助自転車を提供する。
【解決手段】車体フレーム2と、車体フレーム2の前部のフロントフォーク7に軸支され操向ハンドル8で操舵可能な前輪WFと、車体フレーム2の後部から後方に延びる左右一対のサポート部材9L,9Rを有するリヤフォーク9と、サポート部材9L,9Rの後端間に位置しリヤフォーク9に軸支される後輪WRと、車体フレーム2に枢支されて回転自在に取り付けられたクランクシャフト17と、クランクシャフト17にかけられた踏力トルクを後輪WRに伝達するチェーン22と、踏力トルクを補助してチェーン22に補助トルクを付与する補助動力ユニット16とを有する電動補助自転車1において、補助動力ユニット16をリアフレーム9の下方に配設するとともに、この補助動力ユニット16の減速ギア列56を構成する2次減速ドリブンギア63を覆う収納部材50の突出部84を左右一対のサポート部材9L,9Rの間に下方から挿入して配設する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動補助自転車に関し、さらに詳細には、後輪を回転駆動すべく人力により回転操作されるクランクペダルと、このクランクペダルに作用する踏力トルクを前記後輪に伝達する回転伝達機構と、この回転伝達機構に補助トルクを付与する補助動力ユニットとを有する電動補助自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車に補助動力ユニットを装備し、人力によるクランクペダルからの踏力トルクと、補助動力ユニットからの補助トルクとの合力をチェーンに行わせる電動補助自転車において、この補助動力ユニットの回転出力を補助トルクとしてチェーンに付与するためには、チェーンが巻掛けられている部分に補助動力ユニットからの回転動力を印可する必要があり、シートポストやこのシートポストの後方にあるリヤフォークで補助動力ユニットを支持する必要がある。このため、例えば、補助動力ユニットをリヤフォークの下方に配設するために、このリヤフォークを通常よりも上方に配設してシートポストから後方に延びるように変形した車体フレームを利用して、補助動力ユニットを搭載したもの(例えば、特許文献1参照。)や、シートポスト後方でリヤフォークの上方に補助動力ユニットを搭載したもの(例えば、特許文献2)等がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−002604号公報(第2図)
【特許文献2】
特開平11−105774号公報(第3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車体フレームを変形させた場合、そのようなフレームを特別に準備する必要があるため電動補助自転車のコストが高くなるという課題があり、また、シートポストの後方で且つリアフレームの上方の位置に補助動力ユニットを配置すると、バッテリ収納箱や電装ボックスを他の位置に配置しなければならず、車体スペースの有効活用が難しくなるという課題があった。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みたもので、一般に使用されている自転車フレームをそのまま使用可能とし、且つ、補助動力ユニットをリヤフォーク下方に配置することで、シートポスト後方の空間を有効利用可能とし、製造コストが安価な電動補助自転車を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明においては、車体フレームと、この車体フレームの前部に操舵可能に枢結された操舵フレーム(例えば、実施形態におけるフロントフォーク7及び操向ハンドル8)と、操舵フレームの下端に位置して回転自在に取り付けられた前輪と、車体フレームの後部に一体に繋がって後方に延びる左右一対のサポート部材からなるリヤフォークと、この左右一対のサポート部材の間に位置してリヤフォークに回転自在に取り付けられた後輪と、車体フレームに枢支されて回転自在に取りつけられたクランクペダルと、クランクペダルが踏まれてこのクランクペダルに作用する踏力トルクを後輪に伝達する回転伝達機構(例えば、実施形態における駆動スプロケット21、従動スプロケット23及びチェーン22から構成されるチェーン機構)と、踏力トルクを補助して回転伝達機構に補助トルクを付与する補助動力ユニットとを有する電動補助自転車において、補助動力ユニットが、電動機(例えば、実施形態における電動モータ15)と、この電動機からの回転出力を減速する減速ギア機構(例えば、実施形態における減速ギア列56)と、減速ギア機構により減速された回転出力を補助トルクとして回転伝達機構に伝達する補助動力伝達部(例えば、実施形態におけるアシストスプロケット24)と、少なくとも減速ギア機構を覆う収納部材(例えば、実施形態におけるケーシング50)とを有し、補助動力ユニットがリヤフォークの下方に配設されるとともに、収納部材が減速ギア機構を構成する大径ギアを覆って外方に突出する突出部を有し、突出部が左右一対のサポート部材の間に配設されて構成される。
【0007】
このような構成によると、補助動力ユニットを取り付ける自転車のフレームに一般に使用されているものを採用することができるため、製造コストの削減が可能となる。また、補助動力ユニットをリヤフォークの下方に配設するため、リヤフォークの上方でシートポスト後方の空間を有効利用することができ、ここにバッテリ収納箱や電装ボックス等を配設することが可能となる。さらに、重量物である補助動力ユニットを下方に配設することができるため、重心位置を低くして安定した走行を可能とするとともに、クランクペダルやチェーン、さらにはチェーンカバー等で補助動力ユニットを目立たなくすることが可能となる。
【0008】
なお、収納部材の突出部の上部が、側面視においてリヤフォークの上面とほぼ等しい位置に配設されることが好ましく、このように構成することにより、電動補助自転車の重心位置をさらに低くすることができる。
【0009】
また、減速ギア機構が、電動機のモータシャフトに平行に延びて収納部材に回転自在に配設された第1回転シャフトと、この第1回転シャフトに形成されてモータシャフトに形成された1次減速ドライブギアと噛合する1次減速ドリフンギアとを有し、電動機のモータシャフトがクランクペダルの近傍に配設されるとともに、モータシャフトと第1回転シャフトとが、側面視において地面に対して略水平に並んで配設されることが好ましく、このように構成することにより、補助動力ユニットの底面がある程度の地上高を確保しつつ、第2回転シャフトに形成された補助動力伝達部に回転伝達機構を構成する巻掛伝達部材(例えば、実施例におけるチェーン22)の巻き付け角を確保することができる。
【0010】
さらに、減速ギア機構が、第1回転シャフトと平行に延びて収納部材に回転自在に配設された第2回転シャフトと、第2回転シャフトに形成されて第1回転シャフトに形成された2次減速ドライブギアと噛合する2次減速ドリブンギアとを有し、側面視において、第2回転シャフトが第1回転シャフトの上方に配設されることが好ましく、このように構成することにより、補助動力ユニットの底面の地上高を確保することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。まず、本発明に係る電動補助自転車について図1及び図2を用いて説明する。なお、図2(A)は本発明に係る電動補助自転車の要部を左方から見た側面図であり、図2(B)は図2(A)において補助動力ユニット16を取り外した場合の側面図である。但し、図2(B)において、後述するアシストスプロケット24とアイドラ25及びこのアイドラ25を支持する支持部材83の一部は図示している。
【0012】
電動補助自転車1は車体フレーム2を有しており、この車体フレーム2は、その前部に位置し上下方向に延びるヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方で且つ下方に延びるダウンパイプ4と、ダウンパイプ4の後端に固着されて左右に延びる支持パイプ5(図5参照)と、支持パイプ5から上方に立ち上がるシートパイプ6とから構成されている。ヘッドパイプ3には、下方に延びるフロントフォーク7が操舵可能に支承されており、このフロントフォーク7の下端に前輪WFが軸支されている。また、フロントフォーク7の上端に一体に繋がって操向ハンドル8が設けられており、この操向ハンドル8を操作してフロントフォーク7に軸支された前輪WFを操舵可能である。
【0013】
支持パイプ5から後方側には、この支持パイプ5と一体に形成されて後方に地面と略平行に一直線に延びる左右一対のサポート部材9L,9Rを有するリヤフォーク9が配設されており、この左右一対のサポート部材9L,9Rの後端間に駆動輪として後輪WRが軸支されている。さらに、シートパイプ6の上部と両サポート部材9L,9Rの後部との間には、左右一対のステー10が配設されている。
【0014】
シートパイプ6には、上端にシート11を有するシートポスト12がシート11の上下位置を調整可能として装着されている。さらに、シートパイプ6の後側部には、バッテリBを挿脱可能に収納するバッテリ収納箱13と、電装ボックス14が上下に並んで配設されている。そして、リヤフォーク9の下方に電装ボックス14を介してバッテリBからの電力が供給される補助トルクとしての電動モータ15を有する補助動力ユニット16が配設され、この補助動力ユニット16は、支持パイプ5及びサポート部材9L,9Rで支持されている。
【0015】
車体フレーム2の支持パイプ5には、この支持パイプ5を同軸に貫通するクランクシャフト17が軸支されており、さらにこのクランクシャフト17の左端及び右端に回転自在に配設されたペダルを有するクランク18L,18Rがそれぞれ固定的に連結されており、クランクシャフト17、クランク18L,18R及びこのクランク18L,18Rに取り付けられたペダルでクランクペダルを構成している。よって、クランク18L,18Rが、電動補助自転車1に搭乗した運転者による踏力を受けてクランクシャフト17を回転させることができ、このクランクシャフト17は回転自在に車体フレーム2に支承されている。
【0016】
クランクシャフト17には、後述の動力伝達装置を介してクランクシャフト17の回転が伝えられる駆動スプロケット21が設けられ、駆動スプロケット21の回転はチェーン22を介して後輪WR側の従動スプロケット23に伝達される。駆動スプロケット21の後方には、補助動力ユニット16からの補助トルクをチェーン22に伝達するアシストスプロケット24が設けられている。さらに、アシストスプロケット24の後方には、このアシストスプロケット24に対するチェーン22の巻き付け角を大きく取るためアイドラ25が設けられている。
【0017】
なお、本実施例では、踏力トルク及び補助トルクを駆動スプロケット21とアシストスプロケット24からチェーン22を介し従動スプロケット23に伝達するチェーン機構を採用しているが、ベルト機構を用いて踏力トルク及び補助トルクを後輪WRに伝達するようにしても良い。
【0018】
次に、クランクシャフト17に装着された動力伝達装置について図3及び図4を用いて説明する。ダウンパイプ4に固着された支持パイプ5の両端には蓋板19L,19Rが螺挿されていて、この蓋板19L,19Rとクランクシャフト17に形成された段差との間にはボールベアリング20L,20Rがそれぞれ嵌挿されている。すなわち、ボールベアリング20L,20Rは、クランクシャフト17にかかるスラスト方向及びラジアル方向の荷重を受けて支持パイプ5に対してクランクシャフト17を回転自在に支承している。
【0019】
クランクシャフト17上には、第1ワンウェイクラッチ26の内輪27が固定されている。また、この内輪27の外周には駆動スプロケット21がブッシュ27Aを介して回転自在に支承されている。駆動スプロケット21のスラスト方向の位置はナット28Aとプレート28Bとによって規制されている。
【0020】
駆動スプロケット21には蓋体29が一体的に設けられていて、これら駆動スプロケット21と蓋体29で囲まれた空間には、伝達プレート30が配設されている。この伝達プレート30は、駆動スプロケット21に対して同軸で、且つ、クランクシャフト17を軸とした回転方向では互いに予定量のずれが許容されるように支持されている。
【0021】
駆動スプロケット21及び伝達プレート30にまたがって、複数(ここでは6個)の窓31が形成されており、この窓31の内側には圧縮コイルばね32がそれぞれ収容されている。圧縮コイルばね32は、駆動スプロケット21及び伝達プレート30の間で、互いに回転方向のずれが生じたときに、ずれに対する抗力を生ずるように作用する。
【0022】
伝達プレート30のハブの内周には、第1ワンウェイクラッチ26の外輪としてのラチェット歯33が形成されていて、このラチェット歯33は内輪27に支持されて放射方向にばね34で付勢されているラチェット爪35(ここでは3個)と係合する。この第1ワンウェイクラッチ26には、防塵のためのカバー36が設けられている。
【0023】
このような第1ワンウェイクラッチ26によれば、クランク18L,18Rを踏んでクランクシャフト17を正転させると、ばね34でラチェット爪35がラチェット歯33に付勢されているので、ラチェット爪35がラチェット歯33の谷の部分と噛合してクランク18L,18Rの踏力が伝達プレート30に伝達されるが、クランク18L,18Rを踏んでクランクシャフト17を逆転させたときや走行中に踏むのを止めたときは、ラチェット爪35はラチェット歯33の坂の部分でスリップして噛合せず、第1ワンウェイクラッチ26がスリップするため、クランクシャフト17の逆転を可能とし、また、伝達プレート30からのトルクがクランク18L,18Rに伝わることもない。
【0024】
伝達プレート30には、後述する踏力伝達用の突起部38が係合する係止孔37が設けられている。駆動用スプロケット21には、突起部38を係止孔37に係合可能とするための窓39が設けられていて、突起部38はこの窓39を貫通して、係止孔37に嵌合される。
【0025】
駆動スプロケット21及び伝達プレート30に跨って、前述の窓31とは別の複数(ここでは3個)の小窓40が形成されており、この小窓40の内側には圧縮コイルばね41がそれぞれ収容されている。圧縮コイルばね41は、伝達プレート30をその回転方向42側に付勢するように配設されている。すなわち、駆動スプロケット21と伝達プレート30との結合部のガタを吸収する方向に作用しており、伝達プレート30の変位が駆動スプロケット21へ良好な応答性で伝達されるように作用する。
【0026】
従って、クランク18L,18Rが運転者により踏み込まれてクランクシャフト17にかかる踏力トルクは、第1ワンウェイクラッチ26を介して伝達プレート30に伝達されるが、この踏力トルクは各圧縮コイルばね32,41を圧縮しつつ駆動スプロケット21に伝達され、さらに、チェーン22及び従動スプロケット23を介して後輪WRに伝達されることになり、また、後述する補助動力ユニット16からアシストスプロケット24に与えられる補助トルクは、チェーン22及び従動スプロケット23を介して後輪WRに伝達される。なお、この補助動力ユニット16からの補助トルクは、第1ワンウェイクラッチ26の働きにより、クランク18L,18Rに伝達されることはない。
【0027】
駆動スプロケット21の車体寄り、つまり、ダウンパイプ4側には、踏力検知装置のセンサ部43が装着されている。センサ部43は、駆動スプロケット21に固定された外側リング44と、この外側リング44に対して回転自在に設けられ、磁気回路を形成するためのセンサ本体45とを有する。センサ本体45及びその支持部材であるスリーブ46、フランジ47等については後述する。
【0028】
外側リング44は電気絶縁性を有する材料で形成されており、図示しないボルトで駆動スプロケット21に固定される。
【0029】
次に、図5〜9を用いて補助動力ユニット16について説明する。補助動力ユニット16のケーシング50は、右ケーシング半体51と、この右ケーシング半体51との間に第1収納室54を形成して右ケーシング半体51と結合される左ケーシング半体52と、この左ケーシング半体52との間に第2収納室55を形成して左ケーシング半体52と結合されるカバー53とから構成される。
【0030】
ケーシング50には、クランクシャフト17の回転軸線と平行な回転軸線を有する電動モータ15が取り付けられており、この電動モータ15の回転出力は、クランク18L,18Rにかかる踏力トルクをアシストすべく減速ギヤ列56を介してアシストスプロケット24に伝達される。
【0031】
ケーシング50における左ケーシング半体52には、カバー53とは反対側に突出する嵌合筒部74が一体に設けられており、電動モータ15が備える有底円筒状のモータハウジング75が、嵌合筒部74に嵌合された状態で、複数(例えば3箇所)のボルトで左ケーシング半体52のねじ孔76に締結される。また、モータシャフト57は、支持壁部77を回転自在に貫通して第2収納室55に突出されるものであり、支持壁部77に接するモータハウジング75とモータシャフト57の間にはボールベアリング91が介装されている。なお、モータハウジング75は、例えば、モールド一体形成されている。
【0032】
電動モータ15の動力をアシストスプロケット24に伝達するための減速ギア列56の回転シャフトは、モータシャフト75と平行な軸線を有する第1回転シャフト59と、この第1回転シャフト59と平行な軸線を有する第2回転シャフト64とから構成されている。第1回転シャフト59は、第1回転シャフト59と左ケーシング半体52との間にボールベアリング69が介装され、右ケーシング半体51と第1回転シャフト59との間にボールベアリング70が介装されており、回転自在に配設されている。また、第2回転シャフト64は、左ケーシング半体52と第2回転シャフト64の間にボールベアリング71が介装され、右ケーシング半体51と第2回転シャフト64との間にローラベアリング72が介装されて回転自在に配設されている。
【0033】
さらに、第2収納室55内で電動モータ15のモータシャフト57に固着される1次減速ドライブギア58と、第2収納室55内で第1回転シャフト59の一端にボルト60で固着されて1次減速ドライブギア58に噛合される1次減速ドリブンギア61と、第1収納室54内で第1回転シャフト59に一体に形成される2次減速ドライブギア62と、第1収納室54内で第2回転シャフト64に固着されて2次減速ドライブギア62と噛合される2次減速ドリブンギア63と、2次減速ドリブンギア63と第2回転シャフト64との間に設けられる第2ワンウェイクラッチ65とを備え、第2回転シャフト64の右ケーシング半体51から外方へ突出する突出部にアシストスプロケット24が固着される。なお、右ケーシング半体51から第2回転シャフト64が突出する部分にシール部材66が設けられている。また、1次減速ドリブンギア61の2次減速ドライブギア62側の面には、この1次減速ドリブンギア61を補強するために、環状の補強板67がボルト68で締結されている。
【0034】
なお、カバー48の内側(第2収納室55側)には複数のリブ73が形成されており、このカバー48の剛性を向上させることができる。また、カバー48は、形成型に樹脂材を流し込むことによって形成されるが、カバー48の内側形状を上記のようにすることにより、カバー48の製造時における樹脂材の回りを向上させることができる。
【0035】
このような減速ギア列56では、電動モータ15の作動に伴う回転が減速されてアシストスプロケット24に伝達されるが、電動モータ15の作動が停止したときや、アシストスプロケット24の回転よりも駆動スプロケット21の回転の方が早い場合には、第2ワンウェイクラッチ65の働きにより第2回転シャフト64の空転が許容され、クランク18L,18Rからの踏力トルクによるアシストスプロケット24の回転が妨げられることはない。
【0036】
ところで、補助動力ユニット16は、リヤフォーク9の下方に支持パイプ5及びサポート部材9L,9Rで支持されて配設されており、このとき、クランクシャフト17よりもやや後方で下方であるクランクペダルの近傍にモータシャフト57が位置し、また、モータシャフト57と第1回転シャフト59が側面視において地面と略平行になるように並んで位置している。さらに、第2回転シャフト64が第1回転シャフト59より上方に位置しており、この第2回転シャフト64に固着されている2次減速ドリブンギア63を覆うケーシング50の部分を突出させて突出部84を形成し、この突出部84が後輪WRの前方で且つ左右一対のサポート部材9L,9Rの間に下方から挿入されるように補助動力ユニット16が配置されている。
【0037】
このとき、支持パイプ5に固着されたブラケット79に、左ケーシング半体52の前方上部の上方に***するように設けられたハンガー部80がボルト及びナットで締結され、また、左右一対のサポート部材9L,9Rに固着されたブラケット81L,81Rの間に後方上部の上方に***するように設けられたハンガー部82が挟まれて、ボルト及びナットで締結されている(ハンガー部80,82及び補助動力ユニット16の電動補助自転車1への取り付け状態については、図2(A)に図示)。また、ケーシング50の突出部84の上部が、平面視において、リヤフォーク9の上面とほぼ同じ位置になるように配設されている。
【0038】
さらに、右ケーシング半体51から第2回転シャフト64が突出する部分には後方に向かって延びる支持部材83が形成されており、この支持部材83の先端にアイドラ25が回転自在に軸支されており、右ケーシング半体51とアイドラ25は一体に形成されている。
【0039】
以上説明したようにケーシング50の突出部84は、2次減速ドリブンギア63に対向する部分だけを覆うように突出させれば良いため、前後に細長く延びた形状となる。よって、一般に使用されている自転車のフレームを使用しても、リヤフォークを構成する左右一対のサポート部材の間に下からこの突出部を挿入して補助動力ユニット16を配設することが可能であり、特殊なフレームを用意する必要が無く製造コストの削減を可能とする。また、重量物である補助動力ユニット16を車体フレーム2の下部に配設することにより、重心位置を低くすることができ走行時の安定性を向上させることができる。さらに、リヤフォーク9の上方で且つシートポスト12の後方の空間に補助動力ユニット16が配設されないため、この空間を有効利用することが可能であり、本実施例で説明したように、バッテリ収納箱13や電装ボックス14等を配設することが可能となる。
【0040】
さらに、補助動力ユニット16の配設位置が、駆動スプロケット21やその駆動スプロケット21に巻掛けられているチェーン22の近傍であるため、この補助動力ユニット16の存在感を目立たなくすることができ、特に、チェーンカバーで覆えば、より目立たなくすることができる。
【0041】
また、モータシャフト57と第1回転シャフト59を地面に平行になるように並んで配設し、さらに第2回転シャフト64を第1回転シャフト59の上方になるように配設することにより、補助動力ユニット16の底面の地上高を確保でき、さらに、第2回転シャフト64に固着されているアシストスプロケット24に対するチェーン22の巻付け角をある程度確保することができる。
【0042】
次に、この補助動力ユニット16を構成している電動モータ15について、図10〜13を用いて説明する。電動モータ15は直流電源によって駆動される直流ブラシレスモータであり、モータシャフト57と、モータシャフト57を囲むように配設されたステータ85と、モータシャフト57に固定された回転子86と、この回転子の位置を検出する回転子位置検出器87とを有しており、モータハウジング75で全体が覆われている。
【0043】
ステータ85は、ステータコア88にステータコイル89が巻き付けられて構成されており、モータハウジング75の内周面に沿って複数(ここでは9個)が配設されている。また、回転子86は、上述のステータ88と対向するように複数(ここでは、8個)の永久磁石90が配設されており、この永久磁石90のステータ88と対向する面の磁極が、N極、S極交互になるように配設されている。このとき、ステータ88と回転子86の間には一定間隔の空隙が形成されている。
【0044】
なお、モータシャフト57とモータハウジング75の間にボールベアリング91,92が介装されてこのモータシャフト57を軸支している。また、モータハウジング75の側面で、モータシャフト57が突出する側には、複数(ここでは3個)のブラケット93が形成されており、このブラケット93の貫通孔にボルトを通して上述のケーシング50に電動モータ15を固定する。また、回転子位置検出器87は回転子86の上面と平行に所定の空隙を有して配設されており、この回転子位置検出器87が有するホール素子で、回転子位置検出器87の下方に移動してきた回転子86のN極を検出する。
【0045】
ステータ85に巻き付けられたステータコイル89は、図13に示すような順序で電気的に接続されており、3相(U,V,W相)の入力端子94を有している。この入力端子94に印可される電圧は、電装ボックス14が有する制御装置で制御されてバッテリBから供給されており、入力端子94に位相が120度ずつ異なるパルス電圧を印可すると、複数のステータ75の磁極がN極、S極交互に現れ、且つ、このパルスの周波数に応じてステータ75の磁極が移動する。よって、回転子位置検出器87で検出した回転子86を構成する永久磁石90の位置を電装ボックス14で得て、この永久磁石90の位置により、ステータ75に印可するパルス電圧を調整することにより、モータシャフト57を回転させることができる。さらに、この入力端子94に印可するパルス電圧のパルス幅を制御するPWM制御により回転子86の回転速度(モータの出力)を制御することが可能である。
【0046】
なお、この回転子位置検出器87は、この回転子位置検出器87の下方に移動してきた永久磁石90のN極を検出しているため、この回数をカウントすることにより、このN極の検出信号の回数からモータシャフト57の回転数(回転速度)を算出することができる。
【0047】
以上のように構成された電動補助自転車1において、人力によって、クランク18L,18Rが駆動方向(正転方向)に踏み込まれると、クランクシャフト17に固定されている内輪27が回転し、その回転はラチェット爪35を介してラチェット歯33に伝達される。そして、伝達プレート30が回転させられて、この回転が圧縮コイルばね32を介して駆動スプロケット21に伝達されるが、駆動スプロケット21にはトルクがかかっているので、伝達プレート30のトルクは直ちに駆動スプロケット21に伝達されない。まず、トルクに応じて圧縮コイルばね32がたわみ、そのたわみ荷重とトルクがバランスしたところで、駆動スプロケット21は回転する。こうして、伝達プレート30及び駆動スプロケット21は、トルクに対応した回転方向のずれを有した状態で回転し、チェーン22を通じて後輪WRに駆動力を与える。駆動スプロケット21にかかるトルクは、運転者がクランク18L,18Rを踏む込む力、つまり踏力トルクとして検出される。
【0048】
踏力検知装置のセンサ本体43から突出している突起部38は、伝達プレート30とともに回転するので、この突起部38を支持している踏力伝達リング95(以下、外側リング44に対応して、この踏力伝達リング95を「内側リング95」と呼ぶ)と、駆動スプロケット21に固定されている外側リング44との相対位置は踏力トルクに応じて決定される。この相対位置はセンサ本体43で検知され、踏力検知のための制御装置(後述する)に供給される。
【0049】
このセンサ本体43を図14及び図15を用いて詳細に説明する。外側リング44は電気絶縁性を有する材料で形成されており、この外側リング44を駆動スプロケット21に固定するためのボルトが貫通できるようボルト孔96が3箇所に設けられている。外側リング44の内周面に沿って第1誘導体97Aが配設され、さらに第1誘導体97Aに隣接して第2誘導体97Bが配設されている。またさらに、第2誘導体97Bに外周が沿うように内側リング95が設けられている。第1誘導体97Aや第2誘導体97Bは、アルミニウムや真鍮等の高導電率材料または軟磁性体材料からなり、後述する通り、それぞれ外側リング44及び内側リング95に係止されている。
【0050】
第1誘導体97A及び第2誘導体97Bを挟んで2枚1組のリング状のコアプレート98,99が配設され、且つ、これらのコアプレート98,99の内周側にはコアカラー100が配設される。コアプレート98,99及びコアカラー100はソフトフェライト等の軟磁性材料からなる。コアカラー100の外周にはコイル101が巻回されており、コアプレート98,99及びコアカラー100、並びに第1誘導体97A及び第2誘導体97Bによって、コイル101に通電したときに生じる磁束が貫通して磁気回路が形成されるようになっている。コアプレート98,99及びコアカラー100は、スリーブ46及びこのスリーブ46のめねじに適合するおねじを有するフランジ47によって支持されている。また、スリーブ46及びフランジ47は支持パイプ5によって、回転が規制されている。
【0051】
前述のコイル101に電流を供給するためのリード線104は、スリーブ46を貫通して外部に引き出され後述する制御装置110に接続される。外側リング44とスリーブ46との間にはオイルシール105が設けられ、外側リング44と内側リング95との間、並びに内側リング95とフランジ47との間には、それぞれシール106,107が設けられている。内側リング95から直角に突き出した突起部38は、係止孔39に係合可能なよう、カバー48に設けられた開口48Aから外部に突出するように配設されている。
【0052】
図16は第1誘導体97Aの正面図であり、図17は断面図である。第1誘導体97Aは全体がリング状であり、その内周には複数の歯108が形成されている。この歯108と同様の歯が第2誘導体97Bにも設けられており、これらの歯が重なり合うことにより、コイル101によって生じる磁束が貫通する通路の一部を形成する。歯108の間の2箇所にはキャップ状の第1誘導体97Aの底部から外方に打ち出された突起部109Aが形成されている。突起部109Aは、第1誘導体97Aが外側リング44と一体的に回転可能となるよう、外側リング44に形成される凹部に嵌合するように設定されている。
【0053】
図18は第2誘導体97Bの断面図である。第2誘導体97Bは第1誘導体97Aと同様の形状をしている。しかし、外周は第1誘導体97Aより一回り小型に形成されている。さらに、図18に示すように、第2誘導体97Bは、キャップ状の第2誘導体97Bの底部から内方に打ち出されている突起部109Bを有している。この突起部109Bは、第2誘導体97Bに接する内側リング95に設けられる凹部に嵌合するように設定されている。
【0054】
図19は、コイル101によって生じる磁束が貫通する通路を示す模式図であり、この図において、コイル101に通電されたときに生ずる磁束Φは、コアプレート98,99及びコアカラー100、並びに第1誘導体97A及び第2誘導体97Bを含む磁気回路を形成する。このとき、磁束Φは、例えば、図19にしめされているように指向している。ここで、コイル101のインダクタンスは磁束Φが通過する通路の抵抗、つまり、磁気回路抵抗の関数で表される。一方、実質的に第1誘導体97A及び第2誘導体97Bではその内周に設けられた歯(第1誘導体97Aでは歯108)を磁束Φが通過するので、第1誘導体97A及び第2誘導体97Bのそれぞれの歯の重なり量によってこの部分の磁気回路抵抗は決定される。
【0055】
上述のように、外側リング44と内側リング95とは、踏力トルクに応じて互いにずれを生じ、これにともなって、第1誘導体97A及び第2誘導体97Bの相対位置にもずれが生じる。その結果、第1誘導体97A及び第2誘導体97Bのそれぞれの歯の重なり程度も踏力トルクに応じて変化する。
【0056】
図20は、踏力トルクの違いによる第1誘導体97A及び第2誘導体97Bが有するそれぞれの歯の重なり程度の違いを示す図である。これらの図から分かるように、踏力トルクが小さい場合には、第1誘導体97Aと第2誘導体97Bの重なり具合が大きくなるため、第1誘導体97A及び第2誘導体97Bの歯でコアプレート98,99の間を通過する磁束を遮る割合が減少し、このため磁気回路抵抗が小さくなる。また、踏力トルクが大きい場合には、第1誘導体97Aと第2誘導体97Bの重なり具合が小さくなるため、第1誘導体97A及び第2誘導体97Bの歯でコアプレート98,99の間を通過する磁束を遮る割合が増加し、このため磁気回路抵抗が大きくなる。
【0057】
このように、踏力トルクに応じて磁束Φが通過する通路の抵抗を変化させられるので、この磁気回路抵抗の関数であるコイル101のインダクタンスを検知することにより、踏力トルクを検知することができる。
【0058】
図21に示す通り、コイル101のインダクタンスに基づいて踏力トルクを検知する制御装置110の発振回路111、ピークホールド回路112、及び抵抗113で、コイル101とともにこの制御装置110の要部を構成している。ピークホールド回路112の出力はCPU114で処理される。発振回路111は予定周波数の交流を出力する(図21の点aにおける波形を図22(A)に示す)。第1誘導体97A及び第2誘導体97Bのそれぞれの歯の重なり程度が大きい場合は、コイル101で生じた磁束Φの磁気回路抵抗は大きく、従って点bでの波形の振幅は大きくなる(図21の点bにおいて、踏力の増加に伴う波形を図22(B)に示す)。点bの振幅はピークホールド回路112でピークホールドされ、そのピークホールド値、つまり、点cでの値(図22(C)参照)が踏力トルク値としてCPU114に入力される。
【0059】
制御装置110には、補助動力ユニット16を構成している電動モータ15が負荷として接続され、電源としてバッテリBが接続されている。
【0060】
電動モータ15のドライブ回路は、FET117、ダイオード118、コンデンサ119で構成されている。電動モータ15のプラス端子には、接点120を通じてバッテリBのプラス電極が接続され、マイナス端子にはFET117を通じてバッテリBのマイナス電極が接続される。
【0061】
接点120はCPU114の指令に従ってコイル121に通電されることによってオン動作する。電動モータ15に供給される電流は、CPU114からFET117のゲートに印可される電圧によって決定される。CPU114は踏力値に対応する踏力トルク値/電圧テーブルを参照するか、予定の演算式に従って演算するかして、踏力トルク値に対応する電圧値を求め、その電圧をFET27のゲートに印可する。CPU114に入力される踏力トルク値が増大するのにともなって、電動モータ15の出力が増大するように、踏力トルク値/電圧テーブルあるいは演算式を設定するのが好ましい。
【0062】
本実施形態によれば、例えば、組付精度のばらつきが生じて第1誘導体97A及び第2誘導体97B間においてコアプレート98,99の位置が軸方向にずれて、第1誘導体97A及びコアプレート98間の距離が狭まったときは、第2誘導体97B及びコアプレート99間の距離は拡大する。これと逆に、第1誘導体97A及びコアプレート98間の距離が拡がったときは、第2誘導体97Bとコアプレート99間の距離が縮小する。このように、一方の間隔の変化は他方の間隔の変化でキャンセルされることになり、全体として磁気回路抵抗は一定に維持される。
【0063】
また、第1誘導体97A及び第2誘導体97B間において、コアプレート98,99の位置が半径方向にずれて、半径方向の一方で第1誘導体97A及び第2誘導体97Bとコアプレート98,99との重なりが大きくなったときは、半径方向の他方では第1誘導体97A及び第2誘導体97Bとコアプレート98,99の重なりが小さくなる。従って、一方で磁気回路抵抗が増大した分、他方で磁気回路抵抗が減少し、結果的に磁気回路抵抗は全体として一定に維持される。
【0064】
なお、本発明に係る電動補助自転車1は、この電動補助自転車1が所定の速度以上で走行しているときは、踏力検出装置からの出力に拘わらずアシストユニットを停止させ、補助トルクを発生しないように制御するリミッタが設けられており、電動補助自転車1の走行速度を検出するために、上述した電動モータ15の回転子位置検出器87が検出したN極の検出信号を利用している。電動モータ15の回転子86に固定されている永久磁石90のN極の個数はモータによって決まっているため(ここでは4極)、回転子位置検出器87から出力されるN極の検出信号をカウントすることにより、電動モータ15の回転数(回転速度)を得ることができる。
【0065】
運転者がクランク18L,18Rを踏み込み、踏力トルクがかかっているときは、上述の通り、電動モータ15が制御回路110により駆動されて、補助動力ユニット16のアシストスプロケット24からチェーン22に補助トルクが加わっている。このとき、この補助動力ユニット16を構成する第2ワンウェイクラッチ65は繋がっているため、電動モータ15のモータシャフト57の回転とアシストスプロケット24の回転は減速ギア列56のギア比に比例している。よって、この場合、電動モータ16のモータシャフト57の回転数から電動補助自転車1の車速を求めることができる。
【0066】
さらに運転者による踏力トルクがクランク18L,18Rに加わり、車速が増加して所定の速度を超えると、補助動力ユニット16の電動モータ15を停止して補助トルクが加わらないようにするが、第2ワンウェイクラッチ65がスリップするためチェーン22から補助動力ユニット16へのトルクが加わることはないし、クランク18L,18Rによるクランクペダルの回転を補助動力ユニット16が妨げることもない。
【0067】
車速により補助トルクを制御するリミッタについては、上述の制御装置110に、電動モータ15の回転子位置検出器87の出力を渡して、CPU114で車速を計算するとともに電動モータ15を制御することで実現可能である。なお、図21において、制御装置110は従来の整流子を有する直流モータを制御する場合を示しているが、上述したようなブラシレスの直流モータに対しても、この直流モータを制御するために、バッテリBの出力から三相のパルス電圧を生成して電動モータ15に印可する部分を付加することで対応可能である。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る電動補助自転車によれば、補助動力ユニットをリヤフォークの下方に配設するとともに、この動力ユニットの減速ギア機構を構成する大径ギアを覆う収納部材の突出部を左右一対のサポート部材の間に下方から挿入して配設することにより、この補助動力ユニットを取り付ける自転車のフレームに一般に使用されているものを採用することができ、製造コストの削減が可能となる。また、補助動力ユニットをリヤフォークの下方に配設するため、リヤフォーク上方でシートポスト後方の空間を有効利用することができ、ここにバッテリ収納箱や電装ボックス等を配設することが可能となる。さらに、重量物である補助動力ユニットを下方に配設することができるため、重心位置を低くして安定した走行を可能とするとともに、クランクペダルやチェーン、さらにはチェーンカバー等で補助動力ユニットを目立たなくすることが可能となる。
【0069】
なお、補助動力ユニットの収納部材の突出部の上部が、側面視においてリヤフォークの上面とほぼ等しい位置に配設することにより、電動補助自転車の重心位置をさらに低くすることができ、安定した走行を可能とする。
【0070】
また、補助動力ユニットが有する電動機のモータシャフトがクランクペダルの近傍に配設されるともに、この補助動力ニットが有する減速ギア機構の第1回転シャフトと電動機のモータシャフトとの位置が、側面視において地面と略水平になるように並んで配設することにより、補助動力ユニットの底面がある程度の地上高を確保することが可能であり、さらに、補助動力ユニットの補助動力伝達部に巻掛けられる巻掛電動部材の巻き付け角を確保することができる。
【0071】
さらに、上記減速ギア機構が第2回転シャフトを有し、側面視において第2回転シャフトが第1回転シャフトの上方に配設されることにより、補助動力ユニットの底面の地上高を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動補助自転車の側面図である。
【図2】本発明に係る電動補助自転車の要部拡大図であり、図2(A)はアシストユニットを取り付けた場合の側面図であり、図2(B)はアシストユニットを取り外した場合の側面図である。
【図3】本発明に係る電動補助自転車のクランクシャフト及び駆動スプロケット付近の断面図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】図2(A)のV−V断面図である。
【図6】図2(A)のVI−VI断面図である。
【図7】図2(A)のVII−VII断面図である。
【図8】左ケーシング半体の側面図である。
【図9】右ケーシング半体の側面図である。
【図10】電動モータの断面図である。
【図11】図10のXI−XI断面図である。
【図12】図10のXII−XII断面図である。
【図13】電動モータのステータコイルの配線図である。
【図14】踏力検知装置のセンサ部分の要部断面図である。
【図15】踏力検知装置のセンサ部分の正面図である。
【図16】第1誘導体の正面図である。
【図17】第1誘導体の断面図である。
【図18】第2誘導体の断面図である。
【図19】コイルによって生じる磁束が貫通する磁気回路を示す模式図である。
【図20】第1誘導体と第2誘導体の重なり程度を示す図であり、(A)は踏力トルクが小さいときの図であり、(B)踏力トルクが大きいときの図である。
【図21】制御装置の踏力検知回路である。
【図22】コイルの電圧と踏力の関係を示す図であり、(A)は図21のa点における波形であり、(B)は図21のb点における波形であり、(B)は図21のc点におけるコイルの電圧と踏力の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 電動補助自転車
2 車体フレーム
7 フロントフォーク
8 操向ハンドル
9 リヤフォーク
9L,9R サポート部材
15 電動モータ(電動機)
16 補助動力ユニット
17 クランクシャフト
18L,18R クランク
21 駆動スプロケット
22 チェーン(巻掛伝動部材)
23 従動スプロケット
24 アシストスプロケット(補助動力伝達部)
50 ケーシング(収納部材)
56 減速ギア列(減速ギア機構)
57 モータシャフト
59 第1回転シャフト
64 第2回転シャフト
84 突出部
WF 前輪
WR 後輪

Claims (4)

  1. 車体フレームと、前記車体フレームの前部に操舵可能に枢結された操舵フレームと、前記操舵フレームの下端に位置して回転自在に取り付けられた前輪と、前記車体フレームの後部に一体に繋がって後方に延びる左右一対のサポート部材からなるリヤフォークと、前記左右一対のサポート部材の間に位置して前記リヤフォークに回転自在に取り付けられた後輪と、前記車体フレームに枢支されて回転自在に取りつけられたクランクペダルと、前記クランクペダルが踏まれて前記クランクペダルに作用する踏力トルクを前記後輪に伝達する回転伝達機構と、前記踏力トルクを補助して前記回転伝達機構に補助トルクを付与する補助動力ユニットとを有する電動補助自転車において、
    前記補助動力ユニットが、電動機と、前記電動機からの回転出力を減速する減速ギア機構と、前記減速ギア機構により減速された回転出力を前記補助トルクとして前記回転伝達機構に伝達する補助動力伝達部と、少なくとも前記減速ギア機構を覆う収納部材とを有し、
    前記補助動力ユニットが前記リヤフォークの下方に配設されるとともに、前記収納部材が前記減速ギア機構を構成する大径ギアを覆って外方に突出する突出部を有し、前記突出部が前記左右一対のサポート部材の間に配設されることを特徴とする電動補助自転車。
  2. 前記突出部の上部が、側面視において前記リヤフォークの上面とほぼ等しい位置に配設されることを特徴とする請求項1に記載の電動補助自転車。
  3. 前記減速ギア機構が、前記電動機のモータシャフトに平行に延びて前記収納部材に回転自在に配設された第1回転シャフトと、前記第1回転シャフトに形成されて前記モータシャフトに形成された1次減速ドライブギアと噛合する1次減速ドリフンギアとを有し、
    前記電動機のモータシャフトが前記クランクペダルの近傍に配設されるとともに、前記モータシャフトと前記第1回転シャフトとが、側面視において地面に対して略水平に並んで配設されることを特徴とする請求項1または2に記載の電動補助自転車。
  4. 前記減速ギア機構が、前記第1回転シャフトと平行に延びて前記収納部材に回転自在に配設された第2回転シャフトと、前記第2回転シャフトに形成されて前記第1回転シャフトに形成された2次減速ドライブギアと噛合する2次減速ドリブンギアとを有し、
    側面視において、前記第2回転シャフトが前記第1回転シャフトの上方に配設されることを特徴とする請求項3に記載の電動補助自転車。
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