JP3528954B2 - 駆動力補助装置 - Google Patents

駆動力補助装置

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JP3528954B2
JP3528954B2 JP20256799A JP20256799A JP3528954B2 JP 3528954 B2 JP3528954 B2 JP 3528954B2 JP 20256799 A JP20256799 A JP 20256799A JP 20256799 A JP20256799 A JP 20256799A JP 3528954 B2 JP3528954 B2 JP 3528954B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人力で駆動される乗物
にモータを備えて人力の補助に供する駆動力補助装置に
関する。
【0002】
【従来技術】この種の駆動力補助装置には、人力駆動系
のペダル側の負荷を検出して電動モータの出力を制御す
る例(特開平4−100790号公報)があるが、同例におい
てはペダルクランク軸より下流側のドライブ軸にペダル
踏力を検出する負荷検出手段を有し、さらにその下流側
に別個にモータ駆動手段を有する。
【0003】
【解決しようとする課題】このように従来の駆動力補助
装置は、負荷検出手段とモータ駆動手段とが別々に車両
に搭載されるので、搭載のための部品点数が多く取付作
業も面倒である。またモータ駆動手段がドライブ軸に沿
って配設されるので、車体側方に張り出すように取り付
けられることになり目立ち過ぎる。
【0004】本発明は、かかる点に鑑みなされたもの
で、その目的とする処は、ペダル踏力検出機構をペダル
クランク軸近傍にまとめてコンパクトに配置できシンプ
ルな外観と多種の自転車のクランク軸幅に適用可能な汎
用性の高い駆動力補助装置を供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明は、ペダルクランク軸に近接し配
置されたアシストモータと、前記クランク軸を軸支し前
記アシストモータを保持するクランク軸ケースと、前記
クランク軸ケースに包含されるペダル踏力検出手段と、
前記ペダル踏力検出手段が検出したペダル踏力と前記ク
ランク軸の回転数により前記アシストモータを制御する
制御装置とを備え、前記ペダル踏力検出手段は、ペダル
クランク軸に同軸かつ一側に設けられ駆動輪の回転と同
期して回転する駆動伝達部材と、ペダルクランク軸にワ
ンウェイクラッチにて連結され前記駆動伝達部材に隣接
し回転方向に位相差を生じることが可能に係合された回
転部材と、前記回転部材と一体に回転しペダルクランク
軸方向の前記駆動伝達部材の反対側から付勢手段により
付勢され該反対側のペダルクランク軸方向に移動可能で
あるとともに、リング状に形成されたその先端部に設け
た被検出用の突起が軸方向に従って突起の検出量が異な
るように形成された可動片と、前記駆動伝達部材と前記
可動片との間に設けられペダルクランク軸に与えられる
踏力により生じる前記駆動伝達部材と前記可動片の回転
方向の位相差を前記可動片のペダルクランク軸方向の変
位量に変換する変位手段と、前記可動片の突起を検出
し、前記変位量を前記突起の検出量で検出してペダルク
ランク軸に加えられた踏力とする検出手段とを備えた駆
動力補助装置とした。
【0006】駆動伝達部材,ワンウェイクラッチ,回転
部材,可動片,付勢手段,変位手段および検出手段を備
えて構成されたペダル踏力検出手段が、ペダルクランク
軸を軸支するクランク軸ケースに包含されるので、通常
の自転車のペダルクランク軸の機能を確保しつつもペダ
ル踏力検出手段をペダルクランク軸上近傍にまとめてコ
ンパクトに配置できシンプルな外観を提供できる。さら
に、通常の自転車等のペダルクランク軸幅を変更するこ
となくペダル踏力検出手段を搭載可能となり多種の自転
車に対して極めて汎用性が高い構造を提供することがで
きる。またペダル踏力検出機構はペダルクランク軸上に
構成されるため検出精度を極めて高いものとすることが
できることは言うまでもない。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の駆
動力補助装置において、前記アシストモータは、前記ク
ランク軸ケースの後方に一体に設けられ、ペダルクラン
ク軸の左右幅内でかつ側面視でペダルアームの回転範囲
にあることを特徴とする。アシストモータは、クラン
ク軸ケースの後方にペダルクランク軸の左右幅内でかつ
側面視でペダルアームの回転範囲内に一体に設けられる
ので、重量物をペダルクランク軸近傍の車体の低い位置
に集中して低重心化を図ることができるとともに、アシ
ストモータの前にクランク軸ケースがあり前方からの被
水や飛石に対してアシストモータを保護することができ
る。
【0008】
【0009】
【実 施 例】以下図1ないし図9に図示した本発明の
一実施例について説明する。図1は本実施例の駆動力補
助装置を用いた二輪車1の側面図である。
【0010】車体フレームは、ヘッドパイプ2から後輪
10の軸支部にかけて斜め下方に略直線状にメインフレー
ム3が延出し、メインフレーム3の途中から上方にシー
トポスト5が立設されている。
【0011】ヘッドパイプ2に回転自在に支持されたフ
ロントフォーク8の下端に前輪9が軸支され、メインフ
レーム3の後端に取付ボルト25により取付けられた車軸
ケース21に後輪10が軸支されている。フロントフォーク
8の上方はハンドル11に連結され、シートポスト5の上
端にシート12が設けられている。
【0012】メインフレーム3のシートポスト5との連
結部にはブラケット13を介してクランク軸ケース14が吊
設されてクランク軸ケース14より左右へ突出したクラン
ク軸15の両端にペダルアーム16が基端を嵌着して直角に
取付けられ、ペダルアーム16の先端にペダル17が左右方
向に突設されて全体でペダルクランクを構成している。
【0013】クランク軸ケース14の後方のギアケース18
よりドライブシャフト19が円筒カバー20を貫通して後方
へ延出して後輪10の車軸ケース21に嵌入している。ギア
ケース18に沿ってペダルクランクの間にモータ22が設け
られている。メインフレーム3の内部は空洞が形成さ
れ、該空洞内にはバッテリ23およびコントロールユニッ
ト24が内蔵されている。
【0014】ペダル17による人力駆動系およびモータ22
によるモータ駆動系の構成を図2および図3に基づき説
明する。クランク軸ケース14にベアリング15a を介して
回転自在に支持されたクランク軸15には、左右中央位置
にポールラチェット式のワンウェイクラッチ30を介して
センターボス35がクランク軸15に対し回動自在に嵌合さ
れている。
【0015】センターボス35はクランク軸15に回動自在
に嵌合する嵌合円筒部35a の左端部が大径円板部35b を
なし、同大径円板部35b の左側にラチェット円筒部35c
、右側に等間隔に5つのスプリング収納用の凹部35d
が形成されている。
【0016】前記ラチェット円筒部35c の内周面にはラ
チェット歯35e が形成されていて、その内側のクランク
軸15に形成されたポールラチェットケース15b との間に
図4に示すようにラチェットポール31およびラチェット
ポール31を付勢する付勢手段32が介装されている。
【0017】図4においてクランク軸15の反時計回り
(ペダル17の前進方向の回転)に対しては、ラチェット
ポール31がラチェット歯35e に係合してセンターボス35
を同方向に一体に回転させるが、クランク軸15の時計回
りに対しては、ラチェットポール31が付勢手段32に抗し
て内側に変位してラチェット歯35e を乗り越えて係合せ
ずクランク軸15は空回りしてセンターボス35に駆動力が
伝達されない。以上のようなワンウェイクラッチ30が構
成されている。
【0018】一方センターボス35の嵌合円筒部35a の外
周にはドライブベベルギア36がセンターボス35に対して
回動自在に嵌合しており、同ドライブベベルギア36の周
縁部に右側に向いて歯36a が形成され、同ドライブベベ
ルギア36の円板部には前記センターボス35の5つの凹部
35d に対応してスプリング収納用の5つの凹部36b が形
成されている。
【0019】図5に示すようにセンターボス35の凹部35
d とドライブベベルギア36の凹部36b とは合わされて1
つの円柱空間をなし、形成された5つの空間にスプリン
グ37がそれぞれ介装されている。
【0020】したがってセンターボス35の回転はスプリ
ング37を介してドライブベベルギア36に伝達され、セン
ターボス35とドライブベベルギア36の負荷状態に応じて
スプリング37が弾性的に縮小して両者は相対的に回動変
位する。
【0021】センターボス35のラチェット円筒部35c の
外周面には、軸方向に指向して複数の突条35f が形成さ
れていて、かかるラチェット円筒部35c の外周に円筒状
の可動片たるセンサーリング38が、その内周の溝条に前
記センターボス35側の突条35f を噛み合わせて軸方向に
摺動自在に嵌合されている。
【0022】したがってセンサーリング38はセンターボ
ス35と一体に回転するとともに軸方向に変位可能であ
る。
【0023】一方ドライブベベルギア36の円板部の所定
半径位置から5個の突片36c が左軸方向に突出してお
り、この5個の突片36c の内側に前記センサーリング38
が同軸に近接している。
【0024】この突片36c には図6に図示するように斜
めに長孔状に溝カム36d が穿設されており、前記センサ
ーリング38より外側へ突設されたピン39がこの溝カム36
d に移動自在に嵌合している。
【0025】したがってセンターボス35とドライブベベ
ルギア36に相対的な回動変位があると、ピン39はセンタ
ーボス35と一体に回転するので溝カム36d により案内さ
れて軸方向に移動してセンサーリング38を軸方向に変位
させる。
【0026】図2および図6は全くペダル側の負荷がな
い場合を実線で図示しており、センサーリング38および
ピン39は最も右端に位置しているが、ペダル側に負荷が
加わり、ワンウェイクラッチ30を介してセンターボス35
がスプリング37を圧縮してドライブベベルギア36より先
行変位すると、図6においてピン39が突片36c より先行
(左側へ相対的に変位)するので、ピン39は溝カム36d
に沿って移動し、すなわち図6に仮想線で示すように軸
方向左側に移動し、図2に仮想線で示すようにセンサー
リング38を左側へせり出させる。
【0027】ペダル側の負荷が大きい程センターボス35
はドライブベベルギア36に対してより大きく先行しよう
とするので増々センサーリング38は左側へ変位すること
になる。
【0028】センサーリング38は、センターボス35のラ
チェット円筒部35c への嵌合部38aから左側へ先端を山
形に形成した突起38b が複数連続して環状に突出されて
いる。図7に示すように複数の突起38b は互いに所定間
隔を存し先端が三角形状をなしている。
【0029】センサーリング38は、嵌合部38a が突起38
b より内側へ厚く、この段部と、クランク軸15に一体に
嵌着された円板状の押え金具40との間に圧縮スプリング
41が介装されている。この圧縮スプリング41によりセン
サーリング38が常に右側に付勢されセンサーリング38と
一体のピン39と溝カム36d とのクリアランスによるヒス
テリシスをなくしている。
【0030】前記センサーリング38の突起38b が変位す
る軸方向所定位置に検出点42a を位置させたホールセン
サー42がクランク軸ケース14の前部に固着されている。
【0031】検出点42a は、センサーリング38が右端に
位置するときは突起38b の先端より僅かに左側にあり、
センサーリング38が左側へ変位するにしたがい突起38b
の三角形状の山を裾の方に相対的に移行することにな
る。したがってホールセンサー42が回転するセンサーリ
ング38の突起38b を検出する割合は、ペダル側の負荷が
大きくなってセンサーリング38が左側へ変位するにした
がい大きくなる。
【0032】ホールセンサー42が検出し、出力する電圧
信号波形を図8に示す。図7に示すようにセンサーリン
グ38の突起38b に対するホールセンサー42の検出点42a
の相対位置をa,b,c,dの各位置において検出した
場合のホールセンサー42の出力波形を図8に各位置につ
いて対応して示している。
【0033】a位置ではホールセンサー42は突起38b を
全く検出していないので、検出を示す高レベル部分がな
く、その割合は0%であり、センサーリング38がいくら
か変位したb位置では突起38b の先端部分が検出されて
高レベル部分の割合は約10%となり、さらにセンサーリ
ング38が変位したc位置では、その割合は約45%とな
り、センサーリング38がある程度以上変位して突起38b
の裾部分にホールセンサー42の検出点42a が位置するd
位置であると、高レベル部分の割合は90%となる。
【0034】この出力信号はそのままモータ22を制御す
るデューティ信号として使用される。
【0035】次にドライブベベルギア36より下流側の駆
動伝達手段について説明する。ドライブベベルギア36に
は直角に噛合するドリブンベベルギア45がベアリング44
で支持されてドライブシャフト19の前端に嵌着されてい
る。
【0036】図3に示すようにドライブシャフト19は円
筒カバー20内を通って車軸ケース21内に嵌入して端部に
ベベルギア46が嵌着され、ベベルギア46はベアリング47
によって回動自在に支持されている。
【0037】車軸ケース21内にベアリング48によって回
転自在に支持される回転円筒軸49は内部を枢軸50によっ
て貫通されニードルベアリング51を介して支持されてい
て、回転円筒軸49に嵌着されたベベルギア52が前記ドラ
イブシャフト19に嵌着されたベベルギア46と噛合してい
る。
【0038】ベベルギア52の右外側に回転円筒軸49を支
持するベアリング48が嵌入されさらにその外側を蓋部材
53が被せられ、蓋部材53より外側に突出した枢軸50の右
端ねじ部にナット54を螺合してベアリング48の抜けを防
止している。回転円筒軸49の左半部のスプライン溝に後
輪10のホイールハブ55が嵌合されてナット56によって固
定されている。ホイールハブ55にはスポーク57を介して
後輪10が支持される。
【0039】なおメインフレーム3の後部は左右のフレ
ーム3a,3bに分かれており、右側フレーム3bは車軸ケー
ス21に取付ボルト25により取り付けられ、左側フレーム
3aは後端3cがフォーク状に分岐して枢軸50の左端を嵌合
し枢軸50に形成されたフランジ50a と枢軸50の左端螺子
部に嵌合されたナット58とによってフレーム3aの後端3c
を挟着している。
【0040】以上が人力駆動系であり、運転者がペダル
17を踏んでクランク軸15を回転駆動するとワンウェイク
ラッチ30、スプリング37、ベベルギア36,45を介してド
ライブシャフト19を回動してベベルギア46,52を介して
回転円筒軸49を後輪10とともに回転させ自転車として走
行させることができる。
【0041】その際坂道などを登る時や走行開始時等負
荷が大きいときは、ホールセンサー42の出力波形はその
高レベル部分の割合が増大する。また、走行中ペダルを
踏み込まないときは、後輪10の回転はドライブシャフト
19を伝わって前方のベベルギア45およびセンターボス35
にまで伝達されるが、ワンウェイクラッチ30によってク
ランク軸15およびペダル17には伝達されず、通常の自転
車走行時と同じ感覚で走行できる。
【0042】一方でホールセンサー42はセンターボス35
の回転(すなわち後輪10の回転)を検出していることに
もなり、出力波形の高レベル部分の表われる周期は車速
に対応しているので、この出力波形にはペダルの負荷要
素と車速要素とがともに含まれている。
【0043】次にクランク軸15より後方で左右のペダル
クランク間に設けられたモータ22による駆動系について
説明する。ギアケース18は、ドライブシャフト19の上流
側を収納する部分から左側へ膨出しており、その膨出部
前面開口にモータ22が前方から嵌合されている。
【0044】したがって前記ペダル踏力検出機構ととも
に駆動力補助機構がユニット化されている。そしてモー
タ22は、クランク軸15の近傍にあって、その駆動軸が後
方へ突出してクランク軸15とは直交する方向に指向して
おり、モータ22自体クランク軸15の左右幅内にコンパク
トに収まっている。
【0045】モータ22の後方へ突出した駆動軸の端部に
ギア60が形成されており、同ギア60にギア61が噛合し、
ギア61を一体に支持する回転軸62にはギア62a が形成さ
れ、このギア62a にギア63が噛合し、ギア63と一体の回
転軸64にギア64a が形成されて減速ギア群が構成されて
いる。
【0046】一方ドライブシャフト19にワンウェイクラ
ッチ66を介して嵌合されたギア65が前記回転軸64のギア
64a と噛合している。
【0047】したがってモータ22が駆動すると、減速ギ
ア群の噛合により減速されてギア65を回転させ、さらに
ワンウェイクラッチ66を介してドライブシャフト19に伝
達されて人力による後輪10の回転駆動の補助をすること
ができる。
【0048】そしてワンウェイクラッチ66により後輪10
の回転はギア65へ伝達されることはなく慣性で走行中等
に減速ギア群およびモータ22が抵抗となることはない。
【0049】以上のモータ22による人力アシスト制御
は、前記ホールセンサー42の出力信号に基づきなされ、
このモータ駆動回路を図9に示す。
【0050】ホールセンサー42の出力はアンプ70を介し
てエミッタ接地のパワートランジスタ71のベース端子に
入力され、同パワートランジスタ71のコレクタ端子はモ
ータ22の一方の端子に接続され、他方の端子はバッテリ
23に接続されている。
【0051】ホールセンサー42の出力波形は図8に示す
ようであり、高レベル部分でパワートランジスタ71が導
通するので、このホールセンサー42の出力信号がそのま
まモータ22をデューティ制御する。したがって電気的な
チョッピング制御回路等を別途備える必要がない。
【0052】モータ22のデューティ制御は、ペダル側の
負荷が大きくなる程ホールセンサー42の高レベル部分の
割合が増して(デューティ比が大きくなって)モータ22
への電力供給時間が長くなりモータ22の駆動力が増しモ
ータ22による補助が大きくなり運転者の負担が軽減され
る。
【0053】また本実施例では、モータ22の駆動力がス
プリング37による駆動伝達位置より下流側のドライブシ
ャフト19に伝達される位置にモータ22が配設されセルフ
フィードバックが可能である。すなわちモータ出力が人
間の踏力を越えるとモータ22がセンターボス35とドライ
ブベベルギア36の相対的な変位を戻す方向に作用し、結
果的にモータ出力を低下させることになる。
【0054】一方でモータ22は、コントロールユニット
24によっても制御されており、図示されないがホールセ
ンサー42の出力信号から車速が測定され、車速に基づい
てモータ22は制御されている。例えば車速が一定値以下
の低速時および一定値以上の高速時にはモータ22を停止
して、モータ22に大きな負担をかけたり、無駄な稼働を
避けるようにしている。
【0055】本実施例ではこのような制御に用いられる
車速検出もセンサーリング38やホールセンサー42等の機
構により同時に検出できるので、別途車速検出装置を設
ける必要がなく、部品点数を少なくし組付作業を簡単に
するとともに車体の軽量化、コストの低減化を図ること
ができる。
【0056】駆動伝達部材たるドライブベベルギア36,
回転部材たるセンターボス35,可動片たるセンサーリン
グ38,変位手段たるピン39および溝カム36dおよび検出
手段たるホールセンサー42等からなるペダル踏力検出機
構が、クランク軸15を軸支するクランク軸ケース14に包
含されるので、ペダル踏力検出機構をクランク軸15近傍
にまとめてコンパクトに配置できシンプルな外観を確保
できる。そして通常の自転車等のクランク軸幅を変更す
ることなくペダル踏力検出機構を搭載可能となり汎用性
が高い構造となっている。
【0057】モータ22は、クランク軸ケース14の後方に
クランク軸15の左右幅内に一体に設けられるので、ペダ
ル踏力検出機構およびモータ22の重量物をクランク軸15
近傍の車体の低い位置に集中して低重心化を図ることが
できるとともに、モータ22の前にクランク軸ケース14が
あり前方からの被水や飛石に対してモータ22を保護する
ことができる。
【0058】本実施例のセンサーリング38の突起部38b
は先端部が三角形状をなし先端にいくにしたがい山部分
の割合は直線的に変化するとともに、センサーリング38
の移動を案内する溝カム36dは直線的な長孔であるの
で、図10に実線Aで示すようにペダル踏力に対するホー
ルセンサー42の出力は直線的に変化する。
【0059】ここで図11(1) に示すようにセンサーリン
グ138 の突起部先端の形状を前記三角形状の2辺を外側
へ膨出させた形状Iaとすると、ホールセンサー42の出
力特性は図10に一点鎖線Iで示すように上に凸の曲線を
示しペダル踏力が小さいうちにモータ22の補助力が大き
く作用するようにすることができる。
【0060】また逆に図11(2) に示すようにセンサーリ
ング238 の突起部先端の形状を三角形の2辺を内側へ凹
ませた形状IIaとすると、ホールセンサー42の出力特性
は図10に二点鎖線IIで示すように下へ凸の曲線を示し、
ペダル踏力が大きくなる程モータ22の補助力が大きく作
用するようにすることができる。
【0061】このようにセンターリングの突起部先端の
形状を変えることで、ホールセンサー42の出力特性を変
えモータ22の補助力の作用の仕方を簡単に変えることが
できる。
【0062】さらにドライブベベルギア36の突片36cに
設けられた溝カム36dの形状を変えることでもホールセ
ンサー42の出力特性を変えることができる。
【0063】すなわち本実施例では溝カム36dは図6に
示すように斜め直線状に形成されていたので、前記図10
に実線で示すようにホールセンサー42の出力特性も直線
となっているが、図12(1) に示すように溝カム136 を傾
き方向は同じくして下に凸の湾曲した形状136dとするこ
とで、踏力の小さいうちのセンサーリング38の変位を大
きくして図10に一点鎖線Iで示す上に凸の曲線の特性を
示し、逆に図12(2) に示すように溝カム236 を上に凸の
湾曲形状236dとすることで、踏力が大きくなる程センサ
ーリング38の変位を大きくして図10に二点鎖線IIで示す
下に凸の曲線の特性を得ることができる。
【0064】このように溝カムの形状を変えることでモ
ータ22の補助力の作用の仕方を簡単に変えることができ
る。
【0065】以上の実施例は、ドライブシャフト19によ
り伝達駆動されるシャフトドライブ駆動の二輪車であっ
たが、本発明はチェーンによる伝達駆動方式の二輪車に
も適用可能である。
【0066】例えば前記実施例のドライブベベルギア36
とベベルギア52をチェーンスプロケットとして両者間に
チェーンを架渡し、モータ22からの駆動力は減速後ワン
ウェイクラッチを介してチェーンに噛み合うスプロケッ
トに伝達される機構とすれば、ドライブベベルギア36よ
り上流側のペダル負荷および車速の検知機構はそのまま
利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の駆動力補助装置を適用した
二輪車の側面図である。
【図2】駆動系の前半部の構成を示す断面図である。
【図3】駆動系の後半部の構成を示す断面図である。
【図4】ポールラチェット式のワンウェイクラッチ部を
示す断面図である。
【図5】スプリングによる駆動伝達部分を示す断面図で
ある。
【図6】ベベルギアの突片に設けられた溝カムおよびピ
ンを示す図である。
【図7】センサーリングの突起先端の形状を示す図であ
る。
【図8】ホールセンサーの出力波形を示す図である。
【図9】モータの駆動制御系の回路図である。
【図10】ペダル踏力に対するホールセンサーの出力特
性を示す図である。
【図11】センサーリングの突起先端の形状の変形例を
示す図である。
【図12】溝カムの形状の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…二輪車、2…ヘッドパイプ、3…メインフレーム、
5…シートポスト、8…フロントフォーク、9…前輪、
10…後輪、13…ブラケット、14…クランク軸ケース、15
…クランク軸、16…ペダルアーム、17…ペダル、18…ギ
アケース、19…ドライブシャフト、20…円筒カバー、21
…車軸ケース、22…モータ、23…バッテリ、24…コント
ロールユニット、25…取付ボルト、30…ワンウェイクラ
ッチ、31…ラチェットポール、32…付勢手段、35…セン
ターボス、36…ドライブベベルギア、37…スプリング、
38…センサーリング、39…ピン、40…押え金具、41…圧
縮スプリング、42…ホールセンサー、44…ベアリング、
45,46…ベベルギア、47,48…ベアリング、49…回転円
筒軸、50…枢軸、51…ニードルベアリング、52…ベベル
ギア、53…蓋部材、54…ナット、55…ホイールハブ、56
…ナット、57…スポーク、58…ナット、60,61…ギア、
62…回転軸、63…ギア、64…回転軸、65…ギア、66…ワ
ンウェイクラッチ、70…アンプ、71…パワートランジス
タ、136 …溝カム、138 …センサーリング、236 …溝カ
ム、238 …センサーリング。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−100553(JP,A) 特開 昭50−125438(JP,A) 特開 平1−186488(JP,A) 特開 平7−96881(JP,A) 特開 平5−246377(JP,A) 特開 平4−244496(JP,A) 特開 平3−150431(JP,A) 特開 昭57−74285(JP,A) 特開 平4−321482(JP,A) 特開 昭61−113585(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62M 23/02 G01L 3/14 G01L 3/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペダルクランク軸に近接し配置されたア
    シストモータと、 前記クランク軸を軸支し前記アシストモータを保持する
    クランク軸ケースと、 前記クランク軸ケースに包含されるペダル踏力検出手段
    と、 前記ペダル踏力検出手段が検出したペダル踏力と前記ク
    ランク軸の回転数により前記アシストモータを制御する
    制御装置とを備え、 前記ペダル踏力検出手段は、 ペダルクランク軸に同軸かつ一側に設けられ駆動輪の回
    転と同期して回転する駆動伝達部材と、 ペダルクランク軸にワンウェイクラッチにて連結され前
    記駆動伝達部材に隣接し回転方向に位相差を生じること
    が可能に係合された回転部材と、 前記回転部材と一体に回転しペダルクランク軸方向の前
    記駆動伝達部材の反対側から付勢手段により付勢され該
    反対側のペダルクランク軸方向に移動可能であるととも
    に、リング状に形成されたその先端部に設けた被検出用
    の突起が軸方向に従って突起の検出量が異なるように形
    成された可動片と、 前記駆動伝達部材と前記可動片との間に設けられペダル
    クランク軸に与えられる踏力により生じる前記駆動伝達
    部材と前記可動片の回転方向の位相差を前記可動片のペ
    ダルクランク軸方向の変位量に変換する変位手段と、 前記可動片の突起を検出し、前記変位量を前記突起の検
    出量で検出してペダルクランク軸に加えられた踏力とす
    る検出手段とを備えたことを特徴とする駆動力補助装
    置。
  2. 【請求項2】 前記アシストモータは、前記クランク軸
    ケースの後方に一体に設けられ、ペダルクランク軸の左
    右幅内でかつ側面視でペダルアームの回転範囲内にある
    ことを特徴とする請求項1記載の駆動力補助装置。
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