JPH11278359A - 電動補助動力装置付自転車 - Google Patents

電動補助動力装置付自転車

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JPH11278359A
JPH11278359A JP8672898A JP8672898A JPH11278359A JP H11278359 A JPH11278359 A JP H11278359A JP 8672898 A JP8672898 A JP 8672898A JP 8672898 A JP8672898 A JP 8672898A JP H11278359 A JPH11278359 A JP H11278359A
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JP
Japan
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gear
gears
crankshaft
attached
housing
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JP8672898A
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Kenji Harada
健司 原田
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Toshiba TEC Corp
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Toshiba TEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、電動補助動力装置の小形化を図った
電動補助動力装置付自転車を提供することにある。 【解決手段】 ペダルの踏力に応じて減速機構を介して
電動機から動力を補助して走行する電動補助動力装置付
自転車において、前記減速機構50を構成する複数の歯
車51〜55のうち少なくとも最終段の歯車55を含む
複数の歯車を略同一直線L1上に配置するとともに、前
記最終段の歯車55の軸心を通り前記直線L1と略ヘ字
状に交差する交差直線L2上に駆動歯車56を配置する
ことにより、少なくとも最終段の歯車55を含む複数の
歯車と前記駆動歯車56とをヘ字状に配設し、このヘ字
状に配置した各歯車によって囲まれて領域に対応した筐
体30の中空軸70が突出している側に電装部品を収納
する収納部31cを形成し小形化を図った電動補助動力
装置付自転車。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ペダルの踏力に
応じて電動機から動力を補助して楽な走行ができるよう
にした電動補助動力装置付自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、走行中にペダルの踏力に応じて電
動機の回転力つまり動力を補助して楽な走行ができるよ
うにした電動補助動力装置付自転車が開発され実際に使
用されている。
【0003】そして、この種の電動補助動力装置付自転
車は、専用の車体を制作しこの車体に電動補助動力装置
を設ける構成となっていることから、高価となるととも
に車体重量が重くなりその操作性が悪い等の欠点があ
る。
【0004】このような問題を解決するために、出願人
は、一般に使用されている汎用自転車の車体に、この車
体のハンガラグを介して電動補助動力装置を直接かつ簡
単に取り付けることにより安価でかつ軽量とした電動補
助動力装置付自転車を開発するとともにすでに例えば特
願平7−296709号等として出願している。
【0005】ところで、この一般の汎用自転車の車体に
電動補助動力装置を直接取り付けるようにした前記電動
補助動力装置付自転車は運転をする等の観点から、電動
補助動力装置をできるだけ小形とするとともに組立の面
からは容易に組立てられることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そして、上記のように
電動補助動力装置は運転等をする等の観点からできるだ
け小形とすることが望ましいものであり、その小形化を
図る場合は、車体の前後方向つまり長手方向の寸法、左
右方向つまり幅方向の寸法および立パイプ方向つまり高
さ寸法をそれぞれ小さくすることが必要である。
【0007】そこで、発明者は、それぞれの方向の寸法
を大きくしている要因を検討したところ、前記長手方向
の長さ寸法が大きくなる要因は、電動機の回転数を減速
する減速機構を構成する複数の歯車と、この複数の歯車
の最終段の歯車と噛合する駆動歯車と順次噛合させるた
めの配列の仕方から生じる要因が大きく、とくに前記長
手方向に配置される歯車の中でも前記駆動歯車はその直
径が大きいことから、前記長手方向の寸法が大きくなる
要因に大きく影響するものであり、また、幅方向の寸法
あるいは高さ寸法は、前記電動機を制御する制御手段を
構成する電子部品、回路基板等の電装部品の収納部の配
置位置がその要因であることが判明した。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、請求項1記載の発明は、前輪およ
び後輪が設けられた車体と、筐体、この筐体に配設され
た電動機、複数の歯車から構成され前記電動機の回転力
を伝達する減速機構、前記減速機構の最終段の歯車と噛
合する駆動歯車、前記車体に設けたハンガラグに回転自
在に設けられ一端を前記駆動歯車に取り付けられ他端を
前記筐体の側壁から突出させるとともにスプロケットが
設けられる中空軸、この中空軸を貫通し両端にペダルを
有するクランクが取り付けられたクランク軸、このクラ
ンク軸に一方向性クラッチを介して取り付けられるとと
もにクランク軸の踏力に応じて前記駆動歯車と相対移動
をしつつ駆動歯車に踏力を伝達する駆動体とからなる電
動補助動力装置と、前記クランク軸に加わる踏力を検出
する踏力検出手段とを備え、前記ペダルの踏み込みによ
って前記クランク軸に加わる踏力に応じて前記電動機か
ら動力を補助する電動補助動力装置付自転車において、
前記減速機構を構成する複数の歯車のうち少なくとも最
終段の歯車を含む複数の歯車を略同一直線上に配置する
とともに、前記最終段の歯車の軸心を通り前記直線と略
ヘ字状に交差する交差直線上に前記駆動歯車を配置する
ことにより、少なくとも最終段の歯車を含む複数の歯車
列と前記駆動歯車とをヘ字状に配設し、このヘ字状に配
置した各歯車によって囲まれた領域に対応した前記筐体
の中空軸が突出している側に電装部品を収納する収納部
を形成した電動補助動力装置付自転車としたものであ
る。
【0009】このように請求項1記載の発明は、減速機
構を構成する複数の歯車のうち少なくとも最終段の歯車
を含む複数の歯車を略同一直線上に配置するとともに、
前記最終段の歯車の軸心を通り前記直線と略ヘ字状に交
差する交差直線上に前記駆動歯車を配置することによ
り、少なくとも最終段の歯車を含む複数と前記駆動歯車
とをヘ字状に配設し、前記ヘ字状に配置した各歯車によ
って囲まれた領域に対応した前記筐体の中空軸が突出し
ている側に電装部品を収納する収納部を配置したことか
ら、減速機構を構成する複数の歯車と駆動歯車とは長手
方向に沿って直線的に配置されないことからその長さ方
向の寸法を小さくでき、また、少なくとも最終段の歯車
を含む複数の歯車と前記駆動歯車とでヘ字状に形成され
た領域に対応する前記筐体の中空軸が突出している側に
電装部品を収納する収納部を形成したことから長手方向
および高さ寸法を小さくできるという作用を有するもの
である。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、ヘ字状に配置した各歯車によって囲
まれた領域にこれら各歯車と前記電装部品と区画する区
画壁を形成した電動補助動力装置付自転車としたもので
ある。
【0011】このように請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明において、ヘ字状に配置した各歯車に
よって囲まれた領域にこれら各歯車と前記電装部品と区
画する区画壁を形成したことから、請求項1記載の作用
に加えて、各歯車の回転によって飛散する油の電装部品
への付着を防止できるため電子部品の劣化等を確実に防
止できるという作用を有するものである。
【0012】また、請求項3記載の発明は、前輪および
後輪が設けられた車体と、筐体、この筐体に配設された
電動機、複数の歯車から構成され前記電動機の回転力を
伝達する減速機構、前記減速機構の最終段の歯車と噛合
する駆動歯車、前記車体に設けたハンガラグに回転自在
に設けられ一端を前記駆動歯車に取り付けられ他端にス
プロケットが設けられる中空軸、この中空軸を貫通し両
端にペダルを有するクランクが取り付けられたクランク
軸、このクランク軸に一方向性クラッチを介して取り付
けられるとともにクランク軸の踏力に応じて前記駆動歯
車と相対移動をしつつ駆動歯車に踏力を伝達する駆動体
とからなる電動補助動力装置と、前記クランク軸に加わ
る踏力を検出する踏力検出手段とを備え、前記ペダルの
踏み込みによって前記クランク軸に加わる踏力に応じて
前記電動機から動力を補助する電動補助動力装置付自転
車において、前記筐体を、一側側に前記複数の歯車およ
び駆動歯車を配置し他側側に電動機を配置する基板ケー
ス、この基板ケースの前記一側側に取り付けられ前記複
数の歯車および駆動歯車をカバーする第一の蓋ケース、
前記基板ケースの他側側に取り付けられ前記電動機をカ
バーする第二の蓋ケースとにより構成するとともに、前
記基板ケースに電動機を取り付ける取付ねじを電動機の
フレームの外周壁より内側に設けこの取付ねじを介して
前記第二の蓋ケースを基板ケースに取り付けることとし
た電動補助動力装置付自転車としたものである。
【0013】このように請求項3記載の発明は、電動補
助動力装置の筐体を、一側側に前記複数の歯車および駆
動歯車を配置し他側側に電動機を配置する基板ケース、
この基板ケースの前記一側側に取り付けられ前記複数の
歯車および駆動歯車をカバーする第一の蓋ケース、前記
基板ケースの他側側に取り付けられ前記電動機をカバー
する第二の蓋ケースとにより構成するとともに、基板ケ
ースに電動機を取り付ける取付ねじを電動機にフレーム
に外周壁より内側に設けこの取付ねじを介して第二の蓋
ケースを基板ケースに取り付けることとしたことから、
前記基板ケースおよび第二の蓋ケースに取付部を形成す
る必要がないため、前記取付部が基板ケースおよび第二
の蓋ケースの外周から外方に突出することがなく小形化
を図ることができるとともに組み立てが容易となる作用
を有するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態を
図1ないし図7に基づいて説明する。図に示すように、
電動補助動力装置付自転車(以下単に自転車という)A
は、車体Bとこの車体Bに取り付けられた電動補助動力
装置(以下単に動力装置という)Cとから構成されてい
る。そして、前記車体Bは一般用自転車つまり一般に市
販されている汎用自転車からなるもので、ハンガラグ1
に一端側を固定された立パイプ2および下パイプ3と、
この下パイプ3の他端側に固定されたヘッドパイプ4に
一端側を固定され他端側を前記立パイプ2の下方部に固
定された上パイプ5とからなるフレーム6、前記ハンガ
ラグ1に一端側を固定されたチェーンステー7、前記ヘ
ッドパイプ4に取り付けられた前ホーク8、この前ホー
ク8の上端に取り付けられたハンドル9、前記前ホーク
8の下端部に取り付けられた前輪10、前記立パイプ2
の上部に一端側を固定され他端側を前記チェーンステー
7の他端側と図示しない後つめを介して固定されたバッ
クホーク11、前記チェーンステー7の他端側に取り付
けられた後輪12、前記立パイプ2の上方に取り付けら
れたサドル13、前記後輪12の上部に設けた荷受台1
4等から構成されている。なお、前記前輪10および後
輪12の一部はそれぞれカバー10aおよび12aによ
って覆われている。また、図2に示すように前記ハンガ
ラグ1には回動自在に後述する中空軸70およびこの中
空軸70を貫通したクランク軸80が設けられ、このク
ランク軸80の両端部にはそれぞれペダル81aと82
aが設けられた左クランク81と右クランク82が取り
付けられている。また、前記荷受台14にはバッテリー
ケース15aが取り付けられており、このバッテリーケ
ース15a内にはバッテリー15が挿脱可能に収納され
ている。
【0015】前記バッテリー15と後述するマイクロコ
ンピューター等からなる制御手段16および電動機40
とはリード線17aを介して電力が供給されるようにな
っている。また、走行時の回転力を伝達するスプロケッ
ト18と後輪12の図示しないスプロケットにはチェー
ン19が架けられている。
【0016】つぎに、前記動力装置Cの構成について説
明する。
【0017】この動力装置Cは図2および図3に示すよ
うには、筐体30とこの筐体30内に取り付けられた電
動機40、前記筐体30内に配設され前記電動機40の
回転力を伝達する減速機構50、この減速機構50の最
終段の歯車と噛合する駆動歯車56、一端側をこの駆動
歯車56に取り付けられる中空軸70、この中空軸70
を貫通して設けらたクランク軸80、このクランク軸8
0の一端側に取り付けられる駆動体としての歯車90等
から構成されている。
【0018】そして、前記筐体30は、基板ケース3
1、この基板ケース31の一側側に取り付けられる第一
の蓋ケース32および他側側に取り付けられる第二の蓋
ケース33とから構成されている。
【0019】そして、前記基板ケース31は、図4、図
5に示すように略卵状に形成された基板31a、この基
板31aに一側側つまり前記左クランク側の外周縁に形
成された周壁31bおよび他側側のうちの下方側に図6
に示すように形成され前記電動機40および前記制御手
段16を含む電装部品110を収納する溝状の収納部3
1cを形成する周壁31dとから構成されている。
【0020】なお、前記収納部31cの底部領域を占め
る前記基板31aは、後述する減速機構を構成する歯車
と電装部品110を区画する区画壁を構成しているもの
である。
【0021】そして、前記基板31aの前部つまり前車
輪10側の前記収納部31cには、後に詳述する電動機
40の嵌合部43を嵌合させる嵌合孔31e、第一の軸
受取付部31f、第二の軸取付部31g、貫通孔から第
三の軸取付部31hがそれぞれ形成されている。また、
前記収納部31cの周壁31dの前部上側にはねじ孔を
有する取付ボス31mが形成されている。
【0022】また、基板ケース31には第三の軸受取付
部31hの側方に位置して後述する踏力検出手段として
の回転力検出器100の作動杆102を挿通させる貫通
孔31iが形成されており、基板31aには前記貫通孔
31iの中心と軸心を一致させた軸受36が取り付けら
れている。この軸受36の軸心は前記第三の軸受取付部
31hに後述する軸受77を介して取り付けられる中空
軸70およびこの中空軸70の貫通孔71に設けられる
クランク軸80の軸心と平行にして取り付けられている
ものである。
【0023】また、第二の蓋ケース32は、底壁32a
とこの底壁32aの外周部に形成され前記基板ケース3
1の周壁31bの縁部と接合する接合縁を有する周壁3
2bから形成されている。そして、前記底壁32aに
は、前記基板ケース31の基板31aに形成された、第
一の軸受取付部31f、第二の軸取付部31g、第三の
軸取付部31hにそれぞれ対応して、第一の軸受取付部
32c、第二の軸取付部32d、貫通孔32eが形成さ
れている。
【0024】そして、基板ケース31と第一の蓋ケース
32とは後に詳述する減速機構50等を収納した状態で
複数の取付ねじ39によって一体的に結合されるように
なっている。また、基板ケース31と第二の蓋ケース3
3とは前記収納部31c内に電装部品110および前記
電動機40を収納した後、電動機40を基板ケース31
に取る付ける取付ねじ48を介して一体に結合つまり取
り付けられるようになっている。
【0025】つぎに、前記減速機構50は、前記電動機
40の出力軸41の先端部に取り付けられた歯車51、
この歯車51と噛合する径大な歯車52、この歯車52
と同軸52aに設けられた径小な歯車53、この歯車5
3と噛合する径大な歯車54、この歯車54と同軸54
aに設けられた最終段の歯車である軽小な歯車55から
構成されており、前記径小な歯車55には前記駆動歯車
56が噛合している。
【0026】そして、前記軸52aの両端にはボールベ
アリングからなる軸受53a、53bが取り付けられ、
これら軸受53a、53bは前記基板ケース31および
第一の蓋ケース32にそれぞれ設けた第一の軸受取付部
31f、32cに取り付けられている。また、軸54a
の両端にはボールベアリングからなる軸受55a、55
bが取り付けられ、これら軸受55a、55bは前記基
板ケース31および第一の蓋ケース32にそれぞれ設け
た第二の軸受取付部31g、32dに取り付けられてい
る。
【0027】また、前記歯車52は前記軸52aに一方
向性クラッチ52bを介して取り付けられている。この
一方向性クラッチ52bは前記電動機40の回転力すな
わち回転力を自転車が正規に走行するつまり前進方向に
走行するように前記駆動歯車56に伝達するように前記
歯車52を回転させるが、逆方向には空転するように機
能するものである。つまり一方向性クラッチ52bは後
述する人力走行の際にペダル81a、82aが取り付け
られているクランク81、82が走行方向に回転したと
きは空転するように機能するものである。
【0028】また、前記減速機構50を構成する歯車の
うち前記最終段の歯車55とこの歯車55と同軸54a
に取り付けられた歯車54が噛合する歯車53のそれぞ
れ軸54aおよび52aの軸心P1、P2を通る直線L
1と、歯車55の軸54aと前記駆動歯車56の軸であ
る中空軸70の軸心P3を通る直線L2は、図4に示す
ように略ヘ字状に交差している。つまり、前記減速機構
50を構成する歯車のうち少なくとも前記最終段の歯車
55を含む複数の歯車すなわち歯車55、54と歯車5
3、52との歯車列と、歯車56とは略ヘ字状となるよ
うに配置されている。なお、前記電動機40の出力軸4
1の軸心P4は前記直線L1から僅かに外れているもの
のほぼこの直線L1上に位置するものである。
【0029】このことによって、前記歯車51ないし歯
車55および駆動歯車56な基板ケース31に占める面
積を小さくでき、したがってケース30の前後方向およ
び高さ方向の寸法を小さくできるものである。
【0030】そして、このように略ヘ字状になるうよう
に歯車55、54と歯車53、52との歯車列と歯車5
6とを配置することにより、歯車55、54と歯車5
3、52との歯車列と、歯車56および基板ケース31
の下方の辺つまり下辺とで囲まれる領域に対応する基板
ケース31の第二の蓋ケース33側つまり図6に示すよ
うに中空軸70が突出している側に、図6に示すように
前記周壁31dに囲まれた溝状の収納部31cを形成し
ているものである。
【0031】なお、前記中空軸70と対向している収納
部31cを形成している周壁31dとの間の寸法は前記
車体Bのハンガラグ1を挿入できる寸法に設定されてい
るとともに、前記中空軸70をハンガラグ1内を挿通さ
せて筐体30つまり動力装置Cを車体Bに取り付けた状
態では、前記収納部31cの部分およびこの収納部31
cを覆う第二蓋ケース33の側壁はハンガラグ1および
下パイプ3の下側に位置するようになっており、運転時
に何等支障をきたすものではないものである。つまり、
前記収納部31cは動力装置Cを車体Bに取り付けた状
態におけるデッドスペースとなる領域(車体を上方から
投影した際のハンガラグ1および下パイプ3の下の空
間)に位置するようになっているものである。
【0032】つぎに、前記駆動歯車56の中央部には軸
孔56aが形成されており、この軸孔56aには軸方向
に沿った凹凸条56cが形成されている。また、駆動歯
車56の前記蓋ケース32側の側面には、図3に示すよ
うに軸孔56aと同心状に配置された複数(実施例では
3個設けられており、図3では2個のみ図示)の後述す
る駆動スプリング60の一端側を規制するL字状の規制
部材58が形成されている。
【0033】つぎに、前記駆動歯車56に形成された軸
孔56aに嵌合して取り付けられ、減速機構50を介し
て伝達される前記電動機40の動力をスプロケット18
に伝達する中空軸70について説明する。この中空軸7
0は内部に貫通孔71を有するとともに一端側に前記軸
孔56aに形成された凹凸条56cと係合する凹凸条7
2が形成され、前記軸孔56aに嵌合した状態では両凹
凸条56c、72の係合によって周方向に回り止めされ
て駆動歯車56と一体に回転するようになっている。ま
た、他端側の端部外周には凹凸条73が形成されてお
り、この凹凸条73はスプロケット18が取り付けられ
る取付部材18aに形成された凹凸条18bに整合する
ように形成されている。
【0034】また、この中空軸70は前記一端側に形成
した凹凸条72が形成された近傍を前記第三の軸受取付
部31hに圧入して取り付けられた軸受77に軸支され
て取り付けられるようになっている。
【0035】つぎに、前記中空軸70の貫通孔71に貫
通して取り付けられるクランク軸80について説明す
る。このクランク軸80の一端側には外周を角柱状に形
成した嵌合部83aとこの嵌合部83aに突設したねじ
部83bとからなる取付部83が、また、他端側には同
様に外周を角柱状に形成した嵌合部84aとこの嵌合部
84aに突設したねじ部84bとからなる取付部84が
それぞれ形成されている。なお、前記取付部83および
84は前記した一般用自転車の左クランク81および右
クランク82の嵌合部81b、82bに整合する形状お
よび寸法に形成されている。
【0036】また、前記クランク軸80には、前記中空
軸70に取り付けられた駆動歯車56に接近した部位に
一方向性クラッチ85が取り付けられ、この一方向性ク
ラッチ85を介してクランク軸80には、その外周に前
記駆動歯車56と同数の歯を有する駆動体としての歯車
90が取り付けられている。前記一方向性クラッチ85
はクランク軸80が後述する人力走行の際にペダル81
a、82aが取り付けられたクランク81、82を介し
て走行方向に回転する場合は前記歯車90を回転させ、
これとは逆方向にクランク軸80が回転したときは空転
させるように機能するものである。また、前記歯車90
には前記駆動歯車56の側面との間に空間を形成するよ
うに環状凹部91が形成されている。
【0037】そして、この環状凹部91の駆動歯車56
側の面には、図3に示すように前記駆動スプリング60
の他端側に当接して圧縮する圧縮部92が形成されてお
り、この圧縮部92と前記L字状の規制部材58との間
に前記駆動スプリング60が収納されている。
【0038】そして、この駆動スプリング60の付勢力
の大きさは、人力走行の際に前記クランク軸80、一方
向性クラッチ85を介して歯車90に加えられる踏力に
基づく回転力が所定値を超えると圧縮し始める大きさに
設定されている。すなわち、走行中に後輪12に大きな
負荷が加わりこれに抗して踏み込むペダル81a、82
aによる回転力つまり踏力がクランク81、82を介し
て前記クランク軸80に加えられることにより、一方向
性クラッチ85を介してクランク軸80と共に回転する
歯車90が駆動スプリング60を徐々に圧縮して駆動歯
車56より先行して回転し相対的に移動する大きさに設
定されているものである。
【0039】つまり、人力走行の際には、前記クランク
軸80の回転に伴って一方向性クラッチ85とともに回
転する歯車90の回転力が所定値を超えると駆動歯車5
6と相対移動が生じる大きさに設定されているものであ
り、このことによって、歯車90は駆動歯車56と相対
移動しつつ同期して回転するようになっている。また、
歯車90に加わる回転力が除かれると歯車90は駆動ス
プリング60の付勢力によって初期状態に戻される。
【0040】したがって、前記クランク軸80に加わる
回転力が所定値を超えない場合は、歯車90はほとんど
圧縮されない状態に維持つまり相対移動が生じない状態
で駆動スプリング60を介して駆動歯車56と同期して
回転することになる。
【0041】つぎに、前記ペダル81a、82aの踏力
を機械的な変化量に変換する変換手段200について説
明する。
【0042】この変換手段200は、前記駆動歯車56
に噛合する第一の従動歯車210、前記歯車90と噛合
する第二の従動歯車220、踏力の大きさに応じ前記第
二の従動歯車220が第一の従動歯車210に対して先
行しあるいは復帰することによって相対的に移動するに
つれて第一の従動歯車210と第二の従動歯車220と
を接近・離反させる傾斜面が形成された突起215と2
25から構成されている。
【0043】そして、第一の従動歯車210は、歯車部
211とこの歯車部211の中心に設けられた回動軸2
12からなり、この回動軸212を前記基板ケース31
に取り付けた軸受36に軸方向に摺動しつつ回転可能に
軸支され取り付けられている。また、前記回動軸212
にはこの回動軸212の軸方向に沿った軸穴213が設
けられており、また、前記歯車部211の蓋ケース32
側の面には軸穴213の軸心を中心として同心状に配置
された傾斜面を有する複数(実施例では3個設けてあ
り、図2では1個のみ図示)の前記突起部215が形成
されている。
【0044】つぎに、第二の従動歯車220は、第一の
従動歯車210と同数の歯が形成された歯車部221と
この歯車部221の中心に突設した回動軸222からな
り、この回動軸222を前記回動軸212に形成した軸
穴213にスライド可能にかつ回動可能に嵌合するとと
もに他端側を前記第二の蓋ケース32に設けた軸受22
6に軸方向の移動を規制されて取り付けられている。ま
た、前記歯車部221の前記第一の従動歯車210の歯
車部211と対向する面には、前記第一の従動歯車21
0に形成した前記突起部215と対応するとともに突起
部215に形成した傾斜面に摺接する傾斜面を有する前
記突起部225が3個形成されている。そして、ペダル
81a、82aの踏力が大きくなると駆動スプリング6
0が圧縮され前記クランク軸80に一方向性クラッチ8
5を介して設けられた歯車90と中空軸70に設けた駆
動歯車56とに相対移動が生じ、駆動歯車56に噛合し
ている第一の従動歯車210に対して歯車90と噛合し
ている第二の従動歯車220との間に相対移動が生じる
ことになる。つまり第二の従動歯車220は第一の従動
歯車210に対して先行して回転することになり、この
相対移動が生じると第二の従動歯車220に設けた突起
部225の傾斜面は第一の従動歯車210に設けた突起
部215の傾斜面に対して先行することとなり、回転力
力検出器100の作動杆102による付勢力に抗して第
一の従動歯車210は第二の従動歯車220か離反する
方向に移動し回動軸212は軸受36内を回動しつつ図
2において右側に移動し、この移動に伴って回動軸21
2の前記軸受36からの突出量は大きくなる。また、逆
にペダル81a、82aの踏力が減少したときは駆動ス
プリング60の復元により上記とは逆に歯車90は初期
つまり位相差がない状態に戻され、第一の従動歯車21
0と第二の従動歯車220との位相差は少なくなり前記
回転力検出器100の作動杆102による付勢力により
第一の従動歯車210は第二の従動歯車220に接近す
る方向に移動し回動軸213は図2において左方向に移
動して回動軸212の軸受36からの突出量は減少す
る。
【0045】上述のように構成された変換手段200の
自転車の走行中における動作つまりペダル81a、82
aの踏力が機械的な変化量に変換される動作について説
明すると、まず、自転車の走行中に、平地等において等
加速状態で走行がされているときは、ペダル81a、8
2aの踏力は極めて小さいため、前記クランク軸80に
加わる回転力が所定値を超えることはなく、歯車90は
ほとんど圧縮されない状態に維持それている駆動スプリ
ング60を介して駆動歯車56と同期して回転してい
る、この状態から例えば登り坂への走行あるいは加速す
る走行になり、ペダル81a、82aを強く踏み込むこ
とペダル81a、82aに加わる踏力が大きくなり、こ
の大きな踏力によって回転するクランク軸80の回転力
と後輪12から負荷を受けつつ回転している中空軸70
の回転力とに差が生じ、この差の大きさに応じて駆動ス
プリング60が圧縮され歯車90は駆動歯車56に対し
て相対移動つまり先行することから位相差が生じ、そし
て、この位相差が生じるとこの位相差に正比例した位相
差が第二の従動歯車220と第一の従動歯車210との
間に生じ、この第二の従動歯車220と第一の従動歯車
210との位相差に応じて第一の従動歯車210は第二
の従動歯車220から離反するように移動することにな
る。すなわち前記ペダル81a、82aの踏力の大きさ
は、第一の従動軸210の軸方向への移動とともに移動
する回動軸212の軸方向への移動量つまり機械的な変
化量に変換されることになる。
【0046】なお、登り坂の走行から平坦面の走行つま
りペダル81a、82aに踏力が加えられなくなると、
前記駆動スプリング60の復元力により初期状態に復帰
し、歯車90と駆動歯車56および第二の従動歯車22
0と第一の従動歯車210との相対移動はなくなり、第
一の従動歯車210の突起部215の傾斜面は第二の従
動歯車220の突起部225の傾斜面に沿って移動し元
の状態戻る。
【0047】つぎに、前記第一の従動歯車210の回動
軸212の軸方向への移動に応じて前記クランク軸80
の回転力つまりペダル81a、82aの踏力を検出する
回転力検出器100について説明する。この回転力検出
器100は、ケース本体101内に配設された検出部で
ある図示しない歪みゲージ、前記第一の従動歯車210
の回動軸212の作用力を受ける作動体102およびこ
の作動体102が受けた作用力を歪みゲージに伝達する
とともに作動体102を介して前記回動軸212を押圧
して第一の従動歯車210を第二の従動歯車220に向
けて付勢する図示しない弾性部材等から構成されてい
る。
【0048】そして、前記歪みゲージは、例えばアルミ
ニウム等からなる起歪体の表面に絶縁被膜を介して薄膜
からなる4個の抵抗体R1ないしR4を貼着あるいはい
わゆる半導体技術等により配設するとともに、これら4
個の抵抗体R1ないしR4をプリント配線された導体に
よって、図7に示すようにブリッジWを構成するように
接続して構成されている。
【0049】そして、前記ブリッジWの抵抗体R1とR
3との接続点および抵抗体R4とR2との接続点はリー
ド線103aおよび103bを介して電源に接続され、
また、抵抗体R1とR4との接続点はおよび抵抗体R2
とR3との接続点は出力端部となっており、この出力端
部からの出力つまり踏力の大きさに応じた電気的出力は
リード線104aおよび104bを介して増幅器105
に送られ、この増幅器105からの増幅された出力は、
前記制御手段16に送られ、この出力に応じて制御手段
16は、前記電動機40を制御するようになっている。
【0050】つぎに、前記回転力検出器100の動作に
ついて説明する。この回転力検出器100は従来周知の
歪みゲージを用いた回転力検出器と同一の原理で動作す
るものである。すなわち、ペダル81a、82aの踏力
が前記変換手段200によってつまり第一の従動歯車2
10の回動軸212の軸方向の移動量に変換され、この
移動する回動軸212によって作動体102を動作つま
り軸方向に作動体102を移動させて起歪体に曲げ力の
付与または解除をして、前記抵抗体R1ないしR4の抵
抗値を変化させて、この抵抗値の変化に伴うブリッジW
からの電気的出力を取り出すものである。
【0051】具体的には人力走行中にペダル81a、8
2aの踏み込み力が所定値を超えない状態、すなわち駆
動歯車56と歯車90に相対移動が生じていない状態つ
まり、第一の従動歯車210と第二の従動歯車220に
相対移動が生じていない状態では、第一の従動歯車21
0は第二の従動歯車220から離反する方向に移動する
ことなく初期状態に位置し、この状態では回動軸21
2、作動体102および弾性部材を介して起歪体には曲
げ力は加えられず、このときのブリッジWから出力され
る電気的出力が基準値とされ、この基準値では前記電動
機40は停止状態となるように制御手段16によって制
御されるようになっている。また、登り坂の走行等の場
合のようにペダル81a、82aの踏み込み力が大きく
なり、この踏み込み力つまり踏力が所定値を超えると駆
動歯車56と歯車90に相対移動が生じ、このことによ
って第一の従動歯車210と第二の従動歯車220に相
対移動が生じ、第一の従動歯車210は第二の従動歯車
220から離反し、これとともに回動軸212は作動体
102を押圧するように移動し、作動体102は弾性部
材の付勢力に抗して起歪体を押圧することから起歪体に
加わる曲げ力は増加し、この曲げ力の増加に伴って起歪
体が曲られて変形し、その結果ブリッジWの抵抗体R1
ないしR4の抵抗値が変化し、この変化に応じた電気的
出力がブリッジWから出力され、この出力は増幅器10
5で増幅されて制御手段16に送られるものである。
【0052】つぎに、前記電動機40の駆動力の後輪1
2への伝達について説明する。
【0053】人力走行により登り坂等を走行すると、上
述したようにペダル81a、82aの踏力が大きくなっ
て所定値を超えると、前記駆動歯車56に対して歯車9
0が先行して回転して両者に相対移動が生じ、その結果
変換手段200の第一の従動歯車210に対して第二の
従動歯車220が先行して回転し両者に相対移動が生
じ、第一の従動歯車210は第二の従動歯車220から
離反し回動軸212は作動体102を押圧する方向に移
動する。その結果作動体102に押圧され起歪体に加え
られる曲げ力が増加し起歪体は変形し、この変形に伴い
ブリッジWの抵抗R1ないしR4の抵抗値が変化して、
この変化に応じた電気的出力が増幅器105を介して制
御手段16に送られ、この電気的出力の大きさに応じて
前記電動機40は制御手段16によって制御されて駆動
つまり回転する。
【0054】電動機40が回転すると、電動機40の回
転力は前記減速機構50、駆動歯車56を介して中空軸
70に伝達され、この中空軸70に取り付けられている
スプロケット18、チェーン19を介して後輪12に伝
達されるものである。つまりペダル81a、82aを踏
み込むことによってクランク軸80に伝達される人力に
よる回転力に前記電動機40の回転力が付加つまり補助
されて自転車Aは走行するものである。
【0055】つぎに、前記電動機40は、図2に示すよ
うにフレーム42の軸方向両端部に図示しない軸受が取
り付けられており、このフレーム42内には図示しない
固定子および前記両軸受にその出力軸41を軸支されて
図示しない回転子が配設されている。また、前記フレー
ム42の一端側には前記基板ケース31に形成した嵌合
孔31eに嵌合する嵌合凸部43が形成され、この嵌合
凸部43には前記軸受の一方が取り付けられており、こ
の軸受を貫通して軸支された前記出力軸41に前記歯車
51が取り付けられている。
【0056】また、前記フレーム42の外周部には、フ
レーム42の外周壁つまり最外周側壁よりも内側の部位
に軸方向に貫通した複数(図2では1個のみ図示)のね
じ挿通孔44が形成されている。
【0057】そして、この電動機40は前記嵌合凸部4
3を基板ケース31の嵌合孔31eに嵌合させて位置決
めし、基板ケース31に設けたねじ孔31k、前記フレ
ーム43に設けた前記ねじ挿通孔44に取付ねじ48を
その先端側から挿通し、ナット49aを締め付けること
によって基板ケース31に取り付けられものである。
【0058】つぎに、前記動力装置Cの組み立て方につ
いて説明する。
【0059】あらかじめ歯車90を取り付けた一方向性
クラッチ85にクランク軸80を取り付けた状態として
準備する。
【0060】そして、出力軸41に歯車51を取り付け
た電動機40を、収納部31cから挿入しその嵌合凸部
43を嵌合孔31eに嵌合させるとともに取付ねじ48
およびナット49aによって取り付ける。
【0061】また、前記基板ケース31に形成した貫通
孔31iに対応させて軸受36を図示しないねじによっ
て取る付けるとともに、前記回転力検出器100を前記
収納部31c側から挿入し、作動杆102を前記貫通孔
31iを貫通させて図示しないねじによって基板ケース
31に取り付ける。また、前記収納部31c内に、前記
制御手段16を構成するマイクロコンピューター、制御
プログラムを格納するメモリー、前記制御手段に制御さ
れて電動機40を駆動する駆動回路等を組み込んだ回路
基板等の前記電装部品110を収納して取り付ける。ま
た、第三の軸受取付部31hに軸受77を取り付ける。
【0062】そして、基板ケース31に前記減速機構5
0を構成している各歯車52ないし55を所定位置に配
設するとともに、前記軸受36を挿通して第一の従動歯
車210を取り付けるとともに、第二の従動歯車220
をその回動軸222を第一の従動歯車210の軸穴21
3に挿入して配置する。
【0063】そして、前記中空軸70に形成した凹凸条
72に駆動歯車56の凹凸条56cを嵌合し、ついで前
記クランク軸80を中空軸70の貫通孔71内にニード
ルベアリング73a、73bを介して挿入する。この挿
入の際に駆動スプリング60を駆動歯車56に形成した
規制部材58と歯車90に形成した圧縮部92との間に
配設する。そして、この状態の基板ケース31に蓋ケー
ス32をその貫通孔32eにクランク軸80を挿通して
基板ケース31にねじ39によって取り付ける。また、
前記収納部31cの周壁31dの開口縁に第二の蓋ケー
ス33の開口縁を取付孔33aに前記取付ねじ48の先
端部を挿通させつつ接合し、ナット49bを締め付ける
ことにより第二の蓋ケース33は基板ケース31に取り
付けられる。このようにして動力装置Cは回転力検出器
100、変換手段200を取り付けた状態にして組み立
てられる。
【0064】そして、前記第二の蓋ケース33の取り付
けは、基板ケース31に電動機40を取り付ける取付ね
じ48を利用して取り付けるものであることから、第二
の蓋ケース33を取り付けねためのねじを不要とすると
ともに、このねじを取り付けるためのねじ穴等の取付部
を基板ケース31および第二の蓋ケース33に設ける必
要がなく、基板ケース31および蓋ケース33の構造を
簡単とすることができるものである。
【0065】また、前記取付ネジ48は電動機40のフ
レーム42の外周壁よりも内側に設けたことから、基板
ケース31および第二の蓋ケース33の外周壁の外側に
突出させてねじ穴等の取付部を設ける必要がないことか
ら、基板ケース31および第二の蓋ケース33の外形を
小さくできるものである。
【0066】つぎに、このように組み立てられた動力装
置Cの自転車つまり一般用自転車の車体Bへの取り付け
はつぎのようにしてなされる。まず、車体Bのハンガラ
グ1の両端開口部にニードルベアリングからなる軸受1
21bおよび122bを装着した取付部材121および
122をそれぞれ装着し、ついで前記組み立てられた動
力装置Cの前記基板ケース31の側壁から突出している
中空軸70を前記軸受121bおよび122bに支持さ
せて装着し、ついで中空軸70に形成されている凹凸条
73に取付部材18aを介してスプロケット18を取り
付ける。ついで、基板ケース31の前方に形成した取付
ボス31mを下パイプ3に取り付けた取付板3aに取付
ねじ37によって取り付ける。
【0067】このことによって、動力装置Cは、前記ハ
ンガラグ1に装着した取付部材121、122に支持さ
れる中空軸70と、前記取付板3aを介してしたパイプ
3に取り付けられる基板ケース31の取付ボス31mと
によって車体Bに取り付けられる。そして、車体Bに動
力装置Cを取り付けた後、前記クランク軸80の取付部
83および84にペダル81a、82aが取り付けられ
た左クランク81および右クランク82を取り付けるこ
とにより全ての組み立ては完了する。
【0068】このように上記動力装置Cは、減速機構5
0を構成する複数の歯車51ないし55のうち少なくと
も最終段の歯車55を含む複数の歯車を略同一直線L1
上に配置するとともに、前記最終段の歯車55の軸心を
通り前記直線L1と略ヘ字状に交差する交差直線L2上
に前記駆動歯車56を配置することにより、少なくとも
最終段の歯車55を含む複数の歯車と前記駆動歯車56
とをヘ字状に配設し、前記ヘ字状に配置した各歯車によ
って囲まれて領域に対応した前記筐体30の中空軸が突
出している側に電装部品110を収納する収納部31c
を設けたことから、減速機構50を構成する複数の歯車
51ないし55と駆動歯車56とは長手方向に沿って直
線的に配置されないことからその長さ方向の寸法を小さ
くでき、また、少なくとも最終段の歯車55を含む複数
と前記駆動歯車56とでヘ字状に形成された領域に対応
する前記筐体30の中空軸70が突出している側に電装
部品110を収納する収納部31cを形成したことから
長手方向および高さ寸法を小さくできるものである。
【0069】また、前記ヘ字状に配置した各歯車によっ
て囲まれて領域にこれら各歯車と前記電装部品110と
を基板31cによって区画したことから、各歯車の回転
によって飛散する油の電装部品110への付着を防止で
きることから電子部品の劣化等を確実に防止できるもの
である。
【0070】また、動力装置Cの筐体30を、一側側に
前記複数の歯車51ないし55および駆動歯車56を配
置し他側側に電動機40を配置する基板ケース31、こ
の基板ケース31の前記一側側に取り付けられ前記複数
の歯車51ないし55および駆動歯車56をカバーする
第一の蓋ケース32、前記基板ケース31の他側側に取
り付けられ前記電動機40、電装部品110をカバーす
る第二の蓋ケース33とにより構成するとともに、前記
基板ケース31に電動機40を取り付ける取付ねじ48
を電動機40のフレーム42の外周壁よりも内側とし、
この取付ねじ48によって前記第二の蓋ケース33を基
板ケース31に取り付けるようにしたことから、前記基
板ケース31および第二の蓋ケース33の外側壁に外側
に突出した取付部を形成する必要がないため、基板ケー
ス31および第二の蓋ケース33の小形化を図ることが
できるとともに、電動機40を基板ケース31の取り付
ける取付ねじ48を第二の蓋ケース33の基板ケース3
1への取り付けるためのねじと共用できることから取り
付けねじを少なくでき組み立てが容易となるものであ
る。
【0071】なお、上記実施の形態においては、収納部
31cを少なくとも最終段の歯車55を含む複数の歯車
列と前記駆動歯車56とでヘ字状に形成された領域に対
応する前記筐体30の中空軸70が突出している側に周
壁31dを突設せて形成したが、これは前記ヘ字状の領
域つまり前記各は歯車の下側に収納部を形成するように
してもよく、このようにした場合はさらに幅方向の寸法
を小さくできるものである。
【0072】また、上記実施の形態においては、前記基
板ケース31に電動機40を取り付ける取付ねじ48
を、電動機40のフレーム42に軸方向に貫通したねじ
挿通孔44を設け、このねじ挿通孔44に取付ねじ48
を貫通させることによりフレーム42の外周壁よりも内
側に取付ねじ48を位置させて、前記基板ケース31お
よび第二の蓋ケース33の外側壁に外側に突出した取付
部を形成しないようにして小形化を図るようにしたが、
これは図8に示すように電動機40のフレーム42に両
端部のそれぞれにフレーム42の外側壁よりも内側の部
位にねじ孔44aおよび44bを形成し、電動機40を
ねじ孔44aにねじ49cを螺合して取り付け、また、
第二の蓋ケース33の基板ケース31への取り付けはね
じ49dをねじ孔44bに螺合することによって取り付
けるようにしてもよいものである。このようにした場合
も前記基板ケース31および第二の蓋ケース33の外側
壁に外側に突出した取付部を形成しないようにして小形
化を図ることができるものである。
【0073】
【発明の効果】上記の請求項1記載の発明は、減速機構
を構成する複数の歯車のうち少なくとも最終段の歯車を
含む複数の歯車を略同一直線上に配置するとともに、前
記最終段の歯車の軸心を通り前記直線と略ヘ字状に交差
する交差直線上に前記駆動歯車を配置することにより、
少なくとも最終段の歯車を含む複数と前記駆動歯車とを
ヘ字状に配設し、前記ヘ字状に配置した各歯車によって
囲まれた領域に対応した前記筐体の中空軸が突出してい
る側に電装部品を収納する収納部を配置したことから、
減速機構を構成する複数の歯車と駆動歯車とは長手方向
に沿って直線的に配置されないことからその長さ方向の
寸法を小さくでき、また、少なくとも最終段の歯車を含
む複数と前記駆動歯車とでヘ字状に形成された領域に対
応する前記筐体の中空軸が突出している側に電装部品を
収納する収納部を形成したことから長手方向および高さ
寸法を小さくできるという効果を有するものである。
【0074】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の発明において、ヘ字状に配置した各歯車によっ
て囲まれた領域にこれら各歯車と前記電装部品と区画す
る区画壁を形成したことから、請求項1記載の効果に加
えて、各歯車の回転によって飛散する油の電装部品への
付着を防止できる電子部品の劣化等を確実に防止できる
という効果を有するものである。
【0075】また、請求項3記載の発明は、電動補助動
力装置の筐体を、一側側に前記複数の歯車および駆動歯
車を配置し他側側に電動機を配置する基板ケース、この
基板ケースの前記一側側に取り付けられ前記複数の歯車
および駆動歯車をカバーする第一の蓋ケース、前記基板
ケースの他側側に取り付けられ前記電動機をカバーする
第二の蓋ケースとにより構成するとともに、基板ケース
に電動機を取り付ける取付ねじを電動機にフレームに外
周壁より内側に設けこの取付ねじを介して第二の蓋ケー
スを基板ケースに取り付けることとしたことから、前記
基板ケースおよび第二の蓋ケースに取付部を形成する必
要がないため、前記取付部が基板ケースおよび第二の蓋
ケースの外周から外方に突出することがなく小形化を図
ることができるとともに組み立てが容易となる効果を有
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の電動補助動力装置付自転
車の側面図。
【図2】上記実施の形態の自転車本体に補助動力装置を
取り付けた状態の部分断面図。
【図3】上記実施の形態の補助動力装置の一部を断面し
た側面図。
【図4】上記実施の形態の補助動力装置の減速機構を構
成する歯車と駆動歯車の配置関係を示す図。
【図5】上記実施の形態の補助動力装置の減速機構を構
成する歯車と駆動歯車の配置関係を示す斜視図。
【図6】上記実施の形態の補助動力装置の収納部に電動
機および電装部品が収納された状態を示す斜視図。
【図7】上記実施の形態の踏力検出手段の回路構成を示
す図。
【図8】上記実施の形態の補助動力装置の第二の蓋ケー
スを基板ケースに取り付ける他の実施の形態を示す断面
図。
【符号の説明】
A 補助動力装置付自転車 B 自転車本体(車体) 1 ハンガラグ 18 スプロケット 30 ケース(筐体) 31 基板ケース(筐体の一部) 31c 収納部 32 第一の蓋ケース 33 第二の蓋ケース 40 電動機 50 減速機構 51〜55 減速機構を構成する歯車 56 駆動歯車 70 中空軸 80 クランク軸 81 左クランク 81a ペダル 82 右クランク 82a ペダル 90 歯車 100 回転力検出器(踏力検出手段) 110 電装部品

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪および後輪が設けられた車体と、筐
    体、この筐体に配設された電動機、複数の歯車から構成
    され前記電動機の回転力を伝達する減速機構、前記減速
    機構の最終段の歯車と噛合する駆動歯車、前記車体に設
    けたハンガラグに回転自在に設けられ一端を前記駆動歯
    車に取り付けられ他端を前記筐体の側壁から突出させる
    とともにスプロケットが設けられる中空軸、この中空軸
    を貫通し両端にペダルを有するクランクが取り付けられ
    たクランク軸、このクランク軸に一方向性クラッチを介
    して取り付けられるとともにクランク軸の踏力に応じて
    前記駆動歯車と相対移動をしつつ駆動歯車に踏力を伝達
    する駆動体とからなる電動補助動力装置と、前記クラン
    ク軸に加わる踏力を検出する踏力検出手段とを備え、前
    記ペダルの踏み込みによって前記クランク軸に加わる踏
    力に応じて前記電動機から動力を補助する電動補助動力
    装置付自転車において、 前記減速機構を構成する複数の歯車のうち少なくとも最
    終段の歯車を含む複数の歯車を略同一直線上に配置する
    とともに、前記最終段の歯車の軸心を通り前記直線と略
    ヘ字状に交差する交差直線上に前記駆動歯車を配置する
    ことにより、少なくとも最終段の歯車を含む複数の歯車
    列と前記駆動歯車とをヘ字状に配設し、このヘ字状に配
    置した各歯車によって囲まれた領域に対応した前記筐体
    の中空軸が突出している側に電装部品を収納する収納部
    を形成したことを特徴とする電動補助動力装置付自転
    車。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明において、ヘ字状に
    配置した各歯車によって囲まれた領域にこれら各歯車と
    前記電装部品とを区画する区画壁を形成したことを特徴
    とする電動補助動力装置付自転車。
  3. 【請求項3】 前輪および後輪が設けられた車体と、筐
    体、この筐体に配設された電動機、複数の歯車から構成
    され前記電動機の回転力を伝達する減速機構、前記減速
    機構の最終段の歯車と噛合する駆動歯車、前記車体に設
    けたハンガラグに回転自在に設けられ一端を前記駆動歯
    車に取り付けられ他端にスプロケットが設けられる中空
    軸、この中空軸を貫通し両端にペダルを有するクランク
    が取り付けられたクランク軸、このクランク軸に一方向
    性クラッチを介して取り付けられるとともにクランク軸
    の踏力に応じて前記駆動歯車と相対移動をしつつ駆動歯
    車に踏力を伝達する駆動体とからなる電動補助動力装置
    と、前記クランク軸に加わる踏力を検出する踏力検出手
    段とを備え、前記ペダルの踏み込みによって前記クラン
    ク軸に加わる踏力に応じて前記電動機から動力を補助す
    る電動補助動力装置付自転車において、 前記筐体を、一側側に前記複数の歯車および駆動歯車を
    配置し他側側に電動機を配置する基板ケース、この基板
    ケースの前記一側側に取り付けられ前記複数の歯車およ
    び駆動歯車をカバーする第一の蓋ケース、前記基板ケー
    スの他側側に取り付けられ前記電動機をカバーする第二
    の蓋ケースとにより構成するとともに、前記基板ケース
    に電動機を取り付ける取付ねじを電動機のフレームの外
    周壁より内側に設けこの取付ねじを介して前記第二の蓋
    ケースを基板ケースに取り付けることを特徴とする電動
    補助動力装置付自転車。
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