JP2004092521A - 気体圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機の起動時におけるベーンの飛び出し性を向上を図った気体圧縮機を提供する。
【解決手段】圧縮機の起動時に高圧供給穴10とサライ溝11を連通させる連通路21を設け、圧縮機の起動時に高圧供給穴10に吐出される高圧の冷媒ガスをサライ溝11に供給することにより、高圧の冷媒ガスがベーン溝底部16aに供給され、ベーン17の飛び出し性を向上させることができるものとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカーエアコンシステム等に用いられるベーンロータリー型の気体圧縮機に関し、特に、圧縮機の起動時におけるベーンの飛び出し性を向上させるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のベーンロータリー型の気体圧縮機を、図6乃至図8に示す。
【0003】
図6乃至図8に示すように、この種のベーンロータリー型の気体圧縮機は、図示しないシステムの配管から吸気ポート2aを介して冷媒ガスを吸気室2へ導入する。吸気室2へ導入された冷媒ガスは、シリンダ3内のロータ4の回転力により、シリンダ3内のシリンダ室5に吸入され圧縮される。圧縮された冷媒ガスは吐出室6に吐出され、この吐出された冷媒ガスを一時貯留し、吐出ポート6aから図示しないシステムの配管に戻すようになっている。
【0004】
このとき、圧縮機のシリンダ3内の吸入・圧縮について具体的に説明すると、内周面が楕円形状を有しているシリンダ3内にはロータ4が設けられている。このロータ4の外周面には複数のスリット状のベーン溝16が放射状に形成されており、このベーン溝16にロータ4の半径方向に出没可能にベーン17が装着されている。このベーン17は、ロータ4の回転による遠心力とベーン溝底部16aのベーン背圧とによりロータ4の外周面からシリンダ3の内周面に向かって進退自在になっており、シリンダ3の内周面とロータ4の外周面とで形成されるシリンダ室5を複数の圧縮室5aに仕切っている。また、シリンダ3外周には、吐出チャンバ19が設けられている。シリンダ室5内には、吸気室2とシリンダ室5を連通する吸入孔2bと、吐出チャンバ19とシリンダ室5を連通するシリンダ吐出孔18とがそれぞれ設けられている。
【0005】
シリンダ3内は上述のように構成されており、ロータ4の回転により、ベーン17によって仕切られた圧縮室5aは容積変化を繰り返す。容積変化を繰り返す圧縮室5aによって、吸気室2内の冷媒ガスは吸入孔2bを介して圧縮室5aに吸入される。吸入された冷媒ガスは圧縮室5aによって圧縮される。圧縮後の冷媒ガスはシリンダ吐出孔18を介して吐出チャンバ19にされる。
【0006】
上述のように、気体圧縮機は、冷媒ガスを吸入・圧縮するものであるから、圧縮機本体1においては圧縮機本体1内の軸受やその他の摺動部等、またシリンダ3内においてはロータ4やベーン17等の摺動部や圧縮室5aに対して、潤滑し、シールする必要があり、そのために、潤滑油が使用される。
【0007】
したがって、圧縮機本体1とシリンダ3内には、潤滑油を供給する供給システムが設けられている。圧縮機本体1とシリンダ3内における潤滑油の供給システムについて説明すると、潤滑油は、吐出室6下部に形成される油溜まり7に貯留されている。この油溜まり7に貯留されている潤滑油は上述の各所に供給される。具体的には、潤滑油は、リアサイドブロック内の軸受9aと、フロントサイドブロック内の軸受8aに供給される。また、潤滑油は、リアサイドブロック9およびフロントサイドブロック8内にあってロータ4と対向するよう穿設されるとともに、ロータ4の回転角度が一定角度の範囲内にあるときは複数のベーン溝16のうちいずれかと連通するように形成されているサライ溝11に供給される。また、潤滑油は、リアサイドブロック9内にあってロータ4と対向するよう穿設されるとともに、ロータ4の回転角度が一定角度の範囲内にあるときは複数のベーン溝16のうちいずれかと連通するように形成されている高圧供給穴10に供給される。また、潤滑油は、圧縮室5aおよびその他摺動部に供給される。このとき、サライ溝11と高圧供給穴10は、ベーン溝16を介して連通することがない程度に離間されて設けられている。
【0008】
リアサイドブロック内の軸受9aには、リアサイドブロック9内に穿設され、かつ油溜まり7と該軸受9aを連通させる第1の供給路12によって、潤滑油が供給される。フロントサイドブロック内の軸受8aには、リアサイドブロック9とシリンダ3およびフロントサイドブロック8に穿設され、かつ油溜まり7と該軸受8aを連通させる第3の供給路13によって、潤滑油が供給される。サライ溝11には、リアサイドブロック9と軸とのクリアランスによって、リアサイドブロック内の軸受9aに供給された潤滑油が、供給される。高圧供給穴10には、リアサイドブロック9内に穿設され、かつ油溜まり7と該高圧供給穴10を連通させる第1の供給路12によって、潤滑油が供給される。なお、第1の供給路12は、上述のように、リアサイドブロック内の軸受9a側と高圧供給穴10側に二股に分かれている。
【0009】
上述のような潤滑油の供給システムは、圧縮機本体1の運転中、ロータ4の回転により圧縮した冷媒ガスが吐出室6に吐出され、吐出室6内が高圧になり、油溜まり7表面に圧力をかけることによって、各供給路を潤滑油が循環し、各摺動部を潤滑し、またはシールするようになっている。そして、シリンダ3内で冷媒ガスに混入し、吐出室6に吐出されて再び油溜まり7に戻り、再び圧縮機本体1内を循環する(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−227784号公報(段落番号0016〜0020、第2図および第3図)
【0011】
ところで、上述のような気体圧縮機は、運転中においては、ロータ4は高回転で回転しており、また吐出室6は圧縮された冷媒ガスが吐出しているため、吸気室2と比べて高圧になっており、油溜まり7の潤滑油は気体圧縮機内を循環し、サライ溝11内も潤滑油で満たされる。したがって、ロータ4の回転の吸入・圧縮過程において、ベーン17は、ロータ4が高回転で回転していることによる遠心力と、ベーン溝16がサライ溝11と連通している間にサライ溝11内の潤滑油がベーン溝底部16aに供給されることによるベーン背圧とにより、シリンダ3の内周面に押し付けられる。押し付けられたベーン17は、シリンダ室5を仕切り、圧縮室5aを形成することができる。
【0012】
ここで、吸入・圧縮過程とは、圧縮室5aの容積が拡大し始め、冷媒ガスが圧縮室5aに流入され始めてから、圧縮室5aの容積が縮小し始め、冷媒ガスが圧縮室5aから吐出される前までのことをいう。
【0013】
また、冷媒ガスの吸入・圧縮過程から冷媒ガスを圧縮室から吐出させる吐出直前段階になると、圧縮された冷媒ガスの圧力により圧縮室5a内の圧力が高まり、その圧力でベーン17がベーン溝16内に押し戻されてシリンダ3の内周面から離間しそうになる。しかし、冷媒ガスの吐出直前段階において高圧供給穴10とベーン溝16が連通するよう形成されており、この高圧供給穴10から吐出室6の圧力と同等の圧力である潤滑油がベーン溝底部16aに供給されてさらにベーン背圧に加わる。このベーン背圧により、ベーン17がベーン溝16内に押し戻されてシリンダ3の内周面から離間しそうになるのを防いでいる。
【0014】
しかしながら、上記のような従来の気体圧縮機によると、圧縮機の起動時において、ロータ4の低回転によりベーン17にかかる遠心力が不足した場合がある。遠心力が不足した場合、ベーン17の飛び出し性が悪くなるからベーン17がシリンダ3の内周面に押し付けられず、シリンダ室5を仕切り圧縮室5aを形成することができなくなるおそれがある。
【0015】
また、起動時は吐出室6の圧力が不足することや、過酷な温度条件の場合や、長期時間放置した場合や、吸気室2と吐出室6の圧力逆転などの場合、サライ溝11への潤滑油の供給が不足し、ベーン溝16への潤滑油の供給が不足してベーン背圧が低下することがある。この場合も、ベーン背圧が低下することによって、ベーン17の飛び出し性が悪くなるから、ベーン17がシリンダ3の内周面に押し付けられず、シリンダ室5を仕切り圧縮室5aを形成することができなくなるおそれがある。
【0016】
上記のようにベーン17の飛び出し性が悪くなり、圧縮室5aを形成できなくなると、圧縮機を起動してから冷媒ガスを吸入・圧縮できるようになるまで時間がかかり、気体圧縮機の起動時における圧縮性能が悪くなるといった問題があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧縮機の起動時におけるベーン17の飛び出し性を向上させ、圧縮機の起動時における圧縮性能の向上を図った気体圧縮機を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のように、圧縮機の起動時におけるベーン17の飛び出し性の向上を図るものである。これは従来の気体圧縮機は、圧縮機の起動時におけるベーン17の飛び出し性が悪くなるのは、上述のように、ロータ4の低回転によるベーン17にかかる遠心力不足や、サライ溝11への潤滑油の供給不足によるベーン溝16への潤滑油の供給不足から起因するベーン背圧の低下等が原因である。つまり、ベーン17をシリンダ室5内に飛び出させ、シリンダ3内周面に押し付ける力が圧縮機の起動時において不足していることが原因であった。
【0019】
そこで、本発明は、圧縮機の起動時においてベーン17をシリンダ室5内に飛び出させ、シリンダ3内周面に押し付けるために不足している力を、ベーン溝底部16aに供給されるの潤滑油によるベーン背圧とロータ4の回転による遠心力のほかに、補うこととしたものである。
【0020】
ここで、圧縮機の通常運転時においては、高圧供給穴10は、油溜まり7から第1の供給路12を介して供給される潤滑油で満たされている。したがって、上述のように、吐出室6の圧力と同等の圧力である潤滑油がベーン溝底部16aに供給され、それがベーン背圧となり、ベーン17がベーン溝16内に押し戻されてシリンダ3の内周面から離間しそうになるのを防いでいる。しかしながら、圧縮機の起動時においては、上述の理由から、高圧供給穴10内には潤滑油の供給が不足している。この状態で圧縮機が起動されると、ロータ4の回転による遠心力により、ベーン17はシリンダ3内周面に押し付けられるほどには至らないが、ある程度シリンダ室5内に突出される。すると、ベーン溝底部16aには空間部が形成されるから、ベーン17とベーン溝16の間に発生する吸引効果により、シリンダ室5内の冷媒ガスがベーン溝底部16aに流れ込む。そして、ロータ4がさらに回転すると、ベーン17は、シリンダ3内周面によりベーン溝16内へ押し戻されようとする。このとき、ベーン溝底部16aに流入した冷媒ガスが圧縮される。ロータ4の回転が吐出直前段階まで回転し、ベーン溝底部16aと高圧供給穴10とが連通したとき、この圧縮された冷媒ガスが高圧供給穴10に吐出される。
【0021】
上述のような動作によって、圧縮機の起動時には、高圧供給穴10には高圧冷媒ガスが吐出され、高圧供給穴10は、高圧の冷媒ガスで満たされている。
【0022】
そこで、本発明は、圧縮機の起動時においてベーン17をシリンダ3内周面に押し付けるために不足している力を、ベーン溝底部16aの潤滑油によるベーン背圧とロータ4の回転による遠心力のほかに、上述の高圧供給穴10に存在する高圧の冷媒ガスによって補うことにしたものである。
【0023】
すなわち、本発明は、圧縮機の起動時のおいて、高圧供給穴10に存在する高圧の冷媒ガスを、ロータ4の回転による吸入・圧縮過程時にベーン溝底部16aに供給させ、ベーン17を飛び出させる第3の力とすることとしたものである。
【0024】
上記目的を達成するために、本発明は、冷媒ガスを吸入・圧縮・吐出する気体圧縮機であって、上記気体圧縮機は、楕円筒状のシリンダと、上記シリンダ内に回転可能に配置されたロータと、上記ロータに放射状に形成されたベーン溝と、上記ベーン溝内に設けられ、上記ロータの半径方向に出没可能なベーンと、冷媒ガスの吸入・圧縮過程で上記ベーン溝底部と連通されるサライ溝と、冷媒ガスの圧縮過程で上記ベーン溝底部と上記サライ溝との連通が遮断された後に該ベーン溝底部と連通される高圧供給穴と、上記気体圧縮機の起動時に上記サライ溝と上記高圧供給穴とを連通させる連通路と、を備えることを特徴とする。
【0025】
本発明では、上記構成を採用したことにより、圧縮機の起動時において、高圧供給穴に満たされている高圧の冷媒ガスを、連通路を介して、サライ溝に吐出させることができる。したがって、吸入・圧縮過程においてサライ溝と連通しているベーン溝底部に高圧の冷媒ガスを供給することができるから、ロータの低回転による遠心力不足と、サライ溝に供給される潤滑油不足を補って、ベーンをシリンダ室内に飛び出させることができ、圧縮機の起動時におけるベーンの飛び出し性を向上させることができる。
【0026】
また、本発明は、上記気体圧縮機は、上記シリンダから吐出された冷媒ガスを一時貯留する吐出室と、上記吐出室の下部に形成されると油溜まりと、上記油溜まりと上記高圧供給穴とを連通させる第1の供給路と、上記第1の供給路から分岐して形成されるとともに、上記サライ溝に連通される第2の供給路とをさらに備え、上記連通路は、上記第1の供給路と上記第2の供給路で構成されていることを特徴とする。
【0027】
本発明では、上記構成を採用したことにより、従来の気体圧縮機に、第2の供給路を新たに設けるだけで、本発明の目的を達成することができる。
【0028】
また、本発明は、上記連通路内であって、上記吐出室の圧力と上記サライ溝の圧力の差が所定の値以上になった場合に閉の状態にする第1の圧力調整弁を設けている構成をとることもできる。
【0029】
また、本発明は、上記第2の供給路内であって、上記吐出室の圧力と上記サライ溝の圧力の差が所定の値以上になった場合に閉の状態にする第1の圧力調整弁を設けている構成をとることもできる。
【0030】
本発明では、上記構成を採用したことにより、気体圧縮機の起動時においてのみ、サライ溝にベーンの飛び出し性を向上させる第3の力を供給させることができ、気体圧縮機の通常運転時において、ベーンを飛び出させるに必要以上の力を遮断することができる。
【0031】
また、本発明は、上記油溜まりから下流側であって、かつ上記第2の供給路へ分岐する分岐点よりも上流の上記第1の供給路内に、上記吐出室の圧力と上記第2の供給路への分岐点の圧力の差が所定の値以下であった場合に、閉の状態にする第2の圧力調整弁が設けられている構成をとることもできる。
【0032】
本発明では、上記構成を採用したことにより、圧縮機の起動時において高圧供給穴から供給される高圧の冷媒ガスを、油溜まりとフロントサイドの軸受に漏らすことなく、効率よくサライ溝に供給することができる。
【0033】
また、本発明は、上記油溜まりから下流側であって、かつ上記第2の供給路へ分岐する分岐点よりも上流側の上記第1の供給路から分岐して形成される第3の供給路と、上記第1の供給路内であって、かつ上記第2の供給路への分岐点と上記第3の供給路への分岐点の間に、上記吐出室の圧力と上記第2の供給路への分岐点の圧力の差が所定の値以下であった場合に、閉の状態にする第2の圧力調整弁が設けられていること、を特徴とする。
【0034】
本発明では、上記構成を採用したことにより、圧縮機の起動時において高圧供給穴から供給される高圧の冷媒ガスを、油溜まり側とフロントサイドの軸受側にもらすことなく、効率よくサライ溝に供給することができる。
【0035】
また、本発明は、上記分岐点からさらに、分岐して形成されるとともに、上記気体圧縮機装置本体内の前方へ潤滑油を供給する第3の供給路と、上記油溜まりから上記気体圧縮機装置本体内の前方の方向であって、かつ上記分岐点の後の上記第3の供給路内に、上記吐出室の圧力と上記第3の供給路内の圧力の差が所定の値以下であった場合に、閉の状態にする第3の圧力調整弁が設けられている構成をとることもできる。
【0036】
本発明では、上記構成を採用したことにより、圧縮機の起動時において高圧供給穴から供給される高圧の冷媒ガスを、油溜まり側とフロントサイドの軸受側にもらすことなく、効率よくサライ溝に供給することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る気体圧縮機の実施形態について図1乃至5を基に詳細に説明する。なお、本実施形態において、従来と同一構成のものについては、同一符号を付してその詳細説明を省略する。また、本発明においてシリンダ3の内部については従来と同様の構成により、従来の技術で用いた図8のシリンダ3の断面図を示すB−B断面図を代用する。
【0038】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の気体圧縮機の一実施形態を示す縦断面図である。図2は、この発明の連通路および潤滑油の供給路を示す模式図である。
【0039】
図1に示す気体圧縮機は、リアサイドブロック9内に穿設されるとともに、油溜まり7と、リアサイドブロック内の軸受9aおよび高圧供給穴10を、二股に分岐することによってそれぞれ連通させる第1の供給路12が設けられている。また、この第1の供給路12から分岐して設けられるとともに、リアサイドブロック9内とシリンダ3とフロントサイドブロック8内に穿設され、かつ油溜まり7とフロントサイドブロック内の軸受8aを連通させる第3の供給路13が設けられている。
【0040】
上記第1の供給路12および上記第3の供給路13によって、気体圧縮機の軸受やその他の摺動部、また、図8に示すシリンダ3内のロータ4、サライ溝11、ベーン17等の摺動部、圧縮室5aに、油溜まり7から潤滑油が供給され、潤滑され、またはシールされるようになっている。
【0041】
ここで、本実施例においては、上記第1の供給路12と第3の供給路13の分岐点12bからさらに分岐して設けられるとともに、リアサイドブロック9内に穿設され、かつ高圧供給穴10とサライ溝11を連通させる第2の供給路14が設けられている。
【0042】
また、第2の供給路14には、第1の圧力調整弁15が設けられている。
【0043】
図2は、上述の第1の実施形態を示す模式図である。この模式図は、上述の第1の供給路12と第2の供給路14と第3の供給路13と油溜まり7と高圧供給穴10とサライ溝11とフロントサイドブロック内の軸受8aとリアサイドブロック内の軸受9aと第1の圧力調整弁15の関係を模式図として示すものである。
【0044】
図2に示すように、高圧供給穴10とサライ溝11は、第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21によって連通されている。また、この連通路21を構成する第2の供給路14内に第1の圧力調整弁15が設けられている。
【0045】
このような構成の気体圧縮機の動作を説明すると、圧縮機の起動時において、ロータ4が回転を始めると、吸入・圧縮過程においてロータ4の回転による遠心力により、ベーン溝16にロータ4の半径方向に出没可能に装着されているベーン17が、シリンダ室5を仕切ることができない程度に飛び出す。
【0046】
このとき、ベーン溝底部16aには、ベーン17が飛び出した分だけ空間部が形成され、ベーン17がベーン溝16内で摺動されることによりベーン17とベーン溝16の間に発生する吸引効果により、シリンダ室5内の冷媒ガスが、ベーン溝底部16aに流れ込む。この状態で、さらにロータ4が回転すると、シリンダ3の内周面が楕円形状を有していることより、シリンダ3内周面とロータ4外周面との距離はロータ4が回転するほど短くなっていくから、ベーン17の先端は、シリンダ3内周面に押し付けられるようになる。さらにロータ4が回転すると、ベーン17は、シリンダ3内周面によってベーン溝16内へ押し戻されようとする。ベーン溝底部16aに流れ込んだ冷媒ガスは、ベーン17がベーン溝16内へ押し戻されようとする力によって圧縮される。さらにロータ4が回転し吐出直前段階まで回転すると、ベーン溝底部16aと高圧供給穴10が連通し、圧縮された高圧の冷媒ガスは、高圧供給穴10に吐出される。
【0047】
高圧供給穴10に吐出された高圧の冷媒ガスは、第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21を通り、サライ溝11へ吐出される。
【0048】
ベーン溝16は、ロータ4外周面に複数形成されており、いずれかのベーン溝16が必ず吸入・圧縮過程にあるように配置されている。したがって、サライ溝11へ高圧の冷媒ガスが吐出した時点では、いずれかのベーン溝16がサライ溝11と連通しており、このサライ溝11と連通しているベーン溝底部16aへ高圧の冷媒ガスは吐出される。
【0049】
高圧の冷媒ガスが吐出したベーン溝16に装着されているベーン17は、ロータ4の回転による遠心力と、サライ溝11を介してベーン溝底部16aに供給される潤滑油の油圧に加えて、この高圧の冷媒ガスの圧力が加わる。これによりベーン17は、シリンダ3内周面に押し付けられる程度に飛び出し、シリンダ室5を仕切り、圧縮室5aを形成する。
【0050】
つまり、気体圧縮機の通常運転時には、高圧供給穴10は、第1の供給路12を介して油溜まり7から供給される潤滑油によって、ベーン17がシリンダ3内周面から離間するのを防ぐ。また、気体圧縮機の通常運転時には、第1の供給路12は、油溜まり7から高圧供給穴10に潤滑油を供給し、サライ溝11は、軸受のクリアランスにより供給された潤滑油をベーン溝底部16aに供給する。
【0051】
しかし、本実施形態によると、気体圧縮機の起動時においては、高圧供給穴10は、ベーン溝底部16aで圧縮された冷媒ガスが吐出される。また、第1の供給路12および第2の供給路14で構成される連通路21は、高圧供給穴10に吐出された高圧の冷媒ガスをサライ溝11に供給する。サライ溝11は、高圧供給穴10より連通路21を介して供給された高圧の冷媒ガスをベーン溝底部16aに供給する。
【0052】
したがって、本実施形態によれば、第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21が高圧供給穴10とサライ溝11を連通させる構成を有する。上記構成により、ロータ4の回転による遠心力と、サライ溝11からベーン溝底部16aに供給される潤滑油によるベーン背圧に加えて、高圧の冷媒ガスをベーン溝底部16aに供給することによるベーン背圧の3つの力を、ベーン17に加えている。よって、圧縮機の起動時において、ベーン17の飛び出し性は飛躍的に高まり、圧縮機の起動直後からベーン17がシリンダ室5を仕切り、圧縮室5aを形成し、冷媒ガスの吸入・圧縮を行うことができる。
【0053】
ここで、本実施形態による、圧縮機の起動性について示したものが図5である。図5に示すグラフは、従来の技術と本実施形態による起動性の違いについて比較したものである。実験方法は、ロータ4を毎分800回転(Nc=800rpm)で回転させ、吐出室6の圧力(Pd)を0.392MPaG、吸入室の圧力(Ps)を0.420MPaGとして、圧縮機の起動時における状態を再現する。この状況下で、ベーン17が吸入・圧縮過程においてシリンダ3内周面に押し付けられるまでの時間を計測したものであり、従来の技術と本実施形態においてそれぞれ10回計測し、その平均値をとる。上述の実験方法による実験結果を、グラフ化したものである。
【0054】
図5に示すように、上述の実験の結果、吸入・圧縮過程において、ベーン17がシリンダ3内周面に押し付けられるまで、従来の技術では平均13.2秒かかったのに対し、本実施形態によると、平均0.9秒であった。つまり、従来の技術では、圧縮機が起動してから冷媒ガスを吸入・圧縮するまで13.2秒かかったのに対し、本実施形態では、わずか0.9秒後には冷媒ガスを吸入・圧縮している。
【0055】
上述のように、本実施形態は高圧供給穴10とサライ溝11とを連通路21によって連通することにより、圧縮機の起動時においてベーン17の飛び出し性は飛躍的に高まり、圧縮機の起動直後からベーン17がシリンダ室5を仕切り、圧縮室5aを形成し、冷媒ガスの吸入・圧縮を行う。よって、どのような悪条件下においても、起動性が確保され、起動時のチャタリングなども防止されるものである。
【0056】
また、上述の連通路21を第1の供給路12と第2の供給路14によって構成されるようにした。高圧供給穴10に潤滑油を供給する第1の供給路12については従来の気体圧縮機の第1の供給路12をそのまま使用し、第2の供給路14を穿設するだけでよく、従来の気体圧縮機を改造するにしても安価に行うことができる。
【0057】
次に、本実施形態は、第2の供給路14内に第1の圧力調整弁15を設ける構成をとることもできる。
【0058】
以下、第2の供給路14内に、第1の圧力調整弁15を設けている場合の動作を説明する。
【0059】
本実施形態において、圧縮機の起動すると、圧縮機は本実施形態により上述のような動作を行い、直ちに冷媒ガスを吸入・圧縮を開始し、吐出室6に高圧の冷媒ガスが吐出され、吐出室6の圧力は上昇する。吐出室6の圧力の上昇に伴い油溜まり7の表面には圧力がかかり、油溜まり7の潤滑油は、高圧の潤滑油となって各供給路を流れ出す。これと同時に、第2の供給路14には、本来第1の供給路12と第3の供給路13を介して気体圧縮機の各所に流れる潤滑油も流れ込む。
【0060】
第2の供給路14に流れ込んだ高圧の潤滑油は、第1の圧力調整弁15に圧力をかけはじめ、第1の圧力調整弁15の前後の圧力の差が所定の値以上になると、第1の圧力調整弁15は閉の状態となり、第2の供給路14を遮断する。よって、圧縮機が冷媒ガスを吸入・圧縮するようになると、第2の供給路14は遮断され、第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21も非連通となり、サライ溝11には、第2の供給路14を介して圧縮された冷媒ガスも高圧の潤滑油も吐出されない。つまり、この第1の圧力調整弁15は、圧縮機が冷媒ガスを吸入・圧縮を開始すると、吐出室6の圧力とサライ溝11の圧力の差が所定の値以上になり、油溜まり7から第2の供給路14内に流れ込む潤滑油の圧力が所定以上になると、閉の状態になる。これにより、第2の供給路14を介してサライ溝11に吐出される潤滑油と高圧の冷媒ガスの供給を遮断するものである。
【0061】
したがって、第1の圧力調整弁15を設けたことにより、圧縮機が通常運転をしている間は、高圧供給穴10から冷媒ガスが吐出されず、また第2の供給路14を介してサライ溝11に直接高圧の潤滑油が吐出されることない。よって、ベーン背圧が必要以上の圧力とならず、ベーン17が必要以上にシリンダ3内周面に押し付けられることがなくなり、ベーン17の先端が磨耗するのを防ぐことができる。
【0062】
なお、第1の圧力調整弁15が第2の供給路14を遮断するための潤滑油の圧力は、適宜調整できるが、吐出ガスの圧力が気体圧縮機の通常運転中の圧力になると第2の供給路14を遮断できる程度が望ましい。
【0063】
また、第1の圧力調整弁15において、本実施形態の図1および図2には球状の弁体および圧縮ばねを用いて、吐出ガスの圧力が気体圧縮機の通常運転中の圧力となり、弁体にこの圧力がかかり、圧縮ばねの付勢力を上回ったとき、圧縮ばねは圧縮され、弁体が弁座に密着し、第2の供給路14を閉にする構成を用いた。しかし、第1の圧力調整弁15の構成は本実施形態に記載したものに限るものではなく、例えば、球状の弁体は、円錐状のものであってもよく、吐出ガスの圧力が気体圧縮機の通常運転中の圧力になったときに第2の供給路14を遮断できるものならば適宜仕様に合わせて適用できる。
【0064】
(第2の実施形態)
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図3は、この発明の第2の実施形態の連通路21および潤滑油の供給路を示す模式図である。また、本実施形態において設けられる連通路21は、第1の実施形態と同様にリアサイドブロック9内に穿設されて設けられているので、気体圧縮機の縦断面図を省略する。なお、本実施形態において、従来の技術および第1の実施例と同一構成のものについては、同一符号を付してその詳細説明を省略する。
【0065】
本実施形態は、第1の実施形態における、第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21と、第3の供給路13、および第2の供給路14内に第1の圧力調整弁15を設けた構成は同様である。
【0066】
本実施形態は、上述の構成に加えて、油溜まり7から下流側であって、かつ第2の供給路14と第3の供給路13へ分岐する分岐点12a,12bよりも上流側の第1の供給路12内に、第2の圧力調整弁20を設けた構成を有するものである。
【0067】
以下、本実施形態のように、第2の圧力調整弁20を設けている場合の動作を説明するが、シリンダ3内の高圧供給穴10に高圧の冷媒ガスが吐出される動作は、第1の実施例と同様により、これを省略する。
【0068】
気体圧縮機の停止時において、吐出室6に吐出される高圧の冷媒ガスはないから吐出室6の圧力は気体圧縮機の通常運転時よりも低い状態にある。このとき、吐出室6の圧力と第2の供給路14への分岐点12aの圧力の差が所定の値以下となっており、第2の圧力調整弁20は、第1の供給路12を閉の状態にしており、第1の供給路12を遮断している。
【0069】
気体圧縮機が起動し始めると、上述の第1の実施例と同様に、高圧供給穴10から第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21を介してサライ溝11に高圧の冷媒ガスが吐出される。このとき、第1の供給路12は、油溜まり7とも連通するよう設けられているが、第2の圧力調整弁20が閉の状態になっていることにより、油溜まり7と高圧供給穴10は非連通となり、油溜まり7には冷媒ガスは吐出されない。
【0070】
さらにサライ溝11に高圧の冷媒ガスが吐出し、ベーン溝底部16aに高圧の冷媒ガスが吐出されると、上述のように、冷媒ガスの吸入・圧縮過程が機能し始める。このとき、吐出室6は、高圧の冷媒ガスが吐出されているため、圧力が上昇し、油溜まり7の表面に圧力をかけ始める。同時に、吐出ガスの圧力による油溜まり7の潤滑油の圧力が第2の圧力調整弁20にかかり始める。
【0071】
吐出室6の圧力が気体圧縮機の通常運転時と同等の圧力にまで高まったとき、第1の圧力調整弁15は閉の状態となり、第2の供給路14を遮断する。同時に、吐出室6の圧力が気体圧縮機の通常運転時と同等の圧力まで高まったとき、第2の圧力調整弁20は開の状態となり、油溜まり7から潤滑油が第1の供給路12および第3の供給路13へ流れはじめ、気体圧縮機の各所を潤滑し、シールする。
【0072】
したがって、第2の圧力調整弁20を設けたことにより、圧縮機の起動時において高圧供給穴10から吐出される高圧の冷媒ガスは油溜まり7には吐出されず、高圧の冷媒ガスを効率よく第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21を通りサライ溝11へ供給することができる。また、ベーン17がシリンダ3内周面に押し付けられる程度にまで飛び出し、シリンダ室5を仕切り、圧縮室5aを形成すると、吐出室6の圧力が気体圧縮機の通常運転時と同等の圧力にまで高まり、第2の圧力調整弁20は開の状態となる。これにより、潤滑油は、油溜まり7から気体圧縮機の各所に供給される。
【0073】
よって、本実施形態によると、圧縮機の起動時において、ベーン17の飛び出し性はさらに高まり、圧縮機の起動直後から効率よくベーン17がシリンダ室5を仕切り、圧縮室5aを形成し、冷媒ガスの吸入・圧縮を行うことができる。よって、どのような悪条件下においても、起動性が確保され、起動時のチャタリングなども防止されるものである。
【0074】
なお、第2の圧力調整弁20が開の状態になるための吐出ガスの圧力による潤滑油の圧力は、適宜調整できるが、吐出ガスの圧力が気体圧縮機の通常運転中の圧力になると開の状態となる程度が望ましい。
【0075】
また、第2の圧力調整弁20において、本実施形態の図3には球状の弁体および圧縮ばねを用い、吐出ガスの圧力が気体圧縮機の通常運転中の圧力となり、潤滑油の圧力が圧縮ばねの付勢力を上回ったとき、圧縮ばねは圧縮され、弁体が弁座から離れ、第1の供給路12を開にする構成を用いた。しかし、第2の圧力調整弁20は、本実施形態に記載したものに限るものではなく、例えば、球状の弁体は、円錐状のものであってもよく、吐出ガスの圧力が気体圧縮機の通常運転中の圧力になったときに第1の供給路12を開の状態にできるものならば適宜仕様に合わせて適用できる。
【0076】
次に、本実施形態は、第3の供給路13内に第2の圧力調整弁20と同様の構成・作用を有する、吐出室6の圧力と第3の供給路13内の圧力の差が所定の値以下であった場合に閉の状態となる第3の圧力調整弁をさらに設けてもよい。
【0077】
このような構成によると、気体圧縮機の起動時において、高圧供給穴10から吐出される高圧の冷媒ガスが、油溜まり7に加えて第3の供給路13に吐出することも防ぐことができ、さらに効率よく第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21を通りサライ溝11へ供給することができる。
【0078】
したがって、本実施形態によると、ベーン17の飛び出し性はさらに高まり、上述の効果をより高めることができる。
【0079】
(第3の実施形態)
次に本発明の他の実施形態を説明する。図4は、この発明の第3の実施形態の連通路21および潤滑油の供給路を示す模式図である。また、本実施形態において設けられる連通路21は、第1の実施形態と第2の実施形態と同様にリアサイドブロック9内に穿設されて設けられているので、気体圧縮機の縦断面図を省略する。なお、本実施形態において、従来の技術および第1の実施例および第2の実施例と同一構成のものについては、同一符号を付してその詳細説明を省略する。
【0080】
本実施形態は、第1の実施形態における、第1の供給路12と第2の供給路14とで構成される連通路21と、第3の供給路13、およびこれに第2の供給路14内に第1の圧力調整弁15を設けた構成は同様である。
【0081】
ここで、本実施形態において、第2の供給路14は、油溜まり7から下流側であって、かつ第1の供給路12と第3の供給路13の分岐点12bより下流側の第1の供給路12から分岐して設けられる構成を有するものである。また、本実施形態の第2の圧力調整弁20は、第1の供給路12内であって、かつ第2の供給路14との分岐点12aと第3の供給路13との分岐点12bの間に設けられている構成を有するものである。
【0082】
本実施形態による、気体圧縮機の動作については第1の実施形態または第2の実施形態と同様によりこれを省略する。
【0083】
本実施形態のような構成によって、圧縮機の起動時において高圧供給穴10から吐出される高圧の冷媒ガスは油溜まり7と第3の供給路13には吐出されず、高圧の冷媒ガスは効率よく第1の供給路12と第2の供給路14で構成される連通路21を介してサライ溝11へ供給される。また、ベーン17がシリンダ3内周面に押し付けられる程度にまで飛び出し、シリンダ室5を仕切り、圧縮室5aを形成する。このとき、吐出室6の吐出ガスの圧力が気体圧縮機の通常運転時と同等の圧力にまで高まり、第2の圧力調整弁20は開の状態となるから、潤滑油は油溜まり7から気体圧縮機の各所に供給される。
【0084】
よって、本実施形態によると、第2の圧力調整弁20を一つ設けるだけで、圧縮機の起動時において油溜まり7と第3の供給路13へ高圧の冷媒ガスが吐出するのを防ぐ。したがって、高圧の冷媒ガスが効率よくサライ溝11に供給されるのと同時に、第2の圧力調整弁20と同様の作用・効果を有する圧力調整弁を第3の供給路13に設ける構成と比べてコストを削減することができる。
【0085】
もちろん、本実施形態の第1の圧力調整弁15および第2の圧力調整弁20についても、第1の実施例および第2の実施例と同様、弁の開閉に要する圧力は調整することができ、また圧力調整弁の構成についても同様に適宜選択できる。
【0086】
【発明の効果】
本願発明に係る気体圧縮機にあっては、上記の如く圧縮機の起動時において高圧供給穴とサライ溝を連通させる連通路21を設け、圧縮機の起動時において、高圧供給穴に満たされている高圧の冷媒ガスを、連通路21を介して、サライ溝に吐出させ、吸入・圧縮過程においてサライ溝と連通しているベーン溝底部に高圧の冷媒ガスを供給するようにしたから、ロータの低回転による遠心力不足と、サライ溝に供給される潤滑油不足を補って、ベーンをシリンダ室内に飛び出させることができ、圧縮機の起動時におけるベーンの飛び出し性を向上させることができるから、どのような悪条件下においても、起動性が確保され、起動時のチャタリングなども防止することができる。
【0087】
また、上述の連通路を第1の供給路と第2の供給路によって構成されるようにしたから、高圧供給穴に潤滑油を供給する第1の供給路については従来の気体圧縮機の第1の供給路をそのまま使用し、第2の供給路を穿設するだけでよく、従来の気体圧縮機を改造するにしても安価に行うことができる。
【0088】
また、上述の連通路に第1の圧力調整弁を設けたことにより、気体圧縮機の通常運転中には、サライ溝には高圧の冷媒ガスおよび潤滑油が連通路を通じて直接吐出されないから、ベーンが必要以上にシリンダ内周面に押し付けられることがなくなり、ベーンの先端が磨耗するのを防ぐことができる。
【0089】
また、上述のように第2の圧力調整弁または第3の圧力調整弁を設けたことにより、気体圧縮機の起動時において、高圧供給穴から吐出される高圧の冷媒ガスが油溜まりや第3の供給路へ吐出することなく、効率よくサライ溝へ吐出されるから、ベーンの飛び出し性をさらに向上させることができ、どのような悪条件下においても、起動性がさらに確保され、起動時のチャタリングなどもさらに防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示した気体圧縮機の断面図。
【図2】(a)第1の実施形態における連通路および潤滑油の供給路を模式化した模式図。
(b)本実施形態における連通路の詳細図。
【図3】(a)第2の実施形態における連通路および潤滑油の供給路を模式化した模式図。
(b)本実施形態における連通路の詳細図。
【図4】(a)第3の実施形態における連通路および潤滑油の供給路を模式化した模式図。
(b)本実施形態における連通路の詳細図。
【図5】本実施形態と従来の気体圧縮機における機動性の違いを比較したグラフ。
【図6】従来の気体圧縮機の断面図。
【図7】従来の気体圧縮機の潤滑油の供給路を模式化した模式図。
【図8】図1および図6のB−B線断面図。
【符号の説明】
1  圧縮機本体
2  吸気室
2a 吸気ポート
3  シリンダ
4  ロータ
5  シリンダ室
5a 圧縮室
6  吐出室
6a 吐出ポート
7  油溜まり
8  フロントサイドブロック
8a フロントサイドブロック内の軸受
9  リアサイドブロック
9a リアサイドブロック内の軸受
10  高圧供給穴
11  サライ溝
12  第1の供給路
12a 第2の供給路への分岐点
12b 第3の供給路への分岐点
13  第3の供給路
14  第2の供給路
15  第1の圧力調整弁
16  ベーン溝
16a ベーン溝底部
17  ベーン
18  シリンダ吐出孔
19  吐出チャンバ
20  第2の圧力調整弁
21  連通路

Claims (7)

  1. 冷媒ガスを吸入・圧縮・吐出する気体圧縮機であって、
    上記気体圧縮機は、楕円筒状のシリンダと、
    上記シリンダ内に回転可能に配置されたロータと、
    上記ロータに放射状に形成されたベーン溝と、
    上記ベーン溝内に設けられ、上記ロータの半径方向に出没可能なベーンと、
    冷媒ガスの吸入・圧縮過程で上記ベーン溝底部と連通されるサライ溝と、
    冷媒ガスの圧縮過程で上記ベーン溝底部と上記サライ溝との連通が遮断された後に該ベーン溝底部と連通される高圧供給穴と、
    上記気体圧縮機の起動時に上記サライ溝と上記高圧供給穴とを連通させる連通路と、
    を備えることを特徴とする気体圧縮機。
  2. 上記気体圧縮機は、上記シリンダから吐出された冷媒ガスを一時貯留する吐出室と、
    上記吐出室の下部に形成されると油溜まりと、
    上記油溜まりと上記高圧供給穴とを連通させる第1の供給路と、
    上記第1の供給路から分岐して形成されるとともに、上記サライ溝に連通される第2の供給路とをさらに備え、
    上記連通路は、上記第1の供給路と上記第2の供給路で構成されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  3. 上記連通路内であって、上記吐出室の圧力と上記サライ溝の圧力の差が所定の値以上になった場合に閉の状態にする第1の圧力調整弁を設けていること、
    を特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  4. 上記第2の供給路内であって、上記吐出室の圧力と上記サライ溝の圧力の差が所定の値以上になった場合に閉の状態にする第1の圧力調整弁を設けていること、
    を特徴とする請求項2に記載の気体圧縮機。
  5. 上記油溜まりから下流側であって、かつ上記第2の供給路へ分岐する分岐点よりも上流側の上記第1の供給路内に、上記吐出室の圧力と上記第2の供給路への分岐点の圧力の差が所定の値以下であった場合に、閉の状態にする第2の圧力調整弁が設けられていること、
    を特徴とする請求項2又は4に記載の気体圧縮機。
  6. 上記油溜まりから下流側であって、かつ上記第2の供給路へ分岐する分岐点よりも上流側の上記第1の供給路から分岐して形成される第3の供給路と、
    上記第1の供給路内であって、かつ上記第2の供給路への分岐点と上記第3の供給路への分岐点の間に、上記吐出室の圧力と上記第2の供給路への分岐点の圧力の差が所定の値以下であった場合に、閉の状態にする第2の圧力調整弁が設けられていること、
    を特徴とする請求項2又は4に記載の気体圧縮機。
  7. 上記第2の供給路へ分岐する分岐点からさらに、分岐して形成されるとともに、上記気体圧縮機装置本体内の前方へ潤滑油を供給する第3の供給路と、
    上記油溜まりから上記気体圧縮機装置本体内の前方の方向であって、かつ上記分岐点の後の上記第3の供給路内に、上記吐出室の圧力と上記第3の供給路内の圧力の差が所定の値以下であった場合に、閉の状態にする第3の圧力調整弁が設けられていること、
    を特徴とする請求項4又は5に記載の気体圧縮機。
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