JP2004055426A - 電子素子内蔵同軸コネクタ及びこのコネクタの同軸線への接続方法 - Google Patents

電子素子内蔵同軸コネクタ及びこのコネクタの同軸線への接続方法 Download PDF

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Tomoki Kawamura
川村 智樹
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Abstract

【課題】ハンダを使用せず、生産性、接続信頼性に優れ、また、電気的特性を向上させることが可能な電子素子内蔵同軸コネクタを提供すること。
【解決手段】一対のリード線を備えたリード線付電子素子の一方のリード線と同軸線の芯線とを共圧着部材により共圧着し、他方のリード線を内導体端子のリード線圧着部により圧着し、この内導体端子を外導体端子のシェル部内に予め装着しておいた誘電体の端子収容室に収容保持させ、外導体端子のシールド導体圧着部により同軸線のシールド導体を圧着可能な電子素子内蔵同軸コネクタとする。リード線と芯線及び内導体端子とを共圧着及び圧着により接続することで、ハンダを用いず端末加工できるので、生産性が向上し、コストも低減される。また、接続部分で断線等が生じず接続信頼性に優れる。リード線と芯線及び内導体端子の接続部分を近接させることができ、電気的特性に優れたものとなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子素子内蔵同軸コネクタ及びこのコネクタの同軸線への接続方法に関し、更に詳しくは、コネクタ内部に内蔵される電子素子としてリード線付電子素子を用いた電子素子内蔵同軸コネクタ及びこのコネクタの同軸線への接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の分野においては、同軸線の端末部分に接続される同軸コネクタの内部に電子素子が実装されたものとして、図9(a)(b)に示すものが知られている。この電子素子同軸コネクタは、いわゆるJASOプラグと称されるコネクタの内部に、電子素子として静電容量を補正するコンデンサが直列に実装されたもので、ラジオ用アンテナハーネス等に使用されるものである。
【0003】
この従来の電子素子内蔵同軸コネクタ100は、一対のリード線101a、101bが相反する方向へ延出されたリード線付コンデンサ102と、同軸線103のシールド導体104に圧着される外導体端子105と、リード線付コンデンサ102の外周を覆う絶縁チューブ106と、リード線付コンデンサ102を介して同軸線103の芯線107と接続される筒形状の内導体端子108と、内導体端子108を固定するとともにリード線付コンデンサ102及び絶縁チューブ106が内装されるコネクタハウジング109と、コネクタハウジング109の後端部に嵌合される嵌合蓋110とを備えている。
【0004】
そしてこの電子素子内蔵同軸コネクタ100を同軸線103の端末部分に接続するにあたっては、先ず、同軸線103の端末部分の外被111を皮剥して芯線107を露出させるとともに、シールド導体104を後方に折り返して束ねた後、芯線107にリード線付コンデンサ102の一方のリード線101bをハンダ112により接続する。次いで、外導体端子105のシールド導体圧着部113により同軸線103のシールド導体104部分を圧着するとともに、リード線付コンデンサ102の外周に筒状の絶縁チューブ106を覆い被せる。
【0005】
次いで、コネクタハウジング109の前端部に内導体端子108を固定し、この内導体端子108の先端に形成された挿通孔114にリード線付コンデンサ102の他方のリード線101aを挿通してハンダ115により接続し、リード線101aの余った部分を切断する。次いで、予め同軸線103に先通ししておいた嵌合蓋110をコネクタハウジング109の後端部に嵌合する。このようにしてコネクタ内部にリード線付コンデンサ102が直列に実装された電子素子内蔵同軸コネクタ100が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の電子素子内蔵同軸コネクタにおいては、リード線と同軸線の芯線及び内導体端子との接続にハンダを使用しているため、地球環境に優しいものとは言えない。また、リード線付コンデンサを手作業でハンダ付けしなければならないことに加え、ハンダ接続部より前方が自重等により腰折れし易いため、内導体端子先端の挿通孔にリード線を挿通しにくい等、生産性が悪く、生産コストも増加するといった問題があった。そしてまた、ハンダ接続部分に亀裂が発生し易いことから、このハンダ接続部分で断線し易く、接続信頼性に欠けるといった問題があった。更にまた、一般に、リード線の線径は同軸線の芯線より細く、かつ、単線であることに加え、筒形状の内導体端子の内部においてリード線が中空状態となっているため、インピーダンス整合が難しいといった問題があった。
【0007】
そこで本発明が解決しようとする課題は、ハンダを使用することなく、生産性、接続信頼性に優れ、また、電気的特性の向上を図ることが可能な電子素子内蔵同軸コネクタを提供すること及びこのコネクタの同軸線への接続方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明に係る請求項1に記載の電子素子内蔵同軸コネクタは、一対のリード線を備えたリード線付電子素子と、このリード線付電子素子の一方のリード線と同軸線の芯線とを共圧着する共圧着部材と、基端に前記リード線付電子素子の他方のリード線を圧着するリード線圧着部を備えるとともに、先端に相手側端子に導通接続される接続部を備えた内導体端子と、この内導体端子の少なくとも先端部分を収容保持する端子収容室が貫通形成された誘電体と、先端にこの誘電体を内装するシェル部を備えるともに、基端に同軸線のシールド導体を圧着するシールド導体圧着部を備え、前記内導体端子、前記リード線付電子素子、前記共圧着部材及び前記同軸線の芯線の外周を覆う外導体端子とを備えたことを要旨とするものである。
【0009】
上記電子素子内蔵同軸コネクタによれば、リード線付電子素子の一方のリード線と同軸線の芯線とを共圧着部材により共圧着することにより、リード線と同軸線の芯線とを導通接続することができるとともに、リード線付電子素子の他方のリード線を内導体端子のリード線圧着部により圧着することにより、リード線と内導体端子とを導通接続することができるので、ハンダを用いることなく端末加工を行うことが可能となる。そのため、環境に優しく、生産性も向上し、コストの低減も可能となる。また、共圧着及び圧着により接続されているため、接続部分で断線等が生じることがことがなく、接続信頼性に優れる。
【0010】
また、リード線付電子素子の両リード線、同軸線の芯線及び内導体端子の接続部分を近接させることができるので、接続時に必要な両リード線の長さを短くすることが可能となり、従来の電子素子内蔵同軸コネクタに比較して、インピーダンス整合がとり易く、電気的特性に優れる。
【0011】
この際、請求項2に記載のように、前記誘電体の前記同軸線側の端面には、前記端子収容室に前記内導体端子が収容保持された際に、この内導体端子に圧着された前記リード線付電子素子の下方部外周を保護する保護部が延設されていることが好ましい。
【0012】
誘電体の同軸線側の端面にリード線付電子素子の下方部外周を保護する保護部が延設されておれば、同軸線の端末部分に接続された電子素子内蔵同軸コネクタに対して振動が加わった場合であっても、リード線付電子素子と外導体端子との間に位置する保護部により、リード線付電子素子と外導体端子とが接触してしまうことがない。そのため、接続信頼性を一層向上させることが可能となる。
【0013】
また、請求項3に記載のように、前記共圧着部材は、スプライスバンドであることが好ましい。スプライスバンドによれば、均一で確実な電気的接続を簡易に得ることが可能となる。
【0014】
また、請求項4に記載のように、前記内導体端子は、その途中部位に一対の圧入刃が設けられ、前記誘電体の端子収容室内に圧入可能とされていることが好ましい。内導体端子の途中部位に一対の圧入刃が設けられておれば、同軸線とリード線付電子素子を介して接続された内導体端子を誘電体の端子収容室内に簡単かつ確実に収容保持させることが可能となる。
【0015】
また、請求項5に記載のように、前記リード線付電子素子がリード線付コンデンサである場合には、同軸コネクタの内導体端子にコンデンサを実装してアンテナハーネスとしての静電容量の補正が必要な場合に特に有効な電子素子内蔵同軸コネクタを得ることが可能となる。
【0016】
一方、請求項6に記載のように、本発明に係る電子素子内蔵同軸コネクタの同軸線への接続方法は、請求項1乃至5に記載の電子素子内蔵同軸コネクタの同軸線への接続方法であって、一対のリード線を備えたリード線付電子素子の一方のリード線と同軸線の芯線とを共圧着部材により共圧着するとともに、前記リード線付電子素子の他方のリード線を内導体端子のリード線圧着部により圧着した後、この内導体端子の少なくとも先端部分を、外導体端子のシェル部内に予め装着しておいた誘電体の端子収容室に収容保持させ、前記外導体端子のシールド導体圧着部により同軸線のシールド導体を圧着することを要旨とするものである。
【0017】
上記電子素子内蔵同軸コネクタの同軸線への接続方法によれば、リード線付電子素子の両リード線、同軸線の芯線及び内導体端子の接続を全て圧着で行うことができ、ハンダ工程を無くすことができるため、同軸線の端末加工を自動化し易く、生産性の向上、コストの低減を図ることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図6を参照して詳細に説明する。尚、以下の説明においては、電子素子内蔵同軸コネクタの相手側コネクタとの嵌合方向を先端側(前方側)とし、その反対方向を基端側(後方側)として説明する。
【0019】
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタ10は、リード線11a、11bを備えたリード線付電子素子12と、リード線11aと同軸線13の芯線14とを共圧着する共圧着部材15と、リード線11bを圧着するリード線圧着部16を備えた内導体端子17と、内導体端子17を収容保持する誘電体18と、誘電体18を内装し、同軸線13のシールド導体を圧着するシールド導体圧着部19を備えた外導体端子20とを備えている。以下、各構成部材について詳細に説明する。
【0020】
先ず初めに、本発明に係る電子素子内蔵同軸コネクタ10が好適に接続される同軸線13について説明する。図1に示すように、同軸線13は、銅等からなる素線が複数本撚り合わされた芯線14と、芯線14の外周に覆設された絶縁体21と、銅等からなる素線が編み込まれて形成され、絶縁体21の外周に覆設されたシールド導体としての編組22と、編組22の外周に覆設された外被23とから構成されており、芯線14の外周が編組22で覆われることよって外部から侵入するノイズ等を電磁気的に遮蔽することができるようになっている。
【0021】
尚、図1においては、同軸線13の端末部分は、外被23が所定長さ皮剥されて内部の芯線14、絶縁体21及び編組22が露出された形態とされ、編組22が後方に反転されている(以下、この状態の同軸線を「端末処理された同軸線」という。)。
【0022】
次に、リード線付電子素子12について説明する。図1に示すように、リード線付電子素子12は、同軸コネクタの電気的特性を種々調節するためのもので、本体部24と、一対のリード線11a、11bから構成されている。一方のリード線11aは同軸線13側に延出され、他方のリード線11bは内導体端子17側に延出されている。この種のリード線付電子素子12としては、具体的には、リード線付コンデンサ、リード線付抵抗、リード線付ダイオード等が挙げられる。例えば、静電容量の調整や耐ノイズに対する性能を付与する場合には、リード線付コンデンサを選択することができる。
【0023】
次に、共圧着部材15について説明する。図1に示すように、共圧着部材15は、黄銅等の導電性を有する板状部材から形成されたもので、リード線付電子素子12のリード線11aと同軸線13の芯線14とを共に圧着して両者を電気的に接続するためのものである。このような共圧着部材15としては、平角で帯状の板状部材や、図2(a)に示すように、予め板状部材が加工されて管状形状に形成されたものや、図2(b)に示すように、予め板状部材が加工されてリード線挿入部25及び芯線挿入部26が形成されたもの等を好適に用いることができる。より具体的には、スプライスバンド等を好適に用いることができる。
【0024】
尚、共圧着部材15の厚みや幅等については、同軸線13の芯線径やリード線付電子素子12のリード線径等の組み合わせや、リード線11a、11bと芯線14の重なり具合等によって種々変更可能なものであり、特に限定されるものではない。また、上記共圧着部材15の内側面、すなわち、リード線11a及び芯線14と接触する面側に、セレーション加工が施されていても良い。セレーション加工が施されている場合には、リード線11a及び芯線14との密着力が高まり、少ない圧着力で強い引き抜き強度が得られ、また、接触面積を広く取ることができ、接触抵抗が小さくなる利点がある。
【0025】
次に、内導体端子17について説明する。図1に示すように、内導体端子17は、導電性を有する板状部材が折り曲げ加工されて一体的に形成されたもので、基端にリード線付電子素子12のリード線11bを圧着するリード線圧着部16を備えるとともに、先端に相手側コネクタの相手側端子(図示しない)に導通接続される接続部27を備えている。
【0026】
リード線圧着部16は、二股状の一対の圧着片28a、28bを備えており、この圧着片28a、28bの間にリード線11bを配置して圧着することにより、内導体端子17とリード線付電子素子12とを抜き止め状態に導通接続することができるようになっている。
【0027】
一方、接続部27は、基底部29の両側縁に立設された側壁30a、30bから先端方向かつ内側に向かって延設された一対の接触片31a、31bと、基底部29の最先端に形成された角筒形状の保護枠32とを備えている。
【0028】
これら接触片31a、31bは、左右方向に弾性変形可能に形成されており、接触片31a、31bの間に挿入された図略の相手側端子のタブ部と弾性接触して電気信号の受け渡しを行うことができるようになっている。また、保護枠32は、取扱い時等において接触片31a、31bを保護するためのものである。なお、側壁30a、30bの上端には、後述する誘電体18の端子収容室33の内周壁に圧入される一対の圧入刃34a、34bが立設されている。
【0029】
次に、誘電体18について説明する。図1に示すように、誘電体18は、所定の誘電率を有する絶縁性の合成樹脂より略角柱形状に一体的に形成されたもので、内導体端子17と外導体端子20との間を絶縁状態に保つためのものである。この誘電体18の内部には、前後方向に開口する端子収容室33が貫通形成されており、上述した内導体端子17をリード線圧着部16を露出させた状態で収容保持可能とされている。また、誘電体18の基端側の端面には、下面及び左右側壁の下方部が後方に向かって延設された延設部35が設けられている。一方、誘電体18の先端側の端面には、フランジ状の蓋部36が一体的に設けられており、外導体端子20のシェル部37(後述する)内に誘電体18が内装された際に、シェル部37の開口端縁に係止可能とされている。
【0030】
次に、外導体端子20について説明する。図1に示すように、外導体端子20は、導電性を有する板状部材が折り曲げ加工されて一体的に形成されたもので、先端に誘電体18が内装される略角筒状のシェル部37を備えるとともに、基端に同軸線13のシールド導体としての編組22を圧着するシールド導体圧着部19を備えている。
【0031】
シールド導体圧着部19は、二股状の一対の圧着片38a、38bを備えており、この圧着片38a、38bの間に端末処理された同軸線13が配置された後、圧着することにより、外導体端子20と同軸線13とを抜き止め状態に導通接続することができるようになっている。また、シェル部37とシールド導体圧着部19との間には、基底部39の両側縁より側壁40a、40bが立設され、シェル部37とともに内導体端子17、リード線付電子素子12、共圧着部材15及び同軸線13の芯線14の外周を全体的・部分的に覆って外部から侵入するノイズを電磁気的にシールドすることができるようになっている。
【0032】
なお、側壁40a、40bの上端縁の間は開口部41とされている。これは予めシェル部37に内装された誘電体18の端子収容室33に、図略の治具等を用いて内導体端子17を収容するためのスペースを確保するためである。したがって、特に図示はしないが、内導体端子17を収容保持した後には、この開口部41を別部材としての蓋部材等を用いて塞いでも構わない。
【0033】
次に、上記構成を備えた本発明の実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタ10の同軸線13への接続方法について説明する。
【0034】
先ず初めに、図3に示すように、リード線付電子素子12のリード線11aと端末処理された同軸線13の芯線14とを共圧着部材15により共圧着する。すなわち、共圧着部材15として平角で帯状の板状部材を用いる場合には、例えば、図略の圧着機のクリンパとアンビルとの間に、リード線11aと芯線14とを近接させて配置し、そこに帯状の板状部材を供給し、クリンプして共圧着すれば良い。共圧着の態様としては、図3に示すように、リード線11aと芯線14とが互いに重なり合った状態でその外周に帯状の板状部材が巻き付けられるようにして共圧着されていても良いし、他にも、図4に示すように、リード線11aと芯線14とが帯状の板状部材により別々に圧着されて全体として共圧着されていても良い。
【0035】
また、図2(a)に示した共圧着部材、すなわち、予め管状形状に形成された共圧着部材を用いる場合には、その管内にリード線11aと芯線14とを共に挿入した状態で外部から力を作用させて圧着すれば良い。尚、この場合、圧着後の外観は、図3に示した形態と同様の形態となる。
【0036】
他にも、図2(b)に示した共圧着部材、すなわち、予め板状部材によりリード線挿入部25及び芯線挿入部26が形成された共圧着部材を用いる場合には、リード線挿入部25及び芯線挿入部26にそれぞれリード線11a及び芯線14を挿入した状態で外部から力を作用させて圧着すれば良い。尚、この場合、圧着後の外観は、図4に示した形態と同様の形態となる。
【0037】
次いで、リード線付電子素子12のリード線11bを内導体端子17のリード線圧着部16に配置し、図略の圧着機により圧着する。これにより同軸線13の芯線14、リード線付電子素子12及び内導体端子17が電気的に導通接続された状態となる。なお、上記においては、リード線付電子素子12のリード線11aと同軸線13の芯線14との共圧着を行った後に、リード線11bと内導体端子17とを圧着することとしたが、先にリード線11bと内導体端子17とを圧着した後、リード線11aと同軸線13の芯線14との共圧着を行っても良く、その順番は特に限定されるものではない。
【0038】
一方、図3に示すように、外導体端子20のシェル部37の前方側開口から誘電体18を挿入して、予めシェル部37内に誘電体18を装着しておく。
【0039】
そして図5及び図6に示すように、同軸線13の芯線14にリード線付電子素子12を介して接続された内導体端子17の先端部分を、誘電体18の端子収容室33の後方から挿入していく。すると、内導体端子17の側壁30a、30bに立設された圧入刃34a、34bにより誘電体18の端子収容室33の上壁部分が切り裂かれ、内導体端子17が端子収容室33内に強固に収容保持される。この際、内導体端子17は、リード線圧着部16が誘電体18の外部に露出された状態となるまで圧入される。尚、内導体端子17を端子収容室33内へ圧入するに当たっては、図略の治具等を用いて、内導体端子17の側壁30a、30b等を押圧する等して行うことができるものである。
【0040】
次いで、外導体端子20のシールド導体圧着部19に配置された同軸線13の編組22を、圧着片38a、38bにより抜き脱不能に圧着する。以上のようにして電子素子内蔵同軸コネクタ10の同軸線13への接続が完了する。
【0041】
次に、上述した本発明の第1実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタ及びこのコネクタの同軸線への接続方法の作用効果について説明する。
【0042】
上記構成を備えた電子素子内蔵同軸コネクタによれば、リード線付電子素子の一方のリード線と同軸線の芯線とを共圧着部材により共圧着することにより、リード線と同軸線の芯線とを導通接続することができるとともに、リード線付電子素子の他方のリード線を内導体端子のリード線圧着部により圧着することにより、リード線と内導体端子とを導通接続することができるので、ハンダを用いることなく端末加工を行うことが可能となる。そのため、環境に優しく、生産性も向上し、コストの低減も可能となる。また、共圧着及び圧着により接続されているため、接続部分で断線等が生じることがことがなく、接続信頼性に優れる。
【0043】
また、リード線付電子素子の両リード線、同軸線の芯線及び内導体端子の接続部分を近接させることができるので、接続時に必要な両リード線の長さを短くすることが可能となり、従来の電子素子内蔵同軸コネクタに比較して、インピーダンス整合がとり易く、電気的特性に優れたものとなる。
【0044】
また、内導体端子に一対の圧入刃が設けられているので、同軸線とリード線付電子素子を介して接続された内導体端子を誘電体の端子収容室内に簡単かつ確実に収容保持させることができる。
【0045】
また、上記電子素子内蔵同軸コネクタの同軸線への接続方法によれば、リード線付電子素子の両リード線、同軸線の芯線及び内導体端子の接続を全て圧着で行うことができ、ハンダ工程を無くすことができるため、同軸線の端末加工を自動化し易く、生産性の向上、コストの低減を図ることができる。
【0046】
次に、本発明の第2実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタについて説明する。尚、以下に説明する第2実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタ50は、上述した第1実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタ10の構成のうち、誘電体18の構成が異なるのみであるため、その構成の違い及びその構成の違いにより生じる作用効果に言及して説明する。
【0047】
図7は、本発明の第2実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタ50が同軸線13に接続された状態(外導体端子は省略されている)を示したものであり、図8は、その断面図を示したものである。図7及び図8に示すように、誘電体51は、内導体端子17と外導体端子20との間を絶縁状態に保つためのものである点、誘電体51の内部に前後方向に開口する端子収容室52が貫通形成されている点、誘電体51の先端側の端面にフランジ状の蓋部53が一体的に設けられて点で上述した誘電体18とその構成が共通する。
【0048】
しかしながら、第2実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタ50における誘電体51は、上述した誘電体18に比べると、延設部35がより後方に延設されている点で異なっている。すなわち、誘電体51は、誘電体18の備える延設部35の代わりに、端子収容室52に内導体端子17が収容保持された際に、この内導体端子17に圧着されたリード線付電子素子12の下方部外周を保護することができる長さまで延設された保護部54を備えている点で誘電体18と異なっている。
【0049】
このように誘電体の同軸線側の端面にリード線付電子素子の下方部外周を保護する保護部が延設されておれば、同軸線の端末部分に接続された電子素子内蔵同軸コネクタに対して振動が加わった場合であっても、リード線付電子素子と外導体端子との間に位置する保護部により、リード線付電子素子と外導体端子とが接触してしまうことがない。そのため、接続信頼性を一層向上させることができる。
【0050】
以上本発明に係る一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々改変することが可能である。例えば、第1及び第2実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタおいては、内導体端子として、接続部がいわゆるメス型のものを用いたが、他にも、接続部がタブ状に形成されたいわゆるオス型のものであっても良く、特に限定されるものではない。
【0051】
【発明の効果】
本発明に係る電子素子内蔵同軸コネクタ及びこのコネクタの同軸線への接続方法によれば、ハンダを使用することなく、生産性、接続信頼性に優れ、更に、電気的特性の向上を図ることが可能な電子素子内蔵同軸コネクタを得ることができる。
【0052】
そして例えば、この電子素子内蔵同軸コネクタにおけるリード線付電子素子としてリード線付コンデンサを用いた場合には、同軸コネクタの内導体端子にコンデンサを実装してアンテナハーネスとしての静電容量の補正が必要な場合に特に有効な電子素子内蔵同軸コネクタを得ることが可能となる等、その有用性は極めて大きなものと言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタを示した分解斜視図である。
【図2】予め所定形状に形成された共圧着部材を示した外観斜視図である。
【図3】端末処理された同軸線の芯線と内導体端子とがリード線付電子素子を介して接続された状態及び外導体端子に予め誘電体を内装させた状態を示した示した外観斜視図である。
【図4】共圧着部材の他の圧着態様を示した外観斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタが同軸線に接続された状態を示した外観斜視図である。
【図6】図5の断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る電子素子内蔵同軸コネクタ(外導体端子は省略)が同軸線に接続された状態を示した外観斜視図である。
【図8】図7の断面図である。
【図9】従来の電子素子内蔵同軸コネクタを示した図である。
【符号の説明】
10    電子素子内蔵同軸コネクタ
11a、b リード線
12    リード線付電子素子
13    同軸線
14    芯線
15    共圧着部材
16    リード線圧着部
17    内導体端子
18    誘電体
19    シールド導体圧着部
20    外導体端子
22    編組(シールド導体)
27    接続部
33    端子収容室
34a、b 圧入刃
35    延設部
37    シェル部
50    電子素子内蔵同軸コネクタ
51    誘電体
52    端子収容室
54    保護部

Claims (6)

  1. 一対のリード線を備えたリード線付電子素子と、このリード線付電子素子の一方のリード線と同軸線の芯線とを共圧着する共圧着部材と、基端に前記リード線付電子素子の他方のリード線を圧着するリード線圧着部を備えるとともに、先端に相手側端子に導通接続される接続部を備えた内導体端子と、この内導体端子の少なくとも先端部分を収容保持する端子収容室が貫通形成された誘電体と、先端にこの誘電体を内装するシェル部を備えるともに、基端に同軸線のシールド導体を圧着するシールド導体圧着部を備え、前記内導体端子、前記リード線付電子素子、前記共圧着部材及び前記同軸線の芯線の外周を覆う外導体端子とを備えた電子素子内蔵同軸コネクタ。
  2. 前記誘電体の前記同軸線側の端面には、前記端子収容室に前記内導体端子が収容保持された際に、この内導体端子に圧着された前記リード線付電子素子の下方部外周を保護する保護部が延設されていることを特徴とする請求項1に記載の電子素子内蔵同軸コネクタ。
  3. 前記共圧着部材は、スプライスバンドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子素子内蔵コネクタ。
  4. 前記内導体端子は、その途中部位に一対の圧入刃が設けられ、前記誘電体の端子収容室内に圧入可能とされていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の電子素子内蔵同軸コネクタ。
  5. 前記リード線付電子素子は、リード線付コンデンサであることを特徴とする請求項1乃至4に記載の電子素子内蔵同軸コネクタ。
  6. 請求項1乃至5に記載の電子素子内蔵同軸コネクタの同軸線への接続方法であって、一対のリード線を備えたリード線付電子素子の一方のリード線と同軸線の芯線とを共圧着部材により共圧着するとともに、前記リード線付電子素子の他方のリード線を内導体端子のリード線圧着部により圧着した後、この内導体端子の少なくとも先端部分を、外導体端子のシェル部内に予め装着しておいた誘電体の端子収容室に収容保持させ、前記外導体端子のシールド導体圧着部により同軸線のシールド導体を圧着することを特徴とする電子素子内蔵同軸コネクタの同軸線への接続方法。
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