JP2003317321A - 基板の貼り合せ方法およびその装置 - Google Patents

基板の貼り合せ方法およびその装置

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JP2003317321A
JP2003317321A JP2002112278A JP2002112278A JP2003317321A JP 2003317321 A JP2003317321 A JP 2003317321A JP 2002112278 A JP2002112278 A JP 2002112278A JP 2002112278 A JP2002112278 A JP 2002112278A JP 2003317321 A JP2003317321 A JP 2003317321A
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substrate
gap
bonding
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Norihide Higaki
典秀 檜垣
Makoto Kawada
誠 川田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤層内に気泡が混入することを防止して
基板同士を貼り合わせる方法及びその方法に用いる装置
を提供する。 【解決手段】 少なくとも2枚の基板を光硬化型接着剤
によって貼り合せる方法であって、一対の基板を所定の
ギャップをあけて互いに平行に対向させて、前記一対の
基板をそれぞれの平面内で回転可能なように支持し、前
記ギャップ内に光硬化型接着剤を円弧状に供給し、前記
接着剤よりも回転の中心側及び基板の外側にそれぞれ配
した光源から前記接着剤に対して光を照射した後、上側
の基板の支持を止めて、下側の基板上に接着剤層を介し
て上側の基板を載置した状態で、基板にその平面内で所
定の回転を行わせることによって基板を貼り合せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2枚の
基板を光硬化型接着剤を介して相互に貼り合せる基板の
貼り合せ方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の基板を積層して形成される情報記
録媒体は、近年、大容量の記録媒体として注目されてい
る。そのような情報記録媒体の一例としてDVD(Digit
al Versatile Disk)がある。DVDは、CD−ROMな
どに比べて、はるかに高密度に大量の情報を記録するこ
とができ、映画などの映像の高品質の画像データの長時
間記録やコンピュータデータの大量記憶に適している。
【0003】例えば、両面記録型のDVDは少なくとも
1層の基板を2枚貼り合せて形成される積層体であっ
て、少なくとも5.2GB(ギガバイト)の記憶容量が
確保されている。その複数の基板を貼り合せる方法とし
て、従来は、例えば図6〜図8に示すような方法が用い
られていた。
【0004】図6は、基板1にスクリーン4を介し,接
着剤2をスキージ3を用いて基板の全面に塗布する様子
を示している。この場合に使用する接着剤2は、光を照
射してから接着剤の硬化が完了するまでの時間が比較的
長いいわゆる遅効性であるカチオン系の紫外線硬化型接
着剤であって、スクリーン印刷方式により接着剤を塗布
している。接着剤2を基板1の全面に塗布した後、基板
1を図7に示すような紫外線照射装置5内へ移し、紫外
線照射装置5内で基板1に対して紫外線を照射する。紫
外線硬化型接着剤に紫外線が照射された時点より、接着
剤2の硬化反応が開始する。もう1枚の基板6にも同様
の処理を施した後、紫外線の照射から所定時間以内に、
図8に示すように2枚の基板1と6とを重ね合わせ、治
具7及び8によって基板1及び6を所定の圧力にて相互
に押圧する。押圧後、完全硬化までに30分以上の時間
を要することも少なくなかった。
【0005】そこで、貼り合せに用いられる基板の少な
くとも一方が紫外線を透過するものであれば、それらの
基板を重ね合わせた後に、一方の基板を透過させて紫外
線を照射することができるため、光を照射してから接着
剤の硬化が完了するまでの時間が比較的短いいわゆる速
効性であるラジカル系の紫外線硬化型接着剤を用いて貼
り合せが行われることが多かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、貼り合
せに用いられる基板の両者ともが紫外線を透過しない材
料によって形成されている場合には、上記のように基板
を重ね合わせた後に基板を透過させて紫外線を照射する
ことができないことから、ラジカル系の接着剤を使用す
ることは不適当であった。従って、そのような場合には
カチオン系の接着剤を用いる必要があった。
【0007】上述するように、図6〜図8に示す従来例
では、カチオン系の紫外線硬化型接着剤が使用されてい
るが、この種の接着剤は粘度が非常に高いため(例え
ば、10mPas以上)、スクリーン印刷方式を用いて基
板上に塗布する場合に、接着剤内に気泡が混入すること
を防ぐことは実質的に不可能であった。
【0008】また、基板どうしを貼り合せて形成される
基板積層体(製品)における接着剤層に、気泡が存在し
ないか又は存在するとしても所定のレベル以下に制御で
きる場合には、基板全体の面積を接着に利用することが
できるため、製品となった個々の積層体について基板間
の接着強度をほぼ一定に確保することができる。しかし
ながら、基板間の接着剤層に存在する気泡の程度が個々
の積層体どうしの間で異なったり、気泡の存在する割合
が大きくなったりすると、個々の積層体どうしの間で基
板間の接着力にばらつきが生じて、接着強度が不足する
基板積層体は製品とすることができず、製品としての歩
留まりが低下する1つの原因となっていた。
【0009】更に、例えば積層体が光ディスクである場
合に、基板の記録膜が設けられていない透明な領域に、
白色で多数の気泡を含んだ接着剤が見えたりすると、製
品としての光ディスクの美観が損なわれ、その商品価値
が低下することから、これも製品としての歩留まりが低
下する1つの原因となっていた。
【0010】更に、白色の接着剤による接着剤層が設け
られている場合には、読み書き用のレーザ光がその接着
剤層を透過できないので、当然ながら片側2層読み取り
のデュアルタイプには、使うことができなかった。
【0011】昨今では、DVDの高密度化あるいは、D
VD−RAM,DVD−ROMなどへの展開の中で、記
録基板と透明基板で構成される片側読み取りタイプある
いは記録基板同士で構成される両側からの読み取りタイ
プ、片側2層読み取りタイプである記録基板と半透明の
記録基板の組み合わせなど、実質的にすべての場合にお
いて、気泡混入のない貼り合せ光ディスクが求められる
ことが多くなってきた。
【0012】しかしながら、従来の技術では、これらの
基板の種々の組合せすべてに気泡を混入させない貼り合
せを行うことは実質的に達成できていなかった。
【0013】本発明は、上述のような問題点を解決し、
貼り合せるべき2枚の基板の両者が透明ではない記録用
基板同士の貼り合せだけでなく、一方の基板が記録用基
板であり、他方の基板が透明基板である基板同士の組合
せにも適用できる、接着剤層内に気泡が混入することを
防止して基板同士を貼り合わせる方法及びその方法に用
いる装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、1つの要旨に
おいて、少なくとも2枚の基板を光硬化型接着剤によっ
て貼り合せる方法であって、一対の基板を所定のギャッ
プをあけて互いに平行に対向させて、前記一対の基板を
それぞれの平面内で回転可能なように支持し、前記ギャ
ップ内に光硬化型接着剤を円弧状に供給し、前記接着剤
よりも回転の中心側及び/又は基板の外側に配した光源
から前記接着剤に対して光を照射した後、前記一対の基
板のうち第1の基板を接着剤層を介して第2の基板上に
載置した状態で、前記第1の基板及び第2の基板をそれ
ぞれの平面内で回転させることを特徴とする基板の貼り
合せ方法を提供する。本発明に関して、第1の基板と
は、上側に配される基板又は下側に配される基板を限定
するものではなく、互いに貼り合せるべき2枚の基板の
中で一方の基板を他方の基板から区別して第1の基板と
称するものである。従って、その場合にその他方の基板
を第2の基板と称する。
【0015】上記の方法においては、光硬化型接着剤を
円弧状に供給する操作は、少なくとも、前記ギャップ内
に接着剤注入ノズルを挿入すること、前記第1及び第2
の基板をそれぞれの平面内で所定の回転速度にて回転さ
せる動作と、前記接着剤注入ノズルから光硬化型接着剤
を両側の基板に接触させて供給する動作とを組み合わせ
ることによって、前記ギャップ内で各基板上に接着剤を
円弧状に塗布すること、並びに前記ギャップ内から接着
剤注入ノズルを退出させることを含むことを特徴とする
ことができる。また、上記のような本発明の方法では、
第1及び第2の基板の間のギャップ内で各基板上に接着
剤を円弧状に塗布する際に、前記ギャップ内で各基板上
の複数箇所において接着剤を塗布することや、前記光硬
化型接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いることや、
光硬化型接着剤として遅効性の光硬化型接着剤を用いる
ことや、第1及び第2の基板の少なくとも一方の基板と
して2枚以上の基板を貼り合せることによって得られた
基板を用いること等を特徴とすることもできる。
【0016】本発明は、更にもう1つの要旨において、
少なくとも2枚の基板を光硬化型接着剤によって貼り合
せるための装置であって、貼り合せるべき基板の中から
選択した第1及び第2の基板を所定のギャップをあけて
平行に対向させて保持し、前記ギャップの大きさを変更
可能な基板保持手段と、各基板をそれぞれの平面内で回
転させる基板回転手段と、前記ギャップに挿入可能な接
着剤注入ノズルと、前記接着剤注入ノズルを前記ギャッ
プに進入及び退出させる進退機構と、前記接着剤注入ノ
ズルから所定量の接着剤を吐出させる吐出機構と、第1
及び第2の基板の対向するそれぞれの面の間において基
板の表面と平行な方向に光を照射できる光源とを有する
ことを特徴とする基板の貼り合せ装置を提供する。かか
る本発明の装置において、前記光源は第1及び第2の基
板の回転中心部分及び基板の部分に配置されることを特
徴とすることができるし、或いは、前記光源は第1及び
第2の基板の外側部分において複数の位置に配置されて
いることを特徴とすることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
出願に係る各発明について説明する。
【0018】(第1の実施の形態)図1〜図3を参照し
ながら、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、両面記録型のDVDに用いる基板を貼り合せる
場合を例に挙げて、本発明の基板の貼り合わせ方法を実
施する装置の要部についての正面図を示している。図1
において、上側の基板9を上側基板受台13が支持し、
下側の基板10を下側基板受台14が支持しており、こ
れら一対の基板9及び10は所定のギャップGをあけて
互いに平行に対向して配置されている。上側基板受台1
3及び下側基板受台14がそれぞれ基板9及び10を支
持する機構としては、吸着など既知のものを用いること
ができる。
【0019】上側基板受台13及び下側基板受台14は
それぞれ、図1において一点鎖線で示す軸Aを回転軸と
して所定の回転速度にて回転することができ、従って上
側の基板9及び下側の基板10をそれぞれの平面内で所
定の回転速度にて回転させることができる。ここで、軸
Aは図1の紙面内で上下方向に延びる直線であって、軸
Aのまわりで上側基板受台13及び下側基板受台14が
それぞれ回転すると、基板9及び10は図1の紙面につ
いて左右方向及び図1の紙面に対して垂直方向に延びる
平面内でそれぞれ回転する。
【0020】上側基板受台13及び下側基板受台14
は、基板9及び10を軸Aまわりで回転させながら又は
静止させた状態で、軸A方向にそれぞれ上下動(図1の
紙面内で上下方向への動作)させる昇降機構をも有して
いる。従って、その昇降機構を動作させることによっ
て、基板9及び10の間のギャップGの大きさを変更す
ることができる。
【0021】図1は、このようにして基板9及び10の
間に所定のギャップGを設けた状態で、ギャップG内に
ディスペンサー12の接着剤注入ノズル32を挿入し、
更に接着剤注入ノズル32からギャップG内に接着剤1
1を供給している状態を示している。
【0022】接着剤11としては、いわゆる遅効性の光
硬化性接着剤を用いることができる。光硬化性接着剤の
中でもカチオン系の光硬化性接着剤は、光照射後もしば
らくの時間は硬化が顕著に進行しないで流動性を保てる
ため、遅効性の光硬化性接着剤として本発明に用いるの
に有用である。そのような遅効性の光硬化性接着剤の例
としては、例えば、DENAOPTO(長瀬ケムテック
ス製)及びダイキュア(大日本インキ化学工業製)から
選ばれるカチオン系の紫外線硬化型接着剤を例に挙げる
ことができる。これらの接着剤は、紫外線の照射前は常
温において、従来のカチオン系紫外線硬化型接着剤より
も低い約200mPas〜約1000mPasの範囲の粘度を
有しているので、例えばノズル等から供給することや基
板上で塗り広げる操作を容易に行うことができる。ま
た、これらの接着剤は、光照射後もしばらくの時間(例
えば、数十秒ないし数十分の時間)は硬化が顕著に進行
しないで流動性を保持できるため、その流動性を保持し
ている時間内に所望する加工又は処理を行うことができ
る。
【0023】ディスペンサー12のノズルより吐出され
た接着剤11は、対向する基板9と10にほぼ同時に接
触するようにギャップGの大きさが設定される。例え
ば、ノズル径が1.2mmであれば、ギャップGは1.
4〜2.0mm程度の大きさに調整することが好まし
い。
【0024】接着剤注入ノズル32の先端を、基板の回
転中心から予め設定された半径の位置に位置させ、接着
剤注入ノズル32から予め設定された吐出圧及び時間に
て、従って予め設定された吐出量にて接着剤11を吐出
する。吐出される接着剤11が両基板9及び10に接触
する時点と同期させて、基板9及び10の予め設定され
た回転速度での回転を開始する。基板9及び10の回転
速度と接着剤注入ノズル32からの接着剤11の吐出時
間との間には、基板9及び10がその平面内で1回転す
る間だけ接着剤11を吐出するような関係が予め設定さ
れている。例えば、直径120mmの記録型DVDを製
造する1つの例では、1〜3秒間で1.2g程度の接着
剤を吐出させることができる。
【0025】従って、この動作によって、接着剤は基板
の回転中心から予め設定された半径の位置において両基
板9及び10に接触しながら基板9及び10上に弧を描
き、最も好ましい場合には基板9及び10上において接
着剤は上記の半径を有する円に近い形状を描いて環状に
供給される。この動作の間に、接着剤11が対向する基
板9及び10にほぼ同時に接触するので、接着剤の吐出
中に気泡を実質的に巻込むことなく、基板9及び10上
に接着剤を供給することができる。
【0026】この接着剤の供給工程が終了した後、接着
剤11の吐出と基板9及び10の回転とを停止し、ディ
スペンサー12がその進退機構により後退することによ
って、接着剤注入ノズル32がギャップG内から退出す
る。
【0027】図2は、上述した操作によって基板9及び
10間に供給した接着剤に対して、光源から紫外線を照
射する状態を示している。この実施の形態では、光源と
して、基板9及び10の外部に設けた外側光源15、及
び基板9及び10の内部、従って上述のように基板9及
び10上に環状に供給されている接着剤11の回転中心
側に設けた内側光源16を採用している。
【0028】外側光源15は、上述のように環状に供給
した接着剤11に対して、基板9及び10の外側から紫
外線を照射することができるように設けられている。例
えば、外側光源15を基板9及び10の外側の全周に設
けることができる場合は、接着剤11の全体に対してほ
ぼ同時に紫外線を照射できる。しかしながら、外側光源
15を基板9及び10の外側において点又は短い長さを
有する光源として設ける場合には、光源を基板9及び1
0のまわりで基板9及び10に対して相対的に回転させ
ることによって、接着剤11の全体に対して満遍なく紫
外線を照射することができる。この場合、基板9及び1
0のまわりで光源を回転させることもできるが、光源の
位置を固定して光源に対して基板9及び10をその平面
内で回転させることによっても紫外線の照射を行うこと
ができる。このようにして、基板上に環状に配された接
着剤に対して基板の外側に配した光源から満遍なく光を
照射することができる。
【0029】内側光源16は、例えば下側基板受台14
の軸内に通した光ファイバーの先端部に曲面レンズやプ
リズム等を取り付けて形成されており、下側基板受台1
4の内部に収容された状態と、基板9及び10の間のギ
ャップG内に突出する状態との間で変位させることがで
きるように設けられている。内側光源16は上側基板受
台13側に設けることもできる。上述のように接着剤1
1を基板9及び10上に環状に塗布した後、内側光源1
6を下側基板受台14からギャップG内に突出させるこ
とによって、基板上の接着剤の回転中心側に配した内側
光源16から、その周囲を包囲するように配されている
接着剤の全体に対して満遍なく光を照射することができ
る。内側光源16がその全周に向けて同時に紫外線を照
射することができない場合には、内側光源16と基板9
及び10とを相対的に回転させることによって、例え
ば、静止している基板9及び10に対して内側光源16
を回転させること、又は固定された内側光源16のまわ
りで基板9及び10を回転させることによって内側光源
16からの照射を行うことができる。外側光源15及び
内側光源16からの紫外線の照射は同期させて行うこと
が好ましい。
【0030】この接着剤を硬化させる工程において照射
する紫外線の出力は、外側光源15及び内側光源16の
合計で、この後の工程において接着剤11を基板9及び
10の中心部を除く全体にほぼ均一に広がらせるために
必要かつ十分な範囲である50mj〜1000mj(ミ
リジュール)程度に設定することが好ましい。このよう
に紫外線の照射を行うことによって、接着剤の全体で実
質的に均一な硬化を進行させることができる。
【0031】図1及び2の処理を経て、基板9及び10
上に環状に供給された後、全体に紫外線が照射された接
着剤11は硬化を開始するが、1つの例では、その硬化
時間が約1分〜5分程度となるように、予め接着剤の種
類を選択し、又は接着剤の処方及び各工程のパラメータ
ー設定を調製することができる。従って、図2の処理を
終えた状態の接着剤11が有している粘度は、基板9及
び10上に吐出された直後の粘度から実質的にあまり変
化しておらず、流動させるのに十分な粘度を有している
と考えることができる。
【0032】図3は、図2の処理を終えた後、上側基板
受台13を基板9から分離して、上側基板受台13を軸
Aの上側方向へ上昇させた状態で、接着剤11を基板9
及び10の表面全体に広がらせる塗布工程の処理の様子
を示している。図3では、下側基板受台14上に基板1
0が支持され、基盤10上に接着剤11の層を介して上
側の基板9が載置されている。下側基板受台14は回転
系駆動機構17に連結されていてもよい。
【0033】この回転系駆動機構は、図1及び2では特
に示していないが、図1及び2でも下側基板受台14を
回転系駆動機構17に連結することができ、上側基板受
台13にも同様の回転系駆動機構を設けることができ
る。更に、上側基板受台13と下側基板受台14とを同
期させて軸Aまわりで回転させることができる制御手段
が設けられており、これらの回転系駆動機構及び制御手
段には既知のものを用いることができる。
【0034】軸Aを回転中心として回転系駆動機構17
によって基板10をその平面内で所定の回転速度(例え
ば、1500rpm〜8500rpm)にて所定の時
間、例えば5秒間回転させると、上側の基板9がその自
重で接着剤11を上方から押圧することと相俟って、接
着剤11は軸Aの周囲の所定の半径を有する領域を除く
基板9及び10のほぼ全体に広がり、従って基板9及び
10のほぼ全体に接着剤11が塗布される。この接着剤
層の厚みは、例えば記録型DVDの場合には約20〜7
0μmに設定することができる。
【0035】基板9及び10の大きさ(例えば直径)
と、使用する接着剤の特性及び吐出量並びに図2に示す
工程において照射する紫外線のエネルギー、及び図3に
示す工程での回転速度等についてそれぞれ適切な値を選
択することによって、図3に示す工程によって形成され
る接着剤11の層の厚みを所望する数値範囲内に設定す
ることができる。また、図3に示すように、図1に示す
工程において吐出した接着剤の量は、図3に示す工程に
よって形成される接着剤11の層を形成するのに十分な
接着剤の量よりも若干多い値に設定されている。その過
剰分の接着剤は、十分な流動性を有しているので、図3
に示す工程における回転動作の際に遠心力によって基板
9及び10の外部へ振り切ることによって基板から除去
することができる。
【0036】以上のような方法を必要に応じた回数実施
することによって、複数の基板を貼り合せてなる基板積
層体において、その中の接着剤層が実質的に気泡を含ま
ない高品質の貼り合せディスクを得ることができる。そ
して、基板への接着剤の供給工程、硬化開始処理工程、
貼り合せ工程を1つの処理装置の上で行うこともできる
ため、製造コストを低減することもできる。
【0037】(第2の実施の形態)次に、図4及び図5
を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。図
4及び5に示す態様における基本的構成は、接着剤を吐
出するディスペンサー及び光源をそれぞれ2個設ける点
が第1の実施の形態と異なるが、その他の事項は第1の
実施の形態とほぼ同様である。図4及び5は、ディスペ
ンサー19及び20並びに光源23及び24と、基板1
0との関係を理解しやすいように、平面図で示してい
る。尚、基板10上に供給する接着剤を供給する様子が
理解しやすいように、図4及び5では、基板10の上側
(図4及び5では、紙面について手前側)に位置する基
板9を省略しているが、図1に示す本発明の第1の実施
の形態と同様に、正面ないし側面から観察した場合に、
基板10の上側には接着剤を介して基板9が配されてい
る。
【0038】図4に示す例では、円形の平面形状を有す
る基板10の中心を挟んで対向するようにディスペンサ
ー19及び20が設けられている。2つのディスペンサ
ー19及び20を結ぶ線を仮想し、この仮想線に対して
直交して基板10の中心を通る線上に、基板10を挟ん
で対向するように2つの光源23及び24が設けられて
いる。従って、2つのディスペンサー19及び20を結
ぶ線と、2つの光源23及び24を結ぶ線とはほぼ直交
する関係にある。
【0039】上述した本発明の第1の実施の形態の操作
と同様にして、基板9及び10の間のギャップGにおい
て、基板の回転中心から予め設定された半径の位置に、
ディスペンサー19及び20のそれぞれの接着剤注入ノ
ズル39及び40の先端を位置させ、接着剤注入ノズル
39及び40から予め設定された吐出圧及び時間にて接
着剤21及び22を吐出する。
【0040】吐出される接着剤21及び22が両基板9
及び10に接触する時点と同期させて、基板9及び10
の予め設定された回転速度での回転を開始する。基板9
及び10の回転速度と接着剤注入ノズル39及び40か
らの接着剤21及び22の吐出時間との間には、基板9
及び10がその平面内で1/2回転する間だけ接着剤1
1を吐出するような関係が予め設定されている。
【0041】基板10上に接着剤21及び22が円弧状
の軌跡を描いて吐出される動作に同期させて、図5に示
すように、光源23及び24も基板10のまわりで矢印
26の向きに回転するように設定されている。この接着
剤の吐出動作と基板の回転動作とを連動させる動作を、
基板10に供給された直後の接着剤21及び22が、そ
れぞれ基板10の外側を向いた側の部分だけでなく、基
板10の中心を向いた側(接着剤よりも回転の中心側)
の部分にも紫外線の照射を均一に受けることができるよ
うに設定及び実施することによって、接着剤の全体で実
質的に均一な硬化を進行させることができる。
【0042】この照射工程以降の接着剤の塗布工程にお
ける操作は、上述した第1の実施の形態において図3を
参照して説明したのと同様の操作で行うことができ、環
状に塗布された接着剤11は、基板9及び10をその平
面内で回転させることによって基板9及び10のほぼ全
体に広がり、基板9及び10のほぼ全体に接着剤11が
塗布される。以上のような方法を必要に応じて複数回実
施することによって、紫外線を通過させない基板を用い
る場合であっても、複数の基板を貼り合せてなる基板積
層体において、その中の接着剤層が実質的に気泡を含ま
ない高品質の貼り合せディスクを得ることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明にかかる基板の貼り合わせ方法に
よれば、接着剤が上側及び下側の2つの基板に接触する
状態で基板上に接着剤を吐出するので、接着剤の吐出工
程において、接着剤中に気泡を巻き込むことを防止する
ことができる。
【0044】上側及び下側の2つの基板に接触する状態
で基板上に供給されている接着剤に対して紫外線を照射
した後、上側の基板の支持を止めて、上側の基板の自重
及び回転力(遠心力)で接着剤を押し潰しながら上側の
基板と下側の基板とを貼り合せるので、この基板の貼り
合せ工程でも接着剤中に気泡を巻き込むことを防止する
ことができる。
【0045】このように、本発明の方法によって得られ
る基板積層体では、気泡を実質的に含まない接着剤層を
形成することによって、製品としての得られる個々の基
板積層体の間で、基板間の接着強度をほぼ一定のレベル
に揃えることができるので、製品としての歩留まりを向
上させることができる。
【0046】また、積層体が光ディスクである場合に、
接着剤層が気泡を実質的に含まないため、基板の透明な
領域にその下側に存在する接着剤が見えることがあって
も、接着剤層が白濁して見えることを防止することがで
き、従って光ディスクの美観を損なうことを防止するこ
とができる。
【0047】本発明によれば、基板どうしの間の貼り合
せ強度をほぼ一定のレベルに確保して、透明基板、半透
明基板及び不透明基板等の種々の基板を相互に積層する
基板積層体を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1の実施形態において、対向する基板の
間に接着剤を供給する工程を説明する正面図。
【図2】本願第1の実施形態において、接着剤に対して
光を照射する工程を説明する正面図。
【図3】本願第1の実施形態において、接着剤を基板の
全体に広げる操作を説明する正面図。
【図4】本願第2の実施形態において、基板と接着剤注
入ノズルとの関係を説明する平面図。
【図5】本願第2の実施形態において、接着剤の供給
と、光の照射とを行う工程を説明する平面図。
【図6】従来の貼り合せ方法において、基板上へ接着剤
を塗布する工程を説明する正面図。
【図7】従来の貼り合せ方法において、接着剤へ光を照
射する工程を説明する正面図。
【図8】従来の貼り合せ方法において、2枚の基板どう
しを接着する工程を説明する正面図。
【符号の説明】
1、6、9、10・・・基板、 2・・・接着剤、 3・・・ス
キージ、 4・・・スクリーン、 5・・・紫外線照射装置、
7、8・・・治具、 11・・・接着剤、12、19、20
・・・ディスペンサー、 13・・・上側基板受台、 14・・
・下側基板受台、 15、16・・・光源、17・・・回転系
駆動機構、21、22・・・接着剤、 23、24・・・光
源、 25、26・・・回転方向。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚の基板を光硬化型接着剤
    によって貼り合せる方法であって、一対の基板を所定の
    ギャップをあけて互いに平行に対向させて、前記一対の
    基板をそれぞれの平面内で回転可能なように支持し、前
    記ギャップ内に光硬化型接着剤を円弧状に供給し、前記
    接着剤よりも回転の中心側及び/又は基板の外側に配し
    た光源から前記接着剤に対して光を照射した後、前記一
    対の基板のうち第1の基板を接着剤層を介して第2の基
    板上に載置した状態で、前記第1の基板及び第2の基板
    をそれぞれの平面内で回転させることを特徴とする基板
    の貼り合せ方法。
  2. 【請求項2】 光硬化型接着剤を円弧状に供給する操作
    は、少なくとも、前記ギャップ内に接着剤注入ノズルを
    挿入すること、前記第1及び第2の基板をそれぞれの平
    面内で所定の回転速度にて回転させる動作と、前記接着
    剤注入ノズルから光硬化型接着剤を両側の基板に接触さ
    せて供給する動作とを組み合わせることによって、前記
    ギャップ内で各基板上に接着剤を円弧状に塗布するこ
    と、並びに前記ギャップ内から接着剤注入ノズルを退出
    させることを含むことを特徴とする請求項1記載の基板
    の貼り合せ方法。
  3. 【請求項3】 第1及び第2の基板の間のギャップ内で
    各基板上に接着剤を円弧状に塗布する際に、前記ギャッ
    プ内で各基板上の複数箇所において接着剤を塗布するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の基板の貼り合せ方
    法。
  4. 【請求項4】 前記光硬化型接着剤として紫外線硬化型
    接着剤を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の基板の貼り合せ方法。
  5. 【請求項5】 光硬化型接着剤として、遅効性の光硬化
    型接着剤を用いることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の基板の貼り合せ方法。
  6. 【請求項6】 第1及び第2の基板の少なくとも一方の
    基板として、2枚以上の基板を貼り合せることによって
    得られた基板を用いることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の基板の貼り合せ方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも2枚の基板を光硬化型接着剤
    によって貼り合せるための装置であって、 貼り合せるべき基板の中から選択した第1及び第2の基
    板を所定のギャップをあけて平行に対向させて保持し、
    前記ギャップの大きさを変更可能な基板保持手段と、 各基板をそれぞれの平面内で回転させる基板回転手段
    と、 前記ギャップに挿入可能な接着剤注入ノズルと、 前記接着剤注入ノズルを前記ギャップに進入及び退出さ
    せる進退機構と、 前記接着剤注入ノズルから所定量の接着剤を吐出させる
    吐出機構と、 第1及び第2の基板の対向するそれぞれの面の間におい
    て基板の表面と平行な方向に光を照射できる光源とを有
    することを特徴とする基板の貼り合せ装置。
  8. 【請求項8】 前記光源は、第1及び第2の基板の回転
    中心部分及び基板の外側部分に配置されることを特徴と
    する請求項7記載の基板の貼り合せ装置。
  9. 【請求項9】 前記光源は、第1及び第2の基板の外側
    部分において複数の位置に配置されていることを特徴と
    する請求項7記載の基板の貼り合せ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101656380B1 (ko) * 2015-06-29 2016-09-09 디테크 테크놀로지 주식회사 자동 미세조정 배급 경로를 제공하는 접착제 수평 배급 장치 및 방법

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