JP2003311174A - 固体微粒子分散液の製造方法 - Google Patents
固体微粒子分散液の製造方法Info
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Abstract
子の分散性との相関性を解明し、優れた分散性を有する
固体微粒子分散液の製造方法を提供する。 【解決手段】 メディアミルを用いて分散媒中に固体微
粒子を分散させる固体微粒子分散液の製造方法であっ
て、前記メディアミルに用いられるビーズの比表面積
が、0.10〜0.30m2/gである固体微粒子分散
液の製造方法によって、上記課題は解決される。
Description
いた固体微粒子分散液の製造方法に関し、より詳しく
は、メディアミルに用いられるビーズの性質を規定する
ことによって、優れた固体微粒子分散性を有する固体微
粒子分散液の製造方法に関する。
体微粒子の多くは、粒子間の凝集力に比べて他の物質、
例えば、水、有機溶剤、有機高分子等との親和力が弱
い。このため二次凝集が生じ、分散液の有する特性が変
化しやすい。そこで、分散媒中に第三成分として分散剤
を加え、性質が安定している固体微粒子分散液を形成す
る技術が各種開発されている。
ーズをメディアとして用いたメディアミル(ビーズミ
ル)が広く利用されており、例えば特開2001−46
899号公報には、撹拌漕上面や内壁の摩耗を抑制する
ためのガード手段を設けたビーズミルの一改良形態が開
示されている。
記載)の製造においては、製造される分散液における固
体微粒子の分散性を向上させることが求められている。
これまでのところ、分散剤の改良やメディアミルの動作
条件の改良などによって、固体微粒子の分散性を向上さ
せる技術が開発されている(例えば、特開2001−3
43517号公報)。しかしながら、メディアミルに用
いられているビーズの状態と、分散液の品質との相関関
係については、これまで特別の注意は払われていない。
ディアミルに用いられるビーズと固体微粒子の分散性と
の相関性を解明し、優れた分散性を有する固体微粒子分
散液の製造方法を提供することを目的とする。
明は、メディアミルを用いて分散媒中に固体微粒子を分
散させる固体微粒子分散液の製造方法であって、前記メ
ディアミルに用いられるビーズの比表面積が、0.10
〜0.50m2/gである固体微粒子分散液の製造方法
である。
ビーズと分散液における固体微粒子の分散性との相関関
係を鋭意検討した結果、ビーズの比表面積と固体微粒子
の分散性との間に相関性を見出した。即ち、メディアミ
ルに用いられるビーズの比表面積が一定の範囲である
と、優れた分散性を有する分散液となる。
て分散媒中に固体微粒子を分散させる固体微粒子分散液
の製造方法であって、前記メディアミルに用いられるビ
ーズの比表面積が、0.10〜0.50m2/gである
固体微粒子分散液の製造方法である。
ビーズの比表面積が一定値以上になると、分散液の分散
性が向上することを見出した。ビーズの比表面積が分散
性に与える直接的な要因は定かではないが、ビーズの比
表面積が増大するとビーズによる分散力が増大し、結果
として分散液の分散性が優れたものとなると推測でき
る。ビーズの比表面積は、小さすぎると分散性が不充分
なものとなる恐れがあるため、0.10m2/g以上で
あることが必要である。また、より一層高い分散性を付
与するためには、0.12m2/g以上であることが好
ましい。ビーズの比表面積の上限は特に限定されるもの
ではないが、比表面積の増大に要する手間を考慮すると
0.50m2/g以下であることが好ましく、0.40
m2/g以下であることがより好ましく、0.30m2/
g以下であることが特に好ましい。なお、本願において
「比表面積」とは、用いられるビーズの比表面積の平均
値を意味し、各種市販の比表面積測定装置を用いること
ができる。例えば、カンタクローム株式会社製NOVA
2000を用いて、N2−BET法により測定すること
ができる。
特に限定されるものではないが、アルミナ、ジルコニ
ア、鋼、クロム鋼など少なくとも1種の金属原子を含む
ビーズを好適に用いるとよい。この中では、比重に起因
する運動エネルギーの大きさを考慮すると、比重の高い
ジルコニアビーズを用いることが好ましい。
く一般的には球形状のものが使用される。ただし、ビー
ズが小さすぎるとビーズの持つ運動エネルギーが小さく
なり、分散が進行しない恐れがある。また、取り扱いが
困難となるため、ビーズの平均直径が、0.01mm以
上であることが好ましく、0.1mm以上であることが
より好ましく、0.5mm以上であることが特に好まし
い。一方、ビーズが大きすぎると取り扱いが困難になる
他、単位体積あたりのビーズ個数が少なくなるため分散
効率が低下する。このため、ビーズの平均直径が、10
mm以下であることが好ましく、5mm以下であること
がより好ましく、3mm以下であることが特に好まし
い。
手段によって調製することができる他、市販のビーズを
用いてもよい。ビーズの比表面積の調整方法としては、
ビーズミルにおける一定期間の使用により比表面積が好
適な範囲となったビーズを適用する方法があり、当該方
法を用いる場合は、本発明の効果を適用するほどの分散
性が要求されない分散剤の分散に用いられたビーズを使
い回せるため、経済性に優れたものとなる。ビーズの比
表面積の調整は人為的に行ってもよく、この場合は低粘
度液中でビーズ同士を混合するなどの手段を用いればよ
い。
されるものではなく、各種公知のメディアミルが適用で
きる。具体的には、各種公知のアトライター、サンドミ
ル、ボールミルなどが挙げられる。図1には、本発明に
係る固体微粒子の分散方法に用いられるメディアミルの
一実施形態の断面模式図を示す。
器であるベッセル1を備えた縦型のアトライターであ
る。このベッセル1には、回転軸2がベッセル外部より
ベッセル内部空間へとベッセルの軸線に沿って密に挿通
されている。そして、この回転軸2のベッセル内部空間
に位置する部位には、円盤状の複数の撹拌子3がそれぞ
れ所定間隔離間されて回転軸2にほぼ垂直な方向に沿っ
て取付けられており、ベッセル外部において回転軸2は
駆動装置(図示せず)に連結されている。また、ベッセ
ル1の内部には、多数の球状ビーズ4が充填されてい
る。アトライターは、ヒーターを内設した湯浴5に浸漬
されることによって、加熱できるようになっている。な
お、分散液を冷却したい場合には湯浴5を水浴または氷
浴で置き換えたアトライターを用いればよく、予備分散
工程を設ける場合には湯浴5に内設されたヒーターを用
いても、温度の異なる湯浴5に取り替える方式としても
よい。
や撹拌子の形態等によって決定すればよく、特に限定さ
れるものではないが、割合が低すぎると二次凝集状態に
ある固体微粒子の充分な解砕ができず優れた分散性が得
られない恐れがある。このため、ベッセルの有効容積の
20体積%以上とすることが好ましく、30体積%以上
とすることがより好ましい。一方、割合が高すぎるとビ
ーズの磨耗によるコンタミネーションの増大を引き起こ
す恐れがある。このため、90体積%以下であることが
好ましく、80体積%以下であることがより好ましい。
また、軸回転数、ベッセル内圧、モーター負荷等の操作
条件は使用する分散剤に応じて適宜選択すればよい。
分散剤が用いられるが、分散剤は特に限定されるもので
はなく、各種公知の高分子分散剤などを用いうる。高分
子分散剤の存在下で固体微粒子を分散させる際には、分
散させる固体微粒子の表面を改質できるとよい。固体微
粒子の表面を改質すると、メカニズムは不明であるが、
固体微粒子の分散性が向上する効果がある。例えば、高
分子分散剤としてポリビニルピロリドン、固体微粒子と
してカーボンブラックを用いると、カーボンブラックの
表面を効果的に改質することが可能である。高分子分散
剤の形態は、ブロックポリマー、グラフトポリマー、く
し形ポリマー等限定されるものではない。具体的には、
ポリビニルピロリドン(以下「PVP」とも略記)、ポ
リビニルアルコール(以下「PVA」とも略記)、ポリ
エチレンオキサイド(以下「PEO」とも略記)、スチ
レン−アクリル酸コポリマー、オキシエチレン−オキシ
プロピレンブロックポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸
エステル、PVP−アクリル酸グラフトポリマーなどが
挙げられる。各種市販の高分子分散剤を用いてもよく、
例えば、スチレンアクリル酸系共重合体(Johncr
yl株式会社製);(メタ)アクリル酸系共重合体ポリ
フローNo.75、No.90、No.95(いずれも
共栄社油脂化学工業株式会社製);フロラードFc43
0、Fc431(いずれも住友スリーエム株式会社
製);ソルスパース12000、13240、2000
0、24000、26000、28000などの各種ソ
ルスパース分散剤(いずれもゼネカ株式会社製);ディ
スパースビック111、161、164、165(いず
れもビックケミー株式会社製)などを用いることができ
る。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。
ものではなく各種公知の方法で合成することができる。
例えば、PVPにアクリル酸グラフトポリマーをグラフ
ト重合させたPVP−アクリル酸グラフトポリマーは、
水、アルコールなどを溶媒として、溶液中のPVP濃度
を10質量%以上として重合させることにより、グラフ
ト効率の高いPVP−アクリル酸グラフトポリマーを得
ることができる。
が分散剤としての作用を果たす限り特に限定されるもの
ではなく、使用用途、処理条件、用いる分散剤や固体微
粒子の種類に応じて適宜選択すればよい。具体的には、
水;N−メチルピロリドンなどのアミド類;メチルアル
コール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、
ブチルアルコール、アリルアルコール等のアルコール
類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ポリプロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリ
プロピレングリコールモノアリルエーテル等のグリコー
ルないしその誘導体類;グリセロール、グリセロールモ
ノエチルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル等
のグリセロールないしその誘導体類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類;流動パラフィ
ン、デカン、デセン、メチルナフタレン、デカリン、ケ
ロシン、ジフェニルメタン、トルエン、ジメチルベンゼ
ン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベン
ゼン、シクロヘキサン、部分的に水が添加されたトリフ
ェニル等の炭化水素類、ポリジメチルシロキサン、部分
オクチル置換ポリジメチルシロキサン、部分フェニル置
換ポリジメチルシロキサン、フルオロシリコーンオイル
等のシリコーンオイル類;クロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼン、ブロモベンゼン、クロロジフェニル、クロロジ
フェニルメタン等のハロゲン化炭化水素類;ダイルロル
(ダイキン工業株式会社製)、デムナム(ダイキン工業
株式会社製)等のふっ化物類;安息香酸エチル、安息香
酸オクチル、フタル酸ジオクチル、トリメリット酸トリ
オクチル、セバシン酸ジブチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸
ドデシル等のエステル化合物類などが挙げられる。
ものではなく、絶縁性微粒子、半導電性微粒子、導電性
微粒子など各種微粒子を用いることができる。
ナ、ジルコニア、チタニア、酸化マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。
クロム、酸化亜鉛、チタンブラック、チタンイエロー、
コバルトブルー等の複合酸化物微粒子が挙げられる。
ク、黒鉛、金、銀、白金、アルミニウム、チタン、バナ
ジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
亜鉛、タングステン、ゲルマニウム、パラジウム、酸化
鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン、フタロシアニン
ブルー、フタロシアニングリーンなどが挙げられる。本
願においては、上記の中ではカーボンブラックが最も好
ましい。
有機シラン、顔料、充填剤、摩滅剤、誘電体、潤滑剤等
の各種公知の添加物を本発明の効果が損なわれない範囲
で加えることができる。また、有機顔料、無機顔料、カ
ーボンブラック、金属粒子などの表面をシリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、チタニア等で処理した微粒子を用いて
もよい。
宜選択すればよく、特に限定されるものではない。例え
ば、各種導電材料に使用する場合においては、電気特性
のばらつきを制御するためには、一次粒子に基づく平均
粒径が1μm以下であることが好ましく、0.001〜
0.5μmであることがより好ましい。
使用する分散剤の種類、分散液の用途等に応じて左右さ
れるため一概には規定できないが、分散剤が少なすぎる
と、固体微粒子が均一に分散されない恐れがある。この
ため、分散剤は、固体微粒子100質量部に対し、1質
量部以上であることが好ましく、5質量部以上であるこ
とがより好ましく、20質量部以上であることが特に好
ましい。一方、高分子分散剤が多すぎると、固体微粒子
の特性が発現しない恐れがある。このため、固体微粒子
100質量部に対し、1000質量部以下であることが
好ましく、500質量部以下であることがより好まし
く、300質量部以下であることが特に好ましい。
分散剤の合計配合量は、使用するメディアミルの種類、
分散条件等に左右されるため、一概には規定できない
が、合計配合量が少なすぎると、含有される固体微粒子
量が少ないため、生産性が低下する恐れがある。このた
め、分散媒100質量部に対し、0.01質量部以上で
あることが好ましく、0.1質量部以上であることがよ
り好ましく、1質量部以上であることが特に好ましい。
一方、多すぎると分散液の増粘化を招来し、作業性が悪
くなる恐れがある。このため、分散媒100質量部に対
し、300質量部以下であることが好ましく、200質
量部以下であることがより好ましく、100質量部以下
であることが特に好ましい。
関していえば、メディアミルを用いて分散を行う場合、
同一のビーズを長期間使用しつづけると分散液の品質が
変化する。このため、通常は、一定期間を経過する毎
に、使用するビーズを交換することが多い。摩耗等によ
るビーズの変化が常に一定であれば、経験に基づいて定
められたビーズの交換周期と、分散液の品質変化の周期
とは、一致すると考えられる。しかしながら、摩耗等に
よるビーズの変化は、環境温度、雰囲気中の湿度、ビー
ズミルを用いる頻度など、多数のファクターに基づき変
化する。従って、実際系においては、ビーズの交換周期
と分散液の品質変化の周期とを一致させることは困難で
ある。
ズの劣化の影響が分散液に及ばないようにすることも可
能である。しかしながら、ビーズの交換周期を短くすれ
ばするほど、分散液の製造コストは上昇してしまう。一
方、分散液の品質変化が生じてからビーズを交換するも
のとすると、品質変化が生じた分散液が生じる分、分散
液製造の歩留まり低下を招来してしまう。
可能なファクターを用いて分散液製造の操業条件を管理
することによって、解決可能である。即ち、ビーズの比
表面積という指標を用いて、ビーズの交換時期を管理す
ることによって、メディアミルを用いた分散液製造の操
業効率を最適化しうる。このことは、工業的生産過程に
おいては、非常に有用である。
ズの比表面積の好適な範囲は、製造される分散液に求め
る品質の均一性に応じて決定する必要があり、特に限定
されるものではない。ただし、得られる分散液の分散性
を高めることや分散液の生産性などを考慮すると、ビー
ズの比表面積が、0.10〜0.50m2/gの範囲を
逸脱したときに交換することが好ましく、0.10〜
0.40m2/gの範囲を逸脱したときに交換すること
がより好ましく、0.12〜0.30m2/gの範囲を
逸脱したときに交換することがさらにより好ましい。
などについては、前述のとおりであるので、ここでは記
載を省略する。
ー型ミル(ベッセル内容量1.2リットル)を準備し、
この装置内部に、固体微粒子としてカーボンブラック1
00質量部(三菱化学株式会社社製、MA600)、高
分子分散剤としてポリビニルピロリドン40質量部(K
値:60)、および分散媒としてN−メチルピロリドン
(NMP)360質量部を加え、混合した。なお、本願
でいうK値とは、ポリビニルピロリドンを水に1質量%
の濃度で溶解させ、その溶液の粘度を25℃において毛
細管粘度計によって測定し、この測定値を用いて下記式
(1):
を表し、Cは溶液100ml中のポリビニルピロリドン
の質量(g)を表し、K=1000K0である)で表さ
れるフィケンチャー式から求められる粘性に関する数値
である。
して、一定期間の使用により比表面積が0.2330m
2/g(カンタクローム株式会社製NOVA2000を
用いてN2−BET法により測定)となった粒子径1.
0mmのジルコニアビーズ(東レ株式会社製:トレセラ
ム)を2kg投入し、150℃にて2時間分散させた。
その後、ビーズを分離させて、カーボンブラック分散液
(1)を得た。
用により比表面積が0.2186m2/gとなった粒子
径1.0mmのジルコニアビーズ(ニッカド株式会社
製:YTZボール)を用いた以外は、実施例1と同様に
して、カーボンブラック分散液(2)を得た。
用により比表面積が0.1244m2/gとなった粒子
径1.0mmのジルコニアビーズ(ニッカド株式会社
製:YTZボール)を用いた以外は、実施例1と同様に
して、カーボンブラック分散液(3)を得た。
0.0722m2/gである粒子径1.0mmのジルコ
ニアビーズ(東レ株式会社製:トレセラム)を用いた以
外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック分散液
(4)を得た。
0.0853m2/gである粒子径1.0mmのジルコ
ニアビーズ(ニッカド株式会社製:YTZボール)を用
いた以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック
分散液(5)を得た。
分散液(1)〜(5)それぞれについて、B型粘度計を
用いて25℃で粘度を測定した。また、分散性を評価す
るため、以下の処理を施した。
プレート上で溶剤を揮発させ、乾燥固化させた。この1
4gの固化物に対し、NMP(200g)を用いて、ソ
ックスレー抽出をおこない、抽出液中のPVP量を測定
した。結果を表1に示す。PVPのカーボンブラックへ
の付着量が多く強固であるほど、カーボンブラックへ付
着していないフリーのPVPが少なくなり、分散液の粘
度が低下すると推察される。従って、分散液粘度が低い
ことは、PVPのカーボンブラックへの付着量が多く、
強固であることを示唆している。また、ソックスレー抽
出によって抽出されたPVP量が少ないほど、PVPの
カーボンブラックへの付着量が多く、両者の結合が強固
であることを示す。従って、ソックスレー抽出によって
抽出されたPVP量が少ないほど、カーボンブラックの
分散が良好であることを示していると言える。又、表面
改質の効率も優れているとも推察できる。
って製造された固体微粒子分散液においては、分散液が
低粘度であり、抽出液中にPVP量が少なかった。した
がって、本発明の方法を用いて製造された固体微粒子分
散液は、固体微粒子の分散が良好で、高い表面改質効果
を有しているといえる。
範囲であるビーズを用いることによって、分散液中の固
体微粒子の分散性を高めることができ、また、固体微粒
子の表面改質を効率的に行うことができる。本発明に係
る方法を用いて調製された分散液は、優れた分散性を有
するため、固体微粒子分散液を必要とする各種用途にお
ける品質向上が図れる。例えば、遮光率、電気抵抗率、
電磁波吸収率等の特性を長期間に渡って一定に維持する
ことによって、製品の耐久性向上が図れる。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 メディアミルを用いて分散媒中に固体微
粒子を分散させる固体微粒子分散液の製造方法であっ
て、 前記メディアミルに用いられるビーズの比表面積が、
0.10〜0.50m2/gである固体微粒子分散液の
製造方法。 - 【請求項2】 前記ビーズは、少なくとも1種の金属原
子を含むビーズである、請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 前記固体微粒子はカーボンブラックであ
る、請求項1または2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 高分子分散剤の存在下で前記固体微粒子
を分散させて、前記固体微粒子の表面を改質する、請求
項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
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