JP2003287305A - スターリング冷凍機 - Google Patents

スターリング冷凍機

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JP2003287305A
JP2003287305A JP2002093076A JP2002093076A JP2003287305A JP 2003287305 A JP2003287305 A JP 2003287305A JP 2002093076 A JP2002093076 A JP 2002093076A JP 2002093076 A JP2002093076 A JP 2002093076A JP 2003287305 A JP2003287305 A JP 2003287305A
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seal
cylinder
crank chamber
housing
stirling refrigerator
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JP2002093076A
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Takashi Harako
貴志 原子
Hiroshi Nishikawa
弘 西川
Takehiro Nishikawa
剛弘 西川
Hideyuki Inoue
英之 井上
Shinya Itabashi
真也 板橋
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Kosuke Ogasawara
弘丞 小笠原
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイル上がりを効果的に防止、低減さ
せるオイルシール機構を実現し、スターリング冷凍機に
おいて、性能及び信頼性の向上を図る。 【解決手段】 オイルシール機構21、22では、シ
ールハウジング54の上部に設けたガイドリング58で
ピストンロッド21、27外面に対してシールを行うと
ともに、シールハウジング54の下部に設けたリップシ
ール63でピストンロッドの21、27の案内、及びオ
イルと作動ガスに対するシールを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング冷凍
機に関し、特にスターリング冷凍機の圧縮ピストンロッ
ド及び膨張ピストンロッドに係るオイルシール機構に関
する発明である。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題におけるフロン代替
の冷凍装置として、又従来の冷却装置より使用温度が広
範囲で、従って、冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クーラ等
の業務用又は家庭用の冷熱利用機器をはじめとして、低
温液循環器、低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試験
装置、凍結乾燥機、温度特性試験装置、血液・細胞保存
装置、コールドクーラ、その他各種の冷熱装置等のあら
ゆる産業分野の冷熱利用機器に適用可能な、コンパクト
で、しかも成績係数が高く、エネルギー効率が良好とな
る冷凍機として、スターリング冷凍機が脚光を浴びてい
る。
【0003】ところで、スターリング冷凍機等の熱機関
では、その本体を構成し、クランク室やモータ室を有す
るハウジング内に、作動ガスが密閉状態で封入されてい
る。一方、作動ガスが圧縮室(高温室)と膨張室(低温
室)との間を流動し、この流路に沿って配設された冷却
用熱交換器(低温側熱交換器)及び放熱用熱交換器(高
温側熱交換器)により、夫々冷熱冷媒及び放熱用冷媒と
の熱交換が行われる。
【0004】スターリング冷凍機では、クランク室内の
オイル(潤滑油)やオイルミストがピストンロッドの表
面に沿って上昇し、作動ガスを圧縮又は膨張させるシリ
ンダやバッファ空間等(無潤滑部)内に入り込み、ピス
トン等の焼き付け等を生じる「オイル上がり」という特
有の問題があり、スターリング冷凍機の性能及び信頼性
を低下させる原因となっていた。
【0005】このようなピストンロッドの外周面に沿っ
たオイルやミストの上昇を防止するロッドシールとし
て、従来、ピストンロッドに対して外側から摺接し、オ
イルの掻き取りを行うリップシールというオイルシール
が、スターリング冷凍機のクランク室と、シリンダ等の
無潤滑部(バッファ空間、圧縮シリンダ、膨張シリンダ
等)との間に、配設されていた。
【0006】さらに、従来、別のシール手段として、ス
ターリング冷凍機のクランク室と、シリンダ等の無潤滑
部との間に、一端がクランク室側のハウジング上面に溶
接され、他端がピストンロッドに溶接された金属ベロー
ズを利用したベローズシールという手段が配設されてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のロッドシールで
は、リップシールでオイルの掻き落としやオイルミスト
に対するシールを行っている際に、ピストンロッドが横
ぶれすると、リップシールとピストンロッドに隙間が生
じ、この隙間からオイルやオイルミストが上昇して無潤
滑部であるシリンダ側に入り込でしまうという問題があ
った。
【0008】又、クランク室及びシリンダー等の無潤滑
部には、夫々Heガス等の作動ガスが高圧で充填されて
いるが、クランク室及びシリンダー等の無潤滑部の間で
作動ガスが直接流通すると、シリンダー等の無潤滑部内
における作動ガスの圧力がクランク室の温度や圧力の変
化により左右されるから、圧縮シリンダ及び膨張シリン
ダにおける動作が不安定となり、スターリング冷凍機の
冷凍能力が低下する。しかし、このような作動ガスに対
するシールとしてはリップシールだけでは不十分であ
る。
【0009】従来のベローズシールは、シール性能にお
いて優れているが、スターリング冷凍機を高速運転によ
り、その溶接取り付け箇所に応力が集中し、或いは繰り
返し応力による疲労で、比較的破損がしやすいという問
題があった。
【0010】そこで、発明者等は、これらの従来のロッ
ドシールに係る従来の問題を解決するために、次の点を
具体的な課題とし、新規なシール機構の研究開発を鋭意
進めて来た結果、本発明を想到するに至った。 (1)ピストンロッドの横ぶれよるオイルシールに隙間
が生じ、ここからオイルが無潤滑部に侵入することを防
止するために、横ぶれが生じないようにロッドシールを
確実に案内する。 (2)ピストンロッドに沿ってオイルが上昇し無潤滑部
に入り込むオイル上がりを効果的に防止し信頼性、冷凍
機性能の向上を図るとともに、作動ガスに対しても十分
なガスシール機能を発揮させ、スターリング冷凍機にお
けるクランク室の圧力変化による作動部の動作への悪影
響を防止し、冷凍能力の低下を防止する。 (3)シール機構を構成する各部品及びその取り付け構
造が簡単であり、メインテナンスもしやすく、特に、シ
ール機構の各部品の取り付け構造については、運転時に
際してもずれやがた等が生じることなく、しかも確実に
取り付けが可能である構成とする。 (4)長期間の運転、或いは高速運転等の過酷な運転を
しても、破損しにくく、信頼性のある構造とし、メイン
テナンス頻度の低減し長寿命化を図る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、クランク室を有するハウジングと、上記ク
ランク室の頂部に固定された圧縮シリンダ及び膨張シリ
ンダと、上記圧縮シリンダ及び膨張シリンダ内を往復動
し、作動ガスを圧縮及び膨張する圧縮ピストン及び膨張
ピストンと、上記クランク室内のクランクと連動し、上
記圧縮ピストン及び膨張ピストンに一端が連結された圧
縮ピストンロッド及び膨張ピストンロッドと、上記圧縮
ピストンロッド及び膨張ピストンロッドの夫々と上記ク
ランク室の頂部開口部との隙間をシールするオイルシー
ル機構とを備えて成るスターリング冷凍機において、上
記オイルシール機構は、シールハウジングを備え、該シ
ールハウジング内にリップシールを有するともに、Oリ
ングで弾力的に付勢されたガイドリングを有することを
特徴とするスターリング冷凍機を提供する。
【0012】本発明は上記課題を解決するために、クラ
ンク室を有するハウジングと、上記クランク室の頂部に
固定されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動するピ
ストンと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記
ピストンに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピ
ストンロッドと上記クランク室の頂部開口部との隙間を
シールするオイルシール機構とを備えて成るスターリン
グ冷凍機において、上記オイルシール機構は、シールハ
ウジングを備え、該シールハウジング内にリップシール
を有するともに、Oリングで弾力的に付勢されたガイド
リングを有することを特徴とするスターリング冷凍機を
提供する。
【0013】上記シールハウジングは、上記クランク室
の頂部開口部に嵌合して装着され、その内面に下部拡径
部と上部拡径部とを有し、下部拡径部の内側に上記リッ
プシールがCリングで支持されて装着されており、上部
拡径部の内側に上記Oリングで弾力的に付勢されたガイ
ドリングが装着されている構成としてもよい。
【0014】上記Oリングで弾力的に付勢されたガイド
リングは蓋板がハウジングの上面に締着されることによ
り固定されている構成としてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき図面を参照して以下に説明する。図1〜図3は、本
発明の適用されるスターリング冷凍機を説明する図であ
り、図1はスターリング冷凍機1の全体構成を説明する
正面図である。図2はスターリング冷凍機1の要部を説
明する図であり、図3は一部が断面の右側面図を示す図
である。
【0016】スターリング冷凍機1の鋳物で形成された
ハウジング2は、その内部は密閉状態に保持され、区画
壁3を介して互いに連通するモータ室4とクランク室5
とを有する。モータ室4には正逆回転可能なモータ6が
配設されており、クランク室5には、モータ6で回転駆
動されるクランクシャフト7、コンロッド8、9と、ク
ロスガイドヘッド10、11等の駆動機構が配設されて
いる。
【0017】クランクシャフト7の二つのクランク部1
2、13は、モータ6の正転時にクランク部13がクラ
ンク部12より先行して移動するように、位相差を付け
て形成されている。この位相差は、一般的には約90度
の位相差が採用される。クランク部12、13には、コ
ンロッド8、9が取り付けられ、さらにこのコンロッド
8、9にクロスガイドヘッド10、11が取り付けられ
ている。
【0018】ハウジング2におけるクランク室5の上部
には、座部14を介してシリンダブロック15がボルト
16で取付られている。シリンダブロック15は、圧縮
シリンダ17を形成するとともに、膨張シリンダ18の
一部(下部)を形成している。
【0019】圧縮シリンダ17内を往復動する圧縮ピス
トン19の上方空間(圧縮空間)が高温室20であり、
この中で作動ガスは圧縮されて高温となる。圧縮ピスト
ンロッド21は、圧縮ピストン19とクロスガイドヘッ
ド10を連結し、クランク室5からクランク室5の頂部
開口部を通して圧縮シリンダ17へ伸びるように設けら
れている。クランク室5の頂部開口部5’と圧縮シリン
ダ17との間に、オイルシール機構22が取り付けら
れ、圧縮ピストンロッド21とクランク室5の頂部開口
部(正確には開口部の内周縁)5’との隙間をシール
し、クランク室5からの油上がりを防止している。
【0020】一方、膨張シリンダ18は、その下部は上
述の通りシリンダブロック15で構成し、その上部は、
後述する放熱用熱交換器29の内側シリンダ23と冷却
用熱交換器の内筒24とから構成している。この膨張シ
リンダ18内を往復摺動するピストン25の上方空間
(膨張空間)が低温室26であり、この中で作動ガスが
膨張し低温となる。
【0021】膨張ピストンロッド27は、膨張ピストン
25とクロスガイドヘッド11とを連結し、クランク室
5からクランク室5の頂部開口部5’を通して膨張シリ
ンダ18内に伸びるように設けられている。クランク室
5と膨張シリンダ18との間に、オイルシール機構28
が取り付けられ、膨張ピストンロッド21とクランク室
5の頂部開口部(正確には開口部の内周縁)5’との隙
間をシールし、クランク室5からの油上がりを防止して
いる。膨張ピストン25は、圧縮ピストン19より90
度の位相だけ先行して移動する。
【0022】膨張シリンダ18を囲むように、放熱用熱
交換器(高温側熱交換器)29、再生器30及び冷却用
熱交換器(低温側熱交換器)31が互いに連通して環状
に配設されている。放熱用熱交換器29の下端、かつ膨
張シリンダ18の周囲に、マニホールド(作動ガス用の
流路)32が形成されている。
【0023】そして、圧縮シリンダ17の上端部には、
高温室20とマニホールド32とを連通する連通孔33
が形成されている。高温室20と低温室26は、連通孔
33、マニホールド32、放熱用熱交換器29、再生器
30及び冷却用熱交換器31を通して互いに順次連通す
るように構成されている。
【0024】シリンダブロック15は、その上部に放熱
用熱交換ハウジング34を有する。この放熱用熱交換ハ
ウジング34と内側シリンダ23との間には、熱交換器
筒37が嵌合し、放熱用熱交換器(高温側熱交換器)2
9を構成している。熱交換器筒37は、その内面には、
作動ガスの流路を形成する細溝35を有し、外面に放熱
フィン36を有する。
【0025】作動ガスは細溝35を通り、放熱用熱交換
ハウジング34と放熱フィン36との間の放熱路38は
冷却水が流れこれにより、作動ガスの温熱が冷却水に放
熱される。シリンダブロック15の左右両側面には、蓋
板39が水密的に固定されており、この蓋板39とシリ
ンダブロック15との間に冷却水路40を形成してい
る。この冷却水路40は、入口41と通して放熱路38
に連通するとともに、圧縮シリンダ17及び膨張シリン
ダ18を囲むように形成されている。
【0026】放熱路38に冷却水の流入口42が設けら
れており、冷却水路40には流出口43が設けられ、流
入口40と流出口43は、図示はしないが、冷却水循環
路及び冷却水循環用ポンプを介して、冷却ファンを有す
る空冷の放熱器(ラジエータ)に接続されている。
【0027】内筒24の下部は、内側シリンダ23と嵌
合し膨張シリンダ18の一部を構成しているが、この内
筒24の上部外周側に冷却用熱交換ハウジング44が配
設され、シリンダブロック15に着脱可能に固着されて
いる。冷却用熱交換ハウジング44は、その内面には複
数の細溝45を有し、内筒24と嵌合して作動ガス流路
46を形成し、その外面には冷却フィン47を有する。
これにより、冷却用熱交換器(低温側熱交換器)31を
構成している。
【0028】この冷却用熱交換器31は、本発明のスタ
ーリング冷凍機の冷熱を利用する冷熱利用機器の冷熱冷
媒の冷却を行う。冷熱冷媒としては、空気、水、アルコ
ール、HFE、PFC等が使用される。
【0029】内筒24と冷却用熱交換ハウジング44と
の間の環状空間には、金属メッシュ等の蓄冷材から成る
再生器30が配設されている。
【0030】オイルシール機構28と膨張ピストン25
との間の空間(オイルシール機構22と圧縮ピストン1
9との間の空間についても同じ)は、バッファ空間(バ
ッファ室)48と呼ばれている。バッファ空間48は、
管49によりバッファタンク51に接続され、バッファ
タンク51は、管50によりハウジング2のクランク室
5(モータ室4でもよい。)に接続されている。
【0031】本発明は以上のような構成において、特
に、圧縮ピストンロッド21及び膨張ピストンロッド2
7(「ピストンロッド21、27」という。)に対する
オイルシール機構22、28の構成に特徴を有する。ス
ターリング冷凍機において、オイルシール機構22、2
8が取り付けられた状態は、図2において示されてい
る。
【0032】図4は、本発明に係るオイルシール機構2
2、28をより詳細を説明する図であり、図4(a)
は、本発明に係るオイルシール機構22、28のピスト
ンロッド21、27の軸心に沿った縦断面図であり、図
2中のオイルシール機構22の構成及びその取り付け状
態を拡大して示しており、図4(b)は、図4(a)の
A−A断面図を示している。
【0033】ところで、オイルシール機構22とオイル
シール機構28は、その取り付けられる配置は、オイル
シール機構22は圧縮シリンダ17側に取り付けられて
いるるのに対して、オイルシール機構28は膨張シリン
ダ18側に取り付けられている点では相違するが、その
構造及び取り付け構造は同じである。従って、オイルシ
ール機構22とオイルシール機構28の構造及びその取
り付け構造を、図4(a)で共通して説明する。オイル
シール機構22及びオイルシール機構28の構成に係る
符号は併記する。
【0034】図2、図4(a)において、オイルシール
機構22、28は、大径部52と小径部53から成る略
円筒状のシールハウジング54を有する。このシールハ
ウジング54の大径部52は、圧縮シリンダ17及び膨
張シリンダ18に対応するスターリング冷凍機1のハウ
ジング2の開口部55に嵌合して載置され、座部14を
上方から係合させ、これをボルト16でハウジング2に
ねじ止めする。これにより、シールハウジング54の大
径部52は、締着され、シールハウジング54は、圧縮
シリンダ17、膨張シリンダ18内に装着される。
【0035】シールハウジング54の小径部53の下部
内面には、内径が拡大した下部拡径部62が形成されて
おり、この下部拡径部62内に環状のリップシール63
がピストンロッド21、27に貫通されて嵌合するよう
に装入される。下部拡径部62の下部内面の環状溝にC
リング64が装着されており、リップシール63を、下
部拡径部62の上面に当接するように、下から支持す
る。
【0036】リップシール63は、このような取り付け
構造であるから、運転時にピストンロッド21、27が
リップシール63に対して摺動しても、環状のリップシ
ール63は下部拡径部62内で、ぐらつきやがた付き等
が生じることなくしっかりと取り付けられる。
【0037】そして、シールハウジング54の小径部5
3の上部内面には、内径が拡大した上部拡径部56が形
成されており、上部拡径部56の中心にピストンロッド
用の開口57が形成されている。この開口57を通し
て、圧縮ピストンロッド21、27が挿通されている。
【0038】このピストンロッド21、27に嵌合する
ように、ガイドリング58が上部拡径部56内に装入さ
れ、さらに、ガイドリング58の外側にOリング59が
装着される。このOリング59は、ガイドリング58を
ピストンロッド21、27に押圧するように、ガイドリ
ング58に弾力(テンション)を付与している。ガイド
リング58及びOリング59の上方から環状の蓋板60
が、小径部53の上面に載置され、ねじ61で締着され
る。
【0039】このような取り付け構造により、ガイドリ
ング58及びOリング59は、上部拡径部56内に、簡
単な構造であるが、しっかりとシールハウジング54内
に装着されるから、運転時にガイドリング58が往復動
するピストンロッド21に対して摺接しても、ぐらつき
やがた付き等が生じることない。
【0040】そして、Oリング59は、ガイドリング5
8に対してピストンロッド21、27を押圧するよう
に、弾力を付与しているから、ピストンロッド21、2
7に横ぶれする力が作用し、ぐらついたり、がたついた
りしても、ピストンロッド21、27をしっかりと保持
して案内するので、横ぶれが防止され、横ぶれによるリ
ップシール63からシール機能が低下するようなことは
防止され、シール性能を向上する。
【0041】要するに、本発明に係るスターリング冷凍
機のオイルシール機構21、22の特徴は、シールハウ
ジング54の小径部53の下部拡径部62内にリップシ
ール63を装着するとともに、小径部53の上部拡径部
56内にガイドリング58及びガイドリング58を外側
から弾力で付勢するOリング59を装着したので、ガイ
ドリング58でピストンロッド21、27を横ぶれを生
じさせることなく案内し、横ぶれによるリップシール6
3のシール機能の低下を防止する。
【0042】(作用)次に、本発明の上記実施例のスタ
ーリング冷凍機の作用を説明する。モータ6によってク
ランクシャフト7が正方向に回転し、クランク室5内の
クランク部12、13が90度位相がずれて回転する。
このクランク部12、13に連結されたコンロッド8、
9、クロスガイドヘッド10、11、圧縮ピストンロッ
ド21及び膨張ピストンロッド27を介して、圧縮ピス
トン19及び膨張ピストン25が、互いに90度の位相
差をもって往復動する。
【0043】膨張ピストン25が90度先行して上死点
付近でゆっくりと移動中、圧縮ピストン19は中間付近
を上死点に向かって急速に移動して作動ガスの圧縮動作
を行う。圧縮された作動ガスは、連通孔33及びマニホ
ールド32を通り放熱用熱交換器29の細溝35内に流
入し、放熱路38を流れる冷却水に放熱する。さらに作
動ガスは、再生器30に蓄熱された冷熱で冷却され、細
溝45内を通って低温室26(膨張空間)内に流入す
る。
【0044】圧縮ピストン19が上死点近辺でゆっくり
と移動している時に膨張ピストン25は急激に下死点に
向かって移動し、低温室26(膨張空間)に流入した作
動ガスは急激に膨張し冷熱が発生する。これにより冷却
用熱交換器31を含むヘッド部(コールドヘッドと言
う。)48は冷却されて低温となる。
【0045】そして、冷却用熱交換器31において、冷
却フィン47に接する冷熱利用機器用の冷熱冷媒を冷却
する。膨張ピストン25が下死点から上死点に移動する
ときには圧縮ピストン19は中間位置から下死点に向か
っており、作動ガスは低温室26より冷却用熱交換器の
細溝45を通り再生器30に流入し作動ガスの有する冷
熱を再生器30に蓄熱する。再生器30に蓄熱された冷
熱は、上記のように高温室20から放熱用熱交換器29
を通して送られてくる作動ガスを、再度冷却するために
再利用される。
【0046】そして、冷却用熱交換器において冷却され
た冷熱冷媒は、流出パイプ64から各種の冷熱利用機器
に送られ冷却に利用される。例えば、冷熱冷媒は、冷凍
庫等の冷熱利用機器内の冷熱冷媒用配管に送られ、冷熱
利用機器内で冷凍あるいは冷却作用を行う。そして冷熱
利用機器から冷却用熱交換器31に流入パイプ65を通
って循環して戻され、再度冷却される。
【0047】放熱器(ラジエータ)から送られてくる冷
却水は、流入口42から放熱用熱交換器38内に流入
し、放熱路38を通過して作動ガスを冷却する。さら
に、この冷却水は冷却水路40に流入し、圧縮シリンダ
17及び膨張シリンダ18の周囲を流れる。これによっ
て、シリンダブロック15の内側に形成されている圧縮
シリンダ17及び膨張シリンダ18を周囲から冷却す
る。この後、冷却水は、流出口43から流出して、放熱
器において冷却ファンで冷却され、再度、放熱用熱交換
器29へと循環する。
【0048】バッファタンク51は、バッファ空間48
とハウジング2を均等な圧力とし、バッファ空間48内
の圧力変動を吸収するとともに、ハウジング2内の圧力
変動を吸収し、バッファ空間にその影響を及ぼさないよ
うな緩衝機能を有する。
【0049】スターリング冷凍機1の動作中、ピストン
ロッド21、27が上下動すると、オイルシール機構2
2、28は、ピストンロッド21、27を案内するとと
もに、シールを行う。特に、スターリング冷凍機1で
は、上述の通り、オイルがピストンロッド21、27の
表面を伝わって上昇し、バッファ空間48や圧縮シリン
ダ17、膨張シリンダ18等の無潤滑部内に入り込み、
焼き付け等生じる、いわゆる「オイル上がり」が問題と
なる。
【0050】又、リップシール63でオイルの掻き落と
しやオイルミストに対するシールを行っている際に、ピ
ストンロッド21、27が横ぶれすると、リップシール
63とピストンロッド21、27の間に隙間が生じ、こ
の隙間からオイルやオイルミストが上昇してシリンダ等
の無潤滑部内に入り込でしまうという問題も生じる。
【0051】しかしながら、本発明に係るスターリング
冷凍機1のオイルシール機構21、22は、シールハウ
ジング54の下部拡径部62内にリップシール63を設
け、ピストンロッド21、27の外面に対してシールを
行うとともに、シールハウジング54の上部拡径部56
の内面に、Oリング59で弾力が付与されたガイドリン
グ58が装着され、これがピストンロッド21、27を
安定的に案内し、且つシールを行う構成である。
【0052】従って、ピストンロッド21、27の表面
に沿って上がってくるオイル、オイルミストは、リップ
シール63で掻き落とされ、又その上昇が阻止される。
その際に、ピストンロッド21、27に横ぶれが生じる
力が作用しても、Oリング59で外側から弾力で付勢さ
れたガイドリング58によりその横ぶれが防止されるの
で、リップシール63のシール機能が十分発揮できる。
さらに、Oリング59により弾力が付勢されたガイドリ
ング58は、リップシール63で捕捉できないオイルや
オイルミストの無潤滑部への侵入を阻止する。
【0053】又、このガイドリング58は、クランク室
5とシリンダ等の無潤滑部との間の作動ガスの流通を阻
止するガスシールとしても機能し、クランク室内の温度
の変化等による作動ガスの圧力の変化があっても、シリ
ンダ等無潤滑部へ影響することを防止するから、スター
リング冷凍機1の冷凍能力の低下が生じない。
【0054】このように、本発明に係るスターリング冷
凍機のオイルシール機構22、28は、リップシール6
3はシールを行い、一方、O−リングで外側から弾力で
付勢されたガイドリング58は、ピストンロッド21、
27の案内をするという夫々の機能を発揮しながら、か
つシール及び案内ガイドリング58はピストンロッド2
1、27の横ぶれを防止して、リップシール63はシー
ルの機能低減を防止するという、相乗的な機能を発揮す
るものである。
【0055】従って、本発明のオイルシール機構は、シ
ール機構22、28は、全体として、オイルシールとし
ても、ガスシールとしてもそのシール効果はきわめて大
きい。
【0056】以上、本発明の実施の形態を実施例に基づ
いて説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるこ
となく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内でい
ろいろな実施例があることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上のとおり構成から成るシール機構を
有する本発明に係るスターリング冷凍機によれば、次の
ような効果が相乗的に生じる。 (1)リップシールに加えて、Oリングで弾力の付与さ
れたガイドリングを設けピストンロッドを案内且つシー
ルすることにより、ピストンロッドに沿ってオイルが上
昇し無潤滑部入り込むオイル上がりを効果的に防止す
る。特に、リップシールにおいてピストンロッドが横ぶ
れすることを防止し、横ぶれの際のリップシールからの
オイルの通過を阻止する。
【0058】(2)Oリングで外側からピストンロッド
に対して押圧する方向に弾力の付与されたガイドリング
を設けることにより、作動ガスに対しても十分なシール
性能を発揮させ、スターリング冷凍機の冷凍能力が向上
する。
【0059】(3)シール機構を構成する各部品及びそ
の取り付け構造が簡単であるから、製作、メインテナン
スもしやすい。又、長期間の運転、或いは高速運転等の
過酷な運転をしても、破損しにくく、信頼性が向上し、
メインテナンス頻度も低減し、長寿命化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスターリング冷凍機の全体構成を
説明するための正面図である。
【図2】図1のスターリング冷凍機の要部を示す図であ
る。
【図3】本発明に係るスターリング冷凍機を説明する右
側一部破断正面図である。
【図4】本発明に係るスターリング冷凍機のシール機構
を説明する図である。
【符号の説明】
1 スターリング冷凍機 2 ハウジング 3 区画壁 4 モータ室 5 クランク室 6 モータ 7 クランクシャフト 8、9 コンロッド 10、11 クロスガイドヘッド 12、13 クランク部 14 座部 15 シリンダブロック 16 ボルト 17 圧縮シリンダ 18 膨張シリンダ 19 圧縮ピストン 20 上方空間(圧縮空間)高温室 21 圧縮ピストンロッド 22 圧縮ピストンロッドのオイルシール機構 23 内側シリンダ 24 冷却用熱交換器の内筒 25 膨張ピストン 26 上方空間(膨張空間)が低温室 27 膨張ピストンロッド 28 膨張ピストンロッドのオイルシール機構 29 放熱用熱交換器(高温側熱交換器) 30 再生器 31 冷却用熱交換器(低温側熱交換器) 32 マニホールド(作動ガス用の流路) 33 連通孔 34 放熱用熱交換ハウジング 35 熱交換器筒の内面の作動ガス流路用の細溝 36 放熱フィン 37 熱交換器筒 38 放熱用熱交換ハウジング放熱フィンとの間の放
熱路 39 蓋板 40 冷却水路 41 入口 42 放熱路に冷却水の流入口 43 冷却水路の流出口 44 冷却用熱交換ハウジング 45 冷却用熱交換ハウジングの内面の複数の細溝 46 作動ガス流路 47 冷却フィン 48 バッファ空間(バッファ室) 49 管 51 バッファタンク 52 大径部 53 小径部 54、65 シールハウジング 55 ハウジングの開口部 56 上部拡径部 57 ピストンロッド用の開口 58、67 ガイドリング 59 Oリング 60 蓋板 61 ねじ 62 下部拡径部 63 リップシール 64 Cリング 66 ピストンロッド 68 オイルシール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 剛弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 井上 英之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 板橋 真也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 加藤 哲也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 小笠原 弘丞 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA02 AC03 BC02 CB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク室を有するハウジングと、上
    記クランク室の頂部に固定された圧縮シリンダ及び膨張
    シリンダと、上記圧縮シリンダ及び膨張シリンダ内を往
    復動し、作動ガスを圧縮及び膨張する圧縮ピストン及び
    膨張ピストンと、上記クランク室内のクランクと連動
    し、上記圧縮ピストン及び膨張ピストンに一端が連結さ
    れた圧縮ピストンロッド及び膨張ピストンロッドと、上
    記圧縮ピストンロッド及び膨張ピストンロッドの夫々と
    上記クランク室の頂部開口部との隙間をシールするオイ
    ルシール機構とを備えて成るスターリング冷凍機におい
    て、 上記オイルシール機構は、シールハウジングを備え、該
    シールハウジング内にリップシールを有するともに、O
    リングで弾力的に付勢されたガイドリングを有すること
    を特徴とするスターリング冷凍機。
  2. 【請求項2】 クランク室を有するハウジングと、上
    記クランク室の頂部に固定されたシリンダと、上記シリ
    ンダ内を往復動するピストンと、上記クランク室内のク
    ランクと連動し、上記ピストンに一端が連結されたピス
    トンロッドと、上記ピストンロッドと上記クランク室の
    頂部開口部との隙間をシールするオイルシール機構とを
    備えて成るスターリング冷凍機において、 上記オイルシール機構は、シールハウジングを備え、該
    シールハウジング内にリップシールを有するともに、O
    リングで弾力的に付勢されたガイドリングを有ることを
    特徴とするスターリング冷凍機。
  3. 【請求項3】 上記シールハウジングは、上記クラン
    ク室の頂部開口部に嵌合して装着され、その内面に下部
    拡径部と上部拡径部とを有し、下部拡径部の内側に上記
    リップシールがCリングで支持されて装着されており、
    上部拡径部の内側に上記Oリングで弾力的に付勢された
    ガイドリングが装着されていることを特徴とする請求項
    1又は2記載のスターリング冷凍機。
  4. 【請求項4】 上記Oリングで弾力的に付勢されたガ
    イドリングは蓋板がハウジングの上面に締着されること
    により固定されていることを特徴とする請求項3記載の
    スターリング冷凍機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108361121A (zh) * 2018-05-25 2018-08-03 合肥双擎动力科技有限公司 摆动活塞缸式斯特林发电机和制冷机
CN108361121B (zh) * 2018-05-25 2023-11-03 合肥双擎动力科技有限公司 摆动活塞缸式斯特林发电机和制冷机

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