JP2003237498A - 車両用パネルへのハーネス組立装置、組立方法および配索構造 - Google Patents

車両用パネルへのハーネス組立装置、組立方法および配索構造

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JP2003237498A
JP2003237498A JP2002040050A JP2002040050A JP2003237498A JP 2003237498 A JP2003237498 A JP 2003237498A JP 2002040050 A JP2002040050 A JP 2002040050A JP 2002040050 A JP2002040050 A JP 2002040050A JP 2003237498 A JP2003237498 A JP 2003237498A
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JP2002040050A
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Koichi Kato
晃一 加藤
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車組立ラインでのドアハーネスの組み付
け作業の手間を軽減すると共に、ワイヤハーネスとドア
インナーパネルとの衝突による騒音発生を防止する。 【解決手段】 組立作業台12上の所要位置に立設され
た電線保持具13の電線受部13bに対し、ドアインナ
ーパネル11に設けた位置決め孔11aを対応させて挿
通することによりドアインナーパネル11を電線保持具
13に支持させる。次いで、ドアインナーパネル11の
表面から突出する電線受部13bに沿ってワイヤハーネ
スW/Hを表面上に直接布線する。そして、布線された
ワイヤハーネスW/Hをドアインナーパネル11の表面
上に固定部材を介して固定した後、電線保持具13から
ドアインナーパネル11と共にワイヤハーネスW/Hを
取り外す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用パネルへのハ
ーネス組立装置、組立方法および配索構造に関し、特
に、ドアインナーパネルに配索するドア用ハーネスに好
適に用いられ、自動車の組立ライン上でのワイヤハーネ
スの組付けを不要とするものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアには、パワーウインドの開
閉装置や電磁式ドアロック機構、スピーカー等の電気部
品が搭載されると共に、これらの電気部品との電気的接
続を図るためにワイヤハーネスが配索されている。従
来、このようなドア用のワイヤハーネスW/Hは、図8
(A)に示すように、ワイヤハーネス製造工程において
組立作業台1上で組み立てられている(特開2000−
264138号公報)。組立作業台1にはU字状の電線
受部2aを備えた電線保持具2が組み立てるべきワイヤ
ハーネスW/Hの所要経路に沿って立設されている。そ
して、前工程で組み立てられた電線束Wとその端末に取
り付けられたコネクタCとからなるワイヤハーネスW/
Hのサブアセンブリーを、電線保持具2に沿って所要経
路に布線する。
【0003】このようにして布線された電線束Wにテー
プTを巻き付けて所要形態を構成すると共に、ドアフレ
ームに組み付けられるドアインナーパネル3に配索固定
するため、電線束Wの所要位置にクランプ4を取り付け
た後、所用形態のワイヤハーネスW/Hとして組立作業
台1から取り外される(図8(B))。そして、取り外
されたワイヤハーネスW/Hは、自動車の組立ラインま
たは、ドアモジュールの組立ラインに供給される。これ
らの組立ラインでは、図9に示すように、納入されたド
ア用のワイヤハーネスW/Hをドアインナーパネル3の
取付孔3aにクランプ4を嵌入することで固定される。
そして、ワイヤハーネスW/Hが固定されたドアインナ
ーパネル3はドアフレームに組み付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のド
ア用ハーネスは、別工程で組み立てたワイヤハーネスW
/Hを別工程でドアインナーパネル3に取り付けるよう
にしていた。このため、ドアインナーパネル3に配索す
べきワイヤハーネスW/HをテープTで所用形態に組み
立てておかねばならず、更に自動車の組立ラインまたは
ドアモジュールの組立ラインでワイヤハーネスW/Hを
クランプ4によって固定するという面倒な作業が発生す
る問題があった。また、クランプ4によってドアインナ
ーパネル3に固定されたワイヤハーネスW/Hは、ドア
インナーパネル3の表面との間に必然的に隙間Xが生じ
てしまうため、自動車の走行中にワイヤハーネスW/H
が振れてドアインナーパネル3の表面に衝突することで
騒音発生の原因となる問題を有していた。
【0005】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、自動車の組立ラインまたはモジュールの組立ライン
でのドアインナーパネル等の車両に取り付けらるパネル
へのハーネスの組み付け作業の手間を無くすことで、ハ
ーネス配索工程の簡素化を図ると共に、ワイヤハーネス
とパネルとの衝突による騒音発生を防止することを課題
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、車両に取り付けられるパネルと、該パ
ネルに配索すべきワイヤハーネスを所要の布線経路に沿
って保持可能な電線保持具を所要位置に立設した組立作
業台とからなり、上記パネルには上記電線保持具の電線
受部を挿通可能な位置決め孔を備え、この位置決め孔を
通して上記電線受部を上記パネルの表面から突出させ
て、上記電線受部に沿って上記パネルの表面上にワイヤ
ハーネスを布線可能としていることを特徴とする車両用
パネルへのハーネス組立装置を提供している。
【0007】上記パネルはドアフレームに取り付けられ
るドアインナーパネル、トランクリッドのパネル、イン
ストルメントパネル、ルーフパネル等の車体フレームに
取り付けられるパネルからなり、特に、ドアフレームに
取り付けられるドアインナーパネルにドア用ハーネスを
組みつける場合に好適に用いられる。
【0008】ドアインナーパネル等のパネルの表面上に
布線されるワイヤハーネスは、前工程において電線の端
末に装着した端子金具をコネクタに挿入して組み立てら
れるもので、テープ巻き等により特定の形態が与えられ
ていない状態のものをいう。また、電線保持具は、より
具体的には、従来の組立作業台上に立設されるものと同
様に支軸の上部に単体の棒状、U字状または三つ又状の
電線受部を備えたものからなっている。上記構成によれ
ば、ドアインナーパネル等のパネルの位置決め孔から突
出する電線保持具の電線受部に沿ってワイヤハーネスを
布線するのみで、パネルの表面上に直接ワイヤハーネス
を配置することができ、これによりワイヤハーネスが一
体化されたドアインナーパネル等のパネルを提供するこ
とができる。
【0009】また、上記ドアインナーパネル等のパネル
には表面上に布線されるワイヤハーネスを固定するため
のタイバンドを挿通可能な取付孔を設けている。この取
付孔は上記位置決め孔を拡径したり、延出したりするこ
とで、位置決め孔と兼用させるようにしてもよい。この
ようにすれば、取付孔にタイバンドを通してドアインナ
ーパネルの表面上に布線されたワイヤハーネスを締め付
け固定することができる。
【0010】また、上記電線保持具の電線受部には、上
記ドアインナーパネル等のパネルの位置決め孔に係止可
能な係止爪と上記パネルの表面上に布線されたワイヤハ
ーネスをパネルとの間で挟持可能な押圧片とを備えた固
定具を着脱可能に保持する仮保持部を設けるようにして
もよい。これにより、ドアインナーパネル等のパネルを
電線保持具から取り外すとき、電線受部の仮保持部に保
持させた固定具の係止爪を位置決め孔に導いて係止させ
ることができる。具体的には、固定具は、弾性を有する
合成樹脂製のコ字状の部材からなり、両端部に設けた係
止爪のピッチを位置決め孔のピッチより狭くなるように
弾性変形させて、位置決め孔内に挿入させる。そして挿
入後、弾性復帰させて両係止爪間のピッチを位置決め孔
のピッチより広くすることでドアインナーパネル等のパ
ネルに係止固定するようにしている。
【0011】また、他の発明では、ドアフレームに取り
付けられるドアインナーパネルの表面上に対しワイヤハ
ーネスを直接配索するようにしたドア用のハーネス組立
方法であって、組立作業台上の所要位置に立設された電
線保持具の電線受部に対し、ドアインナーパネルに設け
た位置決め孔を対応させて挿通することによりドアイン
ナーパネルを上記電線保持具に支持させ、上記ドアイン
ナーパネルの表面から突出する上記電線受部に沿ってワ
イヤハーネスを上記ドアインナーパネルの表面上に直接
布線し、次いで布線されたワイヤハーネスを上記ドアイ
ンナーパネルの表面上に固定部材を介して固定し、しか
る後、上記電線保持具から上記ドアインナーパネルと共
に上記ワイヤハーネスを取り外すようにしたことを特徴
とするドア用ハーネスの組立方法を提供している。
【0012】上記方法によれば、電線保持具の電線受部
に沿ってワイヤハーネスを布線するのみで、ドアインナ
ーパネルの表面上に所要経路に沿って直接ワイヤハーネ
スを配置することができる。そして、布線されたワイヤ
ハーネスは固定部材によってドアインナーパネル上に所
要形態で固定一体化され、電線保持具からのドアインナ
ーパネルの取り外しの際にワイヤハーネスと一体となっ
たドアインナーパネルとして取り外すことができる。こ
のため、ワイヤハーネス単体での取り扱いがないため、
従来のように電線束全体をテープ巻き等によって形態を
整える必要もなく、ドア用ハーネスの製造工程を簡素化
できる。より具体的には、上記固定部材はタイバンドお
よび/またはテープを含んでいる。これらの固定部材を
用いることで、ワイヤハーネスをドアインナーパネルの
表面に対し密着状態で固定することができる。
【0013】また、上記固定部材として上記ドアインナ
ーパネルの位置決め孔に係止可能な係止爪とドアインナ
ーパネルの表面上に布線されたワイヤハーネスをドアイ
ンナーパネルとの間で挟持可能な押圧片とを備えた固定
具を用意し、上記ドアインナーパネルの表面上にワイヤ
ハーネスを布線した後、上記固定具の係止爪を上記電線
保持具の受部に仮保持させておき、上記ドアインナーパ
ネルを上記電線保持具から取り外すときに上記固定具の
係止爪を上記位置決め孔に挿通して係止することで上記
ワイヤハーネスをドアインナーパネルの表面に固定する
ようにしてもよい。
【0014】更に具体的には、固定具は、弾性を有する
合成樹脂製のコ字状の部材からなり、両端部に設けた係
止爪のピッチを位置決め孔のピッチより狭くまたは広く
なるように弾性変形させて、電線受部に仮保持させてお
く。そして、ドアインナーパネルへのワイヤハーネスの
布線完了後、電線保持具からドアインナーパネルを取り
外す際、仮保持された固定具は電線受部がドアインナー
パネルの位置決め孔から外れると同時に係止爪が挿通さ
れる。更に固定具の押圧部がドアインナーパネル上のワ
イヤハーネスに接触することで固定具はドアインナーパ
ネルと一体となり、更にドアインナーパネルを取り外す
方向に持ち上げると、係止爪が電線受部から離れるた
め、固定具は弾性復帰して係止爪間のピッチが広くまた
は狭くなる。これにより、係止爪はドアインナーパネル
の位置決め孔の裏面側口縁部に係止され、よってワイヤ
ハーネスは固定具によってドアインナーパネル表面上に
密着固定された状態で取り出すことができる。
【0015】また、他の発明では、上記のいずれかの方
法によって組み立てられたドア用ハーネスの配索構造で
あって、ワイヤハーネスはドアインナーパネルの表面上
に密着した状態で配索されていることを特徴とするドア
用ハーネスの配索構造を提供している。
【0016】上記のようにドアインナーパネルの表面上
に所要形態に布線されたワイヤハーネスを密着状態で一
体化したドア用ハーネスを提供することができる。よっ
て、ワイヤハーネスは従来のようにドアインナーパネル
に対する隙間に起因する騒音の発生を未然に防止でき
る。また、従来のように電線束を単体で束ねることはな
いので、電線束を並列したフラットな状態で配索するこ
とができるので、ドアフレームにおけるスペース減少に
も貢献することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照し
て説明する。図1〜図5は本発明の第1実施形態を示
し、本発明で組み立てるべきドア用ハーネスは、図5に
示すように、自動車のサイドドアまたはハッチバックド
アのドアフレームFに取り付けられるドアインナーパネ
ル11の表面上に所要のワイヤハーネスW/Hを一体的
に備えたものをいう。このドア用ハーネスの組立装置1
2は、図1(A)に示すように、複数の電線保持具13
を立設した組立作業台14と、ドアインナーパネル11
とからなっている。
【0018】電線保持具13は組立作業台14上に固定
される支軸13aと、この支軸13aの上端に設けた一
対の棒体からなるU字状の電線受部13bとから構成し
ている。そして、電線受部13bの間にワイヤハーネス
W/Hを構成する電線束Wを受け入れてワイヤハーネス
W/Hを所要経路に沿って保持するようにしている。こ
のため、電線保持具13はワイヤハーネスW/Hの布線
経路に沿って組立作業台14上に複数本立設している。
このワイヤハーネスW/Hの布線経路は、ドアインナー
パネル11上に配索されるワイヤハーネスW/Hの経路
に合致させている。
【0019】一方、ドアインナーパネル11には、組立
作業台14に立設した電線保持具13の電線受部13b
に対応する位置に位置決め孔11aを形成している。そ
して、図2(A)に示すように、この位置決め孔11a
に電線受部13bを挿通することで、電線保持具13上
にドアインナーパネル11を保持可能としている(図1
(B))。ドアインナーパネル11を電線保持具13に
保持させた状態では、位置決め孔11aを通して電線受
部13bの先端がドアインナーパネル11の表面から突
出し、この突出した電線受部13bに沿ってワイヤハー
ネスW/Hを布線可能としている。
【0020】また、位置決め孔11aの隣接位置には、
図2(B)に示すように、ワイヤハーネスW/Hをドア
インナーパネル11上に締め付け固定するためのタイバ
ンド15を挿通可能な取付孔11bを連設している。タ
イバンド15は、図2(C)に示すように、その先端部
を挿通して環状にすると共に、抜け止め用のラッチ部
(図示せず)を有する締め付け部15aを備えた市販の
ものである。
【0021】次に、上記組立装置12を用いてドア用ハ
ーネスを組み立てる方法について説明する。まず、図1
(A)に示すように、組立作業台14に立設した電線保
持具13の電線受部13bに対し、ドアインナーパネル
11の位置決め孔11aを対応させて挿通することで電
線受部13b上にドアインナーパネル11を支持する。
このとき、電線受部13bの先端がドアインナーパネル
11の表面から突出した状態となっている。次いで、図
に示すように、電線受部13bにて案内される所要経
路に沿ってドアインナーパネル11上にワイヤハーネス
W/Hを直接布線する。このとき、図3(B)に示すよ
うに、ワイヤハーネスW/Hを構成する複数の電線Wa
をドアインナーパネル11の表面に沿ってフラット状態
で布線するようにしている。このように電線Waをフラ
ットに布線することでワイヤハーネスW/Hを装着した
ドアインナーパネル11の厚みを少なくして、省スペー
ス化に対応することができる。
【0022】次いで、図3(C)(D)に示すように、
電線受部13bに保持されたワイヤハーネスW/Hをそ
の要所、例えばコネクタCの付近、分岐位置等をタイバ
ンド15、テープ16等の固定部材によりドアインナー
パネル11の表面に固定する。タイバンド15は、ワイ
ヤハーネスW/Hを布線する前に、図2(C)に示すよ
うに、予めドアインナーパネル11の位置決め孔11a
間に挿通し、締め付け部15aに通さずにドアインナー
パネル11の表面側で開いた状態で仮保持しておくとよ
い。これにより、ワイヤハーネスW/Hの布線の際、タ
イバンド15が妨げとなることはない。そして、ドアイ
ンナーパネル11上にワイヤハーネスW/Hを布線した
後にタイバンド15の先端を締め付け部15aに挿通し
てワイヤハーネスW/Hをドアインナーパネル11の表
面上に締め付け固定している。なお、タイバンド15は
ワイヤハーネスW/Hをドアインナーパネル11上に布
線した後に取付孔11bに挿通して締め付けるようにす
ることもできる。一方、テープ16によるワイヤハーネ
スW/Hの固定は、フラット状態で布線された電線Wa
の上面側から電線Waを跨ぐようにしてドアインナーパ
ネル11表面上に貼り付けることにより行われる。
【0023】上記のようにしてドアインナーパネル11
へのワイヤハーネスW/Hの布線およびタイバンド15
および/またはテープ16によるワイヤハーネスW/H
の固定処理が施された後、ドアインナーパネル11をワ
イヤハーネスW/Hと共に電線保持具13から取り外
す。これにより、図4に示すように、表面上にワイヤハ
ーネスW/Hが密着状態で配索されたドアインナーパネ
ル11を得ることができる。そして、このドアインナー
パネル11に対し他の電装品等が取り付けられた後、図
5に示すように、ワイヤハーネスW/Hを備えたドアイ
ンナーパネル11として自動車の組立工程でドアフレー
ムに取り付けられ、各種電装品に対しコネクタCが接続
される。
【0024】図6、図7は第2実施形態を示す。ドアイ
ンナーパネル21の表面上にワイヤハーネスW/Hを固
定するために、電線保持具23からドアインナーパネル
21を取り外すと同時に位置決め孔21aに係合する固
定具25を用いている。上記固定具25は、ドアインナ
ーパネル21の表面上に布線されたワイヤハーネスW/
Hをドアインナーパネル21の表面上との間で挟持可能
な押圧片25aと、この押圧片25aの両端から垂下し
て位置決め孔21aに挿入可能な一対の脚部25bとを
備えた合成樹脂製のコ字状部材からなっている。この一
対の脚部25b間のピッチは位置決め孔21a間のピッ
チに対応している。また脚部25bの下端には外側に向
けて突出する係止爪25cを設け、脚部25bが位置決
め孔21aに挿入されたとき、係止爪25cが位置決め
孔21aの裏面側口縁部に係止して固定具25を抜け止
め状態に保持可能としている。この係止爪25c間のピ
ッチは位置決め孔21aのピッチよりも広いピッチに設
定され、固定具25が通常状態において位置決め孔21
aに係止する寸法設定とされている。
【0025】一方、電線保持具23における電線受部2
3bの上部には、図7(A)に示すように、固定具25
の脚部25bを受け入れて仮保持するための仮保持部2
3cを形成している。この仮保持部23cは脚部25b
を受け入れるために上端部から軸方向にそって凹設した
受溝23dと、係止爪25cを逃がすために外方へ開口
した切欠部23eからなっている。電線受部23dの外
径は、図7(B)に示すように、固定部材25の脚部2
5bおよび係止爪25cより大径に設定され、ドアイン
ナーパネル21の位置決め孔21aが通過するとき、こ
の位置決め孔21aに脚部25bおよび係止爪25cが
干渉しないようになっている。即ち、固定具25の仮保
持状態で位置決め孔21aに係止爪25が干渉しないた
めに、固定具25を仮保持部23cに保持させるとき、
脚部25bを互いに近接する方向、即ち、ピッチを狭め
る方向に弾性変形させた状態で仮保持させるようにして
いる。なお、その他の構成は第1実施形態と同様のた
め、同一符号を用いてその説明を省略する。
【0026】次に、第2実施形態の作用について説明す
る。電線保持具23に保持されたドアインナーパネル2
1の表面にワイヤハーネスW/Hを布線するまでは、第
1実施形態と同様に処理される。次いで、図6(A)に
示すように、固定具25を装着すべき個所の電線受部2
3bの仮保持部23cに対し、固定具25の脚部25b
を挿入して固定具25を仮保持する。しかる後、図6
(B)に示すように、ドアインナーパネル21を持ち上
げて電線保持具23から取り外すとき、位置決め孔21
aが電線受部23bから外れると同時に固定具25の押
圧片25aがドアインナーパネル21との間でワイヤハ
ーネスW/Hを挟持する状態となる。これより、固定具
25がドアインナーパネル21と共に持ち上げられるの
に伴って脚部25bが仮保持部23cから外されると同
時に狭ピッチ方向に弾性変形されていた脚部25bが弾
性復帰してピッチが広げられる。このため、図6(C)
に示すように、係止爪25cが位置決め孔21aの裏面
口縁部に係止されて固定具25は抜け止め状態となる。
よって、固定具25によって表面に密着状態でワイヤハ
ーネスW/Hが配索されたドアインナーパネル21を得
ることができる。
【0027】なお、本発明は、上記実施形態のドアイン
ナーパネルに代えて、トランクリッド、インストルメン
トパネル、ルーフパネル等にワイヤハーネスを配索する
場合にも適用することができる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のパネルへのハーネスの組立装置および組立方法によれ
ば、ドアインナーパネル等のパネルの位置決め孔から突
出させた電線受部に沿ってワイヤハーネスを布線するこ
とでドアインナーパネル等のパネルの表面上に直接ワイ
ヤハーネスを配索することができる。
【0029】更に、ドアインナーパネル等のパネルにタ
イバンドの取付孔を設けたものでは、取付孔にタイバン
ドを挿通してパネル上のワイヤハーネスを表面上に密着
状態で固定することができる。また、電線受部の上部に
固定具を保持するための仮保持部を設けたものにおいて
は、パネルにワイヤハーネスを固定するための固定具を
電線受部に仮保持させておき、電線保持具からのパネル
の取り外し時に固定具の係止爪を位置決め孔の裏面に対
し自動的に係止させることができる。
【0030】また、ドア用ハーネスの配索構造の発明に
おいては、ドアインナーパネルの表面上に直接ワイヤハ
ーネスが配索固定されているので、自動車のドアフレー
ムへのワイヤハーネスの配索時には、ドアインナーパネ
ルを所要位置へ取り付けるのみで、ワイヤハーネスも同
時に取り付けることができる。ワイヤハーネスはドアイ
ンナーパネルの表面上に密着しているので、車両走行時
の振動等によりワイヤハーネスがドアインナーパネルに
当たって騒音を発するようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のドア用ハーネスの組立装置の第1実
施形態を示し、(A)はドアインナーパネルを組立作業
台に載置する前の状態を示す斜視図、(B)は載置後の
状態を示す斜視図である。
【図2】 (A)はドアインナーパネルを電線保持具で
保持している状態の断面図、(B)は同上平面図、
(C)は同上斜視図である。
【図3】 (A)〜(D)は組立工程を示す図である。
【図4】 組み立てられたドア用ハーネスの配索構造の
斜視図である。
【図5】 ドアフレームへの取付状態を示す斜視図であ
る。
【図6】 (A)〜(C)は第2実施形態の組立工程を
示す図図である。
【図7】 (A)は要部の斜視図、(B)は同上断面図
である。
【図8】 (A)は従来例の組立工程を示す図、(B)
は組み立てられたワイヤハーネスを示す図である。
【図9】 従来例のワイヤハーネスをドアインナーパネ
ルの取り付けた状態の断面図である。
【符号の説明】
W/H ワイヤハーネス Wa 電線 W 電線束 11、21 ドアインナーパネル 11a、21a 位置決め孔 11b 取付孔 13、23 電線保持具 13b、23b 電線受部 23c 仮保持部 14 組立作業台 15 タイバンド 16 テープ 25 固定具 25a 押圧片 25c 係止爪

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に取り付けられるパネルと、該パネ
    ルに配索すべきワイヤハーネスを所要の布線経路に沿っ
    て保持可能な電線保持具を所要位置に立設した組立作業
    台とからなり、 上記パネルには上記電線保持具の電線受部を挿通可能な
    位置決め孔を備え、この位置決め孔を通して上記電線受
    部を上記パネルの表面から突出させて、上記電線受部に
    沿って上記パネルの表面上にワイヤハーネスを布線可能
    としていることを特徴とする車両用パネルへのハーネス
    組立装置。
  2. 【請求項2】 上記パネルには表面上に布線されるワイ
    ヤハーネスを固定するためのタイバンドを挿通可能な取
    付孔を設けている請求項1に記載の車両用パネルへのハ
    ーネス組立装置。
  3. 【請求項3】 上記電線保持具の電線受部には、上記パ
    ネルの位置決め孔に係止可能な係止爪と、上記パネルの
    表面上に布線されたワイヤハーネスをパネルとの間で挟
    持可能な押圧片とを備えた固定具を着脱可能に保持する
    仮保持部を設けている請求項1または請求項2に記載の
    車両用パネルへのハーネス立装置。
  4. 【請求項4】 上記パネルはドアフレームに取り付けら
    れるドアインナーパネル、トランクリッドのパネル、イ
    ンストルメントパネル、ルーフパネル等の車体フレーム
    に取り付けられるパネルからなる請求項1乃至請求項3
    のいずれか1項に記載の車両用パネルへのハーネス組立
    装置。
  5. 【請求項5】 ドアフレームに取り付けられるドアイン
    ナーパネルの表面上に対しワイヤハーネスを直接配索す
    るようにしたドア用ハーネスの組立方法であって、 組立作業台上の所要位置に立設された電線保持具の電線
    受部に対し、ドアインナーパネルに設けた位置決め孔を
    対応させて挿通することによりドアインナーパネルを上
    記電線保持具に支持させ、上記ドアインナーパネルの表
    面から突出する上記電線受部に沿ってワイヤハーネスを
    上記ドアインナーパネルの表面上に直接布線し、次いで
    布線されたワイヤハーネスを上記ドアインナーパネルの
    表面上に固定部材を介して固定し、しかる後、上記電線
    保持具から上記ドアインナーパネルと共に上記ワイヤハ
    ーネスを取り外すようにしたことを特徴とするドア用ハ
    ーネスの組立方法。
  6. 【請求項6】 上記固定部材はタイバンドおよび/また
    はテープを含む請求項5に記載のドア用ハーネスの組立
    方法。
  7. 【請求項7】 上記固定部材として上記ドアインナーパ
    ネルの位置決め孔に係止可能な係止爪とドアインナーパ
    ネルの表面上に布線されたワイヤハーネスをドアインナ
    ーパネルとの間で挟持可能な押圧片とを備えた固定具を
    用意し、上記ドアインナーパネルの表面上にワイヤハー
    ネスを布線した後、上記固定具の係止爪を上記電線保持
    具の受部に仮保持させておき、上記ドアインナーパネル
    を上記電線保持具から取り外すときに上記固定具の係止
    爪を上記位置決め孔に挿通して係止することで上記ワイ
    ヤハーネスをドアインナーパネルの表面に固定するよう
    にした請求項5または請求項6に記載のドア用ハーネス
    の組立方法。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至請求項7のいずれかの方法
    によって組み立てられたドア用ハーネスの配索構造であ
    って、 ワイヤハーネスはドアインナーパネルの表面上に密着し
    た状態で配索されていることを特徴とするドア用ハーネ
    スの配索構造。
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