JP2003185863A - 光導波路形成用光硬化性組成物、光導波路の形成方法、および光導波路 - Google Patents

光導波路形成用光硬化性組成物、光導波路の形成方法、および光導波路

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光増感基を含有するポリシロキサンと光酸
発生剤を含有する汎用光源に対する感度が高く、高精度
のパターンを形成でき、光学特性が良好な光導波路を形
成できる保存安定性が良好な光導波路形成用光硬化性組
成物とこれを用いることを特徴とする光導波路の製造
法、および光導波路を得る。 【解決手段】 (A)光増感基を有するポリシロキ
サンおよび(B)光酸発生剤を含有する光導波路形成用
光硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路形成用光
硬化性組成物およびそれを用いた光導波路、および光導
波路の形成方法に関する。より詳細には、光増感基を含
有するポリシロキサンと光酸発生剤を含有する汎用光源
に対する感度が高く、高精度のパターンを形成でき、光
学特性が良好な光導波路を形成できる保存安定性が良好
な光導波路形成用光硬化性組成物とこれを用いることを
特徴とする光導波路の製造法、および光導波路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マルチメディア時代を迎え、光通信シス
テムやコンピュータにおける情報処理の大容量化および
高速化の要求から、光の伝送媒体として光導波路が注目
されている。このような目的で使用される光導波路は、
伝送損失などの光学特性が良好なことに加え、その性能
が外部環境に影響せず長期に安定していること、また、
微細かつ複雑な形状の光導波路を環境汚染することな
く、低エネルギー、短時間、少ない工程で歩留まりよく
製造することが望まれている。このような光導波路とし
ては、石英系導波路が代表的であり、一般に以下の工程
により製造されている。 シリコン基板上に、火炎堆積法(FHD)やCVD法
等の手法によりガラス膜よりなる下部クラッド層を形成
する。 下部クラッド層上に、これと屈折率の異なる無機質の
薄膜を形成し、この薄膜を反応性イオンエッチング法
(RIE)を利用してパターニングすることによりコア
部分を形成する。 更に、火炎堆積法によって上部クラッド層を形成す
る。
【0003】しかしながら、このような石英系導波路の
製造方法では、光学特性、耐久性は良好であるとされる
が、製造には、特殊な装置が必要であるとともに、多数
の複雑な工程と製造時間が長くかかり、かつ歩留まりも
低いなどの問題が見られた。光導波路の製造時間の短
縮、工程数の削減、歩留まりの向上を目的に、感光性の
光導波路材料を使用する技術が、開示されている。例え
ば、特開平10-254140号公報においては加水分解性シラ
ンの縮合物、光酸発生剤、脱水剤からなる光硬化性組成
物、特開2000-180643においてはエポキシ基含有のシラ
ン化合物、有機オリゴマー、重合開始剤からなる感光性
組成物、特開2001―288364においては加水分解性シラン
の縮合物、光酸発生剤、塩基性の酸拡散制御剤からなる
放射線硬化性組成物が開示されている。これら技術は感
光性組成物を用いることで光導波路の生産性を高め、高
精度のパターン形成を可能にすることを開示している
が、工業的製造において使われる安価な高圧水銀灯やメ
タルハライドランプなどの360nm以上の波長の光を高照
度で放出する汎用の光源に対する感光性を高めて生産性
を高めたいという要求に対しては十分なものではない。
すなわち、そのような汎用光源に高感度の光酸発生剤は
同時に太陽光や蛍光灯などの光の暴露により光分解しや
すい為取り扱いが難しく、酸拡散制御剤などのパターン
精度を高める場合に添加される塩基性物質の共存下では
熱的に不安定であるという問題を有する。感度、安定
性、取り扱いの容易さを両立する為、光酸発生剤と増感
剤との併用することが例えば、特開2001―288364の実施
例において開示されている。しかしながら、光増感剤と
して用いられる縮合芳香族化合物はアルコール類など汎
用の有機溶剤に対して溶解性が低い為、添加量を高める
と組成物中に析出し、光導波路の光学特性を低下させ
る。また、少ない添加量では感度が低いという問題があ
った。すなわち、光増感剤添加による感度向上は限定さ
れるのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情を背景としてなされたものであって、従来技術で
開示される、加水分解性シラン縮合物、光酸発生剤、酸
拡散制御剤、光増感剤からなる光導波路形成用光硬化性
組成物の課題である、取り扱いの容易な光酸発生剤を用
い、汎用の光源に対して高感度で、パターン精度、光学
特性、保存安定性が良好な光導波路形成用光硬化性組成
物、およびこれを用いた光導波路、およびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】以上述べた従来技術の課題
を解決することを目的に鋭意検討した本発明に示す光導
波路形成用光硬化性組成物およびこれを用いた光導波
路、およびその製造方法を発明するにいたった。
【0006】以下に、本発明の各成分、実施形態を図面
を適時参照しながら具体的に説明する。本発明の(A)
光増感基を有するポリシロキサンと(B)光酸発生剤を
含有することを特徴とする光導波路形成用光硬化性組成
物である。(A)成分の光増感基を含有するポリシロキ
サン中の光増感基とは、光酸発生剤の光分解反応を誘起
する光の波長領域を拡大し、分解効率を高める機能を有
する1価の有機であり、共有結合によりポリシロキサン
と結合していることを特徴とする。光増感基の構造とし
てはこの目的に合致する範囲で特に限定されるものでは
ないが、波長300nm以下に光吸収極大を有する光酸発生
剤を使用する場合、波長300nm以上の光に対する光分解
効率は低下する為、波長300nm以上に吸収を有する有機
基から選ばれる。波長300nm以上に吸収を有する有機基
の構造的特徴を例示すると、縮合芳香族基である。この
縮合芳香族基は例えば酸素、硫黄、窒素、リン、ハロゲ
ン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)などのヘテロ原子を
有していてもよい。光増感基の波長300nm以上での吸収
率は、試料濃度をモル/リットル、セル長が1cmで測定し
た場合のモル吸光係数により定義することができ、好ま
しいモル吸光係数はモル吸光係数が100未満の場合、増
感効果が小さいことから、光増感基のモル吸光係数は好
ましくは1000以上、より好ましくは10000以上である。
光増感基の含有量は(A)成分100重量部に対して、0.00
01〜1重量部、好ましくは、0.001〜0.1部である。光増
感基は下記に示す波長300nm以上に吸収を有する母体化
合物の水素原子を除いた1価の有機基から選ぶことがで
きる。
【0007】波長300nm以上に吸収を有する母体化合物
の具体例としては、アントラセン、シアノアントラセ
ン、ブロムアントラセン、クロルアントラセン、2-エチ
ル―9、10―ジメトキシアントラセン、9−ヒドロキシ
メチルアントラセン、ビニルアントラセン、などのアン
トラセン類、アントラキノン、2−ヒドロキシメチルア
ントラキノン、エチルアントラキノン、ビニルアントラ
キノン、などのアントラキノン類、チオキサントン、ク
ロルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソプ
ロピルチオキサントン、チオキサントン、ヒドロキシメ
チルチオキサントン、ビニルチオキサントン、などのチ
オキサントン類、ベンゾフェノン、オルトベンゾイル安
息香酸メチル、[4−(メチルフェニルチオ)フェニ
ル]フェニルメタン、4、4‘―ビスジエチルアミノベ
ンゾフェノン、4−ベンゾイルビフェニル、1、4−ジ
ベンゾイルベンゼン、などのベンゾフェノン類、ベンジ
ル、ナフタレン、ヒドロキシメチルナフタレン、ベンゾ
イルナフタレン、ビニルナフタレン、などのナフタレン
類、10―ブチルー2―クロロアクリドン、アクリド
ン、ヒドロキシメチルアクリドン、などのアクリドン
類、ビフェニル、ターフェニル、ヒドロキシメチルビフ
ェニル、ビニルビフェニルなどのポリフェニレン類、ペ
リレン、ヒドロキシメチルペリレン、メチルペリレン、
などのペリレン類、6−メチルクマリン、ジエチルアミ
ノー4−メチルクマリン、7−ヒドロキシ4−メチルク
マリン、クマリン、などのクマリン類、ジメチルアミノ
安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、
などのアミノ安息香酸エステル類、アクリジン、1、7
−ジアクリジルヘプタン、9−ヒドロキシ4−メトキシ
アクリジン、などのアクリジン類、N―オクチルービス
(α―モルフォニルジメチルアセチル)カルバゾール、
エチルカルバゾール、メチルカルバゾール、ヒドロキシ
メチルカルバゾール、ビニルカルバゾールなどのカルバ
ゾール類などを挙げることができる。これらの中で好ま
しい化合物はアントラセン類、チオキサントン類、ベン
ゾフェノン類、カルバゾール類である。
【0008】光増感基をポリシロキサンに化学結合する
方法は特に限定されるものではないが具体例を示すと下
記の1)〜4)の方法が挙げられる。 1)ヒドロキシ置換の光増感剤とポリシロキサン原料の
加水分解性シラン化合物を混合後加水分解、縮合するこ
とにより製造する方法。 2)アルコキシ基もしくは水酸基を有するポリシロキサ
ンに対してヒドロキシ置換の光増感剤を加え、加熱によ
り製造する方法。 3)分子内に加水分解性シリル基を有する光増感剤とポ
リシロキサンの原料である加水分解性シラン化合物とを
混合後、加水分解、共縮合する方法。 4)分子内にヒドロシラン(Si―H)結合を有するポリ
シロキサンに対して、ビニル基を含有する光増感剤と、
ヒドロシリル化触媒を混合し、加熱により製造する方
法。
【0009】1)の製造法はヒドロキシ置換の光増感剤
を加水分解性シラン化合物の加水分解、縮合時に共存さ
せることでアルコキシ基としてケイ素原子に結合させる
方法であり、2)の製造法は製造したポリシロキサン中
の水酸基もしくはアルコキシ基を置換することを特徴と
する製造法である。この製造法においても1)と同様に
光増感基はアルコキシ基としてポリシロキサン中のケイ
素原子と結合する。従って、特に2)の製造法において
は、エステル交換反応触媒として有効な触媒類を添加し
て光増感基の反応効率を高めることが好ましい。その際
の反応温度は通常、20℃〜200℃で常圧下で加温後、減
圧処理で水およびアルコール類を除去することにより効
率的に光増感基の置換が実施される。エステル化触媒の
例としては後述する加水分解性シラン化合物の加水分
解、縮合触媒と同様の触媒を用いることができるが、好
ましくは、テトラブトキシジルコニム、テトラブトキシ
チタニウム、トリブトキシアルミニウムなどの金属アル
コキシド、ジブチルスズジラウレート、ブチルスズオキ
サイド、などの有機金属、p-トルエンスルフォン酸ナト
リウム、メタンスルフォン酸ナトリウムなどのスルフォ
ン酸塩を挙げることができる。
【0010】1)および2)の製造方法において用いら
れるヒドロキシ置換の光増感剤の具体例としては、9−
ヒドロキシメチルアントラセン、2−ヒドロキシメチル
アントラキノン、ヒドロキシメチルチオキサントン、ヒ
ドロキシメチルナフタレン、ヒドロキシメチルビフェニ
ル、7−ヒドロキシ4−メチルクマリン、9−ヒドロキ
シ−4−メトキシアクリジン、ヒドロキシメチルカルバ
ゾール、などを挙げることができる。3)の製法に用い
られる分子内に加水分解性シリル基を有する光増感剤の
具体例としては、2−トリメトキシシリルエチルナフタ
レン、2−トリエトキシシリルエチルナフタレン、2−
トリメトキシシリルエチルビフェニル、2−トリメトキ
シシリルエチルアントラセン、2−トリエトキシシリル
エチルアントラセン、2−トリメトキシシリルエチルチ
オキサントン、2−トリメトキシシリルエチルカルバゾ
ール、2−トリエトキシシリルエチルカルバゾール、2
−トリクロロシリルエチルカルバゾールなどを挙げるこ
とができる。これらのシラン化合物は対応するビニル化
合物に対するSi―H基を有するアルコキシシラン、クロ
ルシランとのヒドロシリル化反応により製造することが
できる。4)において用いられるビニル基を含有する光
増感剤としては、ビニルアントラセン、ビニルアントラ
キノン、ビニルチオキサントン、ビニルビフェニル、ビ
ニルナフタレン、ビニルカルバゾールなどを挙げること
ができる。
【0011】(A)成分の光増感基を含有するポリシロキ
サンは光増感基以外の構成成分として、下記構造単位
(1)〜(3)のいずれか1種を含み、ケイ素原子に結
合した水酸基および/もしくはアルコキシ基を含有する
ポリシロキサンから選ばれる。
【0012】(1)
【化1】
【0013】(2)
【化2】
【0014】(3)
【化3】
【0015】構造単位(1)〜(3)式中、 R1、R2、R
3は1価の有機基であり、同一または異なっていてもよ
く、炭素数1〜12の非加水分解性の環状、分岐状、直鎖
状のアルキル基、アリール基、アラルキル基から選ばれ
る。 R1、R2、R3上の水素原子の一部もしくは総てが重
水素、フッ素、塩素置換されていてもよい。R1、R2、R3
の具体例を示すと、アルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、オクチル、ドデシル、およびこ
れらの重水素置換体、アリール基としてはフェニル、ビ
フェニル、ナフチル、およびこれらの重水素、フッ素、
塩化物アラルキル基としてはトリル、キシリル、メシチ
ル、およびこれらの重水素、フッ素、塩化物が挙げられ
る。好ましいアルキル基としてはメチル基、3,3,3-トリ
フルオロプロピル、トリジュテリオメチル、好ましいア
リール基としては、フェニル、ペンタフルオロフェニ
ル、ペンタジューテリオフェニル、好ましいアラルキル
基としては、トリフルオロメチルフェニル、ビス(トリ
フルオロメチル)フェニルを挙げることができる。
【0016】(A)成分における構造単位(1)、
(2)、(3)の比率は構造単位(2)を100モルとし
たとき、構造単位(1)が0〜100、構造単位(3)が0
〜50である範囲で選ばれる。
【0017】ケイ素原子に結合した水酸基およびアルコ
キシ基は構造単位(1)〜(3)中の酸素原子末端の一
部もしくは総てが水素原子もしくはアルキル基、アリー
ル基、アラルキル基で結合した構造として(A)成分中に
含まれる。水酸基の含有量は(A)成分100重量部中、0〜7
0重量部であり、好ましくは0.1〜40重量部、より好まし
くは、1〜10重量部である。アルコキシ基の含有量は、
(A)成分100重量部中、0〜90重量部、0.1〜30重量部、よ
り好ましくは1〜15重量部である。
【0018】光増感基を含有するポリシロキサンのゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略
記)で求めたポリスチレン換算の重量平均分子量は、50
0〜50000であり、好ましくは、1000〜10000である。重
量平均分子量が500未満の場合は光導波路の光学特性が
低下し、50000を越えると光硬化性組成物の保存安定性
が低下する為好ましくない。
【0019】(A)成分中の構造単位(1)を構成するシ
ラン化合物の具体例を挙げると、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テ
トラ(2-メタクリロキシエトキシ)シラン、テトラ(2-
アクリロキシエトキシ)シラン、テトラクロロシラン、
テトラアセトキシシラン、テトラアミノシラン、主たる
構成成分として好ましい具体例としては、テトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシ
ランがある。(A)成分中の構造単位(2)を構成するシラ
ン化合物の具体例を挙げると、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、
メチルジメトキシシラン、メチルトリアセトキシシラ
ン、トリジューテリオメチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシ
ラン、ベンジルトリメトキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン、フェニルシラン、フェニルトリアセトキシ
シラン、フェニルトリアミノシラン、フェニルトリクロ
ロシラン、フェニルトリエトキシシラン、ペンタフルオ
ロフェニルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニ
ルトリクロロシラン、ペンタジューテリオフェニルトリ
メトキシシラン、ペンタジューテリオフェニルトリアセ
トキシシラン、ペンタジューテリオフェニルトリクロロ
シラン、ペンタジューテリオフェニルトリエトキシシシ
ラン、キシリルトリメトキシシラン、トリフルオロメチ
ルフェニルトチメトキシシラン、ビフェニルトリメトキ
シシラン、ビフェニルトリクロロシラン、アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N―アミノエチルプロピルトリ
メトキシシラン、グリシジロキシトリメトキシシラン、
メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどがあ
り、主たる構成成分として好ましい具体例としては、メ
チルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプ
ロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ンがある。
【0020】(A)成分中の構造単位(3)を構成するシラ
ン化合物の具体例を挙げると、ビス(トリジューテリオ
メチル)ジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジメトキシシ
ラン、ジフェニルジクロロシラン、などを挙げることが
でき、主たる構成成分として好ましい具体例としては、
ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ンを挙げることができる。
【0021】その他、(A)成分を構成できる加水分解性
シランの例を挙げると、例えば、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N―アミノエチルプロピルトリメトキシシラン、
3−(N―アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラ
ン、4―アミノブチルトリエトキシシラン、(アミノエ
チルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N
―(2−アミノエチル)―3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−(m―アミノフェノキ
シ)プロピルトリメトキシシラン、m―アミノフェニル
トリメトキシシラン、p―アミノフェニルトリメトキシ
シラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
ビス(2―ヒドロキシエチル)―3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルジエト
キシメチルシラン、(N、N―ジメチルアミノプロピル)
トリメトキシシラン、3−モルフォリノプロピルトリメ
トキシシラン、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリ
ジン、(3−トリメトキシシリルプロピル)ジエチレン
トリアミン、などのアミノ基がアルキレンを介してケイ
素原子と結合している加水分解性シラン化合物や、ビス
(ジエチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルア
ミノ)ジエチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチ
ルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、ビス(ジメチル
アミノ)ビニルエチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)
ビニルメチルシラン、ビス(エチルアミノ)ジメチルシ
ラン、ビス(エチルメチルケトキシム)メチルイソプロ
ポキシシラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシ
ム)シラン、テトラキス(ジエチルアミノ)シラン、テ
トラキス(ジメチルアミノ)シラン、トリス(ジメチル
アミノ)メチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)フェ
ニルシランなどのアミノ基が直接ケイ素原子と結合して
いる加水分解性シラン化合物、メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、などのアクリル置換シラン、グリ
シジロキシプロピルトリメトキシシラン、2−トリメト
キシシリルエチルシクロヘキセンオキシドなどのエポキ
シ官能性のシラン化合物を挙げることができる。
【0022】(A)成分の加水分解性シラン化合物の加水
分解、縮合させる為の条件は、加水分解性基がアルコキ
シ基である場合、加水分解によりアルコールを副生する
為、特に溶剤を添加することなく実施することができ
る。一方、加水分解性基がハロゲン基などの場合、希釈
溶剤となる副生成物を生成せず、また、触媒となる酸を
副生する為、有機溶剤を予め添加して希釈した状態で加
水分解、縮合反応を実施することが望ましい。その場
合、多量の酸を残した状態で光導波路形成用光硬化性組
成物を調製した場合、保存安定性が低下することから、
例えば、塩基性物質による中和後、生成する塩を洗浄又
は、イオン交換樹脂の添加などにより除去する工程を加
えることにより安定な光硬化性組成物にすることが好ま
しい。
【0023】以下に加水分解性基がアルコキシ基である
場合のシラン化合物の加水分解、縮合工程を一例として
示す。すなわち、下記1)〜4)の工程によって実施さ
れる。 1)加水分解性シラン化合物を容器に収容する。 2)次いで、所定量の水および触媒を攪拌しながら滴下
する。 3)ついで、所定温度で所定時間加熱攪拌する。 4)所定の溶剤を加え希釈する。
【0024】上記1)の工程における温度は通常0℃〜5
0℃、乾燥雰囲気下で実施される。上記2)の工程は加
水分解性シランの加水分解を開始する工程であり、工程
1)と同じ温度で乾燥雰囲気下で行われる。添加する水
の量をPモル、加水分解性シラン化合物中の総加水分解
性基のモル数をQとした場合、 P/Q比が小さすぎると
加水分解、縮合物の収量と分子量が低下する結果、形成
される光導波路の耐久性が低下する。一方、 P/Q比が
大きすぎる場合、分子量が適正範囲を越えることで光硬
化性組成物の保存安定性が低下する。このことから、通
常、0.1<P/Q<7の範囲、好ましくは0.3<P/Q<4、
より好ましくは0.3<P/Q<2の範囲で行われる。添加
する水は通常イオン交換水、蒸留水を用いるが、反応を
加速する目的で触媒を添加してもよい。触媒の添加量は
(A)成分の加水分解性シラン100重量部に対して、0.00
01〜10重量部、好ましくは、0.001〜1重量部である。
【0025】触媒の添加方法は特に規定されないが好ま
しくは水溶液として加える。触媒としては蟻酸、酢酸、
蓚酸、乳酸、マロン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、
コハク酸、フマル酸、フタル酸、ピロメリット酸、p―
トルエンスルフォン酸、メタンスルフォン酸、トリフル
オロ酢酸、トリフルオロメタンスルフォン酸、などの1
価、2価、3価の有機酸、塩酸、リン酸、硝酸、フッ
酸、臭素酸、塩素酸、過塩素酸、などの無機酸、周期律
表でアルカリ金属、アルカリ土類の水酸化物、4級アル
キルアンモニウムの水酸化物や炭酸塩、1〜3級アミン
類などのアルカリ、アンモニウムクロライド、テトラメ
チルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウ
ムブロマイド、テトラブチルアンモニウムスルフォネー
トなどの酸性塩、次亜塩素酸ナトリウム、塩基性塩、ス
ズ、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、硼素な
どのケイ素以外の金属アルコキシドおよびそれらのキレ
ート錯体、などで反応促進効果があるが、有機酸、無機
酸、金属アルコキシド、金属アルコキシドのキレート化
合物など酸性触媒が好ましく、有機酸が特に好ましい。
【0026】上記3)の工程は加水分解性シランの加水
分解、縮合を実施する工程であり、反応温度はシラン化
合物、水、および加水分解により副生するアルコールの
沸点以下で行われ、通常0℃〜150℃、好ましくは20℃〜
100℃、乾燥雰囲気下で行われる。反応時間は通常1時
間〜12時間である。上記4)工程においては所定の溶剤
による希釈もしくは置換をおこなうが、光導波路を形成
するに適切な希釈溶剤への置換をこの段階で行うことが
好ましい。希釈溶剤は(A)成分100重量部に対して、10〜
1000重量部、好ましくは40〜250重量部用いられる。溶
剤置換の方法は特に制限されないが、常圧下で蒸留置換
する方法、減圧下で蒸留する方法などを挙げることがで
きる。希釈溶剤は各成分を均一に溶解し、良好な光導波
路を形成できる有機溶剤から選ぶことができる。
【0027】(B)成分の光酸発生剤の種類としては、一
般式(1)で表される構造を有するオニウム塩(第1群
の化合物)や、一般式(5)で表される構造を有するス
ルホン酸誘導体(第2群の化合物)を挙げることができ
る。特に有効な化合物は芳香族オニウム塩である。例え
ば特開昭50−151996号公報、特開昭50−15
8680号公報などに記載の芳香族ハロニウム塩、特開
昭50−151997号公報、特開昭52−30899
号公報、特開昭56−55420号公報、特開昭55−
125105号公報などに記載のVIA族芳香族オニウ
ム塩、特開昭50−158698号公報などに記載のV
A族芳香族オニウム塩、特開昭56−8428号公報、
特開昭56−149402号公報、特開昭57−192
429号公報などに記載のオキソスルホキソニウム塩、
特開昭49−17040号公報などに記載の芳香族ジア
ゾニウム塩、米国特許第4, 139, 655号明細書に
記載のチオビリリウム塩などが好ましい。また、鉄/ア
レン錯体、アルミニウム錯体/光分解ケイ素化合物系開
始剤なども挙げることができる。
【0028】 [R4 a5 b6 c7dW]+m[MZm+nーm (4) [一般式(4)中、カチオンはオニウムイオンであり、
WはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Cl、または
−N≡Nであり、 R4、R5、R6、R7は同一または異な
る有機基であり、a、b、c、dはそれぞれ0〜3の整数で
あって、(a+b+c+d)はWの価数に等しい。また、M
はハロゲン化物錯体[MZm+n]の中心原子を構成する
金属またはメタロイドであり、例えば、B、P、As、Sb、
Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co
である。Zは例えば、F、Cl、Brなどのハロゲン原子また
はアリール基であり、mはハロゲン化物錯体イオンの正
味の電荷であり、nはMの原子価である]
【0029】QS―[S(=O)2―R8t (5) [一般式(5)中、Qは1価もしくは2価の有機基、R8
は炭素数1〜12の1価の有機基、添え字sは0または
1、添え字tは1又は2である]
【0030】まず、第1群の化合物であるオニウム塩は
光を受けることにより酸性活性物質を放出することがで
きる化合物である。ここで一般式(5)における[MZ
m+n]の具体例として、テトラフルオロボレート(B
F4 )、ヘキサフルオロフォスフェート(PF6 )、ヘキ
サフルオロアンチモネート(Sb6 )、ヘキサフルオロア
ルセネート(AsF6 )、このようなオニウム塩のうち、
(B)成分としヘキサクロロアンチモネート(SbCl6 )、
テトラフェニルボレート(BPh4 )、テトラキス(トリ
フルオロメチルフェニル)ボレート[B(CF3―P
h)4 ]、ペンタキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート(B(C6F5)4 )などが挙げられる。また、一般
式(4)に使用するアニオン[MZm+n]のかわりに、
一般式(MZnOH)で表されるアニオンを使用することも
できる。さらに、価塩素酸イオン(ClO4―)、トリフル
オロメタンスルフォン酸イオン(CF3SO3 )、フルオロ
スルフォン酸(FSO3 )、トルエンスルフォン酸イオ
ン、トリニトロベンゼンスルフォン酸イオン、トリニト
ロトルエンスルフォン酸イオン、などの他のアニオンを
有するオニウム塩を使用することもできる。次に第2群
の化合物について説明する。 一般式(5)で表される
スルフォン酸誘導体の例を示すと、ジスルフォン酸類、
ジスルフォニルジアゾメタン類、ジスルフォニルメタン
類、スルフォニルベンゾイルメタン類、イミドスルフォ
ネート類、ベンゾインスルフォネート類、1−オキシー
2―ヒドロキシ3−プロピルアルコール、のスルフォネ
ート類、ピロgロールトリスルフォネート類、ベンジル
スルフォネート類を挙げることができる。また、一般式
(5)で表されるスルフォン酸誘導体の中で、より好ま
しくはイミドスルフォネート類であり、さらに好ましく
はトリフルオロメタンスルフォネート誘導体である。
【0031】光酸発生剤として好適に使用できる化合物
の市販品としては、UVI−6950、UVI−697
0、UVI−6974、UVI−6990(以上、ユニ
オンカーバイド社製)、アデカオプトマーSP−15
0、SP−151、SP−170、SP−171、SP
−172(以上、旭電化工業(株)製)、Irgacu
re 261(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカ
ルズ(株)製)、CI−2481、CI−2624、C
I−2639、CI−2064(以上、日本曹達(株)
製)、CD−1010、CD−1011、CD−101
2、KI85(以上、サートマー社製)、DS―10
0、 DS―101、 DAM―101、 DAM―10
2、 DAM―105、 DAM―201、DSM―30
1、DTS−103、NAI−100、 NAI−10
1、 NAI−105、 NAI−106、PAI―101、
SI―100、 SI―101、 SI―105、 SI―1
06、PI―105、NDI―105、BENZOIN TOSYLAT
E、MBZ―101、 MBZ―301、PYR―10
0、PYR―200、DNB―101、NB―101、N
B―201、NDS−103、NAT―103、NAT―
105、NDS―103、 NDS―105、 NDS―
155、 NDS―165、CMS―105、TPS−
102、TPS−103、TPS−105、MDS−1
03、MDS−105、MDS−205、MDS−30
5、DTS−103、MPI−103、BBI―10
1、BBI―102、BBI−103、BBI―105、
BBI―106、 BBI―109、 BBI―201、D
PI―105、 DPI―109、 DPI―201、MPI
―103、 MPI―105、 MPI―106、 MPI―
109(以上、みどり化学(株)製)、PCI−061
T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−0
22T(以上、日本化薬(株)製)、IBPF、IBCF(以上
三和ケミカル(株)製)などを挙げることができる。これ
らのうち、さらに好ましい光酸発生剤としては、波長20
0nm以上の吸収極大が360nm以下にある第1群の化合物で
あるオニウム塩の光酸発生剤をあげることができる。光
酸発生剤の添加量は(A)成分100重量部に対して、0.01
〜10重量部、好ましくは、0.1〜5重量部、より好ましく
は、0.1〜1部である。0.01部重量部未満では光硬化性
が不十分となり、10重量部を越えると光導波路としての
光学特性が低下する。
【0032】本発明の光導波路形成用光硬化性組成物に
おいては、前述(A)成分および(B)以外に下記の成分
(C)〜(I)を配合することができる。以下、これらにつ
いて説明する。 (C)酸拡散制御剤 (C)成分の酸拡散制御剤は光照射により光酸発生剤から
生じた酸性活性物質の被膜中における拡散を制御し、非
照射領域での硬化反応を抑制する作用を有する化合物と
定義される。ただし、定義上、光酸発生剤と区別するた
め、(C)成分の酸拡散制御剤は酸発生機能を有しない化
合物である。このような酸拡散制御剤を添加することに
より、光硬化性組成物を効果的に硬化して、パターン精
度を向上せしめることができる。
【0033】(1)種類 (C)成分の酸拡散制御剤としては、形成工程中の露光
や加熱処理によって塩基性が変化しない含窒素有機化合
物が好ましい。このような含窒素有機化合物としては、
例えば、下記一般式(6)で表される化合物(以下、「含
窒素化合物(I)」という。)が挙げられる。 NR91011 (6) [一般式(6)中、R9、R10およびR11は相互に独立
であって、水素原子、置換もしくは非置換のアルキル
基、置換もしくは非置換のアリール基、または置換もし
くは非置換のアラルキル基を表している。]
【0034】また、別の含窒素有機化合物としては、同
一分子内に窒素原子を2個有するジアミノ化合物(以
下、「含窒素化合物(II)」という。)や、窒素原子を
3個以上有するジアミノ重合体(以下、「含窒素化合物
(III)」という。)、あるいは、アミド基含有化合
物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げること
ができる。ここで、含窒素化合物(I)としては、n−
ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルア
ミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノア
ルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペン
チルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチ
ルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルア
ミン、ジ−n−デシルアミン等のジアルキルアミン類;
トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ
−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ
−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、ト
リ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、ト
リ−n−デシルアミン等のトリアルキルアミン類;アニ
リン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリ
ン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メ
チルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミ
ン、トリフェニルアミン、1−ナフチルアミン等の芳香
族アミン類;エタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類等を挙
げることができる。
【0035】また、含窒素化合物(II)としては、例え
ば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメ
チルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス
(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エ
チレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’
−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルアミン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プ
ロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−
2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−
アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−
1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4
−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン等を
挙げることができる。
【0036】また、含窒素化合物(III)としては、例え
ば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジメチル
アミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることが
できる。また、アミド基含有化合物としては、例えば、
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミ
ド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン
等を挙げることができる。また、ウレア化合物として
は、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウ
レア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テト
ラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチ
ルチオウレア等を挙げることができる。
【0037】また、含窒素複素環化合物としては、例え
ば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、2−メチルイ
ミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、4−フェニルイミダゾール、4−メチル−
2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジ
ン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エ
チルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリ
ジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニ
ルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミ
ド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピ
リジン類;ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザ
リン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、
4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチル
ピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オ
クタン等を挙げることができる。これらの含窒素有機化
合物のうち、含窒素化合物(I)、含窒素複素環化合物
等が好ましい。また、含窒素化合物(I)の中では、ト
リアルキルアミン類が特に好ましく、含窒素複素環化合
物の中では、ピリジン類が特に好ましい。なお、酸拡散
制御剤は、一種単独で使用することもできるし、あるい
は二種以上を混合して使用することも好ましい。
【0038】(5)添加量 また、酸拡散制御剤の添加量を、(A)成分100重量
部に対して、0.001〜15重量部の範囲内の値とす
ることが好ましい。この理由は、かかる酸拡散制御剤の
添加量が0.001重量部未満では、プロセス条件によ
っては、光導波路のパターン形状や寸法再現性が低下す
る場合があるためであり、一方、かかる酸拡散制御剤の
添加量が15重量部を超えると、(A)成分の光硬化性
が低下する場合があるためである。したがって、酸拡散
制御剤の添加量を、(A)成分100重量部に対して、
0.001〜10重量部の範囲内の値とすることがより
好ましく、0.005〜5重量部の範囲内の値とするこ
とがさらに好ましい。
【0039】(D)表面張力低下剤 (D)成分の表面張力低下剤は本発明の光硬化性組成物
のコーティングする工程における塗膜のはじき、凹凸、
うねりなど、表面張力の不適合に由来するコーテイング
性能を改善する目的で添加され、微量の添加で表面張力
を低減する機能を有する化合物から選ばれる。そのよう
な表面張力低下剤は市販されている界面活性剤、レベリ
ング材、消泡剤、脱泡剤、整泡剤および塗料添加剤の中
から選ぶことができる。表面張力低下剤は基本的には極
性基と疎水性基の両者を含有する化合物である。構造的
にはシリコーン系、有機系、フッ素系の製品が市販され
ており、これらは極性基のイオン性から、それぞれアニ
オン系、ノニオン性、カチオン性、両性、に類別され
る。表面張力低下剤は以上述べた化合物の中から選択す
ることができるが、本発明の主たる構成成分である光増
感基を含有するポリシロキサンとの相溶性が高いことと
微量で効果が得られることから、シリコーン系もしくは
フッ素系の表面張力低下剤が好ましい。
【0040】シリコーン系表面張力低下剤としてはポリ
エーテル変性シリコーン類、ポリエステルシリコーン
類、アルキル変性シリコーン類、アクリルシリコーン類
などから選ばれるが、より好ましくはこれらの中でノニ
オン系であり特にポリエーテル変性シリコーン類の表面
張力低下剤が選ばれる。また、フッ素系としてはフルオ
ロアルキルシリコーン類、フルオロアルキルカルボン酸
類、フルオロアルキルアルコール類、フルオロアルキル
エーテル類、フルオロアルキル4級アンモニウム塩など
から選ばれる。これらの中から単独もしくは2種以上混
合して配合することができる。表面張力低下剤の添加量
は光導波路形成用組成物100重量部に対して、0.1〜0.00
01部、好ましくは0.1〜0.001部である。また、組成物中
の乾燥後の固形分100重量部に対しては、1〜0.001部、
好ましくは1〜0.01部である。表面張力低下剤の添加量
が0.0001未満の場合、本発明の光導波路の均質性、平滑
性が低下する場合があり、一方、0.1を越えて添加する
場合、光導波路の耐久性が低下する。
【0041】表面張力低下剤の添加時期は本発明の組成
物製造のどの段階でもよいがが、化学反応による消泡剤
の純度低下を防ぐ為、(A)成分の光増感基を含有する
ポリシロキサン製造後に添加することが好ましい。ま
た、添加方法は表面張力低下剤が組成物中均一に溶解す
るならば制限を受けないが、予め有機溶剤で希釈した後
添加する方法が均一化までの時間を短縮できる為好まし
い。
【0042】市販されている製品を例示すると、東レ・
ダウコーニング・シリコーン(株)製のシリコン系製品で
は、シリコーン塗料添加剤として製品化されているSH20
0、DC3PA、SH7PA、DC11PA、SH21PA、SH28PA、SH29PA、S
H30PA、ST80PA、ST83PA、ST86PA、ST90PA、ST94PA、ST9
6PA、ST97PA、ST101PA、ST102PA、ST103PA、ST105PA、S
T110PA、SH550、SH710、など、また、シリコーン消泡剤
として製品化されているSH200、FS1265、SH203、SD559
1、SH7PA、化粧品用シリコーンとして製品化されている
SH3746、SH3771C、SH3772C、SH3773C、SH3775C、SH374
8、SH3749、などを挙げることができる。また、ビック
ケミー・ジャパン(株)製のシリコーン系表面調整剤とし
て製品化されているBYK-300、BYK-301、BYK-335、BYK-3
02、BYK-331、BYK-306、BYK-330、BYK-341、BYK-344、B
YK-307、BYK-332、BYK-333、BYK-310、シリコーン系レ
ベリング剤として製品化されているBYK-077、BYK-315、
BYK-320、BYK-325、BYK-322、BYK-323、など反応性シリ
コーン系表面調整剤として製品化されているBYK-370、B
YK-371、BYK-373、BYK-375など、紫外線硬化型用表面調
整剤として製品化されているBYK-UV3500、BYK-UV3510、
BYK-UV3530、また、溶剤型および無溶剤型塗料用非シリ
コーン系消泡剤として製品化されているBYK-051、BYK-0
52、BYK-053、BYK-055、BYK-057、などをあげることが
できる。また、フッ素系塗料添加剤として製品化されて
いる例をあげると共栄社油脂化学工業(株)製フローレン
AC-300、フローレンAC-900、フローレンAO-3、フローレ
ンAKS、フローノンSB-110N、フローノンSB-210、フロー
ノンSB-510、フローノンSB-551、新秋田化成(株)製EF-3
05、EF-306A、などがあり、界面活性剤として製品化さ
れているものには、例えば、花王(株)製エマール0、エ
マールAD-25R、エマールTD、エマールE-27C、エマールN
C-35、レオドールMS-50、レオドールSP-L10、レオドー
ルAO-10、レオドールTW-L120、レオドールTW-O120、レ
オドールスーパーTW-S120、レオドール430、ネオペレッ
クスF-25、ネオペレックスNo25、エマノーン1112、エマ
ノーン4110EMANO-NN3299、エマゾールL-10H、エマゾー
ルP-120、エマゾールO-120、など、花王アトラス(株)製
エマルゲン105、エマルゲン108、エマルゲン147、エマ
ルゲン210、エマルゲン320P、エマルゲン404、エマルゲ
ン430、エマルゲン903、エマルゲン906、エマルゲン92
0、エマルゲン950、エマルゲン705、エマルゲンPP-15
0、エマルゲンPP-230、エマルゲンPP-250、エマルゲンP
P-290、アミート105、アミート308、アミート320、コー
タミン24P、コータミンD-86P、アンヒトール24B、アン
ヒトール86Bなどを挙げることができる。なお、これら
界面活性剤として製品化されているもの中では特にノニ
オン性のものが好ましい。
【0043】(E)有機溶剤 (E)成分のプロピレンエーテル単位、α-もしくはβ-
ヒドロキシカルボニル構造単位を含有する有機溶剤は、
(A)成分の光増感基を含有するポリシロキサンの製造時
に希釈溶剤として好適に用いることができ、同時に本発
明の光導波路形成用光硬化性組成物の溶剤成分として好
ましい溶剤である。その一つは、プロピレンエーテル単
位を有する有機化合物であり、さらに好ましくはプロピ
レンエーテル単位を構成単位とするエーテル含有アルコ
ール類である。他の一つはα-もしくはβ-ヒドロキシカ
ルボニル構造単位を含有する有機化合物であり、具体的
にはα-ヒドロキシエステル類とβ-ヒドロキシケトン類
である。これらの溶剤は変異原性がなく、(A)成分に対
する良好な溶解性を有し、かつ良好な光導波路を形成で
きる特徴がある為に好適に用いられる。
【0044】エーテル含有アルコール類の具体例として
は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノブチルエーテルなどがあ
る。α-ヒドロキシエステル類の具体例としては、乳酸
メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸
アミル、乳酸オクチルなどがある。β-ヒドロキシケト
ン類の具体例としては、4−ヒドロキシー4−メチルー
2−ペンタノン、4−ヒドロキシー2−ペンタノン、5
−ヒドロキシー5−メチルー3−ヘプタノン、などがあ
る。これらは、1種又は2種以上組み合わせて用いても
よい。
【0045】(F)金属アルコキシド (F)成分として、金属アルコキシドを本発明の光導波路
の屈折率を制御する目的で添加することができる。その
ような金属アルコキシドを例示すると、Ge、Sn、B、A
l、Ga、In、Sb、Ti、Zrであり、アルコキシ基としては
炭素数1〜12の直鎖状、分枝上、環状のアルコキシ基
から選ばれる。具体例を示すと、テトラメトキシゲルマ
ニウム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラブトキシ
ゲルマニウム、メチルトリエトキシゲルマニウム、フェ
ニルトリメトキシゲルマニウム、テトラブトキシスズ、
テトラブトキシスズ、メチルトリブトキシスズ、トリメ
トキシボラン、トリエトキシボラン、トリブトキシボラ
ン、トリブトキシアルミニウム、トリス(エチルアセト
アセトナト)アルミニウム、ジブトキシ(アセチルアセ
トナト)アルミニウム、トリイソプロポキシガリウム、
トリブトキシガリウム、トリイソプロポキシインジウ
ム、トリブトキシインジウム、トリイソプロポキシアン
チモン、トリブトキシアンチモン、テトライソプロポキ
シチタン、テトラブトキシチタン、ジアセチルアセトナ
ト(ジブトキシ)チタン、テトラキス(エチルアセトア
セトナト)チタニウム、テトライソプロポキシジルコニ
ウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラキス(エチ
ルアセトアセトナト)ジルコニウムなどを挙げることが
できる。これらの金属アルコキシドの添加量は(A)成
分100重量部に対して、50〜0.01部であり、(A)成分の
光増感基を含有するポリシロキサンの製造後もしくは製
造前に添加する。製造前に添加する場合はポリシロキサ
ン製造時の加水分解性シラン化合物と同時に混合後、加
水分解、共縮合することが好ましい。
【0046】(G)無機微粒子 (G)成分として本発明の光導波路の強度を高めること
を目的として、無機微粒子を添加することができる。無
機微粒子を構成する元素としては、特に限定されない
が、酸化物、窒化物が好ましく、酸化物としては例え
ば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化硼素、酸化チ
タニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、窒化物としては窒化ケイ素、窒化硼素などを挙げる
ことができる。これら無機微粒子の平均粒子径は1〜100
nm、好ましくは5〜50nmであり、粒子径が1nm未満の材料
は安定に存在せず、一方、100nmを越えると光導波路の
平滑性が低下することにより光学特性が低下する。添加
量は(A)成分のアミノポリシロキサン100重量部に対し
て、1〜200重量部、好ましくは10〜100重量部加えるこ
とができる。添加量が1重量部未満では強度向上の効果
が低く、一方200重量部を越えると強度が低下する為好
ましくない。
【0047】無機微粒子は粉体又は溶剤分散のコロイド
液として入手されるが、組成物中での分散性が良好な
為、溶剤分散のコロイド液がより好ましい。また、光導
波路における光散乱による光伝送損失を損なわない為、
無機微粒子と(A)成分の光増感基を含有するポリシロキ
サンとの屈折率差は0.03以下、より好ましくは0.003以
下にすることが好ましい。市販されている無機微粒子の
製品例のうちコロイダルシリカの例を挙げると、日産化
学工業(株)製のスノーテックスO、スノーテックスN、メ
タノールシリカゾル、IPA-ST、MEK-ST、NBA-ST、DMAC-S
T、などを挙げることができる。
【0048】(H)脱水剤 (H)成分の脱水剤は、本発明の光導波路形成用光硬化性
組成物の保存安定性、硬化性を高める目的で添加するこ
とができる。組成物中に多量の水分が含まれる場合、光
増感基を含有するポリシロキサン中に含まれる未加水分
解基は保管中に分解され、架橋によりゲル体を生じるこ
とが推定される。また、水はカチオン重合などの酸性活
性物質による重合反応の連鎖移動剤となることが知られ
ている。従って架橋密度の高い光硬化物を形成する為に
は光照射時の水分量は少ないことが好ましい。このよう
な理由により、本発明の組成物の保存安定性と光硬化性
を高めることを目的として脱水剤を添加することができ
る。また、そのような脱水剤は光導波路形成時の乾燥条
件において蒸発して除去でき、かつ、脱水性を有する有
機化合物から選ばれる。そのような有機化合物の具体例
を挙げると、例えば、オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エ
チル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチル、などのオ
ルトエステル類、アセトンのジメチルアセタール、アセ
トンのジエチルアセタールシクロヘキサンのジメチルア
セタール、シクロヘキサンのジエチルアセタールなどの
ケトンのアセタール類を挙げることができる。これらオ
ルトエステル類、ケトンのアセタール類は水との反応に
より、それぞれ揮発性の高い、エステル/アルコール、
ケトン/アルコールに分解することから好ましい。脱水
剤の添加量は(A)成分100重量部に対して、0.1〜100重量
部、好ましくは1〜10重量部である。0.1重量部未満では
保存安定性、硬化性の向上効果はなく、一方100重量部
を越えると効果が飽和する為経済的でない。
【0049】(I)架橋性化合物 (I)成分として、(A)成分以外の架橋性の化合物を本
発明の組成物に配合することができる。そのような架橋
性化合物としては、以下のものを例示することができ
る。第1の例として、(A)成分以外の酸性活性物質で重
合、架橋する加水分解性シラン化合物もしくはその縮合
物を例示すると、例えば、シランカップリング剤として
市販されている、グリシジロキシプロピルトリメトキシ
シラン、グリシジロキシプロピルトリエトキシシラン、
グリシジロキシプロピルメチルジメトキシシラン、グリ
シジロキシプロピルジメチルメトキシシラン、とり2−
トリメトキシシリルエチルシクロヘキセンオキシド、2
−トリエトキシシリルエチルシクロヘキセンオキシド、
等のエポキシ置換アルコキシシラン類、メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、アクリロキシトリメトキ
シシランなどのアクリル置換アルコキシシラン類、メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピ
ルメチルジメトキシシランなどのメルカプト置換アルコ
キシシラン類、アミノプロピルトリエトキシシラン、N-
アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシランなどの
アミノ置換アルコキシシラン類、およびこれらの加水分
解、縮合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物を
挙げることができる。
【0050】第2の例として、分子中に1個以上のエポ
キシ基を含有するエポキシ化合物、例えば、ビスフェノ
ールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリ
シジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテ
ル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭
素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビ
スフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラ
ック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添
ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)
シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシク
ロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキ
サン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキ
シルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチ
ルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチ
ルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス
(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタ
ジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレ
ンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ
ート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エ
ポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6
−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリン
トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジル
エーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種また
は2種以上のアルキレンオキサイドを付加することによ
り得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエ
ーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル
類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル
類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたは
これらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリ
エーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級
脂肪酸のグリシジルエステル類;エポキシ化大豆油;エ
ポキシステアリン酸ブチル;エポキシステアリン酸オク
チル;エポキシ化アマニ油;エポキシ化ポリブタジエン
などを例示することができる。
【0051】第3の例として、分子中に1個以上のオキ
センタン基を含有するオキセタン化合物としては、例え
ば、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメ
チルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシメチルオ
キセタン、ビス(3−エチル−3−メチルオキシ)ブタ
ンなどのオキセタン類を挙げることができる。
【0052】第4の例として、分子中に1個以上のビニ
ルエーテル基を含有するビニルエーテル化合物として、
エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレング
リコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパント
リビニルエーテルなどのビニルエーテル類を挙げること
ができる。
【0053】第5の例として、分子中に1個以上のエポ
キシ、オキセタン、ビニルエーテル基、加水分解性シリ
ル基からなる群から選ばれる一つ以上の基を含有するビ
ニル系重合体を挙げることができる。これらの基は1分
子中に0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%含有する
ことができる。これらの官能基の共重合は、これら官能
基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類を主構成成
分のビニルモノマーとラジカル共重合する方法、もしく
は、カルボン酸、エポキシ基、ヒドロキシ基を含有する
ビニル系重合体にポリマー反応により導入する方法など
により製造される。
【0054】例えば、加水分解性シリル基含有のビニル
系重合体の製造においては、メタクリロキシプロピルト
リメトキシシランをラジカル共重合する方法に加え、カ
ルボン酸含有ビニル系重合体とグリシジロキシプロピル
トリメトキシシランを反応させる方法、ヒドキシ含有ビ
ニル系重合体にトリメトキシシリルプロピルイソシアネ
ートを反応させる方法、エポキシ基含有ビニル系重合体
にアミノプロピルトリエトキシシランを反応させる方法
などにより製造される。これら架橋性基を含有したビニ
ル系重合体のGPCによる重量平均分子量は500〜100000、
好ましくは、1000〜50000、より好ましくは、3000〜100
00である。
【0055】ビニル系重合体の主構成成分となるビニル
モノマーとしては、スチレン、α-メチルスチレン、な
どの芳香族不飽和エチレン含有化合物、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、メチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ナ
フチル(メタ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アク
リレートなどのアルキル(メタ)アクリレート類、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)ア
クリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート類、アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アク
リル酸類、N―ビニルピロリドン、N―ビニルカプロラク
タムなどのN―ビニルラクタム類、(メタ)アクリロイ
ルモルフォリン、N、N―ジメチル(メタ)アクリルアミ
ドなどの不飽和アミド類などを挙げることができる。こ
れら、ビニル系重合体の製造はビスアゾバレロニトリル
などのジアゾ系の熱ラジカル重合開始剤、ビニルモノマ
ー、有機溶剤の混合液を50℃〜150℃の範囲で1〜10時間
加熱攪拌する公知の方法により製造される。
【0056】成分(I)の添加方法は(A)成分〜(H)の
いずれか1成分以上を含有する混合物に添加、混合する
方法が用いられるが、加水分解性シリル基含有のビニル
系重合体を成分(I)として配合する場合、(A)成分のアミ
ノポリシロキサンを製造する際に原料の加水分解性シラ
ンと加水分解性シリル基含有のビニル系重合体とを混合
物を混合の後、加水分解、縮合することで配合すること
が好ましい。本発明においては、発明の効果を損なわな
い範囲で前述の(C)〜(I)成分以外の成分を配合する
ことができる。
【0057】本発明において光導波路を製造するにあた
り、下部クラッド層、コア部分および上部クラッド層の
各層を形成する工程を含むとともに、少なくとも一つの
工程が、第1の実施形態で説明した(A)および(B) 成
分を含有してなる光導波路形成用光硬化性組成物を塗工
した後、放射線により硬化させる工程である。
【0058】1.光導波路形成用光硬化性組成物の調製 光導波路を構成する下部クラッド層、コア部分および上
部クラッド層を形成するための光導波路形成用光硬化性
組成物、すなわち下層用組成物、コア用組成物および上
層用組成物は、それぞれ、第1の実施形態で説明したア
ミノポリシロキサンや光酸発生剤等を、常法にしたがっ
て混合撹拌することにより、調製することができる。ま
た、調製された下層用組成物、コア用組成物および上層
用組成物としては、それぞれ、最終的に得られる各部の
屈折率の関係が、光導波路に要求される条件を満足する
ように、互いに異なる光導波路形成用光硬化性組成物を
用いることが好ましい。
【0059】したがって、(A)成分の加水分解性シラ
ン化合物の種類等を適宜選択することにより、異なる屈
折率を有する硬化膜が得られる光導波路形成用光硬化性
組成物とすることができる。そして、屈折率の差が適宜
の大きさとなるような二種または三種の光導波路形成用
光硬化性組成物を用い、最も高い屈折率の硬化膜を与え
る光導波路形成用光硬化性組成物をコア用組成物とし、
他の組成物を下層用組成物および上層用組成物として用
いることが好ましい。ただし、下層用組成物と上層用組
成物とは同一の光導波路形成用光硬化性組成物であって
もよく、通常は同一の組成物であることが、経済的に有
利であり、製造管理も容易となることからより好まし
い。また、各光導波路形成用光硬化性組成物を調製する
際に、その粘度を、1〜10,000cps(25℃)
の範囲内の値とすることが好ましく、5〜8,000c
ps(25℃)の範囲内の値とすることがより好まし
く、10〜5,000cps(25℃)の範囲内の値と
することがさらに好ましい。この理由は、各光導波路形
成用光硬化性組成物の粘度がこれらの範囲外の値となる
と、取り扱いが困難になったり、均一な塗膜を形成する
ことが困難となる場合があるためである。なお、光導波
路形成用光硬化性組成物の粘度は、反応性希釈剤や有機
溶媒の配合量によって、適宜調整することができる。
【0060】2.形成方法 本発明において光導波路10は、図2に示すような工程
を経て形成される。すなわち、下部クラッド層13、コ
ア部分15および上部クラッド層(図示せず。)を、い
ずれも、それらの層を形成するための光導波路形成用光
硬化性組成物を塗工したのち、光硬化することにより形
成することが好ましい。なお、以下の形成例では、下部
クラッド層、コア部分および上部クラッド層を、それぞ
れ硬化後において屈折率が異なる硬化物が得られる光導
波路形成用光硬化性組成物である下層用組成物、コア用
組成物、および上層用組成物から形成することを想定し
て、説明する。
【0061】基板の準備 まず、図2(a)に示すように、平坦な表面を有する基
板12を用意する。この基板12の種類としては、特に
制限されるものではないが、例えば、シリコン基板やガ
ラス基板等を用いることができる。 下部クラッド層の形成工程 用意した基板12の表面に、下部クラッド層13を形成
する工程である。具体的には、図2(b)に示すよう
に、基板12の表面に、下層用組成物を塗布し、乾燥ま
たはプリベークさせて下層用薄膜を形成する。そして、
この下層用薄膜に、光を照射することにより硬化させ
て、下部クラッド層13を形成することができる。コア
層およびクラッド層の形成に用いる光は、特に制限され
るものでは無いが、通常200〜450nmの紫外〜可視領域の
光、好ましくは波長365nmの紫外線を含む光が用いられ
る。200〜450nm での照度は1〜1000mW/cm2、照射量が0.
01〜5000mJ/cm2、好ましくは0.1〜1000mJ/cm2なるよう
に照射して、露光される。ここに、照射される光の種類
としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β
線、γ線等を用いることができるが、光源の工業的な汎
用性から特に紫外線、好ましくは200〜400nm、特に好ま
しくは365nmの紫外線を含む波長が好ましい。そして、
照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀
ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプなどの
広い面積を同時に照射するランプ光源、パルス、連続発
光のレーザー光源、および、両者のいずれかの光源か
ら、ミラー、レンズ、光ファイバーを用いて収束光を用
いることができる。収束光を用いて光導波路を形成する
場合、収束光もしくは被照射体を移動させることにより
光導波路の形状に露光することができる。これらの光源
の中で365nmの紫外線強度の高い光源が好ましく、例え
ば、ランプ光源としては高圧水銀ランプ、レーザー光源
としてはアルゴンレーザーが好ましい。なお、下部クラ
ッド層13の形成工程では、薄膜の全面に光を照射し、
その全体を硬化することが好ましい。ここで、下層用組
成物を塗布方法としては、スピンコート法、ディッピン
グ法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、カ
ーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン
法、またはインクジェット法等の方法を用いることがで
きる。このうち、特に均一な厚さの下層用薄膜が得られ
ることから、スピンコート法を採用することがより好ま
しい。
【0062】また、下層用組成物のレオロジー特性を塗
布方法に適切に対応したものとするために、表面張力低
下剤以外の添加剤を必要に応じて配合することができ
る。また、下層用組成物からなる下層用薄膜は、塗布
後、50〜200℃でプリベークすることが好ましい。
なお、下部クラッド層の形成工程における塗布方法や、
レオロジー特性の改良等については、後述するコア部分
の形成工程や、上部クラッド層の形成工程においてもあ
てはまる内容である。また、露光後に、塗膜全面が十分
硬化するように、さらに加熱処理(以下、「ポストベー
ク」という。)を行うことが好ましい。この加熱条件
は、光導波路形成用光硬化性組成物の配合組成、添加剤
の種類等により変わるが、通常、30〜400℃、好ま
しくは50〜300℃で、例えば5分間〜72時間の加
熱条件とすれば良い。なお、下部クラッド層の形成工程
における光の照射量、種類、および照射装置等について
は、後述するコア部分の形成工程や、上部クラッド層の
形成工程においてもあてはまる内容である。
【0063】コア部分の形成 次に、この下部クラッド層13上に、図2(c)に示す
ように、コア用組成物を塗布し、乾燥またはさらにプリ
ベークさせてコア用薄膜14を形成する。その後、図2
(d)に示すように、コア用薄膜14の上面に対して、
所定のパターンに従って、例えば所定のラインパターン
を有するフォトマスク19を介して放射線16の照射を
行うことが好ましい。これにより、光が照射された箇所
のみが硬化するので、それ以外の未硬化の部分を現像除
去することにより、図2(e)に示すように、下部クラ
ッド層13上に、パターニングされた硬化膜よりなるコ
ア部分15を形成することができる。また、コア部分1
5を形成するためのコア用薄膜14に対する光16の照
射は、所定のパターンを有するフォトマスク19に従っ
て行われた後、現像液により未露光部分を現像すること
により、未硬化の不要な部分が除去され、これによって
コア部分15が形成される。このように所定のパターン
に従って光の照射を行う方法としては、光の透過部と非
透過部とからなるフォトマスクを用いる方法に限られ
ず、例えば、以下に示すa〜cの方法が挙げられる。 a.液晶表示装置と同様の原理を利用した、所定のパタ
ーンに従って光透過領域と不透過領域とよりなるマスク
像を電気光学的に形成する手段を利用する方法。 b.多数の光ファイバーを束ねてなる導光部材を用い、
この導光部材における所定のパターンに対応する光ファ
イバーを介して光を照射する方法。 c.レーザ光、あるいはレンズ、ミラー等の集光性光学
系により得られる収束光を走査させながら光硬化性組成
物に照射する方法。
【0064】なお、露光後、露光部分の硬化を促進させ
るために、加熱処理(以下、「PEB」という。)を行
うことが好ましい。その加熱条件は、光導波路形成用光
硬化性組成物の配合組成、添加剤の種類等により変わる
が、通常、30〜200℃、好ましくは50〜150℃
である。一方、露光前に、光導波路形成用光硬化性組成
物からなる塗膜を、室温条件に、1〜10時間放置する
だけで、コア部分の形状を半円形とすることができる。
したがって、半円形のコア部分を得たい場合には、この
ように露光前に、室温条件に、数時間放置することが好
ましい。このようにして所定のパターンに従ってパター
ン露光し、選択的に硬化させた薄膜に対しては、硬化部
分と未硬化部分との溶解性の差異を利用して、現像処理
することができる。したがって、パターン露光後、未硬
化部分を除去するとともに、硬化部分を残存させること
により、結果として、コア部分を形成することができ
る。
【0065】ここで、現像液としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウ
ム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミ
ン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プ
ロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミ
ン、エタノールアミン、N―メチルエタノールアミン、
N、N―ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニ
ウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセ
ン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナ
ンなどの塩基性物質と水、メタノール、エタノール、プ
ロピルアルコール、ブタノール、オクタノール、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、N−メチルピロリドン、ホル
ムアミド、N、N―ジメチルホルムアミド、 N、N―ジメ
チルアセトアミド、などの溶媒で希釈された溶液を用い
ることができる。また、現像液中の塩基性物質の濃度
を、通常0.05〜25重量%、好ましくは0.1〜
3.0重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
【0066】また、現像時間は、通常30〜600秒間
であり、また現像方法は液盛り法、ディッピング法、シ
ャワー現像法などの公知の方法を採用することができ
る。現像液として有機溶媒を用いた場合はそのまま風乾
することにより、また、アルカリ水溶液を用いた場合に
は流水洗浄を、例えば30〜90秒間行い、圧縮空気や
圧縮窒素等で風乾させることによって表面上の水分を除
去することにより、パターン状被膜が形成される。
【0067】次いで、パターニング部をさらに硬化させ
るために、ホットプレートやオーブンなどの加熱装置に
より、例えば30〜400℃の温度で5〜600分間ポ
ストベーク処理し、硬化されたコア部分が形成されるこ
とになる。なお、コア用組成物には、下層用組成物や上
層用組成物よりも、アミノ基含有量の高いアミノポリシ
ロキサンを用いることが好ましい。このように構成する
ことにより、コア部分のパターン精度をより向上させる
ことができる一方、下層用組成物や上層用組成物では、
優れた保存安定性が得られるとともに、比較的少ない放
射線照射量で、十分に硬化させることができる。
【0068】上部クラッド層の形成 次いで、コア部分15が形成された下部クラッド層13
の表面に、上層用組成物を塗布し、乾燥またはプリベー
クさせて上層用薄膜を形成する。この上層用薄膜に対
し、光を照射して硬化させることにより、図1に示した
ように上部クラッド層17を形成することができる。ま
た、放射線の照射によって得られる上部クラッド層は、
必要に応じて、さらに上述したポストベークすることが
好ましい。ポストベークすることにより、硬度および耐
熱性に優れた上部クラッド層を得ることができる。
【0069】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 [光増感基含有ポリシロキサン溶液1(PS1)の製造]撹
拌機付の容器内に、フェニルトリメトキシシラン(7
6.9g、0.39モル)と、メチルトリメトキシシラ
ン(101.7g、0.75モル)と、9−ヒドロキシ
メチルアントラセン(0.27g、1.3ミリモル)、
(シュウ酸(0.1g、1.1×ミリモル)とを収容し
た後、80℃、3時間加熱攪拌後冷却し、電気伝導率が
8×10-5S・cm-1のイオン交換水(45.9g、
2.55モル)を加え、60℃で6時間の条件で加熱撹
拌することにより、フェニルトリメトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシランの加水分解、縮合を行った。次い
で、容器内にプロピレングリコールモノメチルエーテル
を加えた後、エバポレーターを用いて加水分解により副
生したメタノールを除去した。そして、最終的に固形分
を55重量%に調整したポリシロキサンを含有するプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル溶液162gを得
た。示差屈折率計でモニターしたGPCで求めたポリスチ
レン換算重量平均分子量は2000であった。一方、36
8nmの励起光を照射しながら測定した同試料の393nmの蛍
光GPCスペクトルは示差屈折率計でモニターしたGPCスペ
クトルと同じ波形を示し、ポリシロキサン全分子量領域
に原料の9−ヒドロキシメチルアントラセンが分布して
いることから、9−ヒドロキシメチルアントラセンが結
合したポリシロキサンが生成していることを示した。こ
れを「ポリシロキサン溶液1(PS1)」とする。
【0070】[光増感基含有ポリシロキサン溶液2(PS
2)の製造]撹拌機付の容器内に、フェニルトリメトキシ
シラン(103.65g、0.52モル)と、メチルト
リメトキシシラン(136.99g、1.00モル)
と、ジメチルジメトキシシラン(24.32g、0.2
0モル)と、9−ヒドロキシメチルアントラセン(0.
41g、2.0ミリモル)、テトラブトキシジルコニウ
ム(0.15g、0.39ミリモル)とを収容した後、
80℃、3時間攪拌することでテトラキス(アントラニ
ルメトキシ)ジルコニウムを調製した。溶液を室温まで
冷却後、電気伝導率が8×10-5S・cm-1のイオン交
換水(90.0g、5.0モル)を添加、60℃で6時
間、加熱攪拌することにより、フェニルトリメトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シランおよびテトラキス(アントラニルメトキシ)ジル
コニウムの加水分解、共縮合を行った。次いで、容器内
にプロピレングリコールモノメチルエーテルを加えた
後、エバポレーターを用いて加水分解により副生したメ
タノールを除去した。そして、最終的に固形分を55重
量%に調整したポリシロキサンを含有するプロピレング
リコールモノメチルエーテル溶液246gを得た。 GP
Cで求めた重量平均分子量は1800であった。一方、
368nmの励起光を照射しながら測定した同試料の393nmの
蛍光GPCスペクトルは示差屈折率計でモニターしたGPCス
ペクトルと同じ波形を示し、ポリシロキサン全分子量領
域に原料の9−ヒドロキシメチルアントラセンが分布し
ていることから、9−ヒドロキシメチルアントラセンが
結合したポリシロキサンが生成していることを示した。
これを「ポリシロキサン溶液2(PS2)」とする。
【0071】[光増感基含有ポリシロキサン溶液3(PS
3)の製造]撹拌機付き容器内に、メチルメタクリレート
(450g, 4.50モル)、メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン(50g, 0.20モル)、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル(600g)、
そして2,2'-アゾビス−(2.4−ジメチルバレロニ
トリル)(35g, 0.14モル)を収容した後、系
内を窒素置換する。その後、反応容器内温度が70℃に
設定し6時間撹拌する。最終的に固形分濃度を45重量
%に調製しアクリルポリマーを含有するプロピレングリ
コールモノメチルエーテル溶液を得た。 GPCで求め
た重量平均分子量は8000であった。別の撹拌機付き
容器内にメチルトリメトキシシラン(231.36g,
1.70モル)、フェニルトリメトキシシラン(19
3.48g, 0.97モル)、テトラブトキシジルコ
ニウム(0.15g、0.39ミリモル)を加え、80
℃で3時間加熱攪拌することでテトラキス(アントラニ
ルメトキシ)ジルコニウムを含有する溶液を得た。冷却
後、前述の加水分解性シラン含有アクリルポリマー溶液
(133.33g)と電気伝導率が8×10-5S・cm
-1のイオン交換水(108.48g、6.0モル)を収
容した後、60℃、6時間の条件で加熱撹拌することに
より、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキ
シシラン、テトラキス(アントラニルメトキシ)ジルコ
ニウム、およびアクリルポリマー溶液の加水分解、共縮
合を行った。次いで、容器内にプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルを加えた後、エバポレーターを用いて
加水分解により副生したメタノールを除去した。そし
て、最終的に固形分を45重量%に調整したポリシロキ
サンを含有するプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル溶液を得た。 GPCで求めた重量平均分子量は12
000であった。一方、368nmの励起光を照射しながら
測定した同試料の393nmの蛍光GPCスペクトルは示差屈折
率計でモニターしたGPCスペクトルと類似の波形を示
し、ポリシロキサン全分子量領域に原料の9−ヒドロキ
シメチルアントラセンが分布していることから、9−ヒ
ドロキシメチルアントラセンが結合したポリシロキサン
が生成していることを示した。これを「ポリシロキサン
溶液3(PS3)」とする。
【0072】[光増感基含有ポリシロキサン溶液4(PS
4)の製造]撹拌機付の容器内に、フェニルトリメトキシ
シラン(76.9g、0.39モル)と、メチルトリメ
トキシシラン(101.7g、0.75モル)と、9−
ヒドロキシメチルアントラセン(2.5g、12.0ミ
リモル)、およびテトラブトキシジルコニウム(1.0
g、0.0026モル)に加え、80℃で3時間加熱攪
拌することでテトラキス(アントラニルメトキシ)ジル
コニウムを含有する溶液を得た。冷却後電気伝導率が8
×10-5S・cm-1のイオン交換水(45.9g、2.
55モル)を収容した後、60℃、6時間の条件で加熱
撹拌することにより、フェニルトリメトキシシラン、メ
チルトリメトキシシランおよびテトラキス(アントラニ
ルメトキシ)ジルコニウムの加水分解、縮合を行った。
次いで、容器内にプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルを加えた後、エバポレーターを用いて加水分解に
より副生したメタノールを除去した。そして、最終的に
固形分を55重量%に調整したポリシロキサンを含有す
るプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液162
gを得た。GPCで求めた重量平均分子量は3000で
あった。一方、368nmの励起光を照射しながら測定した
同試料の393nmの蛍光GPCスペクトルは示差屈折率計でモ
ニターしたGPCスペクトルと類似の波形を示し、ポリシ
ロキサン全分子量領域に原料の9−ヒドロキシメチルア
ントラセンが分布していることから、9−ヒドロキシメ
チルアントラセンが結合したポリシロキサンが生成して
いることを示した。これを「ポリシロキサン溶液4(PS
4)」とする。
【0073】[比較ポリシロキサン溶液5(S1)の製
造]撹拌機付の容器内に、フェニルトリメトキシシラン
(76.9g、0.39モル)と、メチルトリメトキシ
シラン(101.7g、0.75モル)と、電気伝導率
が8×10-5S・cm-1のイオン交換水(45.9g、
2.55モル)と、シュウ酸(0.1g、1.1×ミリ
モル)とを収容した後、60℃、6時間の条件で加熱撹
拌することにより、フェニルトリメトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシランの加水分解、縮合を行った。次い
で、容器内にプロピレングリコールモノメチルエーテル
を加えた後、エバポレーターを用いて加水分解により副
生したメタノールを除去した。そして、最終的に固形分
を55重量%に調整したポリシロキサンを含有するプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル溶液162gを得
た。GPCで求めた重量平均分子量は2000であっ
た。これを「比較ポリシロキサン溶液5(S1)」とす
る。
【0074】[比較ポリシロキサン溶液6(S2)の製造]
撹拌機付の容器内に、フェニルトリメトキシシラン(1
03.65g、0.52モル)と、メチルトリメトキシ
シラン(136.99g、1.00モル)と、ジメチル
ジメトキシシラン(24.32g、0.20モル)と、
テトラブトキシジルコニウム(0.15g、0.39ミ
リモル)、電気伝導率が8×10-5S・cm-1のイオン
交換水(90.0g、5.0モル)を添加、60℃で6
時間、加熱攪拌することにより、フェニルトリメトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、およびジメチルジ
メトキシシランの加水分解、共縮合を行った。次いで、
容器内にプロピレングリコールモノメチルエーテルを加
えた後、エバポレーターを用いて加水分解により副生し
たメタノールを除去した。そして、最終的に固形分を5
5重量%に調整したポリシロキサンを含有するプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル溶液246gを得た。
GPCで求めた重量平均分子量は1900であった。こ
れを「ポリシロキサン溶液6(PS2)」とする。
【0075】[光導波路形成用硬化組成物Aの調製]ポリ
シロキサン溶液1(PS1)の固形分換算100重量部に
対し、光酸発生剤(みどり化学(株)社製 TPS−10
5)1重量部を添加し、均一に混合し、0.5μmフィ
ルターで濾過することにより、光導波路形成用硬化組成
物Aを得た。
【0076】[光導波路形成用硬化組成物Bの調製]ポリ
シロキサン溶液2(PS2)の固形分換算100重量部に対
し、光酸発生剤(みどり化学(株)社製 TPS−10
5)1重量部を添加し、均一に混合し、0.5μmフィ
ルターで濾過することにより、光導波路形成用硬化組成
物Bを得た。
【0077】[光導波路形成用硬化組成物Cの調製]上述
したポリシロキサン溶液1(PS1)の固形分換算100
重量部に対し、光酸発生剤(サートマー社製製 CD―10
12)1重量部、酸拡散制御剤としてトリオクチルアミン
0.005重量部、をそれぞれ添加し、均一に混合し、0.
5μmフィルターで濾過することにより、光導波路形成
用硬化組成物Cを得た。 [光導波路形成用硬化組成物Dの調製]上述したポリシロ
キサン溶液3(PS3)の固形分換算100重量部に対
し、光酸発生剤(サートマー社製製 CD―1012))1重
量部、を添加し、均一に混合し、0.5μmフィルター
で濾過することにより、光導波路形成用硬化組成物Dを
得た。 [光導波路形成用硬化組成物Eの調製]上述したポリシロ
キサン溶液1(PS1)の固形分換算100重量部に対し、
光酸発生剤(みどり化学(株)社製 TPS−105)1
重量部、酸拡散制御剤としてトリオクチルアミン0.0
05重量部、表面張力低下剤(東レ・ダウコーニング
(株)製SH28PA)0.01重量部を添加し、均一に
混合し、0.5μmフィルターで濾過することにより、
光導波路形成用硬化組成物Eを得た。 [光導波路形成用硬化組成物Fの調製]上述した加水分解
性シリル基含有のポリシロキサン溶液3(PS3)の固形
分換算100重量部に対し、光酸発生剤(みどり化学
(株)社製 TPS−105)1重量部、表面張力低下剤
(東レ・ダウコーニング(株)製SH28PA)0.01
重量部を添加し、を添加し、均一に混合し、0.5μm
フィルターで濾過することにより、光導波路形成用硬化
組成物Fを得た。上述したポリシロキサン溶液4(PS
4)の固形分換算100重量部に対し、光酸発生剤(み
どり化学(株)社製 TPS−105)1重量部、酸拡散
制御剤としてトリオクチルアミン0.005重量部、表
面張力低下剤(東レ・ダウコーニング(株)製SH28P
A)0.01重量部、を添加し、均一に混合した後、
0.5μmフィルターで濾過することにより、光導波路
形成用硬化組成物Gを得た。 [光導波路形成用硬化組成物Hの調製]上述したポリシロ
キサン溶液4(PS4)の固形分換算100重量部に対
し、光酸発生剤(みどり化学(株)社製 TPS−10
5)1重量部、酸拡散制御剤としてトリオクチルアミン
0.005重量部、表面張力低下剤(東レ・ダウコーニ
ング(株)製SH28PA)0.01重量部、脱水剤とし
てオルト酢酸エチル(3重量部)を添加し、均一に混合
し、0.5μmフィルターで濾過することにより、光導
波路形成用硬化組成物Hを得た。 [光導波路形成用硬化組成物Iの調製]上述したポリシロ
キサン溶液2(PS2)の固形分換算100重量部に対
し、光酸発生剤(みどり化学(株)社製 TPS−10
5)1重量部、表面張力低下剤(東レ・ダウコーニング
(株)製SH28PA)0.01重量部、IPA分散シリカ
微粒子(日産化学工業(株)製 IPA-ST、固形分30%、
粒径12nm)67重量部、および脱水剤としてオルト酢
酸エチル(3重量部)を添加し、均一に混合し、0.5
μmフィルターで濾過することにより、光導波路形成用
硬化組成物Iを得た。
【0078】[比較の光導波路形成用硬化組成物Jの調
製]上述したポリシロキサン溶液5(S1)の固形分換算
100重量部に対し、光酸発生剤(みどり化学(株)社
製 TPS−105)1重量部を添加し、均一に混合し、
0.5μmフィルターで濾過することにより、比較の光
導波路形成用硬化組成物Jを得た。 [比較の光導波路形成用硬化組成物Kの調製]上述したポ
リシロキサン溶液6(S2)の固形分換算100重量部に
対し、光酸発生剤(みどり化学(株)社製 TPS−10
5)1重量部を添加し、均一に混合し、0.5μmフィ
ルターで濾過することにより、比較の光導波路形成用硬
化組成物Jを得た。 [比較の光導波路形成用硬化組成物Lの調製]上述したポ
リシロキサン溶液5(S1)の固形分換算100重量部に
対し、光酸発生剤(みどり化学(株)社製 TPS−10
5)1重量部、光増感剤として9−ヒドロキシメチルア
ントラセン0.3重量部、酸拡散制御剤としてトリオク
チルアミン0.005重量部を添加し、均一に混合し、
0.5μmフィルターで濾過することにより、比較の光
導波路形成用硬化組成物Lを得た。 [比較の光導波路形成用硬化組成物Mの調製]上述したポ
リシロキサン溶液6(S2)の固形分換算100重量部に
対し、光酸発生剤(みどり化学(株)社製 TPS−10
5)1重量部、光増感剤として9−ヒドロキシメチルア
ントラセン0.3重量部を添加し、均一に混合し、0.
5μmフィルターで濾過することにより、比較の光導波
路形成用硬化組成物Lを得た。以上のように調製した光
導波路形成用硬化組成物(A)〜(M)の組成を表1および
表2に示す。これら組成物を用いて、実施例に示す光導
波路のコア、クラッドを構成した。また、製造した光導
波路形成用光硬化性組成物およびこれらを用いて製造し
た光導波路の性能を後述する試験法に従い評価した結果
を表1および表2に示す。
【0079】[評価] [光導波路形成用光硬化性組成物の保存安定性の評価]製
造した光導波路形成用光硬化性組成物を密栓して30℃で
2週間暗所に保管後、シリコンウエハー上に厚さ10μ
mにコートした塗膜を大気下、CANON社製アライナ
ー(PLA501F)とUSHIO社製、高圧水銀ラン
プ(USH−250D)を用いて(356nmでの照度
は7mW/cm2)、ライン/スペース=10μm/30μ
mのアライナー用マスクを介し、光量を50mJ/cm2
照射後、アルカリ水溶液にて未露光部を洗浄した。得ら
れたラインパターンを倍率200の光学顕微鏡で観察し、
ラインパターンの評価した。ラインパターンが初期と変
化ないものを○、それ以外を×とした
【0080】[光硬化性の評価]製造した光導波路形成用
光硬化性組成物をシリコンウエハー上に厚さ10μmに
コートした塗膜を大気下、CANON社製アライナー
(PLA501F)とUSHIO社製、高圧水銀ランプ
(USH−250D)を用いて(365nmでの照度は
7mW/cm2)、ライン/スペース=10μm/30μm
のアライナー用マスクを介し、光量を50mJ/cm2
射後、アルカリ水溶液にて未露光部を洗浄した。得られ
たラインパターンを倍率200の光学顕微鏡で観察し、光
硬化性をラインパターンの有無から評価した。ラインパ
ターンが残るものを○、ラインパターンが消失するもの
を×とした。
【0081】[パターン性能評価]シリコンウエハー上に
厚さ10μmにコートした塗膜を大気下、CANON社
製アライナー(PLA501F)とUSHIO社製、高
圧水銀ランプ(USH−250D)を用いて(365n
mでの照度は7mW/cm2)、ライン/スペース=10
μm/30μmのアライナー用マスクを介し、光量を5
0mJ/cm2照射後、アルカリ水溶液にて未露光部を洗
浄した。得られたラインパターンを倍率200の光学顕微
鏡で観察し、ラインパターンの評価した。マスク寸法と
の誤差が±0.2μm以内のものを○、それ以外を×と
した。
【0082】[光導波路の伝送損失の評価]波長1.31
μmの単色光を用いて、カットバック法により求めた伝
送損失から接続損失を差し引くことで光伝送損失を評価
した。
【0083】[光導波路形成用光硬化性組成物およびこ
れを用いた光導波路の評価結果]前述した試験方法に基
づき、光導波路形成用光硬化性組成物ならびに光導波路
を評価した結果を表3に示す。表3より、光増感基を含
有するポリシロキサンと光酸発生剤からなる組成物は光
硬化性、パターニング性、光導波路の光学特性が良好な
のに対し、比較例―1に示すように、光増感剤を含有し
ないポリシロキサンと光酸発生剤からなる組成物は光硬
化性が低く試験条件では光導波路パターンを形成できな
かった。また、比較例―2に示すように、光増感剤を含
有しないポリシロキサン、光酸発生剤、光増感剤からな
る組成物は保存安定性が低く、これを用いて形成した光
導波路は伝送損失が大きいことが明らかである。一方、
同条件で酸拡散制御剤、表面張力低下剤、金属アルコキ
シド、無機微粒子、架橋性の化合物を配合した組成物は
同様に良好な保存安定性、光硬化性、パターニング性、
および光学特性を示した。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】 b-1;ミト゛リ化学(株)製TPS-105、b-2;サートマー社製CD-101
2、c-1;トリオクチルアミン、d-1;東レ・タ゛ウコーニンク゛・シリコーン(株)
製SH28PA、e-1;フ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノメチルエーテル、f-1;テトラフ゛ト
キシシ゛ルコニウム(f-1はPS4製造時に配合)、g-1;日産化学工
業(株)製IPA分散シリカソ゛ル(IPA-ST)、h-1;オルト酢酸エチル、
i-1;加水分解性シリル基含有ホ゜リメチルメタクリレート(i-1はPS3製
造時に配合)、j-1;9-ヒト゛ロキシメチルアントラセン
【0086】
【表3】
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、光増感基を含有するポ
リシロキサンと光酸発生剤からなる光硬化性組成物を用
いることで汎用の光源に対して高感度で、取り扱いが容
易で、パターン精度、光学特性が良好な光導波路を形成
することができる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路の断面図である。
【図2】(a)〜(e)は、光導波路の製造方法の一部工
程図である。
【符号の説明】
10 光導波路 12 基板 13 下部クラッド層 14 コア用薄膜 15 コア部分 16 放射線 17 上部クラッド層 19 フォトマスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高瀬 英明 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA04 PA02 PA21 PA24 PA28 QA05 QA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)光増感基を有するポリシロキサン
    および(B)光酸発生剤を含有する光導波路形成用光硬
    化性組成物。
  2. 【請求項2】 (C)成分として酸拡散制御剤をさらに
    含有することを特徴とする請求項1記載の光導波路形成
    用光硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 (D)成分として表面張力低下剤を含有
    することを特徴とする請求項1〜2記載の光導波路形成用
    光硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 (E)成分として、プロピレンエーテル
    単位、α-もしくはβ-ヒドロキシカルボニル構造単位を
    含有する有機化合物を溶剤として含有することを特徴と
    する請求項-1〜3記載の光導波路形成用光硬化性組成
    物。
  5. 【請求項5】 (F)成分として金属アルコキシドを含
    有することを含有することを特徴とする請求項1記載の
    光導波路形成用光硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 下部クラッド層、コア層、上部クラッド
    層とを含む光導波路において、少なくとも1層が下記
    (A)成分および(B)成分を含有する光硬化性組成物の硬化
    物であることを特徴とする光導波路の製造方法。 (A)光増感基を有するポリシロキサン (B)光酸発生剤
  7. 【請求項7】 請求項6記載の方法で製造された光導波
    路。
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KR20170131609A (ko) * 2015-03-31 2017-11-29 후지필름 가부시키가이샤 패턴 형성 방법, 포토마스크의 제조 방법 및 전자 디바이스의 제조 방법

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