JP2003176419A - 熱応答消色性着色組成物及びこれを用いた熱応答消色性着色要素並びに熱履歴の検出方法 - Google Patents

熱応答消色性着色組成物及びこれを用いた熱応答消色性着色要素並びに熱履歴の検出方法

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JP2003176419A
JP2003176419A JP2002239527A JP2002239527A JP2003176419A JP 2003176419 A JP2003176419 A JP 2003176419A JP 2002239527 A JP2002239527 A JP 2002239527A JP 2002239527 A JP2002239527 A JP 2002239527A JP 2003176419 A JP2003176419 A JP 2003176419A
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decolorizable
thermoresponsive
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color
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JP2002239527A
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English (en)
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Keiichi Suzuki
啓一 鈴木
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾式現像処理により画像欠陥を生じないで容
易に消色する熱応答消色性着色組成物、及びかかる熱応
答消色性着色組成物を含有する熱応答消色性着色層を有
する熱応答消色性着色要素、さらにかかる熱応答消色性
着色組成物又は熱応答消色性着色要素を用いて熱履歴を
検出する方法を提供する。 【解決手段】本発明の熱応答消色性着色組成物は、消色
開始温度(T)未満の温度で着色しているが、消色開始温
度(T)以上の温度で実質的に消色し、一旦消色した後で
再び消色開始温度(T)未満に戻しても復色せず、前記消
色開始温度(T)が60〜200℃であり、かつガラス転移温度
(Tg)が60〜200℃のポリマーを含有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱処理によりリサイ
クル可能な印刷物を与えるとともに、電子機器、食料品
等の熱履歴の検出に好適に利用できる熱応答消色性着色
組成物、及びかかる熱応答消色性着色組成物を用いた熱
応答消色性着色要素並びに熱履歴の検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年OA機器の普及やIT技術の急速な進歩
とともに、オフィスに書類が氾濫し、それに伴って増加
した紙ごみの処理が深刻な社会問題となっている。また
森林資源の保護等の環境問題としても注目されている。
このような背景のもと、特にコピー用紙のリサイクル技
術開発が活発に進められ、加水分解可能なトナー、光に
より消色するトナー等が特開平7-120975号、同7-301952
号等に開示されている。また加熱消色可能なトナーが、
高山らの「Polymer Preprints, Japan」Vol. 47,No. 9
(1998)の2063頁等に記載されている。さらに電子供与性
呈色性有機化合物及びフェノール性物質又はその他の酸
性物質からなる発色成分を、消色剤と加熱消色する方法
も提案された(特公昭57-59079号等)。このように種々
の消色方法が提案されているが、処理の簡便性からは乾
式処理が好ましい。
【0003】乾式処理による消色については、いくつか
の方式が提案されているが、主なものとして、(1) 熱で
消色する染料(米国特許第3,769,019号、同第3,821,001
号、同第4,033,948号、同第4,088,497号、同第4,153,46
3号及び同第4,283,487号、特開昭52-139136号、同53-13
2334号、同54-56818号、同57-16060号及び同59-182436
号)、又は加熱時に対塩から発生する腐蝕性ガスにより
消色する染料(米国特許第4,347,401号)を用いる方
法、(2) 熱によるカルバニオン発生剤と染料を共存させ
て加熱時に消色させる方法(米国特許第5,135,842号、
同5,258,274号、同5,314,795号、同5,324,627号及び同
5,384,237号、欧州特許605286号、特開平6-222504号及
び同7-199409号)、(3) ロイコ色素と、加熱により揮散
又は分解する酸とが結合した形で発色状態を形成する染
料を用いる方法(特開平10-16410号及び特開平10-28705
5号)、(4) o-ニトロアリリデン染料又はo-ニトロ-o-ア
ザアリリデン染料(米国特許第3,984,248号及び特開昭5
4-17833号)、N-O結合開裂性染料(米国特許第3,770,45
1号)、クロミニウム型シアニン染料(特開平2-229864
号)、ヨードニウム塩を対イオンとして含有するアニオ
ン性染料(特開昭59-164549号)等の光消色性染料を用
いる方法、(5) 感光性含ハロゲン化合物(特開昭57-207
34号及び特開昭57-68831号)、アジド類(特開昭63-146
028号)、ケトン系増感剤(特開昭50-10618号)、メソ
イオン化合物(米国特許第4,548,895号)又はヨードニ
ウム化合物(米国特許第4,701,402号)と、上記化合物
を光照射及び/又は加熱することにより生じる活性種と
反応し、或いは励起状態の上記化合物と相互作用して消
色するような染料とを共存させる方法等がある。
【0004】上記(1)〜(3)の方法は加熱時に消色するこ
とができ簡易である。しかしこれらの方法は保存中に消
色反応が起こり、必要な時に機能を発現できなくなる可
能性がある。また加熱時にガスの発生を伴う反応を利用
すると、ガスが気泡状に成長し、画像欠陥を生じる可能
性があることも明らかとなっている。
【0005】一方光で消色させる(4)及び(5)の方法では
上記の問題は緩和されるが、消色に大量の輻射線が必要
であるため、光変色が起こる可能性があり、また処理に
時間がかかる欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、上記技術の欠点を解消し、乾式処理により容易に消
色する熱応答消色性着色組成物、及びかかる熱応答消色
性着色組成物を含有する熱応答消色性着色層を有する熱
応答消色性着色要素、さらにかかる熱応答消色性着色組
成物又は熱応答消色性着色要素を用いて熱履歴を検出す
る方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、消色性着色組成物にガラス転移温
度(Tg)が60〜200℃のポリマーを配合することにより、6
0〜200℃の消色開始温度(T)より低い温度で着色してい
るが、消色開始温度(T)以上の温度で実質的に消色し、
一旦消色した後で再び消色開始温度(T)未満に戻しても
復色しない熱応答消色性着色組成物が得られることを発
見し、本発明に想到した。
【0008】すなわち、本発明の熱応答消色性着色組成
物は、消色開始温度(T)未満の温度で着色しているが、
消色開始温度(T)以上の温度で実質的に消色し、一旦消
色した後で再び消色開始温度(T)未満に戻しても復色せ
ず、前記消色開始温度(T)が60〜200℃であり、かつガラ
ス転移温度(Tg)が60〜200℃のポリマーを含有すること
を特徴とする。
【0009】本発明の熱応答消色性着色組成物は、少な
くとも電子供与性呈色性有機化合物及び酸性化合物を含
有するのが好ましく、酸性化合物としてはフェノール性
化合物が好ましい。また本発明の熱応答消色性着色組成
物は、親水性バインダーを含有するのが好ましい。上記
ポリマーは、平均粒径が0.01μm〜1μmの分散粒子であ
るのが好ましい。
【0010】本発明の熱応答消色性着色要素は、支持体
上に前記熱応答消色性着色組成物からなる熱応答消色性
着色層を塗設してなることを特徴とする。
【0011】本発明の熱履歴の検出方法は、被検体に上
記熱応答消色性着色組成物を塗布し、熱応答消色性着色
組成物の着色濃度を測定することにより被検体の熱履歴
を検出することを特徴とする。本発明のもう一つの熱履
歴の検出方法は、上記熱応答消色性着色要素を被検体の
近傍に設置し、熱応答消色性着色組成物の着色濃度を測
定することにより被検体の熱履歴を検出することを特徴
とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の熱応答消色性着色組成物
は25℃では着色しているが、消色開始温度(T)以上の温
度で不可逆的に消色し、消色開始温度(T)が60〜200℃で
あり、かつガラス転移温度(Tg)が60〜200℃のポリマー
を含有する。以下、本発明の熱応答消色性着色組成物及
びこれを用いた熱応答消色性着色要素及び被検体の熱履
歴の検出方法について詳述する。
【0013】本明細書において「消色開始温度(T)」
は、25℃での着色濃度とそれ以上昇温しても着色濃度が
低下しない基底着色濃度(平衡着色濃度)との中間の濃
度に達するときの温度と定義する。具体的には、可視波
長領域(400 nm〜700 nm)における最大吸収波長の光吸
収率が、25℃での光吸収率と基底状態における光吸収率
の中間値になる温度である。本明細書において「消色す
る」とは、25℃での着色濃度の40%以下の着色濃度にな
ることをいう。また「復色しない」とは、消色した後再
度消色開始温度(T)未満にしても、25℃での着色濃度の4
0%超の着色濃度に戻らないことをいう。
【0014】[1] 熱応答消色性着色組成物 熱応答消色性着色組成物は、ガラス転移温度(Tg)が60〜
200℃のポリマーを含有することを必須とする。ポリマ
ーは平均粒径が0.01μm〜1μmの分散粒子であるのが好
ましい。熱応答消色性着色組成物は、少なくとも電子供
与性呈色性有機化合物及び酸性化合物を含むのが好まし
く、酸性化合物としてはフェノール性化合物が好まし
い。熱応答消色性着色組成物はさらに消色剤を含んでも
良い。
【0015】(A) ポリマー ポリマーのガラス転移温度(Tg)以上の温度に加熱される
と、電子供与性呈色性化合物と顕色剤との相互作用が妨
害されるので、熱応答消色性着色組成物は消色する。消
色した着色組成物を再びTgより低い温度にしても、ガラ
ス転移温度(Tg)が60〜200℃のポリマーの固化により電
子供与性呈色性化合物と顕色剤との相互作用は妨げられ
た状態に固定されているので、着色組成物が復色するこ
とはない。このように本発明に使用するポリマーは電子
供与性呈色性化合物及び顕色剤による可逆的な消色顕色
変化を消色側で固定化(消色状態を維持)する作用を有
する。この作用を効果的に発揮させるために、ポリマー
のガラス転移温度(Tg)は処理温度より低いが、それにで
きるだけ近いのが好ましく、具体的にはTgが60〜200℃
のポリマーを用いる。
【0016】ポリマー自身が消色剤を兼ねても良い。こ
の場合、ポリマーは昇温前は独立した分散状態を保って
いる必要があるので、分散粒子状のポリマー、すなわち
ポリマーラテックスが好ましい。ここで「ポリマーラテ
ックス」とは、水に不溶な疎水性ポリマーが微細な粒子
として水性媒体中に分散したものである。分散状態とし
てはポリマーが分散媒体中に乳化したもの、乳化重合し
たもの、ミセル分散したもの、ポリマー分子中に部分的
に親水的な構造を有し、分子鎖自身が分子状に分散した
もの等、いずれでも良い。好ましい分散状態は分散媒体
中に乳化したもの、乳化重合したもの、及びポリマー分
子中に部分的に親水的な構造を有し分子鎖自身が分子状
分散したものであり、さらに好ましい分散状態は乳化重
合したものである。ポリマーラテックスの詳細について
は、奥田平、稲垣寛編集の「合成樹脂エマルジョン」
(高分子刊行会発行、1978年)、室井宗一著「高分子ラ
テックスの化学」(高分子刊行会発行1970年)等に記載
されている。
【0017】ポリマーラテックスに用いるポリマー類の
例としては、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、ポリオレフィン樹脂、縮合系ポリマー樹脂
(ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリウレア樹脂、ポリカーボネート樹脂)又はこれ
らの共重合体が挙げられる。中でもビニルモノマーを用
いたアクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、ポリオレフィン樹脂又はこれらの共重合体が好まし
く、アクリル樹脂がより好ましい。
【0018】ポリマーとしては直鎖状、分岐状及び架橋
ポリマーのいずれでも良い。また単一種類の繰返し単位
からなるいわゆるホモポリマーでも、複数種類の繰返し
単位からなるコポリマーでも良い。ポリマーの数平均分
子量は5,000〜1,000,000が有利であり、10,000〜100,00
0がさらに有利である。数平均分子量が5,000未満だと、
本発明の熱応答消色性組成物を着色層に使用した場合、
層の強度が不十分になりがちである。また100,000を超
えると造膜性に劣るおそれがあり、組成物をインクとし
て使用した場合は吐出性に問題が出る。
【0019】ポリマーラテックス中のポリマー微粒子の
平均粒径は0.01〜1μmが好ましく、0.01〜0.5μmがよ
り好ましく、0.02〜0.3μmがさらに好ましい。粒径分布
に関しては特に制限はなく、広い粒径分布を有するもの
でも単分散の粒径分布を有するものでも良い。
【0020】ポリマーラテックス中のポリマー粒子はガ
ラス転移温度(Tg)が60℃〜200℃のものを用い、好まし
くは90℃〜150℃のものを用いる。Tgは走査型示差熱分
析計(DSC)を用いて求めることができる。すなわち、窒
素気流中でサンプル10 mgを20℃/分の昇温速度で300℃
まで加熱し、室温まで急冷した後、再び20℃/分で昇温
した時にベースラインから偏奇し始める温度と新たなベ
ースラインに戻る温度との算術平均から求める。
【0021】ポリマーラテックスは全体の組成がほぼ均
一であっても、中心部分と外側部分の組成が異なるいわ
ゆるコアシェル型ラテックスでも良い。コアシェル型ラ
テックスの特性を十分に生かすために、コア部とシェル
部でTg又は架橋度が異なるのが好ましい。Tgが異なる場
合、コア部のTgとシェル部のTgとは30℃以上異なるのが
好ましい。コア部のTgはシェル部のTgより高くても低く
ても良いが、低いのが好ましい。コア部のTgは60℃〜20
0℃が好ましく、90℃〜150℃がより好ましい。コア部と
シェル部のTgを変えるために、コア部とシェル部で異な
る樹脂を用いることができる。コア部とシェル部で架橋
度が異なる場合、一方が架橋され、他方が未架橋である
のが好ましく、コア部が架橋されシェル部が未架橋であ
るのがより好ましい。コア部とシェル部を構成するモノ
マーの重量比は任意であるが、良好な造膜性のためコア
部/シェル部は好ましくは20/80〜80/20であり、より
好ましくは50/50〜70/30である。
【0022】以下ビニルポリマーラテックスを例に説明
する。ポリマーの構造は下記に例示したモノマー群から
選ばれる任意のモノマーのホモポリマー若しくは自由に
組み合わせたコポリマーとすることができる。使用可能
なモノマー単位に特に制限はなく、通常のラジカル重合
法で重合可能なものであれば、任意のモノマーが使用可
能である。
【0023】(a) モノマー類 (1) オレフィン類:エチレン、プロピレン、イソプレ
ン、ブタジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、6-ヒド
ロキシ-1-ヘキセン、シクロペンタジエン、4-ペンテン
酸、8-ノネン酸メチル、ビニルスルホン酸、トリメチル
ビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、ブタジエ
ン、ペンタジエン、イソプレン、1,4-ジビニルシクロヘ
キサン、1,2,5-トリビニルシクロヘキサン等。
【0024】(2) α,β-不飽和カルボン酸及びその塩
類:アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウ
ム、イタコン酸カリウム等。
【0025】(3) α,β-不飽和カルボン酸エステル類:
アルキルアクリレート(メチルアクリレート、エチルア
クリレート、t-ブチルアクリレート、アダマンチルアク
リレート等)、置換アルキルアクリレート(2-クロロエ
チルアクリレート、ベンジルアクリレート、2-シアノエ
チルアクリレート、アリルアクリレート等)、アルキル
メタクリレート(メチルメタクリレート、t-ブチルメタ
クリレート、アダマンチルメタクリレート等)、置換ア
ルキルメタクリレート(2-ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、グリセリンモノメタ
クリレート、2-アセトキシエチルメタクリレート、テト
ラヒドロフルフリルメタクリレート、2-メトキシエチル
メタクリレート、ω-メトキシポリエチレングリコール
メタクリレート(ポリオキシエチレンの付加モル数=2
〜100)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート
(ポリオキシエチレンの付加モル数=2〜100)、ポリ
プロピレングリコールモノメタクリレート(ポリオキシ
プロピレンの付加モル数=2〜100)、2-カルボキシエ
チルメタクリレート、3-スルホプロピルメタクリレー
ト、4-オキシスルホブチルメタクリレート、3-トリメト
キシシリルプロピルメタクリレート、アリルメタクリレ
ート等)、不飽和ジカルボン酸の誘導体(マレイン酸モ
ノブチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸モノメチ
ル、イタコン酸ジブチル等)、多官能エステル類(エチ
レングリコールジアクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、1,4-シクロヘキサンジアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリ
レート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,2,4-
シクロヘキサンテトラメタクリレート等)等。
【0026】(4) α,β-不飽和カルボン酸のアミド類:
アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチルアクリル
アミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチル-N-ヒ
ドロキシエチルメタクリルアミド、N-tertブチルアクリ
ルアミド、N-tertオクチルメタクリルアミド、N-シクロ
ヘキシルアクリルアミド、N-フェニルアクリルアミド、
N-(2-アセトアセトキシエチル)アクリルアミド、N-アク
リロイルモルフォリン、ジアセトンアクリルアミド、イ
タコン酸ジアミド、N-メチルマレイミド、2-アクリルア
ミド-2-メチルプロパンスルホン酸、メチレンビスアク
リルアミド、ジメタクリロイルピペラジン等。
【0027】(5) スチレン及びその誘導体:スチレン、
ビニルトルエン、p-tertブチルスチレン、ビニル安息香
酸、ビニル安息香酸メチル、α-メチルスチレン、p-ク
ロロメチルスチレン、ビニルナフタレン、p-ヒドロキシ
メチルスチレン、p-スチレンスルホン酸ナトリウム塩、
p-スチレンスルフィン酸カリウム塩、1,4-ジビニルベン
ゼン、4-ビニル安息香酸-2-アクリロイルエチルエステ
ル等。
【0028】(6) ビニルエーテル類:メチルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエ
ーテル等。
【0029】(7) ビニルエステル類:酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、
クロロ酢酸ビニル等。
【0030】(8) その他のモノマー類:N-ビニルピロリ
ドン、2-ビニルオキサゾリン、2-イソプロペニルオキサ
ゾリン、ジビニルスルホン等。
【0031】(b) ポリマー類の具体例 本発明に用いることができるポリマーラテックス中のポ
リマー類の具体例(P-1〜29)を以下に列挙するが、ポ
リマーラテックスのポリマー類はこれらの具体例に限定
されるものではない。なお共重合体の場合、括弧内の比
はモノマーの質量比を表わす。
【0032】P-1)ポリt-ブチルメタクリレート:Tg 11
8℃ P-2)ポリフェニルメタクリレート:Tg 110℃ P-3)ポリメチルメタクリレート:Tg 105℃ P-4)ポリアクリロニトリル:Tg 125℃ P-5)ポリペンタクロロフェニルアクリレート:Tg 147
℃ P-6)ポリアダマンチルメタクリレート:Tg 140℃ P-7)ポリt-ブチルメタクリルアミド:Tg 160℃ P-8)ポリスチレン:Tg 100℃ P-9)ポリメタクリロニトリル:Tg 120℃ P-10)アクリロニトリル-メタクリル酸共重合体(95:
5):Tg 123℃ P-11)メチルメタクリレート-アクリル酸共重合体(9
7:3):Tg 104℃ P-12)メタクリロニトリル−アクリル酸共重合体(95:
5):Tg 104℃ P-13)メチルメタクリレート−アクリル酸共重合体(9
5:5):Tg 100℃ P-14)ポリ塩化ビニル:Tg 93℃ P-15)アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体
(70:30):Tg 68℃ P-16)ポリエチルメタクリレート:Tg 65℃ P-17)ポリイソプロピルメタクリレート:Tg 81℃ P-18)ポリイソブチルクロロアクリレート:Tg 90℃ P-19)イソプロピルメタクリレート−アクリル酸共重合
体(96:4):Tg 80℃ P-20)アクリロニトリル−ブチルアクリレート共重合体
(80:20):Tg 79℃ P-21)アダマンチルメタクリレート−メチルメタクリレ
ート−アクリル酸共重合体(60:35:5):Tg 110℃ P-22)メタクリロニトリル−ポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル(エチレンオキシ鎖繰り返し数23)のメ
タクリル酸エステル−アクリル酸共重合 体(90:8:2):Tg 104℃ P-23)メチルメタクリレート−ジビニルベンゼン共重合
体(97:3):Tg 101℃ P-24)メチルメタクリレート−スチレンスルホン酸共重
合体(92:8):Tg 105℃ P-25)メチルメタクリレート−エチレングリコールジメ
タクリレート共重合体(95:5):Tg 101℃ P-26)(コア部)ポリスチレン−ジビニルベンゼン共重
合体(95:5):Tg 100℃/(シェル部)メチルメタクリ
レート−メタクリル酸共重合体(97:3):Tg 101℃ P-27)(コア部)ポリ4-クロロスチレン:Tg 115℃/
(シェル部)アクリロニトリル−ブチルアクリレート−
メタクリル酸共重合体(80:17:3):Tg 81℃ P-28)(コア部)ポリスチレン:Tg 100℃/(シェル
部)メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(9
7:3):Tg 101℃ P-29)(コア部)ポリ4-ブチルスチレン:Tg 7℃/
(シェル部)メチルメタクリレート−メタクリル酸共重
合体(97:3):Tg 101℃
【0033】(B) 電子供与性呈色性有機化合物 本発明に用いるのが好ましい電子供与性呈色性有機化合
物自体は公知であり、特定の種類に制限されない。公知
の電子供与性呈色性有機化合物は、森賀・吉田著「染料
と薬品」(化成品工業協会、1964年)の9巻,84頁、
「新版染料便覧」(丸善、1970年)の242頁、R. Garner
の「Reports on the Progress of Appl. Chem.」(1971
年)56巻,199頁、「染料と薬品」(化成品工業協会、1
974年)の19巻,230頁、「色材」(1989年)の62巻,28
8頁、「染色工業」32巻,208頁等に記載されている。
【0034】電子供与性呈色性有機化合物は、構造的に
いくつかの系に分類できる。本発明に用いるのが好まし
い系としては、ジアリールフタリド系、フルオラン系、
インドリルフタリド系、アシルロイコアジン系、ロイコ
オーラミン系、スピロピラン系、ローダミンラクタム
系、トリアリールメタン系、クロメン系等が挙げられ
る。以下に本発明に使用できる電子供与性呈色性有機化
合物の具体例を構造式で示す。
【0035】(a) ジアリールフタリド系化合物
【化1】
【0036】(b) フルオラン系化合物
【化2】
【0037】
【化3】
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】(c) インドリルフタリド系化合物
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】(d) アシルロイコアジン系化合物
【化9】
【0044】(e) ロイコオーラミン系化合物
【化10】
【0045】(f) スピロピラン系化合物
【化11】
【0046】(g) ローダミンラクタム系化合物
【化12】
【0047】(h) トリアリールメタン系化合物
【化13】
【0048】(i) クロメン系化合物
【化14】
【0049】(j) その他の化合物
【化15】
【0050】現在広く使用されている半導体レーザー等
のレーザー光源を用いる場合、620nmよりも長波領域で
発色する電子供与性呈色性有機化合物を使用することが
できる。このような電子供与性呈色性有機化合物のう
ち、2位と3位が環状構造を有する2,6-ジアミノフルオ
ラン化合物は特開平3-14878号、同3-244587号及び同4-1
73288号に記載されており、p-フェニレンジアミン部を
置換基に有するフルオラン化合物は特開昭61-284485号
及び特開平3-239587号に記載されており、チオフルオラ
ン化合物は特開昭52-106873号に記載されており、3,3-
ビス(4-置換アミノフェニル)アザフタリド化合物は特開
平5-139026号及び同5-179151号に記載されており、ビニ
ル基を有するフタリド化合物は特公昭58-5940号、同58-
27825号及び同62-24365号に記載されており、フルオレ
ン化合物は特開昭63-94878号及び特開平3-202386号に記
載されており、ビニル基を有するスルホニルメタン化合
物は特開昭60-230890号及び同60-231766号に記載されて
おり、フェノチアジン又はフェノキサジン環を有する化
合物は特開昭63-199268号に記載されている。本発明で
使用するのが好ましい電子供与性呈色性有機化合物の具
体例を以下に示す。
【0051】
【化16】
【0052】
【化17】
【0053】
【化18】
【0054】
【化19】
【0055】
【化20】
【0056】以上の具体例は電子供与性呈色性有機化合
物の一部であり、本発明に用いる電子供与性呈色性有機
化合物はこれらに限定されるものではない。電子供与性
呈色性有機化合物は1種類を用いても良いし、2種類以
上を併用しても良い。
【0057】(C) 酸性化合物 酸性化合物は顕色剤として働き、具体的には上述の電子
供与性呈色性有機化合物を顕色させる。酸性化合物とし
てはフェノール性化合物が好ましい。酸性化合物は1種
類を用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。例
えばフェノール性化合物及びフェノール性化合物以外の
酸性化合物を併用することもできる。以下フェノール性
化合物及びフェノール性化合物以外の酸性化合物につい
て詳述する。
【0058】(a) フェノール性化合物 フェノール性化合物には一価フェノール、二価フェノー
ル及び多価フェノールがあり、ベンゼン環の置換基とし
てアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、カルボキシ基及びそのエステル、アミド基、
ハロゲン等を有するものがあり、またビス型及びトリス
型フェノール等がある。
【0059】フェノール系顕色剤の好ましい例として
は、フェノール、o-クレゾール、tert-ブチルフェノー
ル、ノニルフェノール、n-オクチルフェノール、n-ドデ
シルフェノール、n-ステアリルフェノール、p-クロロフ
ェノール、p-ブロモフェノール、o-フェニルフェノー
ル、p-ヒドロキシ安息香酸n-ブチル、p-ヒドロキシ安息
香酸n-オクチル、p-ヒドロキシ安息香酸n-ドデシル、レ
ゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2-ビス(4'-ヒドロキシ
フェニル)プロパン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-
ビス(4'-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、ビス
(4'-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)スルフィド、1-フェニル-1,1-ビス(4'-ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)
-3-メチルブタン、2,2-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)ブ
タン、2,2-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)エチルプロピ
オネート、2,2-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)-4-メチル
ペンタン、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)-2-メチル
プロパン、2,2-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェ
ノール)、2,2-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)n-ペ
ンタン、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)n-ヘキサ
ン、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)n-へプタン、1,1
-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)n-オクタン、1,1-ビス
(4'-ヒドロキシフェニル)n-ノナン、1,1-ビス(4'-ヒド
ロキシフェニル)n-デカン、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフ
ェニル)n-ドデカン、2,2-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)
n-へプタン、2,2-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)n-ノナ
ン、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)-4-メチルブタ
ン、1,1-ビス(3'-メチル-4'-ヒドロキシフェニル)n-ヘ
キサン、等が挙げられる。
【0060】(b) フェノール性化合物以外の酸性化合物 フェノール性化合物以外の酸性化合物の好ましい例とし
ては、ホウ酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン
酸、コハク酸、安息香酸、ステアリン酸、没食子酸、サ
リチル酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、o-ヒドロキシ
安息香酸、m-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-p-ト
ルイル酸、ベンゼンスルフィン酸、アントラキノン-1-
スルフェン酸等が挙げられる。これらの化合物は種々の
置換基を有していてもよい。
【0061】(D) 消色剤 本発明の熱応答消色性着色組成物は、昇温消色を助ける
目的で消色剤を含有するのが好ましい。消色剤として
は、高温において消色剤として働くアルコール類、エス
テル類、ケトン類、エーテル類等の化合物を用いるのが
良い。またこれらを繰り返し単位とするポリマーやオリ
ゴマーも有効である。
【0062】(a) アルコール類 アルコール類の具体例としては、デカン1-オール、ウ
ンデカン1-オール、ラウリルアルコール、トリデカン
1-オール、ミリスチルアルコール、ペンタデカン1-オ
ール、セチルアルコール、ヘプタデカン1-オール、ス
テアリルアルコール、オクタデカン2-オール、エイコサ
ン1-オール、ドコサン1-オール、6-(パーフルオロ-7-
メチルオクチル)ヘキサノール、シクロドデカノール、
1,4-シクロヘキサンジオール、1,2-シクロヘキサンジオ
ール、1,2-シクロドデカンジオール、ステロール化合物
(例えばコレステロール、スチグマステロール、プレグ
ネノロン、メチルアンドロステンジオール、エストラジ
オールベンゾエート、エピアンドロステン、ステノロ
ン、β-シトステロール、プレグネノロンアセテート、
β-コレスタロール、5,16-プレグナジエン-3β-オール-
20-オン、5α-プレグネン-3β-オール-20-オン、5-プレ
グネン-3β,17-ジオール-20-オン21-アセテート、5-プ
レグネン-3β,17-ジオール-20-オン17-アセテート、5-
プレグネン-3β,21-ジオール-20-オン21-アセテート、5
-プレグネン-3β,17-ジオールジアセテート、ロコゲニ
ン、チゴゲニン、エスミラゲニン、ヘコゲニン、ジオス
ゲニン等)、糖類及びその誘導体(例えばグルコース、
サッカロース等)、環状構造を有するアルコール類(例
えば1,2:5,6-ジイソプロピリデン-D-マンニトール等)
等が挙げられる。
【0063】(b) エステル類 本発明に用いるのが好ましいエステル類は、下記(1)〜
(4)に大別される。 (1) 一価の脂肪酸と、脂肪族一価アルコール又は脂環を
有する一価アルコールからなる総炭素数が10以上のエス
テル類。 (2) 脂肪族二価又は多価カルボン酸と、脂肪族一価アル
コール又は脂環を有する一価アルコールからなる総炭素
数が28以上の多塩基酸エステル類。 (3) 脂肪族二価又は多価アルコールと、一価の脂肪酸か
らなる総炭素数が26以上のエステル類。 (4) 芳香環を有する二価アルコールと、一価の脂肪酸か
らなる総炭素数が28以上のエステル類。
【0064】一価の脂肪酸と、脂肪族一価アルコール又
は脂環を有する1価アルコールからなる総炭素数が10以
上のエステル類(1)の例としては、カプリル酸エチル、
カプリル酸n-ブチル、カプリル酸n-オクチル、カプリル
酸ラウリル、カプリル酸セチル、カプリル酸ステアリ
ル、カプリン酸n-ブチル、カプリン酸n-ヘキシル、カプ
リン酸ミリスチル、カプリン酸ドコシル、ラウリン酸メ
チル、ラウリン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸n-デシ
ル、ラウリン酸ステアリル、ミリスチン酸エチル、ミリ
スチン酸3-メチルブチル、ミリスチン酸2-メチルペンチ
ル、ミリスチン酸n-デシル、ミリスチン酸セチル、ミリ
スチン酸ステアリル、パルミチン酸イソプロピル、パル
ミチン酸ネオペンチル、パルミチン酸n-ノニル、パルミ
チン酸n-ウンデシル、パルミチン酸ラウリル、パルミチ
ン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸ス
テアリル、パルミチン酸シクロヘキシル、パルミチン酸
シクロヘキシルメチル、ステアリン酸メチル、ステアリ
ン酸エチル、ステアリン酸n-プロピル、ステアリン酸n-
ブチル、ステアリン酸n-アミル、ステアリン酸2-メチル
ブチル、ステアリン酸n-ヘキシル、ステアリン酸n-ヘプ
チル、ステアリン酸3,5,5-トリメチルヘキシル、ステア
リン酸n-オクチル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、ス
テアリン酸n-ノニル、ステアリン酸n-デシル、ステアリ
ン酸n-ウンデシル、ステアリン酸ラウリル、ステアリン
酸n-トリデシル、ステアリン酸ミリスチル、ステアリン
酸n-ペンダデシル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸
ステアリル、ステアリン酸エイコシル、ステアリン酸n-
ドコシル、ステアリン酸シクロヘキシル、ステアリン酸
シクロヘキシルメチル、ステアリン酸オレイル、ステア
リン酸イソステアリル、1,2-ヒドロキシステアリン酸n-
ブチル、ベヘン酸n-メチル、ベヘン酸n-エチル、べヘン
酸n-プロピル、ベヘン酸イソプロピル、べヘン酸n-ブチ
ル、ベヘン酸イソブチル、ベヘン酸2-メチルブチル、ベ
ヘン酸n-アミル、ベヘン酸ネオペンチル、ベヘン酸n-ヘ
キシル、ベヘン酸2-メチルペンチル、べヘン酸n-ヘプチ
ル、べヘン酸2-エチルヘキシル、ベヘン酸n-ノニル、べ
ヘン酸ミリスチル、ベヘン酸n-ウンデシル、ベヘン酸ラ
ウリル、ベヘン酸n-トリデシル、ベヘン酸ミリスチル、
べヘン酸n-ペンダデシル、ベヘン酸セチル、ベヘン酸ス
テアリル、べヘン酸ベヘニル等が挙げられる。
【0065】脂肪族二価又は多価カルボン酸と、脂肪族
一価アルコール又は脂環を有する一価アルコールからな
る総炭素数28以上の多塩基酸エステル類(2)の例として
は、シュウ酸ジミリスチル、シュウ酸ジセチル、マロン
酸ジラウリル、マロン酸ジセチル、マロン酸ジステアリ
ル、コハク酸ジラウリル、コハク酸ジミリスチル、コハ
ク酸ジセチル、コハク酸ジステアリル、グルタル酸ジラ
ウリル、アジピン酸ジウンデシル、アジピン酸ジラウリ
ル、アジピン酸ジn-トリデシル、アジピン酸ジミリスチ
ル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリル、ア
ジピン酸ジn-ドコシル、アゼライン酸ジn-デシル、アゼ
ライン酸ジラウリル、アゼライン酸ジn-トリデシル、セ
バシン酸ジn-ノニル、セバシン酸ジミリスチル、セバシ
ン酸ジステアリル、1,18-オクタデシルメチレンジカル
ボン酸ジn-ペンチル、1,18-オクタデシルメチレンジカ
ルボン酸ジn-オクチル、1,18-オクタデシルメチレンジ
カルボン酸ジ(シクロヘキシルメチル)、1,18-オクタデ
シルメチレンジカルボン酸ジネオペンチル、1,18-オク
タデシルメチレンジカルボン酸-ジn-ヘキシル、1,18-オ
クタデシルメチレンジカルボン酸-ジn-ヘプチル、1,18-
オクタデシルメチレンジカルボン酸-ジn-オクチル等が
挙げられる。
【0066】脂肪族二価又は多価アルコールと、一価の
脂肪酸からなる総炭素数26以上のエステル類(3)の例と
しては、エチレングリコールジミリステート、エチレン
グリコールジパルミテート、エチレングリコールジステ
アレート、プロピレングリコールジラウレート、プロピ
レングリコールジミリステート、プロピレングリコール
ジパルミテート、ブチレングリコールジステアレート、
ヘキシレングリコールジラウレート、ヘキシレングリコ
ールジミリステート、ヘキシレングリコールジパルミテ
ート、ヘキシレングリコールジステアレート、1,5-ペン
タンジオールジステアレート、1,2,6-ヘキサントリオー
ル-ジミリステート、ペンタエリスリトールトリミリス
テート、ペンタエリスリトールテトララウレート、1,4-
シクロヘキサンジオールジデシル、1,4-シクロヘキサン
ジオールジミリスチル、1,4-シクロヘキサンジオールジ
ステアリル、1,4-シクロヘキサンジメタノールのジラウ
レート、1,4-シクロヘキサンジメタノールのジミリステ
ート等が挙げられる。
【0067】芳香環を有する二価アルコールと、一価の
脂肪酸からなる総炭素数28以上のエステル類(4)の例と
しては、キシレングリコールジカプレート、キシレング
リコールジn-ウンデカネート、キシレングリコールジラ
ウレート、キシレングリコールジミリステート、キシレ
ングリコールジパルミテート、キシレングリコールジス
テアレート等が挙げられる。
【0068】(c) ケトン類 ケトン類としては炭素数が10以上の化合物を使用するの
がよく、具体的にはデカン2-オン、ウンデカン2-オン、
ラウロン、ステアロンが挙げられる。
【0069】(d) エーテル類 エーテル類の例としては、ブチルエーテル、ヘキシルエ
ーテル、ジイソプロピルベンジルエーテル、ジフェニル
エーテル、ジオキサン、エチレングリコールジブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチレングリコールジフェニルエ
ーテル等が挙げられる。
【0070】以上の消色剤は1種類を用いても良いし、
2種類以上を併用しても良い。また後述する安定剤や、
上述のポリマー中にアルコール、ケトン、エステル、エ
ーテル構造等を持たせることによって消色作用を付与
し、消色剤を添加しない場合もある。
【0071】(E) 親水性バインダー 本発明に好ましく用いられる親水性バインダーとして
は、特開昭64-13546号の71〜75頁に記載された親水性バ
インダー等が挙げられる。親水性バインダーは透明又は
半透明が好ましく、具体的例としてはゼラチン、ゼラチ
ン誘導体等の蛋白質、セルロース誘導体、澱粉、アラビ
アゴム、デキストラン、プルラン等の多糖類等の天然化
合物;ポリビニルアルコール、変成ポリビニルアルコー
ル((株)クラレ製の末端アルキル変性ポバールMP103、M
P203等)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド
等の合成高分子化合物が挙げられる。また米国特許第4,
960,681号、特開昭62-245260号等に記載の高吸水性ポリ
マー、すなわち-COOM若しくは-SO3M(Mは水素原子又は
アルカリ金属)を有するビニルモノマーのホモポリマ
ー、又はこのビニルモノマー同士若しくは他のビニルモ
ノマーとのコポリマー(メタクリル酸ナトリウム、メタ
クリル酸アンモニウム、住友化学(株)製のスミカゲルL-
5H等)も使用できる。これらの親水性バインダーは2種
類以上組み合わせて用いることもできる。その場合は、
ゼラチンと他の親水性バインダーとの組合せが好まし
い。
【0072】親水性バインダーとして用いるゼラチンと
しては、例えば石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、カ
ルシウム等の含有量を減らしたいわゆる脱灰ゼラチン等
が挙げられる。ゼラチンの種類は目的に応じて選択すれ
ばよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0073】(F) 各成分の配合量 (a) ポリマーの配合量 本発明の熱応答消色性着色組成物において、ポリマーの
配合量は、電子供与性呈色性有機化合物1質量部に対し
て1〜1000質量部が好ましく、5〜500質量部がより好
ましい。ポリマーの配合量が1質量部未満の場合、可逆
的な消色顕色変化を消色側で固定化する作用が不十分で
ある。またポリマーの配合量が1000質量部を超えると、
消色顕色変化が困難となることがある。
【0074】(b) 電子供与性呈色性化合物の配合量 本発明の熱応答消色性着色組成物を着色層に用いる場
合、電子供与性呈色性化合物の配合量は0.01〜10 mmol
/m2が好ましく、0.05〜5mmol/m2がより好ましい。
【0075】(c) 酸性化合物の配合量 酸性化合物(顕色剤)の配合量は、電子供与性呈色性有
機化合物1質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、
1〜4質量部がより好ましい。顕色剤の配合量が0.1質
量部未満の場合、電子供与性呈色性有機化合物と顕色剤
との相互作用による着色が不十分になりがちである。ま
た顕色剤の配合量が10質量部を超えると、両者の相互作
用を十分に阻害することが困難となることがある。
【0076】(d) 消色剤の配合量 消色剤の配合量は、電子供与性呈色性有機化合物1質量
部に対し0.1〜100質量部が好ましく、1〜10質量部がよ
り好ましい。消色剤が0.1質量部未満では、着色状態か
ら消色状態へ変化する際に他の物質、すなわち安定剤や
ポリマーが必要となる。また消色剤が100質量部を超え
ると発色が困難となる。
【0077】(G) 配合方法 本発明の熱応答消色性着色組成物を構成する電子供与性
呈色性化合物及びガラス転移温度(Tg)が60〜200℃のポ
リマー、さらに顕色剤及び消色剤等を同時に配合しても
良いか、電子供与性呈色性化合物と顕色剤はあらかじめ
混合し、発色させておくのが良い。なおポリマーは水性
分散液の状態で添加するのが好ましい。消色剤はあらか
じめ一緒に混合しておいても良いし、それらとは別に添
加して加熱時に混合しても良い。低温では顕色剤と消色
剤との相互作用によって、電子供与性呈色性有機化合物
と顕色剤との相互作用が強くなり、発色すると考えられ
る。しかし高温においては三者が均一になり、顕色剤と
消色剤との相互作用が強くなって消色する。
【0078】電子供与性呈色性化合物、顕色剤及び消色
剤の配合方法は任意であるが、好ましい方法として、こ
れら化合物を含む微小な粒子がゼラチンやPVA等の親水
性バインダー中に分散された形態とする方法がある。こ
の場合、粒子がカプセル化されていても良い。
【0079】電子供与性呈色性化合物、顕色剤及び消色
剤は、二分子以上が結合したいわゆるオリゴマー状やポ
リマー状のものでも良い。消色剤がポリマーで、水性液
体中に分散されているものも好ましく用いることができ
る。この水性分散液は乳化重合や懸濁重合によって調製
したり、バルク重合されたものを水性溶液中に微細分散
して調製することができる。
【0080】本発明において、消色開始温度(T)から平
衡着色濃度に達するまでの時間(消色時間)は20秒以内
が好ましく、10秒以内がより好ましい。そのため電子供
与性呈色性化合物、顕色剤及び消色剤の種類及び量は、
この基準を満たすように選択するのが良い。
【0081】(H) 安定剤 処理前の着色状態を維持する目的で、本発明の熱応答消
色性着色組成物に安定剤を添加することができる。安定
剤としては、リサーチ・ディスクロージャー誌(以下RD
と略記)No. 17643 (1978) 25頁、RD, No. 18716 (197
9) 650頁及びRD,No307105 (1989) 72頁に記載されてい
る写真用退色防止剤が有用である。その中でも、ヒンダ
ードフェノール類が好ましい。また「紙パルプ技術タイ
ムス」(1995年3月号)4〜5頁に記載されている感熱
記録紙用の消色防止剤(安定性向上剤)も有用である。
そのうちヒドロキシビスフェノール化合物、フェノール
化合物、3-ヒドロキシ-2-ナフトアミド誘導体、チオ安
息香酸誘導体、没食子酸誘導体、ヒンダードフェノール
誘導体、ジフェニルプロパン誘導体、ノボラック型エポ
キシ樹脂等が好ましく、ヒンダードフェノール誘導体が
特に好ましい。
【0082】安定剤の添加方法については、特に制限は
なく任意であるが、電子供与性呈色性化合物や顕色剤と
同一の微小粒子又は微小カプセル中で共存させるのが好
ましい。
【0083】[2] 熱応答消色性着色要素 本発明の熱応答消色性着色要素は、支持体上に上記熱応
答消色性着色組成物からなる熱応答消色性着色層を塗設
してなる。一つの着色層に二以上の染料を混合して用い
てもよく、例えばイエロー、マゼンタ、シアンの3種の
染料を混合して用いることもできる。また二層以上の着
色層を塗設してもよい。
【0084】本発明に用いる支持体は、加熱処理温度に
耐えうるものであれば特に制限はない。一般的には、日
本写真学会編「写真工学の基礎−銀塩写真編−」((株)
コロナ刊、昭和54年)の223〜240頁等に記載の紙、合成
高分子(フィルム)等の写真用支持体等が挙げられる。
支持体をなす材料の具体例としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリイミド、セルロース類(トリアセチルセルロー
ス等)等が挙げられる。これらを単独で用いてもよい
し、片面又は両面をポリエチレン等でラミネートして用
いることもできる。
【0085】この他に、特開昭62-253159号の29〜31
頁、特開平1-161236号の14〜17頁、特開昭63-316848
号、特開平2-22651号、同3-56955号、米国特許5,001,03
3号等に記載の支持体を用いることができる。これらの
支持体は光学的特性、物理的特性を改良するために、熱
処理(結晶化度や配向制御)、一軸及び二軸延伸(配向
制御)、各種ポリマーのブレンド、表面処理等を行うこ
とができる。
【0086】特に耐熱性やカール特性の要求が厳しい場
合、特開平6-41281号、同6-43581号、同6-51426号、同6
-51437号、同6-51442号等に記載の支持体が好ましく使
用できる。また主としてシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体からなる支持体も好ましく用いるこ
とができる。好ましく用いられるポリエステル支持体に
ついては公開技報94-6023(発明協会;1994. 3. 15)に
詳細に記載されている。
【0087】支持体の厚みは、好ましくは5〜200μm、
より好ましくは40〜120μmである。
【0088】[3] 熱履歴の検出方法 本発明の熱履歴の検出方法は、被検体に熱応答消色性着
色組成物を塗布し、熱応答消色性着色組成物の着色濃度
を測定することにより被検体の熱履歴を検出することを
特徴とする。具体的には、消色開始温度(T)が被検体の
特定温度(補償上限温度等)となるように熱応答消色性
着色組成物を調製し、被検体に塗布する。経時後の着色
濃度を測定し、消色したか否かを調べることにより、被
検体の熱履歴を検出する。また本発明のもう一つの熱履
歴の検出方法は、熱応答消色性着色要素を被検体の近傍
に設置し、熱応答消色性着色組成物の着色濃度を測定す
ることにより被検体の熱履歴を検出することを特徴とす
る。この場合、被検体が特定温度となった時に熱応答消
色性着色組成物が消色するように、熱応答消色性着色要
素と被検体との位置関係及び距離を考慮して、熱応答消
色性着色組成物の消色開始温度(T)を調節する。
【0089】上述の通り本発明の熱応答消色性着色組成
物は、消色開始温度(T)が60〜200℃という特徴を有す
る。消色開始温度(T)以上における消色は不可逆的であ
るので、熱応答消色性着色組成物が塗布された被検体の
温度が一旦消色開始温度(T)以上に上昇すると熱応答消
色性着色組成物は消色し、その後再び消色開始温度(T)
未満に戻しても復色しない。熱応答消色性着色要素を被
検体の近傍に設置した場合も、被検体が一定温度以上に
なると熱応答消色性着色組成物が不可逆的に消色する。
従って熱応答消色性着色組成物又は要素の着色濃度を測
定することにより被検体の熱履歴を検出することができ
る。
【0090】着色濃度を測定する方法は特に制限がなく
任意であるが、高い精度が必要な場合には、可視波長領
域(400 nm〜700 nm)における最大吸収波長の光吸収率
を測定すると有利である。
【実施例】本発明を以下の実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0091】実施例1 熱応答消色性着色組成物の調製と印刷への応用 <イエロー染料組成物101(Y-101)の調製>ロイコ染料(L
1) 10 g、ステアリルアルコール4g、顕色剤(SD-1) 10
g、色像安定剤(HP-1) 10 g、及びP-13(メチルメタクリ
レート-2-カルボキシエチルアクリレート共重合体(95:
5):Tg100℃)の20質量%水性分散液(平均粒径80 nm)
300 gを酢酸エチル200 mlに混合した。得られた分散液
を、界面活性剤(r) 2.0 gを溶解した水溶液600 gに混合
し、ディゾルバー攪拌機を用いて10,000回転で20分間か
けて乳化分散した。分散後、窒素気流下50℃で30分撹拌
して酢酸エチルを除去し、全量が1,000 gとなるよう蒸
留水を加え、2,000回転で10分間混合した。
【0092】<マゼンタ染料組成物101(M-101)及びシア
ン染料組成物101(C-101)の調製>ロイコ染料(L1)をそれ
ぞれロイコ染料(L2)及びロイコ染料(L3)に変えた以外Y-
101と同様にして、それぞれM-101及びC-101を作成し
た。
【0093】
【化21】
【0094】<インクの調製及び評価>染料組成物Y-10
1、M-101及びC-101にそれぞれジエチレングリコール140
g、グリセリン50 g、SURFYNOL465(Air Products & Ch
emicals社)7g、及び脱イオン水900 mlを添加し、イエ
ローインク、ライトマゼンタインク及びライトシアンイ
ンクを調製した。これらのインクをインクジェットプリ
ンターPM670C(セイコーエプソン(株)製)のカートリ
ッジに充填し、同機にてフォトプリント紙(セイコーエ
プソン(株)製)に画像の印刷を行い、印刷物IJ-101を
得た。電熱式オーブンを用いて、印刷物IJ-101を120℃
で5分間加熱した。その後常温に戻したところ、ほぼ完
全に画像が消失したままであった。本発明の熱応答消色
性着色組成物を用いることにより、簡易な加熱により印
刷された画像や文字が消え、紙を再び印刷目的に利用す
ることが可能となった。
【0095】比較例1 ステアリルアルコールの添加量を20 gに変更し、かつP-
13の20質量%水性分散液を添加しなかった以外はY-10
1、M-101及びC-101の調製法と同様にして、それぞれY-1
02、M-102及びC-102を調製した。Y-102、M-102及びC-10
2を用いて実施例1と同様にインクを調製し、インクジ
ェットプリンターPM670Cでフォトプリント紙に画像を印
刷した。得られた印刷物IJ-102を、実施例1の印刷物IJ
-101と同様に電熱式オーブンで120℃で5分間加熱し
た。加熱により画像は消失したが、常温に戻したところ
数分で画像はほぼ復元された。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の熱応答消
色性着色組成物でインクを調製し、これを用いた印刷を
行うと、簡易な熱処理で画像や文字情報を完全に消去す
ることができ、印刷紙の簡便なリサイクルが可能にな
る。また本発明の熱応答消色性着色組成物及びそれを用
いた熱応答消色性着色要素は、各種工業における温度検
知、例えば化学反応等における温度上昇の監視、電気回
路及び電気機器の過負荷による発熱の温度標識や履歴検
知等に利用でき、表示装置、広告紙、教材、玩具等への
応用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/00 C09K 3/00 Y Fターム(参考) 2H086 BA56 BA59 BA60 4J002 BB001 BD031 BD101 BG041 CF001 CG001 CK011 CK021 CL001 EL076 EL096 EU026 EU056 EU066 EU136 EU236 GT00 4J039 AB01 AB02 AB07 AD01 AD04 AD05 AD06 AD10 AD12 AD17 AD23 AE03 AE04 AE06 AE08 BA24 BC19 BC29 BC31 BC33 BC50 BC53 BC55 BC56 BC65 BC66 BC67 BC68 BC69 BC72 BC73 BC74 BC77 CA06 EA29

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消色開始温度(T)未満の温度で着色して
    いるが、消色開始温度(T)以上の温度で実質的に消色
    し、一旦消色した後で再び消色開始温度(T)未満に戻し
    ても復色しない熱応答消色性着色組成物であって、前記
    消色開始温度(T)が60〜200℃であり、かつガラス転移温
    度(Tg)が60〜200℃のポリマーを含有することを特徴と
    する熱応答消色性着色組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱応答消色性着色組成
    物において、電子供与性呈色性有機化合物及び酸性化合
    物を含有することを特徴とする熱応答消色性着色組成
    物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の熱応答消色性着色組成
    物において、前記酸性化合物がフェノール性化合物であ
    ることを特徴とする熱応答消色性着色組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の熱応答
    消色性着色組成物において、前記ポリマーは平均粒径が
    0.01μm〜1μmの分散粒子であることを特徴とする熱応
    答消色性着色組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の熱応答
    消色性着色組成物において、親水性バインダーを含有す
    ることを特徴とする熱応答消色性着色組成物。
  6. 【請求項6】 支持体及び前記支持体上に塗設された熱
    応答消色性着色層を有する熱応答消色性着色要素であっ
    て、前記熱応答消色性着色層は請求項1〜5のいずれか
    に記載の熱応答消色性着色組成物からなることを特徴と
    する熱応答消色性着色要素。
  7. 【請求項7】 熱応答消色性着色組成物を用いて熱履歴
    を検出する方法であって、前記熱応答消色性着色組成物
    は、消色開始温度(T)未満の温度で着色しているが、消
    色開始温度(T)以上の温度で実質的に消色し、一旦消色
    した後で再び消色開始温度(T)未満に戻しても復色せ
    ず、前記消色開始温度(T)が60〜200℃であり、かつガラ
    ス転移温度(Tg)が60〜200℃のポリマーを含有してお
    り、被検体に前記熱応答消色性着色組成物を塗布し、前
    記熱応答消色性着色組成物の着色濃度を測定することに
    より前記被検体の熱履歴を検出することを特徴とする方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の熱履歴を検出する方法
    において、前記熱応答消色性着色組成物は、電子供与性
    呈色性有機化合物及び酸性化合物を含有することを特徴
    とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の熱履歴を検出する方法
    において、前記酸性化合物がフェノール性化合物である
    ことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれかに記載の熱履歴
    を検出する方法において、前記ポリマーは平均粒径が0.
    01μm〜1μmの分散粒子であることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれかに記載の熱履歴
    を検出する方法において、前記熱応答消色性着色組成物
    は親水性バインダーを含有することを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 熱応答消色性着色要素を用いて熱履歴を
    検出する方法であって、前記熱応答消色性着色要素は支
    持体及び前記支持体上に塗設された熱応答消色性着色層
    を有し、前記熱応答消色性着色層は請求項1〜5のいず
    れかに記載の熱応答消色性着色組成物からなり、前記熱
    応答消色性着色要素を被検体の近傍に設置し、前記熱応
    答消色性着色組成物の着色濃度を測定することにより前
    記被検体の熱履歴を検出することを特徴とする方法。
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