JP2003161245A - 内燃機関の燃焼検出装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼検出装置

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JP2003161245A JP2001362656A JP2001362656A JP2003161245A JP 2003161245 A JP2003161245 A JP 2003161245A JP 2001362656 A JP2001362656 A JP 2001362656A JP 2001362656 A JP2001362656 A JP 2001362656A JP 2003161245 A JP2003161245 A JP 2003161245A
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combustion engine
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Takayoshi Honda
隆芳 本多
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズの影響を排除するためにA/D変換周
期を短くすることなく、イオン電流検出信号から内燃機
関の燃焼状態を正確に判定する。 【解決手段】 点火プラグに流れるイオン電流に応じた
イオン電流検出信号から燃焼状態を判定する装置では、
一定時間毎に、イオン電流検出信号をA/D変換して
(S210)、該A/D変換値の最大値をピークホール
ド値(以下、PH)として記憶する(S310,S32
0)が、前回から今回のA/D変換タイミングまでの間
にイオン電流検出信号が基準電圧を横切ったことを記録
するための回路を備えており、その回路に記録があれば
(S220:YES)、今回のA/D変換タイミングよ
りも前のPHをクリアする(S270)。そして、その
S270により所定回数TMよりも多いA/D変換タイ
ミングに亘り連続して消去されなかったPHを用いて、
燃焼状態を判定する(S230〜S260)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点火プラグの電極
に流れるイオン電流を検出して内燃機関の燃焼状態(着
火/失火など)を判定する内燃機関の燃焼検出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、内燃機関の燃焼状態を検出するために、点火毎に点
火プラグの電極に流れるイオン電流を検出し、そのイオ
ン電流検出信号に基づいて、着火/失火などを判定する
技術が開発されている。
【0003】そして、この種の技術を用いた内燃機関の
燃焼検出装置として、例えば特開平11−13616号
公報には、イオン電流検出信号を、所定のしきい値以上
で且つ所定時間以上の幅を有する信号のみを通過させる
フィルタに入力すると共に、そのフィルタの出力信号を
ピークホールド回路に入力するようにし、点火後の所定
タイミング(例えばATDC60°CAのタイミング)
でピークホールド回路の出力をA/D変換して、そのA
/D変換値(即ち、フィルタの出力信号のピークホール
ド回路によるピークホールド値)が判定基準値以上であ
れば着火と判定し、そうでなければ失火と判定する、と
いった装置が記載されている。
【0004】しかしながら、上記公報に記載の装置に
は、以下の問題がある。即ち、ピークホールド回路は、
コンデンサに電荷を蓄える構成であるため、ピークホー
ルド時間が長いと、回路のリーク電流やコンデンサの電
荷放電により、ピークホールド電圧が低下してしまい、
正しいピークホールド値が得られない。特に、点火後の
特定クランク角度(上記例ではATDC60°CA)の
タイミングでピークホールド回路の出力をA/D変換す
る場合、点火時から上記特定クランク角度のタイミング
までの時間は、内燃機関の回転速度(回転数)に応じ
て、低回転の場合ほど長くなるため、ピークホールド電
圧が低下し易い。よって、内燃機関の燃焼状態を正確に
判定するには不利である。
【0005】そこで、アナログのピークホールド回路を
用いずに、図16の如く構成することが考えられる。即
ち、まず、イオン電流検出信号をローパスフィルタ10
1に入力し、そのローパスフィルタ101の出力信号を
A/D変換器103により一定時間毎にA/D変換す
る。そして、CPU105が、A/D変換器103によ
る一定時間毎のA/D変換値の最大値(ピーク値)を求
めるピークホールド処理を行うと共に、そのピークホー
ルド処理で得た最大値と所定の判定値(スレッショル
ド)Vthとを比較して、最大値の方が大きければ着火
と判定し、そうでなければ失火と判定する、といった構
成を採ることが考えられる。
【0006】ところが、この構成の場合には、図17の
1段目から3段目に例示するように、イオン電流検出信
号におけるノイズの発生周期とA/D変換器103によ
るA/D変換タイミングとが同期してしまうと、そのノ
イズの信号を、着火を示す信号であると誤判定してしま
う。つまり、失火している場合でも、着火と誤判定して
しまう。尚、図17では、A/D変換タイミングを黒丸
印(●)で示している。
【0007】このため、A/D変換周期(A/D変換の
時間間隔)を短く設定して、各A/D変換値の変化状態
からノイズ信号か否かを判別するように構成することも
考えられるが、高速A/D変換が可能なA/D変換器や
高速処理が可能なCPUが必要となり、大幅なコストア
ップを招いてしまう。
【0008】尚、ローパスフィルタ101のフィルタ効
果(電圧平滑化効果)を大きくすることも考えられる
が、そのようにすると、図17の4段目(最下段)に例
示するように、元のイオン電流検出信号の波形が大きく
鈍ってしまい、正確なピークホールド値が得られず、延
いては、燃焼状態の正確な判定ができなくなってしま
う。
【0009】一方、上記各問題は、イオン電流検出信号
をピークホールドする構成に限らず、例えば積分する構
成の場合でも同様である。即ち、上記公報に記載の装置
において、ピークホールド回路に代えて、積分回路を設
け、その積分回路の出力に基づき着火/失火を判定する
場合でも、積分回路は、コンデンサに電荷を蓄える構成
であるため、積分する時間が長いと、積分値に相当する
出力電圧が低下してしまい、正しい積分値が得られな
い。また、図16の構成において、CPU105が、一
定時間毎のA/D変換値の積分値を求める積分処理を行
い、その処理で得た積分値に基づき着火/失火を判定す
る場合でも、図17を参照して述べた問題が同様に発生
する。
【0010】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、ノイズの影響を排除するためにA/D変換周
期を短くすることなく、イオン電流検出信号から内燃機
関の燃焼状態を正確に判定することが可能な燃焼検出装
置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1に記載の内燃機関の
燃焼検出装置においては、イオン電流検出手段が、内燃
機関の点火プラグの電極に流れるイオン電流を検出し
て、そのイオン電流に応じた電圧のイオン電流検出信号
を出力する。そして、A/D変換手段が、イオン電流検
出手段から出力されるイオン電流検出信号を所定時間毎
にA/D変換し、A/D変換値記憶手段が、A/D変換
手段によるA/D変換値を記憶する。
【0012】また、基準電圧発生手段が、イオン電流検
出信号と大小比較される基準電圧を発生し、電圧変化記
憶手段が、イオン電流検出信号と前記基準電圧とを比較
して、イオン電流検出信号が基準電圧を横切ったことを
記憶する。そして、A/D変換手段がイオン電流検出信
号をA/D変換するタイミング(A/D変換タイミン
グ)毎に、消去手段が、電圧変化記憶手段にイオン電流
検出信号が基準電圧を横切ったと記憶されているか否か
を判定して、基準電圧を横切ったと記憶されていた場合
には、今回のA/D変換タイミングよりも前のA/D変
換値記憶手段の記憶値を消去すると共に、電圧変化記憶
手段の記憶を消去する。そして更に、燃焼状態判定手段
が、消去手段により所定回数Mよりも多いA/D変換タ
イミングに亘り連続して消去されなかったA/D変換値
記憶手段の記憶値に基づいて、内燃機関の燃焼状態を判
定する。
【0013】尚、イオン電流検出信号が基準電圧を横切
ることを、“イオン電流検出信号の横切り”或いは単に
“横切り”と言うことにすると、その横切りとしては、
イオン電流検出信号が基準電圧を該基準電圧よりも着火
を示さない電圧側から着火を示す電圧側への方向に横切
る第1方向の横切りと、イオン電流検出信号が基準電圧
を該基準電圧よりも着火を示す電圧側から着火を示さな
い電圧側への方向に横切る第2方向の横切りとがある
が、電圧変化記憶手段が記憶対象とするイオン電流検出
信号の横切りは、上記第1方向の横切りと上記第2方向
の横切りとの両方でも良いし、何れか一方でも良い。
【0014】このような請求項1の燃焼検出装置では、
イオン電流検出信号の所定時間毎のA/D変換値がA/
D変換値記憶手段により記憶されるが、電圧変化記憶手
段が記憶対象とするイオン電流検出信号の横切りが発生
すると、その直後のA/D変換タイミングにて、消去手
段により、それ以前のA/D変換値記憶手段の記憶値が
消去されることとなる。そして、この燃焼検出装置で
は、消去手段により所定回数Mよりも多いA/D変換タ
イミングに亘り連続して消去されなかったA/D変換値
記憶手段の記憶値に基づいて、内燃機関の燃焼状態が判
定される。
【0015】このため、イオン電流検出信号のA/D変
換が少なくとも「M+1」回行われるまでの間に、電圧
変化記憶手段が記憶対象とするイオン電流検出信号の横
切りが発生したならば、それまでのA/D変換タイミン
グでのA/D変換値は、内燃機関の燃焼状態の判定には
用いられない。そして、M回よりも多いA/D変換タイ
ミングの間に電圧変化記憶手段が記憶対象とするイオン
電流検出信号の横切りが発生しなかった場合の、その間
でのA/D変換値から内燃機関の燃焼状態が判定される
こととなる。
【0016】このような請求項1の燃焼検出装置によれ
ば、イオン電流検出信号にA/D変換周期以下の周期の
ノイズが発生しても、そのノイズのA/D変換値を燃焼
状態の判定に用いることがなく、例えば図17の3段目
に例示したようにA/D変換周期に同期したノイズがイ
オン電流検出信号に発生しても、そのノイズの信号を、
着火を示す信号であると誤判定してしまうことがない。
そして、このような誤判定を、A/D変換周期を短くす
ることなく防止でき、A/D変換周期を長めに設定する
ことができるため、A/D変換やA/D変換値を記憶す
るための処理負荷を軽減することができる。
【0017】次に、請求項2に記載の内燃機関の燃焼検
出装置では、請求項1の燃焼検出装置において、検出区
間設定手段が、内燃機関の燃焼状態の判定を実施する検
出区間を設定する。そして、A/D変換手段、A/D変
換値記憶手段、及び消去手段が、その設定された検出区
間内においてのみ動作するようになっている。
【0018】このような請求項2の燃焼検出装置によれ
ば、A/D変換手段、A/D変換値記憶手段、及び消去
手段を、常時ではなく、内燃機関の燃焼状態を判定する
のに適した検出区間においてのみ動作させることがで
き、その各手段に相当する処理の負荷を軽減することが
できる。
【0019】一方、請求項3に記載の内燃機関の燃焼検
出装置においても、請求項1の燃焼検出装置と同様に、
イオン電流検出手段が、内燃機関の点火プラグの電極に
流れるイオン電流を検出して、そのイオン電流に応じた
電圧のイオン電流検出信号を出力し、A/D変換手段
が、イオン電流検出手段から出力されるイオン電流検出
信号を所定時間毎にA/D変換する。そして、基準電圧
発生手段が、イオン電流検出信号と大小比較される基準
電圧を発生する。
【0020】ここで特に、請求項3に記載の燃焼検出装
置では、電圧変化通知手段が、イオン電流検出信号と基
準電圧とを比較して、イオン電流検出信号が基準電圧を
該基準電圧よりも着火を示さない電圧側から着火を示す
電圧側への方向である第1方向に横切ったこと(第1方
向の横切り)と、イオン電流検出信号が基準電圧を該基
準電圧よりも着火を示す電圧側から着火を示さない電圧
側への方向である第2方向に横切ったこと(第2方向の
横切り)とを通知する。
【0021】そして、A/D変換値記憶手段が、電圧変
化通知手段により上記第1方向の横切りが通知されてか
ら上記第2方向の横切りが通知されるまでの間のA/D
変換手段によるA/D変換値を記憶する。また、判定手
段が、電圧変化通知手段により上記第1方向の横切りが
通知されてから上記第2方向の横切りが通知されるまで
のA/D変換手段によるA/D変換回数が、所定回数N
よりも大きいか否かを判定する。
【0022】そして、燃焼状態判定手段が、判定手段に
よりA/D変換回数が所定回数Nよりも大きいと判定さ
れた場合のA/D変換値記憶手段の記憶値に基づいて、
内燃機関の燃焼状態を判定する。このような請求項3の
燃焼検出装置によれば、イオン電流検出信号が基準電圧
を上記第1方向に横切ってから、イオン電流検出信号の
A/D変換が少なくとも「N+1」回行われるまでに、
イオン電流検出信号が基準電圧を上記第2方向に横切っ
たならば、それまでのA/D変換タイミングでのA/D
変換値は、内燃機関の燃焼状態の判定には用いられな
い。そして、イオン電流検出信号が基準電圧を上記第1
方向に横切ってから上記第2方向に横切るまでの間にA
/D変換タイミングがN回よりも多く存在した場合の、
その間でのA/D変換値から内燃機関の燃焼状態が判定
されることとなる。
【0023】よって、この燃焼検出装置によっても、請
求項1の燃焼検出装置と同様に、イオン電流検出信号に
A/D変換周期以下の周期のノイズが発生しても、その
ノイズの信号を、着火を示す信号であると誤判定してし
まうことがなく、しかも、このような誤判定を、A/D
変換周期を短くすることなく防止でき、A/D変換周期
を長めに設定することができるため、A/D変換やA/
D変換値を記憶するための処理負荷を軽減することがで
きる。
【0024】次に、請求項4に記載の内燃機関の燃焼検
出装置では、請求項3の燃焼検出装置において、検出区
間設定手段が、内燃機関の燃焼状態の判定を実施する検
出区間を設定する。そして、A/D変換手段、A/D変
換値記憶手段、及び判定手段が、その設定された検出区
間内においてのみ動作するようになっている。
【0025】このような請求項4の燃焼検出装置によれ
ば、A/D変換手段、A/D変換値記憶手段、及び判定
手段を、常時ではなく、内燃機関の燃焼状態を判定する
のに適した検出区間においてのみ動作させることがで
き、その各手段に相当する処理の負荷を軽減することが
できる。
【0026】尚、請求項2又は請求項4に記載の燃焼検
出装置において、検出区間は、点火タイミングよりも後
の所定タイミング(例えば、点火タイミングから所定時
間が経過したタイミング又は点火タイミング後の所定ク
ランク角度のタイミング)から始まるように設定するの
が好ましい。これは、図17の2段目に示すように、一
般に、点火時は、点火コイルのLC共振により幅狭なノ
イズが発生し、その後に、着火によるイオン電流が発生
するからであり、そのようなノイズの発生期間を効果的
に避けることができるからである。
【0027】一方、請求項1〜4の燃焼検出装置におい
て、A/D変換値記憶手段は、請求項5に記載のよう
に、A/D変換手段によるA/D変換値の最大値を検出
して、その最大値を記憶するように構成すれば、必要な
メモリ容量を削減することができる。つまり、A/D変
換値記憶手段は、A/D変換手段によるA/D変換値そ
のものを順次記憶していくように構成することもできる
が、その各A/D変換値の最大値だけを更新して記憶す
るピークホールド処理を行うようにする方が、メモリ容
量が少なくて済む。
【0028】また、請求項1〜4の燃焼検出装置におい
て、A/D変換値記憶手段は、請求項6に記載のよう
に、A/D変換手段によるA/D変換値を積分して、そ
の積分値を記憶するように構成することもできる。次
に、請求項7に記載の内燃機関の燃焼検出装置では、請
求項5の燃焼検出装置において、燃焼状態判定手段は、
基準電圧発生手段が発生する基準電圧の設計上の公差範
囲よりも着火を示す方に大きい判定値であって内燃機関
の運転状態に応じて設定される判定値と、A/D変換値
記憶手段の記憶値とを大小比較して、内燃機関の燃焼状
態を判断するように構成されている。
【0029】このような請求項7の燃焼検出装置によれ
ば、内燃機関の燃焼状態の最終的な判定には、内燃機関
の運転状態に応じて設定される判定値が用いられるた
め、内燃機関の燃焼状態を正確に判定することができ、
しかも、基準電圧発生手段が発生する基準電圧の精度は
低くても良いため、その基準電圧発生手段の低コスト化
を図ることができる、
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施形
態の内燃機関の燃焼検出装置について、図面を用いて説
明する。まず図1は、第1実施形態の燃焼検出装置1の
構成を、内燃機関としての4気筒ガソリンエンジン(以
下単に、エンジンという)を制御するための処理を行う
ホストマイコン3と共に表す構成図である。尚、図1及
び以下の説明において、燃焼検出装置1を構成する各部
と電流及び信号に付した符号中の添え字「#1〜#4」
は、それらが第1〜第4の各気筒#1〜#4のうちの何
れに対応したものであるかを示している。
【0031】図1に示すように、本第1実施形態の燃焼
検出装置1は、エンジンの気筒毎に設けられた各点火プ
ラグの電極に流れるイオン電流ion#1〜ion#4
を検出して、そのイオン電流ion#1〜ion#4に
応じた電圧のイオン電流検出信号を出力するイオン電流
検出回路11#1〜11#4と、そのイオン電流検出回
路11#1〜11#4から出力されるイオン電流検出信
号を入力としたローパスフィルタ(LPF)13#1〜
13#4とを備えている。
【0032】尚、イオン電流検出回路11#1〜11#
4は、特開平11−13616号公報に開示されている
ように公知のものであり、点火コイルの二次コイルによ
って点火プラグの電極間に火花放電電流が流された際
に、その火花放電電流とは反対方向に流れるイオン電流
を検出して、そのイオン電流に比例した電圧をイオン電
流検出信号として出力するものである。また、ローパス
フィルタ13#1〜13#4は、イオン電流検出回路1
1#1〜11#4の出力信号から多少のノイズを除去す
るためのCRフィルタであり、そのフィルタ定数は、元
のイオン電流検出信号の波形を鈍らせない様に小さく設
定されている。このため、以下では、ローパスフィルタ
13#1〜13#4の出力信号(即ち、ローパスフィル
タ13#1〜13#4を通過した信号)Vi#1〜Vi
#4のことも、イオン電流検出信号という。
【0033】更に、本第1実施形態の燃焼検出装置1
は、一定の電源電圧(本実施形態では5V)を分圧し
て、ローパスフィルタ13#1〜13#4からのイオン
電流検出信号Vi#1〜Vi#4と大小比較される基準
電圧Vth1(本実施形態では4.8V)を発生する2
つの抵抗5,7と、イオン電流検出信号Vi#1〜Vi
#4の各々が非反転入力端子(+端子)に夫々入力さ
れ、上記基準電圧Vth1が反転入力端子(−端子)に
入力された比較器15#1〜15#4と、各気筒の燃焼
状態を判定するための処理を行うマイコン9とを備えて
いる。
【0034】そして、比較器15#1〜15#4は、非
反転入力端子の電圧が基準電圧Vth1よりも小さけれ
ば、ローレベル(=0V)の信号を出力し、非反転入力
端子の電圧が基準電圧Vth1以上であれば、ハイレベ
ル(=5V)の信号を出力する。
【0035】また、マイコン9は、プログラムを実行す
るCPU21と、ローパスフィルタ13#1〜13#4
からのイオン電流検出信号Vi#1〜Vi#4を、マル
チプレクサ(MPX)23を介し入力してA/D変換す
るA/D変換器25と、比較器15#1〜15#4の出
力信号CM#1〜CM#4が夫々入力されるラッチ回路
27#1〜27#4と、ホストマイコン3から出力され
る点火指令信号IGT#1〜IGT#4が入力されるイ
ンプットキャプチャ部29とを備えている。
【0036】そして、ラッチ回路27#1〜27#4の
各々は、入力信号にローレベルからハイレベルへの立ち
上がりエッジが生じるか、ハイレベルからローレベルへ
の立ち下がりエッジが生じると、内部の1ビットデータ
が1にセットされる。このため、イオン電流検出信号V
i#n(nは1〜4の何れか)が基準電圧Vth1を該
基準電圧Vth1よりも低電圧側(着火を示さない電圧
側に相当)から高電圧側(着火を示す電圧側に相当)へ
の方向(第1方向に相当)に横切って、比較器15#n
の出力信号CM#nに立ち上がりエッジが生じるか、或
いは、イオン電流検出信号Vi#nが基準電圧Vth1
を該基準電圧Vth1よりも高電圧側から低電圧側への
方向(第2方向に相当)に横切って、比較器15#nの
出力信号CM#nに立ち下がりエッジが生じると、ラッ
チ回路27#nの1ビットデータが1にセットされるこ
ととなる。
【0037】また、各ラッチ回路27#1〜27#4の
1ビットデータは、CPU21によって0にクリアされ
る。尚、以下では、ラッチ回路27#nの1ビットデー
タが1にセットされることを、ラッチ記録ともいう。一
方、インプットキャプチャ部29は、ホストマイコン3
からの点火指令信号IGT#1〜IGT#4の何れか
に、点火タイミングに該当する立ち下がりエッジが生じ
ると、CPU21に対して割込み要求(いわゆるインプ
ットキャプチャ割込みの要求であり、以下、この割込み
要求を、点火割込み要求という)を発生する。尚、本実
施形態において、点火割込み要求は、各気筒#1〜#4
毎に用意されている。また、ホストマイコン3からの各
点火指令信号IGT#1〜IGT#4は、該当する気筒
の点火プラグに対応した点火コイルの一次コイルに通電
するための駆動信号であり、その信号IGT#1〜IG
T#4がハイレベルになって一次コイルに電流が流れ、
その後、その信号IGT#1〜IGT#4がローレベル
に戻って(即ち立ち下がって)一次コイルへの通電が遮
断されると、点火コイルの二次コイルにより、点火プラ
グの電極間に火花放電電流が流れるようになっている。
【0038】次に、以上のような構成を有した燃焼検出
装置1において、各気筒の燃焼状態を判定するためにマ
イコン9のCPU21で実行される処理について、図2
〜図4のフローチャート及び図5のタイムチャートを用
い説明する。尚、ここでは、各気筒#1〜#4のうち、
第1気筒#1に関する部分について説明するが、他の気
筒#2〜#4についても全く同様である。
【0039】まず、ホストマイコン3からの点火指令信
号IGT#1が図5の1段目に示す如く立ち下がり、第
1気筒#1に対する点火が行われると、マイコン9に
て、インプットキャプチャ部29からCPU21へ点火
割込み要求が発生され、CPU21は、その点火割込み
要求に対応した割込み処理として、図2に示す点火タイ
ミング時処理を実行する。
【0040】そして、CPU21が図2の点タイミング
時処理の実行を開始すると、まずステップ(以下単に
「S」と記す)110にて、イオン電流検出信号Vi#
1のピークホールド値PHを0に初期化し、続くS12
0にて、カウント値CNTも0に初期化する。
【0041】そして、次のS130にて、今回の判定対
象の気筒(ここでは第1気筒#1)の燃焼状態が着火と
失火との何れであるかの判定結果を示す着火/失火判定
値Fを、失火を示す方の0に初期化し、最後のS140
にて、図3に示すA/D割込み処理が起動されるのを許
可した後、当該点火タイミング時処理を終了する。
【0042】すると、以後は、図5における2段目の三
角印「▽」に示すように、図3のA/D割込み処理が一
定時間T(本実施形態では100μs)毎に実行される
こととなる。CPU21が図3のA/D割込み処理の実
行を開始すると、まずS210にて、A/D変換器25
によりイオン電流検出信号Vi#1をA/D変換し、そ
のA/D変換値を今回のA/D変換値DatADとして
記憶する。
【0043】次に、S220にて、ラッチ回路27#1
にラッチ記録があるか否か(即ち、ラッチ回路27#1
の1ビットデータが1になっているか否か)を判定し、
ラッチ記録がなければ、S300に移行して、上記S2
10で記憶した今回のA/D変換値DatADが基準電
圧Vth1以上であるかを判定する。尚、このS300
での判定に用いる基準電圧Vth1としては、抵抗5,
7の抵抗値と電源電圧とで決まる基準電圧Vth1の理
論値を予め記憶しておいても良いし、また、抵抗5,7
の接続点に生じる実際の基準電圧Vth1をA/D変換
器25によりA/D変換して記憶するようにしても良
い。
【0044】上記S300にて、今回のA/D変換値D
atADが基準電圧Vth1以上であると判定した場合
には(S300:YES)、S310に進んで、今回の
A/D変換値DatADが現在のピークホールド値PH
よりも大きいか否かを判定し、肯定判定したならば、続
くS320にて、ピークホールド値PHを今回のA/D
変換値DatADの値に更新する。
【0045】そして、このS320でピークホールド値
PHを更新するか、或いは、上記S310にて、今回の
A/D変換値DatADが現在のピークホールド値PH
よりも大きくないと否定判定すると、S330に進ん
で、カウント値CNTを1インクリメントし、その後、
当該A/D割込み処理を終了する。
【0046】また、上記S300にて、今回のA/D変
換値DatADが基準電圧Vth1以上ではないと判定
した場合には(S300:NO)、S340に移行し
て、ピークホールド値PHを0に初期化し、続くS35
0にて、カウント値CNTも0に初期化し、その後、当
該A/D割込み処理を終了する。
【0047】一方、上記S220にて、ラッチ回路27
#1にラッチ記録があると判定した場合には、S230
に進んで、カウント値CNTが、所定回数に相当する所
定値TM(本実施形態では例えばTM=4)よりも大き
いか否かを判定し、カウント値CNTが所定値TMより
も大きければ、S240に進む。
【0048】S240では、第1気筒#の燃焼状態が着
火か失火かを判定するための判定レベルVth2を、現
在のエンジンの運転状態としての回転数Ne及び負荷Q
から算出する。尚、この判定レベルVth2は、請求項
7に記載の判定値に相当するものであり、抵抗5,7に
よって発生される基準電圧Vth1の設計上の公差範囲
における最大値よりも、常に大きい値に算出される。換
言すれば、基準電圧Vth1は、エンジンの運転状態に
応じて設定される判定レベルVth2よりも、小さい値
に設定されている。
【0049】次に、S250にて、上記S240で算出
した判定レベルVth2とピークホールド値PHとを大
小比較して、ピークホールド値PHが判定レベルVth
2よりも大きいか否かを判定し、ピークホールド値PH
が判定レベルVth2よりも大きければ(S250:Y
ES)、第1気筒#の燃焼状態が着火であると判定し
て、S260に進み、着火/失火判定値Fを、着火を示
す方の1に設定する。
【0050】そして、続くS270にて、ピークホール
ド値PHを0に初期化し、続くS280にて、カウント
値CNTも0に初期化する。そして更に、続くS290
にて、ラッチ回路27#1のラッチ記録をクリア(即
ち、ラッチ回路27#1の1ビットデータを0にクリ
ア)し、その後、前述のS300に進む。
【0051】また、上記S250にて、ピークホールド
値PHが判定レベルVth2よりも大きくないと否定判
定した場合には(S250:NO)、S260の処理は
行わずに(つまり、第1気筒#1の燃焼状態が着火であ
るとは判定せずに)、S270に移行する。そして、ピ
ークホールド値PHとカウント値CNTとを0に初期化
すると共に(S270,S280)、ラッチ回路27#
1のラッチ記録をクリアし(S290)、その後、前述
のS300に進む。
【0052】一方、上記S230にて、カウント値CN
Tが所定値TMよりも大きくないと判定した場合には
(S230:NO)、S240〜S260の処理を行う
ことなく、そのままS270に移行して、ピークホール
ド値PHとカウント値CNTとを0に初期化すると共に
(S270,S280)、ラッチ回路27#1のラッチ
記録をクリアし(S290)、その後、前述のS300
に進む。
【0053】また更に、マイコン9のCPU21は、点
火タイミング後の特定のクランク角度のタイミング(本
実施形態では、図5の右上に示す如くATDC60°C
Aのタイミング)になると、図4に示す着火/失火判定
処理を実行する。尚、ATDC60°CAのタイミング
とは、クランク角度が上死点(TDC)から60°進ん
だタイミングのことである。
【0054】CPU21が図4の着火/失火判定処理の
実行を開始すると、まずS410にて、その時のカウン
ト値CNTが所定値TMよりも大きいか否かを判定し、
カウント値CNTが所定値TMよりも大きければ、S4
20に進んで、図3のS240と同様に、第1気筒#の
燃焼状態が着火か失火かを判定するための判定レベルV
th2を、エンジンの回転数Ne及び負荷Qから算出す
る。
【0055】次に、S430にて、上記S420で算出
した判定レベルVth2とピークホールド値PHとを大
小比較して、ピークホールド値PHが判定レベルVth
2よりも大きいか否かを判定し、ピークホールド値PH
が判定レベルVth2よりも大きければ(S430:Y
ES)、第1気筒#の燃焼状態が着火であると判定し
て、S440に進み、着火/失火判定値Fを、着火を示
す方の1に設定する。
【0056】そして、続くS450にて、図3のA/D
割込み処理が起動されるのを禁止し、その後、当該着火
/失火判定処理を終了する。また、上記S430にて、
ピークホールド値PHが判定レベルVth2よりも大き
くないと否定判定した場合には(S430:NO)、第
1気筒#1の燃焼状態が着火であるとは判定せずに、そ
のままS450に移行して、図3のA/D割込み処理が
起動されるのを禁止した後、当該着火/失火判定処理を
終了する。
【0057】一方、上記S410にて、カウント値CN
Tが所定値TMよりも大きくないと判定した場合には
(S410:NO)、S420〜S440の処理を行う
ことなく、そのままS450に移行して、図3のA/D
割込み処理が起動されるのを禁止した後、当該着火/失
火判定処理を終了する。
【0058】つまり、S410〜S440の処理は、図
3のS230〜S260と同じ処理であり、当該着火/
失火判定処理では、そのS410〜S440の処理を行
った後、最後に、図3のA/D割込み処理が起動される
のを禁止するようにしている。
【0059】以上のような処理が行われる本第1実施形
態の燃焼検出装置1では、例えば第1気筒#1について
説明すると、図5に示すように、点火タイミング(点火
指令信号IGT#1の立ち下がりタイミング)からAT
DC60°CAのタイミングまでの間、一定時間T(=
100μs)毎に、図3のA/D割込み処理が起動され
て、最初のS210の処理により、イオン電流検出信号
Vi#1がA/D変換される。尚、図5では、A/D割
込み処理の起動タイミングでもあるA/D変換タイミン
グを、黒丸印(●)で示している。
【0060】そして、A/D割込み処理では、S310
及びS320の処理により、A/D変換値の最大値を検
出してピークホールド値PHとして更新記憶するピーク
ホールド処理が実施されるが、そのピークホールド処理
に先立つS220の処理により、ラッチ回路27#1に
ラッチ記録があるか否か(即ち、ラッチ回路27#1に
イオン電流検出信号Vi#1が基準電圧Vth1を横切
ったと記憶されているか否か)を判定して、ラッチ記録
があれば(即ち、前回のA/D変換タイミングから今回
のA/D変換タイミングまでの間に、イオン電流検出信
号Vi#1が基準電圧Vth1を横切っていたなら
ば)、そのラッチ記録と前回までのピークホールド値P
Hとをクリアすると共に(S290,S270)、イオ
ン電流検出信号Vi#1が継続して基準電圧Vth1以
上になっている期間での当該A/D割込み処理の実行回
数を計数するためのカウント値CNTをクリアするよう
にしている(S280)。
【0061】また更に、A/D割込み処理では、上記S
220にて、ラッチ回路27#1にラッチ記録があると
判定した場合、S230の処理により、カウント値CN
Tが所定値TMよりも大きいか否かを判定し、「TM<
CNT」であれば、S240〜S260の処理により、
S270でクリアされる前のピークホールド値PHか
ら、第1気筒#1の燃焼状態が判定されることとなる。
【0062】このような本第1実施形態の燃焼検出装置
1では、イオン電流検出信号Vi#1のA/D変換が少
なくとも「TM+1」=5回行われるまでの間に、イオ
ン電流検出信号Vi#1が基準電圧Vth1を横切った
ならば、図3におけるS240〜S260の処理が行わ
れることなく、前回までのピークホールド値PHがクリ
アされるため、それまでのA/D変換タイミングでのA
/D変換値は、燃焼状態の判定に用いられない。
【0063】よって、図5の例において、点火タイミン
グから9回目のA/D変換タイミングまでのA/D変換
値は、燃焼状態の判定には用いられない。そして、イオ
ン電流検出信号Vi#1が基準電圧Vth1を横切らず
継続して基準電圧Vth1以上になっている間のA/D
変換回数がTM(=4)よりも多くなり、その後、イオ
ン電流検出信号Vi#1が基準電圧Vth1を横切った
ならば、その直後のA/D変換タイミング(A/D割込
み処理の実行タイミング)では、消去される前の前回ま
でのピークホールド値PHであって、所定回数TMより
も多いA/D変換タイミングに亘り連続して消去されな
かったピークホールド値PHに基づいて、燃焼状態が判
定されることとなる。
【0064】よって、図5の例では、点火タイミングか
ら18回目のA/D変換タイミングにて、10回目のA
/D変換タイミングから17回目のA/D変換タイミン
グまでの間のA/D変換値のピークホールド値PHによ
り、燃焼状態が判定されることとなる。
【0065】尚、図5の例では、18回目のA/D変換
タイミングにて、着火と判定され、着火/失火判定値F
が1に設定されている。また、図5において、仮に、イ
オン電流検出信号Vi#1が、10回目のA/D変換タ
イミング以降、基準電圧Vth1以上のままであったな
らば、図3のS230〜S260の処理は実行されない
が、その場合には、ATDC60°CAのタイミングで
起動される図4の着火/失火判定処理により、着火か否
かが最終的に判定されることとなる。
【0066】以上のような本第1実施形態の燃焼検出装
置1によれば、イオン電流検出信号Vi#1にA/D変
換周期T以下の周期のノイズが発生しても、そのノイズ
のA/D変換値を燃焼状態の判定に用いることがなく、
例えば図5における点火タイミングから9回目のA/D
変換タイミングまでの期間に例示するように、A/D変
換周期に同期したノイズがイオン電流検出信号Vi#1
に発生しても、そのノイズの信号を、着火を示す信号で
あると誤判定してしまうことがない。そして、このよう
な誤判定を、A/D変換周期Tを短くすることなく防止
でき、A/D変換周期Tを長めに設定することができる
ため、処理負荷を軽減することができる。
【0067】尚、本第1実施形態では、イオン電流検出
回路11#1〜11#4がイオン電流検出手段に相当
し、A/D変換器25とS210の処理とがA/D変換
手段に相当し、抵抗5,7が基準電圧発生手段に相当し
ている。また、比較器15#1〜15#4とラッチ回路
27#1〜27#4とが電圧変化記憶手段に相当してい
る。そして、S310及びS320の処理が請求項1に
記載のA/D変換値記憶手段に相当し、ピークホールド
値PHがA/D変換値記憶手段の記憶値に相当してい
る。そして更に、S220,S270,及びS290の
処理が消去手段に相当し、S230〜S260の処理が
請求項1に記載の燃焼状態判定手段に相当している。
【0068】一方、上記第1実施形態において、ラッチ
回路27#n(n=1〜4)が記憶対象とするイオン電
流検出信号Vi#nの基準電圧Vth1に対する横切り
方向は、第1方向としての上方向と、第2方向としての
下方向との、何れか一方であっても良い。また、図3に
おけるS340及びS350の処理は削除することも可
能である。
【0069】次に、第2実施形態の燃焼検出装置につい
て説明する。尚、第2実施形態に関する説明において、
第1実施形態と同じ構成要素や信号については、同一の
符号を用いることとし、詳細な説明は省略する。そし
て、以下では、第1実施形態と異なる部分について説明
する。
【0070】第2実施形態の燃焼検出装置は、第1実施
形態の燃焼検出装置1と比較して、下記の(1)及び
(2)の点が異なっている。 (1)マイコン9のCPU21が、図2の点火タイミン
グ時処理に代えて、図6(A)の点火タイミング時処理
を実行する。そして、図6(A)の点火タイミング時処
理では、図2の点火タイミング時処理と比較すると、S
140に代わるS150にて、今回点火した気筒の燃焼
状態の判定を実施する検出区間の開始タイミングである
検出区間開始タイミングを設定する。尚、本第2実施形
態において、この検出区間開始タイミングとしては、点
火タイミング後で且つATDC60°CAより前の所定
クランク角度が設定されるが、点火タイミングからの時
間や、点火タイミングからのクランク角度の進角値が設
定されるようにしても良い。
【0071】(2)マイコン9のCPU21は、図6
(A)のS150で設定された検出区間開始タイミング
になると、図6(B)の検出区間開始タイミング時処理
を実行する。そして、CPU21が図6(B)の検出区
間開始タイミング時処理の実行を開始すると、図3のA
/D割込み処理が起動されるのを許可し(S160)、
その後、当該検出区間開始タイミング時処理を終了す
る。
【0072】すると、以後は、図7における2段目の三
角印「▽」に示すように、図3のA/D割込み処理が一
定時間T(=100μs)毎に実行されることとなる。
そして、本第2実施形態においても、図7の右上に示す
如くATDC60°CAのタイミングになると、図4の
着火/失火判定処理が実行され、その着火/失火判定処
理のS450にて、図3のA/D割込み処理の起動が禁
止されることとなる。
【0073】つまり、本第2実施形態の燃焼検出装置で
は、図7に示すように、点火タイミングよりも後の所定
クランク角度のタイミングから、その後のATDC60
°CAのタイミングまでの期間が、燃焼状態の判定を実
施する検出区間として設定され、その検出区間におい
て、図3のA/D割込み処理を一定時間T毎に実行する
ようにしている。そして、このような第2実施形態の燃
焼検出装置によれば、CPU21の処理負荷を軽減する
ことができる。
【0074】尚、本第2実施形態では、図6(A)のS
150、図6(B)のS160(検出区間開始タイミン
グ時処理)、及び図4のS450の処理が、請求項2に
記載の検出区間設定手段に相当している。次に、第3実
施形態の燃焼検出装置について説明する。尚、以下の第
3実施形態に関する説明において、第1及び第2実施形
態と同じ構成要素や信号等については、同一の符号を用
いることとし、詳細な説明は省略する。そして、以下で
は、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0075】まず、図8に示すように、第3実施形態の
燃焼検出装置31は、第1実施形態の燃焼検出装置1と
比較すると、マイコン9内に、ラッチ回路27#1〜2
7#4に代えて、比較器15#1〜15#4の出力信号
CM#1〜CM#4が夫々入力されるインプットキャプ
チャ部33#1〜33#4が設けられている。
【0076】そして、各インプットキャプチャ部33#
n(nは1〜4の何れか)は、イオン電流検出信号Vi
#nが基準電圧Vth1を該基準電圧Vth1よりも着
火を示さない低電圧側から着火を示す高電圧側への方向
(第1方向)に横切って、比較器15#nの出力信号C
M#nに立ち上がりエッジが生じると、CPU21に対
して、立ち上がりエッジ発生時のインプットキャプチャ
割込み要求を発生する。また、各インプットキャプチャ
部33#nは、イオン電流検出信号Vi#nが基準電圧
Vth1を該基準電圧Vth1よりも高電圧側から低電
圧側への方向(第2方向)に横切って、比較器15#n
の出力信号CM#nに立ち下がりエッジが生じると、C
PU21に対して、立ち下がりエッジ発生時のインプッ
トキャプチャ割込み要求を発生する。
【0077】次に、本第3実施形態の燃焼検出装置31
において、各気筒の燃焼状態を判定するためにマイコン
9のCPU21で実行される処理について、図9〜図1
4のフローチャート及び図15のタイムチャートを用い
説明する。尚、ここでは、各気筒#1〜#4のうち、第
1気筒#1に関する部分について説明するが、他の気筒
#2〜#4についても全く同様である。
【0078】まず、ホストマイコン3からの点火指令信
号IGT#1が図15の1段目に示す如く立ち下がり、
第1気筒#1に対する点火が行われると、マイコン9に
て、インプットキャプチャ部29からCPU21へ点火
割込み要求が発生され、CPU21は、その点火割込み
要求に対応した割込み処理として、図9に示す点火タイ
ミング時処理を実行する。
【0079】そして、CPU21が図9の点タイミング
時処理の実行を開始すると、S510にて、今回点火し
た気筒の燃焼状態の判定を実施する検出区間の開始タイ
ミングである検出区間開始タイミングを設定し、その
後、当該点火タイミング時処理を終了する。尚、本第3
実施形態においても、第2実施形態と同様に、検出区間
開始タイミングとしては、点火タイミング後の所定クラ
ンク角度が設定されるが、点火タイミングからの時間
や、点火タイミングからのクランク角度の進角値が設定
されるようにしても良い。
【0080】その後、上記S510で設定された検出区
間開始タイミングになると、CPU21は、図10の検
出区間開始タイミング時処理を実行する。そして、CP
U21が図10の検出区間開始タイミング時処理の実行
を開始すると、まず最初のS520にて、インプットキ
ャプチャ部33#1によって発生される立ち上がりエッ
ジ発生時のインプットキャプチャ割込み要求に対応した
図11の割込み処理(立ち上がりエッジ発生時のインプ
ットキャプチャ割込み処理)と、インプットキャプチャ
部33#1によって発生される立ち下がりエッジ発生時
のインプットキャプチャ割込み要求に対応した図13の
割込み処理(立ち下がりエッジ発生時のインプットキャ
プチャ割込み処理)との起動を許可する。そして更に、
続くS530にて、今回の判定対象の気筒(ここでは第
1気筒#1)の燃焼状態が着火と失火との何れであるか
の判定結果を示す着火/失火判定値Fを、失火を示す方
の0に初期化し、その後、当該検出区間開始タイミング
時処理を終了する。
【0081】一方、上記S520による割込み許可が行
われると、以後、CPU21は、図15の5段目(「↑
インプットキャプチャ割込み」と記した段)に示すよう
に、イオン電流検出信号Vi#1が基準電圧Vth1を
低電圧側から高電圧側への上方向に横切って、インプッ
トキャプチャ部33#1により立ち上がりエッジ発生時
のインプットキャプチャ割込み要求が発生される毎に、
図11に示す立ち上がりエッジ発生時のインプットキャ
プチャ割込み処理を実行し、また、図15の6段目
(「↓インプットキャプチャ割込み」と記した段)に示
すように、イオン電流検出信号Vi#1が基準電圧Vt
h1を高電圧側から低電圧側への下方向に横切って、イ
ンプットキャプチャ部33#1により立ち下がりエッジ
発生時のインプットキャプチャ割込み要求が発生される
毎に、図13に示す立ち下がりエッジ発生時のインプッ
トキャプチャ割込み処理を実行する。
【0082】ここでまず、CPU21が図11に示す立
ち上がりエッジ発生時のインプットキャプチャ割込み処
理の実行を開始すると、最初のS610にて、イオン電
流検出信号Vi#1のピークホールド値PHを0に初期
化し、続くS620にて、カウント値CNTを0に初期
化する。次にS630にて、図12に示すA/D割込み
処理が起動されるのを許可し、その後、当該インプット
キャプチャ割込み処理を終了する。
【0083】そして、上記S630による割込み許可が
行われると、以後は、図15における2段目の三角印
「▽」に示すように、図12のA/D割込み処理が一定
時間T(本実施形態では100μs)毎に実行されるこ
ととなる。CPU21が図12のA/D割込み処理の実
行を開始すると、まずS710にて、A/D変換器25
によりイオン電流検出信号Vi#1をA/D変換し、そ
のA/D変換値を今回のA/D変換値DatADとして
記憶する。
【0084】次にS720にて、今回のA/D変換値D
atADが現在のピークホールド値PHよりも大きいか
否かを判定し、肯定判定したならば、続くS730に
て、ピークホールド値PHを今回のA/D変換値Dat
ADの値に更新する。そして、このS730でピークホ
ールド値PHを更新するか、或いは、上記S720に
て、今回のA/D変換値DatADが現在のピークホー
ルド値PHよりも大きくないと否定判定すると、S74
0に進んで、カウント値CNTを1インクリメントし、
その後、当該A/D割込み処理を終了する。
【0085】また、図13に示す立ち下がりエッジ発生
時のインプットキャプチャ割込み処理では、第1実施形
態における図4の着火/失火判定処理と同じ内容の処理
が行われる。即ち、CPU21が図13に示す立ち下が
りエッジ発生時のインプットキャプチャ割込み処理の実
行を開始すると、まずS810にて、その時のカウント
値CNTが所定値TM(本第3実施形態においても例え
ばTM=4)よりも大きいか否かを判定し、カウント値
CNTが所定値TMよりも大きければ、S820に進ん
で、第1気筒#の燃焼状態が着火か失火かを判定するた
めの判定レベルVth2を、エンジンの回転数Ne及び
負荷Qから算出する。
【0086】次に、S830にて、上記S820で算出
した判定レベルVth2とピークホールド値PHとを大
小比較して、ピークホールド値PHが判定レベルVth
2よりも大きいか否かを判定し、ピークホールド値PH
が判定レベルVth2よりも大きければ、第1気筒#の
燃焼状態が着火であると判定して、S840に進み、着
火/失火判定値Fを、着火を示す方の1に設定する。
【0087】そして、続くS850にて、図12のA/
D割込み処理が起動されるのを禁止し、その後、当該イ
ンプットキャプチャ割込み処理を終了する。また、上記
S830にて、ピークホールド値PHが判定レベルVt
h2よりも大きくないと否定判定した場合には(S83
0:NO)、第1気筒#1の燃焼状態が着火であるとは
判定せずに、そのままS850に移行する。
【0088】一方、上記S810にて、カウント値CN
Tが所定値TMよりも大きくないと判定した場合には
(S810:NO)、S820〜S840の処理を行う
ことなく、そのままS850に移行する。また更に、マ
イコン9のCPU21は、検出区間開始タイミングより
も後の特定のクランク角度のタイミング(例えばATD
C60°CAのタイミング)であって、検出区間の終了
タイミングになると、図14に示す検出区間終了タイミ
ング時処理を実行する。
【0089】そして、CPU21が図14の検出区間終
了タイミング時処理の実行を開始すると、まずS910
にて、図11と図13との両方のインプットキャプチャ
割込み処理の起動を禁止し、更に続くS920にて、図
12のA/D割込み処理の起動を禁止し、その後、当該
検出区間終了タイミング時処理を終了する。
【0090】以上のような処理が行われる本第3実施形
態の燃焼検出装置31では、例えば第1気筒#1につい
て説明すると、イオン電流検出信号Vi#1が基準電圧
Vth1を上方向に横切って図11のインプットキャプ
チャ割込み処理が実行されてから、イオン電流検出信号
Vi#1が基準電圧Vth1を下方向に横切って図13
のインプットキャプチャ割込み処理が実行されるまでの
間、一定時間T(=100μs)毎に、図12のA/D
割込み処理が起動されて、最初のS710の処理によ
り、イオン電流検出信号Vi#1がA/D変換され、S
720及びS730の処理により、A/D変換値の最大
値を検出してピークホールド値PHとして更新記憶する
ピークホールド処理が実施され、更にS740の処理に
より、イオン電流検出信号Vi#1が基準電圧Vth1
を上方向に横切ってから下方向に横切るまでのA/D変
換回数(換言すれば、イオン電流検出信号Vi#1が継
続して基準電圧Vth1以上になっている期間での当該
A/D割込み処理の実行回数)を係数するためのカウン
ト値CNTが1インクリメントされる。
【0091】そして、イオン電流検出信号Vi#1が基
準電圧Vth1を下方向に横切った時に実行される図1
3のインプットキャプチャ割込み処理では、S810の
処理により、カウント値CNTから、イオン電流検出信
号Vi#1が基準電圧Vth1を上方向に横切ってから
下方向に横切るまでのA/D変換回数が所定回数TMよ
りも大きいか否かが判定され、そのS810で肯定判定
されたならば、S820〜S840の処理により、その
時のピークホールド値PHから第1気筒#1の燃焼状態
が判定されることとなる。
【0092】このような本第3実施形態の燃焼検出装置
31によれば、イオン電流検出信号Vi#1が基準電圧
Vth1を上方向に横切ってから、イオン電流検出信号
Vi#1のA/D変換が少なくとも「TM+1」回行わ
れるまでに、イオン電流検出信号Vi#1が基準電圧V
th1を下方向に横切ったならば、それまでのA/D変
換タイミングでのA/D変換値は、内燃機関の燃焼状態
の判定には用いられない。よって、図15の例におい
て、検出区間の開始タイミングに相当する図10の処理
タイミングから3回目のA/D変換タイミングまでのA
/D変換値は、燃焼状態の判定には用いられない。
【0093】そして、イオン電流検出信号Vi#1が基
準電圧Vth1を上方向に横切ってから下横切るまでの
間にA/D変換タイミングがTM回よりも多く存在した
ならば、その間でのA/D変換値のピークホールド値P
Hから燃焼状態が判定されることとなる。よって、図1
5の例では、時刻t1で実行される図13のインプット
キャプチャ割込み処理にて、検出区間の開始タイミング
に相当する図10の処理タイミングから見て4回目のA
/D変換タイミングから11回目のA/D変換タイミン
グまでの間のA/D変換値のピークホールド値PHによ
り、燃焼状態が判定されることとなる。尚、図15の例
では、時刻t1で実行される図13のインプットキャプ
チャ割込み処理にて、着火と判定され、着火/失火判定
値Fが1に設定されている。
【0094】以上のような本第3実施形態の燃焼検出装
置31によっても、第1実施形態の燃焼検出装置1と同
様に、イオン電流検出信号Vi#1にA/D変換周期T
以下の周期のノイズが発生しても、そのノイズの信号
を、着火を示す信号であると誤判定してしまうことがな
く、しかも、このような誤判定を、A/D変換周期Tを
短くすることなく防止でき、A/D変換周期Tを長めに
設定することができるため、処理負荷を軽減することが
できる。
【0095】そして更に、本第3実施形態の燃焼検出装
置31によっても、第2実施形態の燃焼検出装置と同様
に、点火タイミングよりも後の所定クランク角度のタイ
ミング(図10の処理タイミング)から、その後のAT
DC60°CAのタイミング(図14の処理タイミン
グ)までの期間が、燃焼状態の判定を実施する検出区間
として設定され、その検出区間において、図11〜図1
3の処理を実行するようにしているため、CPU21の
処理負荷を軽減することができる。
【0096】尚、本第3実施形態では、A/D変換器2
5とS710の処理とがA/D変換手段に相当してい
る。また、本第3実施形態では、比較器15#1〜15
#4とインプットキャプチャ部33#1〜33#4と
が、電圧変化通知手段に相当している。つまり、本第3
実施形態では、イオン電流検出信号Vi#n(n=1〜
4)が基準電圧Vth1を上方向に横切ると、そのこと
が、インプットキャプチャ部33#nからCPU21
へ、立ち上がりエッジ発生時のインプットキャプチャ割
込み要求という形で通知され、イオン電流検出信号Vi
#nが基準電圧Vth1を下方向に横切ると、そのこと
が、インプットキャプチャ部33#nからCPU21
へ、立ち下がりエッジ発生時のインプットキャプチャ割
込み要求という形で通知されるからである。そして、本
第3実施形態では、S720及びS730の処理が請求
項3に記載のA/D変換値記憶手段に相当し、ピークホ
ールド値PHがA/D変換値記憶手段の記憶値に相当し
ている。そして更に、S810の処理が判定手段に相当
し、S820〜S840の処理が請求項3に記載の燃焼
状態判定手段に相当している。また、図9、図10、及
び図14の処理が、請求項4に記載の検出区間設定手段
に相当している。
【0097】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまで
もない。例えば、上記第2及び第3実施形態において、
検出区間の終了タイミングも、点火タイミングからの時
間や、点火タイミングからのクランク角度の進角値によ
って設定するようにしても良い。
【0098】また、上記各実施形態では、イオン電流検
出信号Vi#n(n=1〜4)のA/D変換値に対して
ピークホールド処理を行い、そのピークホールド値PH
から燃焼状態を判定するようにしたが、例えば、A/D
変換値を積分して、その積分値から燃焼状態を判定する
ようにしても良い。
【0099】具体的に説明すると、第1及び第2実施形
態については、図3のS310及びS320の処理の代
わりに、今回のA/D変換値DatADを前回までの積
分値に加算して、新たな積分値を得る積分処理(即ち、
累積加算処理)を実施するようにする。そして、図2又
は図6(A)のS110と、図3のS270及びS34
0とでは、積分値を0に初期化するようにし、図3のS
240〜S260と図4のS420〜S440とでは、
積分値とエンジンの運転状態に応じた判定レベルとを比
較して燃焼状態を判定するように設定すれば良い。ま
た、第3実施形態については、図12のS720及びS
730の処理の代わりに、今回のA/D変換値DatA
Dを前回までの積分値に加算して、新たな積分値を得る
積分処理を実施するようにする。そして、図11のS6
10では、積分値を0に初期化するようにし、図13の
S820〜S840では、積分値とエンジンの運転状態
に応じた判定レベルとを比較して燃焼状態を判定するよ
うに設定すれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の燃焼検出装置の構成を、エン
ジン制御用のホストマイコンと共に表す構成図である。
【図2】 第1実施形態のマイコンにて点火タイミング
に実行される点火タイミング時処理を表すフローチャー
トである。
【図3】 第1実施形態のマイコンにて一定時間毎に実
行されるA/D割込み処理を表すフローチャートであ
る。
【図4】 第1実施形態のマイコンにてATDC60°
CAのタイミングに実行される着火/失火判定処理を表
すフローチャートである。
【図5】 第1実施形態の燃焼検出装置の作用を表すタ
イムチャートである。
【図6】 第2実施形態の燃焼検出装置を説明するフロ
ーチャートである。
【図7】 第2実施形態の燃焼検出装置の作用を表すタ
イムチャートである。
【図8】 第3実施形態の燃焼検出装置の構成を、エン
ジン制御用のホストマイコンと共に表す構成図である。
【図9】 第3実施形態のマイコンにて点火タイミング
に実行される点火タイミング時処理を表すフローチャー
トである。
【図10】 第3実施形態のマイコンにて検出区間の開
始タイミングに実行される検出区間開始タイミング時処
理を表すフローチャートである。
【図11】 第3実施形態のマイコンで実行される立ち
上がりエッジ発生時のインプットキャプチャ割込み処理
を表すフローチャートである。
【図12】 第3実施形態のマイコンにて一定時間毎に
実行されるA/D割込み処理を表すフローチャートであ
る。
【図13】 第3実施形態のマイコンで実行される立ち
下がりエッジ発生時のインプットキャプチャ割込み処理
を表すフローチャートである。
【図14】 第3実施形態のマイコンにて検出区間の終
了タイミングに実行される検出区間終了タイミング時処
理を表すフローチャートである。
【図15】 第3実施形態の燃焼検出装置の作用を表す
タイムチャートである。
【図16】 従来技術としての燃焼検出装置の構成を表
すブロック図である。
【図17】 従来技術の問題を説明する説明図である。
【符号の説明】
1,31…燃焼検出装置、3…ホストマイコン、5,7
…抵抗、9…マイコン、11#1〜11#4…イオン電
流検出回路、13#1〜13#4…ローパスフィルタ、
15#1〜15#4…比較器、21…CPU、23…マ
ルチプレクサ、25…A/D変換器、27#1〜27#
4…ラッチ回路、29,33#1〜33#4…インプッ
トキャプチャ部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の点火プラグの電極に流れるイ
    オン電流を検出して、該イオン電流に応じた電圧のイオ
    ン電流検出信号を出力するイオン電流検出手段と、 前記イオン電流検出信号を所定時間毎にA/D変換する
    A/D変換手段と、 前記イオン電流検出信号と大小比較される基準電圧を発
    生する基準電圧発生手段と、 前記イオン電流検出信号と前記基準電圧とを比較して、
    前記イオン電流検出信号が前記基準電圧を横切ったこと
    を記憶する電圧変化記憶手段と、 前記A/D変換手段によるA/D変換値を記憶するA/
    D変換値記憶手段と、 前記A/D変換手段が前記イオン電流検出信号をA/D
    変換するタイミング(以下、A/D変換タイミングとい
    う)毎に、前記電圧変化記憶手段に前記イオン電流検出
    信号が前記基準電圧を横切ったと記憶されているか否か
    を判定して、前記基準電圧を横切ったと記憶されていた
    場合には、今回のA/D変換タイミングよりも前の前記
    A/D変換値記憶手段の記憶値を消去すると共に、前記
    電圧変化記憶手段の記憶を消去する消去手段と、 該消去手段により所定回数よりも多いA/D変換タイミ
    ングに亘り連続して消去されなかった前記A/D変換値
    記憶手段の記憶値に基づいて、前記内燃機関の燃焼状態
    を判定する燃焼状態判定手段と、 を備えていることを特徴とする内燃機関の燃焼検出装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関の燃焼検出装
    置において、 前記内燃機関の燃焼状態の判定を実施する検出区間を設
    定する検出区間設定手段を備え、 前記A/D変換手段、前記A/D変換値記憶手段、及び
    前記消去手段は、前記検出区間内においてのみ動作する
    こと、 を特徴とする内燃機関の燃焼検出装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関の点火プラグの電極に流れるイ
    オン電流を検出して、該イオン電流に応じた電圧のイオ
    ン電流検出信号を出力するイオン電流検出手段と、 前記イオン電流検出信号を所定時間毎にA/D変換する
    A/D変換手段と、 前記イオン電流検出信号と大小比較される基準電圧を発
    生する基準電圧発生手段と、 前記イオン電流検出信号と前記基準電圧とを比較して、
    前記イオン電流検出信号が前記基準電圧を該基準電圧よ
    りも着火を示さない電圧側から着火を示す電圧側への方
    向である第1方向に横切ったこと(以下、第1方向の横
    切りという)と、前記イオン電流検出信号が前記基準電
    圧を該基準電圧よりも着火を示す電圧側から着火を示さ
    ない電圧側への方向である第2方向に横切ったこと(以
    下、第2方向の横切りという)とを通知する電圧変化通
    知手段と、 該電圧変化通知手段により前記第1方向の横切りが通知
    されてから前記第2方向の横切りが通知されるまでの間
    の前記A/D変換手段によるA/D変換値を記憶するA
    /D変換値記憶手段と、 前記電圧変化通知手段により前記第1方向の横切りが通
    知されてから前記第2方向の横切りが通知されるまでの
    前記A/D変換手段によるA/D変換回数が、所定回数
    よりも大きいか否かを判定する判定手段と、 該判定手段により前記A/D変換回数が前記所定回数よ
    りも大きいと判定された場合の前記A/D変換値記憶手
    段の記憶値に基づいて、前記内燃機関の燃焼状態を判定
    する燃焼状態判定手段と、 を備えていることを特徴とする内燃機関の燃焼検出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の内燃機関の燃焼検出装
    置において、 前記内燃機関の燃焼状態の判定を実施する検出区間を設
    定する検出区間設定手段を備え、 前記A/D変換手段、前記A/D変換値記憶手段、及び
    前記判定手段は、前記検出区間内においてのみ動作する
    こと、 を特徴とする内燃機関の燃焼検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4の何れか1項に
    記載の内燃機関の燃焼検出装置において、 前記A/D変換値記憶手段は、前記A/D変換手段によ
    るA/D変換値の最大値を検出して、その最大値を記憶
    するように構成されていること、 を特徴とする内燃機関の燃焼検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4の何れか1項に
    記載の内燃機関の燃焼検出装置において、 前記A/D変換値記憶手段は、前記A/D変換手段によ
    るA/D変換値を積分して、その積分値を記憶するよう
    に構成されていること、 を特徴とする内燃機関の燃焼検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の内燃機関の燃焼検出装
    置において、 前記燃焼状態判定手段は、 前記基準電圧発生手段が発生する前記基準電圧の設計上
    の公差範囲よりも着火を示す方に大きい判定値であって
    前記内燃機関の運転状態に応じて設定される判定値と、
    前記A/D変換値記憶手段の記憶値とを大小比較して、
    前記内燃機関の燃焼状態を判断すること、 を特徴とする内燃機関の燃焼検出装置。
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