JP2003025150A - 歯付工作物の歯面のばり取りおよび精密機械加工を行うための装置 - Google Patents

歯付工作物の歯面のばり取りおよび精密機械加工を行うための装置

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JP2003025150A JP2002179760A JP2002179760A JP2003025150A JP 2003025150 A JP2003025150 A JP 2003025150A JP 2002179760 A JP2002179760 A JP 2002179760A JP 2002179760 A JP2002179760 A JP 2002179760A JP 2003025150 A JP2003025150 A JP 2003025150A
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axis
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一のクランプ手段を用いて歯付工作物の歯
面のばり取り、および精密機械加工を行うことができる
装置を提供すること。 【解決手段】 本発明によれば、工具スピンドルと、工
具スピンドルを駆動させるためのモータと、工作物のた
めのクランプ手段を備えた工作物スピンドルと、工作物
スピンドルを駆動させるためのモータと、工作物の軸線
に対する工作物の歯の角度位置を測定するための、工作
物スピンドルに相関したセンサと、工具スピンドルおよ
び工作物スピンドルの駆動モータを結合する電子歯車で
あって、センサの信号に応じて、歯と間隙が整列するよ
うに、精密機械加工工具と工作物を互いに相対的に回転
させる電子歯車とを有する装置が提供される。工具スピ
ンドル上には、精密機械加工工具に加えて、少なくとも
１つの歯付ばり取り工具が固定的に配置される。工具ス
ピンドルに対するばり取り工具および精密機械加工工具
の回転位置は、割出しによって定められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作物（ワーク）
に回転係合する歯車状の精密機械加工工具（ファイン・
マシニング・ツール）を用いて、好ましくはシェービン
グ・カッタを用いて、歯付工作物の歯面のばり取りおよ
び精密加工を行うための装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】ドイツ実用新案第２９９０６５４５．６
号の明細書には、前述の種類の装置が記載されている
が、この装置は、既にばり取りが施された工作物に精密
機械加工を施す役割しか果たさない。別個の装置によっ
て、既知の方法で工作物のばり取りが行われる。このば
り取り装置は、工作物を取り付けるためのクランプ手段
を備えた工作物スピンドルと、ばり取り工具を備えた工
具スピンドルと、それら２つのスピンドルの一方を駆動
させるためのモータとを有する。このばり取り工具は、
不動の工作物に係合させることが可能な駆動ホイール
と、この駆動ホイールに固定的に接続された２つのばり
取りホイールとから構成される。ばり取り工具の回転に
際して、２つのばり取りホイールの歯が工作物の歯間隙
に係合する。ばり取りホイールによって高圧力が加えら
れた結果、歯面から端面に移る鋭端部において工作物の
可塑変形が生じる。ばり取り装置への工作物の取り付
け、そしてそれに続く精密機械加工装置への工作物の取
り付けには、それぞれ相当する手間を要し、あるいは２
つの別個の自動移送手段が必要となる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、単一
のクランプ装置を用いて工作物のばり取り、および精密
機械加工を行うことができるような前述の種類の装置を
さらに開発することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、精密機
械加工工具に加えて、少なくとも１つの歯付ばり取り工
具が工具スピンドル上に配置され、工具スピンドルに対
するばり取り工具および精密機械加工工具の回転位置が
「割出し」によって定められている。
【０００５】装置の工作物スピンドル上に取り付けられ
た工具の角度位置を関連するセンサで測定した後に、工
作物スピンドルを回転動作速度に加速し、回転するばり
取り工具と係合させることが可能である。ばり取り工具
および工作物のねじ切り（螺合）は、駆動工具の電子割
出しによるＮＣ制御によって実現される。実際のばり取
り処理もＮＣ制御される。送り量および送り速度は自由
に設定可能である。よって、面取り幅も自由に設定可能
である。
【０００６】従来の技術では、ガイド・ホイールに接続
された２つのばり取りホイールの相対的な回転位置を変
化させることによって、面取り幅をある程度変化させる
ことが可能である。これに対して、本発明による装置で
は、２つの駆動モータが工作物スピンドルおよび工具ス
ピンドルにそれぞれ及ぼすトルク作用を相応的に調節す
ることによって、面取り幅を自由に選択することが可能
である。
【０００７】ばり取り工具に対する精密機械加工工具の
回転位置が決められているため、ばり取り後の工作物を
精密機械加工工具と係合させるために、新たな割出しを
必要としない。
【０００８】ばり取り工具は様々な構成のものが利用可
能である。例えば、両面加工作用を有する１つのばり取
りホイールを備えていてもよく、または片面加工作用を
有する２つのばり取りホイールを備えていてもよい。ど
ちらの場合も、任意の幅の工作物のばり取りが可能であ
る。あるいは、２つのばり取りホイールを精密機械加工
工具の両面または片面に配置することが可能である。他
の実施形態では、２つのばり取りホイールをスペーサホ
イールと組み合わせて、コンパクトな工具とすることが
できる。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
を、図面を用いてより詳細に説明する。
【００１０】図面に示された装置は、片面または両面で
回転係合する外歯を備えた工具によって、歯付工作物の
歯面の精密機械加工を行う。歯車の工作物の精密機械加
工は、シェービング仕上げまたはホーニング仕上げとし
て理解すべきである。
【００１１】本発明の装置は、機械フレームと、この機
械フレーム上に可動に支持され、第１の軸線Ｘに沿って
移動するように駆動される第１のスライドと、この第１
のスライド上に可動に支持され、第１の軸線Ｘに対して
直角に配置される第２の軸線Ｚに沿って移動するように
駆動される第２のスライドと、この第２のスライドに回
転可能に接続され、第１の軸線Ｘに平行な第３の軸線Ａ
の回りを、精密機械加工工具と工作物との間の軸線交差
角を調節するために旋回する工具ヘッドと、工具スピン
ドルを駆動させるために工具ヘッド上に配置されたモー
タと、工作物を取り付けるためのクランプ手段を備えた
工作物スピンドルと、この工作物スピンドルを駆動させ
るためのモータと、工作物の軸線に対する工作物の歯の
角度位置を測定するための工作物スピンドルに相関した
センサと、工具スピンドルおよび工作物スピンドルの駆
動モータを結合する電子歯車であって、センサの信号に
応じて、歯と間隙が整列するように、精密機械加工工具
と工作物とを互いに相対的に回転させるように構成され
た電子歯車とを有する。
【００１２】図１に示す装置は、水平ガイド２と、第１
の軸線Ｘに沿って水平スライド４を調節するための駆動
モータ３とを備えた機械フレームを有する。水平スライ
ド４自体は、垂直ガイド５と、垂直スライド７をＺ方向
に調節するための駆動モータ６とを有する。
【００１３】円弧形状のガイド８は、垂直スライド７と
一体化されており、中心点９が工具のピッチ円直径上に
位置している。ガイド８は、揺動形トレー・スライド１
１を水平軸線Ｂを中心として支承する役割を果たす。歯
部の円錐形を整えるために、駆動モータ１０が垂直スラ
イド７上に配置されて、揺動形トレー・スライド１１を
軸線Ｂのまわりで回転させる。工具ヘッド１２が揺動形
トレー・スライド１１に回転可能に接続されている。工
具ヘッド１２は、方向Ｘに平行な軸線Ａを中心としてモ
ータ１３により回転することが可能である。工具ヘッド
１２のこの回転動作は、工具と工作物の間の軸線交差角
を調節する役割を果たす。工具スピンドル１４が、工具
ヘッド１２に回転可能に配置されて軸線Ｃ1のまわりで
回転する。工具スピンドル１４には、歯車状の精密機械
加工工具１６およびばり取り工具１６ａを半自動的に取
り付けるための回転クランプ手段１５が設けられてい
る。
【００１４】工具スピンドル１４に対する精密加工工具
１６およびばり取り工具１６ａの回転位置は「割出し」
によって定められる。これは、例えば、精密加工工具１
６およびばり取り工具１６ａに、工具スピンドル１４上
に配置されたピンと係合させることができる偏心軸穴を
それぞれ設けることにより実現することができる。装置
は、ソフトウェアによって精密加工工具１６およびばり
取り工具１６ａの歯間隙の位置を計算することができる
ＮＣ制御機器を備えている。
【００１５】工具スピンドル１４を軸線Ｃ1のまわりに
駆動するための駆動モータ１７が工具ヘッド１２上に配
置される。精密加工工具１６は、鋸歯状シェービング・
カッタ、ローリング・ダイ、ＣＢＮまたはダイアモンド
・コート・ハード・シェービング・ホイール、ホーニン
グ・ホイールのような整形工具、または精密仕上げホイ
ールでありうる。
【００１６】第２の機械フレーム１８が、例えばねじ接
続によって、第１の機械フレーム１に接続される。第２
の機械フレーム１８上には、割出しテーブル１９が環状
ベアリング２０によって支持され、垂直軸線Ｅを中心と
して回転する。モータ２１が機械フレーム１８上に配置
され、それが中間歯車によって割出しテーブル１９に接
続される（図２を参照のこと）。機械フレーム１８に対
する割出しテーブルの厳密な位置が割出し３１によって
確保される。
【００１７】垂直軸線Ｃ2およびＣ3を有する２つの工作
物スピンドル２２および２３が、割出しテーブル１９上
に配置される。２つの工作物スピンドル２２および２３
は、それぞれ駆動モータ２４および２５に関連づけられ
ている。工作物スピンドル２２および２３には、さらに
回転クランプ手段２６および２７が設けられている。駆
動モータ２４および２５、ならびにクランプ手段２６お
よび２７のエネルギー供給は、割出しテーブル１９の軸
線Ｅと同心のエネルギー供給コラム３０によって実現さ
れる。
【００１８】図３の例示によると、軸型工作物の位置固
定のために、２つの心押軸３３を割出しテーブル１９上
に追加的に配置することが可能である。
【００１９】図５に示すばり取り工具は、両面加工作用
を有するばり取りホイール１６ａから構成される。ばり
取りホイール１６ａは、精密機械加工工具１６の下で工
具スピンドル１４に固定されている。しかし、逆の構成
も可能である。図６（ａ）に示す改造されたばり取り工
具１６ａ’は、片面加工作用を有する２つのばり取りホ
イール３７と、その間に配置されたスペーサホイール３
８とから構成される。２つのばり取りホイール３７とス
ペーサホイール３８から形成される一体工具は、精密機
械加工工具１６の下に配置され、工具スピンドル１４に
固定される。しかし、一体工具を分割し、図６（ｂ）に
示すように、片面加工作用を有するばり取りホイール３
７の１つを精密機械加工工具１６の上下にそれぞれ配置
することも可能である。既に述べたように、精密機械加
工工具１６とばり取り工具１６ａまたは１６ａ’の互い
に対する回転位置は、割出しによって規定される。工具
スピンドル１４の軸方向の調節によって、工作物２８ま
たは２９の２つの先端を、ばり取り工具１６ａまたは１
６ａ’の２つの有効な先端のうちの１つと連続的に係合
させることができる。材料の置換または切削によって、
工作物のばり取りを実現することができる。
【００２０】図４に示すように、まだ未加工、または加
工済の工作物２８、２９用のマガジン３２が割出しテー
ブル１９に隣接して配置されている。マガジン３２と工
作物スピンドル２２および２３との間の工作物２８、２
９の自動移送のために、ダブル・グリップ・システム３
６が設けられる。ダブル・グリップ・システム３６は、
割出しテーブル１９の回転軸線Ｅに対して平行な中央軸
線のまわりを回転することができ、各反対端部にグリッ
パが設けられた旋回アームを備える。その旋回アームに
駆動モータ（不図示）が関連づけられている。
【００２１】割出しテーブル１９上に配置された２つの
工作物スピンドル２２、２３には、その上に配置された
工作物２８、２９の歯の、工作物の軸線Ｃ2またはＣ3に
対する相対的角度位置を測定するためのセンサ３４、３
５がそれぞれ関連づけられている。それらのセンサ３
４、３５は、工作物スピンドル２２、２３の工具スピン
ドル１４との電気的結合とともに、割出しテーブル１９
が加工位置まで回転したときのばり取り工具１６ａによ
る工作物２８、２９の自動ねじ切り（自動螺合）を可能
にする。
【００２２】機械加工時ばかりでなく、ばり取り工具１
６ａおよび工作物２８または２９の自動ねじ切りに際し
て、モータ２４または２５は、それぞれ、工具および工
作物の移送速度に応じて、工具スピンドル１４の駆動モ
ータ１７と速度同期する。機械加工の対象となる工作物
２８または２９は、駆動モータ２４または２５により異
なるトルクで荷重を掛けることができる。したがって、
工作物を工具に対して加速または減速して駆動させるこ
とが可能である。それによって、工作物のばり取り時
に、面取り幅を自由に選択することができる。
【００２３】工作物２８または２９のばり取りを完了し
た後に、工作物を精密機械加工工具１６と係合させるた
めに、工具スピンドル１４は半径方向および軸線方向に
調節される。精密機械加工工具１６およびばり取り工具
１６ａまたは１６ａ’の工具スピンドル１４に対する回
転位置は割出しによって定められるため、回転する精密
機械加工工具１６の、やはり回転している工作物２８ま
たは２９へのねじ込みは問題にならない。必要なのは、
工具スピンドル１４および工作物スピンドル２２、２３
の駆動モータ１７、２４および２５の回転速度の比を、
精密機械加工工具と工作物の径の比に対して調節するこ
とだけである。
【００２４】異なる送り量および送り速度、ならびに工
具スピンドル１４および工作物スピンドル２２、２３の
回転速度およびトルクはＮＣ制御され、かつ自由に設定
可能である。
【００２５】前記装置は２つの工作物スピンドルが設け
られているが、いうまでもなく、工作物スピンドルを１
つしか有さない装置によっても本発明を実現することが
可能である。
【００２６】好ましい実施形態を参照しながら本発明を
説明したが、本発明はその具体例に限定されないことを
理解すべきである。本発明は、添付の請求項の趣旨およ
び範囲から逸脱することなく本題に相関した、当業者な
ら理解するであろう改造形態を含むことを意図するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図１】外歯を有する工具によって歯付工作物の歯面の
精密機械加工を行うための装置の側面図である。
【図２】図１の装置の割出しテーブルの図である。
【図３】心押軸を設けた割出しテーブルの図である。
【図４】図１による装置のに対する平面図である。
【図５】工具スピンドルの側面図を拡大した図である。
【図６ａ】ばり取り工具の代替的な実施形態を示す図で
ある。
【図６ｂ】ばり取り工具の代替的な実施形態を示す図で
ある。
【符号の説明】
１ 第１の機械フレーム ２ 水平ガイド ３、６、１０、１７、２４、２５ 駆動モータ ４ 水平スライド ５ 垂直ガイド ７ 垂直スライド ８ 円弧形状ガイド ９ 中心点 １１ 揺動トレイ・スライド １２ 工具ヘッド １３、２１ モータ １４ 工具スピンドル １５、２６、２７ クランプ手段 １６ 精密加工工具 １６ａ ばり取り工具 １８ 第２の機械フレーム １９ 割出しテーブル ２０ 環状ベアリング ２２、２３ 工作物スピンドル ２８、２９ 工作物 ３１ 割出し ３３ 心押軸 ３４、３５ センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 工作物と回転係合する歯車状の精密機械
    加工工具によって、歯付工作物の歯面のばり取りおよび
    精密機械加工を行うための装置であって、機械フレーム
    と、 該機械フレーム上に可動に支持され、第１の軸線Ｘに沿
    って移動するように駆動される第１のスライドと、 該第１のスライド上に可動に支持され、前記第１の軸線
    Ｘに対して直角に配置される第２の軸線Ｚに沿って移動
    するように駆動される第２のスライドと、 該第２のスライドに旋回可能に接続され、前記精密機械
    加工工具と前記工作物との軸線交差角を調節するために
    前記第１の軸線Ｘに平行な第３の軸線Ａを中心として回
    転するように構成された工具ヘッドと、 工具スピンドルを駆動させるために前記工具ヘッド上に
    配置されたモータと、 前記工作物を取り付けるためのクランプ手段を備えた工
    作物スピンドルと、 該工作物スピンドルを駆動させるためのモータと、 前記工作物の軸線に対する工作物の歯の角度位置を測定
    するための、前記工作物スピンドルに相関したセンサ
    と、 前記工具スピンドルの駆動モータと前記工作物スピンド
    ルの駆動モータとを結合する電子歯車であって、前記セ
    ンサの信号を用いて、歯と間隙が整列するように、前記
    精密機械加工工具と前記工作物とを互いに相対的に回転
    させるように構成された電子歯車と、を有するばり取り
    および精密機械加工装置において、 前記精密機械加工工具に加えて、少なくとも１つの歯付
    ばり取り工具が前記工具スピンドル上に配置されてお
    り、前記工具スピンドルに対する該ばり取り工具および
    前記精密機械加工工具の回転位置が、割出しによって定
    められている、ばり取りおよび精密機械加工装置。
  2. 【請求項２】 前記ばり取り工具が、両面切削作用を有
    するばり取りホイールを有する、請求項１に記載のばり
    取りおよび精密機械加工装置。
  3. 【請求項３】 前記ばり取り工具が、片面切削作用を有
    する２つのばり取りホイールを有する、請求項１に記載
    のばり取りおよび精密機械加工装置。
  4. 【請求項４】 前記２つのばり取りホイールがスペーサ
    ホイールと組み合わされて一体工具を成す、請求項３に
    記載のばり取りおよび精密機械加工装置。
  5. 【請求項５】 前記工具がシェービング・カッタを有す
    る、請求項１に記載のばり取りおよび精密機械加工装
    置。
  6. 【請求項６】 前記工具がホーニング工具を有する、請
    求項１に記載のばり取りおよび精密機械加工装置。
JP2002179760A 2001-06-21 2002-06-20 歯付工作物の歯面のばり取りおよび精密機械加工を行うための装置 Pending JP2003025150A (ja)

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