JP2002349313A - 鉄道車両のアイドリングストップ装置 - Google Patents

鉄道車両のアイドリングストップ装置

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JP2002349313A
JP2002349313A JP2001157237A JP2001157237A JP2002349313A JP 2002349313 A JP2002349313 A JP 2002349313A JP 2001157237 A JP2001157237 A JP 2001157237A JP 2001157237 A JP2001157237 A JP 2001157237A JP 2002349313 A JP2002349313 A JP 2002349313A
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浩 野元
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哲也 山本
Tsutomu Fukuda
勤 福田
Kazuhiro Hara
和宏 原
Chiaki Bito
千秋 尾藤
Takahiro Fujinuma
孝宏 藤沼
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East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄道車両の燃費を向上するとともに、鉄道車
両から排出される排気ガス、騒音等を低減して環境に悪
影響をおよぼすことのない鉄道車両のアイドリングスト
ップ装置を提供する。 【解決手段】 マスターコントロールレバー16が
「切」状態で、ブレーキレバー17により鉄道車両1が
ブレーキ制御され、且つ、逆転ハンドル18が中立状態
のときにエンジン2が停止するようにしたので、鉄道車
両が駅で長時間停車している場合、留置線でエンジン2
を作動させた状態で留まっている場合等に、エンジン2
が自動的に停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両のアイド
リングストップ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非電化区間にて運用される鉄道車両は、
動力源としてディーゼルエンジンを備えた、いわゆる気
動車と呼ばれるものが一般的である。この鉄道車両はデ
ィーゼルエンジンの駆動力により走行するので、電化区
間・非電化区間を問わずに運用することができる。
【0003】この鉄道車両は車両を制動するブレーキを
備えており、このブレーキは、圧縮された空気により作
動するようになっている。ここで、圧縮空気はエンジン
の駆動により作動する空気圧縮機によって、鉄道車両に
蓄蔵されるようになっている。さらに、この鉄道車両は
車両各所に電力を供給するバッテリを備えている。この
バッテリは、エンジンの駆動により発電する充電発電機
に接続され、必要に応じてバッテリが充電されるように
なっている。また、この鉄道車両は車両室内の室温を調
節する冷房装置、暖房装置等の空気調和装置を備えてい
る。この空気調和装置はエンジンの作動時に室温の調節
が可能であり、エンジンの停止時に空気調和装置を作動
することはできない。
【0004】ところで、この鉄道車両はエンジンを停止
すると、充電発電機が停止してバッテリが充電されなく
なるとともに、空気圧縮機を作動させることができず圧
縮空気の補充ができなくなり、且つ、空気調和装置が停
止して室温の調節ができなくなる。従って、エンジンの
駆動力が車両の走行に使用されない、例えば、留置線、
駅等で長時間停車する場合であっても、この鉄道車両は
エンジンを作動させたままとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記鉄
道車両においては、前述のように、駅で長時間停車して
いる場合にエンジンを作動させているため、多大の燃料
を消費して車両の燃費が悪化するとともに、車両周囲に
エンジンの騒音を発するという問題点があった。
【0006】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、鉄道車両の燃費を向
上するとともに、鉄道車両から排出される排気ガス、騒
音等を低減して環境に悪影響をおよぼすことのない鉄道
車両のアイドリングストップ装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、エンジン2の駆動力によ
り車両の加速を制御するマスターコントロール操作部
(例えば、マスターコントロールレバー16等)と、前
記車両のブレーキを制御するブレーキ操作部(例えば、
ブレーキレバー17等)と、前記車両を前進状態、後進
状態及び中立状態に選択的に切り替える逆転操作部(例
えば、逆転ハンドル18等)とを有する鉄道車両1に備
えられる鉄道車両のアイドリングストップ装置であっ
て、車速が所定値以下であって、前記マスターコントロ
ール操作部により前記車両の加速制御がされていない状
態で、前記ブレーキ操作部により前記車両がブレーキ制
御され、且つ、前記逆転操作部により前記車両が中立状
態であるときに、前記エンジンを停止させるエンジン停
止制御手段(例えば、アイドリングストップ制御部23
等)を具備したことを特徴とする。
【0008】請求項1記載の発明によれば、鉄道車両が
駅で長時間停車している場合、留置線でエンジンを作動
させた状態で留まっている場合等にエンジンが停止す
る。従って、鉄道車両の燃費を向上することができる
し、さらには、鉄道車両から排出される排気ガス、騒音
等を低減することができ、環境へ悪影響をおよぼすこと
もない。
【0009】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
鉄道車両のアイドリングストップ装置において、バッテ
リの電圧低下に基づいて予め設定されたバッテリ充電条
件をみたすときに、前記エンジン停止制御手段による前
記エンジンの停止を制限する第1エンジン停止制限手段
(例えば、アイドリングストップ制御部23等)を具備
したことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明によれば、請求項1の
作用に加え、バッテリの充電が不十分な状態でエンジン
が停止することはない。従って、エンジンが停止した直
後にバッテリの電力が不足することはなく、エンジン停
止制御手段によりエンジンを停止した際にも、例えば室
内灯等を作動させることができ、鉄道車両の乗員に快適
な環境を提供することができる。
【0011】請求項3記載の発明では、請求項1または
2記載の鉄道車両のアイドリングストップ装置におい
て、前記鉄道車両は、前記エンジンの駆動により空気を
圧縮して圧縮空気を蓄蔵可能な空気圧縮機2eを備え、
蓄蔵された前記圧縮空気により前記ブレーキを作動させ
るものであって、前記圧縮空気の空気圧の低下に基づい
て予め設定された空気圧低下条件をみたすときに、前記
エンジン停止制御手段による前記エンジンの停止を制限
する第2エンジン停止制限手段(例えば、アイドリング
ストップ制御部23等)を具備したことを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2の作用に加え、ブレーキ等に使用される空気圧が
不十分な状態でエンジンが停止することはない。従っ
て、エンジンが停止した直後にブレーキ等に使用する圧
縮空気の空気圧が不足することはなく、エンジン停止制
御手段によりエンジンを停止した際にも、ブレーキ等を
確実に作動させることができる。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項1乃至3
の何れか1項記載の鉄道車両のアイドリングストップ装
置において、前記鉄道車両は、車両室内(例えば、客室
19等)の室内温度を検知する室内温度検知センサ22
と、前記室内温度検知センサにより検知された前記室内
温度に基づいて前記車両室内の温度を調節する空気調和
装置(例えば、冷房装置20、暖房装置21等)とが備
えられたものであって、前記室内温度検知センサにより
検知された前記室内温度が予め設定された室内温度範囲
にないときに、前記エンジン停止制御手段による前記エ
ンジンの停止を制限する第3エンジン停止制限手段(例
えば、アイドリングストップ制御部23等)を具備した
ことを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至3の何れか1項の作用に加え、室内温度が室内温度範
囲外の場合に、エンジンのアイドリングをストップしな
いようにしたので、このような場合にエンジンとともに
空気調和装置が停止して室内温度が過度に上昇・下降
し、室内の乗員に不快感を与えることはない。
【0015】請求項5記載の発明では、請求項1記載の
鉄道車両のアイドリングストップ装置において、前記エ
ンジン停止制御手段により前記エンジンが停止した状態
で、前記逆転操作部により前記車両が中立状態から前進
状態又は後進状態に切り替えられると、前記エンジンを
始動させる第1エンジン始動制御手段(例えば、アイド
リングストップ制御部23等)を備えたことを特徴とす
る。
【0016】請求項5記載の発明によれば、請求項1の
作用に加え、運転士等は簡単な操作でエンジンを再始動
することができ、実用に際して極めて有利である。
【0017】請求項6記載の発明では、請求項5記載の
鉄道車両のアイドリングストップ装置において、前記エ
ンジン停止制御手段により前記エンジンが停止した状態
で、バッテリ3の電圧低下に基づいて予め設定されたバ
ッテリ充電条件をみたすときに、前記エンジンを始動さ
せる第2エンジン始動制御手段(例えば、アイドリング
ストップ制御部23等)を備えたことを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明によれば、請求項5の
作用に加え、バッテリの電圧が低下した際にエンジンが
再始動するようにしたので、これにより、バッテリの電
圧が不十分な場合にエンジンが停止したまま放置される
ことはなく、エンジンにより作動する充電発電機等から
バッテリに電力が供給される。従って、エンジン停止制
御手段によりエンジンが停止した状態で、バッテリの電
力が全て消耗されるまで電力を消費してしまうことはな
い。
【0019】請求項7記載の発明では、請求項5または
6記載の鉄道車両のアイドリングストップ装置におい
て、前記鉄道車両は、前記エンジンの駆動により空気を
圧縮して圧縮空気を蓄蔵可能な空気圧縮機2eを備え、
蓄蔵された前記圧縮空気により前記ブレーキを作動させ
るものであって、前記エンジン停止制御手段により前記
エンジンが停止した状態で、前記圧縮空気の空気圧の低
下に基づいて予め設定された空気圧低下条件をみたすと
きに、前記エンジンを始動させる第3エンジン始動制御
手段(例えば、アイドリングストップ制御部23等)を
備えたことを特徴とする。
【0020】請求項7記載の発明によれば、請求項5ま
たは6の作用に加え、圧縮空気の空気圧が低下した際に
エンジンが再始動するようにしたので、これにより、ブ
レーキ等に使用される空気圧が不十分な場合にエンジン
が停止したまま放置されることはなく、エンジンにより
作動する空気圧縮機により圧縮空気の空気圧が上昇す
る。従って、エンジン停止制御手段によりエンジンが停
止した状態で、ブレーキ等が確実に作動しなくなるま
で、圧縮空気の空気圧が低下するということはない。
【0021】請求項8記載の発明では、請求項5乃至7
の何れか1項記載の鉄道車両のアイドリングストップ装
置において、前記鉄道車両は、車両室内の室内温度を検
知する室内温度検知センサ22と、前記室内温度検知セ
ンサにより検知された前記室内温度に基づいて前記車両
室内の温度を調節する空気調和装置(例えば、冷房装置
20、暖房装置21等)とが備えられたものであって、
前記エンジン停止制御手段により前記エンジンが停止し
た状態で、前記室内温度検知センサにより検知された前
記室内温度が予め設定された室内温度範囲にないとき
に、前記エンジンを始動させる第4エンジン始動制御手
段(例えば、アイドリングストップ制御部23等)を備
えたことを特徴とする。
【0022】請求項8記載の発明によれば、請求項5乃
至7の何れか1項の作用に加え、室内温度が室内温度範
囲外となった場合にエンジンが停止したまま放置される
ことはなく、エンジンにより作動する空気調和装置によ
って、室内温度は室内の乗員が快適と感じる温度に調節
される。従って、エンジン停止制御手段によりエンジン
が停止した状態で、室内の乗員が不快と感じる温度まで
室内温度が上昇・下降することはない。
【0023】請求項9記載の発明では、請求項5乃至8
の何れか1項記載の鉄道車両のアイドリングストップ装
置において、前記エンジンへの作業者の接近を検知する
作業者検知センサ6を設け、前記エンジン停止制御手段
により前記エンジンが停止した状態で、前記作業者検知
センサが前記エンジンへの作業者の接近を検知した場合
に、前記エンジンの始動を制限するエンジン始動制限手
段(例えば、アイドリングストップ制御部23等)を備
えたことを特徴とする。
【0024】請求項9記載の発明によれば、請求項5乃
至8の何れか1項の作用に加え、エンジンに作業者等が
接近したときにエンジンが再始動しないようにしたの
で、エンジン隔離壁がなくエンジンに作業者等が容易に
接近できる鉄道車両においても、作業者等の安全を確実
に確保することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1乃至図6は本発明の一実施形
態を示すもので、図1はアイドリングストップ制御装置
が備えられた鉄道車両の概略説明図である。
【0026】図1に示すように、この鉄道車両1はいわ
ゆる気動車と呼ばれるものであって、動力源としてのエ
ンジン2を車両床下に備えている。また、この車両床下
にはバッテリ3が備えられ、エンジン2に接続された充
電発電機4からバッテリ3へ電力を供給可能となってい
る。このバッテリ3から鉄道車両1の各所へ電力が供給
される。この鉄道車両1は、エンジン2の駆動力により
発進・加速し、ブレーキにより減速・停止するようにな
っている。また、この鉄道車両1は前部及び後部に運転
室5を有し、前進及び後進が切替可能となっている。
【0027】エンジン2はディーゼルエンジンであり、
点検作業者により定期的に保守点検が行われる。エンジ
ン2は、図3に示すように、エンジン始動用の電動モー
タ等からなるエンジンスタータ2aと、燃料噴射量を調
整するガバナ2bと、エンジン油圧を検知する油圧セン
サ2cとを有している。エンジンスタータ2a及びガバ
ナ2bは、それぞれエンジン制御装置2dに接続され、
エンジン制御装置2dによりエンジン2の始動及び燃料
制御が行われる。また、油圧センサ2cは後述するアイ
ドリングストップ制御部23に接続されている。
【0028】また、エンジン2の駆動により作動可能な
空気圧縮機2eが設けられ、空気圧縮機2eの作動・停
止がエンジン制御装置2dにより制御されている。空気
圧縮機2eは作動時に空気を圧縮し、これにより、鉄道
車両1にはブレーキ等に使用される圧縮空気が蓄蔵され
る。また、蓄蔵された圧縮空気の空気圧を検知する空気
圧センサ12aが設けられており、この空気圧が低下す
るとエンジン制御装置2dはエンジン2を空ふかし状態
にするとともに空気圧縮機2eを作動させ、圧縮空気の
空気圧を上昇させるようになっている。
【0029】また、エンジン2は隔離壁等からなる収容
室を設けずに車幅方向の略中央に配置され、点検作業者
がエンジン2に接近したことを検知する作業者検知セン
サ6が設けられている。本実施形態においては、エンジ
ン2の車幅方向外側にそれぞれ作業者検知センサ6が設
置されている。また、エンジン2の近傍には、エンジン
2がアイドリングストップ状態であることを示すアイド
リングストップ警告灯7が設けられている。本実施形態
においては、2つのアイドリングストップ警告灯7がそ
れぞれ車幅方向外側に臨むように設置される。
【0030】図2に示すように、各運転室5には、車
速、空気圧等の車両情報を表示する車両情報表示部8
と、車両の加速、減速等を操作する運転操作部9とが備
えられている。また、各運転室5の窓には曇止め用のガ
ラスヒータ10がそれぞれ備えられている。
【0031】車両情報表示部8には、車速センサ11a
にて検知された車速を表示するスピードメータ11、空
気圧センサ12aにより検知された空気圧を表示する圧
力計12等の他に、エンジン2のアイドリングを停止し
たことを示すアイドリングストップ表示灯13と、エン
ジン2のアイドリングストップ状態からの再始動ができ
ないことを示すエンジン始動指示灯14とが設けられて
いる。また、本実施形態においては、アイドリングスト
ップ表示灯13とエンジン始動指示灯14とは隣接して
設けられ、これらの近傍にエンジン2のアイドリングス
トップ制御のON・OFFを切り換えるアイドリング制
御開放スイッチ15が設けられている。
【0032】運転操作部9には、エンジン2の駆動力に
より鉄道車両1の加速を制御するマスタコントロールレ
バー16と、鉄道車両1のブレーキを制御するブレーキ
レバー17と、鉄道車両1の前進状態、後進状態及び中
立状態を選択的に切替可能な逆転ハンドル18とが備え
られている。
【0033】マスタコントロールレバー16(以下、マ
スコン16という)は略前後方向に移動自在で、略前後
に並設された複数のノッチ部にて選択的に係止する。最
後方、即ち運転士にとって最も手前側のノッチ部はエン
ジン2の駆動力を車輪軸に伝達しない「切」状態で、こ
れより前方のノッチ部は車輪軸に駆動力が伝達される状
態となる。即ち、運転士はマスコン16を前方に移動さ
せることにより、鉄道車両1を加速することができる。
【0034】また、ブレーキレバー17は回動自在であ
り、この回動方向に並設された複数のノッチ部に選択的
に係止する。ブレーキレバー17の回動範囲の一端に位
置するノッチ部はブレーキの制動力を車輪に伝達しない
「切」状態で、これより他端側のノッチ部では車輪を制
動する状態となる。即ち、運転士はブレーキレバー17
を他端側方向に回動させることにより、鉄道車両1にブ
レーキをかけることができる。
【0035】また、逆転ハンドル18は、前後方向に移
動自在で、略前後に並設された複数のノッチ部に選択的
に係止する。本実施形態においては、三のノッチ部が設
けられ、逆転ハンドル18を前側のノッチ部に移動させ
ると鉄道車両1は前進状態に、後側のノッチ部に移動さ
せると鉄道車両1は後進状態に、中央側のノッチ部に移
動させるとエンジン2の駆動力が車輪軸に伝達されるこ
とのない中立状態に、それぞれ切り換えられる。
【0036】また、この鉄道車両1の前後中央部には、
各運転室5と仕切られ室内灯19aを有する客室19が
画成され、鉄道車両1には客室19内を冷却する冷房装
置20と、客室19内を加温する暖房装置21とが備え
られている。また、鉄道車両1には客室19の室内温度
を検知する温度センサ22が設けられ、温度センサ22
により検知された室内温度に基づいて、冷房装置20ま
たは暖房装置21は客室19の温度を調節し客室19内
の乗員に快適な室温を提供している。本実施形態におい
ては、冷房装置20はエンジン2とともに作動・停止す
るコンプレッサを有しており、エンジン2の作動時に客
室19が冷却可能となる。また、暖房装置21は多大な
電力を消費するため、エンジン2の停止時に強制的に停
止するよう構成されている。即ち、冷房装置20及び暖
房装置21は、運転スイッチ等がON状態となっていて
も、エンジン2が停止すると自動的に停止するようにな
っている。
【0037】また、図1に示すように、一方の運転室5
内の後部には、アイドリングストップ装置を構成するア
イドリングストップ制御部23が備えられている。本実
施形態においては、アイドリングストップ制御部23
が、エンジン停止制御手段、第1〜第3エンジン停止制
限手段、第1〜第4エンジン始動制御手段及びエンジン
始動制限手段をなしている。図3に示すように、このア
イドリングストップ制御部23は、油圧センサ2cと、
エンジン制御装置2dと、バッテリ3と、各作業者検知
センサ6と、各アイドリングストップ警告灯7と、車速
センサ11aと、空気圧センサ12aと、室内灯19a
と、冷房装置20と、暖房装置21と、温度センサ22
とに接続している。さらにアイドリングストップ制御部
23は、各運転室5にそれぞれ設けられたガラスヒータ
10と、アイドリングストップ表示灯13と、エンジン
始動指示灯14と、アイドリング制御開放スイッチ15
と、マスコン16と、ブレーキレバー17と、逆転ハン
ドル18とにも接続している。
【0038】また、アイドリングストップ制御部23
は、第1のタイマ23aと、第2のタイマ23bと、カ
ウンタ23cとを有している。第1のタイマ23aに
は、エンジン2を作動させる最低限の時間がセットされ
る。ここで、第1のタイマ23aには、通常時における
エンジン2の最低作動時間G1と、バッテリ3の電圧低
下時におけるエンジン2の最低作動時間G2とが選択的
にセットされる。本実施形態においては、最低作動時間
G1が1分に、最低作動時間G2が30分にセットされ
ている。また、第2のタイマ23bには、エンジンスタ
ータ2aを作動させる最大限の時間である最大始動時間
G3がセットされる。本実施形態においては、この最大
始動時間G3は5秒である。
【0039】アイドリングストップ制御部23は、エン
ジン2のアイドリングストップ制御を行い、アイドリン
グストップ制御時にアイドリングストップ機能をONに
する。本実施形態においては、アイドリングストップ機
能をONにすると、各アイドリングストップ警告灯7及
びアイドリングストップ表示灯13を点灯するととも
に、ガラスヒータ10等を強制的にOFFにし、室内灯
19a等を強制的にONにするようになっている。ま
た、アイドリングストップ制御部23には、アイドリン
グストップ制御の際に用いる下限電圧値V、下限空気圧
値P、上限室内温度T1、下限室内温度T2がそれぞれ
記憶されている。ここで、下限電圧値Vはバッテリ3の
通常の電圧値より低い値、下限空気圧値Pは圧縮空気の
通常の空気圧値より低い値に設定されている。また、本
実施形態においては、上限室内温度T1と下限室内温度
T2との間が室内温度範囲となっている。
【0040】以上のように構成されたアイドリングスト
ップ制御部23の動作を、図4乃至図6に示すフローチ
ャートを参考にして説明する。
【0041】電源が投入されるなどしてアイドリングス
トップ制御部23が作動すると、まずはじめに装置の初
期化を行う(ステップS1)。この初期化とは、例えば
各タイマ23a,23bのリセット、カウンタ23cの
リセット等である。次に、エンジン2が始動してから5
分経過したか否かを判別し(ステップS2)、経過して
いない場合はステップS2に戻る。これにより、5分間
以上のエンジン2の暖気運転が行われる。
【0042】次に、アイドリング制御開放スイッチ15
がONとなっているかを判別し(ステップS3)、アイ
ドリング制御開放スイッチ15がON状態の場合は、ア
イドリングストップの制御に関する全出力をOFFにし
(ステップS4)、動作を終了する。ステップS3にお
いてアイドリング制御開放スイッチ15がOFFとなっ
ている場合は、アイドリングストップに関するシステム
が異常か否かを判別する(ステップS5)。ここで、シ
ステムの異常とは、後述するステップS35及びステッ
プS62でシステムが異常と判断されている場合をい
う。ステップS5において、システムが異常であると判
別された場合は、アイドリングストップ機能をOFFに
した後(ステップS6)、ステップS3に戻る。ステッ
プS5において、システムが異常でないと判別された場
合は、車速センサ11aにより検知された車速に基づい
て鉄道車両1が停止状態であるか否かを判別する(ステ
ップS7)。本実施形態においては、車速が5km/h
以下のときに停止状態であると判別する。ステップS7
において鉄道車両1が停止状態でないと判別した場合は
ステップS3に戻り、停止状態であると判別した場合は
エンジン2が作動中か否かを判別する(ステップS
8)。本実施形態においては、エンジン2に設けられた
油圧センサ2cによりエンジン2の作動を検知してい
る。ステップS8においてエンジン2が作動中であると
判別した場合は、エンジン2の停止処理を行った後(ス
テップS9)、ステップS3に戻る。このエンジン2の
停止処理については後ほど詳述する。ステップS8にお
いてエンジン2が作動していないと判別した場合は、エ
ンジン2がアイドリングストップ制御により停止してい
るか否かを判別する(ステップS10)。ステップS1
0において、エンジン2がアイドリングストップ制御に
より停止していないと判別した場合はステップS3に戻
り、アイドリングストップ制御により停止していると判
別した場合はエンジン2の始動処理を行い(ステップS
11)、ステップS3に戻る。エンジン2の始動処理に
ついては後ほど詳述する。
【0043】ここで、ステップS9におけるエンジン2
の停止処理について、図5のフローチャートを参照して
詳述する。
【0044】まず、マスコン16が「切」状態である
か、ブレーキレバー17が1ノッチ以上であるか、逆転
ハンドル18が中立状態であるかをそれぞれ判別する
(ステップS20〜S22)。次に、エンジン2が前述
の空ふかし状態でないか、空気圧センサ12aにより検
知された空気圧が下限空気圧値P以上か、をそれぞれ判
別する(ステップS23,25)。そして、エンジン2
が始動してから第1のタイマ23aに設定された最低作
動時間が経過したかを判別し(ステップS24)、冷房
装置20が作動した状態で室内温度が上限室内温度T1
より低いか、暖房装置21が作動した状態で室内温度が
下限室内温度T2より高いかを判別する(ステップS2
6〜29)。
【0045】ここで、ステップS20にてマスコン16
が鉄道車両1を加速制御する状態である場合、ステップ
S21にてブレーキレバー17が「切」状態で鉄道車両
1をブレーキ制御する状態でない場合、ステップS22
にて逆転ハンドル18が前進または後進状態で鉄道車両
1を進行させる状態の場合の何れかの場合は、エンジン
2を停止することなくステップS3に戻る。また、ステ
ップS23にてエンジン2が空ふかし状態である場合、
または、ステップS25にて空気圧が下限空気圧値P未
満の場合も、エンジン2を停止することなくステップS
3に戻る。さらに、冷房装置20が作動していて室内温
度が上限室内温度T1以上の場合、暖房装置21が作動
していて室内温度が下限室内温度T2未満の場合の何れ
かの場合であっても、エンジン2を停止することなくス
テップS3に戻る。
【0046】各ステップS20〜S29におけるエンジ
ン停止条件を全て満足した場合は、これらのエンジン停
止条件が1秒継続したか否かを判別し(ステップS3
0)、第1のタイマ23aをリセットして設定時間を最
低作動時間G1とし(ステップS31)、アイドリング
ストップ機能をONにするとともに(ステップS3
2)、エンジン2のアイドリングを停止する(ステップ
S33)。ここで、油圧センサ2cによりエンジン2の
油圧が低下したか否かを判別し(ステップS34)、エ
ンジン2の油圧が正常に低下した場合はステップS3に
戻る。また、エンジン2の油圧が低下しない場合はシス
テム異常と判断し(ステップS35)、ステップS3に
戻る。
【0047】次に、ステップS11におけるエンジン始
動処理について、特に図6のフローチャートを参照して
説明する。
【0048】まず、マスコン16が「切」状態である
か、ブレーキレバー17が1ノッチ以上であるかを判別
する(ステップS40,41)。ステップS40にてマ
スコン16が鉄道車両1を加速制御する状態である場
合、ステップS41にてブレーキレバー17が「切」状
態で鉄道車両1を制動する状態でない場合は、エンジン
2を始動することなくステップS3に戻る。
【0049】次に、逆転ハンドル18が前進または後進
状態であるか、空気圧センサ12aにより検知された空
気圧が下限空気圧値P未満であるか、バッテリ3の電圧
が下限電圧値V未満であるか、冷房装置20が作動した
状態で室内温度が上限室内温度T1以上であるか、暖房
装置21が作動した状態で室内温度が下限室内温度T2
未満であるかをそれぞれ判別する(ステップS42〜4
8)。ステップS42にて逆転ハンドル18が中立状態
であり、且つ、ステップS43にて下限空気圧値Pに達
しており、且つ、ステップS44にてバッテリ3の電圧
が下限電圧値V以上であって、ステップS45〜S48
にて空気調和装置がOFF状態の場合、または、空気調
和装置がON状態で室内温度が室内温度範囲にあるとき
は、ステップ3に戻る。
【0050】各ステップS42〜S48の何れかでエン
ジン始動条件を満足した場合は、このエンジン始動条件
が1秒継続したか否かを判別する(ステップS49)。
ここで、エンジン始動条件が1秒継続していない場合は
ステップS3に戻る。ステップS49にてエンジン始動
条件が1秒継続した場合は、作業者検知センサ6により
エンジン2に接近する作業者が検知されたか否かを判別
する(ステップS50)。ここで、作業者が検知されな
い場合はエンジンスタータ2aによるエンジン2の始動
制御を行い(ステップS51)、作業者が検知された場
合はステップS3に戻る。ステップS51にてエンジン
2を始動した後、ステップS44においてバッテリ3が
下限電圧値V未満と判別されている場合は、第1のタイ
マ22aの設定時間を通常時におけるエンジン2の最低
作動時間G1から、バッテリ3の電圧低下時におけるエ
ンジン2の最低作動時間G2に変更する(ステップS5
2)。この後、第2のタイマ23bを作動し(ステップ
S53)、最大始動時間G3が経過したか否かを判別す
る(ステップS54)。ステップS54にて最大始動時
間G3が経過していない場合、油圧センサ2cによりエ
ンジン2が始動したか否かを判別し(ステップS5
5)、エンジン2が始動していない場合はステップS5
4に戻り、エンジン2が始動した場合は第1のタイマ2
3aを作動させる(ステップS56)。ステップS56
にて第1のタイマ23aを作動させた後、カウンタ23
cをリセットするとともに(ステップS57)、アイド
リングストップ機能をOFFにし(ステップS58)、
ステップS3に戻る。
【0051】ここで、ステップS54にて最大始動時間
G3が経過した場合、カウンタ23cを1回カウントす
る。次に、カウンタ23cの回数が3に達しているか否
かを判別し(ステップS60)、達していない場合は5
秒経過した後(ステップS61)、ステップS50に戻
る。ステップS60にてカウンタ23cの回数が3に達
している場合は、エンジン始動指示灯14を点灯すると
ともに、システム異常と判断した後(ステップS6
2)、ステップS3に戻る。
【0052】このように、本実施形態の鉄道車両1のア
イドリングストップ装置によれば、マスコン16により
鉄道車両1が加速制御されておらず、ブレーキレバー1
7により鉄道車両1がブレーキ制御され、且つ、逆転ハ
ンドル18により鉄道車両1が中立状態であるときに、
エンジン2のアイドリングをストップするようになって
いる。即ち、鉄道車両1が駅で長時間停車している場
合、留置線でエンジン2を作動させた状態で留まってい
る場合等に、エンジン2が停止するようになっている。
従って、鉄道車両1の燃費を向上することができるし、
さらには、鉄道車両1から排出される排気ガス、騒音等
を低減することができ、環境へ悪影響をおよぼすことも
ない。
【0053】また、バッテリ3の電圧が低下した後にエ
ンジン2を最低作動時間G2だけ作動しているバッテリ
充電条件のときには、エンジン2のアイドリングをスト
ップしないようにしたので、バッテリ3の充電が不十分
な状態でエンジン2が停止することはない。従って、エ
ンジン2が停止した直後にバッテリ3の電力が不足する
ことはなく、アイドリングストップ制御のときにも、室
内灯19a等を作動させることができ、客室19の乗員
に快適な環境を提供することができる。
【0054】また、空気圧センサ12aにより検知され
た空気圧が下限空気圧値P以下の場合と、空気圧を上昇
させるためにエンジン2が空ふかし状態である場合の何
れかの空気圧低下条件のときには、エンジン2のアイド
リングをストップしないようにしたので、ブレーキ等に
使用される空気圧が不十分な状態でエンジン2が停止す
ることはない。従って、エンジン2が停止した直後にブ
レーキ等に使用する圧縮空気の空気圧が不足することは
なく、アイドリングストップ制御のときにも、ブレーキ
等を確実に作動させることができる。
【0055】また、冷房装置20が作動し且つ室内温度
が上限室内温度T1未満の場合、または、暖房装置21
が作動し且つ室内温度が下限室内温度T2以上の場合
に、エンジン2のアイドリングをストップするようにな
っている。即ち、室内温度が室内温度範囲外の場合に、
エンジン2のアイドリングをストップしないようにした
ので、このような場合にエンジン2とともに空気調和装
置が停止して室内温度が過度に上昇・下降し、客室19
の乗員に不快感を与えることはない。
【0056】また、車速が所定速度以下でないと、アイ
ドリングストップ制御が行われないようにしたので、万
が一、各エンジン停止条件がみたされた状態で鉄道車両
1が走行している場合に、エンジン2が停止することは
ない。
【0057】また、エンジン2のアイドリングストップ
制御を行っている際に、逆転ハンドル18が前進状態ま
たは後進状態となるとエンジン2が始動するようにした
ので、運転士等は簡単な操作でエンジン2を再始動する
ことができ、実用に際して極めて有利である。
【0058】また、バッテリ3の電圧が基準電圧値V未
満であるバッテリ充電条件のときにエンジン2が再始動
するようにしたので、これにより、バッテリ3の電圧が
不十分な場合にエンジン2が停止したまま放置されるこ
とはなく、エンジン2により作動する充電発電機4から
バッテリ3に電力が供給される。従って、アイドリング
ストップ制御時に、バッテリ3の電力が全て消耗される
まで、鉄道車両1にて電力を消費してしまうことはな
い。
【0059】また、空気圧センサ12aにより検知され
た空気圧が下限空気圧値P以下である空気圧低下条件の
ときにエンジン2が再始動するようにしたので、これに
より、ブレーキ等に使用される空気圧が不十分な場合に
エンジン2が停止したまま放置されることはなく、エン
ジン2により作動する空気圧縮機2eにより圧縮空気の
空気圧が上昇する。従って、アイドリングストップ制御
時に、ブレーキ等が確実に作動しなくなるまで、圧縮空
気の空気圧が低下するということはない。
【0060】また、冷房装置20が作動し且つ室内温度
が上限室内温度T1以上の場合、または、暖房装置21
が作動し且つ室内温度が下限室内温度T2未満の場合
に、エンジン2を再始動するようになっている。これに
より、室内温度が設定室内温度範囲外となった場合にエ
ンジン2が停止したまま放置されることはなく、エンジ
ン2により作動する空気調和装置により室内温度が客室
19の乗員が快適と感じる温度に調節される。従って、
アイドリングストップ制御時に、客室19の乗員が不快
と感じる温度まで室内温度が上昇・下降することはな
い。
【0061】また、作業者検知センサ6を設け、エンジ
ン2に作業者等が接近したときにエンジン2が再始動し
ないようにしたので、エンジン2に作業者等が容易に接
近できる鉄道車両1においても、作業者等の安全を確実
に確保することができる。
【0062】また、所定の条件をみたすと、エンジン2
が再始動するようにしたので、例えば、寒冷地で冬季に
この鉄道車両1を運用する場合、エンジン2の凍結防止
のため、一晩中エンジン2をアイドリング運転したとし
ても、最低限の燃料消費でエンジン2の凍結を防止する
ことができる。
【0063】尚、前記実施形態においては、鉄道車両1
が1両編成であるものを示したが、例えば、図7に示す
ように、複数の鉄道車両1が連結された編成であっても
よいことは勿論である。図7では、各鉄道車両1のアイ
ドリングストップ制御部23を制御線100により接続
し、各鉄道車両1のアイドリングストップ制御を連動さ
せている。
【0064】図7(a)では、各鉄道車両1の空気圧縮
機2eをエア配管101により接続し、圧縮空気の空気
圧が低下すると、全車両のエンジン2を一斉に再始動
し、各鉄道車両1の空気圧縮機2eを連動して作動させ
るようにしている。これにより、各鉄道車両1ごとに制
御を行う場合に比べ、短時間のエンジン2の運転で終わ
ることができる。
【0065】また、図7(b)では、各鉄道車両1のバ
ッテリ3をバッテリ接続線102により接続して全バッ
テリ3の電圧が均一となるようにし、全バッテリ3の電
圧が低下すると全車両のエンジン2を一斉に再始動し、
全バッテリ3の充電を行うようになっている。これによ
っても、各鉄道車両1ごとに制御を行う場合に比べ、短
時間のエンジン2の運転で終わることができる。
【0066】また、図7(c)は、各鉄道車両1の冷房
装置20及び暖房装置21が独立して制御されている状
態を示している。各鉄道車両1ごとに客室19の室内温
度が異なるため、空気調和装置に関しては、全鉄道車両
1で連動して制御をした場合に比べ、各鉄道車両1ごと
に独立して制御をした方が各鉄道車両1の燃費が向上す
る。
【0067】また、図7(d)では、各鉄道車両1のア
イドリングストップ制御部23が、先頭車両のアイドリ
ングストップ制御開放スイッチ15に接続されている状
態を示している。これにより、先頭車両の運転士等がア
イドリングストップ制御開放スイッチ15をONにする
ことで、全車両においてアイドリングストップ制御を停
止させることができ、実用に際して極めて有利である。
【0068】また、前記実施形態における、バッテリ充
電条件、空気圧低下条件、室内温度範囲等は任意に設定
され、その他、具体的な細部構成等についても、鉄道車
両1が運用される地方、季節等により適宜に変更可能で
あることは勿論である。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の鉄道車両
のアイドリングストップ装置によれば、鉄道車両の燃費
を向上することができるし、さらには、鉄道車両から排
出される排気ガス、騒音等を低減することができるので
環境へ悪影響をおよぼすこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すアイドリングストッ
プ制御装置が備えられた鉄道車両の概略説明図である。
【図2】鉄道車両の運転室に備えられる車両情報表示部
及び運転操作部を示した図である。
【図3】アイドリングストップ制御装置の構成ブロック
図である。
【図4】アイドリングストップ制御装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【図5】アイドリングストップ制御装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【図6】アイドリングストップ制御装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【図7】複数の鉄道車両が連結された状態を示した図で
ある。
【符号の説明】
1 鉄道車両 2 エンジン 3 バッテリ 6 作業者検知センサ 16 マスターコントロールレバー 17 ブレーキレバー 18 逆転ハンドル 20 冷房装置 21 暖房装置 22 温度センサ 23 アイドリングストップ制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 17/00 F02D 17/00 Q 45/00 312 45/00 312S (72)発明者 野元 浩 東京都渋谷区代々木二丁目2番2号 東日 本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 山本 哲也 東京都渋谷区代々木二丁目2番2号 東日 本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 福田 勤 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 原 和宏 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 尾藤 千秋 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 藤沼 孝宏 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 Fターム(参考) 3G084 AA00 BA28 CA00 DA02 FA00 FA03 FA06 3G092 AA02 AC00 AC03 CA02 EA08 EA14 EA17 FA30 GA01 HE00Z HF00Z HF02Z HF13Z HF14Z HF21Z HF26Z HG00Z 3G093 AA01 AA16 AB01 BA21 BA22 CA02 DA02 DB00 DB05 DB07 DB09 DB11 DB12 DB15 DB19 DB23 EB04 FB05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動力により車両の加速を制
    御するマスターコントロール操作部と、前記車両のブレ
    ーキを制御するブレーキ操作部と、前記車両を前進状
    態、後進状態及び中立状態に選択的に切り替える逆転操
    作部とを有する鉄道車両に備えられるものであって、 車速が所定値以下であって、前記マスターコントロール
    操作部により前記車両の加速制御がされていない状態
    で、前記ブレーキ操作部により前記車両がブレーキ制御
    され、且つ、前記逆転操作部により前記車両が中立状態
    であるときに、前記エンジンを停止させるエンジン停止
    制御手段を具備したことを特徴とする鉄道車両のアイド
    リングストップ装置。
  2. 【請求項2】 バッテリの電圧低下に基づいて設定され
    るバッテリ充電条件をみたすときに、前記エンジン停止
    制御手段による前記エンジンの停止を制限する第1エン
    ジン停止制限手段を具備したことを特徴とする請求項1
    記載の鉄道車両のアイドリングストップ装置。
  3. 【請求項3】 前記鉄道車両は、前記エンジンの駆動に
    より空気を圧縮して圧縮空気を蓄蔵可能な空気圧縮機を
    備え、蓄蔵された前記圧縮空気により前記ブレーキを作
    動させるものであって、 前記圧縮空気の空気圧の低下に基づいて設定される空気
    圧低下条件をみたすときに、前記エンジン停止制御手段
    による前記エンジンの停止を制限する第2エンジン停止
    制限手段を具備したことを特徴とする請求項1または2
    記載の鉄道車両のアイドリングストップ装置。
  4. 【請求項4】 前記鉄道車両は、車両室内の室内温度を
    検知する室内温度検知センサと、前記室内温度検知セン
    サにより検知された前記室内温度に基づいて前記車両室
    内の温度を調節する空気調和装置とが備えられたもので
    あって、 前記室内温度検知センサにより検知された前記室内温度
    が予め設定された室内温度範囲にないときに、前記エン
    ジン停止制御手段による前記エンジンの停止を制限する
    第3エンジン停止制限手段を具備したことを特徴とする
    請求項1乃至3の何れか1項記載の鉄道車両のアイドリ
    ングストップ装置。
  5. 【請求項5】 前記エンジン停止制御手段により前記エ
    ンジンが停止した状態で、前記逆転操作部により前記車
    両が中立状態から前進状態又は後進状態に切り替えられ
    ると、前記エンジンを始動させる第1エンジン始動制御
    手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両
    のアイドリングストップ装置。
  6. 【請求項6】 前記エンジン停止制御手段により前記エ
    ンジンが停止した状態で、バッテリの電圧低下に基づい
    て設定されるバッテリ充電条件をみたすときに、前記エ
    ンジンを始動させる第2エンジン始動制御手段を備えた
    ことを特徴とする請求項5記載の鉄道車両のアイドリン
    グストップ装置。
  7. 【請求項7】 前記鉄道車両は、前記エンジンの駆動に
    より空気を圧縮して圧縮空気を蓄蔵可能な空気圧縮機を
    備え、蓄蔵された前記圧縮空気により前記ブレーキを作
    動させるものであって、 前記エンジン停止制御手段により前記エンジンが停止し
    た状態で、前記圧縮空気の空気圧の低下に基づいて設定
    される空気圧低下条件をみたすときに、前記エンジンを
    始動させる第3エンジン始動制御手段を備えたことを特
    徴とする請求項5または6記載の鉄道車両のアイドリン
    グストップ装置。
  8. 【請求項8】 前記鉄道車両は、車両室内の室内温度を
    検知する室内温度検知センサと、前記室内温度検知セン
    サにより検知された前記室内温度に基づいて前記車両室
    内の温度を調節する空気調和装置とが備えられたもので
    あって、 前記エンジン停止制御手段により前記エンジンが停止し
    た状態で、前記室内温度検知センサにより検知された前
    記室内温度が予め設定された室内温度範囲にないとき
    に、前記エンジンを始動させる第4エンジン始動制御手
    段を備えたことを特徴とする請求項5乃至7の何れか1
    項記載の鉄道車両のアイドリングストップ装置。
  9. 【請求項9】 前記エンジンへの作業者の接近を検知す
    る作業者検知センサを設け、 前記エンジン停止制御手段により前記エンジンが停止し
    た状態で、前記作業者検知センサが前記エンジンへの作
    業者の接近を検知した場合に、前記エンジンの始動を制
    限するエンジン始動制限手段を備えたことを特徴とする
    請求項5乃至8の何れか1項記載のアイドリングストッ
    プ装置。
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