JP2002341127A - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法

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JP2002341127A
JP2002341127A JP2001146359A JP2001146359A JP2002341127A JP 2002341127 A JP2002341127 A JP 2002341127A JP 2001146359 A JP2001146359 A JP 2001146359A JP 2001146359 A JP2001146359 A JP 2001146359A JP 2002341127 A JP2002341127 A JP 2002341127A
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color filter
meth
colored
acrylate
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JP2001146359A
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Naoya Imamura
直也 今村
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶カラーディスプレイ等、特に反射・透過
兼用液晶カラーディスプレイに使用するのに好適なカラ
ーフィルターの製造方法の提供。 【解決手段】 部分的に透明樹脂層の上に着色層を積層
した積層構造を有するカラーフィルターの製造方法にお
いて、該着色層が仮支持体上に少なくとも着色剤、バイ
ンダー、モノマーからなる着色層を設けたカラーフィル
ター用転写材料を用いて転写法により形成されること、
及び該着色層の動的粘性率η’が、90℃において5×
10<η’<3×105(ポイズ)であることを特徴と
するカラーフィルターの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶カラーディス
プレー等、特に反射・透過兼用液晶カラーディスプレイ
に使用するのに好適なカラーフィルターの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話に代表される携帯端末と
して、反射型液晶ディスプレイが開発されているが、室
内および暗所においての表示品位の低下が問題視されて
おり、その改善策として、反射・透過兼用液晶表示装置
が考案されている。その原理は、反射板の一部に透過表
示用の窓を開け、その上にカラーフィルターを形成し、
室内および暗所においてはバックライトを用い、透過モ
ードで画像を表示し、外光が十分である屋外等では従来
の反射モードで表示を行うものである。その場合、透過
部と反射部のカラーフィルターの厚みは同じとなり、反
射表示に十分な明るさを実現した場合には、透過部の色
純度が不十分であった。また、その逆の透過部の色純度
を十分とした場合は、反射部が暗くなる不都合を有して
いた。
【0003】このような問題を解決決するために透過部
と反射部のカラーフィルターの厚みあるいは色相を変
え、表示品位を向上させる試みがなされているが、工程
が複雑で、コストアップとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,前記
の問題点に鑑み、反射・透過兼用液晶表示装置に用いら
れる部分的に着色層の膜厚が異なるカラーフィルターを
簡便に形成可能な製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成により達成された。 <1>部分的に透明樹脂層の上に着色層を積層した積層
構造を有するカラーフィルターの製造方法において、該
着色層が仮支持体上に少なくとも着色剤、バインダー、
モノマーからなる着色層を設けたカラーフィルター用転
写材料を用いて転写法により形成されること、及び該着
色層の動的粘性率η’が、90℃において 5×10<η’<3×105(ポイズ) であることを特徴とするカラーフィルターの製造方法で
ある。 <2>透明樹脂層上に積層された着色層の平均膜厚をd
1、基板上に直接形成された着色層の平均膜厚をd2と
するとき、 d1<d2×0.8 であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ
ーの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】<<カラーフィルターの製造方法
>>本発明のカラーフィルターの製造方法について説明
する。 <透明樹脂組成物層>先ず基板上の各画素に相当する部
分に、部分的に透明樹脂層を形成する。透明樹脂層の膜
厚としては、0.3〜3.0μmが好ましい。特に0.
5〜2.0μmが好ましい。膜厚が0.3μmより薄い
とその上に形成する着色層の膜厚d1と基板上に直接形
成される着色層の膜厚d2との差が小さくなり、本発明
の目的のカラーフィルターを製造することができない。
膜厚が3μmより厚いと、透明樹脂層と基板上の段差が
大きくなり、その上に形成したカラーフィルターの段差
も大きくなるため、液晶の配向乱れ等の原因となる。透
明樹脂層は、使用される液晶表示素子の構造により適当
なパターンに形成する必要がある。例えば、半透過型液
晶素子に用いる場合、素子の反射型表示領域に重なるよ
うに設けることが好ましいが、透過型表示領域、反射型
表示領域のカラーフィルターの色味の調整のために、そ
の面積を変えたり、1画素内で複数の領域に分割しても
良い。透明樹脂層は、可視領域において高透過率で無彩
色であることが好ましい。着色があるとカラーフィルタ
ーの色度が変化したり、透過率低下の原因となる。
【0007】透明樹脂層に使用される樹脂組成物として
は公知の、例えば特願平2─82262に記載されてい
る感光性樹脂全てが使用できる。具体的には、ネガ型ジ
アゾ樹脂とバインダーからなる感光性樹脂組成物、光重
合性組成物、アジド化合物とバインダーからなる感光性
樹脂組成物、桂皮酸型感光性樹脂組成物等があげられ
る。その中でも特に好ましいのは光重合性樹脂である。
その光重合性樹脂は光重合開始剤、光重合性モノマー及
びバインダーを基本構成要素として含む。
【0008】また、感光性樹脂組成物としては、アルカ
リ水溶液により現像可能なものと、有機溶剤により現像
可能なものが知られているが、公害防止、労働安全性の
確保の観点から、アルカリ水溶液現像可能なものが好ま
しい。感光性の透明樹脂組成物の膜を基板上に形成する
方法としては塗布方式、印刷法、転写法等が挙げられ
る。特にその工程の簡便性から転写法が好ましい。透明
樹脂層は、液晶表示素子の構造によりのパターン形成方
法は特に限定されないが、フォトリソ法によりパターン
を形成することにより達成できる。
【0009】<着色層>本発明の着色層は、上記透明樹
脂層を部分的に形成した基板上に転写法により形成され
る。通常転写法においては、カラーフィルター用転写材
料を基板とともにラミネートし、カラーフィルター用転
写材の仮支持体を剥離することにより、着色層が基板上
へ転写される。その際、着色層は、基板への転写時に適
当な流動性を有することが好ましい。該着色層の動的粘
性率η’が、90℃において5×10<η’<3×10
5(ポイズ)であることが好ましく、特に1×102
η’<1×105(ポイズ)であることが好ましい。動
的粘性率η’>3×105であると、転写時に着色層の
流動性が低いために、透明樹脂層上に積層された着色層
の平均膜厚と基板上に直接形成された着色層の平均膜厚
との差が生じない。動的粘性率η’<1×102である
と、流動性が高くなりすぎて、ラミネート時に着色層が
仮支持体の端部からはみ出して、ラミネーターを汚す等
の問題が生じる。
【0010】特に本発明のカラーフィルターにおいて
は、あらかじめ基板上に形成された透明樹脂層上に積層
された着色層の平均膜厚d1が、基板上に直接形成され
た着色層の平均膜厚d2よりも薄くなることが好まし
い。好ましくはd1<d2×0.8、とくにd1<d2
×0.7であることが好ましい。d1>d2×0.8で
あると、着色層の膜厚の差が小さいために、色度の十分
な差が得られない。着色層は、少なくともカラーフィル
ターの構成色である赤色、緑色、青色の着色剤、及びバ
インダー、感光性のモノマー、重合開始剤を含有する。
必要に応じて、UV吸収剤、熱架橋剤等を添加しても良
い。
【0011】(着色剤)着色剤としては、有機顔料、色
素等が使用される。特に耐熱性の良好な顔料が好適に使
用できる。これらの好ましい具体例としては、青色顔料
としてPB15:6、PB15:3、PB76、緑色顔
料としてPG36、PG7、黄色顔料としてPY12
0、PY128、PY138、PY139、PY15
0、PY155、PY180、PY185、また赤色顔
料としてPR149、PR177、PR179、PR2
08、PR209、PR224、PR254、PR25
5等が用いられる。着色転写層中の顔料の含有量は、1
〜45重量%であることが好ましい。より好ましくは3
〜35重量%である。着色転写層の膜厚は、最終的にカ
ラーフィルター上に形成する膜厚により決定され、画素
内の膜厚段差、ボストベーク等の熱処理工程での膜厚減
少等、各着色層の色の濃さおよび現像適性を考慮する
と、各着色層の膜厚は0.1〜5μmが好ましく、より
好ましくは0.3〜4μmである。
【0012】(バインダー)上記バインダーに関しては
特に制限はなく、通常の膜形成性のポリマーを用いるこ
とができる。ただし、本発明でバインダーとして有利に
用いられるのは、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基
などの極性基を有するポリマーである。その例として
は、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34
327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭
54−25957号公報、特開昭59−53836号公
報、および特開昭59−71048号公報に記載されて
いるようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合
体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイ
ン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を
挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有する
セルロース誘導体も挙げることができる。この他に水酸
基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好
ましく使用することができる。特に、米国特許第413
9391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレー
トと(メタ)アクリル酸との共重合体やベンジル(メ
タ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマー
との多元共重合体を挙げることができる。これらの極性
基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよ
く、あるいは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成
物の状態で使用してもよい。
【0013】(光重合性化合物)上記光重合性化合物と
しては、エチレン性不飽和二重結合を有し、光の照射に
よって付加重合するモノマーまたはオリゴマーであるこ
とが好ましい。そのようなモノマーとしては、分子中に
少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を
有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げること
ができる。その例としては、ポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートおよびフェノキシエチル(メ
タ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メ
タクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオ
キシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエ
チル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエ
チル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレ
ート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能
アルコールにエチレンオキシドにプロピレンオキシドを
付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能
アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることがで
きる。
【0014】さらに特公昭48−41708号公報、特
公昭50−6034号公報および特開昭51−3719
3号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特
開昭48−64183号公報、特公昭49−43191
号公報および特公昭52−30490号公報に記載され
ているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と
(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリ
レート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙
げることができる。これらの中で、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
【0015】これらのモノマーまたはオリゴマーは、単
独でも、二種類以上を混合して用いても良く、そのカラ
ーフィルター用着色組成物の全固形分に対する含有量は
5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好
ましい。
【0016】(光重合開始剤)上記光重合開始剤として
は、米国特許第2367660号明細書に開示されてい
るビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第244
8828号明細書に記載されているアシロインエーテル
化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα
−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国
特許第3046127号明細書および同第295175
8号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第35
49367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール
二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−
48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とト
リハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第42
39850号明細書に記載されているトリハロメチル−
s−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明
細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール
化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル
−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾールお
よびトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。カラ
ーフィルター用着色組成物の全固形分に対する光重合開
始剤の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、
1〜15質量%が好ましい。
【0017】(熱重合防止剤)本発明のカラーフィルタ
ー用着色組成物は、上記成分の他に、更に熱重合防止剤
を含むことが好ましい。該熱重合防止剤の例としては、
ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテ
コール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−
メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙
げられる。
【0018】(その他の添加物)カラーフィルター用着
色組成物には必要に応じて公知の添加剤、例えば可塑
剤、界面活性剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、溶剤等を
添加することができる。
【0019】本発明のカラーフィルター用着色組成物
は、上記の各固形成分を溶剤に溶解させた塗布液として
準備し、これを仮支持体や基板等の表面に着色層を形成
するために利用する。
【0020】カラーフィルター用着色組成物の調製に使
用される有機溶剤の例としては、メチルエチルケトン、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキ
サノン、シクロヘキサノール、乳酸エチル、乳酸メチ
ル、カプロラクタム等を挙げることができる。
【0021】基板上に着色層を設ける方法として、塗布
方式、印刷法、転写法等が挙げられるが、特に好ましい
のはその工程の簡便性から転写法が好ましい。そのカラ
ーフィルター用転写材料について説明する。カラーフィ
ルター用転写材料は、着色された感光性樹脂組成物層を
仮支持体上に設けた画像形成材である。本発明で用いる
着色した感光性樹脂組成物層のための仮支持体として
は、可撓性を有し、加圧もしくは加圧及び加熱下におい
ても著しい変形、収縮もしくは伸びを生じないことが必
要である。そのような支持体の例としては、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルローズフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム
を挙げることができる。2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルムが特に好ましい。
【0022】該仮支持体の上には、着色した感光性樹脂
組成物層を直接、もしくは紫外線透過性を有し酸素透過
性が低い中間層を介して設けることが望ましい。さら
に、転写時の気泡混入を避ける目的で、熱可塑性樹脂層
を設けるのが好ましい。その場合は、仮支持体、熱可塑
性樹脂層、中間層、感光性樹脂組成物層の順に積層する
のが好ましい。これらの層は、層を構成する素材を適当
な溶剤に溶解し、塗布・乾燥することにより作製するこ
とができる。この際、既に形成されている層の上に重層
塗布する場合には、下の層を侵さない溶剤であることが
必要であるが、これらの溶剤は当業者が適宜選択するこ
とが可能である。
【0023】中間層は、着色した感光性樹脂組成物層を
透明基板に密着した後で、仮支持体を剥離し、パターン
露光するに際し、着色した感光性樹脂組成物層中での光
硬化反応を阻害する空気中からの酸素の拡散を防止する
ためと、3つの層を積層する場合に熱可塑性樹脂層と感
光性樹脂組成物層が混じり合わないようにするためのバ
リアー層として設けられる。そのため、着色した感光性
樹脂組成物層からは機械的に剥離できないようにし、か
つ酸素の遮断能が高いことが好ましい。
【0024】このような中間層はポリマーの溶液を仮支
持体上に直接、または熱可塑性樹脂層を介して塗布する
ことにより形成される。中間層に用いる好適なポリマー
として、特公昭46─32714号及び特公昭5640
824号の各公報に記載されているポリビニルエ−テル
/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロー
スの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキ
シアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各
種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼ
ラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉及びそ
の類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸
の共重合体、及びマレイネート樹脂、さらにこれらの2
種以上の組合せがあげられる。特に好ましいのは、ポリ
ビニルアルコールとポリビニルピリドンの組合せであ
り、ポリビニルアルコールは鹸化率が80%以上である
ものが好ましい。
【0025】ポリビニルピロリドン等のポリマーの含有
量は中間層固形分の1重量%〜75重量%が好ましく、
より好ましくは1重量%〜60重量%、さらに好ましく
は10重量%〜50重量%である。1重量%未満では感
光性樹脂層との十分な密着が得られず、75重量%を超
えると、酸素遮断能が低下する。中間層の厚みは非常に
薄く、約0.1〜5μm、特に0.2〜μmである。中
間層の厚みが0・1μm未満の場合、中間層における酸
素の透過性が高すぎ、5μmを超えると、現像時または
中間層除去時に時間が掛かり過ぎる。
【0026】熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、実質的
な軟化点が80℃以下であることが好ましい。軟化点が
80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、
エチレンとアクリル酸エステルの共重合体の鹸化物、ス
チレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の鹸化
物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重
合体の鹸化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メ
タ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体の鹸化物等からすくなくとも1つ
選ばれるのが好ましいが、さらに「プラスチック性能便
覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック
成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10
月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高分
子のうち、アルカリ水溶液に可溶なものを使用すること
が出来る。また軟化点が80℃を超える有機高分子物質
においてもその有機高分子物質中に該高分子物質と相溶
性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟化点を80
℃以下に下げることも可能である。
【0027】また、これらの有機高分子物質中に仮支持
体との接着力を調節するために、実質的な軟化点が80
℃を超えない範囲で各種のポリマーや過冷却物質、密着
改良剤あるいは界面活性剤、離型剤等を加えることが可
能である。好ましい可塑剤の具体例としては、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチ
ルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレ
ート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニ
ルフォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェー
トを挙げることができる。熱可塑性樹脂層の厚みは6μ
m以上が好ましい。この理由としては熱可塑性樹脂層の
厚みが6μm未満であると1μm以上の下地の凹凸を完
全に吸収することが出来ず、転写時に下地との間に気泡
を生じやすくなるためである。また上限については、現
像性、製造適性から100μm以下、好ましくは50μ
m以下である。
【0028】次に上述したような方法で作成した画像形
成材料(カラーフィルター用転写材料)を用いて、カラー
フィルターを製造する方法を説明する。約1mmの厚み
のガラス基板や厚さ約100μmのポリエーテルスルホ
ンフイルムの上に、仮支持体に形成された感光性樹脂組
成物層を加圧加温下で貼り合わせる。貼り合わせには、
従来公知のラミネーター、真空ラミネーターが使用で
き、より生産性を高めるためには、オートカットラミネ
ーターの使用も可能である。その後仮支持体を剥がした
後で、所定のフォトマスク、熱可塑性樹脂層、及び中間
層を介して露光し、現像する。また、仮支持体を剥がす
前に露光し、その後仮支持体を剥がして現像することも
可能であるが、高解像度を得るためには、露光前に剥が
すのが好ましい。
【0029】現像は公知の方法で、溶剤もしくは水性の
現像液、特にアルカリ水溶液に浸漬するか、スプレーか
らの現像液噴射を与えること、さらにブラシでのこす
り、または超音波を照射しつつ処理することで行われ
る。さらに硬化反応を進めるために現像後、紫外線照射
および熱処理工程を実施してもよい。以上の工程を複数
繰り返し、基板上にカラーフィルターを形成する。
【0030】
【実施例】実施例1 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮
支持体の上に下記の処方H1からなる塗布液を塗布、乾
燥させ、乾燥膜厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設け
た。
【0031】 熱可塑性樹脂層処方H1: メチルメタクリレート/2─エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレ ート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比) =55/28.8/11.7/4.5、重量平均分子量=90000) 15重量部 ポリプロピレングリコールジアクリレート(平均分子量=822) 6.5重量部 テトラエチレングリコールジメタクリレート 1.5重量部 p−トルエンスルホンアミド 0.5重量部 ベンゾフェノン 1.0重量部 メチルエチルケトン 30重量部
【0032】次に上記熱可塑性樹脂層上に下記処方B1
からなる塗布液を塗布、乾燥させて中間層を設けた。
【0033】 中間層処方B1: ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA205、鹸化率=80%) 130重量部 ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社製PVP、K−90) 60重量部 フッ素系界面活性剤(旭硝子(株)社製サーフロンS−131 )10重量部 蒸留水 3350重量部
【0034】上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する仮
支持体の上に、それぞれ表1の処方を有する、無色(C
lear)、赤色(R層用)、緑色(G層用)、及び青色
(B層用)の3色の感光性溶液を塗布、乾燥させ、乾燥
膜厚が無色(Clear)が1.2μm、赤、緑、青の
着色層が2.0μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
なお、表1中の数値は、gを示す。
【0035】
【表1】
【0036】さらに上記感光性樹脂組成物層の上にポリ
プロピレン(厚さ12μm)の被覆シートを圧着し、無
色、赤色、青色、緑色の画像形成材料料を作成した。こ
の画像形成材料を用いて、以下の方法でカラーフィルタ
ーを作成した。厚さ1.1mm、400mm×300m
mの透明ガラス基板(コーニング社#7059)を洗浄
し、シランカップリング剤(信越化学KBM−603)
1%水溶液に3分間浸漬後、30秒間純水洗浄して過剰
なシランカップリング剤を洗い落とし、水切りしてオー
ブンで110℃20分間熱処理した。無色(Clea
r)画像形成材料の被覆シートを剥離し、感光性樹脂組
成物層面をシランカップリング剤処理した透明ガラス基
板にラミネーター(ソマール(株)製オートカットラミ
ネーターASL−24)を用いて加圧(10kg/cm
2)、加熱して貼り合わせ、続いて仮支持体と熱可塑性
樹脂層との界面で剥離し、仮支持体を除去した。次に所
定のフォトマスクを介して露光し、現像し、不要部を除
去した後、超高圧水銀灯を用いてカラーフィルター形成
面の反対側から紫外線を300mj/cm2で照射し、
透明ガラス基板上に無色画素パターンを形成した。続い
て、無色画素パターンが形成されたガラス基板上に赤色
画像形成材料を上記と同様にして貼り合わせ、剥離、露
光、現像、ポスト露光を行い、赤色画素パターンを形成
した。同様な工程を緑色、青色画像形成材料で繰り返
し、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。
ここで形成した各画素のサイズは、200μm×100
μmであり、透明樹脂組成物のパターニングに使用した
マスクは、各画素の中心部に直径50ミクロン円形の穴
があくように設計したものを使用した。
【0037】比較例 実施例の表1の処方の赤色(R層用)、緑色(G層
用)、及び青色(B層用)の3色の感光性溶液の替わり
に、表2の処方の赤色(R層用)、緑色(G層用)、及
び青色(B層用)の3色の感光性溶液を用いた以外は全
く同様にして、カラーフィルターを作製した。なお、表
2中の数値は、gを示す。
【0038】
【表2】
【0039】以下、実施例、比較例の方法で得られた着
色転写材料の転写層の動的粘性率η’をソリキッドメー
ターMR−3(レオロジ社製)を用いて測定した。また
着色転写層の転写後の透明樹脂組成物層上の平均膜厚d
1、基板上へ直接転写した着色転写層の平均膜厚d2を
TENCOR P−XXオートメイテッドサーフェイス
プロフィラー(テンコールインスツルメンツ社製)にて
測定した。結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】実施例のカラーフィルターは、透明樹脂組
成物上での膜厚と基板上での膜厚の差が比較例に比べて
非常に大きくなっている。
【0042】
【発明の効果】本発明の製造法により作製されるカラー
フィルターは、透明樹脂組成物上での膜厚と基板上での
膜厚の差が非常に大きいため、画素内の透明樹脂組成物
がある部位を反射型として、透明樹脂層のない部位を透
過型として用いた半透過型液晶ディスプレイを作製する
ことにより、反射時と透過時の色味の差が小さい良好な
表示性能を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分的に透明樹脂層の上に着色層を積層
    した積層構造を有するカラーフィルターの製造方法にお
    いて、該着色層が仮支持体上に少なくとも着色剤、バイ
    ンダー、モノマーからなる着色層を設けたカラーフィル
    ター用転写材料を用いて転写法により形成されること、
    及び該着色層の動的粘性率η’が、90℃において 5×10<η’<3×105(ポイズ) であることを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 透明樹脂層上に積層された着色層の平均
    膜厚をd1、基板上に直接形成された着色層の平均膜厚
    をd2とするとき、 d1<d2×0.8 であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィル
    ターの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007114467A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Dainippon Printing Co Ltd 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ
JP2008281636A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Nippon Steel Chem Co Ltd カラーフィルター用組成物及びカラーフィルター

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