JP2003084118A - カラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター

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JP2003084118A
JP2003084118A JP2001276775A JP2001276775A JP2003084118A JP 2003084118 A JP2003084118 A JP 2003084118A JP 2001276775 A JP2001276775 A JP 2001276775A JP 2001276775 A JP2001276775 A JP 2001276775A JP 2003084118 A JP2003084118 A JP 2003084118A
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color
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JP2001276775A
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Naoya Imamura
直也 今村
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶層の厚み(セルギャップ)を一定間隔に
保持するための着色層を積層した高さ精度の良好なスペ
ーサー部を有するカラーフィルターの提供。 【解決手段】 異なる分光特性を有する複数色の着色部
からなるカラーフィルターにおいて、分光特性の異なる
2色を部分的に重ね合わせたスペーサー部を有するカラ
ーフィルターであって、該カラーフィルターの着色層の
膜厚が2.6μm以上、6μm以下とすることが望まし
い。また仮支持体上に形成された感光性着色樹脂組成物
層を転写により基板上に形成し、所定のパターンで露光
した後、現像し該基板上に着色パターンを形成する工程
を含む製造法により製造されることが望ましく、さら
に、分光特性の異なる2色を部分的に積層したスペーサ
ー部を有するカラーフィルターが、薄膜トランジスター
を配列した基板上に形成されることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶カラーディス
プレー等に使用するのに好適なカラーフィルターに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置は、液晶層の厚み
(セルギャップ)を一定間隔に保持するために、カラー
フィルター基板と対向電極基板からなる2枚の基板間に
所定の粒径を有するプラスチックビーズ、セラミックス
ビーズ等のスペーサービーズを散布して、両基板を張り
合わせている。しかしながら、上述のような方法では、
スペーサービーズの均一な散布が難しく、セルギャップ
を表示領域全域にわたって一定にできない問題があっ
た。また、スペーサービーズを多量に使用すると、セル
ギャップは一定に保たれるが、表示領域に存在するスペ
ーサーのために液晶層部分の開口率が低下すること、2
枚の基板の張り合わせ時にスペーサービーズによって配
向膜や透明電極を傷つけ表示欠陥が生じる等の問題があ
った。
【0003】このような問題を解決決するために、特開
昭63−825405、特開平5−196946では、
カラーフィルター基板の複数の着色層を積層してスペー
サーを形成することが提案されている。この方法では、
求められる液晶層の厚み(セルギャップ)に相当する厚み
のスペーサーを形成するためには、各着色層の充分な厚
みと厚み精度が必要である。
【0004】カラーフィルターの形成方法としては、
1)印刷法,2)インクジエット法、3)ミセル電着法、
4)顔料分散法等が知られている。しかし,印刷法で
は,高い精度での重ね合わせが困難なことが懸念され、
インクジエット法では,着色層の重ね合わせ部の高さの
安定な制御が難しいことが問題である。ミセル電着法は
電着パターンを形成する工程が必要であることと、顔料
の帯電したミセル分散溶液の安定性が難しくカラーフィ
ルターを安定に製造することが困難であるという懸念が
ある。
【0005】現在,最も一般的な方法は,顔料分散法で
ある。顔料分散法は着色した感光性樹脂液の塗布と露
光、現像の繰り返しにより行われる。この方法で着色層
の重ね合わせによりスペーサーを形成する方法が特開平
9ー43425,特開平10−177109にて提案さ
れているが、3〜4層積層する場合は、3色目以降の塗
布は、先に形成した面積の小さいスペーサーパターン上
に塗布するものであるため、流動による厚みのムラが発
生しやすく,厚みの均一な制御が困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,前記
の問題点に鑑み、着色層を積層した高さ精度の良好なス
ペーサー部を有するカラーフィルターを提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1に記載のカラーフィルターは、異な
る分光特性を有する複数色の着色部からなるカラーフィ
ルターにおいて、分光特性の異なる2色を部分的に重ね
合わせたスペーサー部を有することを特徴とする。ま
た、該カラーフィルターの着色層の膜厚が2.6μm以
上、6μm以下であることが好ましい。さらに、仮支持
体上に形成された感光性着色樹脂組成物層を転写により
基板上に形成し、所定のパターンで露光した後、現像し
該基板上に着色パターンを形成する工程を含む製造法に
より製造されたカラーフィルターが好ましい。さらに、
分光特性の異なる2色を部分的に積層したスペーサー部
を有するカラーフィルターが、薄膜トランジスターを配
列した基板上に形成されることが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。まず、本発明のカラーフ
ィルターの着色層について説明する。カラーフィルター
の着色層は、着色剤とバインダー樹脂を主要な成分とし
て含む。着色層の形成方法としては,特に限定されない
が、通常用いられる方法としては、印刷法,インクジエ
ット法、ミセル電着法、顔料分散法等が挙げられる。こ
の中では、着色層の部分的な積層を行いスペーサーを形
成する目的に対して、顔料分散法が好ましい。顔料分散
法によるカラーフィルターの製造は、通常、顔料等の着
色剤、バインダー、光重合性化合物、光重合開始剤を含
む感光性樹脂組成物層を基板上に形成し、所定のパター
ンで露光した後、現像し,該基板上に着色パターンを形
成することにより達成できる。
【0009】着色層の好ましい構成成分について、さら
に詳細に説明する。 (着色剤)着色剤としては、有機顔料、色素等が使用さ
れる。特に耐熱性の良好な顔料が好適に使用できる。こ
れらの好ましい具体例としては、青色顔料としてPB1
5:6、PB15:3、PB76、緑色顔料としてPG
36、PG7、黄色顔料としてPY120、PY12
8、PY138、PY139、PY150、PY15
5、PY180、PY185、また赤色顔料としてPR
149、PR177、PR179、PR208、PR2
09、PR224、PR254、PR255等が用いら
れる。着色転写層中の顔料の含有量は、0.1〜45質
量%であることが好ましい。より好ましくは1〜35質
量%である。
【0010】(バインダー)上記バインダーに関しては
特に制限はなく、通常の膜形成性のポリマーを用いるこ
とができる。ただし、本発明でバインダーとして有利に
用いられるのは、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基
などの極性基を有するポリマーである。その例として
は、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34
327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭
54−25957号公報、特開昭59−53836号公
報、および特開昭59−71048号公報に記載されて
いるようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合
体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイ
ン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を
挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有する
セルロース誘導体も挙げることができる。この他に水酸
基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好
ましく使用することができる。特に、米国特許第413
9391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレー
トと(メタ)アクリル酸との共重合体やベンジル(メ
タ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマー
との多元共重合体を挙げることができる。これらの極性
基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよ
く、あるいは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成
物の状態で使用してもよい。
【0011】(光重合性化合物)上記光重合性化合物と
しては、エチレン性不飽和二重結合を有し、光の照射に
よって付加重合するモノマーまたはオリゴマーであるこ
とが好ましい。そのようなモノマーとしては、分子中に
少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を
有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げること
ができる。その例としては、ポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートおよびフェノキシエチル(メ
タ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メ
タクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオ
キシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエ
チル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエ
チル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレ
ート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能
アルコールにエチレンオキシドにプロピレンオキシドを
付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能
アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることがで
きる。
【0012】さらに特公昭48−41708号公報、特
公昭50−6034号公報および特開昭51−3719
3号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特
開昭48−64183号公報、特公昭49−43191
号公報および特公昭52−30490号公報に記載され
ているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と
(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリ
レート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙
げることができる。これらの中で、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
【0013】これらのモノマーまたはオリゴマーは、単
独でも、二種類以上を混合して用いても良く、そのカラ
ーフィルター用着色組成物の全固形分に対する含有量は
5〜60質量%が一般的であり、10〜50質量%が好
ましい。
【0014】(光重合開始剤)上記光重合開始剤として
は、米国特許第2367660号明細書に開示されてい
るビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第244
8828号明細書に記載されているアシロインエーテル
化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα
−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国
特許第3046127号明細書および同第295175
8号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第35
49367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール
二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−
48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とト
リハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第42
39850号明細書に記載されているトリハロメチル−
s−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明
細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール
化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル
−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾールお
よびトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。カラ
ーフィルター用着色組成物の全固形分に対する光重合開
始剤の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、
1〜15質量%が好ましい。
【0015】(熱重合防止剤)本発明のカラーフィルタ
ー用着色組成物は、上記成分の他に、更に熱重合防止剤
を含むことが好ましい。該熱重合防止剤の例としては、
ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテ
コール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−
メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙
げられる。
【0016】(その他の添加物)カラーフィルター用着
色組成物には必要に応じて公知の添加剤、例えば可塑
剤、界面活性剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、溶剤等を
添加することができる。
【0017】本発明のカラーフィルター用着色組成物
は、上記の各固形成分を溶剤に溶解させた塗布液として
準備し、これを仮支持体や基板等の表面に着色層を形成
するために利用する。
【0018】カラーフィルター用着色組成物の調製に使
用される有機溶剤の例としては、メチルエチルケトン、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキ
サノン、シクロヘキサノール、乳酸エチル、乳酸メチ
ル、カプロラクタム等を挙げることができる。
【0019】着色層の膜厚は、最終的に製造される液晶
パネルのセル厚みに合致するように設定される。通常の
液晶パネルのセル厚みを考慮すると、着色層の膜厚は2
μm〜8μm、好ましくは2.6μmから6μm、さら
に好ましくは2.8μm〜5.5μmである。
【0020】感光性樹脂組成物層を基板上に形成する方
法としては、感光性樹脂組成物を含む溶液をスピナーま
たは、スリットコーターを用いて、基板上に塗布し乾燥
する方法あるいは、あらかじめ仮支持体上に形成された
感光性樹脂組成物層を転写により基板上に形成する方法
(転写法)が用いられる。感光性樹脂組成物層の厚みが
2μm以上の場合には、スリットコーターによる塗布あ
るいは転写法が好ましく、厚み精度の点から転写法が特
に好ましい。
【0021】次に本発明のカラーフィルターの製造に好
適な転写法に使用する転写材料について説明する。カラ
ーフィルター用転写材料は、着色された感光性樹脂組成
物層を仮支持体上に設けた画像形成材である。本発明で
用いる着色した感光性樹脂組成物層のための仮支持体と
しては、可撓性を有し、加圧もしくは加圧及び加熱下に
おいても著しい変形、収縮もしくは伸びを生じないこと
が必要である。そのような支持体の例としては、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルローズフ
ィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィ
ルムを挙げることができる。2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムが特に好ましい。
【0022】該仮支持体の上には、着色した感光性樹脂
組成物層を直接、もしくは紫外線透過性を有し酸素透過
性が低い中間層を介して設けることが望ましい。さら
に、転写時の気泡混入を避ける目的で、熱可塑性樹脂層
を設けるのが好ましい。その場合は、仮支持体、熱可塑
性樹脂層、中間層、感光性樹脂組成物層の順に積層する
のが好ましい。これらの層は、層を構成する素材を適当
な溶剤に溶解し、塗布・乾燥することにより作製するこ
とができる。この際、既に形成されている層の上に重層
塗布する場合には、下の層を侵さない溶剤であることが
必要であるが、これらの溶剤は当業者が適宜選択するこ
とが可能である。
【0023】中間層は、着色した感光性樹脂組成物層を
透明基板に密着した後で、仮支持体を剥離し、パターン
露光するに際し、着色した感光性樹脂組成物層中での光
硬化反応を阻害する空気中からの酸素の拡散を防止する
ためと、3つの層を積層する場合に熱可塑性樹脂層と感
光性樹脂組成物層が混じり合わないようにするためのバ
リアー層として設けられる。そのため、着色した感光性
樹脂組成物層からは機械的に剥離できないようにし、か
つ酸素の遮断能が高いことが好ましい。
【0024】このような中間層はポリマーの溶液を仮支
持体上に直接、または熱可塑性樹脂層を介して塗布する
ことにより形成される。中間層に用いる好適なポリマー
として、特公昭46─32714号及び特公昭5640
824号の各公報に記載されているポリビニルエ−テル
/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロー
スの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキ
シアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各
種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼ
ラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉及びそ
の類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸
の共重合体、及びマレイネート樹脂、さらにこれらの2
種以上の組合せがあげられる。特に好ましいのは、ポリ
ビニルアルコールとポリビニルピリドンの組合せであ
り、ポリビニルアルコールは鹸化率が80%以上である
ものが好ましい。
【0025】ポリビニルピロリドン等のポリマーの含有
量は中間層固形分の1質量%〜75質量%が好ましく、
より好ましくは1質量%〜60質量%、さらに好ましく
は10質量%〜50質量%である。1質量%未満では感
光性樹脂層との十分な密着が得られず、75質量%を超
えると、酸素遮断能が低下する。中間層の厚みは非常に
薄く、約0.1〜5μm、特に0.2〜μmである。中
間層の厚みが0・1μm未満の場合、中間層における酸
素の透過性が高すぎ、5μmを超えると、現像時または
中間層除去時に時間が掛かり過ぎる。
【0026】熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、実質的
な軟化点が80℃以下であることが好ましい。軟化点が
80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、
エチレンとアクリル酸エステルの共重合体の鹸化物、ス
チレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の鹸化
物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重
合体の鹸化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メ
タ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体の鹸化物等からすくなくとも1つ
選ばれるのが好ましいが、さらに「プラスチック性能便
覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック
成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10
月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高分
子のうち、アルカリ水溶液に可溶なものを使用すること
が出来る。また軟化点が80℃を超える有機高分子物質
においてもその有機高分子物質中に該高分子物質と相溶
性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟化点を80
℃以下に下げることも可能である。
【0027】また、これらの有機高分子物質中に仮支持
体との接着力を調節するために、実質的な軟化点が80
℃を超えない範囲で各種のポリマーや過冷却物質、密着
改良剤あるいは界面活性剤、離型剤等を加えることが可
能である。好ましい可塑剤の具体例としては、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチ
ルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレ
ート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニ
ルフォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェー
トを挙げることができる。熱可塑性樹脂層の厚みは6μ
m以上が好ましい。この理由としては熱可塑性樹脂層の
厚みが6μm未満であると1μm以上の下地の凹凸を完
全に吸収することが出来ず、転写時に下地との間に気泡
を生じやすくなるためである。また上限については、現
像性、製造適性から100μm以下、好ましくは50μ
m以下である。
【0028】感光性樹脂組成物層は、該感光性樹脂組成
物層を基板に転写するときの温度(T℃)において、動
的粘性率(η’)が一定の範囲にあることが望ましい。
通常の感光性樹脂組成物層を基板に転写する温度は、3
0℃<T<200℃であり、好ましくは50℃<T<1
60℃である。このような転写時の温度において、感光
性樹脂組成物の動的粘性率(η’)は、4×10<η’
<5×105 (Pa.s)が好ましく、より好ましくは
5×10<η’<1×105 (Pa.s)である。動的
粘性率(η’)が4×10(Pa.s)よりも小さい
と、感光性樹脂組成物層を基板に転写する際に、感光性
樹脂組成物層が流動しやすくなり、所定の厚みの感光性
樹脂組成物層を形成することが困難となる。一方、動的
粘性率(η’)が5×105 (Pa.s)よりも大きい
と、感光性樹脂組成物層を基板に転写に転写する際に、
感光性樹脂組成物層の流動性が極めて低くなり下層との
層間に空隙が発生しやするなる。
【0029】また、感光性樹脂組成物としては、アルカ
リ水溶液により現像可能なものと、有機溶剤により現像
可能なものが知られているが、公害防止、労働安全性の
確保の観点から、アルカリ水溶液現像可能なものが好ま
しい。
【0030】次に上述したような方法で作製した画像形
成材料(カラーフィルター用転写材料)を用いて、カラ
ーフィルターを製造する方法を説明する。約1mmの厚
みのガラス基板の上に、仮支持体に形成された感光性樹
脂組成物を加圧加温下で貼り合わせる。貼り合わせに
は、従来公知のラミネーター、真空ラミネーターが使用
でき、より生産性を高めるためには、オートカットラミ
ネーターの使用も可能である。その後仮支持体を剥がし
た後で、所定のフォトマスク、熱可塑性樹脂層、及び中
間層を介して露光し、現像する。また、仮支持体を剥が
す前に露光し、その後仮支持体を剥がして現像すること
も可能であるが、高解像度を得るためには、露光前に剥
がすのが好ましい。
【0031】現像は公知の方法で、溶剤もしくは水性の
現像液、特にアルカリ水溶液に浸漬するか、スプレーか
らの現像液噴射を与えること、さらにブラシでのこす
り、または超音波を照射しつつ処理することで行われ
る。
【0032】本発明のカラーフィルターの製造方法は、
上記したカラーフィルター用転写材料を用いて、転写方
式により3原色の色パターンを形成する工程を有し、こ
れらの色パターンのうちの2つの色パターンを積層した
スペーサー部を形成する。カラーフィルターでは、通
常、1)ブラックマトリックスを形成した後、色パター
ンを形成するか、2)色パターンを形成した後、ブラッ
クマトッリクスを形成するが、図では、ブラックマトッ
リクスの形成は省略する。
【0033】本発明において、ブラックマトリックス
は、必ずしも本発明のカラーフィルター用転写材料を用
いた転写方式に限らず、以下の方法を適用して形成する
ことも可能である。これらの方法には、例えば、1)ス
パッタリング法、真空蒸着法等によって金属薄膜を形成
し、この薄膜をパターニングしてブラックマトッリクス
を形成する方法、2)カーボンブラック等の遮光性粒子
を含有する樹脂層を形成して、この樹脂層をパターニン
グしてブラックマトッリクスを形成する方法、3)カー
ボンブラック等の遮光性粒子を含有する感光性樹脂層を
形成して、この感光性樹脂層をパターニングしてブラッ
クマトッリクスを形成する方法等がある。これらの方法
の中で、3)の方法において、本発明のカラーフィルタ
ー用転写材料を用いて転写方式で基板上に感光性樹脂組
成物層を形成する方法が簡便さ及びブラックマトッリク
スの厚みの制御等の点から特に好ましい。
【0034】以下、カラーフィルターのスペーサー部の
作製方法を図面を基に説明する。図1は本発明のカラー
フィルターを製造する方法の好ましい一実施の形態を示
す工程図である。まず、ブラックマトッリクスが形成さ
れた面に、仮支持体上(図示せず)に積層された感光性
樹脂組成物層(R)10が基板12上に張り合わされ、
仮支持体が感光性樹脂組成物層10から剥がされる。こ
の状態でフォトマスク14を介してパターン露光する。
【0035】次に図1(b)に示すように、感光性樹脂
組成物層(R)10の面側を現像すると、露光された領
域で形成された第1の色のパターン(Rパターン)16
が形成される。その後、図1(c)に示すように、仮支
持体上(図示せず)に積層された感光性樹脂組成物層
(G)18が第1の色パターン(Rパターン)16上に
張り合わされ、仮支持体が感光性樹脂組成物層(G)1
8から剥がされる。この状態でフォトマスクを介してパ
ターン露光する。
【0036】次に図1(d)に示すように、感光性樹脂
組成物層(G)18の面側を現像すると、露光された領
域で形成された第2の色のパターン(Gパターン)20
が形成される。その後、図1(e)に示すように、仮支
持体上(図示せず)に積層された感光性樹脂組成物層
(B)22が第2の色パターン(Gパターン)20上に
張り合わされ,仮支持体が感光性樹脂組成物層(B)2
2から剥がされる。この状態でフォトマスクを介してパ
ターン露光すると、図1(f)示すように、第3の色パ
ターン(Bパターン)24が形成される。
【0037】このようにして、Rパターン16、Gパタ
ーン20、Bパターン24がそれぞれ形成されると共に
これらのパターンが部分的に積層されたスペーサー部
(図中、Sで示す)がカラーフィルターの面に所定の間
隔で多数形成される。図では、Rパターン16、Bパタ
ーン24が部分的に積層されたスペーサー部(s)の例
を示しているが、色の組み合わせは、特に限定は無く、
Rパターン16、Gパターン20、Bパターン24のう
ちのいずれか2つのパターンによってスペーサー部を形
成してもよい。
【0038】本発明のカラーフィルターの製造方法は、
図2に示すような基板に対しても各色のパターンを部分
的に積層したスペーサー部を有するカラーフィルターを
形成することができる。図2においては、透明基板30
上に,ゲート32、絶縁膜34、半導体層36、ソース
38、ドレイン40、ソース電極42、ドレイン電極4
4、ソース電極46が設けられ、列電極(ソース配線)
48及び列電極(ソース配線)50に接続されており、
これらの面上に層間絶縁膜(平坦化層)52が形成され
ている。この層間絶縁膜(平坦化層)52面に転写方式
でRパターン、Gパターン、Bパターンがそれぞれ形成
されると共にこれらのパターンが部分的に積層されたス
ペーサー部が形成される。なお,図2中、54は画素電
極(透明電極)、56は配向膜、58は液晶層,60は
対向電極である。
【0039】前記した薄膜トランジスター(TFT)を
配列したカラーフィルターでは、スペーサー部の高さの
制御が容易であり、かつ、画素部分にはスペーサー部が
存在しないため、表示領域の面積が低下することがな
く、かつ、スペーサー部は、遮光性を有するので、コン
トラスト比の低下を生じることがない。さらに本発明の
カラーフィルターは、着色層の膜厚が2.6ミクロン以
上あるため、絶縁性が良好であると共に、電極とTFT
素子間の静電容量を下げることが可能となり、本発明の
TFTを配列したカラーフィルターにて液晶表示素子を
作製した場合には、欠陥のない良好な表示特性を得るこ
とができる。
【0040】また、透明基板上に遮光層を金属薄膜で形
成し、フォトリソグラフィーによりマトリックス状にパ
ターニングした後、仮支持体上に設けた着色感光性樹脂
層を該金属薄膜層上に転写し、パターン露光、現像を繰
り返すことにより、光もれがなく、表面が平滑なカラー
フィルターを簡単な工程で製造することが出来る。従っ
て、透明電極の断線が起きにくく、強誘電液晶パネルの
ような狭ギャップに対しても、ギャップむらや、対向基
板との接触によるショートのないカラーフィルターを得
ることができる。
【0041】さらに、必要に応じて、カラーフィルター
表面の物理的化学的保護と平坦化を目的とする保護層を
カラーフィルターに積層して設けてもよい。保護層とし
ては、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系等の樹脂
被膜や、酸化珪素等の金属酸化物のような透明性の高い
被膜が用いられるが、その形成方法としては樹脂被膜
は、スピンコート、ロールコート、印刷法等のほか、上
述した画像形成材料のように転写により形成することも
できる。また、金属酸化物等の無機被膜については、ス
パッタリング法、真空蒸着法等によって設ける事が出来
る。
【0042】以上述べたように、遮光層を金属薄膜で形
成し、カラーフィルターを画像形成材料からの転写によ
って形成することにより、遮光層とカラーフィルターの
間の光もれがなく、しかも、遮光層とカラーフィルター
の重畳部の段差が小さいカラーフィルターを簡単な工程
で製造することが出来る。
【0043】
【実施例】実施例1 厚さ1.1mm、400mm×300mmの透明ガラス
基板(コーニング社#7059)を洗浄し、シランカッ
プリング剤(信越化学KBM−603)1%水溶液に3
分間浸漬後、30秒間純水洗浄して過剰なシランカップ
リング剤を洗い落とし、水切りしてオーブンで110℃
20分間熱処理した。次に表1の処方を有する赤色塗布
液R1をスリットコーターを用いて上記シランカップリ
ング剤処理した透明ガラス基板に塗布した。続いて、1
20℃のオーブンにて3分間乾燥した。赤色の感光層の
乾燥後の膜厚は4.6μmであった。次に所定のフォト
マスクを介して露光し、現像し、不要部を除去した後、
超高圧水銀灯を用いてカラーフィルター形成面の反対側
から紫外線を500mj/cm2で照射し、透明ガラス
基板上に赤色画素パターンを形成した。続いて、赤色画
素パターンが形成されたガラス基板上に緑色塗布液G1
を上記と同様にして塗布、乾燥、露光、現像、ポスト露
光を行い、緑色画素パターンを形成した。同様な工程を
青色画像形成材料で繰り返し、透明ガラス基板上にカラ
ーフィルターを形成した。
【0044】
【表1】
【0045】表1中の数値は,質量部を示す。露光、現
像、ポスト露光、ポストベークの各条件は表2に示すと
おりである。
【0046】
【表2】
【0047】その他の条件、表2の補足説明は次のとお
り。 1.現像1は、熱可塑性樹脂層、中間層を溶解除去する
ための現像で、現像液としてトリエタノールアミン1%
水溶液を用い、33℃でシャワー現像した。 2.現像2では、着色感光性樹脂組成物層を現像し、現
像液としてカラーモザイク現像液CD−1000(富士
ハントエレクトロニクステクノロジー社製)1%水溶液
を用い、33℃でシャワー現像した。 上述の条件により形成したカラーフィルターは画素の抜
け(白抜け)が無く、各画素のサイドエッチも小さく、
カラーフィルターとして充分な性能を有していた。さら
に250℃で1時間の熱処理を施した。このようにして
作製したカラーフィルターのR、Bの2つの着色層の積
層により製造したスペーサー部は直径24μmの円柱状
で、高さは3.7μmであった。
【0048】実施例2 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮
支持体の上に下記の処方H1からなる塗布液を塗布、乾
燥させ、乾燥膜厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設け
た。
【0049】 熱可塑性樹脂層処方H1: メチルメタクリレート/2─エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリ レート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比) =55/28.8/11.7/4.5、重量平均分子量=90000) 15質量部 ポリプロピレングリコールジアクリレート(平均分子量=822) 6.5質量部 テトラエチレングリコールジメタクリレート 1.5質量部 p−トルエンスルホンアミド 0.5質量部 ベンゾフェノン 1.0質量部 メチルエチルケトン 30質量部
【0050】次に上記熱可塑性樹脂層上に下記処方B1
からなる塗布液を塗布、乾燥させて中間層を設けた。
【0051】 中間層処方B1: ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA205、鹸化率=80%) 130質量部 ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社製PVP、K−90) 60質量部 フッ素系界面活性剤(旭硝子(株)社製サーフロンS−131 ) 10質量部 蒸留水 3350質量部
【0052】上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する仮
支持体の上に、それぞれ表3の処方を有する、赤色(R
層用)、緑色(G層用)、及び青色(B層用)の3色の
感光性溶液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が4.6μmの
着色感光性樹脂組成物層を形成した。
【0053】
【表3】
【0054】表の中、数値は質量部を示す。さらに上記
感光性樹脂組成物層の上にポリプロピレン(厚さ12μ
m)の被覆シートを圧着し、赤色、青色、緑色及び黒色
画像形成材料料を作成した。この画像形成材料を用い
て、以下の方法でカラーフィルターを作成した。厚さ
1.1mm、400mm×300mmの透明ガラス基板
(コーニング社#7059)を洗浄し、シランカップリ
ング剤(信越化学KBM−603)1%水溶液に3分間
浸漬後、30秒間純水洗浄して過剰なシランカップリン
グ剤を洗い落とし、水切りしてオーブンで110℃20
分間熱処理した。赤色画像形成材料の被覆シートを剥離
し、感光性樹脂組成物層面をシランカップリング剤処理
した透明ガラス基板にラミネーター(ソマール(株)製
オートカットラミネーターASL−24)を用いて加圧
(10kg/cm)、加熱して貼り合わせ、続いて仮支
持体と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、仮支持体を除
去した。次に所定のフォトマスクを介して露光し、現像
し、不要部を除去した後、超高圧水銀灯を用いてカラー
フィルター形成面の反対側から紫外線を500mj/c
2で照射し、透明ガラス基板上に赤色画素パターンを
形成した。続いて、赤色画素パターンが形成されたガラ
ス基板上に緑色画像形成材料を上記と同様にして貼り合
わせ、剥離、露光、現像、ポスト露光を行い、緑色画素
パターンを形成した。同様な工程を青色画像形成材料で
繰り返し、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成
した。露光、現像、ポスト露光、ポストベークの各条件
は表4に示すとおりである。
【0055】
【表4】
【0056】その他の条件、表4の補足説明は次のとお
り。 1.現像1は、熱可塑性樹脂層、中間層を溶解除去する
ための現像で、現像液としてトリエタノールアミン1%
水溶液を用い、33℃でシャワー現像した。 2.現像2では、着色感光性樹脂組成物層を現像し、現
像液としてカラーモザイク現像液CD−1000(富士
ハントエレクトロニクステクノロジー社製)1%水溶液
を用い、33℃でシャワー現像した。 上述の条件により形成したカラーフィルターは画素の抜
け(白抜け)が無く、各画素のサイドエッチも小さく、
カラーフィルターとして充分な性能を有していた。さら
に250℃で1時間の熱処理を施した。このようにして
作製したカラーフィルターのR、Bの2つの着色層の積
層により製造したスペーサー部は直径24μmの円柱状
で、高さは3.7μmであった。
【0057】実施例3 実施例2において、透明ガラス基板の代わりに、透明基
板上にゲート、絶縁膜、半導体層、ソース、ドレイン、
ソース電極、ドレイン電極、ソース電極が設けられ、列
電極(ソース配線)48及び列電極(ソース配線)50
に接続されており、これらの面上に層間絶縁膜(平坦化
層)52が形成されている薄膜トランジスターを配列し
た基板を用いた以外は、全て実施例2と同様な方法でカ
ラーフィルターを作製した。このようにして作製したカ
ラーフィルターのR、Bの2つの着色層の積層により製
造したスペーサー部は直径24μmの円柱状で、高さは
3.7μmであった。
【0058】比較例 厚さ1.1mm、400mm×300mmの透明ガラス
基板(コーニング社製#7059)を洗浄し、オーブン
にて110℃で20分間乾燥した。この基板上に黒色顔
料を分散した感光性樹脂組成物(富士フィルムオーリン
社製、カラーモザイク)をスピンコーターにより塗布乾
燥し、フォトマスクを介して露光、現像することにより
ブラックマトリックスを形成した。最後に200℃で2
0分間ポストベークした。ブラックマトリックスを形成
した基板上に、赤、緑、青のパターンを赤、緑、青顔料
を分散した3色の感光性着色材料(富士フィルムオーリ
ン社製、カラーモザイク)を用いて以下の手順で形成し
た。
【0059】まず、ガラス基板上に赤色感光性着色材料
をスピンコーターにて500rpmの回転数で塗布し、
乾燥膜厚1.5μmの着色層を設けた。100℃で2分
乾燥した後、フォトマスクを介して200mj/cm2
で露光した。次に現像液(CD:純水=1:4希釈液)
を用いて1分間現像した。さらに、純水で洗浄した後、
200℃で10分間乾燥し、赤色の着色パターンおよび
ブラックマトリックス上にスペーサー部のパターンを形
成した。次に緑色の感光性材料を用い、同様な方法で緑
色のパターンおよびブラックマトリックス上に形成した
赤色のスペーサー部パターンの上に緑色のスペーサー部
パターンを積層した形態で設けた。同様にして青色のパ
ターン形成を行い、ブラックマトリックス上に緑及び青
の3層を積層したスペーサー部を有するカラーフィルタ
ーを作製した。このようにして作製したカラーフィルタ
ーの黒、G、Bの3つの着色層の積層により製造したス
ペーサー部は直径24μmの円柱状で、高さは3.62
μmであった。
【0060】以下、実施例1、2、3および比較例の方
法で得られたカラーフィルターの着色層の膜厚及びスペ
ーサー部の高さを表面形状測定装置[サーフコム570
A−3DF(東京精密社製)]を用いて30点測定した
結果を表5に示す。
【0061】
【表5】
【0062】表5の結果から、本発明で方法で得られる
カラーフィルターは、各々のスペーサー部の高さが均一
で高さの精度が良好なスペーサー部を形成することがで
きることがわかる。
【0063】
【発明の効果】本発明のカラーフィルターによれば、十
分な膜厚を有する各色の感光性樹脂組成物層を基板上に
形成してパターニングし、各々の色パターンを形成する
と際に、先に形成したパターンの一部に2つ目の色の感
光性樹脂組成物層を積層させて、着色層の1層の厚みで
スペーサー部を形成するので、求められる液晶層の厚み
に応じてスペーサー部の高さを制御できるため、均一な
液晶層を形成することができ、輝度ムラ、色ムラの表示
品質が優れる。また、TFT素子を配列した基板上に形
成した場合には、着色層が十分な膜厚を有するため、欠
陥のない良好な表示性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラーフィルターの製造方法の好ま
しい一実施の形態を示す工程図である。
【図2】 本発明のカラーフィルターの一実施の形態を
示す断面構成図である。
【符号の説明】
10 感光性樹脂組成物層(R) 12 基板 14 フォトマスク 16 Rパターン 18 感光性樹脂組成物層(G) 20 Gパターン 22 感光性樹脂組成物層(B) 24 Bパターン S スペーサー部
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AB13 AC01 AD01 BC14 BC32 BC42 CA01 CA14 CA27 CA28 CB10 CB13 CB14 CB43 CC01 EA08 FA03 FA17 2H048 BA02 BA45 BA64 BB02 BB03 BB08 BB14 BB43 2H089 LA09 LA11 NA05 QA14 QA16 TA09 TA12 TA13 2H091 FB04 FC10 FD06 GA13 LA13 LA18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる分光特性を有する複数色の着色部
    からなるカラーフィルターにおいて、分光特性の異なる
    2色を部分的に重ね合わせたスペーサー部を有すること
    を特徴とするカラーフィルター。
  2. 【請求項2】 前記カラーフィルターの着色層の膜厚が
    2.6μm以上、6μm以下であることを特徴とする請
    求項1に記載のカラーフィルター。
  3. 【請求項3】 仮支持体上に形成された感光性着色樹脂
    組成物層を転写により基板上に形成し、所定のパターン
    で露光した後、現像し該基板上に着色パターンを形成す
    る工程を含む製造法により製造されることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルター。
  4. 【請求項4】 前記分光特性の異なる2色を部分的に積
    層したスペーサー部を有するカラーフィルターが、薄膜
    トランジスターを配列した基板上に形成されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    カラーフィルター。
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