JP2002148792A - 樹脂積層体の製造方法及びカラーフィルタ - Google Patents
樹脂積層体の製造方法及びカラーフィルタInfo
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Abstract
抑制し、欠陥がなく高精度で低コストの樹脂積層体を高
速かつ安定にラミネート形成することのできる樹脂積層
体の製造方法を提供する。 【解決手段】 支持体上に感光性樹脂層と保護フィルム
とを有する感光性樹脂材料から前記保護フィルムを除去
し、感光性樹脂材料の感光性樹脂層を基板の表面に重ね
合わせてラミネートし、ラミネート後の支持体を剥離し
て前記基板上に感光性樹脂層を転写する工程を含む樹脂
積層体の製造方法において、前記基板の少なくとも転写
される側の表面の、ラミネート(転写)時における表面
自由エネルギーの極性成分を35dyne/cm以下と
することを特徴とする樹脂積層体の製造方法である。前
記表面自由エネルギーの分散成分が40dine/cm
以下である態様が好ましい。
Description
方法及びカラーフィルタに関し、詳しくは、液晶表示装
置用に用いられるカラーフィルタ、スペーサ、配向制御
用構造体の製造に好適な樹脂積層体の製造方法、及び該
製造方法により得られるカラーフィルタに関する。
しては、カラーフィルタ、スペーサ、配向制御用構造体
等がある。一般に、カラー画像を表示する液晶表示装置
は、液晶表示装置に備えられた2枚の透明基板の一方の
面にカラーフィルタを設けた構成からなる。カラーフィ
ルタは、透明基板の上に微小の間隙を介して縦横両方向
に整然と展開配列された多数の着色層からなる着色画素
が設けられた構成を有するものである。多数の着色画素
は、通常、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の三色
のいずれかに着色され、RGBの各着色画素が一定のパ
ターンで組合わせ配置されている。
造方法としては、各種の方法が知られているが、近年、
感光性樹脂シート(感光性樹脂材料)を用いた転写法
(ラミネート法)が、精度の高いカラーフィルタ等を簡
便に製造することができるなどの理由で注目を浴びてい
る。例えば、カラーフィルタの製造方法において、この
感光性樹脂シートを用いる転写法では、まず、所定の色
の着色材料(顔料または染料)と感光性樹脂とを含む感
光性着色樹脂層(感光性樹脂層)を可撓性の支持体シー
トの上に設けた感光性樹脂シートを所定の数(通常、
R、G、Bの三種)製造する。次いで、三種のうちのいず
れかの感光性樹脂シートを、その感光性樹脂層の表面が
転写しようとする透明基板(ガラス板など)の表面と対
向するように配置して重ね合わせ、重ね合わせた状態で
加熱ロールを通して加熱しながら基板上にラミネート法
により貼り合わせた後、支持体シートを剥がして透明基
板上に感光性着色層を転写することによって、カラーフ
ィルタを作製することができる。
に、画素パターン部分が開口されたシート状のフォトマ
スクを介して光照射して感光性樹脂層をパターン状に露
光し、更に現像して、透明基板上に1色の着色画素パタ
ーンを形成する。着色画素パターンが形成された基板表
面に、別の色の感光性樹脂層を有する感光性樹脂シート
を用いて、同様の操作を行って転写、露光、現像を順次
行うことによって、多色の着色画素パターンを形成する
ことができる。そして、RGB等の多色の着色画素間の
色分離を向上させるために、間隙を設けて形成された各
画素間には、感光性黒色樹脂が埋め込まれ、いわゆるブ
ラックマトリックスが一般に形成される。
る状況にあり、該状況の下、カラーフィルタ等の諸性能
の向上及び低価格化が要求されている。したがって、高
精度のカラーフィルタ等を低コストで製造する技術の確
立が強く望まれている。カラーフィルタ等の樹脂積層体
を低コストに製造する方法の一つの手段としては、製造
に要する時間の短縮が挙げられる。また、COA(カラ
ーフィルタオンアレイ)、プラスチックセルなど、新し
い層構成のデバイスの開発に伴い、多用な構成の積層物
が求められるようになり、転写法を用いた製造方法によ
って、様々な種類の基材(SiN膜、プラスチック材な
ど)上にラミネートを行うケースも多くなってきた。
方法は、高精度のカラーフィルタ等の製造には有利であ
るが、感光性樹脂シート(感光性樹脂材料)を透明基板
上に貼り合わせる(ラミネートする)際に空気の残留に
より気泡を巻き込みやすいという問題がある。即ち、最
近では、液晶表示装置の高精細化に伴って一定の面積
に形成すべき画素の数が増加する傾向にあることから、
各画素間の間隙がより狭くなっており、転写速度を速め
ると一層気泡が発生しやすい状況にある。この気泡の発
生した領域では、当然所定の画素が形成されないので、
画素欠陥(いわゆる白抜け)等が生じてしまい、カラー
フィルタの表示精度や品質の低下を招来する。また、ス
ペーサの製造においても、気泡の発生した領域ではスペ
ーサが欠けてしまう結果を招き、同様に、配向制御用構
造体においても、気泡の発生した領域では欠けが生じて
しまう結果を招く。
ミネート速度を上げる必要があるが、速度を上げると気
泡が発生しやすい状況を生ずる。更に、応用されるデ
バイスが多様化する状況下では、ガラス以外の基材(基
板)や表面に凹凸を有する基材(基板)の表面にラミネ
ートを行う必要性が多くなる傾向にあり、気泡を巻き込
みやすい状況が増加している。
によりカラーフィルタ等の樹脂積層体を製造する場合に
おいて、ラミネートの際の気泡の発生が抑制され、ラミ
ネート速度(高速化)や形成画素の高精細化、並びにラ
ミネートがされる基材(基板)の多様化に依存すること
なく、高精度の樹脂積層体を高速でラミネート形成する
ことのできる製造方法は、未だ提供されていないのが現
状である。
し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本
発明は、ラミネート法による転写の際の気泡の発生を抑
制し、欠陥がなく高精度で低コストの樹脂積層体を高速
かつ安定にラミネート形成することのできる樹脂積層体
の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明
は、本発明の樹脂積層体の製造方法により低コストに得
られ、画素欠陥(白抜け)がなく高精細のカラーフィル
タを提供することを目的とする。
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 支持体上に感光性樹脂層と保護フィルムとを有
する感光性樹脂材料から前記保護フィルムを除去し、感
光性樹脂材料の感光性樹脂層を基板の表面に重ね合わせ
てラミネートし、ラミネート後の支持体を剥離して前記
基板上に感光性樹脂層を転写する工程を含む樹脂積層体
の製造方法において、前記基板の少なくとも転写される
側の表面の、ラミネート時における表面自由エネルギー
の極性成分が35dyne/cm以下であることを特徴
とする樹脂積層体の製造方法である。
表面の、ラミネート時における表面自由エネルギーの極
性成分が30dyne/cm以下である前記<1>に記
載の樹脂積層体の製造方法である。 <3> 基板の少なくとも転写される側の表面の、ラミ
ネート時における表面自由エネルギーの極性成分が25
dyne/cm以下である前記<1>に記載の樹脂積層
体の製造方法である。 <4> 基板の少なくとも転写される側の表面の、ラミ
ネート時における表面自由エネルギーの極性成分が20
dyne/cm以下である前記<1>に記載の樹脂積層
体の製造方法である。 <5> 基板の少なくとも転写される側の表面の、ラミ
ネート時における表面自由エネルギーの極性成分が15
dyne/cm以下である前記<1>に記載の樹脂積層
体の製造方法である。
ィルムとを有する感光性樹脂材料から前記保護フィルム
を除去し、感光性樹脂材料の感光性樹脂層を基板の表面
に重ね合わせてラミネートし、ラミネート後の支持体を
剥離して前記基板上に感光性樹脂層を転写する工程を含
む樹脂積層体の製造方法において、基板の少なくとも転
写される側の表面の、ラミネート時における表面自由エ
ネルギーの極性成分を35dyne/cm以下に調整し
た後、該表面に感光性樹脂層を重ね合わせてラミネート
することを特徴とする樹脂積層体の製造方法である。
エネルギーの極性成分が35dyne/cm以下でかつ
表面自由エネルギーの分散成分が40dyne/cm以
下である前記<1>〜<6>のいずれかに記載の樹脂積
層体の製造方法である。 <8> 表面自由エネルギーの分散成分が30dyne
/cm以下である前記<7>に記載の樹脂積層体の製造
方法である。 <9> 表面自由エネルギーの分散成分が20dyne
/cm以下である前記<7>に記載の樹脂積層体の製造
方法である。
の表面の、ラミネート時における表面自由エネルギーが
50dyne/cm以下である前記<1>〜<9>のい
ずれかに記載の樹脂積層体の製造方法である。 <11> 前記<1>〜<10>のいずれかに記載の樹
脂積層体の製造方法により得られることを特徴とするカ
ラーフィルタである。
おいては、表面自由エネルギーの極性成分を35dyn
e/cm以下とした基板の表面に、感光性樹脂材料の感
光性樹脂層をラミネート法により転写する。また、本発
明のカラーフィルタは、本発明の樹脂積層体の製造方法
により製造される。以下、本発明の樹脂積層体の製造方
法及び該製造方法により得られるカラーフィルタについ
て詳細に説明する。
層体の製造方法は、支持体上に感光性樹脂層と保護フィ
ルムとを有する感光性樹脂材料を用い、該感光性樹脂材
料から保護フィルムを除去した後、感光性樹脂材料の感
光性樹脂層を被転写体である基板の表面に重ね合わせて
ラミネートし、ラミネートの後の感光性樹脂材料の支持
体を剥離して前記基板上に感光性樹脂層を転写すること
により、基板上に少なくとも感光性樹脂層を有する樹脂
積層体を製造する。ここで、本発明の第一の態様におい
ては、少なくとも転写される側の表面の、ラミネート
(転写)時における表面自由エネルギーの極性成分が3
5dyne/cm以下である基板を被転写体として用
い、本発明の第二の態様においては、基板の少なくとも
転写される側の表面の、ラミネート(転写)時における
表面自由エネルギーの極性成分を35dyne/cm以
下に調整した後、該表面に感光性樹脂層を重ね合わせて
ラミネートを行う。
とは、基板の表面に感光性樹脂材料を重ね合わせ、基板
面に感光性樹脂層をラミネートし転写する時の加熱温度
下における表面自由エネルギーをいう。前記表面自由エ
ネルギーは、後述する測定例により測定し求められる。
被転写面の表面自由エネルギーを上記範囲とすることに
より、例えば図1−(A)に示すように、ラミネート時の
加熱により溶融した感光性樹脂層2を基板1の表面に均
一にラミネートしていくことができる。即ち、図1−
(B)に示すように、基板の被転写面の表面エネルギーが
大きい場合には、感光性樹脂層2と基板1の表面との親
和性が良化して濡れ性が高まる反面、ラミネート時の加
熱により溶融した感光性樹脂層2が基板側に回り込む結
果、空気が樹脂中に取り込まれ易くなるものと推測され
る。
光性樹脂層が転写される側の表面(以下、「被転写面」
ということがある。)における、ラミネート(転写)時
の表面自由エネルギーの極性成分を35dyne/cm
以下とするが、該極性成分は泡混入の回避効果の点で小
さい方が好ましく、中でも特に30dyne/cm以下
が好ましく、25dyne/cm以下がより好ましく、
20dyne/cm以下が特に好ましく、15dyne
/cm以下が最も好ましい。
に防止する点からは、ラミネート(転写)時における表
面自由エネルギーの極性成分を35dyne/cm以下
とすると共に、該表面自由エネルギーの分散成分を40
dyne/cm以下とすることが好ましい。該分散成分
についても、泡混入の回避効果の点では小さい方が好ま
しく、中でも特に30dyne/cm以下がより好まし
く、20dyne/cm以下が特に好ましい。ここで、
ラミネート(転写)時における前記表面自由エネルギー
としては、その極性成分の値と分散成分の値とを、上記
の極性成分及び分散成分の範囲(好ましい範囲を含
む。)から任意に適宜組合せることができる。例えば、
極性成分が35以下の範囲であり分散成分が20以下の
範囲であってもよく、極性成分が30以下の範囲であり
分散成分が30以下の範囲であってもよく、極性成分が
15以下の範囲であり分散成分が40以下の範囲であっ
てもよい。
板面に対する、泡混入に対する特性は、被転写面におけ
る表面自由エネルギーの極性成分と分散成分とのバラン
スに左右され易く、両成分を各々前記範囲とすることで
気泡(泡)発生を効果的に防止することができる。
は、被転写体として、感光性樹脂材料の感光性樹脂層が
転写される被転写面の表面自由エネルギーの極性成分
が、ラミネート(転写)時において35dyne/cm
以下である基板(第一の態様)、あるいは被転写面にお
ける表面自由エネルギーの極性成分が35dyne/c
mを超える基板に対して、該被転写面に処理を施し、ラ
ミネート(転写)時における表面自由エネルギーの極性
成分を35dyne/cm以下にコントロール(調整)
した処理面を有する基板(第二の態様)を用いて、基板
の、ラミネート(転写)時における前記極性成分が35
dyne/cm以下の表面に感光性樹脂層を重ね合わせ
てラミネートを行う。前記第二の態様においては、下記
方法を利用した、基板の被転写面の表面自由エネルギー
を上記範囲に下げる(コントロールする)工程を含み、
該工程はラミネート前であればいずれの段階に設けても
よい。
記範囲に下げる(コントロールする)方法としては、被
転写面に対して、例えば、物理蒸着(PVD:真空蒸
着、イオンプレーティング、スパッタ)、化学蒸着(C
VD)などのコーティング法、グロー放電、コロナ放
電、高周波放電、マイクロ波放電によるプラズマ処理
法、界面活性剤、シランカップリング剤、チタネートカ
ップリング剤等の表面処理剤等によるコーティング法
等、公知の多くの表面処理方法が適用可能である。ま
た、表面処理剤のコーティング後に加熱処理などを施す
こともある。更に、これらの表面処理を実施した後、表
面自由エネルギーが所望の範囲に変化するまで経時させ
てもよい。但し、本発明においては、これらに制限され
るものではない。
パッタ、三極スパッタ、四極スパッタ、マグネトロンス
パッタ、高周波スパッタ、リアクティブスパッタ、バイ
アススパッタ、非対称スパッタ、ゲッタスパッタ等が挙
げられる。
ては、前記界面活性剤として、例えば、カルボン酸塩、
スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、ホ
ルマリン縮合系スルホン酸塩などのアニオン系界面活性
剤;脂肪族アミン塩及びその四級アンモニウム塩、芳香
族四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニ
ウム塩などのカチオン性界面活性剤;ベタイン、アミノ
カルボン酸塩、イミダゾリン誘導体などの両性界面活性
剤;エーテル、エーテルエステル、エステル含窒素型脂
肪族アルカノールアミドなどの非イオン性界面活性剤;
フッ素系界面活性剤;ポリペプチド誘導体、天然界面活
性剤等が挙げられる。
ば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2
−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−
クロロプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリ
ング剤、チタン系カップリング剤等が挙げられる。
ーをコントロールする方法としては、被転写面の表面
に、有機顔料、各種ワックス、金属石鹸、バインダー、
溶剤、潤滑剤等、あるいは後述の感光性樹脂層に含有さ
れる全て若しくは一部の成分を、ラミネート前に予めコ
ーティングしておく方法であってもよく、同様の効果を
得ることができる。
ば、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チ
タン、リトポン、タルク、蝋石、カオリン、水酸化アル
ミニウム、非晶質シリカ、スチレン樹脂、ホルマリン縮
合物、フッ化エチレン樹脂、尿素樹脂等が挙げられ、前
記金属石鹸としては、例えば、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム等の高級脂肪酸金属塩の
エマルジョン等が挙げられ、前記ワックスとしては、例
えば、ステアリン酸、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、カルナバワックス、メチロールス
テアロアミド、ポリエチレンワックス、シリコーン及び
これらのエマルジョン等が挙げられる。
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフ
ィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、カルボ
キシ編成ポリビニルアルコール等のビニル系樹脂、フェ
ノール樹脂、フッ素樹脂(例えば、フッ素コート剤
等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリアセタール、(メ
タ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート、飽和若しくは
不飽和のポリエステル、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、
エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の各種樹脂;メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース等の各種繊維質;澱粉類やゼラチン等の各
種のタンパク質等が挙げられる。
ましく、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパ
ノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンア
ルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε
−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホ
ルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタ
ム、N−メチルピロリドン等が挙げられる。水と混和性
の溶剤の濃度としては、0.1〜30質量%が一般的で
ある。
しくは一部の成分としては、感光性樹脂組成物が挙げら
れ、該感光性樹脂組成物としては、例えば、特開平3−
282404号公報に記載のものを全て使用することが
できる。その例として、ネガ型ジアゾ樹脂とバインダー
からなる感光性樹脂組成物、光重合成組成物、アジド化
合物とバインダーからなる感光性樹脂組成物、桂皮酸型
感光性樹脂組成物等を挙げることができ、具体的には、
アルカリ可溶性バインダーポリマー、光の照射により付
加重合するエチレン性不飽和二重結合を有するモノマ
ー、光重合開始剤及び着色剤を含む感光性樹脂組成物か
らなる層が好適である。また、熱重合防止剤等の他の成
分を含んでいてもよい。
しては、例えば、側鎖にカルボン酸基を有するポリマ
ー、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体、水
酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したもの等
が挙げられる。前記側鎖にカルボン酸基を有するポリマ
ーとしては、例えば、特開昭59−44615号公報、
特公昭54−34327号公報、特公昭58−1257
7号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59
−53836号公報、特開昭59−71048号公報に
記載のメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イ
タコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共
重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げら
れる。前記水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付
加したものとしては、特に、米国特許第4139391
号明細書に記載の、ベンジル(メタ)アクリレートと
(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アク
リレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元
共重合体等を挙げることができる。
中でも、50〜300mgKOH/gの範囲の酸価と1
000〜300000の範囲の質量平均分子量を有する
ものを選択して使用することが好ましい。
を改良する目的で、現像性等に悪影響を与えない範囲
で、アルカリ不溶性のポリマーを添加することもでき
る。該ポリマーとしては、アルコール可溶性ナイロン、
エポキシ樹脂等が挙げられる。前記アルカリ可溶性バイ
ンダーポリマーの含有量としては、感光性樹脂層の全固
形分(質量)の10〜95質量%が好ましく、20〜9
0質量%がより好ましい。前記含有量が、10質量%未
満であると、感光性樹脂層の粘着性が高すぎることがあ
り、95質量%を超えると、光感度、及び形成される着
色層(着色画像)やブラックマトリクスの強度の点で劣
ることがある。
性不飽和二重結合を有するモノマーとしては、分子中に
少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を
有し、沸点が常圧で100以上の化合物が挙げられる。
例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの
単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
エタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、
トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、
トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリ
セリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロ
パンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキ
シドにプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリ
レート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタ
クリレート等である。
公昭50−6034号公報、特開昭51−37193号
公報に記載のウレタンアクリレート類;特開昭48−6
4183号公報、特公昭49−43191号公報、特公
昭52−30490号公報に記載のポリエステルアクリ
レート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生
成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレ
ートやメタクリレート等も挙げられる。
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレートが好ましい。
もよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。前記光
の照射によって付加重合するエチレン性不飽和二重結合
を有するモノマーの含有量としては、感光性樹脂層の全
固形分(質量)の5〜50質量%が一般的であり、中で
も10〜40質量%が好ましい。該含有量が、5質量%
未満であると、光感度や、着色層(着色画像)やブラッ
クマトリクスの強度が低下することがあり、50質量%
を超えると、感光性樹脂層の粘着性が過剰になり好まし
くない場合がある。
特許第2367660号明細書に記載のビシナルポリケ
タルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書
に記載のアシロインエーテル化合物、米国特許第272
2512号明細書に記載の、α−炭化水素で置換された
芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号
明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キ
ノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載
のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトン
の組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベン
ゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン
化合物、米国特許第4239850号明細書に記載され
ているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特
許第4212976号明細書に記載のトリハロメチルオ
キサジアゾール化合物等が挙げられる。中でも特に、ト
リハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサ
ジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ま
しい。
性樹脂層の全固形分(質量)の0.5〜20質量%が一
般的であり、1〜15質量%が好ましい。該含有量が、
0.5質量%未満であると、光感度や、着色層(着色画
像)やブラックマトリクスの強度が低くなることがあ
り、また、20質量%を超えて添加しても、それ以上の
性能向上効果は認められない。
成色である赤色、緑色、青色及び黒色の顔料が一般に用
いられ、例えば、カーミン6B(C.I.1249
0)、フタロシアニングリーン(C.I.7426
0)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、
カーボンブラック等を好適に挙げることができる。着色
剤の含有量としては、感光性樹脂層の全固形分(質量)
の1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%が特に好
ましい。
ことが好ましい。前記熱重合防止剤としては、例えば、
ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテ
コール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−
メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙
げられる。更に、公知の添加剤、例えば、可塑剤、界面
活性剤、溶剤等を添加することもできる。
ング処理により表面粗さをコントロールしたり、研磨材
料との摩擦により、メカノケミカル的に表面改質を行っ
てもよい。例えば、ガラスの表面研磨用の研磨剤とし
て、例えば、酸化アルミ、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤ
モンド粉等が挙げられる。
単独で行ってもよいし、複数を組合せて行ってもよい。
また、カラーフィルタのように、同一基板上に複数回ラ
ミネートを繰り返す場合には、前記表面処理は必ずしも
最初のパターン形成前飲みとは限らず、例えば、第二、
第三のパターン形成前にも施すこともできる。即ち、本
発明においては、ラミネート時における表面自由エネル
ギーが前記範囲にあることが重要である。
特に制限はなく、一例として以下の方法が挙げられる。
表面自由エネルギーγSは、表面張力の分散成分γS dと
表面張力の極性成分γS pとの和、γS=γS d+γS pで表
される。即ち、表面自由エネルギーは、液体と仮定した
時に、自ら収縮しようとする表面張力で表されるもので
ある。
γ1及びγ2、その表面張力の極性成分をγ1 d及びγ2 d、
表面張力の極性成分をγ1 p及びγ2 p、表面自由エネルギ
ーを求めたい表面における前記2液の接触角をθ1及び
θ2とすると、下記式が成り立つ。
び分散成分)が判っている2液を、表面自由エネルギー
を測定したい表面(被測定表面)に載せ、それぞれの接
触角θ1及びθ2を測定すれば、前記式を用いて被測定表
面の表面張力の分散成分γS dと表面張力の極性成分γS p
を求めることができるので、その和から被測定表面の表
面自由エネルギーγSを求めることができる。例えば、
水の表面自由エネルギーは、表面張力の分散成分
(γd)が21.8dyne/cm、表面張力の極性成
分(γp)が51.0dyne/cmであり、ヨウ化メ
チレンの表面自由エネルギーは、表面張力の分散成分
(γd)が48.5dyne/cm、表面張力の極性成
分(γp)が2.3dyne/cmであるので、この2
液を用いて表面自由エネルギーを求めればよい。
おける温度上昇に伴い変化することもあるが、例えば常
温(25℃)での表面自由エネルギーを測定した場合、
該測定値が前述の表面自由エネルギー(極性成分及び/
又は分散成分)の範囲にあれば、ラミネート時(例え
ば、基板表面温度80℃(加熱温度130℃等))の気
泡混入を回避することができる。尚、ガラスは、加熱に
より多少表面自由エネルギーが上昇するため、ラミネー
トの瞬間の表面自由エネルギーが前記範囲に入っている
ことが必要である。
ける被転写面(転写される側の基板面)の表面自由エネ
ルギーを、ラミネートの際に加熱され溶融状態にある感
光性樹脂層の基板面に対する濡れ性が向上するようにコ
ントロールすることによって、密着転写の際に生じやす
い気泡(泡)の混入を効果的に回避することができる。
即ち、例えば、低コスト化の目的でラミネート速度を高
速化した場合や、既に凹凸状となっている表面に転写す
る場合であっても、気泡(泡)の混入が抑制され、気泡
の存在で転写不良となり生ずる欠陥がなく、高精度の樹
脂積層体を低コストに、しかも安定にラミネート形成す
ることができる。
の通りである。本発明に係る樹脂積層体の製造方法は、
基本的には、後述する感光性樹脂材料から保護フィルム
を除去した後、感光性樹脂材料の感光性樹脂層を基板の
表面に重ね合わせてラミネートし、ラミネート後の感光
性樹脂材料の支持体を剥離して基板上に前記感光性樹脂
層を転写する工程(以下、「転写工程」ということがあ
る。)を含んで構成され、必要に応じて、転写に際して
前記感光性樹脂材料を予備加熱する予備加熱工程、硬化
させるための熱処理工程等の他の工程を含んでいてもよ
く、最終的には、転写後の基板上に少なくとも感光性樹
脂層を有してなる積層体に対して、更に露光工程、現像
工程等を経ることによりパターン化された樹脂積層体
(例えばカラーフィルタ、スペーサ等)を製造すること
ができる。
護フィルムが剥離除去された感光性樹脂材料の感光性樹
脂層の表面を転写しようとする基板の表面と対向配置
し、該基板の表面と感光性樹脂層とを接触させて重ね合
わせ、該重ね合わせた状態でラミネーションローラを通
して加圧加熱下で貼り合わせる(ラミネート)。このラ
ミネート前に、前処理として、感光性樹脂材料を予備加
熱する工程を設けておいてもよい。貼り合わせた後、得
られた積層体から支持体を剥離する。
ト装置や真空ラミネート装置等を使用することができ
る。また、より生産性を高めるには、オートカットラミ
ネータ装置も好適である。前記貼り合わせ時の加熱温度
としては、感光性樹脂層を十分に軟化させることが必要
であり、基板表面の温度として25〜150℃が好まし
く、50〜140℃がより好ましく、該温度範囲でラミ
ネートした時の基板面(被転写面)の表面自由エネルギ
ー(極性成分及び/又は分散成分)が既述の範囲となる
ことが好ましい。前記ラミネートロールの温度、即ち前
記基板面の表面温度の範囲における、基板の表面自由エ
ネルギー(極性成分及び/又は分散成分)を既述の範囲
とすることにより、溶融した感光性樹脂層を基板の表面
に気泡(泡)を巻き込むこなく高速かつ均一にラミネー
ト、転写することができる。
板上の感光性樹脂層に所定のフォトマスク、及び場合に
より更に熱可塑性樹脂層、酸素遮断層を介して光照射す
る。感光性樹脂層にパターン状に光照射されると、感光
性樹脂層の露光部が硬化する。
脂層の光感応性に応じて適宜選択されるが、例えば、超
高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、アルゴン
レーザ等の公知の光源が挙げられる。特開平6−591
19号公報に記載のように、400nm以上の波長の光
透過率が2%以下である光学フィルター等を併用しても
よい。
色の着色層を転写形成する場合には、二色目以降の感光
性樹脂材料のラミネート(転写)時において隣接する画
素間の間隙に空気が残留するのを防止する目的で、フォ
トマスクとして画素パターン部分の矩形の開口部が面取
りされたものを用いてもよい。面取りの位置および形状
については、特願平9−044644号に記載されてい
る。
なる場合は、該熱可塑性樹脂層は、前記支持体の剥離の
際に一緒に剥離されてもよいし、支持体の剥離とは別に
露光後に剥離してもよい。
板上の露光後の感光性樹脂層を現像液を用いて現像処理
する。該処理により、感光性樹脂層の非露光部(未硬化
部分)、及び感光性樹脂材料が熱可塑性樹脂層及び酸素
遮断層を有してなる場合は、該熱可塑性樹脂層及び酸素
遮断層が除去され、パターン状の樹脂積層体(カラーフ
ィルタの場合は、多数の微小の着色層(着色画素))を
形成することができる。
薄水溶液が好適であり、更に水と混和性の有機溶剤を少
量添加したものを用いてもよい。前記アルカリ性物質と
しては、例えば、アルカリ金属水酸化物類(例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属炭
酸塩類(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、
アルカリ金属重炭酸塩類(例えば、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等)、アルカリ金属ケイ酸塩類
(例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等)、ア
ルカリ金属メタケイ酸塩類(例えば、メタケイ酸ナトリ
ウム、メタケイ酸カリウム等)、トリエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モル
ホリン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類
(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
等)、燐酸三ナトリウム等が挙げられる。前記アルカリ
性物質の濃度としては、0.01〜30質量%が好適で
あり、pHとしては、8〜14が好適である。
く、RGB等の感光性樹脂層の場合には、例えばpHの
比較的低い現像液を用いることにより、膜状脱離による
現像を好適に行うことができる。
メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロ
パノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブ
チルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクト
ン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸
エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチル
ピロリドン等が挙げられる。水と混和性の有機溶剤の濃
度としては、0.1〜30質量%が一般的である。ま
た、前記現像液には、更に公知の界面活性剤を添加して
もよく、該界面活性剤の濃度としては、0.01〜10
質量%が好ましい。
液としても用いてもよい。また、感光性樹脂層の未硬化
部分を固形状(好ましくは膜状)に除去するには、現像
液中で回転ブラシで擦る、又は湿潤スポンジで擦る等の
方法、あるいは現像液を噴霧した際の噴霧圧を利用する
方法が好ましい。現像液の温度としては、通常室温付近
から40℃の範囲が好ましい。現像処理の後に水洗工程
を加えてもよい。
ターン状の樹脂積層体(カラーフィルタの場合、着色層
(着色画素))の硬化を十分に行い、耐薬品性を高める
目的で、更に加熱処理を施すことが好ましい。前記加熱
処理としては、パターン状の樹脂積層体を有する基板を
電気炉、乾燥器等の中で加熱するか、あるいは該パター
ン状の樹脂積層体に赤外線ランプを照射して加熱する、
等により行うことができる。この場合の加熱する温度、
時間としては、感光性樹脂層の組成や樹脂積層体の厚み
により左右されるが、一般に十分な耐溶剤性、耐アルカ
リ性を確保するためには、約120〜250℃の温度、
約10〜300分間が好適である。
ィルタの場合、1色の着色層(着色画素パターン))を
有する基板が得られる。カラーフィルタにおいては、該
基板に対して、更に他の色相の感光性樹脂層を有する感
光性樹脂材料を用い、上述の各工程を必要な色数だけ繰
り返すことにより、多色のカラーフィルタを得ることが
できる。
じ色)より構成されるものであってもよいし、二色以上
から構成されるものであってもよい。また、例えば赤、
緑、青の三色の画素を配置する場合に、ストライプ型、
モザイク型、トライアングル型、四画素配置型等のいず
れの配置としてもよい。更に、黒色の感光性樹脂層(感
光性黒色樹脂層)を有する、黒色層形成用の感光性樹脂
材料(ブラックマトリックス形成用感光性樹脂材料)を
用いて、上述と同様にして、既にRGB等の着色層(着
色画素)が形成された基板の該着色画素を有する側の表
面に、ブラックマトリックス形成用感光性樹脂材料の感
光性黒色樹脂層を転写し、続いて、基板の着色画素を有
しない側の表面から露光(背面露光)し、現像、加熱処
理することにより、各画素間の隙間を埋めるように黒色
樹脂層、即ちブラックマトリックス(遮光性画像)を形
成することもできる。これにより、ブラックマトリック
ス付きカラーフィルタが得られる。
照射により行えるが、感光性黒色樹脂層の光感応性に応
じて光の種類は適宜選択される。また、形成されるブラ
ックマトリクスの厚みとしては、0.5〜3μmが好ま
しく、ブラックマトリクスが突起状に形成されず、形成
されたカラーフィルタの表面が良好な平坦性を示すため
には、転写される感光性黒色樹脂層(ブラックマトリク
ス)は、着色層(着色画素)と同じ厚みか、若しくはそ
れ以下であることが望ましい。
に予め予備加熱する工程を設けてもよい。予め加熱して
おくことによって、感光性樹脂層の表面の凹凸を消失で
き、感光性樹脂層の表面をフラットにした状態で転写す
ることができるので、ラミネートの高速化時に生じやす
い気泡(泡)の混入をより効果的に抑制することができ
る。また、経時変化の生じた感光性樹脂材料を用いた場
合の気泡混入も回避でき、より安定的に高速でラミネー
トできる。但し、予備加熱は、保護フィルムが収縮し感
光性樹脂材料のシワの原因となり、表面の凹凸を増大さ
せない観点から、保護フィルムの除去後に行うことが好
適である。感光性樹脂材料を予備加熱する際の加熱温度
としては、40〜150℃が好ましく、50〜120℃
がより好ましい。
脂積層体の製造方法に用いる感光性樹脂材料について詳
述する。該感光性樹脂材料は、フィルム状の感光性樹脂
材料が好ましいが、これに限定されるものではなく、例
えば、カラーフィルタ等の製造に使用可能な、長尺状の
感光性樹脂着色シートや、ブラックマトリックス形成用
の感光性黒色シート等が挙げられる。
とも感光性樹脂層と保護フィルムとをこの順に有してな
り、必要に応じて、熱可塑性樹脂層、酸素遮断層等の他
の層を有していてもよい。
備え、感光性樹脂層や熱可塑性樹脂層等に対して良好な
剥性を有し、化学的及び熱的に安定である材料が好まし
い。具体的には、テフロン(登録商標)、ポリエチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のフィルム又はこれらの積層物が好まし
い。感光性樹脂層や熱可塑性樹脂層等からの良好な剥離
性を有するためには、グロー放電等の表面処理はせず、
またゼラチン等の下塗り層も設けないのが一般的であ
る。支持体の厚みとしては、5〜300μmが適当であ
り、特に20〜150μmが好ましい。
光性樹脂組成物と着色剤とを含んでなる層であり、15
0℃以上の温度で軟化若しくは粘着性を示し、熱可塑性
であることが好ましい。公知の光重合性組成物からなる
層の大部分はこの性質を有する。該層は、熱可塑性樹脂
の添加や、相溶性の可塑剤の添加によって更に改質が可
能である。前記感光性樹脂層の層厚としては、0.5〜
3μmが好ましく、通常は約2μmである。
濡れ性を向上し、ラミネートして転写する際の気泡
(泡)の発生をより効果的に防止する観点から、感光性
樹脂層の表面のラミネート(転写)時における表面自由
エネルギーを50dyne/cm以下とすることが好ま
しい。これにより、既述の基板の表面に近い表面自由エ
ネルギーとでき、例えば図1−(A)に示すように、ラミ
ネート時の加熱により溶融した感光性樹脂層2を基板1
の表面により均一にラミネートすることができる。前記
表面自由エネルギーは、既述の測定例により測定し求め
られる。ここで、ラミネート(転写)時における表面自
由エネルギーとは、ラミネート時の加熱温度、即ち転写
される側の基板面の表面温度が40〜150℃にある時
の表面自由エネルギーをいう。
自由エネルギーを上記範囲に下げる(コントロールす
る)方法としては、感光性樹脂層の表面を、常温の空気
中等の通常の雰囲気で加熱することにより酸化し、表面
にCO基を導入する方法が挙げられる。
特開平3−282404号公報に記載のものを全て使用
することができる。その例として、ネガ型ジアゾ樹脂と
バインダーからなる感光性樹脂組成物、光重合成組成
物、アジド化合物とバインダーからなる感光性樹脂組成
物、桂皮酸型感光性樹脂組成物等を挙げることができ、
具体的には、アルカリ可溶性バインダーポリマー、光の
照射により付加重合するエチレン性不飽和二重結合を有
するモノマー、光重合開始剤及び着色剤を含む感光性樹
脂組成物からなる層が好適である。また、熱重合防止剤
等の他の成分を含んでいてもよい。
しては、例えば、側鎖にカルボン酸基を有するポリマ
ー、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体、水
酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したもの等
が挙げられる。
としては、例えば、特開昭59−44615号公報、特
公昭54−34327号公報、特公昭58−12577
号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−
53836号公報、特開昭59−71048号公報に記
載のメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタ
コン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重
合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ
る。
物を付加したものとしては、特に、米国特許第4139
391号明細書に記載の、ベンジル(メタ)アクリレー
トと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)
アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの
多元共重合体等を挙げることができる。
中でも、50〜300mgKOH/gの範囲の酸価と1
000〜300000の範囲の質量平均分子量を有する
ものを選択して使用することが好ましい。
を改良する目的で、現像性等に悪影響を与えない範囲
で、アルカリ不溶性のポリマーを添加することもでき
る。該ポリマーとしては、アルコール可溶性ナイロン、
エポキシ樹脂等が挙げられる。
含有量としては、感光性樹脂層の全固形分(質量)の1
0〜95質量%が好ましく、20〜90質量%がより好
ましい。前記含有量が、10質量%未満であると、感光
性樹脂層の粘着性が高すぎることがあり、95質量%を
超えると、光感度、及び形成される着色層(着色画像)
やブラックマトリクスの強度の点で劣ることがある。
性不飽和二重結合を有するモノマー(以下、「重合性モ
ノマー」ということがある。)としては、分子中に少な
くとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有
し、沸点が常圧で100以上の化合物が挙げられる。例
えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単
官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエ
タントリアクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ
(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ
(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリ
ントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン
やグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド
にプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレー
ト化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリ
レート等である。
公昭50−6034号公報、特開昭51−37193号
公報に記載のウレタンアクリレート類;特開昭48−6
4183号公報、特公昭49−43191号公報、特公
昭52−30490号公報に記載のポリエステルアクリ
レート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生
成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレ
ートやメタクリレート等も挙げられる。
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレートが好ましい。
もよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。前記光
の照射によって付加重合するエチレン性不飽和二重結合
を有するモノマーの含有量としては、感光性樹脂層の全
固形分(質量)の5〜50質量%が一般的であり、中で
も10〜40質量%が好ましい。該含有量が、5質量%
未満であると、光感度や、着色層(着色画像)やブラッ
クマトリクスの強度が低下することがあり、50質量%
を超えると、感光性樹脂層の粘着性が過剰になり好まし
くない場合がある。
特許第2367660号明細書に記載のビシナルポリケ
タルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書
に記載のアシロインエーテル化合物、米国特許第272
2512号明細書に記載の、α−炭化水素で置換された
芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号
明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キ
ノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載
のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトン
の組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベン
ゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン
化合物、米国特許第4239850号明細書に記載され
ているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特
許第4212976号明細書に記載のトリハロメチルオ
キサジアゾール化合物等が挙げられる。中でも特に、ト
リハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサ
ジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ま
しい。
性樹脂層の全固形分(質量)の0.5〜20質量%が一
般的であり、1〜15質量%が好ましい。該含有量が、
0.5質量%未満であると、光感度や、着色層(着色画
像)やブラックマトリクスの強度が低くなることがあ
り、また、20質量%を超えて添加しても、それ以上の
性能向上効果は認められない。
成色である赤色、緑色、青色及び黒色の顔料が一般に用
いられ、例えば、カーミン6B(C.I.1249
0)、フタロシアニングリーン(C.I.7426
0)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、
カーボンブラック等を好適に挙げることができる。着色
剤の含有量としては、感光性樹脂層の全固形分(質量)
の1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%が特に好
ましい。
ことが好ましい。前記熱重合防止剤としては、例えば、
ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテ
コール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−
メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙
げられる。更に、公知の添加剤、例えば、可塑剤、界面
活性剤、溶剤等を添加することもできる。
記支持体と同様に可撓性であって、感光性樹脂層と良好
な剥離性を有し、化学的及び熱的に安定である材料が好
ましい。具体的には、ポリプロピレン、テフロン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチ
レン等のフィルム又はこれらの積層物が好ましい。前記
保護フィルムの厚みとしては、0.1〜20μmが適当
であり、特に5〜15μmが好ましい。
に応じて、熱可塑性樹脂層、酸素遮断層を設けることが
できる。 −熱可塑性樹脂層− 前記熱可塑性樹脂層は、被転写体である基板上に転写す
る際、基板に存在する凹凸に起因して生じうる転写不良
を防止するクッション材としての機能を発揮し、ラミネ
ート(転写)時の気泡混入を防止する目的で設けられ、
アルカリ可溶性熱可塑性樹脂を主成分に含有してなり、
他の成分を含んでいてもよい。
は、熱可塑性で加熱密着時に前記凹凸に応じて変形しう
る性質を有し、転写後のアルカリ現像、即ちアルカリ性
水溶液に可溶な樹脂が好適である。
は、アルカリ可溶性であって、実質的な軟化点が80℃
以下の熱可塑性樹脂が挙げられ、例えば、エチレンとア
クリル酸エステル共重合体のケン化物、スチレンと(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ビニルト
ルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化
物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリ
ル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体などのケン化物等が挙げられる。
ラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合
会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発
行)に記載の、軟化点が約80℃以下の有機高分子のう
ち、アルカリ水溶液に可溶なものも挙げられる。熱可塑
性樹脂は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を併用
してもよい。
質であっても、その有機高分子物質中に該高分子物質と
相溶性の各種可塑剤を添加して実質的な軟化点を80℃
以下に下げて用いることも可能である。前記有機高分子
物質中には、支持体との接着力を調節する目的で、更に
実質的な軟化点が80℃を越えない範囲で各種ポリマー
や、過冷却物質、密着改良剤、界面活性剤、離型剤等を
添加することも可能である。
レングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチル
フタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニル
フォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート
等が好適に挙げられる。
m以上が好ましい。該層厚が5μm未満であると、基板
上に存在する1μm以上の凹凸を完全に吸収することが
困難なことがある。また、上限としては、現像性、製造
適性の点で、約100μm以下が一般的であり、約50
μm以下が好ましい。
脂層中での光硬化反応を阻害する空気中からの酸素の拡
散を防止(露光時の酸素遮断)する目的と、例えばRG
Bに対応する3層を積層する場合に、アルカリ可溶性熱
可塑性樹脂層と感光性熱硬化性樹脂層との間の混じり合
いを防止する目的で設けられる。酸素遮断層は、水又は
アルカリ水溶液に分散若しくは溶解し、酸素透過性の低
いものであればよく、公知のものを適用することができ
る。
公昭56−40824号公報に記載の、ポリビニルエー
テル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセル
ロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カル
ボキシアルキル澱粉の塩、水塩、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド
類、各種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性
塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉
及びその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレ
イン酸の共重合体、マレイネート樹脂等が挙げられる。
また、これら二種以上を組合わせたものであってもよ
い。
ビニルピロリドンの組合わせが好ましい。前記ポリビニ
ルアルコールとしては、鹸化率が80モル%以上のもの
が好ましい。前記ポリビニルピロリドンの含有率として
は、酸素遮断層の固形分(質量)の1〜75質量%が一
般的であり、中でも1〜60質量%が好ましく、10〜
50質量%がより好ましい。前記含有率が、1質量%未
満であると、感光性熱硬化性樹脂層との十分な接着性が
得られないことがあり、75質量%を超えると、酸素遮
断能が低下することがある。
れ、中でも約0.1〜5μmが好ましく、0.5〜2μ
mがより好ましい。前記層厚が、約0.1μm未満であ
ると、酸素の透過性が高すぎることがあり、約5μmを
越えると、現像時又は酸素遮断層除去時に、長時間を要
することがある。
に、既述の感光性樹脂組成物と着色剤とを含む溶液若し
くは分散液(感光性樹脂層用塗布液)を塗布した後、乾
燥し、乾燥後さらに保護フィルムをラミネート等により
設け形成することができる。支持体及び感光性樹脂層の
間に熱可塑性樹脂層や酸素遮断層を設ける場合は、ま
ず、熱可塑性樹脂層形成用の塗布液(熱可塑性樹脂層用
塗布液)を支持体上に塗布、乾燥して熱可塑性樹脂層を
形成し、次いで該熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤を用
いて調製された酸素遮断層形成用の塗布液(酸素遮断層
用塗布液)を、前記熱可塑性樹脂層上に塗布、乾燥して
酸素遮断層を形成する。続いて、前記酸素遮断層を溶解
しない溶剤で調製された感光性樹脂層用塗布液を塗布、
乾燥して感光性樹脂層を形成する。これに更に、前記感
光性樹脂層の表面に保護フィルムを設けることにより作
製することができる。
用いる基板としては、透明基板が好ましく、例えば、表
面に酸化ケイ素被膜を有するソーダガラス板、低膨張ガ
ラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガ
ラス板、あるいはプラスチックフィルム等が好適に挙げ
られる。
タは、既述の本発明の樹脂積層体の製造方法によるラミ
ネート法により得られ、基板上に単一色若しくは複数色
の着色膜(着色画素)及び必要に応じてブラックマトリ
クスを有してなる。即ち、本発明のカラーフィルタは、
画素欠陥がなく高精細な着色画素を有してなり、低コス
トに製造される。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、以
下において、「部」は、特に断りがない限り「質量部」
を表す。 (実施例1) −基板の作製− Hコートガラス基板(日本板硝子(株)製)の表面に、
フッ素コート剤(FP−91、住友化学(株)製)をコ
ートして、該コート面の表面自由エネルギーの極性成分
が1dyne/cm(表面温度60℃)の基板を得た。
支持体上に、下記組成Aからなる塗布液を塗布し、乾燥
して、乾燥層厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
なる塗布液を塗布し乾燥して、乾燥層厚が1.6μmの
酸素遮断層を設けた。 〔酸素遮断層用塗布液の組成B〕 ・ポリビニルアルコール (PVA205、鹸化度80%、(株)クラレ製) … 13部 ・ポリビニルピロリドン … 6部 (GAFコーポレーション社製のPVP、K−30) ・メタノール …173部 ・蒸留水 …211.4部
断層が設けられた支持体を二枚用意し、それぞれの酸素
遮断層上に、下記表1に示す組成からなる赤色(R)及
び緑色(G)の各層(R層、G層)形成用の塗布液(感
光性樹脂層用塗布液)を塗布し乾燥して、乾燥層厚が2
μmの感光性樹脂層を形成した。更に、この感光性樹脂
層の上にポリプロピレンの保護フィルム(厚さ12μ
m)を圧着し、赤色(R)及び緑色(G)画素形成用の
2種の感光性樹脂材料を作製した。
後半日経過後にラミネート装置を用いてカラーフィルタ
を製造した。
感光性樹脂材料から保護フィルムを剥離し、上記より得
た基板のコートされた側の表面に、該感光性樹脂材料の
感光性樹脂層の表面を重ね合わせ、ラミネータ(オート
カットラミネータASL−24、ソマール(株)製)を
用いて、感光性樹脂材料とラミネーションローラとのラ
ップ角80°、圧力2MPa、基板表面温度80℃、搬
送速度2.0m/分の条件下でラミネートした。このと
き、基板の表面に対する感光性樹脂層の濡れ性は良好で
あり、基板と感光性樹脂層との間に気泡の混入は認めら
れなかった。
を作製した。即ち、支持体と熱可塑性樹脂層との境界面
で剥離して支持体を除去し、ガラス基板上に感光性樹脂
層(R)を転写した。この状態では、ガラス基板上に、感
光性樹脂層(R)、酸素遮断層、熱可塑性樹脂層がこの順
に積層されている。
可塑性樹脂層の上方に所定のフォトマスクを配置し、該
フォトマスクを介して、下記表2に示す条件で超高圧水
銀灯により露光した。その後、トランサー処理液T−P
D−1(富士写真フイルム(株)製)の10倍希釈液
(33℃)を用い、熱可塑性樹脂層及び中間層をシャワ
ー現像して除去した〔現像処理1〕。この段階では、感
光性樹脂層は実質的に現像はされていない。続いて、ト
ランサー処理液T−CD−1(富士写真フイルム(株)
製)の5倍希釈液(33℃)を用いてシャワー現像し、
感光性樹脂層(R)の不要部(未硬化部)を現像除去した
〔現像処理2〕。更に、トランサー処理液T−SD−1
(富士写真フイルム(株)製)の10倍希釈液(33
℃)を感光性樹脂層上にシャワーで散布しながら、アク
リル製ロールブラシで擦りながら未硬化部の残渣を完全
に除去した〔現像処理3〕。前記現像処理の諸条件を下
記表2に示す。
浄し、エアーナイフで水切りを行い、更にコンベクショ
ンオーブンによりポストベークして、ガラス基板上にR
画素パターンを形成した。前記ポストベークの条件を下
記表2に示す。
料を用い、保護フィルムを除去した後、前記R画素形成
の場合と同様の操作を繰り返し(基板表面温度80
℃)、R画素パターンを覆って感光性樹脂層(G)を転写
し、前記表2に示す条件で所定のフォトマスクを用いて
露光し、更に現像、ポストベークしてG層からなるG画
素パターンを形成した。このとき、感光性樹脂層(G)が
転写される表面にはR画素パターンによる凹凸が存在す
るが、基板と感光性樹脂層(G)との間への気泡の混入を
伴うことなく転写することができ、その結果、基板上に
は画素欠陥のないG画素パターンを形成することができ
た。以上のようにして、R画素とG画素からなるカラー
フィルタの仕掛品を得た。
えて下記基板を用いたこと以外、実施例1と同様(基板
表面温度80℃)にして、基板の表面(シランカップリ
ング処理された側の表面)に感光性樹脂層(R)を転写し
た。この状態では、ガラス基板上に、感光性樹脂層
(R)、酸素遮断層、熱可塑性樹脂層がこの順に積層され
ている。このとき、基板の表面に対する感光性樹脂層の
濡れ性は良好であり、基板と感光性樹脂層との間に気泡
の混入は認められなかった。
板硝子(株)製)の表面に、シランカップリング剤(K
BM603、信越化学(株)製)の10%水溶液をコー
トして、該コート面の表面自由エネルギーの極性成分が
22dyne/cm(表面温度25℃)の基板を得た。
R画素パターンを形成し、更に実施例1で作製した緑色
(G)画素形成用の感光性樹脂材料を用いて、実施例1と
同様(基板表面温度80℃)にして、感光性樹脂層(G)
を転写しG画素パターンを形成した。このとき、感光性
樹脂層(G)が転写される表面にはR画素パターンによる
凹凸が存在するが、基板と感光性樹脂層(G)との間への
気泡の混入を伴うことなく転写することができた。ま
た、基板上には画素欠陥のないG画素パターンが形成さ
れた。以上のようにして、R画素とG画素からなるカラ
ーフィルタの仕掛品を得た。
え、未コートのHコートガラス基板(日本板硝子(株)
製;表面自由エネルギーの極性成分=42dyne/c
m(表面温度25℃)、44dyne/cm(表面温度
60℃))を用いたこと以外、実施例1と同様(基板表
面温度80℃)にして、基板の表面に感光性樹脂層(R)
を転写した。このとき、基板と感光性樹脂層との間に
は、気泡の混入が認められた。
R画素パターンを形成し、更に実施例1で作製した緑色
(G)画素形成用の感光性樹脂材料を用いて、実施例1と
同様(基板表面温度80℃)にして、感光性樹脂層(G)
を転写しG画素パターンを形成した。このとき、感光性
樹脂層(G)が転写される表面にはR画素パターンによる
凹凸が存在するが、該凹凸面に対して気泡の混入を伴う
ことなく転写することができず、最終的に画素欠陥のな
いG画素パターンを形成することはできなかった。以上
より、R画素とG画素からなる比較例のカラーフィルタ
の仕掛品を得た。
写の際の気泡の発生を抑制し、欠陥がなく高精度で低コ
ストの樹脂積層体を高速かつ安定にラミネート形成する
ことのできる樹脂積層体の製造方法を提供することがで
きる。また、本発明の樹脂積層体の製造方法により低コ
ストに得られ、画素欠陥(白抜け)がなく高精細のカラ
ーフィルタを提供することができる。
て、感光性樹脂層を基板にラミネートする状態を説明す
るための概略図であり、(B)は従来法により感光性樹脂
層を基板にラミネートする状態を説明するための概略図
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 支持体上に感光性樹脂層と保護フィルム
とを有する感光性樹脂材料から前記保護フィルムを除去
し、感光性樹脂材料の感光性樹脂層を基板の表面に重ね
合わせてラミネートし、ラミネート後の支持体を剥離し
て前記基板上に感光性樹脂層を転写する工程を含む樹脂
積層体の製造方法において、 前記基板の少なくとも転写される側の表面の、ラミネー
ト時における表面自由エネルギーの極性成分が35dy
ne/cm以下であることを特徴とする樹脂積層体の製
造方法。 - 【請求項2】 支持体上に感光性樹脂層と保護フィルム
とを有する感光性樹脂材料から前記保護フィルムを除去
し、感光性樹脂材料の感光性樹脂層を基板の表面に重ね
合わせてラミネートし、ラミネート後の支持体を剥離し
て前記基板上に感光性樹脂層を転写する工程を含む樹脂
積層体の製造方法において、 基板の少なくとも転写される側の表面の、ラミネート時
における表面自由エネルギーの極性成分を35dyne
/cm以下に調整した後、該表面に感光性樹脂層を重ね
合わせてラミネートすることを特徴とする樹脂積層体の
製造方法。 - 【請求項3】 ラミネート時における、表面自由エネル
ギーの極性成分が35dyne/cm以下でかつ表面自
由エネルギーの分散成分が40dyne/cm以下であ
る請求項1又は2に記載の樹脂積層体の製造方法。 - 【請求項4】 感光性樹脂材料の感光性樹脂層の表面
の、ラミネート時における表面自由エネルギーが50d
yne/cm以下である請求項1から3のいずれかに記
載の樹脂積層体の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の樹脂
積層体の製造方法により得られることを特徴とするカラ
ーフィルタ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000348393A JP2002148792A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 樹脂積層体の製造方法及びカラーフィルタ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006009117A1 (ja) * | 2004-07-22 | 2006-01-26 | Fujifilm Corporation | パターン形成材料、並びにパターン形成装置及びパターン形成方法 |
JP2006198551A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Miyako Roller Industry Co | 電子部材用基板の塗膜形成方法及び装置 |
JP2007033923A (ja) * | 2005-07-27 | 2007-02-08 | Fujifilm Corp | カラーフィルタ形成材料及びカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、並びに液晶表示装置 |
KR101861067B1 (ko) * | 2013-08-30 | 2018-05-28 | 동우 화인켐 주식회사 | 흑색 감광성 수지 조성물 |
-
2000
- 2000-11-15 JP JP2000348393A patent/JP2002148792A/ja active Pending
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