JP2002326594A - 自動二輪車および自動二輪車用車体フレーム - Google Patents

自動二輪車および自動二輪車用車体フレーム

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JP2002326594A
JP2002326594A JP2001135013A JP2001135013A JP2002326594A JP 2002326594 A JP2002326594 A JP 2002326594A JP 2001135013 A JP2001135013 A JP 2001135013A JP 2001135013 A JP2001135013 A JP 2001135013A JP 2002326594 A JP2002326594 A JP 2002326594A
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JP
Japan
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vehicle body
body frame
frame
motorcycle
head pipe
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Withdrawn
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JP2001135013A
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English (en)
Inventor
Takeshi Inoue
雄志 井上
Toshikatsu Koike
俊勝 小池
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性が高くなるとともに製造コストが低い自
動二輪車用車体フレームを提供する。 【解決手段】 車体左側の半部21と車体右側の半部2
2とを互いに接合させて形成する。これら両半部21,
22を、接合状態で内部に中空部が形成される形状に鋳
造によって成形した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドパイプから
後下がりに延びるダウンフレームとシートフレームとを
一体に形成した自動二輪車および自動二輪車用車体フレ
ームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自動二輪車用車体フレー
ムとしては、例えば特開2000−280962号公報
に開示されたものがある。この公報に示された自動二輪
車用車体フレームは、ヘッドパイプと、このヘッドパイ
プから後下がりに延びるダウンフレームと、このダウン
フレームの後端部から上方に延びるシートフレームとを
鋳造によって一体に形成している。鋳造は、上下方向に
分離する金型を用いて行っている。
【0003】このため、前記ヘッドパイプとシートフレ
ームは、上下両金型の筒状キャビティによって上下方向
に延びる筒状に成形し、ダウンフレームは、上金型のキ
ャビティの凹陥部内に下金型の凸部を下方から臨ませる
ことによって、下方に向けて開放される断面逆U字状に
成形している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように鋳造に
よって製造した車体フレームは、製造コストが高くなる
という問題があった。これは、ヘッドパイプを成形する
ための筒状キャビティと、シートフレームを成形するた
めの筒状キャビティとを金型の両端部に形成し、これら
の筒状キャビティどうしの間にダウンフレーム成形用の
キャビティを形成しており、この金型を製造するための
コストが高くなるからである。
【0005】また、前記車体フレームは、ダウンフレー
ムが形成範囲の全域にわたって下方へ向けて開放されて
いるから、剛性が低くなるという問題があった。しか
も、前輪によって跳ね上げられた泥水などがダウンフレ
ームの下部開口からダウンフレーム内に浸入し易いか
ら、ダウンフレーム内に電装品を配置するためには厳格
な防水構造を採用しなければならず、この点からもコス
トアップになってしまう。
【0006】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、剛性が高くなるとともに製造コス
トが相対的に低い自動二輪車用車体フレームと、この車
体フレームを有する自動二輪車とを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に係る自動二輪車は、ヘッドパイプから後下
がりに延びるダウンフレームと、このダウンフレームの
後端部から上方に延びるシートフレームとを一体に形成
した車体フレームを有する自動二輪車において、鋳造に
よって成形された車体左側の半部と車体右側の半部とを
互いに接合させて形成した車体フレームを備えているも
のである。また、請求項2に記載した発明に係る自動二
輪車用車体フレームは、車体左側の半部と車体右側の半
部とを互いに接合させて形成し、これら両半部は、鋳造
によって成形されているものである。
【0008】本発明によれば、車体右側の半部と車体左
側の半部とを成形する金型は、キャビティを凹陥部と凸
部とによって単純な形状に形成することができ、上下方
向に離型させるものに較べて構造が簡単になる。また、
本発明に係る自動二輪車用車体フレームは、形成範囲の
全域にわたって閉断面形状に形成することができる。
【0009】請求項3に記載した発明に係る自動二輪車
用車体フレームは、請求項2に記載した発明に係る自動
二輪車用車体フレームにおいて、車体左側の半部と車体
右側の半部は接合状態で内部に中空部が形成される形状
に形成されているものである。この発明によれば、両半
部を中実に形成する場合に較べて軽量化を図ることがで
きる。
【0010】請求項4に記載した発明に係る自動二輪車
用車体フレームは、請求項2に記載した発明に係る自動
二輪車用車体フレームにおいて、ヘッドパイプを車幅方
向に分割形成して車体フレームの車体左側の半部と車体
右側の半部にそれぞれ一体に形成し、前記両半部どうし
を接合させた状態でヘッドパイプの軸線方向の端部に環
状部材を接合させたものである。この発明によれば、環
状部材にステアリング軸用軸受を圧入して保持すること
ができる。
【0011】請求項5に記載した発明に係る自動二輪車
用車体フレームは、請求項2に記載した発明に係る自動
二輪車用車体フレームにおいて、車体左側の半部と車体
右側の半部とを固相接合法によって接合したものであ
る。固相接合法は、他の溶接法に較べて接合後の製品の
歪みが少なくなるから、接合後の修正作業が不要になる
か、接合後に簡単な修正作業のみを行うだけでよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動二輪車お
よび自動二輪車用車体フレームの一実施の形態を図1な
いし図11によって詳細に説明する。図1は本発明に係
る自動二輪車用フレームを使用した自動二輪車の側面
図、図2はエンジン搭載部分を拡大して示す側面図、図
3は車体フレームのエンジン取付部を示す側面図で、同
図は一部を破断した状態で描いてある。図4はエンジン
前部支持用クロスメンバの平面図、図5は図2における
車体フレームとエンジンの一部のV−V線断面図、図6は
図2における車体フレームとエンジンの一部のVI−VI線
断面図、図7は図2における車体フレームのVII−VII線
断面図、図8はヘッドパイプの横断面図、図9は燃料タ
ンクの前部支持部分を拡大して示す断面図である。図1
0および図11はヘッドパイプの他の形成例を示す図で
ある。
【0013】これらの図において、符号1で示すもの
は、この実施の形態による自動二輪車である。この自動
二輪車1は、本発明に係る車体フレーム2を使用して組
立てている。符号3はエンジンを示し、4は前輪、5は
フロントフォーク、6は操向ハンドル、7は後輪、8は
リヤアーム、9はクッションユニット、10はシート、
11は燃料タンクを示す。
【0014】前記フロントフォーク5はテレスコピック
式のものを使用し、後述する車体フレーム2のヘッドパ
イプ12に回動自在に支持させている。前記リヤアーム
8は、後輪7の両側方に左側アーム8aと右側アーム8
b(図6参照)を備え、車体フレーム2にピボット軸1
3(図2,6参照)を介して回動自在に支持させてい
る。前記クッションユニット9は、リヤアーム8の各ア
ーム8a,8bの途中と車体フレーム2との間にそれぞ
れ介装している。
【0015】前記車体フレーム2は、図1に示すよう
に、前記ヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12か
ら後下がりに延びるダウンフレーム14と、このダウン
フレーム14の後端部から上方に延びるシートフレーム
15と、ダウンフレーム14の後端部から下方へ延びる
リヤフレーム16(図2,3参照)とを一体に形成して
いる。詳述すると、この車体フレーム2は、図5,7お
よび図8に示すように、車体左側の半部21と、車体右
側の半部22とを摩擦攪拌接合法により互いに接合させ
ることによって形成している。
【0016】前記両半部21,22は、それぞれ鋳造に
よって成形しており、車体左側の半部21は、車体右側
に向けて開放される断面形状に形成し、車体右側の半部
22は、車体左側に向けて開放される断面形状に形成し
ている。すなわち、これらの両半部21,22を成形す
る金型(図示せず)は、キャビティを凹陥部と凸部とに
よって形成し、凹陥部を有する雌型と、凸部を有する雄
型とが車幅方向に接離する構造のものを使用している。
【0017】また、車体左側の半部21は、図5,7お
よび図8に示すように、車体内側の端縁に突条21aを
形成し、車体右側の半部22は、車体内側の端縁に前記
突条21aが嵌合する凹溝21bを形成している。これ
ら両半部21,22を互いに接合させるためには、前記
凹溝21bと前記突条21aとを嵌合させて互いに厚み
方向に重ね、この状態で外面に摩擦攪拌接合用の回転ツ
ールを接触させることによって行う。接合後にヘッドパ
イプ12内の穴12a(図8参照)を機械加工によって
ホーニングし、ヘッドパイプ12を所定の寸法になるよ
うに調整する。この実施の形態では、前記凹溝21bを
形成する車体右側の半部22の端縁部分を他の部分に較
べて厚みが厚くなるように形成している。これは、摩擦
攪拌接合を行うときに回転ツールによって押圧されて接
合部が座屈により変形するのを阻止するためである。
【0018】ヘッドパイプ12は、上述したように形成
する他に、図10および図11に示すように形成するこ
とができる。図10および図11はヘッドパイプの他の
形成例を示す図で、図10(a)は平面図、図10
(b)は縦断面図である。図10に示すヘッドパイプ
は、上端と下端の開口部分にそれぞれ軸受圧入用のリン
グ12bを固着している。このリング12bをヘッドパ
イプ12に固着するためには、摩擦攪拌接合法や、ろう
付け、溶接などによって行うことができる。
【0019】前記リング12bは、ヘッドパイプ12に
固着した後にホーニングなどによって内周部が仕上げら
れている。この後加工を行う以前のリング12bの内周
面の位置・形状を図10(b)中に二点鎖線で示す。こ
のリング12bにステアリング軸支持用の軸受を圧入す
ることによって、ヘッドパイプ12に圧入時の荷重が加
えられるのを阻止することができる。このため、ヘッド
パイプ12を左右両半部21,22によって形成する構
造を採りながら、ステアリング軸(図示せず)を強固に
軸支することができる。図10(b)において、ヘッド
パイプ12内に臨む符号12cで示すものは、前記リン
グ12bを軸線方向に位置決めするための内フランジで
ある。この内フランジ12cは、左右両半部21,22
にそれぞれ一体に形成している。図11に示すヘッドパ
イプ12は、左右両半部21,22とは別体に形成し、
これら両半部に溶接している。溶接部を符号12dで示
す。
【0020】このように車体左側の半部21と車体右側
の半部22とを接合することによって、この車体フレー
ム2の内部に中空部23が形成される。この車体フレー
ム2においては、エンジン3の前部と対応する前後方向
の中途部24を除く他の部位を閉断面形状に形成してお
り、前記中途部24の下端に形成した開口から中空部2
3内に燃料タンク11や気化器25などの補機を挿入し
取付けている。
【0021】前記中途部24は、図5に示すように、断
面下向きU字状に形成して下方に向けて開放させ、下端
開口部24aにクロスメンバ26を前記車体左側の半部
21と車体右側の半部22とに架け渡して横架させてい
る。このクロスメンバ26の車幅方向の両端部に、図
2,4および図5に示すように、エンジン前部を支持す
るための前側ブラケット27をクロスメンバ取付用ボル
ト28によって取付けている。
【0022】前記取付用ボルト28は、前記下端開口部
から簡単に着脱できるように、左右両半部21,22の
取付座29に下方から螺着している。また、前記クロス
メンバ26の右側部(図5においては左側部)の上面に
は、コイル用ブラケット30を介してコイル31を取付
けている。このコイル31は、エンジン3の点火プラグ
Pに給電するためのものである。
【0023】図5において、前記クロスメンバ26の上
方に配設した符号32で示すものは、燃料タンク11の
後端部を支持するためのブラケットである。このブラケ
ット32は、下方に向けて開放される門形状に形成し、
両端部を車体フレーム2の左右両半部21,22に固定
用ボルト33によって固定している。これらの固定用ボ
ルト33は、車体内側から両半部21,22の取付座3
4に螺着している。
【0024】この実施の形態では、前記左右の固定用ボ
ルト33のうち車体左側の固定用ボルト33によって、
燃料コック支持用ブラケット35と燃料タンク支持用ブ
ラケット32とを車体左側の半部21に共締めしてい
る。燃料コック支持用ブラケット35に取付けた燃料コ
ックを図5中に符号36で示す。
【0025】燃料タンク11は、合成樹脂を材料として
ブロー成形法や回転成形法によって成形し、前記燃料タ
ンク支持用ブラケット32に後端部を支持させるととも
に、前端部を車体フレーム2のダウンフレーム14に支
持させている。燃料タンク後端部の支持は、前記ブラケ
ット32にグロメット37を取付け、燃料タンク後端部
に下方へ向けて突設した支持用突起38を前記グロメッ
ト37の支持孔37aに上方から嵌入させることによっ
て行っている。
【0026】燃料タンク前端部の支持は、図9に示すよ
うに、燃料タンク11にインサート成形によって一体的
に突設した筒状部材39に固定用ナット40を螺着さ
せ、この固定用ナット40と筒状部材基部のフランジ3
9aとの間にシール部材41を介して車体フレーム2の
支持用円筒42を挟み込ませることによって行ってい
る。図9において、符号43は給油キャップを示す。
【0027】この自動二輪車1のエンジン3は、4サイ
クル空冷単気筒エンジンで、図2に示すように、シリン
ダ3aを軸線が車体の前後方向を指向するように配設
し、クランクケース3bに設けた三箇所の取付用ボス5
1〜53をそれぞれ取付用ボルト54〜56によって車
体フレーム2に取付けている。このエンジン3の動力
は、クランクケース3bの車体左側の端部に設けた出力
スプロケット57から図示していないチェーンを介して
後輪7に伝達される。また、このエンジン3は、この実
施の形態では、図1に示すように、車体フレーム2に搭
載した状態でエンジンカバー58によって覆われてい
る。
【0028】前記シリンダ3aの上部には、吸気管61
を介して気化器25を接続し、シリンダ3aの下部には
排気管62を接続している。前記吸気管61は、上方に
向かうにしたがって次第に車体の後方に偏在するように
傾斜させて形成し、車体フレーム2の前記中途部24の
下端開口部分から前記クロスメンバ26の上方に延設し
ている。この吸気管61の後端部に接続した前記気化器
25は、前記クロスメンバ26の後方に配設し、車体フ
レーム2に設けたエアクリーナ63の吸気ダクト64を
接続している。
【0029】エンジン3を車体フレーム2に取付ける前
記三箇所のボス51〜53のうち、クランクケース前端
部の前側ボス51は、前記クロスメンバ26から下方に
延びるエンジン支持用の前側ブラケット27に取付用ボ
ルト54によって取付け、クランクケース後端部の上側
ボス52および下側ボス53は、車体フレーム2のリヤ
フレーム16にエンジン支持用の後側ブラケット65を
介して取付けている。
【0030】前記前側ボス51と取付用ボルト54との
間と、上側ボス52と取付用ボルト55との間には、図
6に示すように、ダンパーゴム66を介装している。図
6は、上側ボス52と取付用ボルト55との接続部分を
示しているが、前側ボス51と取付用ボルト54との接
続部分も図6に示す構造と同等の構造を採っている。他
のボス53は、取付用ボルト56を介して前記後側ブラ
ケット65に剛直に固定している。このように三箇所の
取付部分のうち二箇所にダンパーゴム66を介装するこ
とによって、エンジン3を強固に支持しながら、車体フ
レーム2に伝達されるエンジン3の振動を低減すること
ができる。なお、エンジン3を車体フレーム2に取付け
る構造は、この実施の形態の他に、三箇所のボスを車体
フレーム2に剛直に固定したり、上側ボス52と下側ボ
ス53を弾性支持させて前側ボス51を剛直に固定した
り、 前側ボス51と下側ボス53を弾性支持させて上
側ボス51を剛直に固定したり、三箇所のボスのうち何
れか一箇所を弾性支持させて他のボスを剛直に固定した
り、全てのボスを弾性支持させたり、適宜変更すること
ができる。
【0031】図2に示すように、上側ボス52と下側ボ
ス53とを取付ける前記後側ブラケット65は、板状に
形成し、車体フレーム2のリヤフレーム16に2本の固
定用ボルト67,68とピボット軸13とによって固定
している。後側ブラケット65を形成する材料は、鋼、
アルミニウム合金、マグネシウム合金、繊維強化プラス
チックなど種々のものを用いることができる。前記リヤ
フレーム16は、ダウンフレーム14の後端部の一部を
構成しており、図3および図6に示すように、車幅方向
の両端の側壁16a,16bと、前壁16cと、後壁1
6dと、底壁16eとによって上方に向けて開放される
形状に形成している。このリヤフレーム16の上方の開
放部分は車体フレーム2のダウンフレーム14によって
閉塞されているから、結果的にこのリヤフレーム16は
閉断面形状になっている。
【0032】また、このリヤフレーム16は、車幅方向
の一端から他端に向けて延びる筒状ボス69,70が一
体に形成してあり、この筒状ボス69,70によってピ
ボット軸13を支持している。ピボット軸13は、一端
側にフランジ13aを一体に形成するとともに、他端側
にナット71を螺着させており、前記フランジ13aと
リヤフレーム16との間と、前記ナット71とリヤフレ
ーム16との間とにそれぞれ後側ブラケット65を挟み
込ませた状態で、前記ナット71によってリヤフレーム
16に締結させている。このピボット軸13の両端にリ
ヤアーム8の左側アーム8aと右側アーム8bとを回動
自在に支持させている。
【0033】上述したエンジン3を車体フレーム2に取
付けるためには、図5、図9に示すように、先ず、ダウ
ンフレーム14に燃料タンク11を取付けてから行う。
燃料タンク11の車体フレーム2への取付けは、燃料タ
ンク11の後端部に支持用のブラケット32を予め取付
けておき、燃料タンク前端部の筒状部材39をダウンフ
レーム前部に前記締結構造によって固定する。次に、前
記ブラケット32を固定用ボルト33によって燃料コッ
ク36とともにダウンフレーム14に固定する。燃料コ
ック36と燃料タンク11とを接続する燃料ホース(図
示せず)は、燃料タンク11をダウンフレーム14内に
挿入する以前に予め取付けておく。
【0034】エンジン3の車体フレーム2への取付け
は、先ず、クランクケース前端部の前記前側ボス51に
取付用ボルト54によって前側ブラケット27を固定
し、この前側ブラケット27にクロスメンバ26を仮に
組付ける。このエンジン3には、吸気管61と気化器2
5とを予め取付けておく。なお、気化器25と吸気ダク
ト64との接続は、エンジン取付け後に図示していない
シートフレーム15側の開口から手を車体フレーム2内
に挿入して行う。
【0035】次に、前記前側ブラケット27とクロスメ
ンバ26および気化器25などを車体フレーム2の前記
中途部24の下端開口部分から車体フレーム2内に挿入
し、エンジン後端部の上側ボス52と下側ボス53とを
取付用ボルト55,56によって後側ブラケット65に
仮に保持させる。このようにエンジン3を車体フレーム
2に仮に保持させた状態で、前側ブラケット27とクロ
スメンバ26を取付用ボルト28によってダウンフレー
ム14に固定する。そして、前記上側ボス52と下側ボ
ス53とを取付用ボルト55,56によって後側ブラケ
ット65に正規の締付け力で締結させることによって、
エンジンの取付け作業が終了する。
【0036】上述したように構成した車体フレーム2の
車体左側の半部21と車体右側の半部22とを成形する
金型は、キャビティを凹陥部と凸部とによって単純な形
状に形成することができるから、上下方向に離型させる
ものに較べて構造が簡単になる。また、この車体フレー
ム2は、広い範囲にわたって閉断面形状に形成すること
ができるから、上下方向に離型する金型によって成形し
た車体フレームに較べて剛性が高くなる。
【0037】また、この車体フレーム2の車体左側の半
部21と車体右側の半部22とを接合するために用いた
摩擦攪拌接合法は、他の溶接法に較べて接合後の製品の
歪みが少ないから、接合後の修正作業が不要になるか、
接合後に簡単な修正作業のみを行うだけでよい。このた
め、車体フレーム2を製造するうえでの工数が低減され
てコストダウンを図ることができる。
【0038】さらに、この実施の形態では、ダウンフレ
ーム14の下端開口部に横架させたクロスメンバ26に
エンジン3の前部を支持させているから、クロスメンバ
26で前記下端開口部を補強することができるととも
に、このクロスメンバ26によって左右の両半部21,
22にエンジン3の前部を強固に支持させることができ
る。さらにまた、前記クロスメンバ26の上に点火用コ
イル31を配置しているから、前輪4によって跳ね上げ
られてダウンフレーム14の下端開口部分から車体フレ
ーム2内に浸入した水が点火用コイル31にかかるのを
クロスメンバ26によって防ぐことができる。
【0039】加えて、エンジン後端部と車体フレーム2
との間に板状の後側ブラケット65を立てた状態で介装
しているから、後側ブラケット65が弾性材として機能
し、エンジン3が後輪7を駆動するときの反力が作用す
る方向(車体の前後方向)に対する剛性を向上させるこ
とができ、車幅方向のエンジン振動が車体フレーム2に
伝達されるのを低減することができる。
【0040】また、車体フレーム2の車体左側の半部2
1と車体右側の半部22とを接合するためには、摩擦攪
拌接合法にはこだわらないために例えばろう付けによっ
て行うことができるし、固相接合であれば何でもよく、
フレームを溶融させることがない方法であればどのよう
なものでもよい。ろう付けする場合には、両半部21,
22を組合わせた状態で接合部にろう材を塗布し、加熱
炉によってろう材を溶融させて接合する。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
体左側の半部と車体右側の半部とを成形する金型は、キ
ャビティを凹陥部と凸部とによって単純な形状に形成す
ることができ、上下方向に離型させるものに較べて構造
が簡単になる。また、本発明に係る自動二輪車用車体フ
レームは、形成範囲の全域にわたって閉断面形状に形成
することができるから、剛性向上を図ることができる。
したがって、剛性が高くなるとともに製造コストが低い
自動二輪車およびその車体フレームを提供することがで
きる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、両半部を中
実に形成する場合に較べて軽量化を図ることができる。
請求項4記載の発明によれば、環状部材にステアリング
軸用軸受を圧入して保持することができ、軸受圧入時の
荷重が両半部に加えられることがないから、強固な車体
フレームを形成することができる。
【0043】請求項5記載の発明によれば、固相接合法
は、他の溶接法に較べて接合後の製品の歪みが少なくな
るから、接合後の修正作業が不要になるか、接合後に簡
単な修正作業のみを行うだけでよい。したがって、この
発明に係る自動二輪車用車体フレームによれば、接合後
に行う作業を低減させてより一層コストダウンを図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動二輪車用フレームを使用し
た自動二輪車の側面図である。
【図2】 エンジン搭載部分を拡大して示す側面図であ
る。
【図3】 車体フレームのエンジン取付部を示す側面図
である。
【図4】 エンジン前部支持用クロスメンバの平面図で
ある。
【図5】 図2における車体フレームとエンジンの一部
のV−V線断面図である。
【図6】 図2における車体フレームとエンジンの一部
のVI−VI線断面図である。
【図7】 図2における車体フレームのVII−VII線断面
図である。
【図8】 ヘッドパイプの横断面図である。
【図9】 燃料タンクの前部支持部分を拡大して示す断
面図である。
【図10】 ヘッドパイプの他の形成例を示す図であ
る。
【図11】 ヘッドパイプ部分の他の形成例を示す断面
図である。
【符号の説明】
2…車体フレーム、12…ヘッドパイプ、14…ダウン
フレーム、15…シートフレーム、21…車体左側の半
部、22…車体右側の半部、23…中空部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドパイプから後下がりに延びるダウ
    ンフレームと、このダウンフレームの後端部から上方に
    延びるシートフレームとを一体に形成した車体フレーム
    を有する自動二輪車において、鋳造によって成形された
    車体左側の半部と車体右側の半部とを互いに接合させて
    形成した車体フレームを備えていることを特徴とする自
    動二輪車。
  2. 【請求項2】 ヘッドパイプから後下がりに延びるダウ
    ンフレームと、このダウンフレームの後端部から上方に
    延びるシートフレームとを一体に形成した自動二輪車用
    車体フレームにおいて、車体左側の半部と車体右側の半
    部とを互いに接合させて形成し、これら両半部は鋳造に
    よって成形されていることを特徴とする自動二輪車用車
    体フレーム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の自動二輪車用車体フレー
    ムにおいて、車体左側の半部と車体右側の半部は接合状
    態で内部に中空部が形成される形状に形成されているこ
    とを特徴とする自動二輪車用車体フレーム。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の自動二輪車用車体フレー
    ムにおいて、ヘッドパイプを車幅方向に分割形成して車
    体フレームの車体左側の半部と車体右側の半部にそれぞ
    れ一体に形成し、前記両半部どうしを接合させた状態で
    ヘッドパイプの軸線方向の端部に環状部材を接合させた
    ことを特徴とする自動二輪車用車体フレーム。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の自動二輪車用車体フレー
    ムにおいて、車体左側の半部と車体右側の半部とを固相
    接合法によって接合したことを特徴とする自動二輪車用
    車体フレーム。
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