JP3819508B2 - 自動二輪車の車体フレーム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘッドパイプを前端に有する前部フレームと、箱形に形成されて前部フレームに連結される後部フレームとを備える自動二輪車の車体フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄製パイプから成る前部フレーム、プレス成形された左、右一対の金属製の後部半体およびリヤフェンダー等の複数の金属部品が溶接、結合されて車体フレームが構成されるものや、また特開平1−311975号公報で開示されるように車体フレーム全体を一体鋳造で形成するようにしたものや、英国特許1281731号明細書で開示されるように左、右一対のフレーム半体をボルト等で結合して車体フレームを構成するようにしたもの等が、従来から知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、複数の金属部品を溶接、結合して車体フレームを構成するようにしたものでは、金属部品のプレス成形にあたってブランク、ドロー、ホーム、トリムおよびピアス等の多くの工程が必要となるだけでなく、溶接結合にあたっても、スポット溶接、MIG溶接およびTIG溶接等が必要であって各溶接毎に治具への着脱工程が多くなり、車体フレームの組立工程が長くなる。
【0004】
また車体フレーム全体を一体鋳造で形成するようにしたもの(特開平1−311975号公報)では、鋳造製品形状が大きくなり、型割り構造が複雑になって鋳造が難しくなり、鋳造製品の取りまわしも容易ではない。
【0005】
さらに左、右一対のフレーム半体をボルト等で結合して車体フレームを構成するようにしたもの(英国特許1281731号明細書)では、上述の車体フレーム一体のものに比べて型割り構造が簡単となり、鋳造も比較的容易とはなるものの、鋳造製品形状は依然として大きいままであり、ボルト結合箇所が多くなってしまう。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、車体フレームの少なくとも一部を容易に成形可能とするとともに取りまわしを容易とした上で、車体フレームの組立工数の低減を可能とした自動二輪車の車体フレームを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、ヘッドパイプを前端に有する前部フレームと、箱形に形成されて前部フレームに連結される後部フレームとを備え、その後部フレームが、それぞれ型成形される左、右一対の後部フレーム半体を相互にボルト結合して構成される自動二輪車の車体フレームであって、後部フレーム内に前部フレームの後部が挿入され、その前部フレームの後部を貫通して左、右一対の後部フレーム半体を相互に締結する第1ボルトで、前部フレームが後部フレームに結合されることを特徴とする。
【0008】
また請求項2の発明によれば、上記請求項1の発明の構成に加えて、前部フレームの後端部を貫通して左、右一対の後部フレーム半体を相互に締結する第2ボルトを更に備え、その第2ボルトで、前部フレームの後端部、左、右一対の後部フレーム半体およびリヤフォークのピボット部が相互に連結されることを特徴とする。
【0009】
また請求項3の発明によれば、上記請求項1又は2の発明の構成に加えて、左、右一対の後部フレーム半体を相互に締結する第3ボルトを更に備え、その第3ボルトで、リヤキャリア、リヤクッション及び左、右一対の後部フレーム半体が相互に連結されることを特徴とする。
【0010】
また請求項4の発明によれば、上記請求項1,2又は3の発明の構成に加えて、左、右一対の後部フレーム半体には外側方に膨らんだ膨出部が設けられていて、それらの膨出部間に、上端に開口部を有するタンク室が形成され、そのタンク室の最大幅よりも開口部の幅が小さいことを特徴とする。
【0011】
また請求項5の発明は、ヘッドパイプを前端に有する前部フレームと、箱形に形成されて前部フレームに連結される後部フレームとを備え、その後部フレームが、それぞれ型成形される左、右一対の後部フレーム半体を相互にボルト結合して構成される自動二輪車の車体フレームであって、左、右一対の後部フレーム半体を相互に締結せしめる第1ボルトで前部フレームが後部フレームに結合されるとともに、前部フレームの後端部、左、右一対の後部フレーム半体およびリヤフォークのピボット部が第2ボルトで相互に連結される ことを特徴とする
【0012】
このような請求項1〜5の各構成によれば、車体フレームのうち後部フレームを構成する一対の後部フレーム半体が型成形されることにより、プレス成形によるものと比べて成形工数が少なく、しかも車体フレームの前後方向全長にわたる成形型に比べて小さな成形型で両後部フレーム半体を成形可能であるので、成形が容易となるとともに取りまわしが楽になり、また溶接による結合に比べてボルト結合によるものでは組立工数が少なくてすむ。
【0013】
また特に請求項1の構成によれば、左、右一対の後部フレーム半体を相互に締結せしめる第1ボルトで前部フレームが後部フレームに結合されることにより、両後部フレーム半体をボルト結合するための第1ボルトで、前部フレームの後部フレームへの結合を兼ねることができるので、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0014】
また請求項2記載の構成によれば、前部フレームの後端部、左、右一対の後部フレーム半体およびリヤフォークのピボット部が第2ボルトで相互に連結されることにより、両後部フレーム半体をボルト結合するための第2ボルトで、前部フレームの後部フレームへの結合、並びにリヤフォークの車体フレームへの連結、支持を兼ねることができるので、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0015】
また請求項3の構成によれば、左、右一対の後部フレーム半体を相互に締結する第3ボルトを更に備え、その第3ボルトで、リヤキャリア、リヤクッション及び左、右一対の後部フレーム半体を相互に連結することができる。
【0016】
また請求項4の構成によれば、上端の幅よりも下方の幅を大きくして容量を増大させたタンクをタンク室に収納可能となる。
【0017】
また請求項5の構成によれば、、右一対の後部フレーム半体を相互に締結せしめる第1ボルトで前部フレームが後部フレームに結合されるとともに、前部フレームの後端部、左、右一対の後部フレーム半体およびリヤフォークのピボット部が第2ボルトで相互に連結されることにより、両後部フレーム半体をボルト結合するための第1および第2ボルトで、前部フレームの後部フレームへの結合、ならびにリヤフォークの車体フレームへの連結、支持を兼ねることができるので、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0019】
図1ないし図6は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は車体フレームの全体構成を示す側面図、図3は分解状態での車体フレームの側面図、図4は前部フレームおよびリヤフォークと後部フレームの結合状態を示すための図2の4−4線に沿う拡大断面図、図5は後部フレームへの燃料タンクの収納状態を示すための図2の5−5線に沿う拡大断面図、図6は両後部フレーム半体の上部結合状態を示すための図2の6−6線に沿う拡大断面図である。
【0020】
先ず図1において、この自動二輪車の車体フレームF1 は、前部フレーム111 と、該前部フレーム111 の後部にボルト結合される後部フレーム121 と、後部フレーム121 の後端にボルト結合されるリヤフェンダ13とを備える。
【0021】
前部フレーム111 の前端に設けられているヘッドパイプ231 には、フロントフォーク14が操向可能に支承されており、前輪WF がフロントフォーク14の下端に軸支され、前記ヘッドパイプ231 よりも上方に配置されるステアリングハンドル15がフロントフォーク14に連結される。
【0022】
後部フレーム121 には、左、右一対のリヤフォーク16…を介して後輪WR が懸架されており、両リヤフォーク16…および後部フレーム121 間にはリヤクッション17…がそれぞれ設けられる。また前部フレーム111 および後部フレーム121 の結合部近傍で車体フレームF1 には、エンジンおよび減速機を含むパワーユニット18が搭載、支持されており、該パワーユニット18から後輪WR に駆動力が伝達される。
【0023】
前記前部フレーム111 の大部分は、レッグシールド部19aを有する合成樹脂製のカバー19で覆われる。後部フレーム121 の前部上にはシート20が前方側に起立させることを可能として取付けられており、該シート21よりも後方側で後部フレーム121 上にはリヤキャリア21が取付けられる。
【0024】
図2および図3において、前部フレーム111 は、金属製パイプ状のフレーム主体221 と、該フレーム主体221 の前端に溶接等により結合されるヘッドパイプ231 と、フレーム主体221 の前端部およびヘッドパイプ231 間にわたって設けられる補強材241 とで構成される。
【0025】
図4ないし図6において、後部フレーム121 は、アルミニウム合金等でそれぞれ鋳造成形される左、右一対の後部フレーム半体25,26が相互にボルト結合されて成るものであり、前部フレーム111 におけるフレーム主体221 の後部が後部フレーム12 1 の前部に挿入されると共に、該フレーム主体221 の長手方向に間隔をあけた2箇所で後部フレーム121 の前部にボルト結合される。
【0026】
前記フレーム主体221 の後端寄りの部分には、両端をフレーム主体221 の両側から突出させるようにして該フレーム主体221 を貫通する円筒状の第1ボス27が溶接される。この第1ボス27の両端に、左、右一対の後部フレーム半体25,26の前端部内面が当接された状態で、右側の後部フレーム半体26側から該後部フレーム半体26、第1ボス27および左側の後部フレーム半体25に第1ボルト28が挿通され、左側の後部フレーム半体25から突出した第1ボルト28の端部にナット29が螺合される。これにより、両後部フレーム半体25,26の前部が相互にボルト結合されるとともに前部フレーム111 の後部の1箇所が後部フレーム121 にボルト結合されることになる。
【0027】
また前記フレーム主体221 の後端下部には、両端をフレーム主体221 の両側から突出させるようにして円筒状の第2ボス30が溶接されており、第2ボス30の両端には、第2ボス30と同軸のリング状である支持部材31,31が固着される。一方、第2ボス30に対応する部分で両後部フレーム半体25,26の内面には第2ボス30の両端を緩やかに嵌合せしめる嵌合筒部25a,26aが一体に突設され、さらに第2ボス30に対応する部分で両後部フレーム半体25,26の外面には嵌合筒部25a,26aと同軸である円筒状の突部25b,26bが一体に突設される。
【0028】
上記嵌合筒部25a,26aは、車体フレームF1 およびリヤフォーク16,16の組立時に、前部フレーム111 と両後部フレーム半体25,26との間の相対位置をほぼ正確に定めることが可能であり、それにより組付作業が容易となる。
【0029】
左、右一対のリヤフォーク16,16の前端寄りの部分は連結杆32を介して相互に連結されており、両リヤフォーク16,16の前端部のピボット部16a,16aに円筒状の支持筒33,33が固着され、両支持筒33,33にゴムブッシュ34,34の外筒部34a,34aが圧入される。すなわちゴムブッシュ34は、金属製の外筒部34aの内周面と、外筒部34aと同軸である金属製の内筒部34bの外周面とにゴムから成る弾性部34cが焼付けられて成るものであり、外筒部34aが支持筒33に圧入される。
【0030】
両リヤフォーク16,16は、それら16,16の前端部のゴムブッシュ34,34における内筒部34b,34bを突部25b,26bの先端に当接させるように配置され、車体フレームF1 の前後方向に沿う右側から一方のゴムブッシュ34の内筒部34b、突部26b、両後部フレーム半体25,26間に在る第2ボス30の一端の支持部材31、第2ボス30、第2ボス30の他端の支持部材31、突部25b、ならびに他方のゴムブッシュ34の内筒部34bに第2ボルト35が挿通され、前記他方のゴムブッシュ34から突出した第2ボルト35の端部にナット36が螺合される。これにより、両後部フレーム半体25,26の前部が相互にボルト結合されるとともに前部フレーム111 の後端が後部フレーム121 にボルト結合されることになり、さらに両リヤフォーク16,16のピボット部16a,16aが揺動可能にして車体フレームF1 に連結されることになる。
【0031】
第1および第2ボルト28,35間で、両後部フレーム半体25,26には、右側の後部フレーム半体26側から締結ボルト37が挿通されており、左側の後部フレーム半体25から突出した締結ボルト37の端部にはナット38が螺合される。しかも締結ボルト37は、両後部フレーム半体25,26間に挟持されるハンガ部材39,40に挿通されるものであり、それらのハンガ部材39,40にパワーユニット18におけるエンジンが支持される。
【0032】
図5に特に注目して、両後部フレーム半体25,26の前端寄り上部には、外側方に膨らんだ膨出部25c,26cが設けられており、それらの膨出部25c,26c間にタンク室41が形成されるとともに、該タンク室41の上端の開口部42とが形成され、開口部42に上端を臨ませる燃料タンク43がタンク室41に収納される。しかも開口部42は、タンク室41の最大幅よりも小さい幅を有するように形成されるものであり、該開口部42は、図1で示したシート20で閉じられる。
【0033】
ところで、両後部フレーム半体25,26が相互にボルト結合されるものであることにより、開口部42の幅よりも大きな幅を有するタンク室41を形成して、上端の幅よりも下方の幅を大きくして容量を増大させた燃料タンク43をタンク室41に収納可能となる。それに対し、後部フレーム全体が一体鋳造されるものであるときには、開口部42よりも幅の大きなタンク室を形成することが困難であるとともに開口部42よりも幅の大きな燃料タンクを後部フレーム内に収納することが困難であり、図5の鎖線で示すように、開口部42の幅よりも幅を小さくした燃料タンクとせざるを得ず、燃料タンクの容量が比較的小さなものとならざるを得ない。
【0034】
タンク室41の底部を規定するようにして、両後部フレーム半体25,26の内面からは相互に近接する方向にリブ25d,26dが突設されており、それらのリブ25d,26dは、後輪WR の前方側上方を覆うリヤフェンダの機能をも果すべく、後輪WR の前方側上部に対応した円弧状に形成されて両後部フレーム半体25,26に一体に設けられる。しかも両リブ25d,26dの先端は、ゴム等の弾性材料から成るシール部材441 の両側部に差し込まれる。
【0035】
図6に明示するように、前記開口部42の前方側および後方側で、左側の後部フレーム半体25の上端縁25eは略L字形の段差状に形成されており、右側の後部フレーム半体26の上端縁26eは、前記上端縁25eに上方から重ねて突き合わせることが可能である。
【0036】
ところで、両後部フレーム半体25,26は、上述のシール部材441 を介在させた構造と、上述の上端縁25e,26eの重ね合わせ構造とが適宜位置で切換えられるようにして接合されるのであるが、シール部材441 を介在させた構造ならびに上記重ね合わせ構造のいずれかが、両後部フレーム半体25,26の接合部の全長にわたって設けられるようにしてもよい。
【0037】
左、右一対のリヤクッション17,17は、それら17,17の上端にリング状の連結部17a,17aを備えるものであり、各連結部17a,17aは、リヤキャリア21が備える左、右一対の取付け板部21a,21aとともに、第3ボルト45により後部フレーム121 に連結される。
【0038】
両リヤクッション17,17を連結すべき位置で、両後部フレーム半体25,26には側方に突出する円筒状のボス部25f,26fが一体に設けられる。また第3ボルト45の両端部が、それらのボス部25f,26fを貫通して外方に突出される。この第3ボルト45には半径方向外方に張出す一対の鍔部45a,45aが一体に設けられており、それらの鍔部45a,45aは、両後部フレーム半体25,26の内面にそれぞれ係合される。
【0039】
而してボス部25f,26fからの第3ボルト45の突出部は、リヤキャリア21の取付け板部21a,21aと、両リャクッション17,17の連結部17a,17aとに挿通され、連結部17a,17からの第3ボルト45の突出端にナット46,46が螺合される。これにより、両後部フレーム半体25,26が第3ボルト45で相互に結合されるとともに、両リヤクッション17,17の後部フレーム121 への連結ならびにリヤキャリア21の後部フレーム121 への取付けがなされることになる。
【0040】
リヤフェンダ13は、たとえば合成樹脂から成るものであり、両後部フレーム半体25,26が相互にボルト結合されて成る後部フレーム121 の後端部にボルト結合される。
【0041】
次にこの第1実施例の作用について説明すると、車体フレームF1 のうち後部フレーム121 を構成する左、右一対の後部フレーム半体25,26が、たとえばアルミニウム合金等で鋳造成形されるものであることにより、プレス成形による従来のものと比べて成形工数が少なくなり、また車体フレームF1 の前後方向全長にわたる成形型に比べて小さな成形型で両後部フレーム半体25,26を鋳造可能であるので、鋳造が容易となるとともに鋳造製品を比較的小さくして取りまわしを容易とすることができる。しかも両後部フレーム半体25,26がボルト結合されるので、溶接によって結合する従来のものに比べて、組立工数が少なくてすむ。
【0042】
また前部フレーム111 のフレーム主体221 が閉断面である金属製のパイプ状のものであることにより、前部フレーム111 の小型化を可能としつつ、該前部フレーム111 の強度、剛性を確保することができる。
【0043】
さらに左、右一対の後部フレーム半体25,26を相互に締結せしめる第1ボルト28で前部フレーム111 が後部フレーム121 に結合され、前部フレーム111 の後端部、両後部フレーム半体25,26およびリヤフォーク16,16のピボット部16a,16aが第2ボルト35で相互に連結され、両後部フレーム半体25,26を相互に結合せしめる第3ボルト45で両リヤクッション17,17の後部フレーム121 への連結ならびにリヤキャリア21の後部フレーム121 への取付けがなされるので、両後部フレーム半体25,26をボルト結合するための第1、第2および第3ボルト28,35,45に、前部フレーム111 の後部フレーム121 への結合機能、リヤフォーク16,16の車体フレームF1 への連結、支持機能、リヤクッション17,17の後部フレーム121 への連結、ならびにリヤキャリア21の後部フレーム121 への取付け機能を持たせることができ、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0044】
ところで、タンク室41の底部を規定するとともに後輪WR の前方側上方を覆うリヤフェンダの機能をも果すようにして、両後部フレーム半体25,26に突設されたリブ25d,26dがそれぞれ差し込まれるシール部材441 は、押出し成形による形成が可能であり、優れた組立性を得ることが可能であるとともに、シール部材441 の形成を容易とすることができる。
【0045】
図7は上記第1実施例の第1変形例を示すものであり、リブ25d,26dの先端が上下に間隔をあけて配置されるようにして両後部フレーム半体25,26(図5参照)にリブ25d,26dが突設され、それらのリブ25d,26dの先端間に、一方のリブ25dの先端が一側上部に差し込まれるとともに他方のリブ26dが他側下部に差し込まれるようにして横断面略S字状に形成されるシール部材442 が設けられるようにしてもよく、また図8で示す第2変形例のように、両リブ25d,26dの先端間に横断面がたとえば楕円形状のシール部材443 が挟まれるようにしてもよい。
【0046】
本発明の第2実施例として、図9で示すように、車体フレームF2 が、前部フレーム111 と、該前部フレーム111 の後部にボルト結合される後部フレーム122 と、後部フレーム122 の後端にボルト結合されるリヤフェンダ13と、後部フレーム122 の前部にボルト結合されるタンク収納部48とで構成されるようにしてもよい。後部フレーム122 は、左、右の後部フレーム半体のボルト結合により構成され、タンク収納部48は、たとえば合成樹脂により形成され、燃料タンク43(図5参照)が該タンク収納部48に収納される。
【0047】
この第2実施例によれば、後部フレーム122 を構成する左、右の後部フレーム半体をそれぞれ鋳造する鋳造装置をより小型化することができ、両後部フレーム半体の取りまわしがより容易となる。
【0048】
また上記タンク収納部48を省略し、燃料タンクを後部フレーム122 上に配設するようにすることも可能である。
【0049】
図10および図11は本発明の第3実施例を示すものであり、前部フレーム112 が、たとえばアルミニウム合金等の鋳造により成形されるものであってもよく、前部フレーム112 は、たとえば下方に開放した横断面略U字状のフレーム主部222 と、該フレーム主部222 の前端に溶接等により結合されるヘッドパイプ232 と、フレーム主部222 の前端部およびヘッドパイプ232 間にわたって設けられる補強部242 とで構成され、フレーム主部222 には、複数のリブ49…が一体に設けられる。
【0050】
また上記フレーム主部が上方に開放した略U字状の横断面形状を有するようにして、アルミニウム合金等の鋳造により成形されるものであってもよい。
【0051】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0052】
たとえば、上記実施例では、左、右一対の後部フレーム半体がアルミニウム合金等の鋳造金属から成るものであったが、樹脂材料によって型成形されるものであってもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように請求項1〜5の各発明によれば、車体フレームのうち後部フレームを構成する一対の後部フレーム半体が型成形されることにより、プレス成形によるものと比べて成形工数が少なく、しかも車体フレームの前後方向全長にわたる成形型に比べて小さな成形型で両後部フレーム半体を成形可能であるので、左、右一対の後部フレーム半体を、成形を容易とするとともに取りまわしを容易として成形でき、成形工数を少なくするとともに組立工数を少なくすることができる。
【0054】
また特に請求項1の発明によれば、両後部フレーム半体をボルト結合するための第1ボルトで、前部フレームの後部フレームへの結合を兼ねるようにして、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0055】
また特に請求項2の発明によれば、両後部フレーム半体をボルト結合するための第2ボルトで、前部フレームの後部フレームへの結合、ならびにリヤフォークの車体フレームへの連結、支持を兼ねるようにして、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0056】
また特に請求項3の発明によれば、左、右一対の後部フレーム半体を相互に締結する第3ボルトを更に備え、その第3ボルトで、リヤキャリア、リヤクッション及び左、右一対の後部フレーム半体を相互に連結することができる。
【0057】
また特に請求項4の発明によれば、上端の幅よりも下方の幅を大きくして容量を増大させたタンクをタンク室に収納可能となる。
【0058】
また特に請求項5の発明によれば、両後部フレーム半体をボルト結合するための第1および第2ボルトで、前部フレームの後部フレームへの結合、ならびにリヤフォークの車体フレームへの連結、支持を兼ねるようにして、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の自動二輪車の側面図
【図2】 車体フレームの全体構成を示す側面図
【図3】 分解状態での車体フレームの側面図
【図4】 前部フレームおよびリヤフォークと後部フレームの結合状態を示すための図2の4−4線に沿う拡大断面図
【図5】 後部フレームへの燃料タンクの収納状態を示すための図2の5−5線に沿う拡大断面図
【図6】 両後部フレーム半体の上部結合状態を示すための図2の6−6線に沿う拡大断面図
【図7】 第1実施例の第1変形例を示すための要部断面図
【図8】 第1実施例の第2変形例を示すための要部断面図
【図9】 第2実施例の図3に対応した車体フレームの側面図
【図10】 第3実施例の前部フレームの側面図
【図11】 図10の11矢視平面図
【符号の説明】
111 ,112 ・・・前部フレーム
121 ,122 ・・・後部フレーム
16・・・リヤフォーク
16a・・・ピボット部
231 ,232 ・・・ヘッドパイプ
25,26・・・後部フレーム半体
28・・・第1ボルト
35・・・第2ボルト
1 ,F2 ・・・車体フレーム

Claims (5)

  1. ヘッドパイプ(231 ,232 )を前端に有する前部フレーム(111 ,112 )と、箱形に形成されて前部フレーム(111 ,112 )に連結される後部フレーム(121 ,122 )とを備え、その後部フレーム(12 1 ,12 2 )が、それぞれ型成形される左、右一対の後部フレーム半体(25,26)を相互にボルト結合して構成される自動二輪車の車体フレームであって、
    後部フレーム(12 1 ,12 2 )内に前部フレーム(11 1 ,11 2 )の後部が挿入され、その前部フレーム(11 1 ,11 2 )の後部を貫通して左、右一対の後部フレーム半体(25,26)を相互に締結する第1ボルト(28)で、前部フレーム(11 1 ,11 2 )が後部フレーム(12 1 ,12 2 )に結合されることを特徴とする、自動二輪車の車体フレーム。
  2. 前部フレーム(11 1 ,11 2 )の後端部を貫通して左、右一対の後部フレーム半体(25,26)を相互に締結する第2ボルト(35)を更に備え、その第2ボルト(35)で、前部フレーム(111 ,112 )の後端部、左、右一対の後部フレーム半体(25,26)およびリヤフォーク(16)のピボット部(16a)相互に連結されることを特徴とする、請求項1記載の自動二輪車の車体フレーム。
  3. 左、右一対の後部フレーム半体(25,26)を相互に締結する第3ボルト(45)を更に備え、その第3ボルト(45)で、リヤキャリア(21)、リヤクッション(17)及び左、右一対の後部フレーム半体(25,26)が相互に連結されることを特徴とする、請求項1又は2記載の自動二輪車の車体フレーム。
  4. 左、右一対の後部フレーム半体(25,26)には外側方に膨らんだ膨出部(25c,26c)が設けられていて、それらの膨出部(25c,26c)間に、上端に開口部(42)を有するタンク室(41)が形成され、そのタンク室(41)の最大幅よりも開口部(42)の幅が小さいことを特徴とする、請求項1,2又は3に記載の自動二輪車の車体フレーム。
  5. ヘッドパイプ(23 1 ,23 2 )を前端に有する前部フレーム(11 1 ,11 2 )と、箱形に形成されて前部フレーム(11 1 ,11 2 )に連結される後部フレーム(12 1 ,12 2 )とを備え、その後部フレーム(12 1 ,12 2 )が、それぞれ型成形される左、右一対の後部フレーム半体(25,26)を相互にボルト結合して構成される自動二輪車の車体フレームであって、
    左、右一対の後部フレーム半体(25,26)を相互に締結せしめる第1ボルト(28)で前部フレーム(11 1 ,11 2 )が後部フレーム(12 1 ,12 2 )に結合されるとともに、前部フレーム(11 1 ,11 2 )の後端部、左、右一対の後部フレーム半体(25,26)およびリヤフォーク(16)のピボット部(16a)が第2ボルト(35)で相互に連結されることを特徴とする、自動二輪車の車体フレーム。
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