JP2002293008A - インクジェット記録シート及びその製造方法 - Google Patents
インクジェット記録シート及びその製造方法Info
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Abstract
の有する高い光沢性を維持しながら高い印字濃度が得ら
れるインクジェット記録シート及びその製造方法を提供
すること。 【解決手段】支持体上の片面に、少なくとも1層のイン
ク受理層と、キャスト処理によって塗設される光沢発現
層が順次積層されたインクジェット記録シートにおい
て、該光沢発現層上に無機微粒子を主体とするオーバー
コート層を設けること。オーバーコート層の無機微粒子
が一次粒子が50nm以下の合成シリカ、アルミナ、ア
ルミナ水和物のいずれかであると好ましく、さらに前記
合成シリカが、気相法シリカであることが望ましい。
Description
て記録を行うインクジェット記録シート及びその製造方
法に関するものであり、特にキャスト処理により光沢発
現層を有するインクジェット記録シートにおいて、高光
沢度を有する一方で、良好なインク吸収性及び印字濃度
の高いインクジェット記録シート及びその製造方法に関
するものである。
小液滴を種々の作動原理により飛翔させ紙等の記録シー
トに付着させて、画像・文字等の記録を行うものであ
る。該記録方式は、高速、低騒音、多色化が容易、記録
パターンの融通性が大きい、現像及び定着が不要等の特
徴があり、漢字を含め各種図形及びカラー画像等の記録
装置として、種々の用途において急速に普及している。
更に、多色インクジェットによる多色印刷やカラー写真
方式による印画に比較して遜色のない記録を得ることが
可能であり、作製部数が少なくて済む用途では写真技術
によるよりも安価であることからフルカラー画像記録分
野にまで広く応用されつつある。
ンターは、市場からのさらなる画像の品質向上に対する
要求のために、高解像度化、色再現範囲の拡大が図られ
ている。これに伴い、記録媒体であるインクジェット記
録シートには、優れた画像品質を発現するための高いイ
ンク受理容量の確保や発色性の良好な塗層の塗設が不可
欠となっている。加えて、光沢、剛直、色相等の外観も
銀塩写真や印刷用紙に類似することが要望されてきてい
る。
ーカレンダー、グロスカレンダー等のカレンダー装置を
用い、圧力や温度をかけたロール間に通紙することで塗
層表面を平滑化することが一般に知られている。しかし
ながら、インクジェット記録シートに光沢を付与する目
的で、高線圧下でカレンダー処理を行うと、光沢は向上
するものの塗層空隙が減少し、インクの吸収が遅くな
り、又、吸収容量の不足からインクのあふれが発生して
しまうという問題が生じるため、カレンダー処理で高光
沢を得ることは難しい。
強光沢を付与する手法として、例えば、特開昭63−2
65680号公報、特開平2−274587号公報、同
5−59694号公報のように、キャスト処理によりイ
ンクジェット記録シートを製造する方法が開示されてい
る。この処理方法によると、キャストドラムの鏡面形状
がインクジェット記録シートに転写されるために、表面
の平滑性が非常に高くなり、強光沢が得られる。又、キ
ャストドラムに押しつける際の線圧は、カレンダー装置
を用いる場合と比較して低いために、良好なインク吸収
性が得られることになる。
の画像印字技術の向上によりさらなる高光沢及び印字濃
度の高濃度化を望む声が市場の要望として大きい。しか
しながら、キャスト処理でなお光沢を強くすることは線
圧を上昇せざるを得ず、当然インク吸収性が落ちること
となりひいては印字濃度も低下する。
表面形状が素直にインクジェット記録シートの表面に反
映されるので、摩耗や傷によりキャストドラムの表面が
荒れた場合に結果として光沢度及び印字濃度が低下する
場合があった。それに伴いインクジェット記録シート製
造上の歩留まりも低下すると共に、その都度キャストド
ラムの研磨あるいは交換を行うことで経済的不利益が生
じていた。
ための本発明は、キャスト処理されたインクジェット記
録シートの有する高い光沢性を維持しながら高い印字濃
度が得られるインクジェット記録シート及びその製造方
法を提供することにある。
を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明を見出
した。
とも1層のインク受理層と、キャスト処理によって塗設
される光沢発現層が順次積層されたインクジェット記録
シートにおいて、該光沢発現層上に無機微粒子を主体と
するオーバーコート層を有することを特徴とするインク
ジェット記録シートである。
nm以下の合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物のう
ちいずれかであることは好ましいインクジェット記録シ
ートとなる。
あることはより好ましいインクジェット記録シートとな
る。
とも1層のインク受理層を設け、次いでキャスト処理に
より光沢発現層を塗設された後に、無機微粒子を含有す
る液を塗工してオーバーコート層を設けることを特徴と
するインクジェット記録シートの製造方法である。
m以下の合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物のうち
いずれかであることは、好ましいインクジェット記録シ
ートの製造方法である。
m以下の気相法シリカであることは、より好ましいイン
クジェット記録シートの製造方法である。
明する。
は、支持体上の片面に、少なくとも1層のインク受理層
と、キャスト処理によって塗設される光沢発現層が順次
積層されたインクジェット記録シートにおいて、該光沢
発現層上に無機微粒子を主体とするオーバーコート層を
有するインクジェット記録シートである。
面形状は、例えば特開平8−25800号公報にあるよ
うに長さが20〜50μm、幅が5〜10μm程度の亀
裂を1mm2に1000個以上有するものなど、少なか
らず亀裂を有しており、これによりインク吸収性、ドッ
トの真円性等画質向上に寄与している。しかし、逆にイ
ンクの色材が亀裂中から記録シート中深く浸透すること
や亀裂部分での光の散乱等から印字濃度の低下を招く原
因となっていると推測される。さらにキャストドラムの
傷も如実に表面に反映されるため同様に光散乱で印字濃
度を低下させていた。本発明では無機微粒子を主体とす
るオーバーコート層をキャスト処理された光沢発現層上
に設けることで、亀裂部分やキャストドラム傷反映部分
を無機微粒子により充填されることでインク吸収性を阻
害することなく不要な光散乱を抑制し、印字濃度の向上
が得られるものである。
機微粒子としては、例えば合成シリカ(コロイダルシリ
カ、湿式法非晶質シリカ、気相法非晶質シリカ)、アル
ミナ(気相法アルミナ、γ−アルミナ)或いはアルミナ
水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン
性アルミニウム酸化物又はその水和物、擬ベーマイト
等)等の、超微粒の一次粒子或いはこれらが凝集した粒
子径0.01μm〜20μmの二次粒子が塗工層を形成
したとき一次粒子間あるいは二次粒子間の空隙が多数形
成されて多孔性となるものが挙げられる。また一次粒子
の粒径が200nm以下であれば光透過性及びインク浸
透性も良好であり好ましく、特に50nm以下であれば
より好ましい。これらの無機微粒子は1種以上混合して
用いることもできるし、さらに他の無機顔料も併用する
ことが出来る。
り好ましくは、無機微粒子として一次粒子の平均粒径が
50nm以下の気相法によるシリカ(以下気相法シリカ
と記載)を用いたもので、特に好ましくは一次粒子の平
均粒径が25nm以下のものである。
0nm以下であることで、一次粒子が網目構造または鎖
状につながりあって二次的に凝集した状態となった時の
空隙、すなわち最表層表面の細孔の大きさも50〜50
0nm程度となる。従って、層を成したときの透明性及
びインク浸透性に優れ、高光沢及び印字濃度の向上が良
好に図れるものである。
法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解
法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素及
び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られている
が、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランや
トリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケ
イ素と混合した状態で使用することができる。気相法シ
リカは日本アエロジル株式会社からアエロジル、トクヤ
マ株式会社からQSタイプとしてとして市販されており
入手することができる。
粒子を主体としており、少なくともオーバーコート層と
して塗設された成分のうち、無機微粒子が70%以上が
好ましく、さらには90%以上で構成されていることが
好ましい。塗設における安定性やその他の目的で30%
以下について、下記のバインダーあるいは添加剤を用い
ることができる。
粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉
誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラ
チン、大豆蛋白、ポリビニルアルコールまたはその誘導
体、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブ
タジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテック
ス、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの
重合体または共重合体などのアクリル系重合体などのア
クリル系重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合
体などのビニル系重合体ラテックス、或はこれら各種重
合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能
基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂など
の熱硬化合成樹脂などの水性接着剤、ポリメチルメタク
リレートなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テルの重合体または共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポ
リマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの
合成樹脂系接着剤などを挙げることができる。
剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、
発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥
紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
ャスト処理により塗設した後に、例えば無機微粒子を固
形分で1%を水等の分散媒中に分散させた塗工液を既知
の塗布方法で塗布して設けるが、必ずしも光沢発現層上
に均一に層を形成しておらずとも、光沢発現層表面の亀
裂やくぼみを埋め平滑化ができておれば良い。従ってそ
の厚みとしてはインク吸収性や発色性の観点からも10
μm以下、より好ましくは1μm以下が好ましい。また
オーバーコート層を塗設した後にカレンダー処理や再度
キャスト処理など、亀裂やくぼみ部分への充填を促進さ
せる手段を行っても良い。
は、キャストコーティング法と呼ばれ、一般に印刷用キ
ャストコート紙と同じ製造方法であり、直接法、凝固
法、再湿潤法(リウェット法)等に細分されている。直
接法は、光沢発現層を塗設後、未乾燥の状態(湿潤状
態)で加熱された鏡面ロールに圧接し乾燥する方法であ
る。凝固法は、光沢発現層を塗設後、未乾燥の状態の該
層を凝固液により凝固させた後、加熱された鏡面ロール
に圧接し乾燥する方法である。又、再湿潤法は、光沢発
現層を塗設し乾燥後、水を主体とする湿潤液にて該層を
再湿潤させ、加熱された鏡面に圧接し乾燥する方法であ
る。該法に係る該鏡面ロールの表面粗度、直径、圧接時
の圧力(線圧)、塗工速度は、市販の印刷用キャストコ
ート紙の製造条件と同様に適宜選択することができる。
料或いは粒子を1種以上用いることができる。例えば、
軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、
サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸
カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コ
ロイダルシリカ、アルミナ、アルミナ水和物、水酸化ア
ルミニウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロサイト、
水酸化マグネシウム等の無機顔料、スチレン系プラスチ
ックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、
ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン
樹脂等の有機顔料等が挙げられる。上記の中でもインク
受理層に主体成分として含有する顔料としては、多孔性
無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性
炭酸マグネシウム、多孔性アルミナ等が挙げられ、特に
細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。
或いは粒子を適宜組み合わせて用いることができる。例
えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、カオリン、珪酸アルミニウム、ケイソウ
土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シ
リカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナ水和物、
水酸化アルミニウム等の無機顔料、スチレン系プラスチ
ックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、
ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン
樹脂等の有機顔料等が挙げられる。中でも、コロイダル
シリカ、合成非晶質シリカ、アルミナ水和物等一次粒子
径が極めて小さい超微粒の無機顔料が好ましい。特にア
ルミナ水和物を顔料の主体成分として用いると、発色性
が高まりより好ましい。アルミナ水和物は、光沢発現層
の顔料100重量部中100〜30重量部用いることが
望ましい。
によって塗設される光沢発現層に配合されるバインダー
には、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱
粉等の澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;カゼイ
ン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール又はそ
の誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレ
ート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラ
テックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステ
ルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテック
ス;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体
ラテックス;或いはこれら各種重合体のカルボキシ基等
の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテック
ス;或いはこれら各種重合体にカチオン基を用いてカチ
オン化したもの、カチオン性界面活性剤にて重合体表面
をカチオン化したもの、カチオン性ポリビニルアルコー
ル下で重合し重合体表面に該ポリビニルアルコールを分
布させたもの、カチオン性コロイド粒子の懸濁分散液中
で重合を行い、重合体表面に該粒子が分布しているもの
等;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂等の水
性バインダー;ポリメチルメタクリレート等のアクリル
酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体又は共重合
体樹脂;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラ
ール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系バインダー等を挙
げることができる。
ダーの配合量は、顔料100重量部に対して、5〜70
重量部、好ましくは、10〜50重量部である。5重量
部未満では、該インク受理層及び該光沢発現層の塗層強
度が不足するし、70重量部を超えるとインクの吸収性
が低下するため好ましくない。該インク受理層及び該光
沢発現層の塗工量としては、適用する顔料やバインダー
の種類及び量、インクジェット記録装置の種類により異
なるが、各々2g/m2以上、好ましくは、4〜20g
/m2の範囲である。
その他の添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改
良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色
染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、染料定着剤等を適宜
配合することもできる。
KP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RM
P、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パル
プ、DIP等の古紙パルプ、等の木材パルプ、ケナフ、
バガス、コットン等の非木材パルプ、と従来公知の顔料
を主成分として、バインダー及びサイズ剤や定着剤、歩
留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加
剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、
ツインワイヤー抄紙機等の各種装置で製造された原紙、
更に原紙に、澱粉、ポリビニルアルコール等でのサイズ
プレスやアンカーコート層を設けた原紙や、それらの上
にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコー
ト紙等の塗工紙も含まれる。この様な原紙及び塗工紙
に、そのまま本発明に係る塗層を設けても良いし、平坦
化をコントロールする目的で、マシンカレンダー、TG
カレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を使
用しても良い。又、該支持体の坪量としては、通常40
〜300g/m2であるが、特に制限されるものではな
い。
層は、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアー
ナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコータ
ー、カーテンコーター、ショートドウェルコーター、サ
イズプレス等の各種装置を用い、オンマシン或いはオフ
マシンで塗設される。
沢発現層を塗設する前に、平坦化をコントロールする目
的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレ
ンダー等のカレンダー装置を使用しても良い。
は、インクジェット記録シートとしての使用に留まら
ず、記録時に液状であるインクを使用するどのような記
録シートとして用いてもかまわない。例えば、熱溶融性
物質、染料、顔料等を主成分とする熱溶融性インクを樹
脂フィルム、高密度紙、合成紙等の薄い支持体上に塗布
したインクシートを、その裏面より加熱し、インクを溶
融させて転写する熱転写記録用受像シート;熱溶融性イ
ンクを加熱溶融して微小液滴化、飛翔記録するインクジ
ェット記録シート;油溶性染料を溶媒に溶解したインク
を用いたインクジェット記録シート;光重合型モノマー
及び無色又は有色の染料、顔料を内包したマイクロカプ
セルを用いた感光感圧型ドナーシートに対応する受像シ
ート等が挙げられる。
インクが液体状態である点である。液状インクは、硬
化、固化又は定着までに、記録シートのインク受理層の
深さ方向又は水平方向に対して浸透し広がっていく。上
述した各種記録シートはそれぞれの方式に応じた吸収性
を必要とするもので、本発明のインクジェット記録シー
トを上述した各種の記録シートとして利用しても何らか
まわない。
明はその趣旨を逸脱しない限り、下記実施例に限定され
るものではない。
した。LBKP(濾水度400mlcsf)90部とN
BKP(濾水度450mlcsf)10部からなる木材
パルプ100部に対して、軽質炭酸カルシウム5部、市
販のアルキルケテンダイマー0.1部、市販のカチオン
性ポリアクリルアミド0.05部、市販のカチオン化澱
粉1.0部を調成後、長網抄紙機を用いて坪量125g
/m2に抄造した後、オンマシンのインクラインドサイ
ズプレス装置で酸化澱粉(MS3800:日本食品加工
社製)を付着させ、坪量127g/m2の支持体を得
た。
質顔料を主成分とする塗被組成物を塗設してインク受理
層を得た。塗被組成物は、多孔質顔料として市販の合成
非晶質シリカ(ミズカシルP78D:水沢化学社製)を
100部、バインダーとして市販のポリビニルアルコー
ル(PVA117:クラレ社製)40部を調合して得
た。該塗被組成物の固形分濃度は17%であった。該塗
被組成物をエアーナイフコーターで絶乾重量10g/m
2となるように支持体上に塗工し乾燥してインク受理層
を得た。
されたインク受理層上に塗被組成物をキャストコーティ
ング法により塗設し光沢発現層を得た。該塗被組成物
は、顔料として市販のコロイダルシリカ(スノーテック
スAK:日産化学社製)を100部、バインダーとして
市販のシラノール変性ポリビニルアルコール(R−11
15:クラレ社製)を20部、離型剤として市販のノニ
オン性オレイン酸乳化物1部を調合して得た。該塗被組
成物の固形分濃度は14%であった。該塗被組成物をエ
アーナイフコーターで絶乾塗工量が5g/m2となるよ
うに該インク受理層上に塗工し、表面温度が100℃に
保たれた鏡面ロールに10秒圧接し乾燥した。
以下の無機微粒子を固形分濃度1%とした塗布液を用い
て、それぞれ光沢発現層上にオーバーコートしインクジ
ェット記録シートA〜Cを得た。
て、無機微粒子にそれぞれ平均一次粒径40nmの擬ベ
ーマイト、平均一次粒径13nmのγ−アルミナ(日本
アエロジル社製、アエロジル酸化アルミニウムC)、平
均一次粒径7nmの気相法シリカをそれぞれ用いた。
記録シート及びオーバーコートしなかったインクジェッ
ト記録シートについて、光沢性及び印字濃度を次のよう
に評価した。
し、印字濃度は市販のインクジェットプリンタ(セイコ
ーエプソン(株)社製PM−800C)を用いて黒ベタ
画像を印字し、その反射濃度をGretagMacbe
th社製SpectroEye(TM)で測定した。結
果を〔表1〕に示す。
シートと比べ、インクジェット記録シートA〜Cでは、
いずれも印字濃度が向上し、B、Cではさらに光沢性も
明らかに良くなった。また画像部のにじみや色むら等の
不都合は観察されなかった。
ェット記録シート及びその製造方法によれば、キャスト
処理により付与された光沢性を損なうことく、さらに高
印字濃度で発色性に優れたインクジェット記録シートが
得られる等秀逸なる効果がある。
Claims (6)
- 【請求項1】 支持体上の片面に、少なくとも1層のイ
ンク受理層と、キャスト処理によって塗設される光沢発
現層が順次積層されたインクジェット記録シートにおい
て、該光沢発現層上に無機微粒子を主体とするオーバー
コート層を有することを特徴とするインクジェット記録
シート。 - 【請求項2】 該無機微粒子が、一次粒径が50nm以
下の合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物のうちいず
れかであることを特徴とする請求項1記載のインクジェ
ット記録シート。 - 【請求項3】 該合成シリカが、気相法シリカであるこ
とを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録シー
ト。 - 【請求項4】 支持体上の片面に、少なくとも1層のイ
ンク受理層を設け、次いでキャスト処理により光沢発現
層を塗設した後に、無機微粒子を含有する液を塗工して
オーバーコート層を設けることを特徴とするインクジェ
ット記録シートの製造方法。 - 【請求項5】 該無機微粒子が、一次粒径が50nm以
下の合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物のうちいず
れかであることを特徴とする請求項4記載のインクジェ
ット記録シートの製造方法。 - 【請求項6】 該合成シリカが、気相法シリカであるこ
とを特徴とする請求項5記載のインクジェット記録シー
トの製造方法。
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---|---|---|---|---|
JP2010100976A (ja) * | 2008-10-27 | 2010-05-06 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | キャスト塗工紙の製造方法及びそれによって得られたインクジェット記録用紙 |
JP2010099991A (ja) * | 2008-10-27 | 2010-05-06 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | インクジェット記録媒体 |
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JP2010100976A (ja) * | 2008-10-27 | 2010-05-06 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | キャスト塗工紙の製造方法及びそれによって得られたインクジェット記録用紙 |
JP2010099991A (ja) * | 2008-10-27 | 2010-05-06 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | インクジェット記録媒体 |
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