JP2002067490A - インクジェット記録シート - Google Patents
インクジェット記録シートInfo
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Abstract
持しながら、絵画風特に水彩画風の風合いを持った画像
を得ることができるインクジェット記録シートを提供す
ることである。 【解決手段】支持体の一方の面に少なくとも顔料を含有
するインク受理層を設けたインクジェット記録シートに
おいて、該支持体が非木材パルプを含有する紙であり、
該インクジェット記録シートの坪量が180g/m2以
上であることを特徴とするインクジェット記録シートで
ある。密度が0.3g/cm3以上0.6g/cm3以下
であることは好ましい態様である。インク受理層の顔料
が気相法シリカであることは好ましい態様である。更に
インク受理層の塗工量が5g/m 2以上30g/m2以下
であるとより好ましい。
Description
理層を設けたインクジェット記録シートに関するもので
あり、さらに詳しくは支持体が非木材パルプを含有する
紙であり、十分なインクジェット適性を持ち、かつ独特
の絵画風風合いを持つインクジェット記録シートに関す
るものである。
原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録
シートに付着させ、画像・文字などの記録を行なうもの
であるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターン
の融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があ
り、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装
置として種々の用途において急速に普及している。ま
た、多色インクジェット記録方式により形成される画像
は、製版方式による多色印刷に比較して遜色のない記録
を得ることが可能である。さらに、作成部数が少なくて
済む用途においては、安価であることからフルカラー画
像記録分野にまで広く応用されつつある。
記録シートとしては、通常の印刷や筆記に使われる上質
紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面か
ら努力がなされてきた。しかし、装置の高速化・高精細
化あるいはフルカラー化などインクジェット記録装置の
性能の向上や用途の拡大に伴い、記録シートに対しても
より高度な特性が要求されるようになった。
トの濃度が高く色調が明るく鮮やかであること、インク
の吸収が早く印字ドットが重なった場合においてもイン
クが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横
方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ周辺が滑ら
かでぼやけないことなどの高い画像再現性が要求され
る。
は、所謂、上質紙・ボンド紙等に代表される普通紙タイ
プと上質紙等の紙、合成紙、合成樹脂フィルム等の支持
体面上にインク受理層を設けた塗工タイプに大別され
る。更に塗工タイプは、インクに溶解或は膨潤するポリ
マーを主体とする塗工層を設けたポリマータイプと、顔
料、特に多孔性顔料を使って多孔性塗工層を設け、イン
クを吸収するようにした顔料塗工タイプに大別される。
の低塗工タイプ、10〜20g/m2程度の中塗工タイ
プ、20g/m2以上の高塗工タイプの各インクジェット
記録シートがある。低塗工タイプでも下限の塗工量0.
5〜5g/ m2の微塗工タイプは、外観的にも普通紙に
近いものとなり、電子写真転写紙との兼用紙や、安価な
マルチカラーインクジェット用紙として広く利用される
ようになっている。また、中塗工タイプは、マット(無
光沢)紙や光沢紙(キャストコート紙を含む)が開発さ
れ、フルカラー印刷が出来るインクジェット用紙として
普及している。更に高塗工タイプでは、超微粒のアルミ
ナ水和物や気相法シリカを使った速乾性で高光沢のフォ
トタイプ紙が開発され、従来銀塩写真の独壇場であった
分野への応用も始まっている。
への捺染は、染色見本等の作製に使用されている。しか
し、捺染分野とは別に、布帛を支持体としたインクジェ
ット記録シートを利用して絵画、特に油絵風絵画の複製
を作製しようとすることも提案されている(特開平10
−6700号公報)。しかし、現在のところインクジェ
ット記録方式で印字を行うだけで絵画風風合いを持つ画
像が得られるインクジェット記録シートはない。つま
り、普通紙タイプでは、充分な色再現性が得られず、ま
たフォトタイプを含めて顔料塗工タイプのインクジェッ
ト用紙では色再現性は満足できるものの、絵画風、特に
水彩画風の風合いを得られるものではなかった。更にポ
リマータイプは、支持体の選択によっては絵画風風合い
の得られるものがあるが、インクの乾燥速度が遅く、実
用に耐えるものではなかった。
は、十分な色再現性、速乾性を維持しながら、絵画風特
に水彩画風の風合いを持った画像を得ることができるイ
ンクジェット記録シートを提供することである。
うな問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の発明
に至った。
顔料を含有するインク受理層を設けたインクジェット記
録シートにおいて、該支持体が非木材パルプを含有する
紙であり、該インクジェット記録シートの坪量が180
g/m2以上であることを特徴とするインクジェット記
録シートである。
g/cm3以上0.6g/cm3以下であることは好まし
い態様である。
ことは好ましい態様である。
0g/m2以下であるとより好ましい態様である。
録方式による絵画風画像の発現を種々検討した結果、支
持体上に顔料を含有するインク受理層を設け、その支持
体として非木材パルプを含有する紙を用いて、その密度
や坪量を最適化することによって、インクジェット印字
後の画像が絵画風特に水彩画風を呈することを発見し
た。また、その風合いを保持したまま色再現性を向上さ
せるには、気相法シリカを主顔料とするインク受理層を
設けることが最適であることを見出した。
ガス、アバカ、サイザル、アシ、コットンリンター、ケ
ナフ、エスパルト等の繊維を原料としたパルプが挙げら
れる。非木材パルプは、一般に繊維長が長く、繊維直径
に対する繊維壁厚さが大きいため、木材パルプに比べて
低密度化や剛直度の優れたシートを与える。中でも、ケ
ナフ、バガス、コットンリンターを原料としたパルプは
密度を低下させ、手触り等の質感を出すのに適してい
る。特にコットンリンターパルプを使用すると質感の他
に白色度や強度を保ち易いため好ましい。
トパルプ、ソーダパルプ、サルファイトパルプ、ケミサ
ーモメカニカルパルプ、ケミメカニカルパルプ等を単独
或は数種類併用して使用することができる。又、木材パ
ルプを混合することも出来、その混合比率は非木材パル
プ20%以上とすることが好ましい。非木材パルプが2
0%未満であると、非木材パルプの持つ独特の質感や風
合いが発現し難いからである。より好ましくはその混合
比率は非木材パルプ50%以上である。
ことも出来る。填料としては、タルク、クレー、二酸化
チタン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カ
オリン、焼成カオリン、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、合成シリ
ケート、プラスチックピグメント等の紙に通常使用しう
る填料を単独または混合して用いることが出来る。さら
に、機能性を付与する目的で、酸化第一鉄、酸化第二
鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化亜鉛等の各種顔料を
使用することも可能である。紙の保存性を保ためには、
中性領域或はアルカリ領域で抄紙することが好ましく、
アルカリ性の填料、特に軽質や重質の炭酸カルシウムを
使うことは好ましい。
通常抄紙で用いられる、染料、填料、サイズ剤、定着
剤、乾燥紙力増強剤などを必要に応じて含有するもので
ある。さらに、紙表面にサイズプレス等により、澱粉や
ポリビニルアルコールなどを塗布することも可能であ
る。また、用途に応じて表面に塗工層を設けることも可
能である。なお、その際の塗工装置としては、エアナイ
フコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、ダ
イコーター、ブレードコーターなどが用いられる。
網抄紙機、長網抄紙機、ハイブリッド抄紙機、ツインワ
イヤー抄紙機等で抄造することが出来、また、抄紙工程
でクレープ仕上げをしたり型付けをすることは、より風
合いを良好に出来るので好ましい。クレープ仕上とは、
湿紙をプレスロールまたはドライヤーからはがすとき、
ドクターなどを使ってチリメン状にしわをつけることを
言う。
る、インク受理層に含有される顔料としては、従来公知
の如何なるものも用いることができる。例えば、シリカ
(コロイダルシリカ、非晶質シリカ)、アルミナ或はア
ルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カ
チオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、疑ベーマ
イト等)、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸
マグネシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サ
チンホワイト、ケイソウ土、珪酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイ
ト、水酸化マグネシウム等である。更にスチレン系プラ
スチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメン
ト、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂等の有機顔料等を併用する事は何ら差し支え無
い。
ましく、合成非晶質シリカ、微粒炭酸マグネシウム、ア
ルミナ水和物等が挙げられ、特に気相法による合成非晶
質シリカの一次粒子径が100nm以下の無機顔料が好
ましく使用できる。
リカは、気相法により合成されたシリカ微粒子、中でも
平均一次粒子径が3nm〜100nmの超微粒子状シリ
カが好ましい。特に好ましい一次粒子径は4nm〜50
nmのものである。またこれらが連結した二次粒子とし
ては、10nm〜200nm、より好ましくは15nm
〜100nmにするのがよい。この気相法により合成さ
れた非晶性シリカ微粒子として市販されている製品とし
ては、アエロジル(テグサ社)が該当する。
共にバインダーを含有することも出来る。バインダーと
しては例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、酸
化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導
体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、シリル変性ポリビ
ニルアルコール等;無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブ
タジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン
共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリ
ル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共
重合体、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体又は共重
合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビ
ニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;或いはこ
れらの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量
体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、
尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性バインダー;ポ
リメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、
ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系
バインダーを挙げることができ、少なくとも1種以上で
使用することができる。又、従来公知の染料を定着する
目的として添加するカチオン性樹脂を併用することもで
きる。
ケン化のポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビ
ニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコー
ル等である。バインダーの総量は、目的とするインクジ
ェット記録シートの特性に合わせて、適宜調整すること
が出来るが、一般には、顔料100重量%に対して、5
〜60重量%である。
られる気相法シリカ及びバインダー以外に、気相法シリ
カの分散安定性を高め光沢性、インク吸収性を向上させ
るための分散安定剤、インクジェットインクの耐水性、
耐光性、高湿にじみ性を向上させるためのカチオン性化
合物、印字の際の親水性接着剤の膨潤によるインク受容
層の空隙阻害を防止するための硬膜剤等が主に使用出来
る。
から知られている無機及び有機分散安定剤が使用でき
る。有機分散安定剤では、各種アニオン、ノニオン、カ
チオン性分散安定剤が使用できるが、好ましくはカチオ
ン性分散安定剤、更に好ましくはポリジアリルアミン誘
導体が使用できる。ポリジアリルアミンの誘導体の具体
的な例としては、特開昭60−83882号公報記載の
SO2基を繰り返し単位に含むもの、特開平1−977
6号公報に記載されているアクリルアミドとの共重合体
等が挙げられる。
導体は、具体的には例えば、第一工業製薬(株)よりシ
ャロールDC−902P、里田化工よりジェットフィッ
クス110(株)センカよりユニセンスCP−101と
して市販されており、入手可能である。また、本発明に
使用出来るポリジアリルアミン誘導体のカチオン性ポリ
マーの分子量は、気相法シリカの分散安定化の観点から
10万以下が好ましく、2,000〜5万程度がより好
ましい。
気相法シリカ100部に対して1〜10部、好ましくは
2〜7部である。気相法シリカに対して分散安定剤の添
加量が上記範囲より多すぎる場合はインク受容層のイン
ク吸収性が低下し、少なすぎると塗液中での気相法シリ
カの分散安定性が低下し、結果としてインク受容層の乾
燥後の皮膜透明性が低下する。
過程における上記分散安定剤の添加方法は、該分散安定
剤の存在下で気相法シリカの分散を行ってもよいし、ま
た気相法シリカの分散後に添加しても良い。但し、ポリ
ビニルアルコール等の親水性接着剤の添加前に気相法シ
リカの分散液中に添加することが重要である。これによ
って、気相法シリカの分散安定性が向上する。尚、前述
したとおり気相法シリカの分散には、高圧ホモジナイザ
ー、ボールミル等の一般に知られている分散機を用いる
ことができる。
カチオン性化合物としては、カチオン性のポリマーや無
機のカチオン性化合物が挙げられる。カチオン性のポリ
マーでは、例えばジシアンジアミド誘導体、ポリアルキ
レンポリアミン誘導体、ポリアミン誘導体、ポリアリル
アミン誘導体、アクリルアミン誘導体、ポリエチレンイ
ミン誘導体、低分子多官能アミンとエピハロヒドリンな
どのアミノ基に対しての多官能性化合物との反応生成
物、ポリアミドエピクロロヒドリン誘導体等を少なくと
も1種以上含有させることができる。具体的には、エピ
クロロヒドリン誘導体として、(株)センカ製よりパピ
オゲンの名で、里田化工よりジェットフィックスの名で
入手可能である。
限はないが、気相法シリカ液中に混合する場合には、気
相法シリカの分散性を悪化させないように10万以下で
あることが好ましい。また、本発明の気相法シリカと前
記カチオン性ポリマーを併用することによって、更に画
像のくすみが改善される。
カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッ
ケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロ
ム、マグネシウム、タングステン、モリブデンから選ば
れる金属の水溶性塩が挙げられる。具体的には例えば、
酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫
酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バ
リウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガン二
水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二
銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化
コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸
ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケ
ル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミ
ド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸ア
ルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニ
ウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六
水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第
一鉄、硫酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水
和物、硫酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウ
ム、塩化酸化ジルコニウム八水和物、ヒドロキシ塩化ジ
ルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウ
ム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム
九水和物、リンタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナ
トリウムタングステン、12タングストりん酸n水和
物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデ
ン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられる。
化合物が好ましく、例えば、塩化アルミニウムまたはそ
の水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アルミ
ニウムミョウバン等が挙げられる。さらに、無機系の含
アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化
アルミニウム化合物がある。特に塩基性ポリ水酸化アル
ミニウムが好ましい。
化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田
化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の
名で、また、理研グリーンよりピュラケムWTの名で、
また他のメーカーからも同様の目的をもって上市されて
おり、各種グレードのものが容易に入手できる。本発明
では、これらの市販品をそのままでも利用できるが、適
宜pHを調節して用いることも可能である。
方法でインク受理層中に含有させても良い。例えば、イ
ンク受理層を塗布した後に、適当な溶剤に溶解または分
散し含浸または塗工する方法や、インク受理層塗工液中
に含有させておく方法等がある。
用量は顔料100部に対して0.5〜30部、好ましく
は1〜15部である。顔料に対してカチオン性ポリマー
の添加量が上記範囲より多すぎる場合はインク吸収性が
低下し、少なすぎると記録シートの耐水性や高湿にじみ
性が低下する。
は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアル
デヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの
如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)−2
−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5トリアジ
ン、米国特許第3,288,775号記載の如き反応性
のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特
許第3,635,718号記載の如き反応性のオレフィ
ンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載
の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,
437号記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,
017,280号、同2,983,611号記載の如き
アジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号
記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,
091,537号記載の如きエポキシ化合物、ムコクロ
ル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロ
キシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ば
ん、硫酸ジルコニウム、ほう酸及びほう酸塩の如き無機
硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わ
せて用いることができるが、特にほう酸及びほう酸塩が
好ましい。硬膜剤の添加量はインク受理層中の水溶性ポ
リマー100gに対して0.01〜10gが好ましく、
より好ましくは0.1〜5gである。
の脆弱性を改良するために各種油滴を含有させても良
い。そのような油滴としては室温における水に対する溶
解性が0.01重量%以下の疎水性高沸点有機溶媒(例
えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリク
レジルホスフェート、シリコンオイル等)や重合体粒子
(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、ジビニルベ
ンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート等の重合性モノマーを一種以上重合させた粒
子)を含有させることができる。そのような油滴は、好
ましくは親水性接着剤に対して10〜50重量%の範囲
で用いることができる。
活性剤を添加することができる。用いられる界面活性剤
はアニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン系の
いずれのタイプでもよく、また低分子のものでも高分子
のものでもよい。1種もしくは2種以上界面活性剤をイ
ンク受理層塗液中に添加するが、2種以上の界面活性剤
を組み合わせて使用する場合は、アニオン系のものとカ
チオン系のものとを組み合わせて用いることは好ましく
ない。界面活性剤の添加量はインク受容層を構成する接
着剤100gに対して0.001〜5gが好ましく、よ
り好ましくは0.01〜3gである。
着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡
剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤、シ
ランまたはチタンカップリング剤などの公知の各種添加
剤を添加することもできる。
剤、増粘剤、流動性改良剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、
浸透剤、着色染料、着色顔料、防バイ剤、耐水化剤、湿
潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等をインク受理層中に適
宜配合することもできる。
種ブレードコータ、ロールコータ、エアーナイフコー
タ、バーコータ、ロッドコータ、ゲートロールコータ、
カーテンコータ、ショートドウェルコータ、グラビアコ
ータ、フレキソグラビアコータ、サイズプレス等の各種
装置をオンマシン或はオフマシンで用いることができ
る。又、塗工後には、マシンカレンダー、熱カレンダ
ー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレン
ダーを用いて仕上げても良い。
て、インク受理層の塗工量は特に制限されることはない
が、好ましくは5g/m2以上50g/m2以下で、更に
好ましくは10g/m2以上40g/m2以下である。塗
工量が5g/m2より少なくなるとインク吸収能が低下
し滲みが発生するようになる。また、塗工量が50g/
m2を超えるとインク受理層が厚く支持体表面を覆うた
め、インク受理層表面の立体感を損なったり、インク受
理層の粉落ちが目立つようになり、やはり印字品位低下
をもたらす。
においては、坪量180g/m2以上を必要とする。坪
量が180g/m2に満たないと、質感や腰の強さが不
足し、絵画風風合いが十分に伴わないからである。
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。ま
た、実施例、及び比較例において「部」及び「%」は、
特に明示しない限り重量部及び重量%を示す。
リカ(ファンシールX37B、トクヤマ製)10部、ポ
リビニルアルコール(PVA117、クラレ製)130
部、カチオン性染料定着剤(スミレーズレジン100
1、住友化学工業製)20部を用い、これを調液し、固
形分濃度15%とした。これをインク受理層液1とし
た。
ルコール=20:1の分散媒に気相法シリカ100部
(アエロジル380、日本アエロジル製、平均一次粒径
7nm、BET法による比表面積380m2/g)とカチオ
ンポリマー4部(シャロールDC902P、第一工業製
薬製)及びカチオン性化合物4部(塩基性ポリ水酸化ア
ルミニウム:商品名:ピュラケムWT、理研グリーン
製)を添加して、高圧ホモジナイザーで分散した後、ほ
う酸6部、ポリビニルアルコール20部(PVA23
5、クラレ製、ケン化度88%、平均重合度350
0)、界面活性剤0.3部(SWAM AM−215
0、日本サーファクタント製)を添加して塗布液(合計
の固形分濃度10%)を作った。これをインク受理層液
2とした。
ブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準濾水度
で330mlの叩解バガスパルプを得た。一方広葉樹パ
ルプ(LBKP)をダブルディスクリファイナーで叩解
し、カナダ標準濾水度で330mlの叩解LBKPを得
た。叩解バガスパルプ/叩解LBKPを100/0、8
0/20、50/50、20/80、0/100の割合
で混合して各々A,B,C,D,Eの叩解パルプとし
た。各叩解パルプ100部に対し、両性澱粉(ケイト3
210、王子ナショナル社製)を0.7部、及びアルキ
ルケテンダイマーサイズ剤(サイズパインK903、荒
川化学工業社製)を0.1部添加し、長網抄紙機で坪量
180g/m2に抄紙し、各々支持体A,B,C,D,E
を製造した。
ターパルプをダブルディスクリファイナーで叩解し、カ
ナダ標準濾水度で330mlのパルプを得た。一方広葉
樹パルプ(LBKP)をダブルディスクリファイナーで
叩解し、カナダ標準濾水度で330mlの叩解LBKP
を得た。叩解コットンリンターパルプ/叩解LBKPを
50/50の割合で混合して叩解パルプとした。叩解パ
ルプ100部に対し、両性澱粉(ケイト3210、王子
ナショナル社製)を0.7部、及びアルキルケテンダイ
マーサイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社
製)を0.1部添加し、長網抄紙機で坪量180g/m2
(F),80g/m2(G),210g/m2(H)に各々
抄紙し、支持体F,G,Hを製造した。
ディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準濾水度で3
30mlのパルプを得た。一方広葉樹パルプ(LBK
P)をダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標
準濾水度で330mlの叩解LBKPを得た。叩解ケナ
フパルプ/叩解LBKPを50/50の割合で混合して
叩解パルプとした。叩解パルプ100部に対し、両性澱
粉(ケイト3210、王子ナショナル社製)を0.7
部、及びアルキルケテンダイマーサイズ剤(サイズパイ
ンK903、荒川化学工業社製)を0.1部添加し、長
網抄紙機で坪量180g/m2に抄紙し、支持体Iを製造
した。
燥後の塗工量が10g/m2となるように塗布、乾燥し
実施例1の記録シートを得た。
施例1と同様にして、実施例2の記録シートを得た。
施例1と同様にして、実施例3の記録シートを得た。
施例1と同様にして、実施例4の記録シートを得た。
施例1と同様にして、比較例1の記録シートを得た。
施例1と同様にして、実施例5の記録シートを得た。
施例1と同様にして、比較例2の記録シートを得た。
施例1と同様にして、実施例6の記録シートを得た。
燥後の塗工量が10g/m2となるように塗布、乾燥し
実施例7の記録シートを得た。
施例7と同様にして、実施例8の記録シートを得た。
施例7と同様にして、実施例9の記録シートを得た。
施例7と同様にして、実施例10の記録シートを得た。
施例7と同様にして、比較例3の記録シートを得た。
施例7と同様にして、実施例11の記録シートを得た。
施例7と同様にして、比較例4の記録シートを得た。
施例7と同様にして、実施例12の記録シートを得た。
燥後の塗工量が各々3、5、20、30、40g/m2
となるように塗布、乾燥し各々実施例13、14、1
5、16、17の記録シートを得た。
し、線圧240kg/cm)を行い、実施例18の記録
シートを得た。
施例7と同様にして、実施例19の記録シートを得た。
した後、インクジェットプリンター(HP製 Desk
Jet2500CP、UVインク)でブラック、シア
ン、マゼンタ、イエローの各色100%のベタ印字を行
う。マクベスRD919で印字部の濃度を測定した。値
は大きい方が印字濃度が高く印字性が良好であることを
示す。
した後、インクジェットプリンター(EPSON製PM
870)で適当な風景の画像を印字し、触感や風合いを
観察する。より水彩画に近い風合いを示すものを評価5
として5段階で評価した。5が最も良く、3以上であれ
ば絵画風風合いが良好である。
キャノン(株)製BJC−420Jを使い、シアンイン
ク、マゼンタインクで重色の升目形パターンを印字し、
この印字パターンと未印字部分の境界部分を下記の基準
に従って、目視にて評価した。 ◎:境界部分には滲みが認められない ○:境界部分には殆ど滲みが認められない △:境界部分には滲みが認められる ×:境界部分に顕著に滲みが認められる 良好な吸収性解像度を示すのは、◎〜○の評価である。
インクジェット記録シートである実施例1〜19は絵画
風の良好な風合いを有し、インクジェット適性である色
濃度と吸収性解像度において優れている。坪量が180
g/m2に満たないと風合いが劣り(比較例3、4)、
非木材パルプが入ってない(比較例1、2)と、やはり
風合いが劣る。さらに、インク受理層中に気相法シリカ
を含有させる(実施例7〜17,19)ことで、よりイ
ンク受理層の透明性が向上するため、印字濃度がさらに
向上する。また、密度が0.6g/cm3を超えるとや
や風合いが低下している。インク受理層の塗工量は少な
過ぎる(実施例13)と印字濃度と吸収性解像度が低下
し、多すぎる(実施例17)と風合いが劣ってくる。
いて絵画を印字すれば、印字後に他の処理を施すことな
く絵画風風合いを持つ画像を得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 支持体の一方の面に少なくとも顔料を含
有するインク受理層を設けたインクジェット記録シート
において、該支持体が非木材パルプを含有する紙であ
り、該インクジェット記録シートの坪量が180g/m
2以上であることを特徴とするインクジェット記録シー
ト。 - 【請求項2】 該インクジェット記録シートの密度が
0.3g/cm3以上0.6g/cm3以下であることを
特徴とする請求項1記載のインクジェット記録シート。 - 【請求項3】 該インク受理層中の顔料が気相法シリカ
であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジ
ェット記録シート。 - 【請求項4】 該インク受理層の塗工量が5g/m2以
上30g/m2以下であることを特徴とする請求項1〜
3の何れか一項記載のインクジェット記録シート。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016023383A (ja) * | 2014-07-22 | 2016-02-08 | 北越紀州製紙株式会社 | 記録用紙 |
JP2017172052A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-28 | 北越紀州製紙株式会社 | 水彩画用紙及びその製造方法 |
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-
2000
- 2000-08-30 JP JP2000260127A patent/JP3895528B2/ja not_active Expired - Lifetime
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