JP2002292910A - インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法Info
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- B41J2/21—Ink jet for multi-colour printing
- B41J2/2132—Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
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- Quality & Reliability (AREA)
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Abstract
法を提供する。 【解決手段】 異なる色のインクを吐出する記録ヘッド
を主走査方向に沿って複数配列し、各記録ヘッドを主走
査方向に沿って往復動させ、その往路および復路の両方
で記録動作を行いマルチパス記録を行う。この際、各記
録ヘッドの記録比率を設定するマスクパターンを、
(1)各記録ヘッドの各ノズル群に設定される記録比率
設定領域を分割し、その分割された領域の記録比率を異
なる値に設定する、(2)各記録ヘッド間で異なる記録
比率を設定する、といった機能を有するものとする。
Description
ンクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置、特
に、4色以上のインクを吐出する記録ヘッドを主走査方
向に沿って配列し、往路及び復路の双方において記録を
行うようにしたインクジェット記録装置に関し、より詳
しくは、インクの打ち込み順序等に起因する色ムラの発
生の低減に関するものである。
用される記録装置としては、画像情報に基づき、紙やプ
ラスチック薄板等の記録媒体上にドットパタ−ンからな
る画像を記録していくようにした記録装置が一般に用い
られている。この前記記録装置は、記録方式によって、
インクジェット記録方式、ワイヤドット記録方式、サ−
マル記録方式、及びレ−ザ−ビ−ム記録方式等に分類す
ることができる。このうち、インクジェット記録方式を
採るインクジェット記録装置は、記録ヘッドの吐出口か
らインク(記録液)滴を吐出飛翔させ、これを被記録材
に付着させて記録するように構成されている。
になり、各種の記録装置に対して、高速記録、高解像
度、高画像品質及び低騒音などが要求されている。この
ような要求に応え得る最適な記録装置としては、前記イ
ンクジェット記録装置を挙げることができる。このイン
クジェット記録装置では、記録ヘッドからインクを吐出
させて記録を行うため、上記要求を満たすためにインク
吐出の安定化、インク吐出量の安定化等が要求される。
記録を実現するためには、記録ヘッドの主記録走査の往
路および復路の双方において記録を行う往復記録が必須
とされている。ところが、この往復記録を行ってカラー
画像を形成しようとした場合には、インクの記録順序に
起因する色むらが発生するという問題が生じた。
の浸透メカニズムを図12を参照しつつ説明する。吸収
速度が遅い記録媒体(OHP,フィルム系)においては、
2色のインクの染料・顔料粒子が互いに混じり合いなが
ら浸透(吸着)するため、打ち込み順序に起因する色味
の差は比較的小さい。しかしながら、吸収速度が早い記
録媒体(専用紙、光沢紙等)においては、両インクの染
料・顔料粒子が別々に浸透,吸着するため、打ち込み順
序に起因する色味の差が大きい。
びヘッドを用いて画像を記録する場合、往路および復路
各々において、打ち込み順序差により発生すると考えら
れる色ムラが認知される。例えば、G(グリーン)画像
(不図示)を往路および復路のそれぞれの記録動作によ
って形成する場合、C(シアン)→Y(イエロー)、Y
(イエロー)→C(シアン)と打ち込み順序が異なるた
め、Cの色味が強いG画像,およびMの色味が強いG画
像が形成される。これが、記録媒体の紙送り幅に相当す
るピッチでバンド状に認知されるものである。
査で完成させるマルチパス記録方法の一例を示す。16
ノズルを持つ記録ヘッドを4つのノズル群に等分割し、
各ノズル群では全ての走査で、左端に示す間引きマスク
パターンを用いて記録している。但し、ここで用いる間
引きマスクパターンについては、固定マスクパターンお
よびランダムマスクパターンどちらでも設定可能とす
る。なお、ここで黒く塗りつぶしている画素は、各記録
走査時に記録される画素を示し、グレーの画素は、前の
走査までで記録された画素を示す。通常の25%づつの
間引きマスクパターンにて画像を形成する際、4回の記
録走査にて画像を形成する。また、このようなマスクパ
ターンを使用し、形成される画像の記録状態を図13に
示す。
て往復記録を行う場合、ことなるインクを吐出する複数
の記録ヘッドが図13に示すように、主走査方向に沿っ
て横並に配列されたものであったとすると、往路および
復路各々において、打ち込み順序差により発生すると考
えられる色ムラが視認される。この色ムラは記録媒体の
紙送り幅に相当するピッチでバンド状に現れる。なお、
図13において、HYはイエローのインクを吐出する記
録ヘッド、HMはマゼンタのインクをを吐出する記録ヘ
ッド、HCはシアンのインクを吐出する記録ヘッド、H
MLは単色シアンのインクを吐出する記録ヘッド、HC
Lは淡シアンのインクを吐出する記録ヘッド、HKは黒
のインクを吐出する記録ヘッドをそれぞれ示している。
ムラ発生のメカニズムを示す。この場合は、記録走査数
を4回(4パス)とし、その4回の記録走査にて補完さ
れるマスクパターンを使用しているものとする。図示の
ように一様な2次色G(グリーン)画像を4回の記録走
査にて形成する場合、打ち込み順序をC→YあるいはY→C
とすることにより、先打ちされたCインクが記録メディ
ア表面上に吸着し、後打ちされたYインクが記録メディ
ア深さ方向に浸透していく現象が起こる。これは、先打
ちインクにより染料が吸着する記録領域中の表面領域が
奪われるため、後打ちインクが紙面深さ方向へ浸透する
ことによると考えられている。従って、Cインクを先打
ちする場合とYインクを先打ちする場合とでは色味が異
なり、視覚上色ムラとして認識され、画像劣化要因とな
る。
形成される記録領域の一例を図3に示す。同図からも明
らかなように、紙送り幅のピッチにてバンド状の濃度ム
ラが発生していることが分かる。この色ムラを減少させ
る対策として、例えば特開平6-336016号公報に
は、各インク色についてノズル毎の主走査方向の着弾誤
差による色ムラや、画像の乱れを防ぐために、主走査方
向に長いドット集中型パターンを基本単位とする吐出マ
スクパターンを使用する技術が開示されている。そして
これらの技術は、300dpi〜600dpiのドット
解像度のインクジェットヘッドに対して有効であること
が確認されている。
20dpiないし1200dpiなどのさらに高解像度
のインクジェットプリントヘッドにおいて、マスクパタ
ーンの集中ドット単位を、例えば、縦8ドット、横16
ドットとして一単位のサイズを比較的大きなものとする
ことが開示されている。これによれば、異なる色の領域
の境界にドットの重なりが生じた場合にも、境界部の重
なりにおいて記録ヘッドの走査方向の違いに起因する色
ムラの発生を低減することができる。
6-336016号公報においても技術の進歩に伴い,
720dpiないし1200dpiなどのさらに高解像
度のインクジェットプリンタが実現されるようになって
くると、形成される一つ一つのドットの直径も40μm
〜50μm程度の比較的小さいものになる。一方、ノズ
ルの配列密度が高くなって吐出インク量が少なくなり、
これによってドット径が小さくなっても吐出インク滴の
着弾誤差はそれほど変化しないため、着弾誤差はドット
径に対し相対的に大きくなる。その結果、意図した高解
像度のドットパターンを紙面上に実現することが困難に
なってきている。このため、往復記録を行う場合には上
述した着弾誤差の問題から従来の吐出マスクパターンの
設計手法をそのまま高解像度の印刷に応用するだけで
は、往復記録によって起こりやすくなる色ムラや画像の
乱れを効果的に低減させることが困難であるという問題
が有る。
おいても近年の高品位の記録方法では、色ムラに対する
効果が十分に得られるための集中画素グループの単位が
大きいため、周期的なテクスチャが視覚的に認知され易
くなるという画像弊害が確認されている。このため、D
TPやグラフィック等の比較的輪郭の鮮明さが重視され
る画像形成に関しては十分に対応することができたが、
フォト画像においては十分な画質を得るに至らなかっ
た。
れたもので、主走査方向に複数の記録ヘッドを配列した
インクジェット記録装置において、往復記録時の打ち込
み順序に起因する色ムラ及びテクスチャを低減すること
を目的とする。
め、本発明は次のような構成を備えたものとなってい
る。すなわち、本発明は、インク吐出用の複数のノズル
を配列してなるノズル群を複数備えた記録ヘッドを有
し、記録媒体上の同一記録領域に対し、異なるノズル群
を用いて複数回主走査を行うことにより、前記記録領域
に画像を完成させるようにしたインクジェット記録装置
であって、前記各ノズル群の記録比率設定領域を複数に
分割し、分割された領域毎に記録比率を設定する記録比
率設定手段を備えたことを特徴とするものである。
らなるノズル群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類
毎に主走査方向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同
一記録領域に対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群
を用いて往復記録走査を行うことにより、前記記録領域
に対し複数種のインクを用いて画像を完成させるインク
ジェット記録装置であって、前記各記録ヘッドの記録比
率を異なる値に設定する記録比率設定手段を備えたこと
を特徴とするものである。
らなるノズル群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類
毎に主走査方向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同
一記録領域に対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群
を用いて往復記録走査を行うことにより、前記記録領域
に対し複数種のインクを用いて画像を完成させるインク
ジェット記録装置であって、前記各記録ヘッドの両端部
分の記録比率を他の部分における記録比率より低く設定
する記録比率設定手段を備えたことを特徴とするもので
ある。
らなるノズル群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類
毎に主走査方向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同
一記録領域に対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群
を用いて往復記録走査を行うことにより、前記記録領域
に対し複数種のインクを用いて画像を完成させるインク
ジェット記録装置であって、記録ヘッドの使用量に応じ
て記録ヘッドのノズル配列方向における記録比率分布の
高低を切り換えて設定する記録比率設定変更手段を備え
たことを特徴とするものである。
ズルを配列してなるノズル群を複数備えた記録ヘッドを
有し、記録媒体上の同一記録領域に対し、異なるノズル
群を用いて複数回主走査を行うことにより、前記記録領
域に画像を完成させるようにしたインクジェット記録方
法であって、前記各ノズル群の記録比率設定領域を複数
に分割し、分割された領域毎に記録比率を設定すること
を特徴とする。
らなるノズル群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類
毎に主走査方向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同
一記録領域に対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群
を用いて往復記録走査を行うことにより、前記記録領域
に対し複数種のインクを用いて画像を完成させるインク
ジェット記録方法であって、前記各記録ヘッドの記録比
率を異なる値に設定することを特徴とする。
らなるノズル群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類
毎に主走査方向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同
一記録領域に対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群
を用いて往復記録走査を行うことにより、前記記録領域
に対し複数種のインクを用いて画像を完成させるインク
ジェット記録方法であって、前記各記録ヘッドの両端部
分の記録比率を他の部分における記録比率より低く設定
することを特徴とする。
らなるノズル群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類
毎に主走査方向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同
一記録領域に対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群
を用いて往復記録走査を行うことにより、前記記録領域
に対し複数種のインクを用いて画像を完成させるインク
ジェット記録方法であって、記録ヘッドの使用量に応じ
て記録ヘッドのノズル配列方向における記録比率分布の
高低を切り換えて設定することを特徴とする。
ば、往路および復路の打ち込み順序に起因する色ムラを
最小限に抑え,高速高画質カラー画像の記録を行うこと
が可能となる。
記録ヘッドを備える記録装置に係る実施形態を説明す
る。
クジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを
例に挙げ説明する。
(「記録」という場合もある)とは、文字、図形等有意
の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、
また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであ
るか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、
パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も
言うものとする。
プリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プ
ラスチック・フィルム、金属板等、ガラス、セラミック
ス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものと
する。
もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈
されるべきもので、プリント媒体上に付与されることに
よって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント
媒体の加工、或いはインクの処理(例えばプリント媒体
に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化)に供
され得る液体を言うものとする。
ト記録方式を用いたプリンタの概略構成を示す。図1に
おいて、この実施形態におけるプリンタの装置本体M1
000の外郭は、下ケースM1001、上ケースM10
02、アクセスカバーM1003及び排出トレイM10
04を含む外装部材と、その外装部材内に収納されたシ
ャーシM3019(図2参照)とから構成される。
る複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨
格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっ
ている。また、前記下ケースM1001は装置本体M1
000の外装の略下半部を、上ケースM1002は装置
本体M1000の外装の略上半部をそれぞれ形成してお
り、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収
納する収納空間を有する中空体構造をなしている。装置
本体M1000の上面部及び前面部には、それぞれ、開
口部が形成されている。
端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その
回転によって下ケースM1001の前面部に形成される
前記開口部を開閉させ得るようになっている。このた
め、記録動作を実行させる際には、排出トレイM100
4を前面側へと回転させて開口部を開成させることによ
り、ここから記録シートが排出可能となると共に排出さ
れた記録シートPを順次積載し得るようになっている。
また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM
1004a,M1004bが収納されており、必要に応
じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持
面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形
成される開口部を開閉し得るようになっており、このア
クセスカバーM1003を開くことによって本体内部に
収納されている記録ヘッドカートリッジH1000ある
いはインクタンクH1900等の交換が可能となる。な
お、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM10
03を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバ
ー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバ
ーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することに
より、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようにな
っている。
は、電源キーE0018及びレジュームキーE0019
が押下可能に設けられると共に、LED E0020が
設けられており、電源キーE0018を押下すると、L
ED E0020が点灯し記録可能であることをオペレ
ータに知らせるものとなっている。また、LED E0
020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、プリンタの
トラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を
有する。さらに、ブザーE0021(図7)をならすこ
ともできる。なお、トラブル等が解決した場合には、レ
ジュームキーE0019を押下することによって記録が
再開されるようになっている。
体M1000に収納、保持される本実施形態における記
録動作機構について説明する。
は、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自
動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出さ
れる記録シートPを所定の記録位置へと導くと共に、記
録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬
送部M3029と、記録位置に搬送された記録シートP
に所望の記録を行なう記録部と、前記記録部等に対する
回復処理を行う回復部(M5000)とから構成されて
いる。
るに、その記録部は、キャリッジ軸M4021によって
移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキ
ャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッド
カートリッジH1000とからなる。
いて図3〜5に基づき説明する。
ッジH1000は、図3に示すようにインクを貯留する
インクタンクH1900と、このインクタンクH190
0から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから
吐出させる記録ヘッドH1001とを有する。記録ヘッ
ドH1001は、後述するキャリッジM4001に対し
て着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を
採るものとなっている。
00では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするた
め、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシ
アン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエロー
の各色独立のインクタンクH1900が用意されており、図
4に示すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対
して着脱自在となっている。
分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、第
1のプレートH1200、電気配線基板H1300、第
2のプレートH1400、タンクホルダーH1500、
流路形成部材H1600、フィルターH1700、シー
ルゴムH1800から構成されている。
片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記
録素子に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術
により形成され、この記録素子に対応した複数のインク
流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフ
ィ技術により形成されると共に、複数のインク流路にイ
ンクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するよ
うに形成されている。また、記録素子基板H1100は
第1のプレートH1200に接着固定されており、ここ
には、前記記録素子基板H1100にインクを供給する
ためのインク供給口H1201が形成されている。さら
に、第1のプレートH1200には、開口部を有する第
2のプレートH1400が接着固定されており、この第
2のプレートH1400を介して、電気配線基板H13
00が記録素子基板H1100に対して電気的に接続さ
れるよう保持されている。この電気配線基板H1300
は、記録素子基板H1100にインクを吐出するための
電気信号を印加するものであり、記録素子基板H110
0に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し本
体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H
1301とを有しており、外部信号入力端子H1301
は、後述のタンクホルダーH1500の背面側に位置決
め固定されている。
に保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部
材H1600が例えば、超音波溶着により固定され、イ
ンクタンクH1900から第1のプレートH1200に
亘るインク流路H1501を形成している。また、イン
クタンクH1900と係合するインク流路H1501の
インクタンク側端部には、フィルターH1700が設け
られており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るように
なっている。また、インクタンクH1900との係合部
にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのイ
ンクの蒸発を防止し得るようになっている。
500、流路形成部材H1600、フィルターH170
0及びシールゴムH1800から構成されるタンクホル
ダー部と、前記記録素子基板H1100、第1のプレー
トH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレ
ートH1400から構成される記録素子部とを、接着等
で結合することにより、記録ヘッドH1001を構成し
ている。
ヘッドカートリッジH1000を搭載するキャリッジM40
01を説明する。
には、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドH10
01をキャリッジM4001上の所定の装着位置に案内
するためのキャリッジカバーM4002と、記録ヘッド
H1001のタンクホルダーH1500と係合し記録ヘ
ッドH1001を所定の装着位置にセットさせるよう押
圧するヘッドセットレバーM4007とが設けられてい
る。すなわち、ヘッドセットレバーM4007はキャリ
ッジM4001の上部にヘッドセットレバー軸に対して
回動可能に設けられると共に、記録ヘッドH1001と
の係合部には、ばね付勢されるヘッドセットプレート
(不図示)が備えられ、このばね力によって記録ヘッド
H1001を押圧しながらキャリッジM4001に装着
する構成となっている。
H1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブル
プリントケーブル(図7参照、以下、コンタクトFPC
と称す)E0011が設けられ、コンタクトFPC E
0011上のコンタクト部と記録ヘッドH1001に設
けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301
とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記
録ヘッドH1001への電力の供給などを行い得るよう
になっている。
ンタクト部とキャリッジM4001との間には不図示の
ゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力
とヘッドセットレバーばねによる押圧力とによってコン
タクト部とキャリッジM4001との確実な接触を可能
とするようになっている。さらに前記コンタクトFPC
E0011はキャリッジM4001の背面に搭載され
たキャリッジ基板E0013に接続されている(図7参
照)。
タは、上述した記録ヘッドカートリッジH1000の代わり
にキャリッジM4001にスキャナを装着することで読
取装置としても使用することができる。
M4001と共に主走査方向に移動し、記録媒体に代えて給
送された原稿画像をその主走査方向への移動の過程で読
み取るようになっており、その主走査方向の読み取り動
作と原稿の副走査方向の給送動作とを交互に行うことに
より、1枚の原稿画像情報を読み取ることができる。
0の概略構成を説明するために、スキャナM6000を上下
逆にして示す図である。
は、略箱型の形状であり、その内部には読み取りに必要
な光学系・処理回路などが収納されている。また、この
スキャナM6000をキャリッジM4001へと装着し
た時に、原稿面と対面する部分には読取部レンズM60
06が設けられており、このレンズM6006により原
稿面からの反射光を内部の読取部に収束することで原稿
画像を読み取るようになっている。一方、照明部レンズ
M6005は内部に不図示の光源を有し、その光源から
発せられた光がレンズM6005を介して原稿へと照射され
る。
れたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダM6
001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けられた
ルーバー状の把持部によってキャリッジM4001への
着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM60
01の外形形状は記録ヘッドH1001と略同形状であ
り、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリッジ
H1000と同様の操作で着脱することができる。
取り処理回路を有する基板が収納される一方、この基板
に接続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出す
るよう設けられており、キャリッジM4001へとスキ
ャナM6000を装着した際、スキャナコンタクトPC
B M6004がキャリッジM4001側のコンタクト
FPC E0011に接触し、基板を、キャリッジM4
001を介して本体側の制御系に電気的に接続させるよ
うになっている。
明の実施形態における電気的回路構成を説明する。図7
は、この実施形態における電気的回路の全体構成例を概
略的に示す図である。
キャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPC
B(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニッ
トE0015等によって構成されている。ここで、電源
ユニットE0015は、メインPCB E0014と接続さ
れ、各種駆動電源を供給するものとなっている。また、
キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001
(図2)に搭載されたプリント基板ユニットであり、コ
ンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドとの信
号の授受を行うインターフェースとして機能する他、キ
ャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサE
0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコー
ダスケールE0005とエンコーダセンサE0004と
の位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシブ
ルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じて
メインPCB E0014へと出力する。
態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を
司るプリント基板ユニットであり、紙端検出センサ(P
Eセンサ)E0007、ASF(自動給紙装置)センサ
E0009、カバーセンサE0022、パラレルインタ
ーフェース(パラレルI/F)E0016、シリアルイ
ンターフェース(シリアルI/F)E0017、リジュ
ームキーE0019、LED E0020、電源キーE
0018、ブザーE0021等に対するI/Oポートを
基板上に有する。またさらに、キャリッジM1400を主走
査させるための駆動源をなすモータ(CRモータ)E0
001、記録媒体を搬送するための駆動源をなすモータ
(LFモータ)E0002、記録ヘッドの回動動作と記
録媒体の給紙動作に兼用されるモータ(PGモータ)E
0003と接続されてこれらの駆動を制御する他、イン
クエンプティセンサE0006、GAPセンサE000
8、PGセンサE0010、CRFFC E0012、
電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有
する。
の内部構成を示すブロック図である。図において、E1
001はCPUであり、このCPU E1001は内部
に発振回路E1005に接続されたクロックジェネレー
タ(PCG) E1002を有し、その出力信号E1019
によりシステムクロックを発生する。また、制御バスE
1014を通じてROM E1004およびASIC
(Application SpecificIntegrated Circuit) E10
06に接続され、ROMに格納されたプログラムに従っ
て、ASIC E1006の制御、電源キーからの入力信号
E1017、及びリジュームキーからの入力信号E10
16、カバー検出信号E1042、ヘッド検出信号(H
SENS)E1013の状態の検知を行ない、さらにブ
ザー信号(BUZ)E1018によりブザーE0021
を駆動し、内蔵されるA/DコンバータE1003に接
続されるインクエンプティ検出信号(INKS)E10
11及びサーミスタによる温度検出信号(TH)E10
12の状態の検知を行う一方、その他各種論理演算・条
件判断等を行ない、インクジェット記録装置の駆動制御
を司る。
録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラ
ットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及
びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011
を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インク
エンプティ検出信号E1011はインクエンプティセンサE
0006から出力されるアナログ信号、温度検出信号E
1012はキャリッジ基板E0013上に設けられたサ
ーミスタ(図示せず)からのアナログ信号である。
て、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、AS
IC E1006からのCRモータ制御信号E1036
に従って、CRモータ駆動信号E1037を生成し、C
RモータE0001を駆動する。E1009はLF/P
Gモータドライバであって、モータ電源E1040を駆
動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制
御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ
駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータ
を駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生
成してPGモータを駆動する。
C E1006からの電源制御信号E1024に従って
発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。
パラレルI/F E0016は、ASIC E1006
からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接続さ
れるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、また
パラレルI/FケーブルE1031の信号をASIC
E1006に伝達する。シリアルI/F E0017
は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E
1028を、外部に接続されるシリアルI/Fケーブル
E1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの
信号をASIC E1006に伝達する。
ッド電源(VH)E1039及びモータ電源(VM)E
1040、ロジック電源(VDD)E1041が供給さ
れる。また、ASIC E1006からのヘッド電源O
N信号(VHON)E1022及びモータ電源ON信号
(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入
力され、それぞれヘッド電源E1039及びモータ電源
E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE
0015から供給されたロジック電源(VDD)E10
41は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPC
B E0014内外の各部へ供給される。
PCB E0014上で平滑化された後にフレキシブル
フラットケーブルE0011へと送出され、記録ヘッド
カートリッジH1000の駆動に用いられる。E100
7はリセット回路で、ロジック電源電圧E1041の低
下を検出して、CPU E1001及びASIC E1
006にリセット信号(RESET)E1015を供給
し、初期化を行なう。
導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてCP
U E1001によって制御され、前述したCRモータ
制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源制
御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、及
びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレル
I/F E0016およびシリアルI/F E0017
との信号の授受を行なう他、PEセンサE0007から
のPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサE
0009からのASF検出信号(ASFS)E102
6、記録ヘッドと記録媒体とのギャップを検出するため
のセンサ(GAP)センサE0008からのGAP検出
信号(GAPS)E1027、PGセンサE0010か
らのPG検出信号(PGS)E1032の状態を検知し
て、その状態を表すデータを制御バスE1014を通じ
てCPU E1001に伝達し、入力されたデータに基
づきCPU E1001はLED駆動信号E1038の
駆動を制御してLEDE0020の点滅を行なう。
20の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド
制御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH100
0とのインターフェイスをとり記録動作を制御する。こ
こにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020はフ
レキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力さ
れるCRエンコーダセンサE0004の出力信号であ
る。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブル
フラットケーブルE0012、キャリッジ基板E001
3、及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッ
ドH1000に供給される。
の内部構成例を示すブロック図である。
については、記録データやモータ制御データ等、ヘッド
や各部機構部品の制御にかかわるデータの流れのみを示
しており、各ブロックに内蔵されるレジスタの読み書き
に係わる制御信号やクロック、DMA制御にかかわる制
御信号などは図面上の記載の煩雑化を避けるため省略し
ている。
あり、図9に示すようにCPU E1001から出力さ
れるクロック信号(CLK)E2031及びPLL制御
信号(PLLON)E2033により、ASIC E1
006内の大部分へと供給するクロック(図示しない)
を発生する。
ス(CPUI/F)であり、リセット信号E1015、
CPU E1001から出力されるソフトリセット信号
(PDWN)E2032、クロック信号(CLK)E2
031及び制御バスE1014からの制御信号により、
以下に説明するような各ブロックに対するレジスタ読み
書き等の制御や、一部ブロックへのクロックの供給、割
り込み信号の受け付け等(いずれも図示しない)を行な
い、CPU E1001に対して割り込み信号(IN
T)E2034を出力し、ASIC E1006内部で
の割り込みの発生を知らせる。
用のデータバッファとして、受信バッファE2010、
ワークバッファE2011、プリントバッファE201
4、展開用データバッファE2016などの各領域を有
すると共に、モータ制御用としてモータ制御バッファE
2023を有し、さらにスキャナ動作モード時に使用す
るバッファとして、上記の各記録用データバッファに代
えて使用されるスキャナ取込みバッファE2024、ス
キャナデータバッファE2026、送出バッファE20
28などの領域を有する。
U E1001の動作に必要なワーク領域としても使用
されている。すなわち、E2004はDRAM制御部で
あり、制御バスによるCPU E1001からDRAM
E2005へのアクセスと、後述するDMA制御部E
2003からDRAM E2005へのアクセスとを切
り替えて、DRAM E2005への読み書き動作を行
なう。
からのリクエスト(図示せず)を受け付けて、アドレス
信号や制御信号(図示せず)、書込み動作の場合には書
込みデータE2038、E2041、E2044、E2
053、E2055、E2057などをDRAM制御部E
2004に出力してDRAMアクセスを行なう。また読み出
しの場合には、DRAM制御部E2004からの読み出
しデータE2040、E2043、E2045、E20
51、E2054、E2056、E2058、E205
9を、リクエスト元のブロックに受け渡す。
Fであり、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御により、パラレルI/F E0016
を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信イ
ンターフェイスを行なう他、記録時にはパラレルI/F
E0016からの受信データ(PIF受信データE2
036)をDMA処理によって受信制御部E2008へ
と受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E20
05内の送出バッファE2028に格納されたデータ
(1284送信データ(RDPIF)E2059)をD
MA処理によりパラレルI/Fに送信する。
(USB)I/Fであり、CPUI/F E2001を
介したCPU E1001の制御により、シリアルI/
FE0017を通じて、図示しない外部ホスト機器との
双方向通信インターフェイスを行なう他、印刷時にはシ
リアルI/F E0017からの受信データ(USB受
信データE2037)をDMA処理により受信制御部E
2008に受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM
E2005内の送出バッファE2028に格納された
データ(USB送信データ(RDUSB)E2058)
をDMA処理によりシリアルI/F E0017に送信
する。受信制御部E2008は、1284I/F E2
006もしくはUSBI/F E2007のうちの選択
されたI/Fからの受信データ(WDIF)E203
8)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信
バッファ書込みアドレスに、書込む。E2009は圧縮
・伸長DMAコントローラであり、CPUI/F E20
01を介したCPUE1001の制御により、受信バッ
ファE2010上に格納された受信データ(ラスタデー
タ)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信
バッファ読み出しアドレスから読み出し、そのデータ
(RDWK)E2040を指定されたモードに従って圧
縮・伸長し、記録コード列(WDWK)E2041とし
てワークバッファ領域に書込む。
ローラで、CPUI/F E2001を介したCPU
E1007の制御によってワークバッファE2011上
の記録コード(RDWP)E2043を読み出し、各記
録コードを、記録ヘッドカートリッジH1000へのデ
ータ転送順序に適するようなプリントバッファE201
4上のアドレスに並べ替えて転送(WDWP E204
4)する。また、E2012はワーククリアDMAコント
ローラであり、CPUI/F E2001を介したCP
U E1001の制御によって記録バッファ転送DMAコ
ントローラ E2013による転送が完了したワークバ
ッファ上の領域に対し、指定したワークフィルデータ
(WDWF)E2042を繰返し書込む。
ーラであり、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御により、ヘッド制御部E2018か
らのデータ展開タイミング信号E2050をトリガとし
て、プリントバッファ上に並べ替えて書込まれた記録コ
ードと展開用データバッファE2016上に書込まれた
展開用データとを読み出し、展開記録データ(RDHD
G)E2045をカラムバッファ書込みデータ(WDH
DG)E2047としてカラムバッファE2017に書
込む。ここで、カラムバッファE2017は、記録ヘッ
ドカートリッジH1000への転送データ(展開記録デ
ータ)を一時的に格納するSRAMであり、記録データ
展開DMAコントローラE2015とヘッド制御部E2018とのハ
ンドシェーク信号(図示せず)によって両ブロックによ
り共有管理されている。
F E2001を介したCPU E1001の制御によ
り、ヘッド制御信号を介して記録ヘッドカートリッジH
1000またはスキャナとのインターフェイスを行なう
他、エンコーダ信号処理部E2019からのヘッド駆動
タイミング信号E2049に基づき、記録データ展開DM
Aコントローラに対してデータ展開タイミング信号E2
050の出力を行なう。
ング信号E2049に従って、カラムバッファから展開
記録データ(RDHD)E2048を読み出し、そのデ
ータをヘッド制御信号E1021として記録ヘッドカー
トリッジH1000に出力する。また、スキャナ読み取
りモードにおいては、ヘッド制御信号E1021として
入力された取込みデータ(WDHD)E2053をDR
AM E2005上のスキャナ取込みバッファE202
4へとDMA転送する。E2025はスキャナデータ処
理DMAコントローラであり、CPUI/F E2001
を介したCPUE1001の制御により、スキャナ取込
みバッファE2024に蓄えられた取込みバッファ読み
出しデータ(RDAV)E2054を読み出し、平均化
等の処理を行なった処理済データ(WDAV)E205
5をDRAM E2005上のスキャナデータバッファ
E2026に書込む。E2027はスキャナデータ圧縮
DMAコントローラで、CPUI/F E2001を介し
たCPU E1001の制御により、スキャナデータバ
ッファE2026上の処理済データ(RDYC)E20
56を読み出してデータ圧縮を行ない、圧縮データ(W
DYC)E2057を送出バッファE2028に書込み
転送する。
り、エンコーダ信号(ENC)を受けて、CPU E1
001の制御で定められたモードに従ってヘッド駆動タ
イミング信号E2049を出力する他、エンコーダ信号
E1020から得られるキャリッジM4001の位置や
速度にかかわる情報をレジスタに格納して、CPU E
1001に提供する。CPU E1001はこの情報に
基づき、CRモータE0001の制御における各種パラ
メータを決定する。また、E2020はCRモータ制御
部であり、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御により、CRモータ制御信号E103
6を出力する。
ンサE0010、PEセンサE0007、ASFセンサ
E0009、及びGAPセンサE0008等から出力さ
れる各検出信号E1033,E1025,E1026,E1027を受けて、C
PU E1001の制御で定められたモードに従ってこ
れらのセンサ情報をCPU E1001に伝達する他、
LF/PGモータ制御用DMAコントローラ E2021
に対してセンサ検出信号E2052を出力する。
E2021は、CPUI/F E2001を介したCP
U E1001の制御により、DRAM E2005上
のモータ制御バッファE2023からパルスモータ駆動
テーブル(RDPM)E2051を読み出してパルスモ
ータ制御信号E1033を出力する他、動作モードによ
っては前記センサ検出信号を制御のトリガとしてパルス
モータ制御信号E1033を出力する。また、E203
0はLED制御部であり、CPUI/F E2001を
介したCPU E1001の制御により、LED駆動信
号E1038を出力する。さらに、E2029はポート
制御部であり、CPUI/F E2001を介したCP
U E1001の制御により、ヘッド電源ON信号E1
022、モータ電源ON信号E1023、及び電源制御
信号E1024を出力する。
成された本発明の実施形態におけるインクジェット記録
装置の動作を図10のフローチャートに基づき説明す
る。
と、まず、ステップS1では装置の第1の初期化処理を
行なう。この初期化処理では、本装置のROMおよびR
AMのチェックなどの電気回路系のチェックを行ない、
電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
0の上ケースM1002に設けられた電源キーE001
8がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE00
18が押された場合には、次のステップS3へと移行
し、ここで第2の初期化処理を行う。
駆動機構及び記録ヘッドのチェックを行なう。すなわ
ち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行う
に際し、装置が正常に動作可能であるかを確認する。
う。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令
イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび
内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベント
が発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へ
と移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベ
ントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同
ステップでその他のイベントが発生した場合にはステッ
プS11へと移行する。ここで、ステップS5では、外
部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、
用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判断し、その判
断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に
記憶し、ステップS6へと進む。次いでステップS6で
はステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始
し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進
む。ステップS7では記録動作を行なう。この記録動作
では、外部I/Fから送出されてきた記録データを、一
旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0001
を駆動してキャリッジM4001の主走査方向への移動
を開始すると共に、プリントバッファE2014に格納
されている記録データを記録ヘッドH1001へと供給
して1行の記録を行ない、1行分の記録データの記録動
作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFロ
ーラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送
る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fか
らの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステ
ップ8へと進む。
を駆動し、排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全
に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰
返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上
に完全に排紙された状態となる。
ジの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきペ
ージが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以
下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、
記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記
録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次の
イベントを待つ。
理を行ない、本装置の動作を停止させる。つまり、各種
モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切
断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4
に進み、次のイベントを待つ。
のイベント処理を行なう。例えば、本装置の各種パネル
キーや外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回
復イベントなどに対応した処理を行なう。なお、処理終
了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
は、電気熱変換体が発生する熱エネルギーを利用して液
体に膜沸騰を生じさせ気泡を形成する形態である。
する。 (第1の実施形態)まず、本発明の特徴的構成に係る第
1の実施形態を説明する。
成および配列の一例を示す。ここでは、通常のC(シア
ン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)の4
色あるいは,淡C,淡Mの各色に応じた合計6種類の記
録ヘッドをキャリッジに搭載しており、各記録ヘッド
は、主走査方向(キャリッジの移動方向)に沿って一列
に配列された所謂横並び記録ヘッドとなっている。各記
録ヘッドは、主走査方向と直交する方向(縦方向)に沿
って2本のノズル列が形成されており、各ノズル列に
は、それぞれ600dpiのピッチで多数(例えば25
5個)のノズルが配列されている。但し、各記録ヘッド
内の2列のノズル列は、ノズルの配置を互いに半画素づ
つずらしているため、各記録ヘッドは、実質的には12
00dpiのピッチにて縦一列にノズルが配列されたも
のと同一になっている。
ドを用い、記録媒体上の同一の記録領域に対し4回の主
走査記録(パス記録)を異なるノズル群を用いて行うこ
とにより画像を完成させる4パス記録方式を採ってい
る。図15は、記録ヘッドC、M、Yによって4パス記
録方式が実行される際の、各ノズル群における記録比率
を模式的に示した図である。図示のように、各記録ヘッ
ドは第1〜第4のノズル群を有し、各ノズル群の縦方向
における幅、すなわち、各ノズル群によって形成される
各記録領域の幅は、各パス毎に記録媒体が副走査方向へ
と搬送される距離(搬送量)に一致している。そして、
各記録ヘッドの各ノズル群における記録比率は、各記録
ヘッドC,M,Yに供給される記録データの間引きを行
うマスクパターンPC,PM,PYによって決定され
る。各マスクパターンPC,PM,PYは、いずれも、
各ノズル群に対応したマスク領域、換言すれば1パス目
から4パス目の各記録走査に対応したマスク領域を有す
る。図中、PC1〜PC4はマスクパターンPCにおけ
る各マスク領域を、PM1〜PM4はマスクパターンP
Mにおける各マスク領域を、PY1〜PY4はマスクパ
ターンPYにおける各マスク領域をそれぞれ示してお
り、いずれも第1〜第4のノズル群に対応している。
域に設定された記録比率は、副走査方向において2分割
されている。例えば、マスクパターンPCでは、1パス
目の走査記録に対応するマスク領域PC1にて設定され
る記録比率は、用紙搬送方向における後半部が10%、
前半部が20%であり、2パス目の記録走査に対応する
マスク領域PC2の記録比率は、後半部が20%、前半
部が30%であり、3パス目の記録走査に対応するマス
ク領域PC3の記録比率は、後半部が30%、前半部が
40%であり、4パス目の記録走査に対応するマスク領
域PC4の記録比率は、後半部が40%、前半部が10
%である。
の走査記録に対応するマスク領域PM1にて設定される
記録比率は、用紙搬送方向における後半部が10%、前
半部が20%であり、2パス目の記録走査に対応するマ
スク領域PM2の記録比率は、後半部が30%、前半部
が40%であり、3パス目の記録走査に対応するマスク
領域PM3の記録比率は、後半部が40%、前半部が3
0%であり、4パス目の記録走査に対応するマスク領域
PM4の記録比率は、後半部が20%、前半部が10%
である。
目の走査記録に対応するマスク領域PY1にて設定され
る記録比率は、用紙搬送方向における後半部が10%、
前半部が40%であり、2パス目の記録走査に対応する
マスク領域PY2の記録比率は、後半部が40%、前半
部が30%であり、3パス目の記録走査に対応するマス
ク領域PY3の記録比率は、後半部が30%、前半部が
20%であり、4パス目の記録走査に対応するマスク領
域PY4の記録比率は、後半部が20%、前半部が10
%である。
この実施形態においては、第1〜第4のノズル群によっ
て記録される記録媒体上の各領域(1パス記録領域〜4
パス記録領域)に対し、それぞれ異なる記録比率によっ
て記録を行うと共に、各記録領域に対する記録比率を均
一な値とせず、記録領域を記録媒体搬送方向において前
後に2分割し、各分割領域に対する記録比率を異なる値
としている。
る各マスクパターンPC,PM,PYは、前述のように
互いに異なるパターンとなっているが、各マスクパター
ンは、往復記録において各記録ヘッドの打ち込み順序の
相違に起因する色ムラを解消すべく、相補的な関係をも
たせたものとなっている。
M,PYにあっては、4回の記録走査において、記録比
率が最大となる走査回数がそれぞれ異なるように設定し
ている。つまり、Cマスクパターンでは3〜4パスにか
けて(マスク領域PC3の前半部とマスク領域PC4の
後半部)、Mマスクパターンでは2〜3パスにかけて
(マスク領域PM2の前半部とマスク領域PM3の後半
部)、Yマスクパターンでは1〜2パスにかけて(マス
ク領域PY1の前半部とマスク領域PY2の後半部)、
それぞれ記録比率が最大(40%)となるよう設定して
いる。
がそれぞれ異なる。例えば、シアンとイエローの重ね合
わせにてグリーンのベタ画像記録を行う場合、1〜2パ
ス記録では、シアンは40((50+30)/2)%の
記録比率にて記録されるのに対し、イエローは既に60
((50+70)/2)%の記録比率にて記録されてい
ることとなる。このため、4パス記録走査のうち、前半
の1〜2パス記録走査においては、イエローの方が20
%の記録比率だけ余分に打ち込まれることとなる。そし
て、少なくともこの余分に打ち込まれたイエローはシア
ンとの重ね打ちがなされない1次色のイエローとなる。
つまり、前半2回の往復記録走査によって記録されるイ
エローインクは、その記録順序に係わりなく、後半2回
の往復記録走査に対し、少なくとも20%の記録比率分
だけ先打ちされることとなる。このようにして、往復記
録の順序に係わりなくインクの先打ちを行うことができ
るため、各記録走査領域の打ち込み順序に起因する色ム
ラの発生を低減することができる。さらにこの実施形態
においては、記録ヘッドの各ノズル群を2つの分割部分
に分け、各分割部分による記録比率を個々に設定するも
のとなっているため、高い記録比率で記録される記録領
域も細分化され、記録領域内に記録される各色の記録比
率をより細かい領域毎に制御することが可能となる。
示すように、各ノズル群の分割部分毎に段階的に記録比
率を設定するものとなっているが、記録比率を図6に示
すようにより滑らかなな曲線で表されるよう設定するこ
とも可能である。ここで、図16は各記録ヘッドC,
M,Yのノズル配列方向に対する記録比率を示す線図で
あり、同図における横軸は記録ヘッドのノズル配列方向
を示し、縦軸は各領域の記録比率を示している。図示の
ように滑らかに記録比率を変化させた場合にも、図15
に示すように段階的に記録比率を設定した場合と同様
に、ノズル使用頻度の高い色と低い色とを区別すること
が可能である。このように滑かな曲線によってマスクパ
ターンPC,PM,PYの分割領域内の記録比率分布を
設定するためには、各マスクパターンPC,PM,PY
の各マスク領域内の分割数をさらに増加することにより
実現でき、これによれば、図15と同様の色ムラ軽減効
果を確認することができることに加え、より画像のテク
スチャを低減することができる。なお、図5および図6
に示すこの第1の実施形態においては、各マスクパター
ンPC,PM,PYによって設定される記録比率のピー
ク値(極大)を1箇所に設定しているが、各マスクパタ
ーンによって設定される記録比率を、複数の極大値・極
小値を持つように設定することも可能である。但しこの
場合にも、各々の記録ヘッド内では補完関係を維持し、
かつ各記録ヘッド間においては極大、極小値の位相が互
いに異なるよう記録比率を設定する必要がある。
一例を示す。
6ドットのサイズを有し、2ドット×1ドットの集中ド
ットがランダムに配置されている例である。図示のよう
に、各色のマスクパターンには、各マスク領域にて設定
される各記録ヘッドの記録比率の分布に偏りが生じてい
ることが分かる。
のように1200dpi、ピッチ吐出量4plの高密度記録
を可能とする記録ヘッドを使用しているが、このような
ピッチ吐出量の小さい記録ヘッドでは、記録動作開始後
に記録ヘッドの両端部のノズルから吐出されるドットが
図18及び図19に示すように内方へと傾斜する現象
(よれ)が発生する。このよれは、記録し始める数ドッ
トでは発生しないが、キャリッジが加速されて行くと、
それにつれて次第に発生し始め、約50μm程着弾位置
がずれた後、収束する。このよれが発生すると記録媒体
の各記録領域の境界部分にインクが打たれないスジ状の
空白部分(白スジ)が形成される可能性が高まり、白ス
ジが発生した場合には画像品質が著しく損なわれること
となった。
べくこの実施形態においては、記録動作開始後に、ドッ
トが内方へと傾斜する記録ヘッド両端部の記録比率を小
さな値に設定し、その両端部に位置するノズルの使用頻
度を低下させている。これによれば、よれの発生するド
ットが減少するため、よれの影響が大幅に軽減され、記
録された画像に白スジが発生するのを防止することがで
き、画像品質の向上を図ることができる。
ノズル群における記録比率の設定領域を2分割した場合
を例に採り説明したが、各ノズル群における記録比率の
設定領域を2分割以上に設定することも可能である。例
えば、4パス往復記録にて画像を形成する場合におい
て、各ノズル群によって形成される各パス毎の記録比率
を4分割した場合に形成される画像を図20に示す。
均一な記録比率に設定されている場合(設定領域の分割
数を1とした場合)であり、(b)は各ノズル群内の記
録比率の設定領域が4分割された場合を示している。こ
の4分割された設定領域(分割領域)では、往路及び復
路のインクの打ち込み順序の違いと、各ノズル群におけ
る各分割領域内の記録比率の重ね方の違いとによって、
色味に差異が生じる。
5に示す上記実施形態のように記録比率の設定領域を2
分割した場合には、図20(a)に示すように通常の均
一な記録比率分布により記録された画像と比べ、画像品
質は大幅に改善されるものの、若干の濃度ムラが認識さ
れる可能性がある。これは、上記記録ヘッドにおける各
ノズル群の1/2の幅を有する各分割領域の幅は、人間
の視覚特性で認識し得る範囲に属する幅であることによ
る。本発明者による検討結果では、60μm以下のピッ
チにて分割した時にのみ打ち込み順序差によって生じる
色ムラ(バンディング)の低減効果が顕著に現れること
を確認している。また60μm以下で分割数を順次増大
させ、各分割数での色むら低減効果を検討したが、60
μm以下では分割数を増大させても画像品質に顕著な改
善は見られていないこともまた確認している。
定領域の分割数に関しては、図14に示すヘッド構成
(1200dpi,256Nヘッド)にて4パス記録を
行う場合、8分割した場合にその効果が現れていること
も同時に確認している。
るものではなく、適用する記録方式のマルチパス数、各
ノズル群の分割領域の数などは、種々のメディアに応じ
て最適な値に設定することが可能である。
実施形態を説明する。
のマスクパターンPC,PM,PYでは、図15または
図16に示すように、記録ヘッドの各ノズル群に設定す
る記録比率に偏りをもたせてあるため、高い記録比率が
設定さされた一部のノズル郡の使用頻度が他の部分に比
して常に高くなり、その部分の特性劣化が他の部分より
顕著になる可能性がある。そこで、この第2の実施形態
では、上記第1の実施形態と同様のマスクパターンを用
いることに加え、ドットカウント手段またはタイマ手段
などを設けると共に、それら手段のカウント値または計
測時間に従って、マスクパターンの記録比率分布を反転
させるパターン反転手段を設けたものとなっている。な
お、本明細書でいう反転とは、記録比率分布の比較的高
い部分が比較的低い部分に切換わることを意味し、高と
低の程度はそれぞれ個々に設定し得るものであって、高
と低が必ずしも一対一に対応しないような関係にある場
合の切換も含む。換言すれば、所定の基準値に対して厳
密に高と低が対称とならない場合の切換えも反転として
記載する。
制御動作を司る制御系の概略構成を示すブロック図であ
る。図21において、85は記録制御手段、81は記録
ヘッドの記録開始時から現在に至るまでに吐出された記
録ドット数をカウントする記録ドット数カウンタ、82
は前回のマスクパターンの記録比率を反転させた時刻ま
たは電源ONからの記録動作が開始されるまでの時間を
カウントするタイムカウント手段、83は記録ヘッドに
おける記録比率分布の反転動作を指示する反転指示手
段、84は前記反転指示手段による指示に従って記録ヘ
ッドにおける記録比率分布を反転させる反転制御手段で
ある。
されることにより、記録データに従って記録媒体に画像
を記録するよう、記録ヘッド、キャリッジおよび記録媒
体搬送手段の駆動を制御するものである。前記マスクパ
ターンデューティー反転動作指示手段83は、現在の記
録ドットカウント値と予め設定した所定の設定ドット数
との比較ならびに記録時間カウント値と予め設定した所
定の設定記録動作時間との比較に基づいてマスクパター
ンデューティーを反転するタイミングを決定するもので
ある。
の動作を説明する。図22において,記録制御手段85
が記録命令を受けて記録ヘッド、キャリッジおよび記録
媒体搬送手段の駆動を行い記録を開始する(ステップ1
21)と、記録ドット数カウンタ81と記録時間カウン
タ82のカウント動作がスタートされ、記録ドット数カ
ウントと記録時間カウントとを開始する(ステップ12
2)。
13は記録ヘッドの使用開始時から現在までにカウント
された記録ドット数Nと予め設定された設定ドット数N
revとを常に比較しており(ステップ123)、N>
Nrevであれば、マスクパターンによって設定される
記録比率の反転動作命令を記録制御手段85と反転動作
制御手段84とに送り、マスクパターンによる記録比率
を反転させる(ステップ125)。この実施形態におい
ては、各色毎に間引き率(記録ヘッドにおける記録比
率)を反転させた2種類のマスクパターンを記録装置本
体のROMなどに格納しており、前記反転動作指令に応
じて現在用いている一方のマスクパターンから他方のマ
スクパターンへと切り換えることによって記録比率の反
転を行うようになっている。
行われた時または記録ヘッドが使用開始された当初から
現在に至るまでの記録動作時間と、予め設定した設定記
録動作時間Trevとを比較し(ステップ124)、T
>Trevであれば、マスクパターンによって設定され
る記録比率の反転動作命令を記録制御手段85と反転動
作制御手段84とに送り、マスクパターンによって設定
される記録比率の反転動作を実行する(ステップ12
5)。これらの反転動作実行を記録中に行うと画像弊害
が発生する虞があるため、これらの反転動作は、排紙処
理後などの記録動作に影響しないタイミングで実行する
ことがより好ましい。
ドット数カウント手段81記録動作時間カウント手段8
2は共にカウント値をリセットし(ステップ126)、
いずれもカウント動作を再スタートさせる。 なお、ス
テップ123及びステップ124において、N>Nre
v、及びT<Trevの場合はマスクパターンによって
設定される記録比率の反転動作は行わない。
ングの設定例を示す。同図において、横軸はT(記録動
作時間カウント値)、縦軸はN(ドット数カウント値)
をそれぞれ示す。図では、記録ヘッドの吐出寿命を3×
108ドットとした場合を示している。ここで、記録ヘ
ッド内のある1つのノズル群に着目したとすると、記録
ヘッドから吐出されたドット数Nが、記録ヘッドの吐出
寿命とされるドット数の半分のドットである1.5×1
08ドット(Nrev)に達する時点、あるいは、記録
ヘッドの使用を開始してから最初の3.0×102日間
(Trev)が経過する時点までは(図26では両時点
は一致した場合を示している)、マスクパターンによっ
てノズル群の記録比率は高い値に設定される。すなわち
使用頻度は高くする。
v)を超えた時点、あるいは、一定の設定時間(3.0
×102日間)が経過した時点で、マスクパターンによ
り設定される記録比率は反転(第1回目の反転)して低
い値になる。すなわち、使用頻度は低くなる。この低い
記録比率を設定するマスクパターンは、第1回目の反転
時から、記録されたドット数Nが1.5×108ドット
(Nrev)に達するまで、あるいは、3.0×102
日間(Trev)が経過するまで使用される。
8ドットの記録が実行されるか、あるいは3.0×10
2日間が経過すると(図23では記録動作開始から6.
0×102日間後となっている)、再び記録比率の反転
(第2回目の反転)を行う。その結果、ノズル群の記録
比率は高くなり、使用頻度は高くなる。このように、こ
の実施形態では、記録動作時間のカウント、ドットカウ
ントのいずれか一方の設定値を超えた場合に反転動作を
繰り返す構成とすることにより、記録ヘッド内の各ノズ
ル群は均一な頻度で使用されるようになり、一部のノズ
ルのみが著しく劣化してしまい記録ヘッド全体の寿命が
低下するのを防止することができる。
v、設定記録動作時間Trevは、記録比率の反転を行
わない場合に比し、記録ヘッドの寿命を約1.5倍延長
し得るような設定値となっているが、記録動作時間カウ
ントおよびドット数カウントの設定値は任意に設定可能
である。
ドに設定されるインク吐出条件(設定記録動作時間Tr
ev、設定ドット数Nrevなど)は異なるが、マスク
パターンの記録比率を反転させるべき状態になったもの
が、複数の記録ヘッドの中の1つでも出現した場合に
は、その時点で全ての記録ヘッドにおける記録比率を反
転させるようにすることが望ましい。
後のマスクパターンの一例を示す。図中(a)に示す反
転前のマスクパターンから、(b)に示す反転後のマス
クパターンへと切り換えた場合、図示のように各記録走
査における記録比率は次のようになる。すなわち、第1
記録走査では15(=(20+10)/2)%→25
(=(10+40)/2)%、第2記録走査では35
(=(30+40)/2)%→25(=(30+20)
/2)%、第3記録走査では35(=(40+30)/
2)%→25(=(40+10)/2)%、第4記録走
査では15(=(20+10)/2)%→25(=(4
0+10)/2)%となる。このように上記2つのマス
クパターンを切り換えることにより、ノズルに対し、低
い記録比率が設定されていた場合には、高い記録比率
を、低い記録比率が設定されていた場合には、高い記録
比率をそれぞれ設定することができるため、各ノズルの
使用頻度をより均一化することができる。
も、ドットの端部よれ対策を施すべく第1の実施形態に
示した場合と同様に、両端部の記録比率は低く設定して
いる。このため、両端部領域を除外した部分の記録比率
を記録比率の平均値が30%となるマスクパターンを作
成していることになる。すなわち、2パス記録及び3パ
ス記録の記録比率は、反転前は35%、反転後は25%
であるため、それらの平均値は30%となる。
ット数カウント、記録動作時間カウントに対する設定値
を反転動作を行うか否かを判断する閾値として設定した
場合を例に採り説明したが、記録枚数を反転動作の判断
を行うための閾値とし、記録枚数が所定の枚数に達した
時点でマスクパターンを切り替えるような手段を採るこ
とも可能である。
は、往復記録における記録順序の違いに起因する色ム
ラ、記録ヘッド両端部におけるインクドットのよれに起
因する色ムラなどを解消するものを示したが、こうした
色ムラは、2次色以上の色を形成する場合に、その色の
組合せによっても顕著に視認される場合と、そうでない
場合とがある。
M,C,M,Yインク)にて2次色ベタ画像を形成する
場合、本発明者が検討した結果、淡インク系(PC,P
M,Y)と濃インク(Bk,C,M)系との組み合わせ
で色ムラが顕著に見られることが確認された(図25参
照)。従って、図26に示すように淡インク系(PC,
PM,Y)のマスクパターンと、濃インク系(Bk,
C,M)用マスクパターンとを用意し、それぞれをノズ
ル列方向における記録比率の分布を反転させたマスクパ
ターンとし、それらを互いに組みあわせるようにすれ
ば、色ムラを低減することが可能となる。
は、上記のように濃インクと淡インクとの組合せ以外
に、吐出量が異なる色の組合せにも適用可能である。つ
まり、吐出量が大きい色のグループと、吐出量が少ない
色のグループとでそれぞれ2種類のマスクパターンを持
つ構成を採ることも可能である。
方向に沿って配列された各記録ヘッドの記録比率を異な
る値に設定したため、往路および復路の打ち込み順序に
より発生する色ムラを最小限に抑えることができ、高速
にて高品位なカラー画像の記録を行うことが可能とな
る。さらに、各記録ヘッドに設定される記録比率の高低
をノズルの使用状態によって切り換えるようにすれば、
記録ヘッド内の部分的な劣化を防止することができ、記
録ヘッドの寿命を向上させることができる。
録比率の設定領域を複数に分割し、その分割した設定領
域の記録比率を異なる値に設定したため、画像にテクス
チャが発生するのを防止することができ、高品位な画像
を得ることができる。
ズル群の記録デューティを低く設定したため、記録ヘッ
ドの移動に伴って発生するインクドットのよれに起因す
る白スジの発生を低減することができ、大幅な画質向上
を期待できる。
タの外観構成を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
ヘッドカートリッジを組立てた状態を示す斜視図であ
る。
斜視図である。
解斜視図である。
の一実施例によるプリンタに搭載可能なスキャナカート
リッジの構成を示すために、そのスキャナカートリッジ
を天地逆にして示す斜視図である。
路の全体構成を概略的に示すブロック図である。
部構成例を示すブロック図である。
構成例を示すブロック図である。
フローチャートである。
行った場合の各インクの打ち込み順序差による色ムラの
発生メカニズムをミクロ的に示す説明図である。
示す説明図である。
よる色ムラの発生メカニズムをマクロ的に示す説明図で
ある。
ドの構成を示す説明図である。
ッドに設定される記録比率を示す説明図である。
に変化させた場合を示す説明図である。
説明図である。
よれ発生現象を平面方向からみた説明図である。
よれ発生現象を記録ヘッドの正面方向から説明図であ
る。
録比率の設定領域を示す説明図であり、(a)は各ノズ
ル群の分割数が1である場合を、(b)は各ノズル群の
分割数が4である場合をそれぞれ示している。
すブロック図である。
ーン記録比率の反転動作制御を示すフローチャートであ
る。
反転動作を行うタイミングの設定例を示す線図である。
ーンの一例を示す図であり、(a)は反転前のマスクパ
ターンを、(b)は反転後のマスクパターンをそれぞれ
示している。
せに応じた色ムラ評価結果を示す図である。
ンの一例を示す説明図であり、(a)は濃インク系に用
いるマスクパターンを、(b)は淡インク系に用いるマ
スクパターンをそれぞれ示している。
ラスタデータ) E2041 WDWK(ワークバッファ書込みデータ/
記録コード) E2042 WDWF(ワークフィルデータ) E2043 RDWP(ワークバッファ読み出しデータ
/記録コード) E2044 WDWP(並べ替え記録コード) E2045 RDHDG(記録展開用データ) E2047 WDHDG(カラムバッファ書込みデータ
/展開記録データ) E2048 RDHD(カラムバッファ読み出しデータ
/展開記録データ) E2049 ヘッド駆動タイミング信号 E2050 データ展開タイミング信号 E2051 RDPM(パルスモータ駆動テーブル読み
出しデータ) E2052 センサ検出信号 E2053 WDHD(取込みデータ) E2054 RDAV(取込みバッファ読み出しデー
タ) E2055 WDAV(データバッファ書込みデータ/
処理済データ) E2056 RDYC(データバッファ読み出しデータ
/処理済データ) E2057 WDYC(送出バッファ書込みデータ/圧
縮データ) E2058 RDUSB(USB送信データ/圧縮デー
タ) E2059 RDPIF(1284送信データ) H1000 記録ヘッドカートリッジ H1001 記録ヘッド H1100 記録素子基板 H1100T 吐出口 H1200 第1のプレート H1201 インク供給口 H1300 電気配線基板 H1301 外部信号入力端子 H1400 第2のプレート H1500 タンクホルダー H1501 インク流路 H1600 流路形成部材 H1700 フィルター H1800 シールゴム H1900 インクタンク H1600d 連通路
Claims (20)
- 【請求項1】 インク吐出用の複数のノズルを配列して
なるノズル群を複数備えた記録ヘッドを有し、記録媒体
上の同一記録領域に対し、異なるノズル群を用いて複数
回主走査を行うことにより、前記記録領域に画像を完成
させるようにしたインクジェット記録装置であって、 前記各ノズル群の記録比率設定領域を複数に分割し、分
割された領域毎に記録比率を設定する記録比率設定手段
を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項2】 インク吐出用のノズルからなるノズル群
を複数備えた記録ヘッドをインクの種類毎に主走査方向
に沿って複数個配列し、記録媒体上の同一記録領域に対
し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群を用いて往復記
録走査を行うことにより、前記記録領域に対し複数種の
インクを用いて画像を完成させるインクジェット記録装
置であって、 前記各記録ヘッドの記録比率を異なる値に設定する記録
比率設定手段を備えたことを特徴とするインクジェット
記録装置。 - 【請求項3】 前記記録比率設定手段は、前記各記録ヘ
ッドのうち、少なくとも1つの記録ヘッドにおける所定
のノズル群の記録比率を、これに対応する他の記録ヘッ
ドのノズル群における記録比率に対して異なる値に設定
したことを特徴とする請求項1または2に記載のインク
ジェット記録装置。 - 【請求項4】 前記記録比率設定手段は、2種類以上の
インクの組合せで画像を形成する際に、組み合わされる
両インクの濃度に応じて記録比率を設定することを特徴
とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装
置。 - 【請求項5】 前記記録比率設定手段は、2種類以上の
インクの組合せで画像を形成する際に、組み合わされる
両インクの吐出量に応じて記録比率を設定することを特
徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録
装置。 - 【請求項6】 前記記録比率設定手段は、インクの種類
毎にノズル配列方向の記録比率分布における極値の位相
を変えることを特徴とする請求項1または2に記載のイ
ンクジェット記録装置。 - 【請求項7】 前記ノズル配列方向の記録比率分布にお
ける極値は2種類以上のインクの組合せで画像を形成す
る際に、組み合わされる両インクの濃度に応じて記録比
率を設定することを特徴とする請求項1または2に記載
のインクジェット記録装置。 - 【請求項8】 インク吐出用のノズルからなるノズル群
を複数備えた記録ヘッドをインクの種類毎に主走査方向
に沿って複数個配列し、記録媒体上の同一記録領域に対
し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群を用いて往復記
録走査を行うことにより、前記記録領域に対し複数種の
インクを用いて画像を完成させるインクジェット記録装
置であって、 前記各記録ヘッドの両端部分の記録比率を他の部分にお
ける記録比率より低く設定する記録比率設定手段を備え
たことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項9】 インク吐出用のノズルからなるノズル群
を複数備えた記録ヘッドをインクの種類毎に主走査方向
に沿って複数個配列し、記録媒体上の同一記録領域に対
し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群を用いて往復記
録走査を行うことにより、前記記録領域に対し複数種の
インクを用いて画像を完成させるインクジェット記録装
置であって、 記録ヘッドの使用量に応じて記録ヘッドのノズル配列方
向における記録比率分布の高低を切り換えて設定する記
録比率設定変更手段を備えたことを特徴とするインクジ
ェット記録装置。 - 【請求項10】 記録比率設定変更手段は、記録ヘッド
の使用開始から現在に至る記録動作時間が所定の設定時
間を超えた場合と、記録ヘッドの使用開始から現在に至
る記録ドット数が所定の記録ドット数を超えた場合の少
なくとも一方の場合において、記録比率分布を切り替え
ることを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録
装置。 - 【請求項11】 前記記録比率設定変更手段は、各記録
ヘッドに対し所定の記録比率を設定する第1のマスクパ
ターンと、この第1のマスクパターンとは異なる分布で
記録比率を設定する第2のマスクパターンと、記録ヘッ
ドの使用開始から現在に至る記録動作時間が所定の設定
時間を超えた場合と、記録ヘッドの使用開始から現在に
至る記録ドット数が所定の記録ドット数を超えた場合の
少なくとも一方の場合が発生する毎に使用するマスクパ
ターンを前記第1のマスクパターンと第2のマスクパタ
ーンとを順次切り換えて使用する切換手段を備えたこと
を特徴とする請求項10記載のインクジェット記録装
置。 - 【請求項12】 前記記録比率設定変更手段は、2種類
以上のインクの組合せで画像を形成する際に、組み合わ
される両インクの吐出量に応じて記録比率を設定するこ
とを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録装
置。 - 【請求項13】 前記記録比率設定変更手段は、2種類
以上のインクの組合せで画像を形成する際に、組み合わ
される両インクの吐出量に応じて記録比率を設定するこ
とを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録装
置。 - 【請求項14】 前記記録比率設定変更手段は、前記記
録ヘッドのヘッド両端部分を除く部分の記録比率が反転
していることを特徴とする請求項9記載のインクジェッ
ト記録装置。 - 【請求項15】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーによ
ってインクに気泡を発生させ、その気泡の発生エネルギ
ーによってインクを吐出させることを特徴とする請求項
1ないし14いずれか記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項16】 インク吐出用の複数のノズルを配列し
てなるノズル群を複数備えた記録ヘッドを有し、記録媒
体上の同一記録領域に対し、異なるノズル群を用いて複
数回主走査を行うことにより、前記記録領域に画像を完
成させるようにしたインクジェット記録方法であって、 前記各ノズル群の記録比率設定領域を複数に分割し、分
割された領域毎に記録比率を設定することを特徴とする
インクジェット記録方法。 - 【請求項17】 インク吐出用のノズルからなるノズル
群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類毎に主走査方
向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同一記録領域に
対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群を用いて往復
記録走査を行うことにより、前記記録領域に対し複数種
のインクを用いて画像を完成させるインクジェット記録
方法であって、 前記各記録ヘッドの記録比率を異なる値に設定すること
を特徴とするインクジェット記録方法。 - 【請求項18】 インク吐出用のノズルからなるノズル
群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類毎に主走査方
向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同一記録領域に
対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群を用いて往復
記録走査を行うことにより、前記記録領域に対し複数種
のインクを用いて画像を完成させるインクジェット記録
方法であって、 前記各記録ヘッドの両端部分の記録比率を他の部分にお
ける記録比率より低く設定することを特徴とするインク
ジェット記録方法。 - 【請求項19】 インク吐出用のノズルからなるノズル
群を複数備えた記録ヘッドをインクの種類毎に主走査方
向に沿って複数個配列し、記録媒体上の同一記録領域に
対し前記各記録ヘッド内の異なるノズル群を用いて往復
記録走査を行うことにより、前記記録領域に対し複数種
のインクを用いて画像を完成させるインクジェット記録
方法であって、 記録ヘッドの使用量に応じて記録ヘッドのノズル配列方
向における記録比率分布の高低を切り換えて設定するこ
とを特徴とするインクジェット記録方法。 - 【請求項20】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーによ
ってインクに気泡を発生させ、その気泡の発生エネルギ
ーによってインクを吐出させることを特徴とする請求項
16ないし19いずれか記載のインクジェット記録方
法。
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