JP3833014B2 - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリアルタイプの記録装置(以下、「プリント装置」ともいう)及びこの記録装置を用いた記録方法に関し、詳しくは、記録媒体の同一領域を記録ヘッドが複数回走査して記録を完成するマルチパス記録モードを有する記録装置及び記録方法に関する。
【0002】
なお、本発明は、一般的な記録装置の他、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録装置に適用することができる。
【0003】
【従来の技術】
コンピュータ等の情報機器の普及に伴い、プリンタ等の記録装置も普及している。とりわけ、複数の記録素子が配列された記録ヘッドを記録媒体上に走査させて記録を行う、所謂シリアルタイプの記録装置が、小型で安価であることから急速に普及している。
【0004】
このようなシリアルタイプの記録装置の中には、通常モードより高品位な画像を記録するマルチパス記録モードが設けられているものもある。このマルチパス記録モードによる記録は、記録ヘッドを記録素子の並びに対して垂直方向に記録媒体上で走査させ、この1走査の後、記録ヘッドの幅(「高さ」ともいう)よりも短い長さだけ記録素子の並び方向に紙送りを行うというのを繰り返す。このようにして記録媒体の同一領域を記録ヘッドが複数回走査して記録を完成させるというものである。例えば、記録ヘッドの幅をHとし、1回の紙送り量をxとすると、記録ヘッドは記録媒体の同一領域を(H/x)回走査して記録を完成させるということになる。
【0005】
このようなマルチパス記録モードでは、記録ヘッド内の記録素子は配列順に数個単位のブロックに分割されていて、この1ブロックのブロック長がxとなっている。そして、1回目の走査では、記録媒体のある領域の画像データを1ブロック目の記録素子群が記録する。そして、xだけ紙送りされた後の2回目の走査では、同じ画像データを2ブロック目の記録素子群が記録する。したがって、このようなマルチパス記録モードでは、画像データ格納手段から読み出した画像データをxずつ転回あるいはシフトする手段を設けることで、画像データ格納手段に格納されている画像データ自体を動かすことなく、記録ヘッドの任意の場所に転回して記録をすることができる構成となっている記録装置が多い。なお、「転回」とはデータを一定単位でローテートすることである。また、記録媒体の同一領域を記録ヘッドが複数回走査して画像を完成させるので、画像データに対して複数回の記録ヘッド走査で補完するようなデータ間引き処理が行われている場合が多い。このように、転回あるいはシフトされた画像に対して所定のデータ間引きを加える手段が設けられている。
【0006】
また、記録媒体の後端部分で、記録ヘッドが記録媒体の後端にかかる領域や、あるいは後端を超えてしまう領域で記録動作を行うと、用紙以外のプラテン等にインクが付着する等の問題がある。これを解決するために、特開平7−47740号公報に開示されているように、記録媒体の後端部分では記録可能な領域を超える記録媒体送り動作は行わず、その分、記録されるデータを記録媒体搬送上流側へシフトして補正することにより、記録走査可能領域内いっぱいに記録を行う方法も用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マルチパス記録でかつ記録媒体後端部分の記録を行う場合には、マルチパス記録のためのデータ転回と、記録媒体後端部記録時における補正のためのデータ転回とを同時に行う必要がある。従来は画像データを転回あるいはシフトする手段が1つしか設けられていなかったため、マルチパス記録のための転回量と後端部補正のための転回量との両方を加味して転回手段による転回量を決める必要があった。
【0008】
また、マルチパス記録かつ記録媒体後端部分記録を行う場合には、各パスのデータ間引きを行いながら記録されるデータを記録媒体上流側へシフトして補正する必要がある。しかしながら、従来は転回手段の出力に対してデータ間引きが加えられるようにデータ間引き手段が設けられていたため、マルチパス記録かつ記録媒体後端部分記録を行う場合には、転回手段による記録画像データの転回を制御するだけでなく、データ間引きのパターン自体をデータ間引きパターンを格納するバッファ上でシフトするなどの処理を別途行わなければマルチパス記録が正確に完成されないという問題があった。
【0009】
本発明は、記録媒体の後端部分の記録においても、記録可能領域内に記録を収めるとともに、マルチパス記録を正しく完成させる記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録装置は、記録素子が配列する配列長hのブロックを複数有する配列長Hの記録ヘッドを記録素子の配列方向と異なる方向にm回の走査を記録媒体の同一の領域に対して行うとともに、前記m回の走査毎に前記記録媒体を記録ヘッドの走査方向と異なる方向に搬送して、記録媒体全体に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッド1走査毎に、その1走査分の画像データを前記ブロック毎の画像データに分割して前記ブロックの数の領域に格納するデータ格納手段と、前記m回の走査毎に前記記録媒体をH/mの長さに対応する送り量Xで記録媒体を搬送する処理を行う記録媒体送り手段と、前記データ格納手段から読出された前記ブロック毎の画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を前記複数の格納領域内で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第1レジスタと、前記第1レジスタから出力されたブロック毎の画像データそれぞれに対して、前記m回の走査で当該ブロックの画像データの記録が完成するように画像データの間引き処理を行う間引き手段と、前記間引き手段により間引かれた画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を、前記複数の格納領域で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第2レジスタと、前記記録媒体の紙送り方向における記録可能領域後端を検出し、該記録可能領域後端までの紙送りが可能な残送り量を算出する残送り量算出手段と、前記記録ヘッドの1走査毎に、前記第1レジスタおよび前記第2レジスタにおける前記画像データ格納位置をシフトさせる制御手段とを具え、前記制御手段は、前記残送り量が前記送り量Xより大きい場合には、前記送り量Xに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタにおける前記画像データの格納位置をシフトし、前記残送り量が前記送り量未満の場合には、搬送処理を実行せずに、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする。
他の形態では、記録素子が配列する配列長hのブロックを複数有する配列長Hの記録ヘッドを記録素子の配列方向と異なる方向にm回の走査を記録媒体の同一の領域に対して行うとともに、前記m回の走査毎に前記記録媒体を記録ヘッドの走査方向と異なる方向に搬送して、記録媒体全体に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッド1走査毎に、その1走査分の画像データを前記ブロック毎の画像データに分割して前記ブロックの数の領域に格納するデータ格納手段と、前記m回の走査毎に前記記録媒体を搬送する処理を行う記録媒体送り手段と、前記データ格納手段から読出された前記ブロック毎の画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を前記複数の格納領域内で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第1レジスタと、前記第1レジスタから出力されたブロック毎の画像データそれぞれに対して、前記m回の走査で当該ブロックの画像データの記録が完成するように画像データの間引き処理を行う間引き手段と、前記間引き手段により間引かれた画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を、前記複数の格納領域で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第2レジスタと、前記記録媒体の紙送り方向における記録可能領域後端を検出し、該記録可能領域後端までの紙送りが可能な残送り量を算出する残送り量算出手段と、前記記録ヘッドの1走査毎に、前記第1レジスタおよび前記第2レジスタにおける前記画像データ格納位置をシフトさせる制御手段とを具え、前記制御手段は、前記残送り量がH/mの長さに対応する送り量Xより大きい場合には、前記送り量Xに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタにおける前記画像データの格納位置をシフトし、前記残送り量が前記送り量未満の場合であって、前記残送り量が配列長hより大きい場合には、前記配列長hの長さに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトし、前記残送り量が前記配列長h未満の場合には、前記搬送処理を行なわず、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置 をそれぞれシフトすることを特徴とする。
【0011】
本発明の記録方法は、記録素子が配列する配列長hのブロックを複数有する配列長Hの記録ヘッドを記録素子の配列方向と異なる方向にm回の走査を記録媒体の同一の領域に対して行うとともに、前記m回の走査毎に前記記録媒体を記録ヘッドの走査方向と異なる方向に搬送して、記録媒体全体に画像を形成するための記録方法において、前記記録ヘッド1走査毎に、その1走査分の画像データを前記ブロック毎の画像データに分割して前記ブロックの数の領域に格納するデータ格納手段と、前記m回の走査毎に前記記録媒体をH/mの長さに対応する送り量Xで記録媒体を搬送する処理を行う記録媒体送り手段と、前記データ格納手段から読出された前記ブロック毎の画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を前記複数の格納領域内で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第1レジスタと、前記第1レジスタから出力されたブロック毎の画像データそれぞれに対して、前記m回の走査で当該ブロックの画像データの記録が完成するように画像データの間引き処理を行う間引き手段と、前記間引き手段により間引かれた画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を、前記複数の格納領域で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第2レジスタと、前記記録媒体の紙送り方向における記録可能領域後端を検出し、該記録可能領域後端までの紙送りが可能な残送り量を算出する残送り量算出手段とを用意する工程と、前記記録ヘッドの1走査毎に、前記第1レジスタおよび前記第2レジスタにおける前記画像データ格納位置をシフトさせる制御工程とを具え、前記制御工程は、前記残送り量が前記送り量Xより大きい場合には、前記送り量Xに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタにおける前記画像データの格納位置をシフトし、前記残送り量が前記送り量未満の場合には、搬送処理を実行せずに、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする。
他の形態では、記録素子が配列する配列長hのブロックを複数有する配列長Hの記録ヘッドを記録素子の配列方向と異なる方向にm回の走査を記録媒体の同一の領域に対して行うとともに、前記m回の走査毎に前記記録媒体を記録ヘッドの走査方向と異なる方向に搬送して、記録媒体全体に画像を形成するための記録方法において、前記記録ヘッド1走査毎に、その1走査分の画像データを前記ブロック毎の画像データに分割して前記ブロックの数の領域に格納するデータ格納手段と、前記m回の走査毎に前記記録媒体を搬送する処理を行う記録媒体送り手段と、前記データ格納手段から読出された前記ブロック毎の画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を前記複数の格納領域内で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第1レジスタと、前記第1レジスタから出力されたブロック毎の画像データそれぞれに対して、前記m回の走査で当該ブロックの画像データの記録が完成するように画像データの間引き処理を行う間引き手段と、前記間引き手段により間引かれた画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を、前記複数の格納領域で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第2レジスタと、前記記録媒体の紙送り方向における記録可能領域後端を検出し、該記録可能領域後端までの紙送りが可能な残送り量を算出する残送り量算出手段とを用意する工程と、前記記録ヘッドの1走査毎に、前記第1レジスタおよび前記第2レジスタにおける前記画像データ格納位置をシフトさせる制御工程とを具え、前記制御工程は、前記残送り量がH/mの長さに対応する送り量Xより大きい場合には、前記送り量Xに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタにおける前記画像データの格納位置をシフトし、前記残送り量が前記送り量未満の場合であって、前記残送り量が配列長hより大きい場合には、前記配列長hの長さに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトし、前記残送り量が前記配列長h未満の場合には、前記搬送処理を行なわず、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする。
【0012】
以上の構成によれば、2つの転回手段のうち、片方をマルチパス記録のためのデータ転回手段とし、もう一方を記録媒体後端部分補正処理のためのデータ転回手段とすることで、それぞれの処理を個別のアルゴリズムで実行することができる。また、転回量をそれぞれ個別に算出することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
初めに、本明細書において、「プリント」(「記録」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も言うものとする。
【0014】
ここで、「プリント媒体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものとする。さらに、「インク」(「液体」という場合もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈されるべきもので、プリント媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント媒体の加工、或いはインクの処理(例えばプリント媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を言うものとする。
【0015】
以下、図面を参照して本発明の記録装置に係る実施形態を説明する。
【0016】
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙げ説明する。
【0017】
[装置本体]
図1及び図2にインクジェット記録方式を用いたプリンタの概略構成を示す。図1において、この実施形態におけるプリンタの外殻をなす装置本体M1000は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003及び排出トレイM1004の外装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシM3019(図2参照)とから構成される。
【0018】
前記シャーシM3019は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。
また、前記下ケースM1001は装置本体M1000の略下半部を、上ケースM1002は装置上本体M1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造をなし、その上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0019】
さらに、前記排出トレイM1004はその一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、記録動作を実行させる際には、排出トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1004a,M1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0020】
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッドカートリッジH1000あるいはインクタンクH1900等の交換が可能となる。なお、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM1003を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようになっている。
【0021】
また、上ケースM1002の後部上面には、電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押下可能に設けられると共に、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯し記録可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。また、LED E0020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーE0021(図7)をならすことによりプリンタのトラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。なお、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
【0022】
[記録動作機構]
次に、上記プリンタの装置本体M1000に収納、保持される本実施形態における記録動作機構について説明する。
【0023】
本実施形態における記録動作機構としては、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出される記録シートPを所望の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬送部M3029と、搬送部M3029に搬送された記録シートPに所望の記録を行なう記録部と、前記記録部等に対する回復処理を行う回復部(M5000)とから構成されている。
【0024】
(記録部)
ここで、前記記録部を説明する。
【0025】
前記キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH1000とからなる。
【0026】
記録ヘッドカートリッジ
まず、前記記録ヘッドカートリッジについて図3〜5に基づき説明する。
【0027】
この実施形態における記録ヘッドカートリッジH1000は、図3に示すようにインクを貯留するインクタンクH1900と、このインクタンクH1900から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから吐出させる記録ヘッドH1001とを有し、前記記録ヘッドH1001は、後述するキャリッジM4001に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採るものとなっている。
【0028】
ここに示す記録ヘッドカートリッジH1000では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするため、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエローの各色独立のインクタンクが用意されており、図4に示すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対して着脱自在となっている。
【0029】
そして,前記記録ヘッドH1001は、図5の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300、第2のプレートH1400、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800から構成されている。
【0030】
記録素子基板H1100には、Si基板の片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により形成され、この記録素子に対応した複数のインク流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフィ技術により形成されると共に、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。また、前記記録素子基板H1100は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、前記記録素子基板H1100にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と記録素子基板H1100とが電気的に接続されるよう電気配線基板H1300を保持している。この電気配線基板H1300は、前記記録素子基板H1100にインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、記録素子基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有しており、前記外部信号入力端子H1301は、後述のタンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
【0031】
一方、前記インクタンクH1900を着脱可能に保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が超音波溶着され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に亘るインク流路H1501を形成している。また、インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、前記係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
【0032】
さらに、前述のようにタンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、前記記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される記録素子部とを、接着等で結合することにより、記録ヘッドH1001を構成している。
【0033】
(キャリッジ)
次に、図2に基づき前記キャリッジM4001を説明する。
【0034】
図示のように、キャリッジM4001には、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドH1001をキャリッジM4001の装着位置に案内するためのキャリッジカバーM4002と、記録ヘッドH1001のタンクホルダーH1500と係合し記録ヘッドH1001を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッドセットレバーM4007とが設けられている。
すなわち、ヘッドセットレバーM4007はキャリッジM4001の上部にヘッドセットレバー軸に対して回動可能に設けられると共に、記録ヘッドH1001との係合部には不図示のヘッドセットプレートがばねを介して備えられ、このばね力によって記録ヘッドH1001を押圧しながらキャリッジM4001に装着する構成となっている。
【0035】
またキャリッジM4001の記録ヘッドH1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプリントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)E0011が設けられ、コンタクトFPC E0011上のコンタクト部と記録ヘッドH1001に設けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記録ヘッドH1001への電力の供給などを行い得るようになっている。
【0036】
ここでコンタクトFPC E0011のコンタクト部とキャリッジM4001との間には不図示のゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力とヘッドセットレバーばねによる押圧力とによってコンタクト部E0011aとキャリッジM4001との確実な接触を可能とするようになっている。さらに前記コンタクトFPC E0011はキャリッジM4001の背面に搭載されたキャリッジ基板E0013に接続されている(図7参照)。
【0037】
[スキャナ]
この実施形態におけるプリンタは、記録ヘッドを示すようなスキャナと交換することで読取装置としても使用することができる。
【0038】
このスキャナは、プリンタ側のキャリッジと共に移動し、記録媒体に代えて給送された原稿画像を副走査方向において読み取るようになっており、その読み取り動作と原稿の給送動作とを交互に行うことにより、1枚の原稿画像情報を読み取るようになっている。
【0039】
図6はこのスキャナM6000の概略構成を示す図である。
【0040】
図示のように、スキャナホルダM6001は箱型形状をなしており、その内部には読み取りに必要な光学系・処理回路などが収納されている。また、このスキャナM6000をキャリッジM4001へと装着した時、原稿面と対面する部分にはスキャナ読取レンズM6006が設けられており、ここから原稿画像を読み取るようになっている。スキャナ照明レンズM6005は内部に不図示の光源を有し、その光源から発せられた光が原稿へと照射される。
【0041】
前記スキャナホルダM6001の底部に固定されたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダM6001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けられたルーバー状の把持部によってキャリッジM4001への着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM6001の外形形状は記録ヘッドH1001と略同形状であり、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリッジH1000と同様の操作で着脱することができる。
【0042】
また、スキャナホルダM6001には、前記処理回路を有する基板が収納される一方、この基板に接続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出するよう設けられており、キャリッジM4001へとスキャナM6000を装着した際、前記スキャナコンタクトPCB M6004がキャリッジM4001側のコンタクトFPC E0011に接触し、前記基板を、前記キャリッジM4001を介して本体側の制御系に電気的に接続させるようになっている。
【0043】
次に、本発明の実施形態における電気的回路構成を説明する。
図7は、この実施形態における電気的回路の全体構成を概略的に示す図である。
【0044】
この実施形態における電気的回路は、主にキャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPCB(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニットE0015等によって構成されている。
ここで、前記電源ユニットは、メインPCB E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。
また、キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001(図2)に搭載されたプリント基板ユニットであり、コンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドとの信号の授受を行うインターフェースとして機能する他、キャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0014へと出力する。
【0045】
さらに、メインPCBはこの実施形態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットであり、紙端検出センサ(PEセンサ)E0007、ASFセンサE0009、カバーセンサE0022、パラレルインターフェース(パラレルI/F)E0016、シリアルインターフェース(シリアルI/F)E0017、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018、ブザーE0021等に対するI/Oポートを基板上に有し、さらにCRモータE0001、LFモータE0002、PGモータE0003と接続されてこれらの駆動を制御する他、インクエンドセンサE0006、GAPセンサE0008、PGセンサE0010、CRFFC E0012、電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有する。
【0046】
図8は、メインPCBの内部構成を示すブロック図である。
図において、E1001はCPUであり、このCPU E1001は内部にオシレータOSC E1002を有すると共に、発振回路E1005に接続されてその出力信号E1019によりシステムクロックを発生する。また、制御バスE1014を通じてROM E1004およびASIC(Application Specific Integrated Circuit)E1006に接続され、ROMに格納されたプログラムに従って、ASICの制御、電源キーからの入力信号E1017、及びリジュームキーからの入力信号E1016、カバー検出信号E1042、ヘッド検出信号(HSENS)E1013の状態の検知を行ない、さらにブザー信号(BUZ)E1018によりブザーE0021を駆動し、内蔵されるA/DコンバータE1003に接続されるインクエンド検出信号(INKS)E1011及びサーミスタ温度検出信号(TH)E1012の状態の検知を行う一方、その他各種論理演算・条件判断等を行ない、インクジェット記録装置の駆動制御を司る。
【0047】
ここで、ヘッド検出信号E1013は、記録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インクエンド検出信号はインクエンドセンサE0006から出力されるアナログ信号、サーミスタ温度検出信号E1012はキャリッジ基板E0013上に設けられたサーミスタ(図示せず)からのアナログ信号である。
【0048】
E1008はCRモータドライバであって、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、ASIC E1006からのCRモータ制御信号E1036に従って、CRモータ駆動信号E1037を生成し、CRモータE0001を駆動する。E1009はLF/PGモータドライバであって、モータ電源E1040を駆動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータを駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生成してPGモータを駆動する。
【0049】
E1010は電源制御回路であり、ASIC E1006からの電源制御信号E1024に従って発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。パラレルI/F E0016は、ASIC E1006からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接続されるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、またパラレルI/FケーブルE1031の信号をASIC E1006に伝達する。シリアルI/F E0017は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E1028を、外部に接続されるシリアルI/FケーブルE1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの信号をASIC E1006に伝達する。
【0050】
一方、前記電源ユニットE0015からは、ヘッド電源(VH)E1039及びモータ電源(VM)E1040、ロジック電源(VDD)E1041が供給される。また、ASIC E1006からのヘッド電源ON信号(VHON)E1022及びモータ電源ON信号(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入力され、それぞれヘッド電源E1039及びモータ電源E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE0015から供給されたロジック電源(VDD)E1041は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPCB E0014内外の各部へ供給される。
【0051】
またヘッド電源E1039は、メインPCB E0014上で平滑された後にフレキシブルフラットケーブルE0011へと送出され、記録ヘッドカートリッジH1000の駆動に用いられる。
E1007はリセット回路で、ロジック電源電圧E1040の低下を検出して、CPU E1001及びASIC E1006にリセット信号(RESET)E1015を供給し、初期化を行なう。
【0052】
このASIC E1006は1チップの半導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてCPU E1001によって制御され、前述したCRモータ制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源制御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、及びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレルI/F E0016およびシリアルI/F E0017との信号の授受を行なう他、PEセンサE0007からのPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサE0009からのASF検出信号(ASFS)E1026、GAPセンサE0008からのGAP検出信号(GAPS)E1027、PGセンサE0007からのPG検出信号(PGS)E1032の状態を検知して、その状態を表すデータを制御バスE1014を通じてCPU E1001に伝達し、入力されたデータに基づきCPU E1001はLED駆動信号E1038の駆動を制御してLEDE0020の点滅を行なう。
【0053】
さらに、エンコーダ信号(ENC)E1020の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド制御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH1000とのインターフェイスをとり記録動作を制御する。ここにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020はフレキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力されるCRエンコーダセンサE0004の出力信号である。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013、及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッドH1000に供給される。
【0054】
図9は、ASIC E1006の内部構成を示すブロック図である。
【0055】
なお、同図において、各ブロック間の接続については、記録データやモータ制御データ等、ヘッドや各部機構部品の制御にかかわるデータの流れのみを示しており、各ブロックに内蔵されるレジスタの読み書きに係わる制御信号やクロック、DMA制御にかかわる制御信号などは図面上の記載の煩雑化を避けるため省略している。
【0056】
図中、E2002はPLLであり、図9に示すように前記CPU E1001から出力されるクロック信号(CLK)E2031及びPLL制御信号(PLLON)E2033により、ASIC E1006内の大部分へと供給するクロック(図示しない)を発生する。
【0057】
また、E2001はCPUインターフェース(CPUI/F)であり、リセット信号E1015、CPU E1001から出力されるソフトリセット信号(PDWN)E2032、クロック信号(CLK)E2031及び制御バスE1014からの制御信号により、以下に説明するような各ブロックに対するレジスタ読み書き等の制御や、一部ブロックへのクロックの供給、割り込み信号の受け付け等(いずれも図示しない)を行ない、CPU E1001に対して割り込み信号(INT)E2034を出力し、ASIC E1006内部での割り込みの発生を知らせる。
【0058】
また、E2005はDRAMであり、記録用のデータバッファとして、受信バッファE2010、ワークバッファE2011、プリントバッファE2014、展開用データバッファE2016などの各領域を有すると共に、モータ制御用としてモータ制御バッファE2023を有し、さらにスキャナ動作モード時に使用するバッファとして、上記の各記録用データバッファに代えてスキャナ取込みバッファE2024、スキャナデータバッファE2026、送出バッファE2028などの領域を有する。
【0059】
また、このDRAM E2005は、CPU E1001の動作に必要なワーク領域としても使用されている。すなわち、E2004はDRAM制御部であり、制御バスによるCPU E1001からDRAM E2005へのアクセスと、後述するDMA制御部E2003からDRAM E2005へのアクセスとを切り替えて、DRAM E2005への読み書き動作を行なう。
【0060】
DMA制御部E2003では、各ブロックからのリクエスト(図示せず)を受け付けて、アドレス信号や制御信号(図示せず)、書込み動作の場合には書込みデータ(E2038、E2041、E2044、E2053、E2055、E2057)などをRAM制御部に出力してDRAMアクセスを行なう。また読み出しの場合には、DRAM制御部E2004からの読み出しデータ(E2040、E2043、E2045、E2051、E2054、E2056、E2058、E2059)を、リクエスト元のブロックに受け渡す。
【0061】
また、E2006は1284I/Fであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、パラレルI/F E0016を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行なう他、記録時にはパラレルI/F E0016からの受信データ(PIF受信データE2036)をDMA処理によって受信制御部E2008へと受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2005内の送出バッファE2028に格納されたデータ(1284送信データ(RDPIF)E2059)をDMA処理によりパラレルI/Fに送信する。
【0062】
E2007はUSBI/Fであり、CPUI/F E2001を介したCPUE1001の制御により、シリアルI/F E0017を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行なう他、印刷時にはシリアルI/F E0017からの受信データ(USB受信データE2037)をDMA処理により受信制御部E2008に受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2005内の送出バッファE2028に格納されたデータ(USB送信データ(RDUSB)E2058)をDMA処理によりシリアルI/F E0017に送信する。受信制御部E2008は、1284I/F E2006もしくはUSBI/F E2007のうちの選択されたI/Fからの受信データ(WDIF)E2038)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッファ書込みアドレスに、書込む。
E2009は圧縮・伸長DMAであり、CPUI/F E2001を介したCPUE1001の制御により、受信バッファE2010上に格納された受信データ(ラスタデータ)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッファ読み出しアドレスから読み出し、そのデータ(RDWK)E2040を指定されたモードに従って圧縮・伸長し、記録コード列(WDWK)E2041としてワークバッファ領域に書込む。
【0063】
E2013は記録バッファ転送DMAで、CPUI/F E2001を介したCPU E1007の制御によってワークバッファE2011上の記録コード(RDWP)E2043を読み出し、各記録コードを、記録ヘッドカートリッジH1000へのデータ転送順序に適するようなプリントバッファE2014上のアドレスに並べ替えて転送(WDWP E2044)する。また、E2012はワーククリアDMAであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御によって記録バッファ転送DMA E2015による転送が完了したワークバッファ上の領域に対し、指定したワークフィルデータ(WDWF)E2042を繰返し書込む。
【0064】
E2015は記録データ展開DMAであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド制御部E2018からのデータ展開タイミング信号E2050をトリガとして、プリントバッファ上に並べ替えて書込まれた記録コードと展開用データバッファE2016上に書込まれた展開用データとを読み出し、展開記録データ(RDHDG)E2045を生成し、これをカラムバッファ書込みデータ(WDHDG)E2047としてカラムバッファE2017に書込む。ここで、カラムバッファE2017は、記録ヘッドカートリッジH1000へと転送データ(展開記録データ)とを一時的に格納するSRAMであり、記録データ展開DMAとヘッド制御部とのハンドシェーク信号(図示せず)によって両ブロックにより共有管理されている。
【0065】
E2018はヘッド制御部で、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド制御信号を介して記録ヘッドカートリッジH1000またはスキャナとのインターフェイスを行なう他、エンコーダ信号処理部E2019からのヘッド駆動タイミング信号E2049に基づき、記録データ展開DMAに対してデータ展開タイミング信号E2050の出力を行なう。
【0066】
また、印刷時には、前記ヘッド駆動タイミング信号E2049に従って、カラムバッファから展開記録データ(RDHD)E2048を読み出し、そのデータをヘッド制御信号E1021を通じて記録ヘッドカートリッジH1000に出力する。
また、スキャナ読み取りモードにおいては、ヘッド制御信号E1021を通して入力された取込みデータ(WDHD)E2053をDRAM E2005上のスキャナ取込みバッファE2024へとDMA転送する。E2025はスキャナデータ処理DMAであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、スキャナ取込みバッファE2024に蓄えられた取込みバッファ読み出しデータ(RDAV)E2054を読み出し、平均化等の処理を行なった処理済データ(WDAV)E2055をDRAM E2005上のスキャナデータバッファE2026に書込む。
E2027はスキャナデータ圧縮DMAで、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、スキャナデータバッファE2026上の処理済データ(RDYC)E2056を読み出してデータ圧縮を行ない、圧縮データ(WDYC)E2057を送出バッファE2028に書込み転送する。
【0067】
E2019はエンコーダ信号処理部であり、エンコーダ信号(ENC)を受けて、CPU E1001の制御で定められたモードに従ってヘッド駆動タイミング信号E2049を出力する他、エンコーダ信号E1020から得られるキャリッジM4001の位置や速度にかかわる情報をレジスタに格納して、CPU E1001に提供する。CPU E1001はこの情報に基づき、CRモータE0001の制御における各種パラメータを決定する。また、E2020はCRモータ制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、CRモータ制御信号E1036を出力する。
【0068】
E2022はセンサ信号処理部で、PGセンサE0010、PEセンサE0007、ASFセンサE0009、及びGAPセンサE0008等から出力される各検出信号を受けて、CPU E1001の制御で定められたモードに従ってこれらのセンサ情報をCPU E1001に伝達する他、LF/PGモータ制御部DMA E2021に対してセンサ検出信号E2052を出力する。
【0069】
LF/PGモータ制御DMAE2021は、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、DRAM E2005上のモータ制御バッファE2023からパルスモータ駆動テーブル(RDPM)E2051を読み出してパルスモータ制御信号Eを出力する他、動作モードによっては前記センサ検出信号を制御のトリガとしてパルスモータ制御信号E1033を出力する。
また、E2030はLED制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、LED駆動信号E1038を出力する。さらに、E2029はポート制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド電源ON信号E1022、モータ電源ON信号E1023、及び電源制御信号E1024を出力する。
【0070】
次に、上記のように構成された本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の動作を図10のフローチャートに基づき説明する。
【0071】
AC電源に本装置が接続されると、まず、ステップS1では装置の第1の初期化処理を行なう。この初期化処理では、本装置のROMおよびRAMのチェックなどの電気回路系のチェックを行ない、電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0072】
次にステップS2では、装置本体M1000の上ケースM1002に設けられた電源キーE0018がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE0018が押された場合には、次のステップS3へと移行し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0073】
この第2の初期化処理では、本装置の各種駆動機構及びヘッド系のチェックを行なう。すなわち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際し、本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0074】
次にステップS4ではイベント待ちを行なう。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベントが発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0075】
例えば、ステップS4で外部I/Fからの印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へと移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同ステップでその他のイベントが発生した場合にはステップS11へと移行する。
ここで、ステップS5では、外部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判断し、その判断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に記憶し、ステップS6へと進む。
次いでステップS6ではステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進む。
ステップS7では記録動作を行なう。この記録動作では、外部I/Fから送出されてきた記録データを、一旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0001を駆動してキャリッジM4001の走査方向への移動を開始すると共に、プリントバッファE2014に格納されている記録データを記録ヘッドH1001へと供給して1行の記録を行ない、1行分の記録データの記録動作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFローラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップ8へと進む。
【0076】
ステップS8では、LFモータE0002を駆動し、排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上に完全に排紙された状態となる。
【0077】
次にステップS9では、記録すべき全ページの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきページが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次のイベントを待つ。
【0078】
一方、ステップS10ではプリンタ終了処理を行ない、本装置の動作を停止させる。つまり、各種モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0079】
また、ステップS11では、上記以外の他のイベント処理を行なう。例えば、本装置の各種パネルキーや外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回復イベントなどに対応した処理を行なう。なお、処理終了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0080】
(実施形態1)
このような構成の記録装置において、本実施形態では、マルチパス記録のためのデータ処理と、記録媒体後端部分補正処理とをそれぞれ別々のアルゴリズムで行うことにより、各処理を的確に行うことができる。
【0081】
以下、本実施形態のデータ処理部分を説明する。
【0082】
図11はプリントバッファE2014から記録ヘッドH1001へ至るまでの記録データの流れの詳細を示すブロック図である。
【0083】
本実施形態では、記録媒体の同一の画像領域に対して、4回の走査で画像を形成する4パス記録の場合を説明する。
【0084】
なお、4回の走査で画像を形成する場合、記録ヘッドの高さをHとすると、1走査に対応する1回の記録媒体送り量(以下、「紙送り量」という)は、H/4となる。
【0085】
上述の通り、プリントバッファE2014には、記録ヘッドの1回の走査で記録される記録データ(「画像データ」ともいう)が格納されている。記録ヘッドは、記録素子数個単位の4つのブロック(a,b,c,d)に分割されており、プリントバッファE2014はこのブロックに対応して同じく4つのブロック(A,B,C,D)に分割して管理されている。このように4つのブロックに分割する場合、1ブロックの高さはH/4となり、これをh=H/4とする。
【0086】
このプリンタバッファE2014に格納された記録データは、ヘッド制御部E2018からのデータ展開タイミング信号E2050をトリガとして、1カラム単位で記録データ展開DMA E2015により読み出される。そして、読み出された記録データは、記録データ展開DMA E2015に設けられた第1シフトレジスタE3001にてブロック単位で一定量ローテートされる。このローテート処理はマルチパス記録のためのもので詳細は後述する。
【0087】
また、プリントバッファE2014とは別に展開用バッファE2016には、マルチパス記録のために、記録データと論理積されるデータ間引きパターンをブロック単位で格納している。この格納されたデータ間引きパターンすなわち展開用データは、4つのブロックに分かれて格納されている。各ブロックのデータはお互いにその他のブロックのデータと補完関係にある間引きパターンとなっている。つまり、記録ヘッドのブロックに対応するそれぞれの間引きパターンで間引いた記録データを記録してそれぞれが重ね合うことで1つの画像が完成するような間引きパターンとなっている。
【0088】
この展開用バッファE2016に格納された展開用データも同様に、データ展開タイミング信号E2050をトリガとして、記録データと同期して1カラム単位で記録データ展開DMAにより読み出される。そして、記録データ展開DMAに設けられた展開処理回路E3002に入力される。
【0089】
さらに、この展開処理回路E3002には、ローテートされた記録データも入力され、このローテートされた記録データに展開用データが掛合わされ、記録データに間引き処理が施されて展開記録データが生成される。
【0090】
このように、間引き処理すなわち展開処理が施された展開記録データは、次にカラムバッファE2017に書き込まれる。カラムバッファE2017に書き込まれた展開記録データはヘッド制御部E2018により読み出され、ヘッド制御部E2018内に設けられた第2シフトレジスタE3003に書き込まれる。そして、第2シフトレジスタE3003でも同様にブロック単位で一定量ローテートされる。なお、第1シフトレジスタE3001及び第2シフトレジスタE3003によるローテート量は、CPU E1001よりそれぞれ個別に設定が可能である。
【0091】
図12は、CPU E1001の処理を示すフローチャートである。
【0092】
この処理は記録媒体1ページ単位で行われる。
【0093】
まず、CPU E1001は、第1シフトレジスタE3001のローテート量を示す変数R1と、第2シフトレジスタE3003のローテート量を示す変数R2の値をゼロクリアしておく(ステップ1001)。
【0094】
そして、上述のように1回の紙送り量はH/4(=h)であるので、論理記録媒体送り量XにH/4を代入する(ステップ1002)。さらに、記録媒体の記録走査可能領域下端までの距離、つまり下端までの残送り量を求め、これをYとし、Yに値を代入する(ステップ1003)。
【0095】
記録動作に入る前に、記録可能領域下端までの距離Yと論理記録媒体送り量Xとを比較する(ステップ1004)。YがX以上であれば、記録ヘッドは記録可能領域下端を超えずに1走査することができるのでステップ1005に進む。一方、Xの方が大きければ、次の走査で記録ヘッドは記録可能領域下端をはみ出すことになるので、ステップ1009に進む。
【0096】
YがX以上の場合、論理記録媒体送り量Xだけ、LFモータE0002を駆動させ実際に記録媒体の紙送りを行う(ステップ1005)。そして、外部I/Fを介して受信したコマンドに従い、1ブロック分の記録データをプリントバッファへ展開する(ステップ1006)。そして、図11のブロック図で説明したように、記録データ展開DMA E2015はプリントバッファに格納された記録データを取り出し、さらにセットされたローテート量R1だけ第1シフトレジスタE3001での記録データのローテートを行う。さらに、ヘッド制御部E2018はこの記録データを第2シフトレジスタE3003に入力し、セットされたローテート量R2だけ記録データのローテートを行う。そして、ローテート後の記録データに従い記録ヘッドが記録動作を行う(ステップ1007)。記録動作が終了したら、次の走査に備えて、第1シフトレジスタE3001のローテート量R1をインクリメントしておく(ステップ1008)。
【0097】
一方、ステップ1004において、Xの方がYよりも大きかった場合、一番記録媒体下端側に対応するブロックは記録可能領域外にあるため、記録媒体送り動作は行わず、第2シフトレジスタのローテート量R2をインクリメントする(ステップ1009)。そして、はみ出してしまう1ブロック分の記録データを読み捨て(ステップ1010)、ステップ1007へ進み、上述と同様の処理を行う。そして、ステップ1008で同様にローテート量R1をインクリメントする。このようにしてインクリメントしたローテート量R2の値が3以上になったら(ステップ1011)、プリントバッファE2014内の全ブロックが記録可能領域を超えていることになるので、これ以上の記録動作は行えないということになる。したがって、送信されてきた1ページ分の記録データの途中であっても、残りの記録データを捨てて(ステップ1012)、記録処理を終了する。
【0098】
一方、ステップ1011でローテート量R2の値が3未満であった場合、まだ記録が1ページの途中までしか終了していないときはステップ1002に戻り、一連の処理を繰り返す。また、1ページ分の記録が終了した場合、記録動作を終了する(ステップ1013)。
【0099】
図13は、記録媒体に記録されていく様子を示す模式図である。
【0100】
図中の1マスが記録ヘッドの1ブロックに対応し、マス内の記号は、記録媒体の各ブロックA,B,C,Dと、記録媒体のそのブロックを走査する記録ヘッドの各ブロックa,b,c,dとする。また、マス全体にかけられている斜線、縦線、横線は、それぞれ間引きパターンを示している。
【0101】
同図に示すように、記録媒体の記録可能領域の下端にかかる直前の第m−1スキャンまでは、残送り量Yが論理記録媒体送り量Xを上回っているため、Xずつの記録媒体送り動作を行い、ローテート量R1のインクリメントのみ行って印字記録動作が実行されていく。
【0102】
第mスキャン以降は残送り量が論理記録媒体送り量Xよりも小さくなるため、記録媒体送り動作は行われず、第1シフトレジスタのローテート量R1のインクリメントとともに第2シフトレジスタE3003のローテート量R2のインクリメントして印字記録動作が行われる。そして、第m+2スキャン目の終了時点でローテート量R2の値が3となっているので、第m+3スキャン以降の記録動作は行われず、この地点で記録動作を終了するということになる。
【0103】
以上のように、本実施形態では、マルチパス記録の間引き処理には第1シフトレジスタE3001を用い、記録媒体後端部分の補正処理には第2シフトレジスタE3003を用い、それぞれのローテート量をR1とR2に分けている。このようにマルチパス記録に対応する処理と、記録媒体後端部分の補正処理とをそれぞれ個別のアルゴリズムで管理することにより、記録動作に関する処理を全体として単純にすることができる。また、第1シフトレジスタE3001により記録データをローテートし、それと展開用データとを合成して展開記録データを作成し、この展開記録データを第2シフトレジスタE3003によりローテートして記録ヘッドへ転送するという構成をとることにより、記録媒体後端部分の印字において、展開用データのローテート処理が不要となり、処理時間を短く抑えることができる。
【0104】
(実施形態2)
実施形態1では4パス記録の場合を説明したが、本実施形態では2パス記録の場合を説明する。
【0105】
本実施形態の場合、2パスで記録を完成させるので、1回の記録媒体送り量は、記録ヘッドの高さをHとするとH/2とする。また、実施形態1同様、記録ヘッドの1ブロックの高さh=H/4とすると、1回の記録媒体送り量は4h/2=2hとも表すことができる。
【0106】
また、2パス記録のため、間引きパターンは2種類で相互に補完関係にあるものとする。
【0107】
また、第1シフトレジスタ、第2シフトレジスタの1ローテートは、実施形態1と同様H/4と考える。
【0108】
図14は、本実施形態におけるCPU E1001の処理を示すフローチャートである。
【0109】
実施形態1と同様に、第1シフトレジスタのローテート量R1と第2シフトレジスタのローテート量R2とを共にゼロクリアする(ステップ2001)。次に、2パス記録に対応して、論理記録媒体送り量XにH/2を代入する(ステップ2002)。また、記録媒体の記録可能領域下端までの残送り量を求め、Yに代入する(ステップ2003)。
【0110】
このように決められたX,Yを実施形態1と同様に比較し(ステップ2004)、YがX以上であれば、通常どおり記録媒体送り動作を行ってもよいので、論理記録媒体送り量Xだけ記録媒体送り動作を行う(ステップ2005)。そして、外部I/Fを介して受信したコマンドに従い、1ブロック分の記録データをプリントバッファへ展開し(ステップ2006)、記録データ展開DMA E2015にローテート量R1をセットし、またヘッド制御回路E2018にローテート量R2をセットして記録動作を行う(ステップ2007)。1スキャンの記録動作が終了したら、次のブロックの記録に備えて第1シフトレジスタのローテート量R1を「2」だけインクリメントする(ステップ2008)。
【0111】
一方、ステップ2004で、論理記録媒体送り量Xが残送り量Yを超える場合は、記録走査可能領域後端ギリギリまで記録するために、Yを超えない最大のブロック高さhの倍数を物理記録媒体送り量X′に代入する(ステップ2009)。そして、X′だけ記録媒体送りを行う(ステップ2010)。しかしながら、論理記録媒体送り量Xに対して実際には記録媒体送りができていない量がある。そこで、実際には記録媒体送りできていない量X−X′を補正するため、R2を(X−X′)/hだけインクリメントする(ステップ2011)。そして1ブロック分の記録データを読み捨て(ステップ2012)、ステップ2007へ進み、以下、ステップ2007、2008の処理を実行する。
【0112】
ステップ2008までの処理が終了した時点でR2の値が3以上であれば、実施形態1と同様、これ以上記録動作を行うことはできないので、残りの記録データを読み捨てる(ステップ2014)。一方、R2の値が3未満であれば、1ページ分の記録動作を終了したかどうかを確認し(ステップ2015)、未終了であればステップ2002へ戻る。終了していれば1ページの記録動作の処理を終了する。
【0113】
図15は、本実施形態における記録媒体に記録されていく様子を示す模式図である。
【0114】
実施形態1と同様に、図中の1マスが記録ヘッドの1ブロックに対応し、マス内の記号は、記録媒体の各ブロックA,B,C,Dと、記録媒体のそのブロックを走査する記録ヘッドの各ブロックa,b,c,dとする。また、マス全体にかけられている斜線は、それぞれ間引きパターンを示している。本実施形態では、2パスで記録を行うので、間引きパターンは2種類となり相互に補完関係にある。
【0115】
記録走査可能領域下端にかかる直前の第m−1スキャンまでは、残送り量Yが論理記録媒体送り量Xよりも大きいため、Xずつの記録媒体送り動作を行い、第1シフトレジスタE3001によるローテート量R1を2ずつインクリメントして記録動作が行われる。第m−1スキャンが終了すると、記録ヘッドの位置が、論理記録媒体送り量Xが残送り量Y以上となる位置にくるので、第mスキャン目では、残送り量Y内で送り可能な最大のhの倍数(図中ではh)だけ記録媒体送り動作を行い、第1シフトレジスタE3001によるローテート量R1を2インクリメントする。そして、第1シフトレジスタE3003のローテート量R2は、ステップ2011の式R2+(X−X′)/hからR2+(2h−h)/h=R2+1となり、「1」だけインクリメントされて記録動作が行われる。
【0116】
さらに、m+1スキャン目では、残送り量Yが論理記録媒体送り量Xより小さく、かつブロック高さhよりも小さいため、記録媒体送り動作は行われず、第1のシフトレジスタE3001によるローテート量R1を2インクリメントするとともに、第2のシフトレジスタE3003によるローテート量R2は、前回のrR2の値「1」に(2h−0)/h=2が加えられて「3」として記録動作が行われる。
【0117】
この時点で、R2の値が「3」になったので、これ以上記録動作を行うことはできず、m+1スキャン目で1ページの記録動作を終了することになる。
【0118】
以上のように、マルチパス記録の処理には、第1シフトレジスタE3001を用い、記録媒体後端部分の補正処理には第2シフトレジスタE3003を用いるため、本実施形態のように、マルチパス記録の記録媒体送り量2hと、記録媒体後端の補正処理における単位量hとが異なっていても、各処理のアルゴリズムが独立しているので、容易に対応することができる。また、本実施形態のように、マルチパス記録時の記録媒体送り量の単位量よりも後端部補正処理の単位量を小さくすることで、記録可能領域後端ぎりぎりまで記録を行うことができ、余白を小さくすることができる。したがって、記録走査可能領域いっぱいに記録を行うことも可能となる。
【0119】
なお、本発明が有効に用いられるヘッドの一形態は、電気熱変換体が発生する熱エネルギーを利用して液体に膜沸騰を生じさせ気泡を形成する形態である。
【0120】
【発明の効果】
本発明の記録装置及び記録方法を用いることにより、2つの転回手段のうち、片方をマルチパス記録のためのデータ転回手段とし、もう一方を記録媒体後端部分補正処理のためのデータ転回手段とすることで、それぞれの処理を個別のアルゴリズムで実行することができる。また、転回量をそれぞれ個別に算出することが可能となる。したがって、記録媒体の後端部分の記録においても、記録可能領域内に記録を収めるとともに、マルチパス記録を正しく完成させることが容易にできる。また、処理が簡略化され、またデータ間引きパターンの転回処理も不要となるため、処理に要する時間を短く抑えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるインクジェットプリンタの外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すものの外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に用いる記録ヘッドカートリッジを組立てた状態を示す斜視図である。
【図4】図3に示す記録ヘッドカートリッジを示す分解斜視図である。
【図5】図4に示した記録ヘッドを斜め下方から観た分解斜視図である。
【図6】本発明の実施形態におけるスキャナカートリッジを示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態における電気的回路の全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図8】図7に示したメインPCBの内部構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示したASICの内部構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図11】プリントバッファから記録ヘッドに至る画像データの流れを示すブロック図である。
【図12】実施形態1における記録処理時のCPUの処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】実施形態1における記録の様子を示す模式図である。
【図14】実施形態2における記録処理時のCPUの処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】実施形態2における記録の様子を示す模式図である。
【符号の説明】
M1000 装置本体
M1001 下ケース
M1002 上ケース
M1003 アクセスカバー
M1004 排出トレイ
M2015 紙間調整レバー
M2003 排紙ローラ
M3001 LFローラ
M3019 シャーシ
M3022 自動給送部
M3029 搬送部
M3030 排出部
M4000 記録部
M4001 キャリッジ
M4002 キャリッジカバー
M4007 ヘッドセットレバー
M4021 キャリッジ軸
M5000 回復系ユニット
M6000 スキャナ
M6001 スキャナホルダ
M6003 スキャナカバー
M6004 スキャナコンタクトPCB
M6005 スキャナ照明レンズ
M6006 スキャナ読取レンズ1
M6100 保管箱
M6101 保管箱ベース
M6102 保管箱カバー
M6103 保管箱キャップ
M6104 保管箱バネ
E0001 キャリッジモータ
E0002 LFモータ
E0003 PGモータ
E0004 エンコーダセンサ
E0005 エンコーダスケール
E0006 インクエンドセンサ
E0007 PEセンサ
E0008 GAPセンサ(紙間センサ)
E0009 ASFセンサ
E0010 PGセンサ
E0011 コンタクトFPC(フレキシブルプリントケーブル)
E0012 CRFFC(フレキシブルフラットケーブル)
E0013 キャリッジ基板
E0014 メイン基板
E0015 電源ユニット
E0016 パラレルI/F
E0017 シリアルI/F
E0018 電源キー
E0019 リジュームキー
E0020 LED
E0021 ブザー
E0022 カバーセンサ
E1001 CPU
E1002 OSC(CPU内蔵オシレータ)
E1003 A/D(CPU内蔵A/Dコンバータ)
E1004 ROM
E1005 発振回路
E1006 ASIC
E1007 リセット回路
E1008 CRモータドライバ
E1009 LF/PGモータドライバ
E1010 電源制御回路
E1011 INKS(インクエンド検出信号)
E1012 TH(サーミスタ温度検出信号)
E1013 HSENS(ヘッド検出信号)
E1014 制御バス
E1015 RESET(リセット信号)
E1016 RESUME(リジュームキー入力)
E1017 POWER(電源キー入力)
E1018 BUZ(ブザー信号)
E1019 発振回路出力信号
E1020 ENC(エンコーダ信号)
E1021 ヘッド制御信号
E1022 VHON(ヘッド電源ON信号)
E1023 VMON(モータ電源ON信号)
E1024 電源制御信号
E1025 PES(PE検出信号)
E1026 ASFS(ASF検出信号)
E1027 GAPS(GAP検出信号)
E0028 シリアルI/F信号
E1029 シリアルI/Fケーブル
E1030 パラレルI/F信号
E1031 パラレルI/Fケーブル
E1032 PGS(PG検出信号)
E1033 PM制御信号(パルスモータ制御信号)
E1034 PGモータ駆動信号
E1035 LFモータ駆動信号
E1036 CRモータ制御信号
E1037 CRモータ駆動信号
E0038 LED駆動信号
E1039 VH(ヘッド電源)
E1040 VM(モータ電源)
E1041 VDD(ロジック電源)
E1042 COVS(カバー検出信号)
E2001 CPU I/F
E2002 PLL
E2003 DMA制御部
E2004 DRAM制御部
E2005 DRAM
E2006 1284 I/F
E2007 USB I/F
E2008 受信制御部
E2009 圧縮・伸長DMA
E2010 受信バッファ
E2011 ワークバッファ
E2012 ワークエリアDMA
E2013 記録バッファ転送DMA
E2014 プリントバッファ
E2015 記録データ展開DMA
E2016 展開用データバッファ
E2017 カラムバッファ
E2018 ヘッド制御部
E2019 エンコーダ信号処理部
E2020 CRモータ制御部
E2021 LF/PGモータ制御部
E2022 センサ信号処理部
E2023 モータ制御バッファ
E2024 スキャナ取込みバッファ
E2025 スキャナデータ処理DMA
E2026 スキャナデータバッファ
E2027 スキャナデータ圧縮DMA
E2028 送出バッファ
E2029 ポート制御部
E2030 LED制御部
E2031 CLK(クロック信号)
E2032 PDWM(ソフト制御信号)
E2033 PLLON(PLL制御信号)
E2034 INT(割り込み信号)
E2036 PIF受信データ
E2037 USB受信データ
E2038 WDIF(受信データ/ラスタデータ)
E2039 受信バッファ制御部
E2040 RDWK(受信バッファ読み出しデータ/ラスタデータ)
E2041 WDWK(ワークバッファ書込みデータ/記録コード)
E2042 WDWF(ワークフィルデータ)
E2043 RDWP(ワークバッファ読み出しデータ/記録コード)
E2044 WDWP(並べ替え記録コード)
E2045 RDHDG(記録展開用データ)
E2047 WDHDG(カラムバッファ書込みデータ/展開記録データ)E2048 RDHD(カラムバッファ読み出しデータ/展開記録データ)E2049 ヘッド駆動タイミング信号
E2050 データ展開タイミング信号
E2051 RDPM(パルスモータ駆動テーブル読み出しデータ)
E2052 センサ検出信号
E2053 WDHD(取込みデータ)
E2054 RDAV(取込みバッファ読み出しデータ)
E2055 WDAV(データバッファ書込みデータ/処理済データ)
E2056 RDYC(データバッファ読み出しデータ/処理済データ)
E2057 WDYC(送出バッファ書込みデータ/圧縮データ)
E2058 RDUSB(USB送信データ/圧縮データ)
E2059 RDPIF(1284送信データ)
H1000 記録ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1100 記録素子基板
H1100T 吐出口
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2のプレート
H1500 タンクホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクタンク
E3001 第1シフトレジスタ
E3002 展開処理回路
E3003 第2シフトレジスタ

Claims (9)

  1. 記録素子が配列する配列長hのブロックを複数有する配列長Hの記録ヘッドを記録素子の配列方向と異なる方向にm回の走査を記録媒体の同一の領域に対して行うとともに、前記m回の走査毎に前記記録媒体を記録ヘッドの走査方向と異なる方向に搬送して、記録媒体全体に画像を形成する記録装置において、
    前記記録ヘッド1走査毎に、その1走査分の画像データを前記ブロック毎の画像データに分割して前記ブロックの数の領域に格納するデータ格納手段と、
    前記m回の走査毎に前記記録媒体をH/mの長さに対応する送り量Xで記録媒体を搬送する処理を行う記録媒体送り手段と、
    前記データ格納手段から読出された前記ブロック毎の画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を前記複数の格納領域内で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第1レジスタと、
    前記第1レジスタから出力されたブロック毎の画像データそれぞれに対して、前記m回の走査で当該ブロックの画像データの記録が完成するように画像データの間引き処理を行う間引き手段と、
    前記間引き手段により間引かれた画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を、前記複数の格納領域で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第2レジスタと、
    前記記録媒体の紙送り方向における記録可能領域後端を検出し、該記録可能領域後端までの紙送りが可能な残送り量を算出する残送り量算出手段と、
    前記記録ヘッドの1走査毎に、前記第1レジスタおよび前記第2レジスタにおける前記画像データ格納位置をシフトさせる制御手段とを具え、
    前記制御手段は、前記残送り量が前記送り量Xより大きい場合には、前記送り量Xに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタにおける前記画像データの格納位置をシフトし、
    前記残送り量が前記送り量未満の場合には、搬送処理を実行せずに、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする記録装置。
  2. 記録素子が配列する配列長hのブロックを複数有する配列長Hの記録ヘッドを記録素子の配列方向と異なる方向にm回の走査を記録媒体の同一の領域に対して行うとともに、前記m回の走査毎に前記記録媒体を記録ヘッドの走査方向と異なる方向に搬送して、記録媒体全体に画像を形成する記録装置において、
    前記記録ヘッド1走査毎に、その1走査分の画像データを前記ブロック毎の画像データに分割して前記ブロックの数の領域に格納するデータ格納手段と、
    前記m回の走査毎に前記記録媒体を搬送する処理を行う記録媒体送り手段と、
    前記データ格納手段から読出された前記ブロック毎の画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を前記複数の格納領域内で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第1レジスタと、
    前記第1レジスタから出力されたブロック毎の画像データそれぞれに対して、前記m回の走査で当該ブロックの画像データの記録が完成するように画像データの間引き処理を行う間引き手段と、
    前記間引き手段により間引かれた画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を、前記複数の格納領域で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第2レジスタと、
    前記記録媒体の紙送り方向における記録可能領域後端を検出し、該記録可能領域後端までの紙送りが可能な残送り量を算出する残送り量算出手段と、
    前記記録ヘッドの1走査毎に、前記第1レジスタおよび前記第2レジスタにおける前記画像データ格納位置をシフトさせる制御手段とを具え、
    前記制御手段は、前記残送り量がH/mの長さに対応する送り量Xより大きい場合には、前記送り量Xに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前 記第1レジスタにおける前記画像データの格納位置をシフトし、
    前記残送り量が前記送り量未満の場合であって、前記残送り量が配列長hより大きい場合には、前記配列長hの長さに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトし、
    前記残送り量が前記配列長h未満の場合には、前記搬送処理を行なわず、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする記録装置。
  3. 前記画像データは、1カラム単位で前記データ格納手段から読出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記記録装置は、さらに前記間引き手段により間引きされたデータが書きこまれるカラムバッファを具えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
  5. 前記制御手段は、前記記録媒体に対する記録の開始時に、シフト回数が0であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
  6. 記録素子が配列する配列長hのブロックを複数有する配列長Hの記録ヘッドを記録素子の配列方向と異なる方向にm回の走査を記録媒体の同一の領域に対して行うとともに、前記m回の走査毎に前記記録媒体を記録ヘッドの走査方向と異なる方向に搬送して、記録媒体全体に画像を形成するための記録方法において、
    前記記録ヘッド1走査毎に、その1走査分の画像データを前記ブロック毎の画像データに分割して前記ブロックの数の領域に格納するデータ格納手段と、
    前記m回の走査毎に前記記録媒体をH/mの長さに対応する送り量Xで記録媒体を搬送する処理を行う記録媒体送り手段と、
    前記データ格納手段から読出された前記ブロック毎の画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を前記複数の格納領域内で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第1レジスタと、
    前記第1レジスタから出力されたブロック毎の画像データそれぞれに対して、前記m回の走査で当該ブロックの画像データの記録が完成するように画像データの間引き処理を行う間引き手段と、
    前記間引き手段により間引かれた画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を、前記複数の格納領域で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第2レジスタと、
    前記記録媒体の紙送り方向における記録可能領域後端を検出し、該記録可能領域後端までの紙送りが可能な残送り量を算出する残送り量算出手段とを用意する工程と、
    前記記録ヘッドの1走査毎に、前記第1レジスタおよび前記第2レジスタにおける前記画像データ格納位置をシフトさせる制御工程とを具え、
    前記制御工程は、前記残送り量が前記送り量Xより大きい場合には、前記送り量Xに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタにおける前記画像データの格納位置をシフトし、
    前記残送り量が前記送り量未満の場合には、搬送処理を実行せずに、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする記録方法。
  7. 記録素子が配列する配列長hのブロックを複数有する配列長Hの記録ヘッドを記録素子の配列方向と異なる方向にm回の走査を記録媒体の同一の領域に対して行うとともに、前記m回の走査毎に前記記録媒体を記録ヘッドの走査方向と異なる方向に搬送して、記録媒体全体に画像を形成するための記録方法において、
    前記記録ヘッド1走査毎に、その1走査分の画像データを前記ブロック毎の画像データに分割して前記ブロックの数の領域に格納するデータ格納手段と、
    前記m回の走査毎に前記記録媒体を搬送する処理を行う記録媒体送り手段と、
    前記データ格納手段から読出された前記ブロック毎の画像データをブロック毎に格納す る格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を前記複数の格納領域内で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第1レジスタと、
    前記第1レジスタから出力されたブロック毎の画像データそれぞれに対して、前記m回の走査で当該ブロックの画像データの記録が完成するように画像データの間引き処理を行う間引き手段と、
    前記間引き手段により間引かれた画像データをブロック毎に格納する格納領域を複数備え、前記ブロック毎の画像データの格納位置を、前記複数の格納領域で転回するように前記ブロック単位でシフト可能な第2レジスタと、
    前記記録媒体の紙送り方向における記録可能領域後端を検出し、該記録可能領域後端までの紙送りが可能な残送り量を算出する残送り量算出手段とを用意する工程と、
    前記記録ヘッドの1走査毎に、前記第1レジスタおよび前記第2レジスタにおける前記画像データ格納位置をシフトさせる制御工程とを具え、
    前記制御工程は、前記残送り量がH/mの長さに対応する送り量Xより大きい場合には、前記送り量Xに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタにおける前記画像データの格納位置をシフトし、
    前記残送り量が前記送り量未満の場合であって、前記残送り量が配列長hより大きい場合には、前記配列長hの長さに対応した前記搬送処理と、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトし、
    前記残送り量が前記配列長h未満の場合には、前記搬送処理を行なわず、シフト回数を1走査毎にX/h増加させて前記第1レジスタと前記第2レジスタにおける前記画像データの格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする記録方法。
  8. 前記画像データは、1カラム単位で前記データ格納ステップから読出されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の記録方法。
  9. 前記制御工程は、前記記録媒体に対する記録の開始時に、シフト回数が0であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の記録方法。
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