JP4669531B2 - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

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本発明は、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置に関し、詳しくは記録用紙などの被記録材において余白を形成せずに記録を行なう、いわゆる縁なし記録(余白無し記録ともいう)に関するものである。
一般に、インクジェットプリンタなどのインクジェット記録装置では、記録ヘッドに対向する位置にプラテンが設けられている。このプラテンはその上を搬送される被記録材とこれにインクを吐出する記録ヘッドとの位置関係を規制するものである。例えば、プラテンの上面には記録ヘッドの走査方向に複数のプラテンリブが配列され、被記録材はこのプラテンリブの頂部に支持された状態で、記録ヘッドと一定距離を保ちつつ搬送されることが可能となる。
一方、インクジェットプリンタなどでは銀塩写真なみの高画質記録が可能になっている。これに伴い銀塩写真と同じく光沢を有した被記録材に記録を行ない、また、それを縁なしで記録を行なうことの需要が高まりつつあり、近年この機能を搭載したインクジェットプリンタが提供されている。
インクジェットプリンタによって縁なし記録を行うには、基本的に被記録材の端部からはみ出した領域にもインクを吐出し余白が生じないようにする必要がある。すなわち、被記録材の搬送誤差やカット精度などによる被記録材自体のサイズ誤差などがあるため、その誤差に応じて、搬送される被記録材の端部の位置からはみ出した領域までインクを吐出して記録することが一般的に行なわれている(図11参照)。
このはみ出した領域に吐出されたインクは回収されることが望ましく、そのために、例えば、図11に示すように、被記録材の搬送方向に関して、記録ヘッドの走査範囲に沿って所定幅で上述のプラテンリブM3003に切り欠きN3004を設けるとともにその底部にインク吸収体(不図示)が設けられる。また、記録ヘッドの走査方向に関して、被記録材の幅方向における所定の箇所に吐出口の配列範囲にわたってプラテン上にインク吸収体が設けられる。これにより、被記録材の四辺の外側にはみ出して吐出されるインクを回収し、被記録材に対する四辺の縁なし記録を可能としている。
ところが、このような余白無し記録を実行すると、特に、被記録材の端部近傍の端部領域(被記録材の搬送方向における端部より外側にはみ出した領域と前記端部より内側に位置する被記録材上の領域とを含む領域)に対する記録の際にインクミストが多量に発生し、このインクミストによる不具合が生じるため、何らかの対策を講じることでインクミストを低減させる必要性があることを本発明者らは見出した。
すなわち、端部領域以外の通常領域に対する記録の際には、吐出インクの到達目標である被記録材と記録ヘッドとの距離が比較的短く、吐出インクの飛翔距離も短いため、被記録材に到達せずに飛散あるいは浮遊してしまうインクミストの量も比較的少なくて済むが、端部領域に対する記録の際には、被記録材の端部より外側にはみ出して吐出されるインクの到達目標であるインク吸収体と記録ヘッドとの距離が比較的長く、吐出インクの飛翔距離も長いため、インク吸収体に到達せずに飛散あるいは浮遊してしまうインクミストの量も比較的多くなってしまうことから、端部領域に対する記録の際には何らかのミスト低減対策を講じる必要性がある。仮に、何のミスト対策も講じなければ、被記録材やプラテンリブに付着したインクミストによって被記録材が汚染されてしまう確率が高くなるだろうし、ローラやギヤに付着したインクミストによってローラやギヤの正常な動作が妨害されてしまう確率も高くなってしまうからである。
本発明は、上述した縁無し記録に伴って発生するインクミストの低減の必要性という新規な技術課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、縁なし記録を行う際に装置内に飛散、浮遊し得るインクやインクミストによる被記録材の汚れなどの発生を抑制することが可能なインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置を提供することにある。
また、以上のような縁なし記録の従来にない特殊な記録方法を提供することを目的とする。
そのために本発明では、複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して記録を行うインクジェット記録方法であって、前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の端部の外側の端部領域、前記搬送方向の後端部の外側の端部領域、前記先端部の内側の先端側の第1領域、および前記端部の内側の後端側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行するステップと、前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記先端側の第1領域よりも前記端部からの距離が遠い前記記録媒体上の先端側の第2領域、および前記後端側の第1領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の後端側の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行するステップと、前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記先端側の第2領域と前記後端側の第2領域との間に位置する第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行するステップとを有し、前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とする。
他の形態では、複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して、前記記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行う余白なし記録を実行するインクジェット記録方法であって、前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の先端部の外側の端部領域および前記先端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行するステップと、前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記先端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行するステップと、前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記先端部からの距離が遠く、且つ前記記録媒体の搬送方向の後端部の内側の領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行するステップとを有し、前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とする。
さらに他の形態では、複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して、前記記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行う余白なし記録を実行するインクジェット記録方法であって、前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の後端部の外側の端部領域および前記後端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行するステップと、前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行するステップと、前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記後端部からの距離が遠く、且つ前記記録媒体の搬送方向の先端部の内側の領域よりも前記先端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行するステップとを有し、前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とする。
また、複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して記録を行うインクジェット記録装置であって、前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の端部および後端部の外側の端部領域および前記端部および後端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行する第1手段と、前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行する第2手段と、前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行する第3手段とを有し、前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とする。
他の形態では、複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して、前記記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行う余白なし記録を実行するインクジェット記録装置であって、前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の先端部の外側の端部領域および前記先端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行する第1手段と、前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記先端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行する第2手段と、前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記先端部からの距離が遠く、且つ前記記録媒体の搬送方向の後端部の内側の領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行する第3手段とを有し、前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とする。
さらに他の形態では、複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して、前記記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行う余白なし記録を実行するインクジェット記録装置であって、前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の後端部の外側の端部領域および前記後端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行する第1手段と、前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行する第2手段と、前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記後端部からの距離が遠く、且つ前記記録媒体の搬送方向の先端部の内側の領域よりも前記先端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行する第3手段とを有し、前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とする。
以上の構成によれば、記録媒体の搬送方向における端部に余白を設けずに記録(いわゆる、縁無し記録)を行うにあたり、被記録材の搬送方向における端部より外側にはみ出した領域を含む第1領域前記端部から第1領域よりも内側に位置する被記録材上の第2領域、およびこの第2領域より被記録材のさらに内側に位置する第3領域の記録について、これら領域を記録するため走査で用いる吐出口の数を、第2領域より第1領域、また、第3領域より第2領域を少なくする。また、搬送量もこの順序で小さいものとなる。これにより、端部より外側にはみ出した第1領域に吐出されるインクの量を少なくでき、それに伴って飛散するインクや浮遊するインクミストの量を少なくすることができる。また、このミスト低減と記録速度の低下抑制を実現することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
まず、図1〜図10を参照して本発明のインクジェット記録装置の一実施形態であるインクジェットプリンタについて説明する。
なお、本明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く被記録材上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も言うものとする。
ここで、「被記録材」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板等、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものとする。
さらに、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもので、被記録材上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または被記録材の加工、或いはインクの処理(例えば被記録材に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化)に供され得る液体を言うものとする。
[装置本体]
図1及び図2にインクジェット記録方式を用いたプリンタの概略構成を示す。
図1において、この実施形態におけるプリンタの装置本体M1000の外郭は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003及び排出トレイM1004を含む外装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシM3019(図2参照)とから構成される。
シャーシM3019は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。
また、前記下ケースM1001は装置本体M1000の外装の略下半部を、上ケースM1002は装置本体M1000の外装の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造をなしている。装置本体M1000の上面部及び前面部には、それぞれ、開口部が形成されている。
さらに、排出トレイM1004は、その一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、記録動作を実行させる際には、排出トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1004a,M1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッドカートリッジH1000あるいはインクタンクH1900等の交換が可能となる。
なお、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM1003を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようになっている。
また、上ケースM1002の後部上面には、電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押下可能に設けられると共に、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯し記録可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。また、LED E0020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、プリンタのトラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。さらに、ブザーE0021(図7)をならすこともできる。なお、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
[記録動作機構]
次に、プリンタの装置本体M1000に収納、保持される本実施形態における記録動作機構について説明する。
本実施形態における記録動作機構としては、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出される記録シートPを所定の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬送部M3029と、記録位置に搬送された記録シートPに所望の記録を行なう記録部と、前記記録部等に対する回復処理を行う回復部(M5000)とから構成されている。
(記録部)
ここで、記録部について説明するに、その記録部は、キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH1000とからなる。
[記録ヘッドカートリッジ]
まず、記録部に用いられる記録ヘッドカートリッジについて図3〜5に基づき説明する。
この実施形態における記録ヘッドカートリッジH1000は、図3に示すようにインクを貯留するインクタンクH1900と、このインクタンクH1900から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから吐出させる記録ヘッドH1001とを有する。記録ヘッドH1001は、後述するキャリッジM4001に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採るものとなっている。
ここに示す記録ヘッドカートリッジH1000では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするため、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエローの各色独立のインクタンクH1900が用意されており、図4に示すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対して着脱自在となっている。
そして,記録ヘッドH1001は、図5の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300、第2のプレートH1400、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800から構成されている。
記録素子基板H1100には、Si基板の片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により形成され、この記録素子に対応した複数のインク流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフィ技術により形成されると共に、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。
また、記録素子基板H1100は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、前記記録素子基板H1100にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400を介して、電気配線基板H1300が記録素子基板H1100に対して電気的に接続されるよう保持されている。この電気配線基板H1300は、記録素子基板H1100にインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、記録素子基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有しており、外部信号入力端子H1301は、後述のタンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
一方、インクタンクH1900を着脱可能に保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が例えば、超音波溶着により固定され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に亘るインク流路H1501を形成している。また、インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
さらに、前述のようにタンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、前記記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される記録素子部とを、接着等で結合することにより、記録ヘッドH1001を構成している。
[キャリッジ]
次に、図2を参照して記録ヘッドカートリッジH1000を搭載するキャリッジM4001を説明する。
図2に示すように、キャリッジM4001には、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドH1001をキャリッジM4001上の所定の装着位置に案内するためのキャリッジカバーM4002と、記録ヘッドH1001のタンクホルダーH1500と係合し記録ヘッドH1001を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッドセットレバーM4007とが設けられている。
すなわち、ヘッドセットレバーM4007はキャリッジM4001の上部にヘッドセットレバー軸に対して回動可能に設けられると共に、記録ヘッドH1001との係合部には、ばね付勢されるヘッドセットプレート(不図示)が備えられ、このばね力によって記録ヘッドH1001を押圧しながらキャリッジM4001に装着する構成となっている。
また、キャリッジM4001の記録ヘッドH1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプリントケーブル(図7参照、以下、コンタクトFPCと称す)E0011が設けられ、コンタクトFPC E0011上のコンタクト部と記録ヘッドH1001に設けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記録ヘッドH1001への電力の供給などを行い得るようになっている。
ここでコンタクトFPC E0011のコンタクト部とキャリッジM4001との間には不図示のゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力とヘッドセットレバーばねによる押圧力とによってコンタクト部とキャリッジM4001との確実な接触を可能とするようになっている。さらに前記コンタクトFPC E0011はキャリッジM4001の背面に搭載されたキャリッジ基板E0013に接続されている(図7参照)。
[スキャナ]
この実施形態におけるプリンタは、上述した記録ヘッドカートリッジH1000の代わりにキャリッジM4001にスキャナを装着することで読取装置としても使用することができる。
このスキャナは、プリンタ側のキャリッジM4001と共に主走査方向に移動し、記録媒体に代えて給送された原稿画像をその主走査方向への移動の過程で読み取るようになっており、その主走査方向の読み取り動作と原稿の副走査方向の給送動作とを交互に行うことにより、1枚の原稿画像情報を読み取ることができる。
図6(a)および(b)は、このスキャナM6000の概略構成を説明するために、スキャナM6000を上下逆にして示す図である。
図示のように、スキャナホルダM6001は、略箱型の形状であり、その内部には読み取りに必要な光学系・処理回路などが収納されている。また、このスキャナM6000をキャリッジM4001へと装着した時に、原稿面と対面する部分には読取部レンズM6006が設けられており、このレンズM6006により原稿面からの反射光を内部の読取部に収束することで原稿画像を読み取るようになっている。一方、照明部レンズM6005は内部に不図示の光源を有し、その光源から発せられた光がレンズM6005を介して原稿へと照射される。
スキャナホルダM6001の底部に固定されたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダM6001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けられたルーバー状の把持部によってキャリッジM4001への着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM6001の外形形状は記録ヘッドH1001と略同形状であり、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリッジH1000と同様の操作で着脱することができる。
また、スキャナホルダM6001には、読取り処理回路を有する基板が収納される一方、この基板に接続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出するよう設けられており、キャリッジM4001へとスキャナM6000を装着した際、スキャナコンタクトPCB M6004がキャリッジM4001側のコンタクトFPC E0011に接触し、基板を、キャリッジM4001を介して本体側の制御系に電気的に接続させるようになっている。
[プリンタの電気回路の構成]
次に、本発明の実施形態における電気的回路構成を説明する。
図7は、この実施形態における電気的回路の全体構成例を概略的に示す図である。
この実施形態における電気的回路は、主にキャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPCB(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニットE0015等によって構成されている。
ここで、電源ユニットE0015は、メインPCB E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。
また、キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001(図2)に搭載されたプリント基板ユニットであり、コンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドとの信号の授受を行うインターフェースとして機能する他、キャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0014へと出力する。
さらに、メインPCB E0014はこの実施形態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットであり、紙端検出センサ(PEセンサ)E0007、ASF(自動給紙装置)センサE0009、カバーセンサE0022、パラレルインターフェース(パラレルI/F)E0016、シリアルインターフェース(シリアルI/F)E0017、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018、ブザーE0021等に対するI/Oポートを基板上に有する。またさらに、キャリッジM1400を主走査させるための駆動源をなすモータ(CRモータ)E0001、記録媒体を搬送するための駆動源をなすモータ(LFモータ)E0002、記録ヘッドの回動動作と記録媒体の給紙動作に兼用されるモータ(PGモータ)E0003と接続されてこれらの駆動を制御する他、インクエンプティセンサE0006、GAPセンサE0008、PGセンサE0010、CRFFC E0012、電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有する。
図8は、メインPCB E0014の内部構成を示すブロック図である。図において、E1001はCPUであり、このCPU E1001は内部に発振回路E1005に接続されたクロックジェネレータ(PCG) E1002を有し、その出力信号E1019によりシステムクロックを発生する。また、制御バスE1014を通じてROM E1004およびASIC(Application Specific Integrated Circuit) E1006に接続され、ROMに格納されたプログラムに従って、ASIC E1006の制御、電源キーからの入力信号E1017、及びリジュームキーからの入力信号E1016、カバー検出信号E1042、ヘッド検出信号(HSENS)E1013の状態の検知を行ない、さらにブザー信号(BUZ)E1018によりブザーE0021を駆動し、内蔵されるA/DコンバータE1003に接続されるインクエンプティ検出信号(INKS)E1011及びサーミスタによる温度検出信号(TH)E1012の状態の検知を行う一方、その他各種論理演算・条件判断等を行ない、インクジェット記録装置の駆動制御を司る。
ここで、ヘッド検出信号E1013は、記録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インクエンプティ検出信号E1011はインクエンプティセンサE0006から出力されるアナログ信号、温度検出信号E1012はキャリッジ基板E0013上に設けられたサーミスタ(図示せず)からのアナログ信号である。
E1008はCRモータドライバであって、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、ASIC E1006からのCRモータ制御信号E1036に従って、CRモータ駆動信号E1037を生成し、CRモータE0001を駆動する。E1009はLF/PGモータドライバであって、モータ電源E1040を駆動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータを駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生成してPGモータを駆動する。
E1010は電源制御回路であり、ASIC E1006からの電源制御信号E1024に従って発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。パラレルI/F E0016は、ASIC E1006からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接続されるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、またパラレルI/FケーブルE1031の信号をASIC E1006に伝達する。シリアルI/F E0017は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E1028を、外部に接続されるシリアルI/FケーブルE1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの信号をASIC E1006に伝達する。
一方、電源ユニットE0015からは、ヘッド電源(VH)E1039及びモータ電源(VM)E1040、ロジック電源(VDD)E1041が供給される。また、ASIC E1006からのヘッド電源ON信号(VHON)E1022及びモータ電源ON信号(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入力され、それぞれヘッド電源E1039及びモータ電源E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE0015から供給されたロジック電源(VDD)E1041は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPCB E0014内外の各部へ供給される。
またヘッド電源信号E1039は、メインPCB E0014上で平滑化された後にフレキシブルフラットケーブルE0011へと送出され、記録ヘッドカートリッジH1000の駆動に用いられる。
E1007はリセット回路で、ロジック電源電圧E1041の低下を検出して、CPU E1001及びASIC E1006にリセット信号(RESET)E1015を供給し、初期化を行なう。
このASIC E1006は1チップの半導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてCPU E1001によって制御され、前述したCRモータ制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源制御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、及びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレルI/F E0016およびシリアルI/F E0017との信号の授受を行なう他、PEセンサE0007からのPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサE0009からのASF検出信号(ASFS)E1026、記録ヘッドと記録媒体とのギャップを検出するためのセンサ(GAP)センサE0008からのGAP検出信号(GAPS)E1027、PGセンサE0010からのPG検出信号(PGS)E1032の状態を検知して、その状態を表すデータを制御バスE1014を通じてCPU E1001に伝達し、入力されたデータに基づきCPU E1001はLED駆動信号E1038の駆動を制御してLEDE0020の点滅を行なう。
さらに、エンコーダ信号(ENC)E1020の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド制御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH1000とのインターフェイスをとり記録動作を制御する。ここにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020はフレキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力されるCRエンコーダセンサE0004の出力信号である。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013、及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッドH1000に供給される。
図9は、ASIC E1006の内部構成例を示すブロック図である。
なお、同図において、各ブロック間の接続については、記録データやモータ制御データ等、ヘッドや各部機構部品の制御にかかわるデータの流れのみを示しており、各ブロックに内蔵されるレジスタの読み書きに係わる制御信号やクロック、DMA制御にかかわる制御信号などは図面上の記載の煩雑化を避けるため省略している。
図中、E2002はPLLコントローラであり、図9に示すようにCPU E1001から出力されるクロック信号(CLK)E2031及びPLL制御信号(PLLON)E2033により、ASIC E1006内の大部分へと供給するクロック(図示しない)を発生する。
また、E2001はCPUインターフェース(CPUI/F)であり、リセット信号E1015、CPU E1001から出力されるソフトリセット信号(PDWN)E2032、クロック信号(CLK)E2031及び制御バスE1014からの制御信号により、以下に説明するような各ブロックに対するレジスタ読み書き等の制御や、一部ブロックへのクロックの供給、割り込み信号の受け付け等(いずれも図示しない)を行ない、CPU E1001に対して割り込み信号(INT)E2034を出力し、ASIC E1006内部での割り込みの発生を知らせる。
また、E2005はDRAMであり、記録用のデータバッファとして、受信バッファE2010、ワークバッファE2011、プリントバッファE2014、展開用データバッファE2016などの各領域を有すると共に、モータ制御用としてモータ制御バッファE2023を有し、さらにスキャナ動作モード時に使用するバッファとして、上記の各記録用データバッファに代えて使用されるスキャナ取込みバッファE2024、スキャナデータバッファE2026、送出バッファE2028などの領域を有する。
また、このDRAM E2005は、CPU E1001の動作に必要なワーク領域としても使用されている。すなわち、E2004はDRAM制御部であり、制御バスによるCPU E1001からDRAM E2005へのアクセスと、後述するDMA制御部E2003からDRAM E2005へのアクセスとを切り替えて、DRAM E2005への読み書き動作を行なう。
DMA制御部E2003では、各ブロックからのリクエスト(図示せず)を受け付けて、アドレス信号や制御信号(図示せず)、書込み動作の場合には書込みデータE2038、E2041、E2044、E2053、E2055、E2057などをDRAM制御部E2004に出力してDRAMアクセスを行なう。また読み出しの場合には、DRAM制御部E2004からの読み出しデータE2040、E2043、E2045、E2051、E2054、E2056、E2058、E2059を、リクエスト元のブロックに受け渡す。
また、E2006は、IEEE 1284I/Fであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、パラレルI/F E0016を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行なう他、記録時にはパラレルI/F E0016からの受信データ(PIF受信データE2036)をDMA処理によって受信制御部E2008へと受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2005内の送出バッファE2028に格納されたデータ(1284送信データ(RDPIF)E2059)をDMA処理によりパラレルI/Fに送信する。
E2007は、ユニバーサルシリアルバス(USB)I/Fであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、シリアルI/F E0017を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行なう他、印刷時にはシリアルI/F E0017からの受信データ(USB受信データE2037)をDMA処理により受信制御部E2008に受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2005内の送出バッファE2028に格納されたデータ(USB送信データ(RDUSB)E2058)をDMA処理によりシリアルI/F E0017に送信する。受信制御部E2008は、1284I/F E2006もしくはUSBI/F E2007のうちの選択されたI/Fからの受信データ(WDIF)E2038)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッファ書込みアドレスに、書込む。
E2009は圧縮・伸長DMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPUE1001の制御により、受信バッファE2010上に格納された受信データ(ラスタデータ)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッファ読み出しアドレスから読み出し、そのデータ(RDWK)E2040を指定されたモードに従って圧縮・伸長し、記録コード列(WDWK)E2041としてワークバッファ領域に書込む。
E2013は記録バッファ転送DMAコントローラで、CPUI/F E2001を介したCPU E1007の制御によってワークバッファE2011上の記録コード(RDWP)E2043を読み出し、各記録コードを、記録ヘッドカートリッジH1000へのデータ転送順序に適するようなプリントバッファE2014上のアドレスに並べ替えて転送(WDWP E2044)する。また、E2012はワーククリアDMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御によって記録バッファ転送DMAコントローラ E2013による転送が完了したワークバッファ上の領域に対し、指定したワークフィルデータ(WDWF)E2042を繰返し書込む。
E2015は記録データ展開DMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド制御部E2018からのデータ展開タイミング信号E2050をトリガとして、プリントバッファ上に並べ替えて書込まれた記録コードと展開用データバッファE2016上に書込まれた展開用データとを読み出し、展開記録データ(RDHDG)E2045をカラムバッファ書込みデータ(WDHDG)E2047としてカラムバッファE2017に書込む。ここで、カラムバッファE2017は、記録ヘッドカートリッジH1000への転送データ(展開記録データ)を一時的に格納するSRAMであり、記録データ展開DMAコントローラE2015とヘッド制御部E2018とのハンドシェーク信号(図示せず)によって両ブロックにより共有管理されている。
E2018はヘッド制御部で、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド制御信号を介して記録ヘッドカートリッジH1000またはスキャナとのインターフェイスを行なう他、エンコーダ信号処理部E2019からのヘッド駆動タイミング信号E2049に基づき、記録データ展開DMAコントローラに対してデータ展開タイミング信号E2050の出力を行なう。
また、印刷時には、前記ヘッド駆動タイミング信号E2049に従って、カラムバッファから展開記録データ(RDHD)E2048を読み出し、そのデータをヘッド制御信号E1021として記録ヘッドカートリッジH1000に出力する。
また、スキャナ読み取りモードにおいては、ヘッド制御信号E1021として入力された取込みデータ(WDHD)E2053をDRAM E2005上のスキャナ取込みバッファE2024へとDMA転送する。E2025はスキャナデータ処理DMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、スキャナ取込みバッファE2024に蓄えられた取込みバッファ読み出しデータ(RDAV)E2054を読み出し、平均化等の処理を行なった処理済データ(WDAV)E2055をDRAM E2005上のスキャナデータバッファE2026に書込む。
E2027はスキャナデータ圧縮DMAコントローラで、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、スキャナデータバッファE2026上の処理済データ(RDYC)E2056を読み出してデータ圧縮を行ない、圧縮データ(WDYC)E2057を送出バッファE2028に書込み転送する。
E2019はエンコーダ信号処理部であり、エンコーダ信号(ENC)を受けて、CPU E1001の制御で定められたモードに従ってヘッド駆動タイミング信号E2049を出力する他、エンコーダ信号E1020から得られるキャリッジM4001の位置や速度にかかわる情報をレジスタに格納して、CPU E1001に提供する。CPU E1001はこの情報に基づき、CRモータE0001の制御における各種パラメータを決定する。また、E2020はCRモータ制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、CRモータ制御信号E1036を出力する。
E2022はセンサ信号処理部で、PGセンサE0010、PEセンサE0007、ASFセンサE0009、及びGAPセンサE0008等から出力される各検出信号E1033,E1025,E1026,E1027を受けて、CPU E1001の制御で定められたモードに従ってこれらのセンサ情報をCPU E1001に伝達する他、LF/PGモータ制御用DMAコントローラ E2021に対してセンサ検出信号E2052を出力する。
LF/PGモータ制御用DMAコントローラE2021は、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、DRAM E2005上のモータ制御バッファE2023からパルスモータ駆動テーブル(RDPM)E2051を読み出してパルスモータ制御信号E1033を出力する他、動作モードによっては前記センサ検出信号を制御のトリガとしてパルスモータ制御信号E1033を出力する。
また、E2030はLED制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、LED駆動信号E1038を出力する。さらに、E2029はポート制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド電源ON信号E1022、モータ電源ON信号E1023、及び電源制御信号E1024を出力する。
[プリンタの動作]
次に、上記のように構成された本実施形態のインクジェットプリンタの動作を図10のフローチャートに基づき説明する。
AC電源に装置本体1000が接続されると、まず、ステップS1では装置の第1の初期化処理を行なう。この初期化処理では、本装置のROMおよびRAMのチェックなどの電気回路系のチェックを行ない、電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
次にステップS2では、装置本体M1000の上ケースM1002に設けられた電源キーE0018がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE0018が押された場合には、次のステップS3へと移行し、ここで第2の初期化処理を行う。
この第2の初期化処理では、本装置の各種駆動機構及び記録ヘッドのチェックを行なう。すなわち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際し、装置が正常に動作可能であるかを確認する。
次にステップS4ではイベント待ちを行なう。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベントが発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
例えば、ステップS4で外部I/Fからの印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へと移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同ステップでその他のイベントが発生した場合にはステップS11へと移行する。
ここで、ステップS5では、外部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判断し、その判断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に記憶し、ステップS6へと進む。
次いでステップS6ではステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進む。
ステップS7では記録動作を行なう。この記録動作では、外部I/Fから送出されてきた記録データを、一旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0001を駆動してキャリッジM4001の主走査方向への移動を開始すると共に、プリントバッファE2014に格納されている記録データを記録ヘッドH1001へと供給して1行の記録を行ない、1行分の記録データの記録動作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFローラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップ8へと進む。
なお、図12以降で説明する本発明の実施形態にかかる被記録材の端部記録における使用する吐出口の制限に伴う記録データ処理やマスク処理による記録データの生成は外部I/Fを介したホスト装置のプリンタドライバによって行なわれ、また、上記吐出口制限に伴う被記録材の搬送制御はステップS7の記録制御で行なわれる。
ステップS8では、LFモータE0002を駆動し、排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上に完全に排紙された状態となる。
次にステップS9では、記録すべき全ページの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきページが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次のイベントを待つ。
一方、ステップS10ではプリンタ終了処理を行ない、本装置の動作を停止させる。つまり、各種モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4に進み、次のイベントを待つ。
また、ステップS11では、上記以外の他のイベント処理を行なう。例えば、本装置の各種パネルキーや外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回復イベントなどに対応した処理を行なう。なお、処理終了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
なお、本発明が有効に用いられる一形態は、電気熱変換体が発生する熱エネルギーを利用して液体に膜沸騰を生じさせ気泡を形成する形態である。
<実施形態1>
以下では、図1〜図10を参照して以上のように説明した本実施形態のインクジェットプリンタにおける縁なし記録(余白無し記録)の第一の実施形態を説明する。
図11は本実施形態のプリンタにおける被記録材搬送路のうち記録ヘッドの走査が行われる記録領域の部分を示す側面図である。同図は、被記録材Pの後端について縁なし記録を行なう状態を示す図である。なお、本実施形態の縁なし記録は、被記録材の後端であるかまたは先端であるかにかかわらず同じように適用できることは以下の説明から明らかとなる。この点から、以下の説明では特に示さない限り、「端部」は被記録材の先端および後端に関する記録領域のいずれをも指すものとする。
図11に示すように、プラテンリブM3003には切り欠きM3004が設けられる。この切り欠きM3004は記録ヘッドH1001の走査方向(図に垂直な方向)に延在し、且つこの切り欠き内部にはインク吸収体が設けられる。これにより、記録ヘッドH1001の走査によって被記録材Pの端部近傍の端部領域に対する記録の際に被記録材からはみ出して吐出されるインクの多くは、切り欠き内部設けられたインク吸収体によって回収される。
搬送路においてプラテンリブM3003の上流側には、搬送ローラM3001とこれに被記録材Pを押圧して搬送力を生じさせるためのピンチローラM3002が設けられる。また、下流側には排紙ローラM2003と同様に搬送力を生じさせるための拍車M2004が設けられる。被記録材Pが記録ヘッドによる記録領域を挟んで設けられたこれらのローラ対の双方によって保持されているときは、その搬送精度は一定以上のものが確保される。本明細書では、被記録材Pにおいて規定されるこの一定以上の搬送精度が確保される領域を「通常領域」という。これに対し、被記録材Pが搬送ローラM3001の対のみによって保持され排紙ローラM2003の対によっては保持されない状態、すなわち被記録材Pの先端部分を記録するとき、また、逆に同図に示すように排紙ローラM2003の対のみによって保持される後端部分を記録するとき、搬送精度は低下する。本明細書では、この領域を「低精度領域」という。さらに、被記録材Pの端部の記録に関して上記低精度領域と同様搬送精度が低く、縁なし記録のために被記録材Pをはみ出してインクを吐出する可能性のある領域がある。この領域を本明細書では、「端部領域」という。詳しくは、この端部領域とは、記録媒体の搬送方向における端部より外側にはみ出した領域(第1部分)と前記端部より内側における被記録材上の領域(第2部分)を含むものである。
以上の各領域(通常領域、低精度領域、端部領域)は、具体的には、いわゆる頭出し処理もしくは被記録材の先端検出を基準とした搬送ローラM3001を駆動する搬送モータの回転量によって、記録ヘッドH1001に対するそれぞれの領域の境界位置もしくは領域幅が管理されるものである。特に、端部領域は、被記録材の端部が記録ヘッドH1001に対する所定位置にあるときに、その端部位置に搬送誤差と被記録材のサイズ誤差の分を搬送方向上流側および下流側に加えた大きさの領域として規定される。なお、上流側および下流側にそれぞれ加える誤差分は相互に等しい必要はなく、例えば、そのプリンタにおいて生じ得る搬送誤差や用いる被記録材のサイズ誤差に応じ異なる場合があることはもちろんである。
縁なし記録に関し、搬送される被記録材Pの幅方向、すなわち記録ヘッドの走査方向において被記録材をはみ出してインクが吐出されることも必要である。そのために、図11では図示していないが、プラテンにおいて搬送される被記録材Pの幅方向の端部に対応する位置にもインク吸収体が設けられる。また、本実施形態では、記録データについてこの幅方向にはみ出して記録する分の記録データが余分に作成される。なお、被記録材からはみ出して記録されるように、単に、データを拡大するようにしてよい。一方、搬送方向の縁なし記録に関して上述した端部領域に対応する記録データは以下に示すとおりである。
図12は、本発明の第一の実施形態にかかる記録方法を説明する図であり、特に、上述した通常領域3、低精度領域2、端部領域1の各領域を記録するそれぞれの場合について記録ヘッドH1001における吐出口の使用範囲(斜線など白以外で示される部分)を示すものである。
同図に示すように、本実施形態では、各領域における同一画素列に対し記録ヘッドを2回走査させて2回の記録ヘッドの走査で同一画素列に対する記録を完成させる、いわゆる2パスのマルチパス記録を行なう。そして、ここでは、同一画素列を異なる吐出口により記録するべく、走査と走査の間において被記録材を搬送方向へ搬送し、上記同一画素列に対し異なる吐出口が対応するようにしている。なお、図では記録ヘッドの位置が走査ごとに変化するように記載されているが、これは図示の簡略化などのためであり、実際は記録ヘッドH1001の搬送方向における位置は固定であり、被記録材Pが図の斜線などで示す吐出口の使用範囲分だけ被記録材搬送方向(記録ヘッドの走査方向と直交する方向)へ移動する。
図12から明らかなように、本実施形態では、各領域ごとに、被記録材の搬送量および記録ヘッドの1回の走査で使用する吐出口数(使用吐出口範囲)を異ならせている。具体的には、通常領域3の記録の際には、1回の走査で使用する吐出口の数を全吐出口数としているのに対し、端部領域1の記録の際には、1回の走査で使用する吐出口の数を全吐出口数の1/4としている。つまり、通常領域3に対して記録を行なう場合に比べ、端部領域1に対して記録を行なう場合において1回の走査で使用する吐出口の数を少なくしているのである。また、走査と走査の間において実行される、被記録材の1回の搬送量について着目してみると、通常領域3における搬送量は吐出口列の全範囲の1/2の幅に相当する量となっているのに対し、端部領域1における搬送量は吐出口列の全範囲の1/8の幅に相当する量となっている。つまり、端部領域1における搬送量は、通常領域3における搬送量の1/4となっており、使用吐出数の減少に応じて搬送量も小さくしている。
このように、端部領域において1回の走査で使用する吐出口の数を少なくすることにより、1回の走査において被記録材の外側へはみ出して吐出されるインク量自体が減り、それに伴って、切り欠き内のインク吸収体に捕捉されずに飛散しまたは浮遊するインクミストの量を減らすことができる。これは、例えば、プリンタのプラテンなど各要素のサイズ、位置関係などが、飛散したインクや浮遊するミストが比較的短い時間でそれら要素や被記録材に付着するようなものである場合に、その飛散量そのものを減少させることから特に効果的である。
ところで、インクミストは端部領域においてのみ発生するものではなく、通常領域においても発生するものである。従って、インクミストの低減を重視するのであれば、通常領域の記録の際にも、端部領域の記録の際に使用する吐出口数と同等の少ない吐出口数を使用する構成が望ましいと推測される。しかし、本実施形態では、そのような構成を採用しておらずに、通常領域の記録に使用する吐出口数に比べ、端部領域で使用する吐出口数を減らす構成を採用している。これは以下の理由による。
前述したように、端部領域の記録に使用する吐出口数と同等の少ない吐出口数だけを使用して通常領域の記録を行なう形態の場合、確かに、ミスト低減の観点からすれば優れているかもしれない。ところが、この形態の場合、通常領域においても使用吐出口数が少ないことから、記録速度が遅くなってしまう。記録速度はプリンタにおいて重要なファクターであることから、極力低下させたくない。
一方、記録速度の観点からすれば、通常領域・端部領域のいずれに関わらず、極力多くの吐出口を使用して記録を行なうことが好ましいが、この形態の場合、インクミストの増加を招く。以上から明らかなように、ミスト低減を重視して少ない使用吐出口にて記録を行なうとその分記録速度を低下し、一方、記録速度を重視して多い使用吐出口にて記録を行なうとその分ミストが増加することから、これらミストの低減と記録速度の向上とはトレードオフの関係にあり、従って、ミストの低減および記録速度の向上という、相反する事項を同時に満たすことは困難と考えられていた。
しかし、本発明者らは、記録速度を極力低下させずにミストを十分に低減するという、相反する課題を同時に解決することが、高画質化と高速化の両立には必要である点に着目し、そして、上記相反する課題を同時にするべく鋭意研究を行なった。その結果、まず、前述したように、端部領域の記録の際に発生するミスト量は多量であることからミスト低減対策を講じる必要性が生じるのに対し、通常領域の記録の際に発生するミスト量は少量であることからミスト低減対策を講じなくとも良いという点を見出した。そして、ミスト低減対策を講じる必要性のない通常領域では記録に使用する吐出口数を極力減らさないようにして記録速度を極力低下させないようにし、一方、ミスト低減対策を講じる必要性のある端部領域において記録に使用する吐出口数を減らしてミストを十分に低減するようにしたのである。このような本実施形態の構成によれば、インクミストが問題となる端部領域におけるミストを十分に抑制できるので、端部領域および通常領域を含む記録領域全体でのインクミストを抑制できる。また、端部領域にて吐出口制限することから若干記録速度は落ちるものの、通常領域では吐出口制限しないので記録速度は低下せず、全体としても記録速度をあまり低下させずに済む。つまり、この形態では、記録速度を極力低下させずにミストを十分に低減するという、相反する課題を同時に解決することが可能となるのである。
なお、図12では、端部領域1のみならず、低精度領域2においても、通常領域3に比較して使用する吐出口数を少なくしているが(全吐出口数の1/2)、これは、搬送量を少なくすることにより搬送誤差の大きさ自体を小さくすることを目的とするものである。これにより、この低精度領域で形成されるインクドットの位置ずれを少なくすることが可能となる。
また、上記では、低精度領域2と端部領域1とで使用吐出口数および搬送量を変えているが、これらは同じであってもよい。すなわち、本実施形態では、端部領域1における1回の走査での使用吐出口数および搬送量が、通常領域3における使用吐出口数および搬送量に比べて少なければよく、低精度領域2における使用吐出口数および搬送量は端部領域1のものと同じであってもよい。
また、図示の例は、被記録材の先端における縁なし記録方法に関するものであるが、例えば図において搬送方向を逆とし被記録材の先端の位置を後端とすれば、後端においても同様に実施できることは容易に理解できる。
以上説明した本実施形態によれば、インクミストが比較的発生し難い通常領域に比べ、インクミストが比較的発生しやすい端部領域において使用吐出口数(使用吐出口範囲)を制限するような構成としているので、記録速度を極力低下させずにミストを十分に低減することができる。
〈第1の実施形態の変形例1〉
上記第1の実施形態では、通常領域において1回の走査で吐出されるインク量に比べ、端部領域において1回の走査で吐出されるインク量を少なくするべく、端部領域での1回の走査あたりの使用吐出口数を通常領域に比して少なくしている。そして、その際、各領域における同一画素列に対し記録ヘッドを2回走査させて2回の記録ヘッドの走査で同一画素列に対する記録を完成させる、いわゆる2パスのマルチパス記録を実施している。つまり、端部領域においても通常領域においても同じ2パス記録とするものである。
ところが、端部領域における1回の走査での吐出インク量を少なくするためには、通常領域におけるパス数に比して端部領域におけるパス数を多くすることによっても実現できる。そこで、本実施形態では、通常領域において1回の走査で吐出されるインク量に比べ、端部領域において1回の走査で吐出されるインク量を少なくするべく、i)端部領域での1回の走査あたりの使用吐出口数を通常領域に比して減らすと共に、ii)端部領域での同一画素列の完成に要するパス数を通常領域に比して増加させる構成とする。
ここで、本変形例の一例について説明する。まず、上記i)の使用吐出口数(使用吐出口範囲)の制限に関しては、上記第1の実施形態と同様でよく、端部領域での使用吐出口数を通常領域の使用吐出口数を1/4に制限する。次に、上記ii)のパス数に関しては、通常領域内の同一画素列は2パスで完成させるようにし、端部領域内の同一画素列は4パスで完成させるようにする。これは、端部領域1における搬送量を、通常領域3における搬送量の1/8とすることで実現できる。なお、この形態の場合、低精度領域2におけるパス数は、通常領域3と同様の2パスとしてもよいし、端部領域1と同様の4パスとしてもよい。
また、通常領域3、低精度領域2、端部領域1となるに従って、パス数を多くするように構成してもよい。例えば、通常領域3では2パス、低精度領域2では4パス、端部領域1では8パスとなるように構成してもよい。
以上説明した変形例の構成によれば、端部領域において使用吐出口数を少なくすることに加えパス数を多くしているので、端部領域における1回の走査での吐出インク量をより少なくすることができ、それに伴って、端部領域でのインクミストの発生をより効率的に抑制することができる。
参考例1
本実施形態は、端部領域を記録する走査回数を他の領域と比較して少なくして端部領域の記録に要する時間を短くするものである。これにより、走査回数がより多い場合と比較した場合、全体として吐出される量は同じであるものの、端部領域の記録で被記録材をはみ出して吐出されたインクによるミストなどが全体として浮遊している時間を短くでき、また、このようなミストが浮遊する空間に被記録材が留まっている時間を短くすることができる。
図13は、本実施形態にかかる記録方法を説明する図である。同図に示すように、通常領域3および低精度領域2が4回の走査で記録を完成するのに対し、端部領域1では2回の走査でその領域の記録を完成する。同図に示す例では、端部領域1を記録するのに要する時間は4回の走査に相当する時間であり、他の領域の同じサイズの領域を記録するのに要する時間の約半分となる。この結果、浮遊しているミストなどが、例えば記録ヘッドの走査による気流など影響でさらに他へ拡散する機会や被記録材にミストなどが付着する機会をそれだけ少なくすることができる。特に、被記録材は摩擦などによって帯電しており、一方、インクミストも少量の電荷を帯びていることから静電気によってひきつけられて付着する場合が多いが、上述のように、端部領域の走査回数を少なくすることによって、ミストの浮遊する空間に被記録材が停止している時間を短かくできるため、被記録材へのミストの付着量を低減できる。
図14は、端部領域の所定幅Aを記録する場合に、マルチパス記録のパス数と全体の走査回数(時間)との関係を示す図である。同図に示すように、マルチパス記録のパス数を増すほど端部領域の記録に要する時間が増すことが理解できる。
なお、本実施形態においても、実施形態1と同様、低精度領域2においてドットずれを少なくすべく使用する吐出口の範囲を小さくする制御を行なっている。
参考例2
参考例は、端部領域のマルチパス記録について通常領域や低精度領域で用いるマスクと異なるマスクを用いることにより、浮遊するミストの量を減少させるものである。
図15は、本参考例にかかる記録方法を説明する図である。同図に示すように、各領域(通常領域、低精度領域、端部領域)とも4パスのマルチパス記録を行なう。しかし、端部領域1の領域では、使用する吐出口範囲の記録データを生成するためのマスク処理を低精度領域2または通常領域3のものとは異ならせている。なお、図16は、記録データを2回の走査に割り振るための間引きマスクであり、記録領域が100%補完されるように1パス目で使用するマスク(図16(a))と2パス目で使用するマスク(図16(b))とが互いに補完されるよう構成されている。また、図17も、記録データを2回の走査に割り振るための間引きマスクである。ここでは、1パス目で使用するマスクだけを示し、2パス目で使用するマスクは省略しているが、2パス目で使用するマスクは当然、1パス目で使用するマスクと補完関係になっている。
具体的には、低精度領域2や通常領域3においては、図16(a)および16(b)に示すように、基本的に、1つのインクドットに対応する1画素(図において、1ドット分×1ドット分の最小の正方形に対応する領域)単位で2回の走査に分散して記録されるようにマスク(同図は図示の簡略化のため2パス記録の場合のマスクを示している)を用いる。これに対し、本参考例では、図17に示すように、1回の走査で、1画素より大きい例えば8画素単位(8画素×8画素で構成される正方形に対応する領域の単位)で、記録が行なわれ、また、2回の走査に分散されるようなマスクを用いる。このマスク処理によれば、8画素を最小単位としてマスク処理が行なわれて記録データが生成されることにより、これに基づくインク吐出は、図16に示すマスク処理の場合に比べ、ごく近傍を飛翔するインク滴の数を増すことができ、このインク滴の集団が作る気流の影響などにより互いに引き寄せ合う作用を生じる。この結果、飛散しまたは浮遊するインクやインクミストの量を減少することが可能となる。
なお、通常領域や低精度領域では、ミストの浮遊量を低減するなどの目的でクラスタサイズ(マスク最小単位)を大きくすると、記録画像に往復走査による色むらや粒状感が現れることがあるため、1画素単位あるいはそれに近い最小単位のマスクを用いる。
また、上記では、図17に示すような、同じパスにてインクを所定領域に集中的に吐出し得るマスクのクラスタサイズ(マスク最小単位)を正方形で管理しているが、これには限定されず、例えば、長方形でもよい。すなわち、上記では、8画素×8画素から構成される正方形に対応する領域をマスクの最小管理単位としているが、例えば、2画素×4画素から構成されるに長方形に対応する領域をマスクの最小管理単位としてもよい。
以上説明した本参考例によれば、通常領域に比べて、インクミストが比較的発生しやすい端部領域において、最小管理単位の大きなマスクを用い、同じパスにてインクが所定領域に集中的に吐出されるように構成しているので、端部領域でのインクミストを低減することができる。
参考例3
参考例3は、端部領域のマルチパス記録で用いるマスクを、記録される画像が端部方向にかけて徐々に濃度が低くなり、かつ全体としても濃度が低くなるものを用いるものである。
具体的には、端部領域について4パスのマルチパス記録を行なう場合、この端部領域に対応するデータに対して、1走査目のマスクを1/8デューティー、2走査目は1/6デューティー、3走査目は1/4デューティー、4走査目は同様に1/4デューティーとして、全体として100%未満のデューティーであって(ここでは、(1/8+1/6+1/4+1/4)×100=約79%のデューティー)、かつ各走査でのデューティーが端部方向に減少するようなマスクを用いる。
このように端部領域のマルチパス記録が完全に補完されないことにより、端部領域において吐出されるインク量を減らすことができ、実施形態1で説明したのと同様、浮遊するインクミストなどの量を減らすことが可能となる。また、端部にかけてデューティーが減少するマスクを用いるので、はみ出して吐出される可能性がより高いインク吐出の量を減らすこともでき、同様に浮遊するインクミストなどの量を減らすことが可能となる。
なお、マスクとしては、端部にかけてデューティーが減少するマスクでなく、端部領域において均等に間引きを行なうマスクであっても、全体として完全な補完が行なわれないマスクであれば、全体として吐出インク量を減少させる効果を得ることができる。
また、上記のマスク処理の結果、端部に白っぽくグラデーションがかかることが考慮されるが、通常、はみ出しインク吐出にかかる端部領域の幅は、前述のように搬送精度や被記録材サイズの誤差の最悪の状態を想定して決まっており、そのような状態の発生率が低く、従って上記のようなグラデーション記録はほとんど起こらないといえる。また、端部領域のデューティー、すなわちインク打ち込み量を、上述のように約79%に落としたとしても、記録画像全体からそれほど目立たないともいえる。
参考例4
参考例は、基本的に実施形態1と同様に端部領域で使用する吐出口の数を少なくすることによってインクミストなどの量を減少させるものである。それに加え、マルチパス記録で用いるマスクパターンを通常領域や低精度領域のものと同じくしまたは類似させるものである。
図18は、記録制御の異なる領域を示す図であり、被記録材先端側の端部領域(上端領域1)、同様に先端側の低精度領域(低精度上端領域2)、通常領域3、被記録材後端側の低精度領域(低精度下端領域4)および後端側の端部領域(下端領域5)が存在する。
これらの領域において、通常領域および低精度領域では、マルチパス記録の各走査で記録される領域の端部で吐出されるインク量を少なくし、かつその領域を記録する全体のパスで完全に補完されるようなマスク、すなわち、デューティーが上記端部にかけて減少するようなマスクを用いる。
一方、端部領域では、実施形態1と同様に使用吐出口数を少なくするとともに、使用するマスクのデューティー分布を、上記通常領域などと同じくしまたは類似させる。これにより、図18に示す1〜5の各領域の切り替え部前後において濃度差などが生じることを防止することができる。
参考例5
参考例も上記の参考例4と同様、使用吐出口を少なくすることを基本とし、図18に示す領域1〜5で使用するマスクを同じくしまたは類似させるものである。具体的には、参考例2に示した集中ドットサイズ(クラスタサイズ)分布のマスクを通常領域や低精度領域で用いるものである。
マスクのクラスタサイズが変化すると、打ち込み色順による往復むらなど色合いが変化し、被記録材の種類によってはそれが顕著に現れる場合がある。そこで、本参考例では、端部領域の記録では、使用吐出口数を少なくする他、使用するマスクのクラスタサイズを通常領域や低精度領域と同じくしまたは類似させる。これによって、各領域の切り替え部などにおいて目立つ色合いや濃度の差が発生しないようにすることができる。
<他の実施形態>
上述した実施形態1と参考例2または、参考例1参考例2を組み合わせてもよく、これによっても、浮遊するインクミストなどの量もしくはミストなどの付着量を減少させることができる。
また、実施形態1および参考例1、2のそれぞれにおいて、低精度領域3の記録制御を、端部領域1または通常領域3の記録制御と共通にしてもよい。
<さらに他の実施形態>
本発明は上述のように、複数の機器(たとえばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても一つの機器(たとえば複写機、ファクシミリ装置)からなる装置に適用してもよい。
また、図12〜図18にて前述した実施形態または参考例の機能を実現するように各種のデバイスを動作させるように該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに、前記実施形態機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも本発明の範疇に含まれる。
またこの場合、前記ソフトウェアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、およびそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。
かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
またコンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
さらに供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能格張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、記録媒体の搬送方向における端部に余白を設けずに記録(いわゆる、縁無し記録)を行うにあたり、被記録材の搬送方向における端部より外側にはみ出した領域を含む第1領域前記端部から第1領域よりも内側に位置する被記録材上の第2領域、およびこの第2領域より被記録材のさらに内側に位置する第3領域の記録について、これら領域を記録するため走査で用いる吐出口の数を、第2領域より第1領域、また、第3領域より第2領域を少なくする。また、搬送量もこの順序で小さいものとなる。これにより、端部より外側にはみ出した第1領域に吐出されるインクの量を少なくでき、それに伴って飛散するインクや浮遊するインクミストの量を少なくすることができる。また、このミスト低減と記録速度の低下抑制を実現することが可能となる。
この結果、縁なし記録を行う際に装置内に飛散、浮遊し得るインクミストなどによる装置の各要素や被記録材の汚れなどを低減することができる。
本発明の一実施例によるインクジェットプリンタの外観構成を示す斜視図である。 図1に示すプリンタの外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施例によるプリンタに用いる記録ヘッドカートリッジを組立てた状態を示す斜視図である。 図3に示す記録ヘッドカートリッジを示す分解斜視図である。 図4に示した記録ヘッドを斜め下方から観た分解斜視図である。 (a)および(b)は、図3の記録ヘッドカートリッジに代えて本発明の一実施例によるプリンタに搭載可能なスキャナカートリッジの構成を示すために、そのスキャナカートリッジを天地逆にして示す斜視図である。 本発明の一実施例のプリンタにおける電気的回路の全体構成を概略的に示すブロック図である。 図7に示した電気回路のうちメインPCBの内部構成例を示すブロック図である。 図8に示したメインPCBのうちASICの内部構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施例のプリンタの動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかるインクジェットプリンタにおける被記録材搬送路の特にプラテンリブに設けられた切り欠きを示す図である。 本発明の第一の実施形態にかかる記録方法を説明する図である。 本発明の参考例1にかかる記録方法を説明する図である。 上記参考例1にかかわり、端部領域を記録する場合にマルチパス記録のパス数と全体の走査回数(時間)との関係を示す図である。 参考例2にかかる記録方法を説明する図である。 (a)および(b)は、上記参考例2において端部領域以外の領域で用いるマスクを模式的に示す図である。 上記参考例2において端部領域で用いるマスクを模式的に示す図である。 参考例4および参考例5にかかる記録方法を説明する図である。
符号の説明
M1000 装置本体
M1001 下ケース
M1002 上ケース
M1003 アクセスカバー
M1004 排出トレイ
M2015 紙間調整レバー
M2003 排紙ローラ
M3001 LFローラ
M3003 プラテンリブ
M3004 切り欠き
M3019 シャーシ
M3022 自動給送部
M3029 搬送部
M3030 排出部
M4000 記録部
M4001 キャリッジ
M4002 キャリッジカバー
M4007 ヘッドセットレバー
M4021 キャリッジ軸
M5000 回復系ユニット
M6000 スキャナ
M6001 スキャナホルダ
M6003 スキャナカバー
M6004 スキャナコンタクトPCB
M6005 スキャナ照明レンズ
M6006 スキャナ読取レンズ1
M6100 保管箱
M6101 保管箱ベース
M6102 保管箱カバー
M6103 保管箱キャップ
M6104 保管箱バネ
E0001 キャリッジモータ
E0002 LFモータ
E0003 PGモータ
E0004 エンコーダセンサ
E0005 エンコーダスケール
E0006 インクエンドセンサ
E0007 PEセンサ
E0008 GAPセンサ(紙間センサ)
E0009 ASFセンサ
E0010 PGセンサ
E0011 コンタクトFPC(フレキシブルプリントケーブル)
E0012 CRFFC(フレキシブルフラットケーブル)
E0013 キャリッジ基板
E0014 メイン基板
E0015 電源ユニット
E0016 パラレルI/F
E0017 シリアルI/F
E0018 電源キー
E0019 リジュームキー
E0020 LED
E0021 ブザー
E0022 カバーセンサ
E1001 CPU
E1002 OSC(CPU内蔵オシレータ)
E1003 A/D(CPU内蔵A/Dコンバータ)
E1004 ROM
E1005 発振回路
E1006 ASIC
E1007 リセット回路
E1008 CRモータドライバ
E1009 LF/PGモータドライバ
E1010 電源制御回路
E1011 INKS(インクエンド検出信号)
E1012 TH(サーミスタ温度検出信号)
E1013 HSENS(ヘッド検出信号)
E1014 制御バス
E1015 RESET(リセット信号)
E1016 RESUME(リジュームキー入力)
E1017 POWER(電源キー入力)
E1018 BUZ(ブザー信号)
E1019 発振回路出力信号
E1020 ENC(エンコーダ信号)
E1021 ヘッド制御信号
E1022 VHON(ヘッド電源ON信号)
E1023 VMON(モータ電源ON信号)
E1024 電源制御信号
E1025 PES(PE検出信号)
E1026 ASFS(ASF検出信号)
E1027 GAPS(GAP検出信号)
E0028 シリアルI/F信号
E1029 シリアルI/Fケーブル
E1030 パラレルI/F信号
E1031 パラレルI/Fケーブル
E1032 PGS(PG検出信号)
E1033 PM制御信号(パルスモータ制御信号)
E1034 PGモータ駆動信号
E1035 LFモータ駆動信号
E1036 CRモータ制御信号
E1037 CRモータ駆動信号
E0038 LED駆動信号
E1039 VH(ヘッド電源)
E1040 VM(モータ電源)
E1041 VDD(ロジック電源)
E1042 COVS(カバー検出信号)
E2001 CPU I/F
E2002 PLL
E2003 DMA制御部
E2004 DRAM制御部
E2005 DRAM
E2006 1284 I/F
E2007 USB I/F
E2008 受信制御部
E2009 圧縮・伸長DMA
E2010 受信バッファ
E2011 ワークバッファ
E2012 ワークエリアDMA
E2013 記録バッファ転送DMA
E2014 プリントバッファ
E2015 記録データ展開DMA
E2016 展開用データバッファ
E2017 カラムバッファ
E2018 ヘッド制御部
E2019 エンコーダ信号処理部
E2020 CRモータ制御部
E2021 LF/PGモータ制御部
E2022 センサ信号処理部
E2023 モータ制御バッファ
E2024 スキャナ取込みバッファ
E2025 スキャナデータ処理DMA
E2026 スキャナデータバッファ
E2027 スキャナデータ圧縮DMA
E2028 送出バッファ
E2029 ポート制御部
E2030 LED制御部
E2031 CLK(クロック信号)
E2032 PDWM(ソフト制御信号)
E2033 PLLON(PLL制御信号)
E2034 INT(割り込み信号)
E2036 PIF受信データ
E2037 USB受信データ
E2038 WDIF(受信データ/ラスタデータ)
E2039 受信バッファ制御部
E2040 RDWK(受信バッファ読み出しデータ/ラスタデータ)
E2041 WDWK(ワークバッファ書込みデータ/記録コード)
E2042 WDWF(ワークフィルデータ)
E2043 RDWP(ワークバッファ読み出しデータ/記録コード)
E2044 WDWP(並べ替え記録コード)
E2045 RDHDG(記録展開用データ)
E2047 WDHDG(カラムバッファ書込みデータ/展開記録データ)
E2048 RDHD(カラムバッファ読み出しデータ/展開記録データ)
E2049 ヘッド駆動タイミング信号
E2050 データ展開タイミング信号
E2051 RDPM(パルスモータ駆動テーブル読み出しデータ)
E2052 センサ検出信号
E2053 WDHD(取込みデータ)
E2054 RDAV(取込みバッファ読み出しデータ)
E2055 WDAV(データバッファ書込みデータ/処理済データ)
E2056 RDYC(データバッファ読み出しデータ/処理済データ)
E2057 WDYC(送出バッファ書込みデータ/圧縮データ)
E2058 RDUSB(USB送信データ/圧縮データ)
E2059 RDPIF(1284送信データ)
H1000 記録ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1100 記録素子基板
H1100T 吐出口
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2のプレート
H1500 タンクホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクタンク
H1600d 連通路
P 被記録材

Claims (10)

  1. 複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の端部の外側の端部領域、前記搬送方向の後端部の外側の端部領域、前記先端部の内側の先端側の第1領域、および前記端部の内側の後端側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行するステップと、
    前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記先端側の第1領域よりも前記端部からの距離が遠い前記記録媒体上の先端側の第2領域、および前記後端側の第1領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の後端側の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行するステップと、
    前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記先端側の第2領域と前記後端側の第2領域との間に位置する第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行するステップとを有し、
    前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、
    前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して、前記記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行う余白なし記録を実行するインクジェット記録方法であって、
    前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の先端部の外側の端部領域および前記先端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行するステップと、
    前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記先端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行するステップと、
    前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記先端部からの距離が遠く、且つ前記記録媒体の搬送方向の後端部の内側の領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行するステップとを有し、
    前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、
    前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とするインクジェット記録方法。
  3. 複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して、前記記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行う余白なし記録を実行するインクジェット記録方法であって、
    前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の後端部の外側の端部領域および前記後端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行するステップと、
    前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行するステップと、
    前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記後端部からの距離が遠く、且つ前記記録媒体の搬送方向の先端部の内側の領域よりも前記先端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行するステップとを有し、
    前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、
    前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 前記第1領域の1列を完成するために要する前記記録ヘッドの走査回数は、前記第2領域および前記第3領域の1列を完成するために要する前記記録ヘッドの走査回数と等しいことを特徴とする請求項2または3に記載のインクジェット記録方法。
  5. 複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の端部および後端部の外側の端部領域および前記端部および後端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行する第1手段と、
    前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行する第2手段と、
    前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行する第3手段とを有し、
    前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、
    前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して、前記記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行う余白なし記録を実行するインクジェット記録装置であって、
    前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の先端部の外側の端部領域および前記先端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行する第1手段と、
    前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記先端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行する第2手段と、
    前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記先端部からの距離が遠く、且つ前記記録媒体の搬送方向の後端部の内側の領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行する第3手段とを有し、
    前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、
    前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 複数のインク吐出口を備える記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査動作および前記記録媒体を搬送する搬送動作を繰り返して、前記記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行う余白なし記録を実行するインクジェット記録装置であって、
    前記走査動作および第1搬送量による前記搬送動作によって、前記記録媒体の搬送方向の後端部の外側の端部領域および前記後端部の内側の第1領域に対して記録を行う第1記録動作を実行する第1手段と、
    前記走査動作および第2搬送量による前記搬送動作によって、前記第1領域よりも前記後端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第2領域に対して記録を行う第2記録動作を実行する第2手段と、
    前記走査動作および第3搬送量による前記搬送動作によって、前記第2領域よりも前記後端部からの距離が遠く、且つ前記記録媒体の搬送方向の先端部の内側の領域よりも前記先端部からの距離が遠い前記記録媒体上の第3領域に対して記録を行う第3記録動作を実行する第3手段とを有し、
    前記第1記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第2記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数は前記第3記録動作において1回の前記走査動作で用いられる前記インク吐出口の数よりも少なく、
    前記第1搬送量は前記第2搬送量よりも小さく、
    前記第2搬送量は前記第3搬送量よりも小さいことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 前記第1領域の1列を完成するために要する前記記録ヘッドの走査回数は、前記第2領域および前記第3領域の1列を完成するために要する前記記録ヘッドの走査回数と等しいことを特徴とする請求項6または7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記第1領域の1列を完成するために要する前記記録ヘッドの走査回数は、前記先端側の第2領域、前記後端側の第2領域、前記先端側の第3領域、および前記後端側の第3領域の1列を完成するために要する前記記録ヘッドの走査回数と等しいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記第1領域の1列を完成するために要する前記記録ヘッドの走査回数は、前記先端側の第2領域、前記後端側の第2領域、前記先端側の第3領域、および前記後端側の第3領域の1列を完成するために要する前記記録ヘッドの走査回数と等しいことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
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