JP2002284020A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2002284020A JP2001094201A JP2001094201A JP2002284020A JP 2002284020 A JP2002284020 A JP 2002284020A JP 2001094201 A JP2001094201 A JP 2001094201A JP 2001094201 A JP2001094201 A JP 2001094201A JP 2002284020 A JP2002284020 A JP 2002284020A
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晃 藤崎
Hiroshi Fujita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動パワーステアリング装置において、電動
モータのトルク伝達経路における衝撃力を簡易な構成に
より安定的に緩和すること。 【解決手段】 電動パワーステアリング装置10におい
て、電動モータ30の回転軸32とアシスト軸33の接
続部で、両者をインロー結合するとともに、両者の間に
所定のトルクでスリップするトルクリミッタ81を介装
したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動パワーステアリ
ング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動パワーステアリング装置は、特開平
11-342856に記載の如く、電動モータをハウジングに固
定し、該ハウジングに操舵装置のアシスト軸を支持し、
電動モータの回転軸にアシスト軸を接続し、電動モータ
のトルクを操舵装置に伝えて操舵アシストする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動パワーステ
アリング装置では、操舵中にタイヤが縁石に乗り上げる
等により、アシスト軸に接続されているトルク伝達ギヤ
のストロークが急停止せしめられると、電動モータはた
とえ給電を停止されても慣性により回転し続けようとし
て慣性トルクを生じ、この慣性トルクがトルク伝達ギヤ
の損傷を引き起こし、操舵フィーリングを悪化させる虞
がある。
【0004】本発明の課題は、電動パワーステアリング
装置において、電動モータのトルク伝達経路における衝
撃力を簡易な構成により安定的に緩和することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電動
モータをハウジングに固定し、該ハウジングに操舵装置
のアシスト軸を支持し、電動モータの回転軸にアシスト
軸を接続してなる電動パワーステアリング装置におい
て、電動モータの回転軸とアシスト軸の接続部で、両者
をインロー結合するとともに、両者の間に所定のトルク
でスリップするトルクリミッタを介装したものである。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て更に、前記電動モータの回転軸とアシスト軸を接続体
を介して接続するに際し、接続体の内部に回転軸を挿入
し、接続体の内周と回転軸の外周の間にトルクリミッタ
を介装したものである。
【0007】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において更に、前記アシスト軸をハウジングに支持する
に際し、該アシスト軸を軸方向の双方向に弾性支持した
ものである。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば下記〜の作用があ
る。 タイヤの縁石乗り上げ時等に、トルク伝達ギヤのスト
ロークが急停止せしめられたとき、電動モータへの給電
が停止されても電動モータが回転し続けようとすること
による慣性トルクが生ずるが、この慣性トルクをトルク
リミッタの滑りにより吸収できる。即ち、電動モータの
回転軸からアシスト軸に伝えられるリミットトルク以上
の慣性トルクを、回転軸とアシスト軸の間のトルクリミ
ッタの存在により遮断し、結果としてトルク伝達ギヤの
損傷を防止し、操舵フィーリングの悪化を回避できる。
【0009】回転軸とアシスト軸はインロー結合さ
れ、両者の回転中心を簡易に安定的に一致させることが
できるから、両者の回転中心のずれに起因する偏動荷重
がトルクリミッタに作用しない。従って、トルクリミッ
タは、回転トルクのみ作用するものになり、部品の加工
組付精度に影響されない簡易な構成により、リミットト
ルクの安定を維持し、安定した衝撃緩和特性を確保でき
る。また、トルクリミッタの耐久性を向上できる。
【0010】電動モータからトルク伝達ギヤに伝えら
れる衝撃力を低減できるから、トルク伝達ギヤを支持す
るハウジングの耐久性を向上でき、ハウジングの薄肉化
による装置の軽量化を実現できる。
【0011】請求項2の発明によれば下記の作用があ
る。 回転軸とアシスト軸を接続する接続体の内部にトルク
リミッタを介装することにより、トルクリミッタの脱落
を防止できる。
【0012】請求項3の発明によれば下記の作用があ
る。 アシスト軸をハウジングに対し、軸方向の双方向に弾
性支持した。従って、電動パワーステアリング装置の反
転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸
に過大推力が作用すると、アシスト軸が弾性支持状態下
で軸方向に移動でき、結果として、アシスト軸に接続さ
れているトルク伝達ギヤの歯面に生ずる衝撃力を緩和し
て歯面同士の叩き音を低減し、或いはアシスト軸の慣性
推力によるトルク伝達経路の損傷を回避する。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は電動パワーステアリング装
置を一部破断して示す正面図、図2は図1のII−II線に
沿う断面図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図、図
4は図3のIV−IV線に沿う断面図、図5はマグネットホ
ルダを示し、(A)は側面図、(B)は正面図、(C)
はC−C線に沿う断面図、図6は図3の回転軸とアシス
ト軸の接続部を取出して示す断面図、図7は弾性変形具
を示す断面図、図8は図6のVIII−VIII線に沿う断面図
である。
【0014】電動パワーステアリング装置10は、図
1、図2に示す如く、不図示のブラケットにより車体フ
レーム等に固定されるアルミ合金製のギヤハウジング1
1(第1〜第3のギヤハウジング11A〜11C)を有
する。そして、ステアリングホイールが結合されるステ
アリング軸12にトーションバー13を介してピニオン
軸14を連結し、このピニオン軸14にピニオン15を
設け、このピニオン15に噛合うラック16Aを備えた
ラック軸16を第1ギヤハウジング11Aに左右動可能
に支持している。ステアリング軸12とピニオン軸14
の間には、操舵トルク検出装置17を設けてある。尚、
ステアリング軸12とピニオン軸14は軸受12A、1
4A、14Bを介してギヤハウジング11に支持され
る。
【0015】操舵トルク検出装置17は、図2に示す如
く、ステアリング軸12、ピニオン軸14に係合してい
る円筒状のコア17Cを囲む2個の検出コイル17A、
17Bを第3ギヤハウジング11Cに設けている。コア
17Cは、ピニオン軸14のガイドピン17Dに係合す
る縦溝17Eを備えて軸方向にのみ移動可能とされると
ともに、ステアリング軸12のスライダピン17Fに係
合するスパイラル溝17Gを備える。これにより、ステ
アリングホイールに加えた操舵トルクがステアリング軸
12に付与され、トーションバー13の弾性ねじり変形
により、ステアリング軸12とピニオン軸14の間に回
転方向の相対変位を生ずると、ステアリング軸12とピ
ニオン軸14の回転方向の変位がコア17Cを軸方向に
変位させるものとなり、このコア17Cの変位による検
出コイル17A、17Bの周辺の磁気的変化に起因する
検出コイル17A、17Bのインダクタンスが変化す
る。即ち、コア17Cがステアリング軸12側へ移動す
ると、コア17Cが近づく方の検出コイル17Aのイン
ダクタンスが増加し、コア17Cが遠ざかる方の検出コ
イル17Bのインダクタンスが減少し、このインダクタ
ンスの変化により操舵トルクを検出できる。
【0016】第1ギヤハウジング11A内でラック軸1
6の一端を挟んでピニオン15と相対する部分に設けら
れているシリンダ部18には、図2に示す如く、ラック
ガイド19が内蔵され、ラックガイド19(ブッシュ1
9A)はシリンダ部18に被着されるキャップ20によ
り背面支持されるばね21によりラック軸16の側に弾
発され、ラック軸16のラック16Aをピニオン15に
押し付けるとともに、ラック軸16の一端を摺動自在に
支持する。尚、ラック軸16の他端側は軸受22により
支持される。また、ラック軸16の中間部には連結ボル
ト22A、22Bにより左右のタイロッド23A、23
Bが連結される。
【0017】第2ギヤハウジング11Bには、図3に示
す如く、電動モータ30のモータケース31が固定さ
れ、電動モータ30の回転軸32には接続体80を介し
てアシスト軸33が結合され、アシスト軸33はボール
ベアリング等の軸受91、92により第2ギヤハウジン
グ11Bに両端支持されている。そして、アシスト軸3
3の中間部にウォームギヤ37を一体に備え、このウォ
ームギヤ37に噛合うウォームホイール38をピニオン
軸14の中間部に固定してある。電動モータ30の発生
トルクは、ウォームギヤ37とウォームホイール38の
噛合い、ピニオン15とラック16Aの噛合いを介して
ラック軸16に操舵アシスト力となって付与され、運転
者がステアリング軸12に付与する操舵力をアシストす
る。
【0018】ここで、電動モータ30は以下の如くに構
成される。即ち、電動モータ30は、図3に示す如く、
鉄等の磁性材料により形成される筒状のヨーク52と、
ヨーク52の内周の周方向複数位置にマグネット収容区
画53Bを形成する絶縁性樹脂材料により形成された筒
状体53Aからなるマグネットホルダ53と、マグネッ
トホルダ53のマグネット収容区画53Bに収容されて
位置決め保持されるマグネット54と、マグネットホル
ダ53に位置決め保持されたマグネット54の内側に圧
入される非磁性材料の極薄板により成形されたマグネッ
トカバー55(不図示)とからなる固定子51を有す
る。
【0019】また、電動モータ30は、固定子51の内
側に挿入されて回転軸32に固定される回転子56を有
する。回転子56は、回転軸32の外周に設けられるア
マチュアコア57とコンミテータ58とからなる。
【0020】また、電動モータ30は、図4に示す如
く、回転子56のコンミテータ58に接触せしめられる
ブラシ61と、ブラシ61を位置決め保持するブラシ保
持部62Bを形成する絶縁性樹脂材料により形成された
短円筒体62Aからなるブラシホルダ62を有する。ま
た、電動モータ30は、ブラシホルダ62に位置決め保
持されたブラシ61にピグテールを介して接続端子63
Aを接続し、この接続端子63Aを内蔵する絶縁性樹脂
材料によりブラシホルダ62と一体形成された給電コネ
クタ63を有する。
【0021】電動モータ30は、ブラシ61から回転子
56のコンミテータ58を経てアマチュアコア57に給
電されると、アマチュアコア57の磁力線が固定子51
のマグネット54で発生している磁界を切ることによ
り、回転子56が回転する。
【0022】しかるに、電動モータ30は以下の如くの
特徴的構成を具備する。 (1)電動モータ30は、ヨーク52を一端開口他端閉塞
の円筒体とし、このヨーク52をモータケース31とし
ている。ヨーク52は、ハウジング11Bに固定される
一端フランジ部52Aと他端閉塞部52Bを有する。
【0023】(2)マグネットホルダ53は、図5に示す
如く、マグネット収容区画53Bを有する筒状体53A
をなし、筒状体53Aの外周をヨーク52にインロー結
合するとともに、ブラシホルダ62の係合部62Cに係
合する係合部53Cを筒状体53Aの外周に連続させて
その周方向特定位置に凸状形成し、この係合部53Cの
外周をハウジング11Bにインロー結合可能としてい
る。
【0024】(3)ブラシホルダ62は、図4に示す如
く、ブラシ保持部62Bを有する短円筒体62Aをな
し、短円筒体62Aの内周の周方向複数位置にブラシ保
持部62Bを形成し、このブラシ保持部62Bにばね6
4、ブラシ61を納め、ばね64のばね力によりブラシ
61を回転子56のコンミテータ58に押接する。ブラ
シホルダ62は、短円筒体62Aの外周の一端側をモー
タケース31を構成するヨーク52にインロー結合する
とともに、短円筒体62Aの外周の他端側をハウジング
11Bにインロー結合可能としている。
【0025】尚、ブラシホルダ62は、一端側の周方向
特定位置に係合部62Cを凹状形成している。マグネッ
トホルダ53の係合部53Cをブラシホルダ62の係合
部62Cに係合させることにより、マグネットホルダ5
3が位置決めする固定子51のマグネット54に対す
る、ブラシホルダ62が保持するブラシ61の位相ずれ
をなくし、電動モータ30の回転性能が正転方向と逆転
方向で異なるものになることを回避し、性能の低下を回
避する。
【0026】(4)ブラシホルダ62にはグロメット66
が被着されて組付けられる。グロメット66は、ハウジ
ング11Bとモータケース31(ヨーク52)の接続部
で、ハウジング11Bのフランジ部67に切欠形成され
るコネクタ挿着部68に装填されるコネクタシール部6
6Aと、ハウジング11Bのフランジ部67に形成され
るリング溝部69に装填されるOリング66Bとを一体
に備える。ブラシホルダ62は、給電コネクタ63にグ
ロメット66のコネクタシール部66Aを、ブラシホル
ダ62の短円筒体62Aにグロメット66のOリング6
6Bを被着されて、ハウジング11Bとモータケース3
1(ヨーク52)の接続部に液密に組付けられる。
【0027】(5)上述(2)〜(4)により、電動モータ30
はハウジング11Bに以下の如くに固定される。
【0028】ブラシホルダ62にグロメット66を被
着する。電動モータ30のモータケース31(ヨーク
52)にマグネットホルダ53の筒状体53Aをインロ
ー結合する。続いて、モータケース31(ヨーク52)
にブラシホルダ62の短円筒体62Aの一端側をインロ
ー結合する。このとき、ブラシホルダ62の係合部62
Cはマグネットホルダ53の係合部53Cに係合せしめ
られる。
【0029】マグネットホルダ53の係合部53Cを
ハウジング11Bのインロー結合部65にインロー結合
する。同時に、ブラシホルダ62の短円筒体62Aの他
端側をハウジング11Bのインロー結合部65にインロ
ー結合する。
【0030】上述と同時に、グロメット66のコネ
クタシール部66Aはハウジング11Bのフランジ部6
7に切欠形成されているコネクタ挿着部68に封着さ
れ、グロメット66のOリング66Bはハウジング11
Bのフランジ部67に設けたリング溝部69に装填され
て該フランジ部67とヨーク52のフランジ部52Aと
の間に封着される。
【0031】電動モータ30のモータケース31(ヨ
ーク52)は、上述、のマグネットホルダ53を利
用したモータケース31(ヨーク52)とハウジング1
1Bとのインロー結合、ブラシホルダ62を利用したモ
ータケース31(ヨーク52)とハウジング11Bとの
インロー結合により、ハウジング11Bに芯出しされた
状態で、ボルト70によりヨーク52のフランジ部52
Aをハウジング11Bのフランジ部67に締結されて固
定される。
【0032】次に、電動モータ30の回転軸32とアシ
スト軸33のモータケース31、ハウジング11Bへの
支持構造について説明する。
【0033】(A)アシスト軸33の支持構造(図6) 電動モータ30のアシスト軸33は、図6に示す如く、
ハウジング11Bに対し、軸方向の双方向に弾性支持さ
れ、電動パワーステアリング装置10の反転駆動時や、
タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸33に作用す
る過大推力を吸収可能とする。
【0034】具体的には、アシスト軸33は、図6に示
す如く、ウォームギヤ37の両側に装填した軸受91と
軸受92によりハウジング11Bに両端支持される。軸
受91は内輪91Aと外輪91Bと転走体91Cからな
るアンギュラ玉軸受等にて構成され、内輪91Aをアシ
スト軸33に軸方向に相対移動可能となるように隙間嵌
めし、外輪91Bをハウジング11Bの段差部93と、
ハウジング11Bに係着されるストッパリング94の間
に挟持してハウジング11Bに固定される。軸受92は
内輪92Aと外輪92Bと転走体92Cからなるアンギ
ュラ玉軸受等にて構成され、内輪92Aをアシスト軸3
3に軸方向に相対移動可能となるように隙間嵌めし、外
輪92Bをハウジング11Bの段差部95に圧入等して
固定される。
【0035】アシスト軸33は、軸受91に対するウォ
ームギヤ37の側に設けたつば状内輪係止部96と該軸
受91の内輪91Aの間に弾性変形具97を介装し、か
つ軸受92に対するウォームギヤ37の側に設けたつば
状内輪係止部98と該軸受92の内輪92Aの間に弾性
変形具99を介装してある。弾性変形具97と弾性変形
具99は、図7に示す如く、四角断面円環状のゴムから
なる弾性体97A、99Aと、弾性体97A、99Aの
両側面に焼付きにて結合した平板円板状座金97B、9
7C、99B、99Cとからなり、アシスト軸33への
上述の装填状態下で、弾性体97A、99Aに一定の予
圧縮量(一定の衝撃緩和性能)を付与されて組込まれ、
結果として、アシスト軸33を軸方向の双方向に弾性支
持する。
【0036】(B)回転軸32の支持構造(図3、図6〜
図8) 電動モータ30の回転軸32は、図3、図6に示す如
く、一端部をモータケース31(ヨーク52)の他端閉
塞部52Bの中心部に設けた軸受71に支持し、他端部
を不支持構造とした。
【0037】具体的には、回転軸32の一端部は、内輪
71Aと外輪71Bと転走体71Cからなるアンギュラ
玉軸受等にて構成される軸受71によりモータケース3
1に支持される。そして、回転軸32の他端部とアシス
ト軸33の一端部を同軸状態として接続体80の内部で
接続し、回転軸32の他端部に設けた嵌合軸部(又は嵌
合孔部)32Aを、アシスト軸33の一端部に設けた嵌
合孔部(又は嵌合軸部)33Aにインロー結合する。
【0038】更に、回転軸32の嵌合軸部32Aの側傍
の嵌合軸部32Bを接続体80の内部に挿入し、接続体
80の大内径部80Aと嵌合軸部32Bの外周の間に所
定のトルクでスリップするトルクリミッタ81を介装
し、アシスト軸33の嵌合孔部33Aの側傍の嵌合軸部
33Bを接続体80の小内径部80Bにスプライン(又
はセレーション)結合した。トルクリミッタ81は、図
8に示す如く、接続体80の大内径部80Aと嵌合軸部
32Bの外周の間に圧入等されて径方向に弾発支持され
るばね樹脂等の弾性リングからなり、電動パワーステア
リング装置10の通常使用されるトルク(リミットトル
クより小なるトルク)では、弾性リングの弾発力により
接続体80と嵌合軸部32Bを滑りなく結合し続け、他
方、タイヤが操舵中に縁石に乗り上げる等により、ラッ
ク軸16のストロークが急停止せしめられたときの電動
モータ30の慣性トルクがその弾性リングの弾発力を越
える衝撃トルク(リミットトルク以上のトルク)に対し
ては、回転軸32を接続体80に対してスリップさせ、
電動モータ30のトルクを接続体80の側に伝達させな
いように機能する。
【0039】従って、電動モータ30の回転軸32とア
シスト軸33は互いにインロー結合されることにて同軸
結合され、結果として回転軸32のアシスト軸33に接
続される側の端部はモータケース31に対し軸受を介さ
ない不支持構造とし、アシスト軸33の両端部を前述の
軸受91、92を介してハウジング11Bに2点支持
し、回転軸32の一端部だけを上述の軸受71によりモ
ータケース31に1点支持するものとした。
【0040】電動モータ30は、接続体80の大内径部
80Aと小内径部80Bの境界の段差部80Cを回転軸
32の嵌合軸部32Aと嵌合軸部32Bの境界の段差部
32Cに軸方向で衝合させる状態で、接続体80の端面
と軸受91の内輪91A(又はアシスト軸33のつば状
段差部)の端面との間にOリング状(又は皿ばね状)の
弾性体85を介装してある。弾性体85は、回転軸32
を軸方向で反アシスト軸33の側に向けて弾発支持し、
回転軸32の軸方向のガタをなくし、打音の発生を防止
できる。
【0041】従って、本実施形態によれば以下の作用が
ある。 タイヤの縁石乗り上げ時等に、ラック軸16のストロ
ークが急停止せしめられたとき、電動モータ30への給
電が停止されても電動モータ30が回転し続けようとす
ることによる慣性トルクが生ずるが、この慣性トルクを
トルクリミッタ81の滑りにより吸収できる。即ち、電
動モータ30の回転軸32からアシスト軸33に伝えら
れるリミットトルク以上の慣性トルクを、回転軸32と
アシスト軸33の間のトルクリミッタ81の存在により
遮断し、結果としてウォームギヤ37、ウォームホイー
ル38等の損傷を防止し、操舵フィーリングの悪化を回
避できる。
【0042】回転軸32とアシスト軸33はインロー
結合され、両者の回転中心を簡易に安定的に一致させる
ことができるから、両者の回転中心のずれに起因する偏
動荷重がトルクリミッタ81に作用しない。従って、ト
ルクリミッタ81は、回転トルクのみ作用するものにな
り、部品の加工組付精度に影響されない簡易な構成によ
り、リミットトルクの安定を維持し、安定した衝撃緩和
特性を確保できる。また、トルクリミッタ81の耐久性
を向上できる。
【0043】電動モータ30からウォームギヤ37、
ウォームホイール38等に伝えられる衝撃力を低減でき
るから、ウォームギヤ37やウォームホイール38を支
持するハウジング11Bの耐久性を向上でき、ハウジン
グ11Bの薄肉化による装置の軽量化を実現できる。
【0044】回転軸32とアシスト軸33を接続する
接続体80の内部にトルクリミッタ81を介装すること
により、トルクリミッタ81の脱落を防止できる。
【0045】アシスト軸33をハウジングに対し、軸
方向の双方向に弾性支持した。従って、電動パワーステ
アリング装置の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時
等に、アシスト軸33に過大推力が作用すると、アシス
ト軸33が弾性支持状態下で軸方向に移動でき、結果と
して、アシスト軸33に接続されているトルク伝達ギヤ
の歯面に生ずる衝撃力を緩和して歯面同士の叩き音を低
減し、或いはアシスト軸33の慣性推力によるトルク伝
達経路の損傷を回避する。
【0046】以上、本発明の実施の形態を図面により記
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、電
動モータの回転軸とアシスト軸をインロー結合するに際
し、両者を直にインロー結合するものに限らず、両者を
接続体80等を介して間接的にインロー結合するもので
も良い。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電動パワ
ーステアリング装置において、電動モータのトルク伝達
経路における衝撃力を簡易な構成により安定的に緩和す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は電動パワーステアリング装置を一部破断
して示す正面図である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図5はマグネットホルダを示し、(A)は側面
図、(B)は正面図、(C)はC−C線に沿う断面図で
ある。
【図6】図6は図3の回転軸とアシスト軸の接続部を取
出して示す断面図である。
【図7】図7は弾性変形具を示す断面図である。
【図8】図8は図6のVIII−VIII線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
10 電動パワーステアリング装置 11B ハウジング 30 電動モータ 32 回転軸 33 アシスト軸 80 接続体 81 トルクリミッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 裕志 栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台112番地1 株 式会社ショーワ四輪開発センター内 Fターム(参考) 3D033 CA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータをハウジングに固定し、該ハ
    ウジングに操舵装置のアシスト軸を支持し、電動モータ
    の回転軸にアシスト軸を接続してなる電動パワーステア
    リング装置において、 電動モータの回転軸とアシスト軸の接続部で、両者をイ
    ンロー結合するとともに、両者の間に所定のトルクでス
    リップするトルクリミッタを介装したことを特徴とする
    電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記電動モータの回転軸とアシスト軸を
    接続体を介して接続するに際し、接続体の内部に回転軸
    を挿入し、接続体の内周と回転軸の外周の間にトルクリ
    ミッタを介装した請求項1に記載の電動パワーステアリ
    ング装置。
  3. 【請求項3】 前記アシスト軸をハウジングに支持する
    に際し、該アシスト軸を軸方向の双方向に弾性支持した
    請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
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