JP4620290B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動パワーステアリング装置は、特開平11-342856に記載の如く、電動モータをハウジングに固定し、該ハウジングに操舵装置のアシスト軸を支持し、電動モータの回転軸にアシスト軸を接続し、電動モータのトルクを操舵装置に伝えて操舵アシストする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、電動モータの回転軸をモータケースに支持するに際し、回転軸に軸方向のガタがあると、このガタが打音の発生源となってしまうため、回転軸を軸方向に移動させないように両端部に設けた軸受の2点間で位置決め支持する等、複雑な構成を必要としている。
【0004】
本発明の課題は、電動パワーステアリング装置において、簡素な構成により、電動モータの回転軸の軸方向のガタを安定的になくすことにある。
【0005】
本発明の他の課題は、電動パワーステアリング装置の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸に作用する過大推力に対しアシスト軸を弾性支持状態下で軸方向に移動可能としながら、電動モータの回転軸の軸方向のガタを安定的になくすことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、電動モータをハウジングに固定し、該ハウジングに操舵装置のアシスト軸を支持し、電動モータの回転軸にアシスト軸を接続してなる電動パワーステアリング装置において、電動モータの回転軸とアシスト軸を接続体を介して接続し、回転軸をアシスト軸と反対方向に押圧する弾性体を接続体の側傍に設け、弾性体を接続体の端面の外周及び/又は内周に突設した突条部により該接続体の径方向で支持し、接続体の内周と、電動モータの回転軸又はアシスト軸の外周の間に、トルクリミッタを介装したものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記アシスト軸を軸方向の双方向に弾性支持したものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記電動モータの回転軸とアシスト軸を接続体を介して同芯結合したものである。
【0010】
【作用】
請求項1の発明によれば下記(a)〜(f)の作用がある。
(a)電動モータの回転軸とアシスト軸の接続体の側傍に弾性体を設けるだけの簡素な構成により、回転軸は弾性体の弾発力によって反アシスト軸の方向に押圧され、軸受を含めた回転軸の軸方向のガタをなくし、打音の発生を防止できる。
【0011】
(b)弾性体を接続体の端面に設けた突条部により該接続体の径方向で支持したから、弾性体が接続体の内外に脱落したり、内側に脱落してアシスト軸や回転軸に干渉、噛込んで破損したり、該アシスト軸や該回転軸に接触してキズ付けることを回避できる。
(c)タイヤの縁石乗り上げ時等に、トルク伝達ギヤのストロークが急停止せしめられたとき、電動モータへの給電が停止されても電動モータが回転し続けようとすることによる慣性トルクが生ずるが、この慣性トルクをトルクリミッタの滑りにより吸収できる。即ち、電動モータの回転軸からアシスト軸に伝えられるリミットトルク以上の慣性トルクを、回転軸とアシスト軸の間のトルクリミッタの存在により遮断し、結果としてトルク伝達ギヤの損傷を防止し、操舵フィーリングの悪化を回避できる。
(d)回転軸とアシスト軸はインロー結合され、両者の回転中心を簡易に安定的に一致させることができるから、両者の回転中心のずれに起因する偏動荷重がトルクリミッタに作用しない。従って、トルクリミッタは、回転トルクのみ作用するものになり、部品の加工組付精度に影響されない簡易な構成により、リミットトルクの安定を維持し、安定した衝撃緩和特性を確保できる。また、トルクリミッタの耐久性を向上できる。
(e)電動モータからトルク伝達ギヤに伝えられる衝撃力を低減できるから、トルク伝達ギヤを支持するハウジングの耐久性を向上でき、ハウジングの薄肉化による装置の軽量化を実現できる。
(f)回転軸とアシスト軸を接続する接続体の内部にトルクリミッタを介装することにより、トルクリミッタの脱落を防止できる。
【0012】
請求項2の発明によれば下記(g)(h)の作用がある。
(g)アシスト軸をハウジングに対し、軸方向の双方向に弾性支持した。従って、電動パワーステアリング装置の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸に過大推力が作用すると、アシスト軸が弾性支持状態下で軸方向に移動でき、結果として、アシスト軸に接続されているトルク伝達ギヤの歯面に生ずる衝撃力を緩和して歯面同士の叩き音を低減し、或いはアシスト軸の慣性推力によるトルク伝達経路の損傷を回避する。
【0013】
(h)弾性体が接続体の側傍で、アシスト軸の周囲に組付けられていて、アシスト軸が上述(g)により軸方向に移動しても、弾性体は前述(b)によって接続体の径方向に支持されているから、移動するアシスト軸に弾性体が接触して引き込まれて弾性体が破損したり、アシスト軸をキズ付けることを回避できる。
【0014】
請求項3の発明によれば下記(i)の作用がある。
(i)電動モータの回転軸とアシスト軸を接続体を介して同芯結合することによって同軸化する構造を採用したから、回転軸の一端部のみを軸受で支持し、アシスト軸寄りの端部は不支持とする片持ち支持が可能となり、回転軸のための使用軸受個数を削減できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図、図4は図3の要部拡大図、図5は図4のV−V線に沿う断面図、図6は電動パワーステアリング装置の変形例を示す要部拡大図である。
【0020】
電動パワーステアリング装置10は、図1、図2に示す如く、不図示のブラケットにより車体フレーム等に固定されるアルミ合金製のギヤハウジング11(第1〜第3のギヤハウジング11A〜11C)を有する。そして、ステアリングホイールが結合されるステアリング軸12にトーションバー13を介してピニオン軸14を連結し、このピニオン軸14にピニオン15を設け、このピニオン15に噛合うラック16Aを備えたラック軸16を第1ギヤハウジング11Aに左右動可能に支持している。ステアリング軸12とピニオン軸14の間には、操舵トルク検出装置17を設けてある。尚、ステアリング軸12とピニオン軸14は軸受12A、14A、14Bを介してギヤハウジング11に支持される。
【0021】
操舵トルク検出装置17は、図2に示す如く、ステアリング軸12、ピニオン軸14に係合している円筒状のコア17Cを囲む2個の検出コイル17A、17Bを第3ギヤハウジング11Cに設けている。コア17Cは、ピニオン軸14のガイドピン17Dに係合する縦溝17Eを備えて軸方向にのみ移動可能とされるとともに、ステアリング軸12のスライダピン17Fに係合するスパイラル溝17Gを備える。これにより、ステアリングホイールに加えた操舵トルクがステアリング軸12に付与され、トーションバー13の弾性ねじり変形により、ステアリング軸12とピニオン軸14の間に回転方向の相対変位を生ずると、ステアリング軸12とピニオン軸14の回転方向の変位がコア17Cを軸方向に変位させるものとなり、このコア17Cの変位による検出コイル17A、17Bの周辺の磁気的変化に起因する検出コイル17A、17Bのインダクタンスが変化する。即ち、コア17Cがステアリング軸12側へ移動すると、コア17Cが近づく方の検出コイル17Aのインダクタンスが増加し、コア17Cが遠ざかる方の検出コイル17Bのインダクタンスが減少し、このインダクタンスの変化により操舵トルクを検出できる。
【0022】
第1ギヤハウジング11A内でラック軸16の一端を挟んでピニオン15と相対する部分に設けられているシリンダ部18には、図2に示す如く、ラックガイド19が内蔵され、ラックガイド19(ブッシュ19A)はシリンダ部18に被着されるキャップ20により背面支持されるばね21によりラック軸16の側に弾発され、ラック軸16のラック16Aをピニオン15に押し付けるとともに、ラック軸16の一端を摺動自在に支持する。尚、ラック軸16の他端側は軸受22により支持される。また、ラック軸16の中間部には連結ボルト22A、22Bにより左右のタイロッド23A、23Bが連結される。
【0023】
第2ギヤハウジング11Bには、図3に示す如く、電動モータ30のモータケース31が固定され、電動モータ30の回転軸32には接続体80を介してアシスト軸33が結合され、アシスト軸33はボールベアリング等の軸受91、92により第2ギヤハウジング11Bに両端支持されている。そして、アシスト軸33の中間部にウォームギヤ37を一体に備え、このウォームギヤ37に噛合うウォームホイール38をピニオン軸14の中間部に固定してある。電動モータ30の発生トルクは、ウォームギヤ37とウォームホイール38の噛合い、ピニオン15とラック16Aの噛合いを介してラック軸16に操舵アシスト力となって付与され、運転者がステアリング軸12に付与する操舵力をアシストする。
【0024】
ここで、電動モータ30は、図3に示す如く、鉄等の磁性材料により形成される筒状のヨーク52と、ヨーク52の内周の周方向複数位置にマグネット収容区画53Bを形成する絶縁性樹脂材料により形成された筒状体53Aからなるマグネットホルダ53と、マグネットホルダ53のマグネット収容区画53Bに収容されて位置決め保持されるマグネット54と、マグネットホルダ53に位置決め保持されたマグネット54の内側に圧入される非磁性材料の極薄板により成形されたマグネットカバー55(不図示)とからなる固定子51を有する。
【0025】
また、電動モータ30は、固定子51の内側に挿入されて回転軸32に固定される回転子56を有する。回転子56は、回転軸32の外周に設けられるアマチュアコア57とコンミテータ58とからなる。
【0026】
また、電動モータ30は、回転子56のコンミテータ58に接触せしめられるブラシ61と、ブラシ61を位置決め保持するブラシホルダ62を有する。また、電動モータ30は、ブラシホルダ62に位置決め保持されたブラシ61にピグテールを介して接続される給電コネクタ63を有する。
【0027】
電動モータ30は、ブラシ61から回転子56のコンミテータ58を経てアマチュアコア57に給電されると、アマチュアコア57の磁力線が固定子51のマグネット54で発生している磁界を切ることにより、回転子56が回転する。
【0028】
尚、電動モータ30は、ヨーク52を一端開口他端閉塞の円筒体とし、このヨーク52をモータケース31としている。ヨーク52は、ハウジング11Bに固定される一端フランジ部52Aと他端閉塞部52Bを有する。
【0029】
次に、電動モータ30の回転軸32とアシスト軸33のモータケース31、ハウジング11Bへの支持構造について説明する。
【0030】
(A)アシスト軸33の支持構造(図4)
アシスト軸33は、図4に示す如く、ハウジング11Bに対し、軸方向の双方向に弾性支持され、電動パワーステアリング装置10の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸33の軸方向に作用する過大推力を吸収可能とする。
【0031】
具体的には、アシスト軸33は、図4に示す如く、ウォームギヤ37の両側に装填した軸受91と軸受92によりハウジング11Bに両端支持される。軸受91は内輪91Aと外輪91Bと転走体91Cからなるアンギュラ玉軸受等にて構成され、内輪91Aをアシスト軸33に軸方向に相対移動可能となるように隙間嵌めし、外輪91Bをハウジング11Bの段差部93と、ハウジング11Bに係着されるストッパリング94の間に挟持してハウジング11Bに固定される。軸受92は内輪92Aと外輪92Bと転走体92Cからなるアンギュラ玉軸受等にて構成され、内輪92Aをアシスト軸33に軸方向に相対移動可能となるように隙間嵌めし、外輪92Bをハウジング11Bの段差部95に圧入等して固定される。
【0032】
アシスト軸33は、軸受91に対するウォームギヤ37の側に設けたつば状内輪係止部96と該軸受91の内輪91Aの間に弾性変形具97を介装し、かつ軸受92に対するウォームギヤ37の側に設けたつば状内輪係止部98と該軸受92の内輪92Aの間に弾性変形具99を介装してある。弾性変形具97と弾性変形具99は、四角断面円環状のゴムからなる弾性体97A、99Aと、弾性体97A、99Aの両側面に焼付きにて結合した平板円板状座金97B、97C、99B、99Cとからなり、アシスト軸33への上述の装填状態下で、弾性体97A、99Aに一定の予圧縮量(一定の衝撃緩和性能)を付与されて組込まれ、結果として、アシスト軸33を軸方向の双方向に弾性支持する。
【0033】
(B)回転軸32の支持構造(図3、図4、図5)
電動モータ30の回転軸32は、図3、図4に示す如く、一端部をモータケース31(ヨーク52)の他端閉塞部52Bの中心部に設けた軸受71に支持し、他端部を不支持構造とした。
【0034】
具体的には、回転軸32の一端部は、内輪71Aと外輪71Bと転走体71Cからなるアンギュラ玉軸受等にて構成される軸受71によりモータケース31に支持される。そして、回転軸32の他端部は、前述した如く、アシスト軸33の一端部と接続体80を介して接続される。このとき、回転軸32の他端部に軸方向で離隔して設けた2つの嵌合軸部32A、32Aを接続体80の嵌合孔部81にガタなく相対滑り回転可能に結合(インロー結合)するとともに、アシスト軸33の一端部に設けた歯付嵌合軸部33Aを接続体80の歯付嵌合孔部82にガタなく相対回転不可能に結合(JIS B 1603のインボリュートスプライン大径合わせ)し、回転軸32とアシスト軸33を接続体80を介して同芯結合する。尚、アシスト軸33の一端のインボリュートスプラインとの近傍で接続体80とインロー結合することもできる。
【0035】
従って、電動モータ30の回転軸32とアシスト軸33は互いに同芯結合され、結果として回転軸32のアシスト軸33に接続される側の端部はモータケース31に対し軸受を介さない不支持構造とし、アシスト軸33の両端部を前述の軸受91、92を介してハウジング11Bに2点支持し、回転軸32の一端部だけを上述の軸受71によりモータケース31に1点支持するものとした。
【0036】
更に、接続体80の嵌合孔部81の内周と、電動モータ30の回転軸32の両嵌合軸部32A、32Aに挟まれて陥凹状をなす外周の間にトルクリミッタ83を介装した。トルクリミッタ83は、図5に示す如く、接続体80の上述の内周と回転軸32の上述の外周の間に圧入等されて径方向に弾発支持されるばね樹脂等の弾性リングからなり、電動パワーステアリング装置10の通常使用されるトルク(リミットトルクより小なるトルク)では、弾性リングの弾発力により接続体80と回転軸32を滑りなく結合し続け、他方、タイヤが操舵中に縁石に乗り上げる等により、ラック軸16のストロークが急停止せしめられたときの電動モータ30の慣性トルクがその弾性リングの弾発力を越える衝撃トルク(リミットトルク以上のトルク)に対しては、回転軸32を接続体80に対してスリップさせ、電動モータ30のトルクを接続体80の側に伝達させないように機能する。
【0037】
電動モータ30は、回転軸32を前述の軸受71で支持するに際し、回転軸32を内輪71Aに圧入し、外輪71Bをモータケース31に隙間嵌め(又は外輪71Bをモータケース31に圧入し、回転軸32を内輪71Aに隙間嵌め)しており、結果として、回転軸32の軸方向に生じ得るガタの発生を以下の如くにより防いでいる。即ち、接続体80の嵌合孔部81と歯付嵌合孔部82の間に設けた段差部80Aを回転軸32の端面に軸方向で衝合させる状態で、回転軸32を反アシスト軸33の方向に押圧する皿ばね(又はOリング)からなる環状弾性体85を接続体80の側傍に設けた。具体的には、弾性体85は、接続体80の端面と軸受91の内輪91Aの端面との間に介装される。そして、弾性体85は、接続体80の端面の外周に突設した環状突条部86の内側に保持され、この突条部86により接続体80の径方向にアシスト軸33と隙間をもって支持可能とされる。
【0038】
尚、弾性体85は、図6に示す如く、接続体80の端面の内周に突設した環状突条部87の外側に保持され、この突条部87により接続体80の径方向にアシスト軸33と干渉なく支持可能とされるものでも良い。
【0039】
本実施形態によれば以下の作用がある。
▲1▼電動モータ30の回転軸32とアシスト軸33の接続体80の側傍に弾性体85を設けるだけの簡素な構成により、回転軸32は弾性体85の弾発力によって反アシスト軸33の方向に押圧され、軸受71を含めた回転軸32の軸方向のガタをなくし、打音の発生を防止できる。
【0040】
▲2▼弾性体85を接続体80の端面に設けた突条部86(87)により該接続体80の径方向でアシスト軸33と隙間を持って(離間して)支持したから、弾性体85が接続体80の内外に脱落したり、内側に脱落してアシスト軸33や回転軸32に干渉、噛込んで破損したり、該アシスト軸33や該回転軸32に接触してキズ付けることを回避できる。
【0041】
▲3▼アシスト軸33をハウジング11に対し、軸方向の双方向に弾性支持した。従って、電動パワーステアリング装置10の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸33に過大推力が作用すると、アシスト軸33が弾性支持状態下で軸方向に移動でき、結果として、アシスト軸33に接続されているウォームギヤ37の歯面に生ずる衝撃力を緩和して歯面同士の叩き音を低減し、或いはアシスト軸33の慣性推力によるトルク伝達経路の損傷を回避する。
【0042】
▲4▼弾性体85が接続体80の側傍で、アシスト軸33の周囲に組付けられていて、アシスト軸33が上述▲3▼により軸方向に移動しても、弾性体85は前述▲2▼によって接続体80の径方向に支持されているから、移動するアシスト軸33に弾性体85が接触して引き込まれて弾性体85が破損したり、アシスト軸33をキズ付けることを回避できる。
【0043】
▲5▼電動モータ30の回転軸32とアシスト軸33を接続体80を介して同芯結合することによって同軸化する構造を採用したから、回転軸32の一端部のみを軸受71で支持し、アシスト軸33寄りの端部は不支持とする片持ち支持が可能となり、回転軸32のための使用軸受個数を削減できる。
【0044】
▲6▼タイヤの縁石乗り上げ時等に、ウォームギヤ37のストロークが急停止せしめられたとき、電動モータ30への給電が停止されても電動モータ30が回転し続けようとすることによる慣性トルクが生ずるが、この慣性トルクをトルクリミッタ83の滑りにより吸収できる。即ち、電動モータ30の回転軸32からアシスト軸33に伝えられるリミットトルク以上の慣性トルクを、回転軸32とアシスト軸33の間のトルクリミッタ83の存在により遮断し、結果としてウォームギヤ37の損傷を防止し、操舵フィーリングの悪化を回避できる。
【0045】
▲7▼回転軸32とアシスト軸33はインロー結合され、両者の回転中心を簡易に安定的に一致させることができるから、両者の回転中心のずれに起因する偏動荷重がトルクリミッタ83に作用しない。従って、トルクリミッタ83は、回転トルクのみ作用するものになり、部品の加工組付精度に影響されない簡易な構成により、リミットトルクの安定を維持し、安定した衝撃緩和特性を確保できる。また、トルクリミッタ83の耐久性を向上できる。
【0046】
▲8▼電動モータ30からウォームギヤ37、ウォームホイール38等に伝えられる衝撃力を低減できるから、ウォームギヤ37やウォームホイール38を支持するハウジング11の耐久性を向上でき、ハウジング11の薄肉化による装置の軽量化を実現できる。
【0047】
▲9▼回転軸32とアシスト軸33を接続する接続体80の内部にトルクリミッタ83を介装することにより、トルクリミッタ83の脱落を防止できる。
【0048】
以上、本発明の実施の形態を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、電動モータの回転軸とアシスト軸の同芯結合は、接続体を介さずに、回転軸に設けた嵌合軸部(又は嵌合孔部)とアシスト軸に設けた嵌合孔部(又は嵌合軸部)を互いにガタなく相対滑り回転可能に結合(インロー結合)することによってなされても良い。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電動パワーステアリング装置において、簡素な構成により、電動モータの回転軸の軸方向のガタを安定的になくすことができる。また、本発明によれば、電動パワーステアリング装置の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸に作用する過大推力に対しアシスト軸を弾性支持状態下で軸方向に移動可能としながら、電動モータの回転軸の軸方向のガタを安定的になくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図4は図3の要部拡大図である。
【図5】図5は図4のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図6は電動パワーステアリング装置の変形例を示す要部拡大図である。
【符号の説明】
10 電動パワーステアリング装置
11 ハウジング
30 電動モータ
32 回転軸
33 アシスト軸
80 接続体
83 トルクリミッタ
85 弾性体
86、87 突条部

Claims (3)

  1. 電動モータをハウジングに固定し、該ハウジングに操舵装置のアシスト軸を支持し、電動モータの回転軸にアシスト軸を接続してなる電動パワーステアリング装置において、
    電動モータの回転軸とアシスト軸を接続体を介して接続し、
    回転軸をアシスト軸と反対方向に押圧する弾性体を接続体の側傍に設け、
    弾性体を接続体の端面の外周及び/又は内周に突設した突条部により該接続体の径方向で支持し、
    接続体の内周と、電動モータの回転軸又はアシスト軸の外周の間に、トルクリミッタを介装したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記アシスト軸を軸方向の双方向に弾性支持した請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記電動モータの回転軸とアシスト軸を接続体を介して同芯結合した請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
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