JP2002278460A - 熱収縮性ラベル用白色フィルム、それを用いた熱収縮性ラベル及び容器 - Google Patents
熱収縮性ラベル用白色フィルム、それを用いた熱収縮性ラベル及び容器Info
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Abstract
縮装着されるラベルであって、遮光性を有し、且つ、伸
びにくく、硬さ(腰)があり、引き裂き強度も強いラベ
ルを作製するためのフィルムを提供する。また、該フィ
ルムから作製されたラベルを提供すること。さらには、
該ラベルを熱収縮装着した容器を提供すること。 【解決手段】白色微粒子を含有する白色熱可塑性樹脂層
を含む熱収縮性ラベル用白色フィルムであって、80℃
温水中10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が
15%以上であり、主収縮方向に5%収縮させたときの
波長が400〜700nmにおける全光線透過率の平均
値が50%以下であり、且つ、空洞を実質的に含まない
熱収縮性ラベル用白色フィルムとする。また、該白色フ
ィルムから作製されたラベルとする。さらには、該ラベ
ルが熱収縮装着した容器とする。
Description
れる熱収縮性ラベルを作製するためのフィルム、該フィ
ルムから作製された熱収縮性ラベル、及び、該ラベルを
熱収縮装着した容器に関するものであって、より詳しく
は、可視光線を遮蔽して容器内に充填された飲料等の変
質、変色等を防止する熱収縮性ラベルを作製するための
白色フィルム、該白色フィルムから作製された熱収縮性
ラベル、及び、該ラベルを熱収縮装着した容器に関す
る。
トボトル等のプラスチックボトルやガラス瓶に充填され
て販売されるのが一般的である。しかしながら紙箱や金
属缶は、例えば内容量が500ml以上の1回では飲み
きれず、飲みさしを再封したいときに、再封手段を持た
ないため不便である。一方、プラスチックボトルやガラ
ス瓶はキャップという再封手段を有しているので、内容
量の多い飲料等液状の商品の容器として便利である。し
かしながらプラスチックボトルやガラス瓶は紙箱や金属
缶のような遮光性に欠けるため、例えば、清酒、ビー
ル、緑茶等のように光によって変質や変色が起こりやす
いものには、遮光性を付与するために着色されたプラス
チックボトルやガラス瓶が使用されているが、これらの
着色容器はリサイクルのときに問題となる場合が多い。
ラス瓶に、遮光性のある熱収縮性ラベル(以下単に、ラ
ベルと称す)を用いてそのほぼ全面に熱収縮装着させれ
ば、これらの問題が一挙に解決できる。遮光性のあるラ
ベルとしては、特開昭63−193822号公報や特開
平5−111960号公報で開示されたものがある。特
開昭63−193822号公報では、相溶性に欠けるポ
リエステル系樹脂とポリオレフィン系樹脂との混合物か
らなる未延伸フィルムを延伸することによって得られ
た、又は、インフレーション法にて押出及び延伸製膜す
ることによって得られた、内部に空洞を有する隠蔽度に
優れたラベルが開示されている。また、特開平5−11
1960号公報では、相溶性に欠けるポリエステル系樹
脂とポリスチレン系樹脂との混合物からなる未延伸フィ
ルムを延伸することによって得られた、内部に空洞を有
するクッション性に優れたラベルが開示されている。
ものは内部に空洞を有するラベル(フィルム)であるの
で、伸びやすく、硬さ(腰)も不足し、引き裂き強度も
弱く、以下のような問題がある。即ち、フィルムが伸
びやすいため、印刷時にピッチズレが起こりやすく、半
調印刷のような精巧な印刷が難しい。硬さ(腰)が不
足するため、自動機による容器への装着時に装着ミスが
起こりやすい。一般に、センターシール加工で筒状に
して巻き取ったフィルムの外側端部は、次工程でガイド
ロールを通過する際微細なクラックが入りやすいが、微
細なクラックがあると、引き裂き強度が弱いため熱収縮
装着時、収縮応力によってラベルが破れやすい。
ラス瓶等の容器に熱収縮装着されるラベルであって、遮
光性を有し、且つ、伸びにくく、硬さ(腰)があり、引
き裂き強度も強いラベルを作製するためのフィルムを提
供することにある。また、該フィルムから作製されたラ
ベルを提供することにあり、さらには、該ラベルを熱収
縮装着した容器を提供することにある。
め本発明は、白色微粒子を含有する白色熱可塑性樹脂層
を含む熱収縮性ラベル用白色フィルムであって、80℃
温水中10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が
15%以上であり、主収縮方向に5%収縮させたときの
波長が400〜700nmにおける全光線透過率の平均
値が50%以下であり、且つ、空洞を実質的に含まない
熱収縮性ラベル用白色フィルムであることを特徴とす
る。また、該白色フィルムから作製されたラベルである
ことを特徴とし、さらには、該ラベルが熱収縮装着した
容器であることを特徴とする。
するものではなく、例えば、二酸化チタン、炭酸カルシ
ュウム、炭酸マグネシュウム、タルク、カオリン、硫酸
バリュウム、酸化亜鉛、酸化アルミニュウム、酸化マグ
ネシュウム、シリカ等、又はこれらの混合物が例示でき
る。これらの中でも、二酸化チタンが、特にルチル型二
酸化チタンが着色力(白色度)、耐候性、耐熱性、鮮明
性等の点から好ましい。
は5.0μm未満、より好ましくは1.0μm未満、さ
らに好ましくは0.5μm未満である。直径(又は長
径)が5.0μm以上では、熱可塑性樹脂となじみやす
くするために、例えば白色微粒子に表面処理を施したと
しても、空洞がその周囲に発生しやすい傾向にある。熱
可塑性樹脂層中の白色微粒子の含有量はその遮光能力や
熱可塑性樹脂層の厚さに依存するので一概に特定できな
いが、フィルムを主収縮方向に5%収縮させたときの波
長が400〜700nmにおける全光線透過率の平均値
が50%以下となるように、適宜予備実験によって決め
ればよい。
性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂としては特に限定する
ものではなく、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、高密度又は中密度
ポリエチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂等が例示できる。これらの中でも、ポリス
チレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系
樹脂、及び環状オレフィン系樹脂がより好ましい。熱可
塑性樹脂に白色微粒子を含有させる方法としては特に限
定するものではなく、公知の如何なる方法を用いてもよ
い。好ましい方法として、熱可塑性樹脂と白色微粒子、
必要に応じ分散剤、酸化防止剤等とを、ドラムタンブラ
ーやヘンシェルミキサー等を用いてドライブレンドし、
2軸の混練押出機を用いて溶融混練し、ストランドダイ
スからストランドにブレンド物を押出し、空中又は水中
でカッティングしてペレット化する方法が例示できる。
該ペレットは高濃度の白色微粒子を含むマスターバッチ
としてもよい。なお、白色微粒子の水分含有率が高い場
合には、押出の際に微発泡が起こる場合があるが、この
場合には2軸の混練押出機において真空脱気することが
望ましい。また、色目の調整のために、ドライブレンド
時にブルーイング剤等で色目の調整を行ってもよい。
みからなるものであってもよいが、白色熱可塑性樹脂層
を中間層とし、それと同種の又は異種の熱可塑性樹脂か
らなる実質上透明な樹脂層を表裏層とする少なくとも3
層構成のフィルムがより好ましい。実質上透明な樹脂層
を表裏層として設けることにより、表面光沢度が増すの
で、その上に印刷された印刷面の美麗感が増す。また、
センターシール加工時に於いて安定的な加工ができる。
さらには、表裏層がないと白色微粒子の欠落が起こりや
すいが、表裏層を設けることによって白色微粒子の欠落
を防止できる等の利点がある。
て、中間層が、白色微粒子を含有する耐衝撃性ポリスチ
レン樹脂及び/又はグラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレ
ン樹脂を主成分とし、表裏層がスチレン−共役ジエンブ
ロック共重合体を主成分とする少なくとも3層構成のフ
ィルムを挙げることができる。
脂とは、ポリスチレンとポリブタジエンやポリイソプレ
ン等の合成ゴムとの混合物、または、ポリブタジエン、
ポリイソプレン等の合成ゴムにスチレン系単量体をグラ
フト重合させたものをいう。また、グラフトタイプ耐衝
撃性ポリスチレンとは、ポリスチレンからなる連続相
に、ポリスチレンを内部に包含し、且つ、ポリスチレン
がポリブタジエン等ゴム成分にグラフトしたゴム状重合
体からなる粒子が分散する構造を基本としたものをい
う。
樹脂及び/又はグラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレン樹
脂100重量部に対して、スチレン−共役ジエンブロッ
クエラストマー2〜50重量部及び/又はスチレン−共
役ジエンブロックコポリマー5〜60重量部を含む層と
することがより望ましい。スチレン−共役ジエンブロッ
クエラストマーとは、スチレンブロックとブタジエン、
イソプレン等の共役ジエンのブロックとを含み、スチレ
ン含有量5〜50重量%、共役ジエン含有量95〜50
重量%のエラストマーをいう。また、スチレン−共役ジ
エンブロックコポリマーとは、スチレンブロックとブタ
ジエン、イソプレン等の共役ジエンのブロックとを含
み、スチレン含有量55〜95重量%、共役ジエン含有
量45〜5重量%のコポリマーをいう。なお、スチレン
−共役ジエンブロックコポリマーに他の成分を含めた3
元、4元コポリマーも本発明の中に入る。他の成分とし
ては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、それらの金
属塩(例えば、Na、K、Li、Mg、Ca、Zn、F
e等の金属塩)、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル等の脂肪族カルボン酸やその誘導体が例示でき
る。さらには共役ジエンに基づく二重結合残基の一部を
水添したものも例示できる。また、中間層には、帯電防
止剤、滑剤、安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤や他
の樹脂等公知のものを合目的的に添加してもよい。
ロック共重合体とは、スチレンブロックとブタジエン、
イソプレン等の共役ジエンのブロックとを含み、スチレ
ン含有量55〜95重量%、共役ジエン含有量45〜5
重量%の共重合体をいい、例えばS−J−SやJ−S−
J、あるいは(S−J)n−Sや(J−S)n−J(S
はスチレンブロック、Jは共役ジエンブロック、nは2
以上の整数を表す)が例示できる。また、スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体に他の成分を含めた3元、4
元共重合体も本発明の中に入る。他の成分としては、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、それらの金属塩(例
えば、Na、K、Li、Mg、Ca、Zn、Fe等の金
属塩)、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等
の脂肪族カルボン酸やその誘導体が例示できる。さらに
は共役ジエンに基づく二重結合残基の一部を水添したも
のも例示できる。
ビカット軟化点が70℃以上であることが好ましい。よ
り好ましくは80〜100℃である。70℃未満だとフ
ィルムが温かいときにブロッキングし易い傾向にある。
100℃を超えると低温域での収縮速度に悪影響を及ぼ
す傾向にある。スチレン−共役ジエンブロック共重合体
はビカット軟化点や分子量等が違う2種以上の混合物で
あってもよい。
共重合体に加えて、ポリスチレン(GPPS)をさらに
配合することが望ましい。ポリスチレンを配合すると、
自然収縮率のさらなる低減化、フィルムのブロッキング
防止性のさらなる向上等に有効であるからである。ま
た、表裏層には、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、
滑剤、安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤や他の樹脂
等公知のものを合目的的に添加してもよい。
ジエンブロック共重合体100重量部に対して好ましく
は5〜70重量部、より好ましくは10〜40重量部、
さらに好ましくは20〜30重量部である。5重量部未
満では前記の効果が小さく、70重量部を超えると延伸
性が悪くなる傾向にあり、また、低温収縮性も悪くなる
傾向にある。表層と裏層とで配合量を変えてもよいが、
カール等の点からは同じ配合量であるのが望ましい。
及び/又はグラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレンに代え
て、スチレン−アクリル酸エステル共重合体及び/又は
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体であってもよ
い。スチレン−アクリル酸エステル共重合体又はスチレ
ン−メタクリル酸エステル共重合体とは、スチレン系単
量体とアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルと
の共重合体をいう。スチレン系単量体とはスチレンやα
−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のスチレン誘
導体をいう。アクリル酸エステル又はメタクリル酸エス
テルとは、好ましくはアクリル酸又はメタクリル酸と少
なくとも1種の炭素数が1〜14の脂肪族アルコールと
のエステル、より好ましくは少なくとも1種の炭素数が
2〜10の脂肪族アルコールとのエステルである。さら
に好ましくはアクリル酸ブチルである。
はスチレン−メタクリル酸エステル共重合体はビカット
軟化点が80℃以下であることが好ましい。より好まし
くは75〜55℃である。80℃を超えると低温域での
熱収縮速度が低下し、一方、55℃未満だと夏場に樹脂
がブロッキングする恐れがある。スチレン−アクリル酸
エステル共重合体及び/又はスチレン−メタクリル酸エ
ステル共重合体はビカット軟化点や分子量等が違う2種
以上の混合物であってもよい。
共重合体及び/又はスチレン−メタクリル酸エステル共
重合体に加えて、スチレン−共役ジエンブロック共重合
体、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、グラフトタイ
プ耐衝撃性ポリスチレン等の各種ポリスチレン系樹脂を
さらに配合してもよい。とりわけスチレン−共役ジエン
ブロック共重合体を配合することがより望ましい。何故
ならば、スチレン−共役ジエンブロック共重合体を配合
することによって、フィルムのもろさ、伸度、耐衝撃強
度等が改善されるからである。スチレン−共役ジエンブ
ロック共重合体とは前記したものである。
配合量は、スチレン−アクリル酸エステル共重合体及び
/又はスチレン−メタクリル酸エステル共重合体100
重量部に対して好ましくは5〜95重量部、より好まし
くは10〜60重量部、さらに好ましくは20〜40重
量部である。5重量部未満では前記の効果が小さく、9
5重量部を超えると自然収縮率が大きくなる傾向にあ
る。スチレン−共役ジエンブロック共重合体はスチレン
含有量や分子量等が違う2種以上の混合物であってもよ
い。
のではないが、通常20〜150μm、好ましくは30
〜80μmである。中間層と表裏層との厚さの比率は、
フィルムの熱収縮特性、耐ブロッキング性、自然収縮率
等を考慮して決めればよい。好ましくは表層/中間層/
裏層=1/2/1〜1/20/1、より好ましくは表層
/中間層/裏層=1/5/1〜1/12/1である。中
間層の厚さが1/2/1より小さい場合には低温域での
熱収縮特性が充分でなくなる傾向にあり、1/20/1
を超える場合には耐衝撃強度、耐ブロッキング性、自然
収縮率に対して好ましくなくなる傾向にある。積層方法
はドライラミ、押出しラミ等公知のいかなる方法でもよ
いが、共押出しによる方法が簡便でより好ましい。
として、中間層が白色微粒子を含有するポリエステル系
樹脂を主成分とし、表裏層がポリエステル系樹脂を主成
分とする少なくとも3層構成のフィルムを挙げることが
できる。ポリエステル系樹脂としては、好ましくは一般
に共重合ポリエステル樹脂と呼ばれる樹脂を主成分とす
るものである。共重合ポリエステル樹脂を構成する酸成
分としては公知のものでよく、例えば、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸等のナフタレンジカルボン酸類、4,4’−ジカル
ボン酸ジフェニール等のジカルボキシビフェニール類、
5−t−ブチルイソフタル酸等の置換フタル酸類、2,
2,6,6−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジカ
ルボン酸等の置換ジカルボキシルビフェニル類、1,
1,3−トリメチル−3−フェニルインデン−4,5−
ジカルボン酸及びその置換体、1,2−ジフェノキシエ
タン−4,4’−ジカルボン酸及びその置換体等の芳香
族ジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ピメ
ル酸、スぺリン酸、ウンデカン酸、ドデカンジカルボン
酸、ブラシリン酸、テトラデカンジカルボン酸、タブシ
ン酸、ノナデカンジカルボン酸、ドコリンジカルボン酸
等の脂肪族ジカルボン酸及びその置換体、4,4’−ジ
カルボキシシクロヘキサン等の脂環族ジカルボン酸及び
その置換体等が挙げられる。そしてジオール成分として
は公知のものでよく、例えば、エチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ジエチル−
1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ブチ
ル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオール類、
1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール類、2,2−
ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシジフェニル)プロ
パン、ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)
スルホン等のビスフェノール系化合物のエチレンオキサ
イド付加物、キシリレングリコール等の芳香族系のジオ
ール類、あるいはジエチレングリコール等が挙げられ
る。共重合ポリエステル樹脂は1種類でもよいし、2種
類以上の混合物としてもよい。また、少量のポリエチレ
ンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート樹
脂等を混合してもよい。中間層と表裏層を構成する共重
合ポリエステル樹脂は同種のものであってもよいし、そ
れぞれ異種のものであってもよい。表層、中間層、裏層
の厚さの比率及びフィルムのトータル厚さは、前記した
ポリスチレン系多層フィルムと同様である。また各層に
は、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、安定
剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤や他の樹脂等公知のも
のを合目的的に添加してもよい。
として、中間層が、白色微粒子を含有するプロピレン−
α−オレフィンランダム共重合体を主成分とし、表裏層
が環状オレフィン系樹脂100重量部に直鎖状低密度ポ
リエチレン40〜150重量部を含む樹脂組成物を主成
分とする少なくとも3層構成のフィルムを挙げることが
できる。
あり、具体的には、(a)環状オレフィンの開環(共)
重合体を必要に応じ水素添加した重合体、(b)環状オ
レフィンの付加(共)重合体、(c)環状オレフィンと
エチレン、プロピレン等α−オレフィンとのランダム共
重合体、(d)前記(a)〜(c)を不飽和カルボン酸
やその誘導体等で変性したグラフト変性体等が例示でき
る。環状オレフィンとしては特に限定するものではな
く、例えばノルボルネンやテトラシクロドデセン、ある
いはそれらの誘導体が例示できる。
は、好ましくは50〜100゜C、より好ましくは60
〜90゜Cである。50゜C未満では、自然収縮率が大
きくなりすぎる傾向にあり、100゜Cを超えると、低
温域における主収縮方向の熱収縮率が小さくなりすぎる
傾向にある。
ンの密度は、好ましくは0.910〜0.935g/c
m3、より好ましくは0.912〜0.930g/cm
3、さらに好ましくは0.915〜0.925g/cm
3である。密度が0、910g/cm3未満の場合に
は、フィルム表面の耐熱性が低下し、熱がかかると表面
が粘着するようになり、ラベルとして使用する場合、装
着ライン上で容器同士がブロッキングする現象が発生し
やすい傾向にある。一方、密度が0.935g/cm3
を超える場合には耐熱性が向上する反面、延伸の際高温
でないと延伸できなくなり、フィルム全体が白っぽくな
りヘイズの悪いフィルムとなる傾向にある。
フローレート(MFR)(190℃、21.18N)
は、好ましくは0.2〜30g/10min、より好ま
しくは0.5〜25g/10min、さらに好ましくは
1.0〜20g/10minである。MFRが0.2g
/10min未満の場合には環状オレフィン系樹脂との
混練分散が悪くなり、表面状態の悪いフィルムとなる傾
向にある。一方、MFRが30g/10minを超える
場合には粘度の低下が大きく、ダイスからの引き落とし
時ネッキングが大きくなるので、所定の原反幅がとれな
くなる場合があり、また、フィルム強度的にも低下する
傾向にある。
重合されるα−オレフィンとしては炭素数4〜12から
なるものが好ましく、これらの中でも1−ブテンもしく
は1−ヘキセンとの2元共重合体、又は1−ブテンと1
−ヘキセンとの3元共重合体がより好ましい。これらの
中でも、さらに好ましくは1−ブテンとの2元共重合体
である。
低密度ポリエチレンの量は、環状オレフィン系樹脂10
0重量部に対して40〜150重量部、好ましくは60
〜120重量部、より好ましくは70〜90重量部であ
る。40重量部未満ではコロナ放電処理を施す場合に滑
性の維持が難しくなる傾向にある。一方、150重量部
を超えると透明性や光沢に劣り、また、センターシール
をする場合には有機溶剤で安定して行うことができな
い。表層と裏層の樹脂組成、即ち、環状オレフィン系樹
脂や直鎖状低密度ポリエチレンの種類(MFRの差違も
含む)は同じものであっても異なるものであってもよ
い。また、それらを2種類以上含むものであってもよ
い。また、樹脂組成比も同じものであっても異なるもの
であってもよい。
エチレンとの樹脂組成物からなる表裏層には、さらに炭
化水素樹脂類を添加することが望ましい。炭化水素樹脂
類を添加することにより、フィルム表面の光沢度が向上
するという効果が得られる。炭化水素樹脂類の添加量
は、環状オレフィン系樹脂と直鎖状低密度ポリエチレン
との樹脂組成物100重量部に対して好ましくは2〜2
0重量部、より好ましくは5〜15重量部である。添加
量が2重量部未満の場合には添加による効果が小さく、
20重量部を超える場合には、フィルムが硬く脆く、裂
けやすいフィルムとなり、また、フィルム表面がベタツ
キ、ブロッキングの原因となる傾向にある。
脂、芳香族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、又
はそれらの水素添加物等一般に石油樹脂と呼称されるも
の、あるいはロジン、ロジンエステル、テルペン樹脂等
をいい、特に、これらの水素添加物がより好ましい。
内で、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、紫外
線吸収剤、安定剤、あるいは他の樹脂等公知のものを合
目的的に添加してもよい。
フィンランダム共重合体とはプロピレンを主成分とする
もので、α−オレフィンとしては炭素数2〜12(3は
除く)からなるものが好ましく、共重合体は2種類以上
のα−オレフィンを含むものであってもよい。また、異
なる種類(MFRの差違も含む)のプロピレン−α−オ
レフィンランダム共重合体の混合物であってもよい。プ
ロピレン−α−オレフィンランダム共重合体としては、
より好ましくはプロピレン−エチレンランダム共重合体
である。さらに好ましくはエチレン含有量が2〜7モル
%のプロピレン−エチレンランダム共重合体である。
ることが望ましい。炭化水素樹脂類を添加することによ
り、熱収縮率を大きくするという効果が得られる。炭化
水素樹脂類の添加量は、プロピレン−α−オレフィン共
重合体100重量部に対して好ましくは5〜70重量
部、より好ましくは35〜55重量部である。5重量部
未満の場合には添加による効果が小さく、70重量部を
超える場合には硬く脆くなり、強度の小さいフィルムと
なり、また、フィルム製造時に樹脂が押出機のスクリュ
ーに巻き付きやすく、吐出変動を起こしやすい傾向にあ
る。炭化水素樹脂類とは前記したものである。
ンを添加することが望ましい。直鎖状低密度ポリエチレ
ンを添加することにより、フィルムの耐衝撃性が向上
し、またフィルムが3層構成の場合、表裏層の直鎖状低
密度ポリエチレンと相まって層間剥離強度が向上すると
いう効果が得られる。直鎖状低密度ポリエチレンの添加
量は、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体と
炭化水素樹脂類との樹脂組成物100重量部に対して好
ましくは2〜30重量部、より好ましくは5〜20重量
部である。添加量が2重量部未満の場合には添加による
効果が小さく、30重量部を超える場合にはフィルムの
透明性が低下し、また、フィルムが柔らかくなり、ラベ
ルとして使用した場合、自動装着機でのトラブルが起こ
りやすい傾向にある。直鎖状低密度ポリエチレンとは前
記したものである。
が望ましい。ゴム成分を添加することにより、フィルム
の耐衝撃性が向上するという効果が得られる。ゴム成分
の添加量は、プロピレン−α−オレフィンランダム共重
合体と炭化水素樹脂類との樹脂組成物100重量部に対
して好ましくは2〜30重量部、より好ましくは5〜2
0重量部である。添加量が2重量部未満の場合には添加
による効果が小さく、30重量部を超える場合にはフィ
ルムの透明性が低下する傾向にある。ゴム成分としては
特に限定するものではなく、例えば、エチレン−プロピ
レンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレ
ン−ブテンゴム等が例示できる。これらの中でもエチレ
ン−プロピレンゴムがより好ましい。
内で、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、安定剤、ある
いは他の樹脂等公知のものを合目的的に添加してもよ
い。表層、中間層、裏層の厚さの比率及びフィルムのト
ータル厚さは、前記したポリスチレン系多層フィルムと
同様である。
間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が15%以上、
好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上のも
のである。15%未満では、本発明のフィルムから作製
されたラベルを容器にタイトに熱収縮装着することがで
きない。ここでいう主収縮方向とは、フィルムの縦方向
と横方向とで収縮率が大きい方をいう。主収縮方向と直
交する方向の前記条件下での熱収縮率は好ましくは10
%以下、より好ましくは5%以下である。本発明におい
て熱収縮率の測定を、熱風によらずに温水中としたの
は、熱風よりも温水中の方が測定値のバラツキが小さい
ためである。
5%収縮させたときの、波長が400〜700nmにお
ける全光線透過率の平均値が50%以下、好ましくは4
0%以下、より好ましくは35%以下のものである。5
0%を超えると、遮光性に劣るので中味商品の変質や変
色を防止する能力が小さくなり、好ましくない。また、
後記するように裏面に銀や墨のベタ印刷を施すと表側か
ら銀や墨の色が透けて見えるようになり、好ましくな
い。なお、主収縮方向に5%収縮させるのは、容器の径
に対して余裕率が5%前後のラベルを使用するのが一般
的だからである。主収縮方向に5%収縮させたときの、
波長が400〜700nmにおける全光線透過率の平均
値が50%以下、好ましくは40%以下、より好ましく
は35%以下の本発明のフィルムは、波長が200〜4
00nmの紫外領域での最大透過率が15%以下、好ま
しくは12%以下、より好ましくは10%以下となるの
で、紫外線によって変質や変色が起こりやすい商品であ
っても保護できるという利点もある。
る。他商品との差別化、商品の視認性の向上、注意書き
等の目的で、通常、フィルム表面には多色印刷が施され
る。もしも着色によって遮光性を付与したフィルムであ
れば、その着色を見えなくするために白ベタ印刷を分厚
くしなければならないが、本発明のフィルムは白色のも
のであるから、そのような必要がない。場合によっては
白ベタ印刷を省略することもできる。また、さらなる遮
光性を付与するために、場合によっては、フィルムの裏
面に白、銀、墨等のベタ印刷を行ってもよい。
に含まないフィルムである。本発明でいう空洞を実質的
に含まないフィルムとは、フィルムの断面を(電子)顕
微鏡写真に撮って観察して、ほとんどの微粒子(70%
以上の微粒子)がその周囲に微粒子の断面積以上の空洞
を含まないもの、好ましくはほとんどの微粒子(70%
以上の微粒子)がその周囲に微粒子の断面積の半分以上
の空洞を含まないもの、より好ましくは空洞が殆ど認め
られないものをいう。(電子)顕微鏡写真の倍率は白色
微粒子の直径(又は長径)によって適宜選定すればよ
い。通常は500〜200000倍程度が望ましい。ま
た、フィルムが白色熱可塑性樹脂層のみからなるもので
あれば、後記する測定法によって得られるフィルムの見
掛け比重をAとし、フィルムの原料配合から計算によっ
て得られるフィルム原料の真比重をBとして、下記式1
から導かれるX値が0.88以上、好ましくは0.91
以上、より好ましくは0.94以上、さらに好ましくは
0.96以上のものとしても規定できる。 X=A/B (式1) また、フィルムが白色熱可塑性樹脂層を中間層とし、そ
れと同種の又は異種の熱可塑性樹脂からなる実質上透明
な樹脂層を表裏層とする少なくとも3層構成の多層フィ
ルムである場合には、該多層フィルムと同じ厚さで同じ
製造条件でもって白色熱可塑性樹脂層のみからなるフィ
ルムを製造してそのX値を求めてもよい。X値が0.8
8未満のフィルムでは実質的に空洞を含むので、伸びや
すく、硬さ(腰)も不足し、引き裂き強度も弱く前記し
たような問題が起こりやすくなり、好ましくない。
ラー法等公知の方法によって製造することができる。例
えばフラット法の場合では、(複数の)押出機を用いて
樹脂を溶融し、Tダイスから(共)押出し、引き取りロ
ールで引き取り、縦方向にロール延伸をし、横方向にテ
ンター延伸をし、アニールし、冷却し、印刷を施す面に
必要ならコロナ放電処理をして、巻き取り機にて巻き取
ることによりフィルムを得る方法が例示できる。延伸倍
率は主延伸方向(主収縮方向)に相当する方向が2〜1
2倍、好ましくは3〜8倍、それと直交する方向が1〜
3倍(1倍とは延伸していないという意味)、好ましく
は1〜2倍の、実質的には一軸延伸の範疇にある倍率比
を選定するのが望ましい。何故ならば、通常の二軸延伸
の倍率比で得られるフィルムは主延伸方向(主収縮方
向)と直交する方向の熱収縮率も大きくなるので、容器
に装着するとき容器の高さ方向にもフィルム(ラベル)
が熱収縮いわゆる縦引け現象が起こり、好ましくないか
らである。
製する方法を例示する。前記の実質的に一軸延伸の範疇
にある倍率比で製造したフィルムの表面にグラビア印刷
等適宜の方法によって印刷を施す。このときシール代と
なるフィルムの端部は非印刷部となるような印刷図柄と
するのが一般的である。
性フィルムからチューブ状のラベルを得るための1実施
例として、有機溶剤によるセンターシールについて図1
に基づいて説明する。図1は代表的なセンターシール加
工方法を表す簡略図であり、1は表面印刷面が外側にく
るようにして両端部を封筒状にして折り畳んだフラット
状フィルム、2はセンターシールしてなるチューブ状フ
ィルム、3はセンターシール部、4はシール代、5は有
機溶剤を塗布するノズル、6はニップロールを示す。フ
ィルムは図1の矢印方向に走行し、ノズル5からシール
代4に有機溶剤が塗布され、ニップロール6にて圧着す
ることにより、チューブ状フィルムを作製する。次い
で、これを適宜の長さにカットしてラベルが得られる。
なお、センターシールの速度は通常80〜170m/
分、好ましくは120〜150m/分である。用いる有
機溶剤は、フィルムの表裏層を溶解又は膨潤させるもの
であれば特に限定するものではない。
(ラベル)が効果的に機能する無色透明な容器をいい、
例えば、無色のペットボトル等のプラスチックボトルや
無色のガラス瓶が例示できる。また、中味商品としては
特に限定するものではないが、可視光線や紫外線によっ
て変質や変色の起こりやすい飲料等において本発明のフ
ィルム(ラベル)が最も効果的に機能する。
る。
ときの主収縮方向(主延伸方向)の熱収縮率の測定は以
下の方法による。即ち、フィルムから縦×横=100.
0mm×100.0mmのサンプル10枚を正確に切り
取る。そしてこのサンプルの1枚を80℃の温水中に1
0秒間浸漬させ、すぐに冷水にて冷却した後、縦方向ま
たは横方向(主収縮方向、即ち、主延伸方向に相当する
方向)の長さL(mm)を測定する。そして100−L
を算出する。同様のことを残りの9枚のサンプルで繰り
返し、計10枚の平均値を80℃温水中10秒間浸漬し
たときの主収縮方向の熱収縮率とした。
きの波長が400〜700nmにおける全光線透過率の
平均値は以下の方法による。即ち、フィルムから主収縮
方向×直角方向=150.0mm×100.0mmのサ
ンプルを切り取る。次いで、主収縮方向の長さが判るよ
うに100.0mm間隔の標線をサンプルに正確に入れ
る。次いで、間隔が95.0mmの治具の両端部に標線
がくるようにして(即ち、主収縮方向にサンプルを5%
たるませて)セットし、80℃温水中に治具ごと10秒
間浸漬させ、すぐに冷水にて冷却した後、治具からサン
プルを取り外す。次いで、5%収縮させた部分を切り取
り、メタノールで表裏面を洗浄し、風乾する。このよう
にして得られたサンプルを分光光度計(日立製作所製
U−3410 spectro photomete
r)にセットして、400nmから700nmまで連続
的に測定した全光線透過率の平均値を求めた(JIS
K−7105に準拠)。同様にして計10回測定を繰り
返し、全光線透過率の平均値の平均値を、主収縮方向に
5%収縮させたときの波長が400〜700nmにおけ
る全光線透過率の平均値とした。併せて、200nmか
ら400nmまでの紫外線透過率も測定した。
きの表面及び裏面の光沢度の測定は以下の方法による。
即ち、前記と同様にして得られたサンプルの表面及び裏
面を光沢度測定機(日本電色工業株式会社製 Glos
s Meter VG2000)にセットして、表面及
び裏面の光沢度を測定した(JIS Z−8741に準
拠)。同様して計10回測定を繰り返し、その平均値
を、フィルムを主収縮方向に5%収縮させたときの表面
及び裏面の光沢度とした。
は以下の方法による。即ち、OsO 4染色超薄切片法に
て調製したフィルムの断面を、透過型電子顕微鏡(日本
電子JEM−1200EX)を用いて倍率50000倍
にて写真に撮り、空洞の有無を観察した。
フィルムから縦×横=100.0mm×100.0mm
のサンプルを正確に切り取る。次いでその厚さを100
点測定して厚さの平均値α(μm)を求める。次いで、
その重さβ(mg)を測定する。そして、(β×10
−3)/(10×10×α×10―4)を計算によって
求め、サンプルの見掛け比重A’とする。同様にして計
10回繰り返して得られた各サンプルの見掛け比重A’
の平均値をフィルムの見掛け比重Aとする。一方、フィ
ルムの原料配合から計算によって得られるフィルム原料
の真比重をBとする。そして下記式1からX値を求め
た。 X=A/B (式1)
タイプ耐衝撃性ポリスチレン(A&Mスチレン株式会社
製 SS−700)100重量部とスチレン−ブタジエ
ンブロックエラストマー(旭化成工業株式会社製 タフ
プレン126)8重量部と二酸化チタンマスターバッチ
(ベース樹脂:A&Mスチレン株式会社製 SS−70
0 40重量%、ルチル型二酸化チタン(平均粒子径2
20nm)60重量%)20重量部との混合物を押出機
を用いて溶融混練し、更にもう2台の押出機を用いて、
表裏層(A)(C)としてポリスチレン(GPPS)2
0重量%を含むスチレン−ブタジエンブロック共重合体
(電気化学工業株式会社製 クリアレン200ZH)1
00重量部と帯電防止剤マスターバッチ(花王株式会社
製 エレストマスターSB−10)1.4重量部とアン
チブロッキング剤マスターバッチ(ベース樹脂:電気化
学工業株式会社製 クリアレン200ZH 90重量
%、有機系アンチブロッキング剤:東振化学株式会社製
アートパールF−5P 10重量%)0.8重量部と
の混合物を溶融混練し、(A)/(B)/(C)の順に
なるように190℃のTダイス内で融着積層して押出
し、45℃の引き取りロールを用いて引き取り、温度9
0℃で縦方向に1.4倍ロール延伸し、115℃で14
秒間予熱した後、90℃で横方向に5.0倍テンター延
伸し、テンター出口近辺で温度85℃、時間17秒かけ
て3.7%横方向に弛緩させながらアニールし、40℃
の冷却ロールを用いて冷却して、熱収縮性ラベル用白色
フィルムを得た。フィルムの平均厚さは表層(A)、裏
層(C)が共に5μm、中間層(B)が40μm、トー
タル50.0μmであった。80℃温水中10秒間浸漬
したときの主収縮方向(横方向)の熱収縮率、フィルム
を主収縮方向に5%収縮させたときの波長が400〜7
00nmにおける全光線透過率の平均値、及び、フィル
ムを主収縮方向に5%収縮させたときの表面と裏面の光
沢度を表1に示す。また、このフィルムの断面を電子顕
微鏡写真に撮って確認したところ、空洞は認められなか
った。なお、主収縮方向と直交する方向(縦方向)の8
0℃温水中10秒間浸漬したときの熱収縮率は−1%、
波長が200〜400nmの紫外領域での最大透過率は
3%(400nmの所)であった(図2参照)。
グラビア印刷機で5色印刷をした。印刷図柄はフィルム
の幅方向に3丁取りで、それぞれの端部は非印刷部とな
るものを使用した。次いで、スリッター機で3丁にスリ
ットした。次いで、有機溶剤としてn−ヘキサン/テト
ラヒドロフラン=100/20(重量比)の混合溶剤を
用い、印刷面が外にくるようにして、図1に示す装置で
加工速度130m/分でセンターシールした。なお、折
り径は113mm、シール代は4mm幅であった。 次
いで、このチューブを183mm長にカットしてラベル
とし、内容量が500mlのペットボトルに被せ、湿熱
方式の収縮トンネル(長さ5m、温度80℃−85℃−
93℃の3ゾーン)を用いて8秒で熱収縮装着させた。
ラベルはタイトにボトルに装着しており、シワ、アバタ
等のない美麗なものであった。
スチレン(A&Mスチレン株式会社製 SS−700
真比重:1.08)100重量部とスチレン−ブタジエ
ンブロックエラストマー(旭化成工業株式会社製 タフ
プレン126 真比重:0.95)8重量部と二酸化チ
タンマスターバッチ(ベース樹脂:A&Mスチレン株式
会社製 SS−700 40重量%、ルチル型二酸化チ
タン(平均粒子径220nm、真比重4.10)60重
量%)20重量部との混合物を押出機を用いて溶融混練
し、実施例1と同様にして厚さ50.0μmの単層のフ
ィルムを得た。80℃温水中10秒間浸漬したときの主
収縮方向(横方向)の熱収縮率、フィルムを主収縮方向
に5%収縮させたときの波長が400〜700nmにお
ける全光線透過率の平均値、及び、フィルムを主収縮方
向に5%収縮させたときの表面と裏面の光沢度を表1に
示す。また、このフィルムのX値は0.972であっ
た。なお、主収縮方向と直交する方向(縦方向)の80
℃温水中10秒間浸漬したときの熱収縮率は−2%、波
長が200〜400nmの紫外領域での最大透過率は2
%(400nmの所)であった(図3参照)。次いでこ
のフィルムを用いて実施例2と同様にしてラベルを作製
し、ペットボトルに熱収縮装着させた。ラベルはタイト
にボトルに装着しており、シワ、アバタ等のない美麗な
ものであった。
で、以下の効果を奏す。
比し、伸びにくく、硬さ(腰)があり、引き裂き強度に
優れるので、優れたラベルを作製することができる。ま
た、遮光性に優れるため、本発明のフィルムから作製さ
れたラベルを熱収縮装着した無色透明な容器は、可視光
線や紫外線で変質や変色が起こりやすい中味商品を保護
する機能を有している。さらに、容器は無色透明なもの
であるので、リサイクル時に問題がない。
簡略図である。
0nmにおける光線透過率の測定チャート図である。
0nmにおける光線透過率の測定チャート図である。
2)
比し、伸びにくく、硬さ(腰)があり、引き裂き強度に
優れるので、優れたラベルを作製することができる。ま
た、遮光性に優れるため、本発明のフィルムから作製さ
れたラベルを熱収縮装着した無色透明な容器は、可視光
線や紫外線で変質や変色が起こりやすい中味商品を保護
する機能を有している。また、白色であるため、本発明
のフィルムから作製されたラベルを熱収縮装着した無色
透明な容器は清潔感に富む。さらに、容器は無色透明な
ものであるので、リサイクル時に問題がない。 2
Claims (3)
- 【請求項1】白色微粒子を含有する白色熱可塑性樹脂層
を含む熱収縮性ラベル用白色フィルムであって、80℃
温水中10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が
15%以上であり、主収縮方向に5%収縮させたときの
波長が400〜700nmにおける全光線透過率の平均
値が50%以下であり、且つ、空洞を実質的に含まない
熱収縮性ラベル用白色フィルム。 - 【請求項2】請求項1記載の熱収縮性ラベル用白色フィ
ルムから作製された熱収縮性ラベル。 - 【請求項3】請求項2記載の熱収縮性ラベルを熱収縮装
着した容器。
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- 2001-03-21 JP JP2001079685A patent/JP4633286B2/ja not_active Expired - Fee Related
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