JPH10254362A - 熱収縮性ラベル、およびそれを貼合した容器 - Google Patents

熱収縮性ラベル、およびそれを貼合した容器

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JPH10254362A
JPH10254362A JP9074662A JP7466297A JPH10254362A JP H10254362 A JPH10254362 A JP H10254362A JP 9074662 A JP9074662 A JP 9074662A JP 7466297 A JP7466297 A JP 7466297A JP H10254362 A JPH10254362 A JP H10254362A
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label
weight
film
thermoplastic resin
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JP9074662A
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English (en)
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Junichi Yasuda
順一 安田
Masatsuki Yamanaka
昌月 山中
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Yupo Corp
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Yupo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス瓶等の容器をリサイクルして使用する
に際し、貼合されたラベルを、貼合した容器より、電磁
波加熱により容易に剥離しうるラベルの提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂延伸フィルムを基材とし、
その裏面に電磁波感応性物質を含有する接着剤層を設け
た熱収縮性ラベル、および基材が一軸延伸フイルムより
なる積層樹脂延伸フィルムであり、接着剤層を構成する
接着剤が水系接着剤である前記熱収縮性ラベル、更に熱
収縮性ラベルがガラス製または陶磁器製の容器の表面に
接着剤層を介して貼合してなる容器、である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス瓶、ガラス
製トレー、及び陶磁器製瓶等の容器の表面に貼合する熱
収縮性ラベル、および該ラベルに電磁波照射をすること
によりラベルが熱収縮して容易に容器から剥離すること
が可能であるラベル貼合容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス瓶などをリサイクルして再
使用する場合に、ガラス瓶に水系接着剤を用いて貼合さ
れた上質紙製ラベルを剥離する方法としては、瓶移送装
置を備えた貯槽内の70〜80℃に加熱した濃度3〜4
%の洗浄用の苛性ソーダ水溶液中に、ラベルが貼合され
た回収瓶を浸漬し、これを移送中にラベルの水系接着剤
の付着力を弱めた後、高圧水をジェット噴射し、ラベル
をガラス瓶より引き剥がし、次いで移送装置を用いて濯
ぎ(リンス)槽に導いて水洗し、排出し、更にガラス瓶
を乾燥してリサイクルしている。この洗浄用苛性ソーダ
水溶液は繰り返し用いるため、剥離したラベルの一部が
解きほぐれて生じたパルプファイバーがフィルターを通
して混入したり、該ファイバーがガラス瓶に付着した
り、貯槽内に滞留したりして洗浄効果が落ちるなどの問
題があった。
【0003】一方これらの問題を解決するため、発熱す
るマイクロ波発熱部を設けた筒状の熱収縮性樹脂フィル
ムで被覆されたガラス瓶に、マイクロ波を照射して前記
熱収縮フィルムを溶断させてラベルを剥離する方法(特
開平2−86882号公報)が提案されているが、接着
剤が用いられていないので瓶に何らかの外部応力が加わ
るとフィルムが容易に破壊し、瓶より剥がれてしまう欠
点がある。また、アルミニウム箔層を有するラベルにマ
イクロ波を照射し、接着力を低下させラベルを除去する
方法(特開平4−349983号公報)が提案されてい
るが、この場合は十分な剥離ができないという問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ガラス瓶、
ガラス製トレーまたは陶磁器製瓶等の容器をリサイクル
して使用するに際し、貼合されたラベルを剥離するため
に、300〜500本の容器を常時移送するのに上記の
ような加熱した洗浄用苛性ソーダ水溶液の貯槽が必要で
はなく、貼合したガラス、または陶磁器製の中空容器よ
り、電磁波加熱により容易に剥離できる熱収縮性ラベル
の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
延伸フィルムを基材とし、その裏面に電磁波感応性物質
を含有する接着剤層を設けることを特徴とする熱収縮性
ラベル、及びそれを貼合した容器を提供するものであ
る。
【0006】
【作用】電磁波感応物質を含有する接着剤層を介してラ
ベルが貼合されたガラス、又は陶磁器製の容器に電磁波
を照射すると、電磁波によって電磁波感応物質が励起
し、ラベル基材の熱可塑性樹脂延伸フィルムが加熱され
て熱収縮性ラベルは瓶より容易に剥がれ、かかる熱収縮
を利用することによりラベルを引き剥がすための洗剤用
苛性ソーダ水溶液貯層が不要になり装置をコンパクト化
できる。芯材層として延伸樹脂フィルムを用いることに
よりラベルに強度を付与し、裏面層に35〜75重量%
の無機微細粉末を含有する延伸フィルムを用いることに
より接着剤の乾燥時間を短くする。
【0007】本発明は、芯材層が一軸延伸フィルムであ
り、その延伸方向は裏面層と同じ延伸方法であるラベル
を提供するものである。芯材層と裏面層との延伸方向を
一致させることにより、延伸方向に対する垂直方向の曲
げ強度が延伸方向の曲げ強度より小さくなり、曲面を有
する瓶などにラベルを貼合する場合に瓶の曲面方向に延
伸方向に対する垂直方向を合わせることにより、ラベル
の貼合が容易になる。
【0008】本発明は、芯材層の表面側に、更に無機微
細粉末を35〜60重量%と熱可塑性樹脂65〜40重
量%とを含有する一軸延伸フィルム層を設けたラベルを
提供するものである。芯材層の表面側に無機微細粉末を
含有する一軸延伸フィルム層を設けることによりオフセ
ット印刷性、及びグラビア印刷性のインクの密着性、乾
燥性に優れアラベルが提供できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の熱収縮性ラベルに
ついて、更に詳細に説明する。本発明の熱収縮性ラベル
は、熱可塑性樹脂延伸フィルムを基材とし、その裏面に
電磁波感応性物質を含有する接着剤層を設けた熱収縮性
ラベルである。 (I)基材 基材となる熱可塑性樹脂延伸フィルムは、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重
合体、ポリ(4−メチルペンテン−1)などのポリオレ
フィン樹脂、また、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエ
チレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレー
ト、、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体の部分加水分解物、塩化ビニリデン共重合体例え
ば塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−
アクリル酸アルキルエステル共重合体等の熱可塑性樹脂
およびこれらの混合物からなる樹脂を基材とする一軸、
または二軸延伸フィルムである。この延伸フィルムは無
機微細粉末、または有機フィラーを含有しても良い。
【0010】延伸倍率は縦、横方向とも3〜12倍であ
ることが好ましく、延伸温度は基材樹脂の融点よりも低
い温度であり、例えば、樹脂がプロピレン単独重合体
(融点164〜167℃)である場合には150〜16
2℃の範囲であり、高密度ポリエチレン(融点124〜
134℃)である場合には115〜120℃であり、ポ
リエチレンテレフタレ−ト(融点246〜252℃)で
ある場合には104〜115℃の範囲である。また、延
伸速度は50〜350m/分の範囲である。上記基材と
しての延伸フィルムは単層構造であっても積層構造であ
っても良い。好ましい基材フィルムの例としては、たと
えば次の〜のようなものが挙げられる。
【0011】無機微細粉末を0〜35重量%および熱
可塑性樹脂100〜65重量%含有する延伸フィルムを
芯材層として、この芯材層の裏面に、無機微細粉末35
〜75重量%および熱可塑性樹脂65〜25重量%を含
有する一軸延伸フイルムよりなる裏面層を設けた積層樹
脂延伸フィルム。 無機微細粉末を0〜35重量%および熱可塑性樹脂1
00〜65重量%含有する延伸フィルムを芯材層(A)
とし、この芯材層の裏面に、無機微細粉末35〜75重
量%および熱可塑性樹脂65〜25重量%を含有する一
軸延伸フイルムよりなる裏面層(B)を設け、更にこの
芯材層の表面に、無機微細粉末を35〜60重量%と、
熱可塑性樹脂65〜40重量%含有する一軸延伸フィル
ムよりなる表面層(C)を設けた積層樹脂延伸フィルム
(図2参照)。基材層に表面層(C)を設けることによ
り、オフセット印刷性、グラビア印刷性を良好にする。
【0012】前記の積層樹脂延伸フィルムの芯材層
の表面側に、更に無機微細粉末を0〜10重量%と、熱
可塑性樹脂100〜90重量%含有する一軸延伸フィル
ムを設け、その上にアルミニウム蒸着薄膜を設けた積層
体からなる積層延伸フィルム。表面層の無機微細粉末の
含有量を少なくすることにより、フィルムの光沢感を増
し、更にアルミニウム蒸着膜層を設けることにより金属
光沢を高めることができる。
【0013】芯材層(A):芯材層(A)に用いられる
熱可塑性樹脂(a)としては、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ
(4−メチルペンテン−1)などのポリオレフィン樹
脂、また、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレンテ
レフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリフッ
化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分加
水分解物、塩化ビニリデン共重合体例えば塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸アル
キルエステル共重合体、その他、およびこれらの混合物
を例示することができる。これらの中でもコスト面、耐
水性、耐薬品性の面からポリプロピレン、ポリエチレン
が好ましい。また、芯材層にポリプロピレンを用いる場
合には、延伸性を良好とするためポリエチレン、ポリス
チレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のポリプロピ
レンよりも融点が低い熱可塑性樹脂を3〜25重量%配
合することが好ましい。
【0014】また、無機微細粉末(b)としては炭酸カ
ルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タルク、
酸化チタン、硫酸バリウム等であって、その粒径が0.
03〜5ミクロンのものが使用される。無機微細粉末
(b)の含有量としては0〜35重量%が好ましく、更
に好ましくは10〜25重量%の範囲である。 裏面層(B):裏面層(B)を構成する熱可塑性樹脂
(c)としては芯材層(A)に用いられる熱可塑性樹脂
(a)と同種のものを用いることができ、コストの面か
らポリプロピレン、もしくは密度が0.950〜0.9
70g/cm3 の高密度ポリエチレンが好ましい。裏面
層に含有させる無機微細粉末(d)としては、芯材層
(A)で挙げた無機微細粉末を使用することができる。
裏面層と芯材層の無機微細粉末は同種のものであって
も、異種のものであってもよい。
【0015】裏面層(B)に無機微細粉末を含有させる
ことにより、水系接着剤を裏面層(B)に塗布した場合
に、水系接着剤の乾燥時間が短縮されるので好ましい。
無機微細粉末(d)の含有量としては35〜75重量%
が好ましく、更に好ましくは45〜70重量%の範囲で
ある。 表面層(C):裏面層(C)を構成する熱可塑性樹脂
(e)としては芯材層(A)に用いられる熱可塑性樹脂
(a)と同種のものが用いられる。表面層に含有する無
機微細粉末(f)としては、芯材層(A)で挙げた無機
微細粉末を使用することができる。表面層と芯材層とに
含有させる無機微細粉末は同種のものであっても、異種
のものであってもよい。
【0016】表面層(C)における無機微細粉末の含有
量は、ラベルに紙状風合いが欲しい場合には、無機微細
粉末(f)の含有量としては35〜60重量%が好まし
く、更に好ましくは45〜55重量%の範囲である。ま
た、ラベルに光沢感が欲しい場合には、無機微細粉末
(f)の含有量としては0〜10重量%が好ましく、更
に好ましくは0〜5重量%の範囲である。更に金属光沢
感が必要な場合には、表面層の上にアルミニウムをを蒸
着しても良い。アルミニウム蒸着膜と表面層との密着力
が弱い場合には必要により、ポリエステルポリオール・
ポリイソシアネート系のウレタンプライマーや、ポリエ
ーテルポリオール・ポリイソシアネート系のウレタンプ
ライマーを塗布した後、アルミニウムを蒸着しても良
い。更に必要に応じ、このアルミニウム蒸着膜の上に、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエ
チレンなどの透明フィルム層を保護層として設けても良
い。積層樹脂延伸フイルムは、例えば熱可塑性樹脂とし
てポリオレフィン樹脂を用いた場合は以下に示す通りの
方法により製造することができる。
【0017】芯材層(A)、及び裏面層(B)の積層体 芯材層(A)を構成する樹脂組成物と、裏面層(B)を
構成する樹脂組成物とを、別々の押出機を用いて溶融混
練し、これを一台の共押出ダイに供給し、ダイ内で溶融
積層し、これをシート状に共押出し、10〜60℃まで
一旦冷却した後、各層を構成するポリオレフィン樹脂
(a)及び(c)の樹脂の融点よりは3〜40℃低い温
度で縦方向にロール群の周速差を利用して3〜10倍延
伸することにより得られる。得られた延伸樹脂フィルム
には、必要により、アニーリング処理、コロナ放電処
理、フレームプラズマ処理が更に行われる。
【0018】芯材層(A)、裏面層(B)、及び表面層
(C)の積層体 芯材層(A)を構成する樹脂組成物と、裏面層(B)、
表面層(C)を構成する樹脂組成物を、別々の押出機を
用いて溶融混練し、これを一台の共押出ダイに供給し、
ダイ内で溶融積層し、これをシート状に共押出し、10
〜60℃まで一旦冷却した後、各層を構成するポリオレ
フィン樹脂(a)、(c)及び(e)の樹脂の融点より
は3〜40℃低い温度で縦方向にロール群の周速差を利
用して3〜10倍延伸することにより得られる。
【0019】得られた延伸樹脂フィルムには、必要によ
り、アニーリング処理、コロナ放電処理、フレームプラ
ズマ処理が更に行われる。このようにして得られた一軸
延伸多層フイルムは、次式(1)で算出されたボイド率
が10〜60%、好ましくは20〜45%の範囲の微細
なボイドをフィルム内部に多数有するものである。ボイ
ドの存在により、ボイドが存在しない延伸フィルムに比
較してよりしなやかになりラベルの瓶への貼合が容易に
なる。
【0020】
【式1】
【0021】この一軸延伸多層フイルムの肉厚は、芯材
層(A)の肉厚が20〜300μm、好ましくは30〜
150μmの範囲であり、裏面層(B)、表面層(C)
の肉厚が1〜100μm、好ましくは2〜50μmの範
囲であり、基材の全肉厚は、30〜400μm、好まし
くは50〜200μmの範囲である。この一軸延伸多層
フイルムのJIS K−6734の測定法に準じて測定
した120℃における熱収縮率は、基材のマトリックス
樹脂がプロピレン単独重合体の場合には、一軸延伸方向
で3%〜50%、一軸延伸方向の垂直方向0.1〜2
%、好ましくは一軸延伸方向で10%〜40%、一軸延
伸方向の垂直方向0.1〜1.5%である。この一軸延
伸多層フイルムのクラーク剛度(S)(JIS P−8
143)は、一軸延伸方向で10以上、好ましくは15
〜300、一軸延伸方向の垂直方向では、一軸延伸方向
のクラーク剛度の値の1/3以下、具体的には3〜10
0である。
【0022】(II)接着剤 接着剤は、水系接着剤であっても、溶剤系接着剤であっ
ても良い。 〈水性接着剤〉水性接着剤としては、SBRラテック
ス;ポリ酢酸ビニル、アクリル酸エステル・スチレン共
重合体、塩化ビニル・アクリル酸共重合体、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール等の樹脂水
性分散液;澱粉、ゼラチンの水性接着剤;アクリル酸ソ
ーダ・マレイン酸共重合体等の水溶性樹脂などが挙げら
れる。水性接着剤の濃度は10〜60重量%であり、通
常は35〜55重量%の濃度のものが市販されている。
【0023】〈溶剤系接着剤〉溶剤系接着剤としては、
ポリエーテル樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステ
ル樹脂、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体などを、
メタノール、トルエン、ヘキサン、メチルエチルケトン
などの溶剤に溶解したものが挙げられる。溶剤系接着剤
の濃度は10〜60重量%であり、通常は20〜55重
量%の濃度のものが市販されている。 〈電磁波感応性物質〉電磁波感応性物質としては、鉄、
アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの金属粉、及びカ
ーボンブラックなどの導電性フィラーが挙げられる。
【0024】〈電磁波感応性物質入り接着剤〉接着剤1
00重量部に対して、導電性感応性物質を10〜100
重量部、好ましくは20〜60重量部を配合させ、カウ
レスリゾルバー、KDミル等の撹拌機を用いて電磁波感
応性物質含有水系接着剤を調製する。電磁波感応性物質
含有接着剤の基材への塗布量は、固形分量で5〜100
g/m2 、好ましくは10〜50g/m2 の範囲であ
り、接着剤の塗布装置としては、ロール、ブレード、エ
アーナイフ、サイズプレス等を利用した塗布装置を使用
することができる。
【0025】接着剤が塗布された熱収縮性ラベルは直ち
にガラス、陶磁器性中空容器などに貼合される。熱収縮
性ラベルの中空容器への貼合は、ガラス瓶の高さ方向
(垂直方向)が熱収縮性ラベルの熱収縮率の高い方向に
なるように行うのがラベルの貼合を容易とする(図1参
照)。このラベルの肉厚は、35〜450μm、好まし
くは55〜230μmの範囲である。ラベルが貼合され
た容器は、マイクロ波照射によりラベル中の電磁波感応
物質が励起され、加熱されて熱収縮性ラベル基材フィル
ムが熱収縮し、容器より剥がれる。
【0026】
【実施例】本発明の熱収縮性ラベルについて、以下にそ
の実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。 (実施例) 製造例1基材層(I)の製造 メルトフローレート(MFR)0.8g/10分、結晶
化度67%、融点167℃のプロピレン単独重合体75
重量%と融点111℃の低密度ポリエチレンを25重量
%の混合樹脂100重量部に平均粒径1.5μmの炭酸
カルシウム25重量部を配合した芯材層用組成物
(A)、MFR4g/10分、結晶化度64%、融点1
67℃のプロピレン単独重合体35重量%に平均粒径
1.5μmの炭酸カルシウム60重量%酸化チタン5重
量%を配合した裏面層用組成物(B)、およびMFR4
g/10分、結晶化度64%、融点167℃のプロピレ
ン単独重合体50重量%に平均粒径1.5μmの炭酸カ
ルシウム45重量%酸化チタン5重量%を配合した表面
層用組成物(C)を、それぞれ別々の押し出し機を用い
て250℃で溶融混練し、これを一台の共押出ダイに供
給し、該ダイ内で前記芯材層(A)用組成物の片面に前
記裏面層(B)が、他の面に表面層(C)が積層される
如くに積層し、次いでシート状に押出し、これを冷却装
置にて50℃に冷却して3層構造の無延伸シートを得
た。
【0027】次いでこの3層構造の無延伸シートを13
5℃に設定された周速差の異なるロール群よりなる縦延
伸機にて縦方向に5倍延伸し、次いで150℃の温度で
アニーリング処理を施し50℃の温度にまで冷却し、コ
ロナ放電処理をした後、耳部をスリットして80μm
(B/A/C=20/55/5μm)の微細な3層構造
の独立したボイドを有する基材層(I)用の一軸延伸多
層フイルム(B/A/C)からなる合成紙を得た。この
合成紙のボイド率は30%、JIS P−8138で測
定した不透明度は90%であり、またJIS K−67
34に準じて測定した、120℃における熱収縮率は一
軸延伸方向(縦方向)が15%、一軸延伸方向に対して
垂直方向(瓶に貼合した場合に横方向)が0.5%であ
った。
【0028】製造例2基材層(I)の製造 MFR4g/10分、結晶化度64%、融点167℃の
プロピレン単独重合体95重量%に平均粒径1.5μm
の炭酸カルシウム5重量%を配合した表面層用組成物
(C)、製造例1で用いた芯材層用組成物(A)および
製造例1で用いた裏面層用組成物(B)を用い、これら
をそれぞれ別々の押し出し機を用いて250℃で溶融混
練し、共押出ダイよりシート状に押出し、これを冷却装
置にて60℃に冷却して3層構造の無延伸シートを得
た。
【0029】次いで、この3層構造の無延伸シートを1
35℃に設定された周速差の異なるロール群よりなる縦
延伸機にて縦方向に5倍延伸し、次いで140℃の温度
でアニーリング処理を施し50℃の温度にまで冷却し、
コロナ放電処理をした後、耳耳部をスリットして90μ
m(B/A/C=20/65/5μm)の微細な独立し
たボイドを有する基材層(I)用の一軸延伸多層フイル
ム(B/A/C)からなる合成紙を得た。この合成紙の
ボイド率は29%、JIS P−8138で測定した不
透明度は92%であり、またJIS K−6734に準
じて測定した、120℃における熱収縮率は一軸延伸方
(縦方向)が20%、一軸延伸方向に対して垂直方向
(瓶に貼合した場合に横方向)が0.5%であった。更
にこの合成紙の表面層(C)側に、0.05μmのアル
ミニウムを蒸着し、金属光沢を有する積層フィルムを得
た。
【0030】製造例3基材層(I)の製造 製造例1で用いた芯材層組成物(A)および製造例1の
裏面層用組成物(B)の積層シート状250℃で押出
し、これを冷却装置にて60℃に冷却して2層構造の無
延伸シートを得た。次いでこの2層構造の無延伸シート
を135℃に設定された周速差の異なるロール群よりな
る縦延伸機にて縦方向に5倍延伸し、次いで150℃の
温度でアニーリング処理を施し50℃の温度にまで冷却
し、コロナ放電処理をした後、耳部をスリットして75
μm(B/A=20/55μm)の微細な独立したボイ
ドを有する基材層(I)用の一軸延伸多層フイルム(B
/A)からなる合成紙を得た。この合成紙のボイド率は
30%、JIS P−8138で測定した不透明度は8
8%であり、またJIS K−6734に準じて測定し
た120℃における熱収縮率は、一軸延伸方向(縦方
向)が15%、一軸延伸方向に対して垂直方向(瓶に貼
合した場合に横方向)が0.5%であった。
【0031】製造例4接着剤の調製 澱粉系水系接着剤(トキワ化学社製、商品名:トキワノ
ール600、固形分濃度35%)100重量部に、鉄粉
65重量部を配合し、カウレスリゾルバーにて攪拌し、
電磁波感応性水系接着剤を調製した。 製造例5接着剤の調製整 ゴム系水系接着剤(サイデン化学社製、商品名:サイピ
ノール2057、固形分濃度50%)100重量部に、
アルミ粉50重量部を配合し、カウレスリゾルバーにて
攪拌し、電磁波感応性水系接着剤を調製した。
【0032】(実施例1)製造例1で得た基材層用フイ
ルムを縦90mm、横70mm(一軸延伸方向が長手
側)サイズに裁断した後、その裏面側に製造例4で得た
電磁波感応性水系接着剤を50g/m2 ロールコーター
塗工してラベルを得た。次に市販のガラス製ビール瓶の
表面に、ラベル長手側がビール瓶のパリソンの垂下方向
(瓶の高さ方向)になるように素早く貼合した。この時
ラベルの跳ね返りによるビール瓶からのラベルの浮き上
がりや脱落はなかった。得られたビール瓶に貼合したラ
ベルを23℃、湿度50%の恒温室にて7日間乾燥後、
3分間マイクロ波照射した結果、ラベルが熱収縮してビ
ール瓶より容易に剥がれた。
【0033】(実施例2)製造例2で得た基材用シート
を用いた以外は、実施例1と同様にビール瓶にラベルを
貼合し、マイクロ波照射によりラベルの剥離試験を行っ
た結果、ラベルが熱収縮してビール瓶より容易に剥がれ
た。 (実施例3)製造例3で得た基材用シートを用いた以外
は、実施例1と同様にビール瓶にラベルを貼合し、マイ
クロ波照射によりラベルの剥離試験を行った結果、ラベ
ルが熱収縮してビール瓶より容易に剥がれた。 (比較例1)実施例1において、製造例4の接着剤を澱
粉系水系接着剤(トキワ化学社製、商品名:トキワノー
ル600、固形分濃度35%)に代えた以外は、実施例
1と同様にビール瓶にラベルを貼合し、マイクロ波照射
によりラベルの剥離試験を行った結果、ラベルはビール
瓶より剥がれなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の熱収縮性ラベルは、中空容器の
貼合が容易であり、また電磁波加熱により、熱収縮して
ガラス、陶磁器製の容器から容易に剥離できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱収縮性ラベルをガラス製ビール瓶に
接着した際の斜視図である。
【図2】本発明の熱収縮性ラベルの断面図を示すもので
ある。
【符号の説明】
I 基材層 A 芯材層 B 表面層 C 裏面層 II 接着層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂延伸フィルムを基材とし、
    その裏面に電磁波感応性物質を含有する接着剤層を設け
    た積層物よりなる熱収縮性ラベル。
  2. 【請求項2】 基材が、無機微細粉末0〜35重量%お
    よび熱可塑性樹脂100〜65重量%を含有する延伸樹
    脂フィルムを芯材層とし、この芯材層の裏面に無機微細
    粉末35〜75重量%および熱可塑性樹脂65〜25重
    量%を含有する一軸延伸フイルムよりなる裏面層を有す
    る積層樹脂延伸フィルムであることを特徴とする請求項
    1記載の熱収縮性ラベル。
  3. 【請求項3】 芯材層が、一軸延伸フィルムであり、そ
    の延伸方向は裏面層と同じ延伸方向であることを特徴と
    する請求項2記載の熱収縮性ラベル。
  4. 【請求項4】 芯材層の表面側に、更に無機微細粉末3
    5〜60重量%および熱可塑性樹脂65〜40重量%を
    含有する一軸延伸樹脂フィルム層を設けたことを特徴と
    する請求項3記載の熱収縮性ラベル。
  5. 【請求項5】 芯材層の表面側に、更に無機微細粉末0
    〜10重量%および熱可塑性樹脂100〜90重量%を
    含有する一軸延伸樹脂フィルム層を設け、その上にアル
    ミニウム蒸着薄膜を設けることを特徴とする請求項3記
    載の熱収縮性ラベル。
  6. 【請求項6】 接着剤層を構成する接着剤が、水系接着
    剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載
    の熱収縮性ラベル。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの熱収縮性ラベ
    ルが、ガラス製または陶磁器製の容器の表面に、接着剤
    層を介して貼合してなる容器。
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