JP2002131498A - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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JP2002131498A
JP2002131498A JP2000323903A JP2000323903A JP2002131498A JP 2002131498 A JP2002131498 A JP 2002131498A JP 2000323903 A JP2000323903 A JP 2000323903A JP 2000323903 A JP2000323903 A JP 2000323903A JP 2002131498 A JP2002131498 A JP 2002131498A
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film
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JP2000323903A
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Satoru Honda
哲 本田
Takehiko Shoji
武彦 庄子
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像鮮鋭性が良好であり、且つ、高コントラ
ストな画像が得られる放射線画像変換パネルを提供す
る。 【解決手段】 支持体上に輝尽性蛍光体層を有する蛍光
体シートと、該蛍光体シートの上下に配置され、該蛍光
体シートの全表面を被覆するように設けられた保護フィ
ルムを有する放射線画像変換パネルにおいて、該保護フ
ィルムが励起光吸収機能を有することを特徴とする放射
線画像変換パネル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線画像変換パネ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】X線画像のような放射線画像は病気診断
用などに多く用いられている。このX線画像を得るため
に被写体を通過したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)
に照射し、これにより可視光を生じさせてこの可視光を
通常の写真をとるときと同じように銀塩を使用したフィ
ルムに照射して現像した、いわゆる放射線写真が利用さ
れている。しかし近年銀塩を塗布したフィルムを使用し
ないで蛍光体層から直接画像を取り出す方法が工夫され
るようになった。
【0003】この方法としては被写体を透過した放射線
を蛍光体に吸収させ、しかる後この蛍光体を例えば光ま
たは熱エネルギーで励起することによりこの蛍光体が上
記吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光とし
て放射し、この蛍光を検出し画像化する方法がある。
【0004】具体的には、例えば米国特許第3,85
9,527号及び特開昭55−12144号などに記載
されているような輝尽性蛍光体を用いる放射線画像変換
方法が知られている。
【0005】上記記載の方法は輝尽性蛍光体を含有する
放射線画像変換パネルを使用するもので、この放射線画
像変換パネルの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放射
線を当てて被写体各部の放射線透過密度に対応する放射
線エネルギーを蓄積させて、その後に輝尽性蛍光体を可
視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励
起することにより、該輝尽性蛍光体中に蓄積されている
放射線エネルギーを輝尽発光として放出させ、この光の
強弱による信号をたとえば光電変換し、電気信号を得
て、この信号を感光フィルムなどの記録材料、CRTな
どの表示装置上に可視像として再生するものである。
【0006】上記の放射線画像記録再生方法によれば、
従来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる
放射線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被
曝線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができる
という利点がある。
【0007】このように輝尽性蛍光体は、放射線を照射
した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であ
るが、実用上では、波長が400〜900nmの範囲に
ある励起光によって300〜500nmの波長範囲の輝
尽発光を示す蛍光体が一般的に利用される。
【0008】従来より放射線画像変換パネルに用いられ
てきた輝尽性蛍光体の例としては下記のものが一例とし
て挙げられる。
【0009】(1)特開昭55−12145号に記載さ
れている(Ba1-X,M(II)X)FX:yA、(式中、
M(II)はMg、Ca、Sr、ZnおよびCdのうちの
少なくとも一つ、XはCl、Br、およびIのうち少な
くとも一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、P
r、Ho、Nd、Yb、およびErのうちの少なくとも
一つ、そしては、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.
2である)の組成式で表される希土類元素付活アルカリ
土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体;また、この蛍光体に
は以下のような添加物が含まれていてもよい。
【0010】(a)特開昭56−74175号に記載さ
れている、X′、BeX″、M(III)X′′′3、式
中、X′、X″、およびX′′′はそれぞれCl、Br
およびIの少なくとも一種であり、M(III)は三価金
属である; (b)特開昭55−160078号に記載されているB
eO、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、Al
23、Y23、La23、In23、SiO2、Ti
2、ZrO2、GeO2、SnO2、Nb25、Ta25
およびThO2などの金属酸化物; (c)特開昭56−116777号に記載されているZ
r、Sc; (d)特開昭57−23673号に記載されているB; (e)特開昭57−23675号に記載されているA
s、Si; (f)特開昭58−206678号に記載されているM
・L、式中、MはLi、Na、K、Rb、およびCsか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属で
あり、LはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、
Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、L
u、Al、Ga、In、およびTlからなる群より選ば
れる少なくとも一種の三価金属である; (g)特開昭59−27980号に記載されているテト
ラフルオロホウ酸化合物の焼成物;特開昭59−272
89号に記載されているヘキサフルオロケイ酸、ヘキサ
フルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸
の一価もしくは二価金属の塩の焼成物;特開昭59−5
6479号に記載されているNaX′、式中、X′はC
l、BrおよびIのうちの少なくとも一種である; (h)特開昭59−56480号に記載されているV、
Cr、Mn、Fe、CoおよびNiなどの遷移金属;特
開昭59−75200号に記載されているM(I)
X′、M′(II)X″2、M(III)X′′′3、A、式
中、M(I)はLi、Na、K、Rb、およびCsから
なる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であ
り、M′(II)はBeおよびMgからなる群より選ばれ
る少なくとも一種の二価金属を表し、M(III)はA
l、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる少
なくとも一種の三価金属であり、Aは金属酸化物であ
り、X′、X″、およびX′′′はそれぞれF、Cl、
BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンである; (i)特開昭60−101173号に記載されているM
(I)X′、式中、M(I)はRbおよびCsからなる
群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、
X′はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンである; (j)特開昭61−23679号に記載されているM
(II)′X′2・M(II)′X″2、式中、M(II)′は
Ba、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくと
も一種のアルカリ土類金属であり;X′およびX″はそ
れぞれCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンであって、かつX′≠X″であ
る;更に、特開昭61−264084号明細書に記載さ
れているLnX″3、式中、LnはSc、Y、La、C
e、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれ
る少なくとも一種の希土類元素であり;X″はF、C
l、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲンである。
【0011】(2)特開昭60−84381号に記載さ
れているM(II)X2・aM(II)X′2:xEu2+(式
中、M(II)はBa、SrおよびCaからなる群より選
ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;Xお
よびX′はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンであって、かつX≠X′であ
り;そしてaは0.1≦a≦10.0、xは0<x≦
0.2である)の組成式で表される二価ユーロピウム付
活アルカリ土類金属ハロゲン化物蛍光体;また、この蛍
光体には以下のような添加物が含まれていてもよい; (a)特開昭60−166379号に記載されているM
(I)X′、式中、M(I)はRbおよびCsからなる
群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;
X′はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンである; (b)特開昭60−221483号に記載されているK
X″、MgX′′′2、M(III)X″″3、式中、M(I
II)はSc、Y、La、GdおよびLuからなる群より
選ばれる少なくとも一種の三価金属であり;X″、
X′′′およびX″″はいずれもF、Cl、Brおよび
Iからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンで
ある; (c)特開昭60−228592号に記載されている
B、特開昭60−228593号に記載されているSi
2、P25等の酸化物、特開昭61−120882号
に記載されているLiX″、NaX″、式中、X″は
F、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲンである; (d)特開昭61−120883号に記載されているS
iO;特開昭61−120885号に記載されているS
nX″2、式中、X″はF、Cl、BrおよびIからな
る群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである; (e)特開昭61−235486号に記載されているC
sX″、SnX′′′ 2、式中、X″およびX′′′は
それぞれF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のハロゲンである;更に、特開昭61
−235487号に記載されているCsX″、Ln3+
式中、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;LnはSc、
Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれ
る少なくとも一種の希土類元素である; (3)特開昭55−12144号に記載されているLn
OX:xA(式中、LnはLa、Y、Gd、およびLu
のうち少なくとも一つ;XはCl、Br、およびIのう
ち少なくとも一つ;AはCeおよびTbのうち少なくと
も一つ;xは、0<x<0.1である)の組成式で表さ
れる希土類元素付活希土類オキシハライド蛍光体; (4)特開昭58−69281号に記載されているM
(II)OX:xCe(式中、M(II)はPr、Nd、P
m、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種
の酸化金属であり;XはCl、Br、およびIのうち少
なくとも一つであり;xは0<x<0.1である)の組
成式で表されるセリウム付活三価金属オキシハライド蛍
光体; (5)特開昭62−25189号明細書に記載されてい
るM(I)X:xBi(式中、M(I)はRbおよびC
sからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金
属であり;XはCl、BrおよびIからなる群より選ば
れる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてxは0<
x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表されるビ
スマス付活アルカリ金属ハロゲン化物蛍光体; (6)特開昭60−141783号に記載されているM
(II)5(PO43X:xEu2+(式中、M(II)はC
a、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも
一種のアルカリ土類金属であり;XはF、Cl、Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の
組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金
属ハロリン酸塩蛍光体; (7)特開昭60−157099号に記載されているM
(II)2BO3X:xEu2+(式中、M(II)はCa、S
rおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルカリ土類金属であり;XはCl、BrおよびIから
なる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;
xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表
される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロホウ
酸塩蛍光体; (8)特開昭60−157100号に記載されているM
(II)2(PO43X:xEu2+(式中、M(II)はC
a、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも
一種のアルカリ土類金属であり;XはCl、Br及びI
からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
り;xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式
で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロ
リン酸塩蛍光体; (9)特開昭60−217354号に記載されているM
(II)HX:xEu2+(式中、M(II)はCa、Srお
よびBaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアル
カリ土類金属であり;XはCl、BrおよびIからなる
群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;xは
0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表され
る二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属水素化ハロゲ
ン化物蛍光体; (10)特開昭61−21173号に記載されているL
nX3・aLn′X′3:xCe3+、(式中、Lnおよび
Ln′はそれぞれY、La、GdおよびLuからなる群
より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり;Xお
よびX′はそれぞれF、Cl、BrおよびIからなる群
より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつ
X≠X′であり;そしてaは0.1<a≦10.0の範
囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値であ
る)の組成式で表されるセリウム付活希土類複合ハロゲ
ン化物蛍光体; (11)特開昭61−21182号に記載されているL
nX3・aM(I)X′3:xCe3+、(式中、Lnは
Y、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少な
くとも一種の希土類元素であり;M(I)はLi、N
a、K、CsおよびRbからなる群より選ばれる少なく
とも一種のアルカリ金属であり;XおよびX′はそれぞ
れCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
も一種のハロゲンであり;そしてaは0<a≦10.0
の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値
である)の組成式で表されるセリウム付活希土類複合ハ
ロゲン化物系蛍光体; (12)特開昭61−40390号に記載されているL
nPO4・aLnX3:xCe3+、(式中、LnはY、L
a、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも
一種の希土類元素であり;XはF、Cl、BrおよびI
からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
り;そしてaは0.1≦a≦10.0の範囲の数値であ
り、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式
で表されるセリウム付活希土類ハロ燐酸塩蛍光体; (13)特開昭61−236888号明細書に記載され
ているCsX:aRbX′:xEu2+、(式中、Xおよ
びX′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは0
<a≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.
2の範囲の数値である)の組成式で表される二価ユーロ
ピウム付活ハロゲン化セシウム・ルビジウム蛍光体; (14)特開昭61−236890号に記載されている
M(II)X2・aM(I)X′:xEu2+、(式中、M
(II)はBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる
少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;M(I)は
Li、RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくと
も一種のアルカリ金属であり;XおよびX′はそれぞれ
Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲンであり;そしてaは0.1≦a≦20.
0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数
値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活複
合ハロゲン化物蛍光体;上記の輝尽性蛍光体のうちで、
ヨウ素を含有する二価ユーロピウム付活アルカリ土類金
属弗化ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する二価ユ
ーロピウム付活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光
体、ヨウ素を含有する希土類元素付活希土類オキシハロ
ゲン化物系蛍光体、およびヨウ素を含有するビスマス付
活アルカリ金属ハロゲン化物系蛍光体は高輝度の輝尽発
光を示す。
【0012】これらの輝尽性蛍光体を使用した放射線画
像変換パネルは、放射線画像情報を蓄積した後、励起光
の走査によって蓄積エネルギーを放出するので、走査後
に再度放射線画像の蓄積を行うことができ繰り返し使用
が可能である。つまり従来の放射線写真法では一回の撮
影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、こ
の放射線画像変換方法では放射線画像変換パネルを繰り
返し使用するので、資源保護、経済効率の面からも有利
である。
【0013】そこで、放射線画像変換パネルには得られ
る放射線画像の画質を劣化させることなく長期間の使用
に耐える性能を付与することが望ましい。
【0014】しかし放射線画像変換パネルの製造に用い
られる輝尽性蛍光体は一般に吸湿性が大であり、通常の
気候条件の室内に放置すると空気中の水分を吸収し、時
間の経過とともに著しく劣化する。
【0015】具体的には、たとえば輝尽性蛍光体を高湿
度のもとに置くと、吸収した水分の増大にともなって前
記蛍光体の放射線感度が低下する。また一般には輝尽性
蛍光体に記録された放射線画像の潜像は、放射線照射後
の時間の経過にともなって退行するため、再生される放
射線画像信号の強度は放射線照射から励起光による走査
までの時間が長いほど小さくなるという性質を有する
が、輝尽性蛍光体が吸湿すると前記潜像退行の速さが速
くなる。そのため、吸湿した輝尽性蛍光体を有する放射
線画像変換パネルを用いると、放射線画像の読み取り時
再生信号の再現性が低下する。
【0016】従来、輝尽性蛍光体の吸湿による前記の劣
化現象を防止するには、透湿度の低い防湿性保護層で輝
尽性蛍光体層を被覆することにより該蛍光体層に到達す
る水分を低減させる方法がとられている。防湿性保護層
としてはポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ムやポリエチレンテレフタレートフィルム、またはポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルムやポリエチ
レンテレフタレートフィルムや上に金属酸化物、窒化珪
素などの薄膜を蒸着した蒸着フィルムが使用される。
【0017】輝尽性蛍光体プレートの励起光の光源とし
ては一般にビーム収束性の高いレーザー光が用いられる
が、PET等の高分子フィルムからなる保護層を介して
レーザー光で走査された場合、保護層フィルム内部での
励起レーザー光の散乱や、保護層と光検出装置間や周辺
部材での励起レーザー光の乱反射により、励起光が走査
された場所から離れた場所の輝尽性蛍光体面を励起させ
輝尽発光を放出させる為に鮮鋭性が低下する。また蛍光
体プレートが保護層を有しない場合にも蛍光体プレート
表面と光検出装置間や周辺部材での励起レーザー光の乱
反射により高い鮮鋭性は得られないという問題点があっ
た。
【0018】特に、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムやポリエチレンナフタレートフィルム等の延伸加工さ
れたフィルムは、透明性、バリア性、強さの面で保護層
として優れた物性を有するにも関わらず、屈折率が大で
あるために、保護フィルム内部に入射した励起光の一部
がフィルムの上下の界面で繰り返し反射して走査された
場所から離れた場所まで伝搬し、輝尽発光を放出させ鮮
鋭性が低下する。
【0019】また、保護層の上下の界面で蛍光体面と反
対方向に反射された励起光も光検出装置間や周辺部材で
再反射して走査された場所からさらに遠く離れた場所の
輝尽性蛍光体面を励起させ輝尽発光を放出させるため、
これによりさらに鮮鋭性が低下する。励起光は赤から赤
外の長波長のコヒーレントな光である為に、積極的に散
乱光や反射光を吸収しない限り、保護フィルム内部や読
み取り装置内部の空間で吸収される量は少なく離れた場
所まで伝搬し鮮鋭性を悪化する。
【0020】また、これらのポリエチレンテレフタレー
トフィルムやポリエチレンナフタレートフィルム等フィ
ルムを保護層として使用した場合、被写体の放射線画像
以外の濃淡すなわち画像ムラや、保護層の製造工程中に
起因すると思われる線状のノイズ等が出現すると言う問
題点もあった。これらの画像ムラや線状ノイズに対し
て、特開昭59−42500や特公平1−57759に
は保護層のヘイズ率を高くしてこれらの画像ムラや線状
ノイズを解消する手段が示されている。しかしながら保
護層のヘイズ率を高くすると鮮鋭性が低下してしまうと
言う欠点がある。
【0021】鮮鋭性の悪化を防止する為には保護フィル
ムを薄くし、保護フィルム内部での励起光の伝搬距離を
短くする方法が考えられるが、効果は小さく、逆に保護
層の薄膜化による防湿性や耐傷性の低下が問題となる。
鮮鋭性の向上に関しては、特公昭59−23400には
放射線画像変換パネルの、支持体、下引き層、蛍光体
層、中間層、保護層のいずれかを励起光を吸収する色で
着色する方法、特開昭60−200200では蛍光体層
と保護層間の接着剤層を着色する方法が示されている
が、これらの方法により鮮鋭性を高めると上記の画像ム
ラや線状ノイズがより顕著になってくると言う問題点が
ある。
【0022】これらの鮮鋭性の悪化や画像ムラや線状ノ
イズがひどい場合は、病気診断用に使用される放射線画
像変換パネルにとっては致命的な欠陥となる。
【0023】そこで、上記記載の問題点の解決が要望さ
れていた。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は画像鮮
鋭性が良好であり、且つ、高コントラストな画像が得ら
れる放射線画像変換パネルを提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
の項目1〜5によって達成された。
【0026】1.支持体上に輝尽性蛍光体層を有する蛍
光体シートと、該蛍光体シートの上下に配置され、該蛍
光体シートの全表面を被覆するように設けられた保護フ
ィルムを有する放射線画像変換パネルにおいて、該保護
フィルムが励起光吸収機能を有することを特徴とする放
射線画像変換パネル。
【0027】2.蛍光体シートの上下に各々配置され、
該蛍光体シートの全表面を被覆するように設けられた保
護フィルムが、折り返された保護フィルムから形成され
ていることを特徴とする前記1に記載の放射線画像変換
パネル。
【0028】3.保護フィルムの折り返し部の励起光吸
収機能が、輝尽性蛍光体層上に配置されている該保護フ
ィルムの励起光吸収機能よりも大きいことを特徴とする
前記2に記載の放射線画像変換パネル。
【0029】4.支持体が励起光吸収機能を有すること
を特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の放射線
画像変換パネル。
【0030】5.輝尽性蛍光体層を有する支持体の反対
側の支持体面に設けられている保護フィルムAの励起光
吸収機能が、該輝尽性蛍光体層側に設けられている保護
フィルムBの励起光吸収機能よりも大きいことを特徴と
する前記1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像変換
パネル。
【0031】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、支持体上に輝尽性蛍光体層を有する蛍光体シ
ートと、該蛍光体シートの上下に配置され、該蛍光体シ
ートの全表面を被覆するように設けられた保護フィルム
を有する放射線画像変換パネルにおいて、該保護フィル
ムが励起光吸収機能を有するように調整することによ
り、励起用レーザに起因する鮮鋭性の劣化がなくなり、
且つ、高コントラストの画像が得られる放射線画像変換
パネルを提供できるようになった。
【0032】本発明に係る保護フィルムについて説明す
る。本発明に係る保護フィルムを作製するための材料と
しては、具体的には、ポリエステルフィルム、ポリメタ
クリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セル
ロースアセテートフィルム等が使用できるが、ポリエチ
レンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレー
トフィルム等の延伸加工されたフィルムが、透明性、強
さの面で保護フィルムとして好ましく、中でも、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムが好ましく用いられる。
【0033】本発明に係る保護フィルムの励起光吸収機
能層について説明する。励起用レーザに起因する鮮鋭性
の劣化を防止する観点から、本発明の保護フィルムには
励起光吸収機能が付与される。ここで、励起光吸収機能
を有するとは輝尽性蛍光体の励起光を吸収する機能を示
し、励起光に対する光透過率が97%以下であると定義
される。但し、放射線画像変換パネルの輝度を適性なレ
ベルに保つ観点から、蛍光体シートの輝尽性蛍光体層側
に設けられる保護フィルムについては、好ましい光透過
率は97%〜30%であり、蛍光体シートの輝尽性蛍光
体層側の反対側の支持体面に設けられる保護フィルムに
ついては、好ましい光透過率は97%〜0%である。
【0034】ここで、光透過率とは、励起光吸収層を有
する保護フィルムが励起光吸収層を持たない前記保護フ
ィルムの光透過率を100%に設定したとき、その光透
過率の97%以下になるように調整することを意味す
る。
【0035】上記記載の光透過率は下記式に従って求め
られる。 光透過率(%)=(透過光/入射光)×100 更に、本発明に記載の効果を好ましく得る観点から、本
発明においては、輝尽性蛍光体層を有する支持体の反対
側の支持体面に設けられている保護フィルムの励起光吸
収能が、該輝尽性蛍光体層側に設けられている保護フィ
ルムBの励起光吸収能よりも大きいことが好ましい。
【0036】上記のような励起光吸収機能を付与を保護
フィルムに付与するためには、例えば、励起光を選択的
に吸収する着色剤を含有する層を塗設する事等により保
護フィルムに励起光吸収機能を付与することが出来る。
また、励起光吸収機能を付与する手段としては、保護フ
ィルム自体を着色剤などにより着色してもよい。
【0037】本発明に係る保護フィルムに励起光吸収機
能を付与するために用いられる着色剤としては、放射線
像変換パネルに用いる輝尽性蛍光体の種類によって決ま
るが、放射線像変換パネル用の輝尽性蛍光体としては、
通常、波長が400〜900nmの範囲にある励起光に
よって300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示す
蛍光体が用いられるため、着色剤としては通常、青色〜
緑色の有機系もしくは無機系の着色剤が好ましく用いら
れる。
【0038】青色〜緑色の有機系着色剤の例としては、
ザボンファーストブルー3G(ヘキスト社製)、エスト
ロールブリルブルーN−3RL(住友化学(株)製)、
スミアクリルブルーF−GSL(住友化学(株)製)、
D&CブルーNo1(ナショナル・アニリン社製)、ス
ピリットブルー(保土谷化学(株)製)、オイルブルー
No603(オリエント(株)製)、キトンブルーA
(チバ・ガイギー社製)、アイゼンカチロンブルーGL
H(保土谷化学(株)製)、レイクブルーA、F、H
(協和産業(株)製)、ローダリンブルー6GX(協和
産業(株)製)、ブリモシアニン6GX(稲畑産業
(株)製)、ブリルアシッドグリーン6BH(保土谷化
学(株)製)、シアニンブルーBNRS(東洋インキ
(株)製)、ライオノルブルーSL(東洋インキ(株)
製)が挙げられる。青色〜緑色の無機系着色剤の例とし
ては、群青、コバルトブルー、セルリアンブルー、酸化
クロム、TiO2−ZnO−CoO−NiO系顔料が挙
げられるが、本発明はこれらに限定されない。
【0039】本発明においては、輝尽性蛍光体の吸湿劣
化を防止する観点から、本発明に係る保護フィルムは防
湿性を付与されていることが好ましく、具体的には保護
フィルムの透湿度が50g/m2・day以下であるこ
とが好ましく、更に好ましくは10g/m2・day以
下であり、特に好ましくは1g/m2・day以下であ
る。
【0040】上記記載の保護フィルムの透湿度はJIS
Z 0208により規定された方法を参照して測定す
ることが出来る。
【0041】また、輝尽性蛍光体の吸湿劣化を更に効果
的に防止する観点から、請求項2及び/または請求項3
に記載したように、蛍光体シートの全表面を保護フィル
ムを用いて被覆するときには、図2に記載のように蛍光
体シートの表面(輝尽性蛍光体層を有する面)と裏面
(支持体面)を少なくとも一枚の折り返された保護フィ
ルムにより全表面を被覆した、一体折り返し構成にする
ことが好ましい。
【0042】図2においては、一枚の保護フィルム15
を2つ折りにした後、2辺(図持されていない)を熱圧
着または熱融着し、次いで、支持体12と支持体12上
に形成された蛍光体11の全表面を被覆し後、残りの一
辺15aを熱圧着または熱融着し、保護フィルム15の
3辺により蛍光体11が封止された放射線画像変換パネ
ル2を示している。
【0043】また、『保護フィルムの折り返し部』と
は、図2の折り返し部16a、16bに示したように、
蛍光体シート11の末端部から支持体12の末端部まで
を被覆している部分を表す。
【0044】保護フィルムの透湿度を上記記載の範囲に
調整し、保護フィルムの防湿性を向上させる観点から、
ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に金属酸化物、窒化珪素などの
薄膜を蒸着した蒸着フィルムの使用が好ましい。
【0045】また、本発明に係る保護フィルムは必要と
される防湿性にあわせて、樹脂フィルムや樹脂フィルム
に金属酸化物などを蒸着した蒸着フィルムを複数枚積層
することで最適な防湿性を付与することが出来るが、樹
脂フィルムの積層方法としては、従来公知の方法を適用
することが出来る。
【0046】本発明においては、積層された樹脂フィル
ム間に上記記載の励起光吸収能を付与した層を設けるこ
とによって、励起光吸収能付与層が物理的な衝撃や化学
的な変質から保護され、安定したプレート性能を長期間
維持することが出来る。
【0047】以上から、励起光吸収層は積層された樹脂
フィルム間に複数箇所に設けてもよいし、積層する為の
接着剤層に色剤を含有し励起光吸収層として使用するこ
ともできる。
【0048】本発明に係る保護フィルムのヘイズ率につ
いて説明する。本発明に記載の効果、特に鮮鋭性を向上
し、高コントラストの画像を得る観点から、保護フィル
ムのヘイズ率が5%以上、60%以下になるように調整
することが好ましく、更に好ましくは5%〜50%であ
り、特に好ましくは5%〜30%である。
【0049】上記記載の保護フィルムのヘイズ率は、A
STMD−1003に規定された方法を用いて測定され
る。保護フィルムのヘイズ率は、使用する樹脂フィルム
のヘイズ率を参照して調整することができる。また、任
意のヘイズ率の樹脂フィルムは工業的に入手可能であ
る。
【0050】本発明に係る保護フィルムを用いて蛍光体
プレートを封止するにあたっては従来公知の如何なる方
法も適用することが出来るが、保護フィルムの蛍光体シ
ートに接する側の最外層が熱融着性を有する樹脂を含有
することで保護フィルムが融着可能となり、蛍光体シー
トの周縁部における封止作業を効率化し、且つ、輝尽性
蛍光体の吸湿による特性の劣化を極めて効果的に防止す
ることができるので好ましい。
【0051】更に好ましくは、蛍光体シートの上下に保
護フィルムを配置し、その周縁が前記蛍光体シートの周
縁より外側にある領域で該上下の保護フィルムが融着し
ている封止構造とすることで蛍光体シートの外周部から
の水分進入も効果的に阻止できる。特に好ましくは、上
記記載の封止に用いる個所のみ上記記載の熱融着性を有
する樹脂を含有する層を保護フィルムに設けることであ
る。
【0052】また、この場合、保護フィルムの輝尽性蛍
光体層に接する側の最外層の熱融着性を有する樹脂層と
蛍光体面は実質的に接着していないことが好ましい。
【0053】上記記載の『保護フィルムと輝尽性蛍光体
層とが実質的に接着していない』とは、輝尽性蛍光体層
と保護フィルムが、光学的に一体化していない状態のこ
とを意味する。より具体的には、微視的に輝尽性蛍光体
層と保護フィルムとが点接触していたとしても、光学
的、力学的には殆ど輝尽性蛍光体層と保護フィルムとは
不連続体として扱える状態であるということを意味す
る。
【0054】上記記載の封止構造において、輝尽蛍光体
層と防湿性保護層は、微視的な点で各所で接触している
と考えられるが、この接触面積が、蛍光体層面積の10
%以下の場合、本発明においては実質的に接着していな
いと定義する。
【0055】上記記載の熱融着性フィルムとは、一般に
使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィル
ムのことで、たとえばエチレン酢酸ビニルコポリマー
(EVA)やポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエ
チレン(PE)フィルム等があげられるが本発明はこれ
らに限定されない。
【0056】本発明の放射線画像変換パネルに用いられ
る支持体としては各種高分子材料が用いられる。特に情
報記録材料としての取り扱い上可撓性のあるシートある
いはウェブに加工できるものが好適であり、この点から
いえばセルロースアセテートフィルム、ポリエステルフ
ィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエ
チレンナフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポ
リイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカー
ボネートフィルム等のプラスチックフィルムが好まし
い。
【0057】また、高鮮鋭性、高コントラストの画像を
得る観点から、本発明に係る支持体は上記記載の励起光
吸収機能を有することが好ましい。支持体に励起光吸収
機能を付与する手段としては、上記記載のような着色剤
を支持体に含有させたり、また、支持体に着色剤含有層
を設けること等が好ましい。
【0058】本発明において、支持体が励起吸収機能を
有するとは、上記に記載の保護フィルムの場合と同義で
あり、励起光に対する光透過率が97%以下であると定
義される。ここで、支持体の励起光に対する光透過率と
は、励起光吸収機能を持たない以外は同一構成の支持体
の光透過率を100%に設定したとき、その光透過率の
97%以下になるように調整することを意味する。
【0059】支持体の層厚は用いる支持体の材質等によ
って異なるが、一般的には80μm〜1000μmであ
り、取り扱い上の点から、さらに好ましくは80μm〜
500μmである。これらの支持体の表面は滑面であっ
てもよいし、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目
的でマット面としてもよい。
【0060】さらに、これら支持体は、輝尽性蛍光体層
との接着性を向上させる目的で輝尽性蛍光体層が設けら
れる面に下引層を設けてもよい。
【0061】本発明に係る輝尽性蛍光体層に用いられる
結合剤(バインダー)の例としては、ゼラチン等の蛋白
質、デキストラン等のポリサッカライド、またはアラビ
アゴムのような天然高分子物質;および、ポリビニルブ
チラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチル
セルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、
ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニル・酢酸
ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセテー
トブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエステ
ルなどのような合成高分子物質などにより代表される結
合剤を挙げることができる。
【0062】上記記載の結合剤の中で特に好ましいもの
は、ニトロセルロース、線状ポリエステル、ポリアルキ
ル(メタ)アクリレート、ニトロセルロースと線状ポリ
エステルとの混合物、ニトロセルロースとポリアルキル
(メタ)アクリレートとの混合物およびポリウレタンと
ポリビニルブチラールとの混合物である。なお、これら
の結合剤は架橋剤によって架橋されたものであってもよ
い。輝尽性蛍光体層は、例えば、次のような方法により
下塗層上に形成することができる。
【0063】まず輝尽性蛍光体、および結合剤を適当な
溶剤に添加し、これらを充分に混合して結合剤溶液中に
蛍光体粒子および該化合物の粒子が均一に分散した塗布
液を調製する。
【0064】一般に結合剤は輝尽性蛍光体1質量部に対
して0.01乃至1質量部の範囲で使用される。しかし
ながら得られる放射線画像変換パネルの感度と鮮鋭性の
点では結合剤は少ない方が好ましく、塗布の容易さとの
兼合いから0.03乃至0.2質量部の範囲がより好ま
しい。
【0065】輝尽性蛍光体層用塗布液の調製に用いられ
る溶剤の例としては、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、n−ブタノール等の低級アルコール、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸n−ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコールと
のエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルな
どのエーテル、トリオール、キシロールなどの芳香族化
合物、メチレンクロライド、エチレンクロライドなどの
ハロゲン化炭化水素およびそれらの混合物などが挙げら
れる。
【0066】尚、塗布液には、該塗布液中における蛍光
体の分散性を向上させるための分散剤、また、形成後の
輝尽性蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結合
力を向上させるための可塑剤などの種々の添加剤が混合
されていてもよい。そのような目的に用いられる分散剤
の例としては、フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、
親油性界面活性剤などを挙げることができる。そして可
塑剤の例としては、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジ
ル、燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル;フタル酸ジエ
チル、フタル酸ジメトキシエチル等のフタル酸エステ
ル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸
ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステル;そ
して、トリエチレングリコールとアジピン酸とのポリエ
ステル、ジエチレングリコールとコハク酸とのポリエス
テルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸と
のポリエステルなどを挙げることができる。
【0067】上記のようにして調製された塗布液を、次
に下塗層の表面に均一に塗布することにより塗布液の塗
膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、例え
ば、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフコータ
ーなどを用いることにより行なうことができる。
【0068】次いで、形成された塗膜を徐々に加熱する
ことにより乾燥して、下塗層上への輝尽性蛍光体層の形
成を完了する。輝尽性蛍光体層の層厚は、目的とする放
射線画像変換パネルの特性、輝尽性蛍光体の種類、結合
剤と蛍光体との混合比などによって異なるが、通常は2
0μm乃至1mmとする。また、この層厚は50乃至5
00μmとするのが好ましい。
【0069】輝尽性蛍光体層用塗布液の調製は、ボール
ミル、サンドミル、アトライター、三本ロールミル、高
速インペラー分散機、Kadyミル、および超音波分散
機などの分散装置を用いて行なわれる。調製された塗布
液をドクターブレード、ロールコーター、ナイフコータ
ーなどの塗布液を用いて支持体上に塗布し、乾燥するこ
とにより輝尽性蛍光体層が形成される。
【0070】本発明の放射線画像変換パネルの輝尽性蛍
光体層の膜厚は目的とする放射線画像変換パネルの特
性、輝尽性蛍光体の種類、結合剤と輝尽性蛍光体との混
合比等によって異なるが、10μm〜1000μmの範
囲から選ばれるのが好ましく、10μm〜500μmの
範囲から選ばれるのがより好ましい。
【0071】支持体上に蛍光体層が塗設された蛍光体シ
ートを所定の大きさに断裁する。断裁にあたっては一般
のどのような方法でも可能であるが、作業性、精度の面
から化粧断裁機、打ち抜き機等が望ましい。
【0072】所定の大きさに断裁された蛍光体シートを
保護フィルムで封止するには既知のいかなる方法も使用
できるが、例をあげると蛍光体シートを上下の保護フィ
ルムの間に挟み周縁部をインパルスシーラーで加熱融着
する方法、や2本の加熱したローラー間で加圧加熱する
ラミネート方式等が挙げられる。
【0073】上記インパルスシーラーで加熱融着する方
法においては、減圧環境下で加熱融着することが、蛍光
体シートの保護フィルム内での位置ずれ防止や大気中の
湿気を排除する意味でより好ましい。
【0074】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて説明するが本
発明はこれらに限定されない。
【0075】実施例1 《放射線画像変換パネル試料7の作製》 (蛍光体シートの作製)ユーロピウム付活弗化ヨウ化バ
リウムの輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、BaI
2水溶液(3.6mol/L)2780mlとEuI3
溶液(0.2mol/L)27mlを反応器に入れた。
この反応器中の反応母液を撹拌しながら83℃で保温し
た。弗化アンモニウム水溶液(8mol/L)322m
lを反応母液中にローラーポンプを用いて注入し、沈澱
物を生成させた。注入終了後も保温と撹拌を2時間続け
て沈澱物の熟成を行なった。次に沈澱物をろ別後、エタ
ノールにより洗浄した後真空乾燥させてユーロピウム付
活弗化ヨウ化バリウムの結晶を得た。焼成時の焼結によ
り粒子形状の変化、粒子間融着による粒子サイズ分布の
変化を防止するために、アルミナの超微粒子粉体を0.
2質量%添加し、ミキサーで充分撹拌して、結晶表面に
アルミナの超微粒子粉体を均一に付着させた。これを石
英ボートに充填して、チューブ炉を用いて水素ガス雰囲
気中、850℃で2時間焼成してユーロピウム付活弗化
ヨウ化バリウム蛍光体粒子を得た。次に上記蛍光体粒子
を分級することにより平均粒径7μmの粒子を得た。
【0076】蛍光体層形成材料として、上記で得たユー
ロピウム付活弗化ヨウ化バリウム蛍光体427g、ポリ
ウレタン樹脂(住友バイエルウレタン社製、デスモラッ
ク4125)15.8g、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂2.0gをメチルエチルケトン−トルエン(1:
1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサーによって分散
し、粘度25〜30Pa・sの塗布液を調製した。この
塗布液をドクターブレードを用いて厚さ100μmの黒
色PET支持体上に塗布したのち、100℃で15分間
乾燥させて、270μmの厚さの蛍光体層を有する蛍光
体シートを作製した。
【0077】(保護フィルムの作製)上記で得られた蛍
光体シートの蛍光体面側の保護フィルムとして下記構成
(A)のものを使用した。
【0078】構成(A) VMPET12//VMPET12//PET12//
シーラントフィルム PET:ポリエチレンテレフタレート シーラントフィルム:熱融着性フィルムでCPP(キャ
ステングポリプロプレ)またはLLDPE(低密度線状
ポリエチレン)を使用 VMPET:アルミナ蒸着PET(市販品:東洋メタラ
イジング社製) 各樹脂フィルムの後ろの数字はフィルムの膜厚(μm)
を示す。
【0079】上記“//”はドライラミネーション接着
層で、接着剤層の厚みが2.5μmであることを意味す
る。使用したドライラミ用の接着剤は2液反応型のウレ
タン系接着剤である。
【0080】この時、使用した接着剤溶液に、あらかじ
めメチルエチルケトンに分散溶解させた有機系青色着色
剤(ザボンファーストブルー3G、ヘキスト社製)を添
加しておくことで、接着剤層の全てを励起光吸収層とし
た。またこのときの添加量を調節することで励起光吸収
層の光透過率を調節した。
【0081】ここで言う励起光吸収層の光透過率とは、
半導体レーザー光(690nm)の光波長における光透
過率を励起光吸収層を有しない同等の保護フィルムの光
透過率と比較した場合の値とした。
【0082】蛍光体シートの支持体面側の保護フィルム
は、シーラントフィルム/アルミ箔フィルム9μm/ポ
リエチレンテレフタレート(PET)188μmの構成
のドライラミネートフィルムとした。またこの場合の接
着剤層の厚みは1.5μmで2液反応型のウレタン系接
着剤を使用した。
【0083】(蛍光体シートの封止)塗布サンプルを2
0cm×20cmの正方形に断裁し、上記の各種のヘイ
ズと励起光吸収層を有する保護フィルムを使用し、減圧
下で周縁部をインパルスシーラを用いて、上下エッジ融
着させて4辺封止した。図1に、上下エッジ融着させて
4辺封止した構成の放射線画像変換パネルの断面図(図
1では、4辺の内、2辺は図示されてはいない)を示
す。尚、融着部から蛍光体シート周縁部までの距離は1
mmとなるように融着した。融着に使用したインパルス
シーラーのヒーターは8mm幅のものを使用した。
【0084】上記のようにして放射線画像変換パネル試
料7を得た。また、表1に示すように保護層の光透過
率、支持体の光透過率を調整した以外は同様にして放射
線画像変換パネル8〜11、比較の放射線画像変換パネ
ル試料2を作製した。
【0085】次いで、蛍光体シートの封止を図2のよう
に一体折り返し構成にし、表1に示すように保護層の光
透過率、支持体の光透過率を調整した以外は放射線画像
変換パネル試料7の作製と同様にして放射線画像変換パ
ネル試料1〜6、比較の放射線画像変換パネル試料1を
作製した。
【0086】更に、放射線画像変換パネル試料7の作製
において、蛍光体シート上にポリエステル系接着剤が設
けられているPETフィルム(厚さ約12μm)を接着
剤が蛍光体層面に来るようにして重ね合わせ、80から
100℃のヒートロールを用いて加熱圧着して非封止構
造にし、表1に示すように保護層の光透過率、支持体の
光透過率を調整した以外は、同様にして放射線画像変換
パネル12〜14、比較の放射線画像変換パネル試料3
を各々作製した。
【0087】得られた放射線画像変換パネル試料につい
て下記に記載の評価を行った。 《放射線画像変換パネルの評価》(鮮鋭性の評価)鮮鋭
度については、放射線画像変換パネルに鉛製のMTFチ
ャートを通して管電圧80kVpのX線を照射した後、
パネルを半導体レーザー光(690nm)で走査して励
起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を上記と同じ受
光器で受光して電気信号に変換し、これをアナログ/デ
ジタル変換してハードディスクに記録し、記録をコンピ
ューターで分析してハードディスクに記録されているX
線像の変調伝達関数(MTF)を調べた。空間周波数1
サイクル/mmにおけるMTF値(%)を測定した。M
TF値が高いほど良好な鮮鋭性が得られるので好まし
い。また、放射線画像変換パネルとして実用するための
鮮鋭性としては65%を越えることが好ましい。
【0088】《コントラストの評価》コントラストの測
定は作製した放射線画像変換パネルに厚さ2mmの鉛デ
ィスクを写し込むように、管電圧80kVpのX線を均
一に照射した後、パネルを半導体レーザー光(690n
m)で走査して励起し、蛍光体層から放射される輝尽発
光を受光器(分光感度S−5の光電子像倍管)で受光し
てその画像を読みとることで行い、さらにその画像をレ
ーザー書き込み式のフィルムプリンタを用いて出力し、
その画像の鉛ディスク部とその周辺部に現れる白黒のコ
ントラスト度を目視で下記にような5段階評価すること
で行なった。目視による5段階評価は下記を判断基準と
し、評価3以下は実用上診断に適さないものとした。
【0089】5:鉛ディスク周縁部、ならびに白黒の明
度差が明瞭に確認される 4:鉛ディスク周縁部がわずかにぼやけるものの、白黒
の明度差はほぼ明瞭に確認される 3:鉛ディスク周縁部がぼやけて見え、白黒の明度差が
やや明瞭でない 2:鉛ディスク周縁部、ならびに白黒の明度差が明瞭で
なく、鉛ディスクサイズを再現していない 1:鉛ディスク形状、ならびに白黒の明度差が不明瞭で
あり、中心部の白色度も低い 得られた結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】表1から、比較と比べて本発明の試料は良
好な鮮鋭性を示し、且つ、高コントラストな画像が得ら
れることが判る。
【0092】
【発明の効果】本発明により、画像鮮鋭性が良好であ
り、且つ、高コントラストな画像が得られる放射線画像
変換パネルを提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】保護フィルム形態が上下エッジ融着構成を有す
る本発明の放射線画像変換パネルの一例を示す断面図で
ある。
【図2】保護フィルム形態が一体折り返し構成を有する
本発明の放射線画像変換パネルの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 放射線画像変換パネル 11 蛍光体 12 支持体 13 保護フィルム 14 保護フィルム 2 放射線画像変換パネル 15 保護フィルム 15a 熱融着または熱圧着された残りの一辺 16a、16b 折り返し部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に輝尽性蛍光体層を有する蛍光
    体シートと、該蛍光体シートの上下に配置され、該蛍光
    体シートの全表面を被覆するように設けられた保護フィ
    ルムを有する放射線画像変換パネルにおいて、該保護フ
    ィルムが励起光吸収機能を有することを特徴とする放射
    線画像変換パネル。
  2. 【請求項2】 蛍光体シートの上下に各々配置され、該
    蛍光体シートの全表面を被覆するように設けられた保護
    フィルムが、折り返された保護フィルムから形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像変換
    パネル。
  3. 【請求項3】 保護フィルムの折り返し部の励起光吸収
    機能が、輝尽性蛍光体層上に配置されている該保護フィ
    ルムの励起光吸収機能よりも大きいことを特徴とする請
    求項2に記載の放射線画像変換パネル。
  4. 【請求項4】 支持体が励起光吸収機能を有することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線
    画像変換パネル。
  5. 【請求項5】 輝尽性蛍光体層を有する支持体の反対側
    の支持体面に設けられている保護フィルムAの励起光吸
    収機能が、該輝尽性蛍光体層側に設けられている保護フ
    ィルムBの励起光吸収機能よりも大きいことを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像変換
    パネル。
JP2000323903A 2000-10-18 2000-10-24 放射線画像変換パネル Pending JP2002131498A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014055977A (ja) * 2007-04-05 2014-03-27 Konica Minolta Inc シンチレータパネル

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