JP2002357699A - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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JP2002357699A
JP2002357699A JP2001164170A JP2001164170A JP2002357699A JP 2002357699 A JP2002357699 A JP 2002357699A JP 2001164170 A JP2001164170 A JP 2001164170A JP 2001164170 A JP2001164170 A JP 2001164170A JP 2002357699 A JP2002357699 A JP 2002357699A
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Satoru Honda
哲 本田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、鮮鋭性、コントラスト、輝
度に優れた放射線画像変換パネルを提供することにあ
る。 【解決手段】 支持体上に輝尽性蛍光体を含有する蛍光
体層設けた蛍光体シートと、該蛍光体シートを被覆する
ように設けられた保護層を有する放射線画像変換パネル
において、支持体と蛍光体層との間に着色層Aを有し、
蛍光体層と保護層との間に着色層Bを有し、該着色層A
の吸光度が該着色層Bの吸光度より高いことを特徴とす
る放射線画像変換パネル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鮮鋭性、コントラ
スト、輝度に優れた放射線画像変換パネルに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】X線画像のような放射線画像は、病気診
断用などの分野で多く用いられている。このX線画像を
得る方法としては、被写体を通過したX線を蛍光体層
(蛍光スクリーン)に照射し、これにより可視光を生じ
させた後、この可視光を通常の写真を撮るときと同様に
して、ハロゲン化銀写真感光材料に照射し、次いで現像
処理を施して可視銀画像を得る、いわゆる放射線写真方
式が広く利用されている。
【0003】しかしながら、近年では、ハロゲン化銀塩
を有する感光材料による画像形成方法に代わり、蛍光体
層から直接画像を取り出す新たな方法が提案されてい
る。
【0004】この方法としては、被写体を透過した放射
線を蛍光体に吸収せしめ、しかる後この蛍光体を例えば
光又は熱エネルギーで励起することによりこの蛍光体が
上記吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光と
して放射せしめ、この蛍光を検出し画像化する方法があ
る。
【0005】具体的には、例えば、米国特許第3,85
9,527号及び特開昭55−12144号公報などに
記載されているような輝尽性蛍光体(以下、単に蛍光体
ともいう)を用いる放射線画像変換方法が知られてい
る。
【0006】この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射
線画像変換パネルを使用するもので、この放射線画像変
換パネルの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放射線を
当てて、被写体各部の放射線透過密度に対応する放射線
エネルギーを蓄積させて、その後、輝尽性蛍光体を可視
光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起
することにより、輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射
線エネルギーを輝尽発光として放出させ、この光の強弱
による信号を、例えば、光電変換して、電気信号を得
て、この信号をハロゲン化銀写真感光材料などの記録材
料、CRTなどの表示装置上に可視像として再生するも
のである。
【0007】上記の放射線画像の再生方法によれば、従
来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せによる放射
線写真法と比較して、はるかに少ない被曝線量で、かつ
情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利
点を有している。
【0008】このように輝尽性蛍光体は、放射線を照射
した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であ
るが、実用的には、波長が400〜900nmの範囲に
ある励起光によって、300〜500nmの波長範囲の
輝尽発光を示す蛍光体が一般的に利用される。
【0009】放射線画像変換パネルは、支持体とその表
面に設けられた輝尽性蛍光体層又は自己支持性の輝尽性
蛍光体層からなり、輝尽性蛍光体層は、通常、輝尽性蛍
光体とこれを分散支持する結合剤からなるものと、蒸着
法や焼結法によって形成される輝尽性蛍光体の凝集体の
みから構成されるものがある。また、該凝集体の間隙に
高分子物質が含浸されているものも知られている。さら
に、輝尽性蛍光体層の支持体側とは反対側の表面には、
通常、ポリマーフィルムや無機物の蒸着膜からなる保護
層膜が設けられたりする。
【0010】放射線像記録再生方法における読み取り工
程では一般に、放射線像変換パネルの一方の表面側から
励起光を照射し、蛍光体粒子から発せられる輝尽光(輝
尽発光光)を、その励起光照射側に備えた集光ガイドで
取り出し、光電変換して読み取る方法が利用されてい
る。しかし、輝尽性蛍光体粒子から発せられる輝尽光を
できるだけ多く取り出したい場合、あるいは輝尽性蛍光
体層内に形成された放射線エネルギーの蓄積像が該層内
でその深さ方向でエネルギー強度分布が変化している時
にそのエネルギー強度分布の変化を放射線画像情報とし
て得たい場合などには、放射線像変換パネルの両側から
輝尽光を集光する方法(両面集光読取方法)を利用する
ことがある。この両面集光読取方法については、たとえ
ば特開昭55−87970号公報に記載がある。
【0011】放射線画像変換パネルを使用した放射線画
像変換方式の優劣は、該パネルの輝尽性発光輝度(感度
ともいう)および得られる画像の鮮鋭性に大きく左右さ
れ、特に、これらの特性に対しては、用いる輝尽性蛍光
体の特性が大きく影響を与えるとされている。
【0012】放射線画像変換パネルの励起光の光源とし
ては、一般に、ビーム収束性の高いレーザー光が用いら
れるが、PET等の高分子フィルムからなる保護層を介
してレーザー光で走査された場合、保護層フィルム内部
での励起レーザー光の散乱や、放射線画像変換パネルの
周縁部、あるいは放射線画像変換パネルを支持するよう
に設けられた支持板、さらには放射線画像変換パネルを
搬送し、読みとるように設けられた放射線画像読み取り
装置における励起レーザー光の乱反射を生じることがあ
る。その乱反射した励起光は、放射線画像変換パネル面
上を励起光を走査しながら順次照射し読み取りを行う際
に、励起光を照射し輝尽発光を放出させた場所から離れ
た場所の輝尽性蛍光体面をも励起させ、輝尽発光を放出
させる為に、その結果として得られる画像の鮮鋭性、お
よびコントラストの低下が起こるという問題点があっ
た。
【0013】特に、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムやポリエチレンナフタレートフィルム等の延伸加工さ
れたフィルムは、透明性、バリア性、強さの面で保護層
として優れた物性を有するにも関わらず、屈折率が大で
あるために、保護フィルム内部に入射した励起光の一部
がフィルムの上下の界面で繰り返し反射して走査された
場所から離れた場所まで伝搬し、輝尽発光を放出させ鮮
鋭性、およびコントラストが低下する。また、保護層内
部、および保護層の界面で伝搬した励起光は放射線画像
変換パネル周縁部で反射、および散乱して輝尽発光を放
出させ、鮮鋭性、およびコントラストが低下する。さら
に、保護層の上下の界面で蛍光体面と反対方向に反射さ
れた励起光も光検出装置間や周辺部材で再反射して走査
された場所からさらに遠く離れた場所の輝尽性蛍光体面
を励起させ輝尽発光を放出させるため、さらに鮮鋭性、
およびコントラストが低下する。励起光は赤から赤外の
長波長のコヒーレントな光である為に、積極的に散乱光
や反射光を吸収しない限り、保護フィルム内部や読み取
り装置内部の空間で吸収される量は少なく離れた場所ま
で伝搬し鮮鋭性、およびコントラストを悪化する。
【0014】上述の鮮鋭性あるいはコントラストの悪化
を防止する為には、保護フィルムを薄くし、保護フィル
ム内部での励起光の伝搬距離を短くする方法が考えられ
るが、その作用とは別に保護層の薄膜化による防湿性や
耐傷性の低下が問題となる。鮮鋭性、およびコントラス
トの向上に関しては、特公昭59−23400には放射
線画像変換パネルの、支持体、下引き層、蛍光体層、中
間層、保護層のいずれかを励起光を吸収する色で着色す
る方法、特開昭60−200200では蛍光体層と保護
層間の接着剤層を着色する方法が示されているが、これ
らの方法により鮮鋭性、およびコントラストを高めると
上記の画像ムラや線状ノイズがより顕著になってくると
言う問題点がある。
【0015】これらの鮮鋭性及びコントラストの悪化や
画像ムラや線状ノイズがひどい場合は、病気診断用に使
用される放射線画像変換パネルにとっては致命的な欠陥
となるため、早急な改良が要望されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みなされたものであり、その目的は、鮮鋭性、コント
ラスト、輝度に優れた放射線画像変換パネルを提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0018】1.支持体上に輝尽性蛍光体を含有する蛍
光体層を設けた蛍光体シートと、該蛍光体シートを被覆
するように設けられた保護層を有する放射線画像変換パ
ネルにおいて、支持体と蛍光体層との間に着色層Aを有
し、蛍光体層と保護層との間に着色層Bを有し、該着色
層Aの吸光度が該着色層Bの吸光度より高いことを特徴
とする放射線画像変換パネル。
【0019】2.前記着色層A及び着色層Bの分光吸収
特性が、いずれも短波長側(370〜500nm)より
も長波長側(600〜700nm)の吸光度が高いこと
を特徴とする前記1項に記載の放射線画像変換パネル。
【0020】3.支持体上に輝尽性蛍光体を含有する蛍
光体層設けた蛍光体シートと、該蛍光体シートを被覆す
るように設けられた低屈折率層及び保護層を有する放射
線画像変換パネルにおいて、支持体と蛍光体層との間に
着色層Aを有し、蛍光体層と保護層との間に着色層Bを
有し、該着色層A及び着色層Bの各屈折率、保護層及び
低屈折率層の屈折率及び蛍光体層の屈折率が前記式1の
関係であることを特徴とする放射線画像変換パネル。
【0021】本発明者らは、上記課題を鑑み鋭意検討を
行い、放射線画像変換パネルの鮮鋭性、コントラストの
劣化要因の調査、解析を進めていく中で、特に、蛍光体
層を挟んでその両面に着色層を設けることにより、鮮鋭
性、コントラスト、輝度が改良されることを突き止め、
更に、その各着色層の濃度バランス、分光吸収特性を特
定の条件に設定し、かつ放射線画像変換パネルを構成す
る各層の屈折率のバランスを最適の関係にすることによ
り、優れた鮮鋭性、コントラスト及び輝度を得ることが
できることを見いだし、本発明に至った次第である。
【0022】以下、本発明の詳細について説明する。本
発明の放射線画像変換パネルにおいては、支持体と蛍光
体層との間に着色層Aを有し、蛍光体層と保護層との間
に着色層Bを有していることが特徴である。
【0023】具体的には、着色層Aは支持体と蛍光体層
間に設け、蛍光体層下部に隣接していることが好まし
い。また、着色層Bは蛍光体層と保護層との間に設け、
好ましくは、蛍光体層と低屈折率層間に設けることが好
ましく、特に好ましくは蛍光体層上部と隣接しているこ
とである。
【0024】本発明でいう着色層とは、励起光を吸収す
るように着色された層であり、励起光吸収層ともいい、
励起光を選択的に吸収する着色剤を含有する層のことで
ある。
【0025】放射線画像変換パネルを着色して鮮鋭度を
向上する方法については、特公昭59−23400号に
おいて放射線画像変換パネルの、支持体、下引き層、蛍
光体層、中間層、保護層の各層が着色された場合の種々
の実施形態の一例として記載されているが、輝度の低下
等を伴い、その効果は不充分であった。
【0026】すなわち、単純に色素を蛍光体層に含有さ
せると鮮鋭度は向上するが、輝度が劣化することがわか
った。今回われわれは種々の検討結果、前記励起光を吸
収するように設けられた着色層を蛍光体層を挟んでその
両面に設けることにより輝度と鮮鋭度を同時に向上さ
せ、更に均一な画像を得るという結果に至った。
【0027】請求項1に係る発明では、この着色層A、
Bの吸光度バランスとして、着色層Aの吸光度を着色層
Bの吸光度より高くすることを特徴としており、好まし
くは、着色層Aの吸光度が、着色層Bの吸光度の1.1
〜10.0倍であり、特に好ましくは、1.5〜5.0
倍である。
【0028】本発明でいう着色層の吸光度とは、短波長
側(370〜500nm)及び長波長側(600〜70
0nm)の双方における吸光度を指す。
【0029】着色層の吸光度バランスを、請求項1で規
定した関係とすることにより、輝度を損なうことなく、
コントラスト、鮮鋭性を高めることができる。
【0030】請求項2に係る発明では、着色層A及び着
色層Bの分光吸収特性が、短波長側(370〜500n
m)よりも長波長側(600〜700nm)の吸光度が
高いことが特徴であり、好ましくは長波長側の吸光度
が、短波長側の吸光度の1.1〜10.0倍であり、特
に好ましくは1.5〜5.0倍である。
【0031】本発明に係る着色層において、励起光のピ
ーク波長での吸光度よりも、輝尽発光の発光ピーク波長
における吸光度がより小さいことが必要であり、輝尽発
光に対する吸光度と励起光に対する吸光度の差は大きい
方が好ましい。
【0032】本発明に係る着色層で使用される色材とし
ては、放射線画像変換パネルの励起光の波長領域で励起
光を吸収する特性を有するものが用いられ、いずれも励
起光のピーク波長での吸光度よりも、輝尽発光の発光ピ
ーク波長における吸光度がより小さいことが必要であ
る。
【0033】本発明に用いられる着色層の形態の一つ
は、支持体に塗布により形成した着色樹脂層であること
が好ましく、樹脂の素材としてはポリエステル系、ポリ
ウレタン系、アクリル系、ポリビニルブチラール系、エ
ポキシ系樹脂より構成されていることが望ましい。ま
た、他の方法としては、塗設する支持体あるいは蛍光体
層表面に多層膜蒸着法により形成することもできる。
【0034】本発明に係る着色層において、いかなる着
色剤を用いるかは放射線画像変換パネルに用いる輝尽性
蛍光体の種類によって決まるが、放射線画像変換パネル
用の輝尽性蛍光体としては、通常、波長が400〜90
0nmの範囲にある励起光によって300〜500nm
の波長範囲の輝尽発光を示す蛍光体が用いられる。この
ため、励起光吸収層に用いる着色剤としては通常、青色
〜緑色の有機系もしくは無機系の着色剤が用いられる。
【0035】本発明で用いることのできる着色剤として
は、例えば、特開昭47−30330号、同56−55
52号公報記載のペリレン顔料、特開昭47−3033
1号公報等に記載のキナクリドン顔料、特開昭47−1
8543号公報記載のビスベンズイミダゾール顔料、特
開昭47−18544号、同55−98754号、同5
5−126254号、同55−163543号公報に記
載の芳香族多縮合環化合物、特公昭44−16373
号、同48−30513号、特開昭56−321465
号公報等に記載のアゾ顔料、特公昭50−7434号、
特開昭47−37548号、同55−11715号、同
56−1944号、同56−9752号、同56−23
52号、同56−80050号公報等に記載のジスアゾ
顔料、特公昭44−12671号、同40−2780
号、同52−1667号、同46−30035号、同4
9−17535号、特開昭49−11136号、同49
−99142号、同51−109841号、同57−1
48745号公報等に記載のフタロシアニン顔料等が挙
げられる。
【0036】またこれらの着色剤は市販されており、例
えば、ザボンファーストブルー3G(ヘキスト社製)、
エストロールブリルブルーN−3RL(住友化学(株)
製)、スミアクリルブルーF−GSL(住友化学(株)
製)、D&CブルーNo1(ナショナル・アニリン社
製)、スピリットブルー(保土谷化学(株)製)、オイ
ルブルーNo.603(オリエント(株)製)、キトン
ブルーA(チバ・ガイギー社製)、アイゼンカチロンブ
ルーGLH(保土谷化学(株)製)、レイクブルーA、
F、H(協和産業(株)製)、ローダリンブルー6GX
(協和産業(株)製)、ブリモシアニン6GX(稲畑産
業(株)製)、ブリルアシッドグリーン6BH(保土谷
化学(株)製)、シアニンブルーBNRS(東洋インキ
(株)製)、ライオノルブルーSL(東洋インキ(株)
製)が挙げられる。
【0037】これらは単独あるいは二種以上を併用して
用いることができ、これらの化合物の中では、フタロシ
アニン化合物が、波長域の点から好ましい。また、本発
明においては、無機着色剤としては、群青、コバルトブ
ルー、セルリアンブルー、酸化クロム、酸化亜鉛、酸化
チタン、酸化ジルコニウム等が挙げられ、特には、銅フ
タロシアニンが好ましい。
【0038】請求項3に係る発明では、着色層A及び着
色層Bの各屈折率、保護層及び低屈折率層の屈折率及び
蛍光体層の屈折率を前記式1の関係とすることが特徴で
あり、この屈折率の構成とすることにより、励起光の散
乱を最小に抑えることができ、高い鮮鋭性とコントラス
トを得ることができる。
【0039】各構成層を本発明で規定する屈折率の序列
とするには、各層で用いる高分子樹脂、添加物の種類、
添加量等を適宜調整することにより、達成することがで
きる。また、本発明でいう屈折率は、各々の単一層を市
販の屈折率計により測定して求めた値であり、屈折率計
としては、例えば、自動複屈折率計KOBRA−21A
DH(王子計測機器(株)製)を挙げることができる。
【0040】次いで、蛍光体層について、詳細に説明す
る。蛍光体層としては、大別して、蛍光体とこれを分散
保持する高分子樹脂とから構成される塗布液を、支持体
上に塗布することにより形成する蛍光体層(以下、これ
を塗布型蛍光体層ともいう)と、気相成長方式によって
形成される蛍光体層(以下、これを蒸着型蛍光体層とも
いう)とがある。
【0041】はじめに、塗布型蛍光体層について説明す
る。塗布型蛍光体層は、主に蛍光体粒子と高分子樹脂よ
り構成され、支持体上にコーターを用いて塗設、形成さ
れる。
【0042】塗布型蛍光体層で用いることのできる輝尽
性蛍光体としては、波長が400〜900nmの範囲に
ある励起光によって、300〜500nmの波長範囲の
輝尽発光を示す蛍光体が一般的に使用される。
【0043】以下に、本発明に係る塗布型蛍光体層で好
ましく用いることのできる蛍光体の例を挙げるが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0044】(1)特開昭55−12145号に記載さ
れている(Ba1-X,M(II)X)FX:yA、(式中、
M(II)はMg、Ca、Sr、ZnおよびCdのうちの
少なくとも一つ、XはCl、Br、およびIのうち少な
くとも一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、P
r、Ho、Nd、Yb、およびErのうちの少なくとも
一つ、そしては、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.
2である)の組成式で表される希土類元素付活アルカリ
土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体;また、この蛍光体に
は以下のような添加物が含まれていてもよい。
【0045】a)特開昭56−74175号に記載され
ている、X′、BeX″、M(III)X′″3、式中、
X′、X″、およびX′″はそれぞれCl、Brおよび
Iの少なくとも一種であり、M(III)は三価金属であ
る b)特開昭55−160078号に記載されているBe
O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、Al2
3、Y23、La23、In23、SiO2、Ti
2、ZrO2、GeO2、SnO2、Nb25、Ta25
およびThO2などの金属酸化物 c)特開昭56−116777号に記載されているZ
r、Sc d)特開昭57−23673号に記載されているB e)特開昭57−23675号に記載されているAs、
Si f)特開昭58−206678号に記載されているM・
L、式中、MはLi、Na、K、Rb、およびCsから
なる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であ
り、LはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、S
m、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、L
u、Al、Ga、In、およびTlからなる群より選ば
れる少なくとも一種の三価金属である g)特開昭59−27980号に記載されているテトラ
フルオロホウ酸化合物の焼成物;特開昭59−2728
9号に記載されているヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフ
ルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸の
一価もしくは二価金属の塩の焼成物;特開昭59−56
479号に記載されているNaX′、式中、X′はC
l、BrおよびIのうちの少なくとも一種である h)特開昭59−56480号に記載されているV、C
r、Mn、Fe、CoおよびNiなどの遷移金属;特開
昭59−75200号に記載されているM(I)X′、
M′(II)X″2、M(III)X′″3、A、式中、M
(I)はLi、Na、K、Rb、およびCsからなる群
より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、
M′(II)はBeおよびMgからなる群より選ばれる少
なくとも一種の二価金属を表し、M(III)はAl、G
a、In、およびTlからなる群より選ばれる少なくと
も一種の三価金属であり、Aは金属酸化物であり、
X′、X″、およびX′″はそれぞれF、Cl、Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンである i)特開昭60−101173号に記載されているM
(I)X′、式中、M(I)はRbおよびCsからなる
群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、
X′はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンである j)特開昭61−23679号に記載されているM(I
I)′X′2・M(II)′X″2、式中、M(II)′はB
a、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも
一種のアルカリ土類金属であり;X′およびX″はそれ
ぞれCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲンであって、かつX′≠X″である;
更に、特開昭61−264084号明細書に記載されて
いるLnX″3、式中、LnはSc、Y、La、Ce、
Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれる少な
くとも一種の希土類元素であり;X″はF、Cl、Br
およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲンである。
【0046】(2)特開昭60−84381号に記載さ
れているM(II)X2・aM(II)X′2:xEu2+(式
中、M(II)はBa、SrおよびCaからなる群より選
ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;Xお
よびX′はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンであって、かつX≠X′であ
り;そしてaは0.1≦a≦10.0、xは0<x≦
0.2である)の組成式で表される二価ユーロピウム付
活アルカリ土類金属ハロゲン化物蛍光体;また、この蛍
光体には以下のような添加物が含まれていてもよい。
【0047】a)特開昭60−166379号に記載さ
れているM(I)X′、式中、M(I)はRbおよびC
sからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金
属であり;X′はF、Cl、BrおよびIからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のハロゲンである b)特開昭60−221483号に記載されているK
X″、MgX′″2、M(III)X″″3、式中、M(II
I)はSc、Y、La、GdおよびLuからなる群より
選ばれる少なくとも一種の三価金属であり;X″、
X′″およびX″″はいずれもF、Cl、BrおよびI
からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
る c)特開昭60−228592号に記載されているB、
特開昭60−228593号に記載されているSi
2、P25等の酸化物、特開昭61−120882号
に記載されているLiX″、NaX″、式中、X″は
F、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲンである d)特開昭61−120883号に記載されているSi
O;特開昭61−120885号に記載されているSn
X″2、式中、X″はF、Cl、BrおよびIからなる
群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである e)特開昭61−235486号に記載されているCs
X″、SnX′″2、式中、X″およびX′″はそれぞ
れF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンである;更に、特開昭61−23
5487号に記載されているCsX″、Ln3+、式中、
X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンであり;LnはSc、Y、C
e、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれる少な
くとも一種の希土類元素である。
【0048】(3)特開昭55−12144号に記載さ
れているLnOX:xA(式中、LnはLa、Y、G
d、およびLuのうち少なくとも一つ;XはCl、B
r、およびIのうち少なくとも一つ;AはCeおよびT
bのうち少なくとも一つ;xは、0<x<0.1であ
る)の組成式で表される希土類元素付活希土類オキシハ
ライド蛍光体。
【0049】(4)特開昭58−69281号に記載さ
れているM(II)OX:xCe(式中、M(II)はP
r、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、およびBiからなる群より選ばれる少
なくとも一種の酸化金属であり;XはCl、Br、およ
びIのうち少なくとも一つであり;xは0<x<0.1
である)の組成式で表されるセリウム付活三価金属オキ
シハライド蛍光体。
【0050】(5)特開昭62−25189号明細書に
記載されているM(I)X:xBi(式中、M(I)は
RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種
のアルカリ金属であり;XはCl、BrおよびIからな
る群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そ
してxは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式
で表されるビスマス付活アルカリ金属ハロゲン化物蛍光
体。
【0051】(6)特開昭60−141783号に記載
されているM(II)5(PO43X:xEu2+(式中、
M(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XはF、
Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数
値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活ア
ルカリ土類金属ハロリン酸塩蛍光体。
【0052】(7)特開昭60−157099号に記載
されているM(II)2BO3X:xEu2+(式中、M(I
I)はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる少
なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XはCl、B
rおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハ
ロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値であ
る)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ
土類金属ハロホウ酸塩蛍光体。
【0053】(8)特開昭60−157100号に記載
されているM(II)2(PO43X:xEu2+(式中、
M(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XはC
l、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種
のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値で
ある)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカ
リ土類金属ハロリン酸塩蛍光体。
【0054】(9)特開昭60−217354号に記載
されているM(II)HX:xEu2+(式中、M(II)は
Ca、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくと
も一種のアルカリ土類金属であり;XはCl、Brおよ
びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン
であり;xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組
成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属
水素化ハロゲン化物蛍光体。
【0055】(10)特開昭61−21173号に記載
されているLnX3・aLn′X′3:xCe3+、(式
中、LnおよびLn′はそれぞれY、La、Gdおよび
Luからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元
素であり;XおよびX′はそれぞれF、Cl、Brおよ
びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン
であって、かつX≠X′であり;そしてaは0.1<a
≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の
範囲の数値である)の組成式で表されるセリウム付活希
土類複合ハロゲン化物蛍光体。
【0056】(11)特開昭61−21182号に記載
されているLnX3・aM(I)X′3:xCe3+
(式中、LnはY、La、GdおよびLuからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり;M
(I)はLi、Na、K、CsおよびRbからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;Xお
よびX′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より
選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは
0<a≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦
0.2の範囲の数値である)の組成式で表されるセリウ
ム付活希土類複合ハロゲン化物系蛍光体。
【0057】(12)特開昭61−40390号に記載
されているLnPO4・aLnX3:xCe3+、(式中、
LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれ
る少なくとも一種の希土類元素であり;XはF、Cl、
BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンであり;そしてaは0.1≦a≦10.0の範
囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値であ
る)の組成式で表されるセリウム付活希土類ハロ燐酸塩
蛍光体。
【0058】(13)特開昭61−236888号明細
書に記載されているCsX:aRbX′:xEu2+
(式中、XおよびX′はそれぞれCl、BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
り;そしてaは0<a≦10.0の範囲の数値であり、
xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表
される二価ユーロピウム付活ハロゲン化セシウム・ルビ
ジウム蛍光体。
【0059】(14)特開昭61−236890号に記
載されているM(II)X2・aM(I)X′:xE
2+、(式中、M(II)はBa、SrおよびCaからな
る群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属で
あり;M(I)はLi、RbおよびCsからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;Xおよ
びX′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは
0.1≦a≦20.0の範囲の数値であり、xは0<x
≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表される二価
ユーロピウム付活複合ハロゲン化物蛍光体。
【0060】上記の輝尽性蛍光体のうちで、輝尽性蛍光
体粒子がヨウ素を含有していることが好ましく、例え
ば、ヨウ素を含有する二価ユーロピウム付活アルカリ土
類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する二
価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍
光体、ヨウ素を含有する希土類元素付活希土類オキシハ
ロゲン化物系蛍光体、およびヨウ素を含有するビスマス
付活アルカリ金属ハロゲン化物系蛍光体は、高輝度の輝
尽発光を示すため好ましく、特に、輝尽性蛍光体がEu
付加BaFI化合物であることが好ましい。
【0061】本発明において、蛍光体層に用いられる結
合剤の例としては、ゼラチン等の蛋白質、デキストラン
等のポリサッカライド、またはアラビアゴムのような天
然高分子物質;および、ポリビニルブチラール、ポリ酢
酸ビニル、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化
ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、ポリアルキル(メ
タ)アクリレート、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマ
ー、ポリウレタン、セルロースアセテートブチレート、
ポリビニルアルコール、線状ポリエステルなどのような
合成高分子物質などにより代表される結合剤を挙げるこ
とができるが、請求項4に係る発明では、結合剤が熱可
塑性エラストマーを主成分とする樹脂であることが特徴
であり、熱可塑性エラストマーとしては、例えば、上記
にも記載のポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリ
オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱
可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラスト
マー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジ
ェン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱
可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラス
トマー、天然ゴム系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム
系熱可塑性エラストマー、ポリイソプレン系熱可塑性エ
ラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマ
ー、スチレン−ブタジエンゴム及びシリコンゴム系熱可
塑性エラストマー等が挙げられる。これらのうち、ポリ
ウレタン系熱可塑性エラストマー及びポリエステル系熱
可塑性エラストマーは、蛍光体との結合力が強いため分
散性が良好であり、また延性にも富み、放射線増感スク
リーンの対屈曲性が良好となるので好ましい。なお、こ
れらの結合剤は、架橋剤により架橋されたものでも良
い。
【0062】塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との
混合比は、目的とする放射線画像変換パネルのヘイズ率
の設定値によって異なるが、蛍光体に対し1〜20質量
部が好ましく、さらには2〜10質量部がより好まし
い。
【0063】輝尽性蛍光体層塗布液の調製に用いられる
有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、n−ブタノール等の低級アルコー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸n−ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコ
ールとのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエー
テルなどのエーテル、トリオール、キシロールなどの芳
香族化合物、メチレンクロライド、エチレンクロライド
などのハロゲン化炭化水素およびそれらの混合物などが
挙げられる。
【0064】なお、塗布液には、該塗布液中における蛍
光体の分散性を向上させるための分散剤、また、形成後
の輝尽性蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結
合力を向上させるための可塑剤などの種々の添加剤が混
合されていてもよい。そのような目的に用いられる分散
剤の例としては、フタル酸、ステアリン酸、カプロン
酸、親油性界面活性剤などを挙げることができる。ま
た、可塑剤の例としては、燐酸トリフェニル、燐酸トリ
クレジル、燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル;フタル
酸ジエチル、フタル酸ジメトキシエチル等のフタル酸エ
ステル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコー
ル酸ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステ
ル;そして、トリエチレングリコールとアジピン酸との
ポリエステル、ジエチレングリコールとコハク酸とのポ
リエステルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩
基酸とのポリエステルなどを挙げることができる。ま
た、輝尽性蛍光体層塗布液中に、輝尽性蛍光体粒子の分
散性を向上させる目的で、ステアリン酸、フタル酸、カ
プロン酸、親油性界面活性剤などの分散剤を混合しても
よい。
【0065】輝尽性蛍光体層用塗布液の調製は、例え
ば、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライタ
ー、三本ロールミル、高速インペラー分散機、Kady
ミル、あるいは超音波分散機などの分散装置を用いて行
なわれる。
【0066】上記のようにして調製された塗布液を、後
述する支持体表面に均一に塗布することにより塗膜を形
成する。用いることのできる塗布方法としては、通常の
塗布手段、例えば、ドクターブレード、ロールコータ
ー、ナイフコーター、コンマコーター、リップコーター
などを用いることができる。
【0067】上記の手段により形成された塗膜を、その
後加熱、乾燥されて、支持体上への輝尽性蛍光体層の形
成を完了する。輝尽性蛍光体層の膜厚は、目的とする放
射線画像変換パネルの特性、輝尽性蛍光体の種類、結合
剤と蛍光体との混合比などによって異なるが、通常は1
0〜1000μmであり、より好ましくは10〜500
μmである。
【0068】次に、蒸着型蛍光体層について説明する。
蒸着型蛍光体層で用いることのできる輝尽性蛍光体とし
ては、例えば、特開昭48−80487号に記載されて
いるBaSO4:Axで表される蛍光体、特開昭48−
80488号記載のMgSO4:Axで表される蛍光
体、特開昭48−80489号に記載されているSrS
4:Axで表される蛍光体、特開昭51−29889
号に記載されているNa2SO4、CaSO4及びBaS
4等にMn、Dy及びTbの中少なくとも1種を添加
した蛍光体、特開昭52−30487号に記載されてい
るBeO、LiF、MgSO4及びCaF2等の蛍光体、
特開昭53−39277号に記載されているLi24
7:Cu,Ag等の蛍光体、特開昭54−47883号
に記載されているLi2O・(Be22)x:Cu,A
g等の蛍光体、米国特許第3,859,527号に記載
されているSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、
La22S:Eu,Sm及び(Zn,Cd)S:Mnx
で表される蛍光体があげられる。又、特開昭55−12
142号に記載されているZnS:Cu,Pb蛍光体、
一般式がBaO・xAl23:Euであげられるアルミ
ン酸バリウム蛍光体、及び、一般式がM(II)O・xS
iO2:Aで表されるアルカリ土類金属珪酸塩系蛍光体
があげられる。
【0069】又、特開昭55−12143号に記載され
ている一般式が(Ba1-xyMgxCay)Fx:Eu2+
表されるアルカリ土類フッ化ハロゲン化物蛍光体、特開
昭55−12144号に記載されている一般式がLnO
X:xAで表される蛍光体、特開昭55−12145号
に記載されている一般式が(Ba1-xM(II)x)Fx
yAで表される蛍光体、特開昭55−84389号に記
載されている一般式がBaFX:xCe,yAで表され
る蛍光体、特開昭55−160078号に記載されてい
る一般式がM(II)FX・xA:yLnで表される希土
類元素付活二価金属フルオロハライド蛍光体、一般式Z
nS:A、CdS:A、(Zn,Cd)S:A,Xで表
される蛍光体、特開昭59−38278号に記載されて
いる下記いずれかの一般式 xM3(PO42・NX2:yA xM3(PO42:yA で表される蛍光体、特開昭59−155487号に記載
されている下記いずれかの一般式 nReX3・mAX′2:xEu nReX3・mAX′2:xEu,ySm で表される蛍光体、特開昭61−72087号に記載さ
れている下記一般式 M(I)X・aM(II)X′2・bM(III)X″3:c
A で表されるアルカリハライド蛍光体、及び特開昭61−
228400号に記載されている一般式M(I)X:x
Biで表されるビスマス付活アルカリハライド蛍光体等
があげられる。
【0070】特に、アルカリハライド蛍光体は、蒸着、
スパッタリング等の方法で柱状の輝尽性蛍光体層を形成
させやすく好ましい。
【0071】又、前述のように、アルカリハライド蛍光
体の中でもRbBr及びCsBr系蛍光体が高輝度、高
画質である点、好ましく、中でもCsBr系蛍光体が特
に、好ましい。
【0072】支持体上に、蒸着型の蛍光体層を形成する
方法としては、例えば、支持体上に特定の入射角で輝尽
性蛍光体の蒸気又は該原料を供給し、蒸着等の気相成長
(堆積)させる方法によって独立した細長い柱状結晶か
らなる輝尽性蛍光体層を得ることができる。蒸着時の輝
尽性蛍光体の蒸気流の入射角に対し約半分の成長角で該
柱状結晶は結晶成長することができる。また、常温近傍
で蒸着することにより分子状の蒸着膜を設けることもで
きる。
【0073】輝尽性蛍光体の蒸気流を支持体面に対しあ
る入射角をつけて供給する方法には、支持体を蒸発源を
仕込んだ坩堝に対し互いに傾斜させる配置を取る、或い
は、支持体と坩堝を互いに平行に設置し、蒸発源を仕込
んだ坩堝の蒸発面からスリット等により斜め成分のみ支
持体上に蒸着させる様規制する等の方法をとることがで
きる。
【0074】これらの場合において、支持体と坩堝との
最短部の間隔は輝尽性蛍光体の平均飛程に合わせて概ね
10cm〜60cmに設置するのが適当である。尚、柱
状結晶の太さは、支持体の温度が低くなるほど細くなる
傾向にある。
【0075】蒸発源となる輝尽性蛍光体は、均一に溶解
させるか、プレス、ホットプレスによって成形して坩堝
に仕込まれる。この際、脱ガス処理を行うことが好まし
い。蒸発源から輝尽性蛍光体を蒸発させる方法は電子銃
により発した電子ビームの走査により行われるが、これ
以外の方法にて蒸発させることもできる。
【0076】また、蒸発源は必ずしも輝尽性蛍光体であ
る必要はなく、輝尽性蛍光体原料を混和したものであっ
てもよい。
【0077】また、蛍光体の母体に対して付活剤を後か
らドープしてもよい。例えば、母体であるRbBrのみ
を蒸着した後、付活剤であるTlをドープしてもよい。
即ち、結晶が独立しているため、膜が厚くとも充分にド
ープ可能であるし、結晶成長が起こりにくいので、MT
Fは低下しないからである。
【0078】ドーピングは形成された蛍光体の母体層中
にドーピング剤(付活剤)を熱拡散、イオン注入法によ
って行うことが出来る。
【0079】これらの柱状結晶からなる輝尽性蛍光体層
において、ヘイズ率を低下するためには、柱状結晶の大
きさ(柱状結晶を支持体と平行な面から観察したときの
各柱状結晶の断面積の円換算した直径の平均値であり、
少なくとも100個以上の柱状結晶を視野中に含む顕微
鏡写真から計算する)は1〜50μm程度がよく、更に
好ましくは、1〜30μmである。
【0080】又各柱状結晶間の間隙の大きさは30μm
以下がよく、更に好ましくは5μm以下がよい。即ち、
間隙が30μmを越える場合は蛍光体層中のレーザー光
の散乱が増加し、鮮鋭性が低下してしまう。
【0081】又、輝尽性蛍光体の斜め柱状結晶の成長角
は0°より大きく、90°より小であれば特に問わない
が、10〜70°がよく、好ましくは20°〜55°で
ある。成長角を10〜70°にするには、入射角を20
〜80°にすればよく20〜55°にするには入射角を
40〜70°にすればよい。成長角が大きいと支持体に
対して柱状結晶が倒れすぎ、膜が脆くなる。
【0082】該輝尽性蛍光体を気相成長(堆積)させる
方法としては蒸着法、スパッタ法及びCVD法がある。
【0083】蒸着法は、支持体を蒸着装置内に設置した
のち、装置内を排気して1.333×10-4Pa程度の
真空とし、次いで、輝尽性蛍光体の少なくとも1つを抵
抗加熱法、エレクトロンビーム法などの方法で加熱蒸発
させて支持体表面に輝尽性蛍光体を所望の厚みに斜め堆
積させる。この結果、結着剤を含有しない輝尽性蛍光体
層が形成されるが、前記蒸着工程では複数回に分けて輝
尽性蛍光体層を形成することも可能である。また、前記
蒸着工程では複数の抵抗加熱器或いはエレクトロンビー
ムを用いて蒸着を行うことも可能である。また蒸着法に
おいては、輝尽性蛍光体原料を複数の抵抗加熱器或いは
エレクトロンビームを用いて蒸着し、支持体上で目的と
する輝尽性蛍光体を合成すると同時に輝尽性蛍光体層を
形成することも可能である。更に蒸着法においては、蒸
着時に必要に応じて被蒸着物を冷却或いは加熱してもよ
い。また、蒸着終了後、輝尽性蛍光体層を加熱処理して
もよい。
【0084】スパッタ法は前記蒸着法と同様に支持体を
スパッタ装置内に設置した後、装置内を一旦排気して
1.333×10-4Pa程度の真空度とし、次いでスパ
ッタ用のガスとしてAr、Ne等の不活性ガスを装置内
に導入して1.333×10-1Pa程度のガス圧とす
る。次に、前記輝尽性蛍光体をターゲットとして、斜め
にスパッタリングすることにより支持体表面に輝尽性蛍
光体を所望の厚さに斜めに堆積させる。このスパッタ工
程では蒸着法と同様に複数回に分けて輝尽性蛍光体層を
形成することも可能であるし、それぞれを用いて同時或
いは順次、前記ターゲットをスパッタリングして輝尽性
蛍光体層を形成することも可能である。また、スパッタ
法では、複数の輝尽性蛍光体原料をターゲットとして用
い、これを同時或いは順次スパッタリングして、支持体
上で目的とする輝尽性蛍光体層を形成する事も可能であ
るし、必要に応じてO2、H2等のガスを導入して反応性
スパッタを行ってもよい。更に、スパッタ法において
は、スパッタ時必要に応じて被蒸着物を冷却或いは加熱
してもよい。また、スパッタ終了後に輝尽性蛍光体層を
加熱処理してもよい。
【0085】CVD法は目的とする輝尽性蛍光体或いは
輝尽性蛍光体原料を含有する有機金属化合物を熱、高周
波電力等のエネルギーで分解することにより、支持体上
に結着剤を含有しない輝尽性蛍光体層を得るものであ
り、いずれも輝尽性蛍光体層を支持体の法線方向に対し
て特定の傾きをもって独立した細長い柱状結晶に気相成
長させることが可能である。
【0086】これらの方法により形成した輝尽性蛍光体
層の層厚は目的とする放射線像変換パネルの放射線に対
する感度、輝尽性蛍光体の種類等によって異なるが、1
0μm〜1000μmの範囲から選ばれるのが好まし
く、20μm〜800μmから選ばれるのがより好まし
い。
【0087】本発明の放射線画像変換パネルに用いられ
る支持体としては、各種高分子材料、ガラス、金属等が
用いられ、例えば、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化
ガラスなどの板ガラス、あるいは、セルロースアセテー
トフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミド
フィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネート
フィルム等のプラスチックフィルム、アルミニウム、
鉄、銅、クロム等の金属シートあるいは親水性微粒子の
被覆層を有する金属シートが好ましい。これら支持体の
表面は滑面であってもよいし、輝尽性蛍光体層との接着
性を向上させる目的でマット面としてもよい。また、本
発明においては、支持体と輝尽性蛍光体層の接着性を向
上させるために、必要に応じて支持体の表面に予め接着
層を設けてもよい。
【0088】これら支持体の厚みは用いる支持体の材質
等によって異なるが、一般的には80μm〜2000μ
mであり、取り扱い上の観点から、更に好ましいのは8
0μm〜1000μmである。
【0089】塗布型の蛍光体層を有する放射線画像変換
パネルに設ける保護層としては、ASTMD−1003
に記載の方法により測定したヘイズ率が、5%以上60
%未満の励起光吸収層を備えたポリエステルフィルム、
ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィル
ム、セルロースアセテートフィルム等が使用できるが、
ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナ
フタレートフィルム等の延伸加工されたフィルムが、透
明性、強さの面で保護層として好ましく、更には、これ
らのポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に金属酸化物、窒化珪素な
どの薄膜を蒸着した蒸着フィルムが防湿性の面からより
好ましい。
【0090】保護層で用いるフィルムのヘイズ率は、使
用する樹脂フィルムのヘイズ率を選択することで容易に
調整でき、また任意のヘイズ率を有する樹脂フィルムは
工業的に容易に入手することができる。放射線画像変換
パネルの保護フィルムとしては、光学的に透明度の非常
に高いものが想定されている。そのような透明度の高い
保護フィルム材料として、ヘイズ値が2〜3%の範囲に
ある各種のプラスチックフィルムが市販されている。本
発明の効果を得るために好ましいヘイズ率としては5%
以上60%未満であり、さらに好ましくは10%以上5
0%未満である。ヘイズ率が5%未満では、画像ムラや
線状ノイズを解消する効果が低く、また60%以上では
鮮鋭性の向上効果が損なわれ、好ましくない。
【0091】本発明に係る保護層で用いるフィルムは、
必要とされる防湿性にあわせて、樹脂フィルムや樹脂フ
ィルムに金属酸化物などを蒸着した蒸着フィルムを複数
枚積層することで最適な防湿性とすることができ、輝尽
性蛍光体の吸湿劣化防止を考慮して、透湿度は少なくと
も5.0g/m2・day以下であることが好ましい。
樹脂フィルムの積層方法としては、特に制限はなく、公
知のいずれの方法を用いても良い。
【0092】保護フィルムは、輝尽性蛍光体層に接着層
を介して密着していても良いが、蛍光体面を被覆するよ
うに設けられた構造(以下、封止または封止構造ともい
う)であることがより好ましい。蛍光体シートを封止す
るにあたっては、公知のいずれの方法でもよいが、防湿
性保護フィルムの蛍光体シートに接する側の最外層樹脂
層を熱融着性を有する樹脂フィルムとすることは、防湿
性保護フィルムが融着可能となり蛍光体シートの封止作
業が効率化される点で、好ましい形態の1つである。さ
らには、蛍光体シートの上下に防湿性保護フィルムを配
置し、その周縁が前記蛍光体シートの周縁より外側にあ
る領域で、上下の防湿性保護フィルムをインパルスシー
ラー等で加熱、融着して封止構造とすることで、蛍光体
シートの外周部からの水分進入も阻止でき好ましい。ま
た、さらには、支持体面側の防湿性保護フィルムが1層
以上のアルミフィルムをラミネートしてなる積層防湿フ
ィルムとすることで、より確実に水分の進入を低減で
き、またこの封止方法は作業的にも容易であり好まし
い。上記インパルスシーラーで加熱融着する方法におい
ては、減圧環境下で加熱融着することが、蛍光体シート
の防湿性保護フィルム内での位置ずれ防止や大気中の湿
気を排除する意味でより好ましい。
【0093】防湿性保護フィルムの蛍光体面が接する側
の熱融着性を有する最外層の樹脂層と蛍光体面は、接着
していても接着していなくてもかまわない。ここでいう
接着していない状態とは、微視的には蛍光体面と防湿性
保護フィルムとが点接触していても、光学的、力学的に
は殆ど蛍光体面と防湿性保護フィルムは不連続体として
扱える状態のことである。また、上記の熱融着性を有す
る樹脂フィルムとは、一般に使用されるインパルスシー
ラーで融着可能な樹脂フィルムのことで、例えば、エチ
レン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロピレン
(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム等を
挙げることができるが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
【0094】支持体上に輝尽性蛍光体層が塗設された蛍
光体シートは、所定の大きさに断裁される。断裁にあた
っては、一般のどのような方法でも可能であるが、作業
性、精度の面から化粧断裁機、打ち抜き機等が望まし
い。
【0095】また、蒸着型蛍光体層を有する放射線画像
変換パネルに設ける保護層としては、透光性がよくシー
ト状に形成できるものを用いることができる。例えば石
英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス
や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化
ビニルなどの有機高分子があげられる。
【0096】本発明の保護層は単一層であってもよい
し、多層であってもよく、材質の異なる2種類以上の層
からなっていてもよい。例えば2層以上の高分子膜を複
合したフィルムを用いることができる。この様な複合高
分子フィルムの製法としては、ドライラミネート、押し
出しラミネートまたは共押し出しコーティングラミネー
トなどの方法があげられる。2層以上の保護層の組合せ
としては有機高分子同士に限られるものではなく、板ガ
ラス同士や板ガラスと有機高分子などがあげられる。例
えば、板ガラスと高分子層とを組み合わせる方法として
は、保護層用塗布液を板ガラス上に直接塗布して形成す
るか、或いは予め別途形成した高分子保護層を板ガラス
上に接着する方法があげられる。尚2層以上の保護層は
互いに密着状態にあってもよいし、離れていてもよい。
【0097】本発明の保護層の厚さは、実用上は10μ
m〜3mmまでである。良好な耐湿性と耐衝撃性を得る
ためには保護層の厚さは100μm以上が好ましく、特
に500μm以上の保護層を設けた場合、耐久性、耐用
性に優れた変換パネルが得られて、一層好ましい。
【0098】また、保護層として板ガラスを用いた場合
には、極めて耐湿性に優れており特に好ましい。
【0099】保護層は輝尽励起光及び輝尽発光を効率よ
く透過するために、広い波長範囲で高い透過率を示すこ
とが望ましく、透過率は80%以上が好ましい。例えば
石英ガラス、ホウ珪酸ガラスなどがあげられる。ホウ珪
酸ガラスは330nm〜2.6μmの波長範囲で80%
以上の透過率を示し、石英ガラスでは更に短波長におい
ても高い透過率を示す。
【0100】また、保護層の表面にMgF2などの反射
防止層を設けると、輝尽励起光及び輝尽性発光を効率よ
く透過すると共に鮮鋭性の低下を小さくする効果もあり
好ましい。保護層の屈折率は特に規定しないが、実用的
に用いる材質では1.4〜2.0の間にあるものが多
い。
【0101】本発明において保護層の材料としては板ガ
ラスが好ましく、ガラスに色材を含有させ着色して、輝
尽励起光を吸収する機能をもたせる手段としては以下に
示す方法がある。
【0102】(1)ガラスに色材(顔料又は色素)で着
色したフィルムを積層する。着色したフィルムの製造方
法としては、色材を練り込んだプラスチックフィルムや
プラスチックフィルムの表面に色材(顔料又は染料)を
含有する層を塗布等によって形成する方法がある。
【0103】この様な方法によって作製された着色した
プラスチックフィルムを接着剤等を用いて均一にガラス
表面に貼り合わせる方法で保護層として用いる着色した
ガラスを得ることが出来る。
【0104】着色に用いる色材としては、輝尽励起光を
吸収する顔料又は染料が目的にかなっている。
【0105】(2)ガラスのどちらか一方の面に色素乃
至顔料を含有する層を塗布により設ける方法。
【0106】ガラスに直接ガラスと接着性のよいバイン
ダー(水ガラス、ポリビニルブチラール等の有機ポリマ
ー等)中に分散乃至溶解した顔料又は染料を塗布して着
色ガラスを得る方法である。
【0107】(3)次いで、ガラス自身に、色材とし
て、分散された顔料や着色剤を含有させる方法がある。
【0108】例えば、製造時において、ガラス中に色材
として例えばリン酸鉛等の着色剤を混入させ着色させ
る。この場合はガラス製造時に混入させるため熱安定性
のよい色材であることが条件であり、顔料等でも無機顔
料系の熱に強いものは分散して用いることができる。
【0109】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を例証するが、
本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0110】実施例1 《放射線画像変換パネルの作製》以下に記載の方法に従
って、蒸着型蛍光体層を有する放射線画像変換パネル1
〜6を作製した。
【0111】〔支持体1〜5の作製〕下記に記載の特徴
を有する支持体1〜5を準備した。
【0112】(支持体1)500μm厚の透明結晶化ガ
ラスである。
【0113】(支持体2)500μm厚のセラミックガ
ラスである。
【0114】(支持体3)500μm厚の透明結晶化ガ
ラス表面に、下記方法により、着色層A1を設けた。
【0115】〈着色層A1〉フルイチ化学社製の酸化チ
タンと同社製の酸化ジルコニウムとを400nmにおけ
る吸光度が0.03、660nmにおける吸光度が0.
08となるように、蒸着装置を用いて支持体表面に膜形
成を行った。
【0116】なお、着色層A1の屈折率は、2.3であ
った。 (支持体4)支持体3の作製において、支持体材質を5
00μm厚のセラミックガラスに変更した以外は同様に
して支持体4を作製した。
【0117】(支持体5)500μm厚の透明結晶化ガ
ラス表面に、下記方法により、着色層A2を設けた。
【0118】〈着色層A2〉山陽色素(株)製銅フタロ
シアニンと東洋紡(株)製バイロン630を、メチルエ
チルケトンに塗料粘度が20mPa・sとなるように添
加し、ボールミルにて10時間分散し、着色剤塗布液を
作製し、500μm厚の透明結晶化ガラス表面に、40
0nmにおける吸光度が0.004、660nmにおけ
る吸光度が0.01となるように、ドクターブレードを
使用して塗布した。
【0119】なお、着色層A2の屈折率は、1.9であ
った。 〔蛍光体プレートの作製〕 (蛍光体プレート1の作製)上記作製した支持体1を2
40℃で加温し、真空チャンバー中に窒素ガスを導入
し、真空度を10-1Paとした後、支持体表面に、公知
の蒸着装置を用いて、CsBr:Euからなるアルカリ
ハライド蛍光体を支持体表面の法線方向に対して30°
の角度で、アルミニウム製のスリットを用いて、支持体
とスリット(蒸着源)の距離を60cmとして、支持体
と平行な方向に支持体を搬送しながら蒸着を行って、3
00μm厚の柱状構造を有する蛍光体層を形成し、蛍光
体プレート1を作製した。
【0120】以上のようにして作製した蛍光体層の屈折
率を測定した結果、1.8であった。
【0121】(蛍光体プレート2の作製)上記蛍光体プ
レート1の作製において、アルカリハライド蛍光体をR
bBr:Tlに変更し、支持体1に代えて支持体2を用
いた以外は同様にして、蛍光体プレート2を作製した。
【0122】以上のようにして作製した蛍光体層の屈折
率を測定した結果、1.7であった。
【0123】(蛍光体プレート3の作製)上記蛍光体プ
レート1の作製において、支持体1に代えて支持体3を
用いて、同様の方法で蛍光体層を形成した後、蛍光体層
表面に下記の着色層B1を設けて、蛍光体プレート3を
作製した。
【0124】〈着色層B1〉山陽色素(株)製銅フタロ
シアニンと東洋紡(株)製バイロン630を、メチルエ
チルケトンに塗料粘度が20mPa・sとなるように添
加し、ボールミルにて10時間分散し、着色剤塗布液を
作製し、蛍光体層表面に、400nmにおける吸光度が
0.004、660nmにおける吸光度が0.01とな
るように、ドクターブレードを使用して塗布した。
【0125】なお、着色層B1の屈折率は、1.9であ
った。 (蛍光体プレート4の作製)上記蛍光体プレート2の作
製において、支持体2に代えて支持体4を用いて、同様
の方法で蛍光体層を形成した後、蛍光体層表面に上記の
着色層B1を設けて、蛍光体プレート4を作製した。
【0126】(蛍光体プレート5の作製)上記蛍光体プ
レート1の作製において、支持体1に代えて支持体5を
用いて、同様の方法で蛍光体層を形成した後、蛍光体層
表面に下記の着色層B2を設けて、蛍光体プレート5を
作製した。
【0127】〈着色層B2〉フルイチ化学社製の酸化チ
タンと同社製の酸化ジルコニウムとを400nmにおけ
る吸光度が0.03、660nmにおける吸光度が0.
08となるように、蒸着装置を用いて蛍光体層表面に膜
形成を行った。
【0128】なお、着色層B2の屈折率は、2.3であ
った。 〔放射線画像変換パネルの作製〕 (放射線画像変換パネル1〜5の作製)上記作製した蛍
光体プレート1〜5を用いて放射線画像変換パネル1〜
5を作製した。
【0129】蛍光体層を有する面の側縁部にスペーサを
介し、各蛍光体プレートと保護層として用いるガラスと
の間に、低屈折率層として空気層が100μmの厚みに
なるようにして、屈折率が1.6の透明ガラス製の保護
層を設けた。なお、スペーサとしてはガラスセラミック
ス製で、支持体及び保護層間に輝尽性蛍光体層及び低屈
折率層(空気層)が所定の厚みとなるように厚みを調整
したものを用い、ガラス支持体及びガラス製の保護層の
側縁部は、エポキシ系接着剤を用いて接着した。
【0130】(放射線画像変換パネル6の作製)上記放
射線画像変換パネルの作製において、蛍光体プレート3
を用い、保護層の材質を透明ガラスから、屈折率が2.
0の特殊ガラスを用いた以外は同様にして、放射線画像
変換パネル6を作製した。
【0131】《放射線画像変換パネルの評価》以上のよ
うにして作製した各放射線画像変換パネルのコントラス
ト、鮮鋭性及び輝度の評価を、下記に記載の方法に則り
評価を行った。
【0132】(コントラストの評価)コントラストの評
価は、作製した各放射線画像変換パネルに厚さ2mmの
鉛ディスクを写し込み、管電圧80kVpのX線を均一
に照射した後、蛍光体層を設けた面側から、半導体レー
ザー光(690nm)で走査して励起し、各蛍光体層か
ら放射される輝尽発光を受光器(分光感度S−5の光電
子像倍管)で受光してその画像を読みとることで行い、
さらにその画像をレーザー書き込み式のフィルムプリン
タを用いて出力し、その画像の鉛ディスク部とその周辺
部に現れる白黒のコントラスト度を、下記に記載の基準
に則り目視により5段階評価を行なった。なお、評価3
以下は、実用上診断に適さないものと判断した。
【0133】 5:鉛ディスク周縁部、ならびに白黒の明度差が明瞭に
確認される 4:鉛ディスク周縁部がわずかにぼやけるものの、白黒
の明度差はほぼ明瞭に確認される 3:鉛ディスク周縁部がぼやけて見え、白黒の明度差が
やや明瞭でない 2:鉛ディスク周縁部、ならびに白黒の明度差が明瞭で
なく、鉛ディスクサイズを再現していない 1:鉛ディスク形状、ならびに白黒の明度差が不明瞭で
あり、中心部の白色度も低い (鮮鋭性の評価)鮮鋭性については、変調伝達関数(M
TF)を求め評価した。
【0134】各放射線像変換パネルにCTFチャートを
貼りつけた後、80kVpのX線を10mR(被写体ま
での距離;1.5m)照射した後、蛍光体層を有する面
側から半導体レーザ光(690nm、パネル上でのパワ
ー40mW)を照射して、直径100μmφの半導体レ
ーザ光でCTFチャートを走査して読みとった。表1の
記載の値は、0.5lp/mmにおける放射線画像変換
パネル1のMTF値を100とし、各パネルについて相
対値で求めたものである。
【0135】(輝度の評価)輝度の測定は、強制劣化処
理有無の各放射線画像変換パネルについて、管電圧80
kVpのX線を照射した後、パネルを半導体レーザー光
(690nm)で操作して励起し、蛍光体層から放射さ
れる輝尽発光を受光器(分光輝度S−5の光電子像倍
管)で受光して、その強度を測定して、これを輝度と定
義し、放射線画像変換パネル1の輝度を100とした相
対値で表した。
【0136】以上により得られた各評価結果を表1に示
す。
【0137】
【表1】
【0138】表1より明らかなように、請求項1〜3の
いずれかの構成、あるいはそれらを組み合わせた本発明
の放射線画像変換パネルは、比較の放射線画像変換パネ
ルに対し、輝度を低下させずに、コントラスト、鮮鋭性
に優れ、明瞭な放射線画像を得ることができることが判
る。
【0139】実施例2 《放射線画像変換パネルの作製》以下に記載の方法に従
って、塗布型蛍光体層を有する放射線画像変換パネル1
1〜16を作製した。
【0140】〔支持体6〜9の作製〕下記に記載の特徴
を有する支持体6〜9を準備した。
【0141】(支持体6)250μm厚で、カーボンブ
ラック含有のポリエチレンテレフタレートフィルム(以
下、黒色PETと略す)である。
【0142】(支持体7)250μm厚の黒色PETの
表面に、下記方法により、着色層A3を設けた。
【0143】〈着色層A3〉山陽色素(株)製銅フタロ
シアニンと東洋紡(株)製バイロン630を、メチルエ
チルケトンに塗料粘度が20mPa・sとなるように添
加し、ボールミルにて10時間分散し、着色剤塗布液を
作製し、黒色PET表面に、400nmにおける吸光度
が0.03、660nmにおける吸光度が0.08とな
るように、ドクターブレードを使用して塗布した。
【0144】なお、着色層A3の屈折率は、1.9であ
った。 (支持体8)250μm厚の黒色PETの表面に、下記
方法により、着色層A4を設けた。
【0145】〈着色層A4〉山陽色素(株)製銅フタロ
シアニンと東洋紡(株)製バイロン630を、メチルエ
チルケトンに塗料粘度が20mPa・sとなるように添
加し、ボールミルにて10時間分散し、着色剤塗布液を
作製し、黒色PET表面に、400nmにおける吸光度
が0.02、660nmにおける吸光度が0.05とな
るように、ドクターブレードを使用して塗布した。
【0146】なお、着色層A4の屈折率は、1.9であ
った。 (支持体9)250μm厚の黒色PETの表面に、下記
方法により、着色層A5を設けた。
【0147】〈着色層A5〉山陽色素(株)製銅フタロ
シアニンと東洋紡(株)製バイロン630を、メチルエ
チルケトンに塗料粘度が20mPa・sとなるように添
加し、ボールミルにて10時間分散し、着色剤塗布液を
作製し、黒色PET表面に、400nmにおける吸光度
が0.01、660nmにおける吸光度が0.03とな
るように、ドクターブレードを使用して塗布した。
【0148】なお、着色層A5の屈折率は、1.9であ
った。 〔蛍光体層の形成〕 (蛍光体シート1の作製) 〈蛍光体の調製〉ユーロピウム付活弗化臭化バリウムの
輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、BaBr2水溶
液(3.6mol/L)2780mlとEuBr3水溶
液(0.15mol/L)27mlを反応器に入れた。
この反応器中の反応母液を撹拌しながら83℃で保温し
た。次いで、弗化アンモニウム水溶液(8mol/L)
322mlを反応母液中にローラーポンプを用いて注入
し、沈澱物を生成させた。注入終了後も保温と撹拌を2
時間続けて沈澱物の熟成を行なった。次に、沈澱物をろ
別後、エタノールにより洗浄した後、真空乾燥させてユ
ーロピウム付活弗化臭化バリウムの結晶を得た。焼成時
の焼結により粒子形状の変化、粒子間融着による粒子サ
イズ分布の変化を防止するために、アルミナの超微粒子
粉体を0.2質量%添加し、ミキサーで充分撹拌して結
晶表面にアルミナの超微粒子粉体を均一に付着させた。
これを石英ボートに充填して、チューブ炉を用いて水素
ガス雰囲気下で、850℃で2時間焼成した後、分級し
て平均粒径が4μmのユーロピウム付活弗化臭化バリウ
ム蛍光体を調製した。
【0149】〈蛍光体層塗布液の調製〉上記調製した蛍
光体100gとTgが45℃のポリエステル樹脂(固形
分濃度30%)16.7gとをメチルエチルケトン−ト
ルエン(1:1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサー
によって分散し、粘度を25〜30Pa・sに調整し
て、蛍光体層塗布液を調製した。
【0150】〈蛍光体シートの作製〉上記調製した蛍光
体層塗布液を用いて、ドクターブレードにより、上記作
製した支持体6上に、膜厚が160μmとなるように塗
布した後、100℃で15分間乾燥させて蛍光体シート
1を作製した。
【0151】上記作製した蛍光体シート1の屈折率は、
1.9であった。 (蛍光体シート2の作製)上記蛍光体シート1の作製に
おいて、蛍光体であるユーロピウム付活弗化臭化バリウ
ム蛍光体を、同様の方法で調製したユーロピウム付活弗
化ヨウ化バリウム蛍光体に変更した以外は同様にして、
蛍光体シート2を作製した。
【0152】(蛍光体シート3の作製)上記蛍光体シー
ト1の作製において、支持体6に代えて支持体7を用い
て、同様の方法で蛍光体層を形成した後、蛍光体層表面
に下記の着色層B3を設けて、蛍光体シート3を作製し
た。
【0153】〈着色層B3〉山陽色素(株)製銅フタロ
シアニンと東洋紡(株)製バイロン630を、メチルエ
チルケトンに塗料粘度が20mPa・sとなるように添
加し、ボールミルにて10時間分散し、着色剤塗布液を
作製し、蛍光体層表面に、400nmにおける吸光度が
0.01、660nmにおける吸光度が0.03となる
ように、ドクターブレードを使用して塗布した。
【0154】なお、着色層B3の屈折率は、1.9であ
った。 (蛍光体シート4の作製)上記蛍光体シート3の作製に
おいて、支持体7に代えて支持体8を用いた以外は同様
にして、蛍光体シート4を作製した。
【0155】(蛍光体シート5の作製)上記蛍光体シー
ト3の作製において、蛍光体であるユーロピウム付活弗
化臭化バリウム蛍光体を、同様の方法で調製したユーロ
ピウム付活弗化ヨウ化バリウム蛍光体に変更した以外は
同様にして、蛍光体シート5を作製した。
【0156】(蛍光体シート6の作製)上記蛍光体シー
ト1の作製において、支持体6に代えて支持体9を用い
て、同様の方法で蛍光体層を形成した後、蛍光体層表面
に下記の着色層B4を設けて、蛍光体シート6を作製し
た。
【0157】〈着色層B4〉山陽色素(株)製銅フタロ
シアニンと東洋紡(株)製バイロン630を、メチルエ
チルケトンに塗料粘度が20mPa・sとなるように添
加し、ボールミルにて10時間分散し、着色剤塗布液を
作製し、蛍光体層表面に、400nmにおける吸光度が
0.03、660nmにおける吸光度が0.08となる
ように、ドクターブレードを使用して塗布した。
【0158】なお、着色層B4の屈折率は、1.9であ
った。 〔放射線画像変換パネルの作製〕 (放射線画像変換パネル11〜16の作製)上記作製し
た蛍光体シート1〜6を用いて、放射線画像変換パネル
11〜16を作製した。
【0159】〈保護層の作製〉上記作製した蛍光体シー
ト1〜6の蛍光体層塗設面の保護層として下記構成
(A)のものを使用した。
【0160】構成(A) NY15/VMPET12/VMPET12/PET1
2/CPP20 NY:ナイロン PET:ポリエチレンテレフタレート CPP:キャステングポリプロピレン VMPET:アルミナ蒸着PET(市販品:東洋メタラ
イジング社製) 各樹脂フィルムの後ろに記載の数字は、樹脂層の膜厚
(μm)を示す。
【0161】上記「/」は、ドライラミネーション接着
層で、接着剤層の厚みが3.0μmであることを意味す
る。使用したドライラミネーション用の接着剤は、2液
反応型のウレタン系接着剤を用いた。
【0162】なお、保護層の屈折率は1.6であった。 〈放射線画像変換パネルの作製〉前記作製した蛍光体シ
ート1〜6を、各々一辺が20cmの正方形に断裁した
後、上記作製した保護層を用いて、周縁部をインパルス
シーラを用いて融着、封止して、蛍光層と保護層との間
に低屈折率層を設けた放射線画像変換パネル11〜16
を作製した。尚、融着部から蛍光体シート周縁部までの
距離は1mmとなるように融着した。融着に使用したイ
ンパルスシーラーのヒーターは3mm幅のものを使用し
た。
【0163】(放射線画像変換パネル17の作製)上記
放射線画像変換パネルの作製において、蛍光体シート3
を用い、蛍光体層上にポリエステル系接着剤が塗設され
ている厚さ12μmの透明PETフィルムを、接着面が
着色層を有する表面と重ね合うように配置し、80〜1
00℃のヒートロールを用いて加圧圧縮して、非封止構
造で、低屈折率層を持たない放射線画像変換パネル17
を作製した。
【0164】《放射線画像変換パネルの評価》以上のよ
うにして作製した各放射線画像変換パネルについて、実
施例1に記載の方法と同様にして、コントラスト、鮮鋭
度、輝度の評価を行い、得られた結果を表2に示す。
【0165】
【表2】
【0166】表2より明らかなように、請求項1〜3の
いずれかの構成、あるいはそれらを組み合わせた本発明
の放射線画像変換パネルは、比較の放射線画像変換パネ
ルに対し、輝度を低下させずに、コントラスト、鮮鋭性
に優れ、明瞭な放射線画像を得ることができることが判
る。
【0167】
【発明の効果】本発明により、鮮鋭性、コントラスト、
輝度に優れた放射線画像変換パネルを提供することがで
きた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に輝尽性蛍光体を含有する蛍光
    体層を設けた蛍光体シートと、該蛍光体シートを被覆す
    るように設けられた保護層を有する放射線画像変換パネ
    ルにおいて、支持体と蛍光体層との間に着色層Aを有
    し、蛍光体層と保護層との間に着色層Bを有し、該着色
    層Aの吸光度が該着色層Bの吸光度より高いことを特徴
    とする放射線画像変換パネル。
  2. 【請求項2】 前記着色層A及び着色層Bの分光吸収特
    性が、いずれも短波長側(370〜500nm)よりも
    長波長側(600〜700nm)の吸光度が高いことを
    特徴とする請求項1に記載の放射線画像変換パネル。
  3. 【請求項3】 支持体上に輝尽性蛍光体を含有する蛍光
    体層設けた蛍光体シートと、該蛍光体シートを被覆する
    ように設けられた低屈折率層及び保護層を有する放射線
    画像変換パネルにおいて、支持体と蛍光体層との間に着
    色層Aを有し、蛍光体層と保護層との間に着色層Bを有
    し、該着色層A及び着色層Bの各屈折率、保護層及び低
    屈折率層の屈折率及び蛍光体層の屈折率が下式1の関係
    であることを特徴とする放射線画像変換パネル。 式1 保護層及び低屈折率層の屈折率≦蛍光体層の屈折率≦着
    色層A及び着色層Bの屈折率
JP2001164170A 2001-05-31 2001-05-31 放射線画像変換パネル Pending JP2002357699A (ja)

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