JP2002116634A - 改良された転写用中間部材 - Google Patents

改良された転写用中間部材

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JP2002116634A
JP2002116634A JP2001173015A JP2001173015A JP2002116634A JP 2002116634 A JP2002116634 A JP 2002116634A JP 2001173015 A JP2001173015 A JP 2001173015A JP 2001173015 A JP2001173015 A JP 2001173015A JP 2002116634 A JP2002116634 A JP 2002116634A
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layer
transfer
buffer layer
itm
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Arun Chowdry
アラン・チョウドリー
Cormie Steven
スティーヴン・コルミエ
John W May
ジョン・ダブリュ・メイ
Borden H Mills
ボーデン・エイチ・ミルズ
Bonnie Patteson
ボニー・パターソン
David J Quesnel
デイヴィッド・ジェイ・ケスネル
Donald S Rimai
ドナルド・エス・リマイ
Kenneth D Stack
ケネス・ディ・スタック
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写用中間部材に関してのオーバードライブ
とオーバードライブ微分係数との双方を低減させ得る方
法および装置の提供。 【解決手段】 静電写真法において使用するための転写
用中間ローラ(50)であって、剛直な円筒形コア部材
(51)と;このコア部材を取り囲むとともに、1つま
たは複数の層を有してなる弾性変形可能構造(52)
と、を備えたスリーブ部材と;を具備してなり、弾性変
形可能構造(52)が、0.2〜0.4という範囲の、
動作時のすなわち実効的なポアソン比を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電写真法に関す
るものであり、より詳細には、転写用中間部材を介在さ
せてトナー像の転写を行うような複写方法および複写装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】電子
写真プロセスにおいては、初期的に、感光性部材を電気
的に帯電させる。そして、まず最初に、レーザースキャ
ナやLEDアレイといったような露光源を使用して、感
光性部材に像を形成するようにして露光することによ
り、静電的潜像を形成する。次に、磁気ブラシといった
ような現像器やあるいは他の公知のタイプの現像ステー
ションに対して静電的潜像を近接させることにより、潜
像を現像して、可視像を形成する。現像器は、トナー粒
子を含有した通常的には単一部材型現像器と称されるも
のとすることができる。また、現像器は、非着色性の磁
性キャリア粒子およびマーキング用非磁性トナー粒子を
含有した2つ以上の部材からなる現像器とすることもで
きる。カラー像を形成する場合には、適切な色に対応す
る複数の静電的潜像を、互いに別々に、形成して現像す
る。結果的に得られた複数のトナー像を、例えば紙やプ
ラスチックシートといったような受取部材に対して、好
ましくは受取部材に向けてトナーを付勢するような静電
界を使用することによって、転写する。静電界は、いく
つかの方式において、共通して印加される。例えば、電
荷が、コロナデバイスを使用して受取部材の背面上に吹
き付けられる。しかしながら、多くの場合、静電界の印
加のために、転写ローラを電気的にバイアスすることの
方が好ましい。特に、カラー像を形成する場合には、そ
うすることの方が好ましい。
【0003】像部材から転写用中間部材(intermediate
transfer member, ITM)へと第1転写ニップ内にお
いてトナー像を転写しその後ITMから例えば紙といっ
たような受取部材へと第2転写ニップ内において転写す
ることの方が、像部材から受取部材へと直接的に転写す
るよりも、有利であることが多い。第2転写ニップは、
様々な方法で形成することができる。例えば、付勢され
ているバイアス転写ドラムを使用することによって、あ
るいは、受取シートが装着されるバイアス可能搬送ウェ
ブを使用することによって、あるいは、誘電性搬送ウェ
ブと電気バイアス可能なバックアップ転写ローラとを使
用することによって、形成することができる。カラー像
は、適切な各色ごとのそれぞれに対応した複数のトナー
像を現像して転写することによって形成される。例え
ば、フルカラー像を形成するには、シアントナーとマゼ
ンダトナーとイエロートナーとブラックトナーとに分離
された各色像が、典型的には、使用される。各色ごとの
複数のトナー像は、共通のITMに対して互いに見当合
わせされた状態で逐次的に転写され、その後、1つのフ
ルカラートナー像として、ITMから受取部材へとワン
ステップで転写される。これに代えて、各色ごとの個々
のトナー像を、互いに別体とされた複数のITMに転写
しまたは単一のITMの複数の別々の部分に転写し、そ
の後、複数のステップでもって受取部材に対して見当合
わせ状態で転写する、という方法をとることもできる。
最終的なトナー転写の後に、受取部材上のトナー像は、
熱や輻射による融着といったような公知の手法を使用し
て、恒久的に固定される。
【0004】電子写真プロセスにおいては、上述したよ
うに、例えばイオン写真法(イオノグラフィー)や電気
スタイラスや他の公知の手段を使用することによって静
電的潜像が誘電性像部材上に形成され、その後、調色さ
れる。各色ごとに分離したものとすることができる、結
果として得られるトナー像を、その後、ITMへと転写
することができ、さらに、受取部材へと転写し、その
後、融着することができる。電子写真装置は、個々のモ
ジュールが電子写真誘電性像部材と各色ごとのトナー像
を形成して受取部材に転写するためのITMとを有して
いる、互いに直列配置された一連のモジュールを備える
ことができる。
【0005】ニップとは、ローラのうちの、他の部材に
対して圧力がかかった状態で係合している係合領域のこ
とである。この係合領域は、いくらかの変形を起こすこ
ととなる。弾性体によってコーティングされたローラに
より形成された圧力ニップにおいては、オーバードライ
ブが形成されることが知られている。オーバードライブ
とは、ニップ係合領域内におけるローラの接線方向速度
が、ニップ以外の領域におけるローラの接線方向速度と
は、実際に相違している現象のことである。オーバード
ライブは、外部駆動軸を有したローラが、非弾性変形面
を有した移動平面部材を摩擦的に駆動している状況を仮
定して考察することによって、理解することができる。
ニップ以外の領域におけるローラの外径がRであり、ニ
ップ以外のその領域におけるローラの接線方向速度がv
0 であるとすれば、平面に対してスリップ無し状態で当
接しているローラの変形部分の表面速度vは、v=λω
Rによって与えられる。ここで、ωは、軸回りのローラ
の公称角回転速度(ラジアン/単位時間)であり、λ
は、λ=v/v0 によって定義される周縁速度比であ
る。λの値は、原理的には、係合力と引きずりトルク力
とにより、ローラ材料の実効ポアソン比と弾性率とによ
って決定される。重量ポリマー(分子量の大きなポリマ
ー)のポアソン比νは、0.5に近づき、非常にソフト
なポリマー発泡体であれば、ゼロに近づく。K.D.Stack
氏による“Nonlinear Finite ElementModel of Axial V
ariation in Nip Mechanics with Application to Coni
calRollers [Ph. D. Thesis, University of Rocheste
r, Rochester, N.Y. (1995),FIGS. 5-6 and 5-7, pages
81 and 83]” における理論モデル計算において、弾性
変形材料層によってコーティングされた剛直円筒ローラ
が、弾性変形不可能な移動平面部材を引きずることなく
摩擦駆動しているという特殊な場合には、弾性変形材料
は、オーバードライブが無視できるものであるためにす
なわちλ≒1であるために、約0.3というポアソン比
を有しているべきであることが示されている。約0.3
よりもポアソン比が大きい場合には、ローラの(ニップ
によって変形している)周縁部は、2πRよりも大き
く、ローラに対しての平面部材のオーバードライブが形
成されている。すなわち、コーティングされたローラの
ニップ内における表面速度(したがって、平面部材の表
面速度)は、v0 よりも大きい。約0.3よりもポアソ
ン比が小さい場合には、ローラの周縁部は、2πRより
も小さく、ローラに対しての平面部材のアンダードライ
ブが形成されている。すなわち、ニップ内における表面
速度は、v0 よりも小さい。逆に、引きずりが無視でき
る状態で非弾性変形平面部材が、約0.3よりも小さな
νを有したローラを摩擦的に駆動し、ローラを回転させ
ている場合には、ローラの平面部材に対してのオーバー
ドライブがあると言える。なぜなら、駆動されているロ
ーラのうちの、ニップから離間した表面速度は、平面部
材の表面速度よりも速いからである。
【0006】発泡体またはスポンジは、当該技術分野に
おいて周知なように、『フェルト状』材料を備えること
ができる。フェルト状発泡体は、例えば、既に発泡形成
された弾性発泡体を加熱しつつ典型的には一軸的に圧縮
し、その後、圧縮状態のまま冷却し、そして、圧縮負荷
を解除することによって、形成することができる。フェ
ルト状発泡体は、異方的な機械特性を有している。例え
ば、一軸圧縮によって形成されたフェルト状発泡体材料
のヤング率とポアソン比との双方は、圧縮方向に対して
直交する平面内に位置する圧縮方向に沿って相違してい
る。さらに、ソフトな発泡体の場合には小さくなる傾向
のあるポアソン比が、フェルト状の発泡体またはスポン
ジにおいては、負値をとることすらある。
【0007】圧力ニップ内において当接している2つの
材料に関するオーバードライブは、のたうつ可能性があ
り、望ましくない粘着性スリップ現象を示す可能性があ
る。そのような現象は、カラー複写装置内においてカラ
ープリントを形成するために、2つ以上の転写用中間部
材が使用される場合には、像品質に悪影響を及ぼす。例
えば、複数のITMローラのそれぞれによって形成され
るオーバードライブの量がローラごとに変化する場合に
は、各色像どうしの間の互いの見当合わせが劣化するこ
ととなって、像品質に悪影響を及ぼす。あるいは、トナ
ーをこすることとなって、像品質に悪影響を及ぼす。そ
の上、時に『オーバードライブ微分係数』と称されるよ
うな、与えられたローラからのオーバードライブの変化
が、転写ニップの長さに沿って軸方向にまたは径方向に
起こり得る。そのような変化は、例えば、ランアウトや
平行性の欠如や転写ニップを形成する部材の寸法誤差と
いったようなことによって引き起こされ得るような、係
合強度の局所的変化によって形成される。
【0008】電子写真プリント装置は、各色ごとに1つ
のモジュールといったようにして複数のモジュールを備
えることができる。各モジュールは、例えば、感光性ド
ラムと、ドラムの形態とされたITMと、を備えてい
る。例えば、第1モジュールが、シアントナー像を形成
するために設けられ、第2モジュールが、マゼンダトナ
ー像を形成するために設けられ、第3モジュールが、イ
エロートナー像を形成するために設けられ、第4モジュ
ールが、ブラックトナー像を形成するために設けられ
る。各感光性ドラムは、一次帯電ステーションと、レー
ザースキャナやLEDアレイといったようなデジタル式
書込器を使用した露光ステーションと、現像ステーショ
ンと、適切に電気バイアスされたITMドラムに対して
のトナーの静電転写を行う圧力ニップを有した転写ステ
ーションと、クリーニングステーションと、を有してい
る。例えば紙シートやプラスチック透明体といったよう
な受取シートが、一連のモジュールを通して搬送され、
各色ごとのトナー像が、各モジュールのそれぞれのIT
Mから例えば紙といったような受取部材へと、一連の転
写ステーションにおいて逐次的に見当合わせ状態でもっ
て転写される。ITMから受取部材へと各色トナー像が
転写される場所である各トナーステーションは、適切に
電気バイアスされるとともに受取部材の背面側に配置さ
れた転写ローラ(バックアップローラ)によって形成さ
れた圧力ニップを備えている。受取部材上のフルカラー
トナー像は、融着ステーションへと送られ、そこで、ト
ナーが、受取部材に対して融着される。実際には、モジ
ュール内に、誤差的なオーバードライブが存在すること
により(オーバードライブの大きさは、モジュールごと
に相違する)、原理的には、各感光性ドラム上に各潜像
を書き込むタイミングを制御することによって、見当合
わせ(各ITMドラムから受取部材への転写の正確な時
刻によって決定される)を最適化することができる。例
えば、複数のモジュール間にわたって受取部材が搬送さ
れる際に、受取部材のエッジ位置を検出することによっ
て、あるいは、受取部材上の基準マークを検出すること
によって、見当合わせの最適化を行うことができる。こ
の手法は、コストがかかるとともに、手間がかかり、不
便である。しかしながら、この手法では、オーバードラ
イブ微分係数が存在する場合には、ニップに沿った径方
向および軸方向のオーバードライブ変動を、補償するこ
とができない。そのため、調色されたプリントの各部分
に、見当合わせの望ましくない誤差(場合によっては、
像の局所的なばらつき)が発生する。また、大きな引き
ずり力が、モジュール内のドラムと他の部材との間の様
々な接触インターフェースに起因することに注意された
い。オーバードライブの量に影響を与える引きずり力
は、時間依存的な擾乱を有しており、これが、また、見
当合わせにおける誤差を発生させる。
【0009】小さなトナーを使用した高品質像の形成に
際して、ソフトなITMを使用することが、例えば、Ri
mai 氏他による米国特許明細書第5,084,735
号、Ng氏他による米国特許明細書第5,110,702
号、Zaretsky氏による米国特許明細書第5,187,5
26号、Rimai 氏他による米国特許明細書第5,66
6,193号、Tombs 氏他による米国特許明細書第5,
689,787号、に開示されている。ソフトなITM
の使用の利点は、周知であり、特に小さなトナー粒子の
使用に適していることである。小さなトナー粒子とは、
例えば CoulterMultisizer といったような適切な市販
の粒子サイズ測定デバイスによって測定したときに、2
μm〜9μmという体積重みづけ平均粒子径を有したト
ナー粒子として定義される。上記の米国特許明細書第
5,084,735号や米国特許明細書第5,110,
702号や米国特許明細書第5,187,526号や米
国特許明細書第5,666,193号や米国特許明細書
第5,689,787号に開示されているような従来の
ソフトなITMは、典型的には、好ましくは厚さが1m
m〜25mmでありかつヤング率が1MPa〜50MP
aでありかつ電気抵抗率が106 Ωcm〜1012Ωcm
である好ましくは107Ωcm〜109Ωcmであるよう
な弾性体層を備えている。そのような従来のソフトなI
TMにおいては、100MPaよりも大きなヤング率を
有した材料からなる比較的薄い(0.1mm〜20mm
という厚さ)オーバーコート層を備えていることが好ま
しい。ヤング率は、標準的な手法によって決定される。
例えば、Instron Tensile Testerといったような適切な
市販のデバイスを使用して応力印加時の試料の歪みを測
定し、曲線の傾斜をゼロ応力にまで外挿することによっ
て、決定される。
【0010】ITMとPCとを等回転速度(周縁速度)
とするために共通ギヤを使用することは、Yamahata氏他
の名前で発行された米国特許明細書第5,390,01
0号に開示されている。Yamahata氏他による手法には、
転写ニップを形成している一方または双方の部材の弾性
歪みの終了に起因する例えば粘着性のスリップ現象とい
ったようなオーバードライブによる問題点を解決し得な
いという欠点がある。すなわち、ニップを形成している
両部材の(周縁)速度どうしが等速となったときに、オ
ーバードライブ現象によって互いに非等速であることが
要求されることによる問題点を解決し得ないという欠点
がある。
【0011】M.Toshio氏他は、米国特許明細書第5,5
19,475号において、トナー転写を改良し得るよう
PCドラムとITMとの間にスリップを形成するという
微分駆動を開示している。開示された実施形態において
は、微分駆動を行うためのギヤが使用されている。より
詳細には、M.Toshio氏他による米国特許明細書第5,5
19,475号における発明は、PCとITMとの間の
周縁速度差を、0.5%〜3.0%の範囲とすることに
関するものである。これに関しては、Tanigawa氏他によ
る米国特許明細書第5,438,398号を参照するこ
ともできる。
【0012】Xerox 社に対して付与された S.Badesha氏
他による米国特許明細書第5,576,818号という
比較的最近の特許文献には、多層ITMが開示されてお
り、この多層ITMは、電気伝導性基体と、第1ポリマ
ー材料を有してなるソフトな電気抵抗性層と、第2ポリ
マー材料を有してなるトナー解離層と、を備えて構成さ
れている。また、Toshio氏他による米国特許明細書第
5,519,475号にも、多層ITMが開示されてお
り、この多層ITMは、電気伝導性コアと、中程度の電
気抵抗を有した弾性層と、他のポリマー材料からなる中
程度の電気抵抗を有した円滑な外層と、を備えて構成さ
れている。
【0013】Tanigawa氏他による米国特許明細書第5,
438,398号には、発泡体を有することができる弾
性材料からなる単一層によって被覆された金属パイプコ
アを備えてなる転写用中間部材が開示されている。弾性
材料は、厚さが8mmであり、カーボンや亜鉛酸化物等
を分散状態で含有しており、電気抵抗率が105 Ωcm
〜1011Ωcmである。弾性層は、20°〜40°のAs
ker C 硬度を有している。受取シートに対してのトナー
転写のための転写ニップにおいては、転写ローラは、比
較的大いに硬いものであり、導電性コアと厚さが20μ
m〜100μmの薄いフッ素化樹脂製外層とから形成さ
れている。また、カラー像のためのITMとして機能す
るローラが開示されている。この場合、各色ごとの複数
のトナー像は、このITMに対して逐次的に静電的に転
写され、これにより、このITM上にフルカラー像が形
成される。その後、受取シートが、ニップ内の電界方向
を逆向きとした状態で、同一ニップを通過する。これに
より、フルカラー像が、受取シートに対して転写され
る。この時点では、PCドラムは、実際、転写ローラと
して機能する。この場合のITMは、金属製コアと、電
気抵抗率が103 Ωcm〜106 Ωcmという電気伝導
性弾性層と、電気抵抗率が107 Ωcm〜10 11Ωcm
という薄い外層と、を備えて構成されている。電気伝導
性弾性層は、103 Ωcmという電気抵抗率をもたらし
得るようにカーボン粒子が分散されている、発泡EDP
M(エチレン・プロピレン・ジエンモノマー)とするこ
とができる。外層は、例えば酸化チタンを含有し電気抵
抗率が109 Ωcmとされたポリフッ化ビニリデンとい
ったような、低表面エネルギー材料とすることができ
る。このITMローラの硬度は、35°Asker C 硬度で
ある。すなわち、発泡体層は、極めてソフトであり、そ
のため、比較的硬質のローラとの間に形成されるニップ
において、かなりの大きさのオーバードライブが形成さ
れてしまうと予想される。
【0014】静電写真法において特に電子写真法におい
て、見当合わせの良好さおよび像ズレのなさという観点
から高品質の像を得るためには、所定形状のニップ内に
おける係合強度の関数として予測可能かつ制御可能なオ
ーバードライブを形成し得るような、ローラやドラムの
形態とされたITMを提供する必要がある。特に、オー
バードライブが、比較的硬質のPCローラまたはPCド
ラムとの間の第1転写ニップにおいてだけでなく比較的
硬質の転写ローラによって背面支持されている受取部材
との間の第2転写ニップにおいても、係合状態の影響を
弱くしか受けないようなまた好ましくは全く受けないよ
うなITMを提供する必要がある。しかも、係合強度の
変化に対してのまた例えばローラの偏心性や非中心性に
由来するランアウトまたは転写ニップを形成する部材の
または部材構成要素の非平行性や寸法誤差に由来するよ
うな他のプロセスノイズに対してのオーバードライブの
感度を最小化する必要がある。さらに、オーバードライ
ブ(またはアンダードライブ)特性が、例えば受取部材
が第2転写ニップ内に侵入した時に形成され得るような
引きずりの変化に応答しないようなITMを提供する必
要がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の要求は、静電写真
式カラー複写装置の転写用中間部材に関してのオーバー
ドライブとオーバードライブ微分係数との双方を低減さ
せ得る方法および装置を提供する本発明によるITMに
よって満足される。主要な利点は、ローラのランアウト
や取付許容誤差等に関連した係合強度の擾乱に対しての
感度を低減させ得ることである。本発明は、各色ごとの
複数のトナー像どうしの見当合わせにおける改良、およ
び、複写されるべきオリジナル像すなわち入力像の歪み
が最小であるような複写の忠実度における改良、をもた
らす。
【0016】本発明においては、静電写真法において使
用するための転写用中間ローラのための方法および装置
も含めて、静電写真法において使用するための転写用中
間ローラであって、剛直な円筒形コア部材が、0.2〜
0.4という範囲のポアソン比を有している弾性変形可
能構造によって被覆されているような、転写用中間部材
が提供される。好ましくは、コア部材を取り囲む弾性変
形可能構造は、コア部材を取り囲む緩衝層と、この緩衝
層に対して接着されたソフトなブランケット層と、この
ソフトなブランケット層上に形成された薄い硬質外層
と、を備えている。緩衝層に対して接着される薄いフレ
キシブルな電気伝導性電極層も、提案される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下の本発明の好ましい実施形態
の詳細な説明においては、添付図面を参照する。これら
図面のいくつかにおいては、様々な構成部材の相対関係
が図示されている。装置の向きを変更できることは、理
解されたい。理解を明瞭とするために、図面上における
相対比率は、いくつかの部材においては、実際の比率よ
りも誇張して図示されている。
【0018】本発明は、フルカラー静電写真法において
有効であるような、特に1つまたは複数の単一色像を使
用したフルカラー電子写真法において有効であるよう
な、新規な転写用中間部材を開示する。この場合、各単
一色トナー像は、一次像形成部材(primary image-form
ing member, PIFM)上に形成され、その後、第1転
写ステップにおいて、実効的なすなわち動作時のポアソ
ン比が約0.3付近であるような弾性変形構造を有して
なる新規な転写用中間部材(ITM)へと転写される。
その後、トナー像は、第2転写ステップにおいて、例え
ば紙やプラスチックシートといったような受取部材へと
転写される。電子写真記録の代替として、スタイラス式
記録器を使用した各色ごとの一次像の電気画像式記録
や、誘電性部材とすることができるPIFM上にトナー
像を記録するための他の公知の記録方法、を使用するこ
とができる。この場合、トナー像は、ここで説明するI
TMを介して静電的に転写される。一般的に言えば、一
次像が、静電的に形成され、PIFMは、ウェブまたは
ドラムを備えることができる。
【0019】Tombs氏およびBenwood氏が米国特許明細書
第6,075,965号において開示しているように、
各色ごとの複数のトナー像が、一連の対応する単色タン
デムモジュールを通過する移動搬送ウェブ上に付帯され
ている受取シートに対して、互いに見当合わせされて逐
次的に転写される。単色モジュールの各々は、回転する
ソフトなITMローラと、反対向きに回転するPIFM
ローラと、を備えている。各モジュール内において、移
動搬送ウェブは、ITMローラを摩擦的に駆動すること
ができ、ITMローラの回転を引き起こす。一方、IT
Mは、PIFMを摩擦的に駆動することができ、PIF
Mの回転を引き起こす。摩擦駆動において、ITMがソ
フトであるという特性が、比較的柔軟性のない搬送ウェ
ブ(ローラによってバッキングされているすなわち背面
支持されている)によりITMのアンダードライブが引
き起こされる傾向のあること、および、比較的硬質のP
IFMに対してのITMのオーバードライブが引き起こ
される傾向のあることは、理解されるであろう。例えば
4個の連続するモジュールを有しているような装置にお
いては、各モジュール内におけるオーバードライブ(ま
たは、アンダードライブ)の量は、部材どうしの間の係
合状況がいくらかは相違するという限りにおいて、ま
た、例えば許容誤差や周囲温度の相違に起因してといっ
たようにしてそれぞれのモジュールにおけるローラ寸法
がいくらかは相違するという限りにおいて、互いにいく
らかは相違する傾向があることは、理解されるであろ
う。モジュールどうしの間におけるオーバードライブ
(または、アンダードライブ)量のこのような相違は、
重大な色ズレや、受取シート上において互いに重ね合わ
される各色ごとのトナー像どうしの間における見当合わ
せ誤差を引き起こす可能性がある。さらに、与えられた
ニップ内におけるオーバードライブは、転写ニップの長
さに沿っや軸方向または径方向に発生し得るオーバード
ライブ微分係数として知られている誤差を示すことがで
きる。このような誤差は、例えばランアウトやローラ軸
どうしの平行性の欠如や転写ニップを形成する部材どう
しの間の寸法誤差によって起こり得るような係合強度の
局所的変化によって引き起こされることができる。
【0020】本発明によるITMローラの具現は、オー
バードライブ(または、アンダードライブ)の絶対量を
著しく低減することにより、上記の米国特許明細書第
6,078,965号における問題点を、改良する。こ
れにより、モジュールどうしの間において見当合わせ誤
差が発生するという本来的傾向が著しく低減される。よ
り重要なことに、本発明は、また、オーバードライブ微
分係数を抑制することによって電子写真式カラー複写装
置における見当合わせを改良する。これにより、許容誤
差や機械的インパルス遷移や周囲擾乱に対してのオーバ
ードライブの感度が低減する。
【0021】本発明は、カラー像の形成に特に有効であ
り、とりわけ、フルカラー像の形成に特に有効である。
よって、例えば基本色をなすシアン・マゼンダ・イエロ
ー・ブラックトナーからあるいは他の単色トナーから、
フルカラー像を形成することが望ましい。そのような複
数の像を装置内において複数のモジュールを直列配置す
ることによってプリントすることが有利である。4つの
モジュールを備えた装置という好ましい実施形態が、図
1において符号(20)によって示されている。この場
合、各モジュールは、本発明によるITMを備えてお
り、複数の単色トナーのうちの1色に関する像を形成す
ることができる。4つよりも多数のまたは少数のモジュ
ールを使用することもできる。例えば、記号(M1)に
よって示されている第1モジュールは、ローラとするこ
ともできる第1感光性ドラム(PC1)(25)の形態
とされたPIFMと、ドラムともローラともすることが
できる第1転写用中間部材(ITM1)(24)と、を
備えている。他のモジュールも同様に構成されており、
各モジュールは、感光性ドラムと、本発明によるITM
と、図1において第4モジュールに対して示しているよ
うな転写バックアップ用のドラムまたはローラと、を備
えている。第1モジュールは、例えば、シアントナー像
を形成する。この例においては、図示反時計方向に回転
する感光性ドラム(25)を、適切な帯電器(図示せ
ず)によって帯電させ、次に、LEDアレイやレーザー
スキャナや光学的露光器や他の適切な手段(図示せず)
を使用して、像を形成させるようにして露光させる。そ
の後、同じモジュール内の現像ステーション(図示せ
ず)内に備えられている電子写真式現像器の近傍に静電
潜像を付帯した感光体(PC1)を位置させることによ
り、像を現像する。一方の構成部材が磁性キャリア粒子
を備えかつ他方の構成部材がトナー粒子を備えているよ
うないわゆる『2部材型』現像器を使用することが好ま
しい。次に、シアントナー像を、時計方向に回転する第
1転写用中間部材(ITM1)に対しての第1転写ニッ
プ内において静電的に転写する。そして、PC1(2
5)を、クリーニングステーション(図示せず)におい
てクリーニングする。その後、PC1を帯電させ、次な
る静電潜像の形成に供する。受取シート(R1)(2
3)を、受取シート供給ユニット(図示せず)から搬送
する。好ましくは、受取シートを、搬送ベルト(21)
に対して静電的に接着させる。搬送ベルト(23)は、
モータ駆動源によって駆動されるローラ(22A,22
B)を例えば反時計方向に回転させることによって、左
側へと移動させる。紙や透明プラスチックシートとする
ことができる受取シート(23)は、第2転写ニップ
(28)へと到着する。第2転写ニップにおいては、シ
アントナー像が、バックアップ転写ローラ(T1)(2
6)を使用して、R1に対して静電的に転写される。本
発明による転写用中間部材(ITM1)は、1つ以上の
層を有してなるとともに0.2〜0.4という好ましく
は0.25〜0.35というさらに好ましくは0.28
〜0.32という実効的なすなわち動作時のポアソン比
を有した弾性変形可能な表面構造を備えている。弾性変
形可能な表面構造は、PC1からITM1への、およ
び、ITM1からR1への、トナーの高効率転写をもた
らし得るような、適切なニップ接触幅を生成する。受取
部材上にフルカラープリントを形成するために、他の複
数の個別色トナー像(例えば、マゼンダ、イエロー、ブ
ラック)が、受取部材がモジュール間にわたって搬送さ
れる際に、他の同様のモジュール(M2,M3,M4)
において受取部材に対して逐次的(順次的)に転写され
る。要望に応じて、付加的なモジュールを追加すること
ができる。シアン像がM1においてR1に対して転写さ
れる時点においては、他の個別色像は、モジュール(M
2,M3,M4)のそれぞれにおいて受取部材(R2,
R3,R4)のそれぞれに対して転写される。例えばR
5といったような完成品のフルカラープリントは、トナ
ー像を受取部材に対して恒久的に固定するための融着ス
テーション(図示せず)へと搬送される。与えられたモ
ジュールにおける受取部材に対してのITMからのトナ
ー像の転写は、特定のタイミングで(特定の時刻に)行
われなければならない。この特殊性は、(例えば、受取
部材上に設置された基準マークを使用することによっ
て)静電潜像の各々を形成するために使用する露光のタ
イミングを調整することにより、あるいは、受取部材が
既知の速度でもって装置内を搬送される際に既知のタイ
ミングでもって受取部材のエッジ位置を検出することに
よって、達成することができる。見当合わせ誤差(米国
特許明細書第6,075,965号の装置における一連
のモジュール特性において生成される不適合なオーバー
ドライブによって引き起こされるような見当合わせ誤
差)を克服する目的のために、いくらかの程度であれ
ば、露光タイミングを調整することができるけれども、
オーバードライブ微分係数を修正する(各レーザー書込
器において電気的に)ことは、ずっと困難である。しか
しながら、本発明によるITMを使用することにより、
オーバードライブ微分係数のために露光システムを修正
する必要性が不要とされる。
【0022】図1のITMにおける弾性変形可能な表面
構造は、薄い硬質の外層を有することができる。
【0023】図1のITMにおける弾性変形可能な表面
構造は、緩衝層と、この緩衝層に対して接着された付加
的な薄いフレキシブルな電気伝導性電極層と、この電極
層を取り囲むとともにこの電極層に対して接着されたソ
フトなブランケット層と、このブランケット層上にコー
ティングされた薄い硬質外層と、を有することができ
る。ここで、緩衝層のポアソン比は、0.4よりも小さ
な値とされ、好ましくは、0.20〜0.35という値
とされる。また、ソフトなブランケット層のポアソン比
は、0.4〜0.5という値とされ、好ましくは、0.
45〜0.50という値とされる。ソフトなブランケッ
ト層が、実質的に非圧縮性であることが好ましい。
【0024】図1のITMにおける弾性変形可能な表面
構造は、補強バンド上に形成することができる。これに
より、着脱可能かつ交換可能に非接着的にコア部材を取
り囲むとともに、コア部材に対して緊密的に当接する、
スリーブ部材が形成される。
【0025】図12には、ローラの外表面上に一連の表
示マークすなわち目印が形成されている本発明によるI
TMローラ(90)が示されている。これら目印は、ロ
ーラに対してのパラメータ情報を与えるために使用する
ことを意図したものである。外表面は、スリーブ部材を
備えてなるローラ(90)の外表面に対応したものとす
ることができる。その場合、ローラの外表面は、スリー
ブ部材の外表面となる。目印は、ローラの端部近傍にお
いて円筒形表面の一部(91A)上に位置した小領域
(92”)内に配置されている。より好ましくは、目印
は、ローラの端部(91B)上に位置した小領域(9
2’)内に設置されている。この場合、小領域(9
2’)は、好ましくは、エッジまたはリムの近傍に配置
されている(ローラ(90)に設けられている個々の層
は、図示されていない)。スリーブ付きのローラ(9
0)の場合には、小領域(92’)は、好ましくは、ス
リーブのエッジ上に配置される。スリーブ付きのローラ
の場合には、目印をスリーブ部材の内面上に設置するこ
とも、また、有効である。あるいは、スリーブ部材の直
下に位置した部材の表面上に設置することも、また、有
効である。目印が、スリーブ部材の直下に位置した部材
上に設けられる場合には、目印は、スリーブ部材に開口
や切欠を形成することも、また、有効である。これによ
り、動作状態にあるスリーブ部材において、目印を検出
することができる。小領域(92’または92”)の拡
大図(92)は、目印が、符号(93)によって示すよ
うなバーコードの形態とすることができることを示して
いる。バーコードは、例えばスキャナによって読み取る
ことができる。スキャナは、例えば装置の運転時にある
いは装置が使用待受状態にあるときに、本発明によるI
TMローラを観測し得るようにして、電子写真装置内に
取り付けることができる。あるいは、スキャナは、本発
明によるローラの設置時にあるいはメンテナンス時に、
外部に取り付けすることができる。一般に、目印は、目
印検出器(95)によって、読み取ったり感知したり検
出したりすることができる。図12において破線矢印
(B)によって示すように、目印検出器からのアナログ
出力またはデジタル出力は、本発明によるITMローラ
を使用している静電写真装置内に備えられている論理制
御ユニット(LCU)に対して送出することができる。
あるいは、目印検出器からのアナログ出力またはデジタ
ル出力は、本発明によるITMローラの設置時またはメ
ンテナンス時には、例えば携帯式コンピュータ内におい
て処理するといったように、外部処理することができ
る。あるいは、そのような出力は、他の任意の適切なデ
ータプロセッサ内で処理することができる。目印は、光
学的にまたは磁気的にまたはラジオ周波数によって、読
み取ることができる。バーコード(93)に加えて、目
印は、シンボルや通常の単語も含めて、任意の適切なマ
ークとすることができる。あるいは、カラーコードとす
ることもできる。目印は、また、視覚的に読み取ること
ができる、すなわち、目によって解釈することができ
る。ローラ上のカラーコードによる目印は、比較的大き
な色付き領域内に設けることができる。そうでなけれ
ば、カラーコード付きローラにより示されている特性を
目によって容易に解釈させ得るようなマークや他の特徴
物を欠くこととなる。目印は、本発明によるITMロー
ラの摩耗率を測定するために使用することができる。例
えば、所定の摩耗率を有した部分を目印に設けることに
よって、摩耗率を測定することができる。目印の摩耗率
は、例えば目印のうちの摩耗を受ける部分の反射光学密
度を測定することによってあるいは他の適切な手段によ
って、光学的に測定することができる。目印として適切
な材質は、例えば、インクや塗料や磁性材料や反射材料
等があり、これらは、ローラ表面に対して直接的に適用
される。これに代えて、目印を、ローラの外表面に対し
て接着されるラベル上に配置することもできる。目印
は、また、浮き彫りの形態としたり、ダイによるスタン
ピングによって形成したり、あるいは、他の方法によっ
てローラの外表面上の局所的小領域を変形させることに
より形成することができる。このような変形は、接触プ
ローブや他の機械的手段の形態とされた目印検出器(9
5)を使用して、機械的に感知したり、あるいは、検出
したり読み取ったりすることができる。
【0026】異なるタイプの情報を、目印内に符号化し
たり記録したりすることができる。例えば、ローラの外
径を記録することができ、これにより、ニップ幅パラメ
ータをローラ外径に応じて調整することができる。診断
の目的のために、ローラの製造日を目印内に記録するこ
とができる。これにより、ローラの有効寿命の終点を知
ることができて、タイミング良く交換を行うことができ
る。例えば製造後に測定されたようなローラランアウト
に関しての各ローラに関しての特定情報を、目印内に記
録することもできる。
【0027】本発明によるローラの外径(あるいは、ス
リーブ部材の外径)が目印内に記録されている場合に
は、その情報を使用することによって、後述のようにし
て見当合わせシステムの校正時間を短縮することができ
る。例えば、見当合わせシステムは、LED書込ヘッド
に対して供給されるスタートラインクロック信号の速度
を制御するためのソフトウェアアルゴリズムを使用する
ことができる。各個別色モジュールに対して、別々のス
タートラインクロック信号が使用される。各クロック信
号は、各モジュールによって形成されるそれぞれの個別
色像の個別色像長さを制御する。これにより、像にわた
って個別色像長さが正確でありかつ一様であることが、
確保される。一般に、一次像形成ローラとITMローラ
との間における係合強度の変動が速度比を変化させ、こ
のため、例えば係合強度の増減に応じて像長さを伸縮さ
せることにより、像長さを変化させることが知られてい
る。本発明によるローラは、とりわけITMスリーブ部
材は、実際に、同一の外径で製造することはできない。
典型的な変動は、±50μmである。ローラ外径のわず
かの誤差は、一次像形成ローラとITMローラとの間の
係合強度を実効的に変化させることとなる。新たに導入
(設置)されたローラの外径情報を利用することによ
り、見当合わせユニットは、スタートラインクロック信
号を即座に正確なものとすることができる。このため、
像長さおよび一様性が、正確に維持される。スタートラ
インクロック信号を制御するための、アルゴリズム内に
おけるパラメータのこのような調整は、書込ヘッドによ
って書き込まれる各デジタル像の正確な見当合わせを確
保するために制御が必要とされているいくつかのパラメ
ータ調整のうちの1つである。バーコード内に与えられ
ている外径に関しての従来の知識は、見当合わせシステ
ムの校正時間を短縮する。
【0028】静電転写のための適切な電界を使用するこ
とによってPCからITMへのトナー像転写を行うこと
が好ましい。これは、周知なように、ITMを電気的に
バイアスするとともに、PC上の感光層(単一の感光層
または複数の感光層)の直下に配置された電極層を接地
することにより、非常に容易に行われる。ITMから受
取部材への静電的なトナー像転写は、ITMから受取部
材へと移動するようにトナーを付勢し得るよう、転写ロ
ーラに対して適切な電気バイアスを印加することによ
り、非常に容易に行われる。ITMから受取部材へとト
ナーを静電転写するための適切な電界を印加するための
他の方法は、当該技術分野において周知なように、受取
シートの背面に対して、トナーの極性とは反対極性のコ
ロナ帯電を適用することである。これにより、バックア
ップローラをバイアスする必要性が不要とされる。
【0029】電子写真装置内において本発明によるIT
Mを使用した他の実施形態が、図2において符号(3
0)によって示されている。この実施形態においては、
大きなサイズの電気的にバイアスされた転写ローラ(3
1)が使用されている。転写ローラは、ドラムの形態と
することもできる。転写ローラ(31)の周囲には、4
個の個別色モジュールが、直列式に配置されている。各
モジュールは、PCドラムまたはPCローラと、ITM
ドラムまたはITMローラと、を有している。ITMド
ラムまたはITMローラには、0.2〜0.4という好
ましくは0.25〜0.35という実効的なすなわち動
作時のポアソン比を有した弾性変形可能な表面構造が設
けられている。記号(M1)によって示されている第1
モジュールは、記号(PC1)によって示されている感
光性ドラム(33)と、記号(ITM1)によって示さ
れている転写用中間部材(32)と、を備えている。他
のモジュールにおけるPCおよびITMも同様にして示
されている。例えばシアンといったような個別色トナー
像は、モジュール(M1)内において形成され、記号
(R1)によって示されている受取シート(34)に対
して転写される。R1は、供給ユニット(図示せず)か
ら搬送され、転写ニップ(35)を通過する。転写ドラ
ム(31)が矢印の向きに回転したときには、モジュー
ル(M2,M3,M4)において、それぞれのITMか
ら受取シートへと、見当合わせ状態で上書きするように
して、各色トナー像が逐次的(順次的)に転写される。
第1の個別色トナー像がモジュール(M1)において受
取部材(R1)に対して転写される時点においては、他
の個別色トナー像は、受取部材(R2,R3,R4)の
それぞれに対して転写される。完成品のフルカラー像が
既に形成された受取部材(R5)は、融着ステーション
(図示せず)内の融着器に向けて搬送される。4つより
も多数のまたは少数のモジュールを使用することもでき
る。このタイプの電子写真装置は、あまり好ましくな
い。なぜなら、紙の経路が直線状でないからである。ま
た、重力による鉛直方向に対しての各現像ステーション
の向きが互いに同じではないからである。そのような場
合、個々の現像ステーションの適合にコストがかかると
ともに手間がかかる。
【0030】図3は、複数モジュール型の電子写真装置
のさらに他の実施形態を示している。この装置は、4つ
のモジュールを備えたものとして、符号(40)によっ
て示されている。この装置(40)は、本発明によるI
TMを使用することができる。4つよりも多数のまたは
少数のモジュールを使用することもできる。大きなサイ
ズの本発明によるITM(41)は、一連のモジュール
(M1,M2,M3,M4)を経由しつつ時計方向に回
転する。各モジュールは、反時計方向に回転する感光体
(PC1,PC2,PC3,PC4)のそれぞれを有し
ている。ITM(41)は、ドラムまたはローラであっ
て、0.2〜0.4という好ましくは0.25〜0.3
5という実効的なすなわち動作時のポアソン比を有した
弾性変形可能な表面構造を備えている。例えばシアンと
いったような第1の個別色トナー像は、記号(PC1)
によって示されているローラまたはドラム(42)上に
形成され、PC1からITM(41)へと、転写ニップ
(45)内において転写される。例えばマゼンダといっ
たような第2の個別色トナー像は、PC2上に形成さ
れ、第2モジュール(M2)内において、PC2からI
TM(41)へと、シアントナー像に見当合わせしつつ
シアントナー像上に上書きするようにして転写される。
このような操作が繰り返され、最終的には、完成品の複
合フルカラー像が、ITM(41)上に形成される。フ
ルカラー像は、その後、ニップ(46)において、電気
的にバイアスされた転写バックアップローラ(43)を
使用して、供給ユニット(図示せず)から搬送されてく
る受取シート(44)に対して静電的に転写される。こ
のタイプの電子写真装置は、単純であって、図2に示す
装置(30)よりも見当合わせが容易であるけれども、
同様の理由によって、あまり好ましくない。また、4色
分のトナー積層が破裂することなく形成されなければな
らずしかも無傷のまま受取部材に対して一緒に転写され
なければならない場合には、良好な像品質を得ることが
困難であるという付加的な理由により、あまり好ましく
ない。
【0031】例示された装置(20,30,40)や他
の同様の装置に共通した欠点、すなわち、ITMを含む
転写ニップ内におけるオーバードライブの良好な制御の
必要性は、本発明によって克服される。上記の米国特許
明細書第5,084,735号や米国特許明細書第5,
110,702号や米国特許明細書第5,187,52
6号や米国特許明細書第5,666,193号や米国特
許明細書第5,689,787号に開示されているよう
な従来のソフトなITMは、この観点においては、良好
な本来的性能を有しておらず、その結果、転写時にトナ
ー像に誘起される機械的擾乱によって引き起こされる像
欠陥を形成してしまう。このような擾乱は、歪みの蓄積
の直接的な放出であって、オーバードライブに基づく周
縁速度の不適合によって現れる。特に、PCドラムとI
TMドラムとがギヤによって駆動されている装置におけ
る、また、受取部材が一定速度でもって転写ニップを通
過するように駆動される装置における、オーバードライ
ブに基づく周縁速度の不適合によって現れる。オーバー
ドライブが発生しやすいという傾向を低減することによ
って、本発明によるローラは、電子写真のカラー像品質
に実質的な改良をもたらす。
【0032】本発明による弾性変形可能なITMローラ
の好ましい第1実施形態の断面図が、図4において符号
(10)によって示されている。ITM(10)は、剛
直なコア部材(11)と、このコア部材(11)を取り
囲む緩衝層(12)と、この緩衝層(12)に対して接
着された付加的な薄いフレキシブルな電気伝導性電極層
(15)と、この電極層(15)を取り囲むとともにこ
の電極層(15)に対して接着された(あるいは、電極
層(15)が存在しない場合には、緩衝層(12)に対
して接着された)弾性的なソフトなブランケット層(1
3)と、この弾性的なソフトなブランケット層(13)
上に形成された薄い硬質外層(14)と、を備えてい
る。各層の厚さが、例示の目的のために、実際のスケー
ルとな異なるスケールで図示されていることは、理解さ
れたい。コア部材(11)は、好ましくは、例えばアル
ミニウムや他の適切な金属といったような金属から形成
されていて、パイプの形態とされている。コア部材は、
例えばストラット(棒状の構造用部材)等の内部補強部
材を備えることができる。コア(11)は、円筒形であ
って、中心に回転軸を有しており、好ましくは、80μ
mよりも小さなランアウトとされており、さらに好まし
くは、20μmよりも小さなランアウトとされている。
緩衝層(12)は、好ましくは、閉塞気泡を有した弾性
発泡体材料とされる。ただし、いくつかの応用において
は、開放気泡を有した弾性発泡体やスポンジであって
も、有効に使用することができる。発泡体層またはスポ
ンジ層(12)は、さらに、『フェルト化』材料を有す
ることができる。緩衝層(12)の厚さは、好ましく
は、3mm〜25mmであり、より好ましくは、5mm
〜10mmである。
【0033】付加的な電極層(15)を備えている図4
の好ましい第1実施形態の変形例においては、電極層
(15)は、好ましくは、ITM(10)に対してのま
たはITM(10)からのトナー像の静電転写をもたら
すための電界を印加し得るよう、電圧源または電流源に
対して接続される。
【0034】他の実施形態においては、付加的な電極層
(15)が設けられず、コア部材(11)が、電圧源ま
たは電流源の接続対象をなす導電性表面を備えている。
緩衝層(12)は、好ましくは、適切な導電性を有して
いる。このような導電性は、例えば、微細に粉砕された
カーボン粒子や他の導電性粒子を連続相内に分散させる
ことによって、あるいは、適切な静電気防止材料を連続
相内に溶解させることによって、得ることができる。こ
の実施形態においては、緩衝層(12)の電気抵抗率
は、好ましくは108 Ωcm未満であり、より好ましく
は107 Ωcm未満である。
【0035】緩衝層(12)が適度に導電性であるにし
ても、電気的に浮遊状態にあって等電位性をもたらしこ
れによりソフトなブランケット層(13)内における電
界の大いなる一様性を保証し得るという点において、導
電層(15)を設けることが好ましい。
【0036】緩衝層(12)は、好ましくは、ポリウレ
タンやシリコーン樹脂やポリイミドや他の適切な弾性体
を備えるものとされ、例えば、コポリマーやポリマーブ
レンドを備えることができる。また、緩衝層(12)
は、周知なように、電気的特性や機械的特性を改良し得
るような粒状フィラーや他の添加剤を含有することがで
きる。緩衝層(12)は、好ましくは、一様な厚さを有
しているべきであり、例えばコーティングといったよう
な適切な手法によって層(15,13)が適用されるよ
りも前に、例えば冷凍および研削によって円滑化してお
くことができる。コア(11)に対して発泡体またはス
ポンジ層を巻き付けることによって、緩衝層(12)を
形成することができる。ただし、巻付が最も好ましい実
施形態というわけではない。なぜなら、円滑な連結部分
を形成する必要があるという問題点があるからである。
これに代えて、緩衝層(12)は、円筒形モールド内に
おいてコア(11)上に適切なモノマーから化学的に発
泡させた発泡材料を形成し、その後硬化させることによ
って、形成することができる。あるいは、緩衝層(1
2)は、他の任意の適切な方法や手段によってコア(1
1)上に位置させて形成することができる。例えば、互
いに同中心の2つの円筒体からなるモールドを使用する
ことによってチューブ状をなすソフトな弾性体層(1
3)を形成し、その後、内側の円筒体を取り除き、付加
的に、導電体層(15)をチューブ状弾性体層の内面に
対して取り付け、コア(11)を外側円筒体の軸に一致
させつつ挿入し、その後、発泡体層(12)を、コアと
層(13)の内面との間のスペース内に適切なモノマー
の化学的発泡によって形成して、硬化させ、その後、外
側円筒体を取り除くことによって、形成することができ
る。発泡体層(12)の固体相は、好ましくは1×10
6Pa〜2×109Paという範囲の、より好ましくは2
×106Pa〜5×108Paという範囲の、ヤング率を
有している。
【0037】弾性変形可能発泡体の実効ヤング率が、通
常、気体相の存在のために、固体相のヤング率よりもず
っと小さいものであることは明らかである。典型的な発
泡体またはスポンジは、固体相のヤング率よりも1桁小
さなヤング率を有している。発泡体のヤング率(あるい
は、ラミネート材料や複数層材料も含めた、任意の材料
のヤング率)は、巨視的サイズの試料に関しては、例え
ば Instron TensileTesterといったような適切な市販の
デバイスを使用して応力印加時の所定方向に沿っての試
料の歪みを測定し曲線の傾斜をゼロ応力にまで外挿する
といったような標準的な手法を使用することによって、
決定される。発泡体のポアソン比は、巨視的サイズの試
料に関しては、発泡体の棒状試料の一方向に沿って例え
ばデカルト座標のz軸に沿って圧縮応力を印加し、x軸
(またはy軸)に対して平行な対応する横方向歪みを測
定し、その後、x軸歪みをz軸歪みでもって割算するこ
とによって、容易に測定することができる。等方性の発
泡体またはスポンジ材料においては、x軸歪みとy軸歪
みとは、同じである。しかしながら、例えばフェルト化
された発泡体においては、一般に、x軸歪みとy軸歪み
とは、相違する。さらに、発泡体層を含めて複数の層か
らなる複合体ローラのポアソン比の動作時のすなわち実
効的な値は、同じ手法を使用して容易に測定することが
できる。
【0038】ソフトなブランケット層(13)は、緩衝
層(12)に対して適用することができる、あるいは、
チューブ状の形態でコア(11)の導電性外表面に対し
て適用することができる(上述のような特定の実施形態
の場合)。チューブは、熱収縮性の巻付チューブとする
ことができる。しかしながら、これは、材質に制限があ
ることのために、最も好ましい実施形態というわけでは
ない。熱収縮巻付は、明らかに、本発明の範疇内のもの
である。これに代えて、ソフトなブランケット層(1
3)は、円筒形モールド内においてコア(11)上に緩
衝層(12)を発泡形成することの結果として形成され
る弾性スキン層とすることができる。しかしながら、こ
れは、一般的には、あまり好ましくない。なぜなら、一
般に、緩衝層(12)とソフトなブランケット層(1
3)とを互いに異なる材料から形成することが望ましい
からである。一方、弾性体層は、ソフトなブランケット
層(13)のスキン上に直接的にコーティングすること
ができる。ソフトなブランケット層(13)は、例え
ば、緩衝層(12)上に溶液コーティングや浸漬コーテ
ィングを行うことによって、形成することができる。ソ
フトなブランケット層(13)のコーティングを容易と
するために、緩衝層(12)とソフトなブランケット層
(13)との間に、薄い緩衝層またはバリア層(図4に
は図示されていない)を設けることができる。ソフトな
層(13)は、好ましくは0.5mm〜5mmという範
囲の、より好ましくは1mm〜2mmという範囲の、厚
さを有している。ソフトなブランケット層(13)は、
典型的には、緩衝層(12)の電気抵抗率よりも1桁ま
たはそれ以上大きな電気抵抗率を有している。ソフトな
ブランケット層(13)の電気抵抗率は、107 Ωcm
〜1011Ωcmという範囲であり、好ましくは108Ω
cm〜109Ωcmという範囲である。ソフトなブラン
ケット層(13)は、周知なように、電気的特性や機械
的特性を改良し得るよう、粒状フィラーや帯電防止剤を
含有することができる。例えば帯電防止剤や他の添加剤
といったような任意の添加剤を含有しているソフトなブ
ランケット層(13)は、0.5MPa〜50MPaと
いう範囲の、好ましくは1MPa〜10MPaという範
囲の、ヤング率を有している。ソフトなブランケット層
(13)は、好ましくは、ポリウレタン材料を備えて構
成される。しかしながら、ソフトなブランケット層(1
3)は、任意の適切な弾性体から形成することができ
る。
【0039】図4における外層(14)は、薄くかつ比
較的硬質なものである。外層の目的の1つは、トナーの
進入を効果的に防止することである。これにより、受取
部材に対してのトナー粒子の静電転写が促進される。他
の目的は、ローラ(10)のクリーニングを容易なもの
とすることであり、また、クリーニングステーションに
おける摩耗を低減することである。外層(14)は、
0.1μm〜20μmといったように比較的薄く、か
つ、50MPaよりも大きな、好ましくは100MPa
よりも大きな、ヤング率を有していることが好ましい。
外層(14)は、好ましくは、高抵抗とされており、ソ
フトなブランケット層(13)の電気抵抗以上の高抵抗
とされている。外層(14)は、連続層を構成すること
ができる。これに代えて、外層は、当該技術分野におい
て周知なように、分割体から形成することができ、ある
いは、小さな粒子から形成することができる。
【0040】再度図4を参照すると、薄くかつフレキシ
ブルな電極状の導電層(15)(約107 Ωcmよりも
小さな電気抵抗)は、緩衝層(12)とソフトなブラン
ケット層(13)との間に介装された状態で、付加的に
設けられている。任意の適切な好ましいフレキシブルな
導電材料を使用することができる。導電層(15)は、
好ましくは、導電性弾性体である。あるいは、導電層
(15)は、カーボン粉末といったような微細に粉砕さ
れた導電材料が充填された、または、帯電防止材料がド
ーピングされた、弾性体材料とすることができる。これ
に代えて、導電層(15)は、例えば真空蒸着によって
形成された薄い金属層とすることもできる。
【0041】図4に示すITMは、比較的小さなポアソ
ン比を有した緩衝層(12)と、比較的大きなポアソン
比を有したソフトブランケット層(13)と、を備えて
いる。これら層の組合せにより、互いに対抗する傾向の
機械的効果が得られ、そのため、ITMによって形成さ
れる正味のオーバードライブの値を非常に小さなものと
することができる。正味のオーバードライブの値は、ゼ
ロに近づけることができ、あるいは、ゼロとすることが
できる。緩衝層(12)のポアソン比(径方向に応力を
印加したときに測定したポアソン比)は、好ましくは
0.4よりも小さなものであり、より好ましくは0.2
0〜0.35である。ソフトなブランケット層(13)
のポアソン比は、好ましくは0.4〜0.5であり、よ
り好ましくは0.45〜0.50である。
【0042】一方または双方のローラが弾性変形可能と
されているような互いに平行な2つのローラが、ニップ
を形成するようにして互いに押圧されたときには、係合
強度は、当接前の両ローラの公称半径どうしの和から、
ニップ形成後のそれぞれの軸どうしの離間距離を差し引
いたものとして、定義される。
【0043】弾性ローラを他のローラに対して(また
は、他の面に対して)押圧することによって形成された
圧力ニップ内における変形は、両ローラどうしの間の当
接の非スリップ領域内における接線方向歪みを生成す
る。例えば、典型的な固体弾性体から形成されていて実
質的に圧縮不可能である(ポアソン比が大きい)ような
ローラは、ニップ領域内において接線方向の張力歪みを
有するとともにローラ表面が延伸されることとなり、摩
擦によって駆動されている他の硬質ローラのオーバード
ライブを引き起こす。一方、典型的な弾性発泡体から形
成されている(ポアソン比が小さい)ローラは、ニップ
領域内において圧縮可能な接線方向歪みを有することと
なり、摩擦によって駆動されている他の硬質ローラのア
ンダードライブを引き起こす。薄い硬質外層(14)お
よび薄い電極層(15)のすべての微小擾乱を無視すれ
ば、本発明においては、緩衝層(12)が、好ましく
は、ブランケット層(13)のポアソン比よりもずっと
小さなポアソン比を有した圧縮可能な発泡体またはスポ
ンジを備えている限りにおいて、ローラの全体的変形
は、典型的には実質的に非圧縮性であって0.48〜
0.50という範囲のポアソン比を有しているようなソ
フトブランケット層(13)のポアソン比と同等のポア
ソン比を有した単一材料からローラ全体が形成されてい
る場合よりも、極めて小さなものとなる。
【0044】ローラ(10)は、交換可能な着脱可能ス
リーブ部材を備えることができる。このスリーブ部材
は、支持バンドまたは補強バンド(図示せず)を備えて
いる。補強バンドは、コア部材(11)に対して非接着
性の緊密当接を行っており、コア部材(11)を適切に
取り囲んでいる。この場合、緩衝層は、補強バンドに対
して一様に接着される。ローラの他の層(12,13,
14,15)は、上述したものと同様である。スリーブ
部材は、例えば米国特許明細書第4,903,597号
や米国特許明細書第5,415,961号や米国特許明
細書第5,669,045号に開示されているような圧
縮空気技術を使用して、コア(11)に対して着脱する
ことができる。また、スリーブ部材は、コア部材を冷却
してコア部材を収縮させ(あるいは、スリーブ部材を加
熱してスリーブ部材を膨張させ)、スリーブ部材をコア
部材に沿ってスライドさせることにより、着脱すること
もできる。補強バンドは、剛直なものとすることができ
る。しかしながら、フレキシブルであることの方が好ま
しい。補強バンドは、好ましくは、100〜300GP
aという範囲のヤング率を有しており、好ましくは20
μm〜500μmという範囲の、より好ましくは40μ
m〜100μmという範囲の、厚さを有している。例え
ば超音波溶接や接着剤によってシートから形成すること
ができる補強バンドは、金属や弾性体やプラスチックと
いったような任意の適切な材料を備えて構成することが
できる、あるいは、例えば補強されたシリコーンベルト
といったような補強された材料とすることができる。補
強バンドを、ニッケルやスチール製の継ぎ目無しウェブ
や継ぎ目無しチューブの形態とすることが好ましい。
【0045】ローラ(10)の端部近傍の外表面上に、
例えば外層(14)の外表面上に、目印を設けることが
好ましい。目印の配置および目印の特性さらには目印の
検出方法は、上述のローラ(90)の場合と同様であ
る。
【0046】図5は、本発明によるローラの好ましい第
2実施形態の断面図を、全体的に符号(60)によって
示している。プライム付きの符号(11’,12’,1
3’,14’)は、寸法や材質や物理的特性といったよ
うなすべての観点において、図4に関して上述したプラ
イム無しの同一符号の部材に対応している、すなわち、
コア部材(11)と緩衝層(12)とソフトなブランケ
ット層(13)と薄い硬質外層(14)とのそれぞれに
対応している。ITMローラ(60)は、コア部材(1
1’)と、このコア部材(11’)上に形成された緩衝
層(12’)と、ベースクッション層をなすこの緩衝層
(12’)を取り囲むとともに緩衝層(12’)に対し
て緊密接触された硬化層(18)と、この硬化層(1
8)上に形成されたソフトなブランケット層(13’)
と、その上に形成されたフレキシブルな薄い硬質外層
(14’)と、を備えている。硬化層(18)は、電圧
源または電流源に対して接続されたときには電気バイア
ス可能な電極層として機能することができる。硬化層
(18)は、好ましくは、電気伝導性の薄くフレキシブ
ルなものであって、チューブ状ベルトの形態とされる。
硬化層(18)は、好ましくは、継ぎ目無しのものであ
って、導電性ポリマーや例えばファイバや織物材料とい
ったような補強部材も含めて、任意の適切な材料を使用
することができる。好ましくは、硬化層(18)は、例
えばニッケルやステンレススチールといったような板状
金属も含めた任意の適切な強度の大きな金属からなる薄
い金属製バンドである。硬化層(18)は、500μm
よりも薄い厚さとされており、好ましくは、10〜20
0μmという範囲の厚さとされている。硬化層(18)
は、0.1GPaよりも大きなヤング率を有しており、
好ましくは、50〜300GPaという範囲のヤング率
を有している。硬化層(18)として好ましい材料は、
例えば米国ノースカロライナ州 Charlotte所在の Stork
Screens America社から入手可能な電気鋳造ベルトの形
態とされたニッケルである。ローラ(60)は、例えば
モールド内において、コア部材上にベースクッション層
(緩衝層)を形成し、次に、例えばドライアイスを使用
することにより、コアとベースクッション層とからなる
アセンブリを冷却することによりこのアセンブリを収縮
させ、その次に、例えば継ぎ目無しの金属製ベルトの形
態とされた、硬化層を、ベースクッション層上にスライ
ド取り付けすることにより、製造される。例えば室温ま
での加熱後に、例えば溶液コーティング法によって、硬
化層上にソフトブランケット層を形成して、硬化させ、
その後、硬質外層を形成する。
【0047】ローラ(60)においても、交換可能な着
脱可能スリーブ部材を使用することができる。このスリ
ーブ部材は、支持バンドまたは補強バンド(図示せず)
を備えている。補強バンドは、コア部材(11’)に対
して非接着性の緊密当接を行っており、コア部材(1
1’)を適切に取り囲んでいる。この場合、緩衝層は、
補強バンドに対して一様に接着される。ローラの他の層
(12’,13’,14’,18)は、上述したものと
同様である。スリーブ部材は、例えば米国特許明細書第
4,903,597号や米国特許明細書第5,415,
961号や米国特許明細書第5,669,045号に開
示されているような圧縮空気技術を使用して、コア(1
1’)に対して着脱することができる。また、スリーブ
部材は、コア部材を冷却してコア部材を収縮させ(ある
いは、スリーブ部材を加熱してスリーブ部材を膨張さ
せ)、スリーブ部材をコア部材に沿ってスライドさせる
ことにより、着脱することもできる。補強バンドは、剛
直なものとすることができる。しかしながら、フレキシ
ブルであることの方が好ましい。補強バンドは、好まし
くは、100〜300GPaという範囲のヤング率を有
しており、好ましくは20μm〜500μmという範囲
の、より好ましくは40μm〜100μmという範囲
の、厚さを有している。例えば超音波溶接や接着剤によ
ってシートから形成することができる補強バンドは、金
属や弾性体やプラスチックといったような任意の適切な
材料を備えて構成することができる、あるいは、例えば
補強されたシリコーンベルトといったような補強された
材料とすることができる。補強バンドを、ニッケルやス
チール製の継ぎ目無しウェブや継ぎ目無しチューブの形
態とすることが好ましい。
【0048】ローラ(60)の端部近傍の外表面上に、
例えば外層(14’)の外表面上に、目印を設けること
が好ましい。目印の配置および目印の特性さらには目印
の検出方法は、上述のローラ(90)の場合と同様であ
る。
【0049】コンピュータおよび有限要素法を使用し
て、本発明の有効性を示すための2次元での計算を行っ
た。以下の計算例においては、本発明による複合ローラ
(10)は、変形不可能な(剛直な)平面に対して摩擦
接触しつつ回転するものとして考察される。得られた計
算結果は、図1に示すようなローラといったような同様
の構成に、直接的に起因する。計算結果は、ITMか
ら、バックアップローラを使用しつつ比較的変形不可能
な搬送ベルト上に支持された受取シート(高ヤング率の
紙)への、トナー像の転写を示している。一方、トナー
の第1転写は、ドラムPC部材からITMに対して行わ
れる。すなわち、剛直ローラ対ソフトローラという状況
に近い状況で行われる。ITMから受取部材に対しての
トナーの第2転写において寄与する本発明のITMの利
点は、PCドラムからITMドラムに対してのトナーの
第1転写においても寄与する。計算例において報告され
たのと同様の計算は、剛直ローラ対ソフトローラという
構図においても行うことができ、一般に、例えば緩衝層
(12)にとっての最適ポアソン比の値に関してといっ
たように、同様の結果が得られる。しかしながら、同じ
構成で同じローラを使用した場合にはニップ幅が小さく
なり、接線方向歪みは、大きくなる。以下の計算例にお
ける計算は、剛直なコアとこのコアに対して緊密接触し
ているソフトな発泡体層またはスポンジ層とこのソフト
な層に対して緊密接触している弾性ソフトブランケット
層とを備えてなる単純化されたITMドラムに対しての
ものである。図4において符号(14,15)で示すよ
うな薄い層は、計算上は省略されている。モデル形状
は、上記のような簡略化したドラムが、適切なニップ幅
および適切な係合強度(ここで、係合強度とは、ニップ
を形成していないときの両ローラの公称半径の和から、
ニップを形成したときの両ローラの軸どうしの離間間隔
を、差し引いたものである)を生成するような力でもっ
て、剛直な平面部材に対して押圧されたようなものであ
る。ITMが回転することにより、支持プラテンを横切
って摩擦的に駆動される平面部材を摩擦的に駆動する。
【0050】すべての計算例において、摩擦係数は、
0.5であるように選択されている。ローラと剛直平面
部材との間の非スリップ接触における平坦部分(ロック
ダウン領域)の接線方向歪みが、オーバードライブの量
を決定している限りにおいては、摩擦係数は、平面部材
の駆動に関しての最大引きずり力を決定することには無
関係であるように思われることに注意されたい。しかし
ながら、ニップ入口およびニップ出口の直前において
は、いくらかのスリップが、ニップ幅と比べれば極めて
短い距離にわたってではあるけれども、発生する傾向が
あり、このスリップによってモデル形状に弱い影響が引
き起こされる。この弱い影響は、計算において使用する
摩擦係数の仮定値に依存する。計算結果は、摩擦係数の
選択に敏感ではなく、そのため、0.5という値が、実
際のシステムを代理するものとして選択された。
【0051】計算は、300MHz,128MBのコン
ピュータシステムにおいて、ANSYS有限要素モデル化パ
ッケージを使用して、行われた。入力値の各組に対して
の所望の終点は、計算された速度比である。すなわち、
移動平面部材の速度を、無歪みローラの、ニップから離
間した場所における周縁速度または接線方向速度で割算
したものである。計算を始めるに際し、係合強度は、初
期的に、負荷ステップ1として公知なように、スリップ
を抑制するのに十分な摩擦を生成し得るよう回転無しで
0.0254mm(0.001インチ)に設定された。
ローラの移動は、剛直平面部材の対応する接線方向移動
も合わせて、10個のサブステップにおいてローラが合
計で15°回転するに際して297.18mm/秒で開
始された。その間に、係合強度は、特定の値へとシフト
し、特定の計算のために仮定された引きずり力は、最大
値にまで直線的に増大した。負荷ステップ2として公知
のこのプロセスを使用することによって、残りの反復的
数値計算のためのゼロという数値条件が確立された。計
算条件は、負荷ステップ3として公知の10個の1°ず
つのサブステップにおける次なる10°の回転の間は、
また、負荷ステップ4として公知の100個の0.1°
ずつのサブステップにおける次なる10°の回転の間
は、一定に維持された。計算されたオーバードライブを
表す速度比は、負荷ステップ4における平均速度比であ
る。負荷ステップ3の終点における平均速度比が、負荷
ステップ4において得られる速度比と一致することが通
常であり、このことは、行われた計算が、定常状態での
結果であることを保証する。
【0052】以下の計算例1〜4においては、緩衝層の
厚さは、5mmであり、弾性的なソフトなブランケット
層の厚さは、1mmである。コアの直径は、169.6
mmである。ソフトなブランケット層(13)のポアソ
ン比(ν1 )は、全体にわたって0.490に設定され
た。ソフトブランケット層(13)のヤング率
(E1)、緩衝層(12)のヤング率(E2 )、緩衝層
(12)のポアソン比(ν2 )、および、平面状剛直部
材に印加される係合強度および引きずり力が、計算にお
ける変数とされ、体系的に変更される。有限要素法にお
けるモデル化においては、メッシュが、接触の近傍にお
いて均等化したものとして選択される。接触領域外にお
いては、メッシュは、しだいに粗いものとされる。関連
するすべてのフープ応力効果を組み込み得るよう、接触
領域の外部ではメッシュは粗くなってしまうけれども、
システムは、全体的にモデル化された。シミュレートさ
れたメッシュの回転は、計算のデータ収集時に良好な品
質の均等メッシュが係合するように、選択された。8個
のノードを有した2次部材が、ローラ全体にわたって使
用され、4個のノードを有した2次部材が、平面部材に
おいて使用された。接触部材を使用することによって、
係合領域が動的に確立された。ラグランジュ法とペナル
ティ関数法との双方を使用して、同様の計算結果を有し
た接触部材が制御された。接触領域内における剪断摩擦
には、適切な硬さを有したペナルティ関数を使用した。
全体的な結果として、モデル化の詳細には、敏感でない
ことがわかった。
【0053】[計算例1] [緩衝層のポアソン比の影響]移動平面部材の速度を、
ニップからは離間した箇所における無歪みローラの周縁
速度すなわち接線方向速度で割算したものとして定義さ
れる、速度比(λ)が、内側に位置した緩衝層のポアソ
ン比(ν2 )の異なる3つの値に対して、係合強度の関
数として計算された。剛直平面部材に対して印加される
引きずり力は、ゼロであり、ソフトなブランケット層の
ヤング率(E1 )と緩衝層のヤング率(E2 )とは、共
に、3.45MPa(0.5キロポンド/平方インチ
(ksi))である。負荷ステップ4の後における理論
計算結果が、図6に示されている。ν2 =0.490に
対する最上段の曲線は、緩衝層とソフト層とが互いに同
一の機械的特性を有しているようなローラの場合を示し
ている。すなわち、コア部材のコーティング全体が典型
的な実質的に非圧縮性の弾性体から形成されているよう
なローラの場合を示している。この曲線のすべての計算
値は、1を上回っている。つまり、すべての係合強度に
おいて、平面部材は、オーバードライブとなっている。
オーバードライブの大きさは、係合強度に大きく依存し
ている。ν2 =0.350においては、すべての係合強
度において、小さな大きさのオーバードライブが観測さ
れている。しかしながら、1を超えるオーバードライブ
の大きさは、剛直弾性ローラの場合と比較して、Δ=
0.0762mm(0.0030×25.4mm=0.
0030インチ)という係合強度において、約7倍も低
減されている。ν2 =0.350の場合の曲線における
傾斜は、非常に小さい。このことは、傾斜(dλ/d
Δ)がオーバードライブ微分係数の尺度であることによ
り、極めて有利である。ν2 =0.0.200に対する
最下段の曲線は、すべての係合強度において、少量のア
ンダードライブを示しており、また、係合強度に対して
の依存性が小さくすなわち傾斜(dλ/dΔ)が小さ
く、望ましいこと、を示している。約0.30に近いν
2 を選択することが、Δ=0.0762mm(0.00
30インチ)までのすべての係合強度に対しての速度比
の感度を無視できるものとすることができることは、明
らかである。このことの実用上の大いなる重要性は、例
えばローラの偏心や中心ズレの誤差によって発生する係
合の擾乱によって現れるオーバードライブ微分係数が、
ν2 ≒0.30において最小化されることであり、ま
た、0.200≦ν2 ≦0.350において小さな値を
とることである。
【0054】[計算例2] [引きずり力を一定としつつ係合強度を変更した場合]
入力パラメータは、平面部材に対して印加される引きず
り力(正の引きずり力とは、平面部材の移動方向とは逆
向きのものであり、負の引きずり力とは、平面部材の移
動方向とは同じ向きのものである)を除いては、計算例
1の場合と同じである。当然のことながら、引きずり力
は、ローラに対しても同等に印加され、ローラの単位長
さあたりのトルクとして表現することができる。25.
4mm(1インチ)という単位長さあたりに5.23m
m−kg(7.26インチ−オンス)という正の引きず
りトルクを印加したときの結果が、図7に示されてい
る。図7においては、速度比(λ)が、係合強度(Δ)
に対してプロットされている。四角印(□)の中に×が
入っている印や逆三角印(▽)の中に○が入っている印
は、負荷ステップ3の最後の計算によるもので、四角印
(□)や逆三角印(▽)や丸印(○)は、負荷ステップ
4の後によるものである。小さな係合強度にいくほど各
曲線が左下がりになるという湾曲は、係合強度が小さく
なりすぎるとスリップが妨害されることの特徴である。
実際、この場合のパラメータにおいては、0.0254
mm(0.0010インチ)よりも大きな係合強度にお
いてスリップが起こり、0.0508mm(0.002
インチ)よりも小さな係合強度においてはスリップが起
こらない(これらのデータは、図示されていない)。図
6と比較すると、引きずり力が、結果に大きな影響をも
たらすことがわかる。例えば、図7においてν2 =0.
350の場合には、約0.1092mm(0.0043
インチ)という係合強度までのすべての係合強度におい
ては、アンダードライブが発生しており、それ以上の係
合強度においては、オーバードライブが発生している。
一方、引きずり力がゼロである図6の場合には、すべて
の係合強度に対してオーバードライブが発生している。
引きずりがある場合とない場合とを全体的な振舞いで比
較すると、ν2 =0.350とν2 =0.200との場
合に、係合強度に対しての感度(dλ/dΔ)が小さい
という点において、同様である。ν2 の値が小さいよう
なローラの場合には、引きずりが存在している場合に、
良好な振舞いを示すことが明瞭であり、実際の電子写真
装置においても必然的に当てはまることが明瞭である。
【0055】[計算例3] [係合強度を一定としつつ引きずり力を変更した場合]
この計算例においては、係合強度を0.0762mm
(0.0030インチ)という一定値に維持した場合
に、ローラの単位長さあたりの引きずりトルクの関数と
して速度比(λ)を検証した。他のすべてのパラメータ
は、計算例1,2の場合と同じである。図8は、正の引
きずり力と負の引きずり力との双方の効果を示してい
る。引きずり力に対しての感度、すなわち、曲線の傾斜
が、実質的に独立に、ν2 に依存していることがわか
る。さらに、ν2 が0.200よりも大きくかつν2
0.350よりも小さい場合に好ましくは0.3よりも
小さい場合に、オーバードライブまたはアンダードライ
ブが最小化されることが、わかる。
【0056】[計算例4] [緩衝層の硬さの影響]内側に位置する緩衝層の硬さの
変化の影響すなわち緩衝層のヤング率(E2 )の変化の
影響が、図9に示されている。図9においては、速度比
(λ)が係合強度(Δ)に対してプロットされている。
入力データは、緩衝層のヤング率がソフトブランケット
層のヤング率(E1 )の10分の1へと低減されること
すなわちE1=3.45MPa(0.5ksi)に対し
てE2=0.345MPa(0.05ksi)とされる
ことを除いては、引きずり力がゼロである計算例1の場
合と同じである。結果は、負荷ステップ4の後のものが
示されている。緩衝層を柔らかくすることは、劇的な効
果を示す。すべてのでに関して、アンダードライブが観
測されている。図9の最上段の曲線は、内側に位置する
緩衝層とソフトブランケット層とが共に実質的に圧縮不
可能でありかつ緩衝層がソフトブランケット層よりも1
0倍柔らかいという仮定的状況を示している。オーバー
ドライブを形成する一様ローラの場合(図6における最
上段の曲線)と比較すると、双方の曲線においてν1
ν2とが互いに同じ(0.490)であるにもかかわら
ず、緩衝層を柔らかくすることでアンダードライブが形
成されることがわかる。このようなかなり柔らかいロー
ラの場合に、0.0508mm(0.0020インチ)
という係合強度のところにおいて矢印で示すように、ニ
ップ幅が6mmとかなり大きいことに注意されたい。こ
の結果は、ポアソン比だけがオーバードライブが形成さ
れるのかあるいはアンダードライブが形成されるのかを
決定するのではないことを明瞭に示している。また、こ
の結果は、ν2 =0.350に関しての図6の曲線と図
9の曲線とを比較することによっても、結論づけること
ができる。かなりソフトな緩衝層を有したこのタイプの
ローラに関しては、0.0762mm(0.003イン
チ)以下の係合強度に関する平均として、係合強度に対
しての感度(dλ/dΔ)が最も小さくなる条件は、計
算例1の場合のような0.30付近という値ではなく、
ν2 ≒0.43であると評価することができる。しかし
ながら、実際の応用において有効である係合強度の大き
な条件下においては、図9により、係合強度の大きい条
件でオーバードライブ微分係数を最小化するには約0.
3付近のν2 が好ましいことが明瞭である。
【0057】[計算例5] [係合強度を一定としたときのソフトな緩衝層の影響:
緩衝層のポアソン比の効果]この計算例においては、各
層の厚さが、先のいくつかの計算例といささか相違して
おり、係合強度は、Δ=2.54mm(0.100イン
チ)とされていて、先の計算例よりも、かなり大きいも
のとされている。ローラの外径は、同じである(18
1.6mm)ものの、ソフトブランケット層の厚さは、
3.175mm(0.125インチ)であり、内側に位
置する緩衝層の厚さは、12.70mm(0.5イン
チ)である。ヤング率は、計算例4の場合と同じであっ
て、緩衝層は、ソフトブランケット層よりも10分の1
の硬さとされている。引きずりは、ゼロである。図10
は、ソフトブランケット層が先と同じくν1 =0.49
0というポアソン比である場合に、緩衝層のポアソン比
の関数として、速度比の計算値を示している。ν2
0.36である場合に、速度比が1となることがわか
る。緩衝層の厚さとソフトブランケット層の厚さとが先
の計算例とはあまり相違していないことにより、この結
果から、図9のローラの場合、この計算例と同等に大き
な係合強度においてはゼロというオーバードライブしか
生成しないことが、結論づけられる。
【0058】上記の複数の計算例による分析は、内側に
位置した緩衝層のポアソン比が、0.2〜0.4という
範囲にあることが好ましいこと、また、0.20〜0.
35という範囲にあることが一層好ましいこと、を示し
ている。係合強度は、好ましくは、内側に位置した緩衝
層の厚さの約15%〜20%よりも小さい。
【0059】図11には、弾性変形可能構造を有した本
発明によるローラの第3実施形態が、符号(50)によ
って端面図で示されている。ローラ(50)は、チュー
ブ状をなす円筒形の剛直なコア部材(51)と、このコ
ア部材に対して接着された弾性変形可能構造(52)
と、を備えている。弾性変形可能構造(52)は、0.
2〜0.4という好ましくは0.25〜0.35という
さらに好ましくは0.28〜0.32という範囲の実効
的なすなわち動作時のポアソン比を有している。好まし
くは、弾性変形可能構造(52)は、薄くかつ硬質のフ
レキシブルな外層(53)を有している。
【0060】コア部材(51)は、好ましくは、例えば
アルミニウムや他の適切な金属といったような金属から
形成されていて、例えばストラット(棒状の構造用部
材)等の内部補強部材を備えることができる。
【0061】硬質外層(53)は、図4における外層
(14)について説明したのと同じ寸法および性質を有
している。
【0062】弾性変形可能構造(52)は、1つまたは
複数の層を備えることができる。弾性変形可能構造(5
2)の厚さは、重要ではなく、典型的には、2mm〜1
5mmという厚さである。動作上のすなわち実効的なヤ
ング率は、典型的には、0.5MPa〜50MPaとい
う範囲であり、好ましくは、1MPa〜10MPaとい
う範囲である。
【0063】弾性変形可能構造(52)の機械的または
電気的性質を制御するために、弾性変形可能構造(5
2)は、さらに、硬化層や粒子フィラーや帯電防止剤や
複合材料や発泡体を含む多相材料の中からの1つまたは
複数のものを有することができる。
【0064】ローラ(50)は、さらに、交換可能な着
脱可能スリーブ部材を備えることができる。このスリー
ブ部材は、支持バンドまたは補強バンド(図示せず)を
備えている。補強バンドは、コア部材(51)に対して
非接着性の緊密当接を行っており、コア部材(51)を
適切に取り囲んでいる。この場合、緩衝層が、補強バン
ドに対して一様に接着される。ローラの他の層(52,
53)は、上述したものと同様である。スリーブ部材
は、圧縮空気技術を使用して、コア(51)に対して着
脱することができる。また、スリーブ部材は、コア部材
を冷却してコア部材を収縮させ(あるいは、スリーブ部
材を加熱してスリーブ部材を膨張させ)、スリーブ部材
をコア部材に沿ってスライドさせることにより、着脱す
ることもできる。補強バンドは、剛直なものとすること
ができる。しかしながら、フレキシブルであることの方
が好ましい。補強バンドは、好ましくは、100〜30
0GPaという範囲のヤング率を有しており、好ましく
は20μm〜500μmという範囲の、より好ましくは
40μm〜100μmという範囲の、厚さを有してい
る。例えば超音波溶接や接着剤によってシートから形成
することができる補強バンドは、金属や弾性体やプラス
チックといったような任意の適切な材料を備えて構成す
ることができる、あるいは、例えば補強されたシリコー
ンベルトといったような補強された材料とすることがで
きる。補強バンドを、ニッケルやスチール製の継ぎ目無
しウェブや継ぎ目無しチューブの形態とすることが好ま
しい。
【0065】ローラ(50)の端部近傍の外表面上に、
例えば弾性変形可能構造(52)の外表面上に、目印を
設けることが好ましい。目印の配置および目印の特性さ
らには目印の検出方法は、上述のローラ(90)の場合
と同様である。
【0066】本発明は、静電写真式カラー複写装置の転
写用中間部材に関してのオーバードライブとオーバード
ライブ微分係数との双方を低減させ得る方法および装置
を提供する。主要な利点は、各色ごとの複数のトナー像
どうしの見当合わせにおける改良、および、複写される
べきオリジナル像すなわち入力像の歪みが最小であるよ
うな複写の忠実度における改良、をもたらすことであ
る。
【0067】以上説明したように、本発明者らが、以下
の特性のものを意図していることは明瞭である。
【0068】[特性1A]静電写真法において使用する
ための転写用中間ローラであって、剛直な円筒形コア部
材と;該コア部材を取り囲む緩衝層と;該緩衝層に対し
て接着された付加的な薄いフレキシブルな電気伝導性電
極層と;該電極層を取り囲むとともに該電極層に対して
接着されたソフトなブランケット層と;該ソフトなブラ
ンケット層上に形成された薄い硬質外層と;を具備して
なり、前記緩衝層のポアソン比が、0.4よりも小さな
値とされていることを特徴とする転写用中間ローラ。 [特性1B]静電写真法において使用するための転写用
中間ローラであって、剛直な円筒形コア部材と;該コア
部材を取り囲む緩衝層と;該緩衝層を取り囲むとともに
該緩衝層に対して緊密接触した硬化層と;該硬化層上に
形成されたソフトなブランケット層と;該ソフトなブラ
ンケット層上に形成された薄い硬質外層と;を具備して
なり、前記緩衝層のポアソン比が、0.4よりも小さな
値とされていることを特徴とする転写用中間ローラ。
【0069】[特性2A]特性1A記載のローラにおい
て、前記緩衝層のポアソン比が、0.20〜0.35と
いう範囲の値とされていることを特徴とするローラ。 [特性2B]特性1B記載のローラにおいて、前記緩衝
層のポアソン比が、0.20〜0.35という範囲の値
とされていることを特徴とするローラ。 [特性3A]特性1A記載のローラにおいて、前記緩衝
層が、開放気泡構造または閉塞気泡構造の形態とされた
固体相を有した発泡体とされていることを特徴とするロ
ーラ。 [特性3B]特性1B記載のローラにおいて、前記緩衝
層が、開放気泡構造または閉塞気泡構造の形態とされた
固体相を有した発泡体とされていることを特徴とするロ
ーラ。 [特性4A]特性1A記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層のポアソン比が、0.4〜0.5とい
う範囲の値とされていることを特徴とするローラ。 [特性4B]特性1B記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層のポアソン比が、0.4〜0.5とい
う範囲の値とされていることを特徴とするローラ。 [特性5A]特性4A記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層のポアソン比が、0.45〜0.50
という範囲の値とされていることを特徴とするローラ。 [特性5B]特性4B記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層のポアソン比が、0.45〜0.50
という範囲の値とされていることを特徴とするローラ。 [特性5C]特性5A記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層が、実質的に非圧縮性であって、0.
48〜0.50という範囲のポアソン比を有しているこ
とを特徴とするローラ。 [特性5D]特性5C記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層が、実質的に非圧縮性であって、0.
48〜0.50という範囲のポアソン比を有しているこ
とを特徴とするローラ。 [特性6A]特性1A記載のローラにおいて、前記緩衝
層が、前記コア部材に対して接着されていることを特徴
とするローラ。 [特性6B]特性1B記載のローラにおいて、前記緩衝
層が、前記コア部材に対して接着されていることを特徴
とするローラ。 [特性7A]特性1A記載のローラにおいて、前記緩衝
層が、前記コア部材に対して非接着性でもって緊密接触
している継ぎ目無しのチューブ状補強バンドに対して接
着され、前記補強バンドと前記緩衝層と前記付加的な電
極層と前記ソフトブランケット層と前記薄い硬質外層と
が、互いに一体となって、継ぎ目無しの多層からなるチ
ューブ状の交換可能かつ着脱可能なスリーブ部材を形成
していることを特徴とするローラ。 [特性7B]特性1B記載のローラにおいて、前記緩衝
層が、前記コア部材に対して非接着性でもって緊密接触
している継ぎ目無しのチューブ状補強バンドに対して接
着され、前記補強バンドと前記緩衝層と前記付加的な電
極層と前記ソフトブランケット層と前記薄い硬質外層と
が、互いに一体となって、継ぎ目無しの多層からなるチ
ューブ状の交換可能かつ着脱可能なスリーブ部材を形成
していることを特徴とするローラ。 [特性8A]特性1A記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層のヤング率が、0.5MPa〜50M
Paという範囲とされていることを特徴とするローラ。 [特性8B]特性1B記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層のヤング率が、0.5MPa〜50M
Paという範囲とされていることを特徴とするローラ。 [特性9A]特性8A記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層のヤング率が、1MPa〜10MPa
という範囲とされていることを特徴とするローラ。 [特性9B]特性8B記載のローラにおいて、前記ソフ
トブランケット層のヤング率が、1MPa〜10MPa
という範囲とされていることを特徴とするローラ。 [特性10A]特性1A記載のローラにおいて、前記ソ
フトブランケット層の厚さが、0.5mm〜5mmとい
う範囲とされていることを特徴とするローラ。 [特性10B]特性1B記載のローラにおいて、前記ソ
フトブランケット層の厚さが、0.5mm〜5mmとい
う範囲とされていることを特徴とするローラ。
【0070】[特性11A]特性10A記載のローラに
おいて、前記ソフトブランケット層の厚さが、1mm〜
2mmという範囲とされていることを特徴とするロー
ラ。 [特性11B]特性10B記載のローラにおいて、前記
ソフトブランケット層の厚さが、1mm〜2mmという
範囲とされていることを特徴とするローラ。 [特性12A]特性1A記載のローラにおいて、前記ソ
フトブランケット層の電気抵抗率が、107 Ωcm〜1
11Ωcmという範囲とされていることを特徴とするロ
ーラ。 [特性12B]特性1B記載のローラにおいて、前記ソ
フトブランケット層の電気抵抗率が、107 Ωcm〜1
11Ωcmという範囲とされていることを特徴とするロ
ーラ。 [特性13A]特性12A記載のローラにおいて、前記
ソフトブランケット層の電気抵抗率が、108 Ωcm〜
109 Ωcmという範囲とされていることを特徴とする
ローラ。 [特性13B]特性12B記載のローラにおいて、前記
ソフトブランケット層の電気抵抗率が、108 Ωcm〜
109 Ωcmという範囲とされていることを特徴とする
ローラ。 [特性14A]特性3A記載のローラにおいて、前記発
泡体が、フェルト化された発泡体であることを特徴とす
るローラ。 [特性14B]特性3B記載のローラにおいて、前記発
泡体が、フェルト化された発泡体であることを特徴とす
るローラ。 [特性15A]特性3A記載のローラにおいて、前記発
泡体の前記固体相が、1×106 Pa〜2×109 Pa
という範囲のヤング率を有していることを特徴とするロ
ーラ。 [特性15B]特性3B記載のローラにおいて、前記発
泡体の前記固体相が、1×106 Pa〜2×109 Pa
という範囲のヤング率を有していることを特徴とするロ
ーラ。 [特性16A]特性15A記載のローラにおいて、前記
発泡体の前記固体相が、2×106 Pa〜5×108
aという範囲のヤング率を有していることを特徴とする
ローラ。 [特性16B]特性15B記載のローラにおいて、前記
発泡体の前記固体相が、2×106 Pa〜5×108
aという範囲のヤング率を有していることを特徴とする
ローラ。 [特性17A]特性1A記載のローラにおいて、前記緩
衝層の電気抵抗率が、108 Ωcmよりも小さいものと
されていることを特徴とするローラ。 [特性17B]特性1B記載のローラにおいて、前記緩
衝層の電気抵抗率が、108 Ωcmよりも小さいものと
されていることを特徴とするローラ。 [特性18A]特性17A記載のローラにおいて、前記
緩衝層の電気抵抗率が、107 Ωcmよりも小さいもの
とされていることを特徴とするローラ。 [特性18B]特性17B記載のローラにおいて、前記
緩衝層の電気抵抗率が、107 Ωcmよりも小さいもの
とされていることを特徴とするローラ。 [特性19A]特性1A記載のローラにおいて、前記緩
衝層の電気抵抗率が、前記ソフトブランケット層の電気
抵抗率よりも小さいものとされていることを特徴とする
ローラ。 [特性19B]特性1B記載のローラにおいて、前記緩
衝層の電気抵抗率が、前記ソフトブランケット層の電気
抵抗率よりも小さいものとされていることを特徴とする
ローラ。 [特性20A]特性1A記載のローラにおいて、前記緩
衝層の厚さが、3mm〜25mmの範囲とされているこ
とを特徴とするローラ。 [特性20B]特性1B記載のローラにおいて、前記緩
衝層の厚さが、3mm〜25mmの範囲とされているこ
とを特徴とするローラ。
【0071】[特性21A]特性20A記載のローラに
おいて、前記緩衝層の厚さが、5mm〜10mmの範囲
とされていることを特徴とするローラ。 [特性21B]特性20B記載のローラにおいて、前記
緩衝層の厚さが、5mm〜10mmの範囲とされている
ことを特徴とするローラ。 [特性22A]特性1A記載のローラにおいて、前記付
加的電極層が、電流源または電圧源に対して接続されて
いることを特徴とするローラ。 [特性22B]特性1B記載のローラにおいて、前記硬
化層が、電流源または電圧源に対して接続されているこ
とを特徴とするローラ。 [特性23A]特性1A記載のローラにおいて、前記薄
い硬質外層が、50MPaよりも大きなヤング率を有
し、かつ、0.1μm〜20μmという範囲の厚さを有
し、かつ、前記ソフトブランケット層の電気抵抗率より
も大きな電気抵抗率を有していることを特徴とするロー
ラ。 [特性23B]特性1B記載のローラにおいて、前記薄
い硬質外層が、50MPaよりも大きなヤング率を有
し、かつ、0.1μm〜20μmという範囲の厚さを有
し、かつ、前記ソフトブランケット層の電気抵抗率より
も大きな電気抵抗率を有していることを特徴とするロー
ラ。 [特性24A]特性1A記載のローラにおいて、前記緩
衝層のヤング率が、前記ソフトブランケット層のヤング
率と同程度の大きさとされていることを特徴とするロー
ラ。 [特性24B]特性1B記載のローラにおいて、前記緩
衝層のヤング率が、前記ソフトブランケット層のヤング
率と同程度の大きさとされていることを特徴とするロー
ラ。
【0072】[特性25]静電写真法において使用する
ための転写用中間ローラであって、剛直な円筒形コア部
材と;該コア部材を取り囲むとともに1つまたは複数の
層を有してなる弾性変形可能構造と;を具備してなり、
前記弾性変形可能構造が、0.2〜0.4という範囲
の、動作時のすなわち実効的なポアソン比を有している
ことを特徴とする転写用中間ローラ。 [特性26]特性25記載のローラにおいて、前記弾性
変形可能構造が、0.25〜0.35という範囲の、動
作時のすなわち実効的なポアソン比を有していることを
特徴とするローラ。 [特性27]特性26記載のローラにおいて、前記弾性
変形可能構造が、0.28〜0.32という範囲の、動
作時のすなわち実効的なポアソン比を有していることを
特徴とするローラ。 [特性28A]特性25記載のローラにおいて、前記弾
性変形可能構造が、前記コア部材に対して非接着性でも
って緊密接触している継ぎ目無しのチューブ状補強バン
ドに対して接着され、前記補強バンドと前記弾性変形可
能構造とが、互いに一体となって、継ぎ目無しの多層か
らなるチューブ状の交換可能かつ着脱可能なスリーブ部
材を形成していることを特徴とするローラ。 [特性28B]特性28A記載のローラにおいて、前記
弾性変形可能構造が、該弾性変形可能構造上に形成され
た薄い硬質外層を有していることを特徴とするローラ。 [特性29A]特性1A記載のローラにおいて、前記薄
い硬質外層が、50MPaよりも大きなヤング率を有し
ていることを特徴とするローラ。 [特性29B]特性1B記載のローラにおいて、前記薄
い硬質外層が、50MPaよりも大きなヤング率を有し
ていることを特徴とするローラ。 [特性29C]特性28B記載のローラにおいて、前記
薄い硬質外層が、50MPaよりも大きなヤング率を有
していることを特徴とするローラ。 [特性30A]特性29A記載のローラにおいて、前記
薄い硬質外層が、100MPaよりも大きなヤング率を
有していることを特徴とするローラ。 [特性30B]特性29B記載のローラにおいて、前記
薄い硬質外層が、100MPaよりも大きなヤング率を
有していることを特徴とするローラ。 [特性30C]特性29C記載のローラにおいて、前記
薄い硬質外層が、100MPaよりも大きなヤング率を
有していることを特徴とするローラ。 [特性31A]特性1A記載のローラにおいて、前記薄
い硬質外層が、0.1μm〜20μmという範囲の厚さ
を有していることを特徴とするローラ。 [特性31B]特性1B記載のローラにおいて、前記薄
い硬質外層が、0.1μm〜20μmという範囲の厚さ
を有していることを特徴とするローラ。 [特性31C]特性28B記載のローラにおいて、前記
薄い硬質外層が、0.1μm〜20μmという範囲の厚
さを有していることを特徴とするローラ。 [特性32A]特性7A記載のローラにおいて、前記補
強バンドが、ニッケルまたはスチールから形成されてい
ることを特徴とするローラ。 [特性32B]特性7B記載のローラにおいて、前記補
強バンドが、ニッケルまたはスチールから形成されてい
ることを特徴とするローラ。 [特性32C]特性28A記載のローラにおいて、前記
補強バンドが、ニッケルまたはスチールから形成されて
いることを特徴とするローラ。
【0073】[特性33A]複写方法であって、回転可
能な一次像形成部材(PIFM)をなすローラまたはド
ラムを備えて各々が構成されている1つまたは複数の静
電転写モジュールを準備し;剛直な円筒形コア部材と、
該コア部材を取り囲む緩衝層と、該緩衝層に対して接着
された付加的な薄いフレキシブルな電気伝導性電極層
と、該電極層を取り囲むとともに該電極層に対して接着
されたソフトなブランケット層と、該ソフトなブランケ
ット層上に形成された薄い硬質外層と、を備えてなると
ともに、前記緩衝層のポアソン比が、0.4以下の値と
されているような、反対方向に回転する転写用中間部材
(ITM)をなすドラムまたはローラを、前記各モジュ
ール内に準備し;前記各回転可能一次像形成部材と前記
各反対方向回転転写用中間部材との間に、第1の圧力転
写ニップを形成し;前記各一次像形成部材上に、個別単
色トナー像を形成し;前記各一次像形成部材とそれぞれ
の前記各反対方向回転転写用中間部材との間の前記第1
圧力転写ニップ内に、転写電界を形成し;前記各一次像
形成部材からそれぞれの前記各転写用中間部材へと、前
記個別単色トナー像の各々を、静電的に転写し;トナー
像受領面を有するまたは支持する移動ウェブを準備し;
各モジュール内に、前記回転可能一次像形成部材と同じ
向きに回転する転写ローラをそれぞれ準備し;各モジュ
ール内において、前記各転写用中間部材とそれぞれの前
記各転写ローラとの間に前記移動ウェブを挟み付けるこ
とにより、それぞれの第2転写ニップを形成するととも
に、それぞれの前記第2転写ニップ内における前記転写
ローラの接線方向と平行に前記ウェブを移動させ;前記
各転写用中間部材とそれぞれの前記各転写ローラとの間
の前記第2転写ニップ内に、転写電界を形成し;それぞ
れの第2転写ニップ内において、前記各個別単色トナー
像が前記受領面上に見当合わせ状態で上書きされるよう
にして、それぞれの前記各ITMから前記受領面へと前
記個別単色トナー像を静電的に転写し、これにより、前
段のモジュールにおいてITMによって前記受領面へと
既に転写された個別単色トナー像と合わさって複合像を
形成する;ことを特徴とする複写方法。 [特性33B]特性33A記載の複写方法において、前
記緩衝層のポアソン比を、0.20〜0.35という範
囲の値とすることを特徴とする複写方法。
【0074】[特性34A]複写方法であって、回転可
能な一次像形成部材(PIFM)をなすローラまたはド
ラムを備えて各々が構成されている1つまたは複数の静
電転写モジュールを準備し;剛直な円筒形コア部材と、
該コア部材を取り囲むとともに1つまたは複数の層を有
してなる弾性変形可能構造と、を備えてなるとともに、
前記弾性変形可能構造が、0.2〜0.4という範囲
の、動作時のすなわち実効的なポアソン比を有している
ような、反対方向に回転する転写用中間部材(ITM)
をなすドラムまたはローラを、前記各モジュール内に準
備し;前記各回転可能一次像形成部材と前記各反対方向
回転転写用中間部材との間に、第1の圧力転写ニップを
形成し;前記各一次像形成部材上に、個別単色トナー像
を形成し;前記各一次像形成部材とそれぞれの前記各反
対方向回転転写用中間部材との間の前記第1圧力転写ニ
ップ内に、転写電界を形成し;前記各一次像形成部材か
らそれぞれの前記各転写用中間部材へと、前記個別単色
トナー像の各々を、静電的に転写し;トナー像受領面を
有するまたは支持する誘電材料を備えている移動ウェブ
を準備し;各モジュール内に、前記回転可能一次像形成
部材と同じ向きに回転する転写ローラをそれぞれ準備
し;各モジュール内において、前記各転写用中間部材と
それぞれの前記各転写ローラとの間に前記移動ウェブを
挟み付けることにより、それぞれの第2転写ニップを形
成するとともに、それぞれの前記第2転写ニップ内にお
ける前記転写ローラの接線方向と平行に前記ウェブを移
動させ;前記各転写用中間部材とそれぞれの前記各転写
ローラとの間の前記第2転写ニップ内に、転写電界を形
成し;それぞれの第2転写ニップ内において、前記各個
別単色トナー像が前記受領面上に見当合わせ状態で上書
きされるようにして、それぞれの前記各ITMから前記
受領面へと前記個別単色トナー像を静電的に転写し、こ
れにより、前段のモジュールにおいてITMによって前
記受領面へと既に転写された個別単色トナー像と合わさ
って複合像を形成する;ことを特徴とする複写方法。 [特性34B]特性34A記載の複写方法において、前
記弾性変形可能構造の動作上のまたは実効的なポアソン
比を、0.25〜0.35という範囲の値とすることを
特徴とする複写方法。 [特性34C]特性34B記載の複写方法において、前
記弾性変形可能構造の動作上のまたは実効的なポアソン
比を、0.28〜0.32という範囲の値とすることを
特徴とする複写方法。
【0075】[特性35]特性1B記載のローラにおい
て、前記硬化層が、500μmよりも小さな厚さとされ
ていることを特徴とするローラ。 [特性36]特性35記載のローラにおいて、前記硬化
層が、10〜200μmという範囲の厚さとされている
ことを特徴とするローラ。 [特性37]特性1B記載のローラにおいて、前記硬化
層が、0.1GPaよりも大きなヤング率を有している
ことを特徴とするローラ。 [特性37]特性37記載のローラにおいて、前記硬化
層が、50〜300GPaという範囲のヤング率を有し
ていることを特徴とするローラ。
【0076】本発明について、現時点での好ましい実施
形態を参照して詳細に説明してきたけれども、本発明の
精神および範囲内において変形や修正を行い得ること
は、理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による転写用中間部材と、受取部材の
ための搬送ベルトと、を使用した、4つのモジュールを
備えてなる電子写真式カラー複写装置を誇張したスケー
ルで示す概略的な側面図である。
【図2】 本発明による転写用中間部材と、受取部材に
対してトナー像を転写するための共通バッキングドラム
部材と、を使用した、4つのモジュールを備えてなる電
子写真式カラー複写装置を誇張したスケールで示す概略
的な側面図である。
【図3】 各色ごとのトナー像を各モジュールにおいて
逐次的に受領しその後受取部材に対して転写を行う本発
明による1つの転写用中間部材を各モジュールが共通し
て使用している、4つのモジュールを備えてなる電子写
真式カラー複写装置を誇張したスケールで示す概略的な
側面図である。
【図4】 ソフトなブランケット層によって取り囲まれ
た緩衝層を有した本発明によるローラの第1実施形態を
誇張したスケールで示す概略的な横断面図である。
【図5】 ソフトなブランケット層によって緩衝層が取
り囲まれているとともにソフトブランケット層上に硬化
層が形成されている本発明によるローラの第2実施形態
を誇張したスケールで示す概略的な横断面図である。
【図6】 引きずりがゼロの場合に、ソフトなブランケ
ット層によって緩衝層が被覆されてなる本発明によるロ
ーラの緩衝層のポアソン比の様々な値に関して、係合強
度の関数としての速度比の計算結果を示すグラフであ
る。
【図7】 正の公称引きずりトルクを印加した場合に、
ソフトなブランケット層によって緩衝層が被覆されてな
る本発明によるローラの緩衝層のポアソン比の様々な値
に関して、係合強度の関数としての速度比の計算結果を
示すグラフである。
【図8】 公称係合強度の場合に、ソフトなブランケッ
ト層によって緩衝層が被覆されてなる本発明によるロー
ラの緩衝層のポアソン比の様々な値に関して、引きずり
トルクの関数としての速度比の計算結果を示すグラフで
ある。
【図9】 引きずりがゼロの場合に、ソフトなブランケ
ット層の10分の1の大きさのヤング率とされた緩衝層
がソフトなブランケット層によって被覆されてなる本発
明によるローラの緩衝層のポアソン比の様々な値に関し
て、係合強度の関数としての速度比の計算結果を示すグ
ラフである。
【図10】 ソフトなブランケット層によって緩衝層が
被覆されてなる本発明によるローラの緩衝層のポアソン
比の関数としての速度比の計算結果を示すグラフであ
る。
【図11】 動作時のすなわち実効的なポアソン比が
0.2〜0.4である本発明によるITMローラの第3
実施形態を誇張したスケールで示す概略的な横断面図で
ある。
【図12】 ローラの端部近傍の小領域内に配置された
目印が外面上に形成されている本発明によるITMロー
ラの外部の様子を示す図である。
【符号の説明】
10 ITMローラ 11 コア部材 11’ コア部材 12 緩衝層 12’ 緩衝層 13 ソフトなブランケット層 13’ ソフトなブランケット層 14 外層 14’ 外層 15 電極層 18 硬化層 20 装置 23 受取シート 24 転写用中間部材(ITM) 25 感光性ドラム(PIFM) 26 転写ローラ 27 第1転写ニップ 28 第2転写ニップ 30 電子写真装置 31 転写ローラ 32 転写用中間部材(ITM) 33 感光性ドラム(PIFM) 34 受取シート 35 第2転写ニップ 40 電子写真装置 41 転写用中間部材(ITM) 42 感光性ドラム(PIFM) 43 転写ローラ 44 受取シート 45 第1転写ニップ 46 第2転写ニップ 50 ローラ 51 コア部材 52 弾性変形可能構造 53 外層 60 ローラ 90 ITMローラ
フロントページの続き (72)発明者 スティーヴン・コルミエ アメリカ合衆国・14586・ニューヨーク・ ウェスト・ヘンリエッタ・アルヴァースト ーン・ウェイ・300 (72)発明者 ジョン・ダブリュ・メイ アメリカ合衆国・14616・ニューヨーク・ ロチェスター・サウスウッド・レイン・44 (72)発明者 ボーデン・エイチ・ミルズ アメリカ合衆国・14580・ニューヨーク・ ウエブスター・アダムス・ロード・ウエス ト・499 (72)発明者 ボニー・パターソン アメリカ合衆国・14617・ニューヨーク・ ロチェスター・ラドナー・レイン・100 (72)発明者 デイヴィッド・ジェイ・ケスネル アメリカ合衆国・14534−1023・ニューヨ ーク・ピッツフォード・ワイドウオーター ズ・レイン・27 (72)発明者 ドナルド・エス・リマイ アメリカ合衆国・14580・ニューヨーク・ ウェブスター・ピー・オー・ボックス・ 505 (72)発明者 ケネス・ディ・スタック アメリカ合衆国・14450・ニューヨーク・ フェアポート・ウエンロック・ロード・17 Fターム(参考) 2H200 FA04 GA12 GA23 GA33 GA34 GA44 GB41 HA02 HB12 HB22 JA02 JC02 JC09 JC13 JC15 JC16 JC17 JC20 LA12 MA03 MA06 MA08 MA20 MB02 MB04 MC01 MC05 MC08 PB24 PB38 PB39 3J103 AA02 AA15 FA02 FA30 HA04 HA05 HA12 HA20 4F213 AD05 AD17 AE03 AE08 AG03 AG08 AH04 AH33 WA15 WA41 WB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電写真法において使用するための転写
    用中間ローラであって、 剛直な円筒形コア部材と;該コア部材を取り囲むととも
    に、チューブ状ベルトの形態とされた補強バンドと、該
    補強バンド上に形成された1つまたは複数の層を有して
    なる弾性変形可能構造と、を備えたスリーブ部材と;を
    具備してなり、 前記弾性変形可能構造が、0.2〜0.4という範囲
    の、動作時のすなわち実効的なポアソン比を有している
    ことを特徴とする転写用中間ローラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の転写用中間ローラにおい
    て、 前記スリーブ部材が、 前記補強バンド上に形成された緩衝層と;該緩衝層に対
    して接着された付加的な薄いフレキシブルな電気伝導性
    電極層と;該電極層を取り囲むとともに該電極層に対し
    て接着されたソフトなブランケット層と;該ソフトなブ
    ランケット層上に形成された薄い硬質外層と;を備えて
    構成されていることを特徴とする転写用中間ローラ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の転写用中間ローラにおい
    て、 前記補強バンドが、100〜300GPaという範囲の
    ヤング率と、20μm〜500μmという範囲の厚さ
    と、を有したものとされ、 前記緩衝層が、固体相のヤング率が1×106Pa〜2
    ×109Paという範囲であるような発泡体とされてい
    ることを特徴とする転写用中間ローラ。
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