JP3378162B2 - 画像形成装置および誘電体シートの製造方法 - Google Patents

画像形成装置および誘電体シートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザープリン
タ、複写機、レーザーファックス、およびそれらの複合
機器等の画像形成装置、および当該画像形成装置の転写
媒体の表層に用いられる誘電体シートの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、感光体ドラムに形成された静
電潜像にトナーを付着させて現像し、可視像化されたト
ナー像を、転写ドラムに巻き付けられた転写材に転写す
る画像形成装置がある。
【0003】このような画像形成装置は、例えば図10
に示すように、誘電体層101aを有する円筒101内
部に、転写紙Pを吸着するコロナ帯電器102と、感光
体ドラム103表面に形成されたトナー像を転写紙Pに
転写させるコロナ帯電器104とが別々に配設されてお
り、各帯電器102・104によって転写紙Pの吸着と
転写とを別々に行うようになっている。
【0004】また、図11に示すように、外層の半導電
体層201aと内層の基材201bとの2層構造の円筒
201と、搬送された転写紙Pを上記円筒201に沿わ
せて保持するためのグリップ機構202とを備えた画像
形成装置がある。この画像形成装置では、搬送された転
写紙Pを上記グリップ機構202によりその端部を掴ん
で円筒201の表面に沿わせた後、円筒201の外層の
半導電体層201aに電圧を印加するか、あるいは円筒
201内部に設けられた帯電器により放電することによ
って円筒201表面を帯電させて、感光体ドラム103
のトナー像を転写紙Pに転写するようになっている。
【0005】ところが、図10に示す画像形成装置で
は、転写ローラである円筒101が誘電体層101aの
みの一層構造となっているため、その内部に、上記した
コロナ帯電器102・104を配設する必要がある。こ
のため、円筒101の大きさが制限され、装置を小型化
することができないという問題が生じている。
【0006】また、図11に示す画像形成装置では、転
写ローラである円筒201を2層構造とすることで、転
写紙Pにトナー像を転写するための円筒201の帯電を
行うようになっているので、帯電器の数が少なくて済
む。しかしながら、上記グリップ機構202を備えてい
るので、画像形成装置全体の構成が複雑なものとなり、
これによって、装置全体の部品点数が多くなり、装置の
製造に係る費用が増加するという問題が生じている。
【0007】そこで、上記問題点を解決するために、例
えば特開平2−74975号公報には、接地された金属
ロール上に導電性ゴムと誘電体フィルムとが積層された
転写ドラムにおける転写材の剥離位置付近に、ユニポー
ラ電源により駆動されるコロナ帯電器を設けた画像形成
装置が開示されている。上記の画像形成装置では、コロ
ナ帯電器によって誘電体フィルムに電荷を誘起させて転
写材を転写ドラムに吸着させている。また、転写材が吸
着されるとさらに電荷が誘起され、転写が行われる。
【0008】したがって、上記の画像形成装置によれ
ば、転写ドラム表面を帯電させて行う転写材の吸着およ
びトナー像の転写を、一つの帯電器のみを用いて行うこ
とができ、その結果、転写ドラムを小型化することがで
きる。また、転写材を保持するための上記したグリップ
機構202等のような機構を必要とせず、簡素な構造で
転写材を吸着させることができる。
【0009】また、特開平5−173435号公報およ
びUSP5390012には、発泡体からなる弾性層と
該弾性層を覆う誘電体層とを少なくとも有する転写ドラ
ムを備え、感光体ドラム上に順次形成された各色のトナ
ー像を、上記転写ドラムに吸着された転写材上に順次重
ね合わせて転写し、転写材上にカラー画像を形成する転
写装置が開示されている。
【0010】上記転写装置では、電荷付与手段としての
吸着ローラを用いて、転写ドラム上に転写材を静電吸着
させている。また、上記弾性層と上記誘電体層との間に
10μm以上の空隙を設けることによって、誘電体層の
裏面(転写材のない側)に電荷を蓄積している。これに
よって、環境に左右されずに電位を維持することがで
き、転写ドラムに対する転写材の吸着能力を向上させて
いる。また、弾性層と誘電体層との間に絶縁性粒子を分
散させて、転写ドラム表面に転写材を吸着させるのに必
要な電界を形成する方法も記載されている。
【0011】また、上記公報には開示されていないが、
誘電体層と弾性層との間に中間抵抗層を設ける方法もあ
り、この場合、上記弾性層と上記誘電体層との間に形成
される空隙によって生じる電界変化が最小限になるもの
と考えられる。
【0012】また、特公平5−84902号公報には、
感光体ドラム上に形成されるトナー像を転写位置で転写
材に転写するための転写ドラムを有する多重転写装置が
開示されている。上記転写ドラムには、誘電率が3.0
〜13.0、厚みが70〜200μm、臨界表面張力が
40dyne/cm以下の誘電体層が積層されている。
上記多重転写装置では、このような誘電体層の電気特性
によって環境・雰囲気での転写性能が維持され、また、
上記臨界表面張力によって転写材分離後の転写ドラム表
面のクリーニング性が保証されている。
【0013】また、従来から、例えば図12に示すよう
に、アルミニウム等からなる導電体層301の上面に半
導電体層302および誘電体層303がこの順で積層さ
れた構造の転写ドラムも提案されている。この種の転写
ドラムでは、例えばEPDM(エチレン・プロピレン・
ジエン共重合体)に導電性微粒子、発泡剤等の混合され
た発泡体で半導電体層302が構成されている。これに
より、半導電体層302内部に無数の微細な空隙が形成
されると共に、この空隙によって転写ドラムの表面にク
ッション性が付与される。また、導電体層301に電圧
が印加されて図示しないグランドローラとの間で電位差
が生じたとき、上記の空隙で放電現象が生じ、この放電
により誘電体層303の裏面(半導電体層302側の
面)に電荷が生じて、転写材に対して強い吸着力が生ま
れるようになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
2−74975号公報の構成では、転写ドラムの表面帯
電が、コロナ帯電器の空中放電によって行われている。
このため、カラー複写のように、転写が複数回行われる
ような場合では、一回の転写が終わる毎にコロナ帯電器
により電荷が補給される。したがって、上記コロナ帯電
器の駆動を制御するための、ユニポーラ電源等で構成さ
れる帯電ユニットが必要となり、その結果、装置の構成
部品が増加すると共に、装置の製造に係る費用が増加す
るという問題が生ずる。
【0015】また、上記構成では、空中放電によって転
写ローラ表面を帯電させているので、転写ドラム表面に
疵が付くと電界領域が小さくなる。その結果、上記の疵
の部分で電界バランスが狂い、その部分で白抜け等の転
写不良が生じ、画質の低下が生じる。また、空中放電で
は、転写ローラ表面を帯電させるための電圧が大きく、
画像形成装置の駆動エネルギーが増大する。さらに、上
記の空中放電は、空気の温度、湿度等の環境に影響され
易いため、環境変化が生じた際に転写ローラの表面電位
がばらつき易い。その結果、転写材の吸着不良および印
字みだれ等が生じ易くなるという問題が生ずる。
【0016】また、特開平5−173435号公報およ
びUSP5390012の構成では、転写ドラムを構成
する弾性層と誘電体層との間に空隙が設けられているの
で、転写を繰り返し行うと、誘電体層と感光体とのニッ
プを形成するときに経時的に誘電体層の変形が繰り返さ
れ、空隙の大きさが経時的に大きくなる。つまり、発泡
体からなる弾性層と誘電体層との間に形成される、誘電
体層とは別体の空隙の大きさが均一ではなくなる。ま
た、この場合、弾性層の抵抗値も一定とはならない。そ
の結果、転写を繰り返し行うにつれて画質が低下すると
いう問題が生ずる。また、空隙の大きさおよび誘電体層
の抵抗値を均一にするためには転写装置の構造が複雑な
ものとなり、この場合、装置の製造コストが上昇すると
いう問題も生ずる。
【0017】また、上記公報においては、弾性層の硬
度、電荷付与手段(吸着ローラ)と転写ドラム間の接触
圧は規定されておらず、電荷付与手段(吸着ローラ+バ
イアス電圧印加方法)と転写ドラム間に形成されるニッ
プ幅もしくはニップ時間についても本文では述べられて
いない。つまり、どのような転写材においてもニップ時
間が固定であると考えられている。
【0018】一般に、一定のニップ時間内に転写材に注
入される電荷の量が、用いる転写材によって異なること
は周知であり、転写材を誘電体に静電吸着する能力は、
転写ドラムの硬度、言い換えれば転写ドラムの弾性的な
変形量に依存する。したがって、上記公報の構成では、
転写材の種類によっては、転写ドラムの帯電転写能力が
低下する。その結果、感光体ドラム上に形成されたトナ
ー像が転写材に良好に転写されないという問題が生ず
る。さらに、この方式では、転写ドラム上への転写材の
吸着のための吸着ローラ電源と、トナー転写を行う際、
転写材にトナーと逆極性の電圧を印加するための電源と
の少なくとも2つの電源が必要となり、装置の構成部品
が増加し、装置が大型化するという問題も生ずる。
【0019】また、発泡体を用いて空隙を形成している
ために、転写時のトナー量によっては発泡の跡が現れる
場合がある。そこで、このような空隙による不具合を解
消する方法として、例えばキャノン株式会社製の画像形
成装置LBP2030では、転写ドラムの表層に用いた
誘電体シートの裏面に中抵抗のコーティングを施すこと
により、弾性層の空隙によって生じる局所的な電界差を
均一化している。
【0020】しかし、このような市販のフルカラーカラ
ープリンタでは、電気的吸着力だけで転写材を安定的に
保持することが困難であり、転写材を保持するための転
写材グリッパ等が必要となる。その結果、部品点数が増
加し、装置が大型化するという問題が生ずる。
【0021】また、図12に示す転写ドラムの構成で
は、半導電体層302内部の気泡がほぼ均一な大きさで
形成されているので、高温高湿、低温低湿の使用環境に
かかわらず、画像品質が低下する。
【0022】ここで、べた/ハーフトーンのソリッド転
写と文字転写とを両方とも満足させるためには、気泡粒
径を均一に小さくすることによって、転写ドラムの硬度
を大きくする必要がある。しかし、気泡粒径を均一に小
さくすると、高温高湿の環境下において、文字の線が抜
けるような現象が発生し、画像品質が低下すると共に、
電気力線の力を利用した転写材吸着性能も低下する。
【0023】一方、気泡粒径を均一に大きくして転写ド
ラムの硬度を小さくすると、今度は特に、低温低湿環境
下において、発泡領域内に存在する空隙に基づく画像抜
けや画像の散りが発生し、著しく画像品質が低下する。
【0024】ここで、例えば気泡粒径が1mmくらいに
なると、べた転写の場合でも明確に画像抜けがわかり、
気泡粒径が500μm以上ではハーフトーン転写の場合
に画像抜けが現れてくることが実験的にわかっている。
【0025】したがって、静電気的な力によって転写材
を転写ドラム表面に吸着保持しつつ、感光体から上記転
写材にトナー像の転写を行う画像形成装置では、高温高
湿、低温低湿等の様々な使用環境を考慮する必要があ
る。しかし、上記転写ドラムの構成では、半導電体層3
02内部の気泡がほぼ均一な大きさで形成されているの
で、高温高湿、低温低湿の使用環境にかかわらず、画像
品質が低下する。その結果、転写材の吸着不良、印字み
だれ、画質低下等が生じ易いという問題が生ずる。
【0026】また、画像抜け等を回避するために、例え
ば転写ドラムの半導電体層302と誘電体層303の間
に導電性膜(8〜9Ω・cm程度)を設けることも考え
られるが、この場合、転写材吸着性能が著しく低下する
ので、転写材を保持するための転写材グリッパが必要と
なり、装置が大型化する。
【0027】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、簡単な構成で、転写ドラ
ム等の転写媒体の表面電位を均一に、且つ安定して保持
し、転写材の転写媒体への吸着不良および転写材へのト
ナー像の転写不良を無くし、転写性能の向上を図ること
ができる画像形成装置を提供すると共に、当該画像形成
装置の転写媒体の表層に用いられる誘電体シートの製造
方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る画
像形成装置は、上記の課題を解決するために、表面にト
ナー像が形成される像担持体と、該像担持体に転写材を
当接させることによって、上記像担持体上に形成された
トナー像を転写材に転写させる転写媒体と、該転写媒体
の外周に配置され、上記転写媒体に上記転写材を電気的
に吸着保持させる吸着手段とが設けられ、上記転写媒体
は、少なくとも半導電体層と該半導電体層を支持する導
電性基体とからなり、上記半導電体層は、比誘電率が1
0以上であり、上記導電性基体側に向かうにつれて気泡
粒径が大きくなるように形成された発泡領域を有してい
ることを特徴としている。
【0029】上記の構成によれば、吸着手段によって転
写材が転写媒体に電気的に吸着保持される。そして、転
写媒体の回転によって転写材が像担持体に当接すると、
上記像担持体と上記転写媒体との間に生じる電位差によ
り、該像担持体上に形成されたトナー像が上記転写材に
転写される。
【0030】このとき、上記転写媒体の半導電体層は、
導電性基体側に向かうにつれて気泡粒径が大きくなるよ
うに形成された発泡領域を有しているので、気泡粒径の
大きい上記半導電体層の裏面側、すなわち、導電性基体
側で所望の弾性を得ることができると共に、気泡粒径の
小さい上記半導電体層の表面側、すなわち、転写材との
接触面側で所望の表面平滑性を得ることができる。
【0031】したがって、上記構成によれば、転写媒体
の弾性と表面平滑性とを両方得ることができるので、高
温高湿、低温低湿の使用環境にかかわらず、転写材を安
定して保持することができると共に、転写媒体に対する
転写材の吸着性を良好に維持することができる。その結
果、転写性能が向上するので、トナー像の転写不良、印
字みだれ、画質低下等を確実に回避することができる。
また、転写材を安定して保持することができるので、ブ
レークダウンの生じにくい安定した装置を提供すること
ができる。また、さらには、上記のような簡単な構成で
画像形成装置を実現することができるので、装置の小型
化をも図ることができる。加えて、上記の構成によれ
ば、所定の電位減衰速度を得ることができると共に、転
写媒体または中間転写媒体の表面電位を安定かつ十分に
維持することができる。その結果、特に多重転写時にお
いて転写材を良好に吸着保持することができると共に、
画像の散りを抑制することができる。
【0032】請求項2の発明に係る画像形成装置は、上
記の課題を解決するために、表面にトナー像が形成され
る像担持体と、該像担持体に当接し、上記像担持体上の
トナー像が一時的に転写される中間転写媒体と、該中間
転写媒体に一時的に転写されたトナー像を転写材に静電
転写させる転写手段とが設けられ、上記中間転写媒体
は、少なくとも半導電体層と該半導電体層を支持する導
電性基体とからなり、上記半導電体層は、比誘電率が1
0以上であり、上記導電性基体側に向かうにつれて気泡
粒径が大きくなるように形成された発泡領域を有してい
ることを特徴としている。
【0033】上記の構成によれば、像担持体上のトナー
像が、該像担持体に当接した中間転写媒体に一時的に転
写される。そして、上記中間転写媒体と上記転写手段と
の間に生じる電位差により、上記中間転写媒体上のトナ
ー像が転写材に静電転写される。
【0034】このとき、上記中間転写媒体の半導電体層
は、導電性基体側に向かうにつれて気泡粒径が大きくな
るように形成された発泡領域を有しているので、気泡粒
径の大きい上記半導電体層の裏面側、すなわち、導電性
基体側で所望の弾性を得ることができると共に、気泡粒
径の小さい上記半導電体層の表面側、すなわち、像担持
体または転写材との接触面側で所望の表面平滑性を得る
ことができる。
【0035】したがって、上記構成によれば、中間転写
媒体の弾性と表面平滑性とを両方得ることができるの
で、高温高湿、低温低湿の使用環境にかかわらず、転写
材を安定して保持することができ、その結果、転写性能
が向上するので、トナー像の転写不良、印字みだれ、画
質低下等を確実に回避することができる。また、転写材
を安定して保持することができるので、ブレークダウン
の生じにくい安定した装置を提供することができる。ま
た、さらには、上記のような簡単な構成で画像形成装置
を実現することができるので、装置の小型化をも図るこ
とができる。加えて、上記の構成によれば、所定の電位
減衰速度を得ることができると共に、転写媒体または中
間転写媒体の表面電位を安定かつ十分に維持することが
できる。その結果、特に多重転写時において転写材を良
好に吸着保持することができると共に、画像の散りを抑
制することができる。
【0036】請求項3の発明に係る画像形成装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1または2の構成に
おいて、上記発泡領域の気泡粒径は、100〜500μ
mであることを特徴としている。
【0037】上記の構成によれば、低温低湿での画像抜
けや文字抜け等を発生させることなく、転写材の吸着性
能を良好に維持することができる。
【0038】請求項4の発明に係る画像形成装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし3のいずれ
かに記載の構成において、上記半導電体層の厚さは、3
00〜6000μmであることを特徴としている。
【0039】上記の構成によれば、画像の転写抜けや転
写むらを生じさせることなく、転写材の吸着性能を良好
に維持することができる。また、トナー像を転写材に転
写させるときの転写電界を比較的容易に調整することが
でき、上記転写電界の設定自由度を広げることができ
る。
【0040】請求項5の発明に係る画像形成装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし4のいずれ
かに記載の構成において、上記半導電体層は、発泡基ま
たは発泡剤を含む誘電体ポリマーシートの、対向する面
同士が互いに異なる温度で加熱されること、あるいは、
発泡基または発泡剤を含む誘電体ポリマーの円筒形の型
の内面が加熱されることにより、上記誘電体ポリマーが
発泡されて、上記導電性基体側に向かうにつれて気泡粒
径が徐々に大きくなるように形成された発泡領域を有し
ていることを特徴としている。
【0041】
【0042】請求項6の発明に係る画像形成装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし5のいずれ
かに記載の構成において、上記半導電体層が、エチレン
・プロピレン・ジエン共重合体、ポリウレタン、ウレタ
ン、ナイロン、シリコン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチ
レンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ポリノルボルネ
ンゴムのうちの1つと、少なくとも発泡剤とが混合され
て構成されていることを特徴としている。
【0043】上記の構成によれば、このような材料は比
較的安価であるので、上記の材料で半導電体層が構成さ
れることにより、装置の製造コストが低減され、従来よ
りも安価で安定した装置を提供することができる。
【0044】請求項7の発明に係る画像形成装置は、上
記の課題を解決するために、請求項6に記載の構成にお
いて、上記発泡剤が窒素系発泡剤であることを特徴とし
ている。
【0045】上記の構成によれば、上記発泡剤が窒素系
発泡剤であるので、半導電体層内部を容易に発泡させる
ことができ、簡易な工程で半導電体層を形成することが
できる。
【0046】請求項8の発明に係る画像形成装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし5のいずれ
かに記載の構成に加えて、上記半導電体層が、プロピレ
ンオキサイド、エチレンオキサイド、ポリエーテルポリ
オール、トリレンジイソシアネート、1−4ブタンジオ
ール、シリコン系界面活性剤、ジブチルチンジラウレー
トのうちの1つ、もしくは複数における化学反応により
形成される発泡基を含んでいることを特徴としている。
【0047】上記の構成によれば、上記の発泡基は一般
的な安定材料であるので、安定した装置を提供すること
ができる。
【0048】請求項9の発明に係る画像形成装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし8のいずれ
かに記載の構成に加えて、上記半導電体層が、導電性微
粒子を含んでいることを特徴としている。
【0049】上記の構成によれば、半導電体層内に導電
性微粒子が分散されることにより、半導電体層の抵抗を
電気的に調整することが容易となる。したがって、半導
電体層における抵抗のばらつきを容易に低減することが
できる。
【0050】請求項10の発明に係る画像形成装置は、
上記の課題を解決するために、請求項9の構成におい
て、上記導電性微粒子が、カーボン、カーボンブラッ
ク、酸化チタニウムのうちの少なくとも1つであること
を特徴としている。
【0051】上記の構成によれば、半導電体層における
抵抗のばらつきを確実に低減することができる。
【0052】請求項11の発明に係る画像形成装置は、
上記の課題を解決するために、請求項1ないし10のい
ずれかに記載の構成に加えて、上記半導電体層が、イオ
ン性導電材料を含んでいることを特徴としている。
【0053】上記の構成によれば、半導電体層がイオン
性導電材料を含んでいるので、イオン性導電材料を含ん
でいない場合に比べ、均質な半導電体層を形成すること
ができる。
【0054】請求項12の発明に係る画像形成装置は、
上記の課題を解決するために、請求項11の構成におい
て、上記イオン性導電材料が、過塩素酸ナトリウム、過
塩素酸カルシウム、塩化ナトリウム、変性脂肪族ジメチ
ルエチルアンモニュウムエトサルフェート、ステアリル
アンモニュウムアセテート、ラウリルアンモニュウムア
セテート、オクタデシルトリメチルアンモニュウム過塩
素酸塩のうちの少なくとも1つであることを特徴として
いる。
【0055】上記の構成によれば、均質な半導電体層を
確実に形成することができる。
【0056】請求項13の発明に係る誘電体シートの製
造方法は、上記の課題を解決するために、転写材を電気
的に吸着保持し、表面にトナー像が形成された像担持体
に上記転写材を当接させることによって、上記像担持体
上に形成されたトナー像を上記転写材に転写させる転写
媒体の表層に用いられる誘電体シートの製造方法であっ
て、発泡基または発泡剤を含む誘電体ポリマーを加熱し
て、シート状に加工成形する工程と、加工成形されたシ
ートの対向する面同士を互いに異なる温度で加熱して、
上記誘電体ポリマーを発泡させる工程とからなることを
特徴としている。
【0057】上記の構成によれば、シート状に加工成形
された誘電体ポリマーを加熱すると、上記誘電体ポリマ
ーはその内部の発泡基または発泡剤によって発泡する。
そして、このような発泡体で構成される誘電体シート
を、例えばアルミニウムからなる素管に導電性接着剤を
介して巻き付けることにより、転写媒体が形成される。
【0058】ここで、加工成形されたシートを加熱する
際、上記シートの対向する面同士を互いに異なる温度で
加熱するので、加熱温度の高い側では、加熱温度の低い
側よりも発泡が促進する。その結果、得られる誘電体シ
ートは、一方の面から他方の面に向かうにつれて徐々に
気泡粒径が大きくなる発泡領域を有して形成される。こ
れにより、気泡粒径の大きい側の面で所望の弾性を確保
することができる一方、気泡粒径の小さい側の面で所望
の表面平滑性を得ることができるようになる。
【0059】したがって、上記構成によれば、転写媒体
を形成した際に、転写媒体の弾性と表面平滑性とを両方
得ることができるので、高温高湿、低温低湿の使用環境
にかかわらず、転写材を安定して保持することができる
と共に、転写媒体に対する転写材の吸着性を良好に維持
することができる。その結果、転写性能が向上するの
で、トナー像の転写不良、印字みだれ、画質低下等を確
実に回避することができる。また、転写材を安定して保
持することができるので、ブレークダウンの生じにくい
安定した装置を提供することができる。さらに、上記の
ような比較的簡易な方法によって誘電体シートを製造す
ることができるので、誘電体シートの製造に要するコス
トを低減することができると共に、装置の価格をも低減
することができる。
【0060】請求項14の発明に係る誘電体シートの製
造方法は、上記の課題を解決するために、転写材を電気
的に吸着保持し、表面にトナー像が形成された像担持体
に上記転写材を当接させることによって、上記像担持体
上に形成されたトナー像を上記転写材に転写させる転写
媒体の表層に用いられる誘電体シートの製造方法であっ
て、発泡基または発泡剤を含む誘電体ポリマーを円筒形
の型に押し出し成形する工程と、上記円筒形の型の内面
を加熱して、上記誘電体ポリマーを発泡させる工程とか
らなることを特徴としている。
【0061】上記の構成によれば、円筒形の型に注入さ
れた誘電体ポリマーを加熱すると、上記誘電体ポリマー
はその内部の発泡基または発泡剤によって発泡する。そ
して、このような発泡体で構成される円筒形の誘電体シ
ートの内面に、例えばアルミニウムからなる素管を接着
することにより、転写媒体が形成される。
【0062】このとき、上記円筒形の型の内面を加熱し
て、上記誘電体ポリマーを発泡させるので、上記型に注
入された誘電体ポリマーは、上記型の外面側よりも内面
側で発泡が促進する。その結果、得られる誘電体シート
は、上記型の内面から外面に向かうにつれて徐々に気泡
粒径が小さくなる発泡領域を有して形成される。これに
より、気泡粒径の大きい方の面で所望の弾性を確保する
ことができる一方、気泡粒径の小さい方の面で所望の表
面平滑性を得ることができるようになる。
【0063】したがって、上記構成によれば、転写媒体
を形成した際に、転写媒体の弾性と表面平滑性とを両方
得ることができるので、高温高湿、低温低湿の使用環境
にかかわらず、転写材を安定して保持することができる
と共に、転写媒体に対する転写材の吸着性を良好に維持
することができる。その結果、転写性能が向上するの
で、トナー像の転写不良、印字みだれ、画質低下等を確
実に回避することができる。また、転写材を安定して保
持することができるので、ブレークダウンの生じにくい
安定した装置を提供することができる。
【0064】さらに、上記の方法によれば、円筒形の型
の内面を加熱するだけで、気泡粒径の異なる領域を容易
に形成することができ、所望の誘電体シートを比較的容
易に得ることができる。
【0065】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図9に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0066】本実施形態に係る画像形成装置は、図2に
示すように、トナーによる画像が形成される転写材とし
ての転写紙P(図3参照)をストックし、該転写紙Pを
転写部2に供給する給紙部1と、トナー像を転写紙Pに
転写する転写部2と、トナー像を形成する現像部3と、
転写紙Pに転写されたトナー像を融着させて定着させる
定着部4とから構成されている。
【0067】上記給紙部1には、本体最下段に着脱自在
に配設され、転写紙Pをストックして上記転写部2に供
給する給紙カセット5と、本体正面側に設けられ、正面
から転写紙Pを手差しで一枚ずつ供給する手差し供給部
6とが設けられている一方、上記給紙カセット5の最上
部から転写紙Pを一枚ずつ送り出すピックアップローラ
7と、ピックアップローラ7により送り出された転写紙
Pを搬送するプリフィードローラ8(以下、単にPFロ
ーラ8と称する)と、手差し供給部6からの転写紙Pを
転写部2に搬送する手差しローラ9と、上記PFローラ
8または手差しローラ9により搬送された転写紙Pをカ
ールするプリカールローラ10とが設けられている。
【0068】上記給紙カセット5には、上方にバネ等に
より付勢された送り出し部材5aが設けられ、この送り
出し部材5a上に転写紙Pが積層されるようになってい
る。これによって、給紙カセット5の転写紙Pは、最上
部が上記ピックアップローラ7に当接し、ピックアップ
ローラ7の矢印方向の回転により一枚ずつPFローラ8
に送り出され、プリカールローラ10に搬送される。
【0069】一方、手差し供給部6から供給された転写
紙Pも、手差しローラ9によりプリカールローラ10に
搬送される。上記プリカールローラ10は、前述したよ
うに搬送された転写紙Pをカールさせるが、これは、転
写紙Pが、転写部2に備えられた円筒状の転写ドラム1
1の表面に吸着され易いようにするためである。
【0070】また、上記給紙部1には、転写紙Pの種類
を検知するための転写紙検知センサ33(図3参照)が
設けられている。上記転写紙検知センサ33は、図示し
ない制御手段に接続され、この制御手段の制御により、
転写ドラム11に転写紙Pが静電吸着される前に、転写
ドラム11へと搬送される転写紙Pの物性が測定され、
転写紙Pの種類が検知される。
【0071】上記転写部2には、後述の感光体ドラム1
5に転写紙Pを当接させ、感光体ドラム15上に形成さ
れたトナー像を転写紙Pに転写させる転写ドラム11
(転写媒体)が設けられている。この転写ドラム11の
周りには、転写ドラム11に転写紙Pを電気的に吸着保
持させる接地されたグランドローラ12(吸着手段)、
転写ドラム11から落ちないように転写紙Pをガイドす
るガイド部材13、転写ドラム11に吸着された転写紙
Pを強制的に剥離する剥離爪14等が配設されている。
なお、上記転写ドラム11の構造の詳細については後述
する。また、上記の剥離爪14は、転写ドラム11表面
に離接自在に設けられている。
【0072】また、転写ドラム11の周りには、転写紙
Pが転写ドラム11より剥離された後に転写ドラム11
に作用し、転写ドラム11に付着した残留トナーを除去
するクリーニング装置11bが配設されている。これに
より、転写ドラム11は、次の転写紙Pが吸着されるま
でに清掃され、次の転写紙Pの吸着が安定して行われる
と共に、転写紙Pの裏汚れが防止される。
【0073】さらに、転写ドラム11の周りには、残留
トナーがクリーニング装置11bによって除去された後
に転写ドラム11に作用し、転写紙Pの剥離時等に転写
ドラム11に付与された残留電荷を除去する除電装置1
1aが設けられている。上記除電装置11aは、前記グ
ランドローラ12の上流側に設けられている。これによ
り、転写ドラム11には残留電荷が存在せず、次の転写
紙Pの吸着が安定して行われる。また、転写紙Pが剥離
された後の電位を基準レベルにして、次の転写時の転写
電界を安定にすることができる。
【0074】現像部3には、上記転写ドラム11に圧接
する感光体ドラム15(像担持体)が設けられている。
この感光体ドラム15は、接地された導電性のアルミニ
ウム素管15aからなり、その表面にOPC(Organic
Photoconductive Conductor;有機光導電体)膜15b
(図5、図6参照)が塗布されている。なお、上記のO
PCの代わりに、例えばSeが用いられてもよい。
【0075】この感光体ドラム15の周りには、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナーを収納した
現像器16、17、18、19が放射状に配設されると
共に、感光体ドラム15表面を帯電する帯電器20、感
光体ドラム15表面の残留トナーを掻き取り除去するク
リーニングブレード21が配設されており、上記各トナ
ー毎に、感光体ドラム15上にトナー像が形成される。
すなわち、上記感光体ドラム15においては、一色毎に
帯電・露光・現像・転写が繰り返される。
【0076】したがって、カラー転写の場合、転写ドラ
ム11が一回転する毎に、感光体ドラム15上に形成さ
れたトナー像が一色ずつ、転写ドラム11に静電吸着さ
れた転写紙Pに転写され、転写ドラム11が最大4回転
して1つのカラー画像が得られるようになっている。
【0077】なお、上記の感光体ドラム15と転写ドラ
ム11とは、転写効率および画質を考慮して、転写位置
X(図3参照)で単位面積あたり8Kgの荷重が加わる
ように互いに圧接されている。
【0078】定着部4には、所定温度・圧力によりトナ
ー像を融着して転写紙Pに定着する定着ローラ23と、
トナー像を転写後、転写ドラム11から剥離爪14によ
って剥離された転写紙Pを上記定着ローラ23までガイ
ドする定着ガイド22とが設けられている。また、上記
定着部4において、転写紙Pの搬送方向の下流側には、
排出ローラ24が設けられ、定着後の転写紙Pが装置本
体から排出トレイ25上に排出されるようになってい
る。
【0079】ここで、上記の構成の画像形成装置におけ
る画像形成プロセスについて、図2に基づいて以下に説
明する。
【0080】図2に示すように、まず、自動給紙の場
合、本体最下段に設けられた給紙カセット5内の転写紙
Pが、その最上部から順番にピックアップローラ7によ
って一枚ずつPFローラ8に送り出される。PFローラ
8を通過した転写紙Pは、プリカールローラ10によっ
て転写ドラム11の形状に沿ってカールされる。
【0081】一方、手動給紙の場合、本体正面に設けら
れた手差し供給部6から転写紙Pが一枚ずつ給紙され、
手差しローラ9によってプリカールローラ10に搬送さ
れる。そして、転写紙Pは、プリカールローラ10によ
って転写ドラム11の形状に沿ってカールされる。
【0082】次いで、プリカールローラ10によってカ
ールされた転写紙Pは、転写ドラム11とグランドロー
ラ12との間に搬送される。すると、転写ドラム11表
面に誘起された電荷によって転写紙P表面に電荷が誘起
される。これにより、転写紙Pが転写ドラム11表面に
静電吸着される。
【0083】その後、転写ドラム11に吸着された転写
紙Pは、転写ドラム11と感光体ドラム15との圧接部
である転写位置Xまで搬送され、感光体ドラム15上に
形成されたトナーの電荷と転写紙P表面の電荷との電位
差により、転写紙Pに上記のトナー像が転写される。
【0084】このとき、感光体ドラム15では、一色毎
に帯電、露光、現像、転写が行われる。したがって、転
写紙Pは、転写ドラム11に吸着されたままで、転写ド
ラム11と共に回転し、一回転する毎に一色の転写が行
われ、最大4回転で一つのフルカラー画像が得られる。
ただし、白黒画像、もしくはモノカラー画像を得る場合
には、転写ドラム11の回転は一回で良い。
【0085】そして、転写紙P上に全てのトナー像が転
写されれば、転写紙Pは、転写ドラム11の円周上に離
接可能に設けられた剥離爪14により転写ドラム11表
面から強制的に剥離され、定着ガイド22へと導かれ
る。
【0086】その後、定着ガイド22によって定着ロー
ラ23までガイドされ、転写紙Pのトナー像は、定着ロ
ーラ23の温度と圧力とにより転写紙P上に融着され、
定着される。そして、定着済の転写紙Pは、排出ローラ
24により排出トレイ25上に排出される。
【0087】次に、上述した転写ドラム11の構造の詳
細について、図1、図3ないし図6に基づいて説明す
る。上記転写ドラム11は、図3に示すように、基材と
して円筒状のアルミニウムからなる導電体層(導電性基
体)26を有し、この導電体層26の上面に半導電体層
27および誘電体層28がこの順で積層されている。上
記導電体層26には、電圧を印加するための電源部32
が接続されており、導電体層26全周にわたって安定し
た電圧が保持されるようになっている。
【0088】なお、上記の導電体層26として円筒状の
アルミニウムを使用しているが、他の導電体を使用して
も良い。また、上記の誘電体層28は、必要に応じて設
けられればよい。つまり、転写ドラム11は、導電体層
26の上面に半導電体層27のみが形成された構造の転
写体であってもよい。
【0089】上記の半導電体層27は、EPDM(エチ
レン・プロピレン・ジエン共重合体)等の誘電体ポリマ
ー100重量部に対して、カーボン、カーボンブラッ
ク、TiO2 (酸化チタニウム)等の少なくとも1つの
導電性微粒子が5〜95重量部混入され、発泡基または
発泡剤によって加熱発泡された発泡体である。そして、
この発泡体に例えば酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、パラ
フィンオイル等の適当な抵抗の素材をブレンドして加硫
した後、ペーパーや砥石でその表面を研磨すれば、所望
寸法の半導電体層27となる。上記導電体層26と上記
半導体層27とは、例えばカーボンを分散させた導電性
接着剤によって接着される。また、上記導電体層26と
上記半導体層27とは、射出成形により一体成形されて
もよい。
【0090】なお、上記の誘電体ポリマーは、上記の例
以外にも、例えば、軟質ポリウレタンフォームやポリウ
レタンエラストマー等のポリウレタン、ウレタン、ナイ
ロン、シリコン、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PV
DF(ポリフッ化ビニリデン)、天然ゴム、ニトリルブ
タジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエン
ゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、イソ
プレンゴム、ポリノルボルネンゴム等であってもよい。
【0091】上記した材料はいずれも比較的安価である
ので、上記の材料で半導電体層27が構成されることに
より、装置の製造コストが低減され、従来よりも安価で
安定した装置を提供することができる。
【0092】また、ナイロン6やナイロン66、PTF
Eとウレタンとの共重合体、PETなどに上記の導電性
微粒子を混入して発泡体を形成することも可能である。
【0093】また、上記の発泡基は、例えば、プロピレ
ンオキサイド、エチレンオキサイド、ポリエーテルポリ
オール、トリレンジイソシアネート、1−4ブタンジオ
ール、シリコン系界面活性剤、ジブチルチンジラウレー
トのうちの1つか、もしくはこれら複数における化学反
応により形成されているものである。このような一般的
な安定材料で発泡基が形成されることにより、安定した
装置を提供することができる。
【0094】また、発泡剤を用いる場合、上記発泡剤が
特に窒素系発泡剤であれば、半導電体層27内部を容易
に発泡させることができ、簡易な工程で半導電体層27
を形成することができる。なお、この場合、ポリジアル
キルシロキサン、ポリシロキサン−ポリアルキレンオキ
シドブロック共重合体等のシリコン系界面活性剤を適量
混合することが望ましい。
【0095】また、半導電体層27内に導電性微粒子が
分散されることにより、半導電体層27の抵抗を電気的
に調整することが容易となる。したがって、上記構成に
よれば、半導電体層27における抵抗のばらつきを容易
に低減することができる。特に、上記の導電性微粒子
が、カーボン、カーボンブラック、TiO2 のうちの少
なくとも1つであれば、上記の効果を確実に得ることが
できる。
【0096】なお、上記の導電性微粒子は、上記のカー
ボン、カーボンブラック、TiO2の他に、過塩素酸ナ
トリウムをはじめとする、一般的なイオン導電性材料で
あってもよい。この場合、イオン性導電材料を用いない
場合に比べて、半導電体層27を均質に形成することが
できる。
【0097】特に、用いるイオン性導電材料が、過塩素
酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム、塩化ナトリウム、
変性脂肪族ジメチルエチルアンモニュウムエトサルフェ
ート、ステアリルアンモニュウムアセテート、ラウリル
アンモニュウムアセテート、オクタデシルトリメチルア
ンモニュウム過塩素酸塩のうちの1つであれば、均質な
半導電体層27を確実に形成することができる。
【0098】上記半導電体層27は、図1に示すよう
に、上記導電体層26側に向かうにつれて気泡粒径が大
きくなるように形成された発泡領域を有している。
【0099】ここで、発泡領域の気泡粒径を変化させ、
低温低湿での画像抜け、文字抜け、転写材吸着性能の良
否を判定する実験を行った。その実験結果を表1に示
す。
【0100】
【表1】
【0101】表1の結果より、気泡粒径が500μm以
上であれば、転写材吸着性能は良好なものの、低温低湿
での画像抜けが発生している。また、気泡粒径がさらに
750μm以上となると、電界の大きな変化が気泡の近
傍で発生するため、文字抜けまでもが発生する。
【0102】一方、気泡粒径が100μmよりも小さけ
れば、感光体ドラム15との接触圧力が局所的に増大す
るので、文字抜けが発生すると共に、転写材吸着性能も
低下する。
【0103】したがって、以上の結果より、発泡領域の
気泡粒径は、100〜500μmであることが好まし
い。本実施形態では、上記の範囲の気泡粒径を有する発
泡領域が形成されている。
【0104】また、半導電体層27の厚さを変化させ、
そのときのハーフトーン画像のブレークダウンによる転
写抜け、転写むら、転写材吸着性能の良否を判定する実
験を行った。その実験結果を表2に示す。
【0105】
【表2】
【0106】表2の結果より、半導体層27の厚さが6
000μmより大きいと、転写ドラム11の加工時の表
面精度、振れが悪化するため、転写材吸着性能が低下す
ると共に、転写むらや抵抗むらが発生する。
【0107】一方、半導体層27の厚さが300μmよ
り小さいと、高温高湿の環境下でブレークダウンが生じ
て転写抜けが発生する。
【0108】したがって、以上の結果より、上記半導電
体層27の厚さは300〜6000μmが好ましい。本
実施形態では、半導電体層27の厚さは3000μmと
なっている。また、このとき、トナー像を転写紙Pに転
写させるときの転写電界を比較的容易に調整できること
が実験的にわかっている。したがって、この場合、上記
転写電界の設定自由度が十分に得られる。
【0109】また、上記半導電体層27の比誘電率を変
化させ、そのときの画像の飛散性(画像の散り)、転写
材吸着性能の良否を判定する実験を行った。その実験結
果を表3に示す。
【0110】
【表3】
【0111】表3の結果より、比誘電率が10よりも小
さいと、電位減衰速度が速くなるので、特に多重転写時
における転写材の吸着保持ができなくなる。また、転写
材が給紙されたときの初期吸着は放電で行っており、静
電容量がある程度大きくないと、感光体ドラム15から
転写材にトナー像が転写される際に、画像が飛散する。
【0112】したがって、以上の結果より、半導電体層
27の比誘電率が10以上であることが好ましい。本実
施形態では、半導電体層27の比誘電率が12となって
いる。
【0113】なお、上記の各実験で用いた半導電体層2
7の素材は全て同じ導電率の素材であり、また、含有す
る導電性微粒子の重量比は一定である。
【0114】上記の誘電体層28は、例えばPVDFか
らなっている。図3に示すように、転写ドラム11が三
層構造の場合、例えばPVDFを約50〜150μmの
厚みに押し出し後に定型の型にセットし、それを加熱焼
成することにより、誘電体層28が作製される。上記誘
電体層28と上記半導電体層27とは、少なくとも部分
的に接着、固定されていれば良い。
【0115】上記の誘電体層28の幅は、図4に示すよ
うに、感光体ドラム15を形成する感光体素管(アルミ
ニウム素管15a)幅よりも大きく、また、この感光体
素管幅は、有効転写幅よりも大きく、さらに、この有効
転写幅は、有効画像幅(OPC膜15bの塗布幅)より
も大きくなっている。
【0116】これは、転写ドラム11の各層の幅が、図
5に示すように、導電体層26>半導電体層27>誘電
体層28の関係となるように形成されると、半導電体層
27が、感光体ドラム15の接地されたアルミニウム素
管15aに接触するおそれがあるからである。
【0117】つまり、電源部32によって導電体層26
にプラスの電圧が印加されると、導電体層26にプラス
の電荷が誘起され、このプラスの電荷が半導電体層27
表面に移動する。このとき、感光体ドラム15の接地さ
れたアルミニウム素管15aと、上記半導電体層27と
が接触すれば、半導電体層27に移動した電荷が全て上
記アルミニウム素管15aに移行し、誘電体層28の表
面にプラスの電荷を誘起させることができなくなる。そ
の結果、転写ドラム11は、OPC膜15b上に吸着さ
れたマイナスの電荷のトナーを吸着することができず、
転写不良が生じる。
【0118】そこで、転写ドラム11の各層は、図6に
示すように、導電体層26と誘電体層28との幅を同じ
にし、半導電体層27の幅を上記のそれぞれの幅よりも
小さくすることで、半導電体層27と接地されたアルミ
ニウム素管15aとの接触を防止し、電荷のリークを防
止することができる。これにより、転写ドラム11は、
OPC膜15b上に吸着されたマイナスの電荷のトナー
を吸着することができ、転写不良を無くすことができ
る。
【0119】また、転写ドラム11の直径は、転写紙P
一枚が重なることなく巻きつく大きさ、すなわち、本画
像形成装置において使用できる転写紙Pの最大幅、ある
いは長さに応じた大きさに形成されている。これによ
り、転写紙Pを安定して転写ドラム11に巻き付けるこ
とができ、この結果、転写効率を向上させて画質の向上
を図ることができる。
【0120】なお、転写ドラム11の時定数τは、 τ=CR=ε・ε0 ・ρ で表される。ただし、Rは転写ドラム11の抵抗、Cは
転写ドラム11の静電容量、εは転写ドラム11の比誘
電率、ε0 は真空の誘電率、ρは転写ドラム11の体積
抵抗率である。
【0121】したがって、上記の時定数τは、JIS・
K6911に示されている体積抵抗測定方法などを用い
て体積抵抗率ρを求めて抵抗Rを算出し、さらに静電容
量Cを求めることで得られる。なお、実行的な時定数τ
は、感光体ドラム15に用いるアルミニウム素管15a
と同一のアルミニウム管を、使用条件と同じ圧力・設定
位置で転写ドラム11に押し当て、印加電圧を加えて回
転動作した後に、静止させて表面電位を計測することに
よって測定可能である。
【0122】また、転写ドラム11とグランドローラ1
2との間のニップ部(吸着位置)におけるニップ幅は、
例えば半導電体層27の硬度を変えることによって調整
することができる。さらに、転写紙Pの任意の位置が上
記ニップ部を通過するときの時間、すなわちニップ時間
は、(転写ドラム11とグランドローラ12との間のニ
ップ部におけるニップ幅)/(転写ドラム11の回転速
度)で表されるので、例えば半導電体層27の硬度を変
化させて転写ドラム11とグランドローラ12との接触
圧を調整することにより、上記ニップ時間を容易に変更
することができる。
【0123】一方、上記ニップ幅を一定にし、転写ドラ
ム11の回転速度を可変にすることで上記ニップ時間を
調整することもできる。ただし、ニップ時間を増やすた
めに転写ドラム11の回転速度を遅くさせた場合、毎分
あたりの転写効率が低下する。したがって、ニップ時間
を変更する場合、例えば半導電体層27の硬度を変化さ
せて転写ドラム11とグランドローラ12との接触圧を
調整する方法が好ましい。
【0124】また、転写ドラム11と感光体ドラム15
との間のニップ部(転写位置)におけるニップ幅も、上
記と同様に、例えば半導電体層27の硬度を変えること
によって調整することができる。さらに、転写紙Pの任
意の位置が上記ニップ部を通過するときのニップ時間に
ついても、例えば半導電体層27の硬度を変化させて転
写ドラム11と感光体ドラム15との接触圧を調整する
ことにより、容易に変更することができる。
【0125】なお、上記した転写ドラム11の構成は、
中間転写媒体(図示せず)にも適用することが可能であ
る。すなわち、本発明は、表面にトナー像が形成される
像担持体と、該像担持体に当接し、上記像担持体上のト
ナー像が一時的に転写される中間転写媒体と、該中間転
写媒体に一時的に転写されたトナー像を転写材に静電転
写させる転写手段とが設けられた画像形成装置にも適用
可能である。したがって、以下では転写ドラム11を有
する画像形成装置についてのみ説明するが、中間転写媒
体を有する画像形成装置においても、本実施形態と同様
の効果が得られるのは勿論のことである。
【0126】次に、上記転写ドラム11による転写紙P
の吸着・転写動作について、図7ないし図9に基づいて
以下に説明する。なお、転写ドラム11の導電体層26
には、電源部32よりプラスの電圧が印加されているも
のとする。
【0127】まず、転写紙Pの吸着工程を説明する。グ
ランドローラ12を用いた誘電体層28の帯電は、主に
パッシェン放電と電荷注入とからなっている。つまり、
図7に示すように、転写ドラム11に搬送された転写紙
Pは、グランドローラ12により誘電体層28表面に押
しつけられる。すると、半導電体層27に蓄積された電
荷が誘電体層28に移行し、誘電体層28表面にプラス
の電荷が誘起される。これにより、図9に示すように、
転写ドラム11側からグランドローラ12側に向けて電
界が発生する。なお、グランドローラ12および転写ド
ラム11が回転することで、転写ドラム11表面は均一
に帯電される。
【0128】そして、グランドローラ12と転写ドラム
11の誘電体層28との距離が接近し、上記誘電体層2
8とグランドローラ12との密接部分、すなわちニップ
部にかかる電界強度が強くなるにつれて、空中絶縁破壊
が起き、領域(I)において、転写ドラム11側からグ
ランドローラ12側へ放電、すなわちパッシェン放電が
起こる。
【0129】さらに、放電終了後、上記グランドローラ
12と転写ドラム11との間のニップ部、すなわち領域
(II)において、グランドローラ12側から転写ドラム
11側へ電荷注入が起き、転写ドラム11表面にプラス
の電荷が蓄積される。つまり、上記パッシェン放電およ
びパッシェン放電に伴う電荷注入によって、転写紙Pの
内側、すなわち誘電体層28との接触面側にマイナスの
電荷が蓄積される。これによって、転写紙Pは、転写ド
ラム11に静電吸着するようになっている。なお、転写
ドラム11に対する転写紙Pの吸着力は、印加電圧が安
定している限りばらつくことはなく、安定して転写紙P
を転写ドラム11に吸着させることができる。
【0130】そして、転写ドラム11に吸着された転写
紙Pは、外側がプラスに帯電した状態で、転写ドラム1
1の矢印方向の回転に伴って、トナー像の転写位置X
(図7参照)に搬送される。
【0131】次に、転写紙Pの転写工程を説明する。感
光体ドラム15の表面には、図8に示すように、マイナ
スの電荷を有するトナーが吸着されている。したがっ
て、表面がプラスに帯電している転写紙Pが転写位置X
に搬送されれば、転写紙P表面のプラスの電荷とトナー
のマイナスの電荷との電位差により、転写紙P表面にト
ナーが吸着され、トナー像の転写が行われる。
【0132】以上のように、本実施形態では、転写ドラ
ム11の半導電体層27は、導電体層26側に向かうに
つれて気泡粒径が大きくなるように形成された発泡領域
を有しているので、気泡粒径の大きい上記半導電体層2
7の裏面側、すなわち、導電体層26側で所望の弾性を
得ることができると共に、気泡粒径の小さい上記半導電
体層27の表面側、すなわち、転写紙Pとの接触面側で
所望の表面平滑性を得ることができる。
【0133】したがって、転写ドラム11の弾性と表面
平滑性とを両方得ることができるので、高温高湿、低温
低湿の使用環境にかかわらず、転写紙Pを安定して保持
することができると共に、転写ドラム11に対する転写
紙Pの吸着性を良好に維持することができる。その結
果、転写性能が向上するので、トナー像の転写不良、印
字みだれ、画質低下等を確実に回避することができる。
また、転写紙Pを安定して保持することができるので、
ブレークダウンの生じにくい安定した装置を提供するこ
とができる。また、さらには、上記のような簡単な構成
で画像形成装置を実現することができるので、装置の小
型化をも図ることができる。
【0134】また、本実施形態における吸着、転写で
は、従来のように空中放電による電荷注入による転写紙
Pの吸着、転写を行うのではなく、電荷の誘起による転
写紙Pの吸着、転写を行うため、導電体層26に印加す
る電圧も低くて済み、電圧制御も行い易い。各種実験結
果より、導電体層26に印加する電圧印加電圧は、+3
kV以下が適当であり、さらに好ましくは、+1.5k
Vあれば、帯電・転写を良好に行うことができる。ま
た、この場合、駆動用エネルギーも少なくて済むので、
印加電圧のばらつきを無くすことができる。
【0135】また、空中放電とは違って、湿度、温度等
の環境による影響を受けることがないので、転写ドラム
11にかかる電圧を一定に保持することができると共
に、転写ドラム11の表面電位のばらつきを無くすこと
ができる。その結果、転写紙Pの吸着不良および印字み
だれ等を無くすことができると共に、画質の向上を図る
ことができる。また、従来の空中放電を行う場合と比べ
て、転写ドラム11表面を安定して帯電させることがで
きるので、転写紙Pの吸着および転写を安定して行うこ
とができる。
【0136】また、電圧を印加する箇所が一か所で済む
ので、各帯電器毎に電圧を印加する従来の場合とは違っ
て、装置の構成を簡略化することができると共に、製造
に係る費用を安価なものとすることができる。また、転
写ドラム11の帯電を接触帯電により行っているので、
転写ドラム11表面に疵がついても、電界領域が変化せ
ず、転写ドラム11表面の疵の部分で電界バランスが狂
うことがない。これにより、その部分で白抜け等の転写
不良も生じないので、転写効率を向上させることができ
る。
【0137】次に、本発明に係る画像形成装置の転写ド
ラム11の表層に用いられる誘電体シートの製造方法に
ついて、図1に基づき以下の実施例1ないし3で説明す
る。
【0138】〔実施例1〕本実施例では、誘電体ポリマ
ーとしてEPDMを用いた例について説明する。まず、
EPDM100重量部に対して、酸化亜鉛8〜10、ス
テアリン酸亜鉛等の金属脂肪酸塩2、発泡剤10、カー
ボンブラック35、パラフィンオイル40、増強カーボ
ン25、加硫促進剤3の割合で混合した混合体を、あら
かじめ用意した攪拌機器によって攪拌すると共に加熱
し、射出型から押し出してシート成形型に注入し、上記
混合体をシート状に加工成形する。
【0139】なお、EPDMは、エチレンと、プロピレ
ンと、第三成分(例えば、ジシクロペンタジエン、エチ
リデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン等)とが適
当に配合されたものであるので、本実施例のようにEP
DMを主基材に用いる場合、エチレンが5〜95重量
部、プロピレンが5〜95重量部、第三成分がヨウ素価
で0〜50重量部で配合されることが好ましい。
【0140】また、EPDM100重量部に対してカー
ボンブラックの配合量を1〜70重量部にすると良好な
分散性が得られる。用いるカーボンブラックは、ISA
F(Intermediate Super Abrasion Furnance;準超耐摩
耗性)、HAF(High Abrasion Furnance;高耐摩耗
性)、GPF(General Purpose Furnance;汎用性)、
SRF(Semi Reinforcing Furnance ;中補強性)など
のファーネスブラックあるいはチャンネルブラックなど
である。
【0141】また、上記のように発泡剤を用いる場合に
は、ポリジアルキルシロキサン、ポリシロキサン−ポリ
アルキレンオキシドブロック共重合体等のシリコン系界
面活性剤を2.0重量部混合すると発泡を良好に行うこ
とができる。
【0142】一方、上記発泡剤を用いない場合には、プ
ロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ポリエーテ
ルポリオール、トリレンジイソシアネート、1−4ブタ
ンジオール、シリコン系界面活性剤、ジブチルチンジラ
ウレートのうちの1つか、もしくは複数における化学反
応により形成される発泡基をEPDM内に形成すればよ
い。
【0143】次に、シート状に加工成形された混合体に
おいて、導電体層26と接触する側の面を100〜15
0℃で、その反対側の面を約50℃の常温で所定時間
(例えば10〜30分間)保ち、発泡を促進させ、誘電
体シートを得る。この結果、上記誘電体シートは、導電
体層26と接触する側の面に向かうにつれて気泡粒径が
次第に大きくなるような構造となる。なお、本実施形態
の場合、発泡倍率は最大粒径の気泡で600%となって
いる。
【0144】ここで、例えばアルミニウムからなる金属
素管である導電体層26の外周面に、あらかじめ導電性
接着剤を塗布しておく。その後、気泡粒径の大きい側が
導電体層26側と接触するように、上記誘電体シートを
導電体層26に巻き付けて乾燥させる。この乾燥によ
り、導電体層26と誘電体シートとが十分な接着強度で
もって接着される。なお、図示はされていないが、上記
半導電体層27の上面に、例えばPVDFからなる誘電
体層28(図3参照)を必要に応じて形成してもよい。
【0145】上記の方法によって得られた転写ドラム1
1(図2参照)は、半導電体層27の厚さが3000μ
m、比誘電率が12、スポンジ硬度が70°であり、そ
の表面はフィルム状のスキン層となった。しかも、厚さ
3000μmの半導電体層27のうち、気泡粒径の大き
い領域(気泡粒径が500μm以上も含む)の厚さが2
800μm、気泡粒径の小さい領域の厚さが200μm
であった。この結果、半導電体層27の裏面側で弾性を
外周表面側で平滑性を得ることができた。
【0146】なお、半導電体層27を形成する場合、気
泡粒径が500μmとなるように形成しても、実際には
気泡粒径が1mmくらいの気泡も存在する。しかし、こ
のような大きさの気泡は極少ないので、そのような気泡
の影響はほとんど無視できる。
【0147】したがって、上記の誘電体シートを用いて
転写ドラム11を形成した場合、転写ドラム11の弾性
と平滑性とを両方得ることができるので、転写紙Pを安
定して保持することができると共に、転写ドラム11に
対する転写紙Pの吸着性を良好に維持することができ
る。その結果、転写性能が向上するので、トナー像の転
写不良、印字みだれ、画質低下等を確実に回避すること
ができる。また、転写紙Pを安定して保持することがで
きるので、ブレークダウンの生じにくい安定した装置を
提供することができる。さらに、上記のような比較的簡
易な方法によって誘電体シートを製造することができる
ので、誘電体シートの製造に要するコストを低減するこ
とができると共に、装置の価格をも低減することができ
る。
【0148】〔実施例2〕本実施例では、誘電体ポリマ
ーとしてポリウレタンを用いた例について説明する。ま
ず、ポリウレタン100重量部に対して、カーボンブラ
ック(本実施例では、HAFカーボンブラック)5、酸
化亜鉛8〜10、ステアリン酸亜鉛等の金属脂肪酸塩
2、発泡剤10、パラフィンオイル40、増強カーボン
25、加硫促進剤3を混合する。
【0149】なお、用いるポリウレタンとしては、軟質
ポリウレタンフォームやポリウレタンエラストマーが適
当である。なお、この他にも、EPDM、ウレタン、ナ
イロン、シリコン、PET、PTFE、PVDF、天然
ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ス
チレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロ
ピレンゴム、イソプレンゴム、ポリノルボルネンゴムな
どを用いることができる。また、上記した材料を適当に
ブレンドして用いることもできる。
【0150】なお、混合するカーボンブラックは、上記
のHAFカーボンブラック以外にも、ISAF、GP
F、SRFなどのファーネスブラックあるいはチャンネ
ルブラックであればよく、また、その混合量も0.5〜
15重量部であればよい。また、混合するカーボンブラ
ックは、窒素吸着比表面積が20m2 /g以上130m
2 /g以下で、DBP(フタル酸ジブチル)の吸油量が
60ml/100g以上120ml/100g以下のも
のを使用した。
【0151】また、上記のように発泡剤を用いる場合に
は、ポリジアルキルシロキサン、ポリシロキサン−ポリ
アルキレンオキシドブロック共重合体等のシリコン系界
面活性剤を2.0重量部混合すると発泡を良好に行うこ
とができる。
【0152】一方、上記発泡剤を用いない場合には、プ
ロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ポリエーテ
ルポリオール、トリレンジイソシアネート、1−4ブタ
ンジオール、シリコン系界面活性剤、ジブチルチンジラ
ウレートのうちの1つか、もしくは複数における化学反
応により形成される発泡基をポリウレタン内に形成すれ
ばよい。
【0153】次に、以下のような加熱ブロー発泡成形を
行う。上記の材料群を混合した混合体を、Mondomix社製
の泡立て注入機に注入して泡立てる。続いて、泡立った
混合体を射出押し出し金型に注入し、80℃から120
℃で加熱し射出する。このとき、上記金型における射出
孔側に、射出孔より若干大きな内径を有する円筒形の金
型を用意しておき、その中に押し出していく。
【0154】その後、混合体が所定の長さ分だけ押し出
されたところで混合体の排出を止めるか、もしくは所定
の長さ分だけ押し出した混合体をカッター等で切り、上
記円筒形の金型の内面を加熱して、上記誘電体ポリマー
を発泡させ、誘電体シートを得る。なお、このときの加
熱時間は、約5分から100分であることが好ましい。
また、上記金型の内面を60℃で3時間保持し、その後
さらに80℃で10時間保持し、このような低温で誘電
体シートを製造してもよい。
【0155】その後、あらかじめ外周面に導電性接着剤
が塗布された導電体層26と円筒形の誘電体シートの内
面とを接着して乾燥させる。この乾燥により、導電体層
26と半導電体層27(誘電体シート)とが十分な接着
強度でもって接着される。なお、図示はされていない
が、上記半導電体層27の上面に、例えばPVDFから
なる誘電体層28を必要に応じて形成してもよい。
【0156】以上のように、本実施例では、上記円筒形
の金型の内面を加熱して、上記誘電体ポリマーを発泡さ
せるので、上記金型に注入された誘電体ポリマーは、上
記金型の外面側よりも内面側で発泡が促進する。その結
果、得られる誘電体シートは、上記金型の内面から外面
に向かうにつれて徐々に気泡粒径が小さくなる発泡領域
を有して形成される。これにより、気泡粒径の大きい方
の面で所望の弾性を確保することができる一方、気泡粒
径の小さい方の面で所望の表面平滑性を得ることができ
るようになる。
【0157】したがって、上記構成によれば、転写ドラ
ム11を形成した際に、転写ドラム11の弾性と表面平
滑性とを両方得ることができるので、転写紙Pを安定し
て保持することができると共に、転写ドラム11に対す
る転写紙Pの吸着性を良好に維持することができる。そ
の結果、転写性能が向上するので、トナー像の転写不
良、印字みだれ、画質低下等を確実に回避することがで
きる。また、転写紙Pを安定して保持することができる
ので、ブレークダウンの生じにくい安定した装置を提供
することができる。
【0158】さらに、上記の方法によれば、円筒形の金
型の内面を加熱するだけで、気泡粒径の異なる領域を容
易に形成することができ、所望の誘電体シートを比較的
容易に得ることができる。
【0159】なお、射出成形で半導電体層27と導電性
金属芯金(半導電体層26)とを一体成形することも可
能である。この場合には、あらかじめ用意された金型に
芯金を中央に設置して、上記と同様に混合体を流し込
み、約100分から160分加熱加硫すれば、一体成形
品を得ることができる。
【0160】〔実施例3〕本実施例では、上述の実施例
1または2で作製した混合体にさらに、少なくとも1種
類のイオン性導電材料を混合する。なお、上記イオン性
導電材料としては、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カル
シウム、塩化ナトリウム等の無機イオン性導電物質、も
しくは変性脂肪族ジメチルエチルアンモニュウムエトサ
ルフェート、ステアリルアンモニュウムアセテート、ラ
ウリルアンモニュウムアセテート、オクタデシルトリメ
チルアンモニュウム過塩素酸塩等の有機イオン性導電物
質等があげられる。
【0161】その後、実施例1もしくは2と同様の方法
で混合体を発泡させた後、上記混合体を所望の型に挿入
して80℃で約12時間保持し、誘電体シートを得る。
【0162】本実施例の場合、実施例1または2で作製
した混合体にイオン性導電材料を混合しているので、誘
電体シートの抵抗にばらつきが生じることなく、イオン
性導電材料を含んでいない場合に比べ、均質な誘電体シ
ートを作製することができる。
【0163】ここで、実施例1ないし3で作製した誘電
体シートの電気特性を調べるため、各誘電体シートが表
層となる転写ドラム11をそれぞれ構成し、以下のよう
にして各誘電体シートの電気抵抗を測定した。
【0164】すなわち、回転対向電極としてSUS(St
ainless Steel )からなる直径60mmの金属素管を用
い、また、電源としてトレック社製モデル610Cを用
い、上記金属素管に1000Vの電圧を印加して電気抵
抗を計測した。なお、転写ドラム11の回転数は約1回
転/secとし、連続通電時間は10時間とした。ま
た、測定環境は、温度が25℃、相対湿度(Relative H
umidity )が70%であった。
【0165】その結果、実施例1ないし3の方法によっ
て作製した誘電体シートはいずれも、9×106 〜2×
107 Ωであり、安定した抵抗を有する誘電体シートが
得られていることがわかる。
【0166】なお、実施例1ないし3において、誘電体
ポリマーに混合するカーボンブラックと共に、過塩素酸
ナトリウム、テトラエチルアンモニウムクロライド等の
イオン導電性物質や、ジメチルポリシロキサン、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル等の界面活性剤等を、誘
電体ポリマー100重量部に対して0.1〜10重量部
混合すると、カーボンブラックの一層良好な分散均一性
が得られる。これにより、誘電体ポリマーの抵抗を電気
的に調整することがさらに容易となり、誘電体ポリマー
の抵抗のばらつきをさらに容易に低減することができ
る。
【0167】
【発明の効果】請求項1の発明に係る画像形成装置は、
以上のように、表面にトナー像が形成される像担持体
と、該像担持体に転写材を当接させることによって、上
記像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写させ
る転写媒体と、該転写媒体の外周に配置され、上記転写
媒体に上記転写材を電気的に吸着保持させる吸着手段と
が設けられ、上記転写媒体は、少なくとも半導電体層と
該半導電体層を支持する導電性基体とからなり、上記半
導電体層は、上記導電性基体側に向かうにつれて気泡粒
径が大きくなるように形成された発泡領域を有している
構成である。
【0168】それゆえ、気泡粒径の大きい上記半導電体
層の裏面側で所望の弾性を得ることができると共に、気
泡粒径の小さい上記半導電体層の表面側で所望の表面平
滑性を得ることができる。
【0169】したがって、上記構成によれば、転写媒体
の弾性と表面平滑性とを両方得ることができるので、高
温高湿、低温低湿の使用環境にかかわらず、転写材を安
定して保持することができると共に、転写媒体に対する
転写材の吸着性を良好に維持することができる。その結
果、転写性能が向上するので、トナー像の転写不良、印
字みだれ、画質低下等を確実に回避することができると
いう効果を奏する。また、転写材を安定して保持するこ
とができるので、ブレークダウンの生じにくい安定した
装置を提供することができるという効果を奏する。ま
た、さらには、上記のような簡単な構成で画像形成装置
を実現することができるので、装置の小型化をも図るこ
とができるという効果を併せて奏する。
【0170】請求項2の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、表面にトナー像が形成される像担持体と、
該像担持体に当接し、上記像担持体上のトナー像が一時
的に転写される中間転写媒体と、該中間転写媒体に一時
的に転写されたトナー像を転写材に静電転写させる転写
手段とが設けられ、上記中間転写媒体は、少なくとも半
導電体層と該半導電体層を支持する導電性基体とからな
り、上記半導電体層は、上記導電性基体側に向かうにつ
れて気泡粒径が大きくなるように形成された発泡領域を
有している構成である。
【0171】それゆえ、気泡粒径の大きい上記半導電体
層の裏面側で所望の弾性を得ることができると共に、気
泡粒径の小さい上記半導電体層の表面側で所望の表面平
滑性を得ることができる。
【0172】したがって、上記構成によれば、中間転写
媒体の弾性と表面平滑性とを両方得ることができるの
で、高温高湿、低温低湿の使用環境にかかわらず、転写
材を安定して保持することができ、その結果、転写性能
が向上するので、トナー像の転写不良、印字みだれ、画
質低下等を確実に回避することができるという効果を奏
する。また、転写材を安定して保持することができるの
で、ブレークダウンの生じにくい安定した装置を提供す
ることができるという効果を奏する。また、さらには、
上記のような簡単な構成で画像形成装置を実現すること
ができるので、装置の小型化をも図ることができるとい
う効果を併せて奏する。
【0173】請求項3の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1または2の構成において、上記発
泡領域の気泡粒径は、100〜500μmである構成で
ある。
【0174】それゆえ、低温低湿での画像抜けや文字抜
け等を発生させることなく、転写材の吸着性能を良好に
維持することができるという効果を奏する。
【0175】請求項4の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1ないし3のいずれかに記載の構成
において、上記半導電体層の厚さは、300〜6000
μmである構成である。
【0176】それゆえ、画像の転写抜けや転写むらを生
じさせることなく、転写材の吸着性能を良好に維持する
ことができるという効果を奏する。また、トナー像を転
写材に転写させるときの転写電界を比較的容易に調整す
ることができ、上記転写電界の設定自由度を広げること
ができるという効果を併せて奏する。
【0177】請求項5の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1ないし4のいずれかに記載の構成
において、上記半導電体層の比誘電率が10以上である
構成である。
【0178】それゆえ、所定の電位減衰速度を得ること
ができると共に、転写媒体または中間転写媒体の表面電
位を安定かつ十分に維持することができる。その結果、
特に多重転写時において転写材を良好に吸着保持するこ
とができると共に、画像の散りを抑制することができる
という効果を奏する。
【0179】請求項6の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1ないし5のいずれかに記載の構成
において、上記半導電体層が、エチレン・プロピレン・
ジエン共重合体、ポリウレタン、ウレタン、ナイロン、
シリコン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、天然ゴム、ニ
トリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブ
タジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、イソプレンゴム、ポリノルボルネンゴムのうちの1
つと、少なくとも発泡剤とが混合されてなる構成であ
る。
【0180】それゆえ、このような材料は比較的安価で
あるので、上記の材料で半導電体層が構成されることに
より、装置の製造コストが低減され、従来よりも安価で
安定した装置を提供することができるという効果を奏す
る。
【0181】請求項7の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項6に記載の構成において、上記発泡
剤が窒素系発泡剤である構成である。
【0182】それゆえ、半導電体層内部を容易に発泡さ
せることができ、簡易な工程で半導電体層を形成するこ
とができるという効果を奏する。
【0183】請求項8の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1ないし5のいずれかに記載の構成
に加えて、上記半導電体層が、プロピレンオキサイド、
エチレンオキサイド、ポリエーテルポリオール、トリレ
ンジイソシアネート、1−4ブタンジオール、シリコン
系界面活性剤、ジブチルチンジラウレートのうちの1
つ、もしくは複数における化学反応により形成される発
泡基を含んでいる構成である。
【0184】それゆえ、上記の発泡基は一般的な安定材
料であるので、安定した装置を提供することができると
いう効果を奏する。
【0185】請求項9の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1ないし8のいずれかに記載の構成
に加えて、上記半導電体層が、導電性微粒子を含んでい
る構成である。
【0186】それゆえ、半導電体層の抵抗を電気的に調
整することが容易となり、半導電体層における抵抗のば
らつきを低減することができるという効果を奏する。
【0187】請求項10の発明に係る画像形成装置は、
以上のように、請求項9の構成において、上記導電性微
粒子が、カーボン、カーボンブラック、酸化チタニウム
のうちの少なくとも1つである構成である。
【0188】それゆえ、半導電体層における抵抗のばら
つきを確実に低減することができるという効果を奏す
る。
【0189】請求項11の発明に係る画像形成装置は、
以上のように、請求項1ないし10のいずれかに記載の
構成に加えて、上記半導電体層が、イオン性導電材料を
含んでいる構成である。
【0190】それゆえ、半導電体層がイオン性導電材料
を含んでいない場合に比べて、均質な半導電体層を得る
ことができるという効果を奏する。
【0191】請求項12の発明に係る画像形成装置は、
以上のように、請求項11の構成において、上記イオン
性導電材料が、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウ
ム、塩化ナトリウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモ
ニュウムエトサルフェート、ステアリルアンモニュウム
アセテート、ラウリルアンモニュウムアセテート、オク
タデシルトリメチルアンモニュウム過塩素酸塩のうちの
少なくとも1つである構成である。
【0192】それゆえ、均質な半導電体層を確実に得る
ことができるという効果を奏する。
【0193】請求項13の発明に係る誘電体シートの製
造方法は、以上のように、発泡基または発泡剤を含む誘
電体ポリマーを加熱して、シート状に加工成形する工程
と、加工成形されたシートの対向する面同士を互いに異
なる温度で加熱して、上記誘電体ポリマーを発泡させる
工程とからなる構成である。
【0194】それゆえ、加工成形されたシートの対向す
る面同士を互いに異なる温度で加熱するので、加熱温度
の高い方の面側では、加熱温度の低い方の面側よりも発
泡が促進する。その結果、得られる誘電体シートは、一
方の面から他方の面に向かうにつれて徐々に気泡粒径が
大きくなる発泡領域を有して形成される。これにより、
気泡粒径の大きい方の面で所望の弾性を確保することが
できる一方、気泡粒径の小さい方の面で所望の表面平滑
性を得ることができるようになる。
【0195】したがって、上記構成によれば、転写媒体
を形成した際に、転写媒体の弾性と表面平滑性とを両方
得ることができるので、高温高湿、低温低湿の使用環境
にかかわらず、転写材を安定して保持することができる
と共に、転写媒体に対する転写材の吸着性を良好に維持
することができる。その結果、転写性能が向上するの
で、トナー像の転写不良、印字みだれ、画質低下等を確
実に回避することができるという効果を奏する。また、
転写材を安定して保持することができるので、ブレーク
ダウンの生じにくい高性能で安定した装置を提供するこ
とができるという効果を奏する。さらに、上記のような
比較的簡易な方法によって誘電体シートを製造すること
ができるので、誘電体シートの製造に要するコストを低
減することができると共に、装置の価格をも低減するこ
とができるという効果を併せて奏する。
【0196】請求項14の発明に係る誘電体シートの製
造方法は、以上のように、発泡基または発泡剤を含む誘
電体ポリマーを円筒形の型に押し出し成形する工程と、
上記円筒形の型の内面を加熱して、上記誘電体ポリマー
を発泡させる工程とからなる構成である。
【0197】それゆえ、円筒形の型の内面を加熱して、
上記誘電体ポリマーを発泡させるので、上記型に注入さ
れた誘電体ポリマーは、上記型の外面側よりも内面側で
発泡が促進する。その結果、得られる誘電体シートは、
上記型の内面から外面に向かうにつれて徐々に気泡粒径
が小さくなる発泡領域を有して形成される。これによ
り、気泡粒径の大きい方の面で所望の弾性を確保するこ
とができる一方、気泡粒径の小さい方の面で所望の表面
平滑性を得ることができるようになる。
【0198】したがって、上記構成によれば、転写媒体
を形成した際に、転写媒体の弾性と表面平滑性とを両方
得ることができるので、高温高湿、低温低湿の使用環境
にかかわらず、転写材を安定して保持することができる
と共に、転写媒体に対する転写材の吸着性を良好に維持
することができる。その結果、転写性能が向上するの
で、トナー像の転写不良、印字みだれ、画質低下等を確
実に回避することができるという効果を奏する。また、
転写材を安定して保持することができるので、ブレーク
ダウンの生じにくい安定した装置を提供することができ
るという効果を奏する。
【0199】さらに、上記の方法によれば、円筒形の型
の内面を加熱するだけで、気泡粒径の異なる領域を形成
することができ、比較的容易に所望の誘電体シートを得
ることができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る誘電体シートの概略の
構造を示す断面図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の概略の構成を示す
断面図である。
【図3】上記画像形成装置に備えられる転写ドラムの構
成を示す断面図である。
【図4】上記転写ドラムの誘電体層幅、感光体素管幅、
有効転写幅、有効画像幅の比較を示す説明図である。
【図5】上記転写ドラムと感光体ドラムとの間での電荷
移動を示し、転写ドラムの各層の幅が、誘電体層<半導
電体層<導電体層となる場合の電荷移動を示す説明図で
ある。
【図6】上記転写ドラムと感光体ドラムとの間での電荷
移動を示し、転写ドラムの各層の幅が、半導電体層<誘
電体層=導電体層となる場合の電荷移動を示す説明図で
ある。
【図7】上記転写ドラムの帯電状態を示し、転写紙が転
写ドラムに搬送された初期の状態を示す説明図である。
【図8】上記転写ドラムの帯電状態を示し、転写紙が転
写ドラムの転写位置に搬送された状態を示す説明図であ
る。
【図9】上記転写ドラムとグランドローラとの間のニッ
プ部におけるパッシェン放電を示す説明図である。
【図10】従来の画像形成装置の概略の構成を示す断面
図である。
【図11】従来の他の画像形成装置の概略の構成を示す
断面図である。
【図12】従来の画像形成装置に備えられる転写ドラム
に用いられる誘電体シートの概略の構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
11 転写ドラム(転写媒体) 12 グランドローラ(吸着手段) 15 感光体ドラム(像担持体) 26 導電体層(導電性基体) 27 半導電体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−335381(JP,A) 特開 昭64−35464(JP,A) 特開 平7−175341(JP,A) 特開 平8−160784(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にトナー像が形成される像担持体と、 該像担持体に転写材を当接させることによって、上記像
    担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写させる転
    写媒体と、 該転写媒体の外周に配置され、上記転写媒体に上記転写
    材を電気的に吸着保持させる吸着手段とが設けられ、 上記転写媒体は、少なくとも半導電体層と該半導電体層
    を支持する導電性基体とからなり、上記半導電体層は、
    比誘電率が10以上であり、上記導電性基体側に向かう
    につれて気泡粒径が大きくなるように形成された発泡領
    域を有していることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】表面にトナー像が形成される像担持体と、 該像担持体に当接し、上記像担持体上のトナー像が一時
    的に転写される中間転写媒体と、 該中間転写媒体に一時的に転写されたトナー像を転写材
    に静電転写させる転写手段とが設けられ、 上記中間転写媒体は、少なくとも半導電体層と該半導電
    体層を支持する導電性基体とからなり、上記半導電体層
    は、比誘電率が10以上であり、上記導電性基体側に向
    かうにつれて気泡粒径が大きくなるように形成された発
    泡領域を有していることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】上記発泡領域の気泡粒径は、100〜50
    0μmであることを特徴とする請求項1または2に記載
    の画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記半導電体層の厚さは、300〜600
    0μmであることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】上記半導電体層は、発泡基または発泡剤を
    含む誘電体ポリマーシートの、対向する面同士が互いに
    異なる温度で加熱されること、あるいは、発泡基または
    発泡剤を含む誘電体ポリマーの円筒形の型の内面が加熱
    されることにより、上記誘電体ポリマーが発泡されて、
    上記導電性基体側に向かうにつれて気泡粒径が徐々に大
    きくなるように形成された発泡領域を有していることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形
    成装置。
  6. 【請求項6】上記半導電体層が、エチレン・プロピレン
    ・ジエン共重合体、ポリウレタン、ウレタン、ナイロ
    ン、シリコン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテト
    ラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、天然ゴ
    ム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチ
    レンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピ
    レンゴム、イソプレンゴム、ポリノルボルネンゴムのう
    ちの1つと、少なくとも発泡剤とが混合されて構成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】上記発泡剤が窒素系発泡剤であることを特
    徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】上記半導電体層が、プロピレンオキサイ
    ド、エチレンオキサイド、ポリエーテルポリオール、ト
    リレンジイソシアネート、1−4ブタンジオール、シリ
    コン系界面活性剤、ジブチルチンジラウレートのうちの
    1つ、もしくは複数における化学反応により形成される
    発泡基を含んでいることを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】上記半導電体層が、導電性微粒子を含んで
    いることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】上記導電性微粒子が、カーボン、カーボ
    ンブラック、酸化チタニウムのうちの少なくとも1つで
    あることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】上記半導電体層が、イオン性導電材料を
    含んでいることを特徴とする請求項1ないし10のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】上記イオン性導電材料が、過塩素酸ナト
    リウム、過塩素酸カルシウム、塩化ナトリウム、変性脂
    肪族ジメチルエチルアンモニュウムエトサルフェート、
    ステアリルアンモニュウムアセテート、ラウリルアンモ
    ニュウムアセテート、オクタデシルトリメチルアンモニ
    ュウム過塩素酸塩のうちの少なくとも1つであることを
    特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】転写材を電気的に吸着保持し、表面にト
    ナー像が形成された像担持体に上記転写材を当接させる
    ことによって、上記像担持体上に形成されたトナー像を
    上記転写材に転写させる転写媒体の表層に用いられる誘
    電体シートの製造方法であって、発泡基または発泡剤を
    含む誘電体ポリマーを加熱して、シート状に加工成形す
    る工程と、加工成形されたシートの対向する面同士を互
    いに異なる温度で加熱して、上記誘電体ポリマーを発泡
    させる工程とからなることを特徴とする誘電体シートの
    製造方法。
  14. 【請求項14】転写材を電気的に吸着保持し、表面にト
    ナー像が形成された像担持体に上記転写材を当接させる
    ことによって、上記像担持体上に形成されたトナー像を
    上記転写材に転写させる転写媒体の表層に用いられる誘
    電体シートの製造方法であって、発泡基または発泡剤を
    含む誘電体ポリマーを円筒形の型に押し出し成形する工
    程と、上記円筒形の型の内面を加熱して、上記誘電体ポ
    リマーを発泡させる工程とからなることを特徴とする誘
    電体シートの製造方法。
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