JPH08234600A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及び画像形成装置

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JPH08234600A
JPH08234600A JP5829895A JP5829895A JPH08234600A JP H08234600 A JPH08234600 A JP H08234600A JP 5829895 A JP5829895 A JP 5829895A JP 5829895 A JP5829895 A JP 5829895A JP H08234600 A JPH08234600 A JP H08234600A
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image
heating
thin
sleeve
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JP5829895A
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Hiroko Ogama
裕子 大釜
Masahiro Goto
正弘 後藤
Satoru Izawa
悟 伊澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本出願に係る第1の発明は、装置立ち上げ時
の昇温時間を短縮化しつつ温度制御を簡略化することが
出来、非通紙部昇温、ローラ周速の変化による画像不
良、ニップ部幅の長手方向における差異による被記録材
の波打ちを発生させることのない加熱装置を提供するこ
とを目的としている。 【構成】 加熱体12を支持したスティ13に、エンド
レスベルト状の耐熱性フィルム10を外嵌させ、鉄やS
US、ニッケル等の金属を薄肉中空円筒状に成形した薄
肉金属スリーブ11を、該耐熱性フイルム10を介して
上記加熱体12に圧接させる。そして、該薄肉金属スリ
ーブ11の肉厚tを、圧接することにより弾性変形し、
その弾性変形によって生じる弾性力によりニップの形成
が可能な範囲に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式、静電記
録方式等を採用する画像形成装置に具備される定着装
置、詳しくは、互いに圧接して配設される加熱部材と加
圧部材とで構成される加熱装置、及び該加熱装置を備え
た画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の複写機或はプリン
ター等の多くは、定着手段として熱効率及び安全性が良
好な接触加熱型の熱ローラ定着方式や、省エネルギータ
イプのフィルム加熱方式を採用している。
【0003】熱ローラ定着方式の加熱定着装置は、加熱
部材としての加熱ローラ(定着ローラ)と、これに圧接
させた加圧部材としての弾性加圧ローラを基本構成と
し、この一対のローラを回転させて該両ローラ対の圧接
ニップ部(定着ニップ部)に未定着画像(トナー画像)
を形成担持させた被記録材(転写材シート・静電記録紙
・エレクトロファックス紙・印字用紙等)を導入して圧
接ニップ部を挟持搬送通過させることで、加熱ローラか
らの熱と圧接ニップ部の加圧力にて未定着画像を被記録
材面に永久固着画像として熱圧定着させるものである。
【0004】また、フィルム加熱方式の定着装置は例え
ば特開昭63−313182号公報、特開平2−157
878、4−44075〜44083、4−20498
0〜204984号公報等に提案されており、加熱部材
に耐熱性フィルム(定着フィルム)を加圧部材(弾性ロ
ーラ)で密着させて摺動搬送させ、該耐熱性定着フィル
ムを挟んで加熱部材と加圧部材とで形成される圧接ニッ
プ部の耐熱性フィルムと加圧部材との間に未定着画像を
担持した被記録材を導入して耐熱性フィルムと一緒に圧
接ニップ部を搬送させて、耐熱性フィルムを介して付与
される加熱部材からの熱と圧接ニップ部の加圧力によっ
て未定着画像を被記録材上に永久画像として定着させる
装置である。
【0005】フィルム加熱方式の定着装置は、加熱部材
として低熱容量線状加熱体を用い、フィルムとして薄膜
の低熱容量のものを用いることが出来るため、省電力化
・ウエイトタイム短縮化(クイックスタート性)が可能
である。
【0006】また、省電力タイプの別の加熱装置とし
て、誘導加熱方式が提案されている。誘導加熱方式は、
耐熱樹脂をフィルム状に成形した上に金属薄膜、耐熱離
型層を順次形成したフィルムと、該フィルムの内側に配
設された励磁コイルと、該フィルムを挟んで励磁コイル
に圧接配置され駆動するバックアップローラを有し、該
励磁コイルに通電した際に生じる渦電流によってフィル
ムの金属薄膜層を誘導加熱するもので、該フィルムとバ
ックアップローラの間に被記録材を通過させ加熱・加圧
して、被記録材上の未定着画像を永久固着画像として熱
圧定着させるものである。
【0007】誘導加熱方式は被記録材により近いフィル
ム内部の金属層を発熱させ、またフィルム加熱方式と同
様に圧接ニップ部のみ発熱するために熱効率が高く、省
電力化・ウエイトタイム短縮化(クイックスタート性)
が可能であり、またフィルムにある程度剛性があるた
め、簡単な構成で高速化が可能な定着方式である。
【0008】以上のような従来の加熱定着装置は、全て
加熱部材と加圧部材により構成された圧接ニップ部で被
記録材を加熱・加圧するもので、加圧部材としていずれ
も弾性を有する弾性体ローラを用い、この弾性体ローラ
の弾性変形により加熱体との間に所定幅の圧接ニップ部
を形成させていた。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、上記従来
例においては、加圧部材としての弾性体ローラを用いた
場合、以下に示すような現象を生ずることがあった。
【0010】(1)弾性体ローラ(加圧ローラ)は芯金
の上にシリコーンゴム等の耐熱性ゴムを成形した弾性
層、或いはシリコーンゴムを発泡して成るスポンジ弾性
層上に、PFA、PTFE等のフッ素樹脂から成る耐熱
離型層を順次形成した構成であるため、所望の幅の圧接
ニップ部を形成するにはある程度弾性層に厚みをとる必
要があり、その結果、従来の加圧ローラは熱容量が大き
くなり、ローラ温度が上昇するまである一定の時間を要
することがあった。特に装置立ち上げ直後に加圧部材で
ある加圧ローラ温度が低い場合には、加圧ローラから被
記録材に与えられる熱は殆どなく、逆に加熱部材からの
熱が加圧ローラに多く奪われ、被記録材上のトナー像に
与えられる熱量が不足して、加熱部材・加圧部材双方か
ら与えられる熱量の総和に依存して変化するトナー像の
定着性が悪くなることもあった。
【0011】そのため、従来の熱ローラ型加熱定着装置
において装置立ち上げ直後でも定着性を十分に確保する
には、装置立ち上げ時からの時間、通紙状態等によって
加圧ローラの温度範囲を予測し定着温度を変化させる必
要があった。
【0012】また、フィルム加熱方式や誘導加熱方式を
採用した定着装置では、図13に示すように定着性と高
温オフセットを両立出来る耐熱性フィルムの適正温度範
囲が狭くなることがあり、また耐熱性フィルムの温度は
加圧ローラ温度に依存して変化することがあるため、耐
熱性フィルム温度を常に適正温度範囲内に保つには、立
ち上げ直後の加熱体の目標温度を高くし、その後は紙間
で加熱部材(ヒータ)を一定時間OFF(又は、ON)
し、その間の温度変化量より加圧ローラの温度を予測し
て1枚毎に定着温度を設定する等、加熱部材の複雑な制
御が必要な場合があった。
【0013】(2)熱ローラ方式、フィルム加熱方式、
或は誘導加熱方式の加熱装置において、装置に導入使用
可能な最大幅の被記録材よりも小さい幅の被記録材(小
サイズ被記録材)を連続的に導入通過させて加熱処理を
実行していくと、加熱部材と加圧部材との間に形成され
る圧接ニップ部の、被記録材が通過する領域(通紙領
域)に対応する加熱部材部分は温調系により被記録材の
加熱のための熱消費が補償されて所定温度に維持管理さ
れるのに対して、被記録材が通過しない領域(非通紙領
域)に対する加熱部材部分は被記録材の加熱に熱が消費
されないので蓄積し、この非通紙領域に対応する加熱部
材部分・加圧部材部分・耐熱性フィルム部分の温度が、
所定温度に維持管理される通紙領域よりも昇温してい
く、所謂「非通紙部昇温」現象を生じることがあるが、
加圧部材として、熱伝導性の悪い耐熱性ゴム等の弾性体
ローラを使用することで、この非通紙部昇温現象を助長
することがある。この非通紙部昇温の温度上昇が著しい
と、加圧弾性体・耐熱性フィルムその他の昇温部周辺の
部材に熱ダメージを与えることがあり、また今まで通紙
していた小サイズの被記録材よりも大サイズの被記録材
を通紙すると、圧接ニップ部の温度ムラにより被記録材
の加熱ムラが生じることがあり、画像の光沢ムラ・定着
ムラ等が生じることがある。
【0014】(3)また耐熱性ゴム等の弾性体ローラは
熱膨張率が大きいため非通紙部昇温により該ローラの通
紙領域のローラ外径と、非通紙領域のローラ外径とに外
径差が生じることがあり、この状態で大サイズの被記録
材を通紙すると紙シワ等の異常画像が発生するというこ
とがあった。
【0015】(4)また加圧弾性体ローラを被記録材や
耐熱性フィルムを搬送させる駆動ローラとした装置の場
合は、被記録材や耐熱性フィルムの搬送速度はこの駆動
ローラの周速で決まるため、該駆動ローラとしての加圧
弾性体ローラの熱膨張が大きいと周速が変化することが
あり、例えば画像形成装置の画像加熱定着装置の場合、
被記録材が画像転写部等の作像部と画像加熱定着装置と
の間にまたがっているとき被記録材が画像加熱定着装置
に引っ張られることになって形成画像が伸びたり、画像
がぶれたりすることがある。さらには非通紙部昇温等で
弾性ローラの長手方向に外径差が生じた場合等は通紙部
・非通紙部のフィルムの搬送速度に速度差が生じること
があり、フィルムの寄り、座屈による破損等の問題が生
じることがある。
【0016】(5)また弾性ローラ長手方向の加圧手段
で定着部材に弾性ローラを圧接する場合、小径の加圧ロ
ーラは軸の撓みにより長手方向中央部に比べ両端部に向
かうにつれ加圧力が増大するため、ニップ部の幅は長手
方向で異なり、中央部に比べて両端部に向かうにつれ大
きくなることがある。これにより中央部と両端部でニッ
プ間で狭持搬送される被記録材に及ぶ加圧力に差が生
じ、被記録材端部に過剰な加圧力がかかるため繊維が伸
び、被記録材端部に波打ちが発生することがあった。
【0017】本出願に係る第1の発明は、上記問題点を
解決し、熱ローラ方式の加熱装置において、装置立ち上
げ時の昇温時間を短縮化しつつ温度制御を簡略化するこ
とが出来、非通紙部昇温、ローラ周速の変化による画像
不良、ニップ部幅の長手方向における差異による被記録
材の波打ちを発生させることのない加熱装置を提供する
ことを目的としている。
【0018】また、本出願に係る第2の発明は、上記問
題点を解決し、フィルム方式の加熱装置において、装置
立ち上げ時の昇温時間を短縮化しつつ温度制御を簡略化
することが出来、非通紙部昇温、ローラ周速の変化によ
る画像不良及びフィルムの走行異常、ニップ部幅の長手
方向における差異による被記録材の波打ちを発生させる
ことのない加熱装置を提供することを目的としている。
【0019】さらに、本出願に係る第3の発明は、上記
問題点を解決し、誘導加熱方式の加熱装置において、装
置立ち上げ時の昇温時間を短縮化しつつ温度制御を簡略
化することが出来、非通紙部昇温、ローラ周速の変化に
よる画像不良、ニップ部幅の長手方向における差異によ
る被記録材の波打ちを発生させることのない加熱装置を
提供することを目的としている。
【0020】また、本出願に係る第4の発明は、上記目
的を達成しつつ、弾性変形及び弾性変形によって生じる
弾性力によりニップの形成が可能で、且つ適度な剛性を
もち、加圧回転によっても挫屈することのないローラを
備えた加熱装置を提供することを目的としている。
【0021】さらに、本出願に係る第5の発明は、上記
第4の発明において、ローラ表面上にトナー等の汚れを
発生させることのない加熱装置を提供することを目的と
している。
【0022】また、本出願に係る第6の発明は、上記第
4の発明において、ローラを小径にした場合、あるいは
低加圧力であっても、所望のニップ幅を得ることが出
来、さらにベタ黒やハーフトーン等の定着性をより均一
にすることが出来、ガサツキ等のない高品位の画像を得
ることが出来る加熱装置を提供することを目的としてい
る。
【0023】さらに、本出願に係る第7の発明ないし第
9の発明は、装置立ち上げ時の待機時間を短縮化しつつ
温度制御を簡略化することが出来、非通紙部昇温、ロー
ラ周速の変化による画像不良、ニップ部幅の長手方向に
おける差異による被記録材の波打ちを発生させることが
なく、良好な画像を形成することのできる画像形成装置
を提供することを目的としている。
【0024】また、本出願に係る第10の発明は、上記
目的を達成しつつ、弾性変形及び弾性変形によって生じ
る弾性力によりニップの形成が可能で、且つ適度な剛性
をもち、加圧回転によっても挫屈することのないローラ
を加熱装置に備えた画像形成装置を提供することを目的
としている。
【0025】さらに、本出願に係る第11の発明は、上
記第10の発明において、ローラ表面上にトナー等の汚
れを発生させることのない画像形成装置を提供すること
を目的としている。
【0026】また、本出願に係る第12の発明は、上記
第10の発明において、ローラを小径にした場合、ある
いは低加圧力であっても、所望のニップ幅を得ることが
出来、さらにベタ黒やハーフトーン等の定着性をより均
一にすることが出来、ガサツキ等のない高品位の画像を
得ることが出来る画像形成装置を提供することを目的と
している。
【0027】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
によれば、上記目的は、互いに圧接するように配設され
た加熱部材及び加圧部材を備え、該加熱部材及び加圧部
材で形成される圧接ニップ部で被記録材を加熱する加熱
装置において、上記加熱部材或は加圧部材の少なくとも
一方は薄肉スリーブで形成されており、上記圧接ニップ
部は該薄肉スリーブの弾性変形、及び該弾性変形によっ
て発生する弾性力により形成されることにより達成され
る。
【0028】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記目的は、加熱部材と、該加熱部材に摺接しながら無
端移動自在に配設された耐熱性フィルムと、該耐熱性フ
ィルムを上記加熱部材に密着させながら摺動搬送させる
加圧部材とを備え、該耐熱性フィルムを挟んで形成され
た上記加熱部材と加圧部材との間の圧接ニップ部に被記
録材を導入して、耐熱性フィルムと一緒に圧接ニップ部
を搬送させ、加熱部材の熱を耐熱性フィルムを介して被
記録材に付与するフィルム加熱方式の加熱装置におい
て、上記加圧部材は薄肉スリーブで形成されており、上
記圧接ニップ部は該薄肉スリーブの弾性変形、及び該弾
性変形によって発生する弾性力により形成されることに
より達成される。
【0029】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記目的は、回転体と、該回転体内部に設けられた
励磁コイルと、該回転体に圧接するように配設され、該
回転体との間に所定幅の圧接ニップ部を形成する加圧部
材とを有し、該回転体に発生する渦電流により圧接ニッ
プ部を発熱させ、該圧接ニップ部で被記録材を加熱する
加熱装置において、上記加圧部材は薄肉スリーブで形成
されており、上記圧接ニップ部は該薄肉スリーブの弾性
変形、及び該弾性変形によって発生する弾性力により形
成されることにより達成される。
【0030】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明乃至第3の発明の何れかに
おいて、薄肉スリーブは、肉厚をt、半径をr、該薄肉
スリーブを形成する部材のヤング率をE、ポアソン比を
νとした場合、
【0031】
【数3】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5 を満たすことにより達成される。
【0032】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記目的は、上記第4の発明において、薄肉スリー
ブは金属スリーブ表層に耐熱離型層を設けていることに
より達成される。
【0033】また、本出願に係る第6発明によれば、上
記目的は、上記第4の発明において、薄肉スリーブは金
属スリーブ表層に厚さ1.0mm以下の耐熱弾性層、耐
熱離型層が順次形成されていることにより達成される。
【0034】さらに、本出願に係る第7発明によれば、
上記目的は、感光層を有する像担持体と、画像情報に応
じて該像担持体を露光せしめる露光手段と、該露光によ
り像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現像
せしめる現像装置と、現像剤像を被記録材に転写せしめ
る転写装置と、互いに圧接するように配設された加熱部
材及び加圧部材を備えた加熱装置とを備え、上記現像剤
像の形成された被記録材を該加熱装置の該加熱部材及び
加圧部材で形成される圧接ニップ部で加熱して画像を形
成せしめる画像形成装置において、上記加熱装置の上記
加熱部材或は加圧部材の少なくとも一方は薄肉スリーブ
で形成されており、上記圧接ニップ部は該薄肉スリーブ
の弾性変形、及び該弾性変形によって発生する弾性力に
より形成されることにより達成される。
【0035】また、本出願に係る第8の発明によれば、
上記目的は、感光層を有する像担持体と、画像情報に応
じて該像担持体を露光せしめる露光手段と、該露光によ
り像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現像
せしめる現像装置と、現像剤像を被記録材に転写せしめ
る転写装置と、加熱部材に摺接しながら無端移動自在に
配設された耐熱性フィルムを該加熱部材に密着させなが
ら摺動搬送させる加圧部材を備えた加熱装置とを有し、
上記現像剤像の形成された被記録材を上記耐熱性フィル
ムを挟んで形成された上記加熱部材と加圧部材との間の
圧接ニップ部に導入して、耐熱性フィルムと一緒に圧接
ニップ部を搬送させ、加熱部材の熱を耐熱性フィルムを
介して被記録材に付与して画像を形成せしめる画像形成
装置において、上記加熱装置の上記加圧部材は薄肉スリ
ーブで形成されており、上記圧接ニップ部は該薄肉スリ
ーブの弾性変形、及び該弾性変形によって発生する弾性
力により形成されることにより達成される。
【0036】さらに、本出願に係る第9の発明によれ
ば、上記目的は、感光層を有する像担持体と、画像情報
に応じて該像担持体を露光せしめる露光手段と、該露光
により像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により
現像せしめる現像装置と、現像剤像を被記録材に転写せ
しめる転写装置と、内部に励磁コイルを設けた回転体に
圧接して該回転体との間に所定幅の圧接ニップ部を形成
する加圧部材を備えた加熱装置とを備え、上記現像剤像
の形成された被記録材を上記回転体に発生する渦電流に
より発熱させた圧接ニップ部で加熱して画像を形成せし
める画像形成装置において、上記加熱装置の上記加圧部
材は薄肉スリーブで形成されており、上記圧接ニップ部
は該薄肉スリーブの弾性変形、及び該弾性変形によって
発生する弾性力により形成されることにより達成され
る。
【0037】また、本出願に係る第10の発明によれ
ば、上記目的は、上記第7の発明ないし第9の発明のい
ずれかにおいて、薄肉スリーブは、肉厚をt、半径を
r、該薄肉スリーブを形成する部材のヤング率をE、ポ
アソン比をνとした場合、
【0038】
【数4】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5 を満たすことにより達成される。
【0039】さらに、本出願の第11の発明によれば、
上記目的は、上記第10の発明において、薄肉スリーブ
は金属スリーブ表層に耐熱離型層を設けていることによ
り達成される。
【0040】また、本出願に係る第12の発明によれ
ば、上記目的は、上記第10の発明において、薄肉スリ
ーブは金属スリーブ表層に厚さ1.0mm以下の耐熱弾
性層、耐熱離型層が順次形成されていることにより達成
される。
【0041】
【作用】本出願に係る第1の発明ないし第3の発明によ
れば、加熱部材と、これに圧接された加圧部材とで形成
された圧接ニップ部に、被記録材を通過させ、未定着画
像を加熱・圧接して該被記録材上に永久画像として定着
させる加熱定着装置において、加圧部材、加熱部材の少
なくとも一方に薄肉スリーブを用い、該薄肉スリーブの
弾性変形と弾性変形により生じる弾性力により所望の幅
の圧接ニップを形成したので、以下のように作用する。
【0042】(1)加圧部材として薄肉スリーブを用い
た場合、或いは薄肉スリーブを加熱部材に使用して加圧
部材として良熱伝導性剛体部材を用いた場合、加圧部材
・加熱部材共に薄肉スリーブを用いた場合、いずれの場
合も薄肉スリーブで形成した部材の熱容量は小さくな
り、装置立ち上げ時の該部材温度の立ち上がりが早くな
り、加熱装置の立ち上げ時間が短縮される。さらにその
後も該部材の温度は加熱部材温度と同様に一定値に保た
れ、装置立ち上げから直後から従来の加熱方式での定常
状態の温度で十分な定着性が確保され、その結果、定着
温度を従来より低くし、定着の目標温度を複数設ける必
要が無く、加熱部材の制御をより簡略化する。
【0043】(2)加圧部材、加熱部材の少なくとも一
方に薄肉スリーブを用いた場合、さらに加熱部材側に該
薄肉スリーブを用いて加圧部材として良熱伝導性の剛体
部材を使用した場合には、圧接ニップ部の長手方向の熱
伝導性がアップして小サイズの被記録材の通過した際
の、被記録材の非通過部領域の昇温が小さくなり、温度
ムラも小さくなるため、画像の光沢ムラ・定着ムラ等が
発生せず、また、該領域付近に配設された部材が熱によ
りダメージを受けることがない。
【0044】(3)また加圧部材の熱膨張率が小さくな
り、外径が安定するため、被記録材やフィルムの搬送速
度・搬送性が安定し、被記録材のシワや、画像の伸び・
ブレといった画像問題、フィルムの寄りや破損等が発生
しない。
【0045】(4)また薄肉スリーブは適度な剛性を持
ち、フラットなニップ部を長手方向に均一に形成するの
で、ニップ幅が均一になって被記録材に与えられるが圧
力が長手方向で均一となり、被記録材端部の波打ちが発
生しない。
【0046】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明乃至第3の発明の何れかにおいて、薄肉
スリーブは、肉厚をt、半径をr、該薄肉スリーブを形
成する部材のヤング率をE、ポアソン比をνとした場
合、
【0047】
【数5】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5
【0048】を満たすことにより、薄肉スリーブの弾性
変形及び弾性変形によって生じる弾性力によりニップの
形成が可能で、且つ適度な剛性をもち、加圧回転によっ
てもスリーブが挫屈することがない。
【0049】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第4の発明において、薄肉スリーブは金属スリ
ーブ表層に耐熱離型層を設けているので、良好な離型性
を示す。
【0050】また、本出願に係る第6発明によれば、上
記第4の発明において、薄肉スリーブは金属スリーブ表
層に厚さ1.0mm以下の耐熱弾性層、耐熱離型層が順
次形成されているので、スリーブを小径にした場合、あ
るいは低加圧力であっても、所望のニップ幅を得る。さ
らに、スリーブの包み込みによりベタ黒やハーフトーン
等の定着性がより均一になり、ガサツキ等のない高品位
の画像を得る。
【0051】さらに、本出願に係る第7発明乃至第9の
発明によれば、上記第1の発明乃至第3の発明の何れか
の加熱装置を、被記録材の顕画像を加熱する加熱装置と
して画像形成装置に備えたので、装置立ち上げ時の待機
時間が短縮され、温度制御が簡略化され、非通紙部昇
温、ローラ周速の変化による画像不良、ニップ部幅の長
手方向における差異による被記録材の波打ちを発生させ
ず、良好な画像を形成する。
【0052】また、本出願に係る第10の発明によれ
ば、上記第7の発明乃至第9の発明の何れかにおいて、
薄肉スリーブは、肉厚をt、半径をr、該薄肉スリーブ
を形成する部材のヤング率をE、ポアソン比をνとした
場合、
【0053】
【数6】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5
【0054】を満たすことにより、薄肉スリーブの弾性
変形及び弾性変形によって生じる弾性力によりニップの
形成が可能で、且つ適度な剛性をもち、加圧回転によっ
てもスリーブが挫屈することがなく、良好な画像形成が
行われる。
【0055】さらに、本出願に係る第11の発明によれ
ば、上記第10の発明において、薄肉スリーブは金属ス
リーブ表層に耐熱離型層を設けているので、良好な離型
性を示し、良好な画像形成が行われる。
【0056】また、本出願に係る第12の発明によれ
ば、上記第10の発明において、薄肉スリーブは金属ス
リーブ表層に厚さ1.0mm以下の耐熱弾性層、耐熱離
型層が順次形成されているので、スリーブを小径にした
場合、あるいは低加圧力であっても、所望のニップ幅を
得る。さらに、スリーブの包み込みによりベタ黒やハー
フトーン等の定着性がより均一になり、ガサツキ等のな
い高品位の画像が形成される。
【0057】
【実施例】図6に本発明に係る画像形成装置の一例を示
す。図6において、1は像担持体たる感光ドラムであ
り、OPC、アモルファスSe、アモルファスSi等の
感光材料をアルミニウムやニッケル等のシリンダ状の基
板上に形成して構成されている。感光ドラム1は矢印の
方向に回転駆動され、まず初めにその表面は帯電装置と
しての帯電ローラ2によって一様帯電される。次に、露
光手段であるレーザービーム3を画像情報に応じてON
/OFF制御し走査露光がなされ、感光ドラム1上に静
電潜像が形成される。この静電潜像は、現象装置4で現
像され、可視化される。現像方法としては、ジャンピン
グ現像法、2成分現像法、FEED現像法等が用いら
れ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いられ
ることが多い。可視化されたトナー像は、転写装置であ
る転写ローラ5により感光ドラム1上から、所定のタイ
ミングで供給、搬送された被記録材たる転写材P上に転
写される。トナー像を保持した転写材Pは定着装置6へ
搬送され、定着装置6のニップ部で加熱・加圧されて転
写材P上に定着され永久画像となる。一方、転写後に感
光ドラム1上に残留する転写残留トナーは、クリーニン
グ装置7により感光ドラム1表面より除去される。以
降、本発明を適用した定着装置の具体例を説明する。
【0058】(第1の実施例)図1に、本発明の第1の
実施例を適用したフィルム加熱型定着装置の概略断面図
を示す。
【0059】図1において、10はエンドレスベルト状
の耐熱性フィルム(定着フィルム)であり、半円弧状の
フィルムガイド部材(スティ)13に対して周長に余裕
を持たせた形で外嵌している。
【0060】フィルム10は熱容量を小さくしてクイッ
クスタート性を向上させるために、膜厚を総厚100μ
m以下、好ましくは40μm以下20μm以上とした、
耐熱性・離型性・強度・耐久性等のあるPTFE、PF
A、PPS等の単層フィルム、或はポリイミド、ポリア
ミドイミド、PEEK、PES等のフィルム表面にPT
FE、PFA、FEP等を離型層としてコーティングし
た複合層フィルム等である。
【0061】11は加圧部材としての薄肉金属スリーブ
であり、鉄やSUS、ニッケル等の金属を薄肉中空円筒
状に成形したスリーブである。該薄肉金属スリーブ11
の肉厚tは、弾性変形しその弾性変形によって生じる弾
性力によりニップの形成が可能で、且つ適度な剛性をも
ち、加圧回転によっても挫屈しない範囲に設定する必要
がある。その適正範囲は薄肉円筒が外圧を受ける場合座
屈を起こす圧力(座屈圧力)の範囲によって定義され、
薄肉金属スリーブ11の半径をr、該薄肉金属スリーブ
11の構成材料のヤング率をE、ポアソン比をνとした
場合、以下の関係式で表される(座屈圧力の式は、平修
二監修「現代材料工学」(オーム社)より引用)。
【0062】
【数7】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5
【0063】例えば構成材料としてニッケルを使用し、
半径r=10.0[mm]の薄肉金属スリーブを作成す
る場合、該スリーブの厚みの適正値は、ニッケルのヤン
グ率E=20.0[N/m2]、ポアソン比ν=0.3
0[N/m2]と上式より、60μm<t<150μm
の範囲にあり、その範囲内で任意の肉厚を選択すればよ
い。
【0064】また図2に示すように、該薄肉金属スリー
ブ11は金属スリーブ11a表層にPFA、PTFE等
のフッ素樹脂から成る耐熱離型層11bを被覆した構成
としても良い。その際には薄肉金属スリーブ11の良熱
伝導性を損なわないために、耐熱離型層11bの厚さは
50μm以下にすることが好ましい。
【0065】薄肉金属ローラ11は、図4に示したよう
に両端にフランジ51を挿入し接着固定してあり、フラ
ンジ中央に設けたベアリング52等を介して軸53をロ
ーラ長手方向に渡し、軸53、軸受け54を介して加圧
バネ55により5〜10kgfの加圧力で図1に示す加
熱部材たる加熱体12に圧接され配されている。
【0066】薄肉金属ローラ11の長手方向寸法は、均
一なニップを形成するために加熱体12より長くとる必
要があり、具体的には図5に示したように加熱体12端
面からフランジ42内挿部端面までの距離Xは3.0m
m以上とることが好ましい。また、該フランジ42の少
なくとも一方はギアフランジとなっており、駆動手段
(図示せず)によりギアフランジを介して薄肉金属スリ
ーブ11を回転駆動する。
【0067】図1において、フィルム10は薄肉金属ス
リーブ11の回転により、少なくとも画像定着実行時は
矢示の時計方向に加熱体12面に密着して該加熱体面を
摺動しながら所定の周速時、即ち画像形成部(A)側か
ら搬送されてくる未定着トナー画像Tを担持した転写材
Pの搬送速度と略同一周速度でシワなく回転駆動され
る。
【0068】加熱体12は電力給電により発熱する発熱
源としての通電発熱体(抵抗発熱体)12aを含み、該
通電発熱体12aの発熱により昇温する。従って、通電
発熱体12aに対する電力給電により加熱体12が加熱
され、またフィルム10が回転駆動されている状態にお
いて、薄肉金属スリーブ11の弾性変形と、弾性変形に
よって生じる弾性力により該加熱体12との間に形成さ
れた圧接ニップ部N(定着ニップ部)の、フィルム10
と薄肉金属スリーブ11との間に転写材Pが導入される
ことで、該転写材Pがフィルム10に密着してフィルム
と一緒の重なり状態で定着ニップ部Nを通過していく。
【0069】この転写材Pの定着ニップ部通過過程で加
熱体12からフィルム10を介して転写材Pに熱エネル
ギーが付与されて転写材P上の未定着トナー画像Tが加
熱溶融定着され、転写材Pは定着ニップ通過後フィルム
10から分離して排出される。
【0070】図7に耐熱性フィルムとしてのフィルム厚
20μmのポリイミド系フィルムを、対向する加圧部材
としてのニッケルを肉厚90μmに成形した金属スリー
ブ表層に厚さ15μmのPFAから成る離型層をコーテ
ィングした薄肉金属スリーブを用いた加熱装置で、加熱
体温度を160℃に一定温調を行った場合のフィルム温
度、加圧部材温度の推移を、図8には同じく小サイズ紙
を連続通紙した場合の通紙部、非通紙部の耐熱性フィル
ムの温度の推移を示した。
【0071】図7の縦軸は各部材の温度、横軸は装置立
ちあげからの経過時間であり、グラフ中のラインはAは
高温オフセット発生の境界温度を示し、ラインBは定着
不良発生の境界温度を示しており、ラインAとラインB
に挟まれる温度範囲が装置立ちあげ後の各々の時間で十
分な定着性が確保出来、且つ高温オフセットが発生しな
い耐熱性フィルムの適正温度範囲である。図に示したよ
うに、加圧部材として薄肉ニッケルスリーブを用いるこ
とで、装置立ち上げ時の耐熱性フィルムの温度の上昇が
加圧部材として弾性ローラを用いた従来構成の場合より
早くなり、その後この温度はほぼ一定となった。これは
薄肉スリーブを採用することで加圧部材の熱容量が小さ
くなり、熱伝導性も良好になったため、ニップに対向す
る加圧部材温度の立ち上がりが早く、さらに立ち上がり
後はヒータの制御に追従しながらほぼ一定温度を保って
いるため、これにより耐熱性フィルムの温度も加熱体の
目標温度を一定値にしてもほぼ一定に保たれるためであ
る。従って本発明を適用した加熱定着装置では、一定の
定着目標温度で定着性を満足させ且つ高温オフセットの
発生しない良好な画像が得られるため、紙間ヒータOF
F(或いはON)による1枚毎の目標温度設定といった
制御が不要となり、ヒータの制御が簡略化出来る。
【0072】また、ニップ部長手方向の熱伝導が良好に
なるため、図8に示したように小サイズ紙の連続通紙後
も通紙部・非通紙部の温度差ΔTが小さくなり、ニップ
部の温度ムラに起因する光沢ムラや定着ムラは発生しな
かった。
【0073】さらに、ニッケルスリーブは熱膨張率が小
さいため転写材搬送スピードが安定し、また前述の通り
非通紙部昇温が小さいため耐熱性フィルムの搬送性も安
定して、伸び等の画像問題やフィルムの破損等は発生し
なかった。また加圧部材として直径6.0mmの小径の
軸を用いても、該軸に生じる撓みを伝える構造がスリー
ブ、軸間に存在しないため、ニップ幅が長手方向全域に
渡って均一に形成されて転写材端部の波打ちも発生しな
かった。
【0074】また本実施例の構成では、温度検知素子1
4を従来の加熱体背面ではなく、よりニップ部と温度が
近い薄肉金属スリーブ11のニップ内面に設置出来るた
め、より確実な温度制御も可能である。
【0075】また薄肉金属スリーブ11を図3に示すよ
うに金属スリーブ11a上にシリコーンゴム等の耐熱ゴ
ムから成る薄肉弾性層11cを設けた構成としても良
い。この様に金属スリーブ上に薄肉弾性層を設けると、
小径スリーブ、低加圧力での所望のニップ幅を得ること
が出来、さらに転写材背面からトナーを包み込む効果が
あるためベタ黒やハーフトーン等の定着性がより均一と
なり、ガサツキ等のない高品位の画像を得ることが出来
る。その際、薄肉弾性層11cの厚みは薄肉金属スリー
ブ11の熱伝導性を損なわないために、1.0m以下に
することが望ましい。
【0076】(第2の実施例)本実施例は、薄肉金属ス
リーブを誘導加熱方式の加熱定着装置の加圧部材として
応用したものである。
【0077】図9に、本実施例を採用した誘導加熱型定
着装置の概略断面図を示す。
【0078】20は加熱部材としての発熱フィルムであ
って、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PE
S、PPS、PFA、PTFE、FEP等の樹脂で厚さ
10μm〜100μmのフィルム基材20aを形成し、
その上にFe、Coやメッキ処理によってNi、Cu、
Cr等の金属層20bを1μm〜100μm厚みで形成
し、再外層にPFA、PTFE、FEPシリコーン樹脂
等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆し
た離型層20cを順次形成したものである。
【0079】21はコイルであり鉄心に巻き付けて構成
される。23はコイルを支持し、フィルム20の移動を
案内しフィルムが摺動する摺動板で、フィルム20と摩
擦抵抗の少ないガラス等を用いて表面にグリース、オイ
ル等を塗布することが好ましい。あるいは芯材22で平
滑な面として摺動部を構成しても良い。
【0080】11は加圧部材としての薄肉金属スリーブ
で、前記実施例と同様の構成である。該薄肉金属スリー
ブ11は加圧手段(図示せず)によって芯材21に所定
の圧力で圧接配置され、金属スリーブの弾性変形と、そ
の弾性変形によって生じる弾性力によって芯材21との
間にフィルム20を介して所望の幅の圧接ニップ部を形
成するそして、該薄肉金属スリーブ11は駆動手段(図
示せず)で駆動され、フィルム20は薄肉金属スリーブ
11に従動回転する。
【0081】コイル21には励磁回路(図示せず)から
交流電流が印加され、これによってコイル21の周囲に
矢印Hで示した磁束が生成消滅を繰り返す。この磁束H
がフィルム20の導電層を横切るように芯材22は構成
される。変動する磁界が磁体中を横切るとき、その磁界
の変化を妨げる磁界を生じるように導体中には渦電流が
発生する。この渦電流を矢印Aで示す。この渦電流は表
皮効果のために殆ど導電層のコイル21側の面に集中し
て流れ、フィルム導電層20bの表皮抵抗に比例した電
力で発熱を生じ、圧接ニップ部のみを加熱する。
【0082】薄肉金属スリーブ11内面の圧接ニップ部
に対向する面に温度検知素子24が摺動圧接配置されて
いる。薄肉金属スリーブ11のニップ対向部内面の温度
は圧接ニップ部に対向したフィルム表面温度とほぼ同一
の温度であるため、該温度検知素子による検知結果をも
とに励磁コイルへの通電を通電制御手段(図示せず)に
よってコントロールし、定着ニップ部の温度を所望の値
に制御する。
【0083】未定着のトナー像を担持した転写材Pはフ
ィルム20とともに薄肉金属スリーブ11により搬送さ
れ、圧接ニップ部で加熱・加圧されて転写材P上に未定
着トナー画像Tは加熱溶融定着され、転写材上に定着さ
れて永久固着画像となる。
【0084】本実施例も加圧部材として薄肉金属スリー
ブを用いることで第1の実施例と全く同様の効果が得ら
れるが、さらに該薄肉金属スリーブ自身も上記フィルム
内金属層の発熱原理と同様に誘導加熱により発熱するた
め、定着温度をより低く設定可能となる。
【0085】(第3の実施例)本実施例は、加圧部材と
して薄肉金属スリーブを用いた熱ローラ方式の加熱装置
である。図10に該装置の概略断面図を示す。
【0086】図中の30はハロゲンヒータを内部に具備
した加熱部材としての加熱ローラ、11は薄肉金属スリ
ーブであり、該加熱ローラ30及び薄肉金属スリーブ1
1は上下に平行に配列され、該薄肉金属スリーブ11は
前述の実施例と同様の方法で所定の圧力を持って該加熱
ローラ30に圧接配置されている。
【0087】Nは加熱ローラ30及び薄肉金属スリーブ
11の圧接により発生する薄肉金属スリーブ11の弾性
変形と、弾性変形によって生じる弾性力により形成され
た圧接ニップ部である。加熱ローラ30が駆動手段(図
示せず)により時計方向に回転駆動され、薄肉金属スリ
ーブ11はこれに従動して回転する。
【0088】加熱ローラ30はアルミニウムやステンレ
ス等を中空円筒状に加工した芯金32a上に、トナーと
の離型性をよくするためにPFA、PTFE等のフッ素
樹脂から成る耐熱離型層32bを被覆した構成となって
いる。
【0089】薄肉金属スリーブ11は前記実施例と同一
構成のものを用いている。
【0090】加熱ローラ30の表面には温度検知素子3
2が配設されており、該温度検知素子によって加熱ロー
ラ30表面の温度を検知し、その検知結果に基づき加熱
ローラ表面が所定の温度に維持されるようにヒータ駆動
手段(図示せず)によりハロゲンヒータ31をON/O
FF制御している。
【0091】未定着のトナー像Tを担持した転写材P
を、圧接ニップ部Nで挟持搬送し加熱・加圧することで
トナーを加熱溶融し、転写材上に定着させて永久固着画
像を得る。
【0092】本実施例も加圧部材として薄肉金属スリー
ブを用いることで前述の実施例と同様の効果が得られ
る。
【0093】また、シリコーンゴム等の弾性層を有する
弾性ローラを加圧部材に使用した場合は装置立ちあげ時
の加熱源からの熱は加熱ローラ、弾性ローラ双方の加熱
に費やされるため加熱ローラの立ち上げに1分近い時間
を要していたが、本実施例に示したような構成とするこ
とで立ちあげ時の加熱源からの熱は殆ど加熱ローラ芯金
の加熱に費やされるため、立ち上げに要する時間が従来
に比例して2/3程度にすることが可能である。
【0094】(第4の実施例)本実施例は、加熱ローラ
として薄肉金属スリーブを、加圧部材として良熱伝導性
の剛体ローラを用いた熱ローラ方式の加熱装置である。
【0095】図11に該装置の概略断面図を示す。
【0096】図中の41はハロゲンヒータ44を内部に
具備した加熱部材としての薄肉金属スリーブ、40は加
圧部材としての良熱伝導性ローラである。
【0097】良熱伝導性ローラ40は、加圧手段(図示
せず)により薄肉金属スリーブ41に所定の圧力で圧接
配置されている。
【0098】薄肉金属スリーブ41は、鉄やSUS、ニ
ッケル等から成る金属スリーブ41a上に、シリコーン
ゴム等からなる薄肉の耐熱弾性体41c、PFA、PT
FE、FEP等から成る耐熱離型層41bを順次形成し
た中空回転体である。
【0099】良熱伝導性ローラ40は、鉄やSUS等か
ら成る芯金40a上にガラス短繊維等の耐熱強化繊維を
約30〜40%混合したナイロン6、ナイロン66、ポ
リエチレンテレフタラート、ポリプチレンテレフタラー
ト、ポリフェニレンサルファイド等の耐熱性硬化樹脂
や、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド、芳香族
ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール等の耐熱性高分
子、発泡ガラス等の無機個体断熱材等からなる耐熱弾性
層40b、アルミニウム等の良熱電動性金属から成る金
属層40cを順次形成した構成である。
【0100】Nは良熱伝導性ローラ40と薄肉金属スリ
ーブ41の圧接により発生する薄肉金属スリーブ41の
弾性変形と、弾性変形によって生じる弾性力により形成
された圧接ニップ部である。
【0101】薄肉金属スリーブ41は、図11に示すよ
うに両端にフランジ44が内挿・接着されており、該フ
ランジの一方はギアとなっており、フランジギアを介し
て不図示の駆動手段により矢印方向に回転駆動され、良
熱伝導体ローラ40はこれに従動して回転する。
【0102】薄肉金属スリーブ41の表面には温度検知
素子43が配設されており、該温度検知素子によって薄
肉金属スリーブ41表面の温度を検知し、その検知結果
に基づき薄肉金属スリーブ表面が所定の温度に維持され
るようにヒータ駆動手段(図示せず)によりハロゲンヒ
ータ44をON/OFF制御している。
【0103】未定着のトナー像Tを担持した転写材P
を、圧接ニップ部で挟持搬送し加熱・加圧することでト
ナーを加熱溶融し、転写材P上に定着させて永久固着画
像を得る。
【0104】本実施例も加熱部材として薄肉金属スリー
ブを用い該薄肉金属スリーブの弾性弾性変形と、その弾
性変形によって発生する弾性力により圧接ニップ部を形
成し、加圧部材として熱伝導性の高い金属ローラを用い
ることで、加熱装置全体の熱容量を小さく出来、ニップ
部長手方向の熱伝導性もアップして、装置立ちあげ時間
の短縮や非通紙部昇温の緩和、それに伴う画像問題や機
内部品の破損が発生しない。また、長手方向に渡り均一
なニップが形成されるため、前記実施例と同様に転写材
端部の波打ちが発生しない。
【0105】さらに、図12の圧接ニップ部の拡大図に
示したように、薄肉金属スリーブ41に設けた薄肉の耐
熱弾性層によるトナーの包みこみ効果により定着性が良
好となって定着温度の低温化が可能になる。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明ないし第3の発明によれば、未定着画像が形成さ
れた被記録材を所定の温度に維持された加熱部材と、こ
れに圧接された加圧部材とで形成されたニップ部を通過
させることにより該未定着画像を加熱・加圧して該被記
録材上に永久画像として定着させる加熱装置において、
加圧部材として薄肉スリーブを用いて該薄肉スリーブの
弾性変形と弾性変形により生じる弾性力により加熱部材
との間にニップを形成する場合、又は加熱部材として該
薄肉スリーブを用い剛体の良熱伝導性加圧部材との間に
該薄肉スリーブの弾性変形と、弾性変形により生じる弾
性力によりニップを形成することで以下に示す効果が得
られる。
【0107】(1)加圧部材として薄肉スリーブを使用
した場合、或いは該薄肉スリーブを加熱部材に使用し加
圧部材として良熱伝導性剛体部材を用いた場合共に、加
圧部材の熱容量を小さくすることが出来るため、装置立
ち上げ時の加圧部材温度の立ち上がりが早くなり、さら
にその後も加圧部材の温度を一定値に保つことが出来る
ため、装置立ち上げからの時間や通紙状態によって定着
の目標温度を複数設ける必要が無く、加熱部材の制御が
より簡略化出来る。
【0108】(2)加圧部材として薄肉スリーブを使用
した場合、薄肉スリーブを加熱部材に使用し加圧部材と
して良熱伝導性剛体部材を使用した場合共に、ニップ部
の長手方向の熱伝導性が良いため非通紙昇温が小さくな
り、温度ムラも小さくなるため画像の光沢ムラ・定着ム
ラ等が防止出来、また、非通紙昇温部付近の部材の熱に
よるダメージを防止出来る。
【0109】(3)また加圧部材の熱膨張率が小さくな
り外径が安定するため、被記録材や耐熱性フィルムの搬
送速度・搬送性が安定し、被記録材のシワや、画像の伸
び・ブレといった画像問題、耐熱性フィルムの破損等が
防止出来る。
【0110】(4)また薄肉スリーブは適度な剛性を持
ち、フラットなニップ部を長手方向に均一に形成しよう
とする働きがあるため、ニップ幅が均一になって被記録
材に与えられる加圧力が長手方向で均一となり、被記録
材の端部の波打ちが防止出来る。
【0111】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明乃至第3の発明の何れかにおいて、薄肉
スリーブは、肉厚をt、半径をr、該薄肉スリーブを形
成する部材のヤング率をE、ポアソン比をνとした場
合、
【0112】
【数8】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5
【0113】を満たすので、薄肉スリーブの弾性変形及
び弾性変形によって生じる弾性力によりニップの形成が
可能で、且つ適度な剛性をもち、加圧回転によっても挫
屈することのないスリーブを提供できる。
【0114】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第4の発明において、薄肉スリーブは金属スリ
ーブ表層に耐熱離型層を設けているので、良好な離型性
を得ることが出来る。
【0115】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記第4の発明において、薄肉スリーブは金属スリーブ
表層に厚さ1.0mm以下の耐熱弾性層、耐熱離型層が
順次形成されているので、スリーブを小径にした場合、
あるいは低加圧力であっても、所望のニップ幅を得るこ
とが出来る。さらに、スリーブの包み込みによりベタ黒
やハーフトーン等の定着性がより均一になり、ガサツキ
等のない高品位の画像を得ることが出来る。
【0116】さらに、本出願に係る第7の発明乃至第9
の発明によれば、上記第1の発明乃至第3の発明の何れ
かの加熱装置を、被記録材の顕画像を加熱する加熱装置
として画像形成装置に備えたので、装置立ち上げ時の待
機時間が短縮され、温度制御が簡略化され、非通紙部昇
温、ローラ周速の変化による画像不良、ニップ部幅の長
手方向における差異による被記録材の波打ちを発生させ
ず、良好な画像を形成することが出来る。
【0117】また、本出願に係る第10の発明によれ
ば、上記第7の発明乃至第9の発明の何れかにおいて、
薄肉スリーブは、肉厚をt、半径をr、該薄肉スリーブ
を形成する部材のヤング率をE、ポアソン比をνとした
場合、
【0118】
【数9】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5
【0119】を満たすことにより、薄肉スリーブの弾性
変形及び弾性変形によって生じる弾性力によりニップの
形成が可能で、且つ適度な剛性をもち、加圧回転によっ
てもスリーブが挫屈することを防止することができ、良
好な画像形成を行うことができる。
【0120】さらに、本出願に係る第11の発明によれ
ば、上記第10の発明において、薄肉スリーブは金属ス
リーブ表層に耐熱離型層を設けているので、良好な離型
性を得ることができ、良好な画像形成を行うことができ
る。
【0121】また、本出願に係る第12の発明によれ
ば、上記第10の発明において、薄肉スリーブは金属ス
リーブ表層に厚さ1.0mm以下の耐熱弾性層、耐熱離
型層が順次形成されているので、スリーブを小径にした
場合、あるいは低加圧力であっても、所望のニップ幅を
得ることができる。さらに、スリーブの包み込みにより
ベタ黒やハーフトーン等の定着性をより均一にすること
ができ、ガサツキ等のない高品位の画像を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例の加熱装置の概略断
面図である。
【図2】本発明に係る第1の実施例の薄層金属スリーブ
の概略断面図である。
【図3】本発明に係る第1の実施例の薄層金属スリーブ
の概略断面図である。
【図4】本発明に係る第1の実施例の薄層金属スリーブ
の斜視図である。
【図5】本発明に係る第1の実施例の薄層金属スリーブ
の概略断面図である。
【図6】本発明を適用した画像形成装置の概略図であ
る。
【図7】加熱部材、加圧部材の温度推移を示すグラフで
ある。
【図8】小サイズ通紙時の通紙部、非通紙部の温度推移
を示すグラフである。
【図9】本発明に係る第2の実施例の加熱装置の概略断
面図である。
【図10】本発明に係る第3の実施例の加熱装置の概略
断面図である。
【図11】本発明に係る第4の実施例の加熱装置の概略
断面図である。
【図12】本発明に係る第4の実施例の加熱装置のニッ
プ部の拡大断面図である。
【図13】従来の加熱装置の加熱定着装置構成部材の温
度推移を示すグラフである。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体) 3 レーザービーム(露光手段) 4 現像装置 5 転写ローラ(転写装置) 6 定着装置 10 耐熱性フィルム 11,41 薄肉金属スリーブ(薄肉スリーブ) 11a,41a 金属スリーブ 11b,41b 耐熱離型層 11c,41c 薄肉弾性層 12 加熱体(加熱部材) 20 発熱フィルム(加熱部材) 30 加熱ローラ(加熱部材) 40 良熱伝導性ローラ(加圧部材) N 圧接ニップ部 P 転写材(被記録材)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに圧接するように配設された加熱部
    材及び加圧部材を備え、該加熱部材及び加圧部材で形成
    される圧接ニップ部で被記録材を加熱する加熱装置にお
    いて、上記加熱部材或は加圧部材の少なくとも一方は薄
    肉スリーブで形成されており、上記圧接ニップ部は該薄
    肉スリーブの弾性変形、及び該弾性変形によって発生す
    る弾性力により形成されることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 加熱部材と、該加熱部材に摺接しながら
    無端移動自在に配設された耐熱性フィルムと、該耐熱性
    フィルムを上記加熱部材に密着させながら摺動搬送させ
    る加圧部材とを備え、該耐熱性フィルムを挟んで形成さ
    れた上記加熱部材と加圧部材との間の圧接ニップ部に被
    記録材を導入して、耐熱性フィルムと一緒に圧接ニップ
    部を搬送させ、加熱部材の熱を耐熱性フィルムを介して
    被記録材に付与するフィルム加熱方式の加熱装置におい
    て、上記加圧部材は薄肉スリーブで形成されており、上
    記圧接ニップ部は該薄肉スリーブの弾性変形、及び該弾
    性変形によって発生する弾性力により形成されることを
    特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】 回転体と、該回転体内部に設けられた励
    磁コイルと、該回転体に圧接するように配設され、該回
    転体との間に所定幅の圧接ニップ部を形成する加圧部材
    とを有し、該回転体に発生する渦電流により圧接ニップ
    部を発熱させ、該圧接ニップ部で被記録材を加熱する加
    熱装置において、上記加圧部材は薄肉スリーブで形成さ
    れており、上記圧接ニップ部は該薄肉スリーブの弾性変
    形、及び該弾性変形によって発生する弾性力により形成
    されることを特徴とする加熱装置。
  4. 【請求項4】 薄肉スリーブは、肉厚をt、半径をr、
    該薄肉スリーブを形成する部材のヤング率をE、ポアソ
    ン比をνとした場合、 【数1】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5 を満たすことを特徴とする請求項1及至請求項3に何れ
    かに記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 薄肉スリーブは金属スリーブ表層に耐熱
    離型層を設けていることとする請求項4に記載の加熱装
    置。
  6. 【請求項6】 薄肉スリーブは金属スリーブ表層に厚さ
    1.0mm以下の耐熱弾性層、耐熱離型層が順次形成さ
    れていることとする請求項4に記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 感光層を有する像担持体と、画像情報に
    応じて該像担持体を露光せしめる露光手段と、該露光に
    より像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現
    像せしめる現像装置と、現像剤像を被記録材に転写せし
    める転写装置と、互いに圧接するように配設された加熱
    部材及び加圧部材を備えた加熱装置とを備え、上記現像
    剤像の形成された被記録材を該加熱装置の該加熱部材及
    び加圧部材で形成される圧接ニップ部で加熱して画像を
    形成せしめる画像形成装置において、上記加熱装置の上
    記加熱部材或は加圧部材の少なくとも一方は薄肉スリー
    ブで形成されており、上記圧接ニップ部は該薄肉スリー
    ブの弾性変形、及び該弾性変形によって発生する弾性力
    により形成されることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 感光層を有する像担持体と、画像情報に
    応じて該像担持体を露光せしめる露光手段と、該露光に
    より像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現
    像せしめる現像装置と、現像剤像を被記録材に転写せし
    める転写装置と、加熱部材に摺接しながら無端移動自在
    に配設された耐熱性フィルムを該加熱部材に密着させな
    がら摺動搬送させる加圧部材を備えた加熱装置とを有
    し、上記現像剤像の形成された被記録材を上記耐熱性フ
    ィルムを挟んで形成された上記加熱部材と加圧部材との
    間の圧接ニップ部に導入して、耐熱性フィルムと一緒に
    圧接ニップ部を搬送させ、加熱部材の熱を耐熱性フィル
    ムを介して被記録材に付与して画像を形成せしめる画像
    形成装置において、上記加熱装置の上記加圧部材は薄肉
    スリーブで形成されており、上記圧接ニップ部は該薄肉
    スリーブの弾性変形、及び該弾性変形によって発生する
    弾性力により形成されることを特徴とする画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】 感光層を有する像担持体と、画像情報に
    応じて該像担持体を露光せしめる露光手段と、該露光に
    より像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現
    像せしめる現像装置と、現像剤像を被記録材に転写せし
    める転写装置と、内部に励磁コイルを設けた回転体に圧
    接して該回転体との間に所定幅の圧接ニップ部を形成す
    る加圧部材を備えた加熱装置とを備え、上記現像剤像の
    形成された被記録材を上記回転体に発生する渦電流によ
    り発熱させた圧接ニップ部で加熱して画像を形成せしめ
    る画像形成装置において、上記加熱装置の上記加圧部材
    は薄肉スリーブで形成されており、上記圧接ニップ部は
    該薄肉スリーブの弾性変形、及び該弾性変形によって発
    生する弾性力により形成されることを特徴とする画像形
    成装置。
  10. 【請求項10】 薄肉スリーブは、肉厚をt、半径を
    r、該薄肉スリーブを形成する部材のヤング率をE、ポ
    アソン比をνとした場合、 【数2】 1.19×10-6 < {E/4(1-ν2)}(t/r)3 < 1.85×10-5 を満たすことを特徴とする請求項7及至請求項9の何れ
    かに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 薄肉スリーブは金属スリーブ表層に耐
    熱離型層を設けていることとする請求項10に記載の画
    像形成装置。
  12. 【請求項12】 薄肉スリーブは金属スリーブ表層に厚
    さ1.0mm以下の耐熱弾性層、耐熱離型層が順次形成
    されていることとする請求項10に記載の画像形成装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002116634A (ja) * 2000-10-04 2002-04-19 Nexpress Solutions Llc 改良された転写用中間部材
JP2009109667A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラム

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