JP2002018874A - 発泡性基材の成形方法並びに成形装置 - Google Patents

発泡性基材の成形方法並びに成形装置

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JP2002018874A
JP2002018874A JP2000207382A JP2000207382A JP2002018874A JP 2002018874 A JP2002018874 A JP 2002018874A JP 2000207382 A JP2000207382 A JP 2000207382A JP 2000207382 A JP2000207382 A JP 2000207382A JP 2002018874 A JP2002018874 A JP 2002018874A
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mold
molding
press molding
resin material
foamable
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JP2000207382A
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Masahiko Hara
正彦 原
Hiroyuki Aizawa
洋行 相澤
Tatsufumi Ono
樹史 大野
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Kasai Kogyo Co Ltd
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Kasai Kogyo Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡性基材の成形方法並びに成形装置におい
て、大掛かりな設備を必要とすることなく、均一な発泡
レベルを全面に亘り確保できる発泡性基材の成形方法並
びに成形装置を提供する。 【解決手段】 モールドプレス成形用上下型30,40
の型内外にストッパ機構60,70を配設して、発泡性
樹脂材料Mをモールドプレス成形用上下型30,40で
一次加圧した後、モールドプレス成形用上型30の上昇
時、型外ストッパ機構60により適切な型間クリアラン
スを維持し、発泡性樹脂材料Mを所望の発泡スペースに
応じて発泡反応させた後、型内スペーサ機構70により
適正な型間クリアランスを確保してモールドプレス成形
用上下型30,40を二次加圧することにより、発泡ム
ラのない品質精度の良い発泡性基材11を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発泡性基材の成
形方法並びに成形装置に係り、大掛かりな設備を必要と
することなく、発泡性基材の均一な発泡を可能にするこ
とにより、廉価で成形性に優れた発泡性基材を成形でき
る発泡性基材の成形方法並びに成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、車室内には、各種内装部品が装着
されている。図15において自動車用ドアトリム1の構
成を例示して説明すると、自動車用ドアトリム1は、適
度の保形性と車体パネルへの取付剛性を備えた基材2の
表面に装飾性、クッション性を有する表皮材3を貼着し
て構成されており、基材2の材質としては、樹脂板、繊
維板等が従来から使用されているが、最近では、軽量化
に富み、かつ衝撃吸収性能に優れた発泡性基材が着目さ
れている。
【0003】ところで、発泡性基材の成形方法として
は、例えば、ビーズ発泡成形体では、発泡性ビーズ材料
をビーズ成形用金型内に供給して、スチームにより発泡
性ビーズ材料を発泡させて、その後冷却することによ
り、所望形状のビーズ発泡成形体を得るというものであ
り、また、PPO(ポリフェニレンオキシド)基材で
は、原反シートMを図16に示すように、加熱炉4内で
加熱処理して、膨化状態にした後、図17に示すよう
に、コールドプレス成形用上下型5,6の型締めによ
り、所要形状にプレス成形を行ない、発泡性基材の成形
を完了している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、発泡性基
材の従来の成形方法並びに成形装置においては、例えば
ビーズ成形方法では、スチームの供給ムラにより加熱ム
ラが生じ易く、かつビーズ発泡成形体は機械強度に劣る
ため、用途に制約を受けるという問題点がある。一方、
PPO基材のように予熱処理後コールドプレス成形を行
なう方法においては、加熱炉4内での加熱工程において
加熱ムラが生じ易く、均一な発泡が困難であることか
ら、発泡性基材の品質性能を良好に維持することが急務
とされていた。
【0005】この発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たもので、大掛りな設備を必要とすることなく発泡性基
材を均一に成形できる発泡性基材の成形方法並びに成形
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、モールドプレス成形用上下型内に溶融状
態の発泡性樹脂材料を供給し、所要形状にプレス成形し
てなる発泡性基材の成形方法において、モールドプレス
成形用上下型の型内に溶融状態の発泡性樹脂材料を供給
した後、モールドプレス成形用上下型の型締めにより加
圧を行ない、製品キャビティ内に発泡性樹脂材料を行き
渡らせる加圧工程と、モールドプレス成形用上型を型外
ストッパ機構により規制される位置まで上昇させ、発泡
性樹脂材料の均一な発泡を行なわせる発泡工程と、から
なることを特徴とする。
【0007】更に、本発明は、モールドプレス成形用上
下型内に溶融状態の発泡性樹脂材料を供給し、所要形状
にプレス成形してなる発泡性基材の成形方法において、
モールドプレス成形用上下型の型内に溶融状態の発泡性
樹脂材料を供給した後、モールドプレス成形用上下型の
型締めにより加圧を行ない、製品キャビティ内に発泡性
樹脂材料を行き渡らせる一次加圧工程と、モールドプレ
ス成形用上型を型外ストッパ機構により規制される位置
まで上昇させ、発泡性樹脂材料の均一な発泡を行なわせ
る発泡工程と、モールドプレス成形用上型を下降操作し
て、発泡性基材を最終形状に成形し、かつ冷却する二次
加圧工程と、からなることを特徴とする。
【0008】ここで、発泡性基材としては、ドアトリ
ム、ラゲージサイドトリム、ルーフトリム等の内装部品
の芯材として使用され、適度の保形性と車体パネルへの
取付剛性を備えていることが好ましい。
【0009】また、発泡性基材を成形した後、表皮材を
別工程で貼着しても良いが、モールドプレス成形用上下
型の型開き時に予め表皮材をセットしておき、発泡性基
材のプレス成形と同時に表皮材を一体化しても良い。
【0010】次いで、本発明方法に使用する成形装置
は、溶融状態の発泡性樹脂材料を所要形状にプレス成形
してなる発泡性基材の成形装置において、型開き、型締
め可能なモールドプレス成形用上下型と、モールドプレ
ス成形用下型に接続され、溶融状態の発泡性樹脂材料を
モールドプレス成形用下型の型面に供給する射出成形機
と、発泡性樹脂材料の発泡反応時、モールドプレス成形
用上型の上昇を停止させる型外ストッパ機構とからなる
ことを特徴とする。
【0011】ここで、モールドプレス成形用上型は、昇
降用シリンダにより所定ストローク上下動可能であり、
ガイドポスト等のガイド機構を介してモールドプレス成
形用下型に対して接離動作を行なう。
【0012】また、モールドプレス成形用下型には、溶
融状態の発泡性樹脂材料を供給するための射出成形機が
接続されており、射出成形機から供給される発泡性樹脂
材料は、モールドプレス成形用下型内に設けられている
マニホールド、ゲートを通じてモールドプレス成形用下
型の型面上に分配供給される。
【0013】更に、発泡性樹脂材料の発泡時に、モール
ドプレス成形用上型の上昇を所定位置で食い止める型外
ストッパ機構としては、モールドプレス成形用上下型の
側壁面にそれぞれ対向して一対のストッパ片が係止部が
相互に係止するように設けられており、一方側のストッ
パ片はシリンダにより型側面から接離する方向に動作す
るとともに、他方側のストッパ片はスプリングにより突
出方向にバネ付勢されている。
【0014】そして、上記型外ストッパ機構として、ス
トッパ片の係止部のいずれか一方側に高さ調整シムを介
装することにより、発泡性樹脂材料の発泡倍率の変更に
対応させることができる。
【0015】また、型内ストッパ機構としては、スペー
サがシリンダにより進退動作してガイドポストに係脱で
きる構成が採用されている。
【0016】従って、本発明によれば、モールドプレス
成形用上下型の加圧工程(一次加圧工程)で製品キャビ
ティ内に発泡性樹脂材料を行き渡らせた後、モールドプ
レス成形用上型を上昇させ、その際、型外ストッパ機構
によりモールドプレス成形用上型の上昇ストロークを適
切に規制できるため、モールドプレス成形用上下型の型
間クリアランスにバラツキが生じることがなく、発泡性
基材の全面に亘り均一な発泡反応を行なわせることがで
きる。
【0017】そして、発泡反応終了後、仕様により再度
モールドプレス成形用上型を下降操作して、二次加圧を
行ない、最終板厚に成形体を成形するが、この時、モー
ルドプレス成形用上下型には適切厚みのスペーサが介装
されているため、過度のプレス圧が加わることがなく、
良好な成形が期待できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る発泡性基材の
成形方法並びに成形装置の実施形態について、添付図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0019】図1は本発明方法により製作した自動車用
ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリム
の構成を示す断面図、図3は本発明に係る発泡性基材の
成形装置の全体構成を示す概要図、図4は同成形装置に
おける型外ストッパ機構の構成を示す説明図、図5,図
6は同成形装置における型内ストッパ機構を示す平面図
並びに側面図、図7は本発明方法におけるモールドプレ
ス成形用上型のタイムチャート図、図8乃至図13は本
発明方法を自動車用ドアトリムの成形工程に適用した各
工程を示す説明図、図14は本発明に係る発泡性基材の
成形装置の別実施形態の全体構成を示す概要図である。
【0020】図1,図2において、自動車用ドアトリム
10は、発泡性基材11の表面に表皮材12を貼着して
構成されており、発泡性基材11の材料としては、発泡
剤(例えば、アゾ化合物やアジド化合物等の分解性発泡
剤を使用でき、本実施形態では、アゾジカルボンアミド
を使用している)を混入したポリプロピレン(PP)樹
脂が使用され、モールドプレス成形により図示する所望
の曲面形状に成形されており、本実施形態では、発泡性
基材11のモールドプレス成形時に表皮材12を一体貼
着して構成されている。尚、表皮材12としては、TP
O(サーモプラスチックオレフィン)シート裏面にポリ
エチレンフォームが裏打ちされた手触り感が良好でかつ
クッション性に優れた積層シート材料が使用されてい
る。
【0021】また、発泡性基材11は軽量でかつ衝撃吸
収性にも優れているため、車両の軽量化並びに乗員の安
全保護の面でも好ましい。
【0022】次いで、図3,図4を基に本発明に係る発
泡性基材の成形装置20の構成について説明すると、成
形装置20は、相互に型締め、型開き可能なモールドプ
レス成形用上下型30,40と、モールドプレス成形用
下型40に接続され、発泡性樹脂材料を供給する射出成
形機50と、発泡性基材の材料である発泡性樹脂材料の
発泡工程時におけるモールドプレス成形用上下型30,
40の型間クリアランスを適正に維持できる型外ストッ
パ機構60と、発泡工程後の二次加圧工程において、モ
ールドプレス成形用上下型30,40の適正なプレス圧
を確保する型内ストッパ機構70とから大略構成されて
いる。
【0023】更に詳しくは、モールドプレス成形用上型
30は、昇降用シリンダ31により所定ストローク上下
動可能であり、モールドプレス成形用下型40は、射出
成形機50からの発泡性樹脂材料の供給路としてマニホ
ールド41、ゲート42が設けられている。
【0024】また、モールドプレス成形用下型40に対
してモールドプレス成形用上型30の型締め、型開きを
円滑にガイドできるようにモールドプレス成形用上型3
0はガイドポスト32によりその4隅部で上下動可能に
支持され、ガイドポスト32はモールドプレス成形用下
型40に対応して設けられたガイド孔43内に挿通支持
される。
【0025】更に、本発明に係る成形装置20において
は、発泡性樹脂材料を発泡させる発泡工程で発泡スペー
スを有効に確保するために、モールドプレス成形用上下
型30,40の外側面の4箇所に型外ストッパ機構60
が配置されている。
【0026】この型外ストッパ機構60は、モールドプ
レス成形用上下型30,40の側壁面に設けられている
相互に係合可能な一対のストッパ片61,62とから構
成されており、一方側のストッパ片61は、モールドプ
レス成形用上型30に内挿されているシリンダ63と連
結され、モールドプレス成形用上型30の側壁面と接離
する方向に進退可能に支持され、この一方側のストッパ
片61の爪方向は、内側上向きである。
【0027】それに対して、他方側のストッパ片62
は、爪方向が外側下向きであり、相互のストッパ片6
1,62が係合可能であるとともに、ストッパ片62は
モールドプレス成形用下型40の側壁面にコイルスプリ
ング64により外側にバネ付勢された状態で支持されて
いる。
【0028】次いで、型内ストッパ機構70は、図5に
示すように、適宜厚みのスペーサ71が駆動用シリンダ
72により進退動作されるという構成であり、駆動用シ
リンダ72の伸長時、このスペーサ71は、ガイドポス
ト32周囲に嵌挿されるため、図6(a)ではスペーサ
71が作用しない状態、図6(b)はスペーサ71が作
用する状態を示すように、この型内ストッパ機構70に
より、モールドプレス成形用上型30の下降ストローク
を調整でき、一次加圧の下降ストロークよりもスペーサ
71の厚み分、二次加圧時におけるモールドプレス成形
用上型30の下降ストロークを縮小できる。
【0029】この成形装置20を使用してドアトリム1
0を成形する工程について、図7に示すタイムチャート
図と図8乃至図13に示す工程説明図を基に説明する
と、まず、図8に示すように、モールドプレス成形用上
下型30,40が型開き状態にあるとき、表皮材12の
セットを行なう。
【0030】この表皮材12のセット手段としては、図
示するセットピン33を使用する他に、モールドプレス
成形用上型30に真空吸引手段を配置して、真空吸引力
により表皮材12を仮保持することもでき、また、モー
ルドプレス成形用下型40の型面上に表皮セット枠を配
置して行なっても良い。
【0031】尚、表皮材12のセット時には、モールド
プレス成形用上型30は図7中A1の上限位置にある。
【0032】次いで、図9に示すように、モールドプレ
ス成形用上型30が昇降用シリンダ31の駆動により所
定ストローク下降して、モールドプレス成形用上下型3
0,40の型間クリアランスが10〜30mmに到達し
た時点で射出成形機50から発泡性樹脂材料Mがマニホ
ールド41、ゲート42を通じてモールドプレス成形用
下型40の型面に分配供給される。
【0033】この発泡性樹脂材料Mの供給は、図7のタ
イムチャート図ではA2からA3までの間行なわれ、次
いで、A3からA4までの一次加圧に要する時間は、約
2〜10秒の間で調整される。
【0034】すなわち、図10に示すように、一次加圧
工程において、発泡性樹脂材料Mは、製品キャビティC
の隅々までまんべんなく行き渡ることになる。
【0035】その後、図7のタイムチャート図でモール
ドプレス成形用上型30はA4からA5まで上昇して、
A5からA6までの発泡工程に要する時間は、約5秒間
であり、発泡性樹脂材料Mが発泡反応を行なう。
【0036】図11に示す発泡工程では、モールドプレ
ス成形用上型30の上昇位置(図7のタイムチャート図
におけるA5の位置)を精度良く制御できるように、型
外ストッパ機構60が以下の如く動作する。
【0037】まず、図12(a)に示すように、一次加
圧工程においては、モールドプレス成形用上型30に設
けられているストッパ片61はシリンダ63の伸長動作
により、モールドプレス成形用上型30から離間してお
り、ストッパ片61,62は、相互に干渉しない位置に
あるが、図12(b)に示すように、一次加圧工程後、
ストッパ片61がシリンダ63の収縮作用により、他方
側のストッパ片62に接近して、各ストッパ片61,6
3の係合部が上下に対向するように位置する。このと
き、一方側のストッパ片61がシリンダ63により駆動
し、それに対応して他方側のストッパ片62は付勢スプ
リング64のバネ圧に対して内方に移行する。
【0038】その後、図12(c)に示すように、モー
ルドプレス成形用上型30が駆動用シリンダ31の動作
により上昇を始めるが、モールドプレス成形用上下型3
0,40の型間クリアランスがaに到達した時、双方の
ストッパ片61,62が係合して、モールドプレス成形
用上型30の上昇動作がこの位置A5で停止する。
【0039】このように、モールドプレス成形用上下型
30,40の型外側面の4箇所に型外ストッパ機構60
がそれぞれ配置され、図12(a),(b),(c)に
示す動作を行なうため、図11に示す発泡工程において
は、モールドプレス成形用上型30の上昇ストロークを
精度良く管理でき、モールドプレス成形用上下型30,
40の型間クリアランスにバラツキが生じることがな
く、発泡性樹脂材料Mの均一な発泡反応が期待できる。
【0040】その後、図7のタイムチャート図におい
て、A6,A7までモールドプレス成形用上型30が下
降して、A7からA8までの間、二次加圧を行なう。こ
の二次加圧では、発泡性基材11の冷却も行なうため、
約25秒間に亘り二次加圧が行なわれる。
【0041】この二次加圧工程では、型内ストッパ機構
70が動作し、図13に示すように、ガイドポスト32
の周囲にスペーサ71がシリンダ72の駆動により装着
されて、モールドプレス成形用上型30を最下方位置ま
で下降操作しても、モールドプレス成形用上下型30,
40間にスペーサ71が介装され、このスペーサ71が
ストッパとして作用して、モールドプレス成形用上型3
0はこれ以上下降することがなく、二次加圧工程におい
て、最終製品の厚みを均一に確保できる。
【0042】このように、本発明方法では、発泡性樹脂
材料Mを一次加圧工程、発泡工程、二次加圧工程を経て
発泡ムラのない品質性能に優れた発泡性基材を成形する
ことができ、既存のモールドプレス成形用上下型30,
40、射出成形機50に加えて、型内外にそれぞれスト
ッパ機構60,70を付設するという簡単な構成で実施
でき、設備費用が嵩むことがなく、廉価に量産できると
いう利点がある。
【0043】更に、型内外に設けるストッパ機構60,
70により、モールドプレス成形用上型30の昇降スト
ロークの管理も比較的容易に行なえ、工程管理も容易な
ものとなる。
【0044】また、製品の用途として、比較的剛性が要
求されない場合には、二次加圧工程を省略しても良く、
加圧工程と発泡工程の二工程で発泡成形体を成形でき、
サイクルの短縮化が期待できる。
【0045】次に、図14は、成形装置20の別実施形
態を示すもので、型外ストッパ機構60の改良例とし
て、一対のストッパ片61,62間に高さ調整用シム6
5が介装されている。
【0046】従って、発泡性基材11の発泡倍率を変更
する際、それに合わせて高さ寸法が異なる高さ調整用シ
ム65を取り替えることにより発泡倍率の変更に容易に
対応することができる。
【0047】以上説明した実施形態は、モールドプレス
成形用上下型30,40に予め表皮材12をセットして
発泡性基材11と表皮材12とを一体成形したドアトリ
ム10に適用したが、発泡性基材11のみを所要形状に
成形した後、表皮材12を後工程で貼着するようにして
も良く、また、ドアトリム10の他にラゲージサイドト
リムやルーフトリム等、各種トリム部品に適用すること
もできる。
【0048】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る発泡性
基材の成形方法並びに成形装置によれば、モールドプレ
ス成形用上下型の型内外にストッパ機構を組み込んで、
一次加圧後、モールドプレス成形用上型を所定ストロー
ク精度良く上昇させて適切な発泡スペースを確保して、
発泡性樹脂材料を発泡させ、更に所望ならばモールドプ
レス成形用上型を精度良く所定位置まで下降させ二次加
圧を行なうというものであるから、発泡ムラのない均一
な発泡レベルの発泡性基材を大掛りな設備を必要とする
ことなく簡単な成形装置で成形できるため、製作コスト
を低減化でき、内装部品の品質性能を高めることができ
るという効果を有する。
【0049】更に、型内外のストッパ機構により、モー
ルドプレス成形用上型の昇降ストロークを精度良く管理
できるため、プレス圧の管理等が容易に行なえるという
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により製作した自動車用ドアトリム
を示す正面図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】本発明に係る成形装置の一実施形態の全体構成
を示す概要図である。
【図4】図3に示す成形装置における型外ストッパ機構
の構成を示す説明図である。
【図5】図3に示す成形装置における型外ストッパ機構
の構成を示す説明図である。
【図6】型内ストッパ機構の作用を示すもので、(a)
一次加圧時の状態、(b)二次加圧時の状態をそれぞれ
示す説明図である。
【図7】本発明方法におけるモールドプレス成形用上型
のタイムチャート図である。
【図8】本発明方法における表皮材のセット工程を示す
説明図である。
【図9】本発明方法における発泡性樹脂材料の供給工程
を示す説明図である。
【図10】本発明方法における一次加圧工程を示す説明
図である。
【図11】本発明方法における発泡工程を示す説明図で
ある。
【図12】本発明方法における発泡工程での型外ストッ
パ機構の動作を示す説明図である。
【図13】本発明方法における二次加圧工程を示す説明
図である。
【図14】本発明に係る成形装置における型外ストッパ
機構の別実施形態の構成を示す説明図である。
【図15】自動車用ドアトリムの構成を示す断面図であ
る。
【図16】発泡基材原反の加熱工程を示す説明図であ
る。
【図17】発泡性基材原反のコールドプレス成形工程を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム 11 発泡性基材 12 表皮材 20 成形装置 30 モールドプレス成形用上型 31 昇降用シリンダ 32 ガイドポスト 40 モールドプレス成形用下型 41 マニホールド 42 ゲート 43 ガイド孔 50 射出成形機 60 型外ストッパ機構 61,62 ストッパ片 62 シリンダ 64 コイルスプリング 65 高さ調整用シム 70 型内ストッパ 71 スペーサ 72 シリンダ M 発泡性樹脂材料 C 製品キャビティ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:30 B60J 5/00 501C (72)発明者 大野 樹史 神奈川県高座郡寒川町宮山3316番地 河西 工業株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB08 BC01 BD03 BE06 BE31 4F202 AA11 AB02 AD08 AD20 AG03 AG20 AH23 CA09 CB01 CB13 CL02 CL12 CL42 CL50 4F204 AA11 AB02 AD08 AD20 AG03 AG20 AH23 FA01 FB01 FB13 FG02 FN11 FQ15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モールドプレス成形用上下型(30,4
    0)内に溶融状態の発泡性樹脂材料(M)を供給し、所
    要形状にプレス成形してなる発泡性基材(11)の成形
    方法において、 モールドプレス成形用上下型(30,40)の型内に溶
    融状態の発泡性樹脂材料(M)を供給した後、モールド
    プレス成形用上下型(30,40)の型締めにより加圧
    を行ない、製品キャビティ(C)内に発泡性樹脂材料
    (M)を行き渡らせる加圧工程と、 モールドプレス成形用上型(30)を型外ストッパ機構
    (60)により規制される位置まで上昇させ、発泡性樹
    脂材料(M)の均一な発泡を行なわせる発泡工程と、 からなることを特徴とする発泡性基材の成形方法。
  2. 【請求項2】 モールドプレス成形用上下型(30,4
    0)内に溶融状態の発泡性樹脂材料(M)を供給し、所
    要形状にプレス成形してなる発泡性基材(11)の成形
    方法において、 モールドプレス成形用上下型(30,40)の型内に溶
    融状態の発泡性樹脂材料(M)を供給した後、モールド
    プレス成形用上下型(30,40)の型締めにより加圧
    を行ない、製品キャビティ(C)内に発泡性樹脂材料
    (M)を行き渡らせる一次加圧工程と、 モールドプレス成形用上型(30)を型外ストッパ機構
    (60)により規制される位置まで上昇させ、発泡性樹
    脂材料(M)の均一な発泡を行なわせる発泡工程と、 モールドプレス成形用上型(30)を下降操作して、発
    泡性基材(11)を最終形状に成形し、かつ冷却する二
    次加圧工程と、 からなることを特徴とする発泡性基材の成形方法。
  3. 【請求項3】 発泡性基材の二次加圧工程は、モールド
    プレス成形用上下型(30,40)間に所定厚みのスペ
    ーサ(71)が介装されることにより、モールドプレス
    成形用上下型(30,40)の型間クリアランスを調整
    することを特徴とする請求項2に記載の発泡性基材の成
    形方法。
  4. 【請求項4】 溶融状態の発泡性樹脂材料を所要形状に
    プレス成形してなる発泡性基材の成形装置において、 型開き、型締め可能なモールドプレス成形用上下型(3
    0,40)と、モールドプレス成形用下型(40)に接
    続され、溶融状態の発泡性樹脂材料(M)をモールドプ
    レス成形用下型(40)の型面に供給する射出成形機
    (50)と、発泡性樹脂材料の発泡反応時、モールドプ
    レス成形用上型(30)の上昇を停止させる型外ストッ
    パ機構(60)とからなることを特徴とする発泡性基材
    の成形装置。
  5. 【請求項5】 型外ストッパ機構(60)は、相互に係
    合可能なストッパ片(61,62)がモールドプレス成
    形用上下型(30,40)の側壁面に設けられ、一方側
    のストッパ片(61)はシリンダ(63)により側壁面
    から接離する方向に進退可能に支持され、他方側のスト
    ッパ片(62)はスプリング(64)により外方に向け
    て付勢され、各ストッパ片(61,62)は、発泡性樹
    脂材料(M)の発泡工程時、モールドプレス成形用上型
    (30)の上昇を規制する時に相互に係合し、それ以外
    では干渉が回避されるように配置されていることを特徴
    とする請求項4に記載の発泡性基材の成形装置。
  6. 【請求項6】 型外ストッパ機構(60)は、ストッパ
    片(61,62)における一方側の接合面に高さ調整用
    シム(65)が介装されていることにより、発泡性樹脂
    材料(M)の発泡倍率が変更可能であることを特徴とす
    る請求項5に記載の発泡性基材の成形装置。
  7. 【請求項7】 モールドプレス成形用上下型(30,4
    0)には、型間クリアランスを相違させるためのスペー
    サ(71)からなる型内ストッパ機構(70)が設けら
    れていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに
    記載の発泡性基材の成形装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003033243A1 (fr) * 2001-10-18 2003-04-24 Sakaeriken Kogyo Co., Ltd. Ensemble moule
JP2004009649A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Nhk Spring Co Ltd 発泡樹脂成形品の製造方法
JP2006124697A (ja) * 2004-09-30 2006-05-18 Oji Paper Co Ltd 発泡体の製造方法
US7367542B2 (en) 2002-10-31 2008-05-06 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electromagnetic valve

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