JP4007548B2 - 発泡樹脂成形体の成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モールドプレス成形工法、射出成形工法を利用した発泡樹脂成形体の成形方法に係り、特に、製品キャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填する際、製品キャビティの内圧を樹脂圧とほぼ同程度に調整することで発泡樹脂材料の発泡反応を抑え、シルバーストリーク等の外観不良をなくすことにより、外観性能に優れた発泡樹脂成形体を成形できる発泡樹脂成形体の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は、射出成形工法を利用した発泡樹脂成形体の成形方法における従来例を示す。この方法に用いる射出成形金型1は、固定側金型2、可動側金型3、及び固定側金型2と連接する射出成形機4とから構成され、可動側金型3は、プレスラム3aに接続し、固定側金型2に対して進退動作を行なう。
【0003】
そして、図10(a)に示すように、プレスラム3aの駆動により、可動側金型3が固定側金型2に近接して、固定側金型2と可動側金型3が型締めされる。そして、この型締めにより、初期スペースのキャビティC1が形成され、射出成形機4から発泡樹脂材料Mが固定側金型2に設けたスプル、ランナ(共に図示せず)等の通路を通じて初期スペースのキャビティC1内に射出される。
【0004】
次いで、図10(b)に示すように、可動側金型3がプレスラム3aの動作により固定側金型2に対して後退して、最終製品形状となる製品キャビティC2を形成し、同時に発泡樹脂材料Mが発泡反応を行ない、図10(c)に示すように、製品キャビティC2の形状に対応して、発泡樹脂成形体Pが成形される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の発泡樹脂成形体Pは、射出工程、発泡工程を経て成形されるものの、図10(a)に示す射出工程において、射出直後から発泡反応が開始されるため、製品表面にシルバーストリーク等の外観不良が生じ易く、発泡樹脂成形体Pの製品歩留まりを低下させる大きな要因となっている。
【0006】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、車両用アームレストや内装部品のコアとして最適な発泡樹脂成形体を成形する発泡樹脂成形体の成形方法であって、発泡樹脂材料の成形型内への射出工程で発泡反応が行なわれず、製品表面にシルバーストリーク等の外観不良が発生するのを確実に抑えることができ、製品歩留まりを向上させることができる発泡樹脂成形体の成形方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この出願の請求項1に記載の発明は、第一型と、第二型との間に画成される製品キャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填することにより、所要形状に成形される発泡樹脂成形体の成形方法において、第一型をシリンダにより所定位置まで移動させるとともに、第一型、第二型のいずれか一方側に内装された高圧ガスタンクから製品キャビティ内に高圧ガスを注入して、発泡樹脂材料の射出前状態の製品キャビティの内圧を射出充填当初の発泡樹脂材料の樹脂圧とほぼ同等の圧空状態に維持する高圧ガスの注入工程と、圧空状態の製品キャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填する際、第一型のプレス圧を低圧設定することにより、樹脂圧で第一型を型開方向に移動させるとともに、製品キャビティ内の高圧ガスを型外に排出し、製品キャビティの内圧を低下させ、発泡樹脂材料が製品キャビティ内にゆきわたり易くするようにした発泡樹脂材料の射出工程と、発泡樹脂材料の樹脂圧と製品キャビティ内の内圧のバランスにより、第一型の型開方向への移動が停止した状態で一次加圧を施す発泡樹脂材料の一次加圧工程と、一次加圧工程後、第一型を強制的に所定ストローク型開方向に移動させて、発泡スペースを確保して発泡樹脂材料を所望厚みに発泡成形する発泡樹脂材料の発泡成形工程とからなることを特徴とする。
【0008】
ここで、第一型は、シリンダの駆動により、型締位置と型開位置との間で所定ストローク移動するとともに、第二型は連接する射出成形機から発泡樹脂材料を製品キャビティ内に供給するために、マニホールド、ゲート等の樹脂通路が設けられている。
【0009】
例えば、モールドプレス成形工法では、第一型は、シリンダ駆動されるキャビティ型であり、また、第二型は、射出成形機に接続されるコア型を指す。一方、射出成形工法では、第一型は、シリンダ駆動されるコア型であり、第二型は、射出成形機に接続されるキャビティ型を指す。
【0010】
また、高圧ガスタンクは、製品キャビティ内に高圧ガスをタイミングよく供給できるように、制御バルブを備えており、制御バルブの開放動作により、高圧ガスタンクから高圧ガス注入口を通して製品キャビティ内に高圧ガスが注入される。この高圧ガスタンクに高圧ガスを供給するための高圧ガス供給管、及び高圧ガス発生器が型外に設けられている。尚、高圧ガスタンクは、キャビティ型、あるいはコア型のいずれか一方側に設けることができる。
【0011】
更に、発泡樹脂材料の製品キャビティ内への射出時には、発泡樹脂材料の樹脂圧と型内圧力をほぼ同程度、約80kg/cm2 に設定することが望ましい。そして、発泡樹脂材料の樹脂圧により、第一型が型開方向に移動するとともに、製品外周及び入れ子、あるいはエジェクタピン周りに設定された高圧ガス逃げ通路を通して高圧ガスが外部に排出されることにより、製品キャビティの内圧が適正に調整される。
【0012】
発泡樹脂材料としては、ポリプロピレン(以下、PPという)樹脂に重炭酸ナトリウムを混入したものが使用できる。
【0013】
そして、請求項1に記載の発明によれば、発泡性樹脂を製品キャビティ内に射出充填する前にキャビティ内は高圧ガスタンクから高圧ガスが注入された圧空状態である。従って、製品キャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填する際、樹脂射出時には樹脂圧と型内圧はほぼ均等である。そして、第一型が樹脂圧により型開方向に移動するとともに、キャビティ外周から高圧ガスが型外に排出されるため、型内圧が低下し、樹脂がキャビティ内に拡がる。このように、発泡樹脂材料の射出時には、樹脂圧と型内圧とがほぼ等しいため、発泡反応が行なわれることがなく、シルバーストリーク等の成形不良を回避できる。
【0014】
この出願の請求項2に記載の発明は、第一型と第二型の双方のパーティング面における製品外周部に沿って、外周シール部材が設けられており、製品キャビティ内への高圧ガスの注入工程において、外周シール部材間のシール性により製品キャビティの圧空状態が維持され、かつ発泡樹脂材料を製品キャビティ内に射出充填する発泡樹脂材料の射出工程において、樹脂圧による第一型の型開方向への移動に伴ない、この外周シール部材間から高圧ガスが型外に排出されることを特徴とする。
【0015】
ここで、第一型及び第二型のパーティング面の製品キャビティ外周に設けられる外周シール部材としては、発泡ウレタン、シリコーンゴム等が使用できる。
【0016】
この出願の請求項3に記載の発明は、第二型に設けられている入れ子、あるいはエジェクタピンにより、発泡樹脂材料の射出工程において、製品キャビティ内の高圧ガスが入れ子、またはエジェクタピン周りから型外に排出されることを特徴とする。
【0017】
そして、請求項2,3記載の発明によれば、高圧ガスを製品キャビティ内に注入して、型内圧を精度良く維持し、しかも、発泡樹脂材料を製品キャビティ内に射出充填する際は、高圧ガスを型外に逃がす作用をする外周シール部材が第一型及び第二型の製品外周部に設けられているため、これら簡易シール構造により、型費コストを低減化でき、一般金型への対応が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1,図2は本発明方法を適用して成形した発泡樹脂成形体を一部に採用した自動車用ドアトリムの正面図並びに断面図、図3は本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法に使用する成形装置の概略構成を示す側面図、図4は同成形装置の成形工程における成形金型のタイムチャート図、図5乃至図9は発泡樹脂成形体の成形方法における各工程を示す説明図である。
【0020】
図1,図2に示す自動車用ドアトリム10は、上下に2分割されたドアトリムアッパー11と、ドアトリムロア12との上下2分割体から構成されている。上記ドアトリムアッパー11は、樹脂製基材13の表面の一部に中接シート14が貼付され、ドアトリムロア12には、ドアポケット用開口15、フロント側にスピーカグリル16が設けられている。
【0021】
ドアトリムアッパー11の樹脂製基材13は、PP樹脂のモールドプレス成形体、あるいは射出成形体からなり、樹脂製基材13の成形時にクロス、不織布等の中接シート14が一体化されている。
【0022】
また、ドアトリムロア12は、PP樹脂に発泡剤(重炭酸ナトリウム)を混入した発泡樹脂材料をモールドプレス成形、射出成形により所要形状に成形されている。
【0023】
ところで、本発明は、発泡樹脂成形体の成形方法に係り、ドアトリム10におけるドアトリムロア12のような発泡樹脂成形体の成形に好適であり、ドアトリムロア12を発泡成形する際、外観品質性能を高めることができる。
【0024】
上記ドアトリムロア12の成形に使用する成形装置20の構成について、図3を基に説明する。この図3に示す成形装置20は、射出成形工法を利用したものであるが、モールドプレス成形工法に準用することもできる。
【0025】
成形装置20は、相互に型締め、型開き可能なキャビティ型30並びにコア型40と、コア型40に連接され、発泡樹脂材料を供給する射出成形機50と、キャビティ内を圧空状態に維持して発泡樹脂成形体の外観性能を良好に維持できる高圧ガス供給機構60とから大略構成されている。
【0026】
更に詳しくは、キャビティ型30は、昇降シリンダ31の駆動により、所定ストローク上下動作することができ、後述するが、図4に示すタイムチャート図から明らかなように、下死点まで降下した後、樹脂圧により上方に押し上げられ、一旦停止して一次加圧を行なった後、再度上昇して発泡スペースを確保し、発泡反応完了時、型開きされるという一連の動作を行なう。
【0027】
また、このキャビティ型30のコア型40に対するパーティング面におけるキャビティ外周に沿って発泡ウレタン、シリコーンゴム等の外周シール部材32が接着止め、あるいは機械止めされている。尚、本実施形態では、発泡ウレタンが使用されている。
【0028】
一方、コア型40は、連接する射出成形機50から発泡樹脂材料を製品キャビティC内に供給できるように、マニホールド41、ゲート42が設けられており、高圧ガスを型外に排出する入れ子構造の高圧ガス逃げ通路43が設けられている。
【0029】
そして、キャビティ型30と同様にキャビティ型30に対するパーティング面におけるキャビティ外周に沿って外周シール部材44が接着、あるいは機械止めされており、この外周シール部材44の材質は、キャビティ型30の外周シール部材32と同様、発泡ウレタンを使用する。
【0030】
次いで、高圧ガス供給機構60の構成としては、本実施形態ではキャビティ型30に高圧ガスタンク61が内装され、この高圧ガスタンク61から高圧ガスを製品キャビティC内に必要に応じて供給できるように高圧ガス注入口62が設けられており、制御バルブ63により高圧ガスの供給及び停止のタイミングが制御される。
【0031】
更に、この高圧ガスタンク61に高圧ガスを供給するために、高圧ガス供給管64が高圧ガス発生器65に接続しており、高圧ガス供給管64には開閉バルブ66が設けられている。
【0032】
そして、この高圧ガス供給機構60においては、図4に示すタイムチャート図から明らかなように、キャビティ型30が下死点まで到達するまで高圧ガスが製品キャビティC内に注入され、発泡樹脂材料Mの射出を開始したときには高圧ガスのキャビティC内への注入は停止するように制御される。
【0033】
次いで、図4のタイムチャート図及び図5乃至図9に示す工程図を基にプレス上型であるキャビティ型30と高圧ガス供給機構60の動作タイミングについて説明する。
【0034】
すなわち、図5に示すように、成形開始時、昇降シリンダ31の駆動によりキャビティ型30が下降を始めるが、その際、高圧ガス供給機構60が作動している。すなわち、高圧ガスタンク61と製品キャビティCとを連通させる高圧ガス注入口62は、制御バルブ63が開放状態に制御されることで、高圧ガスタンク61から高圧ガス注入口62を経て製品キャビティC内に高圧ガスが注入される。
【0035】
従って、製品キャビティC内の型内圧力は、キャビティ型30が下死点に到達するまで急激に上昇することになる。例えば、本実施形態では、80kg/cm2 程度まで上昇している。
【0036】
そして、キャビティ型30が下死点まで到達したとき、高圧ガス供給機構60における制御バルブ63が閉鎖され、高圧ガスの製品キャビティC内への供給は停止し、同時に射出成形機50からマニホールド41、ゲート42を通じて製品キャビティC内に発泡樹脂材料Mが射出充填される。
【0037】
図6は、キャビティ型30が下死点に到達した状態を示しており、この状態においてはキャビティ型30及びコア型40のパーティング面におけるキャビティ外周に設けられている外周シール部材32、44が圧縮状態で当接しており、外周シール部材32,44を通じて製品キャビティC内の高圧ガスが外部に排出されることがなく、良好なシール機能が達成されている。
【0038】
次に、図6に示すキャビティ型30の下死点状態から、発泡樹脂材料Mが製品キャビティC内に射出充填されれば、図7に示すように、高圧ガス供給機構60により製品キャビティC内に予め注入されている高圧ガスのガス圧は、上述した通り、発泡樹脂材料Mの射出充填当初80kg/cm2 であり、また、発泡樹脂材料Mの樹脂圧が80kg/cm2 であるとともに、キャビティ型30のプレス加圧が低圧であるため、高圧ガスのガス圧と発泡樹脂材料Mの樹脂圧により、キャビティ型30が上方に押し上げられ、キャビティの内圧が適正に調整される。
【0039】
そして、図8に示すように、この状態で一次加圧が行なわれ、この一次加圧の際には、発泡反応が行なわれないため、製品表面にシルバーストリーク等の外観不良が生じることがない。
【0040】
このように、キャビティ型30が上昇して、製品キャビティCのスペースが広くなるとともに、高圧ガスは外周シール部材32、44を通じて一部が型外に排出されることで、キャビティの内圧が低下し、発泡樹脂材料Mが製品キャビティC内にゆきわたり易くなる。
【0041】
このとき、高圧ガス外部逃げ通路43を通じて高圧ガスを外部に逃がすようにしても良く、この高圧ガス外部逃げ通路43は、図示はしないがエジェクタピンを利用することもできる。
【0042】
そして、一次加圧工程が完了すれば、図4のタイムチャート図、及び図9に示すように、キャビティ型30が所定ストローク上昇し、これに伴ない製品キャビティCに新たな発泡スペースSが確保されて一次加圧成形された発泡樹脂体M1内部の発泡反応が行なわれ、図9に示す最終的な製品板厚に対応する発泡成形が行なわれる。
【0043】
このように、本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法によれば、発泡樹脂材料Mを製品キャビティCに射出する際には、高圧ガスタンク61から高圧ガスが製品キャビティC内に予め注入され、型内圧力が上昇しているため、発泡樹脂材料Mの発泡反応が有効に抑えられる。
【0044】
更に、発泡樹脂材料Mを製品キャビティC内に射出を行なう際、製品キャビティC内の内圧は発泡樹脂材料Mの樹脂圧とほぼ同等であるとともに、射出を継続するに連れてキャビティ型30が上昇するとともに、外周シール部材32、44等を通じて高圧ガスが外部に排出されることで、発泡反応を誘起させることなく、円滑に一次加圧成形が行なえ、その後、キャビティ型30を強制的に上昇させて発泡スペースSを確保した状態で発泡樹脂体M1の発泡反応を行なわせれば、シルバーストリーク等の外観不良が生じることがなく、かつ発泡ムラのない均一な発泡反応を誘起させることができるため、成形精度に優れた発泡樹脂成形体を成形でき、製品歩留まりが大幅に向上するという有利さがある。
【0045】
そして、本発明方法に使用する成形装置20については、キャビティ型30とコア型40に画成される製品キャビティCの型内圧力を調整する機構として、キャビティ型30及びコア型40のパーティング面における製品キャビティ外周に沿って発泡ウレタン、シリコーンゴム等の外周シール部材32、44を用いた簡易シール構造を採用したため、金型構造が廉価でコストアップを招来することなく実施できるという利点がある。
【0046】
また、高圧ガスは、乾燥エア、不活性ガス等が使用でき、高圧ガスタンク61は、キャビティ型30に替えて、コア型40に内装することもできる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法は、第一型及び第二型のいずれかに設けた高圧ガスタンクから製品キャビティ内に高圧ガスを注入して、発泡樹脂材料を製品キャビティ内に射出充填する前に製品キャビティの内圧を上昇させ、発泡樹脂材料の樹脂圧とほぼ同程度になるように制御する。そして、樹脂圧により第一型を型開方向に移動させ、かつ外周から高圧ガスを型外に排出させることでキャビティの内圧を制御して一次加圧を行ない、その後、第一型を強制的に移動させて発泡スペースを確保して発泡成形を行なうという発泡成形工程を採用したから、シルバーストリーク等の外観不良が生じることがなく、製品外観を良好に維持できるとともに、射出充填後の発泡成形工程においてもキャビティの内圧を常に一定に維持することができることから、発泡ムラのない発泡反応が期待でき、厚みバラツキのない成形性能に優れた発泡樹脂成形体を成形できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で成形する発泡樹脂成形体を一部適用した自動車用ドアトリムを示す正面図である。
【図2】図1に示す自動車用ドアトリムの構成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法に使用する成形装置の概略構成を示す説明図ある。
【図4】本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法におけるキャビティ型のプレスストローク、製品キャビティの内圧の変化、並びに高圧ガス発生機構の動作をそれぞれ示すタイムチャート図である。
【図5】本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法における高圧ガスのキャビティ内への注入工程を示す説明図である。
【図6】本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法におけるキャビティ型の下降状態を示す説明図である。
【図7】本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法における発泡樹脂材料の射出工程での製品キャビティ内を示す説明図である。
【図8】本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法における一次加圧時の状態を示す説明図である。
【図9】本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法における発泡成形工程を示す説明図である。
【図10】従来の発泡樹脂成形体の成形方法を示す説明図である。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム
11 ドアトリムアッパー
12 ドアトリムロア
20 成形装置
30 キャビティ型
31 昇降シリンダ
32 外周シール部材
40 コア型
41 マニホールド
42 ゲート
43 高圧ガス逃げ通路
44 外周シール部材
50 射出成形機
60 高圧ガス供給機構
61 高圧ガスタンク
62 高圧ガス注入口
63 制御バルブ
64 高圧ガス供給管
65 高圧ガス発生器
66 開閉バルブ
C 製品キャビティ
M 発泡樹脂材料

Claims (3)

  1. 第一型(30)と、第二型(40)との間に画成される製品キャビティ(C)内に発泡樹脂材料(M)を射出充填することにより、所要形状に成形される発泡樹脂成形体の成形方法において、
    第一型(30)をシリンダ(31)により所定位置まで移動させるとともに、第一型(30)、第二型(40)のいずれか一方側に内装された高圧ガスタンク(61)から製品キャビティ(C)内に高圧ガスを注入して、発泡樹脂材料(M)の射出前状態の製品キャビティ(C)の内圧を射出充填当初の発泡樹脂材料(M)の樹脂圧とほぼ同等の圧空状態に維持する高圧ガスの注入工程と、
    圧空状態の製品キャビティ(C)内に発泡樹脂材料(M)を射出充填する際、第一型(30)のプレス圧を低圧設定することにより、樹脂圧で第一型(30)を型開方向に移動させるとともに、製品キャビティ(C)内の高圧ガスを型外に排出し、製品キャビティ(C)の内圧を低下させ、発泡樹脂材料(M)が製品キャビティ(C)内にゆきわたり易くするようにした発泡樹脂材料の射出工程と、
    発泡樹脂材料(M)の樹脂圧と製品キャビティ(C)内の内圧のバランスにより、第一型(30)の型開方向への移動が停止した状態で一次加圧を施す発泡樹脂材料の一次加圧工程と、
    一次加圧工程後、第一型(30)を強制的に所定ストローク型開方向に移動させて、発泡スペース(S)を確保して発泡樹脂材料(M)を所望厚みに発泡成形する発泡樹脂材料の発泡成形工程と、
    からなることを特徴とする発泡樹脂成形体の成形方法。
  2. 第一型(30)と第二型(40)の双方のパーティング面における製品外周部に沿って、外周シール部材(32,44)が設けられており、製品キャビティ(C)内への高圧ガスの注入工程において、外周シール部材(32,44)間のシール性により製品キャビティ(C)の圧空状態が維持され、かつ発泡樹脂材料(M)を製品キャビティ(C)内に射出充填する発泡樹脂材料(M)の射出工程において、樹脂圧による第一型(30)の型開方向への移動に伴ない、この外周シール部材(32,44)間から高圧ガスが型外に排出されることを特徴とする請求項1に記載の発泡樹脂成形体の成形方法。
  3. 第二型(40)に設けられている入れ子、あるいはエジェクタピンにより、発泡樹脂材料(M)の射出工程において、製品キャビティ(C)内の高圧ガスが入れ子、またはエジェクタピン周りから型外に排出されることを特徴とする請求項2に記載の発泡樹脂成形体の成形方法。
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