JP2001332846A - 電子部品の実装方法および実装体 - Google Patents

電子部品の実装方法および実装体

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JP2001332846A
JP2001332846A JP2000150923A JP2000150923A JP2001332846A JP 2001332846 A JP2001332846 A JP 2001332846A JP 2000150923 A JP2000150923 A JP 2000150923A JP 2000150923 A JP2000150923 A JP 2000150923A JP 2001332846 A JP2001332846 A JP 2001332846A
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insulating resin
electronic component
conductive adhesive
viscosity
conductive medium
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JP2000150923A
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English (en)
Inventor
Takashi Kitae
孝史 北江
Yukihiro Ishimaru
幸宏 石丸
Hiroteru Takezawa
弘輝 竹沢
Tsutomu Mitani
力 三谷
Yasuhiro Suzuki
康寛 鈴木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性接着剤を用いて電子部品を基板電極上
に実装して絶縁性樹脂で補強する場合において、絶縁性
樹脂の形成が容易で、かつ、接着強度や接続信頼性に十
分効果がある補強構造を提供する。 【解決手段】 導電性接着剤3の上に絶縁性樹脂4を塗
布し、その上に電子部品1を搭載し、加圧によって絶縁
性樹脂4を横方向に除き、回路基板6の端子電極5と電
子部品1の外部電極2を導電性接着剤3を介して電気的
に接続すると同時に除かれた絶縁性樹脂4で接続部を補
強する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の実装分
野において、基板上に電子部品を接続する際の実装方法
およびその方法を用いた実装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の環境問題への認識の高まりから、
エレクトロニクス実装の分野では、はんだ合金中の鉛に
対する規制が行われようとしており、電子部品の実装に
鉛を用いない接合技術の確立が急務となっている。鉛フ
リー実装技術としては、主として鉛フリーはんだおよび
導電性接着剤が挙げられるが、接合部の柔軟性、実装温
度の低温化等のメリットが期待される導電性接着剤が近
年注目されている。
【0003】従来の導電性接着剤は一般的に、樹脂系接
着剤成分中に導電性フィラを分散させたものであり、導
電性接着剤を介して電子部品の電極と回路基板の端子電
極とを接続した後に樹脂を硬化させ、導電性フィラ同士
の接触により接続部分の導通を確保するものである。
【0004】接続部分が合金であるはんだの場合、繰り
返しの応力がかかると金属疲労による破壊が起こり接続
部分に亀裂が発生する場合があるが、導電性接着剤は接
続部分が樹脂で接着されているため、変形に対して柔軟
に対応できるというメリットを有している。
【0005】このように、環境問題と接続信頼性の両面
から導電性接着剤がはんだの代替材料として期待されて
いる。
【0006】しかしながら現行の導電性接着剤では、図
12に示されるように、導電性接着剤3を介して電子部
品1を回路基板6に実装した場合には、初期強度がはん
だ接合に比べて低く、また、マイグレーションなど接続
信頼性に関する問題もあり、実際のアプリケーションと
して用いることができない場合があった。なお、5は端
子電極である。
【0007】これらの問題を解決する方法の一つとし
て、絶縁性樹脂で補強する方法が提案されている。すな
わち、適当な絶縁性樹脂で補強すれば接着強度や耐湿性
が改善されまた、電極間を絶縁性の樹脂で覆えば、ショ
ートやマイグレーションに対しても大きな効果が期待さ
れる。
【0008】例えば、図13(a)のように導電性接着
剤3を印刷或いはディスペンサーなどの方法を用いて回
路基板6の端子電極5上に塗布し、図13(b)のよう
に絶縁性樹脂4を導電性接着剤3間に適量塗布する。そ
の後、図13(c)のように電子部品1を実装して樹脂
を硬化させるものである。
【0009】あるいは、図14のように、回路基板6の
端子電極5上に塗布された導電性接着剤3の側面を完全
に覆うように絶縁性樹脂4を塗布した後、電子部品1を
実装し樹脂を硬化させるのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の図13(c)のような補強構造をとった場合、接着強
度はある程度向上するが、導電性接着剤3部分が露出し
ており、耐候性や耐湿性など接続信頼性を向上させる効
果が小さい。
【0011】一方、従来例の図14(d)のような補強
構造をとった場合は、接着強度、接続信頼性は十分補強
できるが、図14(b)のように絶縁性樹脂4を塗布し
た場合、絶縁性樹脂4が導電性接着剤3の側面を完全に
囲むように回り込ますには絶縁性樹脂4をかなり多量に
塗布しなければならない。また、条件によっては絶縁性
樹脂が、導電性接着剤の側面を完全に囲むようにうまく
回り込まない場合も多い。
【0012】このため、図14(d)の補強構造を形成
するためには、回路基板6の端子電極5に導電性接着剤
3を塗布した後、ディスペンサーを用いて絶縁性樹脂4
を導電性接着剤3の周囲に沿うように操作して塗布して
いかなければならず、塗布に時間がかかる。
【0013】また、図15のように絶縁性樹脂4を導電
性接着剤3より高く塗布すると、図16のように導通が
とれなくなる可能性もある。そのため絶縁性樹脂4の塗
布においては、塗布量や塗布位置などにかなり注意を払
わなくてはならない。
【0014】このように、導電性接着剤を用いて電子部
品を実装する場合、絶縁性樹脂で補強することが望まし
いが、絶縁性樹脂の塗布位置によっては効果があまり期
待できなかったり、塗布方法に細心の注意を払わなくて
はならず、課題も多い。
【0015】本発明は、上述のような点に鑑みて為され
たものであって、導電性接着剤を用いて電子部品を基板
電極上に実装して絶縁性樹脂で補強する場合において、
絶縁性樹脂の形成が容易で新たな設備も必要とせず、か
つ、接着強度や接続信頼性に十分効果がある補強構造を
形成するための電子部品の実装方法およびそれを用いた
実装体を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の電子部品の実装方法は、回路基板の所定の端
子電極に導電性媒体を形成する工程と、前記導電性媒体
上に絶縁性樹脂を形成する工程と、前記絶縁性樹脂上に
電子部品を位置決めして搭載する工程と、前記導電性媒
体の粘度よりも低い粘度の前記絶縁性樹脂を、前記電子
部品によって押圧排除して該電子部品の電極と前記回路
基板の端子電極とを前記導電性媒体を介して電気的に接
続して接続部を形成するとともに、前記絶縁性樹脂によ
って前記接続部を補強する工程とを含むものである。
【0017】本発明の電子部品の実装方法によれば、押
圧排除された絶縁性樹脂によって接続部が覆われて補強
されるので、接着強度が確保されるとともに、耐候性や
耐湿性など接続信頼性も確保できる。しかも、絶縁性樹
脂を押圧排除して接続部を形成するとともに、この接続
部を補強するようにしているので、従来例のように、絶
縁性樹脂を導電性接着剤の周囲に沿うように、その塗布
量や塗布位置などの注意しながら塗布する必要がなく、
絶縁性樹脂を形成するのに要する時間を短縮できること
になる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、回路基板の所定の端子電極に導電性媒体を形成する
工程と、前記導電性媒体上に絶縁性樹脂を形成する工程
と、前記絶縁性樹脂上に電子部品を位置決めして搭載す
る工程と、前記導電性媒体の粘度よりも低い粘度の前記
絶縁性樹脂を、前記電子部品によって押圧排除して該電
子部品の電極と前記回路基板の端子電極とを前記導電性
媒体を介して電気的に接続して接続部を形成するととも
に、前記絶縁性樹脂によって前記接続部を補強する工程
とを含むものであり、押圧排除された絶縁性樹脂によっ
て接続部が覆われて補強されるので、接着強度および接
続信頼性を確保できるとともに、絶縁性樹脂を導電性接
着剤の周囲に沿うように塗布する必要がなく、絶縁性樹
脂を形成するのに要する時間を短縮できることになる。
【0019】請求項2に記載の発明は、回路基板の所定
の端子電極に絶縁性樹脂を形成する工程と、前記絶縁性
樹脂上に導電性媒体を形成する工程と、前記導電性媒体
上に電子部品を位置決めして搭載する工程と、前記導電
性媒体の粘度よりも低い粘度の前記絶縁性樹脂を、前記
電子部品によって押圧排除して前記電子部品の電極と前
記回路基板の端子電極とを前記導電性媒体を介して電気
的に接続して接続部を形成するとともに、前記絶縁性樹
脂によって前記接続部を補強する工程とを含むものであ
り、押圧排除された絶縁性樹脂によって接続部が覆われ
て補強されるので、接着強度および接続信頼性を確保で
きるとともに、絶縁性樹脂を導電性接着剤の周囲に沿う
ように塗布する必要がなく、絶縁性樹脂を形成するのに
要する時間を短縮できることになる。
【0020】請求項3に記載の発明は、回路基板の所定
の端子電極に導電性媒体を形成する工程と、前記導電性
接着剤を半硬化させる工程と、前記導電性媒体上に絶縁
性樹脂を形成する工程と、前記絶縁性樹脂上に電子部品
を位置決めして搭載する工程と、前記絶縁性樹脂を、前
記電子部品によって押圧排除して該電子部品の電極と前
記回路基板の端子電極とを前記導電性媒体を介して電気
的に接続して接続部を形成するとともに、前記絶縁性樹
脂によって前記接続部を補強する工程とを含むものであ
り、押圧排除された絶縁性樹脂によって接続部が覆われ
て補強されるので、接着強度および接続信頼性を確保で
きるとともに、絶縁性樹脂を導電性接着剤の周囲に沿う
ように塗布する必要がなく、絶縁性樹脂を形成するのに
要する時間を短縮できることになる。
【0021】請求項4に記載の発明は、回路基板の所定
の端子電極に導電性媒体を形成する工程と、前記導電性
媒体上および回路基板の電子部品が実装される部分の少
なくとも略中央部分の表面に絶縁性樹脂を形成する工程
と、前記絶縁性樹脂上に電子部品を位置決めして搭載す
る工程と、前記導電性媒体の粘度よりも低い粘度の前記
絶縁性樹脂を、前記電子部品によって押圧排除して該電
子部品の電極と前記回路基板の端子電極とを前記導電性
媒体を介して電気的に接続して接続部を形成するととも
に、前記絶縁性樹脂によって前記接続部を補強する工程
とを含むものであり、押圧排除された絶縁性樹脂によっ
て接続部が覆われて補強されるので、接着強度および接
続信頼性を確保できるとともに、絶縁性樹脂を導電性接
着剤の周囲に沿うように塗布する必要がなく、絶縁性樹
脂を形成するのに要する時間を短縮できることになり、
しかも、電子部品と絶縁性樹脂との接着面積が増加する
ので、接着強度がさらに向上する。
【0022】請求項5に記載の発明は、前記導電性媒体
の粘度の前記絶縁性樹脂の粘度に対する粘度比(=導電
性媒体の粘度/絶縁性樹脂の粘度)が、1.1以上であ
り、絶縁性樹脂が円滑に押圧排除されて接続部の導通を
安定確実に確保できる。
【0023】請求項6に記載の発明は、前記粘度比が、
5.0以上であり、押圧解除された絶縁性樹脂が、接続
部を確実に覆って安定した接着強度を確保できる。
【0024】請求項7に記載の発明は、電子部品が搭載
される前記絶縁性樹脂または前記導電性媒体の少なくと
も前記電子部品の端子電極に対応する部分の表面に、還
元性処理剤または金属酸化物エッチング処理剤の少なく
ともいずれか一方を予め塗布する工程を含むものであ
り、還元性処理剤あるいは金属酸化物エッチング処理剤
は、電子部品の端子電極の自然酸化層を除去して接続部
における電気的接続をより良好なものにする。
【0025】請求項8に記載の発明は、前記導電性媒体
が樹脂成分と導電性フィラとを主成分とする導電性接着
剤であり、接続部の柔軟性を確保できる。
【0026】本発明の請求項9に記載の発明は、電子部
品本体から外部に突出したリード電極を、回路基板の端
子電極に導電性接着剤を介して接続した電子部品の実装
体であって、前記導電性接着剤上の前記リード電極が、
絶縁性樹脂で完全に被覆されて補強されるものであり、
接続部が絶縁性樹脂で完全に覆われて補強されるので、
接着強度および接続信頼性を確保できる。
【0027】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して詳細に説明する。
【0028】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る電子部品の実装方法を説明するための断面
図である。
【0029】この実施の形態の電子部品の実装方法は、
導電性接着剤を介して電子部品を回路基板に実装すると
ともに、絶縁性樹脂で補強して接着強度や耐湿性の改善
を図るものであって、しかも、補強のための絶縁性樹脂
を容易に形成できるように次のようにしている。
【0030】すなわち、この実施の形態の電子部品の実
装方法は、同図(a)に示されるように回路基板6に形
成された端子電極5上に導電性接着剤3をパターニング
形成する工程と、同図(b)に示されるように前記導電
性接着剤3上に絶縁性樹脂4をパターニング形成する工
程と、同図(c)に示されるように前記絶縁性樹脂4上
にチップ型電子部品である3216ジャンパーチップ抵
抗1を位置決めし搭載する工程と、同図(d)に示され
るように3216ジャンパーチップ抵抗1の押圧によっ
て絶縁性樹脂4を除いて3216ジャンパーチップ抵抗
1の外部電極2と回路基板6の端子電極5とを導電性接
着剤3を介して電気的に接続して接続部を形成するとと
もに、除かれた絶縁性樹脂4が前記接続部を補強する工
程とを含み、これらの工程が、順次行われるものであ
る。
【0031】導電性接着剤3の塗布は、スクリーン印刷
やディスペンサーなどを用いて行うことができ、また、
絶縁性樹脂4の塗布もディスペンサーを用いて行うこと
ができる。絶縁性樹脂4をスクリーン印刷で行う場合
は、印刷判を浮かした状態で印刷するか、あるいは、導
電性接着剤3を半硬化した後、印刷する方が好ましい。
【0032】この電子部品の実装方法は、上述の図14
の従来例のように、ディスペンサーを用いて絶縁性樹脂
4を導電性接着剤3の周囲を沿うように塗布するといっ
た面倒な作業を不要とし、上述のように導電性接着剤3
上に絶縁性樹脂4をパターニング形成し、電子部品を搭
載して加圧によって、あるいは、加圧および加熱によっ
て絶縁性樹脂4を、導電性接着剤3上から押圧除去して
回路基板6の端子電極5と電子部品の外部電極2とを導
電性接着剤3を介して電気的に接続するとともに、除去
された絶縁性樹脂4が、接続部を覆って補強するもので
ある。
【0033】したがって、この実施の形態の電子部品の
実装方法によれば、図14の従来例のように絶縁性樹脂
の塗布量や塗布位置の決定が容易でなく、塗布に時間が
かかるといった難点もなく、容易に補強用の絶縁性樹脂
を形成でき、しかも、最終的に形成された絶縁性樹脂4
は、導電性接着剤3の側面を覆っており、耐湿性や耐候
性など導電性接着剤3の接続信頼性も確保できることに
なる。
【0034】次に、電子部品を搭載した後、絶縁性樹脂
4を押圧除去して電子部品の外部電極2と回路基板6の
端子電極5とを導電性接着剤3を介して電気的に接続す
る方法について、さらに詳細に説明する。
【0035】(1)加圧による方法 導電性接着剤3および絶縁性樹脂4の硬化前に電子部品
を上から加圧し、絶縁性樹脂4を横方法に押しのける方
法であり、この方法の場合、絶縁性樹脂4の粘度が比較
的低く、上からの加圧によって容易に横方向に移動する
ものが望ましい。一方、導電性接着剤3の粘度は高く、
上からの加圧によって横方法に移動しにくいものが望ま
しい。つまり、導電性接着剤3と絶縁性樹脂4との粘度
の関係が重要となってくる。絶縁性樹脂4の粘度が低
く、導電性接着剤3の粘度が高い組み合わせが好ましく
利用でき、この粘度比については、実施例に基づいて後
述する。
【0036】加圧の圧力は、導電性接着剤3と絶縁性樹
脂4の構成によって必要に応じて決めればよい。
【0037】(2)加圧および加熱による方法 一般に樹脂は温度の上昇によって、粘度が急激に下が
る。熱硬化性樹脂の場合はその後硬化反応が進行して粘
度が上昇、凝固する。熱可塑性樹脂の場合は高温時に粘
度低下が起こり、低温に戻すと再び凝固する。これらの
性質を利用するものである。
【0038】本発明の方法で導電性接着剤3と絶縁性樹
脂4を形成し、電子部品を実装した回路基板6を加熱す
ると、初期の段階において絶縁性樹脂4の粘度が急激に
下がり横方向に移動させることができ、このとき、電子
部品を上から加圧する。この方法の場合は、導電性接着
剤3の加熱による粘度低下が少ない方が好ましく、絶縁
性樹脂4の粘度低下が大きい方が好ましい。また、絶縁
性樹脂4の方が導電性接着剤3より、より低温で粘度低
下が起こる組み合わせが好ましい。また、絶縁性樹脂4
が熱可塑性樹脂、導電性接着剤3が熱硬化性樹脂の組み
合わせも好ましく利用できる。この場合高温中に放置し
ておくと、熱硬化性の硬化反応が進行するに従って粘度
が上昇し、一方で熱可塑性は粘度が低下した状態なの
で、時間とともに粘度差が大きくなり、加圧によって絶
縁性樹脂4が横方向に除かれる。
【0039】温度および圧力の設定は、導電性接着剤3
と絶縁性樹脂4の構成によって必要に応じて決めればよ
い。
【0040】すなわち、加圧力、温度、保持時間などを
導電性接着剤3および絶縁性樹脂4の粘度に応じて決め
ればよい。
【0041】上記(1)、(2)のいずれの方法であっ
ても、加圧或いは加熱により絶縁性樹脂4を押圧除去
し、導電性接着剤3と電子部品の外部電極2とが接触し
た後、加熱によって導電性接着剤3と絶縁性樹脂4の両
方を硬化させる。どちらか一方或いは両方が熱可塑性樹
脂の場合であっても加熱プロセスを行う方が望ましい。
また、加熱により絶縁性樹脂4を除いた場合、絶縁性樹
脂4及び導電性接着剤3が加熱硬化する温度まで上昇さ
せる製造方法が好ましく利用できる。この場合には昇温
のプロファイルを組めば、絶縁性樹脂4の除去と絶縁性
樹脂4及び導電性接着剤3の硬化を一つのプロセスで行
うことができる。
【0042】なお、本発明の他の実施の形態として、導
電性接着剤3を回路基板の端子電極5上に形成した後、
導電性接着剤3を半硬化させる工程を追加し、半硬化し
た導電性接着剤3上に絶縁性樹脂4を形成するようにし
てもよく、この場合、導電性接着剤3の粘度が上昇し、
絶縁性樹脂4との粘度差が大きくなる。そのため、加圧
や加熱によって容易に絶縁性樹脂4を取り除くことがで
きる。半硬化させる時間は、導電性接着剤3によって適
宜決めればよい。
【0043】本発明の導電性接着剤3および絶縁性樹脂
4の樹脂成分としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、
フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、ウレ
タン樹脂など、その種類は問わない。耐湿性などの目的
で絶縁性樹脂4を設ける場合には、シリコーン樹脂やポ
リカーボネート樹脂などを用いればよい。また、ウレタ
ン樹脂などを絶縁性樹脂4として用いることによって応
力緩和作用が働き、衝撃などに強い接続構造を作れる。
【0044】導電性接着剤3の導電性フィラに関して
も、銀、金、銅、ニッケル、パラジウム、スズなどの金
属及び合金、カーボン及びそれらの混合物など、その種
類や形状は問わない。
【0045】本発明の電子部品の実装方法においては、
絶縁性樹脂4が導電性接着剤3の上に形成(塗布)され
さえすればよく、図2のように絶縁性樹脂4が回路基板
6上にまで形成されたり、絶縁性樹脂4が導電性接着剤
3を完全に覆うような状態であっても構わない。
【0046】本発明の電子部品の実装方法においては、
加圧、あるいは、加圧および加熱によって導電性接着剤
3が横に大きく広がっても、絶縁性樹脂4が導電性接着
剤3を覆えば、図3に示されるように隣の端子電極5に
塗布されている導電性接着剤3とのショートを防ぐこと
ができる。
【0047】本発明の電子部品の実装方法においては、
絶縁性樹脂4が図4のように、電子部品まで広がらず回
路基板6と導電性接着剤3の部分を補強する場合や図5
のように、回路基板6に広がらず電子部品と導電性接着
剤3の部分を補強する場合でも構わない。このような形
態であっても接着強度や耐湿性、接続信頼性の向上が見
られる。絶縁性樹脂4は、図1(d)に示すように回路
基板6と電子部品とを接着するように広がって接続部を
補強する構造をとった方が、接続信頼性の面でより好ま
しい。
【0048】本発明の電子部品の実装方法においては、
絶縁性樹脂4は完全に除去されていなくても、図6
(a)や図6(b)のように最終的に導電性接着剤3と
電子部品の外部電極2とが電気的に接続されればよい。
【0049】(実施の形態2)図7は、本発明の実施の
形態2に係る電子部品の実装方法を説明するための断面
図である。
【0050】上述の実施の形態では、導電性接着剤3の
上に、絶縁性樹脂4を形成したのに対して、この実施の
形態では、絶縁性樹脂4の上に、導電性接着剤3を形成
するものである。すなわち、この電子部品の実装方法
は、図7(a)に示されるように、回路基板6に形成さ
れた端子電極5上に絶縁性樹脂4をパターニング形成す
る工程と、図7(b)に示されるように、前記絶縁性樹
脂4上に導電性接着剤3をパターニング形成する工程
と、図7(c)に示されるように前記導電性接着剤3上
にチップ型電子部品である3216ジャンパーチップ抵
抗1を位置決めし搭載する工程と、図7(d)に示され
るように、3216ジャンパーチップ抵抗1の押圧によ
って絶縁性樹脂4を除いて3216ジャンパーチップ抵
抗1の外部電極2と回路基板6の端子電極5とを導電性
接着剤3を介して電気的に接続して接続部を形成すると
ともに、除かれた絶縁性樹脂4が前記接続部を補強する
工程とを含み、これらの工程が、順次行われるものであ
る。
【0051】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態1と同様である。
【0052】(実施の形態3)図8は本発明の実施の形
態3に係る電子部品の実装方法を説明する断面図であ
る。
【0053】上述の各実施の形態では、電子部品として
チップ型電子部品に適用したけれども、この実施の形態
では、リード電極を有する電子部品に適用したものであ
る。
【0054】すなわち、この実施の形態の電子部品の実
装方法は、同図(a)に示されるように回路基板6に形
成された端子電極5上に導電性接着剤3をパターニング
形成する工程と、同図(b)に示されるように前記導電
性接着剤3上に絶縁性樹脂4をパターニング形成する工
程と、同図(c)に示されるように前記絶縁性樹脂4上
にQFP(Quad Flat Package)7の外部電極であるリー
ド電極8を位置決めし搭載する工程と、同図(d)に示
されるように、QFP7の押圧によって絶縁性樹脂4を
除いてQFP7のリード電極8と回路基板6の端子電極
5とを導電性接着剤3を介して電気的に接続して接続部
を形成するとともに、除かれた絶縁性樹脂4が前記接続
部を補強する工程とを含み、これらの工程が、順次行わ
れるものである。
【0055】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態1と同様である。
【0056】(実施の形態4)図9は本発明の実施の形
態4に係る電子部品の実装方法を説明するための断面図
であり、上述の実施の形態3に対応する部分には、同一
の参照符号を付す。
【0057】この実施の形態では、上述の実施の形態3
と同様に、同図(a)に示されるように回路基板6に形
成された端子電極5上に導電性接着剤3をパターニング
形成する工程と、同図(b)に示されるように前記導電
性接着剤3上に絶縁性樹脂4をパターニング形成する工
程と、同図(c)に示されるように前記絶縁性樹脂4上
にQFP(Quad Flat Package)7の外部電極であるリー
ド電極8を位置決めし搭載する工程と、同図(d)に示
されるようにQFP7の押圧によって絶縁性樹脂4を除
いてQFP7のリード電極8と回路基板6の端子電極5
とを導電性接着剤3を介して電気的に接続して接続部を
形成するとともに、除かれた絶縁性樹脂4が前記接続部
を補強する工程とを含み、これらの工程が、順次行われ
るものである。
【0058】さらに、この実施の形態では、絶縁性樹脂
4の厚みを、QFP7のリード電極8の厚みを越える十
分な厚みとし、これによって、QFP7のリード電極8
の回路基板6と対向する反対の面全体が絶縁性樹脂4で
被覆された構造としたものであり、これによって、QF
P7のリード電極8と回路基板6の端子電極5との接続
強度が増大する。
【0059】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態3と同様である。
【0060】(実施の形態5)図10は本発明の実施の
形態5に係る電子部品の実装方法を説明する断面図であ
る。
【0061】この実施の形態の電子部品の実装方法は、
同図(a)に示されるように回路基板6に形成された端
子電極5上に導電性接着剤4をパターニング形成する工
程と、同図(b−1)に示されるように前記導電性接着
剤4上および電子部品が搭載される位置の略中央部分上
に絶縁性樹脂3をパターニング形成する、あるいは、同
図(b−2)に示されるように前記導電性接着剤4上お
よび電子部品が搭載される位置の全体上に絶縁性樹脂3
をパターニング形成する工程と、チップ型電子部品であ
る3216ジャンパーチップ抵抗1を位置決めし搭載す
る工程と、同図(c)に示されるように3216ジャン
パーチップ抵抗1の押圧によって絶縁性樹脂4を導電性
接着剤上から除いて3216ジャンパーチップ抵抗1の
外部電極2と回路基板6の端子電極5とを導電性接着剤
3を介して電気的に接続して接続部を形成するととも
に、除かれた絶縁性樹脂4が前記接続部を補強する工程
とを含み、これらの工程が、順次行われる電子部品の実
装方法である。
【0062】この実施の形態によれば、電子部品と絶縁
性樹脂4との接着面積が大幅に増加するため、接着強度
がさらに向上する。
【0063】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態1と同様である。
【0064】(実施の形態6)図11は、本発明の実施
の形態6に係る電子部品の実装方法を説明するための断
面図である。
【0065】この実施の形態は、上述の実施の形態5と
基本的に同様であるが、3216ジャンパーチップ抵抗
1を位置決めし搭載する工程に先だって、同図(b−
1)あるいは同図(b−2)に示されるように、絶縁性
樹脂3の表面上に、還元性処理剤としてジエチレングリ
コール溶液9あるいは金属酸化物エッチング処理剤とし
て希塩酸溶液9を塗布する工程を追加したものでる。
【0066】前記還元性処理剤あるいは金属酸化物エッ
チング処理剤は、搭載される電子部品の外部電極2の表
面に形成された自然酸化層を除去し、外部電極2と導電
性接着剤3との電気的接続を良好にする作用を発現す
る。その結果、本発明で実装された電子部品の実装体
は、耐湿性や耐候性など導電性接着剤3の接続信頼性お
よび接続強度も確保でき、さらには電気的接続が良好で
ある。
【0067】本発明の還元性処理剤としては、例えばジ
エチレングリール等のアルコール系溶剤を含有した樹脂
等が適しており、また、金属酸化物エッチング処理剤と
しては、例えば0.1%〜10%程度に希釈した希塩酸
等が適している。このような還元性処理剤および金属酸
化物エッチング処理剤は、絶縁性樹脂の硬化時に揮発し
やすく、またエポキシ系樹脂の接着力等に悪影響を及ぼ
しにくいので好適なものの一つである。
【0068】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態5と同様である。
【0069】(その他の実施の形態)上述の実施の形態
では、電子部品として3216ジャンパーチップ抵抗1
やQFP7の場合を説明したが、コンデンサー、コイ
ル、半導体等、一般的に電子部品として用いられている
ものであれば、その種類や形状は限定されない。
【0070】また、電子部品の外部電極2およびリード
電極8に関してもはんだメッキやスズメッキ電極など一
般に使用されるものであれば、その形状や種類は特に問
わない。
【0071】また、本実施例では導電性媒体として導電
性接着剤3の場合を示したが、鉛フリーはんだなども利
用できる。ただし、この場合は絶縁性樹脂4との親和性
のよいものが接続信頼性の点から好ましい。
【0072】なお、前述したすべての実施の形態におい
ては、片面実装の場合を説明したが両面実装などその形
態は問わない。
【0073】
【実施例】以下、本発明の具体例を説明する。
【0074】先ず、本発明と上述の図14に示される従
来例との絶縁性樹脂の形成に要する時間を比較した結果
を、下記の表1に示す。
【0075】
【表1】 この表1では、本発明は、上述の図2に示される絶縁性
樹脂4の印刷に要する時間を、従来例は、図14に示さ
れる絶縁性樹脂の塗布に要する時間を示しており、導電
性接着剤は熱硬化性エポキシ樹脂で粘度250Pa・sの
ものを、絶縁性樹脂は熱硬化性エポキシ樹脂の粘度10
0Pa・sのものをそれぞれ使用し、楕円状の導電性接着
剤のサイズは、その長軸と短軸を2mmと1mm、導電性接
着剤の周囲の楕円状の絶縁性樹脂のサイズは、その長軸
と短軸を3mmと2mmとしている。
【0076】この表1から明らかなように、本発明で
は、従来例のように、絶縁性樹脂を導電性接着剤の周囲
に沿うように、その塗布量や塗布位置などを注意しなが
ら塗布する必要がなく、絶縁性樹脂を形成するのに要す
る時間を大幅に短縮できる。
【0077】次に、導電性接着剤の粘度の絶縁性樹脂の
粘度に対する粘度比(=導電性接着剤の粘度/絶縁性樹
脂の粘度)による初期抵抗および接続強度に変化を、下
記の表2に示す。
【0078】
【表2】 この表2では、導電性接着剤および絶縁性樹脂は、熱硬
化性のエポキシ樹脂で無溶媒タイプのものを使用し、導
電性接着剤の粘度を250Pa・sで固定し、絶縁性樹脂
の粘度を変化させたものである。また、上述の図1ある
いは図2のように絶縁性樹脂を印刷し、3216ジャン
パー抵抗を実装して上から加圧することにより、絶縁性
樹脂を除き、その後、150℃で加熱硬化させて初期抵
抗およびせん断強度を計測したものである。
【0079】この表2に示されるように、粘度比1.1
以上で初期抵抗値が安定し、また、粘度比5.0以上で
接着強度が安定している。したがって、粘度比1.1以
上が安定した初期抵抗値を得るために好ましく、さら
に、粘度比5.0以上が、安定した接着強度を得るため
には、好ましい。
【0080】なお、樹脂の粘度調整は、有機溶媒を加え
る方法と側鎖の短いモノマー樹脂などを添加して粘度を
下げる方法が簡便であるが、ここでは、後者のモノマー
添加によって行った。
【0081】次に、各実施例および比較例について説明
する。
【0082】実施例1〜4は、図1の実施の形態1に対
応するものであり、はんだメッキを有する3216ジャ
ンパーチップ抵抗1をガラスエポキシの回路基板6上に
実装したものである。実施例1は、導電性接着剤と絶縁
性接着剤との粘度差を利用し、加圧によって絶縁性樹脂
を除去するものであり、実施例2は、導電性接着剤を仮
硬化して加圧によって絶縁性樹脂を除去するものであ
り、実施例3は、導電性接着剤を熱可塑性樹脂として加
圧および加熱によって絶縁性樹脂を除去するものであ
り、実施例4は、硬化温度の異なる熱硬化性樹脂を組み
合わせて加圧および加熱によって絶縁性樹脂を除去する
ものである。
【0083】また、比較例1は、絶縁性樹脂による補強
がない図12の構造であり、比較例2は、上述の図13
(c)の構造であり、比較例3は、上述の図14(d)
の構造である。
【0084】(実施例1)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で粘度200Pa・sの熱硬化性エポキ
シ系の導電性接着剤3を約0.1mmの厚さで塗布し、
その上に粘度30Pa・sの熱硬化性エポキシ系の絶縁性
樹脂4をディスペンサーを用いて約0.1mmの厚さで
塗布した。その後、3216サイズのジャンパーチップ
抵抗を位置決めして搭載し、上から加圧することにより
絶縁性樹脂4を除き、導電性接着剤3と電子部品の外部
電極2とを接触させた。150度60分加熱することに
よって、それぞれの樹脂を硬化させた。
【0085】(実施例2)回路基板の金端子電極5上に
スクリーン印刷で200Pa・sの熱硬化性エポキシ樹脂
の導電性接着剤3を約0.1mmの厚さで塗布し、10
0度10分で導電性接着剤3を半硬化状態にした。室温
に戻した後、半硬化状態の導電性接着剤3上に200Pa
・sの熱硬化性エポキシ系の絶縁性樹脂4をディスペン
サーを用いて約0.1mmの厚さで塗布した。その後、
3216サイズのジャンパーチップ抵抗1を位置決めし
て搭載し、上から加圧することにより絶縁性樹脂4を除
き、導電性接着剤3と電子部品の外部電極2を接触させ
た。150度60分加熱することによって、それぞれの
樹脂を完全硬化させた。
【0086】(実施例3)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で粘度200Pa・sの熱硬化性エポキ
シ系の導電性接着剤3を約0.1mmの厚さで塗布し、
その上に粘度200Pa・sの熱可塑性ウレタン系の絶縁
性樹脂4をディスペンサーを用いて約0.1mmの厚さ
で塗布した。その後、3216サイズのジャンパーチッ
プ抵抗を位置決めして搭載し、チップの上から加圧しな
がら150度60分加熱することにより可塑化した絶縁
性樹脂4を除き、導電性接着剤3と電子部品の外部電極
2を接触させ、温度を下げて絶縁性樹脂4を硬化させ
た。
【0087】(実施例4)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で低温硬化型(110℃硬化)の熱硬
化性エポキシ系の導電性接着剤3を約0.1mmの厚さ
で塗布し、その上に熱硬化性エポキシ系の絶縁性樹脂4
(150℃硬化)をディスペンサーを用いて約0.1m
mの厚さで塗布した。その後、3216サイズのジャン
パーチップ抵抗を位置決めして搭載し、チップの上から
加圧しながら110度10分で加熱することにより絶縁
性樹脂4を除き、導電性接着剤3と電子部品の外部電極
2を接触させた。その後、150度60分加熱すること
により、導電性接着剤および絶縁性樹脂を完全硬化させ
た。
【0088】(比較例1)比較として回路基板6の金端
子電極5上にスクリーン印刷で熱硬化性エポキシ系の導
電性接着剤3(粘度200Pa・s)を約0.1mmの厚
さで塗布し、3216サイズのジャンパーチップ抵抗を
位置決めして搭載し、150度60分で導電性接着剤3
を硬化させた。
【0089】(比較例2)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で熱硬化性エポキシ系の導電性接着剤
3(粘度200Pa・s)を約0.1mmの厚さで塗布
し、金端子電極5間に熱硬化性エポキシ系の絶縁性樹脂
4(粘度200Pa・s)をディスペンサーを用いて約
0.1mmの厚さで塗布した。その後、3216サイズ
のジャンパーチップ抵抗を位置決めして搭載し、150
度60分でそれぞれの樹脂を硬化させた。
【0090】(比較例3)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で熱硬化性エポキシ系の導電性接着剤
3(粘度200Pa・s)を約0.1mmの厚さで塗布
し、その周囲を図9の(b)および(c)の様に熱硬化
性エポキシ系の絶縁性樹脂4(粘度200Pa・s)をデ
ィスペンサーを用いて約0.1mmの厚さで塗布した。
その後、3216サイズのジャンパーチップ抵抗を位置
決めして搭載し、150度60分でそれぞれの樹脂を硬
化させた。
【0091】これらの電子部品実装体について、接着強
度として電子部品を横から押すシェア強度試験を測定し
た。また、耐湿信頼性を見るため、初期抵抗並びに温度
85度、湿度85%の環境に100時間放置した後の抵
抗値も測定した。それぞれの結果をまとめて下記の表3
に示す。
【0092】
【表3】 この表3に示されるように、実施例1〜4では、比較例
1に比べて約2倍の接着強度であった。また、耐湿試験
に関しても比較例1および比較例2では抵抗値が上昇し
ているのに対して、実施例1〜4では、抵抗値の増加は
見られなかった。
【0093】比較例1および比較例2の実装体では、接
続部が暴露されている状態であるのに対して、実施例1
〜4では、接続部が絶縁性樹脂4で覆われているので耐
湿性が向上していると思われる。
【0094】仮硬化させた実施例2においても接着強
度、初期抵抗、耐湿性ともに、高水準を保っている。ま
た、加熱と加圧により絶縁性樹脂を除去し、導通を確保
した実施例3および実施例4においても実施例1および
実施例2と同等の接着強度および接続信頼性が得られ
た。
【0095】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、導電性媒
体上に絶縁性樹脂を、あるいは、絶縁性樹脂上に導電性
媒体を形成し、絶縁性樹脂を押圧排除して接続部を形成
するとともに、排除された絶縁性樹脂によって接続部を
覆って補強するので、絶縁性樹脂の形成が容易となって
形成に要する時間が短縮できるとともに、接着強度、接
続信頼性などが補強しない場合より格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における実装方法を示す
断面図である。
【図2】本発明の実装方法で形成された絶縁性樹脂が導
電性接着剤を完全に覆った状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実装方法で導電性接着剤が回路基板の
端子電極より大きくはみ出した状態を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の実装方法で、絶縁性樹脂が回路基板と
導電性接着剤部分を補強した状態を示す断面図である。
【図5】本発明の実装方法で、絶縁性樹脂が電子部品と
導電性接着剤部分を補強した状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実装方法で、絶縁性樹脂の一部が電子
部品の外部電極と導電性接着剤の間に残存した状態を示
す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2における実装方法を示す
断面図である。
【図8】本発明の実施の形態3における実装方法を示す
断面図である。
【図9】本発明の実施の形態4における実装方法を示す
断面図である。
【図10】本発明の実施の形態5における実装方法を示
す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態6における実装方法を示
す断面図である。
【図12】電子部品を、導電性接着剤を用いて回路基板
に接着させたときの状態を示す従来例の断面図である。
【図13】二つに電極間に絶縁性樹脂を塗布して補強す
る従来例の断面図である。
【図14】導電性接着剤の周りに絶縁性樹脂を塗布して
補強する従来例の断面図である。
【図15】導電性接着剤よりも絶縁性樹脂の方が高く塗
布された従来例の断面図である。
【図16】電子部品と導電性接着剤間で導通が取れなか
った状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 3216ジャンパーチップ抵抗 2 外部電極 3 導電性接着剤 4 絶縁性樹脂 5 回路基板の端子電極 6 回路基板 7 QFP(Quad Flat Package) 8 リード電極
フロントページの続き (72)発明者 竹沢 弘輝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 三谷 力 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 康寛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E319 AA03 AB05 AC01 BB11 CC61 CD01 CD04 CD15 CD26 GG15 5E336 AA04 BB01 CC01 CC09 CC31 CC51 CC55 EE07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板の所定の端子電極に導電性媒体
    を形成する工程と、前記導電性媒体上に絶縁性樹脂を形
    成する工程と、前記絶縁性樹脂上に電子部品を位置決め
    して搭載する工程と、前記導電性媒体の粘度よりも低い
    粘度の前記絶縁性樹脂を、前記電子部品によって押圧排
    除して該電子部品の電極と前記回路基板の端子電極とを
    前記導電性媒体を介して電気的に接続して接続部を形成
    するとともに、前記絶縁性樹脂によって前記接続部を補
    強する工程とを含むことを特徴とする電子部品の実装方
    法。
  2. 【請求項2】 回路基板の所定の端子電極に絶縁性樹脂
    を形成する工程と、前記絶縁性樹脂上に導電性媒体を形
    成する工程と、前記導電性媒体上に電子部品を位置決め
    して搭載する工程と、前記導電性媒体の粘度よりも低い
    粘度の前記絶縁性樹脂を、前記電子部品によって押圧排
    除して前記電子部品の電極と前記回路基板の端子電極と
    を前記導電性媒体を介して電気的に接続して接続部を形
    成するとともに、前記絶縁性樹脂によって前記接続部を
    補強する工程とを含むことを特徴とする電子部品の実装
    方法。
  3. 【請求項3】 回路基板の所定の端子電極に導電性媒体
    を形成する工程と、前記導電性接着剤を半硬化させる工
    程と、前記導電性媒体上に絶縁性樹脂を形成する工程
    と、前記絶縁性樹脂上に電子部品を位置決めして搭載す
    る工程と、前記絶縁性樹脂を、前記電子部品によって押
    圧排除して該電子部品の電極と前記回路基板の端子電極
    とを前記導電性媒体を介して電気的に接続して接続部を
    形成するとともに、前記絶縁性樹脂によって前記接続部
    を補強する工程とを含むことを特徴とする電子部品の実
    装方法。
  4. 【請求項4】 回路基板の所定の端子電極に導電性媒体
    を形成する工程と、前記導電性媒体上および回路基板の
    電子部品が実装される部分の少なくとも略中央部分の表
    面に絶縁性樹脂を形成する工程と、前記絶縁性樹脂上に
    電子部品を位置決めして搭載する工程と、前記導電性媒
    体の粘度よりも低い粘度の前記絶縁性樹脂を、前記電子
    部品によって押圧排除して該電子部品の電極と前記回路
    基板の端子電極とを前記導電性媒体を介して電気的に接
    続して接続部を形成するとともに、前記絶縁性樹脂によ
    って前記接続部を補強する工程とを含むことを特徴とす
    る電子部品の実装方法。
  5. 【請求項5】 前記導電性媒体の粘度の前記絶縁性樹脂
    の粘度に対する粘度比(=導電性媒体の粘度/絶縁性樹
    脂の粘度)が、1.1以上である請求項1、2または4
    記載の電子部品の実装方法。
  6. 【請求項6】 前記粘度比が、5.0以上である請求項
    5記載の電子部品の実装方法。
  7. 【請求項7】 電子部品が搭載される前記絶縁性樹脂ま
    たは前記導電性媒体の少なくとも前記電子部品の端子電
    極に対応する部分の表面に、還元性処理剤または金属酸
    化物エッチング処理剤の少なくともいずれか一方を予め
    塗布する工程を含む請求項1ないし6のいずれかに記載
    の電子部品の実装方法。
  8. 【請求項8】 前記導電性媒体が樹脂成分と導電性フィ
    ラとを主成分とする導電性接着剤である請求項1ないし
    7のいずれかに記載の電子部品の実装方法。
  9. 【請求項9】 電子部品本体から外部に突出したリード
    電極を、回路基板の端子電極に導電性接着剤を介して接
    続した電子部品の実装体であって、前記導電性接着剤上
    の前記リード電極が、絶縁性樹脂で完全に被覆されて補
    強されることを特徴とする実装体。
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