JP2002009423A - 電子部品の実装方法および実装体 - Google Patents

電子部品の実装方法および実装体

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JP2002009423A
JP2002009423A JP2000184875A JP2000184875A JP2002009423A JP 2002009423 A JP2002009423 A JP 2002009423A JP 2000184875 A JP2000184875 A JP 2000184875A JP 2000184875 A JP2000184875 A JP 2000184875A JP 2002009423 A JP2002009423 A JP 2002009423A
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insulating resin
electronic component
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resin
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JP2000184875A
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Tsutomu Mitani
力 三谷
Hiroteru Takezawa
弘輝 竹沢
Yukihiro Ishimaru
幸宏 石丸
Takashi Kitae
孝史 北江
Yasuhiro Suzuki
康寛 鈴木
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性接着剤を用いて電子部品を基板電極上
に実装して絶縁性樹脂で補強する場合において、絶縁性
樹脂の形成が容易で、かつ、接着強度や接続信頼性に優
れた実装方法を提供する。 【解決手段】 第一の導電性接着剤4−1の上に、絶縁
性樹脂3形成し、その上に第二の導電性接着剤4−2を
形成し、その上に電子部品1を搭載し、加圧して絶縁性
樹脂3を横方向に除き、回路基板6の端子電極5と電子
部品1の外部電極2を導電性接着剤3を介して電気的に
接続すると同時に除かれた絶縁性樹脂3で接続部を補強
する。さらに、酸化され易い電子部品1の外部電極2側
の第二の導電性接着剤4−2は、電極金属に食い込んで
メタルコンタクトを形成する略球状の導電性フィラーを
主として含有する導電性接着剤を用いている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の実装分
野において、基板上に電子部品を接続する際の実装方法
およびそれを用いた実装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の環境問題への認識の高まりから、
エレクトロニクス実装の分野では、はんだ合金中の鉛に
対する規制が行われようとしており、電子部品の実装に
鉛を用いない接合技術の確立が急務となっている。鉛フ
リー実装技術としては、主として鉛フリーはんだおよび
導電性接着剤が挙げられるが、接合部の柔軟性、実装温
度の低温化等のメリットが期待される導電性接着剤が近
年注目されている。
【0003】従来の導電性接着剤は一般的に、樹脂系接
着成分中に導電性フィラを分散させたものであり、導電
性接着剤を介して電子部品の電極と回路基板の端子電極
とを接続した後に樹脂を硬化させ、導電性フィラ同士の
接触により接続部分の導通を確保するものである。
【0004】接続部分が合金であるはんだの場合、繰り
返しの応力がかかると金属疲労による破壊が起こり接続
部分に亀裂が発生する場合があるが、導電性接着剤は接
続部分が樹脂で接着されているため、変形に対して柔軟
に対応できるというメリットを有している。
【0005】このように、環境問題と接続信頼性の両面
から導電性接着剤がはんだの代替材料として期待されて
いる。
【0006】しかしながら現行の導電性接着剤では、図
6に示されるように、導電性接着剤4を介して電子部品
1を回路基板6に実装した場合には、初期強度がはんだ
接合と比べて低く、また、マイグレーションなど接続信
頼性に関する問題もあり、実際のアプリケーションとし
て用いることができない場合があった。なお、5は端子
電極である。
【0007】これらの問題を解決する方法の一つとし
て、絶縁性樹脂で補強する方法が提案されている。すな
わち、適当な絶縁性樹脂で補強すれば接着強度や耐湿性
が改善され、また、電極間を絶縁性の樹脂で覆えば、シ
ョートやマイグレーションに対しても大きな効果が期待
される。
【0008】例えば、図7(a)のように導電性接着剤
4を印刷或いはディスペンサーなどの方法を用いて回路
基板6の端子電極5上に塗布し、図7(b)のように絶
縁性樹脂3を導電性接着剤4間に適量塗布する。その
後、図7(c)のように電子部品1を実装し樹脂を硬化
させるものである。
【0009】或いは、図8のように回路基板6の端子電
極5上に塗布された導電性接着剤4の側面を完全に覆う
ように絶縁性樹脂3を塗布した後、電子部品1を実装し
樹脂を硬化させるのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の図7(c)のような補強構造をとった場合、接着強度
はある程度向上するが、導電性接着剤4部分が露出して
おり、耐候性や耐湿性など接続信頼性を向上させる効果
が小さい。
【0011】一方、従来例の図8(d)のような補強構
造をとった場合は、接着強度、接続信頼性は十分補強で
きるが、図8(b)のように絶縁性樹脂3を塗布した場
合、絶縁性樹脂3が導電性接着剤4の側面を完全に囲む
ように回り込ますには絶縁性樹脂3をかなり多量に塗布
しなければならない。また、条件によっては絶縁性樹脂
3が、導電性接着剤4の側面を完全に囲むようにうまく
回り込まない場合も多い。
【0012】このため、図8(d)の補強構造を形成す
るためには、回路基板6の端子電極5に導電性接着剤4
を塗布した後、ディスペンサーを用いて絶縁性樹脂3を
導電性接着剤4の周囲を沿うように操作して塗布してい
かなければならず、塗布に時間がかかる。また、図9の
ように絶縁性樹脂3を導電性接着剤4より高く塗布する
と、図10のように導通がとれなくなる可能性もある。
そのため絶縁性樹脂3の塗布においては、塗布量や塗布
位置などにかなり注意を払わなくてはならない。
【0013】このように、導電性接着剤を用いて電子部
品を実装する場合、絶縁性樹脂で補強することが望まし
いが、絶縁性樹脂の塗布位置によっては効果があまり期
待できなかったり、塗布方法に細心の注意を払わなくて
はならず、課題も多い。
【0014】本発明は、上述のような点に鑑みて為され
たものであって、導電性接着剤を用いて電子部品を基板
電極上に実装して絶縁性樹脂で補強する場合において、
絶縁性樹脂が塗布容易で新たな設備も必要とせず、か
つ、接着強度や接続信頼性に十分効果がある補強構造を
形成するための電子部品の実装方法およびそれを用いた
実装体を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の電子部品の実装方法は、回路基板の所定の端
子電極に第一の導電性媒体を形成する工程と、前記第一
の導電性媒体上に絶縁性樹脂を形成する工程と、前記絶
縁性樹脂上に第二の導電性媒体を形成する工程と、前記
第二の導電性媒体上に電子部品を位置決めして搭載する
工程と、前記第一および第二の導電性媒体の粘度よりも
低い粘度の前記絶縁性樹脂を、前記電子部品によって押
圧排除して該電子部品の電極と前記回路基板の端子電極
とを導電性媒体を介して電気的に接続して接続部を形成
するとともに、前記絶縁性樹脂によって前記接続部を補
強する工程とを含むものである。
【0016】本発明の電子部品の実装方法によれば、押
圧排除された絶縁性樹脂によって接続部が覆われて補強
されるので、接着強度が確保されるとともに、耐候性や
耐湿性など接続信頼性も確保できる。しかも、絶縁性樹
脂を押圧排除して接続部を形成するとともに、この接続
部を補強するようにしているので、従来例のように、絶
縁性樹脂を導電性接着剤の周囲に沿うように、その塗布
量や塗布位置などの注意をしながら塗布する必要がな
く、絶縁性樹脂を形成するのに要する時間を短縮できる
ことになる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
回路基板の所定の端子電極に第一の導電性媒体を形成す
る工程と、前記第一の導電性媒体上に絶縁性樹脂を形成
する工程と、前記絶縁性樹脂上に第二の導電性媒体を形
成する工程と、前記第二の導電性媒体上に電子部品を位
置決めして搭載する工程と、前記第一および第二の導電
性媒体の粘度よりも低い粘度の前記絶縁性樹脂を、前記
電子部品によって押圧排除して該電子部品の電極と前記
回路基板の端子電極とを導電性媒体を介して電気的に接
続して接続部を形成するとともに、前記絶縁性樹脂によ
って前記接続部を補強する工程とを含むものであり、押
圧排除された絶縁性樹脂によって接続部が覆われて補強
されるので、接着強度および接続信頼性を確保できると
ともに、絶縁性樹脂を導電性接着剤の周囲に沿うように
塗布する必要がなく、絶縁性樹脂を形成するのに要する
時間を短縮できることになる。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、第一の導電性媒体および第二の導電性媒体
は、導電性フィラーと絶縁性樹脂とを主成分とした導電
性接着剤であって、前記導電性フィラーは、鱗片形状の
導電性フィラーと略球状の導電性フィラーとから成り、
第一の導電性媒体の導電性フィラーは、鱗片形状のもの
が全導電性フィラーに対して重量比率で約50〜約60
%含有されており、第二の導電性媒体の導電性フィラー
は、略球状のものが全導電性フィラーに対して重量比率
で約50%〜約60%含有されており、酸化され易いは
んだや錫メッキなどが施されている電子部品の電極は、
その界面において、主として含有されている略球状の導
電性フィラーが電極金属に食い込むように接触して導通
を確保する一方、はんだよりも酸化されにくい銅や金メ
ッキなどが施されている回路基板の端子電極は、主とし
て含有されている体積抵抗が小さい鱗片形状フィラーに
よって導通を確保することにより、全体としての電気的
接続を良好にすることができ、特に、約50%〜約60
%の重量比率とすることにより、後述のように接続抵抗
値変化および初期接続抵抗値を共にも低く抑えることが
できる。
【0019】請求項3記載の発明は、回路基板の所定の
端子電極に第一の絶縁性樹脂を形成する工程と、前記第
一の絶縁性樹脂上に導電性媒体を形成する工程と、前記
導電性媒体上に第二の絶縁性樹脂を形成する工程と、前
記第二の絶縁性樹脂上に電子部品を位置決めして搭載す
る工程と、前記導電性媒体の粘度よりも低い粘度の前記
第一および第二の絶縁性樹脂を、前記電子部品によって
押圧排除して該電子部品の電極と前記回路基板の端子電
極とを導電性媒体を介して電気的に接続して接続部を形
成するとともに、前記絶縁性樹脂によって前記接続部を
補強する工程とを含むものであり、押圧排除された絶縁
性樹脂によって接続部が覆われて補強されるので、接着
強度および接続信頼性を確保できるとともに、絶縁性樹
脂を導電性接着剤の周囲に沿うように塗布する必要がな
く、絶縁性樹脂を形成するのに要する時間を短縮できる
ことになる。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
のいずれかに記載の発明において、電子部品が搭載され
る前記第二の導電性媒体または前記第二の絶縁性樹脂の
表面に、還元性処理剤および金属酸化物エッチング処理
剤の少なくとも一方を予め塗布する工程を含むものであ
り、還元性処理剤または金属酸化物エッチング処理剤
は、搭載される電子部品の端子電極の表面に形成された
自然酸化層を除去して前記端子電極と導電性媒体との電
気的接続を良好にすることができる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1、3また
は4記載の発明において、前記導電性媒体が、樹脂成分
と導電性フィラーとを主成分とする導電性接着剤であ
り、環境問題に対応できるとともに、接合部の柔軟性お
よび実装温度の低温化を図ることができる。
【0022】本発明の請求項6記載の発明は、電子部品
の端子電極と回路基板の端子電極とを導電性接着剤を介
して接続した電子部品の実装体であって、前記導電性接
着剤が、絶縁性樹脂で被覆されて補強される一方、前記
導電性接着剤は、鱗片状および略球状の導電性フィラー
を含有し、前記両端子電極の少なくとも一方の端子電極
に接する界面近傍においては、略球状の導電性フィラー
が、鱗片状の導電性フィラーよりも多く含有されている
ものであり、酸化され易いはんだ、錫、および銅等で形
成されている端子電極の界面において、略球状の導電性
フィラーが端子電極に食い込んでメタルコンタクトを形
成して電気的接続を良好とすることができる。
【0023】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して詳細に説明する。
【0024】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る電子部品の実装方法を説明するための断面
図である。
【0025】この実施の形態の電子部品の実装方法は、
導電性接着剤を介して電子部品を回路基板に実装すると
ともに、絶縁性樹脂で補強して接着強度や耐湿性等の改
善を図るものであって、しかも、補強のための絶縁性樹
脂を容易に形成できるように次のようにしている。
【0026】すなわち、この実施の形態の電子部品の実
装方法は、同図(a)に示されるように回路基板6に形
成された端子電極5上に第一の導電性接着剤4−1をパ
ターニング形成する工程と、同図(b)に示されるよう
に前記導電性接着剤4−1上に絶縁性樹脂3をパターニ
ング形成する工程と、同図(c)に示されるように前記
絶縁性樹脂3上に第二の導電性接着剤4−2をパターニ
ング形成する工程と、同図(d)に示されるようにチッ
プ型電子部品である3216ジャンパーチップ抵抗1を
位置決めし搭載する工程と、同図(e)に示されるよう
に3216ジャンパーチップ抵抗1の押圧によって絶縁
性樹脂3を除いて3216ジャンパーチップ抵抗1の外
部電極2と回路基板6の端子電極5とを第一の導電性接
着剤4−1と第二の導電性接着剤4−2とを介して電気
的に接続して接続部を形成するとともに、除かれた絶縁
性樹脂3が前記導電性接着剤4−1、4−2により形成
された接続部を補強する工程とを含み、これらの工程
が、順次行われるものである。
【0027】導電性接着剤4−1,4−2の塗布は、ス
クリーン印刷やディスペンサーなどを用いて行うことが
でき、また、絶縁性樹脂3の塗布もディスペンサーを用
いて行うことができる。絶縁性樹脂3をスクリーン印刷
で行う場合は、印刷判を浮かした状態で印刷するか、あ
るいは、導電性接着剤4−1を半硬化した後、印刷する
方が好ましい。
【0028】次に、電子部品を搭載した後、絶縁性樹脂
3を押圧除去して電子部品の外部電極2と回路基板6の
端子電極5とを導電性接着剤4−1,4−2を介して電
気的に接続する方法について、さらに詳細に説明する。
【0029】(1)加圧による方法 導電性接着剤4−1,4−2および絶縁性樹脂3の硬化
前に、例えば電子部品を上から部品実装機で搭載すると
きに、電子部品を上から加圧し、絶縁性樹脂3を横方法
に押しのける方法であり、この方法の場合、絶縁性樹脂
3の粘度が比較的低く、上からの加圧によって容易に横
方向に移動するものが望ましい。一方、導電性接着剤4
−1,4−2の粘度は高く、上からの加圧によって横方
法に移動しにくいものが望ましい。つまり、導電性接着
剤4−1,4−2と絶縁性樹脂3との粘度の関係が重要
となってくる。絶縁性樹脂3の粘度が低く、導電性接着
剤4−1,4−2の粘度が高い組み合わせが好ましく利
用できる。加圧の圧力は、導電性接着剤4−1,4−2
と絶縁性樹脂3の構成によって必要に応じて決めればよ
い。
【0030】(2)加圧および加熱による方法 一般に樹脂は温度の上昇によって、粘度が急激に下が
る。熱硬化性樹脂の場合はその後硬化反応が進行して粘
度が上昇、凝固する。熱可塑性樹脂の場合は高温時に粘
度低下が起こり、低温に戻すと再び凝固する。これらの
性質を利用するものである。
【0031】本発明の方法で導電性接着剤4−1,4−
2と絶縁性樹脂3を形成し、電子部品を実装した回路基
板6を加熱すると、初期の段階において絶縁性樹脂3の
粘度が急激に下がり横方向に移動させることができ、こ
のとき、電子部品を上から加圧する。この方法の場合
は、導電性接着剤4−1,4−2の加熱による粘度低下
が少ない方が好ましく、絶縁性樹脂3の粘度低下が大き
い方が好ましい。また、絶縁性樹脂3の方が導電性接着
剤4−1,4−2より、より低温で粘度低下が起こる組
み合わせが好ましい。また、絶縁性樹脂3が熱可塑性樹
脂、導電性接着剤4−1,4−2が熱硬化性樹脂の組み
合わせも好ましく利用できる。この場合高温中に放置し
ておくと、熱硬化性樹脂の硬化反応が進行するに従って
粘度が上昇し、一方で熱可塑性樹脂は粘度が低下した状
態なので、時間とともに粘度差が大きくなり、加圧によ
って絶縁性樹脂3が横方向に除かれる。
【0032】温度および圧力の設定は、導電性接着剤4
−1,4−2と絶縁性樹脂3の構成によって必要に応じ
て決めればよい。
【0033】すなわち、加圧力、温度、保持時間などを
導電性接着剤4−1,4−2および絶縁性樹脂3の粘度
に応じて決めればよい。
【0034】上記(1)、(2)のいずれの方法であっ
ても、加圧或いは加熱により絶縁性樹脂3を押圧除去
し、導電性接着剤4−1,4−2と電子部品の外部電極
2とが接触した後、加熱によって導電性接着剤3と絶縁
性樹脂4−1,4−2の両方を硬化させる。どちらか一
方或いは両方が熱可塑性樹脂の場合であっても加熱プロ
セスを行う方が望ましい。また、加熱により絶縁性樹脂
3を除いた場合、絶縁性樹脂3及び導電性接着剤4−
1,4−2が加熱硬化する温度まで上昇させる製造方法
が好ましく利用できる。この場合には昇温のプロファイ
ルを組めば、絶縁性樹脂3の除去と絶縁性樹脂3及び導
電性接着剤4−1,4−2の硬化を一つのプロセスで行
うことができる。
【0035】なお、部品の搭載と加熱とを併用すること
も可能である。すなわち、ある温度に保ちながら部品を
搭載し、電子部品の外部電極2と導電性接着剤4−1,
4−2を接触させる方法である。この場合、部品実装機
の搭載条件、温度、保持時間などを導電性接着剤4−
1,4−2および絶縁性樹脂3の粘度に応じて決めれば
よい。
【0036】また、第一の導電性接着剤4−1を回路基
板6の端子電極5上に形成した後、第一の導電性接着剤
4−1を半硬化させる工程を追加し、半硬化した導電性
接着剤4−1上に絶縁性樹脂3を形成するようにしても
よく、この場合、導電性接着剤4−1の粘度が上昇し、
絶縁性樹脂3との粘度差が大きくなる。そのため、加圧
や加熱によって絶縁性樹脂3を取り除くのが容易とな
る。半硬化させる時間は、導電性接着剤4−1によって
適宜決めればよい。
【0037】本発明の導電性接着剤4−1,4−2およ
び絶縁性樹脂3の樹脂成分としては、エポキシ樹脂、ア
クリル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ウレタン樹脂など、その種類は問わない。耐湿
性などの目的で絶縁性樹脂3を設ける場合には、シリコ
ーン樹脂やポリカーボネート樹脂などを用いればよい。
また、ウレタン樹脂などを絶縁性樹脂3として用いるこ
とによって応力緩和作用が働き、衝撃などに強い接続構
造を作れる。
【0038】導電性接着剤4−1,4−2の導電性フィ
ラーに関しても、銀、金、銅、ニッケル、パラジウム、
スズなどの金属及び合金、カーボン及びそれらの混合物
など、その種類や形状は問わない。
【0039】この実施の形態では、より良好な電気的接
続を得るために、第一の導電性接着剤4−1は、鱗片形
状および略球状の導電性フィラーから成る全導電性フィ
ラーに対して重量比率で約50%〜約60%の鱗片形状
の導電性フィラーを含有し、第二の導電性接着剤4−2
は、鱗片形状および略球状の導電性フィラーから成る全
導電性フィラーに対して重量比率で約50%〜約60%
の略球状の導電性フィラーを含有している。
【0040】電子部品の外部電極2は、その表面がはん
だ、錫、銅等で形成されているものが大半であり、また
一部では金メッキコートしているものもある。第二の導
電性接着剤4−2の導電性フィラーが、このような電極
金属と接触することで導通が確保されるのであるが、導
電性接着剤4−2と外部電極2との界面では導電性フィ
ラーの少なくとも一部が、外部電極2に食い込んだ方が
良好な導通が実現される。特に、前記はんだ、錫、およ
び銅等の外部電極2では、これら金属が酸化しやすいた
めに表面酸化層が形成され、接続初期での接続抵抗値お
よび長期間での接続抵抗値の安定性に多大な影響を及ぼ
す。
【0041】このため、この実施の形態では、電子部品
の外部電極2側の第二の導電性接着剤4−2は、外部電
極2に食い込んでメタルコンタクトを形成する略球状の
導電性フィラーを主として含有する一方、はんだよりも
酸化されにくい銅や金メッキなどが施されている回路基
板6の端子電極5側の第一の導電性接着剤4−1は、体
積抵抗が小さい鱗片形状の導電性フィラーを主として含
有しており、これによって、全体としての電気的接続を
良好にすることができる。
【0042】特に、この実施の形態では、第一の導電性
接着剤4−1は、鱗片形状の導電性フィラーを重量比率
で約50%〜約60%含有し、第二の導電性接着剤4−
2は、略球状の導電性フィラーを重量比率で約50%〜
約60%含有している。このように約50%〜約60%
の重量比率を選択する理由は、図2に示される実験デー
タなどに基づくものである。
【0043】この図2は、上述の図6に示されるように
導電性接着剤を用いて実装した場合に、その導電性接着
剤の導電性フィラーの重量比率と接続抵抗値との関係を
示す図である。同図において、横軸は、鱗片形状の導電
性フィラーと略球状の導電性フィラーとからなる全導電
性フィラーに対する鱗片形状の導電性フィラーの重量比
率を、縦軸は、初期接続抵抗値および後述の温度85
℃、湿度85%に100時間放置した後の接続抵抗値変
化を示している。
【0044】この図3に示されるように、鱗片形状の導
電性フィラーの重量比率が約60%以上(略球状の導電
性フィラーの重量比率が約40%以下)で、初期接続抵
抗値は、ほぼ最低の値で安定する一方、鱗片形状の導電
性フィラーの重量比率が約50%以下(略球状の導電性
フィラーの重量比率が約50%以上)で、接続抵抗値の
変化が最低となる。
【0045】したがって、初期接続抵抗値および接続抵
抗値の変化を共に低くするには、鱗片形状の導電性フィ
ラーの重量比率を約40%〜約60%(略球状の導電性
フィラーの重量比率を約60%〜約40%)程度にする
ことが好ましい、そこで、この実施の形態では、上述の
ように、鱗片形状の導電性フィラーを重量比率で約50
%〜約60%含有した第一の導電性接着剤4−1を、ま
た、略球状の導電性フィラーを重量比率で約50%〜約
60%含有した第二の導電性接着剤4−2を用いてい
る。
【0046】この実施の形態の実装方法によって得られ
る実装体の接続部は、図3に示されるように、電子部品
の外部電極2との界面近傍は、重量比率約50%〜約6
0%の略球状の導電性フィラーを含有した第二の導電性
接着剤4−2が、また、回路基板6の端子電極5側は、
重量比率約50%〜約60%の鱗片形状の導電性フィラ
ーを含有した第一の導電性接着剤4−1が存在すること
になる。
【0047】なお、界面近傍とは、略球状の導電性フィ
ラーの直径からその数倍程度までの範囲をいう。
【0048】以上のようにこの実施の形態の電子部品の
実装方法は、上述の図8の従来例のように、ディスペン
サーを用いて絶縁性樹脂3を導電性接着剤4の周囲を沿
うように塗布するといった面倒な作業を不要とし、上述
のように第一,第二の導電性接着剤4−1,4−2およ
び絶縁性樹脂3をパターニング形成し、電子部品を搭載
して加圧によって、あるいは、加圧および加熱によって
絶縁性樹脂3を、導電性接着剤4−1,4−2の間から
押圧除去して回路基板6の端子電極5と電子部品の外部
電極2とを第一,第二の導電性接着剤4−1,4−2を
介して電気的に接続して接続部を形成するとともに、除
去された絶縁性樹脂3が、接続部を覆って補強するもの
である。
【0049】したがって、この実施の形態の電子部品の
実装方法によれば、図8の従来例のように絶縁性樹脂の
塗布量や塗布位置の決定が容易でなく、塗布に時間がか
かるといった難点もなく、容易に補強用の絶縁性樹脂を
形成でき、しかも、最終的に形成された絶縁性樹脂3
は、導電性接着剤4−1,4−2の側面を覆っており、
耐湿性や耐候性など導電性接着剤4−1,4−2の接続
信頼性も確保できることになる。
【0050】しかも、電子部品の外部電極2側の第二の
導電性接着剤4−2は、外部電極2に食い込んでメタル
コンタクトを形成する略球状の導電性フィラーを主とし
て含有する一方、はんだよりも酸化されにくい銅や金メ
ッキなどが施されている回路基板6の端子電極5側の第
一の導電性接着剤4−1は、体積抵抗が小さい鱗片形状
の導電性フィラーを主として含有しており、これによっ
て、全体としての電気的接続を良好にすることができ
る。
【0051】上述の実施の形態では、鱗片形状あるいは
略球状の導電性フィラーの重量比率を、約50%〜約6
0%としたけれども、これに限るものではなく、例え
ば、接続抵抗値変化を重視して鱗片形状の導電性フィラ
ーの重量比率を50%以下(略球状の導電性フィラーの
重量比率を50%以上)としてもよいし、あるいは、初
期接続抵抗値を重視して鱗片形状の導電性フィラーの重
量比率を60%以上(略球状の導電性フィラーの重量比
率を40%以下)としてもよいし、さらには、重量比率
を限定しなくてもよい。
【0052】(実施の形態2)図4は、本発明の実施の
形態2に係る電子部品の実装方法を説明するための断面
図である。
【0053】この実施の形態の電子部品の実装方法は、
同図(a)に示されるように回路基板6に形成された端
子電極5上に第一の絶縁性樹脂3−1をパターニング形
成する工程と、同図(b)に示されるように前記絶縁性
樹脂3−1上に導電性接着剤4をパターニング形成する
工程と、同図(c)に示されるように前記導電性接着剤
4上に第二の絶縁性樹脂3−2をパターニング形成する
工程と、同図(d)に示されるようにチップ型電子部品
である3216ジャンパーチップ抵抗1を位置決めし搭
載する工程と、同図(e)に示されるように前記絶縁性
樹脂3−1、3−2を除いて3216ジャンパーチップ
抵抗1の外部電極2と回路基板6の端子電極5を導電性
接着剤4を介して電気的に接続して接続部を形成すると
ともに、除かれた絶縁性樹脂3−1、3−2が前記接続
部を補強する工程とを含み、これらの工程が、順次行わ
れるものである。
【0054】導電性接着剤4は、上述の第一の導電性接
着剤4−1あるいは第二の導電性接着剤4−2と基本的
に同様であり、鱗片形状の導電性フィラーの重量比率を
60%以上としたものを用いてもよいし、略球状の導電
性フィラーの重量比率を50%以上としたものを用いて
もよく、特に重量比率を限定するものではない。
【0055】第一の絶縁性樹脂3−1,3−2は、上述
の絶縁性樹脂3と基本的に同様であるが、第二の絶縁性
樹脂3−2は、還元性処理剤としてのジエチレングリコ
ールを、例えば、エポキシ系の樹脂に混合したものを用
いており、このように還元性処理剤を混合した絶縁性樹
脂3−2を用いることにより、還元性処理剤が、搭載さ
れる電子部品の外部電極2の表面に形成された自然酸化
層を除去して電気的接続を良好にし、その結果、この実
施の形態で得られる実装体は、耐湿性や耐候性など導電
性接着剤4の接続信頼性および接続強度も確保でき、さ
らには電気的接続が良好となる。
【0056】また、ジエチレングリコール等の還元性処
理剤を混合したエポキシ系接着剤を選定すると、電子部
品の外部電極2との濡れ性が向上し、その結果、電子部
品の外部電極2との接着面積が増加し、接続強度の向上
が可能となる。
【0057】電子部品を搭載して絶縁性樹脂3−1,3
−2を押圧除去する方法など、その他の構成および効果
は、上述の実施の形態1と基本的に同様である。
【0058】(実施の形態3)図5は、本発明の実施の
形態3に係る電子部品の実装方法を説明するための断面
図である。
【0059】この実施の形態の電子部品の実装方法は、
同図(a)に示されるように回路基板6に形成された端
子電極5上に第一の絶縁性樹脂3−1をパターニング形
成する工程と、同図(b)に示されるように前記絶縁性
樹脂3−1上に導電性接着剤4をパターニング形成する
工程と、同図(c)に示されるように前記導電性接着剤
4上に第二の絶縁性樹脂3−2をパターニング形成する
工程と、同図(d)に示されるように第二の絶縁性樹脂
3−2上に、還元性処理剤としてジエチレングリコール
溶液7、あるいは、金属酸化物エッチング処理剤として
希塩酸溶液7を塗布する工程と、同図(e)に示される
ようにチップ型電子部品である3216ジャンパーチッ
プ抵抗1を位置決めし搭載する工程と、同図(f)に示
されるように前記絶縁性樹脂3−1、3−2を除いて3
216ジャンパーチップ抵抗1の外部電極2と回路基板
6の端子電極5を導電性接着剤4を介して電気的に接続
して接続部を形成するとともに、除かれた絶縁性樹脂3
−1、3−2が前記接続部を補強する工程とを含み、こ
れらの工程が、順次行われるものである。
【0060】すなわち、この実施の形態では、3216
ジャンパーチップ抵抗1を位置決めして搭載する工程に
先立って、第二の絶縁性樹脂3−2上に、還元性処理剤
としてジエチレングリコール溶液7、あるいは、金属酸
化物エッチング処理剤として希塩酸溶液7を塗布する工
程を追加したものである。
【0061】この第二の絶縁性樹脂3−2は、上述の実
施の形態2のように、ジエチレングリコール等の還元性
処理剤を混合したものではなく、第一の絶縁性樹脂3−
1と同様である。
【0062】第二の絶縁性樹脂3−2に塗布される還元
性処理剤あるいは金属酸化物エッチング処理剤は、搭載
される電子部品の外部電極2の表面に形成された自然酸
化層を除去し、外部電極2と導電性接着剤4との電気的
接続を良好にし、その結果、この実施の形態で得られる
実装体は、耐湿性や耐候性など導電性接着剤4の接続信
頼性および接続強度も確保でき、さらには電気的接続が
良好である。
【0063】本発明の還元性処理剤としては、例えばジ
エチレングリコール等のアルコール系溶剤を含有した樹
脂等が適している。また、金属酸化物エッチング処理剤
としては、例えば0.1%〜10%程度に希釈した希塩
酸等が適している。このような還元性処理剤および金属
酸化物エッチング処理剤は、絶縁性樹脂の硬化時に揮発
しやすく、またエポキシ系樹脂の接着力等に悪影響を及
ぼしにくいので好適なものの一つである。
【0064】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態2と基本的に同様である。
【0065】(その他の実施の形態)上述の各実施の形
態では、電子部品として3216ジャンパーチップ抵抗
1の場合を説明したが、QFP(Quad Flat
Package)等のいわゆるリード端子電子部品ある
いはコンデンサー、コイル、半導体等、一般的に電子部
品として用いられているものであれば、その種類や形状
は限定されない。
【0066】また、電子部品の外部電極2に関してもは
んだメッキやスズメッキ電極など一般に使用されるもの
であれば、その形状や種類は特に問わない。
【0067】また、本実施例では導電性媒体として導電
性接着剤4の場合を示したが、鉛フリーはんだなども利
用できる。ただし、この場合は絶縁性樹脂3との親和性
の良いものが接続信頼性の点から好ましい。
【0068】なお、前述したすべての実施の形態におい
ては、片面実装の場合を説明したが両面実装などその形
態は問わない。
【0069】本発明の電子部品の実装方法においては、
絶縁性樹脂3は完全に除去されていなくても、最終的に
導電性接着剤4と電子部品の外部電極2とが電気的に接
続されればよい。
【0070】上述の実施の形態1では、電子部品の外部
電極2の界面近傍は、略球状の導電性フィラーが主に存
在したけれども、本発明の他の実施の形態として、回路
基板6の端子電極5の界面近傍に、略球状の導電性フィ
ラーを主に存在させるようにしてもよく、あるいは、電
子部品の外部電極2および回路基板6の端子電極5の両
界面近傍において、略球状の導電性フィラーを主に存在
させるようにしてもよい。例えば、重量比率50%以上
の略球状の導電性フィラーを含有する第一の導電性接着
剤と、重量比率50%以上の鱗片形状の導電性フィラー
を含有する第二の導電性接着剤と、重量比率50%以上
の略球状の導電性フィラーを含有する第三の導電性接着
剤とを形成し、第一の導電性接着剤の下あるいは第三の
導電性接着剤の上に絶縁性樹脂を形成し、この絶縁性樹
脂を押圧除去して電子部品の外部電極2と回路基板6の
端子電極5とを、第一,第二,第三の導電性接着剤を介
して接続することにより、外部電極2および端子電極5
の両界面近傍において、略球状の導電性フィラーを主に
存在させることができる。
【0071】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0072】実施例1,2は、上述の実施の形態1,2
に対応し、実施例3,4は、上述の実施の形態3に対応
し、はんだメッキを有する3216ジャンパーチップ抵
抗1を、それぞれガラスエポキシの回路基板6上に実装
した。
【0073】回路基板6の端子電極5としては金電極を
用いた。また、導電性接着剤4、および第一の導電性接
着剤4−1は市販の熱硬化性エポキシ系導電性接着剤
を、また第二の導電性接着剤4−2は前記導電性接着剤
に平均粒径5μmの球状銀フィラーを導電性フィラー全
体に対して重量比率55%ととなるように添加、混合
し、導電性接着剤として混練して製造したものを用い
た。絶縁性樹脂3、および第一の絶縁性樹脂3−1とし
ては市販の熱硬化性エポキシ系樹脂を使用した。第二の
絶縁性樹脂3−2は前記エポキシ系樹脂にジエチレング
リコールを重量比率で1%ないし30%程度混合したも
のを用いた。還元性処理剤はジエチレングリコールを用
いた。また、金属酸化物エッチング処理剤には、2%の
希塩酸溶液を用いた。
【0074】このような実施例1ないし4では、65度
で20分加熱することによって絶縁性樹脂3を軟化させ
て除去し、導電性接着剤4と電子部品の外部電極2とを
接触させた。その後、150度30分でそれぞれの樹脂
を硬化させた。また、比較例1は、絶縁性樹脂による補
強がない図6の従来の構造であり、比較例2は、図7の
従来の構造である。
【0075】(実施例1)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で第一の導電性接着剤4−1を約0.
1mmの厚さで塗布し、100度10分で導電性接着剤
4−1を半硬化状態にした。室温に戻した後、半硬化状
態の第一の導電性接着剤4−1上にエポキシ系の絶縁性
樹脂3をディスペンサーを用いて約0.1mmの厚さで
塗布した。その後、第二の導電性接着剤4−2をディス
ペンサーを用いて約0.1mmの厚さに塗布した。かか
る後に3216サイズのジャンパーチップ抵抗1を位置
決めして搭載し、65度20分加熱することによって絶
縁性樹脂3を除き、導電性接着剤4と電子部品の外部電
極2とを接触させた。その後、150度60分でそれぞ
れの樹脂を硬化させた。
【0076】(実施例2)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で第一の絶縁性樹脂3−1を約0.1
mmの厚さで塗布し、100度10分で第一の絶縁性樹
脂3−1を半硬化状態にした。室温に戻した後、半硬化
状態の第一の絶縁性樹脂3−1上に導電性接着剤4をデ
ィスペンサーを用いて約0.1mmの厚さで塗布した。
その後、第二の絶縁性樹脂3−2をディスペンサーを用
いて約0.1mmの厚さに塗布した。かかる後に321
6サイズのジャンパーチップ抵抗1を位置決めして搭載
し、65度20分加熱することによって絶縁性樹脂3−
1,3−2を除き、導電性接着剤4と電子部品の外部電
極2を接触させた。その後、150度60分でそれぞれ
の樹脂を硬化させた。
【0077】(実施例3)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で第一の絶縁性樹脂3−1を約0.1
mmの厚さで塗布し、100度10分で第一の絶縁性樹
脂3−1を半硬化状態にした。室温に戻した後、半硬化
状態の第一の絶縁性樹脂3−1上に導電性接着剤4をデ
ィスペンサーを用いて約0.1mmの厚さで塗布した。
その後、第二の絶縁性樹脂3−2をディスペンサーを用
いて約0.1mmの厚さに塗布した。次にジエチレング
リコール溶液7を前記第二の絶縁性樹脂3−2表面に塗
布し、かかる後に3216サイズのジャンパーチップ抵
抗1を位置決めして搭載し、65度20分加熱すること
によって絶縁性樹脂3−1,3−2を除き、導電性接着
剤4と電子部品の外部電極2とを接触させた。その後、
150度60分でそれぞれの樹脂を硬化させた。
【0078】(実施例4)回路基板6の金端子電極5上
にスクリーン印刷で第一の絶縁性樹脂3−1を約0.1
mmの厚さで塗布し、100度10分で第一の絶縁性樹
脂3−1を半硬化状態にした。室温に戻した後、半硬化
状態の第一の絶縁性樹脂3−1上に導電性接着剤4をデ
ィスペンサーを用いて約0.1mmの厚さで塗布した。
その後、第二の絶縁性樹脂3−2をディスペンサーを用
いて約0.1mmの厚さに塗布した。次に希塩酸溶液7
を前記第二の絶縁性樹脂3−2表面に塗布し、かかる後
に3216サイズのジャンパーチップ抵抗1を位置決め
して搭載し、65度20分加熱することによって絶縁性
樹脂3−1,3−2を除き、導電性接着剤4と電子部品
の外部電極2を接触させた。その後、150度60分で
それぞれの樹脂を硬化させた。
【0079】(比較例1)比較として回路基板6の金端
子電極5上にスクリーン印刷でエポキシ系導電性接着剤
3を約0.1mmの厚さで塗布し、3216サイズのジ
ャンパーチップ抵抗を位置決めして搭載し、65度20
分加熱した後、150度60分で導電性接着剤4を硬化
させた。
【0080】(比較例2)回路基板の金端子電極5上に
スクリーン印刷でエポキシ系導電性接着剤4を約0.1
mmの厚さで塗布し、金端子電極5間にエポキシ系の絶
縁性樹脂3をディスペンサーを用いて約0.1mmの厚
さで塗布した。その後、3216サイズのジャンパーチ
ップ抵抗を位置決めして搭載し、65度20分加熱した
後、150度60分でそれぞれの樹脂を硬化させた。
【0081】以上のようにして3216サイズのジャン
パーチップ抵抗を実装した電子部品実装体については、
接着強度として電子部品を横から押すシェア強度試験を
測定した。また、すべての電子部品実装体において耐湿
信頼性を見るため、初期抵抗並びに温度85℃、湿度8
5%の環境に100時間放置した後の抵抗値も測定し
た。それぞれの結果をまとめて表1に示す。
【0082】
【表1】 実施例1ないし実施例4では、表1に示すように、比較
例1、2に比べてせん断強度の向上が見られた。特に補
強がない比較例1と比べると約2倍の接着強度であっ
た。また、耐湿試験に関しても比較例1および比較例2
では抵抗値が上昇しているのに対して各実施例では抵抗
値の増加は見られなかった。比較例1および比較例2の
実装体では接続部が暴露されている状態であるのに対し
て、各実施例では接続部が絶縁性樹脂3で覆われている
ので耐湿性が向上していると思われる。
【0083】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、導電性媒
体上に絶縁性樹脂を形成し、絶縁性樹脂を押圧排除して
接続部を形成するとともに、排除された絶縁性樹脂によ
って接続部を覆って補強するので、絶縁性樹脂の形成が
容易となって形成に要する時間を短縮できるとともに、
接着強度、接続信頼性などが補強しない場合より格段に
向上する。
【0084】しかも、第一,第二の導電性媒体あるいは
第一,第二の絶縁性樹脂を用いているので、酸化され易
い電子部品の端子電極側の導電性媒体あるいは絶縁性樹
脂として、端子電極に食い込んでメタルコンタクトを形
成する略球状の導電性フィラーを主として含有する導電
性媒体を、あるいは、還元性処理剤等が混合された絶縁
性樹脂を用いることにより、端子電極と導電性媒体との
電気的接続をさらに良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における実装方法を示す
断面図である。
【図2】導電性フィラーの重量比率と接続抵抗値との関
係を示す図である。
【図3】接続部の拡大断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2における実装方法を示す
断面図である。
【図5】本発明の実施の形態3における実装方法を示す
断面図である。
【図6】電子部品を導電性接着剤を用いて回路基板に実
装した断面図である。
【図7】二つの電極間に絶縁性樹脂を塗布して補強する
従来例の断面図である。
【図8】導電性接着剤の周りに絶縁性樹脂を塗布して補
強する従来例を示す図である。
【図9】導電性接着剤よりも絶縁性樹脂の方が高く塗布
された従来例の断面図である。
【図10】電子部品と導電性接着剤と間で導通が取れな
かった状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 3216ジャンパーチップ抵抗 2 外部電極 3 絶縁性樹脂 4 導電性接着剤 5 回路基板の端子電極 6 回路基板 7 還元性処理剤
フロントページの続き (72)発明者 石丸 幸宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 北江 孝史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 康寛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E319 AA03 AB05 AC01 AC16 BB11 CC61 CD15 CD29 GG15 GG20 5F044 KK01 LL07 LL11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板の所定の端子電極に第一の導電
    性媒体を形成する工程と、前記第一の導電性媒体上に絶
    縁性樹脂を形成する工程と、前記絶縁性樹脂上に第二の
    導電性媒体を形成する工程と、前記第二の導電性媒体上
    に電子部品を位置決めして搭載する工程と、前記第一お
    よび第二の導電性媒体の粘度よりも低い粘度の前記絶縁
    性樹脂を、前記電子部品によって押圧排除して該電子部
    品の電極と前記回路基板の端子電極とを導電性媒体を介
    して電気的に接続して接続部を形成するとともに、前記
    絶縁性樹脂によって前記接続部を補強する工程とを含む
    ことを特徴とする電子部品の実装方法。
  2. 【請求項2】 第一の導電性媒体および第二の導電性媒
    体は、導電性フィラーと絶縁性樹脂とを主成分とした導
    電性接着剤であって、前記導電性フィラーは、鱗片形状
    の導電性フィラーと略球状の導電性フィラーとから成
    り、第一の導電性媒体の導電性フィラーは、鱗片形状の
    ものが全導電性フィラーに対して重量比率で約50〜約
    60%含有されており、第二の導電性媒体の導電性フィ
    ラーは、略球状のものが全導電性フィラーに対して重量
    比率で約50%〜約60%含有されている請求項1記載
    の電子部品の実装方法。
  3. 【請求項3】 回路基板の所定の端子電極に第一の絶縁
    性樹脂を形成する工程と、前記第一の絶縁性樹脂上に導
    電性媒体を形成する工程と、前記導電性媒体上に第二の
    絶縁性樹脂を形成する工程と、前記第二の絶縁性樹脂上
    に電子部品を位置決めして搭載する工程と、前記導電性
    媒体の粘度よりも低い粘度の前記第一および第二の絶縁
    性樹脂を、前記電子部品によって押圧排除して該電子部
    品の電極と前記回路基板の端子電極とを導電性媒体を介
    して電気的に接続して接続部を形成するとともに、前記
    絶縁性樹脂によって前記接続部を補強する工程とを含む
    ことを特徴とする電子部品の実装方法。
  4. 【請求項4】 電子部品が搭載される前記第二の導電性
    媒体または前記第二の絶縁性樹脂の表面に、還元性処理
    剤および金属酸化物エッチング処理剤の少なくとも一方
    を予め塗布する工程を含む請求項1ないし3のいずれか
    に記載の電子部品の実装方法。
  5. 【請求項5】 前記導電性媒体が、樹脂成分と導電性フ
    ィラーとを主成分とする導電性接着剤である請求項1、
    3または4記載の電子部品の実装方法
  6. 【請求項6】 電子部品の端子電極と回路基板の端子電
    極とを導電性接着剤を介して接続した電子部品の実装体
    であって、前記導電性接着剤が、絶縁性樹脂で被覆され
    て補強される一方、前記導電性接着剤は、鱗片状および
    略球状の導電性フィラーを含有し、前記両端子電極の少
    なくとも一方の端子電極に接する界面近傍においては、
    略球状の導電性フィラーが、鱗片状の導電性フィラーよ
    りも多く含有されていることを特徴とする実装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100437959C (zh) * 2005-08-24 2008-11-26 索尼株式会社 元件安装方法及安装了元件的主体

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