JP2001303374A - 意匠撚糸及びその製造方法と製品 - Google Patents

意匠撚糸及びその製造方法と製品

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JP2001303374A
JP2001303374A JP2000131692A JP2000131692A JP2001303374A JP 2001303374 A JP2001303374 A JP 2001303374A JP 2000131692 A JP2000131692 A JP 2000131692A JP 2000131692 A JP2000131692 A JP 2000131692A JP 2001303374 A JP2001303374 A JP 2001303374A
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Yasushi Sasaki
康 佐々木
Shinya Saito
慎也 斎藤
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Okamoto Industries Inc
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Okamoto Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伸縮性のある芯糸を使用した意匠撚糸と、
この意匠撚糸を製造する製造方法と、上記意匠撚糸を用
いて成る製品を提供する。 【解決手段】 FTY又はポリウレタンから成る芯糸
1に、弛み糸2にポリプロピレンのフィラメントの束を
交撚し、押さえ糸4にポリプロピレンを用いて構成した
意匠撚糸aを要旨とし、芯糸1により良好な伸縮性を具
備すると共に、ポリプロピレンの抗菌作用により、抗菌
性を持ち、且つ、水切れの良好な製品を編んだり織った
りすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観形態に特徴を
有し且つ伸縮性のある意匠撚糸と、この意匠撚糸の製造
方法、及びその意匠撚糸を用いて製造した製品(浴用の
洗浄具等)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に意匠撚糸とは、太さや形態が同種
類又は異なる種類の糸を3本以上使用し、これら糸の供
給速度や撚数に種々の変更を加えて組み合わせることに
より製造される撚糸をいい、特異な形状と風合いを有す
るものである。そして、糸の構成としては意匠撚糸の基
本となる芯糸と、形状を造る糸である弛み系と、弛み糸
の形状が崩れないように押さえる押さえ糸とから構成さ
れているのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
意匠撚糸の芯糸に伸縮性のある糸を使用すると、弛み系
と撚糸の段階とで生じる糸の張力の違いにより、すべり
が発生し、ループが一定の間隔で作成されず、不良品と
なるものが多くあった。又、芯糸に使用されるゴム等の
伸縮性のある糸の融点は低いため、仕上がり工程におい
て熱処理を行うと芯糸の弾性力が弱くなってしまう。
【0004】本発明は上記した如き従来事情に鑑み、伸
縮性のある芯糸を使用した意匠撚糸と、この意匠撚糸を
製造するために、仕上がり工程において熱処理を行う必
要のない意匠撚糸の製造方法、及び上記意匠撚糸を用い
て成る製品を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
芯糸にFTY又はポリウレタン糸を使用し、弛み糸にポ
リプロピレンのフィラメントの束を使用したことを特徴
とする意匠撚糸を要旨とする。尚、上記したFTYは、
フィラメント ツイスト ヤーンの略語である。
【0006】請求項2記載の発明は、前記FTY又はポ
リウレタンの芯糸に着色が施した意匠撚糸を要旨とす
る。
【0007】請求項3記載の発明は、FTY又はポリウ
レタンを使用した芯糸とポリプロピレンのフィラメント
の束からなる弛み糸を交撚してループヤーンを形成する
第1の工程と、上記ループヤーンとポリプロピレンの押
さえ糸を交撚して意匠撚糸を形成する第2の工程とを有
する意匠撚糸の製造方法を要旨とする。
【0008】請求項4記載の発明は、FTY又はポリウ
レタンを使用した芯糸とポリプロピレンのフィラメント
の束からなる弛み糸を交撚してループヤーンを形成する
第1の工程と、上記ループヤーンと押さえ糸を交撚して
意匠撚糸を形成する第2の工程と、該意匠撚糸をスピン
ドルによって巻き取る第3の工程とを有する意匠撚糸の
製造方法を要旨とする。
【0009】請求項5記載の発明は、上記請求項4記載
の意匠撚糸の製造方法において、第3の工程において、
前記スピンドルの回転方向は前記第2の工程の交撚によ
り意匠撚糸に付与されるトルクを減少させる方向に回転
することを特徴とする意匠撚糸の製造方法を要旨とす
る。
【0010】請求項6記載の発明は、上記請求項3乃至
5の何れか一項記載の意匠撚糸の製造方法にあって、第
1の工程において、S撚り(右撚り)にて交撚し、前記
第2の工程において、Z撚り(左撚り)にて交撚して意
匠撚素を形成するものである意匠撚糸の製造方法を要旨
とする。尚、上記S撚り(右撚り)及びZ撚り(左撚
り)は、所定した交撚の範囲内にて行なわれるものであ
る。
【0011】尚、請求項7記載乃至請求項10記載の発
明は、後述する発明の実施の形態の欄で合わせて説明す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係る意匠撚糸aの
製造方法を示す概略図である。この図を用いて本発明に
係る意匠撚糸aの製造方法の概要を説明すると、先ず、
FTY又はポリウレタンからなり伸縮性を有する芯糸1
と、ポリプロピレンからなる弛み糸2とを第1撚り部3
にてS方向(右回り)に交撚することで、弛み糸2によ
りループ2aが形成されたループヤーンa'となる。次
に、弛み糸2と同様のポリプロピレンからなる押さえ糸
4により芯糸1に弛み糸2を固定することで意匠撚糸a
が形成される(図4,図5)。そして、スリップ止め装
置11を経由して最後にスピンドル7の回転により意匠
撚糸aを巻き取る。
【0013】上記したFTPは、ポリウレタンのフィラ
メントにナイロンを巻回してカバーしたもの、若しくは
ポリエステルのフィラメントにナイロンを巻回してカバ
ーしたものを使用する。尚、FTYとして用いるフィラ
メントとしては、ポリウレタンの場合、20〜45dT
(デシ テックス),ナイロンの場合、30〜160dT
の範囲内に設定すると良好な結果が得られた。本実施例
では、前者のものを使用した。尚、フィラメントは上記
した範囲以下だと細くなりすぎて強度が低下し切れやす
くなる。逆に上記した範囲以上だと伸ばした時の戻りが
強く圧迫間を感じるようになる。また、束にして弛み糸
2を構成するポリプロピレンのフィラメントは、75〜
1000dT(デシ テックス)の範囲のものが好まし
く、特に120〜680dTが好ましい。上記ポリプロ
ピレンのフィラメントは、75dT以下であると軟らか
くて風合いは良いが、強度が低下してしまう。また同フ
ィラメントは1000dT以上であると、硬くなってゴ
アゴアした感触となる。
【0014】次に、本発明に係る意匠撚糸の製造方法の
特徴的部分について説明する。図2は、従来から使用さ
れている芯糸装着部材8に糸巻状の芯糸1aがセットさ
れた状態を示している。芯糸1aは伸縮性を有するFT
Y又はポリウレタンを使用しているので、芯糸1aが送
り出されて糸巻きの一方の終端1bに来た時に、芯糸装
着部材8に絡まり易くなり、糸切れが起き易くなる。こ
れを解決するためには、図3に示すように、芯糸装着部
材8に糸巻状の芯糸1aの直径よりもやや大きめの袋で
あって、張力調整装置9に近い側の一端が開口している
袋10を取り付け、これに芯糸1aを装着すれば、芯糸
1aは芯糸装着部材8に絡まることなく、張力調整装置
9側へと一定速度で送り出すことができる。
【0015】図4及び図5は芯糸1と、弛み糸2及び押
さえ糸4が撚られていく状態を示す説明図である。撚糸
aは上端を固定、下端を右方向に撚りを入れたときをS
撚り(右撚り)、下端を左方向に撚りを入れたときをZ
撚り(左撚り)と呼んでおり、先ず、芯糸1と弛み糸2
とは図1で示したS撚り部3によりS撚りされる。この
時、芯糸1の供給速度よりも弛み糸2の供給速度を速く
することによって、環状(ループ状)の弛みが一定間隔
で連続的に形成されるループヤーンa'となる(図
4)。実際にループヤーンを撚る際の一例を示すと、芯
糸1の供給速度を10m/分とした場合には弛み糸2の
供給速度を37m/分としている。
【0016】次に、上記したように、芯糸1と弛み糸2
とが撚られて形成されるループヤーンa'と、押さえ糸
4とは、図1で示したZ撚り部5によりZ撚りされる。
この押さえ糸4のZ撚りによって、芯糸1が弛み糸2に
固定され、環状の弛みが一定間隔で形成された状態を維
持することができる。尚、上記した芯糸1の供給速度
と、弛み糸2の供給速度は任意に変更しても良い。上記
押さえ糸4は、ポリプロピレン,ナイロン,ポリエステル
等を使用するが、試作の結果、水分吸収率の低い、即ち
水切れの良いポリプロピレンが好適であった。
【0017】ここで、S撚り部3ではS撚り(右撚り)
を800乃至1200T(回転)/m(メーター)の範
囲で交撚するのが好ましく、Z撚り部5ではZ撚り(左
撚り)を200乃至600T/mの範囲で交撚するのが
好ましい。これは一例にすぎないが、上述の芯糸1と弛
み糸2の供給速度に対応させるにはS撚り部3ではS撚
り(右撚り)を1030T/m,Z撚り部5ではZ撚り
(左撚り)を425T/mに設定すると良好な結果が得
られた。そして、図1で示したスリップ止め装置11に
より、意匠撚糸aをボビンに巻き取る前に滑らないよう
に滑り止めがされた後にスピンドル7の回転により意匠
撚糸aはボビンに巻き取られる。
【0018】ここで、スピンドル7の回転方向は、ルー
プヤーンa'と押さえ糸4を交撚して意匠撚糸aを形成
する工程において、意匠撚糸aに付加された余分なトル
クを減少させる方向に回転させる。一例として、上述の
設定の場合では図1の矢印で示すようにスピンドル7を
上から視たときに左回転するように回転させ、回転数は
約2400T(回転)/m(メール)となるように設定
している。これにより、従来、意匠撚糸の仕上げ工程に
おいて必要とされていた熱処理を行う必要がなくなるの
で、製造能率を高めることができる。
【0019】又、本発明に係る意匠撚糸を使用して製品
を製造した場合、従来の意匠撚糸と伸縮性を有する系と
に分離した状態から編んで製品を製造していた場合に生
じていた斜行を防ぐことができ、製品全体に均一に伸縮
性を有する糸の張力を及ぼすことができるので、従来、
糸の張力が均一となるように編まれないために製品に生
じていた方向性を無くすことができる。
【0020】以上、述べてきた方法で製造された意匠撚
糸aは、芯糸1が伸縮性を有するFTY又はポリウレタ
ンからなり、弛み糸2及び押さえ糸4がポリプロピレン
からなるものであるが、ポリプロピレンは疎水性高分子
なので抗菌作用があり、強度、耐摩耗性、耐薬品性に優
れている。一方、弛み糸2に用いるポリプロピレンは、
水素結合やイオン結合ができる官能基が無いため、染色
性が悪いという欠点もある。そこで、芯糸1のFTY又
はポリウレタンに予め着色されたものを使用すれば、意
匠撚糸aとなった状態では全体として着色が施されてい
るように見せることができる。
【0021】上記した意匠撚糸を利用した製品として
は、浴用時にせっけんを付けて身体を洗う為の手袋形の
あかすりや、台所において洗剤を用いて食器を洗う為の
手袋形洗浄具、タオル、ふきん、及びパフ等の化粧用具
等の様々な製品が考えられる。何故ならば、上述のよう
にポリプロピレンは疎水性高分子なので抗菌作用があ
り、意匠撚糸は伸縮性を有するからであり、例えば手袋
形状として使用した場合には手によくフィットし、表面
がループ状となっているので、せっけんの泡立ちも良い
という効果を奏する。
【0022】図6は、上記した如く構成した撚糸aを編
んで構成した手袋形洗浄具a0である。この手袋形洗浄
具a0は、上記した如く構成した撚糸aを横編み機等を
使用してニット編みしたものである。尚、図6部分拡大
は、上記撚糸aを1本の糸として省略し、ニット編みの
構造そのものを簡略して表現したものであり、撚糸aが
有する弛み糸2のループ2aや押さえ糸4等は省略して
ある。手袋形洗浄具a0は、適度に伸縮性があり、その
表面に、撚糸aの弛み糸2による小さなループ2aが無
数に現れている。このループ2aは、通常の糸を使用し
てパイルの様に編んだ場合と同様なものとなる。よっ
て、肌に触れた際の風合いが良く、特に浴用の洗浄具と
使用する際には泡立ちがよく、洗浄時の感触もソフトで
あるから体や顔を洗う際に好適である。上記した手袋形
洗浄具a0は、ニット編み(メリヤス編み)して形成し
たが、手袋形洗浄具の編み方は、これに限定するもので
はなく、例えば、平編み、パイル編み、タック編み、ジ
ャガ−ド編み等、既存のどのような編み方をしてもよ
い。また、撚糸aを用いて編む手袋形洗浄具は、5本指
形のものでも、ミトンであってもよい。
【0023】尚、既述したように、上記した如く製造し
た撚糸aは糸自体にループ2aが並列形成されるので、
例えば通常の糸をパイル編みしたものに似た構造とな
る。即ち、従来の洗浄具は、糸の編み方の工夫により風
合いを出したが、本発明の撚糸aは、芯糸1に弛み糸2
を交撚して形成したループ2aを有しているので、通常
に行なわれているニット編によりループ2aが適宜な密
度にて形成される構造を容易に編むことができ、ソフト
な風合いを持つ。
【0024】また、本発明の手袋形洗浄具は、図7にて
示す手袋形洗浄具a1のように、表面をブラッシングし
て表面に露呈する撚糸を起毛させてもよい。この様に撚
糸を起毛させた手袋形洗浄具は、無数のループから微細
な繊維が起毛してあたかも毛糸のようになるので、入浴
時において肌に触れたときの風合が良く、上記手袋形洗
浄具a0の風合をさらにソフトにした感触となる。
【0025】図8にて示すものは、上記した如く構成し
た撚糸aを平織りして形成したタオルa2である。この
タオルa2は、上記した手袋形洗浄具a0と同様に、表
面に無数のループ2aが露出するので肌に触れた際の風
合いが良く、特に浴用時に体を洗う際に用いると泡立ち
がよい。さらに洗浄時に受ける感触もソフトであり、今
までのタオルにはない良好な使用感がある。上記したタ
オルa2は、平織り織りにて形成したが、タオルの織り
方としては平織り以外の織り方、例えば綾織りや朱子織
としてもよい。さらに、上記タオルは、ニット編み等に
より編んで形成してもよい。また、撚糸aを用いて構成
するタオルは、図9にて示すタオルa3のように、表面
をバフがけして起毛させてもよい。さらに、タオルa2
は、上記したタオルa2や前記した手袋形洗浄具a0と
同様な製造方法で布巾や化粧用のパフ等を形成すること
もできる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本願請求項1記載の発明
は、芯糸にFTY又はポリウレタンを使用し、弛み糸に
ポリプロピレンのフィラメントの束を使用したことを特
徴とする意匠撚糸を要旨とするので、抗菌作用を具備し
つつ、伸縮性のある良好な意匠撚糸となる。また、弛み
糸に水分吸収率の低いポリプロピレンを用いているので
洗浄具等の製品として編んだり織ったりしたものは水切
れが大変良くなり、短時間で乾燥した状態となる。
【0027】請求項2記載の発明は、前記FTY又はポ
リウレタンの芯糸には、着色を施してある意匠撚糸を要
旨とするので、弛み糸と押さえ糸に着色性の劣るポリプ
ロピレンを使用しても、意匠撚糸全体として着色が施さ
れているように見せることができる。
【0028】さらに、請求項3記載の発明は、FTY又
はポリウレタンを使用した芯糸とポリプロピレンのフィ
ラメントの束からなる弛み糸を交撚してループヤーンを
形成する第1の工程と、上記ループヤーンと押さえ糸を
交撚して意匠撚糸を形成する第2の工程とを有すること
を特徴とする意匠撚糸の製造方法を要旨とするので、伸
縮性を有する芯糸に弛み糸のループを一定の間隔で固定
することができ、ループを形成する際にムラを生ずるこ
とがない。
【0029】請求項4記載の発明は、FTY又はポリウ
レタンを使用した芯糸とポリプロピレンのフィラメント
の束からなる弛み糸を交撚してループヤーンを形成する
第1工程と、上記ループヤーンと押さえ糸を交撚して意
匠撚糸を形成する第2の工程と、該意匠撚糸をスピンド
ルによって巻き取る第3の工程とを有する意匠撚糸の製
造方法を要旨とするので、伸縮性を有する意匠撚糸を連
続して効率的に製造できる。
【0030】請求項5記載の発明は、前記請求項4記載
の発明にあって、第3の工程において、前記スピンドル
の回転方向は、第2の工程の交撚により意匠撚糸に付与
されるトルクを減少させる方向に回転することを特徴と
する意匠撚糸の製造方法を要旨とするので、スピンドル
によって巻き取られる意匠撚糸に縮れや絡みが生じるの
を防ぐことができ、従来、仕上げ段階で行なっていた熱
処理工程を省略することができる。又、上記した意匠撚
糸を使用した製品の製造が容易になると共に、従来、意
匠撚糸と伸縮性を有する糸とを分離した状態から編んで
製品を製造していた場合に生じていた斜行や方向性の問
題を解決し得る。
【0031】請求項6記載の発明は、前記請求項3乃至
5記載の何れか一項記載の発明にあって、前記第1の工
程において、S撚り(右撚り)にて交撚し、前記第2の
工程において、Z撚り(左撚り)にて交撚して意匠撚糸
を形成する請求項3乃至5の何れか1項記載の意匠撚糸
の製造方法を要旨とするので、撚糸加工中に余分なトル
クが発生して縮れや絡みが生じるのを防ぐことができ
る。
【0032】請求項7記載の発明は、前記請求項1又は
2記載の意匠撚糸を編んで構成した洗浄具である。即
ち、芯糸にFTY又はポリウレタンを使用し、弛み糸に
ポリプロピレンのフィラメントの束を使用した意匠撚糸
を編んで構成したので、洗浄具として良好に伸縮する共
に、抗菌作用を備えるので衛生的である。また、上記F
TY又はポリウレタンの芯糸に着色を施した意匠糸を編
んで構成してあるから、洗浄具に着色が施されたように
見え、意匠的価値を向上し得る。
【0033】請求項8の発明は、前記請求項3乃至請求
項5の何れか一項記載の意匠撚糸の製造方法により製造
した意匠撚糸を編んで構成した洗浄具である。すなわ
ち、FTY又はポリウレタンからなる芯糸とポリプロピ
レンのフィラメントの束からなる弛み糸を交撚してルー
プヤーンを形成し、上記ループヤーンと押さえ糸を交撚
して意匠撚糸を形成する製造方法にて製造した意匠糸を
用いて編んで構成した洗浄具であるから、伸縮性を有す
る芯糸にループ状の弛み糸を一定の間隔で固定すること
ができ、表面にループのムラを生ずることがない。ま
た、ループヤーンを構成する弛み糸にポリプロピレンを
用いているので、水分吸収率が低く、水切れの良い洗浄
具を提供することができる(請求項3に関連)。
【0034】FTY又はポリウレタンからなる芯糸とポ
リプロピレンのフィラメントの束からなる弛み糸を交撚
してループヤーンを形成し、上記ループヤーンと押さえ
糸を交撚して意匠撚糸を形成し、該意匠撚糸をスピンド
ルによって巻き取る製造方法にて製造した意匠撚糸を用
いて編んで構成した洗浄具であるから、伸縮性の良好な
洗浄具を提供できる(請求項4に関連)。さらに、前記
請求項4記載の発明にあって、意匠撚糸の製造工程にお
いてスピンドルによって巻き取られる意匠撚糸に縮れや
絡みが生じるのを防ぐことができ、その結果、熱処理工
程を省略することができる。又、上記意匠撚糸を使用し
たので洗浄具を容易に製造できると共に、従来、意匠撚
糸と伸縮性を有する糸とを分離した状態から編んで洗浄
具を製造していた場合に生じていた斜行や方向性の問題
を解決することもできる(請求項5に関連)。
【0035】請求項9記載の発明は、前記請求項7又は
請求項8の意匠撚糸を起毛して成る洗浄具であるから、
上記した各効果を奏すると共に、洗浄時における風合い
が良く、ソフトな感覚で泡立ちもよい。
【0036】前記洗浄具は、請求項7又は請求項8の意
匠撚糸を意匠撚糸をニット編みして成る手袋形の洗浄具
であるから、上記した各効果を奏すると共に、表面に無
数のループが露呈する風合いのよい製品を横編み機等に
より簡単に編むことができる。また、手袋形の洗浄具な
ので、浴用時洗浄作業では肌を指でマッサージしながら
丁寧に洗浄することができる。さらに、食器洗い等の洗
浄作業に使用すると、食器の細かな部分も指を使って効
率的に洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る意匠撚糸の製造方法を示す概略図
である。
【図2】従来の芯糸装着部材を示す説明図である。
【図3】本発明に係る意匠撚糸の製造方法に使用する芯
糸装着部材を示す説明図である。
【図4】芯糸と弛み糸とが撚られていく状態を示す説明
図である。
【図5】ループヤーンと押さえ糸とが撚られていく状態
を示す説明図である。
【図6】撚糸を編んで構成した手袋形洗浄具を示す正面
図。
【図7】表面に露呈する撚糸を起毛して成る手袋形洗浄
具を示す正面図。
【図8】撚糸を編んで構成したタオルを示す斜視図。
【図9】表面に露呈する撚糸を起毛して成るタオルを示
す斜視図。
【符号の説明】
a・・・意匠撚糸 a’・・・ループヤーン a0,a1・・・洗浄具(手袋形) a2,a3・・・洗浄具(タオル) 1,1a・・・芯糸 2・・・弛み糸 2a・・・ループ 3・・・第1撚り部 4・・・押さえ糸 5・・・Z撚り部 7・・・スピンドル 8・・・芯糸装着部材 9・・・張力調整装置 10・・・袋 11・・・スリップ止め装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯糸にFTY又はポリウレタン糸を使
    用し、弛み糸にポリプロピレンのフィラメントの束を使
    用したことを特徴とする意匠撚糸。
  2. 【請求項2】 前記FTY又はポリウレタンの芯糸に
    着色を施して成る請求項1に記載の意匠撚糸。
  3. 【請求項3】 FTY又はポリウレタンを使用した芯
    糸とポリプロピレンのフィラメントの束からなる弛み糸
    を交撚してループヤーンを形成する第1の工程と、上記
    ループヤーンとポリプロピレンの押さえ糸を交撚して意
    匠撚糸を形成する第2の工程とを有する意匠撚糸の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 FTY又はポリウレタンを使用した芯
    糸とポリプロピレンのフィラメントの束からなる弛み糸
    を交撚してループヤーンを形成する第1の工程と、上記
    ループヤーンと押さえ糸を交撚して意匠撚糸を形成する
    第2の工程と、該意匠撚糸をスピンドルによって巻き取
    る第3の工程とを有することを特徴とする意匠撚糸の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記第3の工程において、前記スピン
    ドルの回転方向は前記第2の工程の交撚により意匠撚糸
    に付与されるトルクを減少させる方向に回転することを
    特徴とする請求項4に記載の意匠撚糸の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の工程において、S撚り(右
    撚り)にて交撚し、前記第2の工程において、Z撚り
    (左撚り)にて交撚して意匠撚糸を形成する請求項3乃
    至5の何れか1項記載の意匠撚糸の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項1又は2記載の意匠撚糸を
    編むこと若しくは織ることにより構成した洗浄具。
  8. 【請求項8】 前記請求項3乃至請求項6の何れか1
    項記載の意匠撚糸の製造方法により製造した意匠撚糸を
    編むこと若しくは織ることにより構成した洗浄具。
  9. 【請求項9】 前記請求項7又は請求項8の意匠撚糸
    を起毛して成る洗浄具。
  10. 【請求項10】 前記洗浄具は、意匠撚糸をニット編み
    して成る手袋形の洗浄具である請求項7乃至請求項9記
    載の何れか1項記載の洗浄具。
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