JP2001264069A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JP2001264069A
JP2001264069A JP2000074460A JP2000074460A JP2001264069A JP 2001264069 A JP2001264069 A JP 2001264069A JP 2000074460 A JP2000074460 A JP 2000074460A JP 2000074460 A JP2000074460 A JP 2000074460A JP 2001264069 A JP2001264069 A JP 2001264069A
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driving
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JP2000074460A
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English (en)
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Muneyuki Toge
宗志 峠
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高精度で、小型化可能な角速度センサの提
供。 【解決手段】 第1及び第2駆動振動子16,17は、
点Oに関して略対称に配置する。駆動側振動子13は、
点Oに関して略対称な枠状に形成され駆動振動子16,
17を包囲する。駆動振動子16,17は、点Oを通る
y方向に対して略対称に第1駆動用ばね41,42及び
第2駆動用ばね43,44を介して駆動側振動子13に
対してそれぞれx方向に振動可能に浮動支持される。検
出振動子12は、点Oに関して略対称な枠状に形成され
て駆動側振動子13を包囲する。検出振動子12及び駆
動側振動子13は、検出用ばね33,34を介して応力
緩和枠11に対して点Oを通るz軸廻りに互いに逆相で
ねじれ回転振動可能に浮動支持される。駆動振動子1
6,17は駆動同相対策ばね45を介して連成される。
駆動振動子16,17が逆相でx方向に振動駆動される
状態における検出振動子12の点Oを通るz軸廻りのね
じれ回転振動により角速度を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に対して浮動
支持された振動子を備え、該振動子の振動状態に基づき
角速度を検出する角速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、角速度センサとしては、例えば特
許番号2888029に記載されたものが知られてい
る。この角速度センサは、基板に対して第1の支持梁を
介して駆動方向(x方向)に振動可能に支持された第1
の振動体と、同第1の振動体に第2の支持梁を介して検
出方向(y方向)に振動可能に支持された第2の振動体
とを備えている。そして、第1の振動体が第2の振動体
とともに駆動方向に振動駆動されている状態においてz
軸廻りの角速度が加えられると、同角速度に基づくコリ
オリの力に応じて第2の振動体が検出方向に振動する。
角速度センサは、この第2の振動体の検出方向の振動に
基づく第2の支持梁の応力変化を、加えられた角速度と
して検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この角速度センサにお
いては、第1の振動体は第1の支持梁にて駆動方向にの
み振動しやすく支持されており、第2の振動体は第2の
支持梁にて検出方向にのみ振動しやすく支持されてい
る。換言すると、駆動のための振動体(第1の振動体)
を支持するばね(第1の支持梁)と、検出のための振動
体(第2の振動体)を支持するばね(第2の支持梁)と
がそれぞれ独立して設けられている。こうした角速度セ
ンサにおいては、その感度と応答性を確保するために、
駆動方向の共振周波数と検出方向の共振周波数とを互い
に若干、ずらして製作されるのが一般的である。これに
より、製造ばらつきや基板の熱膨張などでの応力による
予期しない振動に起因するメカニカルカップリングを低
減している。しかしながら、1つの振動体(第2の振動
体)のみの振動に基づく角速度の検出であるため、例え
ば車載された場合などのように振動の多い環境では、検
出に際して所定方向に作用する加速度などの外力の要因
を分離することができず、角速度の検出精度の低下を余
儀なくされている。
【0004】そこで、例えば特開2000−9470号
公報に記載されるように、上記に準じた一対の駆動枠
(第1及び第2駆動枠)及び検出枠(第1及び第2検出
枠)にて平面に音叉型に構成された角速度センサが知ら
れている。この角速度センサは、第1駆動枠及び第2駆
動枠をそれぞれ駆動方向に互いに逆相で振動させること
で、第1検出枠及び第2検出枠を同様に駆動方向に互い
に逆相に振動させる。この状態で、点Oを通るz軸廻り
の角速度が加えられると、同角速度に基づくコリオリの
力に応じて第1検出枠及び第2検出枠がそれぞれ検出方
向に振動する。このとき、第1検出枠及び第2検出枠は
駆動方向に互いに逆相で振動しているため、その検出方
向の振動も互いに逆相となっている。従って、これら第
1検出枠及び第2検出枠の検出方向の振動に基づく各振
動検出信号を差動増幅することで、その信号レベルを略
2倍にするとともに、同相で検出されたノイズを略相殺
する。このため、例えば加速度などの外力のように第1
検出枠及び第2検出枠に対して同相で影響を及ぼす要因
を略相殺することができ、その角速度の検出精度の向上
を図ることができる。
【0005】しかし、この角速度センサにおいては、第
1駆動枠及び第2駆動枠を連成振動させるための対応が
考慮されているものの、第1検出枠及び第2検出枠に対
しては連成がないために、同第1検出枠及び第2検出枠
の検出方向の振動が不安定となっている。特に、第1検
出枠及び第2検出枠の検出方向の振動の感度の違いによ
り各振動振幅が異なると、上記のような同相で影響を及
ぼす要因を略相殺することが十分にできなくなる。この
ため、例えば車載された場合などのように振動の多い環
境では、角速度の検出誤差の発生を余儀なくされてい
る。
【0006】さらに、この角速度センサにおいては、駆
動時の振動モード及び検出時の振動モードで、第1及び
第2駆動枠、第1及び第2検出枠がそれぞれ不動部
(点)の位置に支持されていないため、例えば製造ばら
つきや基板の熱膨張などでの応力による予期しない振動
に起因するメカニカルカップリングが生じ、角速度の検
出誤差が増大している。
【0007】こうした問題を鑑みて、更に特開2000
−9472号公報に記載されるような角速度センサも知
られている。同公報記載の角速度センサは、連成された
対のx振動子と、その外周側に設けられたリング状の検
出振動子と、これらx振動子及び検出振動子を点Oを通
るz軸廻りに互いに逆相でねじれ回転振動可能に連結す
る連結梁とを備えている。そして、上記x振動子がx方
向に互いに逆相で振動駆動されている状態において、点
Oを通るz軸廻りの角速度が加わると、同角速度に基づ
くこれらx振動子の相対的に逆相の楕円振動により上記
連結梁を撓ませて、上記検出振動子をねじれ回転振動さ
せる。この検出振動子のねじれ回転振動を検出すること
により、加えられた角速度を検出している。
【0008】この角速度センサにおいては、対のx振動
子の連成が実現されており、更に検出振動子もリング状
の一体形状となって、安定した振動を行っている。ま
た、この角速度センサは駆動時の振動モード及び検出時
の振動モードに共通の不動部(点)の位置である点Oに
支持され、上述の問題に対応している。
【0009】しかしながら、この角速度センサにおいて
は、基本的には点Oのみにおいて、対のx振動子をx方
向に互いに逆相で振動可能に、検出振動子をねじれ回転
振動可能にそれぞれ支持する必要があるため、同角速度
センサの支持強度の増大が必要とされ、ひいては角速度
センサの大型化を余儀なくされるという別の問題が生じ
ている。
【0010】本発明の目的は、精度が高く、且つ、小型
化を図ることができる角速度センサを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、xy平面上の点Oに関
して略対称に配置された第1駆動振動子及び第2駆動振
動子と、点Oに関して略対称な略円形及び略多角形のい
ずれか一方の枠状に形成されて前記第1駆動振動子及び
第2駆動振動子を包囲する駆動側振動子と、点Oに関し
て略対称な略円形及び略多角形のいずれか一方の枠状に
形成されて前記駆動側振動子を包囲する検出振動子と、
点Oを通るy方向に対して略対称となるように前記駆動
側振動子に対して前記第1駆動振動子及び第2駆動振動
子をそれぞれx方向に振動可能に浮動支持する第1駆動
用ばね及び第2駆動用ばねと、前記駆動側振動子及び前
記検出振動子を、該駆動側振動子及び検出振動子間に配
置される基板との接続部に対して点Oを通るz軸廻りに
互いに逆相となるねじれ回転振動可能に浮動支持する複
数の検出用ばねと、前記第1駆動振動子及び第2駆動振
動子に介装されて該第1駆動振動子及び第2駆動振動子
を連成振動させる連成ばねと、前記第1駆動振動子及び
第2駆動振動子を逆相でx方向に振動駆動する駆動手段
と、前記検出振動子の点Oを通るz軸廻りのねじれ回転
振動を検出する検出手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の角速度センサにおいて、前記基板との接続部は、前記
駆動側振動子及び前記検出振動子が点Oを通るz軸廻り
の互いに逆相となるねじれ回転振動をするときの節に略
一致していることを要旨とする。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の角速度センサにおいて、点Oに関して略対称な
略円形及び略多角形のいずれか一方の枠状に形成されて
前記駆動側振動子及び前記検出振動子間に配置される応
力緩和枠と、前記応力緩和枠を基板に対してxy平面上
に振動可能に浮動支持する応力緩和ばねとを備え、前記
基板との接続部は、前記応力緩和枠及び応力緩和ばねを
介して基板に接続されることを要旨とする。
【0014】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
上記第1駆動振動子及び第2駆動振動子は、上記駆動手
段により互いに逆相でx方向に振動駆動される。すなわ
ち、これら第1駆動振動子及び第2駆動振動子は、x方
向に安定した共振音叉振動とされており、エネルギー消
費率の高い振動となっている。そして、第1駆動振動子
及び第2駆動振動子から、例えば駆動側振動子及び検出
振動子に伝達されるx方向の振動は、全体として略相殺
される。
【0015】また、これら第1駆動振動子及び第2駆動
振動子は、上記連成ばねが介装されることで連成振動す
る。従って、例えば第1駆動振動子及び第2駆動振動子
が個別に設けられているときに生じるような互いに同相
の振動モードは除去される。このため、例えば車載され
た場合などのように振動の多い環境においても、これら
第1駆動振動子及び第2駆動振動子は安定動作する。
【0016】上記第1駆動振動子及び第2駆動振動子が
互いに逆相でx方向に振動駆動されている状態において
点Oを通るz軸廻りの角速度が加わると、同角速度に応
じたコリオリ力により、同第1駆動振動子及び第2駆動
振動子は互いに逆相のy成分を有する楕円振動を行う。
これら第1駆動振動子及び第2駆動振動子の各楕円振動
により回転振動が誘起され、上記駆動側振動子及び検出
振動子は点Oを通るz軸廻りに互いに逆相でねじれ回転
振動する。この検出振動子のねじれ回転振動を上記検出
手段により検出することで、加えられた角速度が検出さ
れる。これら駆動側振動子及び検出振動子の互いに逆相
となるねじれ回転振動は、上記第1及び第2駆動用ばね
とは別体で設けられた検出用ばねの振動に基づいている
ため、例えば第1及び第2駆動振動子と駆動側振動子及
び検出振動子との間のメカニカルカップリングなどが抑
制される。
【0017】また、例えば製造ばらつきなどにより、上
記第1及び第2駆動振動子が互いに逆相でx方向に対し
て斜めに振動駆動された場合、この斜め振動は上記駆動
側振動子及び検出振動子に対してねじれ回転振動を誘起
しない。
【0018】一方、例えば所定方向に加えられる加速度
などにより、上記第1及び第2駆動振動子が互いに同相
で所定方向に斜めに振動駆動された場合にも、駆動側振
動子及び検出振動子は略円形及び略多角形のいずれか一
方の枠状に形成されているため、この斜め振動は上記駆
動側振動子及び検出振動子に対してねじれ回転振動を誘
起しない。
【0019】さらに、上記駆動側振動子及び検出振動子
の各ねじれ回転振動を略相殺するように、これら駆動側
振動子及び検出振動子を互いに逆相で振動駆動すること
で、検出に係る上記駆動側振動子及び検出振動子の各ね
じれ回転振動が基板に伝搬することが抑制される。
【0020】一方、上記基板との接続部を挟んでその外
周側に検出振動子を、点O側に駆動側振動子、第1及び
第2駆動振動子を配置し、同接続部を支点としてこれら
の釣り合いをとる態様となっている。従って、浮動支持
される構造部の重量が略2分されることで、上記検出用
ばねに必要とされる支持強度、例えば検出用ばねの断面
積が低減され、ひいては角速度センサの小型化が図られ
る。
【0021】以上の動作が同時に実現されることによ
り、精度が高く、且つ、小型化を図ることができる角速
度センサが提供される。請求項2に記載の発明によれ
ば、上記基板との接続部は、駆動側振動子及び前記検出
振動子が点Oを通るz軸廻りの互いに逆相となるねじれ
回転振動をするときの節に略一致している。従って、例
えば製造ばらつきや基板の熱膨張などでの応力による予
期しない振動に起因するこれら駆動側振動子(第1及び
第2駆動振動子)及び検出振動子のメカニカルカップリ
ングが極めて低減される。そして、例えば車載された場
合などのように振動の多い環境においても、角速度の検
出精度が向上される。
【0022】請求項3に記載の発明によれば、上記基板
との接続部は、応力緩和枠及び応力緩和ばねを介して基
板に接続される。従って、例えば外部の温度変化や外力
等の印加による基板からの応力が、検出振動子(セン
サ)側に伝達されることが緩和される。
【0023】また、上記応力緩和枠及び応力緩和ばねを
介して基板に接続される駆動側振動子及び検出振動子の
互いに逆相となるねじれ回転振動の共振周波数が駆動時
の共振周波数からずらされ、角速度センサの応答性が確
保される。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明に
係る角速度センサの第1実施形態について図1〜図5に
従って説明する。
【0025】図1に示されるように、絶縁層を形成する
基板としてのシリコン基板10には、例えば導電性とす
るために不純物の添加されたポリシリコン(以下、「導
電性ポリシリコン」という)にて形成された応力緩和枠
11、検出振動子12、駆動側振動子13、第1駆動振
動子16、第2駆動振動子17、第1駆動力印加固定電
極21、第2駆動力印加固定電極22、第1駆動変位検
出固定電極23、第2駆動変位検出固定電極24、第1
角速度検出固定電極25、第2角速度検出固定電極26
及び浮動体アンカーa10,a11,a12が設けられ
ている。なお、上記第1及び第2駆動力印加固定電極2
1,22、第1及び第2駆動変位検出固定電極23,2
4、第1及び第2角速度検出固定電極25,26及び浮
動体アンカーa10〜a12はシリコン基板10に接合
されている。また、浮動体アンカーa10は、点Oに略
一致して配置されている。そして、この角速度センサ
は、点Oに関してxy平面上に略対称に設けられてい
る。
【0026】上記応力緩和枠11は略八角枠状に形成さ
れており、そのxy平面における中心は点Oに略一致し
ている。この応力緩和枠11のx方向及びy方向一側及
び他側(図1の右側及び左側、上側及び下側)には、そ
れぞれ点Oを通るx方向及びy方向に略沿って点O側に
突出する突部11aが形成されている。この応力緩和枠
11は、各突部11aの周方向略中間部を挟んで配設さ
れた導電性ポリシリコンの対の基板応力緩和ばね31,
32を介して上記浮動体アンカーa11,a12にそれ
ぞれ連続している。これら応力緩和枠11及び基板応力
緩和ばね31,32は、例えばリソグラフによる半導体
プロセス加工にて、上記シリコン基板10から浮くよう
に形成されている。
【0027】上記各基板応力緩和ばね31,32は、上
記突部11aの突出方向と反対の方向に延びる態様で屈
曲形成されており、略対称であるほかは、互いに略同等
の形状となっている。これら基板応力緩和ばね31,3
2は、点Oを中心とするz軸廻りの回転方向に撓み性が
高く形成されており、例えば外部の温度変化や外力等の
印加によるシリコン基板10からの応力がセンサ側に伝
達されるのを緩和する。
【0028】上記検出振動子12は、上記応力緩和枠1
1を包囲する態様で略八角枠状に形成されており、その
xy平面における中心も点Oに略一致している。この検
出振動子12は、点Oを通るx方向一側及び他側(図1
の右側及び左側)において、x方向内側に延びる導電性
ポリシリコンの検出用ばね33を介して上記応力緩和枠
11及び前記駆動側振動子13に連続している。また、
この検出振動子12は、点Oを通るy方向一側及び他側
(図1の上側及び下側)において、y方向内側に延びる
導電性ポリシリコンの検出用ばね34を介して上記応力
緩和枠11及び駆動側振動子13に連続している。
【0029】なお、これら検出振動子12、駆動側振動
子13及び検出用ばね33,34も、例えばリソグラフ
による半導体プロセス加工にて、上記シリコン基板10
から浮くように形成されている。
【0030】上記各検出用ばね33,34は、上記基板
応力緩和ばね31(浮動体アンカーa11)及び基板応
力緩和ばね32(浮動体アンカーa12)間を通過して
上記突部11aの周方向略中間部において、応力緩和枠
11に連続している。そして、上記応力緩和枠11に対
する検出用ばね33,34の各接続部は、上記検出振動
子12及び駆動側振動子13の点Oを中心とするz軸廻
りの互いに逆相となるねじれ回転振動の不動部(節)の
位置に設定されている。従って、この応力緩和枠11が
上記検出振動子12及び駆動側振動子13の上記互いに
逆相となるねじれ回転振動に及ぼす影響はわずかとなっ
ている。
【0031】なお、これら検出振動子12及び駆動側振
動子13を支持する検出用ばね33,34を、十字方向
(点Oを通るx方向、y方向)に延びるように配置した
ことで、同検出振動子12及び駆動側振動子13の姿勢
はシリコン基板10に対して平行に維持される。そし
て、これら検出用ばね33,34は、点Oを中心とする
z軸廻りの回転方向に撓み性が高く形成されているた
め、上記検出振動子12及び駆動側振動子13の点Oを
中心とするz軸廻りの各ねじれ回転はそれぞれ容易とな
っている。
【0032】上記検出振動子12には、各辺に沿って並
設される略四角形の複数の検出窓36が開口されてお
り、各隣接する検出窓36を区画する渡し梁は角速度検
出可動電極37となっている。この検出振動子12(角
速度検出可動電極37)は、同検出振動子12の点Oを
中心とするz軸廻りのねじれ回転振動により前記第1及
び第2角速度検出固定電極25,26との間での静電容
量を変動させる。
【0033】上記駆動側振動子13は、上記応力緩和枠
11に包囲される態様で略八角枠状に形成されており、
そのxy平面における中心も点Oに略一致している。こ
の駆動側振動子13のx方向一側及び他側(図1の右側
及び左側)には、点Oを通るx方向に略沿って点O側に
突出する第1突部13aがそれぞれ形成されている。ま
た、上記駆動側振動子13のy方向一側及び他側(図1
の上側及び下側)には、点Oを通るy方向に略沿って点
O側に突出する第2突部13bがそれぞれ形成されてい
る。そして、駆動側振動子13は、各第1及び第2突部
13a,13bの周方向略中間部において上記検出用ば
ね33,34(応力緩和枠11)にそれぞれ連続してい
る。さらに、この駆動側振動子13は、上記各第2突部
13bからy方向内側に延びる導電性ポリシリコンの検
出用ばね38を介して前記浮動体アンカーa10に連続
している。
【0034】なお、この検出用ばね38も、例えばリソ
グラフによる半導体プロセス加工にて、上記シリコン基
板10から浮くように形成されており、点Oを中心とす
るz軸廻りの回転方向に撓み性が高く形成されているた
め、上記駆動側振動子13の点Oを中心とするz軸廻り
のねじれ回転は容易となっている。
【0035】上記第1駆動振動子16は、点Oを通るy
軸に対してx方向一側(図1の右側)に上記駆動側振動
子13に包囲される態様で配置されている。この第1駆
動振動子16は、y方向一側及び他側の各傾斜部16a
を介してx方向一側(図1の右側)に縮幅された略台形
状の枠に形成されている。この第1駆動振動子16は、
x方向外側(図1の右側)の外壁面において上記駆動側
振動子13の対向する内壁面との間に設けられた導電性
ポリシリコンの第1駆動用ばね41を介して同駆動側振
動子13に連続している。また、上記第1駆動振動子1
6は、中心側の外壁面のy方向一側及び他側において上
記駆動側振動子13の対向する各第2突部13bとの間
に設けられた導電性ポリシリコンの第1駆動用ばね42
を介して同駆動側振動子13に連続している。
【0036】これら第1駆動振動子16及び第1駆動用
ばね41,42も、例えばリソグラフによる半導体プロ
セス加工にて、上記シリコン基板10から浮くように形
成されている。そして、上記第1駆動用ばね41,42
は、x方向にのみ撓み性が高くなるようにy方向に延び
る態様で屈曲形成されている。
【0037】上記第1駆動振動子16の短幅側の枠に
は、x方向略中間部においてy方向に沿って延びる駆動
力印加可動電極16bが形成されている。この駆動力印
加可動電極16bは、y方向に所定間隔をおいてx方向
各側に延びる略櫛歯状の電極となっている。この駆動力
印加可動電極16bは、前記第1及び第2駆動力印加固
定電極21,22に供給される駆動信号により同第1及
び第2駆動力印加固定電極21,22との間での静電引
力が周期的に変動され、上記第1駆動振動子16にx方
向の振動を発生させる。
【0038】また、上記第1駆動振動子16の長幅側の
枠には、x方向略中間部においてy方向に沿って延びる
駆動変位検出可動電極16cが形成されている。この駆
動変位検出可動電極16cも、y方向に所定間隔をおい
てx方向各側に延びる略櫛歯状の電極となっている。こ
の駆動変位検出可動電極16cは、第1駆動振動子16
のx方向の振動により前記第1及び第2駆動変位検出固
定電極23,24との間での静電容量を変動させる。
【0039】一方、上記第2駆動振動子17は、点Oを
通るy軸に対して第1駆動振動子16と略対称に上記駆
動側振動子13に包囲される態様で配置されている。こ
の第2駆動振動子17は、同様にy方向一側及び他側の
各傾斜部17aを介してx方向他側(図1の左側)に縮
幅された略台形状の枠に形成されている。この第2駆動
振動子17は、x方向外側(図1の左側)の外壁面にお
いて上記駆動側振動子13の対向する内壁面との間に設
けられた導電性ポリシリコンの第2駆動用ばね43を介
して同駆動側振動子13に連続している。また、上記第
2駆動振動子17は、中心側の外壁面のy方向一側及び
他側において上記駆動側振動子13の対向する各第2突
部13bとの間に設けられた導電性ポリシリコンの第2
駆動用ばね44を介して同駆動側振動子13に連続して
いる。
【0040】これら第2駆動振動子17及び第2駆動用
ばね43,44も、例えばリソグラフによる半導体プロ
セス加工にて、上記シリコン基板10から浮くように形
成されており、x方向にのみ撓み性が高くなるようにy
方向に延びる態様で屈曲形成されている。
【0041】上記第2駆動振動子17にも、上記駆動力
印加可動電極16bと同様の駆動力印加可動電極17b
が形成されている。この駆動力印加可動電極17bも、
前記第1及び第2駆動力印加固定電極21,22に供給
される駆動信号により同第1及び第2駆動力印加固定電
極21,22との間での静電引力が周期的に変動され、
上記第2駆動振動子17にx方向の振動を発生させる。
【0042】また、上記第2駆動振動子17にも、上記
駆動変位検出可動電極16cと同様の駆動変位検出可動
電極17cが形成されている。この駆動変位検出可動電
極17cも、第2駆動振動子17のx方向の振動により
前記第1及び第2駆動変位検出固定電極23,24との
間での静電容量を変動させる。
【0043】なお、上記第1及び第2駆動振動子16,
17は点Oを通るy軸に対して略対称に配置されている
ため、これら第1及び第2駆動振動子16,17に供給
される駆動信号は互いに逆相となっている。従って、図
4に誇張して示されるように、これら第1及び第2駆動
振動子16,17は互いに逆相でx方向に振動する。す
なわち、これら第1及び第2駆動振動子16,17はx
方向に安定した共振音叉振動とされており、エネルギー
消費率の高い振動となっている。そして、上記駆動変位
検出可動電極16c,17cと第1及び第2駆動変位検
出固定電極23,24との間での静電容量の変動も互い
に逆相となっている。
【0044】ここで、上記第1及び第2駆動振動子1
6,17の対向壁面は、点Oを通るx軸及びy軸に対し
て略対称な導電性ポリシリコンの連成ばねとしての駆動
同相対策ばね45を介して連結されている。この駆動同
相対策ばね45も、例えばリソグラフによる半導体プロ
セス加工にて、上記シリコン基板10から浮くように形
成されており、x方向にのみ撓み性が高くなるようにy
方向両外側に延びる態様で屈曲形成されている。上記第
1及び第2駆動振動子16,17は、この駆動同相対策
ばね45により連成振動するため、同相の振動モードが
除去されている。従って、例えば車載された場合などの
ように振動の多い環境においても、これら第1及び第2
駆動振動子16,17は安定動作する。
【0045】上記第1駆動力印加固定電極21は、上記
第1及び第2駆動振動子16,17の各駆動力印加可動
電極16b,17bのx方向外側の枠内においてy方向
に略沿って形成されており、同駆動力印加可動電極16
b,17bに対してx方向に互い違いに延びる略櫛歯状
の電極となっている。また、同様に上記第2駆動力印加
固定電極22は、上記第1及び第2駆動振動子16,1
7の各駆動力印加可動電極16b,17bのx方向内側
の枠内においてy方向に略沿って形成されており、同駆
動力印加可動電極16b,17bに対してx方向に互い
違いに延びる略櫛歯状の電極となっている。これら第1
及び第2駆動力印加固定電極21,22は、駆動信号
(電圧)が印加されることで、上記各駆動力印加可動電
極16b,17bとの間での静電引力をそれぞれ周期的
に変動し、上記第1及び第2駆動振動子16,17を互
いに逆相でx方向に振動させる。このとき、上記第1及
び第2駆動振動子16,17は、上記駆動電圧が加えら
れることでその共振周波数にてx方向に励振されるよう
になっている。
【0046】ちなみに、上記第1及び第2駆動振動子1
6,17は、それぞれ第1駆動用ばね41,42及び第
2駆動用ばね43,44を介して駆動側振動子13に連
結されているものの、これら第1及び第2駆動振動子1
6,17が互いに逆相でx方向に振動するため、同駆動
側振動子13に伝達されるx方向の振動は、全体として
略相殺されている。
【0047】上記第1及び第2駆動振動子16,17が
x方向に共振音叉振動している状態において点Oを通る
z軸廻りの角速度が加わると、同第1及び第2駆動振動
子16,17はこの角速度に基づくコリオリ力により互
いに逆向きのy方向の振動成分を有する相対的に逆相の
楕円振動を行う。このとき、上記第1及び第2駆動振動
子16,17は、それぞれx方向にのみ撓み性が高い第
1駆動用ばね41,42及び第2駆動用ばね43,44
を介して駆動側振動子13に連結されているため、同駆
動側振動子13には点Oを通るz軸廻りのねじれ回転振
動が誘起される。このとき、上記応力緩和枠11と検出
用ばね33,34との各接続部は、上記検出振動子12
及び駆動側振動子13の点Oを中心とするz軸廻りの互
いに逆相となるねじれ回転振動の不動部(節)の位置に
設定されてため、図5に誇張して示されるように、同検
出振動子12及び駆動側振動子13は互いに逆相となる
ねじれ回転振動を行う。換言すると、検出に係る上記検
出振動子12及び駆動側振動子13の各ねじれ回転振動
が互いに逆相にあることで、シリコン基板10への振動
伝搬が抑制されている。
【0048】なお、上記応力緩和枠11は、シリコン基
板10(浮動体アンカーa11,a12)に対して基板
応力緩和ばね31,32を介して点Oを通るz軸廻りに
回転可能に支持されているため、同応力緩和枠11を不
動部(節)とするこれら検出振動子12及び駆動側振動
子13の互いに逆相となるねじれ回転振動の共振周波数
が駆動時の共振周波数からずらされる。従って、角速度
センサの応答性が確保されている。
【0049】上記第1駆動変位検出固定電極23は、上
記第1及び第2駆動振動子16,17の各駆動変位検出
可動電極16c,17cのx方向外側の枠内においてy
方向に略沿って形成されており、同駆動変位検出可動電
極16c,17cに対してx方向に互い違いに延びる略
櫛歯状の電極となっている。また、同様に上記第2駆動
変位検出固定電極24は、上記第1及び第2駆動振動子
16,17の各駆動変位検出可動電極16c,17cの
x方向内側の枠内においてy方向に略沿って形成されて
おり、同駆動変位検出可動電極16c,17cに対して
x方向に互い違いに延びる略櫛歯状の電極となってい
る。
【0050】これら第1及び第2駆動変位検出固定電極
23,24は、上記第1及び第2駆動振動子16,17
のx方向の振動に基づく同第1及び第2駆動振動子1
6,17(駆動変位検出可動電極16c,17c)との
間の静電容量の振動により、同第1及び第2駆動振動子
16,17のx方向の各振動状態を検出等する。すなわ
ち、第1駆動振動子16がx方向外側(図1の右側)に
移動するときには、第1駆動変位検出固定電極23と駆
動変位検出可動電極16cとの間の静電容量が減少する
とともに、第2駆動変位検出固定電極24と同駆動変位
検出可動電極16cとの間の静電容量が増加する。ま
た、第1駆動振動子16がx方向内側(図1の左側)に
移動するときには、これらの関係は逆となる。一方、第
2駆動振動子17がx方向外側(図1の左側)に移動す
るときには、第1駆動変位検出固定電極23と駆動変位
検出可動電極17cとの間の静電容量が減少するととも
に、第2駆動変位検出固定電極24と同駆動変位検出可
動電極17cとの間の静電容量が増加する。また、第2
駆動振動子17がx方向内側(図1の右側)に移動する
ときには、これらの関係は逆となる。従って、上記第1
及び第2駆動変位検出固定電極23,24の静電容量振
動は、互いに逆相となっている。また、上記第1及び第
2駆動振動子16,17の各x方向の振動に対する第1
及び第2駆動変位検出固定電極23,24の静電容量の
振動も、互いに逆相となっている。
【0051】上記第1及び第2角速度検出固定電極2
5,26は、上記検出振動子12の各検出窓36におい
て同検出振動子12の辺に略直交する方向に現出形成さ
れた平行平板電極となっている。これら第1及び第2角
速度検出固定電極25,26は、上記検出振動子12の
点Oを中心とするz軸廻りのねじれ回転振動に基づく同
検出振動子12(角速度検出可動電極37)との間の静
電容量の振動により、同検出振動子12の点Oを中心と
するz軸廻りのねじれ回転振動の状態を検出する。すな
わち、検出振動子12が点Oを中心とするz軸廻りの一
側(図1において時計回り側)にねじれ回転するときに
は、同検出振動子12と第1角速度検出固定電極25と
の間の静電容量が減少するとともに、検出振動子12と
第2角速度検出固定電極26との間の静電容量が増加す
る。また、検出振動子12が点Oを中心とするz軸廻り
の他側(図1において反時計回り側)にねじれ回転する
ときには、これらの関係は逆となる。すなわち、上記第
1及び第2角速度検出固定電極25,26の静電容量の
振動は、互いに逆相となっている。
【0052】上記検出振動子12の点Oを中心とするz
軸廻りのねじれ回転振動の状態により、加えられたz軸
廻りの角速度が検出されるようになっている。尚、駆動
力印加可動電極17b、第1及び第2駆動力印加固定電
極21,22と、駆動変位検出可動電極17c、第1及
び第2駆動変位検出固定電極23,24を機能上入れ替
えてもよい。また、点Oに対して右側の電極について
も、同様である。
【0053】次に、この角速度センサの角速度検出に係
る電気的構成について図2に基づき説明する。図2に示
されるように、タイミング信号発生器51は、上記第1
及び第2駆動振動子16,17を共振周波数にてx方向
に逆相駆動するための駆動パルス信号を発生して、駆動
回路52,53に出力するとともに、同期検波用の同期
信号を同期検波回路54,55,56に出力する。
【0054】上記駆動回路52,53は、上記駆動パル
ス信号に同期して図3に示される駆動信号(電圧)A,
Bをそれぞれ第1及び第2駆動力印加固定電極21,2
2に印加する。同図に示されるように、これら駆動信号
(電圧)A,Bは互いに逆相となる出力駆動電圧V1,
V2を有している。上記第1及び第2駆動振動子16,
17は、第1及び第2駆動力印加固定電極21,22に
この駆動信号(電圧)A,Bが印加されることで、x方
向に振動駆動される。このとき、これら第1駆動振動子
16及び第2駆動振動子17は、互いに逆相でx方向に
振動する。そして、上記第1及び第2駆動変位検出固定
電極23,24の静電容量は、互いに逆相で振動する。
また、上記第1及び第2駆動振動子16,17の各x方
向の振動に対する第1及び第2駆動変位検出固定電極2
3,24の静電容量の振動も、互いに逆相となってい
る。チャージアンプ57,58,59,60は、これら
静電容量の振動を電圧振動に変換する。差動増幅器61
は、チャージアンプ57,58からの互いに逆相の信号
を差動増幅し、同信号のレベル(振幅)を略2倍とし、
ノイズを相殺した差動増幅信号を発生する。そして、差
動増幅器61は、この差動増幅信号を上記同期検波回路
54およびフィ−ドバック処理回路63に出力する。同
様に、差動増幅器62は、チャージアンプ59,60か
らの信号を差動増幅し、同信号のレベル(振幅)を略2
倍とし、ノイズを相殺した差動増幅信号を発生する。そ
して、差動増幅器62は、この差動増幅信号を上記同期
検波回路55およびフィ−ドバック処理回路63に出力
する。
【0055】同期検波回路54,55は、駆動パルス信
号と同相の同期信号に同期して、差動増幅器61,62
が与える差動増幅信号、すなわち第1及び第2駆動振動
子16,17の各x方向の振動を表わす検出信号(電
圧)を検波し、駆動パルス信号に対する同x方向の振動
の位相ずれに相当する信号を発生してフィ−ドバック処
理回路63に出力する。
【0056】フィ−ドバック処理回路63は、上記同期
検波回路54,55からの位相ずれに相当する信号のレ
ベルを設定値に合わせるための移相信号を、上記駆動回
路52,53に出力する。駆動回路52,53は、この
移相信号に対応して駆動パルス信号に対する駆動信号
(電圧)A,Bの各出力駆動電圧V1,V2の位相をシ
フトする。そして、同期検波回路54,55の位相ずれ
に相当する信号のレベルが実質上設定値になると、第1
及び第2駆動振動子16,17の共振音叉振動は安定し
たものとなる。
【0057】第1及び第2駆動振動子16,17が安定
した共振音叉振動をしている状態において、点Oを通る
z軸廻りの角速度が加わると、検出振動子12及び駆動
側振動子13に互いに逆相となるねじれ回転振動が発生
する。
【0058】検出振動子12にねじれ回転振動が発生す
ると、前記第1及び第2角速度検出固定電極25,26
の静電容量は、互いに逆相で振動する。チャージアンプ
66,67は、これら静電容量の振動を電圧振動に変換
する。差動増幅器68は、チャージアンプ66,67か
らの互いに逆相の信号を差動増幅し、同信号のレベル
(振幅)を略2倍とし、ノイズを相殺した差動増幅信号
を発生する。そして、差動増幅器68は、この差動増幅
信号を前記同期検波回路56に出力する。同期検波回路
56は、駆動パルス信号と同相の同期信号に同期して、
差動増幅器68が与える差動増幅信号、すなわち検出振
動子12のねじれ回転振動に相当する信号(電圧)を検
波し、角速度信号を出力する。この角速度信号の振幅
(信号レベル)は加えられた角速度の大きさに対応して
おり、同角速度信号により加えられた角速度が検出され
る。
【0059】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 (1)本実施形態では、第1駆動振動子16及び第2駆
動振動子17を互いに逆相でx方向に振動駆動した。す
なわち、これら第1駆動振動子16及び第2駆動振動子
17は、x方向に安定した共振音叉振動とされており、
エネルギー消費率の高い振動となっている。そして、第
1駆動振動子16及び第2駆動振動子17から、例えば
駆動側振動子13、応力緩和枠11及び検出振動子12
に伝達されるx方向の振動を全体として略相殺すること
ができる。
【0060】また、本実施形態では、第1駆動振動子1
6及び第2駆動振動子17は、駆動同相対策ばね45が
介装されることで連成振動する。従って、例えば第1駆
動振動子16及び第2駆動振動子17が個別に設けられ
ているときに生じるような互いに同相の振動モードを除
去することができる。このため、例えば車載された場合
などのように振動の多い環境においても、これら第1駆
動振動子16及び第2駆動振動子17を安定動作させる
ことができる。
【0061】さらに、本実施形態では、角速度に基づく
検出振動子12及び駆動側振動子13の互いに逆相とな
るねじれ回転振動は、上記第1駆動用ばね41,42及
び第2駆動用ばね43,44とは別体で設けられた検出
用ばね33,34の振動に基づいているため、例えば第
1及び第2駆動振動子16,17と検出振動子12及び
駆動側振動子13との間のメカニカルカップリングなど
を抑制することができる。
【0062】さらにまた、本実施形態では、例えば製造
ばらつきなどにより、第1及び第2駆動振動子16,1
7が互いに逆相でx方向に対して斜めに振動駆動された
場合にも、この斜め振動が検出振動子12及び駆動側振
動子13に対してねじれ回転振動を誘起することを回避
することができる。
【0063】一方、例えば所定方向に加えられる加速度
などの印加により、第1及び第2駆動振動子16,17
が互いに同相で所定方向に斜めに振動駆動された場合に
も、検出振動子12及び駆動側振動子13は略八角形の
枠状に形成されているため、この斜め振動が検出振動子
12及び駆動側振動子13に対してねじれ回転振動を誘
起することを回避することができる。
【0064】さらに、本実施形態では、検出振動子12
及び駆動側振動子13の各ねじれ回転振動を略相殺する
ように、これら検出振動子12及び駆動側振動子13を
互いに逆相で振動駆動した。従って、検出に係る上記検
出振動子12及び駆動側振動子13の各ねじれ回転振動
がシリコン基板10に伝搬することを抑制することがで
きる。
【0065】一方、本実施形態では、上記応力緩和枠1
1を挟んでその外周側に検出振動子12を、点O側に駆
動側振動子13、第1及び第2駆動振動子16,17を
配置し、同応力緩和枠11の検出用ばね33,34との
各接続部を支点としてこれらの釣り合いをとる態様とな
っている。従って、浮動支持される構造部の重量が略2
分されることで、上記検出用ばね33,34に必要とさ
れる支持強度、例えば検出用ばね33,34の断面積を
低減し、ひいては角速度センサの小型化を図ることがで
きる。
【0066】以上の動作を同時に実現することにより、
精度が高く、且つ、小型化を図ることができる角速度セ
ンサを提供することができる。 (2)本実施形態では、応力緩和枠11と検出用ばね3
3,34との各接続部を、検出振動子12及び駆動側振
動子13の点Oを中心とするz軸廻りの互いに逆相とな
るねじれ回転振動の不動部(節)の位置に設定した。従
って、例えば製造ばらつきや基板の熱膨張などでの応力
による予期しない振動に起因するこれら検出振動子12
及び駆動側振動子13(第1及び第2駆動振動子16,
17)のメカニカルカップリングを極めて低減すること
ができる。そして、例えば車載された場合などのように
振動の多い環境においても、角速度の検出精度を向上す
ることができる。
【0067】(3)本実施形態では、例えば外部の温度
変化や外力等の印加によるシリコン基板10からの応力
が、検出振動子12(センサ)側に伝達されることを緩
和することができる。
【0068】(4)本実施形態では、応力緩和枠11を
シリコン基板10(浮動体アンカーa11,a12)に
対して基板応力緩和ばね31,32を介して点Oを通る
z軸廻りに回転可能に支持するようにした。従って、上
記応力緩和枠11を不動部(節)とする検出振動子12
及び駆動側振動子13の互いに逆相となるねじれ回転振
動の共振周波数を駆動時の共振周波数からずらし、角速
度センサの応答性を確保することができる。
【0069】(5)本実施形態では、基板応力緩和ばね
31,32、検出用ばね33,34,38、第1駆動用
ばね41,42、第2駆動用ばね43,44及び駆動同
相対策ばね45を全て、x方向若しくはy方向に延びる
形状及びその組み合わせの形状とした。従って、例えば
リソグラフによる半導体プロセス加工を好適に行うこと
ができる。
【0070】(第2実施形態)以下、本発明に係る角速
度センサの第2実施形態について図6に従って説明す
る。なお、第2実施形態の角速度センサは、第1実施形
態の角速度センサの主に形状を変更した構成であり、そ
の動作態様は第1実施形態と略同等となっている。
【0071】図6に示されるように、シリコン基板10
には、第1実施形態と形状の異なる導電性ポリシリコン
の応力緩和枠71、検出振動子72、駆動側振動子7
3、第1駆動振動子74、第2駆動振動子75、第1駆
動力印加固定電極76、第2駆動力印加固定電極77、
第1駆動変位検出固定電極78、第2駆動変位検出固定
電極79、第1角速度検出固定電極80、第2角速度検
出固定電極81及び浮動体アンカーa21と、導電性ポ
リシリコンの第1補助固定電極82及び第2補助固定電
極83とが設けられている。なお、第1及び第2補助固
定電極82,83はシリコン基板10に接合されてい
る。ちなみに、浮動体アンカーa10及び同浮動体アン
カーa10に駆動側振動子を支持するための検出用ばね
(検出用ばね38)は、本実施形態では割愛されている
が、この角速度センサが点Oに関してxy平面上に略対
称に設けられていることは第1実施形態と同様である。
【0072】上記応力緩和枠71は略八角枠状に形成さ
れており、そのxy平面における中心は点Oに略一致し
ている。この応力緩和枠71は、各角部において導電性
ポリシリコンの基板応力緩和ばね86を介して上記浮動
体アンカーa21に連続している。
【0073】上記各基板応力緩和ばね86は、xy平面
において応力緩和枠71の当該外壁面に略沿って屈曲形
成されており、各隣接する基板応力緩和ばね86の屈曲
方向が互い違いになっているほかは、互いに略同等の形
状となっている。これら基板応力緩和ばね86は、xy
方向に撓み性が高く形成されており、例えば外部の温度
変化や外力等の印加によるシリコン基板10からの応力
がセンサ側に伝達されるのを緩和する。
【0074】上記検出振動子72は、前記検出振動子1
2に準じて形成・配置されている。この検出振動子72
の点Oを通るx方向を略45度回転した方向(以下、
「xy方向」という)一側及び他側(図6の右上側及び
左下側)には、同方向に略沿って内壁面から外壁面側に
切り欠かれた切欠き部72aがそれぞれ形成されてい
る。そして、検出振動子72は、各切欠き部72aから
xy方向内側に延びる導電性ポリシリコンの検出用ばね
87を介して前記応力緩和枠71及び駆動側振動子73
に連続している。また、この検出振動子72の点Oを通
るy方向を略45度回転した方向(以下、「−xy方
向」という)一側及び他側(図6の左上側及び右下側)
には、同方向に略沿って内壁面から外壁面側に切り欠か
れた切欠き部72bがそれぞれ形成されている。そし
て、検出振動子72は、各切欠き部72bから−xy方
向内側に延びる導電性ポリシリコンの検出用ばね88を
介して前記応力緩和枠71及び駆動側振動子73に連続
している。
【0075】なお、上記各検出用ばね87,88は、上
記応力緩和枠71の隣接する角部の中間部において、同
応力緩和枠71に連続している。そして、上記応力緩和
枠71に対する検出用ばね87,88の各接続部は、上
記検出振動子72及び駆動側振動子73の点Oを中心と
するz軸廻りの互いに逆相となるねじれ回転振動の不動
部(節)の位置に設定されていることは第1実施形態と
同様である。
【0076】本実施形態においても、検出振動子72及
び駆動側振動子73を支持する検出用ばね87,88
を、十字方向(点Oを通るxy方向、−xy方向)に延
びるように配置したことで、同検出振動子72及び駆動
側振動子73の姿勢はシリコン基板10に対して平行に
維持される。そして、これら検出用ばね87,88は、
点Oを中心とするz軸廻りの回転方向に撓み性が高く形
成されているため、上記検出振動子72及び駆動側振動
子73の点Oを中心とするz軸廻りの各ねじれ回転は容
易となっている。
【0077】上記駆動側振動子73は、略十字の枠状に
形成されており、前記駆動側振動子13に準じて配置さ
れている。この駆動側振動子73は、各基端側の角部に
おいて上記検出用ばね87,88(応力緩和枠71)に
それぞれ連続している。
【0078】なお、上記駆動側振動子73の点Oを通る
y方向一側及び他側には、同方向に略沿って点O側に突
出する突部73aがそれぞれ形成されている。上記第1
駆動振動子74は、前記第1駆動振動子16に準じて配
置されている。この第1駆動振動子74は、y方向一側
及び他側の各段部74aを介してx方向一側(図6の右
側)に縮幅された略ステップ状の枠に形成されている。
この第1駆動振動子74は、x方向外側(図6の右側)
の外壁面において上記駆動側振動子73の対向する内壁
面との間に設けられた導電性ポリシリコンの第1駆動用
ばね91を介して同駆動側振動子73に連続している。
また、上記第1駆動振動子74は、中心側の外壁面のy
方向一側及び他側において上記駆動側振動子73の対向
する各突部73aとの間に設けられた導電性ポリシリコ
ンの第1駆動用ばね92を介して同駆動側振動子73に
連続している。
【0079】これら第1駆動用ばね91,92は、x方
向にのみ撓み性が高くなるようにy方向に延びる態様で
屈曲形成されている。上記第1駆動振動子74の短幅側
は、x方向基端側及び先端側に2分されており、同基端
側の枠には、前記駆動力印加可動電極16bと同様の駆
動力印加可動電極74bが形成されており、同駆動力印
加可動電極74bには前記第1及び第2駆動力印加固定
電極76,77がそれぞれ対向配置されている。従っ
て、この駆動力印加可動電極74bは、前記第1及び第
2駆動力印加固定電極76,77に供給される駆動信号
により同第1及び第2駆動力印加固定電極76,77と
の間での静電引力が周期的に変動され、上記第1駆動振
動子74にx方向の振動を発生させる。
【0080】また、上記第1駆動振動子74の短幅側の
x方向先端側の枠には、上記駆動力印加可動電極74b
と同様の形状を有する補助可動電極74cが形成されて
いる。この補助可動電極74cは、前記第1及び第2駆
動力印加固定電極76,77とともに上記第1及び第2
補助固定電極82,83に供給される駆動信号により同
第1及び第2補助固定電極82,83との間での静電引
力が周期的に変動され、上記第1駆動振動子74のx方
向の振動を助勢する。
【0081】さらに、上記第1駆動振動子74の長幅側
の枠には、前記駆動変位検出可動電極16cと同様の駆
動変位検出可動電極74dが形成されており、同駆動変
位検出可動電極74dには前記第1及び第2駆動変位検
出固定電極78,79がそれぞれ対向配置されている。
従って、この駆動変位検出可動電極74dは、第1駆動
振動子74のx方向の振動により前記第1及び第2駆動
変位検出固定電極78,79との間での静電容量を変動
させる。
【0082】一方、上記第2駆動振動子75は、前記第
2駆動振動子17に準じて配置されている。この第2駆
動振動子75は、同様にy方向一側及び他側の段部75
aを介してx方向他側(図6の左側)に縮幅された略ス
テップ状の枠に形成されている。この第2駆動振動子7
5は、x方向外側(図6の左側)の外壁面において上記
駆動側振動子73の対向する内壁面との間に設けられた
導電性ポリシリコンの第2駆動用ばね93を介して同駆
動側振動子73に連続している。また、上記第2駆動振
動子75は、中心側の外壁面のy方向一側及び他側にお
いて上記駆動側振動子73の対向する各突部73aとの
間に設けられた導電性ポリシリコンの第2駆動用ばね9
4を介して同駆動側振動子73に連続している。
【0083】これら第2駆動用ばね93,94は、x方
向にのみ撓み性が高くなるようにy方向に延びる態様で
屈曲形成されている。上記第2駆動振動子75にも、上
記駆動力印加可動電極74bと同様の駆動力印加可動電
極75bが形成されている。この駆動力印加可動電極7
5bも、前記第1及び第2駆動力印加固定電極76,7
7に供給される駆動信号により同第1及び第2駆動力印
加固定電極76,77との間での静電引力が周期的に変
動され、上記第2駆動振動子75にx方向の振動を発生
させる。
【0084】また、上記第2駆動振動子75にも、上記
補助可動電極74cと同様の補助可動電極75cが形成
されている。この補助可動電極75cも、前記第1及び
第2駆動力印加固定電極76,77とともに上記第1及
び第2補助固定電極82,83に供給される駆動信号に
より同第1及び第2補助固定電極82,83との間での
静電引力が周期的に変動され、上記第2駆動振動子75
のx方向の振動を助勢する。
【0085】さらに、上記第2駆動振動子75にも、上
記駆動変位検出可動電極74dと同様の駆動変位検出可
動電極75dが形成されている。この駆動変位検出可動
電極75dも、第2駆動振動子75のx方向の振動によ
り前記第1及び第2駆動変位検出固定電極78,79と
の間での静電容量を変動させる。
【0086】なお、上記第1及び第2駆動振動子74,
75は点Oを通るy軸に対して略対称に配置されている
ため、第1実施形態と同様に第1及び第2駆動振動子7
4,75はx方向に安定した共振音叉振動とされてお
り、エネルギー消費率の高い振動となっている。
【0087】ここで、上記第1及び第2駆動振動子7
4,75の対向壁面は、導電性ポリシリコンの連成ばね
としての駆動同相対策ばね95を介して連結されてい
る。この駆動同相対策ばね95も、x方向にのみ撓み性
が高くなるように中心側からy方向外側に延びる態様で
屈曲形成されている。上記第1及び第2駆動振動子7
4,75は、この駆動同相対策ばね95により連成振動
するため、同相の振動モードが除去されている。従っ
て、例えば車載された場合などのように振動の多い環境
においても、これら第1及び第2駆動振動子74,75
は安定動作する。
【0088】上記第1及び第2駆動振動子74,75が
x方向に共振音叉振動している状態において点Oを通る
z軸廻りの角速度が加わると、同第1及び第2駆動振動
子74,75はこの角速度に基づくコリオリ力により互
いに逆向きのy方向の振動成分を有する相対的に逆相の
楕円振動を行う。このとき、上記応力緩和枠71と検出
用ばね87,88との各接続部は、上記検出振動子72
及び駆動側振動子73の点Oを中心とするz軸廻りの互
いに逆相となるねじれ回転振動の不動部(節)の位置に
設定されてため、第1実施形態と同様に、同検出振動子
72及び駆動側振動子73は互いに逆相となるねじれ回
転振動を行う。
【0089】上記検出振動子72の点Oを通るz軸廻り
のねじれ回転振動は、第1及び第2角速度検出固定電極
80,81と検出振動子72(角速度検出可動電極3
7)との間の静電容量の振動として検出される。そし
て、上記検出振動子72の点Oを中心とするz軸廻りの
ねじれ回転振動の状態により、加えられたz軸廻りの角
速度が検出されるようになっている。
【0090】なお、第2実施形態の角速度センサの角速
度検出に係る電気的構成は、上記第1及び第2駆動力印
加固定電極76,77とともに第1及び第2補助固定電
極82,83に駆動回路52,53からの駆動信号A,
Bが供給されることを除き、第1実施形態と同様である
ため、その説明は省略する。
【0091】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、前記第1実施形態における(1)〜(4)の効果に
加えて以下に示す効果が得られるようになる。 (1)本実施形態では、第1及び第2駆動振動子74,
75の振動駆動力を助勢するためにそれぞれ補助可動電
極74c,75cと、対向する第1及び第2補助固定電
極82,83を設けた。従って、これら第1及び第2駆
動振動子74,75の振動駆動力を好適に確保すること
ができる。
【0092】なお、本発明の実施の形態は上記実施形態
に限定されるものではなく、次のように変更してもよ
い。 ・前記各実施形態においては、応力緩和枠11,71及
び検出振動子12,72を略八角枠状に形成したが、点
Oに関して略対称であるならば、略円環状であってもそ
の他の多角形の枠状であってもよい。
【0093】・前記各実施形態においては、駆動側振動
子13,73を略八角枠状若しくは略十字の枠状に形成
したが、点Oに関して略対称であるならば、略円環状で
あってもその他の多角形の枠状であってもよい。
【0094】・前記各実施形態において採用された第1
駆動振動子16,74及び第2駆動振動子17,75の
形状は一例であってその他の形状としてもよい。例え
ば、これら第1駆動振動子16,74及び第2駆動振動
子17,75を、点Oを通るy軸に対して略対称となる
略多角形、略円形、略半円形等の枠状に形成してもよ
い。また、枠状ではなく骨格状に形成してもよい。
【0095】・前記各実施形態において採用された第1
駆動振動子16,74及び第2駆動振動子17,75の
x方向の駆動構造(駆動回路部)は一例であってその他
の構造を採用してもよい。例えば、第1駆動振動子1
6,74のみに駆動信号(電圧)を印加して同第1駆動
振動子16,74をx方向に振動駆動し、共振作用によ
って第2駆動振動子17,75をx方向に逆相で振動駆
動するようにしてもよい。
【0096】・前記各実施形態における検出振動子1
2,72及び駆動側振動子13,73の位置関係は、互
いに逆であってもよい。 ・前記各実施形態におけるシリコン基板10に代えて、
例えば多結晶、単結晶、又は非晶質のSi,Ge,Si
C,SixGe1-x ,SixGeyC1-x-y にて形成さ
れた基板としてもよい。
【0097】次に、以上の実施形態から把握することが
できる請求項以外の技術的思想を、その効果とともに以
下に記載する。 (イ)xy平面上の点Oに関して略対称に配置された第
1駆動振動子及び第2駆動振動子と、点Oに関して略対
称な略円形及び略多角形のいずれか一方の枠状に形成さ
れて前記第1駆動振動子及び第2駆動振動子を包囲する
検出振動子と、点Oに関して略対称な略円形及び略多角
形のいずれか一方の枠状に形成されて前記検出振動子を
包囲する検出側振動子と、点Oを通るy方向に対して略
対称となるように前記検出振動子に対して前記第1駆動
振動子及び第2駆動振動子をそれぞれx方向に振動可能
に浮動支持する第1駆動用ばね及び第2駆動用ばねと、
前記検出振動子及び前記検出側振動子を、該検出振動子
及び検出側振動子間に配置される基板との接続部に対し
て点Oを通るz軸廻りに互いに逆相となるねじれ回転振
動可能に浮動支持する複数の検出用ばねと、前記第1駆
動振動子及び第2駆動振動子に介装されて該第1駆動振
動子及び第2駆動振動子を連成振動させる連成ばねと、
前記第1駆動振動子及び第2駆動振動子を逆相でx方向
に振動駆動する駆動手段と、前記検出振動子の点Oを通
るz軸廻りのねじれ回転振動を検出する検出手段とを備
えたことを特徴とする角速度センサ。同構成によれば、
請求項1と同様の効果が得られるようになる。
【0098】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、精度が高く、且つ、小型化を図ることが
できる角速度センサを提供することができる。
【0099】請求項2に記載の発明によれば、角速度の
検出精度を向上することができる。請求項3に記載の発
明によれば、外部の温度変化や外力等の印加による基板
からの応力が、検出振動子(センサ)側に伝達されるこ
とを緩和することができる。
【0100】また、応力緩和枠及び応力緩和ばねを介し
て基板に接続される駆動側振動子及び検出振動子の互い
に逆相となるねじれ回転振動の共振周波数を駆動時の共
振周波数からずらし、角速度センサの応答性を確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る角速度センサの第1実施形態を示
す平面図。
【図2】同実施形態の電気的構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態の第1及び第2駆動力印加固定電極
に印加される駆動信号を示すタイムチャート。
【図4】同実施形態の駆動振動を示す平面図。
【図5】同実施形態の検出振動を示す平面図。
【図6】本発明に係る角速度センサの第2実施形態を示
す平面図。
【符号の説明】
11,71 応力緩和枠 12,72 検出振動子 13,73 駆動側振動子 16,74 第1駆動振動子 17,75 第2駆動振動子 33,34,87,88 検出用ばね 41,42,91,92 第1駆動用ばね 43,44,93,94 第2駆動用ばね 45,95 連成ばねとしての駆動同相対策ばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 xy平面上の点Oに関して略対称に配
    置された第1駆動振動子及び第2駆動振動子と、 点Oに関して略対称な略円形及び略多角形のいずれか一
    方の枠状に形成されて前記第1駆動振動子及び第2駆動
    振動子を包囲する駆動側振動子と、 点Oに関して略対称な略円形及び略多角形のいずれか一
    方の枠状に形成されて前記駆動側振動子を包囲する検出
    振動子と、 点Oを通るy方向に対して略対称となるように前記駆動
    側振動子に対して前記第1駆動振動子及び第2駆動振動
    子をそれぞれx方向に振動可能に浮動支持する第1駆動
    用ばね及び第2駆動用ばねと、 前記駆動側振動子及び前記検出振動子を、該駆動側振動
    子及び検出振動子間に配置される基板との接続部に対し
    て点Oを通るz軸廻りに互いに逆相となるねじれ回転振
    動可能に浮動支持する複数の検出用ばねと、 前記第1駆動振動子及び第2駆動振動子に介装されて該
    第1駆動振動子及び第2駆動振動子を連成振動させる連
    成ばねと、 前記第1駆動振動子及び第2駆動振動子を逆相でx方向
    に振動駆動する駆動手段と、 前記検出振動子の点Oを通るz軸廻りのねじれ回転振動
    を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする角速度
    センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の角速度センサにおい
    て、 前記基板との接続部は、前記駆動側振動子及び前記検出
    振動子が点Oを通るz軸廻りの互いに逆相となるねじれ
    回転振動をするときの節に略一致していることを特徴と
    する角速度センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の角速度センサ
    において、 点Oに関して略対称な略円形及び略多角形のいずれか一
    方の枠状に形成されて前記駆動側振動子及び前記検出振
    動子間に配置される応力緩和枠と、 前記応力緩和枠を基板に対してxy平面上に振動可能に
    浮動支持する応力緩和ばねとを備え、 前記基板との接続部は、前記応力緩和枠及び応力緩和ば
    ねを介して基板に接続されることを特徴とする角速度セ
    ンサ。
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JP2006524825A (ja) * 2003-04-28 2006-11-02 アナログ ディバイス インコーポレイテッド 2軸の加速度検知及び1軸の角速度検知を与える微細加工マルチセンサ
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