JP2001239995A - 船舶における排ガスの水中排出装置 - Google Patents

船舶における排ガスの水中排出装置

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JP2001239995A
JP2001239995A JP2000053943A JP2000053943A JP2001239995A JP 2001239995 A JP2001239995 A JP 2001239995A JP 2000053943 A JP2000053943 A JP 2000053943A JP 2000053943 A JP2000053943 A JP 2000053943A JP 2001239995 A JP2001239995 A JP 2001239995A
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pipe
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Sadahiro Abe
貞宏 安部
Shogo Yamaguchi
昇吾 山口
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02T70/10Measures concerning design or construction of watercraft hulls

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中の炭酸ガスを海水に吸収させるとと
もに、前記排ガス混入海水により船舶の推進力を得るに
あたり、排ガスのエネルギー及び船舶の航行に伴うエネ
ルギーを有効利用することにより、格別な装置を必要と
せず、簡単かつ低コストの手段で以って、船舶の推進効
率及び炭酸ガスの吸収効率を上昇させ得る船舶における
排ガスの水中排出装置を提供する。 【解決手段】 排ガス源から排出される排ガスを、船体
を貫通した管路から海水中に排出するようにした船舶に
おける排ガスの水中排出装置において、船体前部に開口
された海水取入口から船体内を貫通され船底に設けられ
た排水口に接続される海水管と、該海水管内の海水を排
水口へ向けて圧送する圧送手段と、圧送手段の下流部位
に設けられ海水管内の海水の流速によるベンチュリ作用
によって排出管から分岐された排ガス管内の排ガスを吸
引するエジェクタ装置とを備えてなることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶に搭載される
内燃機関等の排ガス源から排出される排ガスを、排ガス
管を通して、海水管内を流れる海水と混合させて、この
排ガス混入海水を前記船体後方底部の開口から海中に放
出するようにした船舶における排ガスの水中排出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、船舶に搭載されるデイーゼル機関
から排出される排ガス中の炭酸ガス(二酸化炭素)を海
水に吸収させて海中に排出する際に、該排ガス混入海水
を船体の前部近傍から放出して気泡を形成し、この気泡
で船体を包むことにより航行の摩擦抵抗を低減し、船舶
の推進効率を上昇せしめる技術が提供されてきている。
かかる技術の1つに、特開昭62−286886号の発
明がある。この発明においては、船舶推進機関からの排
ガスを冷却装置において冷却した後、圧縮機で高圧に加
圧し、これを混合器にて水と混合させて、船体前部の噴
射ノズルから船体周りに噴射して微小気泡を形成し、該
微小気泡により船体全域を包み航行の摩擦抵抗を低減し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】排ガス中の炭酸ガスを
海水に吸収させて海中に排出する際に、該排ガス混入海
水を船体後部から放出して推進力を得る手段、あるいは
前記排ガス混入海水を船体の前部近傍から放出して気泡
を形成し、この気泡で船体を包むことにより航行の摩擦
抵抗を低減し船舶の推進力を得る手段を用いた船舶にお
いては、該排ガスの圧力(静圧)レベルが大気圧レベル
にあっても排ガスを容易に海水中に吸収でき、前記排ガ
ス混入海水を船体後部から放出しあるいは前記気泡を形
成するために格別な装置を必要とせず、かつ排ガスに加
えるエネルギーを最少限にして、排ガスのエネルギーを
有効に利用し、船舶の推進効率を上昇させつつ、炭酸ガ
スを海水に効率良く吸収させることが要求される。
【0004】しかるに、特開昭62−286886号の
発明にあっては、排ガスを海水に混入させ炭酸ガスを海
水に吸収させる作用を促進するため、排ガスを冷却装置
において海水あるいは清水と熱交換させて冷却し、さら
に、この排ガスを、海面下にあって圧力の高い海水が流
れている海水管内に放出して該海水と混合させるため、
該排ガスを、圧縮機を用いて高圧に加圧して圧力(静
圧)を上昇せしめている。このため、かかる従来技術に
あっては、排ガス中の炭酸ガスを海水に吸収させるとと
もに、前記排ガス混入海水により船舶の推進力を得るた
めに、熱交換器としての冷却装置及び加圧用の圧縮機を
設置するという格別な装置を必要とし、装置が複雑化す
るとともに高コストとなり、排ガスのエネルギーの利用
率が低下する。
【0005】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、排
ガス中の炭酸ガスを海水に吸収させるとともに、前記排
ガス混入海水により船舶の推進力を得るにあたり、排ガ
スのエネルギー及び船舶の航行に伴うエネルギーを有効
利用することにより、格別な装置を必要とせず、簡単か
つ低コストの手段で以って、船舶の推進効率及び炭酸ガ
スの吸収効率を上昇させ得る船舶における排ガスの水中
排出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、請求項1記載の発明として、船舶に搭載さ
れる内燃機関等の排ガス源から排出される排ガスを、船
体を貫通した海水管路を流れる海水中に排出するように
した船舶において、船体前部の浸水部外板に開口された
海水取入口と、該海水取入口から前記船体内を貫通され
前記船底に設けられた排水口に接続される海水管と、該
海水管に設けられて該海水管内の海水を前記排水口へ向
けて圧送する圧送手段と、前記排ガスからの排ガスを煙
突に導く排出管から分岐された排ガス管と、前記海水管
路の圧送手段の下流部位に設けられるとともに前記排ガ
ス管に接続され、前記海水管内の海水の流速によるベン
チュリ作用によって前記排ガス管内の排ガスを吸引する
エジェクタ装置とを備えてなることを特徴とする船舶に
おける排ガスの水中排出装置を提案する。
【0007】請求項2記載の発明は、前記圧送手段の具
体的構成に係り、請求項1において、前記圧送手段は、
回転駆動される渦巻き羽根により前記海水を圧送する渦
巻きポンプからなることを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1におい
て、前記海水管の前記エジェクタ装置と前記排水口との
間に、該エジェクタ装置にて排ガスと混合された海水を
整流して前記排水口に送るデイフューザを設けたことを
特徴とする。
【0009】請求項4ないし5記載の発明は、排ガスの
水中排出装置の配置構造に係り、請求項4記載の発明
は、請求項1において、前記海水取入口及びこれに接続
される海水管を前記船体の幅方向に複数設けるととも
に、各海水管に前記エジェクタ装置を設け、各エジェク
タ装置に前記排ガス源から分配された排ガス管を夫々接
続したことを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項4におい
て、前記船体の中央部に、船舶の推進機関により駆動さ
れるプロペラ軸を貫設し、該プロペラ軸に連結されたプ
ロペラの船幅方向両側の船底に前記排水口を開口したこ
とを特徴とする。
【0011】かかる発明によれば、船体前部に開口され
た海水取入口から海水を取り入れることにより、船舶の
航行によるスクープ作用により海水管内を高速で海水を
流し、さらにこの高速海水を請求項2記載の渦巻きポン
プのような圧送手段によって加圧するという2段の高速
化手段により高速化し、かかる高速海水をエジェクタ装
置にて噴出せしめて負圧を形成することにより、大きな
負圧が得られて該エジェクタ装置の吸引力が上昇し、か
かる高吸引力でのベンチュリ作用によって排ガスを吸引
せしめるので、煙突近傍における大気圧レベルにある排
ガスをも容易に海水中に吸引し、海水と接触させて微細
気泡化することができ、排ガス中の炭酸ガスを効率良く
海水中に溶解させることができる。また、前記のよう
に、エジェクタ装置にて大きな負圧に圧力低下した海水
流中に排ガスを吸引させるので、排ガスを、排ガス源か
ら煙突に至る排ガス通路の圧力状態のままで、圧縮機等
で加圧することなく、容易に海水中に混入させることが
できる。これにより、従来技術のように、排ガスを海水
中に溶解させるのに、圧縮機等のような格別な動力や装
置を必要とせず、簡単かつ低コストの手段でもって、排
ガス中の炭酸ガスを効率良く海水中に溶解させることが
できるとともに、船舶の推進効率を上昇させることがで
きる。
【0012】また、かかる発明によれば、前記のよう
に、海水を2段の高速化手段により高速化し、かかる高
速海水をエジェクタ装置にて噴出せしめて大きな負圧を
形成し、該エジェクタ装置において高吸引力で排ガスを
吸引するため、排ガスの吸引作用が増大し、海水中に吸
収される排ガスの気泡径が微小径化されて、該気泡中の
炭酸ガスの海水への吸収速度が増大され、該炭酸ガスの
吸収効率が上昇する。また、前記のように、排ガスを高
効率で以って吸引し、海水中での排ガスの微細気泡化が
促進されることにより、排ガス混入海水の見かけ容積が
取り入れ海水よりも大きくなって、船舶の航行速度より
も大きな速度で排水口から後方へ噴出させることがで
き、該噴出海水を効率的に船舶の推進動力化することが
できる。さらに請求項2記載の発明のように、前記圧送
手段を渦巻きポンプで構成すれば、該渦巻きポンプは大
流量化が容易であるので、前記エジェクタ装置を流れる
海水流量を増大して、さらなる高速海水を得ることがで
きる。また、大気に解放された煙突に近い排出管から分
岐された排ガス管によりエジェクタ装置に排ガスを導く
ので、推進機関側の背圧が上昇することは無い。
【0013】また、かかる発明においては、前記エジェ
クタ装置にて排ガスと海水とを接触させることにより前
記海水中での排ガスの微細気泡化が促進された海水を、
請求項3に係るデイフューザによって整流して、船底の
外板に沿って後方に流すので、船底の周りに前記微細気
泡を保持し易くなる。これにより、該排ガス混入海水中
の微細気泡による船体の摩擦抵抗の低減効果が増大し、
船舶の推進効率が上昇する。
【0014】さらに、請求項4ないし5記載の発明によ
れば、前記海水取入口及びこれに接続される海水管を前
記船体の幅方向に複数組設け、各海水管に前記渦巻きポ
ンプ等の圧送手段及びエジェクタ装置を設け、各エジェ
クタ装置に前記排ガス管を接続し、前記海水取入口、海
水管、圧送手段及びエジェクタ装置からなる排ガス噴出
装置を、前記船舶推進用のエンジンにより駆動されるプ
ロペラ軸に並設することにより、該プロペラ軸の推進動
力に前記排ガス混入海水の噴出による推進動力が重畳さ
れ、さらなる推進効率の上昇が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
ている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置など
は特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎな
い。
【0016】図1は本発明の実施形態に係る船舶におけ
る排ガスの水中排出装置の配置構造を示す側面図、図2
は図1のA―A矢視図、図3は渦巻きポンプ及びエジェ
クタ装着部の縦断面図である。
【0017】本発明に係る船舶における排ガスの水中排
出装置の配置構造を示す図1ないし図2において、1は
船舶の船体、2は該船体の船底である。4は船体1の後
部寄りの部位に設置されたデイーゼル機関(以下エンジ
ンという)で、図2に示すように船体幅の中央部に設置
されている。8は前記エンジン4の出力軸に連結される
プロペラ軸、6は煙突、5は前記エンジン4からの排ガ
スを前記煙突6に導く排出管である。また100は海面
である。3は前記排出管5の前記煙突6の手前位置から
分岐されて後述するエジェクタ30に接続される排ガス
管である。11は海水管で、これの海水取入口10は前
記船体前部の浸水部外板に開口されている。該海水管1
1は前記海水取入口10から船尾方向に延設され、その
途中に、上流側から順に、後述する渦巻きポンプ20、
エジェクタ30、デイフューザ12等が設けられ、前記
船底2の後部に設けられた排水口13に開口している。
【0018】図2に示すように、前記海水管11、渦巻
きポンプ20、エジェクタ30、及びデイフューザ12
等からなる排ガス噴出装置は、前記船体1の幅方向に2
組配設され、その間に前記エンジン4からのプロペラ軸
8が配置されている。前記排ガス噴出装置は1組、ある
いは3組以上並列に設けても良い。
【0019】前記渦巻きポンプ及びエジェクタ装着部の
詳細を示す図3において、20は渦巻きポンプで、回転
駆動される渦巻き羽根により海水を加圧し渦巻き状のケ
ーシングを通して圧送するように構成された公知のポン
プである。30はエジェクタで、その中心部に前記海水
管11の端部が縮径されたノズル部31が開口し、外周
部の環状空間030には、図2に示すように前記排出管
5から分岐され左右に分配された排ガス管3が開口して
いる。12は前記エジェクタ30の下流側に設けられた
デイフューザで、前記エジェクタ30の出口から徐々に
通路面積が拡大されて、図1、2に示す排水口13に接
続されている。
【0020】かかる構成からなる排ガスの水中排出装置
を備えた船舶の航行時において、前記各エンジン4から
の排ガスは排出管5を通って煙突6から大気中に排出さ
れる。該排出管5を通る排ガスは、図示しない分配手段
によって、適当量が分流されて排ガス管3に入り、該排
ガス管3からエジェクタ30の環状空間030に入る。
一方、船舶の航行に伴うスクープ作用により、海水が船
速相当の流速で以って船首の海水取入口10から海水管
11に導入されて、前記渦巻きポンプ20に送られる。
該渦巻きポンプ20においては、電動モータ等の駆動源
により回転駆動される渦巻き羽根により、前記海水管1
1を通流してきた海水を加圧、増速し、前記エジェクタ
30のノズル部31に送る。
【0021】該ノズル部31においては、通路面積が絞
られるとともに、海水が前記スクープ作用と前記渦巻き
ポンプ20による加圧との2段の高速化手段により高速
化されているため、該海水は高速で下流のデイフューザ
12側に向けて噴出せしめられる。かかるノズル部31
からの海水の高速噴出により、該ノズル部31の周囲に
形成された環状空間030内の圧力が負圧まで低下し、
この圧力低下によるベンチュリ作用によって、前記排ガ
ス管3から環状空間030内に導入されている排ガス
は、図3の矢印のように高速で吸引されて海水と混合せ
しめられる。そして、前記排ガス混入海水は、前記デイ
フューザ12に送られ、該デイフューザ12にて整流さ
れるとともに圧力が回復されて、排水口13から船底0
2に噴出される。
【0022】前記エジェクタ30において、排ガスは、
前記ベンチュリ作用によって海水中に吸引される際に微
細気泡にされて海水と効率良く接触し、該排ガス中の炭
酸ガスは海水中に確実に溶解せしめられる。即ちかかる
実施例によれば、船体1の前部に開口された海水取入口
10から海水を取り入れることにより、船舶の航行によ
るスクープ作用により海水管内を高速で海水を流し、さ
らにこの高速海水を渦巻きポンプ20によって加圧する
という2段の高速化手段により高速化し、かかる高速海
水をエジェクタ30にて噴出せしめて負圧を形成するこ
とにより、大きな負圧が得られる。これにより、前記エ
ジェクタ30の吸引力が上昇し、かかる高吸引力でのベ
ンチュリ作用によって排ガスを吸引せしめるので、煙突
6の近傍における大気圧レベルにある排出管5からの排
ガスをも容易に海水中に吸引し、該海水と接触させて微
細気泡化することができ、排ガス中の炭酸ガスを効率良
く海水中に溶解させることができる。
【0023】また、前記のように、エジェクタ30にて
大きな負圧に圧力低下した海水流中に排ガスを吸引させ
るので、該排ガスを、エンジン4から煙突6に至る排出
管5内の圧力状態のままで、圧縮機等で加圧することな
く、容易に海水中に混入させることができる。
【0024】また、かかる実施例によれば、前記のよう
に、海水を2段の高速化手段により高速化し、かかる高
速海水をエジェクタ30にて噴出せしめて大きな負圧を
形成し、該エジェクタ30において高吸引力で排ガスを
吸引するため、排ガスの吸引作用が増大する。これによ
り、海水中に吸収される排ガスの気泡径が微小径化され
て、該気泡中の炭酸ガスの海水への吸収速度が増大さ
れ、該炭酸ガスの吸収効率が上昇する。
【0025】また、前記のように、排ガスを高効率で以
って吸引し、海水中での排ガスの微細気泡化が促進され
ることにより、排ガス混入海水の見かけ容積が海水取入
口10からの取り入れ海水よりも大きくなって、船舶の
航行速度よりも大きな速度で船底2後部の排水口13か
ら後方へ噴出させることができ、該噴出海水を効率的に
船舶の推進動力化することができる。さらに、前記海水
管11を流れる海水の圧送手段を渦巻きポンプ20で構
成しているので、該渦巻きポンプ20は大流量化が容易
であることから、前記エジェクタ30を流れる海水流量
を増大して、さらなる高速海水を得ることができる。
【0026】また、前記エジェクタ30にて排ガスと海
水とを接触させることにより、海水中での排ガスの微細
気泡化が促進された海水を、デイフューザ12によって
整流して、船底2の外板に沿って後方に流すので、該船
底2の周りに前記微細気泡を保持し易くなる。これによ
り、該排ガス混入海水中の微細気泡による船体1の摩擦
抵抗の低減効果が増大する。
【0027】また、前記海水取入口10及びこれに接続
される海水管11を前記船体1の幅方向に複数組設け、
各海水管11に前記渦巻きポンプ20及びエジェクタ3
0を設け、各エジェクタ30に前記排ガス管3を接続
し、前記海水取入口10、海水管11、渦巻きポンプ2
0及びエジェクタ30からなる排ガス噴出装置を、前記
エンジン4により駆動されるプロペラ軸8に並設するこ
とにより、該プロペラ軸8の推進動力に前記排ガス混入
海水の噴出による推進動力が重畳され、さらなる推進効
率の上昇が得られる。
【0028】
【発明の効果】以上記載の如く本発明によれば、海水
を、船舶の航行によるスクープ作用と圧送手段による加
圧との2段の高速化手段により高速化し、かかる高速海
水をエジェクタ装置にて噴出せしめて負圧を形成するこ
とにより、大きな負圧が得られ高吸引力でのベンチュリ
作用によって排ガスを吸引することが可能となる。これ
によって、大気圧レベルにある排ガスをも容易に海水中
に吸引し、海水と接触させて微細気泡化することがで
き、排ガス中の炭酸ガスを効率良く海水中に溶解させる
ことができることとなり、排ガスを、排ガス源から煙突
に至る排ガス通路の圧力状態のままで、圧縮機等で加圧
することなく、容易に海水中に混入させることができ
る。これにより、従来技術のように、排ガスを海水中に
溶解させるのに、圧縮機等のような格別な動力や装置を
必要とせず、簡単かつ低コストの手段で以って、排ガス
中の炭酸ガスを効率良く海水中に溶解させることができ
るとともに、船舶の推進効率を上昇させることができ
る。
【0029】また、本発明によれば、前記のように、海
水を2段の高速化手段により高速化し、エジェクタ装置
において高吸引力で排ガスを吸引するため、排ガスの吸
引作用が増大し、海水中に吸収される排ガスの気泡径が
微小径化されて、該気泡中の炭酸ガスの海水への吸収速
度が増大され、該炭酸ガスの吸収効率が上昇する。ま
た、前記のように、排ガスを高効率で以って吸引し、海
水中での排ガスの微細気泡化が促進されることにより、
船舶の航行速度よりも大きな速度で排水口から後方へ噴
出させることができ、該噴出海水を効率的に船舶の推進
動力化することができる。
【0030】さらに請求項2記載の発明のように、前記
圧送手段を渦巻きポンプで構成すれば、該渦巻きポンプ
は大流量化が容易であるので、前記エジェクタ装置を流
れる海水流量を増大して、さらなる高速海水を得ること
ができる。また、かかる発明においては、前記海水中で
の排ガスの微細気泡化が促進された海水を、底の外板に
沿って後方に流すので、船底の周りに前記微細気泡を保
持し易くなり、これにより、該排ガス混入海水中の微細
気泡による船体の摩擦抵抗の低減効果が増大し、船舶の
推進効率が上昇する。
【0031】さらに、請求項4ないし5記載の発明によ
れば、海水取入口、海水管、圧送手段及びエジェクタ装
置からなる排ガス噴出装置を、前記船舶推進用のエンジ
ンにより駆動されるプロペラ軸に並設することにより、
該プロペラ軸の推進動力に前記排ガス混入海水の噴出に
よる推進動力が重畳され、さらなる推進効率の上昇が得
られる。
【0032】以上、要するに本発明によれば、排ガスの
エネルギー及び船舶の航行に伴うエネルギーを有効利用
することにより、格別な動力や装置を必要とせず、簡単
かつ低コストの手段で以って船舶の推進効率を上昇させ
得るとともに、排ガス中の炭酸ガスを効率良く海水中に
溶解させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る船舶における排ガス
の水中排出装置の配置構造を示す側面図である。
【図2】 図1のA―A矢視図である。
【図3】 渦巻きポンプ及びエジェクタ装着部の縦断面
図である。
【符号の説明】
1 船体 2 船底 3 排ガス管 4 エンジン 5 排出管 6 煙突 8 プロペラ軸 10 海水取入口 11 海水管 12 デイフューザ 13 排水口 20 渦巻きポンプ 30 エジェクタ 030 環状空間 31 ノズル部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶に搭載される内燃機関等の排ガス源
    から排出される排ガスを、船体を貫通した海水管路を流
    れる海水中に排出するようにした船舶において、船体前
    部の浸水部外板に開口された海水取入口と、該海水取入
    口から前記船体内を貫通され前記船底に設けられた排水
    口に接続される海水管と、該海水管に設けられて該海水
    管内の海水を前記排水口へ向けて圧送する圧送手段と、
    前記排ガスからの排ガスを煙突に導く排出管から分岐さ
    れた排ガス管と、前記海水管路の圧送手段の下流部位に
    設けられるとともに前記排ガス管に接続され、前記海水
    管内の海水の流速によるベンチュリ作用によって前記排
    ガス管内の排ガスを吸引するエジェクタ装置とを備えて
    なることを特徴とする船舶における排ガスの水中排出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記圧送手段は、回転駆動される渦巻き
    羽根により前記海水を圧送する渦巻きポンプからなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の船舶における排ガスの水
    中排出装置。
  3. 【請求項3】 前記海水管の前記エジェクタ装置と前記
    排水口との間に、該エジェクタ装置にて排ガスと混合さ
    れた海水を整流して前記排水口に送るデイフューザを設
    けたことを特徴とする請求項1記載の船舶における排ガ
    スの水中排出装置。
  4. 【請求項4】 前記海水取入口及びこれに接続される海
    水管を前記船体の幅方向に複数設けるとともに、各海水
    管に前記エジェクタ装置を設け、各エジェクタ装置に前
    記排ガス源から分配された排ガス管を夫々接続したこと
    を特徴とする請求項1記載の船舶における排ガスの水中
    排出装置。
  5. 【請求項5】 前記船体の中央部に、船舶の推進機関に
    より駆動されるプロペラ軸を貫設し、該プロペラ軸に連
    結されたプロペラの船幅方向両側の船底に前記排水口を
    開口したことを特徴とする請求項4記載の船舶における
    排ガスの水中排出装置。
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