JP2001194823A - フルカラー電子写真用トナー、フルカラー電子写真用現像剤、および、画像形成方法 - Google Patents

フルカラー電子写真用トナー、フルカラー電子写真用現像剤、および、画像形成方法

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JP2001194823A
JP2001194823A JP2000006744A JP2000006744A JP2001194823A JP 2001194823 A JP2001194823 A JP 2001194823A JP 2000006744 A JP2000006744 A JP 2000006744A JP 2000006744 A JP2000006744 A JP 2000006744A JP 2001194823 A JP2001194823 A JP 2001194823A
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Rieko Kataoka
理恵子 片岡
Susumu Yoshino
進 吉野
Akihiro Iizuka
章洋 飯塚
Kotaro Yoshihara
宏太郎 吉原
Haruhide Ishida
晴英 石田
Tetsuya Taguchi
哲也 田口
Fumiaki Mera
史明 目羅
Hiroshi Takano
洋 高野
Yasuhiro Oya
康博 大矢
Michio Take
道男 武
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写済みトナーのリトランスファー現象を防
止し、帯電性、転写性においてもなんら問題を生じず、
かつ長期使用におけるトナーの帯電量の適正化および安
定化を図ることができ、さらには流動性の良好なフルカ
ラー電子写真用トナー、フルカラー電子写真用現像剤、
および、画像形成方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂、着色剤、およびワ
ックスを含有するトナー粒子と、外添剤と、から構成さ
れるフルカラー電子写真用トナーであって、前記外添剤
の少なくとも1種が、体積固有抵抗1×1014〜1×1
18Ωcmのルチル型酸化チタンであり、前記ルチル型
酸化チタンの分散絶対偏差σが、0.17以下であるこ
とを特徴とするフルカラー電子写真用トナー、これを用
いたフルカラー電子写真用現像剤および画像形成方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真法、静電記
録法によるフルカラー画像形成に供されるフルカラー電
子写真用トナー、フルカラー電子写真用現像剤、およ
び、画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やレーザービームプリンタ
等において画像を形成する場合、一般にカールソン法が
用いられている。一般の画像形成方法は、静電潜像形成
工程において、光学的手段によって感光体(静電潜像担
持体)表面に形成された静電潜像が、現像工程で現像
(顕像化)されトナー画像とされた後、転写工程で記録
紙等の記録媒体(被転写体)に転写され、次いで定着工
程において、一般に熱と圧力とで前記記録媒体に定着さ
れ、画像が形成される。そして、前記感光体を繰り返し
使用する為、転写後に感光体上に残る残存トナーを取り
除く為のクリーニング装置が設置されている。
【0003】従来、感光表面に形成された静電潜像を顕
像化するのに用いられる電子写真用現像剤としては、ポ
リスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエス
テル等の樹脂類を結着樹脂として、また、カーボンブラ
ック、フタロシアニンブルー等の顔料または染料を着色
剤として使用し、これらを溶融混練した後、粉砕して得
られたトナーのみよりなる一成分現像剤、或いは、平均
粒子径がトナーの粒子径とほぼ同じか、ないしは500
μm以内のガラスビーズ、鉄、ニッケル、フェライト等
の粒子、またはこれらを種々の樹脂で被覆して得られる
キャリアに、前記トナーを混ぜ合せた二成分現像剤が一
般に挙げられる。このうち二成分現像剤は、トナーとキ
ャリアとを攪拌することによってトナーを摩擦帯電せし
めるので、キャリアの特性、攪拌条件等を選定すること
によって、トナーの摩擦帯電量を相当程度制御でき、画
像品質の信頼性が高く、優れている。
【0004】しかしながら、以上のような構成の現像剤
だけでは、保存性(耐ブロッキング性)、搬送性、現像
性、転写性、帯電性等の特性を十分なものとすることは
できない。そのため、これら特性の改善を目的として、
シリカ微粒子や酸化チタン等の添加剤、あるいはそれら
の表面に有機系シラン化合物で疎水化処理した添加剤
や、無機酸化物で被覆した添加剤を外添することがしば
しば行われている(特開平4−204750号公報、特
開平6−208241号公報、特開平7−295293
号公報、特開平8−160659号公報参照)。
【0005】また、その導電性を利用して帯電をコント
ロールする目的として、低抵抗の酸化チタンを外添剤と
して添加する方法が提案されている(特開昭58−21
6252号公報、特開昭60−136755号公報参
照)。低抵抗の酸化チタンを添加する方法では、確かに
帯電速度はシリカを添加する方法よりも速く、かつ酸化
チタンが低抵抗である為、帯電分布がシャープになると
いう特徴をもっている。またこれらの添加剤は現像剤の
チャージアップを抑制し、ゴースト現象の抑制効果もみ
られる。しかしながら、この様な低抵抗の酸化チタンを
添加する場合は、トナーに高帯電を付与することができ
ず、連続使用による搬送量の低下、帯電低下による濃度
再現性の低下、背景部カブリ、機内汚れ等を生じ易い。
【0006】また、帯電特性およびトナー流動性向上の
両立を目的として、疎水性アモルファス酸化チタンを外
添剤としてトナーに添加する方法が提案されている(特
開平5−204183号公報、特開平5−72797号
公報参照)。アモルファス酸化チタンは、CVD法を用
いて金属アルコキシドまたは金属ハライドを加水分解す
ることにより得ることが出来る(化学工学論文集、第1
8巻、第3号、303〜307頁(1992)参照)。
しかし、このような加水分解法により得られた酸化チタ
ンは、帯電特性およびトナー流動性向上を両立させられ
るものの、粒子内部に吸着水を多く有しているため、転
写時にそれ自体が感光体に残留することになる。すなわ
ち、アモルファス酸化チタンは、感光体との付着力が強
い為に、それのみが転写されずに感光体上に残留し、画
像上の白点抜けを生じたり、あるいは、クリーニング時
に硬い酸化チタンが感光体表面を傷つける等の欠点があ
る。
【0007】また、例えば特開昭60−112052号
公報等には、アナターゼ型酸化チタンを外添剤としてト
ナーに使用することが提案されているが、アナターゼ酸
化チタンは、体積固有抵抗が107Ωcm程度と小さ
く、そのまま使用したのでは、特に高湿下での帯電のリ
ークが早く、必ずしも帯電性の安定化の点で満足のいく
ものではなく、未だ改良が望まれていた。
【0008】また、以上のような低抵抗の外添剤が引き
起こす課題として、転写後のトナーのリトランスファー
現象や、キャリアからトナーへの電荷注入によるカブリ
などが挙げられる。リトランスファー現象とは、一度用
紙に転写されたトナーが再び感光体もしくは中間転写体
上へ再転写する現象で、これはトナーを転写する際に印
加される転写電圧により、転写用のプラス電荷が比較的
低抵抗なトナーへ移動することが原因で発生すると考え
られる。一方、注入カブリはキャリアからのプラス電荷
が比較的低抵抗トナーへ移動し、現像されたマイナス電
荷の少ないトナーが、結果として紙上のカブリを引き起
こすことである。
【0009】リトランスファー現象は、1回の転写で次
工程に進む単色画像形成の場合はそれほど問題ではない
が、カラートナー色数に応じ複数回一次転写を繰り返
し、中間転写体表面に多重転写させてフルカラートナー
像を得る画像形成方法においては、特に問題となってく
る。すなわち、先に転写され、電荷注入により帯電量や
極性の変化した中間転写表面のトナー(ここでは、プラ
スのトナー)が、2色目以降の転写時に、転写電界の作
用で感光体へ戻るリトランスファー現象が起こりやすく
なるからである。この結果、リトランスファー現象によ
り感光体表面に戻ったトナーは、クリーニング装置によ
り除去されてしまい、最終的に転写効率の低下、それに
伴う色味変化や色ムラ、濃度低下という画質劣化を引き
起こす。
【0010】一方、近年、複写機等において、高精細、
高画質化の要求が高まっており、トナーの粒子径を細か
くして高画質化を達成する試みがなされている。しか
し、粒子径が細かくなると、単位重量当りの帯電量が大
きくなる傾向があり、画像濃度が低くなったり、耐久性
の劣化が生じたりする。
【0011】その原因の一つは、感光体表面に形成され
た潜像に対するトナーの現像量の低下である。前述のよ
うにトナーの粒子径が細かくなると、単位重量当りの帯
電量が大きくなる傾向があるので、小径トナーでは現像
量が低下しやすい。
【0012】前記原因のもう一つは、感光体表面に形成
されたトナー像を紙等に転写する効率(以下、「転写
性」という。)の低下である。感光体表面に形成された
トナー像は、電気的に感光体表面から紙等の被転写体に
転写するのが一般的であるが、トナーの粒子径を細かく
すると、非静電的付着力が相対的に大きくなり転写性が
低下する。また、一個当りの重力は、粒子径の3乗に反
比例するので、トナーの流動性も大きく悪化する。
【0013】そのため小粒子径トナーでは、上記の如き
帯電的な課題と、流動性の課題とが両立できるように、
現像剤を構成することが望まれる。しかし、一般に使用
されている外添剤である疎水性シリカ微粒子のみでは、
これらの要求を満足することが困難である。これはシリ
カ微粒子が、それ自体が強い負帯電性であることに起因
する。このため、シリカ微粒子を外添したトナーでは、
高温高湿や低温低湿環境での帯電量変動が大きい。例え
ば、高温高湿環境では背景部トナー汚れや、機内汚れが
発生したり、低温低湿環境では画像濃度が低くなったり
する傾向があり、小粒子径トナーではこの傾向が一層顕
著になる。
【0014】上記のような事情から、特に小粒子径トナ
ーを使いこなす為にさらに様々な検討がなされている。
特開平4−348354号公報には、平均粒子径8μm
以下のトナーに対して、比較的小さいアモルファスチタ
ニアと比較的大きいシリカとを併用することにより、良
好な帯電性と転写性とを満足し得ることが開示されてい
る。しかしながら、実際には、平均粒子径6μm以下の
トナーでは、帯電性の変動が比較的大きく、安定した帯
電性を確保するには不十分であった。
【0015】特開平4−337738号公報には、平均
粒子径9μm以下のトナーに20〜80nmの無機また
は有機の球状粒子を添加することが開示されているが、
この場合は転写性に効果がみられるものの、帯電性は不
十分であった。
【0016】特開平5−119517号公報、特開平5
−188633号公報には、平均粒子径5〜10μmの
トナーに対して、外添剤としてシリコーン処理チタニア
を用いることが開示されているが、帯電性の制御にはあ
る程度効果がみられるものの、流動性と転写性の両立は
達成できていない。
【0017】また、特開平6−75430号公報には、
平均粒子径3〜7μmのトナーに対して表面処理アナタ
ーゼ型チタニアを添加することが記載されているが、や
はり同様に流動性および転写性の両立は達成できていな
い。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、転写済みトナーのリトランスファー現象を防止
し、帯電性、転写性においてもなんら問題を生じず、か
つ長期使用におけるトナーの帯電量の適正化および安定
化を図ることができ、さらには流動性の良好なフルカラ
ー電子写真用トナー、フルカラー電子写真用現像剤、お
よび、画像形成方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。すなわち本発明のフルカラー電子
写真用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、および
ワックスを含有するトナー粒子と、外添剤と、から構成
されるフルカラー電子写真用トナーであって、前記外添
剤の少なくとも1種が、体積固有抵抗1×1014〜1×
1018Ωcmのルチル型酸化チタンであり、該ルチル型
酸化チタンの分散絶対偏差σが、0.17以下であるこ
とを特徴とする。
【0020】外添剤として、上記所定の体積固有抵抗の
ルチル型酸化チタンを使用し、かつ、その分散絶対偏差
σを規定して、トナー粒子表面に均一に前記ルチル型酸
化チタンを存在させることとすれば、外添剤およびトナ
ー粒子は凝集することなく、全体に安定したシャープな
帯電分布を示し、リトランスファー現象を防止すること
ができるとともに、良好な帯電性、転写性を維持しつ
つ、長期にわたる帯電量の適正化・安定化を図ることが
でき、また、流動性の極めて良好なフルカラー電子写真
用トナーを得ることができる。
【0021】前記ルチル型酸化チタンとしては、針状で
あることが望ましい。前記ルチル型酸化チタンのBET
比表面積としては、40〜120m2/gの範囲である
ことが望ましい。前記ルチル型酸化チタンの疎水化度と
しては、40〜100%であることが望ましい。前記ル
チル型酸化チタンの一次平均粒子径としては、5〜25
nmであることが望ましい。
【0022】前記ルチル型酸化チタンとしては、下記式
(I)〜(III)からなる群から選ばれる少なくとも
1のケイ素化合物で表面処理されてなることが望まし
い。 R1Si(X)3 ・・・(I) R12Si(X)2 ・・・(II) R123SiX ・・・(III) (式中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基または炭
素数1〜20のパーフルオロアルキル基を表し、R2
よびR3は、それぞれ水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基、ま
たは炭素数6〜20のアリール基を表し、Xは塩素原
子、アルコキシ基、NCO基、またはアセトキシ基を表
す。)前記トナー粒子表面に対する前記ルチル型酸化チ
タンの被覆率としては、20〜100%の範囲であるこ
とが望ましい。
【0023】前記外添剤の一種として、さらにシリカ微
粒子を含み、トナー粒子に対する前記シリカ微粒子の外
添量が、0.8〜5.5重量%であり、トナー粒子に対
するルチル型酸化チタンの外添量が、0.8〜3重量%
であり、かつ、トナー粒子表面に対する前記シリカ微粒
子および前記ルチル型酸化チタンの合計被覆率が、80
%〜110%の範囲であることが望ましい。また、前記
シリカ微粒子としては、シリコーンオイルで疎水化処理
されていることが望ましい。さらに、前記シリカ微粒子
の平均一次粒子径としては10nm〜70nmの範囲で
あることが望ましい。
【0024】前記トナー粒子に含まれる結着樹脂として
は、ポリエステルであることが望ましい。前記トナー粒
子中のワックスの含有量としては、1〜15重量%の範
囲であることが望ましい。前記トナー粒子中のワックス
の数平均分子量としては、100〜1500の範囲であ
ることが望ましい。
【0025】前記トナー粒子中のワックスの酸価として
は、15以下であることが望ましい。前記トナー粒子の
表面におけるワックス量としては、20〜80%の範囲
であることが望ましい。前記トナー粒子の体積平均粒子
径としては、3〜9.5μmであることが望ましい。前
記トナー粒子には、さらに脂肪族炭化水素−炭素数9以
上の芳香族炭化水素共重合石油樹脂が含有されているこ
とが望ましい。
【0026】また、本発明のフルカラー電子写真用現像
剤は、少なくともトナーとキャリアとからなるフルカラ
ー電子写真用現像剤であって、前記トナーが以上のよう
な本発明のフルカラー電子写真用トナーであることを特
徴とする。既述の如き優れた特性を有する本発明のフル
カラー電子写真用トナーを二成分現像剤のトナーとして
用いることにより、現像剤として上記の如き優れた特性
を発揮することができる。本発明のフルカラー電子写真
用現像剤としては、前記トナー中の外添剤のうち、前記
キャリアへ移行して付着した量が、キャリア重量に対
し、経時で0.05重量%以内となることが望ましい。
【0027】さらに、本発明の画像形成方法は、少なく
とも、静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜
像形成工程と、前記静電潜像担持体表面に形成された静
電潜像を、現像剤担持体表面に形成された現像剤の層を
用いて現像して前記静電潜像担持体表面にトナー画像を
得る現像工程と、該トナー画像を被転写体表面に転写す
る転写工程と、該転写体表面のトナー画像を定着する定
着工程と、から構成される画像形成方法において、前記
現像剤が、上記本発明のフルカラー電子写真用現像剤で
あることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を各項目に分けて詳
細に説明する。 A:フルカラー電子写真用トナー (1)トナー粒子 本発明におけるトナー粒子は、少なくとも結着樹脂、着
色剤、およびワックスを含有するトナー粒子と、外添剤
と、から構成され、さらに必要に応じてその他の成分が
含まれる。
【0029】(1−1)結着樹脂 本発明に使用される結着樹脂としては、スチレン、クロ
ロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブ
チレン、イソプレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等の
ビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸ドデシル等のa−メチレン脂肪族モノカルボン酸
エステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニル
メチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロ
ペニルケトン等のビニルケトン;等の単独重合体あるい
は共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹
脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アル
キル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができ
る。更に、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフ
ィン、ワックス類を挙げることができる。
【0030】これらの樹脂の中でも、特にポリエステル
樹脂は、低温定着性、透明性等でバランスがよく、カラ
ートナーに必要な高い透明性を得ることができるので好
ましい。ポリエステル樹脂は、下記の多価アルコール成
分と多価カルボン成分とから合成することができる。
【0031】多価アルコール成分としては、エチレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチレングリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポ
リオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロ
ピレン化ビスフェノールA等のビスフェノールAアルキ
レンオキサイド付加物等の2価アルコールを挙げること
ができる。また、ポリマーをテトラヒドロフラン不溶分
が発生しない程度に非線状化するために、3価以上の多
価アルコールを使用することができる。3価以上のアル
コール成分としては、グリセリン、ソルビトール、1,
2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4−ソルビタ
ン、ペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオ
ール、1,2,5−ペンタントリオール、2−メチルプ
ロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタント
リオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が
挙げられる。
【0032】また、多価カルボン酸成分としては、例え
ば、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン
酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル
酸、アルキルコハク酸(例えば、n−オクチルコハク
酸、n−ドデセニルコハク酸)等の2塩基性カルボン
酸、それらの酸無水物およびアルキルエステルを挙げる
ことができる。これらのカルボン酸に加えて、ポリマー
をテトラヒドロフラン不溶分が発生しない程度に非線状
化するために、3塩基性以上の多塩基性カルボン酸を使
用することができる。例えば、1,2,4−ベンゼント
リカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、
1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,
4−ナフタレントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレ
ントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン
酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジ
カルボキシ−2−メチル−2−カルボキシメチルプロパ
ン、テトラ(カルボキシメチル)メタン、1,2,7,
8−オクタンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ピロ
メリット酸およびそれらの酸の低級アルキルエステルを
用いることができる。
【0033】また、本発明における結着樹脂としては、
軟化点90〜150℃、ガラス転移点55〜75℃、数
平均分子量2000〜6000、重量平均分子量800
0〜150000、酸価5〜30、水酸基価5〜40を
示す樹脂が特に好ましい。ここでいう軟化点とは、フロ
ーテスタ(島津製作所製、ノズル1×1mm、荷重10
kg)において測定した溶融粘度104Pa・s(105
poise)における温度をいう。
【0034】(1−2)着色剤 本発明におけるトナー粒子の着色剤としては、カーボン
ブラック、ニグロシン、アニリンブルー、カルコイルブ
ルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポ
ンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルーク
ロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン・
オキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.
I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント
・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:
1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグ
メント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー
17、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.
ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブ
ルー15:3などを代表的なものとして例示することが
できるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
従来公知の種々の着色剤をその目的に応じて選択して,
使用することができる。
【0035】(1−3)ワックス 本発明において使用されるワックスとしては、次のよう
な物が挙げられる。パラフィンワックスおよびその誘導
体、モンタンワックスおよびその誘導体、マイクロクリ
スタリンワックスおよびその誘導体、フィッシャートロ
プシュワックスおよびその誘導体、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィンワックスおよびその誘導
体等である。誘導体とは酸化物、ビニルモノマーとの重
合体、グラフト変性物を含む。この他に、アルコール、
脂肪酸、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワッ
クス、エステルワックス、酸アミド等も利用できる。
【0036】本発明に使用されるワックスとしては、定
着性の改善とトナー粉体流動性の両立やトナー劣化等の
観点から、100℃における溶融粘度が50mPa・s
以下、25℃/100gにおける針入度が2dmm以下
であることが望ましい。溶融粘度と針入度とは相乗的に
作用し合うと考えられ、上記のような規定値により、得
られるトナー粒子は極めて良好な流動性および定着性を
示すものとなる。
【0037】一般に、トナー粒子内部からのワックスの
しみ出しやすさは、溶融したワックスの粘着性が低いも
のほどよく、結果として、耐オフセット性を向上させる
ことができるという利点がある。反対に溶融粘度が高い
と、トナーの流動性や凝集性が悪化する。そのため、ト
ナー表面の外添剤の付着状態が不安定化し、外添剤脱離
によるキャリアへのトナー汚染へとつながる。
【0038】また、上記のような溶融粘度の規定によ
り、特に低温定着域で、加熱ロール通過直後での定着画
像の凝集強度、および、画像表面の溶融粘度が適切に制
御され、剥離爪による画像掻き取りや、離型不良、離型
時の過剰ストレスによる剥離爪傷の発生を抑えることが
可能である。一方、ワックスの針入度は、それ自身の結
晶性等の観点より、その針入度が2dmmを越えると、
トナー粉体流動性、凝集性への悪影響が顕著になる場合
がある。従って、針入度についての上記所定の要件を満
たすと、粉体流動性、耐凝集性が良好となるうえ、添加
剤の埋没によるトナー劣化を防ぐことができる。
【0039】なお、本発明において、ワックスの溶融粘
度は、動粘度計(キャノン・フェノンスケ粘度計:柴田
科学機械工業製)を用いて測定したものである。粘度計
は、流出時間を200秒以上とした。具体的な測定方法
について説明すると、まず、溶融したワックスを100
℃に保った恒温槽に入れた。10分以上放置して、ワッ
クスと粘度計とが100℃に安定した後に、ワックスを
吸い上げて流下させ、流下時間を測定し、溶融粘度を算
出した。また、針入度の測定は、JIS K2207に
従い行った。
【0040】定着時にワックスの溶融物がトナーと定着
部材との間にしみ出しやすくするために、ワックスの融
点が結着樹脂の軟化点より低いものであるのが好まし
い。これより、ワックスの融点は、耐オフセット性の観
点から120℃以下であることが好ましく、また、ハン
ドリング性、製造の簡便性、保存性の観点から、40〜
140℃であることがより好ましく、50〜120℃で
あることがさらに好ましい。
【0041】ワックスの分子量は、ワックス自体の溶融
挙動にも大きな影響を及ぼす。よって、適正な定着性・
流動性を保持する為に、本発明で用いるワックスの数平
均分子量は、100〜1500の範囲であることが好ま
しく、500〜1000の範囲であることがより好まし
い。
【0042】また、本発明に使用されるワックスは、酸
価が15以下であることが望ましく、10以下であるこ
とがより望ましい。酸価が15を越えるものは、高温高
湿度、あるいは、低温低湿度の環境下において、環境の
影響を受けやすく、画像の劣化を招きやすい。なお、ワ
ックスの分子量分布は、テトラヒドロフランを溶媒とし
てGPC法により測定した。また、酸価はJIS K0
070に記載の方法により測定することがでる。
【0043】本発明におけるワックスにおいて、示唆走
査熱量計により測定されるDSC曲線で、吸熱開始温度
が50℃以上であることが望ましい。吸熱開始温度が5
0℃未満である場合、現像機内あるいは現像剤保管時
に、現像剤の凝集が発生してしまう場合がある。また、
現像剤担持体など現像機部材への付着・融着が生じ易く
なる場合がある。
【0044】吸熱開始温度に影響する要因としては、分
子量、極性基の種類および量が挙げられる。一般に高分
子量化すれば融点とともに吸熱開始温度も上昇するが、
この方法で吸熱開始温度を上昇させようとすると、ワッ
クス本来の低溶融温度と低粘度を損なってしまう。よっ
て離型剤の分子量分布のうち、これら低分子量のものだ
けを選別して除去する方法により、吸熱開始温度を上昇
させることが有効である。具体的な方法としては、分子
蒸留、溶剤分別、ガスクロマトグラフ分別等が挙げられ
る。
【0045】トナー粒子中のワックスの含有量として
は、1〜20重量%の範囲であることが一般的であり、
1〜15重量%の範囲であることが好ましく、3〜10
重量%の範囲であることがより好ましく、3〜6重量%
の範囲であることがさらに好ましい。ワックスが1重量
%より少ないと、十分な定着ラチチュード(トナーのオ
フセットなしに定着できる定着ロール温度範囲)が得ら
れず、20重量%より多いと、トナーから脱離して遊離
しているワックス量が増えて、トナーの粉体流動性が悪
化し、また、静電潜像を形成する感光体表面に遊離ワッ
クスが付着して、静電潜像が正確に形成できなくなった
るする。また、ワックスは結着樹脂と比較して透明性が
劣る為、OHP等の画像の透明性が低下して、黒ずんだ
投影像となってしまう。
【0046】(1−4)その他の成分 本発明におけるトナー粒子は、以上の結着樹脂、着色
剤、およびワックスを必須構成成分とするが、さらに必
要に応じてその他の成分が含まれる。トナー粒子に添加
することができるその他の成分としては、帯電制御剤、
定着助剤、流動性向上剤、離型剤、クリーニング助剤等
を挙げることができる。具体的には例えば、ポリメチル
メタクリレート樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、高級ア
ルコール等が使用でき、また帯電制御剤としては、市販
のものが使用できる。
【0047】また、本発明においては、トナー粒子に脂
肪族炭化水素−炭素数9以上の芳香族炭化水素共重合石
油樹脂を含有することが好ましい。脂肪族炭化水素−炭
素数9以上の芳香族炭化水素共重合石油樹脂を使用する
ことにより、トナーの粉砕性を向上することができるた
め、トナーの生産性が向上し、また離型剤の結着樹脂へ
の分散性を向上することができるため、良好な粉体流動
性や熱保存性を維持したまま、加熱ロールとの剥離性と
耐オフセット性を改善でき、感光体への離型剤のフィル
ミングによる複写体の画像欠陥の発生や、キャリア汚染
による帯電劣化も抑制することができる。
【0048】ここで使用する脂肪族炭化水素−炭素数9
以上の芳香族炭化水素共重合石油樹脂とは、石油類のス
チームクラッキングによりエチレン、プロピレンなどを
製造するエチレンプラントから副生する分解油留分に含
まれるジオレフィンおよびモノオレフィンを原料として
合成されたものであり、イソプレン、ピペリレン、2−
メチル−ブテン−1、2−メチルブテン−2から選ばれ
る少なくも1種以上の脂肪族炭化水素モノマーと、ビニ
ルトルエン、α−メチルスチレン、インデン、イソプロ
ペニルトルエンから選ばれる少なくも1種以上の芳香族
炭化水素モノマーを共重合させたものが好ましい。
【0049】さらに芳香族炭化水素モノマーとしては、
モノマー純度の高いピュアモノマーを使用すると、得ら
れる樹脂の着色や、加熱時の臭気を低く抑えることがで
きるのでより好ましい。芳香族炭化水素モノマーの純度
としては95%以上、より好ましくは98%以上であ
る。芳香族炭化水素モノマーは、炭素数が9以上のモノ
マーからなり、このモノマーと脂肪族炭化水素モノマー
から得られる共重合石油樹脂は、炭素数が9未満の芳香
族炭化水素モノマーと脂肪族炭化水素モノマーから得ら
れる共重合石油樹脂に比べてポリエステル樹脂との相溶
性がより高くなる。さらに、トナーの粉砕性や熱保存性
を満足するために共重合体の構成としては芳香族炭化水
素モノマー量が多いほうが好ましい。ただし、芳香族炭
化水素モノマー量が多すぎると、離型剤の分散が悪化
し、一方脂肪族炭化水素モノマー量が多すぎると、熱保
存性等が悪化する。
【0050】また、脂肪族炭化水素−炭素数9以上の芳
香族炭化水素共重合石油樹脂は、低分子量化しても高い
ガラス転移点を有し、さらに各種樹脂、エラストマー、
ワックスとの相溶解性のバランスが良いという特徴を有
しており、結着樹脂と溶融ブレンドすることにより熱保
存性と粉砕性を両立することが可能であり、トナーの帯
電特性にも影響を与えない。
【0051】本発明に使用される脂肪族炭化水素−炭素
数9以上の芳香族炭化水素共重合石油樹脂の使用量とし
ては、結着樹脂100重量部に対して2〜50重量部が
好ましく、3〜30重量部がより好ましい。2重量部未
満であるとワックス分散向上の効果が得られず、50重
量部を超えるとトナー粒子が過粉砕されやすくなり、現
像機の中でトナーの粒子径が小さくなり、そのためカブ
リが生じ、画像濃度が低下し現像性が低下するおそれが
ある。
【0052】(1−5)トナー粒子の製造 本発明におけるトナー粒子は、以上で説明した着色剤、
結着樹脂、ワックス、および、必要に応じて添加される
その他の成分を、バンバリーミキサー、CMミキサー、
エクストルーダー等によって溶融混練し、ジェット式粉
砕機等で粉砕した後、風力分級機で、分級することによ
って製造することができる。具体的な製造方法として
は、特に限定されず従来公知の溶融混練装置、粉砕装
置、および分級装置を用いることができ、また、製造条
件も目的や使用する装置に応じて、適宜選択することが
できる。
【0053】(1−6)トナー粒子の性状 以上の様にして製造される本発明におけるトナー粒子
は、鮮明な画像を形成するために、体積平均粒子径が3
μm〜9.5μmの範囲であることが好ましく、5〜
9.5μmの範囲であることがより好ましい。体積平均
粒子径が3μmよりも小さい場合、現像性と、トナー飛
散および粉体特性(流動性)との両立が難しくなり、他
方、9.5μmよりも大きくなると、高画質な画像を得
ることが困難となる。
【0054】本発明におけるトナー粒子の表面における
ワックス量としては、20〜80%の範囲であることが
望ましく、40〜65%の範囲であることがより望まし
い。トナー粒子の表面ワックス量が少な過ぎるとホット
オフセット、フィンガーマーク等が発生し、画像の定着
性が低下してしまうことがあり、多すぎると、現像スリ
ーブへのワックスの移行を引き起こすことがある。
【0055】このトナー粒子表面におけるワックス量の
制御方法としては、ワックスの添加量、ワックスの分散
径の制御、トナー粒子表面への後処理等が挙げられる。
ワックス分散径が大きすぎると、トナー粒子作製時にワ
ックスのドメインの部分で粉砕されやすくなり、表面ワ
ックス量が増加する。また、ワックスの酸価や溶融粘
度、もしくは分散助剤等の添加等も関係してくる。酸価
が高すぎるワックス場合には、ポリエステルのような極
性樹脂との混合において、親和性が高くなり相溶もしく
は分散が細かくなりすぎ、ワックスの染み出しが十分に
行われなくなり、十分な定着性が得られないことがあ
る。
【0056】なお、トナー粒子の表面におけるワックス
量の測定は、次の方法で行う。まず、測定対象となるト
ナー粒子a、および、該トナー粒子からワックスを除い
た、結着樹脂、着色剤および必要に応じて添加されるそ
の他の成分のみからなるトナー粒子bについて、XPS
(JPS80(日本電子製))によって炭素、酸素の元
素個数比率を求めた。このときピーク面積から構成各元
素について強度を求め、これらの定量を行った。定量に
はC1s、O1sのピークエリア強度を用いた。
【0057】得られた炭素、酸素の元素個数比率から以
下の計算式(式1)によりトナー粒子aおよびトナー粒
子bについて、炭素量率(atomic%)を計算し
た。 炭素量率(%)=Ac/(Ac+Ao)×100 ・・・(式1) [上記式中、Acは炭素の元素個数比率(%)を表し、
Aoは酸素の元素個数比率(%)を表す。]
【0058】一方、ワックス単独の場合についても炭素
量率(atomic%)を求めた。ワックス単独の場合
の炭素量率(atomic%)は、試料であるワックス
をサンプル台上に乗せて熱で溶かして平滑性を出し、X
PSにて測定された炭素、酸素の元素個数比率(%)か
ら上記計算式(式1)を用いて算出した。さらに得られ
た各炭素量率(atomic%)を用いて、以下の計算
式(式2)によりトナー粒子の表面におけるワックス量
を算出した。
【0059】 ワックス量(%)=(Ba−Bb)/(W−Bb)×100 ・・・(式2) [上記式中、Baはトナー粒子aの炭素量率(atom
ic%)を表し、Bbはトナー粒子bの炭素量率(at
omic%)を表し、Wはワックス単独の炭素量率(a
tomic%)を表す。]
【0060】(2)外添剤 本発明においては、外添剤として、少なくともルチル型
酸化チタンが必須の構成成分として添加され、さらに必
要に応じて他の外添剤成分が添加される。
【0061】(2−1)ルチル型酸化チタン 本発明において、ルチル型酸化チタンが必須の構成成分
として外添される。かかる外添剤は、既述の如きワック
ス含有のトナー粒子を使用した時に効果的である。その
理由について説明する。
【0062】ワックス含有のトナー粒子は、加熱ロール
からの剥離性がよく、耐オフセット性は良いものの、ワ
ックスと結着樹脂との相溶性が低いため、ワックスが樹
脂中に大きなドメインを形成し、トナー粒子製造時にこ
のドメインの部分で粉砕されて、トナー粒子表面にワッ
クスが露出しやすくなるという欠点がある。また、高画
質化を実現するためにトナー粒子を小径化させると、表
面のワックス量が更に増大することになる。このような
トナー粒子を用いた場合、流動性・分散性の悪化や帯電
の低下が生じやすくなる。また、現像においても、現像
剤担持体および感光体(静電潜像担持体)にワックスが
移行して、トナー搬送ムラや感光体汚染が発生し、濃度
低下や画質劣化を引き起こすこととなる。
【0063】よって、本発明においては、この様なワッ
クス含有のトナー粒子に対して、外添剤としてのルチル
型酸化チタンは、流動性・分散性や転写性、さらには帯
電付与能力に優れた効果が発揮される。したがって、外
添剤としてのルチル型酸化チタンを用いることで、外添
剤の埋没や凝集、もしくはトナー自体の流動性悪化が懸
念されるワックス含有のトナー粒子であっても、流動
性、帯電性、および転写性に優れたフルカラー電子写真
用トナーを得ることができる。
【0064】本発明におけるルチル型酸化チタンは、そ
の体積固有抵抗が1×1014〜1×1018Ωcmのもの
である。体積固有抵抗を上記範囲内に規定することによ
り、長期にわたり安定した帯電を保ち、転写済みトナー
のリトランスファー現象や注入カブリを防止することが
でき、かつ、それ自体にも帯電付与的機能を持たせるこ
とができる。
【0065】より詳しく述べるならば、体積固有抵抗を
上記範囲内に規定することにより、転写手段から与えら
れたプラス電荷は、上記ルチル型酸化チタンが比較的高
抵抗であることにより、トナーへ注入することなく阻止
され、転写済みのトナーの帯電量や帯電極性は大きく変
わることがない。前記ルチル型酸化チタンの体積固有抵
抗が1×1014Ωcmよりも小さいと転写器より与えら
れた電荷がすぐにリークまたは中和され、十分な転写が
されにくく、電荷注入性のカブリ、転写後のトナーのリ
トランスファー現象が生じる場合がある。一方、1×1
18Ωcmよりも大きいと帯電工程を通過する際、帯電
して静電潜像担持体電位を押し上げる働きをしてしまう
為、静電潜像担持体電位が不安定になりやすくなる。体
積固有抵抗としては、1×1015〜1×1017Ωcmの
範囲とすることがより好ましい。
【0066】なお、本発明において、体積固有抵抗は以
下のように測定した。エレクトロメーター(KEITH
LEY社製、商品名:KEITHLEY 610C)お
よび高圧電源(FLUKE社製、商品名:FLUKE
415B)に接続された面積20cm2の円形の極板
(鋼製)である一対の測定治具(上部および下部極板)
の、下部極板上に、測定対象となるルチル型酸化チタン
(サンプル)を厚さ約1mm〜3mmの平坦な層を形成
するように載置する。次いで上部極板をサンプルの上に
のせた後、サンプル間の空隙をなくすため、上部極板上
に4Kgの重しをのせる。この状態でサンプル層の厚さ
を測定する。次いで、両極板に電圧を印加することによ
り電流値を測定し、次式に基づいて体積固有抵抗を計算
する。
【0067】体積固有抵抗=印加電圧×20÷(電流値
−初期電流値)÷サンプル層の厚さ 上記式中、初期電流は印加電圧0のときの電流値であ
り、電流値は電圧印加時に測定された電流値を示す。
【0068】本発明におけるルチル型酸化チタンとして
は、その形状が針状であることが望ましい。ルチル型酸
化チタンが針状であることで、該ルチル型酸化チタンが
トナー粒子とブレンドされる際に面で接触することがで
き、少ないエネルギーでも付着性が良好で、かつ脱離し
にくくなる。また、後述する分散絶対偏差σの本発明の
規定を確保する上で、ルチル型酸化チタンを針状のもの
とすることが有効である。
【0069】なお、本発明において、ルチル型酸化チタ
ンが針状であるとは、該ルチル型酸化チタンの微粒子に
ついて、その長径と短径との比(長径/短径)であるア
スペクト比が5以上であるものを指し、該アスペクト比
としては10〜20の範囲のものとすることがより望ま
しい。
【0070】本発明におけるルチル型酸化チタンのBE
T比表面積としては、40〜120m2/gの範囲であ
ることが望ましく、60〜100m2/gの範囲である
ことがより望ましく、70〜90m2/gの範囲である
ことがさらに望ましい。BET比表面積が上記規定の範
囲であることにより、トナー粒子に均一にルチル型酸化
チタンが付着し、良好な流動性を持たせると同時に、反
復使用においてもルチル型酸化チタンがトナー粒子から
埋没・脱離することがない。また、後述する分散絶対偏
差σの本発明の規定を確保する上で、ルチル型酸化チタ
ンのBET比表面積を当該範囲に規定することが有効で
ある。
【0071】より詳しく述べるならば、BET比表面積
が上記範囲内であるルチル型酸化チタンは、自身の流動
性・分散性が良好であり、よってトナー粒子とブレンド
する際にもルチル型酸化チタン同士が凝集することな
く、トナー粒子表面に均一に被覆させることが可能とな
る。BET比表面積が40m2/gより小さいと流動性
が悪化する場合があり、BET比表面積が120m2
gより大きいと感光体に傷が発生することがあり、画質
が劣化する傾向がある。
【0072】なお、本発明において、BET比表面積
は、窒素吸着法によって測定された値である。例えば、
カンタソーブQS−16型(カンタクローム社製)によ
り、流通式窒素吸着BET1点法を用いて測定すること
ができる。すなわち、測定対象となるルチル型酸化チタ
ン(サンプル)をN2100%ガス流通下に200℃で
15分間脱気し、サンプルを液体窒素温度に冷却し、H
e/N2(N230%)混合ガスを流してN2を吸着させ
た後、常温で吸着したN2を脱離し、脱離したN2を熱伝
導度検出機によって求め、それによって算出された全表
面積をサンプルの乾燥質量1gに対する割合として表し
たものである。
【0073】本発明におけるルチル型酸化チタンの疎水
化度としては、40〜100%であることが望ましく、
50〜90%であることがより望ましく、60〜90%
であることがさらに望ましい。疎水化度が小さすぎる
と、凝集体の多い微粉体となり、ワックスが含有される
本発明のトナーにおいて、特に高温高湿下で、水分吸着
によるトナー流動性の悪化や帯電の低下、さらには環境
差等の悪化を招く。また、疎水化度が大きすぎると、表
面処理剤を多量に用いなければならない為、凝集体の多
い処理微粉体となる。
【0074】なお、本発明において、ルチル型酸化チタ
ンの疎水化度は、メタノール滴定試験法で測定した。そ
の具体的な操作方法は、次の通りである。測定対象とな
るルチル型酸化チタン(サンプル)0.2gを、容量2
50mlの三角フラスコに入れられた水50mlに添加
する。メタノールをビューレットからサンプルの全量が
湿潤されるまで滴定する。この際、フラスコ内の溶液は
マグネチックスターラーで常時撹拌する。その終点は、
サンプルの全量が液体中に懸濁されることによって観察
され、疎水化度は終点に達した際のメタノールおよび水
の液状混合物中のメタノールの百分率(質量基準)とし
て表される。
【0075】本発明におけるルチル型酸化チタンの一次
平均粒子径としては、5〜25nmであることが望まし
く、7〜20nmであることがより望ましい。
【0076】一次平均粒子径が小さすぎると、ルチル型
酸化チタンの凝集が起こり、均一な分散が困難となり電
荷交換性の低下が生じたり、トナー粒子への埋め込みに
よる耐久性の悪化が懸念される。一方、一次平均粒子径
が大きすぎると、流動性不良やトナー粒子からの脱離に
よりトナーの帯電が不安定化する。これにより、カブリ
などが生じる場合がある。なお、本発明に用いるトナー
の粒度は、コールターカウンター社製粒度測定器TA−
IIを用い、アパーチャー径100μmで測定した。
【0077】本発明におけるルチル型酸化チタンは、下
記式(I)〜(III)からなる群から選ばれる少なく
とも1のケイ素化合物(カップリング剤)で表面処理さ
れてなることが望ましい。 R1Si(X)3 ・・・(I) R12Si(X)2 ・・・(II) R123SiX ・・・(III) (式中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基または炭
素数1〜20のパーフルオロアルキル基を表し、R2
よびR3は、それぞれ水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基、ま
たは炭素数6〜20のアリール基を表し、Xは塩素原
子、アルコキシ基、NCO基、またはアセトキシ基を表
す。)
【0078】上記表面処理により、感光体表面のコメッ
トやフィルミングの防止、トナー粒子への分散性や密着
性、さらには疎水性の制御に伴う帯電の安定性、電荷交
換性等の効果がより一層期待される。
【0079】ここで、表面処理に使用される処理剤とし
ては次のようなものを例示することができる。式(I)
で示される化合物としては、CH3Si(Cl)3、CH
3Si(OCH33、CH3Si(OC253、CH3
2Si(OCH33、CH3(CH22Si(OC
33、CH3(CH23Si(OCH33、CH3(C
24Si(OCH33、CH3(CH25Si(OC
33、CH3(CH26Si(OCH33、CH3(C
27Si(OCH33、CH3(CH28Si(OC
33、CH3(CH29Si(OCH33、CH3(C
210Si(OCH33、CH3(CH211Si(O
CH33、CH3(CH212Si(OCH33、CH 3
(CH213Si(OCH33、CH3(CH214Si
(OCH33、CH3(CH215Si(OCH33、C
3(CH216Si(OCH33、CH3(CH 217
i(OCH33、CH3(CH218Si(OCH33
CH3(CH21 9Si(OCH33、CH3(CH25
Si(OC253、CH3(CH26Si(OC25
3、CH3(CH27Si(OC253、CH3(C
28Si(OC253、CH3(CH29Si(OC
253、CH3(CH210Si(OC253、CH3
(CH211Si(OC253、CH3(CH212Si
(OC2 53、CH3(CH213Si(OC253
CH3(CH214Si(OC253、CH3(CH2
15Si(OC253、CH3(CH216Si(OC2
5 3、CH3(CH217Si(OC253、CH3(C
218Si(OC253、CH3(CH219Si(O
253、CF3Si(OCH33、CH3Si(NC
O)3等が挙げられる。
【0080】式(II)で示される化合物としては、
(CH32SiCl2、(CH32Si(OCH32
(CH32Si(OC252、(CH3)(CH3
2)Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
22]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
23]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
24]Si(OCH32、(CH3)〔CH3(C
25〕Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
26]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
27]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
28]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
29]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
210]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
211]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
212]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
213]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
214]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
2 15]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
216]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
217]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
218]Si(OCH32、(CH3)[CH3(C
219]Si(OCH32、(CH32Si(NC
O)2等が挙げられる。
【0081】式(III)で示される化合物としては、
(CH33SiCl、(CH33Si(OCH3)、
(CH33Si(OC25)、(CH32(CH3
2)Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
22]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
23]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
24]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
25]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
26]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
27]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
28]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
29]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
210]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
211]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
212]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
213]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
214]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
21 5]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
216]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
217]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
218]Si(OCH3)、(CH32[CH3(C
219]Si(OCH3)等が挙げられる。
【0082】これらの中でも、帯電量増加の観点から、
上記式(I)で示されるものが好ましく、特にCH
3(CH2nSi(OCH33(ただし、n=5〜1
9)が好ましい。また、同様の理由で、R1が炭素数7
〜16のアルキル基またはパーフルオロアルキル基を示
すものが好ましい。
【0083】上記ケイ素化合物(カップリング剤)によ
る表面処理は、例えば、カップリング剤を含有する溶液
中にルチル型酸化チタンの微粒子を浸漬し、乾燥する方
法が、均一な被覆を形成する事が出来る点で好ましい。
上記ケイ素化合物の付着量としては、ルチル型酸化チタ
ンの微粒子に対して、0.1〜25重量%であることが
好ましく、1〜20重量%であることが好ましい。
【0084】一般に、通常の湿式法による酸化チタンの
製法は、溶媒中で化学反応させることにより製造される
のものであって、硫酸法および塩酸法に分けられる。そ
の中で、硫酸法では、液相中で下記の反応が進行し、不
溶性のTiO(OH)2が加水分解により得られ、これ
を水洗、濾過した後、400〜1000℃で焼成し、T
iO2が得られる。これを化学反応式で示すと、以下の
ようになる。 FeTiO3+2H2SO4→FeSO4+TiOSO4
2H2O TiOSO4+2H2O→TiO(OH)2+H2SO4 TiO(OH)2→TiO2+H2O (焼成)
【0085】また、塩酸法では、まず乾式法と同様の方
法により塩素化させて4塩化チタンを生成し、その後、
水に溶解させ、これに強塩基を投入しながら加水分解さ
せることによりTiO(OH)2が得られ、これを水
洗、濾過した後、400〜1000℃で焼成し、TiO
2が得られる。これを化学反応式で示すと、以下のよう
になる。 TiCl4+H2O→TiOCl2+2HCl TiOCl2+2H2O→TiO(OH)2+2HCl TiO(OH)2→TiO2+H2O (焼成)
【0086】上記した湿式法において、pHの制御、反
応温度、反応時間等の制御によって粒度を調整すること
により、結晶形態および比表面積を制御することができ
る。また、粉砕によって不定形粒子とすることにより、
比表面積を高めることもできる。酸化チタンには、ルチ
ル型、アナターゼ型、イタチタン石の3つの結晶形態が
ある。しかし、本発明においては、流動性・分散性の面
から、ルチル型の酸化チタンを使用することが必要とな
る。
【0087】さらに、本発明におけるルチル型の酸化チ
タンの分散絶対偏差σとしては、0.17以下であるこ
とが必要であり、0.15以下であることが好ましく、
0.13以下であることがより好ましい。分散絶対偏差
σを0.17以下とすることにより、トナー粒子表面に
均一に前記ルチル型酸化チタンが存在することとなり、
外添剤およびトナー粒子が凝集することなく、全体にシ
ャープな帯電分布を示すことができるようになる。ま
た、このような高分散状態にすることにより、ルチル型
の酸化チタンの帯電付与能力が向上し、リトランスファ
ー現象や注入カブリが、より効率的に防止できる。
【0088】ここで分散絶対偏差σとは、上記ルチル型
の酸化チタンのトナー粒子に対する分散性を示す指標で
あり、測定対象となるトナー(外添剤として、少なくと
も上記ルチル型の酸化チタンが付着しているトナー粒
子)をプラズマに導入して励起・発光させ、当該発光強
度を測定し、得られた測定結果を、横軸にトナー中の炭
素の三乗根電圧(V)、縦軸に上記ルチル型の酸化チタ
ンの主元素であるチタンの三乗根電圧(V)をとったグ
ラフにプロットし、原点を通り、かつ、最小二乗法で求
めた近似直線に対する誤差の絶対偏差の値を示すもので
ある。分散絶対偏差σは、測定分布のばらつきを表すも
のであるため、当該数値が小さいほど、上記ルチル型の
酸化チタンがトナー粒子に均一に付着していることを示
すものである。
【0089】本発明における分散絶対偏差σの具体的な
測定方法について、以下に説明する。メンブランフィル
ター(ポリカーボネート、0.4μm)に捕集された測
定対象となるトナーを1個ずつ、Heガスをキャリアと
する特殊アスピレーターにより吸い上げられ、Heマイ
クロ波誘導プラズマ(He−MIP:電子密度5×10
13cm3、励起温度3300K、20000Kを超える
高い電子温度を持つ高温の比熱平衡プラズマ)内に導入
する。トナーはここで蒸発、原子化、イオン化励起され
発光する。この発光スペクトルの強度を、パーティクル
アナライザー(PT1000:横河電気社製)を用いて
測定する。
【0090】得られた測定結果のトナー個々について、
横軸にトナー中の炭素の三乗根電圧(V)、縦軸に上記
ルチル型の酸化チタンの主元素であるチタンの三乗根電
圧(V)をとったグラフにプロットし、さらに原点を通
り、かつ、最小二乗法で求めた近似直線Lを引くと、例
えば図1に示すようなグラフが完成する。
【0091】ただし、近似直線Lを算出する際には、縦
軸上のY=0の粒子(外添剤としてのルチル型酸化チタ
ンが全く付着していない粒子)、および、横軸上のX=
0の粒子(外添剤としてのルチル型酸化チタンのみから
なる粒子)に関しては、測定限界以下の粒子であるとし
て、除外して算出する。
【0092】得られたグラフから、個々のトナーについ
て以下に示される誤差値xを求める。 誤差値x=d/H 上記式中、dは個々のトナーのデータ点から近似直線L
に下した垂線Sの長さを表し、Hは垂線Sの足(垂線S
と近似直線Lとの交点)からX軸に下した垂線Tの長さ
を表す。
【0093】具体的には、図2に示すように、トナー1
のデータについての誤差値x1およびトナー2のデータ
についての誤差値x2は、それぞれ以下の式で表され
る。 誤差値x1=d1/H1 誤差値x2=d2/H2
【0094】上記誤差値xの計算を選択範囲におけるト
ナー全てのデータについて計算した上で、その平均x’
を求め、さらに下記式にしたがって誤差の絶対偏差の
値、すなわち、本発明に言う分散絶対偏差σが求められ
る。 分散絶対偏差σ=Σ|x−x’|/n 上記式中nは、誤差値のデータの総数(測定したトナー
の総数)を表す。
【0095】また、本発明におけるルチル型酸化チタン
は、トナー粒子表面に対する被覆率が、20〜100%
の範囲であることが好ましく、30〜80%の範囲であ
ることがより好ましく、40〜60%の範囲であること
がさらに好ましい。被覆率が小さすぎると、本発明の効
果が十分に得られにくく、一方、被覆率が多すぎると、
トナー粒子表面からの脱離が生じやすくなり、感光体表
面の汚染や傷、キャリア表面の汚染、機内汚れの発生な
どの問題が生じる場合がある。
【0096】なお、本発明において、トナー粒子表面に
対する被覆率f(%)は、次の式で定義されるものであ
る。 f=√3×dt×Pt×C/(2π×da×Pa) 上記式中、dtはトナー粒子の体積平均粒子径(μ
m)、Ptはトナー粒子の真比重、daはルチル型酸化
チタンの微粒子の一次平均粒子径(μm)、Paはルチ
ル型酸化チタンの真比重、Cはルチル型酸化チタンの重
量x(g)とトナー粒子の重量y(g)との比(x/
y)、をそれぞれ表す。
【0097】(2−2)他の外添剤 近年、高画質化の要求が高まっていることから、トナー
は小粒子径化の傾向にあり、小粒子径化による付着力の
増大に伴う転写不良を改善するために、前記ルチル型酸
化チタンに比べて大粒子径の(以下、単に「大粒子径
の」という場合がある。)シリカまたは酸化チタン等の
微粒子が第2外添剤(転写助剤)として使用されてい
る。本発明は、この様な大粒子径の第2外添剤が添加さ
れている場合にも適用することが出来る。
【0098】例えば、大粒子径の酸化チタンと、上記本
発明におけるルチル型チタン酸化物を併用することによ
って、第2外添剤の添加に起因して発生する低帯電、環
境依存性およびアドミックス性の低下(長期間繰り返し
使用することによる帯電分布のブロード化)を防止し、
さらには表面処理剤の剥離によって発生する長期ストレ
スによる帯電付与能力を低下させることなく、良好な転
写性を得ることが出来る。
【0099】第2外添剤としては、例えば、シリカ(酸
化ケイ素)、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウ
ム、酸化タングステン、酸化鉄などの金属酸化物、窒化
チタンなどの窒化物、チタン化合物からなる微粒子が挙
げられ、疎水化処理されたシリカからなる微粒子である
ことが好ましい。
【0100】疎水化処理は、疎水化処理剤により処理す
ることにより為され、疎水化処理剤としては、シリコー
ンオイルが好ましく用いられる。シリコーンオイルとし
ては、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコ
ーンオイル、α−メチルスルホン変性シリコーンオイ
ル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリ
コーンオイル等が挙げられる。しかしながら、本発明に
おける疎水化処理剤は、上記シリコーンオイルのみに限
定されるものではない。
【0101】シリコーンオイルによる疎水化処理の方法
としては、公知の技術が使用できる。例えば、ケイ酸と
シリコーンオイルとを混合機を用いて混合する方法、ケ
イ酸中にシリコーンオイルを噴霧器を用いて噴霧する方
法、溶液中にシリコーンオイルを溶解させた後、ケイ酸
を混合する方法等が挙げられる。しかしながら、これら
の方法に限定されるものではない。
【0102】また、疎水化処理剤としては、クロロシラ
ン、アルコキシシラン、シラザン、シリル化イソシアネ
ート等も使用可能である。具体的にはメチルトリクロロ
シラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキ
シシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリ
メトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ter−ブ
チルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン
などを挙げることができる。
【0103】第2外添剤として、疎水化処理されたシリ
カからなる微粒子を用いる場合には、当該微粒子の一次
平均粒子径は、10〜70nmの範囲とすることが好ま
しく、20〜60nmの範囲とすることがより好まし
い。
【0104】本発明のフルカラー電子写真用トナーに
は、上記ルチル型酸化チタンや第2の外添剤のほかに、
トナーの長期保存性、流動性、現像性、転写性をより向
上させる為に、トナー表面に無機粉、樹脂粉を単独また
は併用して添加することができる。無機粉としては例え
ば、カーボンブラック、アルミナ、酸化亜鉛等が挙げら
れ、樹脂粉としては、PMMA、ナイロン、メラミン、
ベンゾグアナミン、フッ素系などの球状粒子、そして、
塩化ビニリデン、脂肪酸金属塩などの不定形粉末が挙げ
られる。
【0105】(2−3)外添剤の好ましい組み合わせ 本発明において、外添剤としてはルチル型酸化チタンが
必須の構成として添加されるが、第2外添剤としてシリ
カ微粒子を含み、トナー粒子に対する前記シリカ微粒子
の外添量が0.8〜5.5重量%であり、トナー粒子に
対する前記ルチル型酸化チタンの外添量が0.8〜3重
量%であり、かつ、トナー粒子表面に対する前記シリカ
微粒子および前記ルチル型酸化チタンの合計被覆率が、
80%〜110%の範囲であることが好ましい。
【0106】2種類以上の外添剤が添加され、かつ、そ
の添加量および被覆率を上記のように規定することで、
得られるトナーの帯電性・保管性・流動性などを向上さ
せることができる。なお、トナー粒子表面に対する前記
シリカ微粒子および前記ルチル型酸化チタンの合計被覆
率が80%以上であれば、トナー粒子の表面ワックス露
出量が多い場合でもトナー粒子表面が外添剤で被覆され
るため、トナーの凝集力・付着力が低減され、粉体特
性、特に流動性において望ましい。また、機内温度が上
昇した場合においても、トナー融着・自己凝集を抑制で
きる。一方、被覆率が110%を超える場合は、外添剤
が脱離し易くなり現像機内に付着し現像剤の帯電等に悪
影響を及ぼす場合があるため好ましくない。更に、定着
時にワックスの溶出を阻害しオフセットを生じ易くする
だけでなく、定着像の強度が弱くなったり、光沢性が低
下するといった問題が生じる可能性もある。
【0107】(3)トナーの製造 本発明のフルカラー電子写真用トナーは、前記トナー粒
子に上記外添剤を添加し、混合することにより製造され
る。混合は、例えばV型ブレンダーやヘンシェルミキサ
ー、レディゲミキサー等によって行うことができる。更
に必要に応じ、振動篩分機、風力篩分機などを使って、
トナーの粗大粒子を取り除いても一向に構わない。
【0108】B:フルカラー電子写真用現像剤 (1)キャリア 上記本発明のフルカラー電子写真用トナーは、キャリア
とともに混合され、二成分系の静電潜像現像剤(フルカ
ラー電子写真用現像剤)となる。
【0109】本発明のフルカラー電子写真用トナーとと
もに好ましく用いられるキャリアとしては、特に限定さ
れるものではなく、鉄粉、フェライト、酸化鉄粉、ニッ
ケル等の磁性体粒子;磁性体粒子を芯材として、その表
面をスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチル系樹脂、ロ
ジン系樹脂、ポリエステル系樹脂、メチル系樹脂などの
公知の樹脂で被覆し、樹脂被覆層を形成させてなる被覆
樹脂型キャリア粒子;或いは結着樹脂中に磁性体微粒子
を分散させてなる磁性体分散型キャリア粒子;等を挙げ
ることができる。
【0110】なかでも、芯材に樹脂被覆層を形成させて
なる被覆樹脂型キャリアは、トナーの帯電性やキャリア
全体の抵抗を樹脂被覆層の構成により制御可能となるた
め、特に好ましい。
【0111】キャリアの芯材となる粒子としては、フェ
ライト、マグネタイト、鉄、コバルト、ニッケル等の強
磁性を示す金属粉等公知のものが挙げられる。これらの
中でも、現像機内で受けるストレスによる樹脂被覆層剥
がれやキャリア表面へのトナー汚染をさらに抑制するた
めには、低比重であるフェライト粒子が好適である。フ
ェライトとしては、Li、Mg、Ca、Mn、Ni、C
u、Znから選ばれた1種以上の元素の酸化物とFe2
3とを主成分とし、造粒、焼結して形成された磁性体
微粒子が好ましく、さらには、Li、Mg、Mnから選
ばれた1種以上の元素の酸化物とFe23とを主成分と
し造粒、焼結して形成された磁性体微粒子が好適であ
る。
【0112】キャリアの樹脂被覆層となる樹脂として
は、樹脂被膜層の材料としては、当業界で従来よりキャ
リアの樹脂被膜層の材料として使用されているあらゆる
樹脂から選択することができる。また樹脂の種類は単独
でも2種以上でもよい。具体的には、ポリオレフィン系
樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン;ポリビニ
ルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばポリスチレン、
アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセ
テート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラー
ル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビ
ニルエーテル及びポリビニルケトン;塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;オル
ガノシロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂ま
たはその変性品;フッ素樹脂、例えばポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリエステル;
ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;ア
ミノ樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミ
ン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミ
ド樹脂;エポキシ樹脂;等が挙げられる。
【0113】キャリアの粒子径としては、体積平均粒子
径として50μm以下であることが好ましく、より好ま
しくは10〜40μm、さらに好ましくは15〜35μ
mである。キャリアの体積平均粒子径を50μm以下と
することにより、トナー粒子の小粒子径化による帯電の
立ち上がりや帯電分布の悪化および帯電量の低下に由来
する地汚れや濃度ムラを改善することができる。
【0114】(2)フルカラー電子写真用現像剤の製造 既述の如く、本発明のフルカラー電子写真用現像剤は、
前記本発明のフルカラー電子写真用トナーおよび上記キ
ャリアを混合することにより製造される。混合には、タ
ーブラミキサーやV型ブレンダー等を用いることができ
る。トナーおよびキャリアの混合比は、全質量に対する
トナー濃度として、一般に1〜15重量%であり、現像
性および搬送性を考慮すると好ましくは2〜13重量%
である。トナー濃度が1重量%未満になると、トナー搬
送量の低下によるソリッド部のガサつき、文字部のカス
レ、中間調濃度再現の悪化等、画質への悪影響が生じる
場合がある。また、トナー濃度が15重量%以上になる
と、トナー搬送量の増大により、トナーの吹き出し、ボ
タ落ちおよびコボレ等の搬送不良が生じ、また、帯電分
布の広がり、トナー同士の摩擦帯電による逆極帯電トナ
ーの発生等、帯電不良を生じる場合がある。
【0115】現像剤の寿命は、主としてキャリア劣化と
トナー劣化とにより決定してくる。その両方の劣化度合
いを示す指標として、キャリアに移行して付着する外添
剤の量に注目することができる。つまり、現像剤の連続
使用において、現像剤は様々なストレスを受け、その結
果トナー表面の外添剤の遊離やキャリア表面性の変化な
どが発生する。それに伴いトナーに添加された外添剤が
キャリアへと移行してインパクションを起こし、それが
帯電低下、カブリ、機内汚染、画質欠陥等へとつなが
る。
【0116】そこで、経時においても安定した帯電や良
質な画像を得る為、トナー中の外添剤の内、キャリアへ
移行して付着した量が、キャリア重量に対し、経時で
0.05重量%以内と規定することで、長寿命な電子写
真用現像剤を提供することができる。キャリアへ移行し
て付着した外添剤の量が0.05重量%を超えると、ト
ナー表面の外添剤とインパクションにより付着したキャ
リア表面の外添剤とが帯電的インタラクションを起こ
し、結果として現像剤の帯電性低下や様々なディフェク
トが発生する。つまり、例えばマイナスに帯電した外添
剤がプラスに帯電しているキャリアへ移行すると、キャ
リアのプラス帯電性を低下させるとともに、マイナスに
帯電したトナーとの摩擦帯電に障害を起こす。よって、
キャリアへ外添剤がインパクションすることによって、
結果として機内汚れや画像濃度の低下、背景部カブリな
どのディフェクトを起こす。トナー中の外添剤の内、キ
ャリアへ移行して付着した量としては、キャリア重量に
対し、経時で0.03重量%以内とすることがさらに好
ましい。
【0117】ここで「経時」とは、電子写真複写機(A
−color635、富士ゼロックス社製)によってC
overage50%/A4紙になるように現像させ、
10,000枚後のコピーテストを行った後の状態を示
す。また、キャリアへ移行して付着した外添剤量は、経
時後の現像剤をリンスアウトして得たキャリアについ
て、蛍光X線によってキャリア表面に付着している外添
剤量を測定して求めた値である。前記リンスアウトと
は、トリトン溶液(ポリオキシエチレン(10)オクチ
ルフェニルエーテルを水で0.1%に薄めたもの)によ
り現像剤中のトナーとキャリアを分離し、キャリアを抽
出する方法である。
【0118】外添剤がキャリアへ移行して付着しないよ
うにする方法としては、主として以下の二つが挙げられ
る。一つには、トナーの組成に関してである。具体的に
はトナー中に含有するポリマーやワックス、色剤、外添
剤などである。特にトナーの表面性を左右させる大きい
な原因としてワックスが挙げられ、これらの物性を規定
することによって、トナーの流動性や定着特性が決定さ
れ、これにより外添剤のキャリアへの移行量も大きく左
右する。また、外添剤の被覆率や表面処理剤の種類や量
も、外添剤のキャリアへの移行量に対して大きく効いて
くると考えられる。外添剤のキャリアへの移行量につい
ては、本発明のフルカラー電子写真用トナーを用いるこ
とで、上記規定を満たすことができる。また、トナー粒
子および外添剤に関する各種条件を、既述の本発明に好
ましい条件とすることで、外添剤のキャリアへの移行量
についてより一層低減することができる。
【0119】一方、二つ目としては、キャリアの組成に
関してである。特にキャリア表面に被覆させる樹脂被覆
層の種類や量が、外添剤のキャリアへの移行量に対して
大きく関わってくる。これによりキャリアの表面性・帯
電性が左右され、静電的・非静電的な外添剤の付着が発
生すると考えられる。外添剤のキャリアへの移行量につ
いては、前記キャリアの好ましい樹脂被覆層の種類や量
とすることで、低減することができる。
【0120】その他外添剤がキャリアへ移行して付着し
ないようにする方法としては、キャリアとトナーとの混
合比や現像機内のオーガー、トリマー、もしくはトリク
ル機能など、ハード側からのストレスを低減する方法等
が挙げられる。
【0121】C:画像形成方法 上記本発明のフルカラー電子写真用現像剤は、少なくと
も、静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像
形成工程と、前記静電潜像担持体表面に形成された静電
潜像を、現像剤担持体表面に形成された現像剤の層を用
いて現像して前記静電潜像担持体表面にトナー画像を得
る現像工程と、該トナー画像を被転写体表面に転写する
転写工程と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着
工程と、から構成される画像形成方法において、前記現
像剤として用いられる。これらの各工程の具体的な構成
としては、特に限定されるものではなく、電子写真法に
おいて使用されている公知の構成をいずれも採用するこ
とができる。
【0122】さらに本発明のフルカラー電子写真用現像
剤を用いた上記画像形成方法においては、前記転写工程
が、現像工程で形成されたトナー画像を、一旦中間転写
ベルト等の中間転写体に1次転写した後に、被転写体表
面に2次転写する工程であってもよい。中間転写体を介
することにより、転写効率の環境依存がより少なくなる
傾向にあり、またその結果、画質の環境依存性が少なく
なる。さらに、複写機・プリンター本体装置を若干小型
化でき、また厚紙などにも転写ができるなどの用紙対応
性があるため、近年の電子写真法を用いた商品に多く利
用される傾向にある。
【0123】一方で、中間転写体を使用した画像形成方
法においては、転写の際、静電潜像担持体と中間転写ベ
ルトとの間に圧力がかかり、このときにトナー凝集が起
こり、転写不良が起こりやすくなり、画像抜けなどの画
質欠陥の原因になる場合がある。従って、中間転写体を
使用した画像形成方法において、本発明のように外添剤
が適切に被覆しているフルカラー電子写真用トナーを用
いることは、流動性・保管性を向上させ転写不良・画質
欠陥を防止できる点で、特に好ましい。
【0124】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、実施例中「部」とあるのは、すべて「重量
部」を示すものである。
【0125】[実施例1〜5、および、比較例1〜6]
(トナー粒子(A)の作製) ・線状ポリエステル(テレフタル酸/ビスフェノールA
・エチレンオキシド付加物/シクロヘキサンジメタノー
ルから選られた線状ポリエステル:Tg=62℃、Mn
=4,000、Mw=35,000、酸価=12、水酸
価=25) :87部 ・マゼンタ顔料(C.I.ピグメント・レッド57)
:3部 ・ワックス(ベヘン酸ステアリル、吸熱開始温度:58
℃、120℃時の溶融粘度:50センチポアズ) :5
【0126】上記組成の混合物を予備混合した後、エク
ストルーダー混練機にて溶融混練し、表面粉砕方式の粉
砕機で粉砕した後、風力式分級機で細粒、粗粒を分級し
体積平均粒子径7.5μmのマゼンタのトナー粒子
(A)を得た。
【0127】(外添剤の作製)イルメナイトを鉱石とし
て用いて前述の湿式法により得られた酸化チタンTiO
2(コア材)を用意した。次に、表1に記載の各表面処
理剤をトルエン−水(95:5)の混合溶媒中に、前記
コア材の重量に対し表1に記載の重量%になるように添
加し、さらに前記コア材をそれぞれ投入して、超音波分
散処理(38kHz、60分)を行った。その後、エバ
ポレーターで分散液中のトルエン等を蒸発させ、乾燥
後、120℃に設定した乾燥機中で120分間熱処理
し、乳鉢で粉砕して、表面処理されたルチル型酸化チタ
ンである外添剤(a)〜(j)を得た。
【0128】なお、外添剤(a)〜(d)においては、
超音波分散処理工程で、通常の1.5倍の時間をかけて
高分散化し、かつ粉砕工程でも50Kg/hのジェット
ミル粉砕機を用いて粉砕することによって、酸化チタン
のBET比表面積を調整し、流動性・分散性を上げてい
る。得られた外添剤(a)〜(j)の概要、性状および
特性を下記表1にまとめて示す。
【0129】
【表1】
【0130】<実施例1>トナー粒子(A)100部
と、外添剤(a)1.0部と、一次平均粒子径40μm
の負帯電性シリカ1.25部と、をヘンシェルミキサー
にて混合してフルカラー電子写真用トナー(J−1)を
調製した。得られたフルカラー電子写真用トナー(J−
1)のトナー粒子(A)に対する外添剤(a)の分散絶
対偏差σを測定したところ、σ=0.15であった。な
お、トナー粒子(A)に対する外添剤(a)の被覆率f
を計算したところ、f=40%であった。
【0131】次に粒子径50μmのフェライトを芯材と
し、これにスチレン−メチルメタクリレート共重合体を
樹脂被覆層として被覆(膜厚:0.8μm)したキャリ
ア100部に対して、上記フルカラー電子写真用トナー
(J−1)6部を添加し、V型ブレンダーにて混合して
フルカラー電子写真用現像剤(J−1)を調製した。
【0132】<実施例2>外添剤(a)を外添剤(b)
に代えた以外は、実施例1と同様にしてフルカラー電子
写真用トナー(J−2)を調製した。得られたフルカラ
ー電子写真用トナー(J−2)のトナー粒子(A)に対
する外添剤(b)の分散絶対偏差σを測定したところ、
σ=0.16であった。なお、トナー粒子(A)に対す
る外添剤(b)の被覆率fを計算したところ、f=40
%であった。
【0133】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(J−2)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(J−2)を調
製した。
【0134】<実施例3>外添剤(a)を外添剤(c)
に代え、かつ、その添加量を1.5部に変えた以外は、
実施例1と同様にしてフルカラー電子写真用トナー(J
−3)を調製した。得られたフルカラー電子写真用トナ
ー(J−3)のトナー粒子(A)に対する外添剤(c)
の分散絶対偏差σを測定したところ、σ=0.16であ
った。なお、トナー粒子(A)に対する外添剤(c)の
被覆率fを計算したところ、f=45%であった。
【0135】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(J−3)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(J−3)を調
製した。
【0136】<実施例4>トナー粒子(A)100部
と、外添剤(d)2.0部と、一次平均粒子径40μm
の負帯電性シリカ2.0部と、をヘンシェルミキサーに
て混合してフルカラー電子写真用トナー(J−4)を調
製した。得られたフルカラー電子写真用トナー(J−
4)のトナー粒子(A)に対する外添剤(d)の分散絶
対偏差σを測定したところ、σ=0.15であった。な
お、トナー粒子(A)に対する外添剤(d)の被覆率f
を計算したところ、f=48%であった。
【0137】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(J−4)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(J−4)を調
製した。
【0138】<実施例5>トナー粒子(A)100部
と、外添剤(a)1.4部と、をヘンシェルミキサーに
て混合してフルカラー電子写真用トナー(J−5)を調
製した。得られたフルカラー電子写真用トナー(J−
5)のトナー粒子(A)に対する外添剤(a)の分散絶
対偏差σを測定したところ、σ=0.15であった。な
お、トナー粒子(A)に対する外添剤(a)の被覆率f
を計算したところ、f=56%であった。
【0139】<比較例1>外添剤(a)を外添剤(e)
に代え、かつ、その添加量を2.0部に変えた以外は、
実施例1と同様にしてフルカラー電子写真用トナー(h
−1)を調製した。得られたフルカラー電子写真用トナ
ー(h−1)のトナー粒子(A)に対する外添剤(e)
の分散絶対偏差σを測定したところ、σ=0.17であ
った。なお、トナー粒子(A)に対する外添剤(e)の
被覆率fを計算したところ、f=48%であった。
【0140】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(h−1)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(h−1)を調
製した。
【0141】<比較例2>外添剤(a)を外添剤(f)
に代えた以外は、実施例1と同様にしてフルカラー電子
写真用トナー(h−2)を調製した。得られたフルカラ
ー電子写真用トナー(h−2)のトナー粒子(A)に対
する外添剤(f)の分散絶対偏差σを測定したところ、
σ=0.18であった。なお、トナー粒子(A)に対す
る外添剤(f)の被覆率fを計算したところ、f=40
%であった。
【0142】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(h−2)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(h−2)を調
製した。 <比較例3>外添剤(a)を外添剤(g)に代え、か
つ、その添加量を2.5部に変えた以外は、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用トナー(h−3)を調
製した。得られたフルカラー電子写真用トナー(h−
3)のトナー粒子(A)に対する外添剤(g)の分散絶
対偏差σを測定したところ、σ=0.18であった。な
お、トナー粒子(A)に対する外添剤(g)の被覆率f
を計算したところ、f=43%であった。
【0143】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(h−3)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(h−3)を調
製した。 <比較例4>外添剤(a)を外添剤(h)に代えた以外
は、実施例1と同様にしてフルカラー電子写真用トナー
(h−4)を調製した。得られたフルカラー電子写真用
トナー(h−4)のトナー粒子(A)に対する外添剤
(h)の分散絶対偏差σを測定したところ、σ=0.2
0であった。なお、トナー粒子(A)に対する外添剤
(h)の被覆率fを計算したところ、f=40%であっ
た。
【0144】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(h−4)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(h−4)を調
製した。
【0145】<比較例5>外添剤(a)を外添剤(i)
に代えた以外は、実施例1と同様にしてフルカラー電子
写真用トナー(h−5)を調製した。得られたフルカラ
ー電子写真用トナー(h−5)のトナー粒子(A)に対
する外添剤(i)の分散絶対偏差σを測定したところ、
σ=0.19であった。なお、トナー粒子(A)に対す
る外添剤(i)の被覆率fを計算したところ、f=25
%であった。
【0146】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(h−5)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(h−5)を調
製した。
【0147】<比較例6>外添剤(a)を外添剤(j)
に代えた以外は、実施例1と同様にしてフルカラー電子
写真用トナー(h−6)を調製した。得られたフルカラ
ー電子写真用トナー(h−6)のトナー粒子(A)に対
する外添剤(j)の分散絶対偏差σを測定したところ、
σ=0.18であった。なお、トナー粒子(A)に対す
る外添剤(j)の被覆率fを計算したところ、f=60
%であった。
【0148】次に、トナーとしてフルカラー電子写真用
トナー(h−6)を用いたことを除いては、実施例1と
同様にしてフルカラー電子写真用現像剤(h−6)を調
製した。
【0149】<画像形成および評価1>上記得られた実
施例および比較例のフルカラー電子写真用現像剤(j−
1)〜(j−5)および(h−1)〜(h−6)をそれ
ぞれ使用して、電子写真複写機(富士ゼロックス(株)
製、商品名A−color635)によって、低温低湿
(10℃、15%RH)、高温高湿(28℃、85%R
H)の環境下で10,000枚のコピーテストを行っ
た。また、コピーテストとは別に、フルカラー電子写真
用トナー(j−1)〜(j−5)および(h−1)〜
(h−6)について、トナー流動性および保存安定性
を、それぞれ評価した。具体的な評価項目およびその詳
細は、以下の通りである。
【0150】(画質評価)10,000枚のコピーテス
ト終了時の画像について、カブリの程度、および、ハー
フトーン画像とソリッド画像と境界部におけるディフェ
クトの程度を目視により観察して、以下の評価指標によ
り画質評価を行った。結果を下記表2にまとめて示す。 ○:カブリおよびディフェクトなし。 △:カブリおよび/またはディフェクト多少あり。 ×:カブリおよび/またはディフェクトが目立つ。
【0151】(リトランスファー現象の評価)10,0
00枚のコピーテスト終了時、感光体(静電潜像担持
体)もしくは中間転写表面に残存するトナーをテープに
て転写し、目視によりカブリの程度を観察して、以下の
評価指標によりリトランスファー現象の評価を行った。
結果を下記表2にまとめて示す。 ○:カブリなし。 △:カブリ多少あり。 ×:はカブリが目立つ。
【0152】(帯電量)10,000枚のコピーテスト
終了時の各フルカラー電子写真用現像剤中のフルカラー
電子写真用トナーについて、ブローオフ測定器(東芝ケ
ミカル社製、ブローオフ帯電測定器「TB200」)に
よりその帯電量を測定した。結果を下記表2にまとめて
示す。
【0153】(トナー流動性)トナー流動性の指標とし
て、各々のフルカラー電子写真用トナーの圧縮比Atn
を使用した。ただし、 Atn={(トナー固め比重)−(トナーゆるみ比
重)}/(トナー固め比重) フルカラー電子写真用トナーにおけるトナー固め比重お
よびトナーゆるみ比重は、ホソカワミクロン社製パウダ
ーテスターを用いて、以下のようにして測定した。トナ
ーゆるみ比重:上記パウダーテスターの漏斗上に106
μmメッシュの網を載せ、フルカラー電子写真用トナー
を400g投入し、内容積約25ml、内径約30mm
の円筒形容器内に、振動強度5.5で振動落下させ、1
分静置後のかさ密度を測定した。 トナー固め比重:上記トナーゆるみ比重を測定した後、
そのままそのフルカラー電子写真用トナーが入った容器
上に、同一内径の長さ50mm程度の筒をつなげ、その
中にさらに上記パウダーテスターの漏斗上に106μm
メッシュの網を通して、筒から溢れない程度のフルカラ
ー電子写真用トナーを振動強度5.5で振動落下させ
た。その筒ごとの容器を、パウダーテスターのタッピン
グ装置において、3分間タッピングした後、上部の筒を
取り外し、かさ密度を測定した。得られたフルカラー電
子写真用トナーの圧縮比Atnの結果から、以下の評価
指標によりトナー流動性の評価を行った。結果を下記表
2にまとめて示す。 ○:Atn≦0.40 △:0.40<Atn≦0.43 ×:0.43<Atn
【0154】(保存安定性)上記得られた実施例および
比較例で得られたフルカラー電子写真用トナー(j−
1)〜(j−5)および(h−1)〜(h−6)につい
て、それぞれ20gを容積150ccのポリエチレン製
ボトルに入れ、47℃の恒温槽で24時間保管した。室
温まで放冷した後、トナーをボトルから取り出し、トナ
ー粒子間の融着状態を目視により観察して、以下の評価
指標によりリトランスファー現象の評価を行った。結果
を下記表2にまとめて示す。 ○:融着がまったく発生していない △:融着がわずかに発生しているが、実使用上問題とな
らない。 ×:融着が発生し、実使用上問題となる。
【0155】
【表2】
【0156】上記表2から明らかなように、実施例1〜
5のフルカラー電子写真用現像剤(j−1)〜(j−
5)を用いた場合には、安定な画像が得られ、また、複
写機の反復使用においても、総じて画質の低下が見られ
ず、転写後のフルカラー電子写真用トナーのリトランス
ファー現象も見られない。
【0157】一方、比較例1〜6のフルカラー電子写真
用現像剤(h−1)〜(h−6)を用いた場合には、い
ずれも経時において、トナーの流動性の悪化や添加剤埋
め込みによる帯電性の低下、画質の低下、あるいはリト
ランスファー現象等、何らかの不具合が発生した。
【0158】 [実施例6〜8] (トナー粒子(B)の作製) ・線状ポリエステル樹脂(テレフタル酸/ビスフェノールA・エチレンオキシド 付加物/シクロヘキサンジメタノールから選られた線状ポリエステル:Tg=6 2℃、Mn=4,000、Mw=16,000) :80重量部 ・シアン顔料(C.I.ピグメント・ブルー15:3) :5重量部 ・離型剤(長鎖直鎖脂肪酸長鎖直鎖脂肪酸飽和アルコールモノエステル) :5 重量部 ・脂肪族炭化水素−芳香族炭化水素共重合石油樹脂 :5重量部 ・シリコーンオイル処理シリカ(一次平均粒子径16nm) :5重量部
【0159】上記組成の混合物をヘンシェルミキサーに
て10分間混合し、エクストルーダー混練機にて溶融混
練し、その後圧延/冷却し、粗破砕および微粉砕を行っ
た後分級し、体積平均粒径7.5μmのシアンのトナー
粒子(B)を得た。
【0160】(外添剤の準備)下記表3に示す外添剤を
準備した。
【0161】
【表3】
【0162】(フルカラー電子写真用トナーおよび現像
剤の調製)上記表3に示す外添剤A〜Dについて、下記
表4に示すような配合で、前記トナー粒子(B)に外添
し、ヘンシェルミキサーにてブレンドを行い、フルカラ
ー電子写真用トナー(J−6)〜(J−8)を調製し
た。下記表4には、得られたフルカラー電子写真用トナ
ー(J−6)〜(J−8)のトナー粒子(B)に対する
外添剤(a)の分散絶対偏差σを測定した結果も併せて
示す。
【0163】
【表4】
【0164】さらに得られたフルカラー電子写真用トナ
ー(J−6)〜(J−8)のそれぞれ10重量部に対
し、フェライトコアにスチレン−メチルメタクリレート
共重合体を2重量%コーティングした体積平均粒子径5
0μmのキャリア100重量部を混合し、フルカラー電
子写真用現像剤(J−6)〜(J−8)を得た。
【0165】<画像形成および評価2>上記得られた実
施例6〜8のフルカラー電子写真用トナーおよび現像剤
をそれぞれ使用して、画像形成および各種評価を行っ
た。具体的な評価項目およびその詳細は、以下の通りで
ある。
【0166】<保管性>上記得られた実施例のフルカラ
ー電子写真用トナー(J−6)〜(J−8)をそれぞれ
トナーカートリッジ(後述の電子写真複写機に装填され
るもの)に充填し、高温多湿環境(40℃、95%R
H)下で10日間放置した。
【0167】市販の電子写真複写機(A−Color6
35改造機=定着条件を調整できるようにしたもの、富
士ゼロックス社製)に、フルカラー電子写真用現像剤
(J−6)〜(J−8)をそれぞれ充填し、かつ、前記
高温多湿環境に放置した、対応するフルカラー電子写真
用トナーの充填されたトナーカートリッジを装填し、A
3のFX−J紙(富士ゼロックス社製)に定着時の紙の
搬入方向に対して縦2cm×横10cmの画像面積率1
00%のベタ画像を形成した。
【0168】当該ベタ画像を形成するに先だって、定着
装置を通過する前の未定着サンプルを採取し、単位面積
当たりのトナー重量(TMA)を測定し、TMAが0.
6〜0.8mg/cm2となるように調整した。TMA
(mg/cm2)の測定方法は、以下の通りである。
【0169】(TMAの測定)10cm2の面積の未定
着ベタ画像を紙上に形成し、これを秤量し、次いでエア
ブローにより紙上のトナーを除去した後、紙のみの重量
を測定し、トナー除去前後の重量差からTMA(mg/
cm2)を算出した。
【0170】前記ベタ画像の定着条件は、プロセススピ
ードが106mm/sec、加熱ローラ温度を160〜
170℃、加圧ローラ温度を160〜170℃とし、定
着ロールへの離型剤オイル供給を止めて実質上定着ロー
ル表面に離型剤オイルが存在しない状態の下でテストを
行った。なお、定着装置の詳細に仕様は、以下の通りで
ある。
【0171】(定着装置の仕様) ・加熱ロール 直径:50mm コアロール:アルミニウム製 被膜層:シリコーンゴム/PFA(パーフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル)樹脂(外
側:厚み40μm) ・加圧ロール 直径:50mm コアロール:アルミニウム製 被膜層 :フッ素ゴム(厚さ3mm) ニップ幅:5mm
【0172】以上のようにして、各フルカラー電子写真
用トナーおよびフルカラー電子写真用現像剤について、
コピーテストを1000枚行い、1000枚プリントア
ウト後のサンプルについて、色点、色筋、画像抜けなど
トナー凝集体発生によると思われる画質欠陥の発生した
枚数を数え、以下の評価指標により保管性の評価を行っ
た。結果を下記表5にまとめて示す。 ○:画質欠陥発生率が1%以下のもの。 △:画質欠陥発生率が1%を超え5%以下のもの。 ×:画質欠陥発生率が10%以上のもの。
【0173】<オフセット性>市販の電子写真複写機
(A−Color635、富士ゼロックス社製)を用い
て、A4の転写紙に、TMAが0.6〜0.8mg/c
2となるように調整しつつ、縦5cm、横4cmのソ
リッド未定着トナー像を形成した。TMAの調整方法
は、既述の通りである。
【0174】次に定着ロール温度が自由に設定でき、モ
ニターできるように前記A−Color635を改造し
たものを用いて、定着ロールへの離型剤オイル供給を止
めて実質上定着ロール表面に離型剤オイルが存在しない
状態の下で定着テストを行った。すなわち、定着ロール
の表面温度を段階的(10℃間隔)に変化させ、各表面
温度において上記転写紙表面の未定着トナー像の定着を
行った。この際、紙の余白部分に定着ロールからのトナ
ー汚れが生じるか否かの観察を行い、汚れが生じない温
度領域を非オフセット温度領域とし、これをオフセット
の評価指標とした。
【0175】<転写性>前記<オフセット性>と同様に
して、縦5cm、横4cmのソリッド未定着トナー像を
作製した。得られたソリッド未定着トナー像のサンプル
について、画像抜けや色点などトナー凝集体発生による
と思われる画質欠陥の発生した枚数を数え、以下の評価
指標により転写性の評価を行った。結果を下記表5にま
とめて示す。 ○:画質欠陥発生率が1%以下のもの。 △:画質欠陥発生率が1%を超え5%以下のもの。 ×:画質欠陥発生率が1%を超え10%以上のもの。
【0176】<現像剤維持性>低温環境(10℃、15
%RH)下で、市販の電子写真複写機(A−Color
635、富士ゼロックス社製)を用いてTMAが0.2
〜0.3mg/cm2となるような定着像を連続でプリ
ントし、現像剤の帯電量が初期値の70%以下まで低下
するまでコピーテストを行った。その結果について、以
下の評価指標により現像剤維持性保管性の評価を行っ
た。結果を下記表5にまとめて示す。
【0177】○:プリント枚数50万枚以上でも、帯電
量が初期値の70%以上を示すもの。 △:プリント枚数20万枚以上50万枚未満で、帯電量
が初期値の70%にまで低下するもの。 ×:プリント枚数20万枚未満で、帯電量が初期値の7
0%にまで低下するもの。
【0178】
【表5】
【0179】実施例6においては、保管性テストでも、
画質不良発生率は0.7%程度であり、このことから、
高温多湿環境保管においても、トナーの凝集が起こらな
かったことがわかる。実際に、テスト終了後の現像剤及
びトナーを200μmメッシュにて篩分したところ、ト
ナーの凝集体は確認できなかった。また、定着テストに
おいても、非オフセット領域が120〜190℃と広範
囲にわたって得られ、更に転写テストでも何ら欠陥は発
生しなかった。さらに、現像剤維持性テストにおいて
も、50万枚以上プリントしても帯電量初期値の81%
の帯電量を示しており、保管性・定着特性・転写性・現
像剤維持性の全評価項目にわたり、良好な特性を示し
た。
【0180】実施例7においては、保管性テストで画質
不良発生率は0.5%程度であり、その他、全評価項目
にわたり良好な特性を示した。実施例8においても、保
管性テストで画質不良発生率は0.5%程度であり、そ
の他、全評価項目にわたり良好な特性を示した。
【0181】[実施例9〜12] (ワックスの準備)下記表6に示すワックスを準備し
た。
【0182】
【表6】
【0183】 (トナー粒子の作製) a)トナー粒子(C) ・線状ポリエステル(テレフタル酸/ビスフェノールA・エチレンオキシド付加 物/シクロヘキサンジメタノールから選られた線状ポリエステル:Tg=62℃ 、Mn=4,000、Mw=35,000、酸価=12、水酸価=25) :8 7部 ・マゼンタ顔料(C.I.ピグメント・レッド57) :3部 ・ワックスA :5部
【0184】上記組成の混合物を予備混合した後、エク
ストルーダー混練機にて溶融混練し、表面粉砕方式の粉
砕機で粉砕した後、風力式分級機で細粒、粗粒を分級し
体積平均粒子径7.5μmのマゼンタのトナー粒子
(C)を得た。なお、この時のトナー粒子の表面におけ
るワックス量は、50%であった。
【0185】b)トナー粒子(D) 上記トナー粒子(C)の作製において、ワックスAをワ
ックスBに代えた以外はトナー粒子(C)の作製と同様
にして、体積平均粒径7.9μmのマゼンタのトナー粒
子(D)を得た。なお、この時のトナー粒子の表面にお
けるワックス量は、52%であった。
【0186】c)トナー粒子(E) 上記トナー粒子(C)の作製において、ワックスAをワ
ックスCに代えた以外はトナー粒子(C)の作製と同様
にして、体積平均粒径7.4μmのマゼンタのトナー粒
子(E)を得た。なお、この時のトナー粒子の表面にお
けるワックス量は、45%であった。
【0187】 (キャリアの作製) a)キャリア ・フェライト粒子(平均粒径45μm) :100部 ・トルエン :14部 ・パーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体 (共重合比8:2、重量平均分子量Mw:40000) :1.6部 ・カーボンブラック(Vulcan XC72、キャボット社製) :0.16 部 ・メラミン樹脂(平均粒子径0.3μm) :0.3部
【0188】フェライト粒子を除く上記成分を10分間
スターラーで分散し、樹脂被覆層形成用溶液を調合し
た。この樹脂被覆層形成溶液と上記フェライト粒子とを
真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分
攪拌した後、減圧してトルエンを留去してキャリアを
得た。
【0189】b)キャリア キャリアの作製において、パーフルオロオクチルエチ
ルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体をポ
リクロロトリフルオロエチレンに代えた以外は、キャリ
ア同様にしてキャリアを作製した。
【0190】<実施例9>上記トナー粒子(C)100
部に対して、前記外添剤(a)1.0部および平均粒子
径40μmの負帯電性シリカ1.25部をヘンシェルミ
キサーにて混合して、全外添剤のトナー粒子に対する被
覆率が48%であるフルカラー電子写真用トナー(J−
9)を調製した。得られたフルカラー電子写真用トナー
(J−9)のトナー粒子(C)に対する外添剤(a)の
分散絶対偏差σを測定したところ、σ=0.15であっ
た。次に、前期キャリア100部に対して、フルカラ
ー電子写真用トナー(J−9)6部を添加し、V型ブレ
ンダーにて混合して、フルカラー電子写真用現像剤(J
−9)を調製した。
【0191】<実施例10>トナー粒子(C)をトナー
粒子(D)に代えた以外は、実施例1と同様にしてフル
カラー電子写真用トナー(J−10)を調製した。得ら
れたフルカラー電子写真用トナー(J−10)のトナー
粒子(D)に対する外添剤(a)の分散絶対偏差σを測
定したところ、σ=0.16であった。次に、上記キャ
リア100部に対して、フルカラー電子写真用トナー
(J−10)6部を添加し、V型ブレンダーにて混合し
て、フルカラー電子写真用現像剤(J−10)を調製し
た。
【0192】<実施例11>トナー粒子(C)をトナー
粒子(E)に代えた以外は、実施例1と同様にしてフル
カラー電子写真用トナー(J−11)を調製した。得ら
れたフルカラー電子写真用トナー(J−11)のトナー
粒子(E)に対する外添剤(a)の分散絶対偏差σを測
定したところ、σ=0.14であった。次に、上記キャ
リア100部に対して、フルカラー電子写真用トナー
(J−11)6部を添加し、V型ブレンダーにて混合し
て、フルカラー電子写真用現像剤(J−11)を調製し
た。
【0193】<実施例12>本実施例においては、トナ
ーは実施例9と同様のフルカラー電子写真用トナー(J
−9)を用いた。そして、キャリアを前記キャリア
に代えた以外は、実施例1と同様にしてフルカラー電子
写真用現像剤(J−12)を調製した。
【0194】<画像形成および評価3>上記得られた実
施例および比較例のフルカラー電子写真用現像剤(j−
9)〜(j−12)をそれぞれ使用して、電子写真複写
機(富士ゼロックス(株)製、商品名A−color6
35)によって、50%Coverage/A4で5
0,000枚のコピーテストを行った。10,000
枚、50,000枚コピーテスト後のそれぞれについ
て、以下に示す評価を行った。
【0195】(帯電量)10,000枚および50,0
00枚のコピーテスト終了時の各フルカラー電子写真用
現像剤中のフルカラー電子写真用トナーについて、[実
施例1〜5および比較例1〜6]で説明したものと同一
のブローオフ測定機によりその帯電量を測定した。結果
を下記表7にまとめて示す。
【0196】(画質評価)10,000枚および50,
000枚のコピーテスト終了時の画像について、[実施
例1〜5および比較例1〜6]で説明したものと同一の
方法、評価指標で画質評価を行った。結果を下記表7に
まとめて示す。
【0197】(画像濃度)ソリッド部の画像濃度をマク
ベス濃度計(メーカー:マクベス社製、RD−914)
を用いて測定した。結果を下記表7にまとめて示す。
【0198】(オフセット性)[実施例6〜8]で説明
したものと同様の方法および評価指標でオフセット性を
評価した。結果を下記表7にまとめて示す。
【0199】(外添剤移行付着量)トナー中の外添剤の
内、キャリアへ移行して付着した量(以下、単に「外添
剤移行付着量」という。)を、10,000枚後(いわ
ゆる「経時」)および50,000枚後について測定し
た。
【0200】
【表7】
【0201】表7の結果から明らかなように、実施例9
〜12のフルカラー電子写真用現像剤においては、外添
剤移行付着量が少なく、複写機の反復使用においても、
総じてカブリ、及びハーフトーンとソリッド画像境界部
におけるディフェクトがなく安定的に良好な画像が得ら
れた。
【0202】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、転写済み
トナーのリトランスファー現象を防止し、帯電性、転写
性においてもなんら問題を生じず、かつ長期使用におけ
るトナーの帯電量の適正化および安定化を図ることがで
き、さらには流動性の良好なフルカラー電子写真用トナ
ー、フルカラー電子写真用現像剤、および、画像形成方
法を提供することができる。
【0203】また、本発明のフルカラー電子写真用トナ
ーに外添剤の一種として、さらにシリカ微粒子を含み、
該シリカ微粒子およびルチル型酸化チタンの外添量、さ
らには、その合計被覆率を適切に調整することにより、
帯電性・保管性・流動性などを向上させることができ
る。
【0204】さらに、本発明のフルカラー電子写真用現
像剤について、トナー中の外添剤の内、キャリアへ移行
して付着した量を適切に調整することにより、経時にお
いても安定した帯電や良質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における分散絶対偏差σを求めるため
のグラフの一例であり、測定結果のトナー個々につい
て、横軸にトナー中の炭素の三乗根電圧(V)、縦軸に
ルチル型の酸化チタンの主元素であるチタンの三乗根電
圧(V)をとってプロットし、さらに原点を通り、か
つ、最小二乗方で求めた近似直線Lを引いたものであ
る。
【図2】 本発明における分散絶対偏差σを求める方法
を説明するためのグラフであり、図1のグラフの内、測
定結果の2点のみを代表させて記載したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯塚 章洋 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 吉原 宏太郎 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 石田 晴英 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 田口 哲也 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 目羅 史明 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 高野 洋 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 大矢 康博 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 武 道男 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA08 AA21 CA14 CA21 CB07 DA05 EA01 EA10 FA01 2H077 AD06 AE05 EA03 GA13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂、着色剤、およびワ
    ックスを含有するトナー粒子と、外添剤と、から構成さ
    れるフルカラー電子写真用トナーであって、 前記外添剤の少なくとも1種が、体積固有抵抗1×10
    14〜1×1018Ωcmのルチル型酸化チタンであり、 前記ルチル型酸化チタンの分散絶対偏差σが、0.17
    以下であることを特徴とするフルカラー電子写真用トナ
    ー。
  2. 【請求項2】 少なくともトナーとキャリアとからなる
    フルカラー電子写真用現像剤であって、前記トナーが請
    求項1に記載のフルカラー電子写真用トナーであること
    を特徴とするフルカラー電子写真用現像剤。
  3. 【請求項3】 少なくとも、静電潜像担持体表面に静電
    潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像担持
    体表面に形成された静電潜像を、現像剤担持体表面に形
    成された現像剤の層を用いて現像して前記静電潜像担持
    体表面にトナー画像を得る現像工程と、該トナー画像を
    被転写体表面に転写する転写工程と、該転写体表面のト
    ナー画像を定着する定着工程と、から構成される画像形
    成方法において、 前記現像剤が、請求項2に記載のフルカラー電子写真用
    現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
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