JP2670467B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP2670467B2
JP2670467B2 JP4003004A JP300492A JP2670467B2 JP 2670467 B2 JP2670467 B2 JP 2670467B2 JP 4003004 A JP4003004 A JP 4003004A JP 300492 A JP300492 A JP 300492A JP 2670467 B2 JP2670467 B2 JP 2670467B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷の如き画像形成方法における静電荷像を現像す
るための静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】静電手段によって光導電材料の表面に像
を形成し現像することは従来周知である。
【0003】米国特許2,297,691号明細書、特
公昭42−23910号公報等、および特公昭43−2
4748号公報等、多数の方法が知られている。一般に
は光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に
電気的潜像を形成し、次いで該潜像上にトナーを付着さ
せることによって静電潜像に対応するトナー像を形成す
る。
【0004】次いで必要に応じて紙の如き画像支持体表
面にトナーを転写した後、加熱、加圧、加熱加圧或は溶
剤蒸気により定着し複写物を得るものである。トナー画
像を転写する工程を有する場合には、通常残余のトナー
を除去するための工程が設けられる。
【0005】電気的潜像をトナーを用いて可視化する現
像方法、例えば、米国特許第2,221,776号明細
書に記載されている粉末雲法、米国第2,618,55
2号明細書に記載されているカスケード現像法、米国第
2,874,063号明細書に記載されている磁気ブラ
シ法、及び米国第3,909,258号明細書に記載さ
れている導電性磁性トナーを用いる方法などが知られて
いる。
【0006】これらの現像法に適用されるトナーとして
は一般には熱可塑性樹脂に着色剤を混合分散後、微粉化
したものが用いられる。熱可塑性樹脂としては、ポリス
チレン系樹脂が最も一般的であるが、ポリエステル系樹
脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂
等も用いられる。着色剤としてはカーボンブラックが最
も広く使用され、磁性トナーの場合は、酸化鉄系の黒色
の磁性粉が多く用いられる。二成分系現像剤を用いる方
式の場合には、トナーは通常ガラスビーズ、鉄粉、フェ
ライト粒子の如きキャリア粒子と混合されて用いられ
る。
【0007】紙またはオーバヘッドプロジェクター用透
明フィルム(以下、「OHP用フィルム」と称す)の如
き最終複写画像形成支持体上のトナー像は、熱、圧力ま
たは加熱加圧により支持体上に永久的に定着される。従
来より、この定着工程は加熱加圧によるものが多く採用
されている。
【0008】近年、複写機等においてモノカラー複写か
らフルカラー複写への展開が急速に進みつつあり、2色
カラー複写機やフルカラー複写機の検討及び実用化もな
されている。例えば「電子写真学会誌」Vol.22,
No.1(1983)や「電子写真学会誌」Vol.2
5,No1,P52(1986)の如く色再現性及び階
調再現性に関する報告もある。
【0009】フルカラー電子写真法によるカラー画像形
成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ及びシアン
の3色のカラートナーを用いて全ての色の再現を行うも
のである。
【0010】その方法は、まず原稿からの光をトナーの
色と補色の関係にある色分解光透過フィルターを通して
光導電層上に静電潜像を形成させ、次いで現像工程及び
転写工程を経てトナーを支持体に保持させる。この工程
を順次複数回行い、レジストレーションを合わせつつ、
同一支持体上にトナーを重ね合わせた後、一回の定着に
よって最終のフルカラー画像を得る。
【0011】一般に、現像剤がトナーとキャリアとから
なるいわゆる二成分系現像剤を使用する現像方式の場合
において、キャリアとの摩擦によってトナーは、所要の
帯電量及び帯電極性に帯電せしめられ、静電引力を利用
して静電像をトナーで現像するものである。従って良好
な可視画像を得るためには、主としてキャリアとの関係
によって定まるトナーの摩擦帯電性が良好であることが
必要である。
【0012】今日上記の様な問題に対してキャリアコア
剤、キャリアコート剤の探索やコート量の最適化、或は
トナーに加える電荷制御剤及び流動性付与剤の検討、更
には母体となるバインダーの改良など、現像剤を構成す
る材料において優れた摩擦帯電性を達成すべく多くの研
究がなされている。
【0013】例えば帯電性微粒子の如き帯電補助剤をト
ナーに添加する技術を提案しているものとして、特公昭
52−32256号公報があり、特開昭56−6435
2号公報には、トナーと逆極性の樹脂微粉末を使用する
ことが提案されており、特開昭61−160760号公
報にはフッ素含有化合物を現像剤に添加して、安定した
摩擦帯電性を得るという技術が提案されている。
【0014】更に上記の如き帯電補助剤を添加する手法
としては色々提案されている。例えば、トナー粒子と帯
電補助剤との静電力或は、ファンデルワールス力等によ
りトナー粒子表面に付着せしめる手法が一般的であり、
その際、攪拌、混合機等が用いられる。しかしながら該
手法においては均一に添加剤をトナー粒子表面に分散さ
せることは容易ではなく、トナー粒子表面に未付着で添
加剤同士が凝集物となって、遊離状態となった添加剤の
存在を避けることは困難である。この傾向は、帯電補助
剤の比電気抵抗が大きいほど、粒径が細かいほど顕著と
なってくる。この様な場合、トナーの性能に影響が出て
くる。例えば、摩擦帯電量が不安定となり画像濃度が一
定せず、カブリの多い画像となりやすい。また、連続コ
ピーを行うと帯電補助剤の含有量が変化し、初期時の画
像品質を保持することが出来ない、という問題点を有す
る。
【0015】他の添加手法としては、トナーの製造時に
結着樹脂や着色剤と共に、あらかじめ帯電補助剤を添加
する手法がある。しかしながら、荷電制御剤の均一化が
容易でないこと、実用的に帯電性に寄与するのは、トナ
ー粒子表面近傍のものであり、粒子内部に存在する帯電
補助剤や荷電制御剤は帯電性に寄与しないため、帯電補
助剤の添加量や表面への分散量のコントロールが容易で
はない。この様な手法で得られたトナーにおいても、ト
ナーの摩擦帯電量が不安定であり、前述の如く現像剤特
性を満足するものを得ることは容易でない。
【0016】更に近年、複写機の高精細、高画質化の要
求が高まっており、当該技術分野では、トナーの粒径を
細かくして高画質カラー化を達成しようという試みがな
されている。トナー粒子の粒径が細かくなると単位重量
当りの表面積が増え、トナーの摩擦帯電量が大きくなる
傾向にあり、画像濃度薄や、耐久劣化が懸念されるとこ
ろである。加えて、トナーの摩擦帯電量が大きいため
に、トナー粒子同士の付着力が強く、流動性が低下し、
トナー補給の安定性や補給トナーへのトリボ付与に問題
が生じやすい。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した静電荷像現像用トナーを提供す
ることにある。
【0018】本発明の目的は温度湿度等の環境に左右さ
れにくく、安定した摩擦帯電性を有する静電荷像現像用
トナーを提供することにある。
【0019】本発明の目的は、カブリのない鮮明な画像
特性を有し、且つ耐久安定性に優れた静電荷像現像用ト
ナーを提供することにある。
【0020】本発明の目的は、OHP用フィルムに透明
性に優れたカラー画像またはフルカラー画像を形成し得
る静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、少な
くとも着色剤含有樹脂粒子及び一次平均粒径1〜50m
μを有するアモルファス状の疎水性の酸化チタン微粒子
を含有し、該着色剤含有樹脂粒子上の疎水性の該酸化チ
タン微粒子の平均分散粒径が5乃至80mμであること
を特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0022】以下、本発明に関し、詳しく説明する。
【0023】本発明者は静電荷像現像用トナーの摩擦帯
電安定性及び流動性について検討した結果、外添剤とし
て一次平均粒径1〜50mμであるアモルファス状の疎
水性の酸化チタン微粒子を使用したトナーが、種々の環
境での摩擦帯電性の安定化に極めて有効であり、かつ、
良好な流動性を有することを見いだしたのである。
【0024】その理由としては、従来の酸化チタン製造
法では高温の焼結工程が必要とされるために、粒子は粗
大化しやすく、得られる酸化チタン微粒子はアナターゼ
またはルチル型の結晶構造を有する。これらの酸化チタ
ン微粒子は不定型な粒子になりやすく、球状で微細な一
次粒子が得られにくい。
【0025】本発明において、好ましいトナーとして、
一次粒子の平均粒径が、好ましくは1〜40mμ、最も
好ましくは10〜30mμであるアモルファス状の疎水
性の酸化チタン微粒子を使用したものが好ましい。アモ
ルファス状の疎水性の酸化チタン微粒子は、着色剤含有
樹脂粒子表面上での一次粒子、二次粒子及び三次粒子等
の酸化チタン粒子(凝集チタン粒子を含む)の平均粒径
(平均分散粒径)が5〜80mμであることが好まし
い。さらにトナーは、カサ密度が0.35〜0.5g/
cm3であり、凝集度が2〜15%であり、重量平均粒
径が4〜10μmであることが好ましい。
【0026】前記トナーは、種々の環境で帯電が安定し
ており、かつ良好な流動性を有し、オリジナル原稿の細
線忠実性、ハイライト再現性等に極めてすぐれ高品質の
画像が得られることを見出し、本発明に到達したもので
ある。
【0027】本発明においては、特にチタンアルコキシ
ドの如き揮発性チタン化合物を気相中、600℃以下で
熱分解して製造されたアモルファス状チタン微粒子が好
適である。この理由として、従来の酸化チタン製造法で
は、高温の焼結工程が必要とされるために、粒子は粗大
化しやすく、更に得られる酸化チタン微粒子はアナター
ゼまたはルチル型の結晶型を有する。焼結工程を経由し
たこれらの酸化チタン微粒子は製造過程中に粒子成長が
起こるため、不定形の粒子になりやすく、球状かつ微細
な一次粒子が得られにくいという問題点がある。四塩化
チタンと水を200℃〜800℃に2気相で混合してア
ナターゼ型の微粒子状の酸化チタンが得られることが確
認されているが、この方法では、不定形の粒子が多く得
られ、球状のものは得られにくい。
【0028】本発明に使用される酸化チタン微粒子は、
揮発性チタン化合物を原料とし、600℃以下(好まし
くは250℃〜400℃)の比較的低温で、前述の揮発
性チタン化合物を気化または霧化した後、分解して、酸
化チタン微粒子とし、分解後直ちにチタン微粒子が再び
合一しない温度(好ましくは100℃以下)までに、で
きるだけ短時間で冷却することが好ましい。
【0029】さらに冷却時または冷却後にチタン微粒子
の合一を防ぐ目的で、あるいは補集、回収を向上させる
目的で分散助剤、表面改質剤等を使用すると、効果的で
ある。
【0030】上述の酸化チタン微粒子は着色剤含有樹脂
粒子に外添した際、その微細な粒径と良好な分散性、お
よび、球状の形状が有効に働き、非常に優れた流動性が
得られる。
【0031】帯電を安定させる要因として、本発明に用
いる酸化チタン微粉体は鉄粉と摩擦させたときに着色剤
含有樹脂粒子と同極性に帯電し、その帯電量の絶対値は
30μc/g以下であることが、環境が変化しても帯電
特性に影響を与えないので好ましい。このような特徴を
有する酸化チタン微粉体を着色剤含有樹脂粒子に外添す
ると、低湿下で過大となりやすいトナーの摩擦帯電量を
抑制する。更に、高温下やトナーの摺擦初期のような帯
電量が不足となりやすい状況においてもトナーの摩擦帯
電の妨げになりにくく、全体として安定な帯電特性が得
られる。
【0032】前述の作用を発揮するためには、一次粒子
の平均粒径が好ましくは1〜40mμ(更に好ましくは
10〜30mμ)であり、着色剤含有樹脂粒子上の酸化
チタン微粒子の凝集体を含む酸化チタン粒子群の平均分
散粒径が好ましくは5〜80mμ(更に好ましくは10
〜60mμ)となる酸化チタン微粒子を、着色剤含有樹
脂粒子に対して0.01〜5重量%(好ましくは0.1
〜3重量%、より好ましくは0.2〜2重量%)添加す
ることが良い。
【0033】粒径が上記範囲より大きい場合や、添加量
が上記より大きい場合は、分散が不十分となったり着色
剤含有樹脂粒子からの遊離を生じやすく、効果を損なう
ばかりでなく、弊害を生じてしまいやすい。粒径が上記
範囲より小さい場合や、添加量が上記範囲より小さい場
合は、絶対量の不足や着色剤含有樹脂粒子に埋め込ま
れ、トナーの帯電制御性や流動性が不十分となりやす
い。
【0034】更に、本発明において酸化チタン微粒子を
フルカラー用トナーに使用した場合、着色剤含有樹脂粒
子上の平均粒径が5〜150mμ(好ましくは5〜80
mμ)と非常に小さいため、可視光に対する透過性が非
常に良好で、色再現、混色の妨げにならず、カラー画像
を有するOHP用フィルムの投影像も非常に鮮明なもの
が得られる。
【0035】従来、トナー中に酸化チタンを添加する例
として例えば特開昭48−47345号公報では研磨剤
として、特開昭52−19535号公報や特開昭56−
128956号公報では流動化剤として酸化チタン等の
金属酸化物を使用しているが、本発明の第一の目的は各
環境での帯電安定化にあり、これらの発明とは異なる。
更に帯電に関与したものとして特開昭58−18540
5号公報、特開昭58−216252号公報では表面処
理した酸化チタン微粒子でポジ帯電性をトナーに付与し
ている。特開昭58−1157号公報や特開昭60−1
36755号公報では、疎水性シリカとの併用において
疎水性シリカを外添剤として使用する上で、過剰になり
やすいシリカの帯電量を抑える目的で使用されている。
これに対して、本発明ではカラートナー粒子自体の帯電
特性を制御して、温度または/および湿度の変動にとも
なう摩擦帯電量の差を縮小し、シリカなしでも十分な流
動性をトナーに付与するものとして使用しているため、
これらの発明とは異なるものである。
【0036】本発明に用いられる酸化チタンの原料とし
てチタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、
チタンテトラプロポキシド、チタンテトラブトキシド、
ジエトキシチタンオキシドなどのチタンアルコキシドの
他、四塩化チタン、四臭化チタンなどのテトラハロゲン
化チタン、更に、トリハロゲン化モノアルコキシチタ
ン、ジハロゲン化ジアルコキシチタン、モノハロゲン化
トリアルコキシチタンなどの揮発性を有するチタン化合
物を用いることもできる。
【0037】揮発性チタン化合物を気化または霧化する
際に、希釈ガスで揮発性チタン化合物を0.1〜10容
量%の割合に希釈することが好ましい。この希釈ガス
は、気化せしめられた揮発性チタン化合物を分解を行う
分解炉に導入するためのキャリアーガスとしての役割を
果たすものである。
【0038】ここで希釈ガスとしては、アルゴンガス、
ヘリウムガス、チッ素ガスの如き不活性ガスや、水蒸気
または酸素が用いられる。特にヘリウムガスまたは/お
よびチッ素ガスを用いることが好ましい。更に必要に応
じて分散助剤、表面改質剤等を含有させても良い。
【0039】本発明においては揮発性チタン化合物を気
化または霧化せしめた後に分解を行うため、アルコキサ
イドの如き酸素含有化合物を使用する以外は、酸素含有
ガスが必要である。
【0040】分解の温度としては600℃以下が好まし
く、より好ましくは250〜400℃、特に好ましくは
250乃至350℃が好ましい。250℃未満の温度で
は十分な分解速度が得られにくく、一方600℃を越え
る高温では微細な酸化チタン粒子が得にくい。
【0041】更に本発明においては、生成した酸化チタ
ン微粒子同士が気相中で再合一しないよう、分解後直ち
に合一しない温度まで急冷することが好ましい。急冷に
より、チタン微粒子の合一を防止し、得られた球状かつ
微粒子状のアモルファス状チタン酸化物を一次粒子の状
態で補集および回収できる。
【0042】トナーの帯電特性の調整や、高湿下での安
定性を向上させるための疎水化処理など、酸化チタン微
粉体の特性を損なわない範囲で、表面処理を行っても良
い。疎水化処理する場合は、疎水化度10%〜80%
(好ましくは40%〜80%、より好ましくは50%〜
70%)の範囲が良い。疎水化度が10%未満では、微
細な酸化チタン微粉体においては、疎水処理の効果が得
られず、高湿下での帯電保持が優れていなく、80%を
超えると、特に低湿下での帯電特性の悪化や流動性の低
下を生じやすい。
【0043】疎水化の方法としては、急冷却する際に、
例えば、チッ素ガスの如き不活性ガスの冷媒と一緒に加
熱分解後の酸化チタン微粒子を疎水化剤で処理して、疎
水化する手段が効果的である。
【0044】トナーの帯電をさらに安定させるために、
酸化チタン微粒子は鉄粉と摩擦させたときに着色剤含有
樹脂粒子と同極性に帯電し、その帯電量の絶対値は30
μc/g以下であることが、環境が変化してもトナーの
帯電特性に影響を与えないので好ましい。このような特
徴を有する酸化チタンをトナーに外添すると、低湿下で
過大となりやすいカラートナーの帯電量を抑制し、か
つ、高温下やトナーの摺擦初期のような帯電量が不足と
なりやすい状況においても帯電の妨げになりにくく、全
体として安定な帯電特性が得られる。
【0045】本発明において、他の好ましいトナーとし
て、外添剤として酸化チタン微粒子からなる外添剤A
と、他の外添剤Bとを有し、外添剤Aと鉄粉とを摩擦帯
電させたとき、その絶対値が20μc/g以下であり、
外添剤Bと鉄粉とを摩擦帯電させたとき、着色剤含有樹
脂粒子と逆極性に帯電しかつその絶対値が10μc/g
以上であり、該外添剤Aの平均粒径をaμ、該外添剤B
の平均粒径をbμとしたときa≧bである条件を満足し
ているものがある。
【0046】本発明者らは、静電荷現像用カラートナー
の帯電性の環境安全性について鋭意検討した結果、外添
剤として少なくとも2種以上の外添剤を使用し、外添剤
Aとして鉄粉と摩擦帯電させたときその絶対値が20μ
c/g以下であり、外添剤Bとして鉄粉と摩擦帯電させ
たときトナーと逆極性に帯電し且つその絶対値が10μ
c/g以上のとき、種々の環境下での帯電性の安定化に
極めて有効であることを見出したのである。
【0047】その理由としては、結着樹脂の過度の摺擦
によるチャージアップが前述のトナーと逆極性の添加剤
によって中和されるからである。
【0048】更にこの逆極性の添加剤を添加することに
よりトナーの帯電の立上がりが促進され、初期から非常
に安定した帯電特性が達成される。
【0049】この理由は未だ明確ではないが、以下のよ
うに推察される。逆極性の添加剤Bはトナーの帯電当初
には、着色剤含有樹脂粒子よりもむしろ帯電付与部材に
強く引き付けられ帯電している。それ故、着色剤含有樹
脂粒子の帯電の立ち上がりが促進される。一方、一旦立
ち上がった後は、逆に帯電付与部材よりも、着色剤含有
樹脂粒子に強く引き付けられ、過度の帯電を中和する機
能が働き、したがって本発明のトナーは、帯電の立上が
りおよび飽和帯電量レベルが種々の環境で良好かつ安定
に維持できるのである。
【0050】上述の作用をより一層効果的にするために
は逆極性の添加剤Bの平均粒径は、併用する添加剤Aの
平均粒径より小さいことが必要である。逆極性の添加剤
Bが大きいと、着色剤含有樹脂粒子同士が逆極性添加剤
を介して静電凝集してしまい、上述の効果が減じられて
しまうからである。更に、逆極性の添加剤Bは鉄粉と帯
電させたときに10μc/g以上であることが必要であ
る。これは、着色剤含有樹脂粒子を中和するのに好まし
い値であり、これより小さいと中和効果が低下する。特
に中和効果をより一層効果的にするためには、温度30
℃/湿度80%の条件下及び温度20℃/湿度10%の
条件下でそれぞれ鉄粉と摩擦帯電させたときの帯電量を
Hμc/g、QLμc/gとしたときQL>QHとなるの
が好ましい。
【0051】本発明においては、その性能を安定化させ
るためには逆極性の添加剤Bの添加量は、添加剤Aの添
加量とも関係するが着色剤含有樹脂粒子に対して0.1
〜5重量%含有することが好ましい。
【0052】更にトナーを小粒径化した場合も逆極性の
添加剤Bは好適である。トナーを小粒径化するとトナー
と帯電付与部材の接触点が増え、トナーのスペントが起
こりやすくなったり、トナー粒子とトナー粒子の接触点
が増え、ブロッキングが起こりやすくなる。これに対し
て、適度な大きさの逆極性の添加剤Bが良好なスペーサ
ー粒子となり良い結果を及ぼす。
【0053】本発明においては流動性向上剤としてシリ
カと併用すると、先述の中和効果で安定した帯電がシリ
カによって安定性のラチチュードが狭くなってしまうこ
とが確認された。本発明においては鉄粉と摩擦帯電させ
たときその絶対値が20μc/g以下である添加剤Aと
併用することが好ましい。
【0054】これにより、温湿度の影響を受けずにほぼ
一定の帯電特性を有する上述の添加剤Aはトナーの帯電
の安定性を損ねることなく、流動性を付与でき、現像特
性の向上、転写特性の向上が達成される。
【0055】添加剤Bとしては添加剤Aよりも粒径が小
さいことが必要であり、好適な帯電特性となるよう表面
処理を施したシリカ微粉体を使用するのが好ましい。本
発明の表面処理前のシリカ微粉体としては乾式法シリ
カ、湿式法シリカのいずれも使用することができるが、
粒径の点から乾式法シリカの方が好ましい。
【0056】シリカと酸化チタンを併用する案は、例え
ば、特公平2−27664号公報で提案されているが、
本件はシリカ単体ではチャージアップする現象を酸化チ
タンで防止するという点で本発明とは異なるものであ
る。また、特開昭62−229158号公報では正帯電
性トナーとしての提案があるが、本発明は好ましくは負
帯電性トナーである点で異なるものである。
【0057】ここで言う乾式法とは、ケイ素ハロゲン誘
導体の蒸気相酸化により生じるシリカ微粉体の製造法で
ある。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素水素中における
熱分解酸化反応を利用する方法で、基礎となる反応式は
次の様なものである。 SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
【0058】この製造工程において例えば、塩化アルミ
ニウムまたは塩化チタンなど他の金属ハロゲン誘導体を
ケイ素ハロゲン誘導体と共に用いる事によってシリカと
他の金属酸化物の複合微粉体を得る事も可能である。こ
れらも包含する。
【0059】一方、本発明に用いられるシリカ微粉体を
湿式法で製造する方法は、従来公知である種々の方法が
適用できる。例えば、ケイ酸ナトリウムの酸による分解
により調製する方法がある。 Na2O・XSiO2+HCl+H2O→SiO2・nH2
O+NaCl
【0060】その他、ケイ酸ナトリウムのアンモニア塩
類またはアルカリ塩類による分解、ケイ酸ナトリウムよ
りアルカリ土類金属ケイ酸塩を生成せしめた後、酸で分
解しケイ酸とする方法、ケイ酸ナトリウム溶液をイオン
交換樹脂によりケイ酸とする方法、天然ケイ酸またはケ
イ酸塩を利用する方法などがある。
【0061】ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化
ケイ素(シリカ)、その他、ケイ酸アルミニウム、ケイ
酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、
ケイ酸亜鉛などのケイ酸塩をいずれも適用できる。
【0062】シランカップリング剤の正摩擦帯電性部位
となり得る有機基としては、アミノ基、含窒素複素環基
などが例示できる。含窒素複素環基としては、不飽和複
素環基と飽和複素環基があり、それぞれ公知のものが適
用できる。不飽和複素環基を有する化合物としては、例
えば下記のものが例示できる。
【0063】
【外1】
【0064】飽和複素環基を有する化合物としては、例
えば下記のものが例示できる。
【0065】
【外2】
【0066】4級アンモニウム塩やピリジニウム塩など
の含窒素塩化合物も例示できる。更に、ホスフィン、ホ
スホニウム塩なども例示できる。ただし、合成の容易
さ、価格を考慮するとアミノ基または含窒素複素環基が
好ましい。
【0067】シランカップリング剤は従来公知の方法に
より合成することができる。基本的にはヒドロハロゲノ
シランあるいはヒドロアルコキシシランと上記正摩擦帯
電部位(必要に応じて負摩擦帯電部位)を導入したアル
ケン部を有する化合物とを白金含有化合物等の触媒存在
下に作用させる。
【0068】例えば、ジエチルアミノプロピルトリエト
キシシランの場合、トリエトキシヒドロシランとアリル
ジエチルアミンとを塩化白金酸触媒存在下で作用させる
か、またはクロロプロピルトリエトキシシランとジエチ
ルアミンを作用させた後にさらにナトリウムメトキシド
を作用させ精製することにより得ることができる。
【0069】上記のようなシランカップリング剤で処理
したシリカ微粉体はトナーの環境安定性を向上させる
が、更なる耐湿性、流動性および転写性を向上させるた
めに更にシリコーンオイルで処理しても良い。シリコー
ンオイル処理により、シリカ微粉体の滑り性が向上する
ため、トナーの流動性が高まり、感光ドラムからの転写
性を一段と良くすることができる。
【0070】シリカ微粉体の疎水化度は90%以上(好
ましくは95%以上)であることが好ましい。疎水化度
がこれ以下であると高湿下でのシリカ微粉体の水分吸着
により高品位の画像が得られにくくなる。
【0071】本発明に用いられる添加剤Aの使用量は、
着色剤含有樹脂粒子重量に対して0.01〜5重量%で
あり、好ましくは0.05〜2重量%である。この添加
量は、添加剤Bの使用量とも関係するが、0.01重量
%未満では適度な流動性が達成できにくくなり、5重量
%を超えるとトナー飛散やカブリの劣化などの問題が生
じやすい。また、添加剤Bの使用量は添加剤Aの使用量
より少なくすることが安定化のためには好ましい。トナ
ーの帯電安定化に有効なのはカラートナーの過剰帯電を
中和できる逆極性樹脂微粒子である。この様な効果を発
揮するには樹脂微粒子の粒径が20〜200mμであ
り、添加量がカラートナーに対して0.1〜5.0重量
%の範囲で用いることがよい。
【0072】必要に応じて本発明に組み合わされる逆極
性樹脂粒子を構成するモノマーは特に限定されるもので
はないが、トナーの帯電量を考慮し選択する必要があ
る。本発明に用いることのできる付加重合性を有するモ
ノマーの具体例として次の各モノマーを挙げることがで
きる。
【0073】スチレンおよびその誘導体、例えばスチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチ
ルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキ
シルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレンの
如きアルキルスチレン、フロロスチレン、クロロスチレ
ン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレ
ンの如きハロゲン化スチレン、更にニトロスチレン、ア
セチルスチレン、メトキシスチレン等が挙げられる。
【0074】付加重合性不飽和カルボン酸類、即ちアク
リル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロト
ン酸、α−メチルクロトン酸、α−エチルクロトン酸、
イソクロトン酸、チグリン酸、ウンゲリカ酸の如き付加
重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸、またはマレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン
酸、グルタコン酸、ジヒドロムコン酸の如き付加重合性
不飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
【0075】これらカルボン酸の金属塩化したものも用
いることができ、この金属塩化は重合終了後に行うこと
ができる。
【0076】また、前記付加重合性不飽和カルボン酸と
アルキルアルコール、ハロゲン化アルキルアルコール、
アルコキシアルキルアルコール、アラルキルアルコー
ル、アルケニルアルコールの如きアルコールとのエステ
ル化物等が挙げられる。そして、上記アルコールの具体
例としてメチルアルコール、エチルアルコール、プロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、
ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルア
ルコール、ノニルアルコール、ドデシルアルコール、テ
トラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコールの如き
アルキルアルコール;これらアルキルアルコールを一部
ハロゲン化したハロゲン化アルキルアルコール;メトキ
シエチルアルコール、エトキシエチルアルコール、エト
キシエトキシエチルアルコール、メトキシプロピルアル
コール、エトキシプロピルアルコールの如きアルコキシ
アルキルアルコール;ベンジルアルコール、フェニルエ
チルアルコール、フェニルプロピルアルコールの如きア
ラルキルアルコール;アリルアルコール、クロトニルア
ルコールの如きアルケニルアルコールが挙げられる。
【0077】さらに、前記付加重合性不飽和カルボン酸
より誘導されるアミドおよびニトリル;エチレン、プロ
ピレン、ブテン、イソブチレンの如き脂肪族モノオレフ
ィン;塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、1,2
−ジクロルエチレン、1,2−ジブロムエチレン、1,
2−ジヨードエチレン、塩化イソプロペニル、臭化イソ
プロペニル、塩化アリル、臭化アリル、塩化ビニリデ
ン、弗化ビニル、弗化ビニリデンの如きハロゲン化脂肪
族オレフィン;1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジ
エン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエン、3
−メチル−2,4−ヘキサジエンの如き共役ジエン系脂
肪族ジオレフィンが挙げられる。
【0078】更に酢酸ビニル類、ビニルエーテル類;ビ
ニルカルバゾール、ビニルピリジン、ビニルピロリドン
等の含窒素ビニル化合物が挙げられる。
【0079】微粉末にはこれらモノマー1種または2種
以上を重合したものを用いることができる。
【0080】逆極性樹脂粒子は1種類だけを用いること
に限定されるものではなく、複数の種類を併用すること
ができる。
【0081】本発明に用いられる逆極性樹脂粒子の製造
方法としては、スプレードライ法、懸濁重合法、乳化重
合法、ソープフリー重合法、シード重合法、機械粉砕法
など、球形微粒子を製造できる方法ならどの方法でも用
いることができる。この中で特に適しているものとし
て、残存乳化剤が皆無であるため、トナーの帯電性を阻
害せず比電気抵抗の環境変動が少ないソープフリー重合
法があげられるが、特に限定されるものではない。
【0082】逆極性樹脂粒子は、必要に応じて粒子表面
処理を施しても良い。表面処理の方法としては、鉄、ニ
ッケル、コバルト、銅、亜鉛、金、銀等の金属を蒸着法
やメッキ等で表面処理する方法、または上記金属や磁性
体、導電性酸化亜鉛等の金属酸化物などをイオン吸着
や、外添などにより固定させる方法、顔料または染料、
さらには重合体樹脂等々摩擦帯電可能な有機化合物をコ
ーティングや外添などにより担持させても良い。
【0083】逆極性樹脂粒子の分子量分布は、ピーク分
子量が1万〜500万の範囲にある必要があり、好まし
くは、2万〜100万の範囲にあるのが良い。ピーク分
子量が500万より大きい場合は、カラートナーの定着
性に悪影響を与え、1万よりも小さい場合には、磁性粒
子を汚染したり、耐ブロッキング性が悪くなる。
【0084】本発明においては前述のチタン微粒子を使
用することで、重量平均粒径4〜10μのトナーの場合
でも、良好に上記範囲の凝集度、カサ密度を満足するこ
とができる。
【0085】着色剤含有樹脂粒子の平均粒径を4〜10
μと小さくすると、トナーの凝集度が高くなり、カサ密
度が大きくなり、トナーホッパーから現像器内のトナー
容器へのトナー搬送性の低下あるいは、帯電不良の問題
が発生しやすかった。
【0086】トナーの凝集度を下げる目的で、例えばB
ET表面積の大きいコロイダルシリカ微粒体を添加する
のが一般的であるが、コロイダルシリカ微粒体を添加す
ると、どうしても、環境安定性が低下しやすく、高湿下
でのトナーの摩擦帯電量の低下や、低湿下でのトナーの
摩擦帯電量の増加が生じてしまい、適正な画像濃度を達
成するのが難しくなってしまう。
【0087】従来のチタン微粒子においても、一次粒子
径は20mμ程度の小さいものもあるが、これらのチタ
ン微粒子はその製法上、一次粒子の凝結粒子または凝集
体が多く、本発明の目的とするトナーの凝集度、カサ密
度を満足することが困難であった。
【0088】本発明に係る着色剤含有樹脂粒子には、荷
電特性を安定化するために荷電制御剤を配合しても良
い。その際着色剤含有樹脂粒子の色調に影響を与えない
無色または淡色の荷電制御剤が好ましい。負荷電制御剤
としては例えばアルキル置換サリチル酸の金属錯体(例
えばジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯体また
は亜鉛錯体)の如き有機金属錯体が挙げられる。負荷電
制御剤を着色剤含有樹脂粒子に配合する場合には結着樹
脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましく
は0.5〜8重量部添加するのが良い。
【0089】本発明のトナーとキャリアとを混合して二
成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤
中、2〜12重量%、好ましくは3〜9重量%のトナー
濃度にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が
2重量%未満では画像濃度が低くなりやすく、12重量
%を越えるとカブリや機内飛散を増加せしめ、現像剤の
耐用寿命を短めやすい。
【0090】本発明に使用される着色剤としては、非磁
性トナーとしては公知の染顔料、例えばフタロシアニン
ブルー、インダスレンブルー、ピーコックブルー、パー
マネントレッド、レーキレッド、ローダミンレーキ、ハ
ンザイエロー、パーマネントイエロー、ベンジジンイエ
ロー等を使用することができる。その含有量としては、
OHP用フィルムの透過性に対し敏感に反映するため
に、結着樹脂100重量部に対して12重量部以下であ
り、好ましくは0.5〜9重量部である。磁性体を使用
して磁性トナーとすることもできる。
【0091】本発明のトナーには必要に応じてトナーの
特性を損ねない範囲で添加剤を混合しても良い。そのよ
うな添加剤としては、例えば有機樹脂粒子、金属酸化物
の如きの帯電助剤、あるいはテフロン、ステアリン酸亜
鉛、ポリフッ化ビニリデンの如き滑剤、あるいは定着助
剤(例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピ
レンなど)が挙げられる。
【0092】本発明の着色剤含有樹脂粒子およびトナー
の製造にあたっては、熱ロール、ニーダー、エクストル
ーダーの如き熱混練機によって構成材料を良く混練した
後、機械的に粉砕し、粉砕粉を分級してトナーを得る方
法;結着樹脂溶液中に着色剤の如き材料を分散した後、
噴霧乾燥することにより得る方法;結着樹脂を構成すべ
き重合性単量体に所定材料を混合して単量体組成物を
得、この組成物の乳化懸濁液を重合させることによりト
ナーを得る懸濁重合によるトナー製造法が応用できる。
【0093】着色剤含有樹脂粒子に使用する結着物質と
しては、従来電子写真用トナー結着樹脂として知られる
各種の材料樹脂が用いられる。
【0094】例えば、ポリスチレン;スチレン・ブタジ
エン共重合体、スチレン・アクリル共重合体、スチレン
−メタクリル共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ
エチレン重合体;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・ビニルアルコール共重合体のようなエチレン系共
重合体;フェノール系樹脂;エポキシ系樹脂;アクリル
フタレート樹脂;ポリアミド樹脂;ポリエステル樹脂;
マレイン酸系樹脂が挙げられる。いずれの樹脂もその製
造方法は特に制約されるものではない。
【0095】これらの樹脂の中で、特に負帯電能の高い
ポリエステル系樹脂を用いた場合に本発明の効果は絶大
である。ポリエステル系樹脂は、定着性にすぐれ、カラ
ートナーの結着樹脂に適している反面、負帯電能が強
く、トナーの摩擦帯電量が過大になりやすいが、本発明
における着色剤含有樹脂粒子にポリエステル樹脂を用い
ると弊害は改善され、優れたトナーが得られる。
【0096】特に、次式
【0097】
【外3】 (式中RおよびR′はエチレンまたはプロピレン基であ
り、xおよびyはそれぞれ1以上の整数であり、x+y
の平均値は2〜10である。)で代表されるビスフェノ
ール誘導体もしくはビスフェノール置換体をジオール成
分とし、2価以上のカルボン酸またはその酸無水物また
はその低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分
(例えばフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸
など)とを共縮重合したポリエステル樹脂がシャープな
溶融特性を有するので、好ましい。
【0098】本発明のトナーとキャリアとを混合して二
成分系現像剤として使用する場合には、キャリア表面の
被覆樹脂として電気絶縁性樹脂を用いることが好まし
く、トナー材料または/およびキャリア芯材材料により
適宜選択される。本発明においては、キャリア芯材表面
との接着性を向上するために、被覆樹脂として、少なく
ともアクリル酸(またはそのエステル)単量体およびメ
タクリル酸(またはそのエステル)単量体から選ばれる
少なくとも一種の単量体を使用した樹脂を使用すること
が好ましい。特にトナー材料として、負帯電能の高いポ
リエステル樹脂を使用した着色材含有樹脂粒子を用いた
場合、帯電を安定化する目的で、被覆樹脂をスチレン系
単量体との共重合体とすることが好ましい。スチレン系
単量体の共重合重量比は5〜70重量%とすることが好
ましい。
【0099】本発明に使用できるキャリア芯材の被覆樹
脂用モノマーとしては、スチレン系モノマーとして、ス
チレンモノマー、クロロスチレンモノマー、α−メチル
スチレンモノマー、スチレン−クロロスチレンモノマー
などがあり;アクリル系モノマーとしては、アクリル酸
エステルモノマー(アクリル酸メチルモノマー、アクリ
ル酸エチルモノマー、アクリル酸ブチルモノマー、アク
リル酸オクチルモノマー、アクリル酸フェニルモノマ
ー、アクリル酸2エチルへキシルモノマー)があり;メ
タクリル酸エステルモノマー(メタクリル酸メチルモノ
マー、メタクリル酸エチルモノマー、メタクリル酸ブチ
ルモノマー、メタクリル酸フェニルモノマー)がある。
【0100】本発明に使用されるキャリア芯材(磁性粒
子)としては、例えば表面酸化または未酸化の鉄、ニッ
ケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類
の如き金属およびそれらの合金またはフェライトの如き
酸化物などが使用できる。その製造方法として特別な制
約はない。
【0101】次に本発明のトナーを使用して非磁性一成
分トナー現像を行う場合の現像装置の一例を説明する。
必ずしもこれに限定されるものではない。図1に、潜像
保持体上に形成された静電像を現像する装置を示す。潜
像保持体1において、潜像形成は図示しない電子写真プ
ロセス手段または静電記録手段により成される。現像剤
担持体2は、アルミニウムあるいはステンレス等からな
る非磁性スリーブからなる。非磁性一成分カラートナー
はホッパー3に貯蔵されており、供給ローラー4により
現像剤担持体2上へ供給される。供給ローラー4は現像
後の現像剤担持体2上のトナーのはぎ取りも行ってい
る。現像剤担持体2上に供給されたトナーは現像剤塗付
ブレード5によって均一かつ薄層に塗付される。現像剤
塗付ブレード5と現像剤担持体2との当接圧力は、スリ
ーブ母線方向の線圧として、3〜250g/cm、好ま
しくは10〜120g/cmが有効である。当接圧力が
3g/cmより小さい場合、トナーの均一塗付が困難に
なり、トナーの帯電量分布がブロードになり、カブリや
飛散の原因となりやすい。当接圧力が250g/cmを
超えると、トナーに大きな圧力がかかるために、トナー
どうしが凝集したり、あるいは粉砕されやすく好ましく
ない。当接圧力を3〜250g/cmに調整することで
小粒径トナーの凝集を良好にほぐすことが可能になり、
トナーの摩擦帯電量を瞬時に立ち上げることが可能にな
る。現像剤塗付ブレード5は、所望の極性にトナーを帯
電するに適した摩擦帯電系列の材質のものを用いること
が好ましい。
【0102】本発明においては、シリコーンゴム、ウレ
タンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等が好適である。
導電性ゴムを使用すれば、トナーが過剰に摩擦帯電する
のを防ぐことができて好ましい。更に必要に応じて、ブ
レード5の表面コートを行ってもよい。特に、ネガトナ
ーとして使用する場合、ポリアミド樹脂の如き正帯電性
樹脂をコートするのが好適である。
【0103】ブレード5により現像剤担持体2上にトナ
ーを薄層コートするシステムにおいては、充分な画像濃
度を得るために、現像剤担持体2上のトナー層の厚さを
現像剤担持体2と潜像保持体1との対向空隙長よりも小
さくし、この空隙に交番電場を印加することが好まし
い。図1に示すバイアス電源6により、現像剤担持体2
と潜像保持体1間に交番電場または交番電場に直流電場
を重畳した現像バイアスを印加することにより、現像剤
担持体2上から潜像保持体1上のトナーの移動を容易に
し、更に良質の画像を得ることができる。
【0104】以下に、本発明における各物性の測定法に
ついて述べる。
【0105】(1)摩擦帯電量測定:測定法を図2を用
いて詳述する。
【0106】図2はトナーのトリボ電荷量を測定する装
置の説明図である。先ず、底に500メッシュのスクリ
ーン23のある金属製の測定容器22に摩擦帯電量を測
定しようとする着色剤含有樹脂粒子またはトナーと鉄粉
の重量比1:19の混合物約0.5〜1.5g(また、
外添剤の場合には、1:99の混合物)を50〜100
ml容量のポリエチレン製のビンに入れ、約10〜40
秒間手で振盪し、金属製のフタ24をする。このときの
測定容器22全体の重量を秤りW1(g)とする。次
に、吸引機21(測定容器22と接する部分は少なくと
も絶縁体)において、吸引口27から吸引し、風量調節
弁26を調整して真空計25の圧力を250mmAqと
する。この状態で充分(好ましくは2分間)吸引を行い
トナーを吸引除去する。このときの電位計29の電位を
V(ボルト)とする。ここで28はコンデンサーであり
容量をC(μF)とする。また、吸引後の測定容器全体
の重量を秤りW2(g)とする。このトナーの摩擦帯電
量(μc/g)は下式の如く計算される。
【0107】
【外4】 (但し、測定条件は23℃、60%RHとする。)
【0108】(2)トナー粒度測定:粒度分布について
は、種々の方法によって測定できるが、本発明において
はコールターカウンターを用いて行った。
【0109】測定装置としてはコールターカウンターT
A−II型(コールター社製)を用い、個数平均分布、
体積分布を出力するインターフェース(日科機製)およ
びCX−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接
続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaC
l水溶液を調製する。測定法としては前記電解水溶液1
00〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好まし
くはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml
加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁
した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行
い、前記コールターカウンターTA−II型により、ア
パチャーとして100μmアパチャーを用いて、着色剤
含有樹脂粒子またはトナー粒子の体積、個数を測定して
2〜40μmの体積分布と個数分布とを算出する。それ
から本発明に係るところの、体積分布から求めた重量基
準の重量平均径(D4)(各チャンネルの中央値をチャ
ンネルごとの代表値とする)、体積分布から求めた重量
基準の粗粉量(16.0μm以上)、個数分布から求め
た個数基準の微粉個数(5.04μm以下)を求める。
【0110】(3)凝集度測定:試料または外添剤を有
するトナーの流動特性を測定する一手段として凝集度を
用いる。凝集度の値が大きいほど試料の流動性は悪いと
判断する。
【0111】測定装置としては、パウダーテスター(細
川ミクロン社製)を用いる。
【0112】測定法としては、振動台に200メッシ
ュ、100メッシュ、60メッシュのフルイを目開の狭
い順に、すなわち60メッシュフルイが最上位にくるよ
うに200メッシュ、100メッシュ、60メッシュの
フルイ順に重ねてセットする。
【0113】このセットした60メッシュフルイ上に正
確に秤量した試料5gを加え、振動台への入力電圧を2
1.7Vになるようにし、その際の振動台の振幅が60
〜90μの範囲に入るように調整し(レオスタット目盛
約2.5)、約15秒間振動を加える。その後、各フル
イ上に残った試料の重量を測定して下式にもとづき凝集
度を得る。
【0114】
【外5】
【0115】試料は23℃、60%RHの環境下で約1
2時間放置したものを用い、測定環境は23℃、60%
RHである。
【0116】(4)カサ(見掛け)密度測定:パウダー
テスター(細川ミクロン製)を用い、見掛け密度を測定
する。測定としては、振動台に60メッシュフルイをセ
ットし、その真下にあらかじめ重量を測定した見掛け密
度測定用カップ(内容量100cc)を置く。
【0117】次にレオスタット目盛を2.0に合わせ振
動を開始する。この振動している60メッシュフルイ上
部から静かに測定試料を、前記測定用カップに入るよう
に流出させる。
【0118】カップに山盛り試料が充填されたら、振動
を停止し、山盛のカップ上面をブレードによりすり切
り、天秤により正確に秤量する。
【0119】測定用カップは100ccの内容量となっ
ているため見掛け密度(g/cm3)=試料の重量÷1
00より求めることができる。
【0120】試料は23℃、60%RHの環境下で約1
2時間放置したものを用い、測定環境は23℃、60%
RHである。
【0121】(5)疎水化度測定 メタノール滴定試験は、疎水化された表面を有する無機
微粒子の疎水化度を確認する実験的試験である。
【0122】供試無機微粒子(例えば、酸化チタン微粉
体)0.2gを容量250mlの三角フラスコ中の水5
0mlに添加する。メタノールをビューレットから無機
微粒子の全量が湿潤されるまで滴定する。この際フラス
コ内の溶液はマグネチックスターラーで常時撹拌する。
その終点は無機微粒子の全量が液体中に懸濁されること
によって観察され、疎水化度は終点に達した際のメタノ
ールおよび水の液状混合物中のメタノール百分率として
表わされる。
【0123】
【実施例】以下に酸化チタン微粒体の製造例と、本発明
の実施例および比較例により、本発明を詳細に説明す
る。部および%は重量基準である。
【0124】酸化チタン微粒子製造例1(本発明) 原料にチタンテトライソプロポキシドを使用した。ケミ
カルポンプで原料をごく少量ずつ、チッ素ガスをキャリ
アガスとして使用して、200℃に加熱したベーパライ
ザーのグラスウールに送り込んで蒸発させ、反応器内で
温度320℃で加熱分解した後、チッ素ガスをキャリア
ガスとして、ヘキサメチルジシラザンガスで疎水化処理
すると同時に急冷却を行い、生成物を補集し、摩擦帯電
量−20μc/g、平均一次粒子径20mμ、BET比
表面積130m2/g、疎水化度70%、カーボン含有
量7%である球状酸化チタン微粒子Iを得た。この酸化
チタン微粒子は、X線回折によりアモルファス状である
ことを確認した。
【0125】酸化チタン微粒子製造例2(本発明) ヘキサメチルジシラザンのかわりにメチルトリエトキシ
シランを使用する以外は製造例1と同様に行い、摩擦帯
電量−17μc/g、平均一次粒子径20mμ、BET
比表面積120m2/g、疎水化度65%カーボン含有
量6%であるアモルファス状の球状酸化チタン微粒子I
Iを得た。
【0126】酸化チタン微粒子製造例3(本発明) チタンテトライソプロポキシドのかわりにチタンテトラ
ノルマルプロポキシドを使用し、ベーパライザーの湿度
を220℃、反応器の温度を270℃にした以外は製造
例1と同様にして、摩擦帯電量−19μc/g、平均一
次粒子径32mμ、BET比表面積100m2/g疎水
化度70%、カーボン含有量5.5%であるアモルファ
ス状の球状酸化チタン微粒子IIIを得た。
【0127】酸化チタン微粒子製造例4(参考例) ヘキサメチルジシラザンを使用しない以外は実施例1と
同様に行い、摩擦帯電量0μc/g、平均一次粒子径2
0mμBET比表面積150m2/g、疎水化度0、カ
ーボン含有量0.2%であるアモルファス状の親水性の
球状酸化チタン微粒子IVを得た。
【0128】酸化チタン微粒子製造例5(比較例) 加熱分解温度を800℃にする以外は製造例1と同様に
行い、摩擦帯電量−33μc/g、平均一次粒子径20
mμ、BET比表面積75m2/g、疎水化度80%、
カーボン含有量4.5%であるアモルファス状の球状酸
化チタン微粒子Vを得た。
【0129】酸化チタン微粒子の製造例6(比較例) 加熱分解後、急冷却を行わない以外は製造例1と同様に
行い、摩擦帯電量−24μc/g、平均一次粒子径25
mμ、BET比表面積120m2/g、疎水化度70
%、カーボン含有量6.5%であるアモルファス状の球
状酸化チタンVIを得た。
【0130】酸化チタン微粒子の製造例7(比較例) 四塩化チタンを気相中で800℃で加熱分解して摩擦帯
電量0μc/g、平均一次粒子径25mμ、BET比表
面積80m2/g、疎水化度0であるアモルファスの球
状酸化チタン/VIIを得た。
【0131】酸化チタン微粒子の製造例8(比較例) 球状酸化チタンVIIを気相中でヘキサメチルジシラザ
ンで疎水化処理し、摩擦帯電量12μc/g、平均一次
粒子径25mμ、BET比表面積70m2/g、疎水化
度50%、カーボン含有量3.8%である球状酸化チタ
ンVIIIを得た。
【0132】酸化チタン微粒子の製造例9(比較例) 硫酸チタン水溶液中で中和した後、生成した沈殿物を焼
成する硫酸法で製造して、摩擦帯電量−2.5μc/
g、平均一次粒子径200mμ、BET比表面積50m
2/gのルチル型酸化チタンIXを得た。
【0133】実施例1 ・プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合して得
られたポリエステル樹脂100部 ・フタロシアニン顔料 4部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部
【0134】上記材料をヘンシェルミキサーにより十分
予備混合を行い、2軸式押出し機で溶融混練し、冷却後
ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次
いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。
更に得られた微粉砕物を分級して重量平均粒径約8μm
の着色剤含有樹脂粒子(摩擦帯電量−20.5μc/
g)を得た。
【0135】この着色剤含有樹脂粒子と製造例1の酸化
チタン微粒子Iの0.5重量%とをヘンシェルミキサー
で混合し、シアントナーとした。このシアントナーは、
重量平均径が7.9μであった。着色剤含有樹脂粒子上
の酸化チタン微粒子の平均粒径は36mμであった。
【0136】重量平均粒径45μ(35μ未満が4.2
重量%、35〜40μが9.5重量%、74μ以上が
0.2%の粒度分布)を有するCu−Zn−Fe系フェ
ライトキャリアに、スチレン80重量%およびメチルメ
タクリレート20重量%からなる共重合体(数平均分子
量35,000重量平均分子量76,000)を、0.
5%コーティングしたコートフェライトキャリア95部
と、シアントナー5部混合し現像剤とした。
【0137】この現像剤を用いて市販の普通紙カラー複
写機(カラーレーザーコピア500、キヤノン製)にて
現像コントラストを300Vに設定し、23℃、/65
%下で画出しを行った。得られた画像はマクベスRD9
18型でSPIフィルターを使用して反射濃度測定を行
った(以後の画像濃度測定方法も同様)。トナー画像濃
度は1.49と高く、カブリもない鮮明なものであっ
た。以後、更に10,000枚のコピーを行ったが、そ
の間の濃度変動は0.09と小さく、カブリ、鮮明さも
初期と同等のものが得られた。低温低湿下(20℃、1
0%RH)においても現像コントラストを300Vに設
定し、画出しを行ったところ、画像濃度は、1.45と
高く、低湿下での帯電量制御に効果があった。
【0138】OHP用フィルムにシアントナー像を転写
し、定着したものをオーバーヘッドプロジェクタで透光
したところ鮮明なシアン色の像がスクリーン上に投影さ
れた。
【0139】高温高湿下でも(30℃/80%)同様に
現像コントラストを300Vに設定し、画出しを行った
ところ、画像濃度も1.52と非常に安定で良好な画像
が得られた。
【0140】更に23℃/60%RH、20℃/10
%、30℃/80%、の各環境に1カ月放置後の初期画
像においても、全く異常は認められなかった。
【0141】表1にトナー物性、表2に各環境における
帯電量および画像特性を示す(以下同様)実施例2及び3 酸化チタン微粒子IIおよびIIIを使用する以外は、
実施例1と同様にしてトナーおよび現像剤を調製し実施
例1同様にしてテストしたところ良好な結果が得られ
た。
【0142】実施例4(参考例) 酸化チタン微粒子IVを使用する以外は実施例1と同様
にしてトナーおよび現像剤を調製し、高温高湿環境下
(30℃/80%)下でテストしたところ、若干実施例
1に比べて画像濃度が高くなり安定性に欠けてしまった
が、実用上はまったく問題はなかった。
【0143】比較例1 酸化チタン微粒子Vを使用する以外は、実施例1と同様
にしてトナーおよび現像剤を調製したところ、着色剤含
有樹脂粒子上の平均分散粒子径が100mμと大きく、
トナーの凝集度が19%と大きく、画出しテストでは画
質劣化を生じた。
【0144】比較例2 酸化チタン微粒子Vを1.5%使用する以外は、比較例
1と同様に行ったところ、トナーの凝集度は5.2%と
低下したが、トナーの帯電量が低く、トナー飛散が生じ
てしまった。
【0145】比較例3 酸化チタン微粒子VIを使用する以外は、実施例1と同
様に行ったところ、着色剤含有樹脂粒子上の平均粒子径
が90mμと大きく画質劣化を生じた。
【0146】比較例4 酸化チタン微粒子Iのかわりにジメチルジクロロシラン
で処理したシリカ微粉体(平均一次粒子径10mμ、B
ET220m2/g疎水化度70%)を使用する以外
は、実施例1と同様に行ったところ20℃/10%下で
帯電が高くなり画像濃度が低下した。
【0147】比較例5及び6 酸化チタンVII〜IXを使用する以外は、実施例1と
同様に行ったところ画質劣化を生じた。
【0148】実施例5 市販のカラー複写機(カラーレーザーコピア500、キ
ヤノン製)の現像器を図1に示すように改造し、キャリ
アを使用しなくトナーのみを使用する以外は実施例1と
同様にして画出しを行ったところ良好な結果が得られ
た。このときトナー塗布ブレードはウレタン弾性ブレー
ド上にポリアミド樹脂をコートしたものを使用した。
【0149】
【表1】
【0150】
【表2】
【0151】実施例6 ・プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合して得
られたポリエステル樹脂100重量部 ・C.I.ピグメントイエロー17 3.5重量部 ・ジーターシャリーブチルサリチル酸のクロム錯塩 4
重量部
【0152】上記材料を使用して実施例1と同様にして
重量平均粒径約8μの着色剤含有樹脂粒子(摩擦帯電量
−22.7μc/g)を得た。得られた着色剤含有樹脂
粒子99.5重量部と酸化チタン微粒子Iの0.5重量
部とを混合してイエロートナーを調製した。イエロート
ナーは、重量平均粒径が7.9μであり、着色剤含有樹
脂粒子上の酸化チタン微粒子の平均分散径は37mμで
あり、イエロートナーの凝集度は3.3%であり、イエ
ロートナーのカサ密度は0.43グラム/cm3であっ
た。
【0153】次に、実施例1と同様にして、イエロート
ナー5重量部とコートフェライトキャリア95重量部と
を混合して、二成分系現像剤を得、実施例1と同様にし
て画出ししたところ良好なイエロートナー像が得られ
た。
【0154】OHPフィルムにイエロートナー像を転写
し、定着したものをオーバーヘッドプロジェクタで透光
したところ、鮮明なイエロー色の像がスクリーン上に投
影された。
【0155】実施例7 ・プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合して得
られたポリエステル樹脂100重量部 ・ローダミン系顔料 4重量部 ・ジーターシャリーブチルサリチル酸のクロム錯塩 4
重量部
【0156】上記材料を使用して実施例1と同様にし
て、重量平均粒径約8μの着色剤含有樹脂粒子(摩擦帯
電量−21.3μc/g)を得た。得られた着色剤含有
樹脂粒子99.5重量部と酸化チタン微粒子Iの0.5
重量部とを混合してマゼンタトナーを調製した。マゼン
タトナーは、重量平均粒径が7.9μであり、着色剤含
有樹脂粒子上の酸化チタン微粒子の平均分散径は、35
mμであり、イエロートナーの凝集度は3.1%であ
り、イエロートナーのカサ密度は0.42g/cm3
あった。
【0157】次に、実施例1と同様にして、マゼンタト
ナー5重量部とコートフェライトキャリア95重量部と
を混合して、二成分系現像剤を得、実施例1と同様にし
て画出ししたところ良好なマゼンタトナー像が得られ
た。
【0158】OHP用フィルムにマゼンタトナー像を転
写し、定着したものをオーバーヘッドプロジェクタで透
光したところ、鮮明なマゼンタ色の像がスクリーン上に
投影された。
【0159】実施例8 実施例1で調製したシアントナー含有二成分系現像剤、
実施例6で調製したイエロートナー含有二成分系現像剤
および実施例7で調製したマゼンタトナー含有二成分系
現像剤を使用し、普通紙カラー複写機(カラーレーザー
コピア500)を使用してフルカラー画像の画出し試験
を行ったところ、良好フルカラー画像が得られ、各色の
混色状態は良好であった。
【0160】OHP用フィルムに多色トナー像を転写
し、定着して形成したフルカラー画像を有するOHP用
フィルムをオーバーヘッドプロジェクタで透光したとこ
ろ、鮮明なフルカラーの像がスクリーン上に投影され
た。
【0161】本発明によれば、外添剤である酸化チタン
微粒子の改良、特に比較的低温で揮発性チタン化合物を
気相熱分解反応後に急冷却と同時に疎水化処理をするこ
とにより得たものを使用することによって、トナーは、
種々の環境での帯電安定化が図れ、また良好な流動性を
示す。
【0162】酸化チタン微粒子製造例10 原料にチタンテトライソプロポキシドを使用する。ケミ
カルポンプで原料をごく少量づつ200℃に加熱したベ
ーパライザノのグラスウールに送り込んで蒸発させ、反
応器とそれに続く冷却管に導入し、350℃で加熱分解
すると生成物が冷却管に付着した。その後、冷却管に付
着した生成物を捕獲し、酸化チタン微粒子を得た。この
とき原料の導入にはキャリアガスとしてヘリウムを使用
し、反応器の内壁にはあらかじめ酸化チタン微粒子を付
着させておいた。
【0163】得られた酸化チタン微粒子を透過電子顕微
鏡で観察し、視野中の100個の粒子径を測定して平均
粒子径を求めたところ25mμであった。また、X線回
折による分析でアモルファスであることが確認された。
酸化チタン微粒子の摩擦帯電量は、0μc/gであっ
た。
【0164】酸化チタン微粒子製造例11 原料にチタンテトラノルマルプロポキシドを使用し、ベ
ーパライザーの温度を220℃、反応器の温度を280
℃にした以外は製造例10と同様にして酸化チタン微粒
子を得た。
【0165】得られた酸化チタン微粒子を透過電子顕微
鏡で観察し、製造例10と同様にして平均粒子径を求め
たところ35mμであり、X線回折による分析でアモル
ファスであることが確認された。酸化チタン微粒子の摩
擦帯電量は、0μc/gであった。
【0166】実施例9 ・プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合して得
られたポリエステル樹脂100部 ・フタロシアニン顔料 4部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部
【0167】上記材料をヘンシェルミキサーにより十分
予備混合を行い、3本ロールミルで2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗
粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で微
粉砕した。更に得られた微粉物を分級して、着色剤含有
樹脂粒子(摩擦帯電量−22.4μc/g)を得た。
【0168】着色剤含有樹脂粒子に、製造例10の酸化
チタン微粒子0.7%と、粒径50mμのアクリル系逆
極性樹脂粒子、0.3%をヘンシェルミキサーで混合
し、シアントナーとした。このシアントナーは、重量平
均径が7.9μであった。
【0169】重量平均粒径45μ(35μ未満が4.2
重量%、35〜40μが9.5重量%、74μ以上が
0.2重量%の粒度分布を有する)Cu−Zn−Fe系
フェライトキャリアに、スチレン成分50%、メチルメ
タクリレート成分20%、2−エチルヘキシルアクリレ
ート成分30%からなる共重合体(数平均分子量212
50、重量平均分子量52360)を0.5%コーティ
ングしたキャリア95部と、シアントナー5部とを混合
し現像剤とした。
【0170】この現像剤を用いて市販の普通紙カラー複
写機(カラーレーザーコピア500、キヤノン製)にて
現像コントラストを300Vに設定し、23℃/65%
下で画出しを行った。得られた画像はマクベスRD91
8型でSPIフィルターを使用して反射濃度測定を行っ
た(以後の画像濃度測定方法も同様)。この画像濃度は
1.49と高く、カブリもない鮮明なものであった。以
後更に10,000枚のコピーを行ったがその間の濃度
変動は0.09と小さく、カブリ、鮮明さも初期と同等
のものが得られた。低温低湿下(20℃、10%RH)
においても現像コントラストを300Vに設定し、画出
しを行ったところ、画像濃度も1.45と高く、低湿下
での帯電量制御に効果があった。
【0171】高温高湿下でも(30℃/80%)同様に
現像コントラストを300Vに設定し、画出しを行った
ところ、画像濃度も1.56と非常に安定で良好な画像
が得られた。
【0172】更に23℃/60%RH、20℃/10
%、30℃/80%、の各環境に1カ月放置後の初期画
像においても、異常は認められなかった。
【0173】実施例10 外添剤として製造例11の酸化チタン微粒子を使用した
以外は実施例9と同様にして画出しを行った。画像濃度
は、20℃/10%下で1.44〜1.53;23℃/
65%下で1.47〜1.55;30℃/80%下で
1.50〜1.57であり、良好な結果が得られた。
【0174】実施例11 市販のカラー複写機(カラーレーザーコピア500、キ
ヤノン製)の現像器を図1に示す様に改造し、キャリア
を使用しない以外は実施例9と同様にして画出しを行っ
た。画像濃度は20℃/10%下で1.46〜1.5
3;23℃/65%下で1.50〜1.58;30℃/
80%下で1.56〜1.60であり、良好な結果が得
られた。
【0175】実施例12 外添剤として製造例10の酸化チタンにチタン系カップ
リング剤で疎水処理した疎水化度22%酸化チタン微粒
子(摩擦帯電量−18.7μc/g)を使用する以外は
実施例9と同様にして画出しを行った。画像濃度は、2
0℃/10%下で1.40〜1.46;23℃/65%
下で1.41〜1.47;30℃/80%下で1.50
〜1.57であり、低湿下の特性を損なうことなく、良
好な結果が得られた。
【0176】実施例13 外添剤として粒径50mμの逆極性樹脂粒子(摩擦帯電
量+60μc/g)を使用しない以外は実施例9と同様
にして画出しを行った。画像濃度は、20℃/10%下
で1.37〜1.42;23℃/65%下で1.42〜
1.53;30℃/80%下で1.50〜1.58であ
り、実施例9に比べて低湿下の画像濃度が若干低下した
ものの、良好な結果が得られた。
【0177】比較例8 外添剤として、製造例10の酸化チタン微粒子のかわり
に硫酸チタンを水溶液中で中和した後、生成した沈殿を
焼成する硫酸法で製造した粒径500mμのルチル型酸
化チタン微粒子(摩擦帯電量0μc/g)を使用する以
外は実施例9と同様にして画出しを行った。30℃/8
0%下では500枚目位より帯電量の不足による画像濃
度の上昇を生じ、3000枚付近よりトナー飛散を生じ
てしまった。
【0178】比較例9 外添剤として製造例10の酸化チタン微粒子のかわりに
ジメチルジクロロシランで処理したシリカ微粉体(B.
E.T.比表面積170m2/g、摩擦帯電量−42.
5μc/g)を使用する以外は実施例9と同様にして画
出しを行った。画像濃度が、20℃/10%下で1.2
5〜1.30;23℃/65%下で1.43〜1.5
1;30℃/80%下で1.49〜1.55であり、環
境安定性が実施例9と比較して低下した。
【0179】比較例10 実施例9において酸化チタンを使用しない以外は実施例
9と同様にして画出しを行った。流動性が不足し、初期
より大幅な画質の低下を生じた。
【0180】比較例11 外添剤として製造例10の酸化チタンを高温(800
℃)で焼結させて得た粒径300mμのアナターゼ型酸
化チタン(摩擦帯電量−1.3μc/g)を使用する以
外は実施例9と同様にして画出しを行った。画像濃度
は、20℃/10%下で1.19〜1.29;23℃/
65%下で1.40〜1.52;30℃/80%下で
1.48〜1.59であり、環境安定性が実施例9と比
較して低下した。
【0181】実施例14 ・プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合して得
られたポリエステル樹脂100部 ・フタロシアニン顔料 4部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部
【0182】上記材料をヘンシェルミキサーにより十分
予備混合を行い、2軸押出式混練機により溶融混練し、
冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕
し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕
した。更に得られた微粉砕物を分級して平均粒径8.3
μの着色剤含有樹脂粒子(摩擦帯電量−19.5μc/
g)を得た。
【0183】上記着色剤含有樹脂粒子100部に、チタ
ンイソプロポキシドから500℃の気相分解法によって
合成した平均粒径18mμ、帯電量が−2.8μc/g
の酸化チタン微粒子0.5部と、シリカ微粉体アエロジ
ル300(日本アエロジル社製)に組成物Iで示したシ
ランカップリング剤20部を処理して(150℃、2h
r)平均粒径11mμ、帯電量+30.5μc/gのシ
リカ微粉体0.4部とを合せてシアントナーとした。
【0184】
【外6】
【0185】重量平均粒径45μ(35μ未満が4.2
重量%、35〜40μが9.5重量%、74μ以上が
0.2重量%の粒度分布を有する)Cu−Zn−Fe系
フェライトキャリアに、スチレン−メタクリル酸メチル
(40:60)共重合体(重量平均分子量約120,0
00)をキシレン/メチルエチルケトン混合溶媒に溶解
させたものを使用して0.5%樹脂をコーティングした
キャリア95部と、シアントナー5部とを混合し、現像
剤とした。
【0186】この現像剤を用いて、現像コントラスト3
00Vに固定した市販の普通紙カラー複写機(カラーレ
ーザーコピア500、キヤノン製)にて、23度/65
%下で画出ししたところ、得られたトナー画像は1.5
2と高く、カブリのない鮮明なものであった。以後更
に、20,000枚のコピーを行ったが、その間の濃度
変動は0.07と小さく、カブリ、鮮明さも初期と同等
のものが得られた。低温低湿下(20℃/10%)にお
いて画出しを行ったところ、画像濃度も1.48と高
く、低湿下での帯電量制御に効果があった。
【0187】高温高湿下(30℃/80%)で画出しを
行ったところ、画像濃度も1.55と非常に安定で良好
な画像が得られた。更に23℃/60%RH、20℃/
10%、30℃/80%、の各環境に1カ月放置後の初
期画像においても、異常は認められなかった。
【0188】比較例12 実施例14において、酸化チタン微粒子を使用しない以
外は実施例14と同様に画出しを行ったところ、10℃
/10%下でカブリが認められ、連続コピー中、トナー
とキャリアの混合不良が原因と考えられるトナーの飛散
が発生したので1000枚で評価を中止した。
【0189】実施例15 実施例14において、組成物Iのかわりに下記シランカ
ップリング剤で処理したシリカ微粉体(帯電量+53μ
c/g、平均粒径12mμ)0.3部を使用する以外は
実施例14と同様に画出しを行ったところ、実施例14
同様良好な結果が得られた。
【0190】
【外7】 実施例16 実施例14において、酸化チタンをチタンカップリング
剤で処理した酸化チタン(帯電量−11.5μc/g、
平均粒径20mμ)0.7部を使用する以外は実施例1
4と同様に画出しを行ったところ、実施例14同様良好
な結果が得られた。
【0191】実施例17 実施例14において、酸化チタン微粒子1.0部、シリ
カ微粉体0.3部を混合したシアントナーを用いて、C
LC−500の現像器を図1のように非磁性一成分用に
改造して、3000枚の画出しを行ったところ、カブ
リ、トナーの飛散のない良好な結果が得られた。
【0192】
【発明の効果】本発明は上述のような特定の外添剤を使
用することによって、種々の環境下での帯電性の安定化
が図れ、優れた品質のカラー画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像装置の一例を示した説明図である。
【図2】粉体試料のトリボ電荷量を測定する装置の説明
図である。
【符号の説明】
1 潜像保持体 2 現像剤担持体 3 ホッパー 4 供給ローラー 5 現像剤塗布ブレード 6 電源

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤含有樹脂粒子及び一次
    平均粒径1〜50mμを有するアモルファス状の疎水性
    の酸化チタン微粒子を含有し、該着色剤含有樹脂粒子上
    の疎水性の該酸化チタン微粒子の平均分散粒径が5乃至
    80mμであることを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。
  2. 【請求項2】 酸化チタン微粒子は、一次平均粒径1〜
    40mμを有する請求項1の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 疎水性の酸化チタン微粒子は、一次平均
    粒径1〜30mμを有する請求項1の静電荷像現像用ト
    ナー。
  4. 【請求項4】 トナーのカサ密度が0.35乃至0.5
    g/cm3であり、トナーの凝集度が2乃至15%であ
    り、トナーの重量平均粒径が4乃至10μである請求項
    1又は3に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 疎水性の酸化チタン微粒子は、揮発性チ
    タンから600℃以下の温度で気相熱分解反応により製
    造される酸化チタン微粒子を疎水化剤で疎水化したもの
    であり、更にこの疎水性の酸化チタン微粒子は鉄粉と摩
    擦帯電させたときにトナーと同極性に帯電し、その絶対
    値が30μc/g以下であり、粒径が1乃至50mμの
    範囲にある請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷像
    現像用トナー。
  6. 【請求項6】 疎水性の酸化チタン微粒子(外添剤A)
    が鉄粉と摩擦帯電させたとき、その絶対値が20μc/
    g以下であり、外添剤の他の一つ(外添剤B)が鉄粉と
    摩擦帯電させたとき、トナーと逆極性に帯電しかつその
    絶対値が10μc/g以上であり、該外添剤Aの平均粒
    径をaμ、該外添剤Bの平均粒径をbμとしたときa≧
    bである請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現
    像用トナー。
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