JP2001116901A - プライマー組成物およびプラスチックレンズ - Google Patents

プライマー組成物およびプラスチックレンズ

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JP2001116901A
JP2001116901A JP30144999A JP30144999A JP2001116901A JP 2001116901 A JP2001116901 A JP 2001116901A JP 30144999 A JP30144999 A JP 30144999A JP 30144999 A JP30144999 A JP 30144999A JP 2001116901 A JP2001116901 A JP 2001116901A
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plastic lens
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primer
layer
hard coat
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Mitsuhiro Toda
光洋 戸田
Katsuyoshi Takeshita
克義 竹下
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は各種品質(外観、耐摩耗性、耐熱性、
耐湿性、耐衝撃性、耐候性、レンズ基材と表面処理層と
の密着性、耐久性等)の優れたプラスチック製眼鏡レン
ズを提供することを目的としたプラスチックレンズ用プ
ライマー組成物に関するもので、特に高屈折率のプラス
チックレンズ基材に対して、優れた外観と耐衝撃性、密
着性、耐候性の向上を目的とする。 【解決手段】本発明はプラスチックレンズ基材表面上
に、基材側から順にプライマー層、ハードコート層を設
けたプラスチックレンズ、あるいはさらにその表面に反
射防止膜をもうけたプラスチックレンズにおいて、プラ
イマー層にブロックイソシアネートとポリチオールを主
成分とするプラスチックレンズ用プライマー組成物によ
り形成されるポリチオウレタン樹脂を用いることによっ
て本目的が達成されることを見いだした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種品質(外観、
耐摩耗性、耐熱性、耐湿性、耐衝撃性、耐候性、レンズ
基材と表面処理層との密着性、耐久性等)の優れたプラ
スチック製眼鏡レンズを提供することを目的とし、プラ
スチックレンズ基材とハードコート層の間に設けられる
プライマー層として好適なプライマー組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズはガラスレンズに比
べ軽量で、成形性、加工性、染色性が良く、割れにくく
安全性も高いため、眼鏡レンズの分野で広く用いられて
いる。しかしプラスチックレンズは軟質で非常に傷つき
やすい為、プラスチックレンズの表面に硬度の高いハー
ドコート層をもうけ、耐擦傷性の向上をはかっている。
またプラスチックレンズ基材とハードコート層の密着性
が不充分な場合にはプラスチックレンズとハードコート
層の間にプライマー層をもうけ、密着性を向上させてい
る。さらには表面反射を防止する目的でハードコート層
の表面に無機物質を蒸着した反射防止膜をもうけている
場合もある。こうしたプラスチックレンズの表面処理に
より、プラスチックレンズの品質は高いものとなってい
る。
【0003】しかしながら、ハードコート層や反射防止
膜の表面処理を施したプラスチックレンズは、いっさい
表面処理を行っていないプラスチックレンズに比較し
て、耐衝撃性が低下するという欠点がある。特にレンズ
の中心厚が薄いマイナス度数のレンズの場合は耐衝撃性
が著しく低下し、割れやすいという欠点をもつ。これを
改善するために中心厚を厚くすると、レンズの周辺部の
厚さ(コバ厚)は非常に厚くなり、外観上好ましくな
い。またレンズの重量も重くなり、眼鏡の使用感は低下
し、実用上好ましくない。近年は屈折率の高いプラスチ
ックレンズ基材の開発が進み、これによりレンズの中心
厚、コバ厚を薄くすることが可能であるが、屈折率の高
いプラスチックレンズ基材は耐衝撃性が低く、割れやす
いという欠点をもつ。
【0004】この課題を解決するために、特開昭63−
87223号公報、特開昭63−141001号公報に
は、特定のポリアルコールとイソシアネートからなるウ
レタン樹脂のプライマー層を、レンズ基材とハードコー
ト層の間にもうける方法が開示されている。また同様に
特開平3−109502にはポリアルコールとブロック
型イソシアネートからなるウレタン樹脂のプライマー層
を用いる方法が開示されている。
【0005】もともとプライマー層はプラスチックレン
ズ基材とハードコート層の密着性を改善する目的の層で
あるが、このプライマー層に特定の樹脂を選択すること
により、プラスチックレンズの耐衝撃性を改善すること
ができる。
【0006】しかしこれらの樹脂からなるプライマー層
は屈折率が1.50前後であるため、プラスチックレン
ズ素材の屈折率が高くなると、屈折率の差により干渉縞
が発生し、外観上好ましくない。これを改善する目的
で、金属酸化物からなる微粒子をプライマー層に添加し
て、プライマー層の屈折率をプラスチックレンズ素材の
屈折率に近いものとする方法(特開平6−337376
号公報)も提案されているが、干渉縞の発生は抑えられ
るものの、金属酸化物が多くなるとプライマー層が白濁
しやすくなり、外観上好ましくないばかりでなく、密着
性、耐衝撃性も低下する。さらに特開平11−1933
55にはチオウレタン樹脂溶液のプライマー組成物を用
いてプラスチックレンズ素材の屈折率に近いものとする
方法が開示されているが、これらの樹脂によるプライマ
ー層は、一般に耐候性に劣り、時間の経過とともに表面
処理層の密着性は低下し、表面処理層がはがれ、外観上
好ましくない状態になりやすい。頻繁に屋外で使用され
る眼鏡レンズの場合、耐候性が重要な評価項目となり、
高い品質が要求される。近年はプラスチックレンズの品
質は高いものが望まれ、単にハードコート層と反射防止
膜を設けただけでなく、各種品質(外観、耐摩耗性、耐
熱性、耐湿性、耐衝撃性、耐候性、レンズ基材と表面処
理層との密着性、耐久性等)の優れたプラスチック製眼
鏡レンズ、特に耐衝撃性の優れた安全性の高い、プラス
チック製レンズの開発が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、プラ
スチックレンズ基材表面上に、基材側から順にプライマ
ー層、ハードコート層を設けたプラスチックレンズ、あ
るいはさらにその表面に反射防止膜をもうけたプラスチ
ックレンズにおいて、耐候性、耐衝撃性にすぐれ、かつ
プラスチックレンズの素材が高屈折率の場合においても
干渉縞の発生が少なく、外観上すぐれたプラスチックレ
ンズを提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はプラスチックレ
ンズ基材表面上に、基材側から順にプライマー層、ハー
ドコート層を設けたプラスチックレンズ、あるいはさら
にその表面に反射防止膜をもうけたプラスチックレンズ
において、プライマー層にブロックイソシアネートとポ
リチオールを主成分とするプラスチックレンズ用プライ
マー組成物により形成されるポリチオウレタン樹脂を用
いることによって本目的が達成されることを見いだし
た。請求項1のプラスチックレンズ用プライマー組成物
は、ブロックイソシアネートとポリチオールを主成分と
することを特徴とし、これにより耐衝撃性と密着性のよ
り向上したプライマー層の形成が可能である。密着性が
向上したことにより、耐候性もさらに改善され、耐衝撃
性、耐候性に優れたプラスチックレンズの提供が可能で
ある。またブロックイソシアネートとポリチオールから
形成されるポリチオウレタン樹脂の屈折率は、樹脂の成
分や含有量などで調節が可能であるが、基本的に高い屈
折率をもつため、プラスチックレンズ素材の屈折率が高
い場合においても、金属酸化物などの微粒子を添加する
必要が無いか、あるいは添加量を減らすことができ、こ
れによりさらに密着性を高め、さらにはプライマー層の
白濁や干渉縞の問題も改善された、外観の優れたプラス
チックレンズを提供することが可能である。また近年、
プラスチックレンズ素材は高屈折率素材(1.60以
上)の開発が望まれ、それによりレンズの中心厚、また
はコバ厚を薄くすることが可能であるが、高屈折率素材
には、チオウレタンを成分の一つとして含有するものが
あり、これらの場合はプライマー層にも類似のポリチオ
ウレタン樹脂を用いることにより、さらに密着性は向上
し、耐候性試験においても良好な安定性を示す。請求項
1のプラスチックレンズ用プライマー組成物において
は、ブロックイソシアネートがジイソシアネート、トリ
イソシアネート及びこれらの変性体から選ばれる少なく
とも1種以上のイソシアネートのブロックイソシアネー
トであることが好ましい(請求項2)。ポリイソシアネ
ートがジイソシアネートまたはトリイソシアネートの場
合は、ポリチオウレタンを形成するポリマー鎖に適度な
架橋構造が得られ、これにより耐衝撃性は向上する。し
かしさらに多官能性のテトライソシアネートなどの場合
はさらに架橋密度がまし、ポリチオウレタン樹脂の硬度
がまし、弾力性が低下することにより、充分なレンズの
耐衝撃性は得られない。同様に請求項1または2に記載
のプラスチックレンズにおいて、前記ポリチオールがジ
チオールまたは分子内にチオール基と水酸基の両方をも
つポリチオールから選ばれる少なくとも1種以上である
ことが好ましい(請求項3)。ポリチオールがジチオー
ルまたは分子内にチオール基と水酸基の両方をもつポリ
チオールの場合は、ポリチオウレタンを形成するポリマ
ー鎖に適度な架橋構造が得られ、これにより耐衝撃性は
向上するが、さらに多官能性のテトラチオールなどの場
合はさらに架橋密度がまし、ポリチオウレタン樹脂の硬
度がまし、弾力性が低下することにより、充分なレンズ
の耐衝撃性は得られない。請求項4のプラスチックレン
ズ用プライマー組成物は、請求項1から3のいずれか1
項に記載のプラスチックレンズ用プライマー組成物にお
いて、さらにSi,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,L
a,Fe,Zn,W,Zr,In,Tiから選ばれる1
種以上の金属の金属酸化物からなる、粒径1〜100ミ
リミクロンの微粒子または複合微粒子をプライマー組成
物に含むことを特徴とする。この金属酸化物の微粒子ゾ
ルをプライマー層に含むことにより、ポリチオウレタン
樹脂の屈折率を、使用するプラスチックレンズ基材の屈
折率に調整することが可能であり、屈折率の差による干
渉縞を低減し、外観を向上させる効果を有する。もちろ
ん樹脂成分の含有量を調整することにより屈折率を調整
することも可能であるが、密着性や白濁などの外観に影
響の無い範囲の添加量であれば、金属酸化物からなる微
粒子ゾルを添加することで、容易に屈折率をコントロー
ルすることができる。請求項5のプラスチックレンズ用
プライマー組成物は、請求項1から4のいずれか1項に
記載のプラスチックレンズ用プライマー組成物におい
て、さらに一般式Ti(OR)4(Rは炭素数1〜8の
アルキル基)で示されるアルコキシチタンまたはその部
分加水分解生成物をプライマー組成物に含むことを特徴
とする。Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基などのアルキル基であり、好ましくはテトラエトキシ
チタン、テトラメトキシチタン、テトラプロポキシチタ
ンである。これらこのアルコキシチタンの部分加水分解
生成物、さらにはこの2種以上のアルコキシチタンを共
加水分解させたものであってもよい。これらをプライマ
ー層に含むことにより、ポリチオウレタン樹脂の屈折率
を、使用するプラスチックレンズ基材の屈折率に調整す
ることが可能であり、屈折率の差による干渉縞を低減
し、外観を向上させる効果を有する。また密着性や耐擦
傷性も向上し、より高品質のプラスチックレンズを提供
することが可能である。請求項6に記載のプラスチック
レンズはプライマー層が請求項1から5のいずれか1項
に記載のプラスチックレンズ用プライマー組成物により
形成されるポリチオウレタン樹脂であることを特徴とす
る。請求項7のプラスチックレンズは、請求項6のプラ
スチックレンズにさらに反射防止膜をもうけることを特
徴とする。これにより表面反射による像のチラツキをお
さえるという機能を有し、さらに高付加価値のプラスチ
ックレンズを提供することが出来る。
【0009】本発明のプラスチックレンズ用プライマー
組成物はブロックイソシアネートとポリチオールを主成
分とすることを特徴とするが、ここでブロックイソシア
ネートに使用されるポリイソシアネートとしては、トル
エンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、3,3´−ジメチル−4,4´−ジフェニレンジ
イソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニ
レンジイソシアネート、t−シクロヘキサン−1,4−
ジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、水添キ
シレンジイソシアネ−ト、水添ジフェニルメタンジイソ
シアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキ
シレンジイシシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)
シクロヘキサン等のジイソシアネートと、トリフェニル
メタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフ
ェニル)チオホスフェート、リジンエステルトリイソシ
アネート、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソ
シアネートヘキサノエート、1,6,11−ウンデカン
トリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−
イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメ
チレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソ
シアネート等のトリイソシアネートがあげられる。さら
にこれらジイソシアネート、トリイソシアネートから得
られるウレタン変性体が使用可能である。ウレタン変性
体としては、アダクト体、ウレチジオン体(二量体)、
イソシアヌレート体(三量体)、カルボジイミド、アロ
ハネート変性体、ウレア変性ポリイソシアネート、ビュ
レット変性ポリイソシアネート、イソシアネートプレポ
リマー(セミプレポリマー)があげられる。
【0010】またこれらポリイソシアネートをブロック
するブロッキング剤は、例えばアセチルアセトン、ジメ
チルマロネート、ジエチルマロネート、2,4−ヘキサ
ンジオン、3,5−ヘプタンジオン、アセトオキシム、
メチルエチルケトオキシム、ブタノンオキシム、カプロ
ラクタムを挙げることが出来る。
【0011】またポリチオールとしては1,2−エタン
ジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキ
サンジチオール、1,9−ノナンジチオール、1,10
−デカンジチオール、、1,2−ベンゼンジチオール、
ジチオエリトリトール、2,3−ジメルカプト−1−プ
ロパノール、3,4−ジメルカプトトルエン等のジチオ
ールがあげられる。また分子内にチオール基と水酸基の
両方をもつポリチオールの使用も可能である。これらの
例としては2−メルカプトエタノール、p−メルカプト
フェノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオー
ルがあげられる。
【0012】本発明のプライマー組成物はポリチオー
ル、ブロックイソシアネートを含む溶液を、塗布に適し
た濃度に希釈して使用されるが、希釈に用いられる溶媒
としては従来公知の溶媒の使用が可能である。炭化水素
類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、アルコール
類、ケトン類、エーテル類などがあげられるが、これら
は単独で用いても良いし、2種以上の混合溶剤として用
いても良い。具体的には、トルエン、酢酸エチル、メチ
ルエチルケトン、テトラヒドロフラン、メタノール、ジ
アセトンアルコール、プロピレングリコールモノエチル
エーテル等の使用が可能である。
【0013】本発明のプライマー組成物はブロックイソ
シアネートとポリチオールを主成分とするが、これら以
外に従来公知の成分を含むことが可能である。塗布性の
向上を目的とした各種レベリング剤、耐候性の向上を目
的とした紫外線吸収剤や酸化防止剤、さらに染料や顔料
等の添加剤を含むことが可能である。
【0014】本発明のプライマー組成物をプラスチック
レンズに塗布する方法としては、スピナー法、ディッピ
ング法等の公知の方法が用いられる。これらの方法で塗
布したのち、50℃から150℃の任意の範囲で加熱乾
燥することによりプライマー層が形成される。
【0015】本発明に使用するプラスチックレンズ基材
は、高屈折率であることが好ましいが、プライマー層の
屈折率を調節することにより、従来公知の光学用プラス
チックレンズ基材が使用可能である。従来公知のものと
しては脂肪族ポリアリルカーボネート系(CR−39、
屈折率1.50)、芳香族ポリアリルカーボネート系
(屈折率1.57)、ポリチオウレタン系(屈折率1.
60以上)などがあげられる。また屈折率1.70以上
の高屈折率プラスチックレンズ基材も使用可能である。
【0016】本発明に使用するハードコート層はハード
コート層の本来の機能である耐擦傷性を向上するもので
あれば良く、従来公知のプラスチックレンズ用のハード
コート層が使用可能である。従来公知のものとしてはメ
ラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ア
クリル系樹脂等をもちいたハードコート層が挙げられる
が、シリコーン系樹脂をもちいたハードコートが最も好
ましい。具体的例としては金属酸化物微粒子、シラン化
合物からなるコーティング組成物を塗布し硬化させてハ
ードコート層をもうける。このコーティング組成物には
コロイダルシリカ、および多官能性エポキシ化合物等の
成分を含んでいてもよい。金属酸化物微粒子の具体的例
としてはSiO2,Al23,SnO2,Sb25,Ta
25,CeO2,La23,Fe23,ZnO,WO3
ZrO2,In23,TiO2の無機酸化物微粒子を、分
散媒たとえば水、アルコール系もしくはその他の有機溶
媒にコロイド状に分散させたものがあげられる。シラン
化合物の具体例として、ビニルトリアルコキシシラン、
ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−
エトキシ)シラン、アリルトリアルコキシシラン、アク
リルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリル
オキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキ
シプロピルジアルコキシメチルシラン、γ−グリシドオ
キシプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)−エチルトリアルコキシシラ
ン、メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリアルコキシシラン、N−β(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルメチルジアルコキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テト
ラアセトキシシラン、テトラアリロキシシラン、テトラ
キス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(2
−エチルブトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルヘ
キシロキシ)シラン等があげられる。コロイダルシリカ
は粒径1〜100ミリミクロンのシリカ微粒子をアルコ
ール、水等の溶剤に分散させたものがあげられる。多官
能性エポキシ化合物の具体例としては、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテル、プ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレング
リコールジグリシジルエーテル、テトラプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ノナプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグ
リシジルエーテル、ネオペンチルグリコールヒドロキシ
ヒバリン酸エステルのジグリシジルエーテル、トリメチ
ロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロール
プロパントリグリシジルエーテル、グリセロールジグリ
シジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテ
ル、ジグリセロールジグリシジルエーテル、ジグリセロ
ールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールテトラグ
リシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジル
エーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、
ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソ
ルビトールテトラグリシジルエーテル、トリス(2−ヒ
ドロキシエチル)イソシアヌレートのジグリシジルエー
テル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
トのトリグリシジルエーテル、等の脂肪族エポキシ化合
物、イソホロンジオールジグリシジルエーテル、ビス−
2,2−ヒドロキシシクロヘキシルプロパンジグリシジ
ルエーテル等の脂環族エポキシ化合物、レゾルシンジグ
リシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエー
テル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールSジグリシジルエーテル、オルトフタル酸ジグ
リシジルエステル、フェノールノボラックポリグリシジ
ルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエー
テル等の芳香族エポキシ化合物等が挙げられる。
【0017】本発明でもちいる無機物質からなる反射防
止膜を形成する被層化方法としては、真空蒸着法、イオ
ンプレーティング法、スパッタリング法等が挙げられ
る。真空蒸着法においては、蒸着中にイオンビームを同
時に照射するイオンビームアシスト法を用いてもよい。
また、層構成としては、単層反射防止膜もしくは多層反
射防止膜のどちらを用いてもかまわない。
【0018】使用される無機物の具体例としては、Si
2,SiO,ZrO2,TiO2,TiO,Ti23
Ti25,Al23,Ta25,CeO2,MgO,Y2
3,SnO2,MgF2,WO3などが挙げられる。これ
らの無機物は単独で用いるかもしくは2種以上の混合物
を用いる。
【0019】また、反射防止膜を形成する際には、ハー
ドコート層の表面処理を行なうことが望ましい。この表
面処理の具体的例としては、酸処理,アルカリ処理,紫
外線照射処理,アルゴンもしくは酸素雰囲気中での高周
波放電によるプラズマ処理,アルゴンや酸素もしくは窒
素などのイオンビーム照射処理などが挙げられる。
【0020】以下、実施例により更に詳細に説明する。
【0021】
【発明の実施の形態】実施例により本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0022】実施例−1 (1)プライマー組成物の調製 ポリイソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネ
ート(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)16.8g
をシクロヘキサノン100gに溶解させ、40℃で撹拌
しながら触媒としてジブチル錫ジラウレートを少量添加
した。次にブタノンオキシムを少量ずつ添加し、IR測
定でイソシアネートの吸収がなくなるまでブタノンオキ
シムを少量ずつ添加した。この液にポリチオールとして
1,10-デカンジチオール(和光純薬工業株式会社製、試
薬1級)20.6g、およびシリコン系界面活性剤「L
7604」(日本ユニカー(株)製)0.1gを混合し
充分に撹拌を行ないプライマー組成物とした。
【0023】(2)ハードコート組成物の調製 ブチルセロソルブ76.6gおよびメチルセロソルブ分
散二酸化セリウム−二酸化チタン−二酸化ケイ素複合微
粒子ゾル(触媒化成工業(株)製、商品名「オプトレイ
ク1832」固形分濃度20wt%)60.2gおよび
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン19gを
混合した。この混合液に0.1N塩酸水溶液5.4gを
攪拌しながら滴下を行い4時間攪拌後一昼夜熟成させ
た。この液にグリセロールトリグリシジルエーテル(ナ
ガセ化成工業(株)製、商品名「デナコールEX−31
4」)を15.4g添加した後、Fe(C5723
0.4gおよびMn(C57220.22g、シリコ
ン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名「FZ
−2110」0.1gおよびフェノール系酸化防止剤
(川口化学工業(株)製、商品名「アンテージクリスタ
ル」)0.2gを添加し4時間攪拌後一昼夜熟成させて
塗液とした。
【0024】(3)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、屈折率1.60のプラ
スチックレンズとしてセイコースーパールーシャス(セ
イコーエプソン株式会社製)に、プライマー層:10c
m/min、ハードコート層:12cm/minの引き
上げ速度で浸漬法にて塗布を行なった。プライマー塗布
後100℃で30分間風乾した後ハードコートを塗布し
130℃で90分間焼成を行なった。このようにして得
られた硬化被層の厚みはプライマー層は約2ミクロン、
ハードコート層は約2.5ミクロンであり、外観、耐衝
撃性、コート膜の密着性、耐候性に優れたものであっ
た。
【0025】(4)反射防止薄膜の形成 得られたレンズを酸素ガスによるイオンビーム照射処理
(加速電圧500V×60秒)を行なった後、基板から
大気にむかって順に、SiO2 、ZrO2 、SiO2 、
TiO2 、SiO2 の5層からなる反射防止多層膜を真
空蒸着法(真空器械工業(株)製;BMC−1000)
にて形成を行なった。その際4層目のTiO2 をイオン
ビームアシスト蒸着により成膜を行った。蒸着各層の光
学的膜厚は、最初のSiO2 、次のZrO2 とSiO2
の等価膜層がλ/4、TiO2 層がλ/2、最上層のS
iO2 層がλ/4となる様に形成した。なお、設計波長
λは520nmとした。得られた多層膜の反射干渉色は
緑色を呈し、全光線透過率は99%であった。
【0026】(5)試験および評価結果 得られたレンズをそれぞれ次に述べる方法で試験を行な
い、その結果を表1に示した。 (a)外観:暗箱中で黒色の背景を用いて蛍光灯を用い
て、透過光、反射光で白濁と干渉縞について観察した。 (b)耐摩耗性:ボンスター#0000スチールウール
(日本スチールウール(株)製)で1Kgの荷重をか
け、10往復、表面を摩擦し、傷ついた程度を目視で次
の段階に分けて評価した。
【0027】 A:1cm*3cmの範囲に全く傷がつかない B:上記範囲内に1〜10本の傷がつく C:上記範囲内に10〜100本の傷がつく D:無数の傷がついているが、平滑な表面が残っている E:表面についた傷のため、平滑な表面が残っていない (c)密着性:基材とハードコート層およびハードコー
ト層とマルチコート層との密着性は、JISD−020
2に準じてクロスカットテープ試験によって行なった。
即ち、ナイフを用い基材表面に1mm間隔に切れ目を入
れ、1平方mmのマス目を100個形成させる。次に、
その上へセロファン粘着テープ(ニチバン(株)製 商
品名「セロテープ」)を強く押し付けた後、表面から9
0度方向へ急に引っ張り剥離した後コート被層の残って
いるマス目をもって密着性指標とした。 (d)耐候性:キセノンランプによるサンシャインウェ
ザーメーターに400時間暴露した後の表面状態に変化
のないものを良とした。 (e)耐熱性(冷却サイクル性):70℃の温風中に1
時間保存した後表面状態を調べた。更に−5℃で15
分、60℃で15分のサイクルを5回繰り返し、表面状
態に変化のないものを良とした。 (f)耐湿試験:60℃×99%雰囲気に10日間放置
した後表面状態に変化のないものを良とした。 (g)耐久性:耐久性は本質的に密着性の接続であると
考え、(d)から(f)の試験を行なったものについ
て、上記のクロスカットテープ試験を行ないコート層に
剥離のないものを良とした。 (h)耐衝撃性試験:16.3gの硬球を127cmの
高さからレンズの凸面中心に自然落下させ、レンズの割
れを確認した。なお本試験に使用したレンズの中心厚は
すべて1.2mmのものとした。
【0028】実施例−2 (1)プライマー組成物の調製 ポリイソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネ
ート(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)16.8g
をシクロヘキサノン100gに溶解させ、40℃で撹拌
しながら触媒としてジブチル錫ジラウレートを少量添加
した。次にブタノンオキシムを少量ずつ添加し、IR測
定でイソシアネートの吸収がなくなるまでブタノンオキ
シムを少量ずつ添加した。この液にポリチオールとし
て,3−メルカプト−1,2−プロパンジオール(和光
純薬工業株式会社製、試薬特級)7.2g、およびシリ
コン系界面活性剤「L7604」(日本ユニカー(株)
製)0.1gを混合し充分に撹拌を行ないプライマー組
成物とした。
【0029】(2)ハードコート組成物の調製 実施例−1と同様な方法で調整した。
【0030】(3)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、屈折率1.67のプラ
スチックレンズとしてセイコースーパーソブリン(セイ
コーエプソン株式会社製)に、プライマー層:8cm/
min、ハードコート層:20cm/minの引き上げ
速度で浸漬法にて塗布を行なった。プライマー塗布後1
00℃で50分間風乾した後ハードコート塗布し120
℃で120分間焼成を行なった。このようにして得られ
た硬化被層の厚みは共に約3ミクロンであり、外観、耐
衝撃性、コート膜の密着性、耐候性に優れたものであっ
た。
【0031】(4)反射防止薄膜の形成 上記の方法で得られたレンズをプラズマ処理(アルゴン
プラズマ400W×60秒)を行った後、基板から大気
にむかって順に、 ZrO2、SiO2、ZrO2、SiO
2の4層からなる反射防止多層膜を真空蒸着法(真空機
器工業(株)製:BMC−1000)にて、成膜温度2
50℃の条件で膜形成を行った。各層の光学的膜厚は、
最初のZrO2とSiO2の等価膜層および次のZrO2
層、最上層のSiO2層がそれぞれλ/4となる様に形
成した。なお、設計波長λは520nmとした。
【0032】得られた多層膜の反射干渉色は緑色を呈
し、全光線透過率は99.0%であった。
【0033】(5)試験および評価結果 得られたレンズを実施例−1と同様な方法で試験を行な
い、その結果を表1に示した。
【0034】実施例−3 (1)プライマー組成物の調製 ポリイソシアネートとしてイソホロンジイソシアネート
(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)22.2gをシ
クロヘキサノン100gに溶解させ、40℃で撹拌しな
がら触媒としてジブチル錫ジラウレートを少量添加し
た。次にブタノンオキシムを少量ずつ添加し、IR測定
でイソシアネートの吸収がなくなるまでブタノンオキシ
ムを少量ずつ添加した。この液にポリチオールとして,
1,10-デカンジチオール(和光純薬工業株式会社製、試
薬1級)20.6g、およびシリコン系界面活性剤「L
7604」(日本ユニカー(株)製)0.1gを混合し
充分に撹拌を行ない、さらにメタノール分散二酸化チタ
ン−二酸化ジルコニウム−二酸化ケイ素複合微粒子ゾル
(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20重量%)50
gを加え充分に撹拌しプライマー組成物とした。
【0035】(2)ハードコート組成物の調製 実施例−1と同様な方法で調整した。
【0036】(3)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、屈折率1.67のプラ
スチックレンズとしてセイコースーパーソブリン(セイ
コーエプソン株式会社製)に、プライマー層:10cm
/min、ハードコート層:18cm/minの引き上
げ速度で浸漬法にて塗布を行なった。プライマー塗布後
100℃で50分間風乾した後ハードコート塗布し13
0℃で30分間焼成を行なった。このようにして得られ
た硬化被層の厚みは共に約2.5ミクロンであり、外
観、耐衝撃性、コート膜の密着性、耐候性に優れたもの
であった。
【0037】(4)反射防止薄膜の形成 上記の方法で得られたレンズをプラズマ処理(アルゴン
プラズマ400W×60秒)を行った後、基板から大気
にむかって順に、 ZrO2、SiO2、ZrO2、SiO
2の4層からなる反射防止多層膜を真空蒸着法(真空機
器工業(株)製:BMC−1000)にて、成膜温度2
50℃の条件で膜形成を行った。各層の光学的膜厚は、
最初のZrO2とSiO2の等価膜層および次のZrO2
層、最上層のSiO2層がそれぞれλ/4となる様に形
成した。なお、設計波長λは520nmとした。得られ
た多層膜の反射干渉色は緑色を呈し、全光線透過率は9
8.5%であった。
【0038】(5)試験および評価結果 得られたレンズを実施例−1と同様な方法で試験を行な
い、その結果を表1に示した。
【0039】実施例−4 (1)プライマー組成物の調製 ポリイソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネ
ート(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)16.8g
をシクロヘキサノン100gに溶解させ、40℃で撹拌
しながら触媒としてジブチル錫ジラウレートを少量添加
した。次にブタノンオキシムを少量ずつ添加し、IR測
定でイソシアネートの吸収がなくなるまでブタノンオキ
シムを少量ずつ添加した。この液にポリチオールとして
1,10-デカンジチオール(和光純薬工業株式会社製、試
薬1級)20.6g、およびシリコン系界面活性剤「L
7604」(日本ユニカー(株)製)0.1gを混合し
充分に撹拌を行ないプライマー組成物とした。
【0040】(2)ハードコート組成物の調製 実施例−1と同様な方法で調整した。
【0041】(3)塗布および硬化 実施例−1と同様な方法で塗布、硬化を行なった。この
ようにして得られた硬化被層の厚みはプライマー層は約
2ミクロン、ハードコート層は約2.5ミクロンであ
り、外観、耐衝撃性、コート膜の密着性、耐候性に優れ
たものであった。
【0042】(4)反射防止薄膜の形成 実施例−1と同様な方法で行なった。
【0043】(5)試験および評価結果 得られたレンズを実施例−1と同様な方法で試験を行な
い、その結果を表1に示した。
【0044】比較例−1 実施例−1においてプライマー層を設けないこと以外は
すべて同様な方法でレンズを製造した。
【0045】比較例−2 (1)プライマー組成物の調製 1−エトキシ−2−プロパノール136.4gに、市販
のポリウレタン「LQ3505」(三洋化成(株)製)
63.6gおよびフッ素界面活性剤「FC−135」
(住友スリーエム(株)製)0.1gを混合し充分に撹
拌を行ないプライマー組成物とした。
【0046】(2)ハードコート組成物の調製、 実施例−1と同様な方法で調整した。
【0047】(3)塗布および硬化 実施例−1と同様な方法で塗布、硬化を行なった。
【0048】(4)反射防止薄膜の形成 実施例−1と同様な方法で行なった。
【0049】(5)試験および評価結果 得られたレンズを実施例−1と同様な方法で試験を行な
い、その結果を表1に示した。
【0050】比較例−3 (1)プライマー組成物の調製 1−エトキシ−2−プロパノール10.5Kgに、市販
のポリウレタン「LQ3505」(三洋化成(株)製)
4.9Kgおよびフッ素界面活性剤「FC−135」
(住友スリーエム(株)製)10gを混合し充分に撹拌
を行ないプライマー組成物とした。さらにメタノール分
散二酸化チタン−二酸化ジルコニウム−二酸化ケイ素複
合微粒子ゾル(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20
重量%)100gを加え充分に撹拌しプライマー組成物
とした。
【0051】(2)ハードコート組成物の調製 実施例−1と同様な方法で調整した。
【0052】(3)塗布および硬化 実施例−1と同様な方法で塗布、硬化を行なった。
【0053】(4)反射防止薄膜の形成 実施例−1と同様な方法で行なった。
【0054】(5)試験および評価結果 得られたレンズを実施例−1と同様な方法で試験を行な
い、その結果を表1に示した。
【0055】
【表1】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のプラスチ
ックレンズ用プライマー組成物を使用すれば、各種品質
(外観、耐摩耗性、耐熱性、耐湿性、耐衝撃性、耐候
性、レンズ基材と表面処理層との密着性、耐久性等)の
優れたプラスチック製眼鏡レンズを提供することが可能
である。特に高屈折率のプラスチックレンズ基材に対し
て、優れた外観と耐衝撃性、密着性、耐候性を実現し
た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックレンズ基材表面上に、基材側
    から順にプライマー層、ハードコート層を設けたプラス
    チックレンズにおいて、プラスチック基材表面上にプラ
    イマー層を設けるために用いられるプラスチックレンズ
    用プライマー組成物であって、ブロックイソシアネート
    とポリチオールを主成分とする溶液からなることを特徴
    とするプラスチックレンズ用プライマー組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のプラスチックレンズ用プ
    ライマー組成物において、前記ブロックイソシアネート
    がジイソシアネート、トリイソシアネート及びこれらの
    変性体から選ばれる少なくとも1種以上のイソシアネー
    トのブロックイソシアネートであることを特徴とするプ
    ラスチックレンズ用プライマー組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のプラスチックレ
    ンズ用プライマー組成物において前記ポリチオールが、
    ジチオールまたは分子内にチオール基と水酸基の両方を
    もつポリチオールから選ばれる少なくとも1種以上であ
    ることを特徴とするプラスチックレンズ用プライマー組
    成物。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれか1項に記載のプ
    ラスチックレンズ用プライマー組成物において、さらに
    Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Z
    n,W,Zr,In,Tiから選ばれる1種以上の金属
    の金属酸化物からなる、微粒子または複合微粒子を含む
    ことを特徴とするプラスチックレンズ用プライマー組成
    物。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれか1項に記載のプ
    ラスチックレンズ用プライマー組成物において、さらに
    一般式Ti(OR)4(Rは炭素数1〜8のアルキル
    基)で示されるアルコキシチタンまたはその部分加水分
    解生成物を含むことを特徴とするプラスチックレンズ用
    プライマー組成物。
  6. 【請求項6】プラスチックレンズ基材表面上に、基材側
    から順にプライマー層、ハードコート層を設けたプラス
    チックレンズにおいて、プライマー層が請求項1から5
    のいずれか1項に記載のプラスチックレンズ用プライマ
    ー組成物を塗布し加熱硬化することにより形成されるポ
    リチオウレタン樹脂であることを特徴とするプラスチッ
    クレンズ。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のプラスチックレンズにお
    いて、さらにハードコート層の表面に無機物質からなる
    反射防止膜を有することを特徴とするプラスチックレン
    ズ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008089759A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Hoya Corp レンズおよびその製造方法
JP2010122374A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Asahi Lite Optical Co Ltd 耐衝撃性プラスティックレンズ
JP2012185512A (ja) * 2012-05-14 2012-09-27 Hoya Corp 眼鏡レンズおよびその製造方法
CN110770611A (zh) * 2017-06-14 2020-02-07 株式会社德山 光学物品用底漆组合物以及层叠体

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