JP2001105528A - リン酸亜鉛複合処理鋼板 - Google Patents

リン酸亜鉛複合処理鋼板

Info

Publication number
JP2001105528A
JP2001105528A JP37490699A JP37490699A JP2001105528A JP 2001105528 A JP2001105528 A JP 2001105528A JP 37490699 A JP37490699 A JP 37490699A JP 37490699 A JP37490699 A JP 37490699A JP 2001105528 A JP2001105528 A JP 2001105528A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc phosphate
steel sheet
lubricity
corrosion resistance
treated steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP37490699A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Urata
和也 浦田
Takahiro Kubota
隆広 窪田
Tatsuya Miyoshi
達也 三好
Masaaki Yamashita
正明 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP37490699A priority Critical patent/JP2001105528A/ja
Priority to US09/627,877 priority patent/US6509099B1/en
Priority to EP20000116168 priority patent/EP1074309A3/en
Publication of JP2001105528A publication Critical patent/JP2001105528A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性、耐パウダリング性、潤滑性、塗料密
着性に優れ、尚且つ、クロムを含まない環境調和型のリ
ン酸亜鉛複合処理鋼鈑を提供する。 【解決手段】 亜鉛系めっき鋼板の表面に、第1層とし
てニッケル、マンガン及びマグネシウムの中から選ばれ
る少なくとも1種を含有する付着量0.2〜2.5g/
のリン酸亜鉛皮膜層を有し、その上部に第2層とし
てエチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂及
びアクリル系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種の有
機樹脂を主成分とする有機系皮膜を有することを特徴と
する耐食性、耐パウダリング性、潤滑性、塗料密着性に
優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車車体や家電
製品等に使用される亜鉛系めっき鋼板をベースとしたリ
ン酸亜鉛処理鋼板であって、耐食性、耐パウダリング
性、潤滑性、塗料密着性に優れ、尚且つクロム酸水溶液
によるシーリングを行わないため、環境にやさしい環境
調和型のリン酸亜鉛複合処理鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車ボディ用表面処理鋼板とし
ては、電気Zn−Ni合金めっき鋼板、有機複合被覆鋼
板(電気Zn−Ni合金めっき+クロメート皮膜+有機
皮膜)、合金化溶融亜鉛めっき鋼板が利用されているの
が主流であった。しかし、近年、自動車メーカーでは、
コストダウンの観点から、より安価な純亜鉛めっき鋼板
を自動車用ボディ鋼板として利用しようとする検討が行
われている。しかし、純亜鉛めっき鋼板は、めっき層自
体が軟らかく、融点が低いため、プレス成形時にめっき
と工具が溶着しやすく、形状が複雑な部位の加工ではプ
レス割れ等が生じやすいという問題があり、潤滑性のす
ぐれた材料の開発が求められていた。そこで、下記のよ
うな技術が提案されている。
【0003】(1)特開平7−138764号公報(以
下、先行技術1と記す)には、亜鉛含有金属めっき鋼板
の表面に亜鉛とリンが特定重量比よりなり、且つ、特定
の金属を特定重量比含有するリン酸亜鉛皮膜層を有し、
その上層にさらに潤滑油層を有するリン酸亜鉛処理鋼板
が提案されている。
【0004】(2)特開平09−049086号公報
(以下、先行技術2と記す)には、電気亜鉛めっき鋼板
を、リン酸イオン、亜鉛イオン、マグネシウムイオン、
ニッケルイオン等を特定含有量で含有する処理液を用
い、特定処理条件で処理することを特徴とする高白色度
で塗装性に優れた電気めっき鋼板の製造方法が開示され
ている。
【0005】しかし、上記先行技術1、2で開示された
リン酸亜鉛処理鋼板は、ある程度の潤滑性の改善は認め
られるが、その向上効果は満足できるレベルのものでは
なく、また、リン酸亜鉛皮膜がポーラスな構造を有して
いるため、自動車ボディの合わせフランジ部やヘミング
部内部のように電着塗装が回りにくく、電着塗装後も鋼
板が剥き出しの状態で存在しやすい部位での耐食性は劣
ったものであった。さらに、上記先行技術2に開示され
た技術により製造される電気めっき鋼板は、自動車車体
用鋼板に施される2コート以上の多層塗膜下での塗料密
着性及び塗装後耐食性は充分なレベルのものではなかっ
た。
【0006】また、リン酸亜鉛処理鋼板の耐食性を向上
させる技術としては、従来、家電用鋼板分野でリン酸亜
鉛処理後、クロム酸系水溶液による封穴処理(シーリン
グ)といわれる後処理が行なわれていた。しかし、この
従来のリン酸亜鉛処理鋼板のシーリング技術では、環境
規制物質である6価クロムを含むことからクロムを含ま
ない技術の開発が望まれ、下記のような技術が提案され
ている。
【0007】(3)特開昭56−136979号公報
(以下、先行技術3と記す)には、冷延鋼板、亜鉛めっ
き鋼板にリン酸塩処理を施した後、直ちにキレート化剤
を主成分とする処理液で後処理する方法が提案されてい
る。
【0008】(4)特開平58−197284号公報
(以下、先行技術4と記す)には、亜鉛めっき鋼板にリ
ン酸塩処理を施した後、ポリアクリル酸と芳香族多価ア
ルコールを含む水溶液で処理することを特徴とする亜鉛
系めっき鋼板の塗装前処理方法が提案されている。
【0009】(5)特公昭63−4916号公報(以
下、先行技術5と記す)には、Zn−Ni合金めっき上
に1〜2g/mのリン酸塩皮膜を有し、さらにその上
層に5〜10μmの高分子皮膜を有する耐久性に優れた
複合めっき鋼板が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のリン酸亜鉛処理鋼板には、それぞれ以下のような問題
がある。すなわち、上記先行技術3、4に示されるリン
酸亜鉛処理鋼板は、通常のリン酸亜鉛皮膜を使用してい
るため自動車用鋼板として要求されるレベルの塗料密着
性は有していない。また、これらの先行技術で開示され
ている有機系シーリングでは、自動車車体の組立工程
[剪断→プレス→溶接→アルカリ脱脂→化成→電着塗装
→中・上塗り]での、アルカリあるいは酸の溶液との接
触により、皮膜が溶解あるいは劣化してしまうため、耐
食性は劣ったものであった。
【0011】上記先行技術5に示されるリン酸亜鉛処理
鋼板は、上記先行技術3、4と同様、通常のリン酸亜鉛
皮膜を使用しているため自動車用鋼板として要求される
レベルの塗料密着性は有していない。また、有機皮膜厚
が5〜10μmと非常に厚いため、スポット溶接による
溶接が非常に困難なだけでなく、プレス成形時にビード
部での曲げ曲げ戻しにより、皮膜が容易に剥離し(耐パ
ウダリング性に劣る)、この剥離物が潤滑性を劣化させ
るため、プレス成形性も劣ったものであった。
【0012】このように、従来の技術では、耐食性、耐
パウダリング性、潤滑性、塗料密着性、溶接性の全てを
満足できるものはなかった。
【0013】そこで、本発明は、このような従来技術の
問題に鑑みてなされたもので、耐食性、耐パウダリング
性、潤滑性、塗料密着性、溶接性に優れ、尚且つ、クロ
ムを含まない環境調和型の表面処理鋼板を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、リン酸亜
鉛複合処理鋼板の皮膜構成とその耐食性、耐パウダリン
グ性、潤滑性、塗料密着性、溶接性の関係に関して鋭意
検討を重ねた結果、以下のような知見を得た。
【0015】(1)耐食性、塗料密着性、潤滑性、耐パ
ウダリング性の向上には、第1層であるリン酸亜鉛の組
成を最適化し、さらにシーリング処理としてリン酸亜鉛
皮膜の上層に特定の有機樹脂を主成分とする有機系皮膜
を設けた2層構造とすることが有効である。
【0016】(2)有機系皮膜に特定の防錆添加剤を特
定含有量で含有させることにより、潤滑性、塗料密着
性、溶接性を劣化させることなく耐食性はさらに向上す
る。
【0017】(3)有機系皮膜に特定の潤滑剤を特定含
有量で含有させることにより、耐食性、塗料密着性、溶
接性を劣化させることなく潤滑性、耐パウダリング性は
さらに向上する。
【0018】(4)第1層であるリン酸亜鉛皮膜の付着
量、第2層である有機系皮膜の付着量を最適化すること
により、潤滑性、耐食性、塗料密着性、溶接性、耐パウ
ダリング性が向上する。
【0019】本発明は、このような知見に基づきなされ
たものであり、以下のような構成からなることを特徴と
する。
【0020】すなわち、本発明は、亜鉛系めっき鋼板の
表面に、第1層としてニッケル、マンガン及びマグネシ
ウムの中から選ばれる少なくとも1種を含有する付着量
0.2〜2.5g/mのリン酸亜鉛皮膜層を有し、そ
の上部に第2層皮膜としてエチレン系樹脂、エポキシ系
樹脂、ウレタン系樹脂及びアクリル系樹脂の中から選ば
れる少なくとも1種の有機樹脂を主成分とする有機系皮
膜を有することを特徴とする耐食性、耐パウダリング
性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸亜鉛複合処理鋼
板を提供するものである。
【0021】このリン酸亜鉛皮膜中に含有されるニッケ
ル、マンガンおよびマグネシウムの中から選ばれる少な
くとも1種の含有率が、トータルで0.5〜8.5質量
%であることが好ましい。
【0022】また、第2層である前記有機系皮膜は、有
機樹脂以外の成分として固体潤滑剤及び/又は防錆添加
剤を含有することが好ましい。
【0023】前記防錆添加剤は、シリカ及びリン酸塩の
中から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記シリカは、イオン交換シリカ、ヒュームドシリカ及
びコロイダルシリカの中から選ばれる少なくとも1種で
あることが好ましい。さらに、前記イオン交換シリカは
Ca交換シリカであることが好ましい。
【0024】前記リン酸塩は、カルシウム、アルミニウ
ム及び亜鉛のリン酸塩の中から選ばれる少なくとも1種
であることが好ましい。
【0025】また、前記固体潤滑剤は、ポリエチレンワ
ックス、4フッ化エチレン樹脂および窒化ホウ素の中か
ら選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。この
固体潤滑剤の平均粒子径は0.05〜25μmであるこ
とが好ましい。また、前記ポリエチレンワックスは、軟
化点が100℃〜135℃であることが好ましい。
【0026】また、前記有機系皮膜中に含まれる前記防
錆添加剤の含有量は、固形分で有機樹脂100重量部に
対して1〜100重量部であることが好ましく、また、
前記固体潤滑剤の含有量は、固形分で有機樹脂100重
量部に対して1〜80重量部であることが好ましい。
【0027】さらに、前記有機系皮膜の付着量は0.0
5〜1.5g/mであることが好ましい。
【0028】また、最表層に、第3層として防錆油膜層
が0.01〜10g/m形成されていることが好まし
い。
【0029】なお、本発明の表面処理鋼板は自動車、家
電用途に限らず、建材等の用途にも適用することができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細をその限定理
由とともに説明する。
【0031】本発明で用いる亜鉛系めっき鋼板の基板と
なる鋼板としては、一般加工用冷延鋼板(CQ)から深
絞り用冷延鋼板(DQ)、高深絞り用冷延鋼板(DD
Q)、超深絞り用冷延鋼板(EDDQ)に至る全ての軟
質加工用冷延鋼板、焼き付け硬化性を有する比較的強度
レベルの低い高張力鋼板から390MPaを超える一般
の高張力鋼板に至る全ての高張力鋼板、脱スケールした
熱延鋼板等が利用できる。
【0032】亜鉛系めっき鋼板のめっき層としては、Z
nめっき、Zn−Ni合金めっき(Ni含有率10〜1
5質量%)、Zn−Fe合金めっき(Fe含有率5〜2
5質量%または60〜90質量%)、Zn−Mn合金め
っき(Mn含有率30〜80質量%)、Zn−Co合金
めっき(Co含有率0.5〜15質量%)、Zn−Cr
合金めっき(Cr含有率5〜30質量%)、Zn−Al
合金めっき(Al含有率3〜60質量%)等が挙げられ
る。また、上記各めっき成分にCo、Fe、Ni、Cr
等の合金元素、シリカ、アルミナ、難溶性クロム酸塩等
の酸化物や塩類、ポリマー等を含有させることもでき
る。また、上記めっき層のうち同種または異種のものを
2層以上めっきした複層めっきとすることもできる。
【0033】めっき鋼板としては、鋼板面に予めNi等
の薄目付けめっきを施し、その上に上記のような各種め
っきを施したものであってもよい。
【0034】これらのめっきは、電解法、溶融法、気相
法の何れによっても形成することができる。めっき付着
量としては10g/m以上であることが好ましい。め
っき付着量が10g/m未満では耐食性が劣るため問
題がある。また、Zn−Ni合金めっき、Zn−Fe合
金めっき、Zn−Mn合金めっき、Zn−Co合金めっ
き、Zn−Cr合金めっきの場合は、めっき付着量が6
0g/mを超えると耐パウダリング性が劣るため、1
0〜60g/mとすることが好ましい。より高度な耐
食性、耐パウダリング性を確保するには、めっき付着量
は15〜60g/mとすることがより好ましい。
【0035】また、後述するリン酸亜鉛複合皮膜をめっ
き皮膜表面に形成した際に皮膜欠陥やムラが生じないよ
うにするため、必要に応じて予めメッキ皮膜表面にアル
カリ脱脂、溶剤脱脂、表面調整処理(例えば、(1)N
iイオン、Coイオン、Feイオンの中から選ばれる少
なくとも1種の金属イオンを含有する酸性あるいはアル
カリ性水溶液による処理、(2)チタンコロイド水溶液
に接触させる処理、(3)めっき鋼板の表面に形成され
ている金属酸化物の上層を無機酸類、有機酸類、EDT
A、NTA等のキレート性化合物を使用しエッチングす
る処理)等の処理を施しておくことも可能である。以
上、本発明の効果は、これらいずれの鋼板を基板とした
場合でも得ることができる。
【0036】これらの亜鉛系めっき鋼板の上部に、第1
層としてリン酸亜鉛皮膜を形成し、その上部に第2層と
して有機系皮膜を形成する。第1層のリン酸亜鉛皮膜
は、アンカー効果により塗料密着性を向上させ、また、
摺動時に鋼板と工具との直接の接触を防止することによ
り潤滑性の向上にも寄与する。
【0037】本発明においては、ニッケル、マンガン及
びマグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種を含有
するリン酸亜鉛皮膜を用いる。この皮膜は、リン酸亜鉛
皮膜中の亜鉛の一部が該皮膜中に含有される上記金属と
置換した形で存在すると推定され、これにより初めて、
上層である有機系皮膜との相互作用が働き、優れた耐食
性、耐パウダリング性、潤滑性、塗料密着性が得られ
る。
【0038】リン酸亜鉛皮膜中のニッケル、マンガンお
よびマグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種の含
有量は、トータルで0.5〜8.5質量%であることが
好ましい。該皮膜中におけるこれら金属の全含有量をか
かる範囲とすることにより耐食性、潤滑性、塗料密着性
はさらに向上する。また、特に優れた耐食性、塗料密着
性を必要とする場合、ニッケル、マンガン又はマグネシ
ウムの全含有量を3〜6質量%とすることがより好まし
い。さらに、リン酸亜鉛皮膜中にニッケルとマンガン、
ニッケルとマグネシウム、ニッケルとマンガンとマグネ
シウムを共に含有させることにより耐食性、塗料密着性
は格段に向上する。
【0039】また、第1層であるリン酸亜鉛皮膜の付着
量は、0.2〜2.5g/mの範囲であることが好ま
しい。付着量が0.2g/m未満では、塗料密着性、
耐食性が劣り、2.5g/mを超えると、スポット溶
接性が劣化し、摺動時のパウダリングが大きくなり潤滑
性も劣化する。潤滑性、塗料密着性、耐食性、溶接性の
観点から、より好ましい付着量範囲は0.5〜1.5g
/mであり、最も好ましくは0.5〜1.0g/m
である。このリン酸亜鉛皮膜層を形成するリン酸亜鉛処
理法としては、反応型処理、塗付型処理、電解型処理の
いずれの方法によっても形成することが可能である。
【0040】反応型処理としては、例えばめっき鋼板に
脱脂、水洗、表面調整処理を行った後に、リン酸イオ
ン、硝酸イオンおよび亜鉛イオンと共に、ニッケルイオ
ン、マンガンイオンおよびマグネシウムイオンの中から
選ばれる少なくとも1種を主成分とする水溶液に下記
(1)および(2)を必要に応じて添加した処理液に接
触させ、水洗、乾燥することによって形成することがで
きる。
【0041】(1)鉄イオン、コバルトイオンおよびカ
ルシウムイオンから選ばれる少なくとも1種。
【0042】(2)過酸化物、フッ化物イオン、錯フッ
化物イオンおよび亜硝酸イオンから選ばれる少なくとも
1種。
【0043】塗布型処理としては、リン酸イオン、硝酸
イオンおよび亜鉛イオンと共に、ニッケルイオン、マン
ガンイオンおよびマグネシウムイオンの中から選ばれる
少なくとも1種を主成分とするリン酸亜鉛処理液を、め
っき鋼板の少なくとも片面に塗布する。塗布方法は任意
であり、ロールコーター法により塗布する他、浸漬法や
スプレー法により塗布した後に、エアーナイフ法やロー
ル絞り法により塗布量を調整することも可能である。リ
ン酸亜鉛処理液をめっき鋼板表面に塗布した後、ドライ
ヤー、熱風炉、高周波誘導加熱炉、赤外線炉を用いて乾
燥することによりリン酸亜鉛皮膜を形成することができ
る。
【0044】乾燥温度は、到達板温で70〜400℃が
好ましい。乾燥温度が70℃より低いと皮膜の乾燥が不
十分で皮膜のベタツキ、塗料密着性の劣化のみでなく、
第2層の有機皮膜を形成したとき塗膜のムラが生じる。
また到達板温が400℃を超えると、それ以上の効果が
得られず非経済であるだけでなく、塗膜の欠陥が生じや
すくなり耐食性に劣る。このような観点からより好まし
い焼き付け温度は100〜300℃、最も好ましくは1
20〜170℃である。
【0045】次に、リン酸亜鉛皮膜の上層に第2層とし
て形成される有機系皮膜について説明する。本発明にお
いて、上記リン酸亜鉛皮膜の上部に形成される有機系皮
膜は、エチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹
脂及びアクリル系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種
の有機樹脂を主成分とする有機系皮膜であり、これらの
樹脂を使用することにより初めて、良好な塗料密着性、
耐食性が得られる。具体的には、例えば下記に挙げる樹
脂を使用することができる。
【0046】エチレン系樹脂としては、例えば、エチレ
ン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合
体、カルボキシル変性ポリオレフィン樹脂などのエチレ
ン系共重合体、エチレン-不飽和カルボン酸共重合体、
エチレン系アイオノマー等、さらにこれらの樹脂を他の
アルキド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等によっ
て変性させた樹脂等が挙げられる。
【0047】エポキシ系樹脂としては、ビスフェノール
A、ビスフェノールB、ビスフェノールF、ノボラック
型フェノール等のポリフェノール類とエピクロルヒドリ
ン等のエピハロヒドリンとを反応させてグリシジル基を
導入してなるか、もしくはこのグリシジル基導入反応生
成物にさらにポリフェノール類を反応させて分子量を増
大させてなる芳香族エポキシ樹脂、さらには脂肪族エポ
キシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂等が挙げられる。これら
のエポキシ樹脂の中でも、特に低温での皮膜形成性を必
要とする場合には数平均分子量が1500以上であるこ
とが好適である。
【0048】また、上記エポキシ樹脂中のエポキシ基ま
たは水酸基に各種変性剤を反応させた樹脂も挙げること
ができ、例えば、乾性油脂肪酸を反応させたエポキシエ
ステル樹脂、アクリル酸またはメタクリル酸等を含有す
る重合性不飽和モノマー成分で変性したエポキシアクリ
レート樹脂、イソシアネート化合物を反応させたウレタ
ン変性エポキシ樹脂、多塩基性酸変性エポキシ樹脂、ア
クリル樹脂変性エポキシ樹脂、アルキド(またはポリエ
ステル)変性エポキシ樹脂、ポリブタジエン変性エポキ
シ樹脂、フェノール変性エポキシ樹脂、アミンもしくは
ポリアミン変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0049】アクリル系樹脂としては、例えばポリアク
リル酸およびその共重合体、ポリアクリル酸エステル及
びその共重合体、ポリメタクリル酸及びその共重合体、
ポリメタクリル酸エステル及びその共重合体、ウレタン
−アクリル酸共重合体(またはウレタン変性アクリル樹
脂)、スチレン−アクリル酸共重合体等、さらにこれら
の樹脂を他のアルキド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂等によって変性させた樹脂等が挙げられる。
【0050】ウレタン系樹脂としては、例えばポリカー
ボネイト系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレ
タン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂等が挙げら
れる。
【0051】本発明においては、上述の有機樹脂1種を
単独で、または2種以上を混合して使用することができ
る。特に優れた塗料密着性、耐食性を必要とする場合に
は、エポキシ系樹脂、エチレン系樹脂、アクリル系樹脂
を使用することが好ましい。また、これらの有機樹脂
は、水溶解型、水分散型、有機溶剤溶解型、有機溶剤分
散型のいずれであってもよい。
【0052】本発明では、有機系皮膜中に、必要に応じ
て防錆添加剤又は固体潤滑剤を配合することができ、或
いは双方を併用して配合させることもできる。
【0053】特に優れた耐食性が必要とされる場合、防
錆添加剤の配合が有効である。本発明における使用に好
適な防錆添加剤としては、シリカ、リン酸塩、モリブデ
ン酸塩、リンモリブデン酸塩(例えば、リンモリブデン
酸アルミニウム等)、有機リン酸及びその塩(例えば、
フィチン酸、ホスホン酸及びこれらの金属塩、アルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩)、有機インヒビター(例
えば、ヒドラジン誘導体、チオール化合物)等が挙げら
れ、これらの1種又は2種以上を使用することができ
る。
【0054】これらの中でもシリカ及びリン酸塩を使用
することがより好適である。ここでいうシリカの具体例
としては、カルシウムやマグネシウム等の金属イオンを
多孔質シリカゲルの粉末の表面に固定したイオン交換シ
リカ、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、オルガノ
シリカゾルなどを挙げることができ、これらの1種又は
2種以上を使用することができる。これらの中でも上記
イオン交換シリカ、一次粒子径が5〜50nmのヒューム
ドシリカ、又はコロイダルシリカをより好適に用いるこ
とができる。さらに好ましくはカルシウム濃度が1質量
%以上のカルシウムイオン交換シリカを使用する。
【0055】また、本明細書で用いるリン酸塩とは、リ
ン酸イオンの骨格や縮合度等に限定されるものではな
く、正塩、二水素塩、一水素塩あるいは亜リン酸塩のい
ずれでもよく、さらに、正塩はオルトリン酸塩の他、ポ
リリン酸塩等の総ての縮合リン酸塩を含むものとする
(例えば、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸二水
素アルミニウム、亜リン酸亜鉛等)。これらの中でも亜
鉛、カルシウム、アルミニウムのリン酸塩の中から選ば
れる少なくとも1種をより好適に使用することができ
る。上記シリカおよびリン酸塩を併用して配合させるこ
とにより、特に優れた耐食性を得ることができる。
【0056】本発明においては、有機皮膜中に固体潤滑
剤を配合させることにより、さらに優れた潤滑性を付与
することができる。本発明における使用に好適な固体潤
滑剤としては、例えば以下のようなものを挙げることが
できる。
【0057】(1)ポリオレフィンワックス、パラフィ
ンワックス:例えばポリエチレンワックス、合成パラフ
ィン、天然パラフィン、マイクロワックス、塩素化炭化
水素等 (2)フッ素樹脂系ワックス:例えばポリフルオロエチ
レン樹脂(ポリ4フッ化エチレン樹脂等)、ポリフッ化
ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂等 (3)脂肪酸アミド系化合物:例えば、ステアリン酸ア
ミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロアミ
ド、エチレンビスステアロアミド、オレイン酸アミド、
エシル酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等 (4)金属石けん類:例えば、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸鉛、ラウリン酸カルシウム、パルミチ
ン酸カルシウム等 (5)金属硫化物:例えば、二硫化モリブデン、二硫化
タングステン (6)その他:例えば、グラファイト、フッ化黒鉛、窒
化ホウ素。
【0058】特に優れた潤滑性を必要とする場合には、
ポリエチレンワックス、ポリ4フッ化エチレン樹脂及び
窒化ホウ素の中から選ばれる少なくとも1種を使用する
ことが好ましい。またポリエチレンワックスとポリ4フ
ッ化エチレン樹脂を併用することにより、特に優れた潤
滑性が得られる。
【0059】固体潤滑剤の平均粒子径は、0.05〜2
5μmとすることが好ましい。粒子径が0.05μm未
満であると潤滑剤の表面濃化により、有機皮膜最表層に
占める潤滑剤の占有面積が多くなり塗料密着性を劣化さ
せる。一方で、粒子径が25μmを超えると、有機皮膜
から潤滑剤の脱落により所定の潤滑性が得られず、耐食
性にも劣る。優れた塗料密着性、耐食性、潤滑性、耐パ
ウダリング性を得るには平均粒子径は1〜15μmがよ
り好ましく、3〜10μmが最も好ましい。また、ポリ
エチレンワックスの軟化点を100℃〜135℃、さら
に好ましくは110〜130℃とすることにより、潤滑
性、耐パウダリング性はさらに向上する。
【0060】有機系皮膜中に含まれる潤滑剤及び/又は
防錆添加剤の含有量は、防錆添加剤が、固形分で有機樹
脂100重量部に対して1〜100重量部であり、固体
潤滑剤は固形分で有機樹脂100重量部に対して1〜8
0重量部とすることが好ましい。
【0061】防錆添加剤が有機樹脂100重量部に対し
て1重量部未満では、耐食性の向上効果が十分ではな
く、100重量部を超えると塗料密着性、潤滑性が劣化
する。塗料密着性、潤滑性、耐食性の観点からより好ま
しい配合量は10〜80重量部であり、最も好ましくは
20〜70重量部である。
【0062】一方、固体潤滑剤が有機樹脂100重量部
に対して1重量部未満では、潤滑性の向上効果が十分で
はなく、80重量部を超えると塗料密着性、耐食性が劣
化する。塗料密着性、潤滑性、耐食性の観点からより好
ましい配合量は3〜50重量部であり、最も好ましくは
5〜35重量部である。
【0063】また、本発明の有機系皮膜は前述した有機
樹脂と、必要に応じて防錆添加剤及び/又は固体潤滑剤
が主たる成分となるが、その他にも、品質性能に悪影響
を及ぼさないかぎりにおいては前述した樹脂以外の有機
樹脂(例えば、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂、アクリ
ルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール系樹
脂、メラニン系樹脂、アミノ系樹脂)、アルミナ、ジル
コニア等の酸化物微粒子、導電性物質、着色顔料(例え
ば、縮合多環系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料
等)、着色染料(例えば、アゾ系染料、アゾ系金属錯塩
染料等)、硬化剤(例えば、ポリアミン系硬化剤、酸無
水物系硬化剤、メチロール基含有初期縮合物、潜在性硬
化剤、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を
有するポリイソシアネート化合物)、成膜助剤、分散性
向上剤、消泡剤等の1種又は2種以上を配合することも
可能である。
【0064】有機系皮膜の皮膜付着量は0.05〜1.
5g/mとすることが好ましい。皮膜付着量が0.0
5g/m未満では、耐食性、潤滑性が劣り、1.5g
/m を超えると溶接性が劣化する。潤滑性、耐食性、
塗料密着性、溶接性の観点からより好ましい付着量は、
0.1〜1.0g/mであり、最も好ましくは0.2
〜0.6g/mである。
【0065】本発明の有機系皮膜の形成方法は、前記有
機樹脂と必要に応じて前記防錆添加剤及び/又は潤滑剤
を主成分とする塗料組成物を、前述のリン酸亜鉛皮膜が
形成された鋼板の少なくとも片面の表面に塗布し、乾燥
することにより皮膜を形成する。なお、塗料組成物を塗
布する前にリン酸亜鉛皮膜が形成された鋼板に水洗、乾
燥等の前処理を任意に行うことは可能である。
【0066】塗料組成物を鋼板に塗布する方法は任意で
ある。通常はロールコーター法により塗布するが、浸漬
法やスプレー法により塗布した後に、エアーナイフ法や
ロール絞り法により塗布量を調整することも可能であ
る。
【0067】また、塗料組成物を塗布した後の乾燥は、
ドライヤー、熱風炉、高周波誘導加熱炉、赤外線炉を用
いて行なうことができる。乾燥温度は、到達板温で50
〜300℃が好ましい。乾燥温度が50℃より低いと皮
膜の乾燥が不十分で皮膜にベタツキを生じ、乾燥後のロ
ールタッチ時に皮膜が損傷し塗料密着性、耐食性、潤滑
性が劣ったものとなる。到達板温が300℃を超える
と、それ以上の効果が得られず、製造コストの面で不利
となる。このような観点からより好ましい焼き付け温度
は100〜200℃、最も好ましくは120〜170℃
である。
【0068】本発明は、以上述べたような皮膜構造を両
面または片面に有する鋼板を含むものである。したがっ
て、本発明の態様としては、例えば以下のようなものが
ある。
【0069】 (1)片面…鋼板表面+リン酸亜鉛皮膜+有機系皮膜、 片面…鋼板表面+リン酸亜鉛皮膜 (2)片面…鋼板表面+リン酸亜鉛皮膜+有機系皮膜、 片面…鋼板表面 (3)両面…鋼板表面+リン酸亜鉛皮膜+有機系皮膜。
【0070】また、本発明では、有機系皮膜層のさらに
上層に第3層として防錆油層を設けることもできる。こ
の防錆油としては、錆止め添加剤(例えば、油溶性界面
活性剤)、石油系基剤(例えば、鉱油、溶剤)、油膜調
整剤(例えば、鉱油、結晶性物質、粘調物質)、酸化防
止剤(例えば、フェノール系酸化防止剤)、潤滑剤(例
えば、極圧添加剤)を主な構成成分とした、通常の防錆
油、洗浄防錆油、潤滑防錆油等が挙げられる。通常の防
錆油としては、基剤を石油系溶剤に溶解・分解させた指
紋除去型防錆油、溶剤稀釈型防錆油、ペトロラクタム、
ワックスを基剤とした潤滑油型防錆油、気化性防錆油等
が挙げられる。
【0071】防錆油膜の付着量としては0.01〜10
g/mとすることが好ましい。付着量0.01g/m
未満では防錆油を付着させた効果は得られず、付着量
が10g/mを超えると脱脂不良となり塗料密着性に
劣る。より優れた耐食性、塗料密着性を得るためには、
付着量を0.5〜3g/mとすることがより好まし
い。
【0072】
【実施例】板厚0.7mm、表面粗さ(Ra)1.0μ
mの冷延鋼板を使用し、これに亜鉛系めっきを施しめっ
き鋼板を作成した。このめっき鋼板をアルカリ脱脂及び
水洗、表面調整処理を行った後、リン酸亜鉛処理液に接
触させ、水洗、乾燥し、リン酸亜鉛処理鋼板を作成し
た。次いでこのリン酸亜鉛処理鋼板に塗料組成物をロー
ルコーターにより塗布し、水洗することなく乾燥した
後、防錆油または洗浄油を塗布した。このようにして得
られた表面処理鋼板について、潤滑性、耐パウダリング
性、耐食性、塗料密着性、溶接性の各試験を行った。具
体的な条件は以下に示すとおりである。
【0073】(実施例1) (1)めっき鋼板 本実施例に使用した亜鉛系めっき鋼板のめっき種、およ
びめっき付着量を表1に示す。
【0074】(2)リン酸亜鉛複合処理 前記めっき鋼板に脱脂、水洗を行い、表面を清浄にした
後、表面調整液、リン酸亜鉛処理液の薬液組成、処理温
度、処理時間を調整し、付着量、皮膜組成の異なる表2
に示されるリン酸亜鉛複合処理鋼板を作成した。下記に
リン酸亜鉛処理鋼板の製造方法の一例を示す。
【0075】[リン酸亜鉛複合被覆鋼板1]脱脂(FC
L4480(日本パーカライジング(株)製)、18g
/リットル(以下、Lと表記する)、45℃、120秒
スプリー)、次いで水洗(20秒、スプレー)を施した
めっき鋼板(表1のA)に、表面調整処理(プレパレン
Z(日本パーカライジング(株)製)、1.5g/L、
室温、2秒スプレー)した後、45℃に昇温した下記リ
ン酸亜鉛処理液に1秒浸漬し、水洗、乾燥を行い、リン
酸亜鉛複合被覆鋼板1を作成した。
【0076】[リン酸亜鉛処理液1]リン酸イオン:2
0g/L、硝酸イオン:3g/L、フッ素イオン:1.
5g/L、亜鉛イオン:1.3g/L、ニッケルイオ
ン:0.5g/L、マンガンイオン:0.5g/L、亜
硝酸イオン:0.3g/L、酸比(全酸/遊離酸)=2
1 [リン酸亜鉛複合被覆鋼板2]前記リン酸亜鉛複合被覆
鋼板1のめっき鋼板として(表1のA)の代わりに(表
1のB)を用いたことを除き、リン酸亜鉛複合被覆鋼板
1と同一の処理を行った。
【0077】[リン酸亜鉛複合被覆鋼板3]前記リン酸
亜鉛複合被覆鋼板1のめっき鋼板として(表1のA)の
代わりに(表1のC)を用い、リン酸亜鉛処理時間を4
秒とする以外はリン酸亜鉛複合被覆鋼板1と同一の処理
を行った。
【0078】(3)塗料組成物 (3−1)有機樹脂 塗料組成物に使用した有機樹脂を表3に示す。
【0079】(3−2)防錆添加剤 塗料組成物に使用した防錆添加剤を表4に示す。
【0080】(3−3)潤滑剤 塗料組成物に使用した固体潤滑剤を表5に示す。
【0081】(3−4)塗料組成物 本実施例で使用した塗料組成物を表6に示す。
【0082】(4)防錆油 表7に本実施例で用いた防錆油を示す。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】
【表6】
【0089】
【表7】
【0090】
【表8】
【0091】以上の様にして作成した表面処理鋼板の構
成および、潤滑性、耐パウダリング性、耐食性、塗料密
着性の評価結果を表8に示す。
【0092】なお、各特性の評価方法は以下の通りであ
る。
【0093】潤滑性 下記摺動条件での引き抜き力を測定し、摩擦係数=(引
抜き力)/(加圧力)により評価した。その評価基準は
下記の通りである。
【0094】(摺動条件) 工具接触面積:50mm×10mm 工具材質:SKD
11、加圧力:400kgf、摺動速度:0.2m/m
in (評価基準) ◎:0.15以下 ○:0.15超0.17以下 △:0.15超0.20以下 ×:0.20超耐パウダリング性 供試材を30mm幅に剪断し、ビードの先端半径0.5
mm、ビード高さ:4mm、押し付け力:500kg
f、引き抜き速度:200mm/minでドロービード
テストを行なった後、ビード部で摺動を受けた部分を接
着テープで剥離し、テスト前後の単位面積当たりのめっ
き剥離量を測定した。その評価基準は以下の通りであ
る。
【0095】 ◎:2g/m未満 ○+ :2g/m以上3g/m未満 ○:3g/m以上、4g/m未満 △:4g/m以上、6g/m未満 ×:6g/m以上耐食性 1)裸耐食性 供試材に脱脂(日本パーカライジング(株)製FCL4
460(45℃、120秒浸漬))を行ない、端部及び
裏面をテープシールした後、下記の複合腐食試験サイク
ルの腐食促進試験を施し、10サイクル後の赤錆発生程
度で評価した。なお、評価基準を下記に示す。
【0096】<複合腐食試験サイクル> 塩水噴霧 35℃ 2時間 →乾燥 60℃ 4時間 →95%RH湿潤 50℃ 2時間 <評価基準> ◎:赤錆発生無し ○+ :赤錆面積率25未満 ○:赤錆面積率25%以上、50%未満 △:赤錆面積率50%以上、75%未満 ×:赤錆面積率75%以上 2)塗装後耐食性 供試材に下記に示す3コート塗装を行なった後、カッタ
ーナイフでクロスカット行い、端部及び裏面をテープシ
ールした後、下記の複合腐食試験サイクルの腐食促進試
験を施し、180サイクル後のクロスカット部からの片
側膨れ幅で評価した。なお、評価基準を下記に示す。
【0097】塗装(3コート) リン酸亜鉛処理:SD6500MZ(標準条件) 電着塗装:V20 膜厚20μm 中塗り塗装:OT0870(ホワイトカラーシーラー)
膜厚35μm 上塗り塗装:OT0647PT(シャストホワイト)
膜厚35μm <複合腐食試験サイクル> 塩水噴霧1時間→乾燥6時間→湿潤1時間 <評価基準> ◎:1mm未満 ○+ :1mm以上、2mm未満 ○:2mm以上、4mm未満 △:4mm以上、6mm未満 ×:6mm以上塗料密着性1 供試材に、下記1に示す3コート塗装を行なった後、塗
装後24時間以上経時させたのち、50℃のイオン交換
水中に240時間浸漬した後、試験片を取り出し、取り
出し直後30分以内に、塗膜に2mm間隔のゴバン目を
100個刻み、接着テープを粘着、剥離して塗膜の残存
率で評価した。その評価基準は下記に示す。
【0098】塗装(3コート) リン酸亜鉛処理:SD6500MZ(標準条件) 電着塗装:V20 膜厚20μm 中塗り塗装:OT0870(ホワイトカラーシーラー)
膜厚35μm 上塗り塗装:OT0647PT(シャストホワイト)
膜厚35μm 評価基準 ◎:剥離無し ○:剥離率3%未満 △:剥離率3%以上、10%未満 ×:剥離率10%以上塗料密着性2 試験片に脱脂を行った後、市販塗料デリコン700で0
μmの塗料を施し、この試験片を沸騰水に120分浸漬
後、塗膜に1mm間隔のゴバン目を100個刻み、5m
mのエリクセン押し出し加工を行い、加工部を接着テー
プを粘着・剥離して塗膜の残存率で評価した。その評価
基準は下記の通りである。
【0099】評価基準 ◎:剥離無し ○:剥離率3%未満 △:剥離率3%以上、10%未満 ×:剥離率10%以上溶接性 CF型電極、加圧力200kgf、通電時間14サイク
ル/50Hz、溶接電流9kAで連続打点性の試験を行
ない、連続打点性で評価した。その評価基準は以下の通
りである。
【0100】 ◎:2500点以上 ○:1500点以上2500点未満 △:500点以上1500点未満 ×:500点未満
【0101】
【表9】
【0102】
【表10】
【0103】
【表11】
【0104】
【表12】
【0105】
【表13】
【0106】
【表14】
【0107】
【表15】
【0108】
【表16】
【0109】(実施例2) (1)めっき鋼板 本実施例では、板厚0.7mm、表面粗さ(Ra)1.
0μm、めっき付着量20g/mの電気亜鉛めっき鋼
板を使用した。
【0110】(2)リン酸亜鉛複合処理 下記処理工程により、供試材として後掲の表10に示す
リン酸亜鉛複合被覆鋼板を作成した。
【0111】1)脱脂 → 2)水洗 → 3)表面調整処
理 → 4)リン酸塩処理 → 5)水洗 → 6)乾燥 各処理工程における具体的条件は以下の通りである。
【0112】1)脱脂(FCL43366(日本パーカ
ライジング(株)製)、20g/L、45℃、60秒ス
プレー) 2)水洗(20秒、常温、スプレー) 3)表面調整処理(下記(A)〜(C)のいずれか) (A) プレパレンZN(日本パーカライジング(株)
製)、1.5g/Lを、常温で2秒スプレーした。
【0113】(B) カシューの繊維を使用したブラシ
で5往復ブラッシングした。
【0114】(C) (A)及び(B)を同時に実施し
た。
【0115】4)リン酸塩処理 リン酸塩処理液の組成を表9に、その他の処理条件、皮
膜組成を表10に示す。
【0116】5)水洗(20秒、常温、スプレー) 6)乾燥(熱風乾燥、100℃、3分) (3)塗料組成物 (3−1)有機樹脂 塗料組成物に使用した有機樹脂を表3に示す。
【0117】(3−2)防錆添加剤 塗料組成物に使用した防錆添加剤を表4に示す。
【0118】(3−3)潤滑剤 塗料組成物に使用した固体潤滑剤を表5に示す。
【0119】(3−4)塗料組成物 本実施例で使用した塗料組成物を表6に示す。
【0120】(4)防錆油 表7に本実施例で用いた防錆油を示す。
【0121】
【表17】
【0122】
【表18】
【0123】以上のようにして作成した表面処理鋼板の
構成および、潤滑性、耐パウダリング性、耐食性、塗料
密着性の評価結果を表11に示す。なお、各特性の評価
方法は実施例1と同様である。
【0124】
【表19】
【0125】
【発明の効果】以上述べた、本発明のリン酸塩複合被覆
鋼板は、優れた潤滑性、耐食性を示し、しかも塗料密着
性、溶接性にも優れていることから、自動車用、家電用
および建材用表面処理鋼板として極めて有用なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三好 達也 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山下 正明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 BB75X CA09 CA13 CA33 CA43 DA06 DB05 DC12 EA05 EA37 EB13 EB16 EB22 EB33 EB38 EB53 EB56 EB57 EC03 EC15 4F100 AA04B AA04C AA04H AA14C AA20C AA20H AB03A AB09B AB14B AB16B AB18A AD06C AJ11C AJ11D AJ11H AJ20D AK04C AK04H AK12 AK12J AK18C AK18H AK22 AK22J AK25 AK25C AK25J AK41 AK51C AK53C AK70 AL01 BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10D CA14C CA19C DE01C EH46 EH71 EH71A GB32 JA04C JB02 JB02D JK06 JK16 YY00B YY00C YY00D 4K026 AA02 AA07 AA09 AA12 AA13 AA22 BA01 BA04 BA12 BB04 BB06 BB09 CA16 CA18 CA23 CA28 CA32 CA41 DA16 EB05 EB08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼板の表面に、第1層とし
    てニッケル、マンガン及びマグネシウムの中から選ばれ
    る少なくとも1種を含有する付着量0.2〜2.5g/
    のリン酸亜鉛皮膜層を有し、その上部に第2層とし
    てエチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂及
    びアクリル系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種の有
    機樹脂を主成分とする有機系皮膜を有することを特徴と
    する耐食性、耐パウダリング性、潤滑性、塗料密着性に
    優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。
  2. 【請求項2】 リン酸亜鉛皮膜中にニッケル、マンガン
    およびマグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種を
    含有し、その含有率がトータルで0.5〜8.5質量%
    であることを特徴とする請求項1に記載の耐食性、耐パ
    ウダリング性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸亜鉛
    複合処理鋼板。
  3. 【請求項3】 第2層である有機系皮膜が、有機樹脂以
    外の成分として固体潤滑剤及び/又は防錆添加剤を含有
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の耐食性、
    耐パウダリング性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸
    亜鉛複合処理鋼板。
  4. 【請求項4】 防錆添加剤が、シリカ及びリン酸塩の中
    から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項3に記載の耐食性、耐パウダリング性、潤滑性、塗
    料密着性に優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。
  5. 【請求項5】 シリカが、イオン交換シリカ、ヒューム
    ドシリカ及びコロイダルシリカの中から選ばれる少なく
    とも1種であることを特徴とする請求項4に記載の耐食
    性、耐パウダリング性、潤滑性、塗料密着性に優れたリ
    ン酸亜鉛複合処理鋼板。
  6. 【請求項6】 イオン交換シリカがCa交換シリカであ
    ることを特徴とする請求項5に記載の耐食性、耐パウダ
    リング性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸亜鉛複合
    処理鋼板。
  7. 【請求項7】 リン酸塩が、カルシウム、アルミニウム
    及び亜鉛のリン酸塩の中から選ばれる少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記
    載の耐食性、耐パウダリング性、潤滑性、塗料密着性に
    優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。
  8. 【請求項8】 固体潤滑剤が、ポリエチレンワックス、
    4フッ化エチレン樹脂および窒化ホウ素の中から選ばれ
    る少なくとも1種であることを特徴とする請求項3〜7
    のいずれか1項に記載の耐食性、耐パウダリング性、潤
    滑性、塗料密着性に優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。
  9. 【請求項9】 固体潤滑剤の平均粒子径が0.05〜2
    5μmであることを特徴とする請求項8に記載の耐食
    性、耐パウダリング性、潤滑性、塗料密着性に優れたリ
    ン酸亜鉛複合処理鋼板。
  10. 【請求項10】 ポリエチレンワックスの軟化点100
    ℃〜135℃であることを特徴とする請求項8又は9に
    記載の耐食性、耐パウダリング性、潤滑性、塗料密着性
    に優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。
  11. 【請求項11】 有機系皮膜中に含まれる防錆添加剤の
    含有量が、固形分で有機樹脂100重量部に対して1〜
    100重量部であることを特徴とする請求項3〜10の
    いずれか1項に記載の耐食性、耐パウダリング性、潤滑
    性、塗料密着性に優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。
  12. 【請求項12】 有機系皮膜中に含まれる固体潤滑剤の
    含有量が、固形分で有機樹脂100重量部に対して1〜
    80重量部であることを特徴とする請求項3〜11のい
    ずれか1項に記載の耐食性、耐パウダリング性、潤滑
    性、塗料密着性に優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。
  13. 【請求項13】 有機系皮膜の付着量が0.05〜1.
    5g/mであることを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれか1項に記載の耐食性、耐パウダリング性、潤滑
    性、塗料密着性に優れたリン酸亜鉛複合処理鋼板。
  14. 【請求項14】 最表層に、第3層として防錆油膜層が
    0.01〜10g/m形成されていることを特徴とす
    る請求項1〜13のいずれか1項に記載の耐食性、耐パ
    ウダリング性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸亜鉛
    複合処理鋼板。
JP37490699A 1999-08-02 1999-12-28 リン酸亜鉛複合処理鋼板 Pending JP2001105528A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37490699A JP2001105528A (ja) 1999-08-02 1999-12-28 リン酸亜鉛複合処理鋼板
US09/627,877 US6509099B1 (en) 1999-08-02 2000-07-28 Phosphate-treated steel plate
EP20000116168 EP1074309A3 (en) 1999-08-02 2000-08-01 Phosphate-treated steel plate

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21920999 1999-08-02
JP11-219209 1999-08-02
JP37490699A JP2001105528A (ja) 1999-08-02 1999-12-28 リン酸亜鉛複合処理鋼板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001105528A true JP2001105528A (ja) 2001-04-17

Family

ID=26522983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37490699A Pending JP2001105528A (ja) 1999-08-02 1999-12-28 リン酸亜鉛複合処理鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001105528A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003261829A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd プレコートメタル用塗料組成物
JP2005290552A (ja) * 2004-03-08 2005-10-20 Nisshin Steel Co Ltd 耐食性,塗膜密着性,接着性に優れた化成処理鋼板
JP2005290551A (ja) * 2004-03-08 2005-10-20 Nisshin Steel Co Ltd 成形加工後の皮膜密着性に優れた化成処理鋼板
US7011895B2 (en) 2003-07-08 2006-03-14 Nippon Steel Corporation Inorganic-organic composite-treated zinc-plated steel sheet
US7029762B2 (en) 2003-07-08 2006-04-18 Nippon Steel Corporation Inorganic-organic composite-treated zinc-plated steel sheet
WO2007148684A1 (ja) 2006-06-20 2007-12-27 Nof Corporation 無機・有機ハイブリッド組成物及びその用途
KR101714898B1 (ko) * 2015-09-21 2017-03-10 주식회사 포스코 아연계 전기도금강판용 인산염 용액 및 이를 이용한 아연계 전기도금강판의 인산염 처리방법
WO2017150067A1 (ja) * 2016-02-29 2017-09-08 株式会社神戸製鋼所 外観に優れた表面処理亜鉛系めっき鋼板
JP2021055143A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日鉄日新製鋼株式会社 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
WO2021065026A1 (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日本製鉄株式会社 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
CN117626153A (zh) * 2023-10-23 2024-03-01 致邦控股(广东)有限公司 一种耐腐蚀锌铝镁复合镀层、镀层钢板及其制备方法

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003261829A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd プレコートメタル用塗料組成物
US7011895B2 (en) 2003-07-08 2006-03-14 Nippon Steel Corporation Inorganic-organic composite-treated zinc-plated steel sheet
US7029762B2 (en) 2003-07-08 2006-04-18 Nippon Steel Corporation Inorganic-organic composite-treated zinc-plated steel sheet
JP4579715B2 (ja) * 2004-03-08 2010-11-10 日新製鋼株式会社 耐食性,塗膜密着性,接着性に優れた化成処理鋼板
JP2005290552A (ja) * 2004-03-08 2005-10-20 Nisshin Steel Co Ltd 耐食性,塗膜密着性,接着性に優れた化成処理鋼板
JP2005290551A (ja) * 2004-03-08 2005-10-20 Nisshin Steel Co Ltd 成形加工後の皮膜密着性に優れた化成処理鋼板
JP4579714B2 (ja) * 2004-03-08 2010-11-10 日新製鋼株式会社 成形加工後の皮膜密着性に優れた化成処理鋼板
US8399558B2 (en) 2006-06-20 2013-03-19 Nof Corporation Inorganic-organic hybrid composition and use thereof
WO2007148684A1 (ja) 2006-06-20 2007-12-27 Nof Corporation 無機・有機ハイブリッド組成物及びその用途
KR101714898B1 (ko) * 2015-09-21 2017-03-10 주식회사 포스코 아연계 전기도금강판용 인산염 용액 및 이를 이용한 아연계 전기도금강판의 인산염 처리방법
WO2017150067A1 (ja) * 2016-02-29 2017-09-08 株式会社神戸製鋼所 外観に優れた表面処理亜鉛系めっき鋼板
KR20180118709A (ko) * 2016-02-29 2018-10-31 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 외관이 우수한 표면 처리 아연계 도금 강판
KR102292784B1 (ko) * 2016-02-29 2021-08-23 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 외관이 우수한 표면 처리 아연계 도금 강판
JP2021055143A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日鉄日新製鋼株式会社 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
WO2021065025A1 (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日本製鉄株式会社 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
WO2021065026A1 (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日本製鉄株式会社 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
CN117626153A (zh) * 2023-10-23 2024-03-01 致邦控股(广东)有限公司 一种耐腐蚀锌铝镁复合镀层、镀层钢板及其制备方法
CN117626153B (zh) * 2023-10-23 2024-06-04 致邦控股(广东)有限公司 一种耐腐蚀锌铝镁复合镀层、镀层钢板及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0692567B2 (ja) 溶接可能な防錆潤滑性被覆形成性組成物及びこれを用いた表面処理鋼板の製造方法
JP3143046B2 (ja) プレス成形性および耐孔あき腐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JP2001105528A (ja) リン酸亜鉛複合処理鋼板
EP0119608A2 (en) Coating composite for extended corrosion resistance
JP3381647B2 (ja) 耐食性に優れた有機被覆鋼板
JP2002012983A (ja) 耐食性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸塩複合被覆鋼板
JPH1043677A (ja) 耐食性、耐パウダリング性及び塗装性に優れた溶接可能なプレプライムド鋼板
JP2001179874A (ja) リン酸亜鉛複合処理鋼板
JP3412537B2 (ja) 耐食性に優れた有機被覆鋼板
JP3412540B2 (ja) 耐食性に優れた有機被覆鋼板
JP2000000519A (ja) 耐白錆性に優れた表面処理鋼板
JP3477174B2 (ja) 非クロメート型表面処理金属板とその製造方法
JP2000265281A (ja) 耐食性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸塩複合被覆鋼板
JP2002012982A (ja) 耐食性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸塩複合被覆鋼板
JP3555604B2 (ja) 耐食性、成形性に優れた表面処理鋼板およびその製造方法
JPH0999517A (ja) 潤滑処理鋼板とそれに用いる皮膜形成性組成物
JP3412538B2 (ja) 耐食性に優れた有機被覆鋼板
JP3882586B2 (ja) 耐食性、成形性に優れた表面処理鋼板およびその製造方法
JPH11165126A (ja) 耐食性および耐アルカリ性に優れた有機被覆鋼板
JP2001179873A (ja) リン酸亜鉛複合処理鋼板
JP3412541B2 (ja) 耐食性に優れた有機被覆鋼板
JPH10109376A (ja) 非アルカリ脱膜型潤滑樹脂処理鋼板およびその製造方法
JP3071376B2 (ja) プレス成形性及び耐もらい錆性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH09170084A (ja) プレス成形性に優れた亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
JP3228675B2 (ja) プレス成形性及び耐食性に優れた有機複合被覆鋼板