JP2000345872A - エンジンにおけるバルブタイミング制御装置 - Google Patents

エンジンにおけるバルブタイミング制御装置

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JP2000345872A
JP2000345872A JP11152470A JP15247099A JP2000345872A JP 2000345872 A JP2000345872 A JP 2000345872A JP 11152470 A JP11152470 A JP 11152470A JP 15247099 A JP15247099 A JP 15247099A JP 2000345872 A JP2000345872 A JP 2000345872A
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valve
valve timing
hydraulic pressure
low
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JP11152470A
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Yuichi Shimazaki
勇一 島崎
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Honda Motor Co Ltd
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブ作動特性可変機構を備えたエンジンに
おいて、オイルポンプを駆動するためのエネルギー消費
量を最小限に抑えながら、低速バルブタイミングから高
速バルブタイミングへの切換を速やかに行えるようにす
る。 【解決手段】 エンジンEの運転状態が低速バルブタイ
ミング領域から高速バルブタイミング領域に切り換わる
直前の予備切換領域にあるとき、電動オイルポンプOP
および電動リリーフバルブRVの作動を制御して油圧制
御バルブCVに出力する油圧を低速用油圧から高速用油
圧に向けて昇圧する。これによりエンジンEの運転状態
が予備切換領域を経て高速バルブタイミング領域になっ
たときに、油圧制御バルブCVがバルブ作動特性可変機
構VTに出力する油圧を速やかに高速用油圧まで立ち上
げて最小のタイムラグで高速バルブタイミングを確立す
ることができる。しかも油圧の昇圧に要する電動オイル
ポンプOPの作動量が最小限に抑えられるため、エネル
ギーの節減に寄与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧の切換によっ
て低速バルブタイミングおよび高速バルブタイミングを
確立するバルブ作動特性可変機構を備えたエンジンにお
けるバルブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】広い運転領域において吸気効率および排
気効率を向上すべく、油圧の切換によって低速バルブタ
イミングおよび高速バルブタイミングを確立するバルブ
作動特性可変機構を備えたエンジンは公知である。バル
ブ作動特性可変機構は低速用油圧の供給を受けて低速バ
ルブタイミングを確立し、前記低速用油圧よりも高圧の
高速用油圧の供給を受けて高速バルブタイミングを確立
するようになっており、低速用油圧および高速用油圧の
切換はオイルポンプの下流に設けた油圧制御バルブによ
って行われる。
【0003】かかるバルブ作動特性可変機構を備えたエ
ンジンにおいて、クランクシャフトにより駆動されるオ
イルポンプから供給される油圧で低速バルブタイミング
から高速バルブタイミングへの切換を行おうとすると、
油圧制御バルブが作動してからバルブ作動特性可変機構
に供給される油圧が立ち上がるまでにタイムラグが発生
するため、低速バルブタイミングから高速バルブタイミ
ングへの切換が遅れるという問題がある。
【0004】そこで、クランクシャフトにより駆動され
るオイルポンプに加えてモータにより駆動される電動オ
イルポンプを設け、両オイルポンプが発生する油圧をバ
ルブ作動特性可変機構に供給して低速バルブタイミング
から高速バルブタイミングへの切換を速やかに行うもの
が、実開平3−10006号公報により提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のものは、クランクシャフトにより駆動されるオイルポ
ンプおよびモータにより駆動される電動オイルポンプの
両方を駆動する必要があるため、その駆動に要するエネ
ルギーが増加して燃料消費量の増加を来すという問題が
ある。
【0006】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、オイルポンプを駆動するためのエネルギー消費量を
最小限に抑えながら、低速バルブタイミングから高速バ
ルブタイミングへの切換を速やかに行えるようにするこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、油圧を発生す
る電動オイルポンプと、電動オイルポンプが発生した油
圧を調圧する電動リリーフバルブと、電動リリーフバル
ブが出力する油圧を低速用油圧および該低速用油圧より
も高圧の高速用油圧に切り換える油圧制御バルブと、油
圧制御バルブが出力する低速用油圧で低速バルブタイミ
ングを確立し、油圧制御バルブが出力する高速用油圧で
高速バルブタイミングを確立するバルブ作動特性可変機
構と、電動オイルポンプおよび電動リリーフバルブの作
動を制御する制御手段とを備えたエンジンにおいて、エ
ンジンの運転状態が低速バルブタイミング領域から高速
バルブタイミング領域に切り換わる直前の予備切換領域
にあるとき、前記制御手段は、電動オイルポンプおよび
電動リリーフバルブの作動を制御して油圧制御バルブに
出力する油圧を低速用油圧から高速用油圧に向けて昇圧
することを特徴とするエンジンにおけるバルブタイミン
グ制御装置が提案される。
【0008】上記構成によれば、エンジンの運転状態が
低速バルブタイミング領域から高速バルブタイミング領
域に切り換わる直前の予備切換領域にあるとき、電動オ
イルポンプおよび電動リリーフバルブの作動を制御して
油圧制御バルブに出力する油圧を低速用油圧から高速用
油圧に向けて昇圧するので、エンジンの運転状態が予備
切換領域を経て高速バルブタイミング領域になったとき
に、油圧制御バルブが出力する油圧を速やかに高速用油
圧まで立ち上げて最小のタイムラグで高速バルブタイミ
ングを確立することができる。しかも油圧の昇圧に要す
る電動オイルポンプの作動量が最小限に抑えられるた
め、エネルギーの節減に寄与することができる。
【0009】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、前記制御手段は、油圧制御バ
ルブが低速用油圧および高速用油圧の切換を実行してか
ら所定のディレイタイムが経過したときに、低速バルブ
タイミング用の燃料噴射量および点火時期と高速バルブ
タイミング用の燃料噴射量および点火時期とを切り換え
るものであり、前記ディレイタイムは電動オイルポンプ
の回転数に応じて持ち換えられることを特徴とするエン
ジンにおけるバルブタイミング制御装置が提案される。
【0010】上記構成によれば、低速用油圧および高速
用油圧の切換を実行してから燃料噴射量および点火時期
を切り換えるまでのディレイタイムが電動オイルポンプ
の回転数に応じて、つまりバルブ作動特性可変機構に出
力される油圧の大きさに応じて変化するので、低速バル
ブタイミング用あるいは高速バルブタイミングが実際に
確立される瞬間に合わせて燃料噴射量および点火時期を
切り換えることが可能になり、バルブタイミングの切換
に伴うトルクショックの発生を最小限に抑えることがで
きる。
【0011】尚、実施例の電子制御ユニットUは本発明
の制御手段に対応し、実施例の低速バルブタイミングデ
ィレイタイマーtLVT および高速バルブタイミングディ
レイタイマーtHVT は本発明のディレイタイムに対応す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0013】図1〜図14は本発明の一実施例を示すも
ので、図1はエンジンの全体斜視図、図2は図1の2方
向拡大矢視図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図
2の4−4線断面図、図5は図3の5−5線断面図、図
6はエンジンの油圧制御系の全体構造を説明する図、図
7は電動リリーフバルブの断面図、図8はメインルーチ
ンのフローチャートの第1分図、図9はメインルーチン
のフローチャートの第1分図、図10は電動オイルポン
プおよび電動リリーフバルブの制御ルーチンのフローチ
ャート、図11は高速バルブタイミング用ディレイタイ
マーセットルーチンのフローチャート、図12は低速バ
ルブタイミング用ディレイタイマーセットルーチンのフ
ローチャート、図13は基準油圧を算出する補正係数を
検索するマップを示す図、図14はバルブタイミング領
域を検索するマップを示す図である。
【0014】図1に示すように、4気筒DOHC型のエ
ンジンEは、4個のピストン1…がコネクティングロッ
ド2…を介して接続されたクランクシャフト3を備え
る。クランクシャフト3の軸端に設けた駆動スプロケッ
ト4と、吸気カムシャフト5および排気カムシャフト6
の軸端にそれぞれ設けた従動スプロケット7,8とがタ
イミングチェーン9を介して接続されており、吸気カム
シャフト5および排気カムシャフト6はクランクシャフ
ト3の2回転について1回転の割合で回転駆動される。
【0015】4個の気筒のそれぞれについて、吸気カム
シャフト5により駆動される2個の吸気バルブ10,1
0と、排気カムシャフト6により駆動される2個の排気
バルブ11,11とが設けられる。吸気カムシャフト5
および吸気バルブ10,10間、ならびに排気カムシャ
フト6および排気バルブ11,11間には、それらのバ
ルブ10,10;11,11のバルブリフトおよび開角
を2段階に変更するバルブ作動特性可変機構VT,VT
がそれぞれ設けられる。
【0016】吸気バルブ10,10側のバルブ作動特性
可変機構VTと、排気バルブ11,11側のバルブ作動
特性可変機構VTとは実質的に同一構造であるため、以
下その代表として吸気バルブ10,10側のバルブ作動
特性可変機構VTの構造を、図2〜図5に基づいて説明
する。
【0017】吸気カムシャフト5には、各気筒に対応し
て一対の低速用カム14,14と、両低速用カム14,
14に挟まれた高速用カム15とが設けられ、また吸気
カムシャフト5よりも下方に平行に固定されたロッカー
シャフト16には、前記低速用カム14、高速用カム1
5および低速用カム14にそれぞれ対応して、第1ロッ
カーアーム17、第2ロッカーアーム18および第3ロ
ッカーアーム19が揺動自在に支持される。
【0018】一対の低速用カム14,14は、吸気カム
シャフト5の半径方向に沿う突出量が比較的に小さい高
位部141 と、ベース円部142 とから構成される。高
速用カム15は、その突出量が前記低速用カム14,1
4の高位部141 ,141 の突出量よりも大きく、かつ
広い角度範囲に亘る高位部151 と、ベース円部15 2
とから構成される。
【0019】吸気バルブ10,10のバルブステム2
0,20の上端には鍔部21,21が設けられており、
シリンダヘッド22および鍔部21,21間に圧縮状態
で装着されたバルブスプリング23,23によって吸気
バルブ10,10は閉弁方向に付勢される。一端部をロ
ッカーシャフト16に揺動自在に支持された第1、第3
ロッカーアーム17,19は、その中間部に形成したカ
ムスリッパ171 ,19 1 が一対の低速用カム14,1
4にそれぞれ当接し、その他端部には吸気バルブ10,
10のバルブステム20,20の上端に当接するタペッ
トねじ24,24がそれぞれ進退自在に設けられる。
【0020】一対の吸気バルブ10,10間に配置さ
れ、その一端部をロッカーシャフト16に揺動自在に支
持された第2ロッカーアーム18は、シリンダヘッド2
2との間に圧縮状態で装着された弾発付勢手段25で付
勢され、その他端部に形成したカムスリッパ181 が高
速用カム15に当接する。前記弾発付勢手段25は、閉
塞端を第2ロッカーアーム18に当接させた有底円筒状
のリフタ26と、リフタ26を第2ロッカーアーム18
に向けて付勢するリフタスプリング27とから構成され
る。
【0021】図5から明らかなように、第1、第2、第
3ロッカーアーム17〜19間の連結状態を切り換える
連結切換機構31は、第3ロッカーアーム19および第
2ロッカーアーム18間を連結し得る第1切換ピン32
と、第2ロッカーアーム18および第1ロッカーアーム
17間を連結し得る第2切換ピン33と、第1切換ピン
32および第2切換ピン33の移動を規制する第3切換
ピン34と、各切換ピン32〜34を連結解除側に付勢
する戻しばね35とを備える。
【0022】第3ロッカーアーム19には、ロッカーシ
ャフト16と平行な有底のガイド孔192 がその開放端
を第2ロッカーアーム18側にして形成されており、こ
のガイド孔192 には前記第1切換ピン32が摺動自在
に嵌合し、第1切換ピン32とガイド孔192 の閉塞端
との間に油圧室36が形成される。また第3ロッカーア
ーム19には油圧室36に連通する連通路37が形成さ
れ、ロッカーシャフト16内には油圧供給路38が形成
される。連通路37および油圧供給路38は、ロッカー
シャフト16の側壁に形成した連通路39を介して、第
3ロッカーアーム19の揺動状態に関わらず常時連通す
る。
【0023】第2ロッカーアーム18には、前記ガイド
孔192 に対応する同一径のガイド孔182 がロッカー
シャフト16と平行に貫通しており、このガイド孔18
2 に前記第2切換ピン33が摺動自在に嵌合する。
【0024】第1ロッカーアーム17には、前記ガイド
孔182 に対応する同一径の有底円筒状のガイド孔17
2 が、ロッカーシャフト16と平行かつ開放端を第2ロ
ッカーアーム18側にして形成されており、このガイド
孔172 に第3切換ピン34が摺動自在に嵌合する。し
かも第3切換ピン34に一体に形成した軸部341 はガ
イド孔172 の閉塞端に形成した案内部173 に摺動自
在に案内される。戻しばね35は、第3切換ピン34に
軸部341 の外周に嵌合してガイド孔172 の閉塞端お
よび第3切換ピン34間に圧縮状態で装着され、この戻
しばね35の弾発力で3本の切換ピン32〜34は連結
解除側、即ち油圧室36側に付勢される。
【0025】油圧室36に供給される油圧を解放すると
3本の切換ピン32〜34は戻しばね35の弾発力で連
結解除側に移動し、この状態では第1切換ピン32およ
び第2切換ピン33の当接面は第3ロッカーアーム19
および第2ロッカーアーム18間にあり、第2切換ピン
33および第3切換ピン34の当接面は第2ロッカーア
ーム18および第1ロッカーアーム17間にあり、従っ
て第1〜第3ロッカーアーム17〜19は非連結状態に
なっている。油圧室36に油圧を供給すると3本の切換
ピン32〜34は戻しばね35の弾発力に抗して連結側
に移動し、第1切換ピン32がガイド孔182 に嵌合
し、第2切換ピン33がガイド孔172 に嵌合して第1
〜第3ロッカーアーム17〜19は一体に連結される。
【0026】次に、図6の模式図に基づいてエンジンE
の油圧制御系の全体構造を説明する。
【0027】エンジンEはクランクシャフトを支持する
ジャーナルや動弁機構のような被潤滑部を有しており、
これら被潤滑部とバルブ作動特性可変機構VT,VTと
にオイルパン41からオイルが供給される。オイルパン
41からエンジンEにオイルを供給するオイル供給通路
42には、その上流側から下流側に向けて、オイルスト
レーナ43、オイルフィルター44、電動オイルポンプ
OPおよび電動リリーフバルブRVが順次配置される。
電動オイルポンプOPは、トロコイドポンプやギヤポン
プから構成されるポンプ本体45と、このポンプ本体4
5を駆動する電気モータ46とから構成される。電動リ
リーフバルブRVから排出された余剰のオイルは、リリ
ーフ通路47を経てオイルフィルター44および電動オ
イルポンプOP間のオイル供給通路42に戻される。エ
ンジンEに供給されたオイルはクランクシャフト3まわ
りの被潤滑部と動弁機構の潤滑・制御系とに分岐し、動
弁機構の潤滑・制御系に供給されたオイルの油圧は油圧
制御バルブCVによって高低2段階に制御されてバルブ
作動特性可変機構VT,VTを作動させる。エンジンE
の被潤滑部を潤滑し、またバルブ作動特性可変機構V
T,VTを作動させたオイルはオイル戻し通路48を経
てオイルパン41に戻される。
【0028】油圧制御バルブCVはON/OFFソレノ
イドバルブから構成されており、開弁により作動特性可
変機構VT,VTに油圧を供給して高速バルブタイミン
グを確立し、閉弁により作動特性可変機構VT,VTへ
の油圧の供給を遮断して低速バルブタイミングを確立す
る。
【0029】図7を併せて参照すると明らかなように、
電動リリーフバルブRVは有底円筒状のバルブハウジン
グ51を備えており、その内部に摺動自在に収納された
弁体52は弁ばね53で弁座54に着座する方向に付勢
される。バルブハウジング51には電動オイルポンプO
Pに連なる入口ポート55と、エンジンEに連なる出口
ポート56と、リリーフ通路47に連なるリリーフポー
ト57とが形成される。入口ポート55および出口ポー
ト56は常時連通しており、また入口ポート55および
リリーフポート57は、電動オイルポンプOPから入口
ポート55に伝達される油圧が高まって弁ばね53の弾
発力に抗して弁体52が弁座54から離反したときに連
通する。弁体52の背部に臨むバルブハウジング51の
底部にはソレノイド58が配置されており、ソレノイド
58が励磁されると弁体52が弁ばね53の弾発力に抗
して吸引され、電動リリーフ弁RVが開弁する油圧が任
意に制御される。
【0030】電子制御ユニットUには、エンジン回転数
Neを検出するエンジン回転数検出手段S1 と、エンジ
ン負荷(例えば吸気管内絶対圧Pb)を検出するエンジ
ン負荷検出手段S2 と、電動リリーフバルブRVを出た
オイルの油圧(第1油圧Po 1 )を検出する第1油圧検
出手段S3 と、オイルの油温Toを検出する油温検出手
段S4 と、油圧制御バルブCVの直上流の油圧(第2油
圧Po2 )を検出する第2油圧検出手段S5 と、電動オ
イルポンプOPのポンプ回転数Npを検出するオイルポ
ンプ回転数検出手段S6 とが接続される。電子制御ユニ
ットUは、前記各検出手段S1 〜S6 の出力に基づいて
電動オイルポンプOP、電動リリーフバルブRV、バル
ブ作動特性可変機構VT,VTの油圧制御バルブCV、
燃料噴射量制御装置59および点火時期制御装置60の
作動を制御する。
【0031】次に、本発明の実施例の作用を、図8〜図
12のフローチャートを参照しながら説明する。
【0032】先ず、図8および図9のメインルーチンの
ステップS1で、エンジンEに供給するオイルの第1油
圧Po1 を適切な値に保持すべく、電動オイルポンプO
Pおよび電動リリーフバルブRVの作動を制御する。以
下、その内容を、図10のフローチャートに基づいて説
明する。
【0033】先ず、ステップS31でイグニッションス
イッチがONすると、ステップS32で電動オイルポン
プOPを予め設定した回転数で駆動した後に、ステップ
S33でエンジンEを始動する。このように、エンジン
Eの始動に先立って電動オイルポンプOPを駆動するこ
とにより、エンジンEの始動前に被潤滑部に予めオイル
を供給して異常摩耗の発生を回避することができる。
【0034】続くステップS34においてエンジン回転
数検出手段S1 でエンジン回転数Neを検出するととも
に、エンジン負荷検出手段S2 でエンジン負荷Pbを検
出し、更にステップS35において第1油圧検出手段S
3 で第1油圧Po1 を検出するとともに油温検出手段S
4 で油温Toを検出する。そしてステップS36で、図
13(A)のマップにエンジン回転数Neを適用して第
1補正係数K1 を検索し、図13(B)のマップにエン
ジン負荷Pbを適用して第2補正係数K2 を検索し、図
13(C)のマップに油温Toを適用して第3補正係数
3 を検索する。
【0035】続くステップS37で電動リリーフバルブ
RVを非励磁にして全閉状態にしてリリーフ通路17を
閉鎖し、次のステップS38で基準油圧PREF を算出す
る。基準油圧PREF は、予め設定した油圧PBASEに前記
第1〜第3補正係数K1 ,K 2 ,K3 を乗算することに
より算出される。
【0036】PREF =PBASE×K1 ×K2 ×K3図13
から明らかなように、第1補正係数K1 はエンジン回転
数Neの増加に応じて増加し、第2補正係数K2 はエン
ジン負荷Pbの増加に応じて増加し、第3補正係数K3
は油温Toの増加に応じて増加するため、基準油圧P
REF はエンジン回転数Ne、エンジン負荷Pbおよび油
温Toの増加に応じて増加する。
【0037】そしてステップS39において第1油圧検
出手段S3 で検出した第1油圧Po 1 が基準油圧PREF
未満であれば、ステップS40で電動オイルポンプOP
の回転数を増加させる。一方、前記ステップS39で第
1油圧Po1 が基準油圧PRE F 以上であれば、ステップ
S41で電動オイルポンプOPの回転数を減少させる。
その後にステップS42で所定時間が経過したときに、
ステップS43で第1油圧Po1 が基準油圧PREF 未満
に減少しなければ、ステップS44で電動リリーフバル
ブRVを励磁して開弁させ、オイルの一部をリリーフさ
せて第1油圧Po1 を基準油圧PREF 未満に減少させ
る。
【0038】以上のように、電動オイルポンプOPおよ
び電動リリーフバルブRVの作動を電子制御ユニットU
で制御するので、電動オイルポンプOPおよび電動リリ
ーフバルブRVの協働により、エンジンEの運転状態に
応じて第1油圧Po1 をきめ細かく制御する。しかも必
要かつ充分な量のオイルを供給してオイルポンプの駆動
に要するエネルギーを最小限に抑えることができるばか
りか、低油温時に油圧が過剰に高まるのを防止してフィ
ルターの破損を回避することができる。
【0039】図8および図9のフローチャートに戻り、
ステップS2でエンジンEの運転状態がバルブタイミン
グの予備切換領域にあるか否かを、図14のマップに基
づいて検索する。図14のマップはエンジン回転数Ne
およびエンジン負荷Pbをパラメータとするもので、実
線で示す切換ラインを境界として、右側が高速バルブタ
イミング領域、左側が低速バルブタイミング領域とさ
れ、低速バルブタイミング領域の一部である斜線部分が
予備切換領域とされる。
【0040】図14に示すように、高速バルブタイミン
グ領域および低速バルブタイミング領域の切換ライン
は、エンジン負荷Pbが400mmHg以上の領域では
エンジン回転数Ne=3000rpmのラインに設定さ
れ、エンジン負荷Pbが200mmHg以下の領域では
エンジン回転数Ne=4000rpmのラインに設定さ
れ、エンジン負荷Pbが400mm〜200mmHgの
領域ではエンジン負荷Pbの減少に応じてエンジン回転
数Neが増加するように設定される。また予備切換領域
の幅は、エンジン回転数Neに関して200rpmに設
定され、エンジン負荷Pbに関して50mmHgに設定
される。
【0041】前記ステップS2でエンジンEの運転状態
が予備切換領域にあるとき、ステップS3で第2油圧検
出手段S5 によって油圧制御バルブCVの直上流の第2
油圧Po2 を検出するとともに、ステップS4でバルブ
作動特性可変機構VT,VTに供給すべき目標油圧P
OBJ を検索する。目標油圧POBJ はエンジン回転数Ne
および油温Toをパラメータとするマップから検索され
るもので、その目標油圧POBJ はバルブ作動特性可変機
構VT,VTを低速バルブタイミングに保持する戻しば
ね35のセット荷重に打ち勝つ大きさに設定される。
尚、目標油圧POBJをマップ検索する際に、油温Toに
代えて第1油圧Po1 をパラメータにすることも可能で
ある。
【0042】続くステップS5で第2油圧Po2 を目標
油圧POBJ と比較する。低速バルブタイミングから高速
バルブタイミングに切り換わる過程で予備切換領域に入
った場合には、第2油圧Po2 は目標油圧POBJ よりも
低い状態にあるため、ステップS6で電動リリーフバル
ブRVの開度を所定開度だけ減少させるとともに、ステ
ップS7で電動オイルポンプOPの回転数を所定回転数
だけ増加させて第2油圧Po2 を増加させる。その結
果、ステップS5で第2油圧Po2 が目標油圧P OBJ
上になると、ステップS10に移行する。また高速バル
ブタイミングから低速バルブタイミングに切り換わる過
程で予備切換領域に入った場合には、第2油圧Po2
既に目標油圧POBJ に達していて前記ステップS5の答
えがYESになるため、ステップS6,S7をスキップ
してステップS10に移行する。
【0043】ステップS10で、低速バルブタイミング
領域の予備切換領域を経て既に高速バルブタイミング領
域に入っていれば、ステップS11で油圧制御バルブC
Vを開弁してバルブ作動特性可変機構VT,VTに油圧
を供給し、高速バルブタイミングを確立する。そして、
ステップS12で油圧制御バルブCVの開閉状態を示す
フラグFを開弁状態に対応する「1」にセットした後
に、ステップS13で高速バルブタイミングディレイタ
イマーtHVT がタイムアップするまでは、ステップS2
1で低速バルブタイミング用の燃料噴射量マップおよび
点火時期マップを選択し、それらのマップに基づいて燃
料噴射量制御装置59および点火時期制御装置60によ
る燃料噴射量の制御および点火時期の制御を継続する。
そしてステップS13で高速バルブタイミングディレイ
タイマーtHVT がタイムアップすると、ステップS14
で低速バルブタイミングディレイタイマーtLVT をセッ
トした後に、ステップS15で高速バルブタイミング用
の燃料噴射量マップおよび点火時期マップを選択し、そ
れらのマップに基づいて燃料噴射量制御装置59および
点火時期制御装置60による燃料噴射量の制御および点
火時期の制御を開始する。
【0044】高速バルブタイミングから低速バルブタイ
ミングに切り換わる過程で予備切換領域に入った場合に
は、前記ステップS10の答えがNOになるためにステ
ップS16に移行するが、このとき油圧制御バルブCV
は高速バルブタイミングを確立するために開弁状態にあ
ってフラグFは閉弁状態を示す「1」にセットされてい
るため、ステップS17に移行する。ステップS17で
油圧制御バルブCVを閉弁してバルブ作動特性可変機構
VT,VTへの油圧の供給を遮断し、低速バルブタイミ
ングを確立する。そして、ステップS18で油圧制御バ
ルブCVの開閉状態を示すフラグFを閉弁状態に対応す
る「0」にセットした後に、ステップS19で低速バル
ブタイミングディレイタイマーtLVT がタイムアップす
るまでは、ステップS15で高速バルブタイミング用の
燃料噴射量マップおよび点火時期マップを選択し、それ
らのマップに基づいて燃料噴射量制御装置59および点
火時期制御装置60による燃料噴射量の制御および点火
時期の制御を継続する。そしてステップS19で低速バ
ルブタイミングディレイタイマーtLVT がタイムアップ
すると、ステップS20で高速バルブタイミングディレ
イタイマーtHVT をセットした後に、ステップS21で
低速バルブタイミング用の燃料噴射量マップおよび点火
時期マップを選択し、それらのマップに基づいて燃料噴
射量制御装置59および点火時期制御装置60による燃
料噴射量の制御および点火時期の制御を開始する。
【0045】尚、前記ステップS10で低速バルブタイ
ミング領域から高速バルブタイミング領域に移行する過
程でありながら、未だ予備切換領域を脱して高速バルブ
タイミング領域に入っていない場合には、ステップS1
6で油圧制御バルブCVの開閉状態を示すフラグFが閉
弁状態に対応する「0」にセットされているため、ステ
ップS17,S18をスキップしてステップS19〜S
21に移行し、前記ステップS10で高速バルブタイミ
ング領域に入るまでの間、低速バルブタイミング用の燃
料噴射量マップおよび点火時期マップに基づいて燃料噴
射量の制御および点火時期の制御が継続される。
【0046】また、エンジンEの運転状態が継続的に低
速バルブタイミング領域にある場合には、ステップS
2,S9,S19,S20を経てステップS21で低速
バルブタイミング用の燃料噴射量マップおよび点火時期
マップに基づいて燃料噴射量の制御および点火時期の制
御が継続され、またエンジンEの運転状態が継続的に高
速バルブタイミング領域にある場合には、ステップS
2,S9,S13,S14を経てステップS15で高速
バルブタイミング用の燃料噴射量マップおよび点火時期
マップに基づいて燃料噴射量の制御および点火時期の制
御が継続される。
【0047】ところで、前記ステップS20でセットさ
れる高速バルブタイミングディレイタイマーtHVT のカ
ウント時間は、オイルポンプ回転数検出手段S6 で検出
したポンプ回転数Npに応じて可変制御される。即ち、
図11のフローチャートのステップS51でポンプ回転
数Npが大きい場合にはステップS52で高速バルブタ
イミングディレイタイマーtHVT のカウント時間を小さ
く設定し、ステップS53でポンプ回転数Npが中程度
の場合にはステップS54で高速バルブタイミングディ
レイタイマーtHVT のカウント時間を中程度に設定し、
ステップS55でポンプ回転数Npが小さい場合にはス
テップS56で高速バルブタイミングディレイタイマー
HVT のカウント時間を大きく設定する。そしてポンプ
回転数Npが上記何れにも該当しない場合には、ステッ
プS57で電動オイルポンプOPが故障したと判定して
フェイルモードに移行する。
【0048】同様に、前記ステップS14でセットされ
る低速バルブタイミングディレイタイマーtLVT のカウ
ント時間は電動オイルポンプOPの回転数に応じて可変
制御される。即ち、図12のフローチャートのステップ
S61でポンプ回転数Npが大きい場合にはステップS
62で低速バルブタイミングディレイタイマーtLVT
カウント時間を大きく設定し、ステップS63でポンプ
回転数Npが中程度の場合にはステップS64で低速バ
ルブタイミングディレイタイマーtLVT のカウント時間
を中程度に設定し、ステップS65でポンプ回転数Np
が小さい場合にはステップS66で低速バルブタイミン
グディレイタイマーtLVT のカウント時間を小さく設定
する。そしてポンプ回転数Npが上記何れにも該当しな
い場合には、ステップS67で電動オイルポンプOPが
故障したと判定してフェイルモードに移行する。
【0049】以上のようにして、バルブ作動特性可変機
構VT,VTが低速バルブタイミングを確立していると
きには、油圧制御バルブCVが閉弁状態にあり、電動オ
イルポンプOPから吸気側のバルブ作動特性可変機構V
Tの連結切換機構31に供給される油圧が遮断されてい
るため、ロッカーシャフト16内の油圧供給路38に連
なる油圧室36に油圧が作用しなくなり、第1〜第3切
換ピン32〜34は戻しばね35の弾発力で図5に示す
連結解除位置に移動する。その結果、第1〜第3ロッカ
ーアーム17〜19は相互に切り離され、2個の低速用
カム14,14にカムスリッパ171 ,191 を当接さ
せた第1、第3ロッカーアーム17,19により2個の
吸気バルブ10,10が開閉駆動される。このとき、高
速用カム15にカムスリッパ181 を当接させた第2ロ
ッカーアーム18は、吸気バルブ10,10の作動とは
無関係に空動する。
【0050】また高速バルブタイミングを確立すべく油
圧制御バルブCVが開弁すると、電動オイルポンプOP
から吸気側のバルブ作動特性可変機構VTの連結切換機
構31に油圧が供給され、その油圧はロッカーシャフト
16内の油圧供給路38から油圧室36に伝達される。
その結果、第1〜第3切換ピン32〜34が戻しばね3
5の弾発力に抗して連結位置に移動し、第1、第2切換
ピン32,33によって第1〜第3ロッカーアーム17
〜19が一体に連結されるため、高位部151の高さお
よび角度範囲が大きい高速用カム15にカムスリッパ1
1 を当接させた第2ロッカーアーム18の揺動が、そ
れと一体に連結された第1、第3ロッカーアーム17,
19に伝達されて2個の吸気バルブ10,10が開閉駆
動される。このとき、低速用カム14,14の高位部1
1 ,141 は第1、第3ロッカーアーム17,19の
カムスリッパ171 ,191 から離れて空動する。
【0051】而して、バルブ作動特性可変機構VTが低
速バルブタイミングを確立しているときには吸気バルブ
10,10は低バルブリフトおよび小開角で駆動され、
高速バルブタイミングの確立時には吸気バルブ10,1
0は高バルブリフトおよび大開角で駆動される。尚、排
気バルブ11,11のバルブリフトおよび開角も、それ
に対応する排気側のバルブ作動特性可変機構VTによっ
て、前述した吸気バルブ10,10と同様にして制御さ
れる。
【0052】以上説明したように、バルブ作動特性可変
機構VT,VTが低速バルブタイミングから高速バルブ
タイミングに切り換えられるとき、高速バルブタイミン
グ領域に移行する直前の予備切換領域で電動リリーフバ
ルブRVの開度を減少させるとともに電動オイルポンプ
OPの回転数を増加させて油圧制御バルブCVの直上流
の第2油圧Po2 を予め高めているので、高速バルブタ
イミング領域に入って油圧制御バルブCVを開弁したと
きにバルブ作動特性可変機構VT,VTを即座に作動さ
せて高速バルブタイミングを速やかに確立することが可
能になる。しかも電動オイルポンプOPの回転数の増加
は予備切換領域でのみ行われるので、そのために要する
エネルギーの増加量を最小限に抑えることができる。
【0053】また高速バルブタイミングを確立すべく油
圧制御バルブCVが開弁したとき、高速バルブタイミン
グディレイタイマーtHVT がタイムアップするのを待っ
て、高速バルブタイミング用の燃料噴射量マップおよび
点火時期マップに基づく燃料噴射量の制御および点火時
期の制御を開始するので、油圧制御バルブCVが開弁し
てから高速バルブタイミングが確立するまでの若干のタ
イムラグを吸収し、実際に高速バルブタイミングが確立
した瞬間に合わせて高速バルブタイミング用の燃料噴射
量および点火時期の制御を開始することができる。
【0054】また前記タイムラグはポンプ回転数Npが
大きいほど、即ち第2油圧Po2 が高いほど短くなる。
なぜならば、第2油圧Po2 が高いときには、油圧制御
バルブCVが開弁してからバルブ作動特性可変機構V
T,VTに供給される油圧が上昇するのに要する時間が
短くなるからである。従って、図11に示すように、ポ
ンプ回転数Npが大きいほど高速バルブタイミングディ
レイタイマーtHVT のカウント時間を短く設定すること
により、高速バルブタイミング用の燃料噴射量および点
火時期の制御の開始時期を一層的確に設定し、バルブタ
イミングの切換に伴うトルクショックの発生を最小限に
抑えることができる。
【0055】一方、低速バルブタイミングを確立すべく
油圧制御バルブCVが閉弁したとき、低速バルブタイミ
ングディレイタイマーtLVT がタイムアップするのを待
って、低速バルブタイミング用の燃料噴射量マップおよ
び点火時期マップに基づく燃料噴射量の制御および点火
時期の制御を開始するので、油圧制御バルブCVが閉弁
してから低速バルブタイミングが確立するまでの若干の
タイムラグを吸収し、実際に低速バルブタイミングが確
立した瞬間に合わせて低速バルブタイミング用の燃料噴
射量および点火時期の制御を開始することができる。
【0056】また前記タイムラグはポンプ回転数Npが
大きいほど、即ち第2油圧Po2 が高いほど長くなる。
なぜならば、第2油圧Po2 が高いときには、油圧制御
バルブCVが閉弁してからバルブ作動特性可変機構V
T,VTに残留する油圧が低下するのに要する時間が長
くなるからである。従って、図12に示すように、ポン
プ回転数Npが大きいほど低速バルブタイミングディレ
イタイマーtLVT のカウント時間を長く設定することに
より、低速バルブタイミング用の燃料噴射量および点火
時期の制御の開始時期を一層的確に設定し、バルブタイ
ミングの切換に伴うトルクショックの発生を最小限に抑
えることができる。
【0057】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0058】例えば、バルブ作動特性可変機構VT,V
Tは実施例のものに限定されず、少なくとも油圧により
バルブ休止を含むバルブ作動特性を可変とする機構であ
れば、種々の構造のものを採用することができる。
【0059】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、エンジンの運転状態が低速バルブタイミング
領域から高速バルブタイミング領域に切り換わる直前の
予備切換領域にあるとき、電動オイルポンプおよび電動
リリーフバルブの作動を制御して油圧制御バルブに出力
する油圧を低速用油圧から高速用油圧に向けて昇圧する
ので、エンジンの運転状態が予備切換領域を経て高速バ
ルブタイミング領域になったときに、油圧制御バルブが
出力する油圧を速やかに高速用油圧まで立ち上げて最小
のタイムラグで高速バルブタイミングを確立することが
できる。しかも油圧の昇圧に要する電動オイルポンプの
作動量が最小限に抑えられるため、エネルギーの節減に
寄与することができる。
【0060】また請求項2に記載された発明によれば、
低速用油圧および高速用油圧の切換を実行してから燃料
噴射量および点火時期を切り換えるまでのディレイタイ
ムが電動オイルポンプの回転数に応じて、つまりバルブ
作動特性可変機構に出力される油圧の大きさに応じて変
化するので、低速バルブタイミング用あるいは高速バル
ブタイミングが実際に確立される瞬間に合わせて燃料噴
射量および点火時期を切り換えることが可能になり、バ
ルブタイミングの切換に伴うトルクショックの発生を最
小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの全体斜視図
【図2】図1の2方向拡大矢視図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】エンジンの油圧制御系の全体構造を説明する図
【図7】電動リリーフバルブの断面図
【図8】メインルーチンのフローチャートの第1分図
【図9】メインルーチンのフローチャートの第2分図
【図10】電動オイルポンプおよび電動リリーフバルブ
の制御ルーチンのフローチャート
【図11】高速バルブタイミング用ディレイタイマーセ
ットルーチンのフローチャート
【図12】低速バルブタイミング用ディレイタイマーセ
ットルーチンのフローチャート
【図13】基準油圧を算出する補正係数を検索するマッ
プを示す図
【図14】バルブタイミング領域を検索するマップを示
す図
【符号の説明】
CV 油圧制御バルブ Np 電動オイルポンプの回転数 OP 電動オイルポンプ RV 電動リリーフバルブ U 電子制御ユニット(制御手段) VT バルブ作動特性可変機構 tLVT 低速バルブタイミングディレイタイマー
(ディレイタイム) tHVT 高速バルブタイミングディレイタイマー
(ディレイタイム)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 43/00 301 F02D 43/00 301B 3G301 301Z 301H F02P 5/15 F02P 5/15 B Fターム(参考) 3G013 AA00 AA06 BB01 BB19 BD35 EA02 EA06 EA08 3G022 AA00 CA00 EA07 GA05 GA07 GA09 3G084 BA13 BA17 BA23 CA00 CA01 DA02 DA11 EC08 FA11 FA18 FA33 3G092 AA01 AA11 BA09 BB01 DA01 DA02 DA04 DF04 DF07 DF09 DG02 DG05 EA13 EA17 EA21 EA26 EA27 FA04 FA09 FA24 GA01 GA14 HA05Z HA11Z HB01X HC09X HE01Z HE08Z 3G093 BA02 BA15 BA19 CA00 CA01 DA01 DA03 DA05 EA05 EA13 EA15 EC01 EC04 FB04 3G301 HA01 HA19 JA04 JA14 KA01 KA11 LA07 LC01 LC08 MA11 NE23 PA07Z PA17Z PB03A PE01Z PE08Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧を発生する電動オイルポンプ(O
    P)と、 電動オイルポンプ(OP)が発生した油圧を調圧する電
    動リリーフバルブ(RV)と、 電動リリーフバルブ(RV)が出力する油圧を低速用油
    圧および該低速用油圧よりも高圧の高速用油圧に切り換
    える油圧制御バルブ(CV)と、 油圧制御バルブ(CV)が出力する低速用油圧で低速バ
    ルブタイミングを確立し、油圧制御バルブ(CV)が出
    力する高速用油圧で高速バルブタイミングを確立するバ
    ルブ作動特性可変機構(VT)と、 電動オイルポンプ(OP)および電動リリーフバルブ
    (RV)の作動を制御する制御手段(U)と、を備えた
    エンジン(E)において、 エンジン(E)の運転状態が低速バルブタイミング領域
    から高速バルブタイミング領域に切り換わる直前の予備
    切換領域にあるとき、 前記制御手段(U)は、電動オイルポンプ(OP)およ
    び電動リリーフバルブ(RV)の作動を制御して油圧制
    御バルブ(CV)に出力する油圧を低速用油圧から高速
    用油圧に向けて昇圧することを特徴とする、エンジンに
    おけるバルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(U)は、油圧制御バルブ
    (CV)が低速用油圧および高速用油圧の切換を実行し
    てから所定のディレイタイム(tHVT ,tLV T )が経過
    したときに、低速バルブタイミング用の燃料噴射量およ
    び点火時期と高速バルブタイミング用の燃料噴射量およ
    び点火時期とを切り換えるものであり、前記ディレイタ
    イム(tHVT ,tLVT )は電動オイルポンプ(OP)の
    回転数(Np)に応じて持ち換えられることを特徴とす
    る、請求項1に記載のエンジンにおけるバルブタイミン
    グ制御装置。
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