JP2000333631A - 春巻きの皮の製造方法 - Google Patents

春巻きの皮の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油ちょう後パリパリした食感を長時間維持す
ることのできる春巻きの皮の製造方法の提供。 【解決手段】 穀粉原料として、マルトース価が170
mg/10g以下の小麦粉を用いることを特徴とする春
巻きの皮の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食感の優れた春巻
きを得るための春巻きの皮の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】春巻き
の皮は、具を巻いて、油で揚げて喫食するものである点
で、そば、うどん、ラーメン等の一般の麺と相違する。
このため、油ちょう後の春巻きの皮は、そばやうどん等
とは異なり、特有のパリパリとした食感を有している。
しかし、かかるパリパリとした食感は、時間の経過とと
もに急速に失われる。特に総菜売場等で販売されている
春巻きは、油ちょう後消費者が喫食するまでに数時間以
上経過する場合が多く、かかる場合にはパリパリとした
食感はほとんど失われてしまう。用いる油の種類、油ち
ょう温度、油ちょう時間等の製造条件を変更しても、パ
リパリした食感を長時間維持することはできず、春巻き
のパリパリとした食感を長時間維持するための手段は、
これまでほとんど知られていなかった。
【0003】したがって本発明は、油ちょう後パリパリ
した食感を長時間維持することのできる春巻きの皮の製
造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、小麦粉中の損傷澱粉に
着目した。そして損傷澱粉の少ない小麦粉を用いれば、
全く意外にも、油ちょう後パリパリした食感を長時間維
持できる春巻きの皮を得ることができることを見出し、
本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、穀粉原料として、マ
ルトース価が170mg/10g以下の小麦粉を用いる
ことを特徴とする春巻きの皮の製造方法を提供すること
により、上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】小麦粉は、製粉過程で澱粉粒が損
傷を受ける(損傷澱粉)。本発明は、かかる損傷澱粉の
含有率の低い小麦粉を用いるものであり、これによって
油ちょう後のパリパリした食感を長時間維持することが
できる春巻きの皮が得られることは全く知られていなか
った。
【0007】小麦粉の生澱粉は、小麦中に存在するアミ
ラーゼによって分解されることはほとんどないが、損傷
澱粉は分解される。本発明においてマルトース価とは、
小麦粉中のアミラーゼによって、小麦粉の澱粉がどれだ
け分解されるかを表す指標であり、マルトース価が高い
と小麦粉中の損傷澱粉の割合が高く、マルトース価が低
いと損傷澱粉の割合が低い。本発明においてマルトース
価は、AACC(American Association of Cereal Che
mists )の公定法(22−15)により測定した。
【0008】本発明において用いる小麦粉は、マルトー
ス価が170mg/10g以下であることが必要であ
り、好ましくは120mg/10g以下であり、特に好
ましくは80mg/10g以下である。170mg/1
0g以下であれば、これを用いて油ちょう後のパリパリ
とした食感を長時間維持できる春巻きの皮を得ることが
できる。
【0009】マルトース価が170mg/10g以下の
小麦粉は、全穀粉原料中70重量%以上配合することが
好ましく、75重量%以上配合することがより好まし
く、80重量%以上配合することが特に好ましい。70
重量%以上であれば、これを用いて油ちょう後のパリパ
リとした食感をさらに長時間維持できる春巻きの皮を得
ることができる。
【0010】本発明に用いる小麦粉は、マルトース価が
170mg/10g以下であれば、強力粉、準強力粉、
中力粉、薄力粉のいずれでもよい。一般に春巻きの皮の
製造には強力粉、準強力粉が用いられるが、本発明にお
いては、粗蛋白質含量が8重量%以下の小麦粉、例えば
中力粉、薄力粉等でも本発明の効果を奏することができ
る。
【0011】本発明において、春巻きの皮の製造に用い
る、上記小麦粉以外の原料としては、米粉、ライ麦粉、
大麦粉、あわ粉、ひえ粉、はとむぎ粉、とうもろこし粉
等の穀粉;馬鈴薯、とうもろこし、ワキシーコーン、タ
ピオカ、小麦等由来の生澱粉、α化澱粉、化工澱粉等の
澱粉類;活性グルテン、加水分解グルテン、小麦グリア
ジン、小麦グルテニン等の小麦由来蛋白質;卵白、乳性
蛋白質等の小麦以外由来の蛋白質;食塩;山芋;卵殻、
乳性カルシウム等のカルシウム類;グァーガム等のガム
類;ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル
等の乳化剤;エタノール等のアルコール類;油脂類等が
挙げられる。本発明においては、これらを1種又は2種
以上用いることができる。このうち、米粉及び/又はα
化澱粉を用いることが特に好ましい。
【0012】米粉は、粳米粉、餅米粉、あるいはそれら
の混合物のいずれでもよい。米粉の全穀粉原料中の配合
量は、1〜25重量%が好ましく、3〜20重量%がよ
り好ましく、5〜15重量%が特に好ましい。米粉を全
穀粉原料中に1〜25重量%配合すると、油ちょう後の
パリパリとした食感をさらに長時間維持できる春巻きの
皮を得ることができ、3〜20重量%配合すると、その
効果はさらに顕著となる。
【0013】α化澱粉の由来に特に制限はなく、2種以
上のα化澱粉を用いてもよい。また、α化されていれ
ば、その糊化方法、乾燥方法、粉砕方法にも特に制限は
ない。α化澱粉の全穀粉原料に対する配合量は、1〜7
重量%、特に1〜5重量%が好ましい。α化澱粉を全穀
粉原料に対して1〜7重量%配合すると、油ちょう後の
パリパリとした食感をさらに長時間維持できる春巻きの
皮を得ることができ、1〜5重量%配合すると、その効
果はさらに顕著となる。さらに、米粉とα化澱粉とを併
用すれば、その効果はさらに一層顕著となる。
【0014】本発明の製造方法は、まず上記特定マルト
ース価の小麦粉、米粉、α化澱粉以外の原料を水に溶解
又は分散した後、該小麦粉、及び必要に応じて米粉、α
化澱粉を混合し、好ましくは初め低速、後中高速でミキ
シングして小麦粉バッターとする。次いで必要に応じて
該小麦粉バッターを冷蔵等して安定、均一化した後、ド
ラム等の表面に薄く塗布し、焼成することにより、春巻
きの皮を得ることができる。皮の厚さに特に制限はない
が、0.1〜1mm、特に0.2〜0.8mmが好まし
い。
【0015】本発明の製造方法により得られた春巻きの
皮を用い、常法にしたがって春巻きを製造することがで
きる。すなわち、野菜、肉、調味料等を用いて調製した
具を上記春巻きの皮で包み、好ましくは150〜190
℃に加熱した油中で、好ましくは5〜10分間揚げるこ
とにより、春巻きを得ることができる。
【0016】本発明の方法により製造された春巻きの皮
を用いて製造された春巻きは、室温、冷蔵のいずれの条
件であっても、長時間保存後もパリパリした食感を維持
することができる。また、上記春巻きの皮又は具を包ん
だ春巻きを冷凍保存し、次いで油ちょうした後、さらに
室温又は冷蔵で長時間保存してもパリパリした食感を維
持することができる。
【0017】
【実施例】次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0018】実施例1〜11及び比較例1〜3 特定マルトース価及び粗蛋白質含量の小麦粉を用いた春
巻きの皮の製造 0.5重量部の食塩及び1重量部の乳化剤(理研ビタミ
ン製「スーパーフレンジーM」、以下同じ)を115重
量部の水に溶解し、これにマルトース価168mg/1
0g、粗蛋白質含量10.3重量%の小麦粉100重量
部を添加した。これを、ビータータイプの撹拌羽根を有
する縦型ミキサー(カントーミキサー製:10クォート
タイプ、以下同じ)を用いて、低速で1分間ミキシング
した後、ミキサー内壁及び撹拌羽根に付着した小麦粉の
ダマを掻き落とし、さらに中高速で1分間ミキシング
し、小麦粉バッターを得た。かかるバッターをビニール
袋に入れて冷蔵庫で一晩安定均一化させた後、春巻きの
皮製造装置(大英技研(株)製、以下同じ)のホッパー
に投入し、約125℃に加熱したドラム表面に、専用ノ
ズルからバッターを薄く塗布して焼成し、春巻きの皮を
製造した(実施例1)。実施例2〜11及び比較例1〜
3は、実施例1において、マルトース価及び粗蛋白質含
量が表1に示す小麦粉を用いた以外は、実施例1と同様
にして春巻きの皮を製造した。各小麦粉のマルトース価
及び粗蛋白質含量を表1に示す。なお、粗蛋白質含量
は、ケルダール法によって得られた窒素量を、5.7倍
した値を用いた(以下同じ)。得られた各春巻きの皮の
厚さは0.4〜0.5mm、大きさは20cm×20c
m、重量は約14gであった。
【0019】
【表1】
【0020】試験例1 上記春巻きの皮を用いて製造した春巻きの官能評価 上記で得られた各春巻きの皮を用いて、野菜、肉及び調
味料で調製した春巻き用の具約35gを包み、185℃
に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、春巻きを製
造した。これを室温で2時間放置した(以下「室温保存
品」という)後、熟練した10名のパネラーにより、下
記の評価基準で春巻きの皮の官能評価を行った。これと
は別に、上記具を包んだ春巻きの皮を、庫内温度−45
℃のフリーザー中で急速冷凍し、次いで乾燥を防ぐため
にビニール袋に入れて、−20℃のフリーザー中で10
日間冷凍保存した。次いでこれを185℃に熱した大豆
白絞め油中で5分間油揚げし、室温で2時間放置した
(以下「冷凍保存品」という)後、上記と同様に官能評
価を行った。各パネラーの評点の平均値を表1に示す。
【0021】(評価基準) 5:揚げたての春巻きらしいパリパリした食感が十分残
っており、油ちょう直後と比較してほとんど差がなく、
非常に良好な食感である。 4:油ちょう直後と比較するとやや劣るが、パリパリと
した食感が残っており、良好な食感である。 3:やや柔らかくはなっているが、普通の食感である。 2:油っぽく、かつ柔らかく、パリパリ感があまりな
い、劣った食感である。 1:非常に油っぽく、かつ非常に柔らかく、またパリパ
リ感が全くなく、引きが強い著しく劣った食感である。
【0022】マルトース価が170mg/10g以下の
小麦粉を用いた実施例1〜11の春巻きは、室温保存
品、冷凍保存品のいずれも、優れた食感を有しており、
パリパリした食感が長時間維持されることが確認され
た。このうち、マルトース価が120mg/10g以下
の小麦粉を用いた実施例5〜11の春巻きは、評点が
3.5以上であり、より優れていた。またマルトース価
が80mg/10g以下の小麦粉を用いた実施例10、
11の春巻きは、評点が4.0以上であり、特に優れて
いた。さらに、実施例1〜11の春巻きを比較すると、
粗蛋白質含量に無関係に、マルトース価が低い小麦粉を
用いたものほど評点が高い。本発明の製造方法は、粗蛋
白質含量が低い小麦粉を用いても、優れた食感の春巻き
の皮が得られる点で、強力粉、準強力粉を用いるのが一
般的である従来の方法とは全く異なる優れた方法であ
る。
【0023】実施例12〜19及び比較例4 特定マルトース価、粗蛋白質含量の小麦粉及び米粉を用
いた春巻きの皮の製造0.5重量部の食塩及び1重量部
の乳化剤を115重量部の水に溶解し、これにマルトー
ス価77mg/10g、粗蛋白質含量10.8重量%の
小麦粉99重量部及び米粉(オカベ粉体製「ライスフラ
ワーP」)1重量部を添加した。これを縦型ミキサーを
用いて、低速で1分間ミキシングした後、ミキサー内壁
及び撹拌羽根に付着した小麦粉のダマを掻き落とし、さ
らに中高速で1分間ミキシングし、小麦粉バッターを得
た。かかるバッターをビニール袋に入れて冷蔵庫で一晩
安定均一化させた後、春巻きの皮製造装置のホッパーに
投入し、約125℃に熱したドラム表面に、専用ノズル
からバッターを薄く塗布して焼成し、春巻きの皮を製造
した(実施例12)。実施例13〜19及び比較例4
は、実施例12において、小麦粉のマルトース価、粗蛋
白質含量、配合量、及び米粉の配合量を表2に示すもの
とした以外は、実施例12と同様にして春巻きの皮を製
造した。各小麦粉のマルトース価、粗蛋白質含量、配合
量、及び米粉の配合量を表2に示す。なお、実施例10
及び8を再掲した。得られた各春巻きの皮の厚さは0.
4〜0.5mm、大きさは20cm×20cm、重量は
約14gであった。
【0024】
【表2】
【0025】試験例2 上記春巻きの皮を用いて製造した春巻きの官能評価 上記で得られた各春巻きの皮を用いて、野菜、肉及び調
味料で調製した春巻き用の具約35gを包み、185℃
に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、春巻きを製
造した。これを室温で2時間放置した後、熟練した10
名のパネラーにより、試験例1と同様の評価基準で春巻
きの皮の官能評価を行った。これとは別に、上記具を包
んだ春巻きの皮を、庫内温度−45℃のフリーザー中で
急速冷凍し、次いで乾燥を防ぐためにビニール袋に入れ
て、−20℃のフリーザー中で10日間冷凍保存した。
次いでこれを185℃に熱した大豆白絞め油中で5分間
油揚げし、室温で2時間放置した後、上記と同様に官能
評価を行った。各パネラーの評点の平均値を表2に示
す。
【0026】実施例12〜17の春巻きは、室温保存
品、冷凍保存品とも実施例10の春巻きより評点が高
く、米粉添加の効果が認められた。このうち、米粉配合
量が3〜20重量部である実施例13〜17の春巻きが
より評点が高く、米粉配合量が5〜15重量部である実
施例14〜16の春巻きが特に評点が高かった。実施例
18の春巻きは、比較例1〜4の春巻きより評点が高い
が、実施例10の春巻きより評点が低かった。これは米
粉の量が多すぎて春巻きの皮らしい食感からやや離れた
ためであり、米粉は穀粉原料に対して25重量%以下が
好ましいことが確認された。また実施例19の春巻き
も、室温保存品、冷凍保存品とも実施例8の春巻きより
評点が高く、マルトース価が170mg/10g以下の
小麦粉と米粉とを併用すれば、食感改善効果が顕著にな
ることが確認された。また比較例4より、マルトース価
が170mg/10gを超える小麦粉と米粉とを併用し
ても食感改善効果がないことが確認された。
【0027】実施例20〜31及び比較例5、6 特定マルトース価、粗蛋白質含量の小麦粉、米粉、α化
澱粉を用いた春巻きの皮の製造 0.5重量部の食塩及び1重量部の乳化剤を115重量
部の水に溶解し、これにマルトース価77mg/10
g、粗蛋白質含量10.8重量%の小麦粉99重量部及
びα化コーンスターチ(ホーネンコーポレーション製
「α化コンス」)1重量部を添加した。これを縦型ミキ
サーを用いて、低速で1分間ミキシングした後、ミキサ
ー内壁及び撹拌羽根に付着した小麦粉のダマを掻き落と
し、さらに中高速で1分間ミキシングし、小麦粉バッタ
ーを得た。かかるバッターをビニール袋に入れて冷蔵庫
で一晩安定均一化させた後、春巻きの皮製造装置のホッ
パーに投入し、約125℃に熱したドラム表面に、専用
ノズルからバッターを薄く塗布して焼成し、春巻きの皮
を製造した(実施例20)。実施例21〜31及び比較
例5、6は、実施例20において、小麦粉のマルトース
価、粗蛋白質含量、配合量、澱粉の種類、配合量、及び
米粉の配合量を表3に示すものとした以外は、実施例2
0と同様にして春巻きの皮を製造した。小麦粉のマルト
ース価、粗蛋白質含量、配合量、澱粉の種類、配合量、
及び米粉の配合量を表3に示す。なお、実施例10及び
8を再掲した。得られた各春巻きの皮の厚さは0.4〜
0.5mm、大きさは20cm×20cm、重量は約1
4gであった。なお、各澱粉については、α化タピオカ
澱粉はホーネンコーポレーション製「ジェルコールGT
α」、α化小麦澱粉はホーネンコーポレーション製「ジ
ェルコールWα」、α化ワキシーコーンスターチはホー
ネンコーポレーション製「ジェルコールGα」、及びコ
ーンスターチはホーネンコーポレーション製「R−コン
ス」を用いた。
【0028】
【表3】
【0029】試験例3 上記春巻きの皮を用いて製造した春巻きの官能評価 上記で得られた各春巻きの皮を用いて、野菜、肉及び調
味料で調製した春巻き用の具約35gを包み、185℃
に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、春巻きを製
造した。これを室温で2時間放置した後、熟練した10
名のパネラーにより、試験例1と同様の評価基準で春巻
きの皮の官能評価を行った。これとは別に、上記具を包
んだ春巻きの皮を、庫内温度−45℃のフリーザー中で
急速冷凍し、次いで乾燥を防ぐためにビニール袋に入れ
て、−20℃のフリーザー中で10日間冷凍保存した。
次いでこれを185℃に熱した大豆白絞め油中で5分間
油揚げし、室温で2時間放置した後、上記と同様に官能
評価を行った。各パネラーの評点の平均値を表3に示
す。
【0030】実施例20〜22及び24〜26の春巻き
は、室温保存品、冷凍保存品とも実施例10の春巻きよ
り評点が高く、α化澱粉の種類に無関係に非常に高い効
果が認められた。実施例23の春巻きは、比較例1〜6
の春巻きより評点が高いが、実施例10の春巻きとは大
きな差がなかった。これは、α化澱粉の量が多すぎて春
巻きの皮としては異和感のある食感となったためであ
り、α化澱粉は穀粉原料に対して7重量%以下が好まし
いことが確認された。また実施例28の春巻きも、室温
保存品、冷凍保存品とも実施例8の春巻きより評点が高
く、マルトース価が170mg/10g以下の小麦粉と
α化澱粉とを併用すれば、食感改善効果が顕著になるこ
とが確認された。実施例27の春巻きは、実施例10の
春巻きと大きな差がなく、また実施例29の春巻きは、
実施例8の春巻きと大きな差がなかった。実施例30及
び31の春巻きは、室温保存品、冷凍保存品ともα化澱
粉と米粉を併用したものであるが、食感改善効果が最も
優れていた。また比較例5及び6より、マルトース価が
170mg/10gを超える小麦粉と、α化澱粉、ある
いはα化澱粉と米粉とを添加しても食感改善効果がほと
んどないことが確認された。
【0031】
【発明の効果】粗蛋白質含量とは無関係に、マルトース
価が170mg/10g以下の小麦粉を用いることによ
り、油ちょう後パリパリした食感を長時間維持できる春
巻きの皮を製造することができる。さらに、米粉及び/
又はα化澱粉を併用することにより、その効果はより顕
著となる。
フロントページの続き (72)発明者 長井 孝雄 東京都中央区日本橋小網町19番12号 日清 製粉株式会社内 Fターム(参考) 4B046 LA09 LC01 LC09 LG16 LG29 LG30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀粉原料として、マルトース価が170
    mg/10g以下の小麦粉を用いることを特徴とする春
    巻きの皮の製造方法。
  2. 【請求項2】 小麦粉のマルトース価が80mg/10
    g以下である請求項1記載の春巻きの皮の製造方法。
  3. 【請求項3】 全穀粉原料中の、前記小麦粉の配合量
    が、70重量%以上であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の春巻きの皮の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記小麦粉中の粗蛋白質含量が、8重量
    %以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項記載の春巻きの皮の製造方法。
  5. 【請求項5】 米粉を、全穀粉原料中1〜25重量%配
    合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記
    載の春巻きの皮の製造方法。
  6. 【請求項6】 α化澱粉を、全穀粉原料に対して1〜7
    重量%配合することを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の春巻きの皮の製造方法。
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