JP2000285393A - 移動体の後方監視装置および後方監視方法 - Google Patents

移動体の後方監視装置および後方監視方法

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JP2000285393A
JP2000285393A JP11093880A JP9388099A JP2000285393A JP 2000285393 A JP2000285393 A JP 2000285393A JP 11093880 A JP11093880 A JP 11093880A JP 9388099 A JP9388099 A JP 9388099A JP 2000285393 A JP2000285393 A JP 2000285393A
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JP
Japan
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vehicle
moving body
moving
monitoring device
approaching
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JP11093880A
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English (en)
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Kenichi Maeda
賢一 前田
Takahiro Taniguchi
恭弘 谷口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の後方から接近してくる別の車両を検出す
るときの演算量を少なくするこができ、これにより、リ
アルタイムに検出する。 【解決手段】車両(自車)に取り付けられ且つこの移動
体の後方の状態をその走行方向に関して左右非対称な視
野で撮像して画像データを得るカメラと、このカメラに
より撮像された画像データから接近する別の車両の移動
情報を抽出する手段と、自車の移動情報を検出する手段
と、この移動情報と抽出された別の車両の移動情報との
間に所定の関係が成立するか否かを判断する手段と、所
定の関係が成立すると判断されたときに自車において警
報を発令する手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などの車両
に代表される移動体の後方の状態を監視する移動体の後
方監視装置および後方監視方法に関し、特に、後方から
接近してくる別の移動体を自動的に検出して必要な処置
をとることができる移動体の後方監視装置および後方監
視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両には、運転者が後方を監視
するために、ルームミラーやサイドミラーが取り付けら
れている。また最近では、特にワンボックスカーのバッ
ク時に後方を監視する目的で、バックカメラが使われる
こともある。これらのミラーやカメラはいずれも、運転
者自身の目を通して自車の後方の状態を監視するための
装置である。
【0003】このような装置を用いることは当然に必要
ではあるが、運転者がかかる監視行為そのものをうっか
り忘れた場合、結果として、その役目は果たされないこ
とになる。例えば、自車に接近しつつ隣の車線を走行し
ている他車があった場合、確認しないでその隣の車線に
車線変更することは非常に危険である。サイドミラーや
ルームミラーを見るのを忘れたり、ミラーを見たとして
も接近車両を見落としたり、或いは接近車両がミラーの
死角に入っている、こともある。
【0004】そこで、このような事態を無くするため、
レーダー装置、レーザー装置を利用して自動的に後方を
監視し、後方からの安全を担保する装置も考えられてい
る。特に、特開平2−287799号にて提案されてい
るように、カメラの画像を利用して後方から接近してく
る車両を検出し、両者が所定の接近状態になったときに
は、警報を発する装置も考えられている。
【0005】従来、撮像手段として、例えばCCDカメ
ラを使用するが、このカメラ101は図10(a)に示
す如く、走行方向に関して車両の後方左右の視野範囲が
対称になるように設置し、撮影していた。このような撮
像手段を用いた場合、映し出される画像は、同図(b)
のようになる。
【0006】一般に、ある移動体から他の移動物体を検
出するときの画像処理方式としては、例えば「N.Ta
keda,et.al., “Moving Obst
acle Detection Using Resi
dual Error ofFOE Estimati
on," Proc. of IROS−93,pp.
1857−1865,1993」に示されている如く、
オプティカルフローを計算する方法が知られている。オ
プティカルフローとは、画面の微小領域の動きを表すベ
クトルである。従来の撮像手段を用いてオプティカルフ
ローを計算し、接近する移動物体を検出した例を図10
(c)に示す。図中、小さな正方形が接近してくる車両
のオプティカルフローが検出された微小領域を示してい
る(オプティカルフローの画像処理結果をデモンストレ
ーション用に表わしたもの)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】こうした画像を利用し
た監視装置では、後方から接近してくる車両を検出する
方式が装置の信頼性に深く関わっており、この性能が最
も重要なファクタである。
【0008】一般に、画像認識は2次元的に写される画
像データの量が非常に多いため、処理が重く、演算負荷
が大きい。このため、一般の車両に搭載可能なコンピュ
ータに、接近してくる車両をリアルタイムに検出させる
ことは、その演算能力の点から非常に難しい。さらに、
画像が常に2次元的に変化し、その変化が複雑になると
いうことも、問題をさらに困難なものにしている。した
がって、画像処理の量を何とか減らしながら、分解能良
く且つ殆どリアルタイムに接近車両を検出したいという
要望があった。
【0009】とくに、オプティカルフローの計算は、一
般に多くの計算時間を必要とするため、安価で簡単に実
現することは困難であった。その理由の一つは、従来の
撮像画面の場合、検出したい接近車両を表す各微小領域
がどのように動くかがわからないため、ベクトル的に様
々な方向へ動く場合を想定し、それらの方向全てについ
て探索する必要があったからである。つまり、オプティ
カルフローの計算による検出それ自体は有効な手法であ
ったが、従来の撮像画面ではオプティカルフローを探索
しなければならない方向があまりにも多いことが問題で
あった。
【0010】本発明は、このような従来の接近移動体
(車両など)の検出状況に鑑みてなされたもので、ある
移動物の後方から接近してくる別の移動物を検出すると
きの演算量を少なくするこができ、これにより、リアル
タイムに検出することができる後方監視装置および後方
監視方法を提供することを、その目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像による後
方監視を高精度で効率良く行なうためには、対象となる
移動体の画像を処理し易いように撮像し、この撮像画像
を画像処理手段に入力させることが、目的を達成するた
めの有力な手段となり得る、ということに着目したもの
である。
【0012】そこで本発明の基本的な要旨は、監視主体
である車両などの移動体に関して、後方を左右非対称に
撮影することにある。すなわち、従来の撮影手段は左右
対称に撮像していたのに対して、図1に模式的に示す如
く、本発明に係る撮像手段IMは車両Cseの走行方向
(前後方向)に関して視野(撮像領域FR)が左右非対
称に撮影することにある。
【0013】前述したように、従来、オプティカルフロ
ーの計算が困難であった理由の一つは、画面の各微小領
域がどのように動くかがわからないため、いろいろな移
動方向を想定して探索する必要があったからである。し
かし、本発明のように左右非対称に撮影すると、画面の
大部分で背景の物体の動きは一方向になり、接近してく
る移動体の動きは、それとは反対の方向になる。したが
って、画面の大部分で特定の方向の移動方向を探索する
だけで、接近してくる移動体を効率良く検出することが
できる。
【0014】この様子を図2に示す。この図2(a)は
図1のように非対称に撮影された後方の様子を表す模式
図である。図2(b)において、自己移動体Cseの一
部を写した領域と区別する破線よりも左側のみを処理す
るものとすると、自車の後方から自車に接近してくる移
動体(車両)Capは必ず左側に動く。したがって、オ
プティカルフローOPの計算を行なうためには、異なる
時間に撮影された画像のフレーム間で、左側に動く微小
領域を探索するだけで良いことになり、探索が極めて簡
素化される。
【0015】本発明に係る移動体の後方監視装置は具体
的には、以下のように構成される。
【0016】本発明に係る移動体の後方監視装置は、そ
の基本構成として、実空間で移動する移動体に取り付け
られ且つこの移動体の後方の状態をその走行方向に関し
て左右非対称な視野で撮像して画像データを得る撮像手
段と、この撮像手段により撮像された画像データに基づ
き前記移動体の後方の状態を自動監視する自動監視手段
とを備えることを特徴とする。
【0017】好適には、前記自動監視手段は、前記撮像
手段により撮像された画像データから前記移動体に接近
する別の移動体の移動情報を抽出する抽出手段と、前記
撮像手段を取り付けた前記移動体の移動情報を検出する
検出手段と、この検出手段により検出された前記移動体
の移動情報と前記抽出手段により抽出された前記別の移
動体の移動情報との間に所定の関係が成立するか否かを
判断する判断手段と、この判断手段により所定の関係が
成立すると判断されたときに前記移動体に所定のアクシ
ョンをとるアクション手段とを備える。この構成を図3
に模式的に表す。
【0018】一例として、前記撮像手段を取り付けた前
記移動体は自己車両であり、前記別の移動体はこの自己
車両に接近してくる接近車両である。この場合、前記抽
出手段は、例えば、前記撮像手段により撮像された画像
データを用いて前記接近車両のオプティカルフローとし
て表されるベクトル情報を抽出する手段である。また例
えば、前記検出手段は前記自己車両の走行方向の変更に
関わる情報を検出する手段であり、前記判断手段は、こ
の変更に関わる情報を参酌しつつ前記自己車両と前記接
近車両との間に両者の接近具合に関する一定条件が成立
するか否かを判断する手段であり、前記アクション手段
は、その一定条件が成立すると判断されたときに前記自
己車両において警報を発する手段である。
【0019】この装置の基本構成において、好適には、
前記撮像手段は、この撮像手段を取り付けた移動体の後
方の左右非対称な視野範囲に向けて設置したカメラ手段
を有する。前記撮像手段は、例えば、前記カメラ手段を
前記移動体に左右対称になるように2台取り付けていて
もよい。また、前記撮像手段は、前記カメラ手段を前記
移動体の体側に取り付けていてもよい。この場合、前記
移動体はサイドミラーを備えた車両であり、前記カメラ
手段はそのサイドミラーに取り付けることができる。さ
らに、前記移動体は運転席のある車両であり、前記カメ
ラ手段はその運転席よりも前方の車***置に取り付けて
もよい。
【0020】一方、本発明に係る移動体の後方監視方法
は、実空間で移動する移動体に取り付けられ且つこの移
動体の後方の状態をその走行方向に関して左右非対称な
視野で撮像する撮像手段が出力する画像データを受け、
この画像データに基づき前記移動体の後方の状態を自動
監視することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を図4
〜8に基づき説明する。なお、この実施形態では、移動
体として実空間の路面などを移動する車両を例にとって
説明する。
【0022】この実施形態に係る後方監視装置は、1台
の車両に搭載される構成である。この装置は、図4に示
す如く、撮像手段としてのカメラ11、車速センサ1
2、ウィンカーセンサ13、および舵角センサ14を備
えるとともに、CPU、メモリなどを有する演算装置1
5と警報器16とを備える。カメラ11、車速センサ1
2、および舵角センサ14と演算装置15との間にA/
D変換器17、18、19が夫々介挿されており、各検
出信号がデジタル量に変換して演算装置15に供給され
る。また、演算装置15と警報器16との間にはD/A
変換器20が介挿され、演算装置15から出力された警
報制御信号がアナログ量に変換されて警報器16に供給
される。
【0023】演算装置15は後述する図7および図8の
処理を行うプログラムを格納しており、キースイッチを
オンにすることでそれらの処理を自動的に起動させ、キ
ースイッチをオフにするまでそれらの処理を継続させ
る。
【0024】図7および図8の処理は、本発明の抽出手
段および判断手段を構成する一方で、およびアクション
手段の一部に相当する。カメラ11およびA/D変換器
17が撮像手段に、また車速センサ12、ウィンカーセ
ンサ13、舵角センサ14、およびA/D変換器18,
19が検出手段に相当する。さらに、D/A変換器20
および警報器16がアクション手段の残りの要素を構成
する。したがって、図4に具体化して示す後方監視装置
の構成は、本発明の構成を示す図3のブロック図に対応
していることが分かる。
【0025】カメラ11は、通常のCCDカメラ、CM
OSカメラ、ITVカメラ等を利用することができる。
このカメラ11で撮像された画像のデータはA/D換器
17などを介してディジタル信号に処理され、演算装置
15に送られる。
【0026】カメラ11は、本実施形態では、自動車の
車体の側面両側にそれぞれ取り付けている。好ましく
は、図5に示す如く、サイドミラーSMに取り付けられ
たものである。後方を撮影するためには、ある程度、車
体の側面より外側に飛び出していることが望ましく、サ
イドミラーSMはそのような位置に取り付けられている
ため、サイドミラーSMに取り付けるのが望ましい。
【0027】図5に示す如く、カメラ11は、自車Cs
eの車体左右夫々のサイドミラーSMに、視野中心軸方
向SAを車体外側の所定角度に向けて配置されている。
この中心軸方向SAと車体側面との成す角度θは実験や
シミュレーションを通して、オプティカルフローを演算
に最も都合の良い適宜な値に設定される。このため、各
カメラ11の撮像領域(視野範囲)FRも、車体左右そ
れぞれにおいて、自車Cseの側面それぞれに対して斜
めに設定される。つまり、各カメラ11の視野範囲には
自車の車体後ろの一部も入るが、車体の中心軸Sに関し
て車体左右で非対称な視野範囲となっている。車体左右
の2台のカメラ11,11は協働して、その左右方向に
おいて互いに対象な視野範囲を創出している。なお、図
5において、L1〜L3は片側3車線の走行車線を示
す。
【0028】さらに、このカメラ11の取り付け位置と
その視野範囲との比較を図6(a),(b)に示す。両
図ともに、車体片側のカメラで説明するもので、本発明
にかかるカメラの車体前後方向における好ましい取付け
位置を示す。同図(a)は、カメラを運転者より前の車
体外側の位置に取り付けた場合である。同図(b)は、
カメラを運転者より後方の、例えばルーフ上に取り付け
た場合である。これらを比較すると同図(a)の取り付
け位置の方が同図(b)よりも車体側面側を多く写して
おり、いわゆる死角が少ないという利点がある。したが
って、カメラは運転者よりも、できるだけ前方に取り付
けることが好ましいことがわかる。
【0029】車速センサ12は、自車の車速を検出す
る。この車速信号もA/D変換器18を通してデジタル
量の信号として演算装置11に送られる。ウィンカーセ
ンサ13は自車の左又は右のウィンカーを点灯させた状
態を検知し、論理値のオン・オフ信号として演算装置1
1に送る。舵角センサ14は自車のハンドルの操作角度
を検出する。この操作角度信号はA/D変換器19によ
りデジタル量の信号に変換され、演算装置11に送られ
る。これらの自車の車速、ウィンカー点灯状態、および
ハンドル角度は、後方から自車に接近してくる別の車両
との衝突の可能性を判断するときの自車のパラメータと
して演算装置11で使用される。
【0030】演算装置15は、図7に示す検出アルゴリ
ズムに基づいて後方から接近する他車を、左右のカメラ
から出力される画像フレーム毎に検出する。
【0031】演算装置15は、周知の手法でオプティカ
ルフローを計算し、その方向を判定する(ステップS1
〜S2)。このオプティカルフローの計算および方向判
定は、左右のカメラ11,11について例えばタイムシ
ェアリングにより順次処理される。
【0032】車体右側のカメラ11から得られた画像を
処理する場合、後方から接近してくる他車のオプティカ
ルフローは画面上で必ず左側を向いており、反対に、車
体左側のカメラ11から得られた画像を処理する場合、
後方から接近してくる他車のオプティカルフローは画面
上で必ず右側を向いている。
【0033】そこで、右側のカメラ11から出力された
画像についてはその画面上で、計算されたオプティカル
フローに対して、左向きに移動するオプティカルフロー
のみが探索される。反対に、左側のカメラ11から出力
された画像についてはその画面上で、計算されたオプテ
ィカルフローに対して、右向きに移動するオプティカル
フローのみが探索される。両方の処理は、方向が逆にな
るだけで、処理の方式自体に変わりはない。
【0034】つまり、演算装置15は、ステップS2の
方向判定において、画面の各微小領域の動きベクトル
(オプティカルフロー)が右側カメラについては左向き
(又は、左側カメラについては右向き)か否かを判定す
る(ステップS2a)。この判定が左向き(又は右向
き)のときは、領域数カウンタをカウントアップし(ス
テップS2b)、この判定を1フレームの全微小領域の
動きベクトルについて行う(ステップS2c)。
【0035】次いで演算装置15は、この微小領域全部
に対して特定の一方向か否かの判定が終わると、領域数
カウンタのカウント値が所定のしきい値以上か否かを次
いで判断する(ステップS3)。このしきい値は、例え
ばノイズに因る誤判定を防止するために設定されてい
る。このしきい値による判断において、カウント値がし
きい値以上であるときには、自車Cseの左側車線また
は(および)右側車線から接近してくる他車があること
を例えばフラグを立てて認識する(ステップS4)。
【0036】さらに演算装置15は、図8に示すアルゴ
リズムに基づき接近してくる他車との接近状態を判定す
る。
【0037】具体的には、自車Cseの左側または右側
の車線から接近してくる車両があると判断されたときに
は(ステップS11)、自車Cseの運転者がその車線
方向にウィンカーを出したか否かをウィンカーセンサ1
3の検出信号を用いて判断する(ステップS12)。つ
まり、後方から接近してくる他車が走っている車線方向
に自車Cseがハンドルを切ろうとしている状態か否か
を事前に検知しようとするものである。したがって、こ
の車線変更の判断は舵角センサ14の検出信号に基づい
て行ってもよいが、走行車線がカーブのこともあること
を考慮すると、ウィンカーセンサの検出信号を有利であ
る。
【0038】そこで、ウィンカーが接近してくる他車の
走行車線側に出されたと判断したときには、演算装置1
5は、車速センサ12の検出信号による自車Cseの速
度、オプティカルフローの大きさなどを用いて、他車の
走行妨害や衝突などの危険の状態に至る可能性を所定の
アルゴリズムに基づき判断する(ステップS13)。
【0039】この判断においてそのまま車線変更したら
危険であると判断されたときには(ステップS14)、
演算装置15は警報器16に音やランプによる警報を発
令するように制御信号を出力する(ステップS15)。
この結果、後方から接近してくる他車と車線変更しよう
としている自車との間に危険な状態に至る可能性が検知
されたときには、自車Cseの運転者に警報が出され
る。通常の運転者にとっては音によるアラームが好まし
いものとなる。したがって、運転者は直ちにかかる車線
変更を中止する運転操作を行うことになり、他車との危
険な状態が未然に回避可能になる。
【0040】自車Cseが直進しているときには(厳密
には車線変更をしないときには)、隣車線を接近してく
る他車の有無は大きな問題ではない。つまり、そのよう
な他車があっても警報は発令されない。しかし、そよう
な他車の接近状態のときにその車線方向に曲がろうとす
ることは危険を伴うので、ウィンカーの出し方(又はハ
ンドルの切り方)を検知して危険と判断したときに警報
が出される。
【0041】このようにして、比較的簡単な処理によっ
て後方から接近してくる他車を検知し、その他車側への
の危険な車線変更、走行方向変更などが未然に回避でき
る。とくに、カメラ画像のオプティカルフローから他車
を検知する際、その画像が映し出す視野が走行方向(自
車の前後方向)に関して非対称であることが存分に利用
される。つまり、非対称性に拠って、画像上の他車は左
側から右側に移動するベクトルとして表されるので、こ
の一方向の動きを呈するオプティカルフローのみを探索
すれば済む。したがって、従来のようにあらゆる方向へ
の動きを想定したオプティカルフローの探索を要しない
から、演算装置の演算負荷が著しく減少し、高速でリア
ルタイム性が高い処理となる。したがって、他車の検出
能も向上し、高精度な後方監視を行うことができる。こ
れは通常の車載可能なコンピュータ(演算装置)レベル
の処理能力でも対応可能であり、製造コストの上昇を排
除できる。
【0042】さらに、前述した図10(a)に示した従
来のカメラ取り付け例では、より広い範囲を撮影するた
めには画角の広いレンズを使用する必要がある。この場
合、いわゆる魚眼レンズ効果によって画像が歪むため、
これを補正する処理の必要となってしまうが、本実施形
態のように走行方向に対して非対称な視野を撮像するこ
とで、比較的画角の狭いレンズでも実用になるため、歪
みが少なく、これを補正する処理が必要なくなるという
効果も得られる。
【0043】そのほかの実施形態を図9に示す。この実
施形態では、撮像手段としてのカメラ11を自車Cse
のフェンダー30に取り付けた例である。この場合、サ
イドミラー(ドアミラー)に取り付けた場合と比較し
て、突起体を車に取り付ける必要はあるが、後方から接
近する他車に対する死角が更に少なくなるという特徴が
ある。
【0044】なお、撮像手段の取付位置としては、車体
ルーフの上、バンパーなどであってもよい。要するに、
車両の走行方向に関して非対称な視野で後方を撮影する
という主旨を変えない範囲で、また、運転者に対してな
るべく前に取り付けた方が、死角が少なくなるという主
旨に基づき、更に、様々な変形例を採用してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
車両などの移動体の後方の状態をその走行方向に関して
左右非対称な視野で撮像して画像データを得て、これに
基づいて移動体の後方の状態を自動監視するようにした
ため、後方から接近している他の移動体(他車など)を
その画像データから抽出するオプティカルフローなどの
処理を一方向に限定して行うことができ、その処理量が
従来法に比べて著しく減少し、高速に且つリアルタイム
に行うことができるとともに、他の移動体の検知に関し
て死角がより少なくなり、低コストで高精度な後方監視
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撮像手段の走行方向に関して非対
称な取り付け状態を説明する図。
【図2】本発明の非対称な取り付けに係るオプティカル
フローの探索方向を説明する図。
【図3】本発明の1つの態様を示す概念的なブロック構
成図。
【図4】本発明に係る後方監視装置の1つの実施形態を
示すブロック図。
【図5】実施形態に係るカメラ取り付け位置と撮像領域
の関係を説明する図。
【図6】本発明に係るカメラ取り付け位置とその撮像領
域との比較例を示す図。
【図7】演算装置で実行される他車の検出アルゴリズム
を示す概略フローチャート。
【図8】演算装置で実行される警報発令のアルゴリズム
を示す概略フローチャート。
【図9】本発明の他の実施形態を示すカメラ取り付け位
置の図。
【図10】従来のカメラ取り付け位置とその出力画像お
よび処理画像とを示す図。
【符号の説明】
11 カメラ 12 車速センサ 13 ウィンカーセンサ 14 舵角センサ 15 演算装置 16 警報器 17〜19 A/D変換器 20 D/A変換器 Cse 自車(移動体) SM サイドミラー FR 撮像領域
フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA16 AA19 BA15 DA06 DA15 DB02 DC02 5H180 AA01 CC04 LL02 LL04 LL06 5L096 BA02 BA04 CA03 DA03 FA81 9A001 BB01 BB02 BB03 BB04 EE05 HH21 HH30 HH32 JJ77 KK16 KK37 KK42 LL02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実空間で移動する移動体に取り付けられ
    且つこの移動体の後方の状態をその走行方向に関して左
    右非対称な視野で撮像して画像データを得る撮像手段
    と、この撮像手段により撮像された画像データに基づき
    前記移動体の後方の状態を自動監視する自動監視手段と
    を備えることを特徴とする移動体の後方監視装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の後方監視装置において、
    前記自動監視手段は、前記撮像手段により撮像された画
    像データから前記移動体に接近する別の移動体の移動情
    報を抽出する抽出手段と、前記撮像手段を取り付けた前
    記移動体の移動情報を検出する検出手段と、この検出手
    段により検出された前記移動体の移動情報と前記抽出手
    段により抽出された前記別の移動体の移動情報との間に
    所定の関係が成立するか否かを判断する判断手段と、こ
    の判断手段により所定の関係が成立すると判断されたと
    きに前記移動体に所定のアクションをとるアクション手
    段とを備えることを特徴とする移動体の後方監視装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の後方監視装置において、
    前記撮像手段を取り付けた前記移動体は自己車両であ
    り、前記別の移動体はこの自己車両に接近してくる接近
    車両であることを特徴とする移動体の後方監視装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の後方監視装置において、
    前記抽出手段は、前記撮像手段により撮像された画像デ
    ータを用いて前記接近車両のオプティカルフローとして
    表されるベクトル情報を抽出する手段であることを特徴
    とする移動体の後方監視装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の後方監視装置において、
    前記検出手段は前記自己車両の走行方向の変更に関わる
    情報を検出する手段であり、前記判断手段は、この変更
    に関わる情報を参酌しつつ前記自己車両と前記接近車両
    との間に両者の接近具合に関する一定条件が成立するか
    否かを判断する手段であり、前記アクション手段は、そ
    の一定条件が成立すると判断されたときに前記自己車両
    において警報を発する手段である、ことを特徴とする移
    動体の後方監視装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の後方監視装置において、 前記撮像手段は、この撮像手段を取り付けた移動体の後
    方の左右非対称な視野範囲に向けて設置したカメラ手段
    を有したことを特徴とする移動体の後方監視装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の後方監視装置において、 前記撮像手段は、前記カメラ手段を前記移動体に左右対
    称になるように2台取り付けたことを特徴とする移動体
    の後方監視装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の後方監視装置において、 前記撮像手段は、前記カメラ手段を前記移動体の体側に
    取り付けたことを特徴とする移動体の後方監視装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の後方監視装置において、 前記移動体はサイドミラーを備えた車両であり、前記カ
    メラ手段はそのサイドミラーに取り付けたことを特徴と
    する移動体の後方監視装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の後方監視装置におい
    て、 前記移動体は運転席のある車両であり、前記カメラ手段
    はその運転席よりも前方の車***置に取り付けたことを
    特徴とする移動体の後方監視装置。
  11. 【請求項11】 実空間で移動する移動体に取り付けら
    れ且つこの移動体の後方の状態をその走行方向に関して
    左右非対称な視野で撮像する撮像手段が出力する画像デ
    ータを受け、この画像データに基づき前記移動体の後方
    の状態を自動監視することを特徴とする移動体の後方監
    視方法。
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