JP2000062591A - 車両用ブレーキのための電気制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキのための電気制御装置

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JP2000062591A
JP2000062591A JP10239223A JP23922398A JP2000062591A JP 2000062591 A JP2000062591 A JP 2000062591A JP 10239223 A JP10239223 A JP 10239223A JP 23922398 A JP23922398 A JP 23922398A JP 2000062591 A JP2000062591 A JP 2000062591A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用ブレーキにおいて、電気アクチュエー
タを適切に制御して車輪を適切に制動する。 【解決手段】 パッドがディスクに押し付けられる圧力
を圧力センサにより検出し、補正値kを用いて同検出し
た圧力Fmを補正し補正圧力Fm’として設定する(ス
テップ112)。そして、補正圧力Fm’に基づき電動
機の作動を制御する(ステップ114〜120)。補正
値kは、パッドのディスクに当接した位置からの変位量
に基づき算出した下限圧力及び上限圧力と、パッドをデ
ィスクに対して変位させる電動機を流れる電流量に基づ
き算出した圧力とのうちで、実際にパッドがディスクに
押し付けられている圧力として考えられる最も適正な圧
力に基づき決定する。補正値kの決定は、検出圧力Fm
が異常であった場合にも実行し、検出圧力Fmが所定圧
力以下であった場合には禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両を制動する車
両用ブレーキのための電気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の装置としては、例え
ば特開平63−242764号公報に示されているよう
に、車輪と一体的に回転する回転体と、回転体に対向し
て設けられて同回転体に押し付けられることにより車輪
の回転を制動する摩擦部材と、電気的に制御されて摩擦
部材を変位させて回転体に押し付ける電気アクチュエー
タとを備えた車両用ブレーキに適用され、摩擦部材が回
転体から受ける圧力を反力センサにより検出するととも
に、同検出した圧力に基づいて電気アクチュエータを制
御し、車輪を制動するようにしたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置においては、反力センサにより検出された圧力を直接
用いて電気アクチュエータを制御していたため、反力セ
ンサによる検出の誤差によって電気アクチュエータが適
切に制御されなくなり、車輪が適切に制動されなくなる
という問題があった。
【0004】
【発明の概要】本発明は上記問題に対処すべくなされた
ものであり、その目的は、電気アクチュエータを適切に
制御して車輪を適切に制動する車両用ブレーキのための
電気制御装置を提供することにある。
【0005】上記目的を達成するための本発明の第1の
構成上の特徴は、前記車両用ブレーキに適用され、摩擦
部材が回転体に押し付けられる圧力を検出する圧力セン
サと、圧力センサにより検出された圧力に基づき電気ア
クチュエータを制御するアクチュエータ制御手段とを備
えた車両用ブレーキのための電気制御装置において、摩
擦部材の変位量を検出する変位量検出手段と、変位量検
出手段により検出された変位量に基づいて補正値を決定
し同補正値を用いて圧力センサにより検出された圧力を
補正する補正手段とを設けたことにある。これによれ
ば、圧力センサにより検出された圧力が、変位量検出手
段により検出された変位量に基づいて、補正手段により
補正される。この場合、前記変位量も摩擦部材が回転体
に押し付けられる圧力に対応する値であるため、前記圧
力センサにより検出された圧力が、摩擦部材が回転体に
押し付けられる実際の圧力を正確に表すようになる。そ
して、この補正された圧力に基づいて、アクチュエータ
制御手段により電気アクチュエータが制御される。した
がって、電気アクチュエータが適切に制御されて車輪が
適切に制動される。
【0006】また、本発明の第2の構成上の特徴は、前
記電気アクチュエータとして電流の供給に応じて摩擦部
材を変位させて回転体に押し付ける電気アクチュエータ
を採用した車両用ブレーキに適用され、前記圧力センサ
と、圧力センサにより検出された圧力に基づき電気アク
チュエータに供給する電流を制御するアクチュエータ制
御手段とを備えた車両用ブレーキのための電気制御装置
において、電気アクチュエータを流れる電流を計測する
電流計測手段と、電流計測手段により計測された電流量
に基づいて補正値を決定し同補正値を用いて圧力センサ
により検出された圧力を補正する補正手段とを設けたこ
とにある。これによれば、圧力センサにより検出された
圧力が、電流計測手段により計測された電流量に基づい
て、補正手段により補正される。この場合、前記電流量
も摩擦部材が回転体に押し付けられる圧力に対応する値
であるため、前記圧力センサにより検出された圧力が、
摩擦部材が回転体に押し付けられる実際の圧力を正確に
表すようになる。そして、この補正された圧力に基づい
て、アクチュエータ制御手段により電気アクチュエータ
が制御される。したがって、電気アクチュエータが適切
に制御されて車輪が適切に制動される。
【0007】また、本発明の第3の構成上の特徴は、前
記第2の構成と同様な電気アクチュエータを採用した車
両用ブレーキに適用され、前記圧力センサ及びアクチュ
エータ制御手段を備えた車両用ブレーキのための電気制
御装置において、前記変位量検出手段と、同変位量検出
手段により検出された変位量に基づき摩擦部材が回転体
に押し付けられる圧力として考えられる下限圧力及び上
限圧力を算出する第1圧力算出手段と、前記電流計測手
段と、同電流計測手段により計測された電流の大きさに
基づいて摩擦部材が回転体に押し付けられる圧力を算出
する第2圧力算出手段と、圧力センサにより検出される
圧力のための補正値を、第2圧力算出手段により算出さ
れた圧力が第1圧力算出手段により算出された下限圧力
以下であった場合は同下限圧力を用いて決定し、第2圧
力算出手段により算出された圧力が第1圧力算出手段に
より算出された下限圧力より大きくかつ上限圧力より小
さかった場合は同第2圧力算出手段により算出された圧
力を用いて決定し、第2圧力算出手段により算出された
圧力が第1圧力算出手段により算出された上限圧力以上
であった場合は同上限圧力を用いて決定し、同補正値を
用いて前記圧力センサにより検出された圧力を補正する
補正手段とを設けたことにある。
【0008】上記特徴を有する車両用ブレーキのための
電気制御装置においては、変位量検出手段により検出さ
れた変位量に基づき第1圧力算出手段によって算出され
た上限圧力及び下限圧力、並びに電流計測手段により計
測された電流量に基づき第2圧力算出手段によって算出
された圧力のうちで、実際に摩擦部材が回転体に押し付
けられている圧力として考えられる最も適正な圧力に基
づいて、圧力センサにより検出された圧力が補正手段に
より補正される。これにより、同圧力センサにより検出
された圧力が、摩擦部材が回転体に押し付けられる実際
の圧力を正確に表すようになる。そして、この補正され
た圧力に基づいて、アクチュエータ制御手段により電気
アクチュエータが制御される。したがって、電気アクチ
ュエータが適切に制御されて、車輪が適切に制動され
る。
【0009】また、本発明の第4の構成上の特徴は、前
記第2又は第3の構成上の特徴を有する車両用ブレーキ
のための電気制御装置において、摩擦部材の回転体に対
する当接を検出する当接検出手段と、当接検出手段が摩
擦部材の回転体に対する当接を検出したとき電流計測手
段による計測に基づいて電気アクチュエータに流れてい
る電流量を記憶する電流記憶手段とを設け、前記圧力セ
ンサにより検出される圧力のための補正値を、電流計測
手段により計測された電流量から電流記憶手段に記憶さ
れている電流量を減じた電流量に基づいて決定するよう
にしたことにある。
【0010】上記特徴を有する車両用ブレーキのための
電気制御装置においては、電流計測手段により計測され
た電流量から電流記憶手段に記憶されている電流量を減
じた電流量に基づいて、圧力センサにより検出された圧
力が補正される。この場合、電流記憶手段に記憶されて
いる電流量は、当接検出手段が摩擦部材の回転体に対す
る当接を検出したときに電気アクチュエータに流れてい
た電流量であり、言い換えれば電気アクチュエータが摩
擦部材を回転体に押し付け始めるために要する電流量で
ある。したがって、前記電流計測手段により計測された
電流量から電流記憶手段に記憶されている電流量を減じ
た電流量は、電気アクチュエータを流れる電流のうちで
実際に摩擦部材を回転体に押し付ける圧力に変換される
電流量を正確に表す。これにより、前記圧力センサによ
り検出された圧力が、摩擦部材が回転体に押し付けられ
る実際の圧力をより正確に表すようになる。そして、同
補正された圧力に基づいて、アクチュエータ制御手段に
より電気アクチュエータが制御される。したがって、電
気アクチュエータがより適切に制御されて、車輪がより
適切に制動される。
【0011】また、前記各特徴を有する車両用ブレーキ
のための電気制御装置において、前記圧力センサにより
検出される圧力のための補正値は、所定時間毎に決定す
るようにするとよい。また、圧力センサにより検出され
た圧力の異常を検出する異常検出手段を設け、同異常検
出手段により異常が検出された場合に、前記圧力センサ
により検出される圧力のための補正値を決定するように
してもよい。
【0012】また、本発明の他の構成上の特徴は、前記
各特徴を有する車両用ブレーキのための電気制御装置に
おいて、前記圧力センサにより検出される圧力のための
補正値の決定を、同圧力センサにより検出された圧力が
所定圧力以下であった場合に禁止するようにしたことに
ある。これによれば、摩擦部材が回転体に押し付けられ
る圧力が小さい状態、すなわち各検出値の誤差の割合が
大きくなる状態で同各検出値に基づき補正値が決定され
ることが回避されるため、補正値が常に適正に保たれ
る。したがって、摩擦部材が回転体に押し付けられる実
際の圧力を圧力センサにより検出された圧力が常に正確
に表すようになるため、電気アクチュエータが常に適切
に制御されて、車輪が常に適切に制動される。
【0013】また、本発明の他の構成上の特徴は、前記
各特徴を有する車両用ブレーキのための電気制御装置に
おいて、前記圧力センサにより検出される圧力のための
補正値の決定を、同圧力センサにより検出された圧力が
所定時間の間一定に保たれたときのみに許容するように
したことにある。これによれば、摩擦部材の回転体に対
する位置が定まっていない状態、すなわち各検出値が不
安定となる状態で同各検出値に基づき補正値が決定され
ることが回避されるため、補正値が常に適切に保たれ
る。したがって、摩擦部材が回転体に押し付けられる実
際の圧力を圧力センサにより検出された圧力が常に正確
に表すようになるため、電気アクチュエータが常に適切
に制御されて、車輪が常に適切に制動される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る車両用ブ
レーキの全体を概略的に示すブロック図である。この車
両は、前後左右の各車輪位置にて、ディスク式のブレー
キ10をそれぞれ備えている(一つのみを図示)。
【0015】各ブレーキ10は、図2にて詳細に示すよ
うに、車輪と一体的に図示左右方向の軸線回りに回転す
る回転体としてのディスク11と、ディスク11の両側
にてそれぞれディスク11に対向して配設された一対の
摩擦部材としてのパッド12a,12bと、ディスク1
1及びパッド12a,12bを収容したキャリパ13と
を備えている。キャリパ13は、図示しない車両本体に
対してディスク11の軸線方向に変位可能に組み付けら
れており、ディスク11の外側(図示右側)のパッド1
2aを同パッド12aの裏金12a1にて固定してい
る。キャリパ13内には、電気アクチュエータとしての
電動機20が収容されている。
【0016】電動機20は、ステータ21を備えてい
る。ステータ21は、それぞれ電流が供給される複数個
のコイルを周方向に並設して環状に形成されたものであ
り、図示左右方向の軸線回りに配設されて、キャリパ1
3の内周面上に回転不能に固定されている。ステータ2
1内には、円筒状に形成されたロータ22が同ステータ
21と同軸的に配設されている。ロータ22の外周面上
には複数個の永久磁石22aが周方向に沿って固定され
ており、同ロータ22は上記ステータ21の各コイルへ
の電流の供給に応じて同ステータ21に対し軸線回りに
回転するようになっている。ロータ22の内周面上に
は、円筒状のナット23がその外周面上にて同軸的に固
定されている。ナット23はキャリパ13の内周面上に
軸線方向に移動不能かつ軸線回りに回転可能に支持され
ており、上記ロータ22の回転時に同ロータ22と一体
的にキャリパ13及びステータ21に対し回転する。ナ
ット23内には、円柱状のシャフト24が同ナット23
と同軸的に配設されている。ナット23の内周面上及び
シャフト24の外周面上にはねじが形成されており、同
各面上のねじには、周方向に等間隔に配設された同ナッ
ト23及びシャフト24と平行な複数本のねじローラ2
5が螺合している。各ねじローラ25は、上記ナット2
3の回転に応じて、各軸線回りにそれぞれ回転しながら
シャフト24を軸線方向に変位させる。
【0017】シャフト24は、ナット23から突出する
方向(図示右方向)に変位するとき、に、まず、その先
端にてディスク11の内側のパッド12bの裏金12b
1に当接する。そして、同当接後、パッド12bを同シ
ャフト24と一体的に変位させ、ディスク11の内側面
上に当接させて押し付ける。このとき、その反力により
キャリパ13がディスク11に対して上記シャフト24
の変位方向と逆向きに変位し、ディスク11の外側のパ
ッド12aをディスク11の外側面上に押し付ける。こ
れにより、電動機20は、上記ステータ11の各コイル
への電流の供給に応じて、各パッド12a,12bを変
位させてディスク11の両面上に押し付けるようになっ
ている。このとき、ディスク11と各パッド12a,1
2bとの間の摩擦により、ディスク11の回転が制動さ
れて車輪の回転が制動される。
【0018】電動機20は、ロータリエンコーダ26、
圧力センサ27及びストロークスイッチ28も備えてい
る。ロータリエンコーダ26は、ロータ22に周方向に
並設された複数個の磁石26aと、磁石26aに対向し
てキャリパ13に周方向に並設された複数個のホール素
子26bとを備えており、ロータ22のキャリパ13に
対する回転に伴って、各ホール素子26b毎に磁石26
aの接近を検出し同各検出を表す信号を出力する。圧力
センサ27は、例えば圧電素子、歪みゲージなどのロー
ドセルにより構成されてシャフト24の先端に配設さ
れ、シャフト24がパッド12bに押し付けられる圧力
を検出することにより各パッド12a,12bがディス
ク11に押し付けられる圧力を検出し、同検出した圧力
Fmを表す信号を出力する。
【0019】ストロークスイッチ28は、シャフト24
のパッド12bとの当接面上にそれぞれ露出した一対の
電極28a,28bを備えている。両電極28a,28
bは、シャフト24がパッド12bの裏金12b1から
離間しているとき互いに絶縁されているとともに、シャ
フト24がパッド12bの裏金12b1に接していると
き、すなわちパッド12bがディスク11に押し付けら
れ始めると、裏金12b1を介して導通するようになっ
ている。これにより、ストロークスイッチ28は、パッ
ド12bがディスク11に接しているときオン状態とな
るとともに、パッド12bがディスク11から離間して
いるときオフ状態となり、同オン/オフ状態を表す信号
を出力するようになっている。
【0020】また、この車両は、マイクロコンピュータ
30を備えている。マイクロコンピュータ30は、各ブ
レーキ10毎に図3,4のフローチャートに対応したプ
ログラムをそれぞれ実行することにより、各ブレーキ1
0の電動機20を作動させる各駆動回路31に対しそれ
ぞれ制御信号を出力し、各電動機20を駆動制御して各
ブレーキ10の発生する制動力を独立に制御する。マイ
クロコンピュータ30は、変換器32を介してロータリ
エンコーダ26にも接続されている。変換器32は、前
記ロータリエンコーダ26の各ホール素子26a毎の検
出信号を、パッド12bのディスク11に対する変位量
dSを表す信号に変換してマイクロコンピュータに対し
出力する。なお、変換器32は駆動回路31にも接続さ
れており、上記ロータリエンコーダ26からの検出信号
は、同変換器32によってロータ22のステータ21に
対する相対位置を表す信号に変換された上で駆動回路3
1にも入力され、同駆動回路31による電動機20の作
動制御にも利用されるようになっている。
【0021】また、マイクロコンピュータ30は、前記
圧力センサ27及びストロークスイッチ28に接続され
るとともに、電流計33及びペダルストロークセンサ3
4にも接続されている。電流計33は駆動回路31から
電動機20への電流の供給路に介装され、電動機20を
流れる電流を計測して同計測した電流量iを表す信号を
マイクロコンピュータ30に対し出力する。ペダルスト
ロークセンサ34は使用者により操作されるブレーキペ
ダルBPに組み付けられて、同ブレーキペダルBPの踏
み込み操作量を検出して同検出した操作量を表す信号を
マイクロコンピュータ30に対し出力する。また、マイ
クロコンピュータ30は、タイマ30aを内蔵してい
る。タイマ30aは、所定の短時間毎にタイマインタラ
プト信号を発生し、マイクロコンピュータ30に図5の
タイマインタラプトプログラムを実行させるものであ
る。
【0022】次に、上記のように構成した実施形態の動
作を図3〜5のフローチャートに沿って説明する。マイ
クロコンピュータ30は、図示しないイグニッションス
イッチのオン操作に伴い図3のステップ100にてメイ
ンプログラムの実行を開始し、以後、ステップ102〜
122からなる循環処理を繰り返し実行し続ける。この
場合、まず、ステップ102にて、ブレーキペダルBP
の踏み込み操作量を表すペダルストロークセンサ34か
らの出力信号を入力し、ステップ104にて目標圧力F
を算出する。目標圧力Fは、上記ステップ102にて入
力したブレーキペダルBPの踏み込み操作量などに基づ
いて、パッド12a,12bをディスク11に押し付け
る圧力の理想的な値として所定の算出方法に従い算出さ
れるものである。
【0023】上記目標圧力Fの算出後、マイクロコンピ
ュータ30は、ステップ106にて、圧力センサ27に
より検出されたパッド12a,12bがディスク11に
押し付けられる圧力Fmを表す信号を入力する。ステッ
プ108,110の処理については後述する。ステップ
112においては、上記ステップ106にて入力した検
出圧力Fmに補正値kを乗じることにより、同検出圧力
Fmを補正して補正圧力Fm’とする。この補正値k
は、図示しない初期設定によって最初に値“1”に設定
されるものであるが、詳細については後述する。
【0024】ステップ114においては、上記補正圧力
Fm’と目標圧力Fとを比較判定する。そして、同ステ
ップ114における判定結果にもとづいて、補正圧力F
m’が目標圧力Fより小さかった場合は、ステップ11
6にて、電動機20に供給する電流を増加させてパッド
12a,12bをディスク11に押し付ける方向に変位
させ、同押し付けの圧力を増加させる。補正圧力Fm’
が目標圧力Fと等しかった場合は、ステップ118に
て、それまで電動機20に供給していた電流量を維持し
てパッド12a,12bのディスク11に対する位置を
維持し、同パッド12a,12bがディスク11を押し
付ける圧力を維持するようにする。補正圧力Fm’が目
標圧力Fより大きかった場合は、ステップ120にて、
電動機20に供給する電流を減少させる。これにより、
ディスク11からの反力によりパッド12a,12bは
同ディスク11から離間する方向に変位し、同パッド1
2a12bがディスク11を押し付ける圧力が減少す
る。
【0025】ステップ122は補正値kを更新するため
の処理であるが、これについても後に詳述する。上述の
ようなステップ102〜122の循環処理の繰り返し実
行により、マイクロコンピュータ30は、圧力センサに
よる検出圧力Fmに基づき電動機20の作動を制御し
て、パッド12a,12bをディスク11に押し付ける
圧力を制御し、ディスク11及び車輪に対する制動力を
制御する。
【0026】次に、上記ステップ122の補正値更新処
理について説明する。マイクロコンピュータ30は、図
4のステップ200にて同処理の実行を開始するに当た
り、まず、ステップ202にて、ストロークスイッチ2
8の出力信号を入力して、同信号の電圧が適正であるか
否かを判定することにより、同スイッチ28が正常であ
るか否かを判定する。そして、同スイッチ28が正常で
あれば、ステップ204における「YES」との判定の
もとに、ステップ210にて同スイッチ28がオン状態
であるか否かを判定する。このとき、シャフト24がパ
ッド12bの裏金12b1から離間していて同スイッチ
28がオフ状態にあれば、マイクロコンピュータ30は
「NO」との判定のもとにプログラムをステップ206
へ進め、累積変位量Sを値“0”に設定する。累積変位
量Sは、パッド12bのディスク11に当接した位置か
らの変位量を表すためのものである。同累積変位量Sの
設定後、ステップ208においては、電動機20を流れ
る電流量iを表す電流計からの出力信号を入力する。
【0027】次に、マイクロコンピュータ30は、ステ
ップ210にて、累積変位量Sが値“0”より大きいか
否かを判定する。いま、上記ステップ206の処理によ
り累積変位量Sが値“0”に設定されているので、前記
ステップ210における「NO」との判定のもとにプロ
グラムはステップ212へ進められる。ステップ212
においては、上記ステップ208にて入力した電流量i
を無効電流量aとして設定する。無効電流量aは、電動
機20が、例えばローラねじ25の回転抵抗力などの物
理的な抵抗力以上の駆動力を発生してシャフト24を変
位させ始めるため、言い換えればパッド12bをディス
ク11に押し付け始めるために要する電流量を表すため
のものである。上記設定後、マイクロコンピュータ30
はステップ246にてこの補正値更新処理を一旦終了す
る。
【0028】このように、前記図3のメインプログラム
におけるステップ102〜122の循環処理中、シャフ
ト24がパッド12bから離間していてパッド12bが
ディスク11から離間している間、ステップ122の補
正値更新処理においては、図4のステップ200〜21
2,246の処理が繰り返し実行される。このとき、累
積変位量Sが値“0”に保たれるとともに、無効電流量
aが電動機20を流れている電流量に繰り返し更新設定
され続ける。
【0029】この繰り返し実行中、前記図3のステップ
116の処理によって、シャフト24がナット23から
突出する方向に変位してパッド12bに当接し、パッド
12bがディスク11に当接すると、ストロークスイッ
チ28がオフ状態からオン状態に切り換わることによっ
てこれを検出する。これにより、以後、マイクロコンピ
ュータ30は、図4のステップ204における「YE
S」との判定のもとに、前記ステップ206の処理に代
えてステップ214〜216の処理を実行するようにな
る。ステップ214においては、パッド12bのディス
ク11に対する変位量dSを表す変換器32からの出力
信号を入力する。ステップ215においては、差分変位
量dS’を算出する。差分変位量dS’は、上記ステッ
プ214にて入力した変位量dSの前回の入力からの差
分を表すものである。ステップ216においては、同算
出した差分変位量dS’を累積変位量Sに加算する。こ
れにより、以後、累積変位量Sはパッド12bのディス
ク11に当接した位置からの変位量を表すようになり、
マイクロコンピュータ30はステップ210にて「YE
S」と判定しプログラムをステップ218以降へ進める
ようになる。また、このとき、ステップ212における
無効電流量aの更新設定が実行されなくなるため、電動
機20を流れていた電流量が、電流計による計測に基づ
いて、無効電流量aとして記憶されることになる。
【0030】ステップ218,220においては、累積
変位量Sに基づいて、パッド12bがディスク11に押
し付けられる圧力として考えられる下限圧力Fsmin及び
上限圧力Fsmaxを算出する。これらの算出処理について
説明する。一般に、パッド12bがディスク11に押し
付けられる圧力は、累積変位量S、すなわちパッド12
bのディスクに当接した位置からの変位量に比例する
(図6参照)。この場合、パッド12bの使用回数が多
くなるにしたがって、比例定数、すなわちある累積変位
量Sに対応する圧力FSは徐々に大きくなる。マイクロ
コンピュータ30は、パッド12bの使用回数が最も少
ない場合における比例定数b1と、同使用回数が最も多
い場合における比例定数b2とを予め記憶しており、累
積変位量Sと比例定数b1との積(b1・S)を下限圧
力Fsminとして算出し、累積変位量Sと比例定数b2と
の積(b2・S)を上限圧力Fsmaxとして算出する。
【0031】ステップ222においては、電流量iに基
づいて、パッド12bがディスク11に押し付けられる
圧力を算出する。この算出処理について説明する。一般
に、パッド12bがディスク11に押し付けられる圧力
は、電動機20を流れる電流量iにも比例する(図7参
照)。ただし、同電流量iのうちで、シャフト24がパ
ッド12bに当接したときに電動機20に流れていた電
流量、すなわち無効電流量aは、前述のように電動機2
0がシャフト24を変位させ始めてパッド12bをディ
スク11に押し付け始めるために要した電流量であるた
め、パッド12bをディスク11に押し付ける圧力に変
換されるものではない。これを加味して、マイクロコン
ピュータ30は、電流量iから無効電流量aを減じた電
流量と予め記憶していた比例定数cとの積(c・(i−
a))を、パッド12bがディスク11に押し付けられ
る圧力Fiとして算出する。
【0032】ステップ224〜232は、上記各ステッ
プ218〜222にて算出した各圧力Fsmin,Fsmax,
Fiのうちで、実際にパッド12bがディスク11に押
し付けられている圧力として考えられる最も適正な圧力
を、算出圧力Fxとして設定する処理である。ステップ
222にて電流量iに基づき算出した圧力Fiがステッ
プ218にて累積変位量Sに基づき算出した下限圧力F
smin以下であった場合、マイクロコンピュータ30は、
ステップ224における「YES」との判定のもとに、
ステップ226にて上記下限圧力Fsminを算出圧力Fx
として設定する。上記圧力Fiがステップ220にて累
積変位量Sに基づき算出した上限圧力Fsmax以上であっ
た場合は、ステップ224における「NO」及びステッ
プ228における「YES」との判定のもとに、ステッ
プ230にて上記上限圧力Fsmaxを算出圧力Fxとして
設定する。上記圧力Fiが上記下限圧力Fsminより大き
く上記上限圧力Fsmaxより小さかった場合(図6の状態
になった場合)は、ステップ224,226におけるそ
れぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ232にて
上記圧力Fiを算出圧力Fxとして設定する。
【0033】ステップ234〜244は、所定条件の下
に、上記設定した算出圧力Fxを用いて補正値kを決定
する処理である。この場合、マイクロコンピュータ30
は、まず、ステップ234にて、タイマカウント値TM
1が所定時間T1(例えば、10分)以上であるか否か
を判定する。タイマカウント値TM1は、前回の補正値
kの決定からの経過時間を計測するためのものであり、
図示しない初期設定により最初に所定時間T1に設定さ
れるようになっている。したがって、最初、マイクロコ
ンピュータ30は、「YES」との判定のもとにプログ
ラムをステップ238へ進める。
【0034】ステップ236においては、前記図3のス
テップ106にて入力した検出圧力Fmが所定圧力F0
より大きいか否かを判定する。このとき、検出圧力Fm
が所定圧力F0以下であった場合、マイクロコンピュー
タ30は「NO」と判定してステップ246にてこの補
正値更新処理を一旦終了する。一方、検出圧力Fmが所
定圧力F0より大きかった場合、マイクロコンピュータ
30は「YES」と判定してプログラムをステップ23
8へ進める。
【0035】ステップ238においては、タイマカウン
ト値TM2が所定時間T2(例えば、200ミリ秒)以
上であるか否かを判定する。タイマカウント値TM2
は、後述の処理により、前記図3のステップ106にて
入力した検出圧力Fmが一定に保たれた時間を計測する
ようになっている。このときタイマカウント値TM2が
所定時間T2に達していれば、マイクロコンピュータ3
0は、「YES」との判定のもとにプログラムをステッ
プ240に進める。
【0036】ステップ240においては、前記ステップ
226,230,232のいずれかにて設定した算出圧
力Fxの前記検出圧力Fmによる商(Fx/Fm)を、
補正値kとして算出する。これにより、補正値kが決定
される。このとき、マイクロコンピュータ30は、ステ
ップ242にてタイマカウント値TM1を値“0”にリ
セットし、ステップ246にてこの補正値更新処理を一
旦終了する。
【0037】上記ステップ242におけるタイマカウン
ト値TM1のリセットにより、以後、マイクロコンピュ
ータ30は、前記ステップ234の実行時に「NO」と
判定してプログラムをステップ244に進めるようにな
る。ステップ244においては、前記図3のステップ1
06にて入力した検出圧力Fmが異常であるか否かを判
定する。具体的には、同圧力Fmと他の3つの車輪にお
ける検出圧力Fmとの差が所定圧力以上であった場合
に、同圧力Fmを異常であると判定するようにしてい
る。このとき、同圧力Fmが異常であると判定されなけ
れば、「NO」との判定のもとにマイクロコンピュータ
30はステップ246にてこの補正値更新処理を一旦終
了する。
【0038】以後、マイクロコンピュータ30は、前記
図3のステップ102〜122の循環処理中、ステップ
122の補正値更新処理を実行する毎に、上記ステップ
200〜204,214,216,208,210,2
18〜234,244,246からなる処理を繰り返し
実行し、ステップ226,230,232にて算出圧力
Fxを更新設定し続ける。同繰り返し実行中、シャフト
24がパッド12bから離間してパッド12bがディス
ク11から離間すると、ストロークスイッチ28がオフ
状態となって、マイクロコンピュータ30は再び前記ス
テップ200〜212,246からなる処理を繰り返し
実行するようになる。
【0039】一方、上記ステップ200〜234,24
6からなる処理の繰り返し実行中、図3のステップ11
2においては、ステップ106にて入力した検出圧力F
mが、前記ステップ240にて決定された補正値kによ
ってそのつど補正され、補正圧力Fm’(=k・Fm)
として設定される。そして、この補正圧力Fm’に基づ
いて、ステップ116〜120にて電動機20の作動が
制御される。
【0040】ところで、マイクロコンピュータ30は、
前記ステップ102〜122の循環処理中、タイマ30
aが所定の短時間を計測する毎に、図5のタイマインタ
ラプトプログラムを繰り返し割り込み実行している。マ
イクロコンピュータ30は、ステップ300にてこのタ
イマインタラプトプログラムの実行を開始する毎に、ス
テップ304,308にてそれぞれタイマカウント値T
M1,TM2に値“1”を加算する。この繰り返し実行
により、各タイマカウント値TM1,TM2はそれぞれ
時間を計測する。なお、このタイマカウント値TM1,
TM2による各計時は、ステップ302,306の処理
によって、それぞれ所定時間T1,T2までとされてい
る。
【0041】前記図4のステップ242にてタイマカウ
ント値TM1を値“0”にリセットしたとき、すなわち
ステップ240にて補正値kを決定したときから所定時
間T1が経過し、タイマカウント値TM1による計時が
同時間T1に達すると、マイクロコンピュータ30は、
ステップ234における「YES」との判定のもとに、
プログラムを再びステップ236以降へ進める。これに
より、検出圧力Fmが所定圧力F0より大きく、タイマ
カウント値TM2が所定時間T2以上であることを条件
に、ステップ240にて補正値kが再び決定されて更新
される。この繰り返し実行により、補正値kは所定時間
T1毎に決定されて更新される。また、前回の補正値k
から所定時間T1が経過していない場合であっても、検
出圧力Fmが異常となると、ステップ244における
「YES」との判定のもとに、マイクロコンピュータ3
0はプログラムをステップ236以降へ進めて補正値k
を更新する。
【0042】ところで、マイクロコンピュータ30は、
前記図3のステップ106にて検出圧力Fmを入力する
毎に、ステップ108にて、同入力した検出圧力Fm
が、前回入力したそれまでの検出圧力Fmから所定の微
小圧力以上変化したか否かを判定している。このとき同
変化があれば、「YES」との判定のもとに、ステップ
110にてタイマカウント値TM2を値“0”にリセッ
トする。同変化がなければ、「NO」との判定のもと
に、プログラムをそのままステップ112以降へ進めて
上記ステップ110のリセット処理を回避し、タイマカ
ウント値TM2による計時を継続させる。この繰り返し
実行により、タイマカウント値TM2は検出圧力Fmが
一定に保たれた時間を計測する。このタイマカウント値
TM2の計時が所定時間T2に達していなければ、マイ
クロコンピュータ30は、図4のステップ238を実行
したとき、「NO」との判定のもとにステップ240に
おける補正値の決定を回避する。
【0043】また、前記図3のステップ102〜122
の循環処理中、ストロークスイッチ28に異常が生じる
と、ステップ202における「NO」との判定のもと
に、マイクロコンピュータ30はステップ204の判定
処理を回避する。これにより、前記ステップ206にお
ける累積変位量Sの設定処理が禁止されて、ストローク
スイッチ28の出力信号とは無関係に、ステップ214
〜216の処理により累積変位量Sによる差分変位量d
Sの累積が継続される。
【0044】上述のように、上記実施形態においては、
ロータリエンコーダ26による検出信号を、変換器32
によってパッド12bのディスク11に対する変位量d
Sを表す信号に変換し、パッド12bがディスク11に
当接した状態にてこの変位量dSの差分変位量dS’を
累積することにより累積変位量Sを算出する。そして、
この累積変位量Sに基づき、図4のステップ218,2
20にて、パッド12bがディスク11に押し付けられ
る圧力として考えられる下限圧力Fsmin及び上限圧力F
smaxを算出する。また、電動機20を流れる電流を電流
計33によって計測し、同計測した電流量iに基づい
て、ステップ222にてパッド12bがディスク11に
押し付けられる圧力Fiを算出する。そして、上記各圧
力Fsmin,Fsmax,Fiのうちで実際にパッド12bが
ディスク11に押し付けられている圧力として考えられ
る最も適正な圧力に基づいて、ステップ240にて補正
値kが決定され、圧力センサ27により検出された圧力
Fmが、同補正値kを用いて補正されて補正圧力Fm’
として設定されて、同補正圧力Fm’に基づき電動機2
0が制御される。したがって、圧力センサ27により検
出された圧力Fmが、補正圧力Fm’としてパッド12
bがディスク11に押し付けられる実際の圧力を正確に
表すようになるため、電動機20が適切に制御されて、
車輪が適切に制動される。
【0045】また、パッド12bのディスク11に対す
る当接がストロークスイッチ28により検出され、同検
出時に、電動機20に流れていた電流量が無効電流量a
として記憶される。そして、上記圧力Fiは、電流計3
3により計測された電流量iからこの無効電流量aを減
じた電流量(i−a)に基づいて算出される。この場
合、上記電流量(i−a)は電動機20を流れる電流の
うちで実際にパッド12bをディスク11に押し付ける
圧力に変換される電流量を正確に表すため、上記圧力F
iは、パッド12bがディスク11に押し付けられる実
際の圧力をより正確に表すようになる。したがって、上
記検出圧力Fmは、同圧力Fiに基づき決定された補正
値kにより補正されるため、補正圧力Fm’としてより
正確にパッド12bがディスク11に押し付けられる実
際の圧力を表すようになる。これにより、電動機20が
より適切に制御されて、車輪がより適切に制動されるよ
うになっている。
【0046】また、上記補正値kの決定は、図4のステ
ップ236の判定処理によって、圧力センサ27により
検出された圧力Fmが所定圧力F0以下であった場合に
禁止されるようになっている。これにより、パッド12
bがディスク11に押し付けられる圧力が小さい状態、
すなわち同検出圧力Fm、累積変位量S及び電流量iに
含まれる誤差の割合が大きくなる状態で同検出圧力F
m、累積変位量S及び電流量iに基づき補正値kが決定
されることが回避されるため、補正値kが常に適正に保
たれる。したがって、上記検出圧力Fmは、同補正値k
により補正されるため、補正圧力Fm’として常に正確
にパッド12bがディスク11に押し付けられる実際の
圧力を表すようになる。これにより、電動機20が常に
適切に制御されて、車輪が常に適切に制動されるように
なっている。
【0047】また、上記補正値kの決定は、前記図3,
4のステップ108,110,238の処理によって、
圧力センサ27により検出された圧力Fmが所定時間T
2の間一定に保たれた場合にのみ許容されるようになっ
ている。これにより、パッド12bのディスク11に対
する位置が定まっていない状態、すなわちロータリエン
コーダ26、圧力センサ27及び電流計33による各検
出が不安定となる状態で同各検出に基づき補正値kが決
定されることが回避されるため、補正値kが常に適正に
保たれる。したがって、上記検出圧力Fmは、同補正値
kにより補正されるため、補正圧力Fm’として常に正
確にパッド12bがディスク11に押し付けられる実際
の圧力を表すようになる。これにより、電動機20が常
に適切に制御されて、車輪が常に適切に制動されるよう
になっている。
【0048】なお、上記実施形態においては、累積変位
量S及び電流量iの両者を用いて補正値kを決定するよ
うにしたが、簡単のため、累積変位量S及び電流量iの
うちのいずれか一方のみを用いて補正値kを決定するよ
うにしても、本発明による効果を相応に期待することが
できる。
【0049】例えば、累積変位量Sのみに基づき補正値
kを決定するようにする場合、図4の補正値更新処理に
おいて、ステップ208,212,222〜230の処
理を省略するとともに、ステップ218,220の下限
圧力Fsmin及び上限圧力Fsmaxを算出する処理に代え
て、パッド12bがディスク11に押し付けられる圧力
を累積変位量Sに対し一義的に算出する処理を実行する
ようにするとよい。具体的には、上記ステップ218,
220にて用いた各比例定数b1,b2の間の値の適当
な比例定数bをマイクロコンピュータ30に予め記憶さ
せておき、累積変位量Sと同比例定数bとの積を算出変
位量Fxとして設定するようにするとよい(図8参
照)。
【0050】また、電流量iのみに基づき補正値kを決
定するようにする場合は、図4の補正値更新処理におい
て、ステップ218,220,224〜230の処理を
省略するようにするとよい。この場合、簡単のために、
無効電流量aについての配慮を省略するようにしても、
本発明の効果を相応に期待することができる。この場
合、さらに、ステップ202〜206,210,212
〜216の処理を省略して、ステップ222にて用いる
無効電流量aの値を常に“0”に設定しておけばよい。
【0051】また、上記実施形態は、ブレーキ10とし
てディスク式のブレーキを採用したものであるが、同ブ
レーキ10としてドラム式のブレーキを採用した場合で
あっても、本発明の効果は十分に期待できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキ装
置の全体ブロック図である。
【図2】 図1のブレーキの縦断面図である。
【図3】 図1のマイクロコンピュータにより実行され
るメインプログラムを示すフローチャートである。
【図4】 図3の補正値更新処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図5】 図1のマイクロコンピュータにより実行され
るタイマインタラプトプログラムを示すフローチャート
である。
【図6】 累積変位量Sと下限圧力Fsmin及び上限圧力
Fsmaxとの関係を示すグラフである。
【図7】 電流量iと圧力Fiとの関係を示すグラフで
ある。
【図8】 前記実施形態の変形例において、累積変位量
Sと圧力Fxとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…ブレーキ、11…ディスク、12a,12b…パ
ッド、20…電動機、26…ロータリエンコーダ、27
…圧力センサ、28…ストロークスイッチ、30…マイ
クロコンピュータ、32…変換器、33…電流計、BP
…ブレーキペダル。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪と一体的に回転する回転体と、 前記回転体に対向して設けられて同回転体に押し付けら
    れることにより前記車輪の回転を制動する摩擦部材と、 電気的に制御されて前記摩擦部材を変位させて前記回転
    体に押し付ける電気アクチュエータとを備えた車両用ブ
    レーキに適用され、 前記摩擦部材が前記回転体に押し付けられる圧力を検出
    する圧力センサと、 前記圧力センサにより検出された圧力に基づき前記電気
    アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段とを
    備えた車両用ブレーキのための電気制御装置において、 前記摩擦部材の変位量を検出する変位量検出手段と、 前記変位量検出手段により検出された変位量に基づいて
    補正値を決定し同補正値を用いて前記圧力センサにより
    検出された圧力を補正する補正手段とを設けたことを特
    徴とする車両用ブレーキのための電気制御装置。
  2. 【請求項2】車輪と一体的に回転する回転体と、 前記回転体に対向して設けられて同回転体に押し付けら
    れることにより同回転体の回転を制動して前記車輪の回
    転を制動する摩擦部材と、 電流の供給に応じて前記摩擦部材を変位させて前記回転
    体に押し付ける電気アクチュエータとを備えた車両用ブ
    レーキに適用され、 前記摩擦部材が前記回転体に押し付けられる圧力を検出
    する圧力センサと、 前記圧力センサにより検出された圧力に基づき前記電気
    アクチュエータに供給する電流を制御するアクチュエー
    タ制御手段とを備えた車両用ブレーキのための電気制御
    装置において、 前記電気アクチュエータを流れる電流を計測する電流計
    測手段と、 前記電流計測手段により計測された電流量に基づいて補
    正値を決定し同補正値を用いて前記圧力センサにより検
    出された圧力を補正する補正手段とを設けたことを特徴
    とする車両用ブレーキのための電気制御装置。
  3. 【請求項3】車輪と一体的に回転する回転体と、 前記回転体に対向して設けられて同回転体に押し付けら
    れることにより前記車輪の回転を制動する摩擦部材と、 電流の供給に応じて前記摩擦部材を変位させて前記回転
    体に押し付ける電気アクチュエータとを備えた車両用ブ
    レーキに適用され、 前記摩擦部材が前記回転体に押し付けられる圧力を検出
    する圧力センサと、 前記圧力センサにより検出された圧力に基づき前記電気
    アクチュエータに供給する電流を制御するアクチュエー
    タ制御手段とを備えた車両用ブレーキのための電気制御
    装置において、 前記摩擦部材の変位量を検出する変位量検出手段と、 前記変位量検出手段により検出された変位量に基づき前
    記摩擦部材が前記回転体に押し付けられる圧力として考
    えられる下限圧力及び上限圧力を算出する第1圧力算出
    手段と、 前記電気アクチュエータを流れる電流を計測する電流計
    測手段と、 前記電流計測手段により計測された電流量に基づいて前
    記摩擦部材が前記回転体に押し付けられる圧力を算出す
    る第2圧力算出手段と、 前記圧力センサにより検出される圧力のための補正値
    を、前記第2圧力算出手段により算出された圧力が前記
    第1圧力算出手段により算出された下限圧力以下であっ
    た場合は同下限圧力を用いて決定し、前記第2圧力算出
    手段により算出された圧力が前記第1圧力算出手段によ
    り算出された下限圧力より大きくかつ上限圧力より小さ
    かった場合は同第2圧力算出手段により算出された圧力
    を用いて決定し、前記第2圧力算出手段により算出され
    た圧力が前記第1圧力算出手段により算出された上限圧
    力以上であった場合は同上限圧力を用いて決定し、同補
    正値を用いて前記圧力センサにより検出された圧力を補
    正する補正手段とを設けたことを特徴とする車両用ブレ
    ーキのための電気制御装置。
  4. 【請求項4】前記請求項2又は請求項3に記載の車両用
    ブレーキのための電気制御装置において、 前記摩擦部材の前記回転体に対する当接を検出する当接
    検出手段と、 前記当接検出手段が前記摩擦部材の前記回転体に対する
    当接を検出したとき前記電流計測手段による計測に基づ
    いて前記電気アクチュエータに流れている電流量を記憶
    する電流記憶手段とを設け、 前記圧力センサにより検出される圧力のための補正値
    を、前記電流計測手段により計測された電流量から前記
    電流記憶手段に記憶されている電流量を減じた電流量に
    基づいて決定するようにしたことを特徴とする車両用ブ
    レーキのための電気制御装置。
  5. 【請求項5】前記請求項1乃至請求項4のうちのいずれ
    か一つに記載の車両用ブレーキのための電気制御装置に
    おいて、前記補正手段が前記補正値を所定時間毎に決定
    することを特徴とする車両用ブレーキのための電気制御
    装置。
  6. 【請求項6】前記請求項1乃至請求項4のうちのいずれ
    か一つに記載の車両用ブレーキのための電気制御装置に
    おいて、前記圧力センサにより検出された圧力の異常を
    検出する異常検出手段を設け、前記補正手段が前記補正
    値を前記異常検出手段により異常が検出された場合に決
    定することを特徴とする車両用ブレーキのための電気制
    御装置。
  7. 【請求項7】前記請求項1乃至請求項6のうちのいずれ
    か一つに記載の車両用ブレーキのための電気制御装置に
    おいて、前記補正手段が、前記補正値の決定を前記圧力
    センサにより検出された圧力が所定圧力以下であった場
    合に禁止するようにしたことを特徴とする車両用ブレー
    キのための電気制御装置。
  8. 【請求項8】前記請求項1乃至請求項7のうちのいずれ
    か一つに記載の車両用ブレーキのための電気制御装置に
    おいて、前記補正手段が、補正値の決定を前記圧力セン
    サにより検出された圧力が所定時間の間一定に保たれた
    ときのみに許容するようにしたことを特徴とする車両用
    ブレーキのための電気制御装置。
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