JP3740005B2 - 制動トルク制御装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ブレーキの制動トルクを制御する制動トルク制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−43041号公報には、モータの駆動により摩擦係合部材を車輪と共に回転するブレーキ回転体に押し付けて摩擦係合させることにより、車輪の回転を抑制する電動ブレーキにおけるモータヘの供給電流を制御することによって車輪に加えられる制動トルクを制御する制動トルク制御装置が記載されている。この制動トルク制御装置においては、運転者によるブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクが決定され、その決定された目標制動トルクと、予め記憶されたモータヘの供給電流と制動トルクとの関係とに基づいてモータヘの供給電流が決定され、その決定された電流が供給される。この供給電流と制動トルクとの関係は、電動ブレーキにおける摩擦係合部材とブレーキ回転体との間の摩擦係数μに応じて複数記憶されており、実際の供給電流と実際の制動トルクとに基づいて摩捺係数μが推定され、その推定された摩擦係数μに応じて複数の関係のうちの1つが決定され、その決定された関係に従って供給電流が決定されるのである。この制動トルク制御装置によれば、実際の制動トルクをブレーキ操作に応じた大きさに制御することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明の課題は、ブレーキ操作に応じた制動トルクを得るために実際の制動トルクをフィードバックする制動トルク制御装置において、実制動トルクを実質的に検出できない場合に、実制動トルクを目標制動トルクに近づける制御が行われると、ブレーキの作動力が過大になるおそれがあることを解決しようとするものである。言い換えれば、制動トルクが検出不能又は精度よく検出できない場合にもブレーキ制御を良好に行えるようにすることである。
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の構成上の特徴は、供給電流に応じた作動力を発生する電動アクチュエータを含むとともに、同電動アクチュエータにより駆動されて車輪に制動トルクを加える電動ブレーキを備え、前記電動アクチュエータを制御して車輪に付与される制動トルクを制御する制動トルク制御装置であって、運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出装置と、前記車輪に加えられる実際の制動トルクを検出する実制動トルク検出装置と、前記電動アクチュエータに流れる実電流を検出する電流検出手段と、前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクを決定する目標制動トルク決定手段と、前記決定された目標制動トルクに対応した目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実制動トルクが前記決定した目標制動トルクに等しくなるように、前記決定された目標制動トルクと前記検出された実制動トルクとの差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する制動トルク対応ブレーキ制御部と、前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実電流が前記決定された目標電流に等しくなるように、前記決定された目標電流と前記検出された実電流との差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する作動力対応ブレーキ制御部と、車輪速度又は車体速度が予め定められた設定速度よりも大きくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータの制御を選択し、前記車輪速度又は車体速度が前記予め定められた設定速度以下になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータの制御に切り換える制御部選択部とを含むことにある。
【0005】
また、本発明の他の特徴は、前記制御部選択部を次のように変更することも可能である。すなわち、前記選択部制御部を、前記決定された目標制動力と前記実制動トルク検出装置によって検出された実際の制動トルクとの偏差が予め決められた値よりも小さくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記偏差が前記予め決められた値以上になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換えるように構成してもよい。
【0006】
また、前記選択部制御部を、前記実制動トルク検出装置によって検出された実際の制動トルクの減少率が予め決められた負の値よりも大きくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記減少率が前記予め決められた負の値以下になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換えるように構成してもよい。
【0007】
また、前記選択部制御部を、前記実制動トルク検出装置によって検出された実際の制動トルクの振動が検出されないとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記制動トルクの振動が検出され始めたとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換えるように構成してもよい。
【0008】
また、前記選択部制御部を、前記実制動トルク検出装置によって検出された実際の制動トルクが予め決められた値よりも大きくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記検出された実際の制動トルクが前記予め決められた値以下になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換えるように構成してもよい。
【0009】
また、前記選択部制御部を、車両の前後加速度が予め決められた値よりも大きくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記前後加速度が前記予め決められた値以下になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換えるように構成してもよい。
【0010】
また、前記選択部制御部を、車両の前後加速度の振動が検出されないとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記車両の前後加速度の振動が検出され始めたとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換えるように構成してもよい。
【0011】
このような選択制御部の選択動作により、実制動トルクを実質的に検出できない場合、言い換えれば実制動トルクを精度よく検出することができない場合には、制動トルク対応ブレーキ制御による実制動トルクを目標制動トルクに近づける制御が行われず、作動力対応ブレーキ制御部によるブレーキ操作量に基づいて決定される目標電流が電動アクチュエータに流れるように制御される。したがって、実制動トルクを実質的に検出できない場合でも、作動力が過大になることを回避することができ、ブレーキ制御が良好に行れる。
【0012】
また、本発明の他の特徴は、前記制動トルク制御装置において、制御部選択部が、前記制動トルク対応ブレーキ制御部による制御から前記作動力対応ブレーキ制御部による制御への切り換えの際、同切り換えを徐々に行うようにしたことにある。
【0013】
これによれば、制動トルク対応ブレーキ制御部による制御から作動力対応ブレーキ制御部による制御に切り換えの際、両制御部の制御による制動トルクに差があっても、車輪に実際に付与される制動トルクは滑らかに切り換えられるので、運転者は違和感を感じない。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態である制動トルク制御装置について図面に基づいて詳細に説明する。
【0052】
図1には、上記制動トルク制御装置を含む電動ブレーキ装置の全体が示されている。この電動ブレーキ装置は、左右前輪FL,FRに設けられた電動モータ20を含む電動ディスクブレーキ22と、左右後輪RL,RRに設けられた電動モータ30を含む電動ドラムブレーキ32とを含む。本実施形態においては、それら電動モータ20,30が共にDCモータとされているが、共に超音波モータとしたり、前輪側は超音波モータ、後輪側はDCモータとしたり、前輪側はDCモータ、後輪側は超音波モータとしたりすることができる。
【0053】
本電動ブレーキ装置には、サービスブレーキ用のブレーキ操作部材としてのブレーキペダル40と、パーキングブレーキ用のブレーキ操作部材としてのパーキングペダル42とが設けられている。ブレーキペダル40が操作されれば、4輪の電動ブレーキ22,32が電動モータ20,30の駆動力により作動させられる。電動モータ20,30はコントローラ50により制御される。また、パーキングペダル42が操作されれば、左右後輪RL,RRの電動ドラムブレーキ32が作動させられる。
【0054】
ブレーキペダル40には、ストロークシミュレータ52が接続されている。こストロークシミュレータ52は、(a)ブレーキペダル40と運動する運動部材54と、(b)その運動部材54をガイドするガイド部材56と、(c)運動部材54の移動によって伸縮させられて弾性力が増減させられる弾性部材としてのスプリング58とを含むものであり、ブレーキペダル40の操作力に応じて操作ストロークが得られるようにされている。
【0055】
左右前輪FL,FR用の電動ディスクブレーキ22は、図示しないが、車体側部材であるマウンティングブラケットに回転不能に保持された摩擦係合部材としてのブレーキパッドを電動モータ20の作動により車輪と共に回転するディスクロータに摩擦係合させることによって、車輪の回転を抑制する。
【0056】
左右後輪RL,RR用の電動ドラムブレーキ32は、図2に示すようにデュオサーボ型のものである。電動ドラムブレーキ32は、ほぼ円板状を成したバッキングプレート200と、そのバッキングプレート200に設けられ、ほぼ円弧状を成した一対のブレーキシュー202a,202bと、内周面に摩擦面204を備えて車輪と共に回転するドラム206と、一対のシュー202a,202bの一端部同士を拡開させる電動アクチュエータ207とを含む。バッキングプレート200は図示しない車体側部材に回転不能に取り付けられる。
【0057】
一対のブレーキシュー202a,202bは、それぞれ、互いに対向する一端部において、バッキングプレート200に固定されたアンカピン208に係合させられることによって、ドラム206と共に回転することを防止された状態で回動可能に保持される。また、他端部同士がストラット210によって連結される。ストラット210によって一方のシューに作用する力が他方のシューに伝達されるのである。なお、一対のブレーキシュー202a,202bは、シューホールドダウン装置212a,212bによってバッキングプレート200にそれの面に沿って移動可能とされている。
【0058】
一対のブレーキシュー202a,202bの他端部同士は、図に示すように、スプリング214により互いに接近する向きに付勢されており、一端部には各シューリターンスプリング215a,215bによりアンカピン208に向かって付勢されている。また、一端部には、ストラット216、リターンスプリング218も設けられている。
【0059】
各ブレーキシュー202a,202bの外周面には、それぞれ、摩擦係合部材としてのブレーキライニング219a,219bが保持され、それら一対のブレーキライニング219a,219bがドラム206の内周面204に摩擦係合させられることにより、ブレーキライニング219a,219bとドラム206との間に摩擦力が発生する。本実施形態においては、ストラット210がアジャスト機構を備えたものであり、ブレーキライニング219a,219bの摩耗に応じてブレーキライニング219a,219bとドラム内周面204との隙間を調整する。
【0060】
各ブレーキシュー202a,202bは、それぞれリム224a,224bとウェブ222a,222bとを含み、ウェブ222a,222bに、それぞれ、レバー230a,230bの一端部がピン232a,232bを介して回動可能に設けられている。レバー230a,230bとウェブ222a,222bとの互いに対向する部分には、それぞれ、切欠が設けられており、これら切欠に、前記ストラット216が、両端がレバー230a,230b、ウェブ222a,222bに係合させられた状態で設けられている。
【0061】
レバー230aの他端部には、電動モータ30を含む電動アクチュエータ207が連結され、レバー230bの他端部には、パーキングブレーキケーブル242の一端部が連結されている。サービスブレーキ用のブレーキペダル40が操作されると、電動モータ30(電動アクチュエータ207)の駆動によってレバー230aが回動させられ、ストラット216により、一対のブレーキシュー202a,202bが拡開させられる。また、パーキングペダル42が操作されると、レバー230bが回動させられ、ストラット216により、一対のブレーキシュー202a,202bが拡開させられる。なお、レバー230bの他端部とバッキングプレート200との間には、リターンスプリング244がパーキングブレーキケーブル242と同軸に配設されている。
【0062】
電動アクチュエータ207は、上記電動モータ30の他に、減速機,運動変換機構を含む。電動モータ30の出力軸の回転が減速機によって減速させられ、その回転運動がボールねじ機構によって直線運動に変換されるのであり、そのボールねじ機構の出力部材にレバー230aの他端部が連結されるのである。
【0063】
パーキングブレーキケーブル242の他端部は、図1に示すように、よく知られているパーキングコントローラ246に連結されている。そのパーキングコントローラ246は、パーキングペダル42の操作力により機械的に作動させられるものであり、一対のブレーキシュー202a,202bが拡張する向きにレバー230bが回動するようにブレーキケーブル242へ引張力を付与する。
【0064】
また、本実施形態では、パーキングブレーキは、パーキングペダル202a,202bの操作によってブレーキケーブル242を介して機械的に付与されるようにしたが、電動モータによりブレーキケーブル242を引っ張るか、又はレバー230bを直接回動させることにより、電気的に付与されるようにしてもよい。この場合、前記電動モータを操作スイッチ、ダイアルなどの操作子の操作により作動させるようにするとよい。
【0065】
次に、この電動ブレーキ装置のソフトウェア構成を説明する。図1に示すように、コントローラ50は、CPU,ROMおよびRAMを含むコンピュータ300を主体として構成されている。このコントローラ50の入力側には操作力センサ302、ブレーキペダルスイッチ304、車速センサ306、4個の車輪速センサ308、モータ電流センサ310、歪みセンサ312,314等が接続されている。
【0066】
操作力センサ302は、ブレーキペダル40に加えられた操作力(又は操作量)を検出するものであり、操作力センサ302によって検出された操作力に基づいて目標ブレーキ作動力や目標制動トルクが求められる。ブレーキペダルスイッチ304は、ブレーキペダル40が操作状態にある場合と非操作状態にある場合とで、異なる状態に切り換えられるものである。車速センサ306は、変速機の出力軸の回転を検出することにより、車速Vを検出するものであり、車輪速センサ308は、4輪FL,FR,RL,RRにそれぞれ設けられ、各輪の車輪速Vwを検出する。4輪各々の車輪速Vwに基づいて各車輪のスリップ状態が検出される。
【0067】
モータ電流センサ310は、4輪の電動ブレーキ22,32の各々の電動モータ20,30のコイルに接続され、電源としてのバッテリ320からドライバ322を経て電動モータ20,30に実際に供給された実供給電流値I(デューティ比を考慮して得られた値)を検出する。本実施形態においては、この実供給電流値Iに基づいて実際のブレーキ作動力が検出される。また、歪みセンサ312は、電動ディスクブレーキ22の図示しないマウンティングブラケットに取り付けられたものであり、歪みセンサ314は、電動ドラムブレーキ32のアンカピン208に取り付けられたものである。これら歪みセンサ312,314によって検出された歪みに基づいて各電動ブレーキ22,32に発生させられた実際の制動トルクである実制動トルクが検出される。
【0068】
なお、本明細書においては詳しい説明は省略するが、図1に破線で示すように、電動ブレーキ22,32内に位置センサ318,319を設けるようにしてもよい。位置センサ318は、例えば各電動モータ20の回転角を測定することにより、ブレーキパッドのディスクロータに対する相対的位置を検出するものである。位置センサ319は、例えば各電動モータ30の回転角を測定することにより、ブレーキシュー202a,202bのドラム206に対する相対的位置を検出するものである。そして、これらの位置センサ318,319は、ブレーキパッドがディスクロータに接触するまで電動モータ20を高速で回転させ、及びブレーキライニング219a,219bがドラム206の内周面204に接触するまで電動モータ30を高速で回転させて、制動トルクの発生の応答性を向上させたり、各車輪に対する制動力付与の制御精度の向上に用いられたり、また歪みセンサ312,314などの制動力付与制御に用いるセンサの異常時に同センサの代替えとして用いる。
【0069】
一方、コントローラ50の出力側には、上記ドライバ322が接続されている。ブレーキペダル40の操作時には、コントローラ50からそのドライバ322に指令信号が供給され、その指令信号に応じてドライバ322によってバッテリ320から電動モータ20,30に電流が供給される。本実施形態においては、ドライバ322にはデューティ比を表す指令信号が出力され、電動モータ20,30にはデューティ比に従つて電流が供給されることになる。
【0070】
コンピュータ300のROMには、図6のフローチャートで表されるブレーキ制御部選択ルーチンおよびアンチロック制御ルーチンを含むいくつかのルーチンやテーブル等が記憶されている。
【0071】
以下、本電動ブレーキ装置の作動について説明する。ここでは、左右前輪FL,FRの電動ディスクブレーキ22における作動についての説明は省略し、本発明と関連が深い左右後輪RL,RRの電動ドラムブレーキ32における作動について説明する。
【0072】
図3において、ブレーキペダル40が操作されると、コントローラ50の指令に基づき電動モータ30に電流Iが供給される。電動モータ30は、供給された電流Iに応じたブレーキ作動力Dによってレバー230aを回動させる。ストラット216により、一対のシュー202a,202bが拡開させられ、摩擦係合部材(ブレーキライニング219a,219b)がドラム206の内周面204に押し付けられる。摩擦係合部材はドラム内周面204に摩擦係合させられ、これらの間に摩擦力が発生させられる。車輪の回転が抑制されるのであり、車輪に制動トルクTが付与される。
【0073】
一方のシュー202bにおいて生じた摩擦力に基づくつれまわり力と、電動アクチュエータ207によるブレーキ作動力D(一対のシュー202a,202bを拡開させる拡開力であると考えることができる。)とが他端部からストラット210を介して他方のシュー202aの他端部に伝達される。他方のシュー202aは、このつれまわり力と拡開力との和によりドラム内周面204に押し付けられ、一方のシュー202bより大きな摩擦力が生じる。このように、一方のシュー202bの出力が他方のシュー202aの入力となり、しかも、二重のサーボ効果が得られるため、デュオサーボ型ドラムブレーキにおいては、大きな制動トルクを得ることができる。
【0074】
車輪の回転速度が設定速度より大きい場合であつて、スリップが過大でない場合においては、制動トルク対応ブレーキ制御が行われる。実際の制動トルクが目標制動トルクに近づくように、電動モータ30が制御される。
【0075】
図4に示すように、ブロック1(図においてはB1と記載する。他のブロックについても同様とする)において、運転者によるブレーキペダル40の操作力Fに基づいて目標制動トルクT*が決定される。ブロック2,3において、目標制動トルクT*と供給電流値I*との関係に従つて供給電流値I*が求められ、供給電流値I*とデューティ比との関係に従つてデューティ比が求められ、それを表す指令信号がドライバ322に出力される。以下、実制動トルクTがフィードバックされ、目標制動トルクT*に近づくようにデューティ比が決定される。デューティ比は、目標制動トルクT*と実制動トルクTとの実際の差に基づいて決定されるようにしても、差の微分値に基づいて決定されるようにしても、積分値に基づいて決定されるようにしてもよく、実際の差,微分値,積分値の2つ以上に基づいて決定されるようにしてもよい。なお、上述の目標制動トルクT*と供給電流値I*との関係(摩擦係数を基本値μoとした場合)を表すテーブル、供給電流値I*とデューティ比との関係を表すテーブル、ブレーキ操作力Fと目標制動トルクT*との関係を表すテーブルは、ROMに格納されており、各々の値は、各々のテーブルを利用して決定されるのであるが、各々の値は演算により求められるようにすることもできる。
【0076】
実制動トルクTは、アンカピン208に加わる荷重に基づいて検出される。歪みセンサ314によってアンカピン208の変形量が検出され、その検出された変形量に応じてアンカピン208に加わる荷重(制動力)が検出され、その制動力に回転半径などのブレーキ構成に固有の寸法値を乗じることによって、実制動トルクTが求められる。アンカピン208に加わる荷重と制動トルクとの間には、図9に示す関係が成立する。
【0077】
デュオサーボ型の電動ドラムブレーキ32においては、一方のシューにおいて生じた摩擦力に基づくつれまわり力と、電動アクチュエータ207による拡開力とがストラット210を介して他方のシューの他端部に伝達され、他方のシューは、このつれまわり力と拡開力との和によりドラム206に押し付けられることとなる。そして、他方のシューのサーボ作用により他方のシューにストラット210を介して伝達された力がさらに増大させられてアンカピン208に作用する。その結果、アンカピン208に加わる荷重に基づいて制動トルクを求めれば、デュオサーボ型電動ドラムブレーキ32において生じる実制動トルクTを検出することができるのである。
【0078】
なお、ストラット210に加わる荷重に基づいて制動トルクを検出することもできるが、この場合には、一方のシューにおいて発生させられた制動トルクに対応する大きさが検出されることになるので、他方のシューにおいて発生させられる制動トルクを考慮して、電動ドラムブレーキ32において発生させられた制動トルクを求める必要がある。
【0079】
電動ドラムブレーキ32においては、前述のように、ブレーキライニング219a,219bがブレーキドラム206の内周面204に摩擦係合させられることにより、制動トルクが発生させられるのであるが、図7に示すように、制動トルクは、レバー入力(レバー230a,230bのいずれか一方を回動させる力であって、ブレーキ作動力Dのことである)が同じである場合には、ブレーキライニング219a,219bとドラム内周面204との間の摩擦係数μが大きいほど大きくなる。図8に示すようにブレーキ作動力に対する制動トルクの比(制動トルクをブレーキ作動力で割つた値)は、一定ではなく、摩擦係数μによって変化するのである。
【0080】
この場合において、制動トルク対応ブレーキ制御が行われれば、摩擦係数μのいかんを問わず、ブレーキ操作(目標制動トルク)に良好に対応する実制動トルクを得ることができ、有効である。また、ドラムブレーキにおいては、摩擦力が摩擦係合部材とドラム内周面204との接触面圧を増大させるサーボ作用があるため、ディスクブレーキにおける場合より摩擦係数の影響を受け易い。さらに、ドラムブレーキのうちでもデュオサーボ型ドラムブレーキにおいては、一方のシューの出力が他方のシューの入力となり、二重のサーボ効果が得られるため、摩擦係数μの制動トルクヘの影響が特に大きくなる。同じブレーキ操作力に対して得られる制動トルクのばらつきが大きいのであり、そのデュオサーボ型ドラムブレーキにおいて制動トルク対応ブレーキ制御が行われれば、特に効果的なのである。
【0081】
このように、デュオサーボ型ドラムブレーキにおいて制動トルク対応ブレーキ制御が行われることは望ましいが、本実施形態においては、常に、制動トルク対応ブレーキ制御が行われるのではなく、車輪の回転速度が設定速度以下である場合、または、スリップが過大である場合(スリップ状態が設定状態より悪い場合)には、作動力対応ブレーキ制御が行われる。実ブレーキ作動力Dが目標ブレーキ作動力D*に近づくように、電動モータ30が制御されるのである。
【0082】
図5に示すように、ブロック11において、ブレーキ操作力Fに基づいて目標ブレーキ作動力D*が決定され、ブロック12,13において、目標ブレーキ作動力D*と供給電流値I*(すなわち目標電流値I*)との関係に基づいて供給電流値I*が決定され、供給電流値I*とデューティ比との関係に基づいてデューティ比が決定される。決定されたデューティ比を表す指令信号がドライバ322に出力されるのである。以下、デューティ比が、実ブレーキ作動力Dが目標ブレーキ作動力D*に近づくように決定される。なお、上述の目標ブレーキ作動力D*と供給電流値I*との関係を表すテーブル、供給電流値I*とデューティ比との関係を表すテーブル、ブレーキ操作力Fと目標ブレーキ作動力D*との関係を表すテーブル等は予めROMに記憶されている。
【0083】
車輪の回転速度が設定速度以下である場合には、実際の制動トルクは非常に小さくなる。ブレーキ回転体の回転速度が小さい場合には、摩擦材がブレーキ回転体に押し付けられてもこれらの間に生じる摩擦力が小さくなるからである。この場合に、 トルク対応ブレーキ制御が行われると、実制動トルクTが目標制動トルクT*に近づくように電動モータ30への供給電流が最大になるまで増加させられることになり、望ましくない。
【0084】
そこで、本実施形態においては、車輪の回転速度が設定速度以下(例えば、車輪速センサ308の検出保証精度を考慮した約5Km/h以下)である場合に作動力対応ブレーキ制御が行われるようにされるのであり、電動モータ30への供給電流が過大になることを回避することができる。設定速度は、例えば、実制動トルクTが非常に小さく、精度よく検出できなくなる大きさに設定することができる。また、設定速度は、車両がほぼ停止状態にあると推定し得る大きさとすることもできる。なお、前記供給電流が過大になることを防止するために、車輪の回転速度がほぼ「0」に近くなった時点を検出し、同検出時点からの経過時間に従って減少する時間関数値を用いて電動モータ30へ供給する電流値(ドライバ322に供給するデューティ比)にガードをかけて、前記関数値以上の電流が電動モータ30に流れないようにすることもできる。
【0085】
また、車輪のスリップ状態が設定状態より悪い場合(本実施形態においては、スリップが設定値以上である場合)、すなわち、ブレーキ作動力Dが路面の摩擦係数μ’に対して過大である場合には、作動力対応ブレーキ制御が行われる。
【0086】
ブレーキ作動力Dが路面の摩擦係数μ′に対して過大でない場合、すなわち、路面の摩擦力が路面とタイヤとの間の最大静止摩擦係数に対応する力に達する以前においては、ブレーキ作動力Dの増加に伴つて路面の摩擦力が増加する。この領域において、制動トルク対応ブレーキ制御が行われれば、実制動トルクTを良好に目標制動トルクt*に近づけることができる。
【0087】
それに対して、ブレーキ作動力Dが路面の摩擦係数μ’に対して過大になると、すなわち、路面の摩擦力が最大静止摩擦係数に対応する力以上になると、車輪の減速度が急激に大きくなり、ロック傾向が強くなる。ブレーキ作動力が増加させられても路面の摩擦力は増加せず、スリップ状態がさらに悪化する。そこで、本実施形態においては、スリップが設定値より大きい場合には作動力対応ブレーキ制御が行われるようにされているのであり、それによって、制動安定性の低下を抑制することができる。
【0088】
また、本実施形態においては、スリップが過大である状態において、アンチロック制御開始条件が満たされれば、アンチロック制御が行われる。アンチロック制御においては、車輪のスリップ状態が適正状態に保たれるように供給電流が制御される。その結果、制動トルクが路面の摩擦係数に応じて決まる最大の大きさとなるように制御されることになる。
【0089】
このように、スリップが過大であり、アンチロック制御開始条件が満たされた場合にはアンチロック制御が行われるが、満たされなくても作動力対応ブレーキ制御が行われる。アンチロック制御開始条件が満たされない場合に制動トルク対応ブレーキ制御が行われることがないのであり、不適切な制御が行われることを回避することができる。
【0090】
本実施形態においては、図6のフローチャートで表されるプログラムの実行に従つてブレーキ制御部が制御される。本プログラムは左右後輪RL,RRの各々1輪ずつ実行される。
【0091】
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、ブレーキペダルスイッチ304の状態に基づいてブレーキペダル40が操作中か否かが判定され、S2において、車輪のスリップが設定値以上であるか否かが判定され、S3において、車輪の回転速度が設定速度より大きいか否かが判定される。
【0092】
ブレーキペダル40が操作中であり、スリップが過大でなく、回転速度が設定速度より大きい場合、すなわち、通常の制動状態である場合には、S3における判定が「YES」となり、S4において、トルク対応ブレーキ制御が行われる。
【0093】
それに対して、車輪の回転速度が設定速度以下である場合には、S3における判定が「NO」となり、S5において作動力対応ブレーキ制御が行われる。
【0094】
また、車輪のスリップが過大である場合、すなわち、ブレーキ作動力が路面の摩擦係数μ’に対して過大である場合には、S2における判定が「YES」となり、S6において、アンチロック制御中か否かが判定される。アンチロック制御中である場合には、S7において、アンチロック制御プログラムの実行に従つてスリップ制御が行われる。車輪のスリップ状態が路面の摩擦係数μ’に対して適正な状態に保たれるように、供給電流が制御されるのである。アンチロック制御中でない場合には、S5において作動力対応ブレーキ制御が行われる。 したがって、車両の走行速度がアンチロック制御禁止設定速度以下であることによって、スリップが過大であっても、アンチロック制御が行われない場合に、不適切な制動トルク対応ブレーキ制御が行われることを良好に回避することができる。
【0095】
以上のように、本実施形態によれば、摩擦係合部材219a, 219bとドラム内周面204との間の摩擦係数μを考慮しなくても、実際の制動トルクをブレーキ操作に応じた大きさに良好に近づけることができる。デュオサーボ型ドラムブレーキにおいては、特に摩擦係合部材の摩擦係数μの変化の影響が制動トルクに現れやすいが、本実施形態においては、摩擦係数μを考慮しなくても、制動トルクTを目標制動トルクT*に近づけることができるのであり、効果的である。また、制動トルク対応ブレーキ制御が行われれば、左右輪における制動トルクの差を抑制することも可能である。
【0096】
本実施形態においては、操作力センサ302およびコントローラ50のうち図4に示すブロック1を実行する部分等により目標制動トルク決定装置が構成され、歪みセンサ314等によって実制動トルク検出装置が構成され、コントローラ50のうち実制動トルクをフィードバックさせてデューティ比を決定する部分等により制動トルク対応ブレーキ制御部が構成される。また、操作力センサ302およびコントローラ50のうち図5に示すブロック11を実行する部分等により目標作動力決定装置が構成され、電流センサ310等によって実作動力検出装置が構成され、コントローラ50のうち、実ブレーキ作動力をフィードバックさせるデューティ比を決定する部分等により作動力対応ブレーキ制御部が構成される。また、図6のフローチャートで表されるブレーキ制御部選択ルーチンを記憶する部分,実行する部分等により制御部選択部が構成される。
【0097】
なお、上記実施形態においては、ブレーキ制御選択プログラムのS3において、車輪速度が設定速度より大きいか否かが判定されるようにされていたが、車輪速度が設定速度より大きく、かっ、車両の走行速度が設定速度より大きいか否かが判定されるようにしてもよい。また、上述のS2における判定が「NO」である場合(スリップが過大でない場合)に、当該車輪以外の車輪の少なくとも1輪についてアンチロック制御が行われているか否かが判定されるようにして、少なくとも1輪についてアンチロック制御が行われている場合には、当該車輪について作動力対応ブレーキ制御が行われるようにすることもできる。その車輪のみでなく、その車輪を除く少なくとも1輪においてアンチロック制御が行われている場合には、当該車輪についてもアンチロック制御が行われる可能性が高いため、制動トルク対応ブレーキ制御が行われないようにすることは妥当なことである。
【0098】
さらに、スリップが過大であり、かつ、アンチロック制御が行われない場合、すなわち、スリップが過大であっても、車輪の走行速度がアンチロック制御禁止速度より小さいことに起因してアンチロック制御が行われない場合には、左右後輪RL,RRの電動ドラムブレーキ32の作動が禁止されるようにしてもよい。車両の走行速度がアンチロック制御禁止速度より小さい場合には、車両を大きな制動トルクで停止させる必要が生じることは殆どない。また、左右前輪FL,FRの電動ディスクブレーキ22において出力される制動トルクより左右後輪RL,RRの電動ドラムブレーキ32において出力される制動トルクの方が小さい。さらに、スリップが過大であり、車輪の回転速度が小さい場合には、実際の制動トルクを精度よく検出できない。このような場合には、後輪の電動ドラムブレーキ32の作動を禁止した方が、制御精度の低下を抑制し得、望ましいのである。
【0099】
また、車両の走行速度がアンチロック制御禁止速度より小さくなったことに起因してアンチロック制御が終了させられた場合には、スリップが過大でなくても、作動力対応ブレーキ制御が行われるようにすることができる。この場合には、短時間内に車両は停止させられる可能性が高く、車輪の回転速度が設定速度以下になる。アンチロック制御終了後に、制動トルク対応ブレーキ制御、作動力対応ブレーキ制御が順番に行われることになり、ブレーキ制御態様が短い時間内に切り換わり、望ましくないからである。
【0100】
さらに、上記実施形態においては、制動トルク対応ブレーキ制御と作動力対応ブレーキ制御とが、車輪の回転速度と車輪のスリップ状態との少なくとも一方に基づいて選択されるようにされていたが、いずれか一方に基づいて選択されるようにすることもできる。また、上記実施形態においては、本発明が電動ドラムブレーキを制御する制動トルク制御装置に適用される場合について説明したが、電動ディスクブレーキ22を制御する制動トルク制御装置にも同様に適用することができる。さらに、液圧ブレーキにおいて、液圧を電気的に制御可能な電気制御アクチュエータを制御する制動トルク制御装置にも適用することができる。
【0101】
また、電動ドラムブレーキについてはデュオサーボ型のものに限らず、ツーリーディング型、リーディング・トレーディング型、ユニサーボ型等のドラムブレーキにも同様に適用することができる。
【0102】
さらに、アンチロック制御においては、制動トルクが最大の大きさになるように、供給電流を制御することもできる。また、アンチロック制御可能なブレーキ装置でなくても本発明を適用することができる。アンチロック制御不能であつても、スリップが過大である場合に作動力対応ブレーキ制御が行われるため、制動安定性の低下を抑制することができる。
【0103】
その他、4輪すべてにドラムブレーキが設けられた車両であつても、4輪すべてにディスクブレーキが設けられた車両であつても適用することができる等、本発明は、〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の欄に記載した態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施することができる。
【0104】
次に、上述した制動トルク対応ブレーキ制御と作動力対応ブレーキ制御の選択切り換えに利用される種々の切り換え条件及び切り換え態様についてあらためて詳しく説明する。
【0105】
実制動トルクを精度よく検出することができない状況下において、実制動トルクを目標制動トルクに近づける制御が行われると、ブレーキの作動力が過大になるおそれがあるために、前記状況下では、制動トルク対応ブレーキ制御から作動力対応ブレーキ制御に切り換えることを説明した。以降においては、実制動トルクを精度よく検出することができない状況、特に車両の停止に関係して実制動トルクを実質的に検出できない状況を検出する種々の方法について説明する。
【0106】
この場合、コンピュータ300のROMには図10のフローチャートに示すブレーキ制御部選択ルーチンが記憶されており、同コンピュータ300のCPUが同ルーチンを実行する。なお、このブレーキ制御部選択ルーチンは各輪毎にそれぞれ実行されるものである。S1においては、上記実施形態の場合と同様に、ブレーキペダルスイッチ304の状態に基づいてブレーキペダル40が操作中か否かが判定される。ブレーキペダル40が操作中でなければ、S1において「NO」と判定して、S12において電動モータ20又は30への電流供給を停止して、電動ブレーキ22又は32による車輪への制動力付与を解除する。
【0107】
ブレーキペダル40が操作中であってS1において「YES」と判定されると、S11において車両が停止中(車輪速がほぼ「0」)であるか否かが判定される。このS11の処理が、実制動トルクを精度よく検出することができない状況(すなわち実制動力を実質的に検出されない状況)を判定するものである。この停止判定は、車体速度、車輪速度、制動トルク、又はこれらの微分値などの車両の減速状態を表す減速状態量に基づいて判定されるものであるが、詳しくは下記(1)〜(6)で説明する。
【0108】
S11において「NO」すなわち車両が停止していない、すなわち走行中であると判定されると、S4において制動トルク対応ブレーキ制御が行われる。この制動トルク対応ブレーキ制御は、上記実施形態の場合と同様に図4の制御ブロック図に従って実行されるもので、歪みセンサ312又は314によって検出された実制動トルクTを用いたフィードバック制御により、車輪に付与される実制動トルクTがブレーキペダル40の操作量に応じて決定される目標制動トルクT*に等しくなるように制御される。
【0109】
一方、S11において「YES」すなわち車両が停止中であると判定されると、S5において作動力対応ブレーキ制御が行われる。この作動力対応ブレーキ制御は、上記実施形態の場合と同様に図5の制御ブロック図に従って実行されるもので、モータ電流センサ310によって検出された電動モータ20又は30の実電流値Iを用いたフィードバック制御により、電動ブレーキ22又は32の作動力がブレーキペダル40の操作量に応じて決定される目標作動力D*が等しくなるように制御される。なお、この場合、作動力は電流に対応するもので、言い換えれば、電動モータ20又は30に流れる実電流値Iがブレーキペダル40の操作量に応じて決定される目標作動力に対応した供給電流値I*(目標電流値I*)に等しくなるように制御される。したがって、図5に破線で示すように、作動力Dに代えて実電流値Iが目標電流値I*に等しくなるように制御するように書き換えても実質的に同じである。
【0110】
また、上記実施形態及びこの変形例においては、モータ電流センサ310によって検出された電動モータ20又は30の実電流値I(実作動力)を用いたフィードバック制御により、作動力対応ブレーキ制御を実現するようにした。しかし、この電流フィードバック制御によらなくても、電動モータ20又は30に流れる電流を供給電流値I*(目標電流値I*)に制御できる場合には、フィードフォワード制御のみにより、電動モータ20又は30に流れる電流すなわち電動ブレーキ22又は32の作動力を制御するようにしてもよい。この場合、図5の電流フィードバックループを省略して、ブロック13にて供給電流値I*(目標電流値I*)との関係において決定されたデューティ比を表す指令信号をドライバ322に供給して、ドライバ322が前記デューティ比を表す信号により電動モータ20又は30に供給電流値I*(目標電流値I*)が流れるように制御すればよい。
【0111】
したがって、車両の停止中のような実制動トルクを実質的に検出できない場合、作動力対応ブレーキ制御が実行されて、不適切な制動トルク対応ブレーキ制御が行われることを良好に回避することができ、ブレーキの作動力が過大になることを回避することもできる。
【0112】
以下、前記S11の停止判定の具体例(1)〜(6)を順次説明する。
(1)車輪速センサ308から車輪速Vwを入力して、同車輪速Vwが予め決められた所定の車輪速Vwo以下(Vw≦Vwo)である場合に停止と判定する。すなわち、検出車輪速Vwが所定車輪速Vwoよりも大きければ、S11にて「NO」(走行中)と判定して、S4にて制動トルク対応ブレーキ制御が実行される。また、検出車輪速Vwが所定車輪速Vwo以下であれば、S11にて「YES」(停止中)と判定して、S4にて作動力対応ブレーキ制御が実行される。なお、前記所定車輪速Vwoは、例えば、車輪がほぼ停止状態にあるとみなし得る極めて小さな値に設定されるとよい。
【0113】
なお、前記車輪速Vwに代えて、車速センサ306によって変速機の出力軸の回転数から検出された車速を用いるようにしてもよい。また、ABS(アンチロックブレーキシステム)を搭載した車両においては、同ABSによって推定した車速を前記車輪速Vwに代えて用いるようにしてもよい。
【0114】
(2)歪みセンサ312又は314(実制動トルク検出装置)によって検出された実制動トルクTを入力して、目標制動トルクT*と前記入力した実制動トルクTの偏差E(=T*−T)が予め決められた所定値Eo以上(E≧Eo)である場合に停止と判定する。目標制動トルクT*は、前述したS4の処理の場合と同様に、操作力センサ302によって検出されたブレーキペダル40の操作力(又は操作量)に基づいて計算される。すなわち、偏差Eが所定値Eo未満であれば、S11にて「NO」(走行中)と判定して、S4にて制動トルク対応ブレーキ制御が実行される。また、偏差Eが所定値Eo以上であれば、S11にて「YES」(停止中)と判定して、S5にて作動力対応ブレーキ制御が実行される。
【0115】
図11は、車両走行中にブレーキペダル40が踏み込み操作された場合における目標制動トルクT*及び実制動トルクTの時間変化を示している。これによれば、前記ブレーキペダル40の踏み込み操作により車両が停止する寸前すなわち車輪速Vwが「0」になる寸前においては、歪みセンサ312又は314によって検出される実制動トルクTは急激に減少するのに対して、前記決定された目標制動力T*は大きな値に保たれる。したがって、これらの両制動力T*,Tの偏差Eによっても、車輪速Vwがほぼ「0」になったことが検出される。
【0116】
なお、前記条件(E≧Eo)に加えて、同条件が予め決めた時間以上成立し続けていることを条件に加えれば、前記停止判定がより確実に検出される。この場合、偏差Eが所定値Eo以上になった時点から時間計測を開始して、同時間計測を偏差Eが所定値Eo以上である間継続し、この計測時間TMが予め定めた所定時間TMo以上になったとき、前記停止判定を行うようにすればよい。
【0117】
また、前記条件(E≧Eo)に代え又は加えて、検出実制動トルクTの減少率Sが予め決めた負の所定値−So以下になったことにより、停止判定するようにしてもよい。この場合、前記検出実制動トルクTを時間微分することにより微分値S(=dT/dt)を計算して、同計算値Sと所定値−Soとを比較するようにすればよい。なお、前述した比較判定に用いる実制動トルクTにおいても、微分値Sにおいても、ローパスフィルタ処理することにより微小な変動を除去するようにするとよい。
【0118】
(3)車両がブレーキペダル40の踏み込み操作によって停止されると、前記検出実制動トルクTは、図11に示すように、揺り返しによって基準値である「0」を中心に振動し始める。この減少を利用して、前記振動を検出したとき、前記停止判定を行うようにしてもよい。この場合、前記検出実制動トルクTが基準値を越えて正から負に又は負から正に変化したことを、振動の判定条件とするとよい。また、この検出実制動トルクTが前記基準値を横切った回数を計測し、同計測した回数が所定回数以上になったことを、前記停止判定条件とすることにより、検出の確実性が増す。
【0119】
(4)車両がブレーキペダル40の踏み込み操作によって停止されると、図11に示すとともに前述したように検出実制動トルクTは急激に減少する。したがって、前記検出実制動トルクTが予め決められた所定値To以下になったとき、前記停止判定を行うようにしてもよい。なお、前記所定値Toは「0」に近い小さな値である。
【0120】
また前記停止判定条件(T≦所定値To)に加えて、前記決定された目標制動トルクT*と前記検出実制動トルクTとの偏差E(=T*−T)が所定値Eo値以上になったことを条件に加えることにより、前記停止判定の検出精度が増す。
【0121】
(5)図1に破線で示すように、コントローラ50に車体の前後加速度Gを検出する前後加速度センサ316を接続して、同センサ316によって検出された前後加速度Gに基づいて前記停止判定を行うようにしてもよい。この検出前後加速度Gも、車両がブレーキペダル40の踏み込み操作によって停止されるときには図11の実制動トルクTと同様に変化する。
【0122】
したがって、前後加速度センサ316によって検出された前後加速度Gが予め決めた所定値Go以下になったとき、停止判定するようにしてもよい。なお、この場合も、前記所定値Goとしては、「0」に近い極めて小さな値が採用される。また、前記実制動トルクTの場合と同様に、前後加速度Gの減少率GS(dGS/dt)が予め決めた負の所定値−GSo以下になったとき、停止判定するようにしてもよい。
【0123】
さらに、前記検出前後加速度Gも、車両停止時の揺り返しにより振動するので、前記検出実制動トルクTの場合と同様に、前後加速度Gの振動の検出により停止判定するようにしてもよい。そして、この場合も、検出前後加速度Gの振動回数も条件に付加するようにしてもよい。また、これらの検出前後加速度Gに基づく停止判定において、前記(1)の車輪速などによる停止判定条件も加えると、より停止判定の精度が向上する。
【0124】
(6)また、前記(1)項ないし(5)項の各条件を適宜組み合わせて、停止判定を行うようにすることもできる。
【0125】
次に、前記図10のブレーキ制御部選択ルーチンを図12に示すフローチャートのようにさらに変形したブレーキ制御部選択ルーチンの実行により、各車輪に制動トルクを付与するようにした制動トルク制御装置の動作について説明する。このブレーキ制御部選択ルーチンは前記停止判定の際に制動トルク対応ブレーキ制御から作動力対応ブレーキ制御に徐々に切換えるようにしたもので、この場合も、同ルーチンはコンピュータ300のROMに記憶されていて、CPUによって実行される。
【0126】
このブレーキ制御部選択ルーチンは、前記図10のブレーキ制御部選択ルーチンに対して、S13及びS14の処理を加えたものである。すなわち、S11にて車輪(又は車両)の停止が判定された場合、S13にて切換え制御を行うか否かを判定し、この判定に応じてS14にて切換え制御を行うか、S5にて前記と同様な作動力対応ブレーキ制御を行う。S14の切換え制御とは、制動トルク対応ブレーキ制御から作動力対応ブレーキ制御に徐々に切換えていくものである。
【0127】
この切換え制御についてさらに詳しく説明すると、S11において今まで車両が走行中であると判定されていて、今回新たに車両の停止判定がなされると、S13において切換え制御を行うべきであると判定される。そして、S14の切換え制御が完了するまで、S11の判定によりプログラムをS14に進めて切換え制御を実行し続ける。S14においては、制動トルク対応ブレーキ制御による電動モータ20又は30の制御ゲインを図13の実線で示すように所定の短時間毎に「1」から「0」まで徐々に減少させ、一方、作動力対応ブレーキ制御による電動モータ20又は30の制御ゲインを図13の破線で示すように所定の短時間毎に「0」から「1」まで徐々に増加させ、この切換え制御中には前記両ブレーキ制御によって電動モータ20又は30を制御する。その後には、S13にて切換え制御完了と判定され、電動モータ20又は30は、叙述したS5の作動力対応ブレーキ制御によって制御されるようになる。
【0128】
この具体的な制御内容について、図14の制御ブロック図を用いて説明する。検出制動トルクTのフィードバック経路にはゲインコントローラ(ブロック21)が設けられるとともに、検出電流I(検出作動力)のフィードバック経路にはゲインコントローラ(ブロック22)が設けられている。そして、これらの両方のフィードバック制御信号が加算されるとともに、同加算結果がデューティを表す信号(ブロック3の出力信号)に加算されて、電動モータ20又は30が駆動制御されるようになっている。
【0129】
なお、この図14のブロック図においては、作動力対応ブレーキ制御(実電流Iのフィードバック制御)の場合も、図5のブロック11,12,13によって供給電流値(目標電流値)I*を計算するのに代えて、図4のブロック1,2,3によって供給電流値(目標電流値)I*を計算、すなわち目標制動トルクT*に応じて供給電流値(目標電流値)I*を計算するようにしている。これは、ブレーキライニング219a,219bとドラム内周面204との間の摩擦係数μを固定すれば(図4のブロック2でも摩擦係数を基本値μoとしている)、制動トルクと作動力とは1対1の関係にあるので、目標制動トルクT*に応じて作動力対応ブレーキ制御のための供給電流値(目標電流値)I*を決定するようにしても問題ないからである。
【0130】
そして、ブロック21のゲインコントローラは、前記停止判定に応答して、検出制動トルクTのフィードバック経路のゲインを「1」から「0」に向かって徐々に変化させ、その後「0」に保つ。一方、ブロック22のゲインコントローラは、前記停止判定に応答して、検出電流Iのフィードバック経路のゲインを「0」から「1」に向かって徐々に変化させ、その後「1」に保つ。その結果、電動モータ20又は30の制御は、制動トルク対応ブレーキ制御から作動力対応ブレーキ制御に徐々に切換えられていくので、制動トルク対応ブレーキ制御から作動力対応ブレーキ制御への急激な切換えによる運転者の違和感がなくなる。
【0131】
なお、前記切換え制御において、両ゲインを時間経過に従ってそれぞれ変化させるようにしたが、同両ゲインを目標制動トルクT*と検出実制動トルクTとの偏差E(=T*−T)に応じてそれぞれ変化させるようにしてもよい。すなわち、前記停止判定後、偏差Eの増加に従って、ブロック21のゲインコントローラによる検出制動トルクTのフィードバック経路のゲインを「1」から「0」に向かって徐々に変化させ、同偏差Eが充分に大きな所定値以上になった時点以降「0」に保つようにする。これと同時に、ブロック22のゲインコントローラによる検出電流Iのフィードバック経路のゲインを、偏差Eの増加に従って「0」から「1」に向かって徐々に変化させ、同偏差Eが充分に大きな所定値以上になった時点以降「1」に保つようにする。これによれば、目標制動トルクT*と検出実制動トルクTとの偏差Eに応じて、前記両ゲインの切換えが徐々に行われるように制御されるので、制動トルク対応ブレーキ制御から作動力対応ブレーキ制御への切換えによる運転者の違和感がなくなる。
【0132】
ただし、この場合には、目標制動トルクT*と検出実制動トルクTとの偏差Eが大きくなった後に前記切換え制御を開始したのでは、切換え制御開始時のゲインの変化が大きくなり過ぎることがある。したがって、この場合における上述した図12のS11の停止判定条件としては,上記停止判定条件(1)〜(6)のうちで、早めに停止判定がなされるものが適する。
【0133】
なお、前記図14のブロック図による電動モータ20又は30の駆動制御においては、モータ電流センサ310によって検出された電動モータ20又は30の実電流値Iを用いたフィードバック制御により作動力対応ブレーキ制御を実現するようにした。しかし、この場合も、前述のように、この電流フィードバック制御によらなくても、電動モータ20又は30に流れる電流を供給電流値I*(目標電流値I*)に制御できる場合には、フィードフォワード制御のみにより、電動モータ20又は30に流れる電流すなわち電動ブレーキ22又は32の作動力を制御するようにしてもよい。すなわち、図14のブロック22のゲインコントローラを含む電流フィードバックループを省略して、ブロック3にて供給電流値I*(目標電流値I*)との関係において決定されたデューティ比を表す信号をドライバ322に供給して、ドライバ322が前記デューティ比を表す信号により電動モータ20又は30に供給電流値I*(目標電流値I*)に流れるようにすればよい。
【0134】
また、図12のブレーキ制御選択ルーチンは図10のブレーキ制御選択ルーチンを変形したものとして説明したが、同図12のブレーキ制御選択ルーチンによる制動トルク対応ブレーキ制御を作動力対応ブレーキ制御に徐々に切換える切換え制御は、図6によるブレーキ制御部選択ルーチンにも適用されるものである。この場合、図6のS4の制動トルク対応ブレーキ制御又はS7のスリップ制御からS4の作動力対応ブレーキ制御に切換えられる際、図12のS14の切換え制御が実行されるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である制動トルク制御装置を含む電動ブレーキ装置の全体構成を示す系統図である。
【図2】 上記電動ブレーキ装置に含まれる電動ドラムブレーキを示す断面図である。
【図3】 上記電動ドラムブレーキによって車輪に制動トルクが加えられる状態を模式的に示す図である。
【図4】 上記制動トルク制御装置による制御を表すブロック図である。
【図5】 上記制動トルク制御装置による別の制御を表すブロック図である。
【図6】 上記制動トルク制御装置のROMに記憶されているブレーキ制御部選択ルーチンを表すフローチャートである。
【図7】 電動ドラムブレーキにおける制動トルクとレバー入力との関係を示す図である。
【図8】 電動ドラムブレーキにおける摩擦係合材の摩擦係数μと制動トルクに対するレバー入力の比率との関係を示す図である。
【図9】 電動ドラムブレーキにおけるアンカピンに加わる荷重と制動トルクとの関係を示す図である。
【図10】 前記図6を変形したブレーキ制御部選択ルーチンの変形例を表すフローチャートである。
【図11】 車両停止時における目標制動トルクと実制動トルクの変化を示すグラフである。
【図12】 前記図6をさらに変形したブレーキ制御部選択ルーチンの変形例をを表すフローチャートである。
【図13】 前記図12のブレーキ制御部選択ルーチンの実行による制動トルク対応ブレーキ制御と作動力対応ブレーキ制御の制御ゲインの変化を表すグラフである。
【図14】 前記図12のブレーキ制御部選択ルーチンの実行による制動トルク対応ブレーキ制御と作動力対応ブレーキ制御を表すブロック図である。
【符号の説明】
20,30…電動モータ、22…電動ディスクブレーキ、32…電動ドラムブレーキ、40…ブレーキペダル、42…パーキングペダル、50…コントローラ、200…バッキングプレート、202a,202b…シュー、206…ブレーキドラム、207…電動アクチュエータ、208…アンカピン、302…操作力センサ、304…ブレーキペダルスイッチ、306…車速センサ、308…車輪速センサ、310…モータ電流センサ、312,314…歪みセンサ、316…前後加速度センサ。
Claims (8)
- 供給電流に応じた作動力を発生する電動アクチュエータを含むとともに、同電動アクチュエータにより駆動されて車輪に制動トルクを加える電動ブレーキを備え、前記電動アクチュエータを制御して車輪に付与される制動トルクを制御する制動トルク制御装置であって、
運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出装置と、
前記車輪に加えられる実際の制動トルクを検出する実制動トルク検出装置と、
前記電動アクチュエータに流れる実電流を検出する電流検出手段と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクを決定する目標制動トルク決定手段と、
前記決定された目標制動トルクに対応した目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実制動トルクが前記決定した目標制動トルクに等しくなるように、前記決定された目標制動トルクと前記検出された実制動トルクとの差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する制動トルク対応ブレーキ制御部と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実電流が前記決定された目標電流に等しくなるように、前記決定された目標電流と前記検出された実電流との差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する作動力対応ブレーキ制御部と、
車輪速度又は車体速度が予め定められた設定速度よりも大きくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータの制御を選択し、前記車輪速度又は車体速度が前記予め定められた設定速度以下になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータの制御に切り換える制御部選択部と
を含む制動トルク制御装置。 - 供給電流に応じた作動力を発生する電動アクチュエータを含むとともに、同電動アクチュエータにより駆動されて車輪に制動トルクを加える電動ブレーキを備え、前記電動アクチュエータを制御して車輪に付与される制動トルクを制御する制動トルク制御装置であって、
運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出装置と、
前記車輪に加えられる実際の制動トルクを検出する実制動トルク検出装置と、
前記電動アクチュエータに流れる実電流を検出する電流検出手段と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクを決定する目標制動トルク決定手段と、
前記決定された目標制動トルクに対応した目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実制動トルクが前記決定した目標制動トルクに等しくなるように、前記決定された目標制動トルクと前記検出された実制動トルクとの差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する制動トルク対応ブレーキ制御部と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実電流が前記決定された目標電流に等しくなるように、前記決定された目標電流と前記検出された実電流との差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する作動力対応ブレーキ制御部と、
前記決定された目標制動力と前記実制動トルク検出装置によって検出された実際の制動トルクとの偏差が予め決められた値よりも小さくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記偏差が前記予め決められた値以上になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換える制御部選択部と
を含む制動トルク制御装置。 - 供給電流に応じた作動力を発生する電動アクチュエータを含むとともに、同電動アクチュエータにより駆動されて車輪に制動トルクを加える電動ブレーキを備え、前記電動アクチュエータを制御して車輪に付与される制動トルクを制御する制動トルク制御装置であって、
運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出装置と、
前記車輪に加えられる実際の制動トルクを検出する実制動トルク検出装置と、
前記電動アクチュエータに流れる実電流を検出する電流検出手段と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクを決定する目標制動トルク決定手段と、
前記決定された目標制動トルクに対応した目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実制動トルクが前記決定した目標制動トルクに等しくなるように、前記決定された目標制動トルクと前記検出された実制動トルクとの差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する制動トルク対応ブレーキ制御部と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実電流が前記決定された目標電流に等しくなるように、前記決定された目標電流と前記検出された実電流との差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する作動力対応ブレーキ制御部と、
前記実制動トルク検出装置によって検出された実際の制動トルクの減少率が予め決められた負の値よりも大きくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記減少率が前記予め決められた負の値以下になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換える制御部選択部と
を含む制動トルク制御装置。 - 供給電流に応じた作動力を発生する電動アクチュエータを含むとともに、同電動アクチュエータにより駆動されて車輪に制動トルクを加える電動ブレーキを備え、前記電動アクチュエータを制御して車輪に付与される制動トルクを制御する制動トルク制御装置であって、
運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出装置と、
前記車輪に加えられる実際の制動トルクを検出する実制動トルク検出装置と、
前記電動アクチュエータに流れる実電流を検出する電流検出手段と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクを決定する目標制動トルク決定手段と、
前記決定された目標制動トルクに対応した目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実制動トルクが前記決定した目標制動トルクに等しくなるように、前記決定された目標制動トルクと前記検出された実制動トルクとの差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する制動トルク対応ブレーキ制御部と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実電流が前記決定された目標電流に等しくなるように、前記決定された目標電流と前記検出された実電流との差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する作動力対応ブレーキ制御部と、
前記実制動トルク検出装置によって検出された実際の制動トルクの振動が検出されないとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記制動トルクの振動が検出され始めたとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換える制御部選択部と
を含む制動トルク制御装置。 - 供給電流に応じた作動力を発生する電動アクチュエータを含むとともに、同電動アクチュエータにより駆動されて車輪に制動トルクを加える電動ブレーキを備え、前記電動アクチュエータを制御して車輪に付与される制動トルクを制御する制動トルク制御装置であって、
運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出装置と、
前記車輪に加えられる実際の制動トルクを検出する実制動トルク検出装置と、
前記電動アクチュエータに流れる実電流を検出する電流検出手段と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクを決定する目標制動トルク決定手段と、
前記決定された目標制動トルクに対応した目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実制動トルクが前記決定した目標制動トルクに等しくなるように、前記決定された目標制動トルクと前記検出された実制動トルクとの差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する制動トルク対応ブレーキ制御部と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実電流が前記決定された目標電流に等しくなるように、前記決定された目標電流と前記検出された実電流との差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する作動力対応ブレーキ制御部と、
前記実制動トルク検出装置によって検出された実際の制動トルクが予め決められた値よりも大きくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記検出された実際の制動トルクが前記予め決められた値以下になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換える制御部選択部と
を含む制動トルク制御装置。 - 供給電流に応じた作動力を発生する電動アクチュエータを含むとともに、同電動アクチュエータにより駆動されて車輪に制動トルクを加える電動ブレーキを備え、前記電動アクチュエータを制御して車輪に付与される制動トルクを制御する制動トルク制御装置であって、
運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出装置と、
前記車輪に加えられる実際の制動トルクを検出する実制動トルク検出装置と、
前記電動アクチュエータに流れる実電流を検出する電流検出手段と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクを決定する目標制動トルク決定手段と、
前記決定された目標制動トルクに対応した目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実制動トルクが前記決定した目標制動トルクに等しくなるように、前記決定された目標制動トルクと前記検出された実制動トルクとの差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する制動トルク対応ブレーキ制御部と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実電流が前記決定された目標電流に等しくなるように、前記決定された目標電流と前記検出された実電流との差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する作動力対応ブレーキ制御部と、
車両の前後加速度が予め決められた値よりも大きくて車両の走行状態を表すとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記前後加速度が前記予め決められた値以下になって車両の停止状態を表すとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換える制御部選択部と
を含む制動トルク制御装置。 - 供給電流に応じた作動力を発生する電動アクチュエータを含むとともに、同電動アクチュエータにより駆動されて車輪に制動トルクを加える電動ブレーキを備え、前記電動アクチュエータを制御して車輪に付与される制動トルクを制御する制動トルク制御装置であって、
運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出装置と、
前記車輪に加えられる実際の制動トルクを検出する実制動トルク検出装置と、
前記電動アクチュエータに流れる実電流を検出する電流検出手段と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標制動トルクを決定する目標制動トルク決定手段と、
前記決定された目標制動トルクに対応した目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実制動トルクが前記決定した目標制動トルクに等しくなるように、前記決定された目標制動トルクと前記検出された実制動トルクとの差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する制動トルク対応ブレーキ制御部と、
前記検出されたブレーキ操作量に基づいて目標電流を決定して、同決定した目標電流を前記電動アクチュエータに流すように動作するとともに、前記検出された実電流が前記決定された目標電流に等しくなるように、前記決定された目標電流と前記検出された実電流との差に応じて前記電動アクチュエータに流す電流を補正する作動力対応ブレーキ制御部と、
車両の前後加速度の振動が検出されないとき前記制動トルク対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御を選択し、前記車両の前後加速度の振動が検出され始めたとき前記作動力対応ブレーキ制御部による電動アクチュエータによる制御に切り換える制御部選択部と
を含む制動トルク制御装置。 - 前記制御部選択部は、前記制動トルク対応ブレーキ制御部による制御から前記作動力対応ブレーキ制御部による制御への切り換えの際、同切り換えを徐々に行うようにした前記請求項1ないし7のいずれか1つに記載の制動トルク制御装置。
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