JP2004003517A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

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望月 輝彦
Toshiaki Hori
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Abstract

 【課題】 フローダウン特性を得る。
 【解決手段】 ロータの略放射方向に複数のベーンを出没自在に取り付け、ロータをカムリング内に収容する。カムリングの端部をピンによってポンプボディ1に枢支し、そのピンを中心としたカムリングの回動量を変えることによってカムリングとロータの偏心量を変える。カムリングの回動量を油圧で制御する制御機構10を設ける。ポンプ吐出側の通路30にオリフィス120bを設け、そのオリフィス120bを制御機構10のシリンダ21の内部に開口する共に、制御機構10のピストン22をオリフィス120bの前後差圧で作動させる。オリフィス120bはピストン22によって開口面積を調整される。ポンプ回転速度が上昇すると、カムリングの回動と共にオリフィス120bの開口面積が小さくなり、作動油の吐出流量がポンプ回転速度の増加に伴って減少する。
 【選択図】 図11

Description

 本発明は、自動車のパワーステアリング装置等に用いられる可変容量型ベーンポンプに関する。
 一般に、ベーンポンプは、駆動回転するロータに複数のベーンが略放射方向に出没自在に取り付けられ、このロータがカムリング内で回転すると、各ベーンがカムリングの内側カム面に摺接して出没動作を繰り返し、それによって隣接するベーン間の容積を増減させてポンプ作用を為すようになっている。そして、このうち可変容量型のベーンポンプの場合、ロータの回転中心と内側カム面の中心とが互いに偏心可能に構成されていて、その偏心量を制御することによって隣接するベーン間の容積の変化率を変え、それによって作動油の吐出流量を調整するようになっている。
 ところで、この種のポンプを自動車のパワーステアリング装置等に用いる場合、高速走行時においては大きな油圧アシスト力を必要としないため、エンジンが高速回転になったときにその回転速度の上昇に伴って作動油の吐出流量が極端に大きくならないことが望ましい。このため、これに対処すべく可変容量型ベーンポンプとして、カムリングをロータの外周面に対して離接方向に変位出来るようにポンプボディに取り付ける一方で、ポンプ吐出側通路に固定オリフィスを介装し、ポンプ回転速度に比例して変化するこの固定オリフィスの前後差圧で前記カムリングの偏心量を制御するようにしたものが案出されている。尚、このポンプにおいて、カムリングの偏心量を制御する制御機構は、固定オリフィスの前後差圧の増大に伴って偏心量が縮小する方向にカムリングを変位させるようになっており、それによって吐出流量の増大を抑えている。
特開昭59−159793号公報 特開昭57−62986号公報
 この従来の可変容量型ベーンポンプの場合、固定オリフィスの前後差圧でカムリングの偏心量を制御するようにしているため、作動油の吐出流量はポンプ回転速度が設定値以上になったところでほぼ一定に保たれることとなる(図17参照)。しかし、自動車のパワーステアリング装置等に採用するポンプの流量特性としては、ポンプ回転速度の上昇と共に作動油の吐出流量が積極的に減少する所謂フローダウン特性が望まれており、上記可変容量型ベーンポンプにおいてもこの点の改良が期待されている。
 そこで本発明は、上記フローダウン特性を得ることが出来る可変容量型ベーンポンプを提供しようとするものである。
 上述した課題を解決するための手段として、本発明は、略放射方向に複数のベーンを出没自在に取り付けたロータと、このロータを内部に収容し、支点を中心に揺動することで内側カム面がロータの外周面に対して離接可能なカムリングと、前記ロータの回転に応じたポンプ作用が為される部分と吐出ポートとを接続する通路中に設けられたオリフィスと、このオリフィスの前後差圧が導入され、このカムリングの偏心量を制御する制御機構と、を備えた可変容量型ベーンポンプにおいて、前記オリフィスは、前記カムリングに連係されるピストンが収容されるシリンダ内部に開口し、このピストンの軸方向移動に応じてピストンがオリフィスの開口面積を変化させる可変オリフィスとした。
 この発明の場合、ポンプ回転速度が上昇すると、それに伴って可変オリフィスの開口面積が減少して可変オリフィスの前後差圧が増大する傾向となる。このため、ポンプ回転速度の上昇と共に制御機構によるカムリングの作動が大きくなり、作動油の吐出流量はこれと共に減少する。
 以上のように本発明は、カムリングの偏心量を制御するポンプ吐出側通路のオリフィスを、ポンプ回転に応じて開口面積が変化する可変オリフィスとしたため、ポンプ回転速度が上昇すると、それに伴って可変オリフィスの開口面積が減少し、作動油の吐出流量がポンプ回転速度と比例的に減少するようになる。したがって、本発明によれば所謂フローダウン特性を容易に得ることが出来る。
 次に、本発明の実施の形態について説明するが、その前に図1〜図10に示す二つの参考例について説明する。
 まず、図1〜図7に示す第1の参考例について説明する。
 図面において、1は、ポンプボディであり、このポンプボディ1は(図2参照)、フロントボディ1a、センターボディ1b、サイドプレート1c及びリヤカバー1dから構成されている。ポンプボディ1には駆動軸2が回転可能に支持され、この駆動軸2にロータ3が一体回転可能に支持結合されている。ロータ3は、その外周側に略放射状に複数のスロット4が形成されていて、その各スロット4にベーン5が出没自在に収容されている。
 6は、前記ロータ3を内部に収容するカムリングであり、このカムリング6には前記各ベーン5の先端が摺接する円形状の内側カム面6aが設けられている。カムリング6は、ポンプボディ1の内部空間に収容され、その一端部(図中上端部)がピン7を介してフロントボディ1a及びリヤカバー1dに回動可能に支持されており、他端部(図中下端部)には回動操作用のアーム8が半径方向外方へ向かって延設され、このアーム8の先端部が連結ピン9を介して後述する制御機構10に連係されるようになっている。また、カムリング6の内側カム面6aの中心O’はロータ3の回転中心Oに対し常態において所定量偏心するようになっており、このベーンポンプは、このように両中心O’、Oが偏心しているために、ベーン5の先端を内側カム面6aに摺接させつつロータ3が回転すると、ベーン5がスロット4内で出没動作を繰り返し、それによって隣接するベーン5、5間の容積を増減させて連続的にポンプ作用を行う。尚、内側カム面6aとロータ3の偏心量はピン7を中心としたカムリング6の回動によって調整されるようになっている。
 11、12は、フロントボディ1aとリヤカバー1dのロータ3側の側面に円弧状に形成された吸入溝と吐出溝であり、これら吸入溝11と吐出溝12は、カムリング6内の吸入領域aと吐出領域bに臨む一方で、リヤカバー1dに形成された吸入ポート13と吐出ポート14に夫々連通している。また、15、16は、フロントボディ1aとサイドプレート1cのロータ3側の側面に円弧状に形成された油圧導入溝であり、この各油圧導入溝15、16はロータ3のスロット4の底部に臨む一方で、通路17、18を介して前記吐出領域b(吐出溝12)に連通している(図1、図4参照)。また、油圧導入溝16と吐出領域b(吐出溝12)を連通する通路18には後に詳述する可変オリフィス20が介装されており、ポンプ回転に伴ってこの可変オリフィス20の前後に差圧が生じるようになっている。つまり、各ベーン5はスロット4内の出没動作に伴い、一方の油圧導入溝15の作動油をスロット4の底部側に吸い込み、その作動油を他方の油圧導入溝16に吐出するポンプ作用を行うため、通路18に介装した可変オリフィス20の前後にはポンプ回転に応じた差圧が生じる。
 一方、制御機構10は、フロントボディ1aに形成されたシリンダ21と、このシリンダ21の内部を第1液室21aと第2液室21bとに画成するピストン22と、このピストン22を第1液室21a方向に付勢するスプリング24とを備えており、ピストン22の略中央部側面には係合孔25が形成され、この係合孔25に前記カムリング6の連結ピン9が挿入されている。したがって、前記カムリング6はこのピストン22の作動に連動してロータ3に対する偏心回動量を変えるようになっている。また、シリンダ21の第1液室21aは前記他方の油圧導入溝16に分岐通路26を介して連通し、第2液室21bは前記一方の油圧導入溝15に分岐通路27を介して連通している。
 また、前記可変オリフィス20は、図3〜図6に示すように通路18に並列に設けられた第1オリフィス20aと第2オリフィス20bとから構成され、これら両オリフィス20a、20bの一端が吐出領域b(吐出溝12)に臨んでいる。そして、このうち第2オリフィス20bはカムリング6の回動に伴ってカムリング6の外周側側面によって閉塞されるようになっており、それにより、可変オリフィス20の総開口面積がカムリング6の回動に連動して変化するようになっている。ここで、カムリング6の回動はポンプ回転速度に応じた可変オリフィス20の前後差圧によって決定されるため、可変オリフィス20の開口面積はポンプ回転に応じて変化する。
 尚、図1中30は、作動油を貯留するオイルタンクを示し、31は、吐出圧の上昇を規制するリリーフ弁を示す。また、この参考例においては、カムリング6内の吐出領域bから吐出ポート14までの通路と、通路17、18、油圧導入溝15、16等がポンプ吐出側通路を構成している。
 以上の構成において、ロータ3が駆動軸2と共に図1、図3の矢印方向(反時計方向)に回転すると、各ベーン5が内側カム面6aに摺接しつつスロット4内で出没動作を繰り返し、それによって隣接するベーン5、5間の容積を増減させて吸入領域aから吐出領域bに作動油を送り出す。こうして吐出領域bに送り出された作動油は、吐出ポート14に吐出される一方で通路17から油圧導入溝15に導入され、油圧導入溝15に導入された作動油はベーン5の底部によるポンプ作用によって油圧導入溝16に吐出される。油圧導入溝16、15の各油圧は分岐通路26、27を通して制御機構10の第1液室21aと第2液室21bに導入され、ピストン22の両端部に作用する。
 ここで、ポンプ回転速度が小さい間は、可変オリフィス20の前後差圧が小さいために、制御機構10のピストン22はスプリング24の力によって第1液室21a側に付勢され、カムリング6を図1、図3に示すようにロータ3に対して最大に偏心させた状態となっている。このとき、可変オリフィス20を構成する第2オリフィス20bは、図5に示すようにカムリング6内の吐出領域bに完全に開口し、可変オリフィス20の総開口面積は最大となっている。この状態でポンプ回転速度が上昇すると、その回転速度が設定値P1に達するまでポンプ回転速度に略比例して吐出流量が増大する(以下、図7参照)。
 そして、この状態からポンプ回転速度が設定値P1以上に上昇すると、可変オリフィス20の前後差圧が制御機構10のスプリング24の力に打ち勝ち、ピストン22が可変オリフィス20の前後差圧に応じて変位するようになる。すると、これによりカムリング6が可変オリフィス20の前後差圧に応じて回動して、カムリング6とロータ3の偏心量が減少方向に調整され、作動油の吐出流量は、ポンプ回転速度が設定値P2に達するまでほぼ一定になるように制御される。
 さらに、この状態からポンプ回転速度が設定値P2以上に上昇すると、カムリング6の回動量の増大により、カムリング6の外周側側面が第2オリフィス20bを次第に閉塞するようになる。このため、可変オリフィス20の総開口面積はポンプ回転速度の上昇に伴って次第に減少し、可変オリフィス20の前後差圧はより増大する傾向となる。この結果、カムリング6とロータ3の偏心調整量が次第に大きくなり、作動油の吐出流量は、ポンプ回転速度の上昇と比例的に減少するように制御される。そして、ポンプ回転速度が設定値P3以上になると、カムリング6の外周側側面が第2オリフィス20bを完全に閉塞するようになり、作動油の吐出流量はほぼ一定になるように制御される。
 この可変容量型ベーンポンプは、以上で作用を述べたようにポンプ回転速度が設定値P2以上になったところで作動油の吐出流量が次第に減少するようになるため、自動車のパワーステアリング装置に使用した場合には、エンジンの低速回転時に大アシスト力を得ることが出来、高速回転時にはそのアシスト力を小さくすることが出来る。したがって、このベーンポンプを使用すれば、低速走行時における操作性の向上と、高速走行時における操縦安定性の向上の両立が可能である。
 尚、以上の参考例では、可変オリフィス20を第1オリフィス20aと第2オリフィス20bとによって構成するようにしたが、第2オリフィス20bの開口面積を広げて第1オリフィス20aを廃止することも可能である。
 また、以上の参考例においては、圧力導入溝16と吐出領域bを連通する通路18に可変オリフィス20を介装するようにしたが、吐出領域bと吐出ポート14を連通する通路に直接可変オリフィス20を介装するようにしても良い。以下、このタイプの可変容量型ベーンポンプを第2の参考例として図8〜図10に基づいて簡単に説明する。尚、図1〜図6に示した第1の参考例と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明を省略するものとする。
 この可変容量型ベーンポンプにおいては、吐出領域bと吐出ポート14を連通する通路40に第1オリフィス20aと第2オリフィス20bが並列に設けられ、これら第1、第2オリフィス20a、20bによって可変オリフィス20が構成されている。両オリフィス20a、20bの一端は吐出領域bに夫々並列に開口し、このうちの第2オリフィス20bがカムリング6の回動に伴ってカムリング6の外周側側面によって閉塞されるようになっている。
 したがって、このベーンポンプの場合にも上記第1の参考例と同様にポンプ回転速度の小さい間は第1、第2オリフィス20a、20bが吐出領域bに開口して作動油の吐出流量が大きくなっているが、ポンプ回転速度が大きくなると第2オリフィス20b側が次第に閉塞されて吐出流量が小さく抑えられる。
 つづいて、本発明の第1の実施形態を図11〜図13に基づき、図7を参照しつつ説明する。尚、以下で説明する各実施形態については、第1の参考例と同一部分に同一符号を付し、重複する部分については説明を省略するものとする。
 この可変容量型ベーンポンプは、吐出側通路に介装する可変オリフィス120だけが第1の参考例のものと異なり他の部分は同一構成となっている。
 このベーンポンプの場合、高圧側の油圧導入溝16と吐出領域b(吐出溝12)とを連通する通路18に第1オリフィス120aが設けられる一方で、フロントボディ1aに、低圧側の油圧導入溝15とシリンダ21の側部とを連通するバイパス通路30が形成され、このバイパス通路30のシリンダ21に臨む端部に第2オリフィス120bが設けられている。そして、シリンダ21内に収容されるピストン22には、環状溝31と、この環状溝31と第1液室21aとを連通する通路32が形成されており、ピストン22が初期状態にある場合(図中右側にある場合)に第2オリフィス120bが環状溝31に開口し、ピストン22が初期状態から所定量変位すると、第2オリフィス120bがピストン22の外周面によって閉塞されるようになっている。したがって、この第1オリフィス120aと第2オリフィス120bから成る可変オリフィス120の総開口面積はピストン22の変位に連動して変化する。ここで、ピストン22の変位はポンプ回転速度に応じた可変オリフィス120の前後差圧によって決定されるため、可変オリフィス120の開口面積はポンプ回転に応じて変化する。
 このベーンポンプは以上のような構成であるため、ポンプ回転速度が小さく、可変オリフィス120の前後差圧が小さい間は、ピストン22が図11、図12に示すように初期位置に維持され、カムリングをロータに対して最大に偏心させた状態となっている。このとき、第2オリフィス120bは同図に示すように環状溝31に完全に開口し、第1オリフィス120aと第2オリフィス120bの開口面積を合わせた可変オリフィス120の総開口面積は最大となっている。この状態でポンプ回転速度が上昇すると、その速度が設定値(図7における設定値P1)に達するまでポンプ回転速度に略比例して吐出流量が増大する。
 この状態からポンプ回転速度が設定値(図7におけるP1)に達すると、可変オリフィス120の前後差圧がスプリング24の力に打ち勝ち、ピストン22がこの前後差圧に応じて初期位置から僅かに変位する。この結果、カムリングが可変オリフィス120の前後差圧に応じて回動し、ポンプ回転速度が次の設定値(図7におけるP2)に達するまで作動油の吐出流量がほぼ一定に制御される。
 そして、さらにこの状態からポンプ回転速度が次の設定値(図7におけるP2)以上に上昇すると、ピストン22が第2オリフィス120bを次第に閉塞し、可変オリフィス120の総開口面積が減少するようになる。この結果、可変オリフィス120の前後差圧がより増大する傾向となり、カムリングとロータの偏心調整量が大きくなって、作動油の吐出流量がポンプ回転速度の上昇と比例的に減少するように制御される。そして、ポンプ回転速度がさらに次の設定値(図7におけるP3)以上になると、図13に示すようにピストン22が第2オリフィス120bを完全に閉塞するようになり、作動油の吐出流量はほぼ一定になるように制御される。
 さらに、本発明の第2の実施形態を図14〜図16に基づいて説明する。
 この可変容量型ベーンポンプの場合、シリンダ21の端部を閉塞する蓋部材50が第1液室21aに臨むように設けられており、この蓋部材50に、先端側が第1液室21aに開口し、かつ底部側が通路51を通して吐出領域b(吐出溝12)に連通するプラグ装着穴52が形成され、このプラグ装着穴52に、リング状のオリフィスプラグ53が取り付けられている。尚、第1液室21aは、通路54を通して高圧側の油圧導入溝16に連通している。また、ピストン22の第1液室21aに臨む底面には、前記オリフィスプラグ53の孔53aに遊挿されるニードル55が突設されている。このニードル55は、基部側の小径部55aと、先端部側の大径部55bと、これら小径部55aと大径部55bを結ぶテーパ部55cとから構成され、ピストン22の変位に伴ってオリフィスプラグ53の孔53aとの隙間を変化させるようになっている。この実施形態の場合、このニードル55とオリフィスプラグ53が本発明の要部を成す可変オリフィス220を構成し、この可変オリフィス220の前後差圧によってピストン22を作動させ、それによってカムリングの偏心量を調整するようになっている。また、この実施形態の場合にも、ピストン22の変位はポンプ回転速度に応じた可変オリフィス220の前後差圧によって決定されるため、可変オリフィス220の開口面積はポンプ回転に応じて変化する。
 このベーンポンプは以上のような構成であるため、ポンプ回転速度が小さく、可変オリフィス220の前後差圧が小さい間は、ピストン22が初期位置にあり、カムリングをロータに対して最大に偏心させている。このとき、図14に示すように、オリフィスプラグ53の孔53a内にはニードル55の小径部55aが位置されるため、可変オリフィス220の開口面積は最大となっており、作動油の吐出流量はポンプ回転速度と共に増大する。そして、この状態からポンプ回転速度が設定値(図7におけるP1)に達すると、ピストン22が可変オリフィス220の前後差圧に応動してカムリングの偏心量を調整し、作動油の吐出流量は、ポンプ回転速度が次の設定値(図7におけるP2)に達するまでほぼ一定に制御される。
 この状態からポンプ回転速度が次の設定値(図7におけるP2)以上になると、図15に示すようにピストン22の移動と共にニードル55のテーパ部55cがオリフィスプラグ53の孔53a内に位置されるようになる。このため、可変オリフィス220の開口面積がピストン22の移動に伴って減少して可変オリフィス220の前後差圧がより増大する傾向となる。したがって、このときロータに対するカムリングの偏心調整量が大きくなり、作動油の吐出流量はポンプ回転速度の上昇と比例的に減少するように制御される。
 そして、この状態からポンプ回転速度がさらに次の設定値(図7におけるP3)以上になると、図16に示すようにニードル55の大径部55bがオリフィスプラグ53の孔53a内に位置されるようになって可変オリフィス220の開口面積が最小になり、作動油の吐出流量はほぼ一定になるように制御される。
 この可変容量型ベーンポンプは上記のように所謂フローダウン特性を得ることができることに加え、可変オリフィス220を、テーパ部55cを有するニードル55とオリフィスプラグ53とによって構成するようにしたことから、可変オリフィス220の設定の自由度が高いという利点がある。つまり、可変オリフィス220の特性を変更する場合には、ニードル55やオリフィスプラグ53を別仕様のものに取り替えるだけ良く、特に、ポンプ回転速度の上昇に対する吐出流量の減少の割合はテーパ部55cの傾斜の異なるニードル55と取り替えることによって容易に変更することができる。また、オリフィスプラグ53は、成形後に蓋部材50に組み付けるもので、その加工が容易であるため、孔53aの軸長を短くして作動油の温度変化による特性変化を無くすことができる。
第1の参考例を示す可変容量型ベーンポンプの概略図。 同参考例を示す断面図。 同参考例を示す一部を断面にした図2のA矢視端面図。 同参考例を示す一部を断面にした図2のB矢視端面図。 同参考例を示す図3の部分拡大図。 同参考例を示す図3の部分拡大図。 同参考例のベーンポンプのポンプ特性を示すグラフ。 第2の参考例を示す可変容量型ベーンポンプの概略図。 同参考例を示す図3に対応の端面図。 同参考例を示す図3に対応の端面図。 本発明の第1の実施形態を示す図4に対応の端面図。 同実施形態の要部を示す拡大断面図。 同実施形態の要部を示す拡大断面図。 本発明の第2実施形態を示す図4に対応の端面図。 同実施形態の要部を示す拡大断面図。 同実施形態の要部を示す拡大断面図。 従来のベーンポンプのポンプ特性を示すグラフ。
符号の説明
3…ロータ
5…ベーン
6…カムリング
10…制御機構
120、220…可変オリフィス

Claims (1)

  1.  略放射方向に複数のベーンを出没自在に取り付けたロータと、
     このロータを内部に収容し、支点を中心に揺動することで内側カム面がロータの外周面に対して離接可能なカムリングと、
     前記ロータの回転に応じたポンプ作用が為される部分と吐出ポートとを接続する通路中に設けられたオリフィスと、
     このオリフィスの前後差圧が導入され、このカムリングの偏心量を制御する制御機構と、を備えた可変容量型ベーンポンプにおいて、
     前記オリフィスは、前記カムリングに連係されるピストンが収容されるシリンダ内部に開口し、このピストンの軸方向移動に応じてピストンがオリフィスの開口面積を変化させる可変オリフィスとしたことを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
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